JP2001026181A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2001026181A
JP2001026181A JP11202481A JP20248199A JP2001026181A JP 2001026181 A JP2001026181 A JP 2001026181A JP 11202481 A JP11202481 A JP 11202481A JP 20248199 A JP20248199 A JP 20248199A JP 2001026181 A JP2001026181 A JP 2001026181A
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urethane resin
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Nanae Okazaki
七重 岡崎
Makoto Motoda
誠 元田
Shuzo Kinoshita
周三 木下
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スタンプ、印鑑などの捺印定着性が優れ、耐水
性に優れ、発色濃度が高く、かつ感熱プリンターのサー
マルヘッドに対するカスの付着量の少ない感熱記録材料
を提供する。 【解決手段】感熱記録層上に設けた保護層に、軟化点が
150℃以上の水分散型ウレタン樹脂を用いる。さら
に、水分散型ウレタン樹脂のガラス転移温度が40℃以
上とする。水分散型ウレタン樹脂の平均粒径が0.2μ
m以下とする。保護層に用いる水分散型ウレタン樹脂に
吸油量が200ml/100g以上である非晶質シリカ
含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関
するものであり、発色濃度が高く、耐水性に優れ、かつ
感熱プリンターのサーマルヘッドに対する印字カスの付
着量が少なく、スタンプ、印鑑等の捺印定着性に優れた
感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に、無色または淡
色の塩基性ロイコ染料と有機または無機顕色剤との呈色
反応を利用し、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光などによ
る加熱により両発色物質を接触せしめて記録画像を得る
ものである。この様な感熱記録材料は、記録装置が簡単
であること、保守が容易であること、騒音の発生が無い
ことなどの利点があり、各種プリンター用紙、ファクシ
ミリ用紙、ラベルなどに広く使用されている。
【0003】特に近年は、ガス、水道、電気の検針用
紙、金融機関のATMの利用明細書、各種レシ−トな
ど、財務関連の記録用紙への用途拡大が著しく、これら
に用いられる感熱記録材料には、高い感度が求められて
いる他、印鑑やスタンプを捺される機会が多く、捺印し
た画像が滲まないことに加えて、捺印後指で捺印部を擦
っても画像が滲んだり、インクが指に付着しないことが
感熱記録材料に求められている。しかしながら、保護層
を設けると外部からの水、薬品から感熱記録層は保護さ
れる反面、朱肉、水性スタンプ、油性スタンプ等の不乾
性インク受理性、吸収性、いわゆる捺印定着性が悪化す
るという欠点を有していた。
【0004】このような欠点を解消するため、含有する
樹脂の種類、顔料の種類、吸油量、粒径、その成分比率
が制御された保護層を形成する方法が特開昭61−24
9789号公報、特開昭62−55189号公報、特開
平1−221277号公報、特開平1−221279号
公報、特開平1−255588号公報、特開平3−17
3679号公報、特開平3−193387号公報、特開
平3−227294号公報、特開平4−323080号
公報、特開平1−301368号公報に提案されてい
る。
【0005】また、特開平3−190786号公報、特
開平3−190789号公報、特開平3−190791
号公報、特開平3−190793号公報、特開平3−1
93485号公報、特開平3−193487号公報、特
開平3−205181号公報に水溶性高分子、平均粒子
径2.0〜5.0μmのシリカ、平均粒子径0.5〜
2.0μmの軽質炭酸カルシウム、保護層の総重量に対
して5.0〜50.0重量%の澱粉粒子を含有する保護
層が、特開平3−190790号公報、特開平3−19
0792号公報に成膜したフィルムの引裂強度が20℃
相対湿度60%において1kg/mm以上である水溶性
高分子、顔料、保護層の総重量に対して5.0〜50.
0重量%の澱粉粒子を含有する保護層が提案されてい
る。
【0006】最近では、特開平6−166265号公報
に軟化点が150℃以上で、かつ吸油量が150ml/
100g以上である有機微粒子を含有する保護層が、特
開平6−234275号公報、特開平6−262853
号公報にポリビニルアルコールとガラス転移温度が50
℃以上の疎水性樹脂のエマルジョンに水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、重質炭酸マグネシウムなどの
無機顔料を含有する保護層が、特開平7−257029
号公報には球状または回転楕円状の塩基性炭酸マグネシ
ウムを含有させた保護層が、特開平8−337059号
公報にタルクと吸油量100cc/100g以上の無定
型シリカを含有させた保護層が捺印定着性を向上させる
手段として提案されている。また、特開平8−7239
9号公報、特開平8−25805号公報に吸水性ウレタ
ンポリマーを保護層に用いる方法が、さらには、特開平
10−44603号公報に感熱記録層上に設けた保護層
の上に非晶質シリカ、ポリアミン系カチオン樹脂、ポリ
ビニルアルコールからなるスタンプインク吸収層を設け
る方法が開示されている。
【0007】しかしながら、これらの方法を用いても、
未だ捺印定着性を有し、耐薬品性等記録画像保存性の良
い感熱記録材料が得られていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感熱記録材
料に関するものであり、発色濃度が高く、耐水性に優
れ、かつ感熱プリンターのサーマルヘッドに対する印字
カスの付着量が少なく、スタンプ、印鑑等の捺印定着性
に優れた感熱記録材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、課題を解決することができる本発明の感熱記
録材料を発明するに到った。即ち、本発明の感熱記録材
料は、(1)支持体上に、ロイコ染料と顕色剤を含む感
熱発色層を設け、更にその上に保護層を設けた感熱記録
材料において、該保護層に軟化点が150℃以上の水分
散型ウレタン樹脂を含有することを特徴とする感熱記録
材料である。また、(2)水分散型ウレタン樹脂のガラ
ス転移温度が40℃以上であることを特徴とする、前記
(1)記載の感熱記録材料である。また、(3)水分散
型ウレタン樹脂の平均粒径が0.2μm以下であること
を特徴とする、前記(1)記載の感熱記録材料である。
また、(4)保護層に、JIS−K−5101に基づく
吸油量200ml/100g以上である非晶質シリカを含有
させたことを特徴とする前記(1)、(2)または
(3)に記載の感熱記録材料ある。該感熱記録材料は、
発色濃度が高く、耐水性、捺印定着性に優れ、かつ感熱
プリンターのサーマルヘッドに対するカスの付着量が少
ない感熱記録材料に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の感熱記録材料につ
いて詳細に説明する。本発明の感熱記録材料は、支持体
上に、感熱記録層、保護層を順次設けられたものであ
り、保護層には軟化点150℃以上の水分散型ウレタン
樹脂が用いられる。
【0011】本発明の感熱記録材料は、保護層に用いる
水分散型ウレタン樹脂とスタンプインク、印鑑等に用い
られる溶媒との高い親和性により、いわゆる捺印定着性
を大幅に向上し、スタンプでの捺印直後、指などで捺印
部を擦ると画像が滲んだり、スタンプインクが指に付着
する問題を解消することが可能となる。
【0012】また、本発明の感熱記録材料は、保護層と
して作用する水分散型ウレタン樹脂の高い耐水性によ
り、感熱記録画像を水に浸漬後、指で擦っても、記録層
自体が剥がれるといったことがなく、いわゆる耐水性を
大幅に向上することが可能である。
【0013】保護層に用いる水分散型ウレタン樹脂は、
特にその製造方法は限定されないが、軟化点150℃以
上であることが望ましく、150℃以下であると、記録
走行時に、印字カスを発生する可能性がある。
【0014】さらに、保護層に用いる水分散型ウレタン
樹脂は、そのガラス転移温度が40℃以上であることが
好ましい。ガラス転移温度が40℃以上の水分散型ウレ
タン樹脂を用いることにより成膜後の耐水強度がより高
くなり、水中浸漬後も記録画像は高い保存性を有し、か
つ、擦り、引っ掻き等に対する強度も高い。
【0015】さらに、保護層に用いる水分散型ウレタン
樹脂は、分散粒径が0.2μm以下であることが好まし
い。分散粒径が0.2μm以下の水分散型ウレタン樹脂
を用いることにより、成膜後の膜内に微細な空隙が数多
く生じ、スタンプや印鑑等での捺印後の溶媒に対して、
高い吸液性が生じ、いわゆる捺印定着性が大幅に向上
し、スタンプや印鑑等での捺印直後、指などで捺印部を
擦ると画像が滲んだり、インクが指に付着する問題を解
消することが可能となる。
【0016】また、保護層に用いる水分散型ウレタン樹
脂に吸油量200ml/100g以上である非晶質シリカを
含有させることにより、印字記録時に感熱ヘッドと感熱
記録材料の間に発生する熱溶融物を多孔性顔料が吸収す
るため、長時間の印字記録において、感熱ヘッドのカス
付着量が少なく、高い印字品位の画像を連続して印字す
ることが可能となった。
【0017】保護層に用いられる非晶質シリカは、市販
のものを好適に用いることができ、例えば、ミズカシル
P−526、ミズカシルP−801、ミズカシルNP−
8、ミズカシルP−802、ミズカシルP−802Y、
ミズカシルC−212、ミズカシルP−73、ミズカシ
ルP−78A、ミズカシルP−78F、ミズカシルP−
87、ミズカシルP−705、ミズカシルP−707、
ミズカシルP−707D、ミズカシルP−709、ミズ
カシルC−402、ミズカシルC−484(以上水沢化
学製)、トクシールU、トクシールUR、トクシールG
U、トクシールAL−1、トクシールGU−N、トクシ
ールN、トクシールNR、トクシールPR、ソーレック
ス、ファインシールE−50、ファインシールT−3
2、ファインシールX−37、ファインシールX−7
0、ファインシールRX−70ファインシールA、ファ
インシールB(以上、徳山ソーダ製)、カープレックス
FPS−101、カープレックスCS−7、カープレッ
クス80、カープレックスXR、カープレックス67
(以上、塩野義製薬製)、サイロイド63、サイロイド
65、サイロイド66、サイロイド77、サイロイド7
4、サイロイド79、サイロイド404、サイロイド6
20、サイロイド800、サイロイド150、サイロイ
ド244、サイロイド266(以上、富士シリシア化学
製)などが挙げられる。
【0018】保護層には、本発明の目的である捺印定着
性、耐水性を損なわず、発色濃度を低下せず、かつ感熱
プリンターのサーマルヘッドに対する印字カスの付着量
を増加させない限り、顔料を含有させることが可能であ
る。顔料の具体例として、ケイソウ土、タルク、カオリ
ン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化
チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶
質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、
メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラ
ー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機
顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものでは
なく、また必要に応じて単独もしくは2種以上混合して
使用することができる。
【0019】また、保護層には、耐ヘッド摩耗性、ステ
ィッキング防止等記録走行性を向上させる目的から、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪
酸金属塩、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、
パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレ
ン、カスターワックスなどの滑剤が必要に応じて添加さ
れる。滑剤の添加量は、樹脂成分100重量部に対し、
70重量部以下であることが好ましい。これより多い添
加量では、均一な膜の形成が阻害され、耐水性、耐薬品
性が低下し、更に、発色濃度の低下を招くことになる。
【0020】本発明における保護層の塗布量は、0.3
〜10g/m2が好ましい。ここで、塗布量が0.3g/
2未満では、十分な記録画像の保存性が得られず、逆
に10g/m2を越えて多いと、発色濃度の低下が著し
い。
【0021】感熱記録層に含まれる材料については、特
に限定されるものではなく、感熱ヘッドによる印加エネ
ルギーで呈色反応を生じるような組み合わせならいずれ
も使用可能である。例えば、無色ないし淡色の電子供与
性染料前駆体と電子受容性化合物との組み合わせ、芳香
族イソシアナート化合物とイミノ化合物との組み合わせ
等の発色系が含まれる。
【0022】本発明で使用される無色ないし淡色の電子
供与性染料前駆体としては、一般の感圧記録紙、感熱記
録紙などに用いられる染料前駆体に代表されるが、特に
制限されない。以下、具体的な例を挙げるが、これらに
制限されるものではない。 (1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3,3−ビス−(1,2−ジメチ
ルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス−(1,2−ジメチルインドール−3
−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
−(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチ
ルアミノフタリド、3,3−ビス−(2−フェニルイン
ドール−3−イル)−5−ジメチルアミノタリド、3−
p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロー
ル−2−イル)−6−ジメチル−アミノフタリドなど。
【0023】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4’−ビスジメチルアミノベンズヒドリンベンジル
エーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、N−
2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンな
ど。
【0024】(3)キサンテン系化合物 ローダミンB−アニリノラクタム、ローダミンB−p−
ニトロアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロア
ニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニル
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジク
ロル)アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニ
リノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−4
−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−4−トリル)アミノ−6−
メチル−7−フェニチルフルオラン、3−ジブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチ
ルアミノ−7−(2−クロルアニリノ)フルオラン、3
−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ランなど。
【0025】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルーなど。
【0026】(5)スピロ系化合物 3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3,3’−ジクロロ−スピロ−
ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−ジナフトピラ
ン、3−メチルナフト−(3−メトキシ−ベンゾ)−ス
ピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピランな
ど。あるいは上記の各種混合物を挙げることができる。
これらは用途および希望する特性により決定される。
【0027】電子受容性化合物としては、例えば粘土物
質、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,
N’−ジアリルチオ尿素誘導体、N−スルホニル尿素等
の尿素誘導体、又はそれらの金属塩等が使用される。具
体的には、活性白土、ゼオライト、ベントナイト等の粘
土物質、4−フェニルフェノール、4−t−ブチルフェ
ノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、2,2’−ジ
ヒドロキシジフェニル、2,2’−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−エチ
レンビス(2−メチルフェノール)、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルプロパン、4,4’−ヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4’−シクロヘキシリデンビス(2−イソプロ
ピルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフ
ェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキ
シジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンゼ
ンスルホニルオキシジフェニルスルホン、ビス(3−ア
リル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−
クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−
ジ(フェニルスルホニル)フェノール、ビス(3−クロ
ロ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−
チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、
2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)ジエチ
ルエーテル、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチ
オ)−3,5−ジオキサヘプタン、4−ヒドロキシフタ
ル酸ジメチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)酢酸エステル類、没食子酸アルキルエステル類、サ
リチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、ノボラ
ック型フェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂等
のフェノール性化合物、4−ヒドロキシ安息香酸エチ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ
安息香酸ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4
−ヒドロキシ安息香酸クロロベンジル等のヒドロキシ安
息香酸エステル、安息香酸、サリチル酸、1−ヒドロキ
シ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ
酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロヘキシル
サリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−
ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ノニルサ
リチル酸、3,5−ジドデシルサリチル酸、3−メチル
−5−t−ドデシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α
−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−
(α−メチルベンジル)サリチル酸、酒石酸、ホウ酸、
クエン酸、アテアリン酸等の有機酸或いはこれらの亜
鉛、ニッケル、アルミニウム、カルシウム等の金属塩等
公知の物質が挙げられるが、本発明に係る電子受容性化
合物は、これらに限定されるものではなく、また必要に
応じて単独もしくは2種以上混合して使用することがで
きる。
【0028】芳香族イソシアナート化合物は、常温で固
体の無色または淡色の芳香族イソシアナート化合物、或
いは複素環イソシアナート化合物であり、具体的には、
2,6−ジクロロフェニルイソシアナート,p−クロロ
フェニルイソシアナート、1,3−フェニレンジイソシ
アナート、1,4−フェニレンジイソシアナート、1,
3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソシアナート、
1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイソシアナー
ト、1−エトキシベンゼン−2,4−ジイソシアナー
ト、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイソシア
ナート、2,5−ジエトキシベンゼン−1,4−ジイソ
シアナート、2,5−ジブトキシベンゼン−1,4−ジ
イソシアナート、アゾベンゼン−4,4’−ジイソシア
ナート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアナ
ート、ナフタリン−1,4−ジイソシアナート、ナフタ
リン−1,5−ジイソシアナート、ナフタリン−2,6
−ジイソシアナート、ナフタリン−2,7−ジイソシア
ナート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジ
イソシアナート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジ
イソシアナート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソ
シアナート、ジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジ
イソシアナート、ベンゾフェノン−3,3’−ジイソシ
アナート、フルオレン−2,7−ジイソシアナート、ア
ンスラキノン−2,6−ジイソシアナート、9−エチル
カルバゾール−3,6−ジイソシアナート、ピレン−
3,8−ジイソシアナート、ナフタレン−1,3,7−
トリイソシアナート、ビフェニル−2,4,4’−トリ
イソシアナート、4,4’,4’’−トリイソシアナー
ト−2,5−ジメトキシトリフェニルアミン、p−ジメ
チルアミノフェニルイソシアナート、トリス(4−フェ
ニルイソシアナート)チオフォスフェート等の物質が挙
げられるが、本発明に係る芳香族イソシアナート化合物
は、これらに限定されるものではなく、また必要に応じ
て単独もしくは2種以上混合して使用することができ
る。
【0029】これらの芳香族イソシアナート化合物は、
必要に応じて、フェノール類、ラクタム類、オキシム類
等との付加化合物である、所謂ブロックイソシアナート
の形で用いてもよく、ジイソシアナートの2量体、例え
ば、1−メチルベンゼン−2,4−ジイソシアナートの
2量体、及び3量体であるイソシアヌレートの形で用い
てもよく、又、各種のポリオール等で付加したポリイソ
シアナートとして用いることも可能である。
【0030】イミノ化合物とは、常温で固体の無色また
は淡色の化合物であり、具体的には、3−イミノ−4,
5,6,7−テトラクロロイソインドリン−1−オン、
1,3−ジイミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソ
インドリン、1,3−ジイミノイソインドリン、1,3
−ジイミノベンズ(f)イソインドリン、1,3−ジイ
ミノナフト(2,3−f)イソインドリン、1,3−ジ
イミノ−5−ニトロイソインドリン、1,3−ジイミノ
−5−フェニルイソインドリン、1,3−ジイミノ−5
−メトキシイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−ク
ロロイソインドリン、5−シアノ−1,3−ジイミノイ
ソインドリン、5−アセトアミド−1,3−ジイミノイ
ソインドリン、1,3−ジイミノ−5−(1H−1,
2,3−トリアゾール−1−イル)−イソインドリン、
5−(p−t−ブチルフェノキシ)−1,3−ジイミノ
イソインドリン、5−(p−クミルフェノキシ)−1,
3−ジイミノイソインドリン、5−イソブトキシ−1,
3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノ−4,
7−ジメトキシイソインドリン、4,7−ジエトキシ−
1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,6,7−テ
トラブロモ−1,3−ジイミノイソインドリン、4,
5,6,7−テトラフルオロ−1,3−ジイミノイソイ
ンドリン、4,5,7−トリクロロ−1,3−ジイミノ
−6−メチルメルカプトイソインドリン、1−イミノジ
フェン酸イミド、1−(シアノ−p−ニトロフェニルメ
チレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノベ
ンゾチアゾリル−(2’)−カルバモイルメチレン)−
3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミ
ダゾリル−2’)メチレン〕−3−イミノイソインドリ
ン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2’)−メチ
レン〕−3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイ
ソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−
2’)−メチレン〕−3−イミノ−5−メトキシイソイ
ンドリン、1−〔(1’−フェニル−3’−メチル−5
−オキソ)−ピラゾリデン−4’〕−3−イミノイソイ
ンドリン、3−イミノ−1−スルホ安息香酸イミド、3
−イミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テトラクロロ
安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,7
−トリクロロ−6−メチルメルカプト安息香酸イミド、
3−イミノ−2−メチル−4,5,6,7−テトラクロ
ロイソインドリン−1−オン等の物質が挙げられるが、
本発明に係るイミノ化合物は、これらに限定されるもの
ではなく、また必要に応じて単独もしくは2種以上混合
して使用することができる。
【0031】本発明の感熱記録材料は、その熱応答性を
向上させるために、感熱記録層に熱可融性物質を含有さ
せることができる。この場合、60#C〜180#Cの融点
を有するものが好ましく、特に、80#C〜140#Cの融
点を持つものがより好ましい。具体的には、ステアリン
酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、
N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステ
アリン酸アミド、オレイン酸アマイド、パルミチン酸ア
マイド、メチレンビス水添牛脂脂肪酸アミド、リシノー
ル酸アミドなどの脂肪酸アマイド類、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワッ
クス、カルナバワックスなどの合成及び天然ワックス
類、N−ステアリル尿素などの脂肪族尿素化合物、ベン
ジル−2−ナフチルエーテル、α、α’−ジフェノキシ
キシレン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、
2,2’−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエ
ーテル、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタ
ン、ナフチルエーテル誘導体、アントリルエーテル誘導
体、脂肪族エーテルなどのエーテル化合物、アジピン酸
ジフェニル、蓚酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、
蓚酸ジベンジル、蓚酸ジ(4−クロルベンジル)エステ
ル、炭酸ジフェニル、テレフタル酸ジメチル、テレフタ
ル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステ
ル、4−アセチルアセトフェノンなどのエステル化合
物、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、4−
アリルオキシビフェニルなどのビフェニル誘導体、ビス
(4−アリルオキシフェニル)スルホンアセト酢酸アニ
リド類、脂肪酸アニリド類等公知の熱可融性物質が挙げ
られ、これらの化合物は単独或いは2種以上併用しても
使用することができる。また、十分な熱応答性を得るた
めには、感熱記録層中に熱可融性物質がロイコ染料に対
して20〜400重量%であることが好ましく、特に5
0〜200重量%が好ましい。
【0032】本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録
層は、各発色成分を微粉砕して得られる各々の水性分散
液とバインダーなどを混合し、支持体上に塗工、乾燥す
ることにより得られる。感熱記録層の層構成は、単一で
あっても、多層であってもよい。
【0033】感熱記録層に用いられるバインダーとして
は、通常の塗工で用いられる種々のバインダーを用いる
ことができる。具体的には、デンプン類、ヒドロキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共
重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタク
リル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポ
リマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸
共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重
合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重
合体のアルカリ塩などの水溶性バインダー、およびスチ
レン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジ
エン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重
合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステ
ル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアク
リル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合
体、ポリウレタンなどの水分散性バインダーなどが挙げ
られるが、これに限定されるものではない。
【0034】その他、感熱記録層には、顔料として、ケ
イソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸
カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸
亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイ
ダルシリカ等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素
−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナ
イロンパウダー等の有機顔料を使用することができる。
【0035】感熱記録層には、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、ステアリン
酸アミド等の高級脂肪酸アミド、パラフィン、ポリエチ
レンワックス、酸化ポリエチレン、カスターワックスな
どの滑剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等
の紫外線吸収剤、アニオン性、ノニオン性の高分子量の
ものを含む界面活性剤、さらには蛍光染料、消泡剤など
が必要に応じて添加される。
【0036】感熱記録層の塗工量は、通常染料前駆体の
塗工量で0.1〜2.0g/m2が適当である。0.1g
/m2未満である場合には、十分な記録濃度が得られず、
また、2.0g/m2を越えて多くても、発色濃度の向上
が見られず、経済的に不利である。
【0037】感熱記録層の塗液は、支持体上に塗布され
るが、支持体としては、紙が主として用いられる。紙の
他に各種織布、不織布、合成樹脂フィルム、合成樹脂ラ
ミネート紙、合成紙、金属箔、蒸着シートあるいはこれ
らを貼り合わせ等で組み合わせた複合シートを任意に用
いることができる。
【0038】本発明の感熱記録材料は、必要に応じて支
持体と感熱記録層の間に単層あるいは複数層の顔料ある
いは樹脂からなるアンダーコート層を1層以上設けるこ
とができる。本発明の感熱記録材料がアンダーコート層
を設けたものである場合、そのアンダーコート層の塗工
量は、1〜30g/m2が好ましく、3〜20g/m2がよ
り好ましい。
【0039】アンダーコート層の顔料としては、一般的
には焼成カオリンが用いられるが、それ以外にもケイソ
ウ土、タルク、カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アル
ミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリ
カ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無
機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂
フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等
の有機顔料を用いることが可能で、有機球状粒子、有機
中空粒子なども用いることができる。
【0040】アンダーコート層の樹脂としては、通常の
塗工で用いられる種々の水溶性樹脂または水分散性樹脂
を用いることができる。例えば、デンプン類、ヒドロキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共
重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタク
リル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポ
リマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸
共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重
合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重
合体のアルカリ塩などの水溶性樹脂、およびスチレン/
ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共
重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アク
リロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポ
リ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合
体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エ
ステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリ
ウレタンなどの水分散性樹脂などが挙げられる。
【0041】感熱記録層、保護層またはアンダーコート
層の形成方法は、特に限定されるものではなく、従来公
知の技術に従って形成することができる。具体的な例と
しては、平版、凸版、フレキソ、グラビア、スクリー
ン、ホットメルト等の方式による、各種印刷機械等によ
って各層を形成させてもよい。また、エアナイフ塗工、
ロッドブレード塗工、バー塗工、ブレード塗工、グラビ
ア塗工、カーテン塗工、Eバー塗工などの方法により塗
液を塗工し、乾燥により感熱記録層、保護層またはアン
ダーコート層を形成させることができる。
【0042】また、必要に応じて、アンダーコート層塗
工後、感熱記録層塗工後、または保護層塗工後、スーパ
ーカレンダー処理をし、画質を向上させることもでき
る。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。なお、実施例において、%及び部はすべて重量基準
である。
【0044】<分散液の調整>以下の方法により、分散
液A、B、C、D及び分散液1〜4を調製した。
【0045】(分散液A)3−(N,N−ジブチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン200gを
10%ポリビニルアルコール水溶液200g、水600
gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒子径が1μ
mになるまで粉砕した。
【0046】(分散液B)2,2−ビス(p−ヒドロキ
シフェニル)プロパン400gを10%ポリビニルアル
コール水溶液400g、水200gの混合物中に分散
し、ビーズミルで平均粒子径が1μmになるまで粉砕し
た。
【0047】(分散液C)β−ナフチルベンジルエーテ
ル400gを10%ポリビニルアルコール水溶液400
g、水200gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均
粒子径が1μmになるまで粉砕した。
【0048】(分散液D)炭酸カルシウム200gを
0.5%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液800gに
混合し、ホモミキサーで10分間分散した。
【0049】(分散液1)吸油量210ml/gの非晶
質シリカ200gを0.5%ポリアクリル酸ナトリウム
塩水溶液800gに混合し、ホモミキサーで10分間分
散した。
【0050】(分散液2)吸油量168ml/gの非晶
質シリカ200gを0.5%ポリアクリル酸ナトリウム
塩水溶液800gに混合し、ホモミキサーで10分間分
散した。
【0051】実施例1 <感熱記録層>A〜Dの分散液を用い、各々の素材を下
記に示す割合で混合し、十分攪拌して感熱記録層塗液を
調製した。 分散液A 20部 分散液B 15部 分散液C 15部 分散液D 25部 10%ポリビニルアルコール 30部 水 30部
【0052】このようにして調製した感熱塗液を坪量6
0g/m2の原紙に、塗工量3.0g/m2になるように塗
工、乾燥、スーパーカレンダーで処理し、支持体上に感
熱記録層を形成した。
【0053】<保護層>Tg46℃、粒径0.026μ
m、軟化点160℃、の水分散型ウレタン樹脂(スーパ
ーフレックス820、第一工業製薬株式会社製)、10
0部に対し、40%ステアリン酸亜鉛水分散液50部を
加え、十分攪拌して保護層塗液を調製した。
【0054】以上の配合で調整した保護層塗液を感熱記
録層上に塗工量5g/m2になるように塗工、乾燥、ス
ーパーカレンダー処理し、感熱記録材料を得た。
【0055】実施例2 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂を、Tg46
℃、粒径0.09μm、軟化点260℃、の水分散型ウ
レタン樹脂(スーパーフレックス110、第一工業製株
式会社製)とした以外は、すべて実施例1と同様にして
感熱記録材料を得た。
【0056】実施例3 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂を、Tg6
℃、粒径0.09μm、軟化点200℃、の水分散型ウ
レタン樹脂(スーパーフレックス700、第一工業製薬
株式会社製)とした以外は、すべて実施例1と同様にし
て感熱記録材料を得た。
【0057】実施例4 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂を、Tg0
℃、粒径0.3μm、軟化点165℃、の水分散型ウレ
タン樹脂(ハイドランHW930、大日本インキ化学工
業株式会社製)とした以外は、すべて実施例1と同様に
して感熱記録材料を得た。
【0058】実施例5 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂を、Tg0
℃、粒径0.3μm、軟化点165℃、の水分散型ウレ
タン(樹脂ハイドランHW930、大日本インキ化学工
業株式会社製)とし、更に分散液1を50部加えた以外
は、すべて実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0059】実施例6 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂を、Tg0
℃、粒径0.3μm、軟化点165℃、の水分散型ウレ
タン樹脂(ハイドランHW930、大日本インキ化学工
業株式会社製)とし、更に分散液2を50部加えた以外
は、すべて実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0060】比較例1 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂を、Tg49
℃、粒径0.01μm、軟化点115℃、の水分散型ウ
レタン樹脂(AP−40F、大日本インキ化学工業株式
会社製)とした以外は、すべて実施例1と同様にして感
熱記録材料を得た。
【0061】比較例2 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂のかわりに、
完全けん化ポリビニルアルコールを用いた以外は、すべ
て実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0062】比較例3 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂の代わりに、
Tg58℃、粒径0.07μmのSBRラテックスを用
いた以外は、すべて実施例1と同様にして感熱記録材料
を得た。
【0063】比較例4 保護層配合に用いた水分散型ウレタン樹脂の代わりに、
Tg58℃、粒径0.07μmのSBRラテックスを用
い、更に分散液1を50部加えた以外は、すべて実施例
1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0064】以上の実施例1〜6、比較例1〜4で作製
した感熱記録材料において、乾燥した保護層中の樹脂成
分と樹脂成分のTgと粒径、軟化点と顔料配合の有無を
表1にまとめた。
【0065】
【表1】
【0066】実施例1〜6、比較例1〜4で作製した感
熱記録材料を下記の試験に供し、その試験結果を表2に
示す。
【0067】(1)発色濃度 得られた感熱記録材料を大倉電機製ファクシミリ試験機
TH−PMDを用いて印字した。ドット密度8ドット/
mm、ヘッド抵抗1681Ωのサーマルヘッドを用い、
ヘッド電圧21V、印字パルス幅1.0msで通電し
た。光学濃度をマクベスRD−918型反射濃度計で測
定し、以下の指標に従って評価を行った。 A:光学濃度1.2以上。 B:光学濃度1.1以上1.2未満。 C:光学濃度1.0以上1.1未満。 D:光学濃度0.8以上1.0未満。 E:光学濃度0.8未満。
【0068】(2)耐水性 水中に12時間浸漬し、その後、指にて繰り返し擦った
際の、回数および保護層の表面状態により評価した。 A:10回以上擦っても表面は変化しない。 B:10回以上擦っても問題ないが、若干指に樹脂が接
着する。 C:5〜10回擦ると、保護層の表面が剥離する。 D:1〜4回擦ると、保護層の表面が剥離する。 E:擦る前に保護層は剥がれている。
【0069】(3)印字カス 得られた感熱記録材料をG3感熱ファクシミリ装置(松
下電器製、KX−PW3TA)を用いて印字した。画像
電子学会NO.3ファクシミリテストチャートを送画
し、カスの発生状況を目視で判定した。 A:カスが殆どなく、良好である。 B:カスが若干認められるが、実用上問題ない。 C:カスが認められるが、実用可能である。 D:カスが多く認められ、実用不可である。 E:スティッキングが非常に多く認められ、実用不可で
ある。
【0070】(4)捺印定着性 得られた感熱記録材料表面にスタンプインキ(シャチハ
タ顔料インキ SG−40)をつけたゴム印を押し、指
で擦って定着するまでの時間を以下の基準により評価し
た。 A:3分以内で、指にスタンプインキはほとんどつかな
くなる。 B:30分以内で、指にスタンプインキはほとんどつか
なくなる。 C:2時間以内で、指にスタンプインキはほとんどつか
なくなる。 D:2時間後、文字は、ほとんど崩れる、判読不能。 E:2時間後、文字の判読は不能で、スタンプインキが
ほとんど指に付着してしまう。
【0071】
【表2】
【0072】
【発明の効果】本発明は、感熱記録層上に設けた保護層
に、軟化点が150℃以上の水分散型ウレタン樹脂を用
いることによって、スタンプ、印鑑等の捺印定着性に優
れ、耐水性に優れ、発色濃度が高く、かつ感熱プリンタ
ーのサーマルヘッドに対するカスの付着量の少ない感熱
記録材料を得ることができた。さらに、水分散型ウレタ
ン樹脂のガラス転移温度が40℃以上とすることによ
り、高い耐水性を有し、水分散型ウレタン樹脂の平均粒
径が0.2μm以下であることにより、より高い捺印定
着性を有し、かつ、吸油量が200ml/100g以上
である非晶質シリカを含有させることにより、改良効果
がさらにあがることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H026 AA28 BB02 BB21 EE03 FF01 FF11 4J002 CK021 DJ016 FD016 GS00 HA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、ロイコ染料と顕色剤を含む
    感熱発色層を設け、更にその上に保護層を設けた感熱記
    録材料において、該保護層に軟化点が150℃以上の水
    分散型ウレタン樹脂を含有することを特徴とする感熱記
    録材料。
  2. 【請求項2】 水分散型ウレタン樹脂のガラス転移温度
    が40℃以上であることを特徴とする請求項1記載の感
    熱記録材料。
  3. 【請求項3】 水分散型ウレタン樹脂の平均粒径が0.
    2μm以下であることを特徴とする請求項1記載の感熱
    記録材料。
  4. 【請求項4】 保護層に、JIS−K−5101に基づ
    く吸油量200ml/100g以上である非晶質シリカを含
    有させたことを特徴とする請求項1、2または3記載の
    感熱記録材料。
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