JPWO2008035798A1 - 感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

支持体上に中間層および感熱記録層を順次積層した感熱記録材料において、前記中間層が、膨潤性澱粉および顔料を水を主成分とする分散媒に分散した状態で含む塗液を支持体上に塗布して含有させることにより、中間層内に多数の空隙を形成させ、熱応答性およびヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供することができる。

Description

本発明は感熱記録材料に関し、特に熱応答性、印字画質、およびヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般に支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体および電子受容性化合物を主成分とする感熱記録層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより、電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物とが瞬時反応し記録画像が得られるものである。このような感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録が得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がないこと等の利点があり、計測記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピューターの端末機、ラベル印字機、乗車券、チケットの発券機等広範囲の分野に利用されている。特に近年は、ガス、水道、電気料金等の領収書、金融機関のATMの利用明細書、各種レシート等、財務関係の記録用紙やPOSシステム用の感熱記録ラベル或いは感熱記録タグ等にも感熱記録材料が用いられるようになっている。
この様に用途が多様化するにつれ、より高感度で地肌かぶりがなく、さらに感熱ヘッドへのカス付着が少ない感熱ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料が要望されている。
一般に感熱記録材料の感熱記録成分である電子供与性染料前駆体、電子受容性化合物は分散粒子状で用いることが多く、高感度化のためには、これらをできるだけ微粒子に粉砕して使用すれば良いが、超高感度を目標にして、微小にし過ぎると発色感度は向上するものの、地肌かぶりが増大するため分散には自ずと限度がある。
そのため、感熱記録材料では、支持体と感熱層との間に断熱性のある顔料を含む中間層を設けて高感度化を図る方法が開発されてきている。例えば、吸油性顔料を中間層に含有させる方法(例えば、特開昭59−155097号公報参照)が開示されている。また、発泡することにより得られる中空粒子を中間層に含有させる方法(例えば、特開昭59−5093号公報参照)や、非発泡性の中空粒子を中間層に含有させる方法(例えば、特開昭62−5886号公報参照)や、開口部を有する椀型粒子を中間層に含有させる方法(例えば、特開平10−217608号公報参照)が開示されている。
これら断熱性の中間層を設けることで、感熱記録材料の熱応答性は良くなり、印字画質は向上する。しかしながら、吸油性の無機/有機顔料を中間層に含有させる方法では、通常、吸油性および断熱性は顔料の多孔構造から実現されるものであるが、その多孔性(高い比表面積)のため、水溶性接着剤を使用する場合、層としての十分な強度を持たせるためには多量の接着剤が必要となる。しかし、その多量の接着剤が多孔性を損ねてしまい、結果として中間層の断熱性は低くなり、熱応答性の向上には限界が生じてしまう。一方、中空粒子を中間層に含有させる方法では、接着剤による断熱性低下は起きないが、粒子自体には吸油性がほとんどないため、感熱記録印字の際、中間層が、感熱層より発生するカスを吸収しきれず感熱ヘッドに印字カス付着が起き、印字画質が悪化する問題がある。
本発明の課題は、支持体上に中間層および感熱記録層を順次積層した感熱記録材料において、高い熱応答性、印字画質、およびヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供することである。
本発明者は、鋭意研究した結果、上述の課題を解決することができる本発明の感熱記録材料を発明するに到った。即ち、本発明の感熱記録材料は、支持体上に中間層および感熱記録層を順次積層した感熱記録材料において、前記中間層が、水を主成分とする分散媒に膨潤性澱粉および顔料を分散した状態で支持体上に塗布して得られたものであることを特徴とするものである。
本発明の好ましい態様は、膨潤性澱粉が、架橋構造によりその膨潤度が制御されているものであり、また他の好ましい態様は、膨潤性澱粉の膨潤度は2以上であり、膨潤性澱粉の水中で膨潤した状態での体積平均粒子径が100μm以下である。
水中で膨潤した澱粉は、支持体上に塗布された後、乾燥過程において顔料と共に層を形成するが、澱粉を膨潤させている水は乾燥の最終段階で蒸発するため、層の厚みが決まった後、膨潤していた澱粉が乾燥により体積収縮することから、層内に収縮した分の空隙を作る。この空隙は、中間層に断熱性を持たせ感熱記録材料の熱応答性を向上させると同時に、ヘッドカスを吸収する機能も付与しヘッドマッチング性が向上する。つまり、中間層として、膨潤性の澱粉を膨潤した状態で顔料と共に支持体上に塗布することで、中間層に断熱性、ヘッドカス吸収性を付加することができ、感熱記録層を順次積層することにより、高い熱応答性およびヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を得ることが可能となる。
また、本発明の好ましい態様は、中間層が吸油性顔料を含有するものである。前記膨潤性澱粉を焼成カオリンなどの吸油性無機顔料と共に中間層として支持体上に塗布すると、水中で膨潤した澱粉は、吸油性無機顔料の持つ孔径に対して十分に大きいため孔を埋めることなく、接着剤として効果的に機能することができ層に十分な強度を付与することもできる。つまり、吸油性無機顔料の吸油性(ヘッドカス吸収性)・断熱性を損なうことなく、更には膨潤性澱粉の乾燥時の収縮効果で追加的に中間層に空隙/断熱性を付与することができ、感熱記録材料の熱応答性、印字画質、ヘッドマッチング性を向上させることが可能となる。
また、本発明の他の好ましい態様は、中間層が中空もしくは椀型の粒子の形態である断熱性有機顔料を含有するものである。前記膨潤性澱粉を中空や椀型の断熱性有機顔料と共に中間層として支持体上に塗布すると、乾燥時の収縮効果で、中間層に新たな空隙を付与することができ、中空/椀型による断熱性を更に向上させると同時に、中空/椀型有機顔料が持たないヘッドカス吸収性を付与することができ、感熱記録材料の熱応答性、印字画質、ヘッドマッチング性を向上させることが可能となる。
図1は、実施例3における中間層表面の電子顕微鏡写真である。
図2は、比較例3における中間層表面の電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の内容を更に具体的に説明する。本発明の感熱記録材料は、支持体上に中間層および感熱記録層を順次積層したものである。以下、本発明の内容を更に具体的に説明する。
本発明に係る中間層は、水を主成分とする分散媒に膨潤性澱粉および有機顔料を分散した状態で含む塗液を支持体上に塗布し乾燥して設ける。通常、感熱記録材料は、感熱記録層を構成する感熱記録成分を塗液の状態で支持体に塗布し、乾燥させることにより作製されるが、生産性、安全性の面から、塗液の分散媒の主成分は水であることが多い。本発明における中間層においても、主成分が水である分散媒の塗液を支持体上に塗布することにより得られ、従来の感熱記録材料の塗布技術がそのまま適用でき、工業的に生産性の面からみても有利である。
中間層の形成に際して、水に対して膨潤性を有する膨潤性澱粉を、顔料と共に水系塗布液の状態で支持体上に塗布することにより本発明の効果が達成される。この膨潤性澱粉は、塗布後の乾燥過程において、その膨潤状態から収縮することにより、顔料塗層中に多数の空隙を形成する。この中間層の空隙が、層の断熱性を高めると同時に、感熱印字時に感熱層で発生するヘッドカスの吸収性を付与することで、本発明の課題である、高い熱応答性、印字画質、およびヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供することが可能となる。
本発明において、膨潤性澱粉の膨潤度が2以上、好ましくは2以上30以下、より好ましくは5以上30以下の範囲において制御されることにより、中間層に効果的に空隙を設け、断熱性・ヘッドカス吸収性を付与することができる。膨潤度が2未満の場合、澱粉の膨潤/収縮の体積比が小さくなり、結果、層中に形成される空隙が小さく少なくなり、十分な断熱性、ヘッドカス吸収性が得られない。一方、膨潤度の上限は、本発明の効果においては特に限定されるものではないが、顔料との分散性の上で、30以下が好ましい。膨潤度が大きすぎると、顔料との共分散において相互作用により凝集・沈殿が生じやすく生産性が著しく低下したり、乾燥時に生成する空隙が崩れやすくなる。
本発明で示す膨潤度とは、澱粉が水中で膨潤した際の体積膨張に関するもので、以下の方法により測定される。無水換算試料2gを純水200mlに添加し、分散後、直ちによく沸騰した湯浴中で30分間加熱し、室温に冷却後、蒸発した分の水を加え、再分散し100mlをメスシリンダーに正確に入れ、室温で24時間静置した後、沈殿量(ml)を目測しその値を膨潤度とする。
本発明に係る膨潤性澱粉は、水中で膨潤し粒子の状態で分散することができるが、水中に膨潤した状態での体積平均粒子径は、100μm以下、より好ましくは0.1μm以上100μm以下の範囲である。更に0.5μm以上50μm以下であることが特に好ましい。本発明における、水中に膨潤した澱粉の体積平均粒子径は、動的光散乱法により測定される。一般的な感熱記録材料において、中間層の厚みは、その効果・生産性の面から2〜50μm程度である。そのため膨潤した澱粉の体積平均粒子径が、100μmよりも大きいと、中間層の厚みに対して、大きすぎる空隙ができてしまい、表面の凹凸が大きくなり、感熱印字における白抜けとなり、印字画質が著しく低下する。一方、粒子径の下限は、共に含有される顔料の大きさにより、効果的に空隙が形成されれば、本発明の効果は達成されることから限定されるものでないが、通常使用される顔料の大きさと比較して極端に小さすぎるとその効果が発揮されないため、0.1μm以上であるのが好ましい。
本発明係る膨潤性澱粉は、水中での膨潤度および体積平均粒径が何らかの方法で制御・加工された澱粉であって、その加工方法は特に限定はされない。
膨潤性澱粉としては、例えば、架橋澱粉、老化澱粉、湿熱処理澱粉、乳化剤処理澱粉などが挙げられる。これらの膨潤性澱粉の中でも、老化澱粉、湿熱処理澱粉、乳化剤処理澱粉では、膨潤度は適度に調節することができるが、膨潤度にバラツキが出やすく、可溶成分が含まれてしまう場合もある。その点、化学的に架橋された架橋澱粉では、その膨潤度が架橋の程度(架橋試薬の添加量)により容易に調整でき、膨潤度のバラツキが小さくより好ましい。
架橋澱粉とは、澱粉分子中の水酸基と化学反応して結合しうる二官能性もしくは多官能性の架橋試薬により澱粉分子間を化学結合することにより得られる澱粉である。澱粉の架橋反応の試薬としては、特に限定はされないが、エピクロルヒドリン、オキシ塩化リン、ポリリン酸塩、メタリン酸塩、アジピン酸、アクロレイン等が挙げられる。膨潤度が適切に制御されるのであれば、澱粉分子中の水酸基と化学反応し結合しうる二官能性もしくは多官能性の架橋試薬の添加量は特に限定されないが、好ましくは原料澱粉に対して0.1〜5質量%で添加される。
また、架橋構造を有する膨潤性澱粉は、イオン化されているのが好ましい。イオン化されていることで、親水性が増し、膨潤が速やかに起き、取り扱いが簡便となる。また、水中の膨潤状態において、イオン化した場合、膨潤性澱粉粒子同士および膨潤性澱粉粒子と顔料粒子の凝集が、静電反応により抑えられより安定した顔料塗液を作製することができる。澱粉のイオン化剤の試薬としては、限定はされないが、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルドデシルアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシプロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、一塩化酢酸ナトリウム、無水酢酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
膨潤状態の体積平均粒径を0.1μm以上100μm以下に加工するには、任意の方法で澱粉を微粉化することで調製される。微粉化する方法としては、ボールミル、ロッドミル等を用いて(乾式・湿式)粉砕する方法やスプレードライ法などが挙げられる。微粉化と膨潤制御加工の順序は、膨潤度と膨潤時の粒径が適切に制御されるのであれば、特に限定はされないが、生産性の面から、微粉化は膨潤制御加工の後に行われることが好ましい。
また、架橋澱粉の微粉化方法で特に好ましいものとして次のような方法が挙げられる。任意の方法で架橋された澱粉を、エクストルーダーを用い、高圧下、水分率30%以下の状態で、剪断力をかけ加熱することで、架橋澱粉を湿潤処理する。その後、適切な形状・口径の微小ノズルから、湿潤した架橋澱粉を常温常圧中にスプレー状に放出させる。放出された湿潤した澱粉は、高温高圧条件から急激に常温常圧条件に曝されることにより、すぐさま水分が蒸発し、澱粉は破裂・粉砕され微細な架橋澱粉が得られる。このように湿潤状態からの破裂処理にて微粉化された架橋澱粉の粒子は、微細な一次粒子が集まった二次粒子の形態で得られるが、一次粒子個々の表面は、非常に活性でα化されており、水に対する親和性が高く、水中への膨潤が容易に行えるため、工業的な面から非常に有利である。
本発明において、膨潤制御・微粉化前の原料となる原料澱粉としては、特に制限はなく、一般に使用される澱粉はいずれも使用でき、例えば馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、甘藷澱粉、米澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチなどが挙げられる。また、これらの澱粉を化学的または酵素的に修飾して得られる化工澱粉、例えば酸化、エステル化、エーテル化、酸処理化澱粉等を原料澱粉として使用しても良い。更に、これらの澱粉のうち、2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明において、中間層に用いられる顔料の種類は特に限定はされず、一般的な無機顔料、有機顔料、無機有機複合顔料が使用でき、また顔料の大きさは50μmを超えない程度であることが印字画質の面から好ましい。顔料としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ、メラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル等の通常塗工紙等に使用される顔料が挙げられ、これらを単独または2種以上使用できる。
これら顔料の中でも、吸油性の高い無機顔料が、特に好ましく用いられる。吸油性無機顔料とは、JIS K−5101法による吸油量が50ml/100g以上を持つ無機顔料であって、例えば焼成カオリン、非晶質シリカが挙げられる。これら吸油性無機顔料と、膨潤性澱粉を接着剤として使用することで、吸油性無機顔料の孔を埋めることなく、効率的に中間層の強度を保持でき、本発明の課題である、より優れた熱応答性、印字画質、ヘッドマッチング性を得ることができる。
また、顔料として中空もしくは椀型の断熱性有機顔料を使用することで、ヘッドマッチング性を保ちつつ、さらに熱応答性を向上させることが可能となる。つまり、通常、中空もしくは椀型の断熱性有機顔料の、その形状から断熱性は非常に高いが、ヘッドカス吸収性は、吸油性無機顔料には及ばない。しかし、本発明に係る膨潤性澱粉を用いることで、膨潤・収縮の効果で中間層に空隙を作ることが可能となり、ヘッドカス吸収性を付与することができ、なおかつ断熱性が上がることで熱応答性を向上させることができる。中空の有機顔料には、熱膨張性マイクロカプセルを加熱発泡することにより得られる微小中空粒子(例えば、特開昭59−5093号公報)、水を内包するカプセルを加熱することにより、水分が蒸発して空気と置換して出来た非発泡性の微小中空粒子(例えば、特開昭62−5886号公報)がある。椀型の有機顔料とは、球状中空重合体粒子の一部を平面で裁断して得られるようなお椀型状を有した開口部を有する有機顔料(例えば、特開平10−217608号公報)である。
本発明に係る膨潤性澱粉は、その含有量が中間層の全固形分に対して5〜70質量%、好ましくは10〜50質量%になるように、さらに本発明に係る顔料は、その含有量が中間層の全固形分に対して、30〜95質量%、好ましくは50〜90質量%になるように接着剤や分散剤と共に水を主成分とする分散媒に分散し、この分散液を支持体に乾燥固形分で1〜50g/mになるように塗布する。膨潤性澱粉の含有量が、5質量%より少ないと、十分な空隙が得られず、熱応答性・ヘッドマッチング性に効果が得られない。また70質量%より多いと塗布面がざらついて、断熱性に斑が生じ、印字画質が低下して好ましくない。また、顔料の含有量が30質量%より少ないと断熱性不足で熱応答性が低下し、95質量%以上であると塗布面がざらついたり、中間層の強度が弱くなったりして好ましくない。
本発明において、中間層に用いられる接着剤としては、本発明に係る膨潤加工された微粉化澱粉を使用することが可能であるが、別の接着剤と併用することができる。併用する接着剤としては、例えば澱粉類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、およびスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、中間層の塗液中には、本発明の効果を阻害しない範囲において、他の添加剤、例えば、顔料分散剤、蛍光染料、着色染顔料、紫外線吸収剤、導電性物質、滑剤、耐水化剤、消泡剤、腐敗防止剤等などを配合することができる。
支持体としては、紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等のプラスチックフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートしたラミネート紙、合成紙、アルミニウム等の金属箔、ガラス等、あるいはこれらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いることができる。中間層を支持体上に塗布する方法は、水を主成分とする塗液を利用する以外は、特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従うことができ、例えば、エアーナイフコーター、各種ブレードコーター、各種バーコーター、各種カーテンコーター、フィルムプレス等の塗布装置や、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン等の各種印刷方式等が使用される。
本発明における熱により発色する感熱記録層については、熱により発色する感熱記録成分を中間層上に塗布することにより得られるものである。感熱記録成分は特に限定されるものではなく、感熱ヘッドによる印加エネルギーで呈色反応を生じるような組み合わせならいずれも使用可能である。例えば、無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、芳香族イソシアナート化合物とイミノ化合物の組み合わせ、無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体とイソシアナート化合物の組み合わせ、金属化合物と配位化合物の組み合わせ、ジアゾニウム塩とカプラーの組み合わせなどが挙げられる。発色濃度、発色しやすさ、発色の制御のしやすさなどの点で、通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、芳香族イソシアナート化合物とイミノ化合物の組み合わせ、通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体とイソシアナート化合物の組み合わせが好ましく用いられる。
本発明で使用される無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体としては、一般の感圧記録紙、感熱記録紙などに用いられる公知の物質であれば特に制限されない。以下、具体的な例を挙げる。
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチル−アミノフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドなど。
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4′−ビスジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなど。
(3)キサンテン系化合物
ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランなど。
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルーなど。
(5)スピロ系化合物
3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,3′−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−ジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)−スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピランなど。
あるいは上記の各種混合物を挙げることができる。これらは用途および希望する特性により決定されるが、熱応答性の点から、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランが特に好ましく用いられる。
あるいは上記の各種混合物を挙げることができる。これらは用途および希望する特性により決定される。
電子受容性化合物としては、例えば粘土物質、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N′−ジアリルチオ尿素誘導体、N−スルホニル尿素などの尿素誘導体、又はそれらの金属塩などが使用される。具体的な例としては、酸性白土、活性白土、ゼオライト、ベントナイト、カオリン等の粘土物質、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホン、3−フェニルスルホニル−4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンゼンスルホニルオキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,3−ビス〔2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス[4−(4−トルエンスルホニル)アミノカルボニルアミノフェニル]メタン、N−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジアリル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N′−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)アニリン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4′−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸クロロベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、ノボラックフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ノニルサリチル酸、3,5−ジドデシルサリチル酸、3−メチル−5−t−ドデシルサリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、4−n−オクチルオキシカルボニルアミノサリチル酸等、およびこれらの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カルシウム等の金属塩等が挙げることができるが、これに限定されるものではなく、必要に応じて2種類以上併用して使用することもできる。
芳香族イソシアナート化合物は、常温で固体の無色または淡色の芳香族イソシアナート化合物、或いは複素環イソシアナート化合物であり、具体的には、2,6−ジクロロフェニルイソシアナート,p−クロロフェニルイソシアナート、13−フェニレンジイソシアナート、1,4−フェニレンジイソシアナート、1,3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソシアナート、1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイソシアナート、1−エトキシベンゼン−2,4−ジイソシアナート、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジエトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジブトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、アゾベンゼン−4,4′−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアナート、ナフタリン−1,4−ジイソシアナート、ナフタリン−1,5−ジイソシアナート、ナフタリン−2,6−ジイソシアナート、ナフタリン−2,7−ジイソシアナート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアナート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアナート、ジフェニルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアナート、ベンゾフェノン−3,3′−ジイソシアナート、フルオレン−2,7−ジイソシアナート、アンスラキノン−2,6−ジイソシアナート、9−エチルカルバゾール−3,6−ジイソシアナート、ピレン−3,8−ジイソシアナート、ナフタレン−1,3,7−トリイソシアナート、ビフェニル−2,4,4′−トリイソシアナート、4,4′,4″−トリイソシアナート−2,5−ジメトキシトリフェニルアミン、p−ジメチルアミノフェニルイソシアナート、トリス(4−フェニルイソシアナート)チオフォスフェートなどの物質が挙げられるが、本発明に係る芳香族イソシアナート化合物は、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて単独もしくは2種以上混合して使用することができる。
これらの芳香族イソシアナート化合物は、必要に応じて、フェノール類、ラクタム類、オキシム類などとの付加化合物である、所謂ブロックイソシアナートの形で用いてもよく、ジイソシアナートの2量体、例えば、1−メチルベンゼン−2,4−ジイソシアナートの2量体、および3量体であるイソシアヌレートの形で用いてもよく、又、各種のポリオールなどで付加したポリイソシアナートとして用いることも可能である。
イミノ化合物とは、常温で固体の無色または淡色の化合物であり、具体的には、3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン−1−オン、1,3−ジイミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノベンズ(f)イソインドリン、1,3−ジイミノナフト(2,3−f)イソインドリン、1,3−ジイミノ−5−ニトロイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−フェニルイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−メトキシイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−クロロイソインドリン、5−シアノ−1,3−ジイミノイソインドリン、5−アセトアミド−1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)−イソインドリン、5−(p−t−ブチルフェノキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン、5−(p−クミルフェノキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン、5−イソブトキシ−1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイソインドリン、4,7−ジエトキシ−1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,6,7−テトラブロモ−1,3−ジイミノインインドリン、4,5,6,7−テトラフルオロ−1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,7−トリクロロ−1,3−ジイミノ−6−メチルメルカプトイソインドリン、1−イミノジフェン酸イミド、1−(シアノ−p−ニトロフェニルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノベンゾチアゾリル−(2′)−カルバモイルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)メチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレン〕−3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレン〕−3−イミノ−5−メトキシイソインドリン、1−〔(1′−フェニル−3′−メチル−5−オキソ)−ピラゾリデン−4′〕−3−イミノイソインドリン、3−イミノ−1−スルホ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テトラクロロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,7−トリクロロ−6−メチルメルカプト安息香酸イミド、3−イミノ−2−メチル−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン−1−オンなどの物質が挙げられるが、本発明に係るイミノ化合物は、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて単独もしくは2種以上混合して使用することができる。
感熱記録層には、その熱応答性を向上させるために、熱可融性物質(増感剤)を含有させることができる。この場合、60〜180℃の融点を有するものが好ましく、特に、80〜140℃の融点を持つものがより好ましい。具体的には、ステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、メチレンビス水添牛脂脂肪酸アミド、リシノール酸アミドなどの脂肪酸アマイド類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワックスなどの合成および天然ワックス類、N−ステアリル尿素などの脂肪族尿素化合物、ベンジル−2−ナフチルエーテル、α、α′−ジフェノキシキシレン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、ナフチルエーテル誘導体、アントリルエーテル誘導体、脂肪族エーテルなどのエーテル化合物、アジピン酸ジフェニル、蓚酸ビス(4−メチルベンジル)エステル、蓚酸ジベンジル、蓚酸ビス(4−クロルベンジル)エステル、炭酸ジフェニル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、4−アセチルアセトフェノンなどのエステル化合物、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニルなどのビフェニル誘導体、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホンアセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類など公知の熱可融性物質が挙げられ、これらの化合物は単独或いは複数組み合わせて使用することができる。また、十分な熱応答性を得るためには、感熱発色層中に熱可融性物質がロイコ染料に対して20〜400質量%であることが好ましく、特に50〜200質量%が好ましい。
感熱記録層の接着剤としては、例えば鹸化度95%以上の無変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アクリル酸アミド/アクリロニトリル変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性樹脂、およびスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタンなどの水分散性樹脂が挙げられ、これらは単独或いは複数組み合わせて用いることが出来る。
また、感熱記録層には、顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ、メラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル等の通常塗工紙等に使用される顔料を使用することができる。
その他、感熱記録層には、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド、パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン、カスターワックスなどの滑剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、アニオン性、ノニオン性の高分子量のものを含む界面活性剤、さらには蛍光染料、消泡剤などが必要に応じて添加される。
感熱記録層の塗布量は、通常染料前駆体の塗布量で0.1〜2.0g/mが適当である。0.1g/m未満である場合には、十分な記録濃度が得られず、また、2.0g/mを越えて多くても、発色熱応答性向上が見られず、経済的に不利である。
本発明の感熱記録材料は、記録部の耐薬品性をより高めたり、或いは記録走行性を高めるために、感熱発色層上に保護層を形成することができる。かかる保護層は、樹脂成分を主成分とし、必要により紫外線吸収剤、および感熱発色層に添加し得る助剤等を添加して調製された保護層用塗液を感熱発色層上に、乾燥後の塗布量が0.2〜10g/m、好ましくは0.5〜5g/m程度となるように塗布乾燥して形成される。保護層の層構成は、単一であっても、多層であっても良い。
保護層には、記録走行性を向上させるため、顔料を含有させる。顔料としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ、メラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル等を使用することができる。好ましくは、水酸化アルミニウム、非晶質シリカ、あるいはコロイダルシリカの少なくとも1種類を含有することである。顔料の平均粒子径は3μm以下が好ましい。3μmより大きい場合では感熱記録材料表面の平滑性が損なわれるため高精細な印字品位が得られなくなる。
保護層の接着剤としては、従来公知の水溶性樹脂または水分散性樹脂から適宜選択される。例えば鹸化度95%以上の無変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アクリル酸アミド/アクリロニトリル変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性樹脂、およびスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタンなどの水分散性樹脂が挙げられ、これらは単独或いは複数組み合わせて用いることが出来る。
他に、保護層には、耐水性を持たせるための各種の硬膜剤、架橋剤、更には紫外線吸収剤なども必要に応じて含有することが出来る。
本発明において、感熱記録層、保護層などを塗布する方法は特に限定されるものではなく、例えば、エアーナイフコーター、各種ブレードコーター、各種バーコーター、各種カーテンコーター、フィルムプレス等の塗布装置や、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン等の各種印刷方式等を用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例において、%および部はすべて質量基準である。
作製例1
水100部に硫酸ナトリウム8部、タピオカ澱粉100部を加えよく撹拌した。この澱粉スラリーを3%水酸化ナトリウム水溶液により、pHを11に調整しながら、トリメタリン酸ナトリウム0.3部を加え、40℃で8時間反応した後、塩酸で中和し、水洗・乾燥して架橋澱粉を得た。さらに、この架橋澱粉をボールミルにて乾式粉砕後、粉砕した架橋澱粉10部を水100部に分散させ80℃で30分間加熱し、室温に冷却した後、目開き100μmのメッシュで濾過し、得られた濾液を乾燥させて、膨潤性澱粉1を作製した。
作製例2
作製例1において、トリメタリン酸ナトリウム0.3部を6部にした以外は、作製例1と同じ方法で、膨潤性澱粉2を作製した。
作製例3
作製例1において、目開き100μmのメッシュの代わりに目開き200μnのメッシュにした以外は、作製例1と同じ方法で、膨潤性澱粉3を作製した。
膨潤性澱粉1〜3および膨潤性澱粉4(Emsland Staerk GnbH製F6493)の膨潤度および膨潤時の体積平均粒子径を表1に示す。
実施例1
(1)中間層塗布支持体の作製
15部の膨潤性澱粉4を、水200部に分散させ80℃で30分間加熱し室温に冷却して、澱粉液215部を得た。これに50%のスチレン/ブタジエン共重合体ラテックス30部および重質炭酸カルシウム(白石カルシウム製ソフトン1500、吸油量29ml/100g)70部、水100部を加え、十分に撹拌した後、坪量50g/mの上質紙に固形分塗工量として5g/mになるように塗布、乾燥して、中間層を塗布した支持体を作製した。
(2)感熱記録層塗液の作製
下記の(A)(B)(C)の混合液を、各々ダイノミル(WEB製サンドミル)で体積平均粒子径2μm以下となるように粉砕し、各分散液を調製した。
(A)染料分散液
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 30部
2.5%ポリビニルアルコール水溶液 70部
(B)電子受容性化合物分散液
4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン 30部
2.5%ポリビニルアルコール水溶液 70部
(C)顔料・増感剤分散液
炭酸カルシウム(白石カルシウム製:カルライトSA) 50部
ベンジル−2−ナフチルエーテル 30部
2.5%ポリビニルアルコール水溶液 200部
次に、(A)、(B)、(C)の各分散液の他に下記のものを混合、攪拌して感熱記録層塗布液を調製した。
(A)染料分散液 100部
(B)電子受容性化合物分散液 100部
(C)顔料・増感剤分散液 280部
40%ステアリン酸亜鉛水分散液 25部
40%メチロールステアリン酸アミド水分散液 25部
20%パラフィンワックス水分散液 25部
10%ポリビニルアルコール水溶液 200部
10%ジメチロールウレア水溶液 10部
水 100部
(3)感熱記録材料の作製
(2)で調製して得られた感熱記録層塗液を、(1)で作製した中間層塗布支持体表面に、固形分塗布量が5g/mとなるように塗布、乾燥して感熱記録層を形成した後、感熱記録層表面のベック平滑度が400〜500秒になるようにスーパーカレンダー処理を行い、感熱記録材料を作製した。
実施例2
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、重質炭酸カルシウムの代わりに、焼成カオリン(ノードカオリン製ノーカル、吸油量114ml/100g)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
実施例3
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、重質炭酸カルシウム70部の代わりに、中空有機顔料(ローム&ハース製ローペイクHP−91)を固形部数で70部を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
実施例4
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、膨潤性澱粉4の代わりに、膨潤性澱粉1を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
実施例5
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、膨潤性澱粉4の代わりに、膨潤性澱粉2を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
実施例6
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、膨潤性澱粉4の代わりに、膨潤性澱粉3を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
実施例7
実施例1の(2)感熱記録層塗液の作製の(A)染料分散液調整において、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用い、さらに(1)中間層塗布支持体の作製において、重質炭酸カルシウムの代わりに、焼成カオリン(ノードカオリン製ノーカル、吸油量114ml/100g)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
比較例1
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、膨潤性澱粉4の代わりに、酸化澱粉(Emsland Staerk GmbH製EmoxTSC)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
比較例2
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、重質炭酸カルシウムの代わりに、焼成カオリン(ノードカオリン製ノーカル、吸油量114ml/100g)を用い、さらに膨潤性澱粉4の代わりに、酸化澱粉(Emsland Staerk GmbH製EmoxTSC)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
比較例3
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、重質炭酸カルシウム70部の代わりに、中空有機顔料(ローム&ハース製ローペイクHP−91)を固形部数で70部を用い、さらに膨潤性澱粉4の代わりに、酸化澱粉(Emsland Staerk GmbH製EmoxTSC)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
比較例4
実施例1の(1)中間層塗布支持体の作製において、重質炭酸カルシウム70部を添加しない以外は、実施例1と同じ方法で感熱記録材料を作製した。
試験1 熱応答性試験
実施例1〜7および比較例1〜4の感熱記録材料を、大倉電機製ファクシミリ試験機TH−PMDを用いて印字した。ドット密度8ドット/mm、ヘッド抵抗1685Ωのサーマルヘッドを使用し、印加電圧21ボルトで、印加パルス幅0.6msecおよび1.0msecで印字した。印字画像をマクベスRD−918型反射濃度計(ビジュアルフィルター)にて測定した。
試験2 ヘッドカス付着評価
実施例1〜7および比較例1〜4の感熱記録材料を、セイコー電子工業製感熱プリンターDPU−5300を使用し、内蔵テストチャートを連続で10分間印字した後の印字画質および感熱ヘッドへのカス付着状態を目視で評価した。
表2中の熱応答性試験の項目において、◎は印字濃度が1.2以上、○は1.0以上1.2未満、△は0.5以上1.0未満、×は0.5未満であることを示す。また、表2中のヘッドカス評価の項目において、◎はカス付着が殆どない状態、○はカス付着が僅かにあるが印字画質に影響は無い状態、△:カス付着がやや多く印字かすれが少しみられる状態、×はカス付着が非常に多く印字画質が著しく悪い状態を示す。
実施例3および比較例3における(1)中間層塗布支持体の作製後、感熱記録層塗布前の中間層塗布支持体の表面を日立製走査電子顕微鏡S−2300にて、300倍の倍率で観察した。それぞれの画像を図1および図2に示す。
表2から明らかなように、実施例1〜7において、膨潤性澱粉1〜4を中間層に含有させることで、印字の発色濃度が高く、ヘッドカス付着の少ない、熱応答性・ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料が得られた。中でも、実施例2は特にヘッドマッチング性に優れ、実施例3は特に熱応答性に優れた感熱記録材料である。
実施例1〜3においては、通常の酸化澱粉を中間層に使用した比較例1〜3各々に比べて、明らかに発色感度・ヘッドカス吸収性が向上している。吸油性の無機顔料である焼成カオリンを中間層に含有させた実施例2は、比較例2に比べ顔料のヘッドカス吸収性を向上させつつ、付加的に断熱性を持たせることで、熱応答性・ヘッドマッチング性を向上させている。また、中空有機顔料を中間層に含有させた実施例3は、比較例3に比べ、図1に示すように中間層に空隙を多数形成することで、断熱性を向上させつつ、ヘッドカス吸収性を付与することで、高い熱応答性・ヘッドマッチング性を実現している。
支持体上に中間層および感熱記録層を順次積層した感熱記録材料において、前記中間層が、膨潤性澱粉および顔料を水を主成分とする分散媒に分散した状態で含む塗液を支持体上に塗布して含有させることにより、中間層内に多数の空隙を形成させ、熱応答性およびヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供することができる。

Claims (7)

  1. 支持体上に中間層および感熱記録層を順次積層した感熱記録材料において、前記中間層が、水を主成分とする分散媒に膨潤性澱粉および顔料を分散した状態で含む塗液を支持体上に塗布して得られたものであることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 前記膨潤性澱粉が、架橋構造によりその膨潤度が制御されている、請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 前記膨潤性澱粉の膨潤度が2以上である、請求項1または2記載の感熱記録材料。
  4. 前記膨潤性澱粉の水中で膨潤した状態での体積平均粒子径が100μm以下である、請求項1乃至3のいずれかに記載の感熱記録材料。
  5. 前記中間層が吸油性無機顔料を含有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 前記中間層が中空もしくは椀型の粒子の形態である断熱性有機顔料を含有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  7. 前記感熱記録層が3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランから選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の感熱記録材料。
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