JP2008091874A - セラミック回路基板とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐剥離強度が高いパッド電極に半田ボールを確実に接合させることができて製品の薄型化も阻害されないセラミック回路基板と、その製造方法とを提供すること。
【解決手段】LTCC基板10の実装主面10aに設けられたパッド電極12に外部端子として半田ボール11が接合されるセラミック回路基板において、パッド電極12の周縁部を実装主面10a側が裾拡がりとなるような斜面状に形成して斜面状周縁部12bとなし、かつ、パッド電極12を包囲しつつ斜面状周縁部12bを覆うガラスコート層(絶縁体層)13を実装主面10aに設けて、これらパッド電極12およびガラスコート層13の実装主面10a側とは逆側の表面どうしを略同一平面内に位置させる。かかる構成のセラミック回路基板は、多層グリーンシート20を圧着する製造段階で等水圧プレス装置による加圧を行うことによって得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パッド電極に接合された半田ボール(バンプ)を有してフリップチップ実装されるセラミック回路基板と、その製造方法とに関する。
回路パターン等を有してマザーボードに実装されるセラミック回路基板などにおいては、基板の実装主面に設けたパッド電極に外部端子として半田ボールを接合させることによって、この基板をフリップチップ実装することができるため、製品の小型化や配線の高密度化が図りやすくなる。しかしながら、半田ボールが接合されているパッド電極には応力が集中しやすいため、パッド電極が基板から剥離しないように補強する手段が講じられていないと、衝撃等が加わった際にパッド電極が半田ボールごと基板から剥離するという事故が起こりやすくなる。また、半田ボールを接合させる前にパッド電極はメッキ処理されるが、メッキ液がパッド電極近傍の基板に浸透するとその機械的強度が低下しやすいため、これによってパッド電極の耐剥離強度が低下する可能性も高い。
そこで従来、図4に示すように、パッド電極2が設けられている基板1の実装主面1aに該パッド電極2の周縁部を覆う絶縁体層3を設け、この絶縁体層3によって画成された凹所3a内においてパッド電極2に半田ボール4を接合させるという構成が採用されていた(例えば、特許文献1参照)。このようにパッド電極2の周縁部が絶縁体層3に覆われていると、パッド電極2に作用する応力を絶縁体層3に分散させることができる。また、パッド電極2の周囲で実装主面1aが絶縁体層3に被覆された状態となるため、パッド電極2のメッキ処理工程でメッキ液がパッド電極2の近傍の基板1に浸透しにくくなって機械的強度の低下を抑制できる。それゆえ、基板1に対するパッド電極2の耐剥離強度を高めることができる。
特開平8−111578号公報(第2頁、図3)
ところで、図4に示す従来技術のように、パッド電極2の周縁部を覆う絶縁体層3によって凹所3aが画成され、この凹所3a内にパッド電極2を露出させるという構成にしてあると、半田ボール4が溶融時に凹所3a内で球面体になりやすいため、パッド電極2との接触面積が少なくなる。つまり、半田ボール4は加熱溶融されてパッド電極2に接合されるので、絶縁体層3が付設されていなければ半田ボール4をパッド電極2の露出面に広く溶着させることができるが、半田ボール4が凹所3aの開口縁部に当接して支持されるようになっていると、溶融状態の半田ボール4は表面張力によって凹所3a内においても球面体になろうとするためパッド電極2との接触面積が低減し、十分な接合強度が得にくくなる。その結果、半田ボール4とパッド電極2との導通の信頼性が低下したり、半田ボール4がパッド電極2から脱落してしまう等の問題が発生していた。また、半田ボール4がパッド電極2との接触面積が少ない略球形のまま接合されていると、パッド電極2上における半田ボール4の高さ寸法が大きくなるため、製品の薄型化が阻害されるという問題もあった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、耐剥離強度が高いパッド電極に半田ボールを確実に接合させることができて製品の薄型化も阻害されないセラミック回路基板を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、そのようなセラミック回路基板の製造方法を提供することにある。
上記の第1の目的を達成するために、本発明では、実装主面にパッド電極が設けられ、このパッド電極に外部端子として半田ボールが接合されたセラミック回路基板において、前記パッド電極の周縁部を前記実装主面側が裾拡がりな斜面状に形成して斜面状周縁部となし、かつ、前記実装主面に前記パッド電極を包囲しつつ前記斜面状周縁部を覆う絶縁体層を設け、これらパッド電極および絶縁体層の前記実装主面側とは逆側の表面どうしを略同一平面内に位置させるという構成にした。
このようにパッド電極の周縁部を実装主面側が裾拡がりとなるような斜面状に形成して、該斜面状周縁部が絶縁体層に覆われるという構成にしてあると、パッド電極に作用する応力を絶縁体層に分散させることができ、かつ、メッキ液の基板内への浸透を絶縁体層で抑えることもできるため、パッド電極の耐剥離強度が十分に確保できる。また、パッド電極の半田ボールが接合される側の表面(実装主面側とは逆側の表面)と、その周囲に存する絶縁体層との間に段差が生じない構成になっているため、溶融状態の半田ボールをパッド電極の該表面に広く溶着させることができる。それゆえ、パッド電極に半田ボールを確実に接合させることができて製品の薄型化も阻害されないセラミック回路基板が得られる。
上記の構成において、基板材料が低温同時焼成セラミックスであるLTCC基板の場合、絶縁体層としてガラス材料を用いたり、基板材料と同一組成のセラミックス材料を用いることが好ましい。特に、基板材料と同一組成のセラミックス材料からなる絶縁体層を用いると、基板材料と絶縁体層の機械的特性や熱特性が同じになるため、焼成後に反りや変形が発生しないセラミック回路基板を実現することができる。
また、上記の構成において、パッド電極に形成される斜面状周縁部の裾拡がり側の先端部が基板の実装主面にめり込んでいると、実装主面にめり込んだ部分のアンカー効果によってパッド電極の密着強度を高めることができて好ましい。
また、上記の第2の目的を達成するために、本発明によるセラミック回路基板の製造方法では、実装主面となるグリーンシートの上面にパッド電極を印刷するパッド印刷工程と、このパッド印刷工程後に、前記グリーンシートの前記上面に前記パッド電極を包囲して該パッド電極の周縁部と重なり合う部分にペースト状の絶縁体層を印刷する絶縁体層印刷工程と、この絶縁体層印刷工程後に、前記グリーンシートを最外層に配置させてなる複数枚のグリーンシートの積層体を加圧して圧着する圧着工程と、この圧着工程後に前記積層体を焼成する焼成工程と、この焼成工程後に前記パッド電極にメッキを施すメッキ工程と、このメッキ工程後に前記パッド電極に半田ボールを接合させる半田ボール接合工程とを備え、前記圧着工程では、前記パッド電極および前記絶縁体層を変形させることによって、前記パッド電極の周縁部を前記実装主面側で裾拡がりな斜面状に形成して斜面状周縁部となし、かつ、前記絶縁体層を前記斜面状周縁部を覆ったまま平坦化して、これらパッド電極および絶縁体層の前記実装主面側とは逆側の表面どうしが略同一平面内に位置するようにした。
このように実装主面にパッド電極と該パッド電極の周縁部を覆う絶縁体層とが印刷形成されている焼成前の積層体(多層グリーンシート)を加圧すると、パッド電極の周縁部が絶縁体層に覆われたまま裾拡がりに変形していくと共に、絶縁体層が変形してパッド電極との間の段差が失われていく。すなわち、かかる圧着工程によって、パッド電極の周縁部を実装主面側が裾拡がりとなるような斜面状に形成し、かつ、該斜面状周縁部を絶縁体層にて覆うことができるため、焼成工程後、パッド電極に作用する応力を絶縁体層に分散させることができる。また、メッキ工程でメッキ液の基板内への浸透を絶縁体層で抑えることもできる。それゆえ、こうして製造したセラミック回路基板は、パッド電極の耐剥離強度が高い。しかも、かかる圧着工程で、パッド電極の半田ボールが接合される側の表面(実装主面側とは逆側の表面)と、その周囲に存する絶縁体層との間に段差が生じないように平坦化されるため、溶融状態の半田ボールをパッド電極の該表面に広く溶着させることができる。それゆえ、こうして製造したセラミック回路基板は、パッド電極に半田ボールを確実に接合させることができて、製品の薄型化が阻害されることもない。特に、圧着工程で複数枚のグリーンシートの積層体を等水圧プレス装置(静水圧プレス装置)で等方向に加圧して圧着すると、パッド電極の周縁部が絶縁体層に覆われたまま裾拡がりに変形しやすくなって好ましい。
なお、上記の構成において、基板材料が低温同時焼成セラミックスであるLTCC基板の場合、絶縁体層としてガラス材料を用いたり、基板材料と同一組成のセラミックス材料を用いることが好ましい。特に、基板材料と同一組成のセラミックス材料からなる絶縁体層を用いると、基板材料と絶縁体層の機械的特性や熱特性が同じになるため、焼成後に反りや変形が発生しないセラミック回路基板を実現することができる。
また、上記の構成において、圧着工程でパッド電極に形成される斜面状周縁部の裾拡がり側の先端部を基板の実装主面にめり込ませると、実装主面にめり込んだ部分のアンカー効果によってパッド電極の密着強度を高めることができて好ましい。
本発明のセラミック回路基板は、パッド電極の周縁部を実装主面側が裾拡がりとなるような斜面状に形成して、該斜面状周縁部が絶縁体層に覆われるという構成にしてあるため、パッド電極の耐剥離強度が十分に確保できる。また、パッド電極の半田ボールが接合される側の表面(実装主面側とは逆側の表面)と、その周囲に存する絶縁体層との間に段差が生じない構成になっているため、溶融状態の半田ボールをパッド電極の該表面に広く溶着させることができる。それゆえ、パッド電極に半田ボールを確実に接合させることができて製品の薄型化も阻害されないセラミック回路基板が得られる。
本発明の製造方法は、圧着工程によって、パッド電極の周縁部を実装主面側が裾拡がりとなるような斜面状に形成し、かつ、該斜面状周縁部を絶縁体層にて覆うことができるため、焼成工程後、パッド電極に作用する応力を絶縁体層に分散させることができる。また、メッキ工程でメッキ液の基板内への浸透を絶縁体層で抑えることもできる。それゆえ、こうして製造したセラミック回路基板は、パッド電極の耐剥離強度が高い。しかも、かかる圧着工程で、パッド電極の半田ボールが接合される側の表面(実装主面側とは逆側の表面)と、その周囲に存する絶縁体層との間に段差が生じないように平坦化されるため、溶融状態の半田ボールをパッド電極の該表面に広く溶着させることができる。それゆえ、こうして製造したセラミック回路基板は、パッド電極に半田ボールを確実に接合させることができて、製品の薄型化が阻害されることもない。
発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図1は本発明の第1実施形態例に係るセラミック回路基板の半田ボール接合部を示す要部断面図、図2は該セラミック回路基板の製造方法を示す工程図である。
図1に示すセラミック回路基板は、回路パターン(図示せず)等が設けられた多層構造のLTCC基板10に外部端子として半田ボール11が接合されたものである。LTCC基板10の実装主面10aには、半田ボール11を溶着させるためのパッド電極12と、このパッド電極12の耐剥離強度を高めるためのガラスコート層13とが設けられており、パッド電極12は前記回路パターンと導通されている。なお、図1では半田ボール11が1個だけ図示されているが、実際には多数のパッド電極12が実装主面10aに設けられて各パッド電極12に半田ボール11が接合されている。そして、これらの半田ボール11を介して、LTCC基板10が図示せぬマザーボードにフリップチップ実装されるようになっている。
LTCC基板10の材料は、アルミナにガラス系成分を添加した低温同時焼成セラミックスである。パッド電極12はAg等の良導電性材料からなり、ガラスコート層13に覆われていない部分にはメッキ層12aが被着されている。このメッキ層12aとしては例えば、Ni層を下地層とするAu層が好適である。パッド電極12の周縁部は、実装主面10a側が裾拡がりとなるような斜面状に形成されて斜面状周縁部12bとなっている。ガラスコート層13は、パッド電極12を包囲しつつ斜面状周縁部12bを覆っている。このガラスコート層13の膜厚はパッド電極12の膜厚と同等であり、両者12,13が段差なく重なり合うように構成されている。すなわち、パッド電極12およびガラスコート層13は、実装主面10a側とは逆側(図1の下側)の表面どうしが略同一平面内に位置するように形成されている。
このように構成されるセラミック回路基板は、図2に示すような手順で製造される。すなわち、まず多層構造のLTCC基板10の各層に相当する複数枚のグリーンシート15〜18に、それぞれ回路パターンやビアホール導体等を形成する。このとき、LTCC基板10の最外層となるグリーンシート15の上面(実装主面10aとなる面)15aには、図2(a)に示すようにAgペーストを印刷して周縁部が斜面状でないパッド電極12を形成する。次に、このグリーンシート15の上面15aに図2(b)に示すようにガラスペーストを印刷して、パッド電極12を包囲して該パッド電極12の周縁部と重なり合うガラスコート層13を形成する。つまり、この段階ではパッド電極12の周縁部を覆うガラスコート層13によって凹所13aが画成されている。
この後、図2(c)に示すように、ベース板19上で、グリーンシート15〜18を位置合わせして積層することによって未圧着の多層グリーンシート20となし、この多層グリーンシート20上に押さえ板21を載せる。このとき、グリーンシート15は最上層に配置して、その上面15aが多層グリーンシート20の最上面となるように設定しておく。
次に、図2(d)に示すように、ベース板19と押さえ板21とで挟んだまま多層グリーンシート20をプラスチック等の袋22内に入れて真空ラミネート梱包する。そして、この袋22を等水圧プレス装置(静水圧プレス装置)の水槽内に入れて等方向に加圧する。これにより、積層状態のグリーンシート15〜18が圧着されて一体化されると共に、パッド電極12やガラスコート層13が図2(e)に示すような形状に変形する。すなわち、パッド電極12は、その周縁部が上面15a側で裾拡がりな斜面状に変形して、ガラスコート層13に覆われた斜面状周縁部12bが形成される。また、ガラスコート層13は、凹所13aを画成していた部分が斜面状周縁部12bの周囲に押し広げられるため、パッド電極12上に突出することなく斜面状周縁部12bと重なり合う形状に変形する。したがって、この段階で、パッド電極12とガラスコート層13はそれぞれの表面12c,13bどうしが略同一平面内に位置することになる。
次に、こうして圧着された多層グリーンシート20を袋22から取り出して焼成することによって、実装主面10aにパッド電極12やガラスコート層13を有するLTCC基板10となす。この後、無電解メッキ法でパッド電極12の表面12cにNi層とAu層を順次被着させることによって、図2(f)に示すようにメッキ層12aを形成する。そして、かかるメッキ工程後に、パッド電極12のメッキ層12aに半田ボール11を溶着させることによって、図1に示すようなセラミック回路基板が得られる。
このようにして製造されるセラミック回路基板は、圧着工程によって、パッド電極12の周縁部を実装主面10a側が裾拡がりとなるような斜面状に形成して、この斜面状周縁部12bをガラスコート層13にて覆うことができるため、焼成工程後、パッド電極12に作用する応力をガラスコート層13に分散させることができる。また、メッキ工程でメッキ液のLTCC基板10内への浸透をガラスコート層13で抑えることもできる。それゆえ、こうして製造したセラミック回路基板は、パッド電極12の耐剥離強度が高い。しかも、かかる圧着工程で、パッド電極12の表面(実装主面10a側とは逆側の表面)12cと、その周囲に存するガラスコート層13との間に段差が生じないように平坦化されるため、溶融状態の半田ボール11をパッド電極12の該表面12cに広く溶着させることができる。それゆえ、こうして製造したセラミック回路基板は、パッド電極12に半田ボール11を確実に接合させることができて、製品の薄型化が阻害されることもない。
図3は本発明の第2実施形態例に係るセラミック回路基板の半田ボール接合部を示す要部断面図であり、図1に対応する部分には同一符号を付すことにより、重複する説明は適宜省略する。
図3に示すセラミック回路基板が前述した第1実施形態例と相違する点は、パッド電極12を包囲しつつ斜面状周縁部12bを覆っている絶縁体層23がLTCC基板10と同一組成のセラミックス材料であることと、パッド電極12の斜面状周縁部12bの先端部12cがLTCC基板10の実装主面10aに若干めり込んでいることにあり、それ以外の構成は基本的に同じである。すなわち、LTCC基板10の材料はアルミナにガラス系成分を添加した低温同時焼成セラミックスであり、絶縁体層23の材料もアルミナにガラス系成分を添加した低温同時焼成セラミックスである。また、パッド電極12はLTCC基板10の実装主面10aに設けられているが、パッド電極12の周縁部に形成された斜面状周縁部12bの先端部12cは実装主面10aの内部に若干めり込んでおり、パッド電極12と絶縁体層23の実装主面10a側とは逆側(図4の下側)の表面どうしは略同一平面内に位置するように形成されている。
このように構成されるセラミック回路基板は、前述した第1実施形態例と同様に図2に示すような手順で製造される。ただし、図2(b)に示される工程ではガラスペーストの代わりにペースト状のセラミックス材料を用い、このセラミックス材料をグリーンシート15の上面15aに印刷することにより、パッド電極12を包囲して該パッド電極12の周縁部と重なり合う絶縁体層23を形成する。その際、パッド電極12の周縁部と絶縁体層23とが重なり合うオーバーラップ量を若干多めに設定すると、その後の圧着工程によって、パッド電極12に実装主面10a側を裾拡がりにした斜面状周縁部12bが形成されると共に、この斜面状周縁部12bの先端部12cが実装主面10aの内部に若干めり込み、この状態で焼成工程等を経て図3に示すようなセラミック回路基板が得られる。
このようにして製造されるセラミック回路基板においても、圧着工程によって、パッド電極12の周縁部を実装主面10a側が裾拡がりとなるような斜面状に形成して、この斜面状周縁部12bを絶縁体層23にて覆うことができるため、焼成工程後、パッド電極12に作用する応力を絶縁体層23に分散させることができる。しかも、この絶縁体層23の材料がLTCC基板10と同一組成のセラミックス材料からなるため、圧着工程後の焼成工程でLTCC基板10と絶縁体層23が同じように膨張・収縮し、焼成後に反りや変形が発生しないセラミック回路基板を実現することができる。また、圧着工程でパッド電極12の斜面状周縁部12bの先端部12cが実装主面10aの内部に若干めり込むため、図3に示すように、実装主面10aにめり込んだパッド電極12の先端部12cにアンカー効果を持たせることができ、LTCC基板10に対するパッド電極12の密着強度が向上する。したがって、パッド電極12の斜面状周縁部12bを覆う絶縁体層23と、実装主面10aにめり込んだ斜面状周縁部12bの先端部12cによるアンカー効果との相乗作用により、パッド電極12の剥離強度を著しく高めることができる。
なお、上記第1実施形態例に係るセラミック回路基板においても、図2(b)に示す工程でパッド電極12の周縁部とガラスコート層13とが重なり合うオーバーラップ量を若干多めに設定すると、第2実施形態例と同様に、その後の圧着工程でパッド電極12の斜面状周縁部12bの先端部を実装主面10aの内部にめり込ませることができる。
また、上記第1および第2実施形態例では、LTCC基板10に設けられたパッド電極12の斜面状周縁部12bをガラスコート層13や絶縁体層23で覆っているが、LTCC基板ではないセラミック基板に設けられたパッド電極の場合にも、本発明を適用することによって同様の効果が得られる。
本発明の第1実施形態例に係るセラミック回路基板の半田ボール接合部を示す要部断面図である。 該セラミック回路基板の製造方法を示す工程図である。 本発明の第2実施形態例に係るセラミック回路基板の半田ボール接合部を示す要部断面図である。 従来例に係るセラミック回路基板の半田ボール接合部を示す要部断面図である。
符号の説明
10 LTCC基板
10a 実装主面
11 半田ボール
12 パッド電極
12a メッキ層
12b 斜面状周縁部
12c 斜面状周縁部の先端部
13 ガラスコート層(絶縁体層)
15〜18 グリーンシート
20 多層グリーンシート(積層体)
23 絶縁体層

Claims (9)

  1. 実装主面にパッド電極が設けられ、このパッド電極に外部端子として半田ボールが接合されたセラミック回路基板であって、
    前記パッド電極の周縁部を前記実装主面側が裾拡がりな斜面状に形成して斜面状周縁部となし、かつ、前記実装主面に前記パッド電極を包囲しつつ前記斜面状周縁部を覆う絶縁体層を設け、これらパッド電極および絶縁体層の前記実装主面側とは逆側の表面どうしを略同一平面内に位置させたことを特徴とするセラミック回路基板。
  2. 請求項1の記載において、基板材料が低温同時焼成セラミックスであり、かつ、前記絶縁体層がガラス材料からなることを特徴とするセラミック回路基板。
  3. 請求項1の記載において、基板材料が低温同時焼成セラミックスであり、かつ、前記絶縁体層が基板材料と同一組成のセラミックス材料からなることを特徴とするセラミック回路基板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記斜面状周縁部の裾拡がり側の先端部が前記実装主面にめり込んでいることを特徴とするセラミック回路基板。
  5. 実装主面となるグリーンシートの上面にパッド電極を印刷するパッド印刷工程と、
    前記パッド印刷工程後に、前記グリーンシートの前記上面に前記パッド電極を包囲して該パッド電極の周縁部と重なり合う部分にペースト状の絶縁体層を印刷する絶縁体層印刷工程と、
    前記絶縁体層印刷工程後に、前記グリーンシートを最外層に配置させてなる複数枚のグリーンシートの積層体を加圧して圧着する圧着工程と、
    前記圧着工程後に前記積層体を焼成する焼成工程と、
    前記焼成工程後に前記パッド電極にメッキを施すメッキ工程と、
    前記メッキ工程後に前記パッド電極に半田ボールを接合させる半田ボール接合工程とを備え、
    前記圧着工程では、前記パッド電極および前記絶縁体層を変形させることによって、前記パッド電極の周縁部を前記実装主面側で裾拡がりな斜面状に形成して斜面状周縁部となし、かつ、前記絶縁体層を前記斜面状周縁部を覆ったまま平坦化して、これらパッド電極および絶縁体層の前記実装主面側とは逆側の表面どうしが略同一平面内に位置するようにしたことを特徴とするセラミック回路基板の製造方法。
  6. 請求項5の記載において、前記圧着工程で複数枚のグリーンシートの積層体を等水圧プレス装置で加圧して圧着することを特徴とするセラミック回路基板の製造方法。
  7. 請求項5または6の記載において、基板材料が低温同時焼成セラミックスであり、かつ前記絶縁体層がガラス材料からなることを特徴とするセラミック回路基板の製造方法。
  8. 請求項5または6の記載において、基板材料が低温同時焼成セラミックスであり、かつ、前記絶縁体層が基板材料と同一組成のセラミックス材料からなることを特徴とするセラミック回路基板の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項の記載において、前記圧着工程で前記斜面状周縁部の裾拡がり側の先端部が前記実装主面にめり込むようにしたことを特徴とするセラミック回路基板の製造方法。
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