JPWO2007091597A1 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

少量油のときの高温の検知感度を高めると共に、比較的低温で調理が行われるときは加熱出力が低下することを防ぐ誘導加熱調理器を提供する。誘導加熱調理器は、調理容器を誘導加熱する加熱コイル(8)と、調理容器の底面から放射された赤外線を検出し、検出した赤外線のエネルギー量に基づいた検出信号を出力する赤外線センサ(10)と、検出信号に基づいて、加熱コイルへの電力供給を制御する加熱制御部(9)と、を備える。赤外線センサ(10)は、調理容器の底面温度が230℃より高い第1の所定温度以上のときに検出信号を出力し、底面温度が第1の所定温度より低いときは検出信号を実質的に出力しない。加熱制御部(9)は、調理容器の底面温度が第1の所定温度より高く且つ油発火温度より低い第2の所定温度以上のときに、加熱コイルへの電力供給を低減するか又は停止するように制御する。

Description

本発明は、一般家庭、レストラン及びオフィスなどで使用される誘導加熱調理器に関する。
近年、鍋などの被加熱物を加熱コイルにより誘導加熱する誘導加熱調理器が広く普及している。この誘導加熱調理器は、鍋に入れた油の温度が上昇して発火することを防ぐために、トッププレートの下面にサーミスタなどの感熱素子を設けており、トッププレートを介して検出した鍋の温度(以下、「検出温度」と言う。)に基づいて、加熱コイルの出力を制御している。例えば、特許文献1に記載の加熱調理器は、検出温度を加熱コイルの出力に応じて予め設定された制御温度と比較して、検出温度が制御温度を超えたときは、加熱コイルの出力を低下させるように制御している。また、調理性能を低下させることなく油発火を防止するために、2000Wのときに185℃、1450Wのときに203℃のように、加熱コイルの出力に応じて予め設定された制御温度の値を検出温度の上昇又は下降に応じて変更している。
特開2003−38347号公報
鍋の熱がトッププレートに伝達されるまでには時間を要するため、トッププレートを介して鍋の温度を検知するサーミスタでは、急激な温度変化に追従することができなかった。特に、炒め物のように少量油を加熱しているときは、油温が急速に上昇するため、検出温度が実際の油温に追従せず、油温と検出温度との差が大きくなるという問題があった。そのため、油が発火することを防止するために、制御温度を実際の油温よりかなり低めに設定する必要があり、高火力で調理し続けるとすぐに制御温度に達してしまい、長時間の加熱調理をすることができなかった。このように、少量油のときの高温の検知感度が良くないために、炒め物などには不向きであった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、少量油のときの調理容器の底面温度の高温の検知感度を高めると共に、煮物や油量の多い揚げ物等のように比較的低温で調理が行われるときは加熱出力が低下することを防ぐ誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明の誘導加熱調理器は、一部又は全部が赤外線透過可能な材料で形成され、調理容器を載置するトッププレートと、調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、加熱コイルと対向する調理容器の底面から放射されて、トッププレートを透過した赤外線を検出し、検出した赤外線のエネルギー量に基づいた検出信号を出力する赤外線センサと、検出信号により検出される調理容器の底面温度に基づいて、加熱コイルに高周波電流を流すことにより、加熱コイルへの電力供給を制御する加熱制御部と、を備え、赤外線センサは、調理容器の底面温度が230℃より高い第1の所定温度以上のときに、底面温度が高くなると出力の大きさが大きくなる検出信号を出力し、底面温度が第1の所定温度より低いときは、検出信号を実質的に出力せず、加熱制御部は、底面温度が、第1の所定温度より高く且つ油発火温度より低い第2の所定温度以上のときに、加熱コイルへの電力供給を低減するか又は停止するように制御する、ことを特徴とする。
上記誘導加熱調理器は、トッププレートの裏面から伝導熱を受ける感熱素子により、調理容器の底面温度を検出する温度検出部をさらに備えても良い。加熱制御部は、赤外線センサから検出信号が出力されているときは、赤外線センサに基づく調理容器の底面温度に基づいて加熱コイルへの電力供給を制御し、赤外線センサから検出信号が出力されていないときは、温度検出部に基づく調理容器の底面温度が第3の所定温度以下になるように、加熱コイルへの電力供給を制御しても良い。
第1の所定温度は、例えば250℃である。揚げ物の調理の場合は、使用される油温は高くても230℃であるため、赤外線センサが検出信号を出力しない。そのため、揚げ物の調理時に、赤外線センサの検出信号に基づいて加熱出力が低下することを防ぐことができる。250℃で赤外線センサの検出信号が立ち上がるようにしているため、通常、200℃から300℃で行う炒め物のように少量油のときの250℃以上の高温の検知感度を高めることができる。
第2の所定温度は、例えば、300℃である。これにより、少量油のときでも標準的な油の発火温度の約330℃に対して、十分余裕をもたせて加熱出力を抑制し、安定して油の発火を防止することができる。
上記誘導加熱調理器は、光又は液晶を用いることにより、赤外線センサが検出信号を出力しているか否かを示す状態表示部をさらに有しても良い。また、上記誘導加熱調理器は、赤外線センサが検出信号を出力しているときに、そのことを報知する報知部をさらに有しても良い。これにより、安全で使い勝手が良い誘導加熱調理器を実現できる。
上記赤外線センサは、シリコンのフォトダイオードであっても良い。これにより、安価な構成で、検知感度を高めることができる。
本発明の誘導加熱調理器によれば、少量油のときの調理容器の底面温度の高温の検知感度を高めると共に、煮物や油量の多い揚げ物等のように比較的低温で調理が行われるときは、加熱出力が低下することを防ぐことができる。
具体的には、赤外線センサは、230℃より高い第1の所定温度以上で検出信号を出力し始めるため、加熱制御部9は、検知範囲を広くすることなく、油発火温度より低い第2の所定温度(例えば300℃)近傍の温度を精度良く判別することができる。調理容器の底面温度が第1の所定温度以上のときの検出信号は、第1の所定温度より小さくかつ第1の所定温度に近いときの底面温度に対して、大きく変化するため、第2の所定温度近傍で追従性が良く正確な温度検知を行うことができる。油量が少なく調理容器の底面温度の変化が急な場合は、追従性が高い赤外線センサにより検出された底面温度が実際の油温に近い値となるため、上記構成の赤外線センサに基づいて加熱制御を行うことにより、炒め物を高火力で加熱調理しても調理容器内の油が発火することを精度良く防止できる。
一方、油量が多い場合は、通常、調理容器は底面温度が230℃以下の状態で、加熱される。第1の所定温度は230℃より高く設定されているため、このとき、赤外線センサは検出信号を出力しない。よって、赤外線センサの出力のバラツキ等で、意図せず加熱出力を抑制してしまうことを防ぎ、安定した加熱制御を行うことができる。油量が多い場合は温度勾配が緩やかであるため、従来のサーミスタ等の熱伝導による感熱素子を適宜併用することができる。この場合であっても、トッププレートから受熱して検出した温度を用いて、調理容器の温度を十分精度良く測定し、簡単な構成で安価に加熱制御を行うことができる。例えば、揚げ物に適した加熱制御を行うことができる。また、油量が少ない場合でも、例えば安定状態などサーミスタ等の受熱素子と被加熱物の温度の差が小さくなれば受熱素子を使用して所定の温度に調整することが可能となる。
本発明の実施形態の誘導加熱調理器の斜視図 本発明の実施形態の誘導加熱調理器のブロック図 本発明の実施形態の赤外線センサの特性図 本発明の実施形態の誘導加熱調理器の加熱制御を示すフローチャート
符号の説明
1 外郭ケース
2 トッププレート
3 調理容器
8 加熱コイル
9 加熱制御部
10 赤外線センサ
11 温度検出部
12 赤外温度換算部
13 状態表示部
14 報知部
15 サーミスタ
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[誘導加熱調理器の構成]
図1及び図2に、本発明の実施形態の誘導加熱調理器の構成を示す。本実施形態の誘導加熱調理器は、外郭ケース1と、外郭ケース1の上部に設けられたトップレート2とを有する。トッププレート2の上面又は下面に、鍋などの調理容器3を載置する場所を示す加熱部4、5が印刷により表示されている。加熱部4の下方には、誘導加熱により調理容器3を加熱する加熱コイル8が設けられており、加熱部5の下方には、調理容器を輻射加熱するラジエントヒータが設けられる。また、外郭ケース1の手前側に、魚等を焼くロースタ6や、加熱の開始/停止や火力の上げ下げを制御するためスイッチを含む操作部7が設けられている。
調理容器3は、トッププレート2の上面に、加熱コイル8に対応させて載置される。感熱素子であるサーミスタ15は、加熱コイル8の中央開口部の内側の上方で、トッププレート2の下面に接触するように設けられる。温度検出部11は、サーミスタ15により、トッププレート2の裏面から受熱することで調理容器3の温度(以下、「検出温度」と言う。)を検出し、出力する。
また、トッププレート2は、一部又は全部が赤外線透過可能な材料で形成されており、トッププレート2の下方には、赤外線センサ10が設けられている。調理容器3の底面の部分から放射された赤外線は、トッププレート2に設けられた赤外線の入射領域から入射し、トッププレート2と赤外線センサ10の間に設けられた筒状の導光筒(図示せず。)の内部を通って、赤外線センサ10により受光される。赤外線センサ10は、加熱コイル8の中央近傍の上方の調理容器3の底面の部分から放射される赤外線を受光する。赤外線センサ10は、受光した赤外線を検出し、検出した赤外線のエネルギー量に基づいた検出信号を出力する。赤外温度換算部12は、赤外線センサ10から出力される検出信号を調理容器3の底面温度(以下、「赤外温度」と言う。)に換算して、出力する。赤外温度換算部12により換算された赤外温度は、加熱コイル8の下方に設けられた加熱制御部9に出力される。
本実施形態の赤外線センサ10は、調理容器3から放射された赤外線を検出するシリコンのフォトダイオードにより構成される受光素子と、その受光素子により検出された赤外線のエネルギー量を増幅することにより検出信号を生成する増幅器とにより、構成される。図3に、赤外線センサ10が出力する検出信号の特性を示す。赤外線センサ10は、調理容器3の底面温度が第1の所定温度以上のときに検出信号を出力し、第1の所定温度未満のときは検出信号を出力しない。この場合の「検出信号を出力しない」とは、検出信号を全く出力しないだけでなく、加熱制御部9が検出信号の大きさの変化に基づいて調理容器3の底面の温度変化が読み取れない程の検出信号、すなわち赤外温度の変化を実質的に検知できない程度の微弱な検出信号を出力することを含む。第1の所定温度は、揚げ物の調理に最適な温度の最大値(例えば、230℃)よりも高く、炒め物の調理に最適な温度の最大値(例えば、300℃)よりも低い温度であって、本実施形態においては250℃である。
図2に示すように、温度検出部11により検出された検出温度と、赤外温度換算部12により換算された赤外温度は、加熱コイル8の下方に設けられた加熱制御部9に出力される。加熱制御部9は、加熱コイル8に高周波電流を供給するインバータ回路と、インバータ回路のスイッチング素子を制御して加熱コイル8への電力供給を制御するインバータ制御回路とを含む。加熱制御部9は、温度検出部11の検出温度と赤外温度換算部12の赤外温度とに基づいて、加熱コイル8に供給する高周波電流の量を制御し、これにより、調理容器3への加熱電力量を制御する。具体的には、加熱制御部9は、赤外温度換算部12から出力される赤外温度が第1の所定温度以上か否か、すなわち赤外線センサ10が検出信号を出力しているか否かを判断し、赤外線センサ10が検出信号を出力していれば、赤外温度換算部12から出力される赤外温度に基づいて動作し、赤外温度が第2の所定温度以上になると加熱コイル8への電力供給をオフするか又は電力供給量を低減するように制御する。加熱制御部9は、赤外線センサ10が検出信号を出力していなければ、温度検出部11から出力される検出温度に基づいて動作し、検出温度が第3の所定温度以上である場合に、調理容器3への電力供給をオフし又は加熱電力量を抑制するように制御する。
以上のように、加熱制御部9は、赤外温度換算部12の赤外温度を第2の所定温度と比較することにより、又は温度検出部11の検出温度を第3の所定温度と比較することにより、調理容器3への電力供給のオン/オフ又は加熱電力量の増減を制御する。第2の所定温度は、調理容器3の温度が上昇して油が発火する温度(約330度)に到達する前の温度であり、本実施形態においては300℃である。本実施形態において、第3の温度は、第2の温度と同一の温度である。
上述した、温度検知部11、赤外温度換算部12、及び加熱制御部9は、マイクロコンピュータを含む回路により構成される。
本実施形態の誘導加熱調理器は、LEDである状態表示部13をさらに有する。状態表示部13は、赤外線センサ10が検出信号を出力しているとき、すなわち調理容器3の温度が第1の所定温度以上のときに点灯し、赤外線センサ10が検出信号を出力していないとき、すなわち調理容器3の底面温度が第1の所定温度未満のときに消灯する。このように、状態表示部13が点灯/消灯することによって、調理容器3の底面温度が第1の所定温度(本実施形態では250℃)以上の高温かどうかを使用者に知らせている。
また、本実施形態の誘導加熱調理器は、音声を出力する報知部14をさらに有する。報知部14は、赤外線センサ10が検出信号を出力しているか否か、及び赤外温度換算部12の赤外温度又は温度検出部11の検出温度が第2の所定温度又は第3の所定温度より高いかどうかに基づいて、報知内容を変化させる。例えば、報知部14は、赤外線センサ10から検出信号が出力され始めたときに、「鍋の温度が高温です。ご注意ください」、「250℃になりました」、又は「野菜炒めに適温の温度となりました」と音声により報知し、その後、赤外線センサ10により検出された温度が第2の所定温度以上となったときに「鍋の温度が高温になりましたので加熱を一時停止しました」又は「鍋の温度が高温になりましたので火力を落としました」と報知する。
[誘導加熱調理器の動作]
上記のように構成される本実施形態の誘導加熱調理器は、赤外線センサ10の赤外温度が230℃より高い温度に設定された第1の所定温度以上のときに、赤外温度が高くなると出力値が大きくなる検出信号を出力し、赤外温度が第1の所定温度未満のときは、検出信号を実質的に出力しない。また、調理容器3の過熱を防止するために、赤外温度を第2の所定温度と比較することにより、調理容器3の加熱のオン/オフ又は加熱電力量の増減を行っている。例えば、赤外温度換算部12の出力する赤外温度が第2の所定温度以上のときに加熱を一時的に停止し、又は調理容器3の加熱電力量を低減し、赤外線温度が第2の所定温度を下回ったときに加熱を再開し、又は加熱電力量を回復する。赤外温度が第1の所定温度未満のときは、温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上か否かに基づいて、調理容器3の加熱のオン/オフ又は加熱電力量の増減を行っている。以下、赤外温度を第2の所定温度と比較することにより、及び検出温度を第3の所定温度と比較することにより、調理容器3の加熱のオン/オフを制御する場合を例にして、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態の誘導加熱調理器の加熱制御に関する動作を示すフローチャートである。この制御は、加熱制御部9が具備するマイクロコンピュータに記憶されたプログラムに基づいて行われる。
使用者により、誘導加熱調理器の加熱開始を指示するスイッチが操作されると、加熱制御部9は加熱コイル8に高周波電流を供給し始める。これにより、調理容器3の加熱が開始される。加熱制御部9は、赤外線センサ10が検出信号を出力しているかどうか、すなわち、赤外温度換算部12が換算した赤外温度が第1の所定温度(本実施形態において、250℃)未満かどうかを判断する(S100)。
加熱制御部9は、赤外線センサ10により検出された温度が第1の所定温度未満であれば、状態表示部13をオフする(S101)。加熱制御部9は、温度検出部11の検出温度が第3の所定温度(本実施形態において、300℃)以上かどうかを判断する(S102)。温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上であれば、加熱コイル8への電力供給を停止させて、調理容器3の加熱をオフする(S103)。例えば、赤外線センサ10が故障するなどして、赤外線センサ10では適正に調理容器3の温度を測定できていない状況が生じた場合に、赤外線センサによる赤外温度が第1の所定温度未満になったときであっても、サーミスタ15に基づく検出温度が第3の所定温度以上となる場合は、加熱をオフする。温度検出部11の検出温度が第3の所定温度未満であれば、加熱コイル8に電力を供給して、調理容器3の加熱をオンする(S104)。ここで、調理容器3の加熱が停止中にステップ103の加熱のオフが実行されるときは、加熱コイル8への電力供給の停止をそのまま継続することを意味し、調理容器3を加熱中にステップ104の加熱のオンが実行されるときは、加熱コイル8への電力供給をそのまま継続することを意味する。
加熱制御部9は、使用者により、誘導加熱調理器の加熱停止を指示するスイッチが操作されたか否かを判断する(S105)。加熱制御部9が、加熱停止を指示するスイッチが操作されていないときはステップ100に戻る。加熱停止を指示するスイッチが操作されたときは、調理容器3の加熱を停止する。
ステップ100において、赤外線センサ10により検出された温度が第1の所定温度以上のとき、状態表示部13をオンする(S106)。加熱制御部9は、赤外温度換算部12の赤外温度が第2の所定温度(本実施形態において、300℃)以上かどうかを判断する(S107)。赤外温度換算部12の赤外温度が第2の所定温度以上であれば、加熱コイル8への電力供給を停止させて、調理容器3の加熱をオフする(S108)。赤外温度換算部12の赤外温度が第2の所定温度未満であれば、加熱コイル8に電力を供給し、調理容器3の加熱をオンする(S109)。ここで、調理容器の加熱が停止中にステップ108の加熱のオフが実行されるときは、加熱コイルへの電力供給の停止をそのまま継続することを意味し、調理容器3を加熱中にステップ109の加熱のオンが実行されるときは、加熱コイルへの電力供給をそのまま継続することを意味する。ステップ108及び109の後は、誘導加熱調理器の加熱停止を指示するスイッチが操作されたか否かを判断する(S105)。
以上のように、本実施形態の誘導加熱調理器は、赤外線センサ10を有し、赤外線センサ10は、250℃(第1の所定温度)以上のときに、調理容器3の底面温度が高くなるにつれて出力値が大きくなる検出信号、すなわち検出した赤外線のエネルギー量が多くなると出力値が大きくなる検出信号を出力する。また、赤外線センサ10は、赤外線センサ10が検知する調理容器3の底面温度が第1の所定温度よりも低いときは、検出信号を実質的に出力しないように構成されている。加熱制御部9は、赤外温度換算部12が換算した温度が250℃未満のときに温度検出部11の検出温度に基づいて加熱のオン/オフを制御している。すなわち、炒め物のように高温(例えば、280℃)で調理するときは、赤外線センサ10を用いて加熱制御を行い、揚げ物のように高温でない場合(例えば、180℃)は温度検出部11に基づいて加熱制御を行っている。
油の発火温度は約330℃であるため、250℃以上で加熱調理する場合は、油が発火温度に達しないように制御する必要がある。特に、揚げ物のように油量が多い場合には油温は急上昇しないが、炒め物のように油量が少ない場合には油温が急上昇するため、油温が急上昇したときにそのことを検知しなければならない。本実施形態によれば、赤外温度が250℃以上のときは、温度追従性の良い赤外線センサ10に基づいて、加熱のオン/オフを制御しているため、少量油のときに油温が急上昇しても、油温が油の発火温度に達する前の300℃(第2の所定温度)に達したことを素早く検知することができる。これにより、加熱を一時的に停止して又は加熱電力量を低減して、油温が発火温度(例えば330℃)に達することを防ぐことができる。よって、炒め物等の調理のように、少量油で且つ高温で加熱調理される場合であっても、安全に調理を行うことができる。
250℃未満のときは赤外線センサ10の検出信号は出力されないので、赤外線センサ10に基づいて加熱電力が低減されることはない。また、油発火のおそれがないため、温度追従性が良くないが安定時における制御が行いやすいサーミスタにより調理容器3の温度を制御することができる。調理容器3の急激な温度上昇に対する追従性に劣ることを除けば、サーミスタ15の検出出力を利用して安価な構成で揚げ物調理時の十分実用的な温度調整機能を確保することができる。
赤外線センサ10は、調理容器3の特定部分から放射される赤外線のエネルギー量を検出しているため、赤外線センサ10が検出する検出信号の傾きは急激な調理容器3の温度変化に追従する。一方、調理容器3の材質により調理容器3から放射される赤外線のエネルギー量や調理容器3の温度変化に対する赤外線のエネルギー量の変化量は異なるため、赤外線センサ10は、調理容器3の温度の絶対値を特定することが難しい。例えば、低温(例えば50℃)以上のときの検出信号を出力するような赤外線センサの場合、エネルギーの変化量が大きい高温時(例えば300℃)の温度の絶対値を精度良く特定することが難しい。しかし、本実施形態の誘導加熱調理器は、赤外線センサ10を250℃以上のときに検出信号を出力するように構成しているため、検出信号が出力され始めたときに250℃であると特定でき、油の発火温度近傍の調理容器3の温度の絶対値を特定し易くなる。すなわち、油の発火温度近傍の赤外線センサ10の調理容器3の温度に対する検知感度を上げることができる。これにより、少量油のときに油温が急激に変化した場合であっても、油発火前の高温のときの調理容器3の温度を精度良く検知できる。そのため、第2の所定温度を油発火前の高温に設定して高火力で加熱をしたとしても、オーバーシュートを抑制し、実際の油の温度が第2の所定温度を超えることはなく、赤外温度により加熱を一時的に停止させて、調理容器3の温度上昇を抑制することができる。そのため、少量油であっても、第2の所定温度を油発火前の高温に設定することが可能となり、高火力を維持したまま長時間加熱をすることが可能となる。これにより、炒め物に適した高火力で、炒め物の加熱調理を長時間行うことができる。また、検知感度が高くなることにより、加熱コイル8の出力を大きくした場合でも油が発火する前に加熱をオフすることができるため、揚げ物などの場合には、加熱コイル8の出力を大きくして、油を素早く昇温させることができる。
また、赤外線センサ10は、250℃以上のときに検出信号を出力すれば良いため、シリコンのフォトダイオードのように、高温のときのみ温度を検知するような安価な受光素子を用いることができる。さらに、検出信号が出力されたときに250℃であると容易に特定できるため、赤外温度換算部12の構成を簡単にすることができる。
また、状態表示部13や報知部14により、調理容器3の温度が高温であることを使用者に知らせることにより、使用者が安心して使用できる安全な誘導加熱調理器を実現できる。また、高温でない場合に状態表示部13による表示や報知部14による報知があった場合は、赤外線センサ10が異常であることがわかる。
[変形例]
なお、本実施形態においては、図4のステップ103及びステップ108においては、加熱を一時的に停止させたが、停止させずに、調理容器3の加熱電力量を低減しても良い。この場合のステップ104及びステップ109においては、加熱電力量を回復、すなわち増大すれば良い。
赤外温度が第1の所定温度以上であれば、赤外線センサ10が正常に動作していると判断して、赤外線センサ10に基づいて加熱コイル8を制御するため、例えば食材が調理容器3に投入されることにより調理容器3の底面温度が急激に低下し、赤外線センサ10の検知する赤外温度が第2の所定温度未満になったときに、温度追従性の遅いサーミスタ15に基づく検出温度が第3の温度より高くなっていた場合でも、赤外線センサ10に基づいて加熱電力を回復させることができる。そのため、食材を高温で加熱することができる。
なお、本実施形態においては、第1の所定温度は230℃よりも高く第2の所定温度より低い250℃に設定しているが、この温度は250℃以外の値であっても良い。なお、赤外温度換算部12や加熱制御部9の回路のバラツキ等を考慮すると第1の所定温度は、略250℃(240℃から260℃)であることが望ましい。赤外線センサ10は、揚げ物の通常調理時では検出信号を出力しないため、赤外線センサ10の出力により加熱出力が不用意に抑制されることはない。
なお、本実施形態においては、赤外温度換算部12を設けていたが、赤外温度換算部12を省略してもよい。赤外温度換算部12は、赤外線センサ10の出力するアナログの温度情報を、異なる信号形態のデジタルの温度情報に換算するためのものであるため、加熱制御部9は、赤外線センサ10の検出信号を温度情報として、赤外温度換算部12を介さずに入力しても良い。この場合であっても、加熱制御部9は、本実施形態と同様に、加熱コイル8の電力供給を制御して、調理容器3の底面温度を調整することができる。
なお、本実施形態においては、赤外線センサ10は、加熱コイル8の中央開口部の中央付近に設けたが、加熱コイル8の中心からずらせて加熱コイル8の内周近傍に配置しても良い。また、加熱コイル8を内側コイルと外側コイルに分割して一つの加熱コイル8として構成し、内側コイルと外側コイルの間のトッププレート2に、赤外線入射領域を形成して、加熱コイル8の巻線間の上部に位置する調理容器3の部分を測定するようにしても良い。このように構成することにより調理容器3のより高温部分の温度を測定することができるため、検知感度がより高い状態で調理容器3内の油の高温を抑制することができる。なお、サーミスタ15は、図2に示すように加熱コイル8の中心上方に配置する必要はなく、赤外線センサ10と同様に、加熱コイル8中心開口部または巻線間に配置し、加熱コイル8の中心からずれた位置に設けても、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、第3の所定温度は300℃に固定せずに、可変としても良い。赤外温度が第1の所定温度以上や第1の所定温度より高い第4の所定温度(例えば270℃)以上のときの温度検出部11の検出温度と比較する第3の所定温度は、赤外温度が第1の所定温度未満や第4の所定温度未満のときの第3の所定温度と比較して、高い温度に設定しても良い。例えば、第3の所定温度を、赤外温度が第1の所定温度以上又は第4の所定温度以上であれば、第3の所定温度を300℃に設定し、赤外温度が第1の所定温度未満又は第4の所定温度未満であれば、第3の所定温度を250℃に設定しても良い。また、使用者が調理メニューを選択できる場合において、使用者が炒め物の設定で調理を行っているときは第3の所定温度を300℃、揚げ物の設定のときは160℃から230℃、煮物の設定のときは130℃というように、調理メニューの選択内容に応じて第3の所定温度の値を変更しても良い。また、加熱電力量に対応させ、加熱電力量が大きくなるほど第3の所定温度を低くするようにしても良い。第3の所定温度を固定にしておくと、食材が調理容器3に投入されることにより、調理容器3の温度が急激に低下し、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満になった場合であっても、温度追従性が良くないサーミスタ15に基づく検出温度は第3の所定温度を超えている場合がある。この場合、加熱がオフされるため、調理容器3の温度が調理に必要な高温度に達せず、高火力で調理したい場合に使い勝手が良くない。上記のように第3の所定温度を可変とすることにより、このような問題に対応して、高火力を得ることができる。
また、赤外温度の温度変化が適正であって、赤外線センサ10が適正に機能している状態にあると判断される場合における第3の所定温度を、赤外温度の変化が適正でなく赤外線センサ10が適正に機能していないと判断される場合における温度よりも高く設定してもよい。
なお、本実施形態においては、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満のときに、温度検出部11の検出温度に基づいて動作し、第3の所定温度と比較することにより、加熱を停止又は調理容器3への加熱電力量を抑制しているが、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満でなくても、温度検出部11の検出温度に基づいて加熱を停止又は調理容器3への加熱電力量を抑制しても良い。例えば、温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上であれば、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満でなくても、温度検出部11の検出温度に基づいて加熱を停止しても良い。これにより、赤外線センサ10が故障等で機能を果たせない場合のバックアップ機能を温度検出部11にもたせることができる。また、赤外線センサ10で検知した赤外温度が第2の所定温度以上のときか、又は温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上のときのいずれかを満たせば、加熱の停止又は調理容器3への加熱電力量の抑制動作を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、図4のステップ102で用いられる第3の所定温度とステップ107で用いられる第2の所定温度は同じ温度であったが、これらの温度は異なる温度に設定しても良い。
なお、状態表示部13は、LEDに限らない。例えば、液晶であっても良い。
なお、本実施形態においては、赤外線センサ10の受光素子としてシリコンのフォトダイオードを用いて、高温のみを検出したが、赤外線センサ10の受光素子は低温から高温まで検出できる素子で構成しても良い。例えば、Ge(ゲルマニウム)、InGaAs(インジウムガリウムヒ素)ピンフォトダイオード等の素子で赤外線センサ10の受光素子を構成しても良い。この場合、受光素子と増幅器により構成される赤外線センサにおいて、増幅器により、第1の所定温度(例えば、250℃)以上のときに検出信号を出力するようにしても良い。
本発明は、特定の実施形態について説明されてきたが、当業者にとっては他の多くの変形例、修正、他の利用が明らかである。それゆえ、本発明は、ここでの特定の開示に限定されず、添付の請求の範囲によってのみ限定され得る。
本発明の誘導加熱調理器は、少量油のときの高温の検知感度を高めることができるため、炒め物などを加熱調理する加熱調理器に有用である。
【0002】
[0004]
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、少量油のときの調理容器の底面温度の高温の検知感度を高めると共に、煮物や油量の多い揚げ物等のように比較的低温で調理が行われるときは加熱出力が低下することを防ぐ誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0005]
本発明の誘導加熱調理器は、一部又は全部が赤外線透過可能な材料で形成され、調理容器を載置するトッププレートと、調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、加熱コイルと対向する調理容器の底面から放射されて、トッププレートを透過した赤外線を検出し、検出した赤外線のエネルギー量に基づいた検出信号を出力する赤外線センサと、検出信号により検出される調理容器の底面温度に基づいて、加熱コイルに高周波電流を流すことにより、加熱コイルへの電力供給を制御する加熱制御部と、を備え、赤外線センサは、調理容器の底面温度が230℃より高い第1の所定温度以上のときに、底面温度が高くなると出力の大きさが大きくなる検出信号を出力し、底面温度が第1の所定温度より低いときは、検出信号を実質的に出力せず、加熱制御部は、赤外線センサにより検出される調理容器の底面温度が、第1の所定温度より高く且つ油発火温度より低い第2の所定温度以上のときに、加熱コイルへの電力供給を低減するか又は停止するように制御する、ことを特徴とする。
[0006]
上記誘導加熱調理器は、トッププレートの裏面から伝導熱を受ける感熱素子により、調理容器の底面温度を検出する温度検出部をさらに備えても良い。加熱制御部は、赤外線センサから検出信号が出力されているときは、赤外線センサにより検出される調理容器の底面温度に基づいて加熱コイルへの電力供給を制御し且つ温度検出部により検出される調理容器の底面温度が第3の所定温度より高く設定された所定温度以下になるように、加熱コイルへの電力供給を制御し、赤外線センサから検出信号が出力されていないときは、温度検出部により検出される調理容器の底面温度が第3の所定温度以下になるように、加熱コイルへの電力供給を制御しても良い。
[0007]
第1の所定温度は、例えば250℃である。揚げ物の調理の場合は、使用される油温は高くても230℃であるため、赤外線センサが検出信号を出力しない。そのため、揚げ物の調理時に、赤外線センサの検出信号に基づいて加熱出力が低下することを防ぐことができる。250℃で赤外線センサの検出信号が立ち上がるようにしているため、通常、200℃から300℃で行う炒め物のように少量油のときの250℃以上の高温
本発明は、一般家庭、レストラン及びオフィスなどで使用される誘導加熱調理器に関する。
近年、鍋などの被加熱物を加熱コイルにより誘導加熱する誘導加熱調理器が広く普及している。この誘導加熱調理器は、鍋に入れた油の温度が上昇して発火することを防ぐために、トッププレートの下面にサーミスタなどの感熱素子を設けており、トッププレートを介して検出した鍋の温度(以下、「検出温度」と言う。)に基づいて、加熱コイルの出力を制御している。例えば、特許文献1に記載の加熱調理器は、検出温度を加熱コイルの出力に応じて予め設定された制御温度と比較して、検出温度が制御温度を超えたときは、加熱コイルの出力を低下させるように制御している。また、調理性能を低下させることなく油発火を防止するために、2000Wのときに185℃、1450Wのときに203℃のように、加熱コイルの出力に応じて予め設定された制御温度の値を検出温度の上昇又は下降に応じて変更している。
特開2003−38347号公報
鍋の熱がトッププレートに伝達されるまでには時間を要するため、トッププレートを介して鍋の温度を検知するサーミスタでは、急激な温度変化に追従することができなかった。特に、炒め物のように少量油を加熱しているときは、油温が急速に上昇するため、検出温度が実際の油温に追従せず、油温と検出温度との差が大きくなるという問題があった。そのため、油が発火することを防止するために、制御温度を実際の油温よりかなり低めに設定する必要があり、高火力で調理し続けるとすぐに制御温度に達してしまい、長時間の加熱調理をすることができなかった。このように、少量油のときの高温の検知感度が良くないために、炒め物などには不向きであった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、少量油のときの調理容器の底面温度の高温の検知感度を高めると共に、煮物や油量の多い揚げ物等のように比較的低温で調理が行われるときは加熱出力が低下することを防ぐ誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明の誘導加熱調理器は、一部又は全部が赤外線透過可能な材料で形成され、調理容器を載置するトッププレートと、調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、加熱コイルと対向する調理容器の底面から放射されて、トッププレートを透過した赤外線を検出し、検出した赤外線のエネルギー量に基づいた検出信号を出力する赤外線センサと、検出信号により検出される調理容器の底面温度に基づいて、加熱コイルに高周波電流を流すことにより、加熱コイルへの電力供給を制御する加熱制御部と、を備え、赤外線センサは、調理容器の底面温度が230℃より高い第1の所定温度以上のときに、底面温度が高くなると出力の大きさが大きくなる検出信号を出力し、底面温度が第1の所定温度より低いときは、検出信号を実質的に出力せず、加熱制御部は、赤外線センサにより検出される調理容器の底面温度が、第1の所定温度より高く且つ油発火温度より低い第2の所定温度以上のときに、加熱コイルへの電力供給を低減するか又は停止するように制御する、ことを特徴とする。
上記誘導加熱調理器は、トッププレートの裏面から伝導熱を受ける感熱素子により、調理容器の底面温度を検出する温度検出部をさらに備えても良い。加熱制御部は、赤外線センサから検出信号が出力されているときは、赤外線センサにより検出される調理容器の底面温度に基づいて加熱コイルへの電力供給を制御し且つ温度検出部により検出される調理容器の底面温度が第3の所定温度より高く設定された所定温度以下になるように、加熱コイルへの電力供給を制御し、赤外線センサから検出信号が出力されていないときは、温度検出部により検出される調理容器の底面温度が第3の所定温度以下になるように、加熱コイルへの電力供給を制御しても良い。
第1の所定温度は、例えば250℃である。揚げ物の調理の場合は、使用される油温は高くても230℃であるため、赤外線センサが検出信号を出力しない。そのため、揚げ物の調理時に、赤外線センサの検出信号に基づいて加熱出力が低下することを防ぐことができる。250℃で赤外線センサの検出信号が立ち上がるようにしているため、通常、200℃から300℃で行う炒め物のように少量油のときの250℃以上の高温の検知感度を高めることができる。
第2の所定温度は、例えば、300℃である。これにより、少量油のときでも標準的な油の発火温度の約330℃に対して、十分余裕をもたせて加熱出力を抑制し、安定して油の発火を防止することができる。
上記誘導加熱調理器は、光又は液晶を用いることにより、赤外線センサが検出信号を出力しているか否かを示す状態表示部をさらに有しても良い。また、上記誘導加熱調理器は、赤外線センサが検出信号を出力しているときに、そのことを報知する報知部をさらに有しても良い。これにより、安全で使い勝手が良い誘導加熱調理器を実現できる。
上記赤外線センサは、シリコンのフォトダイオードであっても良い。これにより、安価な構成で、検知感度を高めることができる。
本発明の誘導加熱調理器によれば、少量油のときの調理容器の底面温度の高温の検知感度を高めると共に、煮物や油量の多い揚げ物等のように比較的低温で調理が行われるときは、加熱出力が低下することを防ぐことができる。
具体的には、赤外線センサは、230℃より高い第1の所定温度以上で検出信号を出力し始めるため、加熱制御部9は、検知範囲を広くすることなく、油発火温度より低い第2の所定温度(例えば300℃)近傍の温度を精度良く判別することができる。調理容器の底面温度が第1の所定温度以上のときの検出信号は、第1の所定温度より小さくかつ第1の所定温度に近いときの底面温度に対して、大きく変化するため、第2の所定温度近傍で追従性が良く正確な温度検知を行うことができる。油量が少なく調理容器の底面温度の変化が急な場合は、追従性が高い赤外線センサにより検出された底面温度が実際の油温に近い値となるため、上記構成の赤外線センサに基づいて加熱制御を行うことにより、炒め物を高火力で加熱調理しても調理容器内の油が発火することを精度良く防止できる。
一方、油量が多い場合は、通常、調理容器は底面温度が230℃以下の状態で、加熱される。第1の所定温度は230℃より高く設定されているため、このとき、赤外線センサは検出信号を出力しない。よって、赤外線センサの出力のバラツキ等で、意図せず加熱出力を抑制してしまうことを防ぎ、安定した加熱制御を行うことができる。油量が多い場合は温度勾配が緩やかであるため、従来のサーミスタ等の熱伝導による感熱素子を適宜併用することができる。この場合であっても、トッププレートから受熱して検出した温度を用いて、調理容器の温度を十分精度良く測定し、簡単な構成で安価に加熱制御を行うことができる。例えば、揚げ物に適した加熱制御を行うことができる。また、油量が少ない場合でも、例えば安定状態などサーミスタ等の受熱素子と被加熱物の温度の差が小さくなれば受熱素子を使用して所定の温度に調整することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[誘導加熱調理器の構成]
図1及び図2に、本発明の実施形態の誘導加熱調理器の構成を示す。本実施形態の誘導加熱調理器は、外郭ケース1と、外郭ケース1の上部に設けられたトップレート2とを有する。トッププレート2の上面又は下面に、鍋などの調理容器3を載置する場所を示す加熱部4、5が印刷により表示されている。加熱部4の下方には、誘導加熱により調理容器3を加熱する加熱コイル8が設けられており、加熱部5の下方には、調理容器を輻射加熱するラジエントヒータが設けられる。また、外郭ケース1の手前側に、魚等を焼くロースタ6や、加熱の開始/停止や火力の上げ下げを制御するためスイッチを含む操作部7が設けられている。
調理容器3は、トッププレート2の上面に、加熱コイル8に対応させて載置される。感熱素子であるサーミスタ15は、加熱コイル8の中央開口部の内側の上方で、トッププレート2の下面に接触するように設けられる。温度検出部11は、サーミスタ15により、トッププレート2の裏面から受熱することで調理容器3の温度(以下、「検出温度」と言う。)を検出し、出力する。
また、トッププレート2は、一部又は全部が赤外線透過可能な材料で形成されており、トッププレート2の下方には、赤外線センサ10が設けられている。調理容器3の底面の部分から放射された赤外線は、トッププレート2に設けられた赤外線の入射領域から入射し、トッププレート2と赤外線センサ10の間に設けられた筒状の導光筒(図示せず。)の内部を通って、赤外線センサ10により受光される。赤外線センサ10は、加熱コイル8の中央近傍の上方の調理容器3の底面の部分から放射される赤外線を受光する。赤外線センサ10は、受光した赤外線を検出し、検出した赤外線のエネルギー量に基づいた検出信号を出力する。赤外温度換算部12は、赤外線センサ10から出力される検出信号を調理容器3の底面温度(以下、「赤外温度」と言う。)に換算して、出力する。赤外温度換算部12により換算された赤外温度は、加熱コイル8の下方に設けられた加熱制御部9に出力される。
本実施形態の赤外線センサ10は、調理容器3から放射された赤外線を検出するシリコンのフォトダイオードにより構成される受光素子と、その受光素子により検出された赤外線のエネルギー量を増幅することにより検出信号を生成する増幅器とにより、構成される。図3に、赤外線センサ10が出力する検出信号の特性を示す。赤外線センサ10は、調理容器3の底面温度が第1の所定温度以上のときに検出信号を出力し、第1の所定温度未満のときは検出信号を出力しない。この場合の「検出信号を出力しない」とは、検出信号を全く出力しないだけでなく、加熱制御部9が検出信号の大きさの変化に基づいて調理容器3の底面の温度変化が読み取れない程の検出信号、すなわち赤外温度の変化を実質的に検知できない程度の微弱な検出信号を出力することを含む。第1の所定温度は、揚げ物の調理に最適な温度の最大値(例えば、230℃)よりも高く、炒め物の調理に最適な温度の最大値(例えば、300℃)よりも低い温度であって、本実施形態においては250℃である。
図2に示すように、温度検出部11により検出された検出温度と、赤外温度換算部12により換算された赤外温度は、加熱コイル8の下方に設けられた加熱制御部9に出力される。加熱制御部9は、加熱コイル8に高周波電流を供給するインバータ回路と、インバータ回路のスイッチング素子を制御して加熱コイル8への電力供給を制御するインバータ制御回路とを含む。加熱制御部9は、温度検出部11の検出温度と赤外温度換算部12の赤外温度とに基づいて、加熱コイル8に供給する高周波電流の量を制御し、これにより、調理容器3への加熱電力量を制御する。具体的には、加熱制御部9は、赤外温度換算部12から出力される赤外温度が第1の所定温度以上か否か、すなわち赤外線センサ10が検出信号を出力しているか否かを判断し、赤外線センサ10が検出信号を出力していれば、赤外温度換算部12から出力される赤外温度に基づいて動作し、赤外温度が第2の所定温度以上になると加熱コイル8への電力供給をオフするか又は電力供給量を低減するように制御する。加熱制御部9は、赤外線センサ10が検出信号を出力していなければ、温度検出部11から出力される検出温度に基づいて動作し、検出温度が第3の所定温度以上である場合に、調理容器3への電力供給をオフし又は加熱電力量を抑制するように制御する。
以上のように、加熱制御部9は、赤外温度換算部12の赤外温度を第2の所定温度と比較することにより、又は温度検出部11の検出温度を第3の所定温度と比較することにより、調理容器3への電力供給のオン/オフ又は加熱電力量の増減を制御する。第2の所定温度は、調理容器3の温度が上昇して油が発火する温度(約330度)に到達する前の温度であり、本実施形態においては300℃である。本実施形態において、第3の温度は、第2の温度と同一の温度である。
上述した、温度検知部11、赤外温度換算部12、及び加熱制御部9は、マイクロコンピュータを含む回路により構成される。
本実施形態の誘導加熱調理器は、LEDである状態表示部13をさらに有する。状態表示部13は、赤外線センサ10が検出信号を出力しているとき、すなわち調理容器3の温度が第1の所定温度以上のときに点灯し、赤外線センサ10が検出信号を出力していないとき、すなわち調理容器3の底面温度が第1の所定温度未満のときに消灯する。このように、状態表示部13が点灯/消灯することによって、調理容器3の底面温度が第1の所定温度(本実施形態では250℃)以上の高温かどうかを使用者に知らせている。
また、本実施形態の誘導加熱調理器は、音声を出力する報知部14をさらに有する。報知部14は、赤外線センサ10が検出信号を出力しているか否か、及び赤外温度換算部12の赤外温度又は温度検出部11の検出温度が第2の所定温度又は第3の所定温度より高いかどうかに基づいて、報知内容を変化させる。例えば、報知部14は、赤外線センサ10から検出信号が出力され始めたときに、「鍋の温度が高温です。ご注意ください」、「250℃になりました」、又は「野菜炒めに適温の温度となりました」と音声により報知し、その後、赤外線センサ10により検出された温度が第2の所定温度以上となったときに「鍋の温度が高温になりましたので加熱を一時停止しました」又は「鍋の温度が高温になりましたので火力を落としました」と報知する。
[誘導加熱調理器の動作]
上記のように構成される本実施形態の誘導加熱調理器は、赤外線センサ10の赤外温度が230℃より高い温度に設定された第1の所定温度以上のときに、赤外温度が高くなると出力値が大きくなる検出信号を出力し、赤外温度が第1の所定温度未満のときは、検出信号を実質的に出力しない。また、調理容器3の過熱を防止するために、赤外温度を第2の所定温度と比較することにより、調理容器3の加熱のオン/オフ又は加熱電力量の増減を行っている。例えば、赤外温度換算部12の出力する赤外温度が第2の所定温度以上のときに加熱を一時的に停止し、又は調理容器3の加熱電力量を低減し、赤外線温度が第2の所定温度を下回ったときに加熱を再開し、又は加熱電力量を回復する。赤外温度が第1の所定温度未満のときは、温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上か否かに基づいて、調理容器3の加熱のオン/オフ又は加熱電力量の増減を行っている。以下、赤外温度を第2の所定温度と比較することにより、及び検出温度を第3の所定温度と比較することにより、調理容器3の加熱のオン/オフを制御する場合を例にして、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態の誘導加熱調理器の加熱制御に関する動作を示すフローチャートである。この制御は、加熱制御部9が具備するマイクロコンピュータに記憶されたプログラムに基づいて行われる。
使用者により、誘導加熱調理器の加熱開始を指示するスイッチが操作されると、加熱制御部9は加熱コイル8に高周波電流を供給し始める。これにより、調理容器3の加熱が開始される。加熱制御部9は、赤外線センサ10が検出信号を出力しているかどうか、すなわち、赤外温度換算部12が換算した赤外温度が第1の所定温度(本実施形態において、250℃)未満かどうかを判断する(S100)。
加熱制御部9は、赤外線センサ10により検出された温度が第1の所定温度未満であれば、状態表示部13をオフする(S101)。加熱制御部9は、温度検出部11の検出温度が第3の所定温度(本実施形態において、300℃)以上かどうかを判断する(S102)。温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上であれば、加熱コイル8への電力供給を停止させて、調理容器3の加熱をオフする(S103)。例えば、赤外線センサ10が故障するなどして、赤外線センサ10では適正に調理容器3の温度を測定できていない状況が生じた場合に、赤外線センサによる赤外温度が第1の所定温度未満になったときであっても、サーミスタ15に基づく検出温度が第3の所定温度以上となる場合は、加熱をオフする。温度検出部11の検出温度が第3の所定温度未満であれば、加熱コイル8に電力を供給して、調理容器3の加熱をオンする(S104)。ここで、調理容器3の加熱が停止中にステップ103の加熱のオフが実行されるときは、加熱コイル8への電力供給の停止をそのまま継続することを意味し、調理容器3を加熱中にステップ104の加熱のオンが実行されるときは、加熱コイル8への電力供給をそのまま継続することを意味する。
加熱制御部9は、使用者により、誘導加熱調理器の加熱停止を指示するスイッチが操作されたか否かを判断する(S105)。加熱制御部9が、加熱停止を指示するスイッチが操作されていないときはステップ100に戻る。加熱停止を指示するスイッチが操作されたときは、調理容器3の加熱を停止する。
ステップ100において、赤外線センサ10により検出された温度が第1の所定温度以上のとき、状態表示部13をオンする(S106)。加熱制御部9は、赤外温度換算部12の赤外温度が第2の所定温度(本実施形態において、300℃)以上かどうかを判断する(S107)。赤外温度換算部12の赤外温度が第2の所定温度以上であれば、加熱コイル8への電力供給を停止させて、調理容器3の加熱をオフする(S108)。赤外温度換算部12の赤外温度が第2の所定温度未満であれば、加熱コイル8に電力を供給し、調理容器3の加熱をオンする(S109)。ここで、調理容器の加熱が停止中にステップ108の加熱のオフが実行されるときは、加熱コイルへの電力供給の停止をそのまま継続することを意味し、調理容器3を加熱中にステップ109の加熱のオンが実行されるときは、加熱コイルへの電力供給をそのまま継続することを意味する。ステップ108及び109の後は、誘導加熱調理器の加熱停止を指示するスイッチが操作されたか否かを判断する(S105)。
以上のように、本実施形態の誘導加熱調理器は、赤外線センサ10を有し、赤外線センサ10は、250℃(第1の所定温度)以上のときに、調理容器3の底面温度が高くなるにつれて出力値が大きくなる検出信号、すなわち検出した赤外線のエネルギー量が多くなると出力値が大きくなる検出信号を出力する。また、赤外線センサ10は、赤外線センサ10が検知する調理容器3の底面温度が第1の所定温度よりも低いときは、検出信号を実質的に出力しないように構成されている。加熱制御部9は、赤外温度換算部12が換算した温度が250℃未満のときに温度検出部11の検出温度に基づいて加熱のオン/オフを制御している。すなわち、炒め物のように高温(例えば、280℃)で調理するときは、赤外線センサ10を用いて加熱制御を行い、揚げ物のように高温でない場合(例えば、180℃)は温度検出部11に基づいて加熱制御を行っている。
油の発火温度は約330℃であるため、250℃以上で加熱調理する場合は、油が発火温度に達しないように制御する必要がある。特に、揚げ物のように油量が多い場合には油温は急上昇しないが、炒め物のように油量が少ない場合には油温が急上昇するため、油温が急上昇したときにそのことを検知しなければならない。本実施形態によれば、赤外温度が250℃以上のときは、温度追従性の良い赤外線センサ10に基づいて、加熱のオン/オフを制御しているため、少量油のときに油温が急上昇しても、油温が油の発火温度に達する前の300℃(第2の所定温度)に達したことを素早く検知することができる。これにより、加熱を一時的に停止して又は加熱電力量を低減して、油温が発火温度(例えば330℃)に達することを防ぐことができる。よって、炒め物等の調理のように、少量油で且つ高温で加熱調理される場合であっても、安全に調理を行うことができる。
250℃未満のときは赤外線センサ10の検出信号は出力されないので、赤外線センサ10に基づいて加熱電力が低減されることはない。また、油発火のおそれがないため、温度追従性が良くないが安定時における制御が行いやすいサーミスタにより調理容器3の温度を制御することができる。調理容器3の急激な温度上昇に対する追従性に劣ることを除けば、サーミスタ15の検出出力を利用して安価な構成で揚げ物調理時の十分実用的な温度調整機能を確保することができる。
赤外線センサ10は、調理容器3の特定部分から放射される赤外線のエネルギー量を検出しているため、赤外線センサ10が検出する検出信号の傾きは急激な調理容器3の温度変化に追従する。一方、調理容器3の材質により調理容器3から放射される赤外線のエネルギー量や調理容器3の温度変化に対する赤外線のエネルギー量の変化量は異なるため、赤外線センサ10は、調理容器3の温度の絶対値を特定することが難しい。例えば、低温(例えば50℃)以上のときの検出信号を出力するような赤外線センサの場合、エネルギーの変化量が大きい高温時(例えば300℃)の温度の絶対値を精度良く特定することが難しい。しかし、本実施形態の誘導加熱調理器は、赤外線センサ10を250℃以上のときに検出信号を出力するように構成しているため、検出信号が出力され始めたときに250℃であると特定でき、油の発火温度近傍の調理容器3の温度の絶対値を特定し易くなる。すなわち、油の発火温度近傍の赤外線センサ10の調理容器3の温度に対する検知感度を上げることができる。これにより、少量油のときに油温が急激に変化した場合であっても、油発火前の高温のときの調理容器3の温度を精度良く検知できる。そのため、第2の所定温度を油発火前の高温に設定して高火力で加熱をしたとしても、オーバーシュートを抑制し、実際の油の温度が第2の所定温度を超えることはなく、赤外温度により加熱を一時的に停止させて、調理容器3の温度上昇を抑制することができる。そのため、少量油であっても、第2の所定温度を油発火前の高温に設定することが可能となり、高火力を維持したまま長時間加熱をすることが可能となる。これにより、炒め物に適した高火力で、炒め物の加熱調理を長時間行うことができる。また、検知感度が高くなることにより、加熱コイル8の出力を大きくした場合でも油が発火する前に加熱をオフすることができるため、揚げ物などの場合には、加熱コイル8の出力を大きくして、油を素早く昇温させることができる。
また、赤外線センサ10は、250℃以上のときに検出信号を出力すれば良いため、シリコンのフォトダイオードのように、高温のときのみ温度を検知するような安価な受光素子を用いることができる。さらに、検出信号が出力されたときに250℃であると容易に特定できるため、赤外温度換算部12の構成を簡単にすることができる。
また、状態表示部13や報知部14により、調理容器3の温度が高温であることを使用者に知らせることにより、使用者が安心して使用できる安全な誘導加熱調理器を実現できる。また、高温でない場合に状態表示部13による表示や報知部14による報知があった場合は、赤外線センサ10が異常であることがわかる。
[変形例]
なお、本実施形態においては、図4のステップ103及びステップ108においては、加熱を一時的に停止させたが、停止させずに、調理容器3の加熱電力量を低減しても良い。この場合のステップ104及びステップ109においては、加熱電力量を回復、すなわち増大すれば良い。
赤外温度が第1の所定温度以上であれば、赤外線センサ10が正常に動作していると判断して、赤外線センサ10に基づいて加熱コイル8を制御するため、例えば食材が調理容器3に投入されることにより調理容器3の底面温度が急激に低下し、赤外線センサ10の検知する赤外温度が第2の所定温度未満になったときに、温度追従性の遅いサーミスタ15に基づく検出温度が第3の温度より高くなっていた場合でも、赤外線センサ10に基づいて加熱電力を回復させることができる。そのため、食材を高温で加熱することができる。
なお、本実施形態においては、第1の所定温度は230℃よりも高く第2の所定温度より低い250℃に設定しているが、この温度は250℃以外の値であっても良い。なお、赤外温度換算部12や加熱制御部9の回路のバラツキ等を考慮すると第1の所定温度は、略250℃(240℃から260℃)であることが望ましい。赤外線センサ10は、揚げ物の通常調理時では検出信号を出力しないため、赤外線センサ10の出力により加熱出力が不用意に抑制されることはない。
なお、本実施形態においては、赤外温度換算部12を設けていたが、赤外温度換算部12を省略してもよい。赤外温度換算部12は、赤外線センサ10の出力するアナログの温度情報を、異なる信号形態のデジタルの温度情報に換算するためのものであるため、加熱制御部9は、赤外線センサ10の検出信号を温度情報として、赤外温度換算部12を介さずに入力しても良い。この場合であっても、加熱制御部9は、本実施形態と同様に、加熱コイル8の電力供給を制御して、調理容器3の底面温度を調整することができる。
なお、本実施形態においては、赤外線センサ10は、加熱コイル8の中央開口部の中央付近に設けたが、加熱コイル8の中心からずらせて加熱コイル8の内周近傍に配置しても良い。また、加熱コイル8を内側コイルと外側コイルに分割して一つの加熱コイル8として構成し、内側コイルと外側コイルの間のトッププレート2に、赤外線入射領域を形成して、加熱コイル8の巻線間の上部に位置する調理容器3の部分を測定するようにしても良い。このように構成することにより調理容器3のより高温部分の温度を測定することができるため、検知感度がより高い状態で調理容器3内の油の高温を抑制することができる。なお、サーミスタ15は、図2に示すように加熱コイル8の中心上方に配置する必要はなく、赤外線センサ10と同様に、加熱コイル8中心開口部または巻線間に配置し、加熱コイル8の中心からずれた位置に設けても、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、第3の所定温度は300℃に固定せずに、可変としても良い。赤外温度が第1の所定温度以上や第1の所定温度より高い第4の所定温度(例えば270℃)以上のときの温度検出部11の検出温度と比較する第3の所定温度は、赤外温度が第1の所定温度未満や第4の所定温度未満のときの第3の所定温度と比較して、高い温度に設定しても良い。例えば、第3の所定温度を、赤外温度が第1の所定温度以上又は第4の所定温度以上であれば、第3の所定温度を300℃に設定し、赤外温度が第1の所定温度未満又は第4の所定温度未満であれば、第3の所定温度を250℃に設定しても良い。また、使用者が調理メニューを選択できる場合において、使用者が炒め物の設定で調理を行っているときは第3の所定温度を300℃、揚げ物の設定のときは160℃から230℃、煮物の設定のときは130℃というように、調理メニューの選択内容に応じて第3の所定温度の値を変更しても良い。また、加熱電力量に対応させ、加熱電力量が大きくなるほど第3の所定温度を低くするようにしても良い。第3の所定温度を固定にしておくと、食材が調理容器3に投入されることにより、調理容器3の温度が急激に低下し、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満になった場合であっても、温度追従性が良くないサーミスタ15に基づく検出温度は第3の所定温度を超えている場合がある。この場合、加熱がオフされるため、調理容器3の温度が調理に必要な高温度に達せず、高火力で調理したい場合に使い勝手が良くない。上記のように第3の所定温度を可変とすることにより、このような問題に対応して、高火力を得ることができる。
また、赤外温度の温度変化が適正であって、赤外線センサ10が適正に機能している状態にあると判断される場合における第3の所定温度を、赤外温度の変化が適正でなく赤外線センサ10が適正に機能していないと判断される場合における温度よりも高く設定してもよい。
なお、本実施形態においては、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満のときに、温度検出部11の検出温度に基づいて動作し、第3の所定温度と比較することにより、加熱を停止又は調理容器3への加熱電力量を抑制しているが、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満でなくても、温度検出部11の検出温度に基づいて加熱を停止又は調理容器3への加熱電力量を抑制しても良い。例えば、温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上であれば、赤外線センサ10による赤外温度が第1の所定温度未満でなくても、温度検出部11の検出温度に基づいて加熱を停止しても良い。これにより、赤外線センサ10が故障等で機能を果たせない場合のバックアップ機能を温度検出部11にもたせることができる。また、赤外線センサ10で検知した赤外温度が第2の所定温度以上のときか、又は温度検出部11の検出温度が第3の所定温度以上のときのいずれかを満たせば、加熱の停止又は調理容器3への加熱電力量の抑制動作を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、図4のステップ102で用いられる第3の所定温度とステップ107で用いられる第2の所定温度は同じ温度であったが、これらの温度は異なる温度に設定しても良い。
なお、状態表示部13は、LEDに限らない。例えば、液晶であっても良い。
なお、本実施形態においては、赤外線センサ10の受光素子としてシリコンのフォトダイオードを用いて、高温のみを検出したが、赤外線センサ10の受光素子は低温から高温まで検出できる素子で構成しても良い。例えば、Ge(ゲルマニウム)、InGaAs(インジウムガリウムヒ素)ピンフォトダイオード等の素子で赤外線センサ10の受光素子を構成しても良い。この場合、受光素子と増幅器により構成される赤外線センサにおいて、増幅器により、第1の所定温度(例えば、250℃)以上のときに検出信号を出力するようにしても良い。
本発明は、特定の実施形態について説明されてきたが、当業者にとっては他の多くの変形例、修正、他の利用が明らかである。それゆえ、本発明は、ここでの特定の開示に限定されず、添付の請求の範囲によってのみ限定され得る。
本発明の誘導加熱調理器は、少量油のときの高温の検知感度を高めることができるため、炒め物などを加熱調理する加熱調理器に有用である。
本発明の実施形態の誘導加熱調理器の斜視図 本発明の実施形態の誘導加熱調理器のブロック図 本発明の実施形態の赤外線センサの特性図 本発明の実施形態の誘導加熱調理器の加熱制御を示すフローチャート
符号の説明
1 外郭ケース
2 トッププレート
3 調理容器
8 加熱コイル
9 加熱制御部
10 赤外線センサ
11 温度検出部
12 赤外温度換算部
13 状態表示部
14 報知部
15 サーミスタ

Claims (7)

  1. 一部又は全部が赤外線透過可能な材料で形成され、調理容器を載置するトッププレートと、
    前記調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、
    前記加熱コイルと対向する前記調理容器の底面から放射されて、前記トッププレートを透過した赤外線を検出し、検出した前記赤外線のエネルギー量に基づいた検出信号を出力する赤外線センサと、
    前記検出信号により検出される前記調理容器の底面温度に基づいて、前記加熱コイルに高周波電流を流すことにより、前記加熱コイルへの電力供給を制御する加熱制御部と、を備え、
    前記赤外線センサは、前記調理容器の底面温度が230℃より高い第1の所定温度以上のときに、前記底面温度が高くなると出力の大きさが大きくなる検出信号を出力し、前記底面温度が前記第1の所定温度より低いときは、前記検出信号を実質的に出力せず、
    前記加熱制御部は、前記底面温度が、前記第1の所定温度より高く且つ油発火温度より低い第2の所定温度以上のときに、前記加熱コイルへの電力供給を低減するか又は停止するように制御する、ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記トッププレートの裏面から伝導熱を受ける感熱素子により、前記調理容器の底面温度を検出する温度検出部をさらに備え、
    前記加熱制御部は、前記赤外線センサから前記検出信号が出力されているときは、前記赤外線センサに基づく前記調理容器の底面温度に基づいて前記加熱コイルへの電力供給を制御し、前記赤外線センサから前記検出信号が出力されていないときは、前記温度検出部に基づく前記調理容器の底面温度が第3の所定温度以下になるように、前記加熱コイルへの電力供給を制御する請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記第1の所定温度は、略250℃である請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記第2の所定温度は、略300℃である請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 光又は液晶を用いることにより、前記赤外線センサが検出信号を出力しているか否かを示す状態表示部をさらに有する、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記赤外線センサが検出信号を出力しているときに、そのことを報知する報知部をさらに有する請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記赤外線センサは、シリコンのフォトダイオードにより赤外線を検出する請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
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