JP2006281476A - 感熱記録材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い発色感度と飽和濃度を有しながら、高温度、高温度・高湿度条件下での地肌カブリが少なく、画像保存性に優れた感熱記録材料を提供する。
【解決手段】支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、及び加熱時反応して染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、感熱発色層に電子受容性化合物として、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有させることにより、高い発色感度と飽和濃度を有しながら、高温度、高温度・高湿度条件下での地肌カブリが少なく、画像保存性に優れた感熱記録材料を提供できる。
【選択図】 なし
【解決手段】支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、及び加熱時反応して染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、感熱発色層に電子受容性化合物として、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有させることにより、高い発色感度と飽和濃度を有しながら、高温度、高温度・高湿度条件下での地肌カブリが少なく、画像保存性に優れた感熱記録材料を提供できる。
【選択図】 なし
Description
本発明は高い発色感度と飽和濃度を有しながら、白色度に優れ、高温度、高温度・高湿度条件下での地肌カブリが少なく、画像保存性に優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般に支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、並びに電子受容性化合物とを主成分とする感熱発色層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより、染料前駆体と電子受容性化合物とが瞬時反応し記録画像が得られるものである(例えば、特許文献1、2参照)。このような感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録が得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がないこと等の利点があり、計測記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピューターの端末機、ラベル印字機、乗車券やチケット類の発券機等広範囲の分野に利用されている。
特に近年は、ガス、水道、電気料金等の領収書、金融機関のATMの利用明細書、各種レシートなど、財務関係の記録用紙にも感熱記録材料が用いられるようになっている。
このように感熱記録材料の用途、需要が多種多様に拡大する中、高い熱応答性、ならびに画像部の保存安定性が要求されるようになってきている。
しかしながら、感熱記録材料は、加熱により記録画像を得るものであり、高い感度、すなわち熱応答性を実現した場合、高温、高湿度または両方の条件下に長時間曝された場合、記録画像が劣化したり、未発色部の変色、すなわち地肌カブリが大きくなってしまう欠点がある。この記録画像の劣化と地肌カブリにより、画像部と地肌のコントラストが失われることになる。従って、高い熱応答性、ならびに発色濃度を有しながら地肌カブリが少なく、かつ画像の保存安定性に優れた感熱記録材料の開発が望まれている。
上記のような感熱記録材料に用いられる電子受容性の顕色剤として、本発明で用いられる4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンが開示されている(例えば、特許文献3、4参照)。また同様に、4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを用いた感熱記録材料が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、上記公報に記載されている4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンは、電子受容性化合物として単独で使用した場合、高温度又は高温度、高湿度の条件下での画像保存性が劣り、可塑剤や水との長時間接触により、画像が退色しやすいという欠点を有している。また他の電子受容性の顕色剤と併用して使用する場合では、初期白色度の低下や経時や高温度又は高温度、高湿度の条件下で地肌カブリが生じやすいという課題を有している。また、上記公報に記載されている4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンは、電子受容性化合物として単独で使用した場合、地肌カブリは比較的少ないが、発色感度、飽和濃度が低く、高温度又は高温度、高湿度の条件下での画像保存性が劣り、可塑剤や水との長時間接触により、画像が退色しやすいという欠点を有している。
特公昭43−4160号公報
特公昭45−14039号公報
特開2002−307841号公報
特開2002−307842号公報
特開2005−47156号公報
本発明の目的は、高い発色感度と飽和濃度を有しながら、白色度に優れ、高温度、高温度・高湿度条件下での地肌カブリが少なく、画像保存性に優れた感熱記録材料を提供することである。
本発明者は、鋭意検討した結果、課題を解決することができる本発明の感熱記録材料を発明するに到った。即ち、電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、及び加熱時反応して染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、感熱発色層に電子受容性化合物として、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有することを特徴とする感熱記録材料である。
さらに、好ましくは4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン100質量部に対し、4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを10質量部から100質量部含有することを特徴とする。
より好ましくは、感熱発色層中に、画像保存剤として、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4´−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の少なくとも1種を含有することを特徴とする感熱記録材料である。
支持体上に少なくとも電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、及び加熱時反応して染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、感熱発色層に電子受容性化合物として、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを少なくとも含有させることにより、高い発色感度と飽和濃度を有しながら、白色度に優れ、高温度、高温度・高湿度条件下での地肌カブリが少なく、画像保存性に優れた感熱記録材料を提供することができる。
以下、本発明の内容を更に具体的に説明する。本発明の感熱記録材料は、支持体上に少なくとも電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、及び加熱時反応して染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、感熱発色層に電子受容性化合物として、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有させたものである。
本発明に用いる支持体としては、紙が主として用いられるが、紙の他に各種織布、不織布、合成樹脂フィルム、合成樹脂ラミネート紙、合成紙、金属箔、蒸着シート、或いはこれらを貼り合わせ等で組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いることができる。
本発明の感熱発色層は、少なくとも電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、及び加熱時反応して染料前駆体を発色させる電子受容性化合物(顕色剤)とを主成分として含有し、必要に応じて、結着剤、増感剤、添加剤、顔料、滑剤等を含有することができる。
本発明で使用される通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体としては、一般の感圧記録紙、感熱記録紙等に用いられる公知の物質であれば特に制限されない。以下、具体的な例を挙げるが、これらに制限されるものではない。
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチル−アミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等。
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチル−アミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等。
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4´−ビスジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
4,4´−ビスジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
(3)キサンテン系化合物
ローダミンB−アニリノラクタム、ローダミンB−p−ニトロアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロル)アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェニチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン等。
ローダミンB−アニリノラクタム、ローダミンB−p−ニトロアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロル)アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェニチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン等。
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
(5)スピロ系化合物
3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,3´−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−ジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシ−ベンゾ)−スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等が挙げられる。上記の電子供与性染料前駆体は単独もしくは2種以上併用して用いることができる。
3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,3´−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−ジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシ−ベンゾ)−スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等が挙げられる。上記の電子供与性染料前駆体は単独もしくは2種以上併用して用いることができる。
本発明の感熱発色層には、電子受容性化合物として、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン及び4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンが併用される。4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンは質量比で100:10から100:100の範囲で併用されるのが特に好ましい。この範囲内で併用することにより、高感度で高い発色濃度が得られると共に、白色度が高く、耐熱地肌カブリ、耐熱画像保存性等の保存性により優れた感熱記録材料とすることができる。
本発明において、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン及び4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンと必要に応じて併用可能な電子受容性化合物としては、一般に感圧記録紙又は感熱記録紙に用いられる酸性物質に代表される化合物であれば特に制限されない。例えば、粘土物質、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N´−ジアリールチオ尿素誘導体、アリールスルホニル尿素誘導体、ウレアウレタン誘導体、有機化合物の亜鉛塩等の多価金属塩、ベンゼンスルホンアミド誘導体等を挙げることができる。
電子受容性化合物の具体的な例としては、酸性白土、活性白土、ゼオライト、ベントナイト、カオリン等の粘土物質、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4´−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4´−プロポキシジフェニルスルホン、3,3´−ジクロロ−4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3´−ジアリル−4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、2,4−ビス(フェニルスルホニル)−5−メチルフェノール、4−ヒドロキシ−4´−ベンジルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4´−ベンゼンスルホニルオキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,3−ビス[2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,4−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、4−ヒドロキシベンゼンスルホンアニリド、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエーテル、N−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]アセトアミド、N−(ベンゼンスルホニル)−N´−(3−ベンゼンスルホニルオキシフェニル)尿素、N−(p−トルエンスルホニル)−N´−(3−p−トルエンスルホニルオキシフェニル)尿素、N−(p−エチルベンゼンスルホニル)−N´−(3−p−エチルベンゼンスルホニルオキシフェニル)尿素、4,4´−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノール、3,3´−ジクロロ−4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4´−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸クロロベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、ノボラックフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、安息香酸、サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ノニルサリチル酸、3,5−ジドデシルサリチル酸、3−メチル−5−tert−ドデシルサリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、4−(ブチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、4−(デシルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸、酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、クエン酸、ステアリン酸等、及びこれらの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カルシウム等の金属塩等が挙げることができるが、これに限定されるものではない。
本発明において電子受容性化合物と電子供与性染料前駆体の比率は、質量比で0.5:1〜10:1の範囲が好ましく用いられる。更に好ましくは、1:1〜5:1の範囲である。
本発明の感熱発色層は、その熱応答性を向上させるために、増感剤として熱可融性物質を含有させることができる。この場合、60℃〜180℃の融点を持つものが好ましく、特に80℃〜140℃の融点を持つものがより好ましく用いられる。
具体的には、ステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、ベンジル−2−ナフチルエーテル、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、4−アセチルビフェニル、2,2´−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、α、α´−ジフェノキシキシレン、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロルベンジル)、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、ジフェニルスルホン、4−アセチルアセトフェノン、アセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類等、公知の熱可融性物質が挙げられる。中でも、ベンジル−2−ナフチルエーテル又は1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタンが特に好ましい。これらの化合物は単独もしくは2種以上併用して使用することもできる。また、十分な熱応答性を得るためには、感熱発色層の総固形分中、熱可融性物質が5〜50質量%を占めることが好ましい。
本発明に用いられる画像保存剤としては、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4´−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の少なくとも1種が特に好ましく用いられる。
上記画像保存剤と必要に応じて併用して、その他のヒンダードフェノール系化合物、又はヒンダードアミン系化合物、リン酸エステル誘導体、あるいはベンゾトリアゾール誘導体を用いることができる。
必要に応じて併用されるヒンダードフェノール系化合物の具体的な例としては、1,1,2,2−テトラキス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(5−フェニル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3,3−テトラキス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,5,5−テトラキス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン、1,1,3,3−テトラキス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,3,3−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(5−フェニル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロパン、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、2,2´−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、2,2´−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノ−ル)、4,4´−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、4,4´−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、4,4´−チオビス(2−メチルフェノ−ル)、4,4´−チオビス(2,6−ジメチルフェノ−ル)、4,4´−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノ−ル)、2,2´−チオビス(4−tert−オクチルフェノ−ル)、2,2´−チオビス(3−tert−オクチルフェノ−ル)、1−[α−メチル−α−(4´−ヒドロキシフェニル)エチル]4−[α´,α´−ビス(4´´−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、トリス(2,6−ジメチル)−4−tert−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等を挙げることができる。
必要に応じて併用されるヒンダードアミン系化合物の具体的な例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)エステル、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸−テトラキス[1,2,2,6,6−ペンタメチル(4−ピペリジル)]エステル、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸−テトラキス[2,2,6,6−テトラメチル(4−ピペリジル)]エステル等を挙げることができる。
必要に応じて併用されるリン酸エステル誘導体の具体的な例としては、トリフェニルホスフェート、ジフェニルホスフェート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、ビス(4−クロロフェニル)ホスフェート、ビス(ベンジルオキシフェニル)ホスフェート、2,2´−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、ジメチルオキシホスフェート、ジエチルオキシホスフェート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスフェート、3,5−ジ−tert−ブチルジフェニルホスフェート、ジエチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスフェート、及び2,2´−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートのナトリウム塩、2,2´−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートのカルシウム塩、2,2´−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートの亜鉛塩、2,2´−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートのアンモニウム塩、及びカリウム塩等を挙げることができる。
必要に応じて併用されるベンゾトリアゾール誘導体の具体的な例としては、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−tert−ブチルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−ドデシル−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシル)オキシフェニル]ベンゾトリアゾール、メチル−3−(3−tert−ブチル−5−ベンゾトリアゾリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート−ポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、5−tert−ブチル−3−(5−クロロベンゾトリアゾリル)−4−ヒドロキシベンゼン−プロピオン酸オクチル、2−(2−ヒドロキシ−3−sec−ブチル−5−tert−ブチルフェニル)−5−tert−ブチルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホフェニル)ベンゾトリアゾールナトリウム塩、2−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシ−5−スルホフェニル)ベンゾトリアゾールナトリウム塩、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2,2´−メチレンビス[4−メチル−6−(5−メチルベンゾトリアゾリル)フェノール]、2,2´−メチレンビス[4−メチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾリル)フェノール]、2,2´−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾリルフェノール]、2,2´−メチレンビス(4−tert−ブチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2,2´−プロピリデンビス(4−メチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2,2´−イソプロピリデンビス(4−メチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2,2´−イソプロピリデンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾリルフェノール]、2,2´−オクチリデンビス[4−メチル−6−(5−メチルベンゾトリアゾリル)フェノール]等を挙げることができる。
本発明の感熱記録材料を構成する感熱発色層は、各発色成分を微粉砕して得られる各々の分散液と結着剤樹脂等を混合し、支持体上に塗布、乾燥することにより得られる。感熱発色層の層構成は、単一であっても、多層であってもよい。
感熱発色層に用いられる結着剤樹脂としては、通常の塗工で用いられる種々の結着剤樹脂を用いることができる。
具体的には、デンプン類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、及びスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性高分子等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
感熱発色層には、顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料を使用することができる。
また、感熱発色層には、加熱印字ヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的から、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン、カスターワックス等の滑剤、分散・湿潤剤として、アニオン性、ノニオン性の高分子量のものを含む界面活性剤、さらには蛍光染料、消泡剤等が必要に応じて添加される。
感熱発色層の形成方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の技術に従って形成することができる。具体的な例としては、凸版、平版、フレキソ、グラビア等の各種印刷方式をはじめ、エアナイフ塗工、ロッドブレード塗工、バー塗工、ブレード塗工、グラビア塗工、カーテン塗工、Eバー塗工等の方法により塗液を支持体に塗工し、乾燥により感熱発色層を形成させることができる。
感熱発色層の固形分塗工量は、通常含有する染料前駆体の固形分塗工量で0.1〜2.0g/m2が適当である。この範囲とすることにより、記録画像、熱応答性に優れ、コスト的にも有利となる。
本発明の感熱記録材料は、必要に応じて支持体と感熱発色層の間に単層、或いは複数層の顔料或いは結着剤樹脂を含む下塗り層を1層以上設けることができる。本発明の感熱記録材料が下塗り層を設けたものである場合、その下塗り層の固形分塗工量は、1〜30g/m2が好ましく、3〜20g/m2がより好ましい。
下塗り層の顔料として、一般的には焼成カオリンが用いられるが、それ以外にもケイソウ土、タルク、カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料を用いることができる。
下塗り層の結着剤樹脂としては、通常の塗工で用いられる種々の水溶性高分子又は水分散性高分子を用いることができる。例えば、デンプン類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、及びスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性高分子等が挙げられる。
本発明の感熱記録材料は、感熱発色層を設けた後、さらにその上に水溶性樹脂または水分散性樹脂を主成分とする保護層を1層以上設けて、画像保存性を向上させることができる。また、電子線、紫外線により皮膜を形成する樹脂を使用してもよい。保護層の乾燥塗工量は0.2〜10g/m2が好ましく、1〜5g/m2がより好ましい。
保護層に用いられる水溶性樹脂または水分散性樹脂としては、従来公知の水溶性高分子または水分散性樹脂から適宜選択される。即ち、水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプンまたはその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、キトサンの酸中和物などを用いることができる。
水分散性樹脂としては、例えば、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタンなどを用いることができる。
保護層には、記録走行性、筆記性等を向上させる目的で、顔料を含有させることが可能である。顔料の具体例としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料を使用することができる。
また、保護層には、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止等記録走行性向上の目的から、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン、カスターワックスなどの滑剤が必要に応じて添加される。
なお、本発明の感熱記録材料においては、必要に応じて裏面側にも保護層(バリヤー層)を設けたり、粘着剤層を設けたり、磁気記録層、インクジェット記録層等の任意の情報記録層を設けたり、或いは各層の塗布後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施すこともできる。
以下の様にして、実施例1で使用する感熱記録材料を作製し、特性評価を実施した。
<分散液Aの調製>
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン200質量部を10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部、水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Aを得た。
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン200質量部を10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部、水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Aを得た。
<分散液Bの調製>
4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部、水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Bを得た。
4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部、水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Bを得た。
<分散液Cの調製>
4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部、水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Cを得た。
4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部、水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Cを得た。
<分散液Dの調製>
1,2−ジ(フェノキシメチル)ベンゼン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Dを得た。
1,2−ジ(フェノキシメチル)ベンゼン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Dを得た。
<分散液Eの調製>
平均粒径約0.2μm、吸油量約45ml/100gの炭酸カルシウム210質量部を0.5質量%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液500質量部中に分散し、ホモミキサーで10分間撹拌し分散液Eを得た。
平均粒径約0.2μm、吸油量約45ml/100gの炭酸カルシウム210質量部を0.5質量%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液500質量部中に分散し、ホモミキサーで10分間撹拌し分散液Eを得た。
<感熱発色層用塗液Aの調製>
上記分散液A35質量部、分散液B95質量部、分散液C5質量部、分散液D90質量部、分散液E90質量部、30質量%ステアリン酸亜鉛分散液10質量部、10質量%完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液180質量部を混合し、感熱塗工液の濃度が18質量%になるように水を加え、十分撹拌して感熱発色層用塗液Aを調製した。
上記分散液A35質量部、分散液B95質量部、分散液C5質量部、分散液D90質量部、分散液E90質量部、30質量%ステアリン酸亜鉛分散液10質量部、10質量%完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液180質量部を混合し、感熱塗工液の濃度が18質量%になるように水を加え、十分撹拌して感熱発色層用塗液Aを調製した。
<感熱塗工用紙の作製>
焼成カオリン100質量部、50質量%スチレンブタジエン系ラテックス24質量部、水200質量部からなる下塗り層形成用塗工液を坪量50g/m2の上質紙に固形分塗工量として10g/m2になるように塗工、乾燥して、感熱塗工用紙を作製した。
焼成カオリン100質量部、50質量%スチレンブタジエン系ラテックス24質量部、水200質量部からなる下塗り層形成用塗工液を坪量50g/m2の上質紙に固形分塗工量として10g/m2になるように塗工、乾燥して、感熱塗工用紙を作製した。
<感熱記録材料の作製>
上記感熱塗工用紙上に、上記感熱発色層用塗液Aを、固形分塗工量が約3g/m2になるように塗工、乾燥した後、カレンダー処理にて表面のベック平滑度が300秒から700秒になるように調整して感熱記録材料を作製した。
上記感熱塗工用紙上に、上記感熱発色層用塗液Aを、固形分塗工量が約3g/m2になるように塗工、乾燥した後、カレンダー処理にて表面のベック平滑度が300秒から700秒になるように調整して感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを70質量部、分散液Cを30質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを30質量部、分散液Cを70質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
<分散液Fの調製>
1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Fを得た。
1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Fを得た。
実施例1において分散液Bを80質量部、分散液Cを20質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを70質量部、分散液Cを30質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを60質量部、分散液Cを40質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
<分散液Gの調製>
ベンジル−2−ナフチルエーテル200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Gを得た。
ベンジル−2−ナフチルエーテル200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Gを得た。
<分散液Hの調製>
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Hを得た。
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Hを得た。
実施例1において分散液Bを70質量部、分散液Cを30質量部とし、分散液D90質量部を分散液G90質量部に置き換え、分散液H5質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを70質量部、分散液Cを30質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換え、分散液H5質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
<分散液Iの調製>
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Iを得た。
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Iを得た。
実施例1において分散液Bを60質量部、分散液Cを40質量部とし、分散液D90質量部を分散液G90質量部に置き換え、分散液I5質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを60質量部、分散液Cを40質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換え、分散液I5質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを60質量部、分散液Cを40質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換え、分散液I20質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを60質量部、分散液Cを40質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換え、分散液I1質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
<分散液Jの調製>
4,4´−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Jを得た。
4,4´−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Jを得た。
実施例1において分散液Bを80質量部、分散液Cを20質量部とし、分散液D90質量部を分散液G90質量部に置き換え、分散液J5質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを80質量部、分散液Cを20質量部とし、分散液D90質量部を分散液F90質量部に置き換え、分散液J5質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例1)
実施例1において分散液Bを100質量部、分散液Cを0質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを100質量部、分散液Cを0質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例2)
実施例1において分散液Bを0質量部、分散液Cを100質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを0質量部、分散液Cを100質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例3)
<分散液Kの調製>
4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Kを得た。
<分散液Kの調製>
4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Kを得た。
実施例1において分散液Bを70質量部とし、分散液C5質量部を分散液K30質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例4)
<分散液Lの調製>
4−ヒドロキシ−4´−プロポキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Lを得た。
<分散液Lの調製>
4−ヒドロキシ−4´−プロポキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Lを得た。
実施例1において分散液Bを70質量部とし、分散液C5質量部を分散液L30質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例5)
<分散液Mの調製>
4−ヒドロキシ−4´−イソプロポキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Mを得た。
<分散液Mの調製>
4−ヒドロキシ−4´−イソプロポキシジフェニルスルホン200質量部を10質量%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液100質量部と水400質量部の混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が0.9μmになるまで粉砕し分散液Mを得た。
実施例1において分散液Bを70質量部とし、分散液C5質量部を分散液M30質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例6)
実施例1において分散液B95質量部を分散液K70質量部に置き換え、分散液Cを30質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液B95質量部を分散液K70質量部に置き換え、分散液Cを30質量部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例7)
実施例1において分散液Bを100質量部、分散液Cを0質量部とし、分散液I20質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを100質量部、分散液Cを0質量部とし、分散液I20質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例8)
実施例1において分散液Bを0質量部、分散液Cを100質量部とし、分散液I20質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例1において分散液Bを0質量部、分散液Cを100質量部とし、分散液I20質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
[特性評価]
上記実施例1から14及び比較例1から8の感熱記録材料について、下記の白色度測定、印字試験、耐熱性試験、耐湿熱性試験、耐可塑剤性試験、耐水性試験を実施した。評価結果を表1に示す。
上記実施例1から14及び比較例1から8の感熱記録材料について、下記の白色度測定、印字試験、耐熱性試験、耐湿熱性試験、耐可塑剤性試験、耐水性試験を実施した。評価結果を表1に示す。
[白色度測定]
得られた感熱記録材料を10枚重ね分光式白色度計PF10を用いて白色度を測定した。測定条件は、光源C/2、UV−INモードとした。測定結果を表1に示す。数値が高い方が白色度が高いことを示す。
得られた感熱記録材料を10枚重ね分光式白色度計PF10を用いて白色度を測定した。測定条件は、光源C/2、UV−INモードとした。測定結果を表1に示す。数値が高い方が白色度が高いことを示す。
[印字試験]
大倉電機製ファクシミリ試験機TH−PMDを用いて印字した。ドット密度8ドット/mm、ヘッド抵抗1685Ωのサーマルヘッドを使用し、ヘッド電圧21V、パルス幅0.7、1.0、1.3msecで通電して画像を得た。未印字部(地肌部)及び印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。評価結果を表1に示す。表1中、印字部1、印字部2、印字部3は、それぞれパルス幅0.7msec、1.0msec、1.3msecで印字した部分の濃度を示す。
大倉電機製ファクシミリ試験機TH−PMDを用いて印字した。ドット密度8ドット/mm、ヘッド抵抗1685Ωのサーマルヘッドを使用し、ヘッド電圧21V、パルス幅0.7、1.0、1.3msecで通電して画像を得た。未印字部(地肌部)及び印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。評価結果を表1に示す。表1中、印字部1、印字部2、印字部3は、それぞれパルス幅0.7msec、1.0msec、1.3msecで印字した部分の濃度を示す。
[耐熱性試験]
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料を60℃の環境下に24時間置いた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐熱地肌カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐熱画像保存性に優れる。
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料を60℃の環境下に24時間置いた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐熱地肌カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐熱画像保存性に優れる。
[耐湿熱性試験]
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料を40℃、90%RHの環境下に24時間置いた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐湿熱地肌カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐湿熱画像保存性に優れる。
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料を40℃、90%RHの環境下に24時間置いた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐湿熱地肌カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐湿熱画像保存性に優れる。
[耐可塑剤性試験]
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料に軟質塩化ビニルシートを密着させ、23℃、50%RHの環境下に12時間置いた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐可塑剤地肌カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐湿熱画像保存性に優れる。
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料に軟質塩化ビニルシートを密着させ、23℃、50%RHの環境下に12時間置いた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐可塑剤地肌カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐湿熱画像保存性に優れる。
[耐水性試験]
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料を20℃の純水中に24時間浸漬し、室温で十分乾燥させた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐水カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐水画像保存性に優れる。
印字性試験の評価で用いた感熱記録材料を20℃の純水中に24時間浸漬し、室温で十分乾燥させた後、地肌部と印字部の濃度をマクベスRD−918型反射濃度計(ブラックモード)にて測定した。結果を表1に示す。地肌部の濃度の数値が小さい程、耐水カブリが少なく、記録部の濃度の数値が大きいほど耐水画像保存性に優れる。
表1及び表2から明らかな様に、感熱発色層に4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有させた実施例1から14の感熱記録材料は、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン、4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンをそれぞれ単独又はその他の電子受容性化合物と併用した比較例1から8の感熱記録材料に比べ、白色度、発色感度、飽和濃度、耐熱性、耐湿熱性、耐可塑剤性、耐水性に優れる。実施例1から3を比較すると、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン70質量部に対して4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホン30質量部を併用した実施例2が優れている。更に、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、又は1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、又は4,4´−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)を併用した実施例7から14は、耐水性に優れている。
Claims (3)
- 支持体上に、電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、及び加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを主成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、該感熱発色層に電子受容性化合物として、4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホンと4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有することを特徴とする感熱記録材料。
- 4−ヒドロキシ−4´−メチルジフェニルスルホン100質量部に対し、4−アリルオキシ−4´−ヒドロキシジフェニルスルホンを10質量部から100質量部含有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
- 該感熱発色層中に、画像保存剤として、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4´−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の感熱記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005101092A JP2006281476A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 感熱記録材料 |
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JP2012011687A (ja) * | 2010-07-01 | 2012-01-19 | Oji Paper Co Ltd | 感熱記録体 |
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2005
- 2005-03-31 JP JP2005101092A patent/JP2006281476A/ja active Pending
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