JP5182172B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、調理容器などの被加熱物を加熱する誘導加熱調理器に関するものである。
近年、鍋やフライパンなどの調理容器を、加熱コイルにより誘導加熱する誘導加熱調理器が、一般家庭や業務用のキッチンなどで広く用いられている。
従来、この種の誘導加熱調理器は、サーミスタなどの感熱素子をトッププレートの下面に設けて、感熱素子により調理容器の底面の温度を検出し、検出した温度が目標温度と一致するように加熱コイルを制御している。
調理容器の底面の温度上昇は、揚げ物調理のように鍋に大量の油や食材が入っているとき(負荷が大きいとき)は緩やかであるが、フライパンに少量油しか投入されていないとき(負荷が小さいとき)は急激である。一方、感熱素子は、調理容器からトッププレートに伝導された熱を検出することによって、トッププレートの上に載置されている調理容器の底面の温度を検出するため、調理容器の底面の温度に対する追従性が良くない。そのため、調理容器の底面の温度が急激に上昇した場合、実際の調理容器の底面の温度と感熱素子による検出温度との誤差が大きくなる。これにより、実際の調理容器の底面の温度が目標温度に達していても、そのことを検知できず、加熱を継続してしまい、調理容器の底面の温度が目標温度をはるかに超えて油発火温度などの危険温度に達してしまう場合があった。そこで、従来の誘導加熱調理器には、調理容器の底面の温度勾配を検出することによって、温度勾配が所定の温度勾配よりも急なときは、加熱を停止することによって、調理容器の底面の温度が危険温度に到達しないように加熱コイルを制御しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開昭64−33881号公報
しかしながら、前記従来の構成では、感熱素子の検出温度に基づいて算出される温度勾配に基づいて加熱の停止を制御する従来の誘導加熱調理器では、負荷が小さいとき、例えば、少量油で調理を開始するような炒め物調理時に、下記のように加熱の停止が遅れる場合があった。
感熱素子は、トッププレートの下面の温度を検出することによって、調理容器の底面の温度を検出するため、感熱素子により温度を検出している位置における調理容器の底面とトッププレートとの隙間が大きいと、検出温度と実際の調理容器の底面温度との関係に大きな影響を及ぼす。特に、鍋底が反っている場合、鍋底とトッププレートとの間に大きな隙間ができる。この場合、鍋底の温度がトッププレートに伝わりにくくなるため、感熱素子の検出温度によって算出される温度勾配が、実際の鍋底の温度勾配と比較して緩やかになる。そのため、加熱の停止が遅れる場合があった。
また、調理容器の底面の厚みが薄い場合の調理容器の底面温度は急激に上昇する。一方、調理容器の底面からトッププレート下面に熱が伝わるのには時間を要する。そのため、実際の調理容器の底面の温度勾配と同じ傾きを検出できたとしても、そのことを検出するまでに時間的な遅れが生じ、加熱の停止が遅れる場合があった。
このように、従来の誘導加熱調理器は、感熱素子の検出温度に基づいて算出される温度
勾配に基づいて加熱の停止を制御するために、加熱の停止が遅れる場合があった。加熱の停止が遅れると、調理容器の底面の温度が目標温度をはるかに超え、その後、目標温度に安定するまでの時間が長くなるという問題が生じる。一方、負荷が小さい場合に、従来の誘導加熱調理器が調理容器の底面の温度が目標温度を超えないようにするためには、低火力で加熱を開始せざるを得ない。
よって、従来の誘導加熱調理器は、負荷が小さい場合、例えば、炒め物調理を少量油で開始する際に、感熱素子の検出温度に基づいて算出される温度勾配に基づいて加熱の停止を制御するために加熱の停止が遅れ、過加熱あるいは発火に至る可能性があるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、負荷の大小にかかわらず、また調理容器の反りあるいは厚みに影響しにくく、高火力で適切な調理容器の温度制御を行う誘導加熱調理器を提供することを目的とする。具体的には、炒め物などの高火力調理を実現しつつ、調理容器の発火防止を最適に行うことを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、赤外線が透過する材料で形成されたトッププレートと、高周波電流を供給されることによって、前記トッププレート上に載置された調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作モードを設定するための操作部と、前記操作部から加熱を開始すると前記調理容器を加熱し、前記操作部で設定した火力に応じた制御温度を記憶する記憶回路と、商用電源からの入力電流と前記加熱コイル電流とを測定する電流測定手段と、前記調理容器の底面から放射され、前記トッププレートを透過した赤外線を検出する赤外線センサと、前記赤外線センサの出力に基づいて、前記インバータ回路の出力を制御する制御部と、備え前記制御部には、前記赤外線センサ、前記制御部により前記調理容器の温度制御を行う制御温度範囲近傍で前記調理容器の温度が高くなればなるほど、大きさ及び増加率が大きくなる前記検出信号を出力し、前記赤外線センサの出力に基づいて前記加熱コイルの高周波電流を制御して前記調理容器の加熱電力を制御する第1の温度制御手段と、前記赤外線センサの検出値が前記記憶回路で記憶している制御温度を超えた場合に前記インバータ回路の出力を停止あるいは小さくし、前記赤外線センサで検知した温度が前記記憶回路で記憶している制御温度以下となった場合に前記インバータ回路の出力を大きくするように制御する第2の温度制御手段と、所定時間ごとに更新される目標温度との温度差を算出する温度差算出手段と、前記赤外線センサで検知した温度の検出値の時間変化量を算出する温度勾配算出手段と、前記温度勾配算出手段の算出値を記憶する算出値記憶手段と、前記温度差算出手段と前記温度勾配算出手段の算出値を入力として前記インバータ回路の火力を決定する火力決定手段を用いた第3の温度制御手段と、入力電力を積算する入力電力積算部と、を備えて温度制御を行うとともに、前記入力電力積算部に積算所定値を設け、前記積算所定値を超えると前記第3の温度制御手段を行わないことにより、赤外線センサを用いて調理容器の底面の温度を検出することによって、熱応答性良く、実際の調理容器の底面の温度を正確に検出することができる。また、高火力で調理を行いたい場合などの使い勝手を向上することができる。
本発明の誘導加熱調理器は、赤外線センサを用いて調理容器の底面の温度を検出することによって、熱応答性良く、実際の調理容器の底面の温度を正確に検出することができる。また、高火力で調理を行いたい場合などの使い勝手を向上することができる。
第1の発明は、赤外線が透過する材料で形成されたトッププレートと、高周波電流を供給されることによって、前記トッププレート上に載置された調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作モードを設定するための操作部と、前記操作部から加熱を開始すると前記調理容器を加熱し、前記操作部で設定した火力に応じた制御温度を記憶する記憶回路と、商用電源からの入力電流と前記加熱コイル電流とを測定する電流測定手段と、前記調理容器の底面から放射され、前記トッププレートを透過した赤外線を検出する赤外線センサと、前記赤外線センサの出力に基づいて、前記インバータ回路の出力を制御する制御部と、備え前記制御部には、前記赤外線センサ、前記制御部により前記調理容器の温度制御を行う制御温度範囲近傍で前記調理容器の温度が高くなればなるほど、大きさ及び増加率が大きくなる前記検出信号を出力し、前記赤外線センサの出力に基づいて前記加熱コイルの高周波電流を制御して前記調理容器の加熱電力を制御する第1の温度制御手段と、前記赤外線センサの検出値が前記記憶回路で記憶している制御温度を超えた場合に前記インバータ回路の出力を停止あるいは小さくし、前記赤外線センサで検知した温度が前記記憶回路で記憶している制御温度以下となった場合に前記インバータ回路の出力を大きくするように制御する第2の温度制御手段と、所定時間ごとに更新される目標温度との温度差を算出する温度差算出手段と、前記赤外線センサで検知した温度の検出値の時間変化量を算出する温度勾配算出手段と、前記温度勾配算出手段の算出値を記憶する算出値記憶手段と、前記温度差算出手段と前記温度勾配算出手段の算出値を入力として前記インバータ回路の火力を決定する火力決定手段を用いた第3の温度制御手段と、入力電力を積算する入力電力積算部と、を備えて温度制御を行うとともに、前記入力電力積算部に積算所定値を設け、前記積算所定値を超えると前記第3の温度制御手段を行わない。このことにより、熱応答性良く、実際の調理容器の底面の温度を正確に検出することができる。
また前記制御部に入力電力を積算する入力電力積算部を備え、前記入力電力積算部に積算所定値を設け、前記積算所定値を超えると第3の温度制御手段を行わないことにより、高火力で調理を行いたい場合などの使い勝手を向上することができる。
の発明は、特に、第の発明の温度勾配記憶手段の記憶値よりも大きい温度勾配算出手段の算出値を検出すると、第3の温度制御手段を復帰することにより、調理容器底の温度上昇の急激な変化に対する安全性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態の誘導加熱調理器は、炒め物などの高火力での加熱を行う際に、調理容器の材質や形状によらず安全に最適な火力で調理を行うことができ、熱応答性の良い赤外線
センサ4による調理容器2の温度に対応した出力信号を用いることによって、加熱時における最適制御を行う。この誘導加熱調理器は、例えば、キッチンなどのキャビネットに組み込んで使用される。
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図を示すものである。
図1において、誘導加熱調理器は、機器上面に設けられたトッププレート1と、高周波磁界を発生させることによって、トッププレート1上の調理容器2を誘導加熱する加熱コイル3(外コイル3a及び内コイル3b)と、を備える。トッププレート1は、ガラスなどの電気絶縁物からなり、赤外線を透過する。加熱コイル3は、トッププレート1の下方に設けられている。加熱コイル3は、同心円状に2分割されて外コイル3aと内コイル3bを形成している。外コイル3aと内コイル3bの間に、隙間が設けられている。調理容器2は、加熱コイル3の高周波磁界により発生した渦電流によって、発熱する。
トッププレート1の使用者側には、加熱の開始/停止などを使用者が指示するための操作部14が設けられている。また、操作部14と調理容器2との間に表示部(図示せず)が設けられている。
赤外線センサ4は、外コイル3aと内コイル3bとの間の隙間の下方に設けられる。この位置は、加熱コイル3の高周波磁界が強いため、調理容器2の底面の略最高温度を検出することができる。調理容器2の底面から放射された、調理容器2の底面温度に基づく赤外線は、トッププレート1を通って入射し、外コイル3aと内コイル3bとの間の隙間を通って、赤外線センサ4により受光される。赤外線センサ4は、受光した赤外線を検出し、検出した赤外線量に基づいた赤外線検出信号5を出力する。
加熱コイル3の下方には、商用電源6から供給される交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑部7と、整流平滑部7から直流電圧を供給されて高周波電流を生成し、生成した高周波電流を加熱コイル3に出力するインバータ回路8とが設けられる。また、商用電源6と整流平滑部7との間に、商用電源6から整流平滑部7に流れる入力電流を検出するための入力電流検出部9が設けられている。
整流平滑部7は、ブリッジダイオードで構成される全波整流器10と、全波整流器10の出力端子間に接続された、チョークコイル16及び平滑コンデンサ17で構成されるローパスフィルタと、を有する。インバータ回路8は、スイッチング素子11(本実施の形態ではIGBT)と、スイッチング素子11と逆並列に接続されたダイオード12と、加熱コイル3に並列に接続された共振コンデンサ13と、を有する。インバータ回路8のスイッチング素子11がオン/オフすることによって、高周波電流が発生する。インバータ回路8と加熱コイル3は、高周波インバータを構成する。
本実施の形態の誘導加熱調理器は、さらに、インバータ回路8のスイッチング素子11のオン/オフを制御することによって、インバータ回路8から加熱コイル3に供給される高周波電流を制御する制御部15を有する。制御部15は、操作部14から送信される信号及び赤外線センサ4が検出した温度に基づいて、スイッチング素子11のオン/オフを制御する。
制御部15は、赤外線センサの出力に基づいて加熱コイル3の高周波電流を制御して調理容器2の加熱電力量を制御する第1の温度制御手段と、赤外線センサ4の検出値が記憶回路で記憶している制御温度を超えた場合にインバータ回路8の出力を停止あるいは小さくし、赤外線センサ4で検知した温度が記憶回路で記憶している制御温度以下となった場
合にインバータ回路8の出力を大きくするように制御する第2の温度制御手段と、所定時間ごとに更新される目標温度との温度差を算出する温度差算出手段と、赤外線センサ4で検知した温度の検出値の時間変化量を算出する温度勾配算出手段と、温度勾配算出手段の算出値を記憶する算出値記憶手段と、温度差算出手段と温度勾配算出手段の算出値を入力としてインバータ回路8の火力を決定する火力決定手段を用いた第3の温度制御手段、また入力電力を積算する入力電力積算部(図示せず)を含む。
操作部14は、表示部の手前側(使用者側)に設けられる。操作部14は、複数の静電容量式のスイッチ14a〜14dを含む。スイッチ14a〜14dは、調理に関する指示を入力するためのスイッチであって、加熱部の数に対応させて設けられている。
各スイッチ14a〜14dには、それぞれ特定の機能が割り当てられている。例えば、スイッチ14aは、調理の開始及び終了を制御する機能が割り当てられた切/入スイッチである。
スイッチ14dは、「加熱」「予熱加熱」「揚げ物」「湯沸かし」「炊飯」の調理メニューに適した動作モードに切り換える機能が割り当てられたメニュースイッチである。メニュースイッチ14dを押下することによって、「加熱」「予熱加熱」「揚げ物」「湯沸かし」「炊飯」のように文字やイラストが点滅し、動作モードの選択が切り換えられる。「加熱」「予熱加熱」「揚げ物」「湯沸かし」「炊飯」の動作モードが選択されているときに、切/入スイッチ14aが操作されると、選択されている動作モードが決定され、決定された動作モードに対応する表示が点灯し、決定されなかった動作モードに対応する表示が消灯する。
スイッチ14bは、火力を上げる機能が割り当てられた火力設定スイッチである。スイッチ14cは、火力を下げる機能が割り当てられた火力設定スイッチである。「加熱」モードが設定されている場合、火力設定スイッチ14b及び14cによって、火力の設定が可能となる。
制御部15は、スイッチ14a〜14dが押下されたことを検知すると、押下されたスイッチに基づいて、インバータ回路8を制御して、加熱コイル3に供給する高周波電流を制御する。
図2は、赤外線センサ4の回路図を示すものである。赤外線センサ4は、フォトダイオード21と、オペアンプ22と、抵抗23、24とを有する。抵抗23、24の一端はフォトダイオード21に接続され、他端はオペアンプ22の出力端子及び反転出力端子にそれぞれ接続されている。フォトダイオード21は、トッププレート1を透過するおよそ3ミクロン以下の波長の赤外線が照射されると電流が流れ、照射される赤外線の温度が高くなればなるほど、流れる電流の大きさ及び増加率が大きくなるInGaAs等で形成された受光素子である。フォトダイオード21により発生した電流は、オペアンプ22によって増幅され、調理容器2の温度を示す赤外線検出信号25(電圧値Vに相当)として、制御部15に出力される。赤外線センサ4は、調理容器2から放射される赤外線を受光するため、トッププレート1を介して温度を検出するサーミスタと比較して、熱応答性が良い。
図3は、本実施の形態の赤外線センサ3の出力特性を示すものである。図3において、横軸は調理容器などの調理容器2の底面温度であり、縦軸は赤外線センサ4が出力する赤外線検出信号25の電圧値を示す。トッププレート1を透過するおよそ3ミクロン以下の波長の赤外線が照射されると電流が流れ、照射される赤外線の温度が高くなればなるほど、流れる電流の大きさ及び増加率が大きくなるInGaAs等で形成された受光素子であ
るため、例えば、140℃〜200℃を低温域、200℃〜250℃を中温域、250〜330℃を高温域と定義すると、照射される赤外線の温度(検出値)が大きくなればなるほど、増幅率を切り替え、低温域→中温域→高温域のように温度領域を切り替える。
本実施の形態においては、炒め物など高火力が必要なときの調理と調理容器の材質、形状によっては調理容器の過加熱や油発火への影響を及ぼすものに対して最適な火力で加熱することを目的としているため、加熱時の目標温度が高い場合に調理容器の底厚が薄い(例えば、1mm以下)ものであれば、過加熱にならないように火力を補正し、一般的な調理容器(例えば、底厚2.5mm以上のフライパンなど)においては、高火力の出力が得られればよい。そこで、本実施の形態の赤外線センサ4は、調理容器2の底面温度が約140〜200℃のときに赤外線検出信号25aを出力し、底面温度が約200〜250℃のときに赤外線検出信号25bを出力し、底面温度が約250〜330℃のときに赤外線検出信号25cを出力する特性を有する。また、赤外線センサ4は、調理容器2底面温度が約140℃未満のときには赤外線検出信号25を出力しない。この場合の「赤外線検出信号25を出力しない」とは、赤外線検出信号25を全く出力しないだけでなく、実質的に出力しないこと、すなわち制御部15が赤外線検出信号25の大きさの変化に基づいて調理容器2の底面の温度変化を実質的に読み取れない程の微弱な信号を出力することを含む。赤外線検出信号25の出力値は、調理容器2の温度が約140℃以上になると、指数関数的に増加する。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
図4は、調理容器2に例えば少量の食材を入れて加熱した場合の温度検知手段の検出値と火力の時間変化を示す図である。図4において、目標温度をMtとする。所定時間taごとにその時点の赤外線センサ4の検出値に所定温度Temp1加えた値が設定される。目標温度Mtの最高値は制御温度FMtである。加熱が開始されると、赤外線センサ4の検出値にTemp1を加算された目標温度Mt1(図示せず)が設定される。目標温度Mt1に到達すると、Temp2を加算された目標温度Mt2(図示せず)が設定され、ta時間ごとに制御温度Temp2まで刻々と更新される。温度差算出手段はMtと赤外線センサ4の検出値の温度差を算出する。一方、温度勾配算出手段は所定の△t時間(例えば、赤外線センサ4の検出値の5秒間の温度差)ごとの温度勾配を算出する。温度勾配算出手段と、温度勾配算出手段の算出値を記憶する算出値記憶手段と、温度差算出手段と温度勾配算出手段の算出値の結果から、インバータ回路8の火力を決定する火力決定手段を用いた第3の温度制御手段により火力を確定し火力を更新する。なお、火力の入り方は、図4のように、目標温度近傍に近づくほど火力を落としつつ制御を行う。火力決定手段の火力決定方法はファジィ制御などが考えられる。
赤外線センサ4は、調理容器2の底面から放射される赤外線を直接受光することで、瞬時的に応答する特性があるので、実際の調理容器が加熱されている温度に対して、リニアに追従していくので、調理容器の形状によらず高火力の加熱スタートが可能となる。
また、操作部からの設定火力によって、火力決定手段の制御火力に対し、たとえば低火力からの加熱スタートでは目標温度Mtに追従する際に火力を下げすぎないように決定火力+1の火力、あるいは高火力からの加熱スタート時においては、加熱開始後の温度勾配が所定時間以内に所定値(所定温度)を超えると、決定火力−1のように火力補正をかけていく。
また、電流測定手段から加熱コイルに流れる電流特性を検知することで調理容器2の材質を判定し、調理容器2の材質(例えば、アルミ、鉄、ステンレス(磁性、非磁性))によって第3の温度制御手段における火力決定手段に対し、火力+1ないし火力−1のよう
に補正する。
また、加熱開始後、所定時間以内に温度勾配算出手段の算出値が所定値を超えると、前記第3の温度制御手段を火力−1ないしは、火力−2以下のように補正する。
また、制御部15は入力電力を積算する入力電力積算部(図示せず)を備えることで、入力電力積算部に積算所定値を設け、積算所定値を超えると第3の温度制御手段を行わないようにすることで、たとえば、フライパンなどで炒め物調理をする場合、負荷を投入し、(赤外線センサ4がフライパン底面の温度に対しリニアに追従して温度検知を瞬時に行うので)投入負荷に対して低下したフライパン底面の温度に対し火力決定手段が高めの温度を選択するので積算所定値に到達し、負荷投入とみなして火力決定手段による補正を解除し、不用意に火力を下げないようにする。
また、温度勾配記憶手段の記憶値よりも大きい温度勾配算出手段の算出値を検出すると、第3の温度制御手段を復帰するようにする。
以上のように、本実施の形態の誘導加熱調理器は、熱応答性の良い赤外線センサ4によって、調理容器2の温度を検出しているため、調理容器2の実際の温度を正確に検出することができる。例えば、調理容器2の底面が反っていたり、調理容器の底面の厚みが薄い場合であっても、調理容器2の実際の温度を、時間的な遅れが発生することなく、正確に検出することができる。よって、高火力(例えば3kW)で加熱を開始しても、調理容器2の温度が目標温度をはるかに超えることはなく、調理容器2の温度が目標温度に達したことを赤外線センサ4によりすぐに検知できる。そのため、高火力で加熱を開始することができる。よって、短時間で目標温度に達する。そのため、少量油で且つ高火力で調理を開始するような炒め物調理時であっても、安全に精度よく行うことができる。
この構成において、調理容器2の底面から放射される赤外線を直接受光し、瞬時的に応答する特性があるので、実際の調理容器が加熱されている温度に対して、リニアに追従していくので、調理容器の形状によらず高火力の加熱スタートが可能となる。
また、操作部からの設定火力によって、火力決定手段の制御火力に対し、たとえば低火力からの加熱スタートでは目標温度Mtに追従する際に火力を下げすぎないように決定火力+1の火力、あるいは高火力からの加熱スタート時においては、加熱開始後の温度勾配が所定時間以内に所定値(所定温度)を超えると、決定火力−1のように火力補正をかけていくことで、少量油調理、底の薄い調理容器においても安全に適切な温度制御を行うことができる。
また、電流測定手段から加熱コイルに流れる電流特性を検知することで調理容器2の材質を判定し、調理容器2の材質(例えば、アルミ、鉄、ステンレス(磁性、非磁性))によって第3の温度制御手段における火力決定手段に対し、火力+1ないしは、火力−1のように補正することで、調理容器2によらず安全に適切な温度制御を行うことができる。
また、加熱開始後、所定時間以内に温度勾配算出手段の算出値が所定値を超えると、第3の温度制御手段を火力−1ないしは、火力−2以下のように補正することで、薄い底厚の調理容器で少量油による調理を行った際の急激な温度上昇に対する過加熱あるいは発火を防ぐことができる。
また、積算所定値を超えると第3の温度制御手段を行わないようにすることで、たとえば、フライパンなどで炒め物調理をする場合、負荷を投入し、(赤外線センサ4がフライパン底面の温度に対しリニアに追従して温度検知を瞬時に行うので)投入負荷に対して低下したフライパン底面の温度に対し火力決定手段が高めの温度を選択するので積算所定値
に到達し、負荷投入とみなして火力決定手段による補正を解除し、不用意に火力を下げないようにするので、高火力で調理を行いたい場合などの使い勝手を向上することができる。
また、温度勾配記憶手段の記憶値よりも大きい温度勾配算出手段の算出値を検出すると、第3の温度制御手段を復帰するようにすることで、調理容器底の温度上昇の急激な変化に対する安全性を高めることができる。
また、赤外線センサ4の受光素子として、InGaAsのフォトダイオードを用いているため、検知できる温度の範囲が広く細かい温度領域で制御することができる。
本発明の誘導加熱調理器は、調理容器の反り、厚みに影響されにくく、安全に高火力で炒め物調理などが行われる一般家庭やレストランなどで使用される誘導加熱調理器に有効である。
本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のブロック図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサの回路図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサの特性図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサの検知温度と入力電力の関連図 従来の誘導加熱調理器の構成図
1 トッププレート
2 調理容器
3 加熱コイル
3a 外コイル
3b 内コイル
4 赤外線センサ
4a〜4f スイッチ
6 商用電源
7 整流平滑部
8 インバータ回路
10 全波整流器
11 スイッチング素子
12 ダイオード
13 共振コンデンサ
14 操作部
15 制御部
16 チョークコイル
17 平滑コンデンサ
21 フォトダイオード
22 オペアンプ

Claims (2)

  1. 赤外線が透過する材料で形成されたトッププレートと、高周波電流を供給されることによって、前記トッププレート上に載置された調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作モードを設定するための操作部と、前記操作部から加熱を開始すると前記調理容器を加熱し、前記操作部で設定した火力に応じた制御温度を記憶する記憶回路と、商用電源からの入力電流と前記加熱コイル電流とを測定する電流測定手段と、前記調理容器の底面から放射され、前記トッププレートを透過した赤外線を検出する赤外線センサと、前記赤外線センサの出力に基づいて、前記インバータ回路の出力を制御する制御部と、備え前記制御部には、前記赤外線センサ、前記制御部により前記調理容器の温度制御を行う制御温度範囲近傍で前記調理容器の温度が高くなればなるほど、大きさ及び増加率が大きくなる前記検出信号を出力し、前記赤外線センサの出力に基づいて前記加熱コイルの高周波電流を制御して前記調理容器の加熱電力を制御する第1の温度制御手段と、前記赤外線センサの検出値が前記記憶回路で記憶している制御温度を超えた場合に前記インバータ回路の出力を停止あるいは小さくし、前記赤外線センサで検知した温度が前記記憶回路で記憶している制御温度以下となった場合に前記インバータ回路の出力を大きくするように制御する第2の温度制御手段と、所定時間ごとに更新される目標温度との温度差を算出する温度差算出手段と、前記赤外線センサで検知した温度の検出値の時間変化量を算出する温度勾配算出手段
    と、前記温度勾配算出手段の算出値を記憶する算出値記憶手段と、前記温度差算出手段と前記温度勾配算出手段の算出値を入力として前記インバータ回路の火力を決定する火力決定手段を用いた第3の温度制御手段と入力電力を積算する入力電力積算部とを備えて温度制御を行うとともに、前記入力電力積算部に積算所定値を設け、前記積算所定値を超えると前記第3の温度制御手段を行わないことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記温度勾配記憶手段の記憶値よりも大きい前記温度勾配算出手段の算出値を検出すると、第3の温度制御手段を復帰する請求項に記載の誘導加熱調理器。
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