JPH10193803A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH10193803A
JPH10193803A JP9005984A JP598497A JPH10193803A JP H10193803 A JPH10193803 A JP H10193803A JP 9005984 A JP9005984 A JP 9005984A JP 598497 A JP598497 A JP 598497A JP H10193803 A JPH10193803 A JP H10193803A
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Makoto Motoda
誠 元田
Naomasa Koike
直正 小池
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感熱記録材料において、高感度で 、白紙の耐
熱性を備え、画像保存 に優れた高品質の感熱記録材料
を得る。 【解決手段】支持体上に、ロイコ染料と顕色剤を含む感
熱発色層を設けた感熱記録材料において、該感熱発色層
中に、該顕色剤として2,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、増感剤として4,4’−ジメトキシベンゾ
フェノンを含有することを特徴とする感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関
するものであり、高感度で、画像保存性に優れ、さらに
白紙の耐熱性に優れた感熱記録材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】感熱記録に関しては、古くから多くの方
式が知られている。例えば、電子供与性無色染料と電子
受容性化合物を使用した感熱記録体は、特公昭43−4
160号公報、同45−14039号公報などに開示さ
れており、近年これらの感熱記録システムは、ファクシ
ミリ、プリンター、ラベルなど多分野に応用されニーズ
が拡大している。特にラベルなどの用途では、装置の小
型化、高速化に伴い、低エネルギーでの発色性、即ち高
感度化と画像保存性、および電子レンジなどでの耐熱
性、即ち白紙の耐熱性が要望されている。
【0003】高感度化のためには、ロイコ染料と顕色剤
との相溶性の良い低融点の化合物、いわゆる増感剤(特
開昭60−82382号公報、特公昭63−42590
号公報)の使用、吸油性の高い顔料の中間層を設ける
(特公昭57−52915号公報など)とか、ロイコ染
料、顕色剤の微粒化(特開昭58−76293号公報)
などの各種手段がなされている。
【0004】一方、感熱記録材料の耐熱性などの改善に
関しても、種々の方法が提案されている。例えば、特開
平59−207283号公報には、少なくとも3位と7
位に置換アミノ基を有するロイコ染料とパラヒドロキシ
安息香酸エステルを組合せ、染料の分散剤としてヒドロ
キシエチルセルロースおよびカルボキシル基変性ポリビ
ニルアルコールの少なくとも一種の分散剤を用いること
で、耐油性、耐熱性が向上するとある。
【0005】また、特開平2−577号公報には、ロイ
コ型感熱発色体中の顕色剤としてメタビス(3,4−ジ
ヒドロキシクミル)ベンゼンを用いることで、熱応答
性、画像保存性(耐熱性)に優れた感熱記録体を形成す
るとある。
【0006】さらに、近年では電子レンジなどでの使用
にも耐えられるラベルの要望と共に、白紙の耐熱性が要
望されてきた。白紙の耐熱性は、増感剤の影響が大き
く、従来の系では増感剤を使用した場合、白紙の耐熱性
が不可で、増感剤なしおよび微粒化だけでは感度を十分
満足するものが得られなかった。
【0007】感熱記録材料における顕色剤には、フェノ
ール化合物が好んで用いられる。例えば、特開昭63−
3991号公報には、フェノール化合物の具体例とし
て、本発明の2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを用いることで画像部の可塑剤による劣化や光による
劣化のない感熱記録材料を形成するとある。この特許出
願は、顕色剤として2,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンを用い、画像部の耐可塑剤性を改良することを
目的としており、本発明の2,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホンと特定の増感剤とを組合わせることで、
90℃、100℃の高温環境下における白紙部のカブリ
を改良するものとは、その効果が異なる。
【0008】また、増感剤として、特開昭61−116
584号公報には、本発明の4,4’−ジメトキシベン
ゾフェノンを含むベンゾフェノン化合物を用いること
で、白色度が高く、高速記録適性に優れた感熱記録体を
形成するとあるが、100℃といった高温環境下で使用
された場合は、地肌カブリが生じ白色度を低下させてし
まう欠点を伴い、白紙の耐熱性を満足すべき結果は得ら
れていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度で、画像保存性に優れ、かつ白紙の耐熱性を備えた感
熱記録材料を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
欠点を改良すべく鋭意研究を行った結果、本発明の感熱
記録材料は、支持体の片面に、ロイコ染料と顕色剤を含
む感熱発色層を設けた感熱記録材料において、該感熱発
色層中に、該顕色剤として2,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、増感剤として4,4’−ジメトキシベ
ンゾフェノンを含有することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の感熱記録材料につ
いて詳細に説明する。本発明の方法で得られる感熱記録
材料は、前記した如く支持体の片面に、ロイコ染料と顕
色剤を含む感熱発色層を設けた感熱記録材料である。該
感熱発色層中に、該顕色剤として2,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、増感剤として4,4’−ジメト
キシベンゾフェノンを含有することにより、白紙の耐熱
性を備え、高感度で、塩ビシートなどに対する画像保存
性に優れた感熱記録材料を得ることができた。これは該
顕色剤および該増感剤との相溶性のために耐熱性と高感
度化の両立が可能になったものと考えられる。
【0012】本発明において、2,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホンと4,4’−ジメトキシベンゾフェ
ノンの使用比率については、2,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホンに対して、4,4’−ジメトキシベン
ゾフェノンを50〜500重量%、好ましくは100〜
300重量%が望ましい。添加量が50重量%より少な
いと発色濃度、画像保存性が十分でなく、500重量%
より多いとサーマルヘッド等へ熱可融物付着が増加し、
印字障害が生じる場合もある。
【0013】本発明の感熱記録材料は、主として食品用
のラベルに使用されるものであり、食用油などに対する
耐油性、耐食酢性、耐アルコール性、あるいは耐光性な
どの画像保存性が必要であり、従来、フアクシミリ用な
どに一般的に使用されていた顕色剤(ビスフェノール
A、p−ベンジルフェニル安息香酸)では不十分であ
り、さらに感熱発色層の上に水溶性高分子物質を主体と
した保護層を設けることで、画像保存性が一段と向上し
た感熱記録材料が得られる。また、高感度化のために前
記の増感剤を適宜使用し、さらに、必要に応じて中間層
を設け、高感度と画像保存性を両立し使用される。
【0014】本発明のラベル用としては、支持体の他面
に通常は感圧接着剤層を介し剥離紙を設けた形で使用さ
れることが多いが、さらに支持体と感圧接着剤層との間
に浸透防止層などを設けることも可能であり、それらに
限定されるものではない。
【0015】感熱発色層のロイコ染料、顕色剤並びに増
感剤は、水溶性高分子化合物と共に粉砕して使用される
のが一般的であり、高感度化のためには、粉砕粒径を小
さくして使用される。
【0016】支持体の片面に設けられる感熱発色層は、
電子供与性無色染料および電子受容性の顕色剤、増感剤
(感度向上剤)を主成分とするが、必要に応じ、ワック
ス類、金属石鹸類、紫外線吸収剤などを添加し、さらに
顔料などを混合しても良い。
【0017】本発明に用いられるロイコ染料としては、
一般の感圧記録紙、感熱記録紙などに用いられるもので
あれば特に制限されない。以下、具体的な例を挙げる。 (1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタル・バイオレット・ラ
クトン)3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3,3−ビス−(1,2−ジメチ
ルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス−(1,2−ジメチルインドール−3
−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
−(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチ
ルアミノフタリド、3,3−ビス−(2−フェニルイン
ドール−3−イル)−5−ジメチルアミノタリド、3−
p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロー
ル−2−イル)−6−ジメチル−アミノフタリドなど。
【0018】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4´−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジ
ルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、N−
2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンな
ど。
【0019】(3)キサンテン系化合物 ローダミンB−アニリノラクタム、ローダミンB−p−
ニトロアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロア
ニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニル
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジク
ロル)アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリ
ジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−エチ
ル−トリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−エチル−トリルアミノ−6−メチル−7−フェ
ニチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニ
トロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオランなど。
【0020】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルーなど。
【0021】(5)スピロ系化合物 3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3,3´−ジクロロ−スピロ−
ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−ジナフトピラ
ン、3−メチルナフト−(3−メトキシ−ベンゾ)−ス
ピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピランな
ど。あるいは上記の各種混合物を挙げることができる。
これらは用途および希望する特性により決定される。
【0022】本発明の感熱記録材料において、感熱発色
層中に含有せしめるロイコ染料と顕色剤との使用比率に
ついては、特に限定するものではないが、一般にロイコ
染料に対して5〜300重量%、好ましくは20〜15
0重量%程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0023】本発明は、顕色剤として2,4’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホンを使用するところに特徴を有
するものであるが、本発明の効果を阻害しない範囲でフ
ェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体などの顕色剤
を併用することも可能である。具体的には、フェノール
類として、p−オクチルフェノール、p−tert−ブチル
フェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチル−ヘキサン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル)プロパンなどが挙げられる。芳香族カルボン酸誘
導体としては、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキ
シ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α
−メチルベンジルサリチル酸およびカルボン酸において
はこれらの多価金属塩などが挙げられる。
【0024】本発明は、感熱発色層中に4,4’−ジメ
トキシベンゾフェノンを使用することにより発色濃度を
高めるものであるが、本発明の効果を阻害しない範囲で
例えば、下記の如き公知の増感剤を併用することも可能
である。メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズ
アミド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイ
コ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン
酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチ
ロールステアリン酸アミド類、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,
4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチル
フェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−
6−tert−ブチルフェノール)、2,4−ジ−tert−ブ
チル−3−メチルフェノール等のヒンダードフェノール
類、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオ
キシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、p−ベンジルビ
フェニル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタ
ン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(2−メチルフ
ェノキシ)−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、
1−フェノキシ−2−(4−メチルフェノキシ)エタ
ン、パラベンジルビフェニル、ナフチルベンジルエーテ
ル、2−ベンジルオキシナフタレン、ベンジル−4−メ
チルチオフェニルエーテル、シュウ酸ベンジルエステ
ル、シュウ酸−ジ−p−メチル−ベンジルエステル、シ
ュウ酸−ジ−p−クロル−ベンジルエステル、テレフタ
ル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジエチルエステ
ル、テレフタル酸ジベンジルエステル、イソフタル酸ジ
ブチルエステル、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエ
ステル、ベンジル−4−メチルチオフェニルエーテル及
び各種公知の熱可融性物質が例示される。これら増感剤
の使用量は、特に限定されないが、一般に顕色剤に対し
て50〜500重量%程度の範囲で調節するとよい。
【0025】ワックス類としては、パラフィンワック
ス、カルナバロウワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。
【0026】金属石ケンとしては、高級脂肪酸多価金属
塩、即ち、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛などが挙
げられる。
【0027】これら感熱発色層に使用される化合物は、
バインダー(接着剤)中に分散して塗布される。バイン
ダーとしては水溶性のものが一般的であり、ポリビニル
アルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、エチレン−無水マイレン酸共重合
体、スチレン−無水マイレン酸共重合体、イソブチレン
−無水マイレン酸共重合体、ポリアクリル酸、デンプン
誘導体、カゼイン、ゼラチンなどが挙げられる。また、
これらのバインダーに耐水性を付与する目的で耐水化剤
(ゲル化剤、架橋剤)を加えたり、疎水性ポリマーのエ
マルジョン、具体的には、スチレン−ブタジエンゴムラ
テックス、アクリル樹脂エマルジョンなどを加えること
もできる。
【0028】支持体としては、紙が一般的であるが、樹
脂フイルム、合成紙、不織布などを用いることも可能で
ある。中間層および感熱発色層の塗抹に用いる装置とし
ては、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロー
ルコーター、ロッドコーター、カーテンコーターなどの
コーターヘッドを用いることができる。
【0029】さらに、塗抹したものの表面平滑性を改良
するために、マシンカレンダー、スーパーカレンダー、
グロスカレンダー、ブラッシングなどの装置を利用する
ことができる。
【0030】中間層を設ける場合の塗抹量は、特に限定
するものではないが、少なすぎるとその効果が小さく、
多すぎると紙の強度が弱くなり、また、経済的ではない
ので、3〜20g/m2、好ましくは5〜10g/m2が適
当である。感熱発色層の支持体への塗抹量は限定される
ものではないが、通常、乾燥重量で3〜15g/m2、好
ましくは、4〜10g/m2の範囲である。
【0031】中間層の顔料としては、感度、カス付着改
良の点からポーラスで、断熱性の高い、JIS K51
01法による吸油量が50ml/100g以上の無機粉
体が用いられ、例えば、焼成カオリン、活性白土、シリ
カ、炭酸カルシウム、けいそう土などが主として用いら
れ、さらにカオリン、タルクなどが併用できる。
【0032】水性接着剤としては、スチレン−ブタジエ
ンラテックス、アクリル樹脂エマルジョン、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ヒド
ロキシエチルセルロース、でんぷん、でんぷん誘導体、
カゼイン、ゼラチンなどが挙げられ、その他、分散剤、
消泡剤、滑剤なども添加することができ、一般のコート
紙に用いられるものが使用できる。
【0033】なお、本発明では耐溶剤性などの為に感熱
発色層の上に、さらに保護層を設けられる。保護層の接
着剤としては水溶性樹脂および水分散性樹脂のいずれも
使用可能であり、例えば、ポリビニルアルコール、変性
ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、
澱粉、変性澱粉、カゼイン、ゼラチンスチレン−ブタジ
エンラテックス、アクリル樹脂エマルジョン、スチレン
−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。これらは
単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使用する
こともできる。また、必要に応じてさらに顔料、ワック
ス類、耐水化剤などの添加が可能である。
【0034】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。尚、以下に示す部および%は何れも重量基準であ
る。また塗抹量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗
抹量を示すものとする。
【0035】実施例1 1.中間層の作製アンシレックス (エンケ゛ルハート゛製焼成カオリン、JIS-K5101法による吸油量80ml/100g)100部 10%ヘキサメタリン酸ソーダ 4部 20%MS4600(日本食品製、リン酸エステル化澱粉) 30部 48%スチレンブタジエン系共重合ラテックス 40部 水 90部 を攪拌分散し中間層塗液とし、50g/m2の原紙にブレ
ードコーターにて塗抹量8.5g/m2を塗抹し中間層と
した。
【0036】2.感熱発色層の作製 [A液の調製] 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 30部 5%ポリビニルアルコール 60部 水 10部 A液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径0.5μmに粉砕した。
【0037】 [B液の調製] 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン 15部 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン 25部 5%ポリビニルアルコール 40部 水 20部 B液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径1.1μmに粉砕した。
【0038】[感熱発色層の形成]A液40部、B液1
20部、40%ステアリン酸亜鉛エマルジョン(中京油
脂製、ハイドリンE−366)20部、炭酸カルシウム
35部を混合し、さらに、10%ポリビニルアルコール
水溶液を固形で全固形の20%になるように添加し感熱
発色層塗液とした。この感熱発色層塗液を前記中間層の
上に手塗バーで塗抹量5g/m2になるように塗抹乾燥し
た後、スーパーカレンダー処理を行い感熱記録材料を得
た。
【0039】実施例2 [保護層液の調整] 10%ポリビニルアルコール 100部 40%ステアリン酸亜鉛エマルジョン液(中京油脂製、ハイドリンE−366) 5部 20%ケイ酸(水沢化学製、ミズカシルP527) 50部
【0040】実施例1において、感熱発色層の上に上記
保護層液を手塗バーで3g/m2になるように塗抹し、ス
ーパーカレンダーでベック平滑で600〜800秒にな
るように処理を行い、実施例2の感熱記録材料を得た。
【0041】実施例3 [D液の調整] 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン 10部 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン 30部 5%ポリビニルアルコール 40部 水 20部 D液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径1.1μmに粉砕した。
【0042】実施例2において、A液60部、B液12
0部をD液140部とした以外は同様に行い、実施例3
の感熱記録材料を得た。
【0043】実施例4 [E液の調製] 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン 26部 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン 14部 5%ポリビニルアルコール 40部 水 20部 E液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径1.1μmに粉砕した。
【0044】実施例2において、B液を、E液に代替し
た以外は同様に行い、実施例4の感熱記録材料を得た。
【0045】実施例5 [F液の調製] 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン 7部 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン 33部 5%ポリビニルアルコール 40部 水 20部 F液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径1.1μmに粉砕した。
【0046】実施例2において、B液を、F液に代替し
た以外は同様に行い、実施例5の感熱記録材料を得た。
【0047】実施例6 [G液の調製] 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン 18部 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン 12部 シュウ酸−ジ−p−クロル−ベンジルエステル 10部 5%ポリビニルアルコール 40部 水 20部 G液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径1.1μmに粉砕した。
【0048】実施例2において、B液を、G液110部
に代替した以外は同様に行い、実施例6の感熱記録材料
を得た。
【0049】比較例1 実施例1において、感熱発色層の4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノンをシュウ酸−ジ−p−メチル−ベンジル
エステルに代替した以外は同様に行い、比較例1の感熱
記録材料を得た。
【0050】比較例2 実施例1において、感熱発色層の4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノンをステアリン酸アミドのエマルジョン
(中京油脂製、ハイミクロンG−270、融点100
℃)に代替した以外は同様に行い、比較例2の感熱記録
材料を得た。
【0051】比較例3 実施例1において、感熱発色層の2,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホンをビス(3−アリル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホンに代替した以外は同様に行い、
比較例3の感熱記録材料を得た。
【0052】比較例4 実施例2において、感熱発色層の2,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホンを2,2−ビス(p−ヒドロキシ
フェニル)プロパンに代替した以外は同様に行い、比較
例4の感熱記録材料を得た。
【0053】比較例5 [H液の調製] 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン 28部 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン 12部 5%ポリビニルアルコール 40部 水 20部 H液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径1.1μmに粉砕した。
【0054】実施例1において、B液を、H液に代替し
た以外は同様に行い、比較例5の感熱記録材料を得た。
【0055】比較例6 [I液の調製] 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン 6部 4,4’−ジメトキシベンゾフェノン 34部 5%ポリビニルアルコール 40部 水 20部 I液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を
用いて体積平均径1.1μmに粉砕した。
【0056】実施例1において、A液を80部、B液
を、I液150部に代替した以外は同様に行い、比較例
6の感熱記録材料を得た。
【0057】比較例7 実施例1において、感熱発色層の4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノンを抜いた以外は同様に行い、比較例7の
感熱記録材料を得た。
【0058】次に、実施例1〜6および比較例1〜7の
感熱記録材料について、下記の評価を行い、結果を下記
表1に示した。なお、各評価方法については、次のとお
りである。
【0059】[発色濃度]石田ラベルプリンター(IP
21EX)を用い、パルス幅0.65ms、印加電圧2
3Vにて上記の感熱記録材料を発色させ、得られた記録
像の発色濃度をマクベス濃度計RD−918で測定し
た。数値が大きいほど発色濃度が高く、実用的には少な
くとも1.0以上が望ましい。
【0060】[白紙の耐熱性]白紙の耐熱性は、上記感
熱記録材料を90℃あるいは100℃の環境下で1時間
放置し、地肌(未印字)の部分の濃度をマクベス濃度計
RD−918で測定した。数字は小さい方が良く、実用
的には0.2以下が好ましい。
【0061】[耐軟質塩ビ可塑剤性]前記ラベルプリン
ターで発色させた画像部の上に、軟質塩ビシートに密着
させ、40℃、24時間処理した時の画像部の残存率を
示し、数字が大きいほど画像保存性が良く、実用的には
80%以上が好ましい。
【0062】[耐ラップ可塑剤性]前記ラベルプリンタ
ーで発色させた画像部の上に、ダイヤラップG(三菱樹
脂製)を3枚重ね、40℃、24時間処理した時の画像
の残存率を示し、数字が大きいほど画像保存性が良く、
実用的には80%以上が望ましい。
【0063】[カス付着]また、感熱記録材料をラベル
プリンター(パルス幅0.65ms、印可電圧23V、
印字率50%)にて5m印字した後、サーマルヘッドへ
付着したカスの量を目視で評価した。
【0064】
【表1】
【0065】上記表1に示したように、実施例1〜6の
感熱記録材料は、感熱発色層中に顕色剤として2,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、増感剤に4,4’
−ジメトキシベンゾフェノンを含有しているため、発色
濃度、90℃、100℃における白紙部の耐熱性、画像
部安定性が特に優れている。
【0066】比較例1および2の感熱記録材料は、本発
明の4,4’−ジメトキシベンゾフェノン以外の増感剤
を用いている為、感度は十分なレベルだが、白紙部の耐
熱性が劣る。比較例3および4の感熱記録材料は、本発
明の2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン以外の
顕色剤を用いている為、白紙部の耐熱性が劣る。比較例
5は2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンに対し
て4,4’−ジメトキシベンゾフェノンの配合量が40
重量%と過少であり、十分な発色濃度が得られてなく、
比較例6は560重量%と過剰でカスの付着量が多くな
っている。比較例7は、4,4’−ジメトキシベンゾフ
ェノンを用いていない為、白紙部の耐熱性は優れている
が、発色濃度が低い。
【0067】
【発明の効果】上記実施例および比較例の感熱記録材料
から明らかなように、本発明の感熱記録材料は、高感度
で、白紙の耐熱性を備え、画像保存性に優れたものであ
った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に、ロイコ染料と顕色剤を
    含む感熱発色層を設けた感熱記録材料において、該感熱
    発色層中に、該顕色剤として2,4’−ジヒドロキシジ
    フェニルスルホン、増感剤として4,4’−ジメトキシ
    ベンゾフェノンを含有することを特徴とする感熱記録材
    料。
  2. 【請求項2】 4,4’−ジメトキシベンゾフェノンを
    2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンに対して5
    0〜500重量%含有させたことを特徴とする請求項1
    記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 感熱発色層の上に、水系高分子を主成分
    とする保護層を設けたことを特徴とする請求項1または
    2記載の感熱記録材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002293037A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Hokuetsu Paper Mills Ltd 感熱記録体
JP2017165102A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 株式会社リコー キレート剤を含む感熱性記録材料

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JP4600846B2 (ja) * 2001-03-29 2010-12-22 北越紀州製紙株式会社 感熱記録体
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