JPH10217628A - 孔版用原紙およびこれを用いた孔版印刷用マスターの製造方法 - Google Patents
孔版用原紙およびこれを用いた孔版印刷用マスターの製造方法Info
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- JPH10217628A JPH10217628A JP2285697A JP2285697A JPH10217628A JP H10217628 A JPH10217628 A JP H10217628A JP 2285697 A JP2285697 A JP 2285697A JP 2285697 A JP2285697 A JP 2285697A JP H10217628 A JPH10217628 A JP H10217628A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】孔版印刷用マスターを作成するのに好適な孔版
用原紙を提供することと、この孔版用原紙を用いて簡易
に孔版印刷用マスターを提供できる製造方法を提供でき
るようにすること。 【解決手段】孔版印刷用マスターを作成するための孔版
用原紙であって、インク透過性を有する基材層1に対し
て、インク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層2を
積層してなることを特徴とする。インク透過性を有する
基材層1に対して、インク非透過性で且つ水溶性を有す
る穿孔用層2を積層した孔版用原紙を用いて孔版印刷用
マスターMを製造する方法であって、穿孔用層2に対し
てインクジェット方式によって液体10を噴射すること
により、穿孔用層2に穿孔部分20を作成して穿孔層
2′とすることを特徴とする。
用原紙を提供することと、この孔版用原紙を用いて簡易
に孔版印刷用マスターを提供できる製造方法を提供でき
るようにすること。 【解決手段】孔版印刷用マスターを作成するための孔版
用原紙であって、インク透過性を有する基材層1に対し
て、インク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層2を
積層してなることを特徴とする。インク透過性を有する
基材層1に対して、インク非透過性で且つ水溶性を有す
る穿孔用層2を積層した孔版用原紙を用いて孔版印刷用
マスターMを製造する方法であって、穿孔用層2に対し
てインクジェット方式によって液体10を噴射すること
により、穿孔用層2に穿孔部分20を作成して穿孔層
2′とすることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷に用いら
れる孔版印刷用マスターを作成するに用いられる孔版用
原紙と、これを用いた孔版印刷用マスターの製造方法に
関し、より詳しくは、いわゆるインクジェット方式を用
いて孔版印刷用マスターを作成するための孔版用原紙
と、インクジェット方式による孔版印刷用マスターの製
造方法に関する。
れる孔版印刷用マスターを作成するに用いられる孔版用
原紙と、これを用いた孔版印刷用マスターの製造方法に
関し、より詳しくは、いわゆるインクジェット方式を用
いて孔版印刷用マスターを作成するための孔版用原紙
と、インクジェット方式による孔版印刷用マスターの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、複写物を作成する方法としては、静電複写を利用
したコピー機により複写物が作成されている。ただし、
多数枚の複写物を作成する場合、コスト及びスピードの
点から、テジタル製版したマスターを用いた簡易印刷で
ある孔版印刷が行われている。
より、複写物を作成する方法としては、静電複写を利用
したコピー機により複写物が作成されている。ただし、
多数枚の複写物を作成する場合、コスト及びスピードの
点から、テジタル製版したマスターを用いた簡易印刷で
ある孔版印刷が行われている。
【0003】孔版印刷としては、感熱孔版印刷が最も一
般的である。感熱孔版印刷では、感熱孔版用原紙を用い
てマスターを作成する。感熱孔版用原紙は、通常、イン
ク透過性の多孔性支持体上にインク非透過性の熱可塑性
フィルムを直接又は接着剤を介して張り合わせた原紙か
らなる。そしてマスターを作成する場合は、この感熱孔
版用原紙の熱可塑性フィルム面に熱エネルギーを加えて
フィルムを溶融穿孔し、所望の文字、パターン等の版
(マスター)を作成する。
般的である。感熱孔版印刷では、感熱孔版用原紙を用い
てマスターを作成する。感熱孔版用原紙は、通常、イン
ク透過性の多孔性支持体上にインク非透過性の熱可塑性
フィルムを直接又は接着剤を介して張り合わせた原紙か
らなる。そしてマスターを作成する場合は、この感熱孔
版用原紙の熱可塑性フィルム面に熱エネルギーを加えて
フィルムを溶融穿孔し、所望の文字、パターン等の版
(マスター)を作成する。
【0004】上記の如く熱可塑性フィルムを溶融穿孔す
る方法としては、サーマルヘッドによるデジタル製版方
法と、赤外線やキセノンフラッシュ光で熱可塑性フィル
ムの所定部位を加熱して溶融穿孔する方法が知られてい
る。しかし、サーマルヘッドによるデジタル製版方法
は、サーマルヘッドを用いるため製版に時間がかかると
いう問題があった。
る方法としては、サーマルヘッドによるデジタル製版方
法と、赤外線やキセノンフラッシュ光で熱可塑性フィル
ムの所定部位を加熱して溶融穿孔する方法が知られてい
る。しかし、サーマルヘッドによるデジタル製版方法
は、サーマルヘッドを用いるため製版に時間がかかると
いう問題があった。
【0005】また、赤外線やキセノンフラッシュ光を用
いてマスターを形成する場合、特殊な装置が必要である
と共に、版を作成するための原図等が必要であり、煩雑
であった。一方、最近、プリンター市場においては、イ
ンクジェットプリンターの普及が目覚ましい。
いてマスターを形成する場合、特殊な装置が必要である
と共に、版を作成するための原図等が必要であり、煩雑
であった。一方、最近、プリンター市場においては、イ
ンクジェットプリンターの普及が目覚ましい。
【0006】インクジェットプリンターは、極めて微量
なインクをノズルの集合体であるヘッドから、被印字媒
体に飛翔させて所望の文字やパターン等を形成するイン
クジェット方式を用いたプリンターである。インクジェ
ット方式は、サーマルヘッドを用いる印字・印刷方法に
比べて印字速度が速くて、しかもランニングコストが低
い等の利点を有する。
なインクをノズルの集合体であるヘッドから、被印字媒
体に飛翔させて所望の文字やパターン等を形成するイン
クジェット方式を用いたプリンターである。インクジェ
ット方式は、サーマルヘッドを用いる印字・印刷方法に
比べて印字速度が速くて、しかもランニングコストが低
い等の利点を有する。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、孔版印刷用マスターを作成するのに好適な孔版用原
紙を提供することと、この孔版用原紙を用いて簡易に孔
版印刷用マスターを提供できる製造方法を提供できるよ
うにしたものである。先ず、孔版用原紙の構成として
は、孔版印刷用マスターを作成するための孔版用原紙で
あって、インク透過性を有する基材層に対して、インク
非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層を積層してなる
ことを特徴としているものである。
は、孔版印刷用マスターを作成するのに好適な孔版用原
紙を提供することと、この孔版用原紙を用いて簡易に孔
版印刷用マスターを提供できる製造方法を提供できるよ
うにしたものである。先ず、孔版用原紙の構成として
は、孔版印刷用マスターを作成するための孔版用原紙で
あって、インク透過性を有する基材層に対して、インク
非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層を積層してなる
ことを特徴としているものである。
【0008】上記請求項1記載の孔版用原紙によると、
インク透過性を有する基材層に対して積層した穿孔用層
は、水溶性を有するので、水が主成分であるインクジェ
ット用インクによって溶解することになり、所定部位の
穿孔が可能となる。そして穿孔用層はインク非透過性で
穿孔部分のみがインク透過できることになる。そして、
上記インク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層とし
ては、基材層に接着接合してもよいが、請求項2記載の
ように、熱溶融性を有する場合には基材層と重ねて加熱
することにより積層させることができ、孔版用原紙が製
造し易くなる利点がある。
インク透過性を有する基材層に対して積層した穿孔用層
は、水溶性を有するので、水が主成分であるインクジェ
ット用インクによって溶解することになり、所定部位の
穿孔が可能となる。そして穿孔用層はインク非透過性で
穿孔部分のみがインク透過できることになる。そして、
上記インク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層とし
ては、基材層に接着接合してもよいが、請求項2記載の
ように、熱溶融性を有する場合には基材層と重ねて加熱
することにより積層させることができ、孔版用原紙が製
造し易くなる利点がある。
【0009】次に、上記した孔版用原紙を用いての孔版
印刷用マスターを製造するには、インク透過性を有する
基材層に対して、インク非透過性で且つ水溶性を有する
穿孔用層を積層した孔版用原紙を用いて孔版印刷用マス
ターを製造する方法であって、穿孔用層に対してインク
ジェット方式によって液体を噴射することにより、穿孔
用層に穿孔部分を作成して穿孔層とすることを特徴とし
ているものである。
印刷用マスターを製造するには、インク透過性を有する
基材層に対して、インク非透過性で且つ水溶性を有する
穿孔用層を積層した孔版用原紙を用いて孔版印刷用マス
ターを製造する方法であって、穿孔用層に対してインク
ジェット方式によって液体を噴射することにより、穿孔
用層に穿孔部分を作成して穿孔層とすることを特徴とし
ているものである。
【0010】この請求項3記載の孔版印刷用マスターの
製造方法によると、孔版用原紙のうち、インク非透過性
で且つ水溶性を有する穿孔用層に対して、インクジェッ
ト方式によって、主成分が水であるインク等の液体を噴
射することになるので、穿孔用層の所定部位が溶解して
穿孔部分が作成され穿孔用層は穿孔層となり得て非常に
簡単に孔版印刷用マスターが製造できることになる。
製造方法によると、孔版用原紙のうち、インク非透過性
で且つ水溶性を有する穿孔用層に対して、インクジェッ
ト方式によって、主成分が水であるインク等の液体を噴
射することになるので、穿孔用層の所定部位が溶解して
穿孔部分が作成され穿孔用層は穿孔層となり得て非常に
簡単に孔版印刷用マスターが製造できることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】次いで、本発明の好ましい実施形
態について以下に説明する。図1は、本発明による孔版
用原紙を示す断面図であり、図中の1は、インク透過性
を有する基材層であり、この基材層1としては、例えば
マニラ麻、コウゾ、ミツマタ、パルプ等の天然繊維、ポ
リエステル、ビニロン、ナイロン、レーヨン等の合成繊
維の一種又は2種以上を併用して湿式又は乾式で抄紙し
たもの、ポリエステル、ナイロン等のスクリーン印刷用
紗等を用いることができる。
態について以下に説明する。図1は、本発明による孔版
用原紙を示す断面図であり、図中の1は、インク透過性
を有する基材層であり、この基材層1としては、例えば
マニラ麻、コウゾ、ミツマタ、パルプ等の天然繊維、ポ
リエステル、ビニロン、ナイロン、レーヨン等の合成繊
維の一種又は2種以上を併用して湿式又は乾式で抄紙し
たもの、ポリエステル、ナイロン等のスクリーン印刷用
紗等を用いることができる。
【0012】基材層1の厚みとしては、5μm以上が好
ましく、5μm未満であると孔版原紙のこしがなくな
り、破れやすくなったり製版時の搬送性が悪くなるから
である。図中の2は、インク透過性で且つ水溶性を有す
る穿孔用層であり、水溶性を有する高分子を主成分とし
ているフィルムが適し、水溶性高分子としては、ポリエ
ステルポリオール、ポリビニルアルコール、デンプン又
はその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ
ース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポ
リビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エス
テル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−
メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソー
ダ、ゼラチン、カゼイン等の従来公知のものを特に制限
なく使用することができる。
ましく、5μm未満であると孔版原紙のこしがなくな
り、破れやすくなったり製版時の搬送性が悪くなるから
である。図中の2は、インク透過性で且つ水溶性を有す
る穿孔用層であり、水溶性を有する高分子を主成分とし
ているフィルムが適し、水溶性高分子としては、ポリエ
ステルポリオール、ポリビニルアルコール、デンプン又
はその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ
ース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポ
リビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エス
テル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−
メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソー
ダ、ゼラチン、カゼイン等の従来公知のものを特に制限
なく使用することができる。
【0013】上記した穿孔用層2としては、基材層1と
接着積層できるものでもよいが、特に熱溶融性を有する
水溶性樹脂を含んでいることが基材層1と加熱接合でき
る点からも好ましいもので、熱溶融性を有する水溶性樹
脂としては、ポリエステルポリオール、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アク
リル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸
エステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド等従来
公知の熱溶融性を有する水溶性樹脂を例示できる。
接着積層できるものでもよいが、特に熱溶融性を有する
水溶性樹脂を含んでいることが基材層1と加熱接合でき
る点からも好ましいもので、熱溶融性を有する水溶性樹
脂としては、ポリエステルポリオール、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アク
リル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸
エステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド等従来
公知の熱溶融性を有する水溶性樹脂を例示できる。
【0014】上記穿孔用層2の厚みとしては、2〜30
μmが好ましいもので、2μmより薄いと破れ易く、3
0μmより厚いと所定部位に穿孔を行うことが困難とな
るからである。また、穿孔用層は、顔料、染料等を含ん
でいてもよい。さらに、穿孔用層は、必要に応じて、紫
外線吸収剤、有機及び/又は無機の微粒子、離型剤、可
塑剤、分散剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、消泡剤、レ
ベリング剤等を含んでいてもよい。
μmが好ましいもので、2μmより薄いと破れ易く、3
0μmより厚いと所定部位に穿孔を行うことが困難とな
るからである。また、穿孔用層は、顔料、染料等を含ん
でいてもよい。さらに、穿孔用層は、必要に応じて、紫
外線吸収剤、有機及び/又は無機の微粒子、離型剤、可
塑剤、分散剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、消泡剤、レ
ベリング剤等を含んでいてもよい。
【0015】上記の基材層1と穿孔用層2とを積層する
には、両層を接着剤接合してもよいが、穿孔用層2が上
記したように熱溶融性を有している場合には、穿孔用層
2のうち、基材層1と接合する側の面を軟化点以上融点
以下の温度に加熱して基材層1に積層することにより熱
接合されることになる。なお、軟化点以下では、穿孔用
層2が基材層1に接合せず、融点以上では穿孔用層2が
基材層1に入り込み、穿孔が不安定になり、好ましくな
い。
には、両層を接着剤接合してもよいが、穿孔用層2が上
記したように熱溶融性を有している場合には、穿孔用層
2のうち、基材層1と接合する側の面を軟化点以上融点
以下の温度に加熱して基材層1に積層することにより熱
接合されることになる。なお、軟化点以下では、穿孔用
層2が基材層1に接合せず、融点以上では穿孔用層2が
基材層1に入り込み、穿孔が不安定になり、好ましくな
い。
【0016】上記した基材層1のうち、穿孔用層2が積
層されていない面には、使用時に余分なインク(水)を
吸収するための紙、布等からなるインク吸収材を剥離可
能に積層してもよい。以上に説明した孔版用原紙に対し
て、孔版印刷用マスターを作成するために穿孔する際に
は、水が主成分のインクを用いるインクジェット方式に
よって液体10を噴射することにより、穿孔用層2に文
字、パターン等の穿孔部分20を作成して穿孔用層2を
穿孔層2′となし、図2に示す孔版印刷用マスターを製
造でき、穿孔にはインクジェットプリンタJを転用する
ことが可能となる。
層されていない面には、使用時に余分なインク(水)を
吸収するための紙、布等からなるインク吸収材を剥離可
能に積層してもよい。以上に説明した孔版用原紙に対し
て、孔版印刷用マスターを作成するために穿孔する際に
は、水が主成分のインクを用いるインクジェット方式に
よって液体10を噴射することにより、穿孔用層2に文
字、パターン等の穿孔部分20を作成して穿孔用層2を
穿孔層2′となし、図2に示す孔版印刷用マスターを製
造でき、穿孔にはインクジェットプリンタJを転用する
ことが可能となる。
【0017】上記のごとく、製造された孔版印刷用マス
ターを用いて簡易な印刷を行うには、図3に示すよう
に、インク100はインク透過性の基材層1から供給し
て穿孔層2′の穿孔部分20からインク100を通して
印刷面Pに印刷するものである。製版印刷用マスター
は、感熱孔版による簡易印刷方式(例えば、商標:リソ
グラフ−理想科学社製)の感熱孔版マスターの代わりに
用いたり、インクジェットプリンタによる簡易印刷方式
のマスターとして用いるほか、簡易スタンプホルダー
(例えば、特願平8−45150号)のマスターとして
も使用できる。
ターを用いて簡易な印刷を行うには、図3に示すよう
に、インク100はインク透過性の基材層1から供給し
て穿孔層2′の穿孔部分20からインク100を通して
印刷面Pに印刷するものである。製版印刷用マスター
は、感熱孔版による簡易印刷方式(例えば、商標:リソ
グラフ−理想科学社製)の感熱孔版マスターの代わりに
用いたり、インクジェットプリンタによる簡易印刷方式
のマスターとして用いるほか、簡易スタンプホルダー
(例えば、特願平8−45150号)のマスターとして
も使用できる。
【0018】即ち、図4に示す簡易スタンプホルダーH
の場合、孔版印刷用マスターMの製版側が覗いている開
口部40側を下に向けて被スタンプ面Pに当接させる。
すると、インクシールド80下のインク保持具70から
インク100が、上記マスターMの穿孔部分20を通じ
て被スタンプ面Pに接触し、押印される。孔版用原紙の
作成、およびこれを用いた孔版印刷用マスターの作成、
さらにはこれを用いた印刷についての具体例を以下に示
した。 <孔版用原紙の作成>厚さ6μmの水溶性・熱溶融性樹
脂フィルム(商標パオゲン PP−15,融点:55
℃、第一工業製薬製)を、厚さ40μmの多孔性薄葉紙
に積層した。次いで、薄葉紙の樹脂フィルムが接してい
ない面に、150℃に加熱したアイロンを2秒押し付け
た。その結果、上記樹脂フィルムを多孔性薄葉紙に融着
し、本願発明に係る孔版用原紙を得た。なお、この孔版
用原紙はA4の大きさであった。
の場合、孔版印刷用マスターMの製版側が覗いている開
口部40側を下に向けて被スタンプ面Pに当接させる。
すると、インクシールド80下のインク保持具70から
インク100が、上記マスターMの穿孔部分20を通じ
て被スタンプ面Pに接触し、押印される。孔版用原紙の
作成、およびこれを用いた孔版印刷用マスターの作成、
さらにはこれを用いた印刷についての具体例を以下に示
した。 <孔版用原紙の作成>厚さ6μmの水溶性・熱溶融性樹
脂フィルム(商標パオゲン PP−15,融点:55
℃、第一工業製薬製)を、厚さ40μmの多孔性薄葉紙
に積層した。次いで、薄葉紙の樹脂フィルムが接してい
ない面に、150℃に加熱したアイロンを2秒押し付け
た。その結果、上記樹脂フィルムを多孔性薄葉紙に融着
し、本願発明に係る孔版用原紙を得た。なお、この孔版
用原紙はA4の大きさであった。
【0019】A4版のPPC用紙(ダイアペーパー 三
菱製紙製)の周囲に、弱粘着層転写具(ピタタ、ゼネラ
ル社製)を用いてこのPPC用紙が剥離可能に接着する
ための接着層を設けた。次いで、上記PPC用紙を上記
と孔版用原紙の多孔性薄葉紙が露出した面に、孔版用原
紙の使用時には剥離可能に接着した。 <孔版印刷用マスターの作成>PPC用紙剥離後の上記
孔版用原紙を、インクジェットプリンター(BJ10,
キャノン製)にて、インクが上記水溶性、熱溶融性樹脂
フィルムにあたる状態でセットし、通常の鏡像プリント
をするのと同じ条件でプリントし、水溶性機能を利用し
て穿孔(製版)を行い、孔版印刷用マスターを得た。 <印刷>得られた孔版印刷用マスターをリコー社製プリ
ポートVT3500の印刷用ドラムにセットし、印刷し
た。得られた印刷物を目視により確認したところ、鮮明
な印刷物が得られた。
菱製紙製)の周囲に、弱粘着層転写具(ピタタ、ゼネラ
ル社製)を用いてこのPPC用紙が剥離可能に接着する
ための接着層を設けた。次いで、上記PPC用紙を上記
と孔版用原紙の多孔性薄葉紙が露出した面に、孔版用原
紙の使用時には剥離可能に接着した。 <孔版印刷用マスターの作成>PPC用紙剥離後の上記
孔版用原紙を、インクジェットプリンター(BJ10,
キャノン製)にて、インクが上記水溶性、熱溶融性樹脂
フィルムにあたる状態でセットし、通常の鏡像プリント
をするのと同じ条件でプリントし、水溶性機能を利用し
て穿孔(製版)を行い、孔版印刷用マスターを得た。 <印刷>得られた孔版印刷用マスターをリコー社製プリ
ポートVT3500の印刷用ドラムにセットし、印刷し
た。得られた印刷物を目視により確認したところ、鮮明
な印刷物が得られた。
【0020】また、得られた孔版用マスターを長尺状に
切断し、特願平8−45150号実施例記載の簡易スタ
ンプホルダーにセットして、スタンプとして使用した。
スタンプされたものを目視にて確認したところ、鮮明な
スタンプが押されていた。
切断し、特願平8−45150号実施例記載の簡易スタ
ンプホルダーにセットして、スタンプとして使用した。
スタンプされたものを目視にて確認したところ、鮮明な
スタンプが押されていた。
【0021】
【発明の効果】本発明による孔版用原紙によると、イン
ク透過性を有する基材層に対して積層した穿孔用層は、
水溶性を有するので、水が主成分であるインクジェット
用インクによって溶解することになり、所定部位の穿孔
が可能となる。そして、穿孔後の穿孔層はインク非透過
性で穿孔部分のみがインク透過できることになる。
ク透過性を有する基材層に対して積層した穿孔用層は、
水溶性を有するので、水が主成分であるインクジェット
用インクによって溶解することになり、所定部位の穿孔
が可能となる。そして、穿孔後の穿孔層はインク非透過
性で穿孔部分のみがインク透過できることになる。
【0022】そして、上記インク非透過性で且つ水溶性
を有する穿孔用層として、基材層に接着接合してもよい
が、熱溶融性を有する場合には、基材層と重ねて加熱す
ることにより積層させることができ、孔版用原紙が製造
し易くなる利点がある。さらに、本発明による孔版印刷
用マスターの製造方法によると、孔版用原紙のうちイン
ク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層に対して、イ
ンクジェット方式によって主成分が水であるインク等の
液体を噴射するので、穿孔用層の所定部位が溶解して穿
孔部分が作成され、穿孔用層は穿孔層となり得て、非常
に簡単に孔版印刷用マスターが製造できる利点がある。
を有する穿孔用層として、基材層に接着接合してもよい
が、熱溶融性を有する場合には、基材層と重ねて加熱す
ることにより積層させることができ、孔版用原紙が製造
し易くなる利点がある。さらに、本発明による孔版印刷
用マスターの製造方法によると、孔版用原紙のうちイン
ク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層に対して、イ
ンクジェット方式によって主成分が水であるインク等の
液体を噴射するので、穿孔用層の所定部位が溶解して穿
孔部分が作成され、穿孔用層は穿孔層となり得て、非常
に簡単に孔版印刷用マスターが製造できる利点がある。
【0023】そして穿孔された穿孔層としては、インク
非透過性であるので、穿孔部分のみがインク透過可能と
なり、印刷使用時には、透過層となる基材層を通してイ
ンクが穿孔層のみから印刷面へと供給できる。
非透過性であるので、穿孔部分のみがインク透過可能と
なり、印刷使用時には、透過層となる基材層を通してイ
ンクが穿孔層のみから印刷面へと供給できる。
【図1】孔版用原紙の断面図である。
【図2】穿孔時の断面図である。
【図3】孔版印刷用マスターの断面図である。
【図4】上記マスター使用の一例を示す断面図である。
1 基材層 2 穿孔用層 20 穿孔部分 2′ 穿孔層 10 噴射液体 100 インク
Claims (3)
- 【請求項1】孔版印刷用マスターを作成するための孔版
用原紙であって、インク透過性を有する基材層に対し
て、インク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層を積
層してなることを特徴とする孔版用原紙。 - 【請求項2】インク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔
用層として、熱溶融性を有するフィルムからなり、基材
に対して加熱接合されていることを特徴とする請求項1
記載の孔版用原紙。 - 【請求項3】インク透過性を有する基材層に対して、イ
ンク非透過性で且つ水溶性を有する穿孔用層を積層した
孔版用原紙を用いて孔版印刷用マスターを製造する方法
であって、穿孔用層に対してインクジェット方式によっ
て液体を噴射することにより、穿孔用層に穿孔部分を作
成して穿孔層とすることを特徴とする孔版印刷用マスタ
ーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2285697A JPH10217628A (ja) | 1997-02-05 | 1997-02-05 | 孔版用原紙およびこれを用いた孔版印刷用マスターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2285697A JPH10217628A (ja) | 1997-02-05 | 1997-02-05 | 孔版用原紙およびこれを用いた孔版印刷用マスターの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10217628A true JPH10217628A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12094371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2285697A Pending JPH10217628A (ja) | 1997-02-05 | 1997-02-05 | 孔版用原紙およびこれを用いた孔版印刷用マスターの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10217628A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112007002203T5 (de) | 2006-09-19 | 2009-07-30 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Thermisches Aufzeichnungsmaterial |
-
1997
- 1997-02-05 JP JP2285697A patent/JPH10217628A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112007002203T5 (de) | 2006-09-19 | 2009-07-30 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Thermisches Aufzeichnungsmaterial |
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