JP5029550B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP5029550B2
JP5029550B2 JP2008239139A JP2008239139A JP5029550B2 JP 5029550 B2 JP5029550 B2 JP 5029550B2 JP 2008239139 A JP2008239139 A JP 2008239139A JP 2008239139 A JP2008239139 A JP 2008239139A JP 5029550 B2 JP5029550 B2 JP 5029550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
heating
preheating
value
predetermined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008239139A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010073466A (ja
Inventor
新太郎 野口
嘉朗 石尾
博 富永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008239139A priority Critical patent/JP5029550B2/ja
Publication of JP2010073466A publication Critical patent/JP2010073466A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5029550B2 publication Critical patent/JP5029550B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/06Control, e.g. of temperature, of power
    • H05B6/062Control, e.g. of temperature, of power for cooking plates or the like
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2213/00Aspects relating both to resistive heating and to induction heating, covered by H05B3/00 and H05B6/00
    • H05B2213/07Heating plates with temperature control means

Description

本発明は、調理容器などの被加熱物を加熱する誘導加熱調理器に関するものである。
近年、鍋やフライパンなどの調理容器を、加熱コイルにより誘導加熱する誘導加熱調理器が、一般家庭や業務用のキッチンなどで広く用いられている。誘導加熱調理器は、サーミスタなどの感熱素子をトッププレートの下面に設けて、感熱素子により調理容器の底面の温度を検出し、検出した温度が目標温度と一致するように加熱コイルを制御している。例えば、揚げ物調理を行う前に調理容器の予熱を行う場合、感熱素子の検出温度が予熱時の目標温度に到達するように制御している。
調理容器の底面の温度上昇は、揚げ物調理のように鍋に大量の油や食材が入っているとき(負荷が大きいとき)は緩やかであるが、フライパンに少量油しか投入されていないとき(負荷が小さいとき)は急激である。一方、感熱素子は、調理容器からトッププレートに伝導された熱を検出することによって、トッププレートの上に載置されている調理容器の底面の温度を検出するため、調理容器の底面の温度に対する追従性が良くない。そのため、調理容器の底面の温度が急激に上昇した場合、実際の調理容器の底面の温度と感熱素子による検出温度との誤差が大きくなる。これにより、実際の調理容器の底面の温度が目標温度に達していても、そのことを検知できず、加熱を継続してしまい、調理容器の底面の温度が目標温度をはるかに超えて油発火温度などの危険温度に達してしまう場合があった。
そこで、従来、この種の誘導加熱調理器は、調理容器の底面の温度勾配を検出することによって、温度勾配が所定の温度勾配よりも急なときは、加熱を停止することによって、調理容器の底面の温度が危険温度に到達しないように加熱コイルを制御している(例えば、特許文献1参照)。
特開昭64−33881号公報
しかしながら、前記従来の構成では、負荷が小さいとき、例えば、少量油で調理を開始するような炒め物調理時に、下記のように加熱の停止が遅れる場合があった。
感熱素子は、トッププレートの下面の温度を検出することによって、調理容器の底面の温度を検出するため、感熱素子により温度を検出している位置における調理容器の底面とトッププレートとの隙間が大きいと、検出温度と実際の調理容器の底面温度との関係に大きな影響を及ぼす。特に、鍋底が反っている場合、鍋底とトッププレートとの間に大きな隙間ができる。この場合、鍋底の温度がトッププレートに伝わりにくくなるため、感熱素子の検出温度によって算出される温度勾配が、実際の鍋底の温度勾配と比較して緩やかになる。そのため、加熱の停止が遅れる場合があった。
また、調理容器の底面の厚みが薄い場合の調理容器の底面温度は急激に上昇する。一方、調理容器の底面からトッププレート下面に熱が伝わるのには時間を要する。そのため、実際の調理容器の底面の温度勾配と同じ傾きを検出できたとしても、そのことを検出するまでに時間的な遅れが生じ、加熱の停止が遅れる場合があった。
このように、従来の誘導加熱調理器は、感熱素子の検出温度に基づいて算出される温度
勾配に基づいて加熱の停止を制御するために、加熱の停止が遅れる場合があった。加熱の停止が遅れると、調理容器の底面の温度が目標温度をはるかに超え、その後、目標温度に安定するまでの時間が長くなるという問題が生じる。一方、負荷が小さい場合に、従来の誘導加熱調理器が調理容器の底面の温度が目標温度を超えないようにするためには、低火力で加熱を開始せざるを得ない。
また、複数の加熱部を同時に使用する場合には総電力規制によって所定の加熱部を低火力で加熱せざるを得ない。たとえば、シリコンフォトダイオードのようなセンサで温度検出する場合に温度検知できる出力に短時間で到達できない。
よって、従来の誘導加熱調理器は、負荷が小さい場合、例えば、炒め物調理を少量油で開始する際に、短時間で、被加熱物の温度を目標温度に到達させることができないという問題があった。また、複数の加熱部を同時に使用する場合には総電力規制によって所定の加熱部を低火力で加熱せざるを得ない場合にも短時間で適切に目標温度に到達することができないという問題があった。
そのため、フライパンを使用した炒め物などの調理時に、適切な予熱を完了させることはできなかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、負荷が小さい場合且つ複数の加熱部を同時に使用する場合の総電力規制による低火力加熱においても短時間で、被加熱物の温度を目標温度に到達させる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。具体的には、フライパンを使用した炒め物などの調理時に、短時間で予熱を完了する誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の誘導加熱調理器は、赤外線が透過する材料で形成されたトッププレートと、高周波電流を供給されることによって、トッププレート上に載置された調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、インバータ回路の動作モードを設定するための操作部と、調理容器の底面から放射され、トッププレートを透過した赤外線を検出する赤外線センサと、赤外線センサの出力に基づいて、インバータ回路の出力を制御する制御部と、報知部と、を有する。
また、制御部は加熱コイルを複数同時使用する場合には、総消費電力を超えないように出力規制を行う。
操作部は、予熱モードを選択するための予熱選択部を有する。この場合に、予熱モードが選択されると、調理容器を予熱モードに対応する第1加熱出力で加熱し、第1加熱出力で加熱を開始してからの赤外線センサの出力値の増加量が第1所定増加量を超えると、報知部は予熱が完了したことを報知し、且つ第1加熱出力より低い第2加熱出力で加熱する待機モードに移行する。
また、制御部は、入力電力を積算する入力電力積算部を備え、入力電力積算部よって積算された第1加熱出力で加熱を開始してからの入力電力の積算値が第1所定値を超えると、待機モードに移行する。
また、待機モードへ移行する前に、加熱コイルの同時使用による出力規制で第1加熱出力が所定出力よりも低い出力で加熱を行う場合、積算値の第1所定値は、第1加熱出力に応じて値を切り替える。出力規制が解除されて第1加熱出力が出力規制前の加熱出力に復帰しても、積算値の第1所定値は出力規制前の値に切り替えない。
また、出力規制がかかった場合、赤外線センサの出力値の増加量は第1所定増加量よりも小さい第2所定増加量に切り替える。出力規制が解除された場合、記赤外線センサの出力値の増加量は前記第1所定増加量に切り替える。
また、待機モードへの移行は、第1所定増加量または第1所定値のいずれか先に超えた方を優先する構成とする。
誘導加熱調理器は、表示部をさらに備えてもよい。この場合、表示部は待機モード移行前の出力規制中に所定の表示を行ってもよい。
赤外線センサは、加熱コイルの巻線の半径方向に設けられてもよい。赤外線センサは、シリコンのフォトダイオードを備えてもよい。
本発明の加熱調理器によれば、赤外線センサを用いて調理容器の底面の温度を検出することによって、熱応答性良く、実際の調理容器の底面の温度を正確に検出することができるとともに、総電力規制時のようにやむを得ず低火力で加熱する場合には、赤外線センサの目標温度を下げるかあるいは赤外線センサの出力に到達できないような低火力加熱の場合には、積算電力を火力によって切り替えることによって、短時間で、被加熱物の温度を目標温度に到達させることができる。具体的には、赤外線センサを用いることによって、フライパンを使用した炒め物などの調理時であっても、予熱モードにおける火力を大きく設定できるため、短時間で予熱を完了させることができ、かつ総電力規制時に赤外線センサの出力レベルに到達できない低火力加熱の場合には、積算電力値を併用することで使い勝手を向上することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の構成図を示すものである。本実施の形態の誘導加熱調理器は、炒め物などの高火力での加熱の前に目標温度に達するまで予熱を行う「予熱加熱機能」を備えており、熱応答性の良い赤外線センサ3による被加熱物10の温度に対応した出力信号を用いることによって、予熱及び加熱時における制御を行う。この誘導加熱調理器は、例えば、キッチンなどのキャビネットに組み込んで使用される。
本発明の実施の形態の誘導加熱調理器は、機器上面に設けられたトッププレート1と、高周波磁界を発生させることによって、トッププレート1上の被加熱物10を誘導加熱する加熱コイル2(外コイル2a及び内コイル2b)と、を備える。トッププレート1は、ガラスなどの電気絶縁物からなり、赤外線を透過する。加熱コイル2は、トッププレート1の下方に設けられている。加熱コイル2は、同心円状に2分割されて外コイル2aと内コイル2bを形成している。外コイル2aと内コイル2bの間に、隙間が設けられている。被加熱物10は、加熱コイル2の高周波磁界により発生した渦電流によって、発熱する。
トッププレート1の使用者側には、加熱の開始/停止などを使用者が指示するための操作部4が設けられている。また、操作部4と被加熱物10との間に表示部12が設けられている。操作部4及び表示部12の下方には、操作部4及び表示部12を照射するための光源14が設けられている。
赤外線センサ3は、外コイル2aと内コイル2bとの間の隙間の下方に設けられる。こ
の位置は、加熱コイル2の高周波磁界が強いため、被加熱物10の底面の略最高温度を検出することができる。被加熱物10の底面から放射された、被加熱物10の底面温度に基づく赤外線は、トッププレート1を通って入射し、外コイル2aと内コイル2bとの間の隙間を通って、赤外線センサ3により受光される。赤外線センサ3は、受光した赤外線を検出し、検出した赤外線量に基づいた赤外線検出信号35を出力する。
加熱コイル2の下方には、商用電源5から供給される交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑部6と、整流平滑部6から直流電圧を供給されて高周波電流を生成し、生成した高周波電流を加熱コイル2に出力するインバータ回路7とが設けられる。また、商用電源5と整流平滑部6との間に、商用電源5から整流平滑部6に流れる入力電流を検出するための入力電流検出部9が設けられている。
整流平滑部6は、ブリッジダイオードで構成される全波整流器61と、全波整流器61の出力端子間に接続された、チョークコイル62及び平滑コンデンサ63で構成されるローパスフィルタと、を有する。インバータ回路7は、スイッチング素子73(本実施の形態ではIGBT)と、スイッチング素子73と逆並列に接続されたダイオード72と、加熱コイル2に並列に接続された共振コンデンサ71と、を有する。インバータ回路7のスイッチング素子73がオン/オフすることによって、高周波電流が発生する。インバータ回路7と加熱コイル2は、高周波インバータを構成する。
本実施の形態の誘導加熱調理器は、さらに、インバータ回路7のスイッチング素子73のオン/オフを制御することによって、インバータ回路7から加熱コイル2に供給される高周波電流を制御する制御部8を有する。制御部8は、操作部4から送信される信号及び赤外線センサ3が検出した温度に基づいて、スイッチング素子73のオン/オフを制御する。
制御部8は、入力電力を積算する入力電力積算部81を含む。入力電力積算部81は、入力電流検出部9が検出した入力電流に基づいて、入力電力を積算する。例えば、入力電力積算部81は、予熱を開始してからの入力電力の積算値を算出する。
本実施の形態の誘導加熱調理器は、報知部13をさらに有する。報知部13は、例えば、電子音を出力するスピーカである。具体的には、報知部13は、予熱が完了したときに、予熱が完了したことを通知する電子音を出力する。
図2に、トッププレート1の上面図を示す。トッププレート1の上面又は下面には、被加熱物10の載置場所を示す、少なくとも2つの加熱部11が印刷により表示されている。加熱コイル2は、加熱部11の下方にそれぞれ配置される。加熱部11の手前側(使用者側)に、表示部12が設けられる。表示部12は、加熱コイル2の出力の大きさ、タイマーの残り時間、及び動作モードを識別するための文字などを表示する。動作モードとは、インバータ回路7の動作を、予熱、加熱、揚げ物、湯沸かし、及び炊飯に適した設定にするモードのことである。
操作部4は、表示部12の手前側(使用者側)に設けられる。操作部4は、複数の静電容量式のスイッチ4a〜4fを含む。スイッチ4a〜4eは、調理に関する指示を入力するためのスイッチであって、加熱部11の数に対応させて設けられている。
各スイッチ4a〜4fには、それぞれ特定の機能が割り当てられている。例えば、スイッチ4aは、調理の開始及び終了を制御する機能が割り当てられた切/入スイッチである。
スイッチ4bは、「加熱」「予熱加熱」「揚げ物」「湯沸かし」「炊飯」の調理メニューに適した動作モードに切り換える機能が割り当てられたメニュースイッチである。メニュースイッチ4bを押下することによって、「加熱」「予熱加熱」「揚げ物」「湯沸かし」「炊飯」の順に文字やイラストが点滅し、動作モードの選択が切り換えられる。「加熱」「予熱加熱」「揚げ物」「湯沸かし」「炊飯」の動作モードが選択されているときに、切/入スイッチ4aが操作されると、選択されている動作モードが決定され、決定された動作モードに対応する表示が点灯し、決定されなかった動作モードに対応する表示が消灯する。
スイッチ4cは、火力を上げる機能が割り当てられた火力設定スイッチである。スイッチ4dは、火力を下げる機能が割り当てられた火力設定スイッチである。「加熱」モードが設定されている場合、火力設定スイッチ4c及び4dによって、火力の設定が可能となる。
スイッチ4e、4fは、加熱時間を設定する機能が割り当てられたタイマースイッチである。
制御部8は、スイッチ4a〜4fが押下されたことを検知すると、押下されたスイッチに基づいて、インバータ回路7を制御して、加熱コイル2に供給する高周波電流を制御する。
図3(a)〜(c)に表示部12の表示の一例を示す。具体的には、図3(a)〜(c)は、「予熱加熱」モードを選択・決定したときの例を示している。メニュースイッチ4bが操作されて、「予熱加熱」モードが選択されているときは、「加熱」と「予熱」の文字が点滅する(図3(a))。この状態で、切/入スイッチ4aが操作されると、「予熱加熱」モードが決定され、予熱が開始される。このとき、「加熱」の文字が点灯し、「予熱」の文字が点滅する(図3(b))。制御部8は、予熱中は、火力設定スイッチ4c、4dが操作されてもその操作に基づいた火力変更を無効にする。
予熱が完了すると、「予熱」の文字が消え、「加熱」の文字だけが点灯したままとなり、且つ火力バー111が表示される(図3(c))。このときの火力バー111の表示は、予熱が完了したときの火力の値に対応している。図3(c)においては、予熱完了後の火力は「5」であることを示している。火力バー111を表示することによって、火力設定スイッチ4c、4dの操作が有効であることを使用者に示している。制御部8は、予熱が完了した後は、火力設定スイッチ4c、4dの操作に基づいた火力変更を有効にする。なお、予熱完了後は火力バーを表示せず、使用者が火力設定スイッチを操作した後に火力バーを表示する構成でもよい。
図4に、赤外線センサ3の回路図を示す。赤外線センサ3は、フォトダイオード31と、オペアンプ32と、抵抗33、34とを有する。抵抗33、34の一端はフォトダイオード31に接続され、他端はオペアンプ32の出力端子及び反転出力端子にそれぞれ接続されている。フォトダイオード31は、トッププレート1を透過するおよそ3ミクロン以下の波長の赤外線が照射されると電流が流れるシリコン等で形成された受光素子である。フォトダイオード31により発生した電流は、オペアンプ15によって増幅され、被加熱物10の温度を示す赤外線検出信号35(電圧値Vに相当)として、制御部8に出力される。赤外線センサ3は、被加熱物10から放射される赤外線を受光するため、トッププレート1を介して温度を検出するサーミスタと比較して、熱応答性が良い。
図5に、赤外線センサ3の出力特性を示す。図5において、横軸は調理容器などの被加熱物10の底面温度であり、縦軸は赤外線センサ3が出力する赤外線検出信号35の電圧
値を示す。赤外線検出信号35は、外乱光の影響に基づく出力特性35a〜35cを有する。出力特性35aは、外乱光が入っていない場合、すなわち被加熱物10から放射される赤外線のみを受光した場合の赤外線検出信号35の出力を示している。出力特性35bは、赤外線センサ3に弱い外乱光が入射している場合の赤外線検出信号35の出力を示している。出力特性35cは、例えば、太陽光等の強い外乱光が入っている場合の赤外線検出信号35の出力を示している。
本実施の形態においては、炒め物など高火力が必要なときの予熱を行うことを目的としているため、予熱時の目標温度が高い(例えば、280℃)。そのため、高温時の出力が得られればよい。そこで、本実施の形態の赤外線センサ3は、出力特性35aで示すように、被加熱物10の底面温度が約250℃以上のときに赤外線検出信号35を出力し、約250℃未満のときは赤外線検出信号35を出力しない特性を有する。この場合の「赤外線検出信号35を出力しない」とは、赤外線検出信号35を全く出力しないだけでなく、実質的に出力しないこと、すなわち制御部8が赤外線検出信号35の大きさの変化に基づいて被加熱物10の底面の温度変化を実質的に読み取れない程の微弱な信号を出力することを含む。赤外線検出信号35の出力値は、被加熱物10の温度が約250℃以上になると、指数関数的に増加する。
赤外線センサ3に弱い外乱光が入射している場合は、出力特性35bで示すように、約250℃未満のときであっても外乱光による小さな値の信号が出力される。また、太陽光等の強い外乱光が入っている場合は、出力特性35cのように、約250℃未満のときであっても、大きな値の信号が出力される。
このように、赤外線センサ3から出力される赤外線検出信号35は外乱光による影響を受けてしまう。そこで、本実施の形態において、予熱の完了、すなわち、被加熱物10が目標温度に達したかどうかは、予熱を開始したときからの赤外線検出信号35の電圧値Vの出力増加量ΔVが所定の増加量を超えたかどうかによって判断する。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、図6の(a)、(b)、(c)にそれぞれ、「予熱加熱」モードが行われたれたときの調理容器の温度(℃)、赤外線センサ3の出力増加量(ΔV)、加熱電力量(W)をそれぞれ示す。図6(a)(b)(c)の横軸は、時間を示している。また、図6(b)の第1出力増加量ΔV1は、予熱を開始し始めてからの赤外線センサ3の出力増加量ΔVを示している。
メニュースイッチ4bが操作されて「予熱加熱」モードが選択されると、制御部8は、所定の加熱電力量(第1の加熱出力、例えば、3kW)で予熱を開始する。赤外線センサ3の出力増加量ΔVが第1の所定増加量ΔV1に達するまでの間、第1の加熱出力で予熱が継続される(予熱モード)。赤外線センサ3の出力増加量ΔVが第1の所定増加量ΔV1に達すると、被加熱物10が予熱の目標温度に達したと判断し、報知部13から予熱完了を通知する電子音を出力する。
予熱が完了した後は、待機モードに移行する。待機モードとは、予熱完了後、使用者により火力設定が行われるまでの間、予熱完了時の被加熱物10の温度を維持するためのモードである。待機モードでは、予熱モードよりも小さな加熱電力量(第2の加熱出力、例えば、1kW)で加熱を始める。
また、同時に赤外線センサの出力増加量ΔVが第1の所定増加量ΔV1未満である場合、制御部8は、予熱を開始してからの入力電力の積算値が所定値を超えたかどうかを判断
する。入力電力の積算値が所定値を超えた場合、予熱完了報知を行う。被加熱物10が、アルミのような光沢のある金属の調理容器である場合、赤外線の放射率が極めて低いため、被加熱物10の温度が上昇しても、赤外線センサの出力増加量ΔVはすぐに上昇しない。そこで、本実施の形態においては、被加熱物10が金属鍋であった場合でも、予熱の完了が正確に行えるように、予熱を開始してからの入力電力の積算値に基づいて予熱完了を行う。
また、図7に記すように、前述した入力電力の積算値は、加熱コイルの同時使用による総電力の出力規制で第1加熱出力が所定出力よりも低い出力で加熱を行う場合、積算値の第1所定値は、第1加熱出力に応じて値を切り替える。なお、出力規制による値の大小関係は図7に記す通りとする。
出力規制が解除されて第1加熱出力が出力規制前の加熱出力に復帰するとした場合、積算値の第1所定値は出力規制前の値には切り替えない。これは、積算値が予熱報知目標温度を検知しているわけではなく、出力規制前の積算値が出力規制後の積算値よりも小さい値であるため、加熱出力が復帰した瞬間に予熱完了報知(目標温度よりも低めの温度で)してしまうことを防ぐためである。また、積算値を出力規制前の値には切り替えない場合において、切り替え後の積算値が大きめであっても赤外線センサと併用しているので、加熱出力が(最高火力)復帰しても過加熱になることはない。
また、出力規制がかかった場合、赤外線センサの出力値の増加量は第1所定増加量ΔV1に短時間では到達できない加熱出力である場合には、第1所定増加量ΔV1よりも小さい第2所定増加量ΔV2に切り替えることで、所定の予熱目標温度近傍で検知を行わせ、予熱報知に到達させることができる。
出力規制が解除された場合、記赤外線センサの出力値の増加量は第2所定増加量ΔV2から第1所定増加量ΔV1に切り替えてもよい。
また、待機モードへの移行は、第1所定増加量または第1所定値のいずれか先に超えた方を優先する構成とする。
以上のように、本実施の形態においては、熱応答性の良い赤外線センサ3によって、被加熱物10の温度を検出しているため、被加熱物10の実際の温度を正確に検出することができる。例えば、調理容器の底面が反っていたり、調理容器の底面の厚みが薄い場合であっても、被加熱物10の実際の温度を、時間的な遅れが発生することなく、正確に検出することができる。よって、高火力(第1の加熱出力、例えば3kW)で予熱を開始しても、被加熱物10の温度が目標温度をはるかに超えることはなく、被加熱物10の温度が目標温度に達したことを赤外線センサ3によりすぐに検知できる。そのため、高火力で予熱を開始することができる。よって、短時間で目標温度に達する。そのため、少量油で且つ高火力で調理を開始するような炒め物調理時であっても、加熱前の予熱を短時間で完了させることができる。
この構成において、加熱部の同時使用による総電力の出力規制により第1の加熱出力が低めになって、赤外線センサ3の出力が出にくくなり、予熱の目標温度に短時間で到達できなくなった場合でも、出力規制のレベルに応じて、予熱報知を行うための入力電力の積算値(第1所定値)を切り替え、目標温度近傍相当において予熱報知を短時間で確実に行わせることができる。
また、出力規制がかかった場合、赤外線センサの出力値の増加量は第1所定増加量に短時間では到達できない加熱出力である場合には、第1所定増加量よりも小さい第2所定増
加量に切り替えることで、所定の予熱目標温度近傍で検知を行わせ、予熱報知温度に到達させることができる。
また、赤外線センサ3の受光素子として、シリコンのフォトダイオード31を用いているため、赤外線センサ3を安価にすることができる。
また、赤外線センサ3の出力増加量だけでなく、入力電力の積算値に基づいて、予熱を完了させるため、放射率の極めて低い調理容器であっても、過加熱を防ぎ、適切な予熱制御を行うことができる。
また、報知部13は、音声ガイドを出力するスピーカや、LED、液晶などであってもよい。
なお、本実施の形態において、赤外線センサ3は、約250℃以上のときに赤外線検出信号35を出力したが、この値は約250℃に限定しない。例えば、250℃より低い温度や高い温度であっても良い。但し、赤外線センサ3を安価な構成にすることや制御部8の回路のバラツキ等を考慮すると、赤外線検出信号35の出力の開始は、240℃から260℃の範囲内の温度が好ましい。
本発明の誘導加熱調理器は、短時間で、調理容器の予熱を完了することができるため、炒め物調理などが行われる一般家庭やレストランなどで使用される誘導加熱調理器に有用である。
本発明の実施の形態の誘導加熱調理器の構成を示すブロック図 図1のトッププレートの上面図 (a)「予熱加熱」モードを選択中の表示部の表示例を示す図(b)予熱中の表示部の表示例を示す図(c)予熱完了後の表示部の表示例を示す図 図1の赤外線センサの回路図 図4の赤外線センサの特性図 (a)調理容器の温度を示す図(b)赤外線センサの出力増加量を示す図(c)加熱電力量を示す図 総電力規制時の各種値の切り替えを示す図およびその大小関係を示す図
符号の説明
1 トッププレート
2 加熱コイル
2a 外コイル
2b 内コイル
3 赤外線センサ
4 操作部
4a〜4f スイッチ
5 商用電源
6 整流平滑部
7 インバータ回路
8 制御部
9 入力電流検出部
10 被加熱物
11 加熱部
12 表示部
13 報知部
14 光源
31 フォトダイオード
32 オペアンプ
61 全波整流器
62 チョークコイル
63 平滑コンデンサ
71 共振コンデンサ
72 ダイオード
73 スイッチング素子
81 入力電力積算部

Claims (7)

  1. 赤外線が透過する材料で形成されたトッププレートと、高周波電流を供給されることによって、前記トッププレート上に載置された調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルは少なくとも2つ以上有し、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の動作モードを設定するための操作部と、前記調理容器の底面から放射され、前記トッププレートを透過した赤外線を検出する赤外線センサと、前記赤外線センサの出力に基づいて、前記インバータ回路の出力を制御する制御部と報知部とを有し、前記制御部は、入力電力を積算する入力電力積算部を備え、且つ前記加熱コイルを複数同時使用する場合には、総消費電力を超えないように出力規制を行い、前記操作部は、予熱モードを選択するための予熱選択部を有し、前記予熱モードが選択されると、前記調理容器を前記予熱モードに対応する第1加熱出力で加熱し、前記第1加熱出力で加熱を開始してからの前記赤外線センサの出力値の増加量が第1所定増加量を超えるか、前記入力電力積算部よって積算された前記第1加熱出力で加熱を開始してからの入力電力の積算値が第1所定値を超えると、前記報知部は予熱が完了したことを報知し、且つ前記第1加熱出力より低い第2加熱出力で加熱する待機モードに移行し、前記待機モードへの移行は、前記第1所定増加量または前記第1所定値のいずれか先に超えた方を優先する構成とし、前記待機モードへ移行する前に、前記加熱コイルの同時使用による前記出力規制で前記第1加熱出力が所定出力よりも低い出力で加熱を行う場合、前記積算値の前記第1所定値は、前記第1加熱出力に応じて値を切り替えることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記出力規制が解除されて前記第1加熱出力が前記出力規制前の加熱出力に復帰しても、前記積算値の前記第1所定値は前記出力規制前の値に切り替えない請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記出力規制がかかった場合、前記赤外線センサの出力値の増加量は前記第1所定増加量よりも小さい第2所定増加量に切り替える請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記出力規制が解除された場合、前記赤外線センサの出力値の増加量は前記第1所定増加量に切り替える請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記誘導加熱調理器は表示部をさらに備え、前記表示部は前記待機モード移行前の前記出力規制中に所定の表示を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記誘導加熱調理器は音声出力部をさらに備え、前記音声出力部は前記待機モード移行前の前記出力規制中の状態を音声で知らせる請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記赤外線センサは、シリコンのフォトダイオードを備える請求項1に記載の誘導加熱調理器。
JP2008239139A 2008-09-18 2008-09-18 誘導加熱調理器 Active JP5029550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008239139A JP5029550B2 (ja) 2008-09-18 2008-09-18 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008239139A JP5029550B2 (ja) 2008-09-18 2008-09-18 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010073466A JP2010073466A (ja) 2010-04-02
JP5029550B2 true JP5029550B2 (ja) 2012-09-19

Family

ID=42205060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008239139A Active JP5029550B2 (ja) 2008-09-18 2008-09-18 誘導加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5029550B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5690995B2 (ja) * 2010-11-29 2015-04-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 誘導加熱調理器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3967689B2 (ja) * 2003-03-14 2007-08-29 三菱電機株式会社 加熱調理器並びに加熱制御方法。
JP4421392B2 (ja) * 2004-06-21 2010-02-24 株式会社東芝 加熱調理器
JP4311383B2 (ja) * 2005-07-25 2009-08-12 パナソニック株式会社 電磁誘導加熱調理器
JP2007227284A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010073466A (ja) 2010-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5641488B2 (ja) 誘導加熱調理器
JPWO2008155923A1 (ja) 誘導加熱調理器
JP2007287702A (ja) 誘導加熱調理器
JP5029550B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5218286B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4973568B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2009043587A (ja) 誘導加熱調理器
JP4251231B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5182172B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2012248499A (ja) 誘導加熱調理器
JP4996289B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP6101930B2 (ja) 誘導加熱調理器
JPWO2011089901A1 (ja) 誘導加熱調理器およびそのプログラム
JPWO2011155188A1 (ja) 誘導加熱調理器
JP5109963B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2008060088A (ja) 誘導加熱調理器
JP2011150796A (ja) 誘導加熱調理器、およびそのプログラム
JP5845440B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2014086197A (ja) 誘導加熱調理器
JP4265391B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2011009031A (ja) 誘導加熱調理器
JP4251065B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5640637B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2014229425A (ja) 誘導加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100915

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20101013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120611

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5029550

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3