JP6101930B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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本発明は、調理容器などの被加熱物を加熱する誘導加熱調理器に関するものである。
近年、鍋やフライパンなどの調理容器を、加熱コイルにより誘導加熱する誘導加熱調理器が、一般家庭や業務用などで広く用いられており、サーミスタなどの感熱素子や赤外線センサをトッププレートの下面に設けて、調理容器の底面の温度を検出し、検出した温度が目標温度と一致するように加熱コイルを制御している。
しかしながら、調理容器内の液体を自動で加熱する際、液体が沸騰したときの沸騰状態を検知してから火力を停止または低下させる沸騰検知が一般的な方法である。
具体的には、所定時間ごとの温度検知部の検出温度を時間に関して微分演算し、かつ、連続する所定回数の微分演算値の移動平均値を求め、温度検知部が所定値を超える温度を検出した後、当該所定値を検出した時点での微分演算値の移動平均値を比較基準値とし、当該比較基準値に対してあらかじめ設定した比率だけ低下した微分演算値の移動平均値を得た時に調理物の沸騰を判定するものである。これにより、電気的ノイズにより変動が大きい温度検知部の検出温度の微分値を利用しながらも、電気的ノイズの影響を受けにくく、したがって、より正確に沸騰判定が行え、しかも、加熱によって調理物の温度上昇度が大きく、温度上昇度がほぼ安定している温度帯で検出した温度の時間微分値の移動平均値を比較基準にして沸騰判定する(例えば、特許文献1参照)。
図13は従来の沸騰検知を示す図である。図13において、あらかじめ設定した比率(ここでは、1/2)だけ低下した微分演算値の移動平均値D1/2を得た時点t2に調理物の沸騰判定を行う。
特許第3784986号公報
しかしながら前記従来の構成では、沸騰を検知するため、煮立ち始めや吹き零れ前に火力を低下することができないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、煮立ち始めや吹き零れ前に火力を低下することで、鍋物調理やだし作り機能などで使い勝手の良い加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、本体の外郭を構成する本体外郭と、前記本体の上部に設けられており、調理容器が載置されるトッププレートと、前記調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記調理容器の底面から、前記トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検知手段と、前記インバータ回路の出力を制御する制御部と、前記制御部の加熱開始の指示および設定火力の変更が行われる操作部と、を備え、前記制御部には、加熱開始から所定時間までに前記温度検知手段で検知した温度の時間変化量から温度勾配を算出する温度勾配算出手段を有し、材料に水を含む調理メニューである鍋物、あるいは材料に水を含む調理メニューであるだし作り、を行う自動調理モードにおいて、加熱開始から前記所定時間が経過した後に、前記インバータ回路の出力を前記設定火力にて、前記温度勾配が大きいほど維持時間を短くした前記維持時間だけ継続後、前記インバータ回路の出力を前記設定火力よりも低い出力に低下させるようにするとともに、前記加熱コイルの外周の内側で中心以外の位置に第2の温度検知手段を設け、前記温度勾配算出手段は加熱開始から所定時間までに前記第2の温度検知手段で検知した温度の検出値の時間変化量から第2の温度勾配を算出し、前記第2の温度勾配の大きさによって、前記調理容器の底面の反り量を推定し、前記維持時間を補正するものである。
これによって、材料に水を含む調理メニューである鍋物、あるいは材料に水を含む調理メニューであるだし作り、を行う自動調理モードにおいて、加熱開始から所定時間までの温度勾配の大きさによって、設定火力を低下させるまでの維持時間を最適に決定することができる。また、調理容器の底面が反っている場合にも適切な調理を行うことができる。
本発明の誘導加熱調理器は、材料に水を含む調理メニューである鍋物、あるいは材料に水を含む調理メニューであるだし作り、を行う自動調理モードにおいて、調理容器内の食材(例えば、水や昆布だし汁など)を煮立ち始めや吹き零れ前に火力を低下することができ、必要以上に沸騰させることなく調理することができ、鍋物調理やだし作り機能などで使い勝手の良い加熱調理を行うことができる。また、調理容器の底面が反っている場合にも適切な調理を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の全体構成図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の温度勾配算出値と時間の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の各温度勾配に対する算出時間を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の温度勾配と所定時間以後の加熱時間の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の第2の温度検知手段による温度勾配と時間の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の第2の温度検知手段の温度勾配に対する算出補正時間を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の調理容器の各反り量に対する第2の温度検知手段の検知温度と時間の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の温度検知手段の温度勾配と所定時間以後の加熱時間と補正時間の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の高温時の温度勾配算出値と時間の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の加熱開始温度(温度検知手段の初期温度θ0)と補正時間Thaの関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の高温時の温度検知手段の温度勾配と所定時間以後の加熱時間と補正時間の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の加熱開始温度(温度検知手段の初期温度θhot0)と時間Thotaの関係を示す図 従来の沸騰加熱制御を示す図
第1の発明は、本体の外郭を構成する本体外郭と、前記本体の上部に設けられており、調理容器が載置されるトッププレートと、前記調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記調理容器の底面から、前記トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検知手段と、前記インバータ回路の出力を制御する制御部と、前記制御部の加熱開始の指示および設定火力の変更を行う操作部と、を備え、前記制御部には、加熱開始から所定時間までに前記温度検知手段で検知した温度の時間変化量から温度勾配を算出する温度勾配算出手段を有し、材料に水を含む調理メニューである鍋物、あるいは材料に水を含む調理メニューであるだし作り、を行う自動調理モードにおいて、加熱開始から前記所定時間が経過した後に、前記インバータ回路の出力を前記設定火力にて、前記温度勾配が大きいほど維持時間を短くした前記維持時間だけ継続後、前記インバータ回路の出力を前記設定火力よりも低い出力に低下させるようにするとともに、前記加熱コイルの外周の内側で中心以外の位置に第2の温度検知手段を設け、前記温度勾配算出手段は加熱開始から所定時間までに前記第2の温度検知手段で検知した温度の検出値の時間変化量から第2の温度勾配を算出し、前記第2の温度勾配の大きさによって、前記調理容器の底面の反り量を推定し、前記維持時間を補正するので、材料に水を含む調理メニューである鍋物、あるいは材料に水を含む調理メニューであるだし作り、を行う自動調理モードにおいて、調理容器内の食材(例えば、水や昆布だし汁など)を必要以上に沸騰させることなく調理することができる。また、調理容器の底面が反っている場合にも適切な調理を行うことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の加熱調理器の前記温度勾配算出手段において、加熱開始から所定時間までに複数回算出した前記温度検知手段で検知した温度の変化量の最大値を前記温度勾配とすることで、調理容器内の食材(例えば、水や昆布だし汁など)の水量を適切に推測し、より適切に維持時間を設定することができる。
の発明は、特に、第1またはの発明の加熱調理器の前記制御部において、加熱開始時における前記温度検知手段で検知した温度によって、前記維持時間を変更するようにすることで、室温など常温よりも高い温度で調理を開始した場合でも、適切な残加熱時間を設定できるので適切な加熱調理を行うことができる。
の発明は、特に、第1〜第いずれか1つの発明の加熱調理器の前記制御部において、加熱開始から前記維持時間が経過するまで前記操作部からの設定火力の変更を受け付けず、前記維持時間が経過すると前記設定火力の変更を可能としたので、調理物が適切な温度に到達するまでに使用者の誤使用や、不用意に火力を落とすことなく調理することができる。
の発明は、特に、第1〜第いずれか1つの発明の加熱調理器の前記制御部において、前記維持時間が経過したときに報知を行うことで、たとえば、使用者がだし汁や鍋物スープを加熱したときに食材を入れるタイミングをわかりやすくすることができる。
の発明は、特に、第1〜第いずれか1つの発明の加熱調理器において、特に、前記だし作りを行う自動調理モードにおいて、前記インバータ回路の出力を、沸騰前に前記設定火力よりも低い出力に低下させるようにしたので、(例えば昆布の)良いだしが出る出し作りの調理を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1に、本発明の実施の形態における誘導加熱調理器の全体構成図を示す。本実施の形態の誘導加熱調理器は、鍋物やだし汁作りなどの下ごしらえで加熱を行う際に、煮立ち始め、または吹き零れる前に火力を低下させるので食材投入前に不必要に沸騰することなく鍋物調理を最適に行うことができる。
この誘導加熱調理器は、例えば、家庭用卓上などで使用される。
本実施の形態の誘導加熱調理器は、機器上面に設けられたトッププレート1と、高周波磁界を発生させることによって、トッププレート1の上に載置された調理容器2を誘導加熱する加熱コイル3と、を備える。トッププレート1は、ガラスなどの電気絶縁物からなる。加熱コイル3は、トッププレート1の下方に設けられている。加熱コイル3は、同心円状に2分割されて外コイル3aと内コイル3bを形成している。外コイル3aと内コイル3bの間に、隙間が設けられている。調理容器2は、加熱コイル3の高周波磁界により発生した渦電流によって、発熱する。
トッププレート1の使用者側には、加熱の開始/停止などを使用者が指示するための操作部14が設けられている。また、操作部14と調理容器2との間に表示部(図示せず)が設けられている。
サーミスタなどにより構成される温度検知手段4は、外コイル3aと内コイル3bの同心円の中央に設けられ、第2の温度検知手段18は、外コイル3aと内コイル3bの間に設けられている。なお、温度検知手段4および第2の温度検知手段18の設置場所は、被加熱物の温度を検出できれば位置を限定しない。温度検知手段4および第2の温度検知手段18は、トッププレート1を介して温度を検出する。なお、温度検知手段4および第2の温度検知手段18は、フォトダイオードやサーモパイルなど対象物から放射される赤外線を検知するセンサであればさらによい。
加熱コイル3の下方には、商用電源6から供給される交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑部7と、整流平滑部7から直流電圧を供給されて高周波電流を生成し、生成した高周波電流を加熱コイル3に出力するインバータ回路8とが設けられている。また、商用電源6と整流平滑部7との間に、商用電源6から整流平滑部7に流れる入力電流を検出するための入力電流検出部9が設けられている。
整流平滑部7は、ブリッジ接続されたダイオードで構成される全波整流器10と、全波整流器10の出力端子間に接続された、チョークコイル16及び平滑コンデンサ17で構成されるローパスフィルタと、を有する。インバータ回路8は、スイッチング素子11(本実施の形態ではIGBT)と、スイッチング素子11と逆並列に接続されたダイオード12と、加熱コイル3に並列に接続された共振コンデンサ13と、を有する。インバータ回路8のスイッチング素子11がオン/オフすることによって、高周波電流が発生する。インバータ回路8と加熱コイル3は、高周波インバータを構成する。
本実施の形態の誘導加熱調理器は、さらに、インバータ回路8のスイッチング素子11のオン/オフを制御することによって、インバータ回路8から加熱コイル3に供給される高周波電流を制御する制御部15を有する。制御部15は、操作部14から送信される信号および温度検知手段4が検出した温度に基づいて、スイッチング素子11のオン/オフを制御する。
制御部15は、温度検知手段4の出力に基づいて加熱コイル3の高周波電流を制御して調理容器2の加熱電力量を制御する温度制御手段と、温度検知手段4および第2の温度検知手段18で検知した温度の検出値の時間変化量を算出する温度勾配算出手段と、を含む。また、これらの制御動作はマイクロコンピュータ(図示せず)によって行われる。
操作部14は、表示部の手前側(使用者側)に設けられる。操作部14は、タクト式のスイッチ14a〜14dを含む。スイッチ14a〜14dは、調理に関する指示を入力するためのスイッチであって、加熱部に対応させて設けられている。
各スイッチ14a〜14dには、それぞれ特定の機能が割り当てられている。例えば、スイッチ14aは、調理の開始及び終了を制御する機能が割り当てられた切/入スイッチである。なお、スイッチは、タクト式に限定するものではなく、静電容量検知式のようなタッチ式でもよい。
スイッチ14dは、「ホットプレート」「加熱」「鍋物」「揚げ物」の調理メニューに適した動作モードに切り換える機能が割り当てられたメニュースイッチである。メニュースイッチ14dを押下することによって、「ホットプレート」「加熱」「鍋物」「揚げ物
」のように文字やイラストが点滅し、動作モードの選択が切り換えられる。「ホットプレート」「加熱」「鍋物」「揚げ物」の動作モードが選択されているときに、切/入スイッチ14aが操作されると、選択されている動作モードが決定され、決定された動作モードに対応する表示が点滅から、決定された動作モードに対応する表示が点灯する。
スイッチ14bは、火力などの出力設定値を上げる機能が割り当てられたアップキーであり、スイッチ14cは、火力などの出力設定値を下げる機能が割り当てられたダウンキーである。「加熱」モードが設定されている場合、スイッチ14b及びスイッチ14cによって、火力の設定が可能となる。
また、制御部15の制御モードは、加熱が停止した状態では待機モードとなる。待機モードでは、加熱動作時の動作を制御するための制御モードである動作モードが選択できる。待機モードにおいて制御モード選択キーとして機能するスイッチ14dを操作すると複数の動作モードの中からひとつの動作モードを選択できる。
例えば、「ホットプレート」モードが選択されて待機モードとなっているときに、加熱開始キー14aが押されると(操作されると)加熱動作が開始され、制御部15は出力設定値を自動的に例えば「設定火力=1400W」として「ホットプレート」モードの予熱加熱を開始する。なお、「ホットプレート」モードは使用者が選択した出力設定値(例えば、設定温度「250℃」、「200℃」、・・・「90℃」)を任意に選択して加熱する動作モードであり、スイッチ14bは、出力設定値として設定温度を上げる機能が割り当てられ、スイッチ14cは、出力設定値として設定温度を下げる機能が割り当てられ、使用者はスイッチ14b及びスイッチ14cにより任意に設定温度を変更することができる。
制御部15が「加熱モード」で動作するときは、スイッチ14b及びスイッチ14cを操作することにより出力設定値としての設定火力を変更することができる。スイッチ14b及びスイッチ14cにより、出力設定値が変更されると、制御部15にそのことを伝達するための出力設定情報が出力される。制御部15は、インバータ回路8の入力電流を、カレントトランスを含む入力電流検出部9でモニタして、加熱出力が出力設定値となるようにインバータ回路8を構成するスイッチング素子(図示せず)を制御して必要な大きさの高周波電流を加熱コイル3に供給する。
上記のように構成される本実施形態の誘導加熱調理器の動作について、以下に説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の温度勾配算出値と時間の関係を示す図であり、たとえば調理容器2に任意の水量a、水量b、水量c(a<b<cとする)の水を加熱したときの所定時間(例えば、300秒)経過時点の温度勾配算出手段によって得られる温度勾配△θa、△θb、△θcをプロットしたものである。温度勾配は、たとえば温度検知手段4で得られた検知温度(摂氏温度)の40秒間の温度差を1秒ごとに出力し、さらに10秒間の移動平均値を1秒ごとに出力して求められる。図3は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の各温度勾配に対する算出時間を示す図であり、所定時間経過時点で求められた温度勾配△θa、△θb、△θcに対する加熱時間のパラメータを表す。図4は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の温度勾配と所定時間以後の加熱時間の関係を示す図である。この図では、代表的に水量aのものをプロットしているが、各種水量に対する所定時間以後の加熱時間の関係は、Ta<Tb<Tcとなる。
これによると、前述した操作部14により加熱が開始され、加熱開始から所定時間まで
の温度勾配算出手段で算出された温度勾配が大きいほど設定火力の維持時間が短くなるように、所定時間以後の加熱時間を確定し、所定時間以後の加熱時間が経過すると設定火力よりも低い火力で加熱するようにすることで、調理容器内の食材(例えば、水や昆布だし汁など)を必要以上に沸騰させることなく、または沸騰する前に調理することができる。
図5は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の第2の温度検知手段による温度勾配と時間の関係を示す図である。△θ2aとは、前述した水量a加熱時の温度勾配であり、△θ2b、△θ2c(図示せず)も記号との関係は同様の考え方である。図6は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の第2の温度検知手段の温度勾配に対する算出補正時間を示す図であり、所定時間経過時点で求められた温度勾配△θ2a(△θ2b、△θ2cは図示せず)に対する加熱時間のパラメータの補正時間を表す。前述したように、第2の温度検知手段18は、外コイル3aと内コイル3bの間に設けられており、この構成によって、たとえば調理容器2の中央部分が温度検知手段4に対して反って適切な検知ができない場合、反り量に対して第2の温度検知手段18で検知した出力値(たとえば、摂氏温度やAD値)から反り量を推定して前述の確定した加熱時間(Ta、Tb、Tc)に対して補正を行うことができる。図7は、調理容器の各反り量に対する第2の温度検知手段の検知温度と時間の関係を示す図である。なお、図7の特性は本実施の形態に特有のもので、構成に対して特性が異なる場合は、この関係がこの通りであると限定はしない。図8は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の温度検知手段の温度勾配と所定時間以後の加熱時間と補正時間の関係を示す図である。図8は、図4で求められた加熱時間Taに対し、任意の反り量の調理容器2が使用されたときに、図6で求めた時間T2a分補正した加熱時間で加熱するものである。
これによると、任意の反り量の調理容器2を使用して、前述した操作部14により加熱が開始され、加熱開始から所定時間までの温度勾配算出手段で算出された温度勾配の大きさによって求められた設定火力の維持時間に調理容器の反り量の補正を行うことで、調理容器2の反りレベルに応じた適切な加熱を行うことができる。
図9は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の高温時の温度勾配算出値と時間の関係を示す図である。この図は、加熱開始温度が高温で、その他は図2で説明したものと同じものとし、以降、代表として水量aのときの状態で説明する。図10は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の加熱開始温度(温度検知手段の初期温度θ0)と補正時間Thaの関係を示す図である。この図は、加熱開始時点の温度検知手段の初期検知温度θ0によって、Tha(min.)からTha(max.)の区間で、図2または、図8で求められた値に対する補正を行うものである。図11は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の高温時の温度検知手段の温度勾配と所定時間以後の加熱時間と補正時間の関係を示す図である。
これにより、温度検知手段の検知温度が常温以上の温度(高温)状態であっても加熱開始時における温度検知手段の検知温度の初期温度に応じて、算出時間に対し補正を行うので適切な時間で加熱を行うことができる。
図12は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の加熱開始温度(温度検知手段の初期温度θhot0)と時間Thotaの関係を示す図である。これは、温度検知手段の検知温度が高温状態(たとえば、60℃以上)の場合は、前述した加熱時間算出方法は行わず、温度検知手段の検知温度が高温状態(例えば、60℃〜90℃)に応じて、予め決めた時間(例えば、60秒〜400秒)だけ加熱を行う。前述した所定時間経過後に行ってもよい。
これにより、温度検知手段の検知温度が例えば60℃以上の高温状態であっても、予め
決めた時間まで設定火力の加熱を行い、その後火力を低下させるので高温開始時でもふきこぼれることなく、また必要以上に沸騰させることなく調理を行うことができる。
また、設定火力の維持時間が経過したときに報知を行うことで、たとえば、使用者がだし汁や鍋物スープを加熱したときに食材を入れるタイミングをわかりやすくすることができる。
また、前述した温度勾配算出手段で算出された温度勾配の大きさを加熱開始から所定時間までに算出された最大値とすることで、調理容器内の食材(例えば、水や昆布だし汁など)の水量を適切に推測することができる。
また、加熱開始後、設定火力の維持時間が経過するまで火力設定を受け付けず、設定火力の維持時間経過後に前記火力設定を任意に行うことができるので、調理物が適切な温度に到達するまでに使用者の誤使用や、必要以上に火力を落とすことなく調理することができる。
また、設定火力の維持時間が経過したときに報知を行うことで、たとえば、使用者がだし汁や鍋物スープを加熱したときに食材を入れるタイミングをわかりやすくすることができる。
また、特に、本機能を鍋物やだし作りを行う自動調理モードとすることで、使用者に対し機能の用途をわかりやすくし、使い勝手のよい鍋物の調理を行うことができる。
以上のことから、本実施の形態によれば、加熱開始から所定時間までの温度勾配算出手段で算出された温度勾配が大きいほど設定火力の維持時間を短くし、設定火力の維持時間経過後に報知して、報知後は設定火力よりも小さい火力で加熱し、その後使用者がお好みの火力で調理できるようにしたもので、煮立ち始めや吹き零れ前に火力を低下することができ、鍋物調理やだし作り機能などで使い勝手の良い加熱調理を行うことができる。
以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、調理容器内の液体を煮立てて鍋物調理やだし作り調理などが行われる一般家庭などで使用される加熱調理器に有用である。
1 トッププレート
2 調理容器
3 加熱コイル
4 温度検知手段
8 インバータ回路
14 操作部
15 制御部
18 第2の温度検知手段

Claims (6)

  1. 本体の外郭を構成する本体外郭と、前記本体の上部に設けられており、調理容器が載置されるトッププレートと、前記調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルを駆動するインバータ回路と、前記調理容器の底面から、前記トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検知手段と、前記インバータ回路の出力を制御する制御部と、前記制御部の加熱開始の指示および設定火力の変更が行われる操作部と、を備え、
    前記制御部には、加熱開始から所定時間までに前記温度検知手段で検知した温度の時間変化量から温度勾配を算出する温度勾配算出手段を有し、
    材料に水を含む調理メニューである鍋物、あるいは材料に水を含む調理メニューであるだし作り、を行う自動調理モードにおいて、
    加熱開始から前記所定時間が経過した後に、前記インバータ回路の出力を前記設定火力にて、前記温度勾配が大きいほど維持時間を短くした前記維持時間だけ継続後、
    前記インバータ回路の出力を前記設定火力よりも低い出力に低下させるようにするとともに、
    前記加熱コイルの外周の内側で中心以外の位置に第2の温度検知手段を設け、前記温度勾配算出手段は加熱開始から所定時間までに前記第2の温度検知手段で検知した温度の検出値の時間変化量から第2の温度勾配を算出し、前記第2の温度勾配の大きさによって、前記調理容器の底面の反り量を推定し、前記維持時間を補正する誘導加熱調理器。
  2. 前記温度勾配算出手段は、加熱開始から所定時間までに複数回算出した前記温度検知手段で検知した温度の時間変化量の最大値を前記温度勾配とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記制御部は、加熱開始時における前記温度検知手段で検知した温度によって、前記維持時間を変更する請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記制御部は、加熱開始から前記維持時間が経過するまで前記操作部からの設定火力の変更を受け付けず、前記維持時間が経過すると前記設定火力の変更を可能とした請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記制御部は、前記維持時間が経過したときに報知を行う請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記だし作りを行う自動調理モードにおいて、前記インバータ回路の出力を、沸騰前に前記設定火力よりも低い出力に低下させるようにした請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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