JP4389756B2 - 多層フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層フレキシブルプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、各種の表面実装型電子部品を搭載するフレキシブルプリント配線板(以下FPCと称する)及びその製造方法に関し、特に高い接続信頼性を備えた多層FPC及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型軽量化及び高機能化に伴い、使用されるFPCの配線密度もさらに増加する傾向にある。このFPCの配線密度を増加させる手段としては、配線層の微細化だけでは限界があり十分とは言えない。そこで、絶縁層を介して配線層を積層するとともに該配線層間にある絶縁層に層間接続構造を設けることにより配線層を立体的に接続させることで配線密度をさらに増加させた多層FPCが注目されている。
従来、このような多層FPCにおいては、ポリイミドフィルムなどからなる絶縁層に貫通孔であるスルーホールを設け、このスルーホールの壁面に銅めっき膜を形成し、絶縁層の両表面に設けられた配線層を立体的に層間接続している(例えば特許文献1参照)。この層間接続方法はめっきスルーホール法と呼ばれ、最も一般的な層間接続方法である。スルーホール法は、絶縁性を有するスルーホールの壁面を無電解めっきにより導体化処理する工程と、電解めっきにより銅の厚付けめっきを行う工程と、の二つの大きな工程からなる。このようなスルーホール法の特徴としては、スルーホール内の銅めっき膜とスルーホールが形成されている絶縁層との熱膨張率が略同一であるが故、スルーホール内の銅めっき膜と絶縁膜との熱膨張率の差に起因したこれらの接合界面の剥離がなく、熱に対する接続信頼性に優れていることが挙げられる。
特開平5−175636号公報(第2頁、第2図) 特開平7−176847号公報(第2−4頁、第2図)
しかしながら、銅の厚付けめっきを施した場合には、スルーホール内の銅めっき膜の厚みだけでなく配線層の原材料である銅箔の厚みも増加させてしまうため、その後のエッチング処理による配線層の微細化が難しくなるという問題があった。また、プロセスが長大であり、生産性にも問題が残る方法であった。
そこで、これらの問題を解決する層間接続の方法として、配線層の形成後にスルーホール内に半田ペーストを印刷して溶融固化する方法等が提案されている(例えば特許文献2参照)。この層間接続方法の特徴としては、上記のめっきスルーホール法と比較して簡略なプロセスで層間接続を行えるため生産性が高いこと、また配線層の形成後に層間接続を施すためそのプロセス上、配線層の銅箔の厚みに関して何ら影響を与えず、配線層の微細化を阻害することがないこと、が挙げられる。
しかしながら、この層間接続方法の場合、半田をスルーホール内に配置した後に加熱すると、半田の熱膨張率が絶縁層の熱膨張率と比較して大きいためスルーホール内の半田が絶縁層以上に熱膨張する。このため、この熱膨張の大きさの差に起因して絶縁層表面の配線層と半田との接合界面が剥離する虞が有る。このように、半田を用いた層間接続方法は、熱による接続信頼性が十分でないという問題があった。
以上のように、従来のめっきスルーホール法による多層FPCの層間接続は、接続信頼性に優れるものの、配線層の微細化と生産性において問題があり、また、半田を用いた層
間接続方法は、上記スルーホール法において問題となる配線層の微細化と生産性の向上は図れるものの、接続信頼性に問題があった。
したがって、多層FPCの層間接続においては、高い接続信頼性と配線層の微細化との両立が可能であり高い生産性を有する多層FPC及びその製造方法が要求されていた。
上記の問題に鑑み、本発明は、接続信頼性が高く、配線層の微細化に最適な、生産性に優れる配線層間の層間接続を有する多層FPCの製造方法を提供することを目的とする。
記課題を解決するために本発明の多層FPCの製造方法は、第1の絶縁層の一面に第1の配線層を形成した第1の片面配線板と、第2の絶縁層の一面に第2の配線層を形成し他面に第3の絶縁層を積層した第2の片面配線板とを接続するに際し、前記第1の配線層と第2の配線層とを接続するための貫通孔を前記第の片面配線板にその厚み方向に形成する工程と、次いで前記貫通孔に、少なくとも表面が金属材料からなる略球状導電体を圧入する工程と、次いで前記第3の絶縁層を剥離して前記略球状導電体の一部が前記第2の絶縁層表面から突出した金属部を形成する工程と、次いで前記第1の片面配線板の配線層が形成された面と前記第2の片面配線板の第2の絶縁層とを貼り合わせる工程とを備え、前記金属部と前記第2の配線層とが導通するように前記金属部を加圧変形させて前記第1の配線層と前記第2の配線層とを導通させることを特徴とする。
この製造方法においては、導電部材表面の金属層を変形することで導電部材が配線層及び貫通孔に強固に密着接合するため、高い接続信頼性が得られる。また、配線層形成後に層間接続を行うため、プロセス上配線層に全く影響が生じず、配線層の微細化に適しており、さらに、略球状導電体の圧入と該略球状導電体表面の金属層の変形という非常にシンプルなプロセスで層間接続を行うため、高い生産性も確保することができる多層FPCの製造方法が得られる。
本発明の請求項に記載の多層FPCの製造方法によれば、層間接続を配線層形成後に、略球状導電体の貫通孔への圧入による金属部の形成、金属部を有する片面配線板の積層と貼り合わせ(圧着)という非常にシンプルなプロセスで行うため、微細な配線層を有する多層FPCを高い生産性で製造できるという効果がある。
本発明の請求項1に記載の多層FPCの製造方法は、第1の絶縁層の一面に第1の配線層を形成した第1の片面配線板と、第2の絶縁層の一面に第2の配線層を形成し他面に第3の絶縁層を積層した第2の片面配線板とを接続するに際し、前記第1の配線層と第2の配線層とを接続するための貫通孔を前記第の片面配線板にその厚み方向に形成する工程と、次いで前記貫通孔に、少なくとも表面が金属材料からなる略球状導電体を圧入する工程と、次いで前記第3の絶縁層を剥離して前記略球状導電体の一部が前記第2の絶縁層表面から突出した金属部を形成する工程と、次いで前記第1の片面配線板の配線層が形成された面と前記第2の片面配線板の第2の絶縁層とを貼り合わせる工程とを備え、前記金属部と前記第2の配線層とが導通するように前記金属部を加圧変形させて前記第1の配線層と前記第2の配線層とを導通させることを特徴とする。この方法によれば、配線層形成後に層間接続を行うため、プロセス上配線層に関し何ら影響を与えずに層間接続が行われる。また、略球状導電体の貫通孔への圧入による金属部の形成、金属部を有する片面配線板の積層と貼り合わせ(圧着)という非常にシンプルなプロセスで層間接続が行われるため工程が削減されるという作用を有する。
以下本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の図面においては同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略している。また、以下の実施の形態において示されている数値等は種々選択し得る中の一例であり、これに限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下に本発明の一実施の形態にかかる多層FPCについて説明する。まず、本発明の多層FPCについて図1を用いて説明する。図1は本発明の一実施の形態における多層FPCの要部断面図である。
図1において、100は、ポリイミドフィルムからなる絶縁層2の片面に配線上層3を有する片面配線板4と配線下層5(以下、配線上層3及び配線下層5を配線層と総称する場合がある)を有する他の片面配線板6とを接着層7を介して積層してなる多層FPCである。片面配線板4には絶縁層2と配線上層3とを貫通する貫通孔8が開口されており、詳細は後述するが図2に示すように一個の略球状導電体9を前記貫通孔8に圧入変形して前記配線上層3と接合するとともに前記片面配線板4より突出した層間接続バンプ10が形成されたものである。そして、片面配線板4と他の片面配線板6とを積層する際に、前記層間接続バンプ10の突出部が配線下層5と当接することにより加圧変形され、配線下層5と接合する層間導電体11が形成されている。したがって、貫通孔8の内部に圧入された層間導電体11により配線上層3と配線下層5との導通、すなわち配線上層3と配線下層5の間の電気的な層間接続がなされている。
このように、多層FPC100の層間接続を行う層間導電体11は、一個の略球状導電体9を貫通孔8の内部に圧入して形成された層間接続バンプ10が配線上層3に接合するとともに該貫通孔8内部に隙間なく充填された構造になっている。さらに、加圧により変形した層間接続バンプ10が配線下層5に接合しており、配線上層3と配線下層5とが電気的に接続され、微細な配線層の接続でも高い接続信頼性が得られている。
これにより、半田を用いて層間接続を行う場合における最大の問題を解決することができる。すなわち、半田だけで構成されている導電体を加熱した際に貫通孔内の半田が絶縁層以上に膨張し、絶縁層表面の配線層と半田との接合界面が剥離し、熱による接続信頼性が確保できないという問題を解決することができる。したがって、本実施の形態にかかる多層FPC100の接続構造によれば、配線上層3と配線下層5との電気的接続において高い接続信頼性が得られる。
前記略球状導電体9の材質、すなわち層間導電体11の材質としては、金属が用いられる。そして、特に軟質金属のうちの少なくとも一種を含むことが好ましい。略球状導電体9を軟質金属により構成することで、該略球状導電体9を貫通孔8に低圧力加圧で容易に圧入変形が可能である。また、配線層と確実に接合して、貫通孔8内に隙間なく充填された高導電性の金属ポスト形状の層間導電体11となるため、高い接続信頼性が得られる。ここで本発明において軟質金属とは、良導電性を有し、塑性変形可能な高延展性を有する金属のうち配線用途に利用可能な金属である。
略球状導電体9の材質としては具体的には、半田合金、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、金、銀、錫、パラジウム等を挙げることができる。これらの中でも、半田合金、銅及び銅合金が好適である。略球状導電体9が半田合金または銅、銅合金のうち少なくとも一つを含むことで、略球状導電体9は非常に軟らかく変形しやすいためプロセス上配線
層に関し何ら影響を与えず、また、変形した層間接続バンプ10が配線層に確実に接合するため配線層への高い接続信頼性が得られる。特に銅を用いた場合には、絶縁層2と層間導電体11との熱膨張率が同程度となるため、熱サイクル歪みに対する信頼性が高く、また熱膨張差にて生じる応力を層間導電体11にて緩和できるため高信頼性が要求される製品に適している。そして、半田合金の半田組成は、共晶はんだ、高温半田、鉛フリー半田等、種々のものを使用可能であり諸条件に応じてどれを使用しても良い。
なお、このような略球状導電体9を圧入する貫通孔8の開口形状は特に限定されないが、円形が好適である。
次に、上記のような層間導電体11を用いることにより配線上層3と配線下層5との電気的接続において高い接続信頼性を実現する本実施の形態にかかる多層FPC100の製造方法について図3〜図11を用いて詳細に説明する。なお、以下の図面においては、図1と同一の構成要素については図1と同じ符号を付すこととし、ここでは詳細な説明を省略する。
図3〜図9は実施の形態1にかかる多層FPC100の製造工程を説明する図であり、図3は本発明の一実施の形態における多層FPCの構成要素である絶縁性シート付き片面銅張積層板の要部断面図、図4は本発明の一実施の形態における配線層が形成された絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図、図5は本発明の一実施の形態における貫通孔が形成された絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図、図6は本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入開始時の絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図、図7は本発明の一実施の形態における略球状導電体が圧入変形途中の絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図、図8は本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入変形終了時の絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図、図9は本発明の一実施の形態における層間接続バンプが形成された片面配線板の要部断面図、図10は本発明の一実施の形態における接着層を介して他の片面配線板に積層される途中の層間接続バンプが形成された片面配線板の要部断面図、図11は本発明の一実施の形態における層間接続後の多層FPCの要部断面図である。
上記の図において、12は絶縁層2の一方の面に銅箔13が、他方の面に絶縁性シート14が形成された絶縁性シート付き片面銅張積層板である。15は絶縁性シート付き片面銅張積層板12をエッチング処理し、配線上層3を形成した絶縁性シート付き片面配線板である。また、16は貫通孔加工用のパンチング金型である。17は加圧上プレート、18は加圧下プレート、19は加熱加圧上プレート、20は加熱加圧下プレートである。
以下、図面に沿って多層FPC100の製造方法について説明する。まず、図3に示すように、絶縁層2の一方の面に銅箔13が、他方の面に絶縁性シート14が形成された絶縁性シート付き片面銅張積層板12を準備する。なお、本実施の形態においては、絶縁層2と銅箔13との間に接着層が介在しない二層タイプの絶縁性シート付き片面銅張積層板12を例に挙げて説明しているが、本発明はこの例に限定されるものではなく、絶縁層2と銅箔13との間に接着層が介在する三層タイプの絶縁性シート付き片面銅張積層板、またはそれ以上の複数層を有する絶縁性シート付き片面銅張積層板を用いることも可能であり、適宜変更可能である。
次に、配線パターンに従ってマスク材を銅箔13の表面に形成し、塩化鉄、塩化銅等の銅のエッチング液を用いてエッチング処理を行ない、図4に示すように絶縁層2の一方の面に配線上層3が形成された絶縁性シート付き片面配線板15を得る。これにより得られた配線上層3は、この後の工程において、何ら影響を受けることがない。したがって、本実施の形態における多層FPCの製造方法においては、銅箔13の厚さを薄くすることに
よる配線層の微細化が図れる。
また、本実施の形態においては、後述するように片面配線板4と他の片面配線板6とを接合する。これにより、微細化に適した片面エッチングが可能であり、配線上層3の更なる微細化が可能である。したがって、本実施の形態において得られる絶縁性シート付き片面配線板15の配線上層3は、絶縁層の両面に直接配線層を形成した一般的な両面配線板の配線層と比較し、微細化が可能とされている。
その理由を以下に述べる。通常、両面配線板の配線層形成においては、両面銅張積層板の両面にある銅箔を同時にエッチング処理するため、エッチング液を両面銅張積層板の上下方向からムラなく均一にあてる必要がある。しかしながら、両面銅張積層板の上下方向からエッチング液を加圧噴霧した場合には、上面に噴霧された後のエッチング液が上面に液だまりを形成し、エッチング均一性が保てないという問題がある。したがって、両面配線板においてはエッチング条件が不均一、不安定となり、非常に微細な配線層を形成することが難しい。
一方、片面配線板の配線層形成においては、片面銅張積層板の下側(銅箔形成側を下面とする)からのエッチング液の噴霧のみで良いため、エッチング液の液だまりが形成されることが無く、エッチング条件の最適範囲を広くとることができる。したがって、この片面配線板の配線層形成方法は、配線層の微細化に好適である。
そして、配線層が形成された絶縁性シート付き片面配線板15にパンチング金型16を用いてパンチング加工を施し、図5に示すように貫通孔8を形成する。さらに、図6に示すように貫通孔8の位置に該貫通孔8の孔径より大きいボール径を有する一個の略球状導電体9を配置した後、加圧上プレート17と加圧下プレート18とを用いて略球状導電体9の貫通孔8への圧入を行う。これにより、略球状導電体9の圧入変形が開始される。ここで、略球状導電体9の形状は略球状を基本とする。球状とすることによりハンドリング性、金属球(略球状導電体9)または後述する樹脂コア金属ボールの製造容易性に優れるという利点を有する。また、略球状導電体9の体積は貫通孔8の開口体積より大とされている。
略球状導電体9の配置方法としては、BGA(Ball Grid Array)と呼ばれる半導体パッケージに半田ボールを搭載する従来から知られている方法を転用することもできる。具体的には、貫通孔8と対応する位置に略球状導電体9の径よりも小径の吸引孔を設けた吸着プレートを準備し、吸引孔内の圧力調整用に真空ポンプと接続しておく。そして、この吸着プレートを用いて略球状導電体9を吸引孔に吸着し、貫通孔8上部に位置合せし、略球状導電体9を落下させ、略球状導電体9を貫通孔位置に配置する。以上の様な操作を行うボールマウンターと呼ばれる設備を使用することも可能である。ここでは真空吸着による略球状導電体9の搭載例を示したが、他に静電吸着などの方法を用いてもよい。
続いて、図7に示すように加圧上プレート17と加圧下プレート18とによって略球状導電体9に加圧することにより貫通孔8内に略球状導電体9が順次圧入される。略球状導電体9は半田合金や銅、銅合金などの軟質金属を含んで構成されることにより、圧入途中において該略球状導電体9が圧入とともに順次変形する。そして、該略球状導電体9が配線上層3の一部と接合するとともに貫通孔8の内壁に沿って変形し、貫通孔8内が隙間のない状態で略球状導電体9により順次埋められる。
さらに、図8に示すように、略球状導電体9は加圧下プレート18と接触して変形し、貫通孔8への略球状導電体9の圧入変形が完了する。そして、加圧上プレート17と加圧
下プレート18とを外し、絶縁性シート14を除去すると、図9に示すように絶縁層2の他方の面(配線上層3が形成された面と反対側の面)から突出した層間接続バンプ10を有する片面配線板4が得られる。
次に、図10に示すように、一方の面に配線下層5が形成された他の片面配線板6と層間接続バンプ10を有する片面配線板4とを接着層7を介して積層配置する。ここで、他の片面配線板6に設けられた配線下層5はこの後の工程において、何ら影響を受けることがない。したがって、本実施の形態における多層FPCの製造方法においては、銅箔13の厚さを薄くすることによる配線層の微細化が図れる。
また、配線下層5の形成された他の片面配線板6においても、配線上層3が形成された片面配線板4と同様に片面銅張積層板の下側(銅箔形成側を下面とする)からのエッチング液の噴霧により配線下層5を形成することができる。すなわち、配線下層5も配線上層3と同様に微細化されている。
そして、これを加熱加圧上プレート19と加熱加圧下プレート20とを用いて加熱加圧することによって層間接続バンプ10が配線下層5に接合され、配線下層5と電気的に接続された層間導電体11が形成される。以上により、図11に示すように配線上層3と配線下層5とが層間導電体11を介して層間接続された、すなわち配線上層3と配線下層5とが導通した微細な配線層を有する多層FPC100が非常にシンプルなプロセスで得られる。
なお、本実施の形態では、略球状導電体9のボール径が貫通孔8の孔径より大きい場合を示しているが、ここで用いる略球状導電体9のボール径は貫通孔8の孔径と同等であっても良く、この場合にも略球状導電体9の変形により配線層間を接続することができる。しかしながら、略球状導電体9の変形量のマージンと層間接続の確実性を勘案すると略球状導電体9の径が貫通孔8の径よりも大きい方が好ましい。
以上の様な本実施の形態にかかる多層FPCの製造方法は、以下の特徴を有する。まず、層間接続をなす層間導電体11を形成するための略球状導電体9として軟質金属を用いるため、該略球状導電体9を低圧力加圧で容易に貫通孔8に圧入変形が可能であり、配線層と確実に接合させることができる。これにより、貫通孔8内に隙間なく充填された高導電性の金属ポスト形状の層間導電体11を形成することができる、配線上層3と配線下層5との電気的接続において高い接続信頼性が得られる。特に銅を用いた場合には熱膨張差によって生じる応力を層間導電体11によって緩和することができ、高い接続信頼性が得られる。
また、配線層の形成後に配線上層3と配線下層5との層間接続を行うため、プロセス上、配線層に関し何ら影響を与えることがない。したがって、銅箔13の厚さを薄くすることによる配線層の微細化を図ることが可能であり、配線層の微細化に適している。さらに、略球状導電体9の圧入、層間接続バンプ10を有する片面配線板4と他の片面配線板6との積層と圧着という非常にシンプルなプロセスで配線上層3と配線下層5との層間接続が行えるため、他の層間接続方法と比較して工程数が少なく、生産性及び生産コストに優れる。
したがって、本実施の形態にかかる多層FPCの製造方法によれば、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に最適な多層FPCを生産性良く作製することができる。
なお、上記においては、略球状導電体9が金属材料のみからなる場合について説明したが、略球状導電体9として、貫通孔8の孔径より小さな樹脂ボールをコア部に有し、表面
を金属層で被覆された樹脂コア金属ボールを用いることもできる。樹脂コア金属ボールを用いた場合について図12及び図13を用いて説明する。図12において、100はポリイミドフィルムからなる絶縁層2の片面に配線上層3を有する片面配線板4と、配線下層5を有する他の片面配線板6とを接着層7を介して積層してなる多層FPCである。片面配線板4には絶縁層2と配線上層3とを貫通する貫通孔8が開口されている。また片面配線板4は、図13に示すように貫通孔8の孔径よりも小さなボール径を有する樹脂ボール31をコア部に有するとともにその表面を金属層32で被覆された1個の樹脂コア金属ボール30を前記貫通孔8に圧入変形して配線上層3と接合し、片面配線板4より突出した層間接続バンプ33が形成されたものである。そして、片面配線板4と他の片面配線板6とを積層する際に、層間接続バンプ33の突出部が配線下層5と当接することにより加圧変形され、配線下層5と接合する層間導電体34が形成されている。したがって、貫通孔8の内部に圧入された層間導電体34により配線上層3と配線下層5との導通、すなわち配線上層3と配線下層5との間の電気的な層間接続がなされている。
樹脂コア金属ボール30はコア部に樹脂ボール31を有している構造になっており、層間導電体34のヤング率を低下させることができ、熱膨張差にて生じる応力を該樹脂ボール31によって緩和することができる。球体である樹脂ボール31を用いることによりハンドリング性及びボール部材の製造容易性に優れるという利点を有する。また、樹脂コア金属ボール表面の金属層32が変形することによって、貫通孔8内に樹脂コア金属ボール30が隙間なく密着、充填した状態で層間接続バンプ33を形成することができ、これにより樹脂ボール31を内部に有した層間導電体34により確実に配線上層3及び配線下層5が接合され、層間導電体34を介して配線上層3と配線下層5とが確実に電気的に接続、すなわち導通される。このような樹脂コア金属ボール31を用いた多層FPCは、略球状導電体として樹脂コア金属ボール30を貫通孔8に圧入して層間接続バンプ33を形成し、該層間接続バンプ33を用いて層間導電体34を形成すること以外は上述した多層FPCの製造方法と同様にして作製することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、さらに生産性良く、配線層間の接続信頼性及び配線層の微細化に優れた本発明の他の実施の形態にかかる多層FPCの製造方法について図14〜図20を用いて詳細に説明する。図14は本発明の一実施の形態における多層FPCの要部断面図、図15は本発明の一実施の形態における多層FPCの構成要素である接着シート付き片面銅張積層板の要部断面図、図16は本発明の一実施の形態における配線層が形成された接着シート付き片面配線板の要部断面図、図17は本発明の一実施の形態における貫通孔が形成された接着シート付き片面配線板の要部断面図、図18は本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入開始時の接着シート付き片面配線板の要部断面図、図19は本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入変形終了時の接着シート付き片面配線板の要部断面図、図20は本発明の一実施の形態における層間接続バンプを有する他の片面配線板に積層される途中の層間接続バンプが形成された接着シート付き片面配線板の要部断面図である。
上記の図において、200は、層間接続バンプ10が形成された接着シート付き片面配線板24及び層間接続バンプを有する他の片面配線板25を積層した両面に配線層を有する多層FPCである。21は、絶縁層2の一方の面に銅箔13が、他方の面に接着シート22が形成された接着シート付き片面銅張積層板である。23は、接着シート付き片面銅張積層板21をエッチング処理して配線上層3を形成した接着シート付き片面配線板である。24は、層間接続バンプ10が形成された接着シート付き片面配線板である。25は、層間接続バンプ10が形成された接着シート付き片面配線板24と積層する層間接続バンプを有する他の片面配線板である。26は、2つの層間接続バンプ10が接合して形成された層間導電体である。また、16は貫通孔加工用のパンチング金型である。17は加
圧上プレート、18は加圧下プレート、19は加熱加圧上プレート、20は加熱加圧下プレートである。
本実施の形態にかかる多層FPC200は、図14に示すように貫通孔8の内部に圧入された層間導電体26によって配線上層3と配線下層5との間の電気的な層間接続がなされている。ここで層間導電体26は、一個の略球状導電体9を、後述するように絶縁層2の厚み方向に加圧して変形させた層間接続バンプ10を接合させたものである。
このように、多層FPC200の層間接続を行う層間導電体26は、実施の形態1の場合と同様に略球状導電体9を貫通孔8の内部に圧入して形成された層間接続バンプ10が配線上層3及び配線下層5に接合するとともに該貫通孔8内部に隙間なく充填された構造になっている。これにより、配線上層3と配線下層5とが層間導電体26を介して電気的に接続され、微細な配線層の接続でも高い接続信頼性が得られている。
これにより、実施の形態2にかかる多層FPC200においても、半田を用いて層間接続を行う場合における最大の問題を解決することができる。すなわち、半田だけで構成されている導電体を加熱した際に貫通孔内の半田が絶縁層以上に膨張し、絶縁層表面の配線層と半田との接合界面が剥離し、熱による接続信頼性が確保できないという問題を解決することができる。したがって、本実施の形態にかかる多層FPC200の接続構造によれば、配線上層3と配線下層5との電気的接続において高い接続信頼性が得られる。
また、層間導電体26の材料として、実施の形態1の場合と同様に軟質金属、特に半田合金、銅、または銅合金のうちの少なくとも一種を用いることで、配線上層3と配線下層5との層間接続においてより高い接続信頼性を得ることができる。これは、銅及び銅合金が最も基材(絶縁層)との熱膨張率の整合性がよいからである。
次に、この様な高い接続信頼性を実現する実施の形態2にかかる多層FPC200の製造方法について図面に沿って詳細に説明する。
まず、図15に示すように、絶縁層2の片面に銅箔13が直接形成され、他方の面に接着シート22が形成された接着シート付き片面銅張積層板21を準備する。なお、本実施の形態においては、絶縁層2と銅箔13との間に接着層が介在しないタイプの接着シート付き片面銅張積層板21を例に挙げて説明しているが、本発明はこの例に限定されるものではなく絶縁層2と銅箔13との間に接着層が介在するタイプの接着シート付き片面銅張積層板、またはそれ以上の複数層を有する接着シート付き片面銅張積層板を用いることも可能であり、適宜変更可能である。
次に、配線パターンに従ってマスク材を銅箔13の表面に形成し、塩化鉄、塩化銅等の銅のエッチング液を用いてエッチング処理を行ない、図16に示すように配線上層3を形成し、接着シート付き片面配線板23を得る。ここで、本実施の形態においては、両面配線板を形成するために、後述するように2枚の接着シート付き片面配線板23を接合する。これにより、微細化に適した片面エッチングが可能であり、配線上層3の更なる微細化が可能である。したがって、本実施の形態において得られる接着シート付き片面配線板23の配線上層3は、絶縁層の両面に直接配線層を形成した一般的な両面配線板の配線層と比較し、さらなる微細化が可能とされている。その理由は、上述した実施の形態1における理由と同じであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
次に、配線上層3が形成された接着シート付き片面配線板23にパンチング金型16を用いてパンチング加工を施し、図17に示すように貫通孔8を形成する。そして、図18に示すように貫通孔8の位置に該貫通孔8の孔径より大きいボール径を有する一個の略球
状導電体9を配置した後、加圧上プレート17と加圧下プレート18とを用いて略球状導電体9の貫通孔8への圧入を行う。これにより、略球状導電体9の圧入変形が開始される。また、略球状導電体9の体積は貫通孔8の開口体積より大とされている。
さらに、図19に示すように、略球状導電体9は加圧下プレート18と接触して変形し、貫通孔8への略球状導電体9の圧入変形が完了する。これにより、層間接続バンプ10が形成された接着シート付き片面配線板24が得られる。この層間接続バンプ10は接着シート付き片面配線板24より配線上層3および接着シート22から突出して、貫通孔8内を隙間無く充填して形成される。
次に、図20に示すように、層間接続バンプ10を有する他の片面配線板25と層間接続バンプ10が形成された接着シート付き片面配線板24とを、配線層が外側になる向きに積層し、加熱加圧上プレート19と加熱加圧下プレート20により加熱加圧する。このとき、接着シート付き片面配線板24の層間接続バンプ10と他の片面配線板25の層間接続バンプ10とが接触した状態で積層配置する。これにより、層間接続バンプ同士が接合して電気的に接続された層間導電体26が形成され、図14で示したように、層間導電体26により配線上層3と配線下層5とが層間接続された両面に配線層を有する両面配線板である多層FPC200が得られる。
なお、配線下層5の形成された他の片面配線板25においても、配線上層3が形成された接着シート付き片面配線板24と同様に片面銅張積層板の下側(銅箔形成側を下面とする)からのエッチング液の噴霧により配線下層5を形成することができる。すなわち、配線下層5も配線上層3と同様に微細化されている。
以上のような実施の形態2にかかる多層FPCの製造方法においては、片面配線板を積層するため、一般的な両面配線板を用いた場合と比較して配線層がより微細となる。さらに、層間接続バンプ形成と接着層形成を一括して行うためプロセスを簡便化でき、高い生産性を確保することができる。
また、接続される層間接続バンプ10は互いに加圧変形して接合面積が増加し、両者の接合強度も増加すると共に、接着シート22の作用で接続状態が保持される。したがって様々な外部ストレスが加わった場合においても、配線層と導電部材との接合界面が剥離することがなく、さらに高い接続信頼性で層間接続がなされるという作用を有する。したがって、本実施の形態においても、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に最適な多層FPCを生産性良く得ることができる。
なお、層間接続バンプ10の界面に半田金属を介在させることで、さらに接合強度アップが可能である。すなわち、この製造方法において、表面に半田合金が配されている略球状導電体を用いて層間接続バンプ10を形成した場合は、層間接続バンプ10同士を接合する際に層間接続バンプ10表面の半田合金が接触し、配線層表面に容易に加圧変形して確実に電気的接続ができ、高い接続信頼性が得られる。また接続部分が半田合金であるため、積層して接触させた状態で加熱冷却を行うと、半田が溶融固化して層間接続バンプ10が互いに簡単に接合され、さらに接続信頼性が向上する。
(実施の形態3)
実施の形態3では、前述した多層FPCをさらに積層化した本発明の実施の形態にかかる多層FPCについて説明する。図21は本発明の一実施の形態における積層後の多層FPCの要部断面図、図22は本発明の一実施の形態における積層途中の多層FPCの要部断面図、図23は本発明の一実施の形態における積層後の他の多層FPCの要部断面図である。
まず図21において、300は前述した実施の形態1にかかる多層FPCの製造方法において製造された多層FPC100aと、前述した実施の形態2にかかる多層FPCの製造方法の製造途中において形成した層間接続バンプが形成された接着シート付き片面配線板24a、24b、24c、24dと、を積層した多層FPCである。なお、多層FPC300においては、多層FPC100a、および接着シート付き片面配線板24a、24b、24c、24dは、完全な原形をとどめてはないので図21においては(100a)のように括弧付きの記載としてある。ここで多層FPC300は、構成材料である多層FPC100aと、層間接続バンプが形成された接着シート付き片面配線板24a、24b、24c、24dと、が配線層間の高接続信頼性及び微細な配線層を有する。したがって、実施の形態1及び実施の形態2の場合よりもさらに多層配線化された多層FPC300においても、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に優れた多層FPCが実現されている。また、層間導電体11bにより、多層FPC100aと片面配線板24a、24b、24c、24dにおいて、隣接する各配線層の接続が可能とされている。
このような多層FPC300を作製するには、図22に示すように、前述した実施の形態1において製造された多層FPC100aと、前述した実施の形態2にかかる多層FPCの製造方法の製造途中において形成される層間接続バンプが形成された接着シート付き片面配線板24a、24b、24c、24dと、を層間導電体11a、層間接続バンプ10a、10b、10c、10dが接触するようにこの順で積層配置する。そして、加熱加圧上プレート19と加熱加圧下プレート20とを用いて加熱加圧して貼り合わせる。これにより、層間接続バンプ10a、10b、10c、10dが変形して配線層および層間導電体11aに接合し、また、接着シート22a、22b、22c、22dにより多層FPC100aと、接着シート付き片面配線板24a、24b、24c、24dとが接着され、図21に示すように配線層数を増加させた多層FPC300が得られる。なお、多層FPC100a及び接着シート付き片面配線板24a、24b、24c、24dの製造方法は、上記と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
また、この製造方法において、表面に半田合金が配されている略球状導電体を用いて層間接続バンプ10a、10b、10c、10dを形成した場合は、各配線層を積層する際に層間接続バンプ10a、10b、10c、10d表面の半田合金が接触し、配線層表面に容易に加圧変形して確実に電気的接続ができ、高い接続信頼性が得られる。また接続部分が半田合金であるため、積層して接触させた状態で加熱冷却を行うと、半田が溶融固化して層間接続バンプ10a、10b、10c、10dが互いに簡単に接合され、さらに接続信頼性が向上する。
また、図23において、400は前述した実施の形態1において製造された多層FPC100bと、前述した実施の形態2において製造された多層FPC200a、200b、200cと、を接着層27、接着層28及び接着層29を介して積層した多層FPCである。ここで多層FPC400は、構成材料である多層FPC100bと多層FPC200a、200b、200cとが配線層間の高接続信頼性及び微細な配線層を有する。したがって、実施の形態1及び実施の形態2の場合よりもさらに多層配線化された多層FPC400においても、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に優れた多層FPCが実現されている。
このような多層FPC400を作製するには、前述した実施の形態1において製造された多層FPC100bと多層FPC200aとを接着層27を介して積層し、貼り合わせる。そして、2つの多層FPC100b、200aを積層した多層FPCと、前述した実施の形態2において製造された多層FPC200bと、を接着層28を介して積層し、貼り合わせる。さらに、3つの多層FPC100b、200a、200bを積層した多層F
PCと、前述した実施の形態2において製造された多層FPC200cと、を接着層29を介して積層し、貼り合わせる。これにより、配線層数を増加させた多層FPC400を得ることができる。なお、多層FPC100b及び多層FPC200a、200b、200cの製造方法は、上記と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。また、上記の貼り合わせの順番は任意の順番とすることも可能である。
以上の様にして得られた本実施の形態にかかる多層FPC300、400は、高接続信頼性及び微細な配線層を有する多層FPC同士をさらに積層して形成を行うため、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に優れる。さらに、多層FPCの層間接続にも上記導電体を流用するため、新たに層間接続材料を用いることも無く、より高い生産性が得られる。したがって、本実施の形態によっても、配線層間の接続信頼性が高く、配線層の微細化に最適な、生産性に優れる多層FPCを得ることができる。
本発明により、接続信頼性の高い、配線層の微細化に最適な、生産性に優れる層間接続を有する多層FPC及びその製造方法が提供できる。
本発明の一実施の形態における多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における多層FPCの製造工程の一部を説明する要部断面図 本発明の一実施の形態における多層FPCの構成要素である絶縁性シート付き片面銅張積層板の要部断面図 本発明の一実施の形態における配線層が形成された絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における貫通孔が形成された絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入開始時の絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における略球状導電体が圧入変形途中の絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入変形終了時の絶縁性シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における層間接続バンプが形成された片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における接着層を介して他の片面配線板に積層される途中の層間接続バンプが形成された片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における層間接続後の多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における多層FPCの製造工程の一部を説明する要部断面図 本発明の一実施の形態における多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における多層FPCの構成要素である接着シート付き片面銅張積層板の要部断面図 本発明の一実施の形態における配線層が形成された接着シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における貫通孔が形成された接着シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入開始時の接着シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における略球状導電体の圧入変形終了時の接着シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における層間接続バンプを有する他の片面配線板に積層される途中の層間接続バンプが形成された接着シート付き片面配線板の要部断面図 本発明の一実施の形態における積層後の多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における積層途中の多層FPCの要部断面図 本発明の一実施の形態における積層後の他の多層FPCの要部断面図
符号の説明
2 絶縁層
3 配線上層
4 片面配線板
5 配線下層
6 片面配線板
7 接着層
8 貫通孔
9 略球状導電体
10 層間接続バンプ
10a 層間接続バンプ
10b 層間接続バンプ
10c 層間接続バンプ
10d 層間接続バンプ
11 層間導電体
12 絶縁性シート付き片面銅張積層板
13 銅箔
14 絶縁性シート
15 絶縁性シート付き片面配線板
16 パンチング金型
17 加圧上プレート
18 加圧下プレート
19 加熱加圧上プレート
20 加熱加圧下プレート
21 接着シート付き片面銅張積層板
22 接着シート
22a 接着シート
22b 接着シート
22c 接着シート
22d 接着シート
23 接着シート付き片面配線板
24 接着シート付き片面配線板
24a 接着シート付き片面配線板
24b 接着シート付き片面配線板
24c 接着シート付き片面配線板
24d 接着シート付き片面配線板
25 他の片面配線板
26 層間導電体
27 接着層
28 接着層
29 接着層
30 樹脂コア金属ボール
31 樹脂ボール
32 金属層
33 層間接続バンプ
34 層間導電体
100 多層FPC
100a 多層FPC
100b 多層FPC
200 多層FPC
200a 多層FPC
200b 多層FPC
200c 多層FPC
300 多層FPC
400 多層FPC

Claims (1)

  1. 第1の絶縁層の一面に第1の配線層を形成した第1の片面配線板と、第2の絶縁層の一面に第2の配線層を形成し他面に第3の絶縁層を積層した第2の片面配線板とを接続するに際し、
    前記第1の配線層と第2の配線層とを接続するための貫通孔を前記第の片面配線板にその厚み方向に形成する工程と、
    次いで前記貫通孔に、少なくとも表面が金属材料からなる略球状導電体を圧入する工程と、
    次いで前記第3の絶縁層を剥離して前記略球状導電体の一部が前記第2の絶縁層表面から突出した金属部を形成する工程と、
    次いで前記第1の片面配線板の配線層が形成された面と前記第2の片面配線板の第2の絶縁層とを貼り合わせる工程とを備え、
    前記金属部と前記第2の配線層とが導通するように前記金属部を加圧変形させて前記第1の配線層と前記第2の配線層とを導通させることを特徴とする多層フレキシブルプリント配線板の製造方法。
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