JPWO2007004259A1 - 超微細部品の取り外し方法、及び装置 - Google Patents

超微細部品の取り外し方法、及び装置 Download PDF

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Abstract

超微細部品を確実に取り外すことができると共に、はんだランド、基板及び周囲の部品に熱的ダメージを与えずに、基板上に残存するはんだを整地できるようにする。超微細部品12における基板11の反対側の表面12aに熱硬化性接着剤15を設け、超微細部品12における基板11の反対側の表面12a内に収まる大きさの断面積を有する部品保持用ピン13の先端を、熱硬化性接着剤15を通して超微細部品12の表面12aに当接させる。次に、熱硬化性接着剤15を加熱することにより硬化させて、部品保持用ピン13と超微細部品12とを固定する。また、超微細部品12と基板11間のはんだ16を加熱することにより、はんだ16を溶融し、部品保持用ピン13を基板11から離間する方向に移動させる。これによって、超微細部品12が基板11から取り外される。

Description

本発明は、一辺が1mm程度以下のチップ部品のような超微細部品の取り外し方法、及び装置に関する。
従来、基板に搭載された角チップ部品のリワークによる部品の取り外しは、作業員が先細のはんだ鏝や、ピンセット状のはんだ鏝などを用いて、角チップ部品と基板間のはんだを溶融した後、角チップ部品を持ち上げて取り外していた。
しかし、従来の人手によって角チップ部品を取り外す方法では、それ程精密な作業を行うことはできない。このため、例えば一辺が1mm以下の角チップのような超微細部品を取り外すのは困難であった。
また、超微細部品をはんだ鏝で加熱するためには、はんだ鏝が他の部品に接触しないようにする必要がある。そのため、はんだ鏝の先端を直径1mm以下に細くする必要がある。しかし、はんだ鏝の先端が細くなると、熱容量が小さくなる。
一方、最近ははんだの鉛フリー化が促進され、はんだの溶融温度が高くなっている。このように鉛フリー化により溶融温度が高くなったはんだは、上記のように先端が直径1mm以下で熱容量が小さいはんだ鏝を用いて、十分に溶融することは困難である。
このため、作業性が悪くなるという問題があった。また、はんだが十分に溶融する前に部品を持ち上げてしまうことがあった。この場合は、はんだランドへダメージを与えたり、所定の加熱時間を超過してしまうことにより基板へ熱的ストレスを与えてしまうなどの問題が発生する。
そこで、このような問題を解決するため、専用のリワーク装置が提案されている。このリワーク装置では、バキュームノズルにより取り外すべき部品上面が吸引される。この状態で、部品と基板間のはんだが温風により加熱されて溶融される。この後、バキュームノズルが上方に移動される。これによって、部品が基板から取り外される。
しかしながら、従来の専用リワーク装置では、バキュームノズルを使用しているため、部品が基板に傾いて実装されている場合には、この部品をバキュームノズルによって吸着できないという問題があった。この場合には、超微細部品を取り外すことができない。
このような問題を解決するため、バキュームノズルの吸着口の直径を大きくしたり、吸引力を大きくすることが考えられる。しかし、吸着口の直径や吸引力を大きくすると、部品そのものがバキュームノズル内に吸い込まれるという問題が発生する。また、バキュームノズルにはんだが吸い取られてバキュームノズルが目詰まりするなどの問題が発生する。
更に、従来の専用リワーク装置は、部品が基板から取り外された後、基板上に残存するはんだを整地するため、はんだが硬化してから再加熱する必要があった。この場合は、はんだランド、基板及び周囲の部品に対して熱的ダメージを与えるおそれがあった。
特開2004−260053号公報 特開2001−7508号公報 特開2005−5460号公報
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、超微細部品を確実に取り外すことができると共に、はんだランド、基板及び周囲の部品に熱的ダメージを与えることなく、基板上に残存するはんだを整地できる超微細部品の取り外し方法、及び装置の提供を課題とする。
本発明は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
(1)本発明は、
基板にはんだ付けされている超微細部品を前記基板から取り外す方法であって、
前記超微細部品における前記基板の反対側の表面に熱硬化性接着剤を設けるステップと、
部品保持用ピンの先端を、前記熱硬化性接着剤を通して前記超微細部品の前記表面に当接させるステップと、
前記熱硬化性接着剤を加熱することにより、前記熱硬化性接着剤を硬化させて前記部品保持用ピンと前記超微細部品とを固定するステップと、
前記超微細部品と前記基板間のはんだを加熱することにより、前記はんだを溶融するステップと、
前記部品保持用ピンを前記基板から離間する方向に移動させることより、前記超微細部品を前記基板から取り外すステップと、
を含む。
本発明では、部品保持用ピンを熱硬化性接着剤によって超微細部品に固定し、超微細部品と基板間のはんだを溶融した後、部品保持用ピンを基板から離間する方向に移動させることにより超微細部品を取り外す。
従って、超微細部品が基板に対して傾いて実装されている場合でも、部品保持用ピンに超微細部品を確実に固定できる。これにより、超微細部品を確実に取り外すことができる。
(2)前記はんだが溶融された後、前記はんだ内にはんだ整地用ピンを埋め込むステップと、
前記はんだが溶融されている状態で前記はんだ整地用ピンを前記基板から離間する方向に移動させることにより、前記はんだ整地用ピンに付着した前記はんだの一部を除去するステップと、
前記はんだの一部を前記はんだ整地用ピンに付着させて除去した後、前記基板上に残存する前記はんだを継続して加熱するステップと、
を含むことができる。
この場合は、超微細部品を取り除くと同時に、基板上に残存するはんだを継続して加熱することによりはんだを整地できる。従って、基板上に残存するはんだが冷却されて硬化した後、このはんだを整地するために再加熱するようなことが必要ないので、はんだランド、取り除かれた超微細部品の周囲に配置されていた部品、及び基板に熱的ダメージを与えるのを防止できる。
(3)また、本発明は、
基板にはんだ付けされた超微細部品を取り外す超微細部品取り外し装置であって、
所定の断面積を有する部品保持用ピンと、
前記部品保持用ピンを前記基板に対して接近及び離間する方向に移動させるピン上下駆動部材と、
前記超微細部品の前記基板と反対側の表面に設けられた熱硬化性接着剤、及び前記超微細部品と前記基板間の前記はんだを加熱する加熱部材と、
を備えた。
(4)前記加熱部材は、ソフトビーム発生部を有することが好ましい。この場合は、取り外すべき超微細部品の周囲の部品や、基板に熱的ダメージを与えることを防止できる。ソフトビームとしては、白熱光を例示できる。
(5)前記ピン上下駆動部材には、前記部品保持用ピンの両側に配置され、前記超微細部品の両側に露出されている前記はんだに当接可能であると共に、前記基板側に弾性的に付勢されているはんだ整地用ピンを有しているのが望ましい。
この場合は、はんだ整地用ピンが上記部品保持用ピンと一体的に降下され、はんだが溶融する前にはんだ整地用ピンがはんだに当接される。この状態で、はんだが溶融すると、はんだ整地用ピンが基板側への弾性付勢力によって、はんだ内に埋め込まれる。
(6)前記部品保持用ピンの前記所定の断面積は、前記超微細部品の前記表面内に収まる大きさであることが望ましい。
この場合は、基板上における超微細部品同士の間隔が狭い場合でも、部品保持用ピンが降下されたとき、この部品保持用ピンが取り外すべき超微細部品に隣接する他の超微細部品に接触するのを防止できる。
以上説明したように、本発明によれば、部品保持用ピンを超微細部品に熱硬化性接着剤によって固定し、この部品保持用ピンを上昇させることによって超微細部品を取り外すことができる。
従って、超微細部品が基板に傾いて実装されている場合でも、部品保持用ピンを超微細部品に確実に固定できるので、超微細部品を確実に取り外すことができる。
また、部品保持用ピンの両側にはんだ整地用ピンを設け、超微細部品が取り外された後、継続してはんだを加熱する場合は、超微細部品を取り除いた後、即座に基板上に残存するはんだを整地できる。
従って、はんだが冷却されて硬化した後で、はんだを整地するために再加熱する必要がないので、はんだランド、取り外すべき超微細部品の周囲の部品、及び基板に熱的ダメージを与えるのを防止できる。
本発明に係る超微細部品の取り外し装置を示す図である。 本発明に係る部品保持用ピン及びはんだ整地用ピンを示す図であり、図1のA矢視図である。 本発明に係る部品保持用ピンと超微細部品との関係、及びはんだ整地用ピンとはんだとの関係を示す図であり、図2のB−B断面図である。 本発明に係る超微細部品の取り外し方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 超微細部品の取り外し装置
11 基板
12 超微細部品
12a 超微細部品の表面(基板の反対側の面)
12b 端子部
13 部品保持用ピン
14 ピン上下駆動部材
15 熱硬化性接着剤
16 超微細部品
17 加熱部材
18 整地用ピン
20 XYステージ
21 はんだランド
25 アーム
26 移動部
27 サブアーム
28 弾性付勢部
29 圧縮コイルバネ
29 筒状部材
30 ポストフラックス
32 ネジ部材
33 ナット部材
34 モータ
35 ソフトビーム発生部
36 絞りレンズ
37 マスク部材
37a 孔
38 カバー部材
超微細部品を基板から確実に取り外すことができ、且つ、はんだランド、取り外すべき超微細部品の周辺部品、及び基板に熱的ダメージを与えることなく、基板に残存するはんだを整地するという目的を実現した。
以下、本発明に係る超微細部品の取り外し方法及び装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る超微細部品の取り外し装置1を示す。この超微細部品の取り外し装置1は、基板11にはんだ付けされている超微細部品12を基板11から取り外す装置である。
この超微細部品の取り外し装置1は、所定の断面積を有する部品保持用ピン13と、この部品保持用ピン13を基板11に対して接近及び離間する方向に移動させるピン上下駆動部材14と、超微細部品12の表面12aに設けられた熱硬化性接着剤15及び超微細部品12と基板11間のはんだ16を、所定の温度に加熱する加熱部材17とを備えている。
本実施形態では、部品保持用ピン13の断面積は、超微細部品12における基板11の反対側の表面12a内に収まる大きさを有している。
また、この超微細部品の取り外し装置1は、ピン上下駆動部材14に設けられたはんだ整地用ピン18を有している。このはんだ整地用ピン18は、図2に示すように、上記部品保持用ピン13の両側に配置され、超微細部品12の両側に露出されているはんだ16に当接可能である。また、はんだ整地用ピン18は、後述する弾性付勢部28によって基板11側に弾性的に付勢されている。
なお、図1中の符号20は基板11を水平面内でXY方向に移動させるXYステージ、21は基板11に設けられたはんだランド(導体パターン)である。
次に、上記各構成要素について説明する。なお、以下で説明する以外の構成要素は、一般的なものを使用できるので、その詳細な説明を省略する。
上記超微細部品12としては、一辺が1mm以下、他の一辺が0.5mm以下の角チップを例示できる。このように非常に小さな超微細部品12は、作業員が人手によりはんだ鏝を用いて基板11から取り外すのは困難である。
上記部品保持用ピン13は棒状に形成されている。また、図3に示すように、部品保持用ピン13の断面が円形に形成されている。この部品保持用ピン13の断面積は、超微細部品12の表面12a内に収まる大きさを有している。
本実施形態では、はんだ整地用ピン18は、部品保持用ピン13と同様に棒状である。また、はんだ整地用ピン18の断面は円形に形成されている。更に、はんだ整地用ピン18の断面積は、超微細部品12の表面12a内に収まる大きさを有している。
上記ピン上下駆動部材14は、図1に示すように、適宜な長さを有する水平アーム25と、この水平アーム25を上下移動させる移動部26とを有している。
水平アーム25は、図2に示すように、断面が四角形の長尺部材である。この水平アーム25の先端には、上記部品保持用ピン13が上下方向の位置を調整できるように取り付けられている。
また、この水平アーム25の先端には、両側に延びるサブアーム27,27が設けられている。これらのサブアーム27,27の先端には、弾性付勢部28を介して上記はんだ整地用ピン18,18が設けられている。
上記弾性付勢部28は、有底の筒状部材40と、この筒状部材40内に設けられた圧縮コイルばね29とを有している。筒状部材40内には、はんだ整地用ピン18の上端部が挿入されている。そして、はんだ整地用ピン18が、圧縮コイルばね29によって基板11側に付勢されている。
また、両側の弾性付勢部28,28における筒状部材29,29の間隔は、超微細部品12における端子部12b,12bの外側の間隔Lより僅かに大きい。これにより、弾性付勢部28,28に設けられたはんだ整地用ピン18,18が、超微細部品12の側方に露出されているはんだ16,16に当接可能となる。
なお、はんだ整地用ピン18,18が、はんだ16,16に当接される前に、はんだ整地用ピン18,18の先端にポストフラックス30が塗布される。このポストフラックス30は、はんだ16になじむ特性を有している。
図1に示すように、上記ピン上下駆動部材14の移動部26は、ネジ部材32とこのネジ部材32に螺合されたナット部材33とを有している。上記水平アーム25は、ナット部材33に取り付けられている。また、ネジ部材32には、正逆回転可能なモータ34が連結されている。
モータ34が回転すると、ネジ部材32が回転される。これにより、ナット部材33がネジ部材32上をスライド移動し、水平アーム25、部品保持用ピン13及びはんだ整地用ピン18,18が上又は下に移動する。
上記加熱部材17は、図1に示すように、ソフトビーム発生部35と、絞りレンズ36と、マスク部材37と、カバー部材38とを有している。
ソフトビーム発生部35は、白色光を発生する。このソフトビーム発生部35としては、例えばハロゲンランプなどを例示できる。絞りレンズ36としては、凹レンズを例示できる。この絞りレンズ36は、ソフトビーム発生部35で発生した光を集光する、ソフトビームは、レーザに比べて加熱温度及び加熱時間の制御が容易である。
マスク部材37は、所定の大きさの孔37aを有している。絞りレンズ36で集光されたソフトビームは、孔37aを通して所定の範囲にのみ照射される。孔37aは、取り外すべき超微細部品12及びこの超微細部品12の側方に露出するはんだ16を含む範囲に相当する大きさを有している。また、孔37aは、ソフトビームが、取り外すべき超微細部品12の周囲の部品など、所定の範囲以外には照射されない形状及び大きさに形成されている。
この加熱部材17は、ソフトビーム発生部35と絞りレンズ36間の距離、絞りレンズ36とマスク部材37間の距離を調整することによって、ソフトビームの焦点距離を調整できる。
次に、この超微細部品の取り外し装置1により、基板11に実装されている超微細部品12を取り外す方法について、図4を参照して説明する。
まず、前準備として、取り外すべき超微細部品12が部品保持用ピン13の直下に配置される前に、超微細部品12の上面(表面)12aに熱硬化性接着剤15が適量塗布される(S1)。このときには、熱硬化性接着剤15は未だ軟化している。
次に、はんだ整地用ピン18,18の下端面に、ポストフラックス30が塗布される(S2)。このときには、部品保持用ピン13及びはんだ整地用ピン18,18が上昇限界位置に配置されている。
次に、XYステージ20によって基板11のXY方向の位置が調整される。これにより、超微細部品12が部品保持用ピン13の直下に配置される。また、超微細部品12の端子部12b,12bから側方に突出しているはんだ16,16が、はんだ整地用ピン18,18の直下に配置される(S3)。
次に、ピン上下駆動部材14の水平アーム25が降下される。そして、この水平アーム25に取り付けられている部品保持用ピン13、及びはんだ整地用ピン18,18が、それぞれ超微細部品12の表面12aと、はんだ16に当接される(S4)。
次に、加熱部材17のソフトビーム発生部35から、ソフトビームが照射される。このソフトビームは、絞りレンズ36及びマスク部材37の孔37aを通過して、対象となる超微細部品12、熱硬化性接着剤15、及び対象となる超微細部品12から側方に露出しているはんだ16を含む所定の範囲に照射される(S5)。
ソフトビームが熱硬化性接着剤15に所定の時間照射されると、熱硬化性接着剤15が硬化する。これにより、部品保持用ピン13と超微細部品12とが固定される(S6)。
また、ソフトビームがはんだ16に所定の時間照射されて、はんだ16が溶融される。そして、圧縮コイルバネ29によってはんだ16側に弾性的に付勢されているはんだ整地用ピン18が、基板11側に移動して、溶融されたはんだ16内に埋め込まれる(S7)。
このとき、溶融されたはんだ16がはんだ整地用ピン18に塗布されているポストフラックス30になじみ、はんだ整地用ピン18にはんだ16が付着する。
次に、ピン上下駆動部材14の水平アーム25が上昇し、部品保持用ピン13及びはんだ整地用ピン18,18が、基板11から離間する方向に移動される(S8)。
これにより、部品保持用ピン13に固定された超微細部品12に上昇力が作用する。このときには、超微細部品12と基板11間のはんだ16が溶融されているので、部品保持用ピン13の上昇によって、超微細部品12が基板11から取り外される。
また、はんだ整地用ピン18の上昇によって、これに付着しているはんだ16の一部が除去される。
このようにして、超微細部品12が基板11から取り外されると同時に、はんだランド21上のはんだ16,16の一部が除去された後、ソフトビームの照射が所定の時間、例えば数秒間に亘って継続される(S9)。
これにより、はんだランド21上に残存しているはんだ16が、所定の時間だけ溶融状態を保持する。また、はんだ16には、はんだ整地用ピン18に塗布されていたポストフラックス30の一部が転写されている。
そして、溶融したはんだ16がポストフラックス30になじむことにより、はんだ16が一部除去されたときに生じた凹凸の深さが減少する。これにより、はんだ16がかまぼこ状に整地される。
ソフトビームが所定の時間照射された後、ソフトビームが停止される(S10)。
このように、本発明に係る超微細部品の取り外し装置1、及びこれを用いた超微細部品の取り外し方法では、所定の断面積を有する部品保持用ピン13が、熱硬化性接着剤15によって超微細部品12に固定される。
そして、超微細部品12と基板11間のはんだ16が、ソフトビームで加熱されて溶解された後、部品保持用ピン13が上昇される。これにより、超微細部品12が基板11から取り外される。
従って、超微細部品12が基板11に対して傾いて実装されている場合でも、部品保持用ピン13を超微細部品12に確実に固定できるので、超微細部品12を確実に取り外すことができる。
また、超微細部品12が取り外されると同時に、はんだ整地用ピン18によってはんだ16の一部が除去される。この後、はんだランド21上に残存するはんだ16が、ソフトビームによって所定の時間継続して加熱される。これにより、はんだ16の整地が行われる。
つまり、超微細部品12の取り外しに連続して、基板11上に残存するはんだ16の整地が行われる。
これにより、はんだランド21上に残存するはんだ16を整地するために、はんだ16が冷却されて硬化してから、はんだ16を再加熱する必要がない。
従って、はんだランド21、取り外された超微細部品12の周囲に配置されていた部品、基板11に熱的ダメージを与えるのを防止できる。
また、熱硬化性接着剤15及びはんだ16を含む所定の範囲に、ソフトビームがスポット的に照射される。従って、取り外すべき超微細部品12の周囲の部品などが過剰に過熱されるのを防止できるので、これらの部品などに熱的ダメージを与えることを防止できる。
また、取り外すべき超微細部品12の周囲の部品と基板11間のはんだ16が再溶融されるのを防止できるので、基板11の信頼性が低下するのを防止できる。
更に、はんだ16がソフトビームによって加熱されるので、鉛フリーはんだのように溶融温度が高いはんだを使用した場合でも、はんだ16を確実に溶融できる。
更に、はんだ16を加熱するために加熱温度及び加熱時間を制御するのが容易なソフトビームを使用したので、はんだ16の周囲の部品を過剰に過熱するのを防止できる。これにより、はんだ16の周囲の部品に熱的ダメージを与えるのを防止できる。
なお、ソフトビームに代えてレーザを使用した場合には、加熱温度及び加熱時間などの制御が困難であり、はんだ16の周囲の部品を過剰に加熱してしまうおそれがある。従って、レーザを使用するのは好ましくない。
また、部品保持用ピン13及びはんだ整地用ピン18が棒状であり、その断面積が、超微細部品12の基板11と反対側の表面12a内に収まる大きさを有している。
これにより、部品保持用ピン13及びはんだ整地用ピン18が基板11に向けて降下される際に、部品保持用ピン13及びはんだ整地用ピン18が、対象となる超微細部品12の周囲の部品に干渉するのを防止できる。
従って、部品間の間隔に制約されることなく、超微細部品12の取り外しが可能となる。
なお、上記の実施形態では、加熱部材としてソフトビーム発生部35を用いたが、加熱部材としてヒータなどを使用することができる。
本発明は、コンピュータなど各種の情報処理機器における基板のリワークに利用できる。

Claims (6)

  1. 基板にはんだ付けされている超微細部品を前記基板から取り外す方法であって、
    前記超微細部品における前記基板の反対側の表面に熱硬化性接着剤を設けるステップと、
    部品保持用ピンの先端を、前記熱硬化性接着剤を通して前記超微細部品の前記表面に当接させるステップと、
    前記熱硬化性接着剤を加熱することにより、前記熱硬化性接着剤を硬化させて前記部品保持用ピンと前記超微細部品とを固定するステップと、
    前記超微細部品と前記基板間のはんだを加熱することにより、前記はんだを溶融するステップと、
    前記部品保持用ピンを前記基板から離間する方向に移動させることより、前記超微細部品を前記基板から取り外すステップと、
    を含む超微細部品の取り外し方法。
  2. 前記はんだが溶融された後、前記はんだ内にはんだ整地用ピンを埋め込むステップと、
    前記はんだが溶融されている状態で前記はんだ整地用ピンを前記基板から離間する方向に移動させることにより、前記はんだ整地用ピンに付着した前記はんだの一部を除去するステップと、
    前記はんだの一部を前記はんだ整地用ピンに付着させて除去した後、前記基板上に残存する前記はんだを継続して加熱するステップと、
    を含む請求項1に記載の超微細部品の取り外し方法。
  3. 基板にはんだ付けされた超微細部品を取り外す超微細部品取り外し装置であって、
    所定の断面積を有する部品保持用ピンと、
    前記部品保持用ピンを前記基板上の前記超微細部品に接近及び離間する方向に移動させるピン上下駆動部材と、
    前記超微細部品の表面に設けられた熱硬化性接着剤、及び前記超微細部品と前記基板間の前記はんだを加熱する加熱部材と、
    を備えた超微細部品取り外し装置。
  4. 前記加熱部材は、ソフトビーム発生部を有する請求項3に記載の超微細部品の取り外し装置。
  5. 前記ピン上下駆動部材には、前記部品保持用ピンの両側に配置され、前記超微細部品の両側に露出されている前記はんだに当接可能であると共に、前記基板側に弾性的に付勢されているはんだ整地用ピンが設けられている請求項4に記載の超微細部品取り外し装置。
  6. 前記部品保持用ピンの前記所定の断面積は、前記超微細部品の前記表面内に収まる大きさである請求項3に記載の超微細部品の取り外し装置。
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