JPWO2005094066A1 - 情報信号処理装置、機能ブロック制御方法および機能ブロック - Google Patents

情報信号処理装置、機能ブロック制御方法および機能ブロック Download PDF

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Abstract

この発明は、情報信号に対して複数の機能ブロックを用いて一連の処理を行うものにあって、機能ブロックのバージョンアップによる機能のアップグレードを容易に行い得る情報信号処理装置等に関する。制御ブロック110は、共通コマンドを発行し、制御バス111を介して制御ブロック120に送る。機能ブロック120の制御I/F120は、共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるときは、この共通コマンドを機能ブロック内コマンドに変換し、それを機能部120eに供給する。機能ブロック120を共通コマンドに応じて、適応的に動作させることができる。所定の機能ブロックをバージョンアップして機能のアップグレードを図る場合に、共通コマンドを変化させる必要はない。

Description

この発明は、例えば複数の機能ブロックを用いて画像信号を処理する画像信号処理装置等に適用して好適な情報信号処理装置、機能ブロック制御方法および機能ブロックに関する。
詳しくは、この発明は、情報信号を処理するための複数の機能ブロックのそれぞれに、制御ブロックまたは所定の機能ブロックから共通コマンドを送り、この複数の機能ブロックを、共通コマンドに応じて適応的に動作させることによって、機能ブロックのバージョンアップによる機能のアップグレードを、共通コマンドを変化させることなく容易に行い得るようにした情報信号処理装置等に係るものである。
従来、画像信号にノイズ除去、高画質化等の一連の処理を行って出力する画像信号処理装置において、これら一連の処理を複数の機能ブロック、例えば基板、チップ、装置等を用いて実現することが考えられている。この場合、機能ブロックの追加を行うことで、機能のアップグレードを図ることができる。機能ブロックを追加する場合に、各機能ブロックを制御するための制御ブロックは、追加された機能ブロックを制御するための制御情報を取得することが必要となる。
例えば、特開平11−53289号公報には、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に周辺装置を接続するとき、この周辺装置の記憶装置に格納されているドライバソフトを情報処理装置の記憶装置に自動的にインストールし、情報処理装置で周辺装置の制御を可能とする技術が記載されている。
ところで、制御ブロックが、機能ブロックを制御する際に、機能ブロックの動作を直接制御する機能ブロック内コマンドを送信するものとすると、ある機能ブロックをバージョンアップされた機能ブロックに交換して機能のアップグレードを図る場合にも、制御ブロックは、上述したように機能ブロックを追加する場合と同様に、そのバージョンアップ後の機能ブロックの制御情報を取得することが必要となる。
この発明の目的は、機能ブロックのバージョンアップによる機能のアップグレードを容易に行い得るようにすることにある。
この発明に係る情報信号処理装置は、情報信号を処理するための複数の機能ブロックと、この複数の機能ブロックの動作を制御する制御ブロックとを備え、制御ブロック、または制御ブロックおよび複数の機能ブロックのうち所定の機能ブロックは共通コマンドを発行し、複数の機能ブロックのそれぞれは、発行された共通コマンドに応じて適応的に動作するものである。
また、この発明に係る機能ブロック制御方法は、情報信号を処理するための複数の機能ブロックのそれぞれに、制御ブロック、または制御ブロックおよび複数の機能ブロックのうち所定の機能ブロックから共通コマンドを送り、この複数の機能ブロックを、共通コマンドに応じて、適応的に動作させるものである。
また、この発明に係る機能ブロックは、制御部およびこの制御部によって制御される機能部を備え、制御部は、自己の機能ブロックに係る共通コマンドと機能部を制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係を記憶する記憶手段と、制御ブロックから送られてくる共通コマンドを受信する受信手段と、この受信手段で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、この共通コマンドを、記憶手段に記憶されている対応関係に基づいて、機能ブロック内コマンドに変換する変換手段とを有するものである。
この発明において、制御ブロックは、複数の機能ブロックの動作を制御する。例えば、制御ブロックと複数の機能ブロックとは、制御バスを介して接続されている。また例えば、複数の機能ブロックはそれぞれ基板であり、この複数の機能ブロックの一部または全部は、それぞれ筐体に設けられたスロットに挿入されることで、制御バスに接続される。
制御ブロック、または制御ブロックおよび複数の機能ブロックのうち所定の機能ブロックからは共通コマンドが発行される。例えば、共通コマンドを発行する機能ブロックからは、情報信号の処理結果を含む共通コマンドが発行される。この共通コマンドは、複数の機能ブロックに、例えば上述した制御バスを介して送られる。複数の機能ブロックのそれぞれは、共通コマンドに応じて、適応的に動作する。この場合、機能ブロックでは、共通コマンドにより、信号経路または信号処理が変化する。
機能ブロックは、例えば、制御部およびこの制御部によって制御される機能部を備えている。制御部は、自己の機能ブロックに係る共通コマンドと機能部を制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係を記憶する記憶手段と、制御ブロックから送られてくる共通コマンドを受信する受信手段と、この受信手段で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、この共通コマンドを、記憶手段に記憶されている対応関係に基づいて、機能ブロック内コマンドに変換する変換手段とを有している。これにより、機能ブロックは、共通コマンドに応じて、適応的に動作する。
例えば、制御ブロックは、共通コマンドを、複数の機能ブロックから取得する。また例えば、制御ブロックは、リムーバブルな記憶媒体をもって、あるいはインターネット等の所定のネットを介して、さらにはデジタル放送等の放送信号から、共通コマンドを取得する。これにより、新たな機能ブロックが追加され、当該新たな機能ブロックに対応した共通コマンドが新たに必要となる場合であっても、容易に対処できる。
例えば、制御ブロックは、ユーザの操作に対応した第1の共通コマンドを有している場合、第1の共通コマンドに対応したユーザの操作があるとき、第1の共通コマンドを複数の機能ブロックに送る。これにより、複数の機能ブロックは、ユーザの操作に対応して動作する。また例えば、制御ブロックは、ユーザの操作に対応していない第2の共通コマンドを有している場合、ユーザの操作に関連させることなく、第2の共通コマンドを複数の機能ブロックに送る。これにより、複数の機能ブロックは、ユーザの操作に関連せずに、第2の共通コマンドに対応した動作をする。
例えば、共通コマンドを発行するブロック(制御ブロックまたは機能ブロック)は、所定時間おきのタイミングで、複数の機能ブロックに、全部の種類または一部の種類の共通コマンドの最新の値を送る。これにより、ある機能ブロックで自己の機能ブロックに係る共通コマンドを何らかの原因で受信できなかった場合であっても、所定時間後にその共通コマンドの受信が可能となり、例えば2個の機能ブロックが連係して動作する場合に、片方の機能ブロックが共通コマンドを受信できなかったことによる連係のずれを、修正できる。
なおこの場合、共通コマンドを受信する機能ブロックが共通コマンドを受けて正常動作したことを示すコマンドを共通コマンドの送信側のブロック(制御ブロックまたは機能ブロック)に返すようにし、受信側の機能ブロックから送信側のブロックにそのようなコマンドが返されなかった場合に、送信側のブロックは再度全部の種類または一部の種類の共通コマンドの最新の値を送るようにしてもよい。
上述したように、複数の機能ブロックは、制御ブロック、または制御ブロックおよび所定の機能ブロックから発行される共通コマンドに応じて、適応的に動作する。したがって、この発明によれば、所定の機能ブロックをバージョンアップして機能のアップグレードを図る場合に、共通コマンドを変化させる必要はなく、容易に行うことができる。
つまりこの場合、この所定の機能ブロックの記憶手段に記憶されている共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係がバージョンアップに対応したものとなっており、バージョンアップされた機能部を制御するための機能ブロック内コマンドが得られるようになっていればよい。
また、所定の機能ブロックが情報信号の処理結果を含む共通コマンドを発行することで、他の複数の機能ブロックは、この共通コマンドに含まれる処理結果を容易に利用できる。
例えば、制御ブロックおよび複数の機能ブロックのそれぞれはバスインタフェースを有し、制御ブロックおよび複数の機能ブロックのそれぞれはバスインタフェースを用いたバスにより接続される。そして、バスインタフェースは、受信データを格納するためのメッセージバッファと、バスを介して受信された受信データを選択的にメッセージバッファに格納するメッセージ格納制御部とを備える。例えば、バスはCAN(Controller Area Network)バスである。
例えば、制御ブロックから複数の機能ブロックには、少なくとも識別子を有してなる共通コマンドが送信される。複数の機能ブロックのメッセージ格納制御部は、予め設定された所定の共通コマンドの識別子(識別子の全体ではなく一部の場合も含む)と、バスを介して受信された共通コマンドの識別子とが一致するとき、受信された共通コマンドをメッセージバッファに格納する。
この場合、複数の機能ブロックでは、バスインタフェースで、バスを介して受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、当該共通コマンドをメッセージバッファに格納することがハードウェア的に行われる。そのため、機能ブロック内の制御マイコン(CPU)では受信された共通コマンドの取捨選択を行う必要がなく、当該制御マイコンの負荷を大幅に軽減できる。
図1は、第1の実施の形態としての画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
図2は、機能ブロックの基本構成を示すブロック図である。
図3は、機能ブロック内の制御インタフェース(制御I/F)の構成を示すブロック図である。
図4は、システム制御ブロックの機能ブロックに対する制御構造を説明するための図である。
図5は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を示す図である。
図6は、システム制御ブロックの制御動作を示すフローチャートである。
図7は、ズーム倍率、ズーム位置の変更時におけるDRC回路、子画面OSD回路の動作を説明するための図である。
図8は、DRCズーム処理がオン状態における画像表示例を示す図である。
図9は、画像信号処理装置の基本構成の接続状態を示す図である。
図10は、基本構成にデジタル地上波チューナを追加した場合の接続状態を示す図である。
図11は、基本構成にパネル用処理回路を追加した場合の接続状態を示す図である。
図12は、基本構成にノイズ除去回路およびパネル用処理回路を追加した場合の接続状態を示す図である。
図13は、基本構成に、複数の機能ブロックを追加した場合の接続状態を示す図である。
図14Aは、DRC回路のバージョンアップ前の構成を説明するための図である。
図14Bは、DRC回路のバージョンアップ後の構成を説明するための図である。
図15は、機能ブロック(DRC回路)のバージョンアップに伴う機能ブロック内コマンドの変化を示す図である。
図16は、第2の実施の形態としての画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
図17は、入力セレクタの構成を示すブロック図である。
図18は、入力セレクタの制御インタフェース(制御I/F)の構成を示すブロック図である。
図19は、入力セレクタにおける共通コマンドInputNoise(x)の発行動作を示すフローチャートである。
図20は、共通コマンドInputNoise(x)に係る機能ブロックにおける機能ブロック内コマンドの対応を示す図である。
図21は、DRC回路の制御インタフェースの共通コマンドInputNoise(x)受信時における動作を示すフローチャートである。
図22は、信号ルータの制御インタフェースの共通コマンドInputNoise(x)受信時における動作を示すフローチャートである。
図23は、画像信号処理装置の基本構成の接続状態を示す図である。
図24は、基本構成にノイズ除去回路およびパネル用処理回路を追加した場合であって、ノイズレベルxが所定レベルcより大きい場合の接続状態を示す図である。
図25は、基本構成にノイズ除去回路およびパネル用処理回路を追加した場合であって、ノイズレベルxが所定レベルc以下の場合の接続状態を示す図である。
図26は、第3の実施の形態としての画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
図27は、システム制御ブロックの構成を示すブロック図である。
図28Aは、通信データのフォーマットを説明するための図である。
図28Bは、通信データが共通コマンドである場合における識別子(ID)の内容を説明するための図である。
図29は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を示す図である(DRC回路はズーム機能なし)。
図30は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を示す図である(DRC回路はズーム機能あり)。
図31は、機能ブロックの構成を示すブロック図である。
図32は、CANバスI/Fの概略的構成を示すブロック図である。
図33Aは、システム制御ブロックの制御I/Fの動作フロー(起動時)を示すフローチャートである。
図33Bは、各機能ブロックの制御I/Fの動作フロー(起動時)を示すフローチャートである。
図34は、各機能ブロックの制御I/Fの動作フロー(通常動作時)を示すフローチャートである。
図35Aは、システム制御ブロックの制御I/Fの動作フロー(システム終了時)を示すフローチャートである。
図35Bは、各機能ブロックの制御I/Fの動作フロー(システム終了時)を示すフローチャートである。
この発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態としての画像信号処理装置100の構成を示している。
この処理装置100は、筐体101を有している。筐体101には、コネクタ102a〜102c,103が設けられている。コネクタ102aは、外部ビデオ入力用のコネクタであって、図示しないVCR(Video Cassette Recorder)、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ等で再生された、外部ビデオ入力としての画像信号を入力するためのコネクタである。コネクタ102bは、デジタル地上波アンテナ線用のコネクタであって、図示しないデジタル地上波用アンテナで受信された放送信号を入力するためのコネクタである。コネクタ102cは、U/V(UHF/VHF)アンテナ線用のコネクタであって、図示しないU/V用アンテナで受信された放送信号を入力するためのコネクタである。コネクタ103は、ディスプレイに供給する画像信号を出力するためのコネクタである。
また、筐体101には、機能ブロックとしての基板を挿入するための複数個のスロット、本実施の形態においては、5個のスロット104a〜104eが設けられている。スロット104aには、機能ブロック1としてのU/Vチューナの基板121(以下、単に、「U/Vチューナ121」とする)が挿入される。スロット104bには、機能ブロック6としてのデジタル地上波チューナの基板126(以下、単に、「デジタル地上波チューナ126」とする)が挿入される。
スロット104cには、機能ブロック4としての高画質化処理を行うDRC(Digital Reality Creation)回路の基板124(以下、単に、「DRC回路124」とする)が挿入される。スロット104dには、機能ブロック5としてのLCD(Liquid Crystal Display)やPDP(Plasma Display Panel)等のパネル用処理回路の基板125(以下、単に、「パネル用処理回路125」とする)が挿入される。スロット104eには、機能ブロック7としてのノイズ除去回路の基板127(以下、単に、「ノイズ除去回路127」とする)が挿入される。
また、筐体101の内部には、例えばマイクロコンピュータを備え、装置全体の動作を制御するシステム制御ブロック110と、機能ブロック2としての入力セレクタの基板122(以下、単に、「入力セレクタ122」とする)と、機能ブロック3としての信号ルータ(マトリクススイッチ)の基板123(以下、単に、「信号ルータ123」とする)と、機能ブロック8としての子画面OSD回路の基板128(以下、単に、「子画面OSD回路128」という)とを有している。
なお、上述のマイクロコンピュータの動作プログラムは、例えばROM(Read Only Memory)等の記憶媒体によって提供される。この場合、当該記憶媒体を着脱自在とすることで、制御の変更に柔軟に対応可能となる。また、この記憶媒体を書き込み可能な不揮発性メモリとすることで、制御の変更に合わせて動作プログラムの内容を書き換えることができる。
ここで、機能ブロック1〜8の基本となる機能ブロック120について説明する。図2は、機能ブロック120の構成を示している。この機能ブロック120は、制御用コネクタ120a、入力用コネクタ120bおよび出力用コネクタ120cを有している。また、機能ブロック120は、制御部としての制御インタフェース(制御I/F)120dおよび機能部120eを有している。入力用コネクタ120bには機能部120eで処理すべき信号が入力され、この信号は入力用コネクタ120bを介して機能部120eに入力される。出力用コネクタ120cには機能部120eで処理されて出力された信号が出力される。
制御用コネクタ120aは、後述する制御バス111に接続される。制御I/F120dは制御用コネクタ120aに接続されている。制御I/F120dは、後述するように、自己の機能ブロックに係る共通コマンド(グローバルコマンド)と機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンド(ローカルコマンド)との対応関係を記憶した記憶手段を有している。ここで、共通コマンドは、同報制御を行うためのコマンドであり、放送型コマンドと呼ぶこともある。「同報制御」とは、制御コマンドの送り手から出される1つのコマンドに関連する1または複数の受け手が反応して制御されること、を意味している。
制御I/F120dは、システム制御ブロック110から制御バス111を通じて送信されてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、上述した記憶手段に記憶されている対応関係に基づいて、機能部120eを制御する機能ブロック内コマンドに変換する。
図3は、制御I/F120dの構成を示している。この制御I/F120dは、制御ポート120d−1、記憶手段としてのROM120d−2、および変換手段としてのインタプリタ120d−3を有している。ROM120d−2には、自己の機能ブロックに係る共通コマンドと、機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係が予め記憶されている。制御ポート120d−1は、システム制御ブロック110から制御バス111を通じて送られてくる共通コマンドを受信する。この意味で、制御ポート120d−1は、共通コマンドの受信手段を構成している。
インタプリタ120d−3は、制御ポート120d−1で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、この共通コマンドを、上述したようにROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、機能ブロック内コマンドに変換し、この機能ブロック内コマンドを機能部120eに供給する。機能部120eは、この機能ブロック内コマンドに基づいて、機能、例えば信号経路または信号処理を変化させる。
この図3の制御インタフェース120dのROM120d−2およびインタプリタ120d−3の部分は、受信された共通コマンドを機能ブロック内コマンドに変換する構造であり、CPU(Central Processing Unit)とソフトウェア、あるいはハードウェアシーケンサによる変換テーブルでも実現できる。
なお、制御ポート120d−1は、例えば電源投入時に、自己の機能ブロック120が処理装置100を構成している場合、ROM120d−2に記憶されている共通コマンドを読み出し、制御バス111を通じてシステム制御ブロック110に送信する。これにより、システム制御ブロック110は、処理装置100を構成する全ての機能ブロック120に係る共通コマンドを取得できる。ここで、自己の機能ブロック120が筐体101内にあるか、あるいは対応するスロットに挿入されているとき、当該自己の機能ブロック120は処理装置100を構成しているものとする。
図4は、機能ブロック120の制御構造を示している。すなわち、システム制御ブロック110は、機能ブロック120に、制御バス111を介して、共通コマンドを送る。機能ブロック120の制御I/F120dは、送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるときは、この共通コマンドを機能ブロック内コマンドに変換し、その機能ブロック内コマンドを機能部120eに供給する。
このように、機能ブロック120では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換されるものである。これにより、機能ブロック120を、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドに応じて、適応的に動作させることができる。
上述した入力セレクタ122(機能ブロック2)、信号ルータ123(機能ブロック3)および子画面OSD回路128(機能ブロック8)の制御用コネクタ120aは、それぞれ、制御バス111を介してシステム制御ブロック110に接続される。
入力セレクタ122(機能ブロック2)は、3個の入力からいずれか一個を選択して出力する。したがって、この入力セレクタ122は、入力用コネクタ120bに3個の入力端子を備えており、出力用コネクタ120cに1個の出力端子を備えている。
また、信号ルータ123(機能ブロック3)は、例えば4×4のマトリックススイッチを構成している。したがって、この信号ルータ123は、入力用コネクタ120bに4個の入力端子を備えており、出力用コネクタ120cに4個の出力端子を備えている。
また、子画面OSD回路128(機能ブロック8)は、入力セレクタ122および信号ルータ123からの画像信号を選択的に用いる。したがって、この子画面OSD回路128は、入力用コネクタ120bに2個の入力端子を備えており、出力用コネクタ120cに1個の出力端子を備えている。
上述したスロット104a〜104eは、図示せずも、機能ブロック120(U/Vチューナ121、デジタル地上波チューナ126、DRC回路124、パネル用処理回路125、ノイズ除去回路127)が挿入されるとき、その制御用コネクタ120a、入力用コネクタ120bおよび出力用コネクタ120cに、それぞれ接続される、制御用コネクタ、入力用コネクタおよび出力用コネクタを備えている。このスロット104a〜104eの制御用コネクタは、それぞれ制御バス111に接続される。これにより、スロット104a〜104eに挿入される機能ブロック120の制御用コネクタ120aは、制御バス111を介してシステム制御ブロック110に接続される。
また、コネクタ102aは入力セレクタ122(機能ブロック2)の入力用コネクタ120bの第3の入力端子に接続される。コネクタ102bはスロット104bの入力用コネクタに接続され、このスロット104bの出力用コネクタは入力セレクタ122の入力用コネクタ120bの第2の入力端子に接続される。コネクタ102cは、スロット104aの入力用コネクタに接続され、このスロット104aの出力用コネクタは入力セレクタ122の入力用コネクタ120bの第1の入力端子に接続される。また、入力セレクタ122の出力用コネクタ120cの1個の出力端子は、信号ルータ123(機能ブロック3)の入力用コネクタ120bの第1の入力端子、および子画面OSD回路128(機能ブロック8)の入力用コネクタ120bの第2の入力端子に接続される。
また、信号ルータ123の出力用コネクタ120cの第1〜第3の出力端子はそれぞれスロット104c〜104eの入力用コネクタに接続され、これらスロット104c〜104eの出力用コネクタはそれぞれ信号ルータ123の入力用コネクタ120bの第2〜第4の入力端子に接続される。
また、信号ルータ123の出力用コネクタ120cの第4の出力端子は子画面OSD回路128の入力用コネクタ120bの第1の入力端子に接続され、この子画面OSD回路128の出力用コネクタ120cの1個の出力端子はコネクタ103に接続される。
図2に示す機能ブロック120は、上述したように、機能ブロック1〜8の基本となるものである。個々の機能ブロック1〜8について、さらに、説明する。
U/Vチューナ121(機能ブロック1)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して選局処理等を施し、所定のチャネルの画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。
このU/Vチューナ121の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、チャネル番号1〜12を意味する共通コマンドch(1)〜ch(12)のそれぞれと、チャネル番号1〜12のチャネルへのチャネル切替を意味する機能ブロック内コマンドch(1〜12)とが、対応して記憶されている。
共通コマンドch(1)〜ch(12)は、それぞれ、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作してチャネル番号1〜12を選択する際に、システム制御ブロック110から発行されて、制御バス111に送出される。この場合、U/Vチューナ121の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1でこれらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドch(1〜12)に変換される。これにより、U/Vチューナ121は、それぞれチャネル番号1〜12のチャネルが選局された状態となる。
なお、システム制御ブロック110は、共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかを制御バス111に送出する場合、内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)における、チャネル番号用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、その送出共通コマンドで更新する。これにより、電源投入時には、このチャネル番号用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドが、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出され、U/Vチューナ121では電源オフ時に選局されていたチャネルが自動的に選局される。
入力セレクタ122(機能ブロック2)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bの3個の入力端子にそれぞれ入力される第1〜第3の画像信号のうち、いずれかの画像信号を選択的に出力用コネクタ120cの1個の出力端子に出力する。この場合、第1の入力端子には、U/Vチューナ121(機能ブロック1)から出力される画像信号(入力1)が入力される。第2の入力端子には、デジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)から出力される画像信号(入力2)が入力される。第3の入力端子には、コネクタ102aに入力される外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)が入力される。出力端子に出力される画像信号は、信号ルータ123(機能ブロック3)に供給されると共に、子画面OSD回路128に供給される。
この入力セレクタ122の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、入力1〜3を意味する共通コマンドin(1)〜in(3)のそれぞれと、入力1〜3への入力切替を意味する機能ブロック内コマンドin(1〜3)とが、対応して記憶されている。ここで、入力1は、第1の入力端子に入力されている、U/Vチューナ121から出力された画像信号である。入力2は、第2の入力端子に入力されている、デジタル地上波チューナ126から出力された画像信号である。入力3は、第3の入力端子に入力されている、外部ビデオ入力としての画像信号である。
共通コマンドin(1)〜in(3)は、それぞれ、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して入力1〜3を選択する際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。入力セレクタ122の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1でこれらの共通コマンドin(1)〜in(3)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドin(1)〜in(3)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドin(1〜3)に変換される。これにより、入力セレクタ122は、それぞれ入力1〜3が選択された状態となる。
なお、システム制御ブロック110は、共通コマンドin(1)〜in(3)のいずれかを制御バス111に送出する場合、内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)における入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、その送出共通コマンドで更新する。これにより、電源投入時には、この入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドが、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出され、入力セレクタ122では電源オフ時に選択されていた入力が自動的に選択される。
信号ルータ123(機能ブロック3)おいて、機能部120eは、入力用コネクタ120bの4個の入力端子にそれぞれ入力される第1〜第4の画像信号を、出力用コネクタ120cの第1〜第4の出力端子に選択的に出力する。
この場合、第1の入力端子には、入力セレクタ122(機能ブロック2)から出力される画像信号(入力1=i1)が入力される。第2の入力端子には、DRC回路124(機能ブロック4)から出力される画像信号(入力2=i2)が入力される。第3の入力端子には、パネル用処理回路125(機能ブロック5)から出力される画像信号(入力3=i3)が入力される。第4の入力端子には、ノイズ除去回路127(機能ブロック7)から出力される画像信号(入力4=i4)が入力される。
また、第1の出力端子に出力される画像信号(出力1=o1)はDRC回路124(機能ブロック4)に供給される。第2の出力端子に出力される画像信号(出力2=o2)はパネル用処理回路125(機能ブロック5)に供給される。第3の出力端子に出力される画像信号(出力3=o3)はノイズ除去回路127に供給される。第4の出力端子に出力される画像信号(出力4=o4)は子画面OSD回路128に供給される。
この信号ルータ123(機能ブロック3)の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のそれぞれと、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドroute(1/2/3)とが、対応して記憶されている。
ここで、共通コマンドInitializeConnect(1)は、スロット104aにU/Vチューナ112(機能ブロック1)が挿入され、スロット104cにDRC回路124(機能ブロック4)が挿入された、第1の構成(基本構成)を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(1)には、機能ブロック内コマンドroute(1)が対応するようにされている。このコマンドroute(1)は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続される第1の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
また、共通コマンドInitializeConnect(2)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104bにデジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)が挿入された、第2の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(2)にも、機能ブロック内コマンドroute(1)が対応するようにされている。
また、共通コマンドInitializeConnect(3)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入された、第3の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(3)には、機能ブロック内コマンドroute(2)が対応するようにされている。このコマンドroute(2)は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第2の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
また、共通コマンドInitializeConnect(4)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された、第4の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(4)には、機能ブロック内コマンドroute(3)が対応するようにされている。このコマンドroute(3)は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
また、共通コマンドInitializeConnect(5)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104bにデジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)が挿入され、スロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された、第5の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(5)にも、機能ブロック内コマンドroute(3)が対応するようにされている。
画像信号処理装置100は、上述した第1〜第5の構成のいずれかで使用されるものとする。システム制御ブロック110は、電源投入時に、後述するように、処理装置100を構成する各機能ブロックから制御バス111を通じて当該機能ブロックに係る共通コマンドを取得する際に、処理装置100を構成する各機能ブロックから制御バス111を通じて基板IDを取得し、上述した第1〜第5の構成のいずれにあるかも認識する。
共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)は、それぞれ、システム制御ブロック110が、第1〜第5の構成にあることを認識した際に、当該システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。信号ルータ123の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1でこれらの共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドroute(1/2/3)に変換される。これにより、信号ルータ123の機能部120eは第1〜第3の状態となる。
DRC回路124(機能ブロック4)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bからの入力画像信号であるSD(Standard Definition)信号をHD(High Definition Television)信号に変換し、このHD信号を出力画像信号として出力用コネクタ120cに出力する、DRC処理(高画質化処理)を行う。
このDRC回路124の機能部120eでは、HD信号における注目位置の画素データを得る際に、例えば、SD信号からHD信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを抽出し、この複数の画素データに基づいてHD信号における注目位置の画素データの属するクラスを検出し、このクラスに対応した推定式の係数データを用い、当該推定式に基づいてHD信号における注目位置の画素データを求めることが行われる(特開2001−238185号参照)。ユーザは、HD信号の解像度、ノイズ除去度を、自由に調整できる。この場合、推定式の係数データとして、ユーザによって操作される解像度軸、ノイズ軸のボリウム値に応じたものが使用される。
また、DRC回路124の機能部120eでは、画像の拡大率を連続的に変化させた画像を得るズーム機能を備えている。この場合、入力画像信号の画素データより出力画像信号の画素データを得る際に、入力画像信号の画素に対する出力画像信号の画素の各位相に対応した推定式の係数データをメモリに格納しておき、この係数データを用い、推定式に基づいて出力画像信号の画素データを求めるようにされる。
なお、位相情報に基づいて係数種データより推定式で用いられる係数データを生成する構成とすることで、種々の拡大率への変換を行うために大量の係数データを格納しておくメモリを不要とできる(特開2002−196737号公報、特願2002−362666号参照)。ユーザは、ズーム率(画像の拡大率)およびズーム中心位置(水平方向のx座標および垂直方向のy座標)を自由に調整できる。
DRC回路124の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、DRC(解像度軸、ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)とが、対応して記憶されている。
共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、解像度軸、ノイズ軸のボリウム値が変更される際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。ここで、「resolutionVal」は解像度軸のボリウム値を示し、「noiseVal」はノイズ軸のボリウム値を示している。
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が、機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)に変換される。これにより、DRC回路124は、ユーザの操作による解像度軸、ノイズ軸のボリウム値に応じた解像度、ノイズ除去度が選択された状態となる。
なお、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)を制御バス111に送出する場合、内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)における、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、その送出共通コマンドで更新する。これにより、電源投入時には、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドが、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出され、DRC回路124では電源オフ時に選択されていた解像度、ノイズ除去度が自動的に選択される。
また、DRC回路124の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)と、DRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)とが、対応して記憶されている。
共通コマンドDRCzoomExec(on/off)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、DRCズーム処理のオンオフを切り替える際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。
DRCzoomExec(on)はDRCズーム処理をオフからオンに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(on)には、機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)が対応するようにされている。このコマンドzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)は、ズーム率、ズーム中心位置が初期値であるDRCズーム処理を実行するように、機能部120eを制御するためのものである。
DRCzoomExec(off)はDRCズーム処理をオンからオフに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(off)には、機能ブロック内コマンドzoom(1,0,0)が対応するようにされている。このコマンドzoom(1,0,0)は、ズーム率が1で、ズーム中心位置が(0,0)であるDRCズーム処理を実行するように、機能部120eを制御するためのものである。
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドDRCzoomExec(on/off)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoomExec(on/off)が、機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)に変換される。これにより、DRC回路124は、DRCズーム処理のオンまたはオフが選択された状態となる。
なお、電源投入時には、共通コマンドDRCzoomExec(off)が、システム制御ブロック110から制御バス111に送出される。これにより、電源投入時には、DRC回路124では、DRCズーム処理のオフが自動的に選択される。
また、DRC回路124の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、DRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)と、DRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)とが、対応して記憶されている。
共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、ズーム率、ズーム中心位置が変更される際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。ここで、「ratioVal」はズーム率を示し、「holizontalVal」はズーム中心位置を示す水平方向のx座標、「verticalVal」はズーム中心位置を示す垂直方向のy座標を示している。
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が、機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に変換される。これにより、DRC回路124は、ユーザの操作によるズーム率、ズーム中心位置が選択された状態となる。
なお、電源投入時には、共通コマンドDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)が、システム制御ブロック110から制御バス111に送出される。ここで、「InitRatio」はズーム率の初期値、「InitHol」はズーム中心位置を示す水平方向のx座標の初期値、「InitVer」はズーム中心位置を示す水平方向のy座標の初期値を示している。これにより、電源投入時には、DRC回路124では、ズーム率、ズーム中心位置として初期値が自動的に選択される。
パネル用処理回路125(機能ブロック5)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された画像信号に対して、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理を行い、処理後の画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。
このパネル用処理回路125は、電源投入時に、信号ルータ123(機能ブロック3)によって他の機能ブロックと接続された後は、単に固定された処理を実行する。このパネル用処理回路125にも制御I/F120dが存在するのは、システム制御ブロック110から、イニシャライズ用にローカルコマンドを送られる場合を考慮しているからである。
デジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された、デジタル地上波用アンテナで受信された放送信号に対して選局処理等を施し、所定のチャネルの画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。
このデジタル地上波チューナ126は、独自の操作ユーザインタフェースを持っている。したがって、システム制御ブロック110は、このデジタル地上波チューナ126に係る共通コマンドを制御バス111に送出することはない。つまり、システム制御ブロック110は、このデジタル地上波チューナ126に関しては、当該デジタル地上波チューナ126のローカルなコマンドを制御バス111に送出する。
ノイズ除去回路127(機能ブロック7)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された画像信号に対して、ノイズ抑圧処理を行い、処理後の画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。このノイズ除去回路127では、ノイズ抑圧度を調整できる。
このノイズ除去回路127の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する、上述した共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、ノイズ抑圧度を示す値(ノイズ抑圧値)の代入を意味する機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(noiseVal)とが、対応して記憶されている。ここで、「noiseVal」は、上述したようにノイズ軸のボリウム値を示している。
この場合、ノイズ除去回路127の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が、機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(noiseVal)に変換される。これにより、ノイズ除去回路127は、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」に対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。
子画面OSD回路128(機能ブロック8)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号に基づいて子画面用の画像信号を生成する機能、画面上に文字、図形等を表示するための表示信号を生成する機能、入力セレクタ122からの画像信号または入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号を選択し、その選択された画像信号に、上述した子画面用の画像信号や表示信号を合成して出力画像信号を取得し、その出力画像信号を出力用コネクタ120cに出力する機能等を持っている。
この子画面OSD回路128の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、上述したチャネル番号1〜12を意味する共通コマンドch(1)〜ch(12)のそれぞれと、チャネル番号1〜12のチャネル表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteInputUVch(1〜12)とが、対応して記憶されている。
子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1でこれらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドwriteInputUVch(1〜12)に変換される。これにより、子画面OSD回路128は、それぞれチャネル番号1〜12のチャネルを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、子画面OSD回路128の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、上述した入力1〜3を意味する共通コマンドin(1)〜in(3)のそれぞれと、入力1〜3の入力表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteInput(1〜3)とが、対応して記憶されている。
子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1でこれらの共通コマンドin(1)〜in(3)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドin(1)〜in(3)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドwriteInput(1〜3)に変換される。これにより、子画面OSD回路128は、それぞれ入力1〜3を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、子画面OSD回路128の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、上述した機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のそれぞれと、接続状況表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteRoute(1/2/3/4/5)とが、対応して記憶されている。この機能ブロック内コマンドwriteRoute(1/2/3/4/5)は、それぞれ、処理装置100が上述した第1〜第5の構成である旨を表示する状態に、機能部120eを制御するためのものである。
子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドwriteRoute(1/2/3/4/5)に変換される。これにより、子画面OSD回路128は、それぞれ第1〜第5の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、この子画面OSD回路128の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、DRCボリウム処理の切替を意味する共通コマンドDRCvolExec(on/off)と、DRCボリウム処理表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(on/off)、子画面入力源の切替を意味する機能ブロック内コマンドdisplayInput(in1/in2)および画像サイズを意味する機能ブロック内コマンドdisplaySize(in1,size1)/displaySize(in2,size1)とが、対応して記憶されている。
共通コマンドDRCvolExec(on/off)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、DRCボリウム処理のオンオフを切り替える際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。
DRCvolExec(on)はDRCボリウム処理をオフからオンに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCvolExec(on)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(on)、displayInput(in1)、displaySize(in1,size1)が対応するようにされている。
コマンドwriteProcessVol(on)は、DRCボリウム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドdisplayInput(in1)は、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号(DRCボリウム処理されている)を入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplaySize(in1,size1)は、入力源の画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
DRCvolExec(off)はDRCボリウム処理をオンからオフに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCvolExec(off)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(off)、displayInput(in2)、displaySize(in2,size1)が対応するようにされている。コマンドwriteProcessVol(off)は、DRCボリウム処理がオフある旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドdisplayInput(in2)は、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号(DRCボリウム処理されていない)を入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplaySize(in2,size1)は、入力源の画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
この場合、子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドDRCvolExec(on/off)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvolExec(on/off)が、機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(on/off)、displayInput(in1/in2)、displaySize(in1,size1)/displaySize(in2,size1)に変換される。
これにより、子画面OSD回路128は、DRCボリウム処理のオンまたはオフを表示し、またDRCボリウム処理された画像信号またはDRCボリウム処理されていない画像信号を出力し、さらに入力源としての画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
なお、電源投入時には、共通コマンドDRCvolExec(on)が、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出される。これにより、電源投入時には、子画面OSD回路128は、DRCボリウム処理のオンを表示し、またDRCボリウム処理された画像信号を出力し、さらに入力源としての画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
また、この子画面OSD回路128の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、上述したDRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、DRCボリウム値表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とが、対応して記憶されている。
子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が、機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCvol(resolutionVal,noiseVal)に変換される。これにより、子画面OSD回路128は、解像度軸のボリウム値「resolutionVal」、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、この子画面OSD回路128の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、上述したDRCズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)と、DRCズーム処理表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessZoom(on/off)、子画面入力源の切替を意味する機能ブロック内コマンドdisplayInput(in1,in2/in1 or in2)、画像サイズを意味する機能ブロック内コマンドdisplaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)/displaySize(in1 or in2,size1)、DRCズーム率、子画面上のズーム枠表示を意味するwriteZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer/off)およびズーム中心位置表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer/off)が、対応して記憶されている。
DRCzoomExec(on)はDRCズーム処理をオフからオンに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(on)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessZoom(on)、displayInput(in1,in2)、displaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)、writeZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer)、writeProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)が対応するようにされている。
コマンドwriteProcessZoom(on)は、DRCズーム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplayInput(in1,in2)、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号(DRCズーム処理されている)、および入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号(DRCボリウム処理されていない)を、入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドdisplaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)は、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号(DRCズーム処理されている)に、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号(DRCボリウム処理されていない)に対して0.25倍の縮小処理を施して得られた子画面用の画像信号を合成して出力画像信号を得るように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドwriteZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer)は、ズーム倍率の初期値「initRatio」、ズーム中心位置の初期値「initHol」,「initVer」に基づいて、DRC回路124でズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドwriteProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)は、ズーム倍率の初期値「initRatio」、ズーム中心位置の初期値「initHol」,「initVer」を示す表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
DRCzoomExec(off)はDRCズーム処理をオンからオフに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(off)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessZoom(off)、displayInput(in1 or in2)、displaySize(in1 or in2,size1)、writeZoomFrame(off)、writeProcessDRCzoom(off)が対応するようにされている。
コマンドwriteProcessZoom(off)は、DRCズーム処理がオフである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplayInput(in1 or in2)は、DRCボリウム処理がオン状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力される、信号ルータ123からの画像信号を入力源として用い、DRCボリウム処理がオフ状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力される、入力セレクタ122からの画像信号を入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドdisplaySize(in1 or in2,size1)は、DRCボリウム処理がオン状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力される、信号ルータ123からの画像信号に縮小処理をせずにそのまま出力画像信号とし、DRCボリウム処理がオフ状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力される、入力セレクタ122からの画像信号に縮小処理をせずにそのまま出力画像信号とするように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドwriteZoomFrame(off)は、ズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面に表示するための表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わないように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドwriteProcessDRCzoom(off)は、ズーム倍率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わないように、機能部120eを制御するためのものである。
子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1でDRCzoomExec(on/off)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoomExec(on/off)が、機能ブロック内コマンドdisplayInput(in1,in2/in1 or in2)、displaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)/displaySize(in1 or in2,size1)、writeZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer/off)およびwriteProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer/off)に変換される。
これにより、子画面OSD回路128は、DRCズーム処理のオンまたはオフを表示し、またDRCズーム処理された画像信号またはDRCズーム処理されていない画像信号を出力し、またDRCズーム処理を行うときは、全体を表示する子画面を表示すると共に、その子画面上にズーム処理部分を示す四角形の枠を表示し、さらにズーム率、ズーム中心位置を表示する状態となる。
また、この子画面OSD回路128の制御I/F120dのROM120d−2には、図5に示すように、上述したDRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)と、子画面上のズーム枠表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteZoomFrame(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)およびDRCズーム率、ズーム中心位置表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が、対応して記憶されている。
コマンドwriteZoomFrame(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)は、ズーム倍率「ratioVal」、ズーム中心位置「holizontalVal」,「verticalVal」に基づいて、DRC回路124でズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
コマンドwriteProcessDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)は、ズーム倍率「ratioVal」、ズーム中心位置「holizontalVal」,「verticalVal」を示す表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が、機能ブロック内コマンドwriteZoomFrame(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)およびwriteProcessDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に変換される。これにより、子画面OSD回路128は、ズーム率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成すると共に、ズーム処理されている部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、これら表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
次に、図1に示す画像信号処理装置100の動作を説明する。ここでは、図6のシステム制御ブロック110の制御動作を示すフローチャートを参照して説明する。
システム制御ブロック110は、ステップST1で、電源の投入があると、制御動作を開始し、ステップST2で、機能ブロック2、機能ブロック3、機能ブロック8、そしてスロット104a〜104eに挿入されている他の機能ブロック120の制御I/F120dのROM120d−2に記憶されている共通コマンドを、制御バス111を通じて取得する。
これにより、システム制御ブロック110は、処理装置100を構成する全ての機能ブロック120に係る共通コマンドを持つことができる。このとき同時に、システム制御ブロック110は、処理装置100を構成する各機能ブロック120から基板IDを取得し、上述した第1〜第5の構成のいずれにあるかを認識する。
次に、システム制御ブロック110は、ステップST3で、上述したステップST2で認識した構成に基づいて、機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のいずれかを、制御バス111に送出する。この共通コマンドは信号ルータ123(機能ブロック3)および子画面OSD回路128(機能ブロック8)に係るものである(図5参照)。
信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で当該共通コマンドが受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、当該共通コマンドが、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドに変換される。これにより、信号ルータ123は、システム制御ブロック110がステップST2で認識した構成に対応した、接続状態となる。
すなわち、システム制御ブロック110は、第1の構成、または第2の構成であると認識するとき、共通コマンドInitializeConnect(1/2)を制御バス111に送出する。これに応じて、信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、この共通コマンドInitializeConnect(1/2)が機能ブロック内コマンドroute(1)に変換される。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる(図9、図10参照)。
また、システム制御ブロック110は、第3の構成であると認識するとき、共通コマンドInitializeConnect(3)を制御バス111に送出する。これに応じて、信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、この共通コマンドInitializeConnect(3)が機能ブロック内コマンドroute(2)に変換される。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第2の状態となる(図11参照)。
また、システム制御ブロック110は、第4の構成、または第5の構成であると認識するとき、共通コマンドInitializeConnect(4/5)を制御バス111に送出する。これに応じて、信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、この共通コマンドInitializeConnect(4/5)が機能ブロック内コマンドroute(3)に変換される。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる(図12、図13参照)。
また、子画面OSD回路128における制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で当該共通コマンドが受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、当該共通コマンドが、接続状況表示を意味する機能ブロック内コマンドに変換される。これにより、子画面OSD回路128は、システム制御ブロック110がステップST2で認識した構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
次に、システム制御ブロック110は、ステップST4で、信号ルータ123(機能ブロック3)に係る共通コマンド(第7の種類)を除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。この場合、以下のように、同一種類の制御に係る共通コマンドを同じ種類としている。
すなわち、共通コマンドch(1)〜ch(12)はそれぞれチャネル番号1〜12を意味するものであり、第1の種類の共通コマンドである。共通コマンドin(1)〜in(3)はそれぞれ入力1〜3を意味するものであり、第2の種類の共通コマンドである。共通コマンドDRCvolExec(on/off)はそれぞれDRCボリウム処理の切替を意味するものであり、第3の種類の共通コマンドである。共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)はDRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味するものであり、第4の種類の共通コマンドである。
共通コマンドDRCzoomExec(on/off)はそれぞれDRCズーム処理の切替を意味するものであり、第5の種類の共通コマンドである。共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)はDRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味するものであり、第6の種類の共通コマンドである。共通コマンドInitialize Connect(1/2/3/4/5)はそれぞれ機能ブロック間接続を意味するものであり、第7の種類の共通コマンドである。
この場合、第1の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、チャネル番号用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、U/Vチューナ121は、電源オフ時に選局されていたチャネルを選局した状態となる。また、子画面OSD回路128は、その選局されたチャネルを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
第2の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122は、電源オフ時に選択されていた入力を選択した状態となる。また、子画面OSD回路128は、その選択された入力を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
第3の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvolExec(on)を、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、子画面OSD回路128は、DRCボリウム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、子画面OSD回路128は、信号ルータ123から出力されるDRCボリウム処理された画像信号を入力源として選択し、その画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
第4の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、電源オフ時における解像度軸のボリウム値、ノイズ軸のボリウム値によるDRCボリウム処理を行う状態となる。また、子画面OSD回路128は、その解像度軸のボリウム値、ノイズ軸のボリウム値を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。さらに、ノイズ除去回路127は、そのノイズ軸のボリウム値に対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。
第5の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoomExec(off)を、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、DRCズーム処理を行わない状態となる。また、子画面OSD回路128は、DRCズーム処理がオフである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、子画面OSD回路128は、DRCボリウム処理がオン状態にあるときは、信号ルータ123から出力される画像信号を入力源として選択し、その画像信号を縮小処理せずにそのまま出力し、DRCボリウム処理がオフ状態にあるときは、入力セレクタ122から出力される画像信号を入力源として選択し、その画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
また、子画面OSD回路128は、DRCズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わず、さらにズーム倍率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わない。
第6の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)を、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、DRCズーム処理がオンとなるとき、ズーム率の初期値「InitRatio」、ズーム中心位置の初期値「InitHol」、「InitVer」に対応した、DRCズーム処理を行う状態となる。また、子画面OSD回路128は、DRCズーム処理がオンとなるとき、ズーム率の初期値「InitRatio」、ズーム中心位置の初期値「InitHol」、「InitVer」を表示するための表示信号を生成し、またDRCズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、これらの表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
次に、システム制御ブロック110は、ステップST5で、タイマをスタートさせ、ステップST6で、リモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113によるユーザ操作があるか否かを判定する。そして、システム制御ブロック110は、ユーザ操作があるとき、ステップST7で、ユーザ操作に対応した共通コマンドを、制御バス111に送出する。
ここで、ユーザがチャネル番号1〜12を選択する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、それぞれ共通コマンドch(1)〜ch(12)を、制御バス111に送出する。これにより、U/Vチューナ121は、選択されたチャネルを選局した状態となる。また、子画面OSD回路128は、その選局されたチャネルを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。なお、システム制御ブロック110は、この送出共通コマンドで、チャネル番号用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドを更新する。
また、ユーザが入力1〜3を選択する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、それぞれ共通コマンドin(1)〜in(3)を、制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122は、選択された入力に切り替えられた状態となる。また、子画面OSD回路128は、その切り替えられた入力を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。なお、システム制御ブロック110は、この送出共通コマンドで、入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドを更新する。
また、ユーザがDRCボリウム処理をオフからオンに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvolExec(on)を、制御バス111に送出する。これにより、子画面OSD回路128は、DRCボリウム処理のオンを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、この子画面OSD回路128は、信号ルータ123からのDRCボリウム処理されている画像信号を入力源とし、この画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力する状態となる。
また、ユーザがDRCボリウム処理をオンからオフに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvolExec(off)を、制御バス111に送出する。これにより、子画面OSD回路128は、DRCボリウム処理のオフを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、この子画面OSD回路128は、入力セレクタ122からのDRCボリウム処理されていない画像信号を入力源とし、この画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力する状態となる。
また、ユーザが解像度軸、ノイズ軸のボリウム値を変更する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、ユーザの操作による解像度軸、ノイズ軸のボリウム値に応じた解像度、ノイズ除去度が選択された状態となる。また、子画面OSD回路128は、解像度軸のボリウム値「resolutionVal」、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。さらに、ノイズ除去回路127は、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」に対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。なお、システム制御ブロック110は、この送出共通コマンドで、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドを更新する。
また、ユーザがDRCズーム処理をオフからオンに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoomExec(on)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、ズーム率、ズーム中心位置の初期値に対応したDRCズーム処理を実行する状態となる。また、子画面OSD回路128は、DRCズーム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、子画面OSD回路128は、信号ルータ123からのDRCズーム処理(ズーム率、ズーム中心位置は初期値)されている画像信号に、入力セレクタ122からの画像信号に対して0.25倍の縮小処理を施して得られた子画面用の画像信号を合成した出力画像信号を出力する状態となる。また、子画面OSD回路128は、DRC回路124でズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。さらに子画面OSD回路128は、ズーム倍率、ズーム中心位置の初期値を示す表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、ユーザがDRCズーム処理をオンからオフに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoomExec(off)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、ズーム率が1で、ズーム中心位置が(0,0)であるDRCズーム処理を実行する状態、従って実質的にはDRCズーム処理を行わない状態となる。また、子画面OSD回路128は、DRCズーム処理がオフである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、この子画面OSD回路128は、DRCボリウム処理がオンの状態にあるときは、信号ルータ123からの画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力し、DRCボリウム処理がオフの状態にあるときは、入力セレクタ122からの画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力する状態となる。
また、ユーザがズーム率、ズーム中心位置を変更する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、変更後のズーム率、ズーム中心位置に対応したDRCズーム処理を実行する状態となる。また、子画面OSD回路128は、ズーム率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成すると共に、ズーム処理されている部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、これら表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
次に、システム制御ブロック110は、ステップST8で、ステップST5でスタートさせたタイマに基づいて、所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過していないとき、システム制御ブロック110は、ステップST6に戻り、上述したように、ユーザ操作があるときは、ステップST7に進んで、ユーザ操作に対応した共通コマンドを制御バス111に送出する。なお、ステップST6で、ユーザ操作がないと判定するとき、システム制御ブロック110は、直ちにステップST8に進み、上述したように所定時間が経過したか否かを判定する。
ステップST8で所定時間が経過したとき、システム制御ブロック110は、ステップST9で、全種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出する。ここで、最新の共通コマンドは、ステップST3、ステップST4で制御バス110に送出された共通コマンド、あるいはステップST7で制御バス111に送出された変更後の共通コマンドのいずれかである。すなわち、ある種類の共通コマンドに関しては、初期値から変更されていない場合はその初期値が最新の共通コマンドであり、初期値から変更されている場合はその変更後の値が最新の共通コマンドとなる。
そして、システム制御ブロック110は、ステップST9で、全種類の最新の共通コマンドを制御バス111に送出した後、ステップST5に戻り、タイマを再度スタートさせて、上述したと同様の制御動作を行う。
上述したように、システム制御ブロック110は、所定時間おきのタイミングで、全種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出する。これにより、ある機能ブロックで自己の機能ブロックに係る共通コマンドを何らかの原因で受信できなかった場合であっても、当該機能ブロックは、所定時間後にその共通コマンドを受信することが可能となり、例えば2個の機能ブロックが連係して動作する場合に、片方の機能ブロックが共通コマンドを受信できなかったことによる連係のずれを、修正できる。
例えば、図7は、DRC回路124(機能ブロック4)および子画面OSD回路128(機能ブロック8)を示している。DRC回路124の機能部120eには、DRCズーム処理を行うDRC部が存在する。子画面OSD回路128の機能部120eには、子画面用の画像信号を得る子画面部およびズーム処理部分に対応した四角形の枠を表示する表示信号を生成するOSD(On Screen Display)部が存在する。
DRCズーム処理がオンの状態にあり、ユーザのズーム率、ズーム位置の変更操作に伴って、システム制御ブロック110から制御バス111に共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が送出される場合を考える。
この場合、DRC回路124の機能部120eには機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が供給される。そして、DRC部では、ズーム率「ratioVal」、ズーム中心位置「holizontalVal」,「verticalVal」に対応したDRCズーム処理が行われる。またこの場合、子画面OSD回路128の機能部120eには、機能ブロックコマンドwriteZoomFrame(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が供給される。そして、OSD部では、ズーム処理されている部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号が生成される。
そしてこの場合、子画面OSD回路128の機能部120eでは、信号ルータ123からのDRCズーム処理されている画像信号に、入力セレクタ122からの画像信号に対して子画面部で縮小処理を施して得られた子画面用の画像信号が合成されて出力画像信号が得られ、またこの出力画像信号にOSD部で生成されたズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号が合成される。
これにより、子画面OSD回路128から出力される出力画像信号によれば、例えば、図8に示すように、DRCズーム処理されて得られた画像信号による画像IM1に、子画面用の画像信号による画像IM2が重畳されて表示され、さらにこの画像IM2上にズーム処理された部分に対応した四角形の枠FLMが表示される。
上述したように、システム制御ブロック110から制御バス111に共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が送出され、この共通コマンドがDRC回路124および子画面OSD回路128の双方で受信されれば、画像IM1と画像IM2の枠内の部分とは内容的に完全に一致したものとなる。
しかし、当該共通コマンドを、DRC回路124および子画面OSD回路128の一方で受信できなかった場合には、画像IM1と画像IM2の枠内の部分とが内容的に一致しなくなり、連係のずれが発生する。この場合、所定時間後にシステム制御ブロック110が制御バス111に当該共通コマンドを送出することで、受信できなかった一方の機能ブロックが当該共通コマンドを受信可能となり、画像IM1と画像IM2の枠内の部分とを内容的に一致させることができる。
このような連係のずれは、システム制御ブロック110が制御バス111にその他の種類の共通コマンドを送出する場合にも起こり得る。しかし、上述したように、システム制御ブロック110が、所定時間おきのタイミングで、全部の種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出することで、この連係のずれを、修正できる。
なお、上述では、全部の種類の最新の共通コマンドを制御バス111に送出するものを示したが、システム制御ブロック110は、所定時間おきのタイミングで、連係のずれが気になる一部の種類の最新の共通コマンドのみを、制御バス111に送出するようにしてもよい。
また、上述では、システム制御ブロック110が、所定時間おきのタイミングで、全部の種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出するものを示したが、例えば共通コマンドを受信する機能ブロックは共通コマンドを受けて正常動作したことを示すコマンドをシステム制御ブロック110に返すものとし、システム制御ブロック110はそのようなコマンドが返されなかった場合に、再度全部の種類または一部の種類の共通コマンドを、制御バス111に送出するようにしてもよい。
また、上述したように、システム制御ブロック110は、電源投入時に、処理装置100を構成する各機能ブロック120から共通コマンドを取得するようにしている。そのため、新たな機能ブロック120が追加され、当該新たな機能ブロック120に対応した共通コマンドが新たに必要となる場合であっても、容易に対処できる。
次に、画像信号処理装置100の、上述した第1〜第5の構成について説明する。この画像信号処理装置100では、例えば、スロット104aにU/Vチューナ112が挿入され、スロット104cにDRC回路124が挿入された状態が、基本構成とされる。この基本構成が第1の構成である。
図9は、基本構成(第1の構成)の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、またこれら入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124から基板IDを取得し、第1の構成(基本構成)にあることを認識する。
そして、システム制御ブロック110は、この第1の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(1)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる。これにより、DRC回路124が処理系に挿入される。また、子画面OSD回路128は、第1の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値(図5参照)を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。
すなわち、U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122に入力される。また、この入力セレクタ122には、コネクタ102a(図1参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
この入力セレクタ122で選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第4の出力端子を介して、子画面OSD回路128の第1の入力端子に供給される。この子画面OSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122で選択された画像信号が供給される。
子画面OSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
この子画面OSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図1参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、例えばCRT(Cathode−Ray Tube)で構成されるディスプレイに供給される。
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122で選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、デジタル地上波チューナ126を追加した第2の構成について説明する。デジタル地上波チューナ126は、スロット104bに挿入される。
図10は、第2の構成の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびデジタル地上波チューナ126から基板IDを取得し、第2の構成にあることを認識する。
そして、システム制御ブロック110は、この第2の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(2)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる。また、子画面OSD回路128は、第2の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。この場合の動作は、入力セレクタ122で、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)の選択も可能となることを除き、上述した第1の構成の動作と同様である。
すなわち、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)は入力セレクタ122に入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)〜in(3)に基づいて、入力1〜3のいずれかが選択される。以下の動作は、上述した第1の構成の動作と同じであり、その説明は省略する。
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、パネル用処理回路125を追加した第3の構成について説明する。パネル用処理回路125は、スロット104dに挿入される。図11は、第3の構成の接続状態を示している。
この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびパネル用処理回路125から基板IDを取得し、第3の構成にあることを認識する。
そして、システム制御ブロック110は、この第3の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(3)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第2の状態となる。これにより、DRC回路124およびパネル用処理回路125が処理系に挿入される。また、子画面OSD回路128は、第3の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。
すなわち、U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122に入力される。また、この入力セレクタ122には、コネクタ102a(図1参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
この入力セレクタ122で選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第2の出力端子を介して、パネル用処理回路125に供給される。このパネル用処理回路125では、入力画像信号に対して、LCD、PDP等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理が行われる。
そして、このパネル用処理回路125から出力される画像信号は、信号ルータ123の第3の入力端子、第4の出力端子を介して、子画面OSD回路128の第1の入力端子に供給される。この子画面OSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122で選択された画像信号が供給される。この子画面OSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
この子画面OSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図1参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、パネル用処理回路125がLCD用のものであるときはLCDで構成されるディスプレイに供給され、パネル用処理回路125がPDP用のものであるときはPDPで構成されるディスプレイに供給される。
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122で選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127を追加した第4の構成について説明する。パネル用処理回路125はスロット104dに挿入され、ノイズ除去回路127はスロット104eに挿入される。図12は、第4の構成の接続状態を示している。
この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127から基板IDを取得し、第4の構成にあることを認識する。
そして、システム制御ブロック110は、この第4の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(4)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる。これにより、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127が処理系に挿入される。また、子画面OSD回路128は、第4の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。
すなわち、U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122に入力される。また、この入力セレクタ122には、コネクタ102a(図1参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
この入力セレクタ122で選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第3の出力端子を介してノイズ除去回路127に供給される。このノイズ除去回路127では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)に基づいて、ノイズを抑圧する処理が行われる。
このノイズ除去回路127から出力される画像信号は、信号ルータ123の第4の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第2の出力端子を介して、パネル用処理回路125に供給される。このパネル用処理回路125では、入力画像信号に対して、LCD、PDP等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理が行われる。
そして、このパネル用処理回路125から出力される画像信号は、信号ルータ123の第3の入力端子、第4の出力端子を介して、子画面OSD回路128の第1の入力端子に供給される。この子画面OSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122で選択された画像信号が供給される。この子画面OSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
この子画面OSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図1参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、パネル用処理回路125がLCD用のものであるときはLCDで構成されるディスプレイに供給され、パネル用処理回路125がPDP用のものであるときはPDPで構成されるディスプレイに供給される。
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122で選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、デジタル地上波チューナ126、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127を追加した第5の構成について説明する。図13は、第5の構成の接続状態を示している。
この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124、パネル用処理回路125、ノイズ除去回路127およびデジタル地上波チューナ126から基板IDを取得し、第5の構成にあることを認識する。
そして、システム制御ブロック110は、この第5の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(5)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる。また、子画面OSD回路128は、第5の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。この場合の動作は、入力セレクタ122で、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)の選択も可能となることを除き、上述した第4の構成の動作と同様である。
すなわち、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)は入力セレクタ122に入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)〜in(3)に基づいて、入力1〜3のいずれかが選択される。以下の動作は、上述した第1の構成の動作を同じであり、その説明は省略する。
上述した第1の実施の形態においては、各機能ブロック120(U/Vチューナ121、入力セレクタ122、信号ルータ123、DRC回路124、ノイズ除去回路127、子画面OSD回路128)では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換されるものである。したがって、第1の実施の形態においては、各機能ブロック120は、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドに応じて適応的に動作するものであり、機能ブロック120のバージョンアップによる機能のアップグレードを、システム制御ブロック110からの共通コマンドを変化させることなく容易に行うことができる。
すなわち、図14Aは、DRC回路124のバージョンアップ前の構成を示している。このDRC回路124の機能部120eには、解像度軸およびノイズ軸のDRCボリウム処理およびDRCズーム処理を行う単一のDRC部が存在する。このDRC回路124における制御I/F120dのROM120d−2(図14Aには図示せず)には、例えば上述の図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味するDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とDRC(解像度軸、ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)とDRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)、またDRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)とDRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が、それぞれ、対応して記録されている。
図14Bは、DRC回路124のバージョンアップ後の構成を示している。このDRC回路124の機能部120eには、ノイズ軸のDRCボリウム処理を行うノイズ用DRC部と、解像度軸のDRCボリウム処理およびDRCズーム処理を行う解像度用DRC部とが存在する。この場合、ノイズ軸および解像度軸のDRCボリウム処理が別個のDRC部で行われるものであり、処理性能を上げることができる。
このDRC部における制御I/F120dのROM120d−2(図14Bには図示せず)には、図15に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味するDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、DRC(解像度軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolumeResolution(resolutionVal)およびDRC(ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)とが、対応して記憶されている。また、このROM120d−2には、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)とDRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)、DRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)とDRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)が、それぞれ、対応して記録されている。
このように、DRC回路124がバージョンアップ後の場合であっても、このDRC回路124に係る共通コマンドを変化させる必要ない。すなわち、ROM120d−2に記憶される、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係のみを変化させれば済む。したがってこの場合、DRC回路124を図14Aの構成のものからバージョンアップした図14Bの構成のものに交換して機能のアップグレードを図る場合、共通コマンドを変化させることなく容易に行うことができる。
上述の第1の実施の形態においては、システム制御ブロック110は、電源投入時に、処理装置100を構成する機能ブロック120から共通コマンドを取得するものである。しかし、システム制御ブロック110は、この共通コマンドを、ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記憶媒体をもって、あるいはインターネット等の所定のネットを介して、さらにはデジタル放送等の放送信号から、取得することもできる。
次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。図16は、第2の実施の形態としての画像信号処理装置100Aの構成を示している。この図16において、図1と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明については適宜省略する。
この画像信号処理装置100Aは、システム制御ブロック110から共通コマンドを発行する他に、所定の機能ブロック、ここでは入力セレクタ122A(機能ブロック2)からも共通コマンドを発行する。この入力セレクタ122Aは、図1の画像信号処理装置100における入力セレクタ122に対応している。
図17は、入力セレクタ122Aの構成を示している。この入力セレクタ122Aは、図2に示す機能ブロック120としての基本的構成を有しており、機能部120eとして入力セレクタ部を備えている。そして、この入力セレクタ122Aは、ノイズ検出部120fをさらに有している。
このノイズ検出部120fは、入力セレクタ部から出力される画像信号に含まれるノイズのレベルxを検出し、このノイズレベルxを制御I/F120dに供給する。また、このノイズ検出部120fは、所定時間毎、例えば所定フレーム毎にノイズレベルxの検出を行い、ノイズレベルxとして0〜9のいずれかの値を出力する。ここで、ノイズレベルxは、情報信号としての画像信号の処理結果を構成している。
図18は、入力セレクタ122Aの制御I/F120dの構成を示している。この図18において、図3と対応する部分には同一符号を付している。上述したノイズ検出部120fで検出されたノイズレベルxは、制御ポート120d−1に供給される。制御ポート120d−1は、ノイズレベルxが変化するとき、このノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行し、それを制御用コネクタ120aを介して制御バス111(図16参照)に送出する。
図19のフローチャートは、この入力セレクタ122Aの制御ポート120d−1における共通コマンドInputNoise(x)の発行動作を示している。
まず、ステップST111で、例えば電源投入に伴って動作を開始し、ステップST112で、制御ポート120d−1に内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)のラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′を用いて、このノイズレベルx′を含む共通コマンドInputNoise(x′)を発行する。
次に、ステップST113で、ノイズレベルxの検出が行われる毎に、このノイズレベルxがラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′と同じか否かを判定する。x=x′であるときは、このステップST113の判定を繰り返す。一方、x=x′でないときは、ステップST114で、検出されたノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行する。
次に、ステップST115で、ノイズレベルxをノイズレベルx′として、不揮発性メモリのラストメモリ領域に記憶し、その後に、ステップST113の判定動作に戻る。
入力セレクタ122Aのその他は、図1の画像信号処理装置100における入力セレクタ122と同様に構成され、同様の動作をする。
また、画像信号処理装置100Aの信号ルータ123(機能ブロック3)は、その制御I/F120dのROM120d−2に、図5に示すように、機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のそれぞれと、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドroute(1/2/3)との対応関係を記憶していると共に、図20に示すように、入力ノイズレベルを意味する共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれと、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドroute(3/4)との対応関係を記憶している。
共通コマンドInputNoise(0〜9)は、上述したように入力セレクタ122Aから制御バス111に送出される。信号ルータ123の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信され、かつ画像信号処理装置100Aが第4の構成または第5の構成にあり、システム制御ブロック110で発行された共通コマンドInitializeConnect(4/5)が受信されたとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、共通コマンドInputNoise(0〜9)が機能ブロック内コマンドroute(3/4)に変換される。この場合、ノイズレベルx(0〜9)が所定レベルcより大きい場合にはroute(3)に変換され、ノイズレベルxが所定レベルc以下であるときはroute(4)に変換される。
ここで、第4の構成は、スロット104aにU/Vチューナ112(機能ブロック1)が挿入され、スロット104cにDRC回路124(機能ブロック4)が挿入された第1の構成(基本構成)に、さらに、スロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された構成である。また、第5の構成は、上述の第1の構成(基本構成)に、さらに、スロット104bにデジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)挿入され、スロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された構成である。
また、コマンドroute(3)は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態に、機能部120eを制御するためのものである。コマンドroute(4)は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第4の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
このように、画像信号処理装置100Aが第4の構成または第5の構成にあるとき、信号ルータ123の制御I/F120dは、共通コマンドInitializeConnect(4/5)に対応して機能ブロック内コマンドroute(3)を必ず出力するものではなく、共通コマンドInputNoise(x)のノイズレベルxに応じて機能ブロック内コマンドroute(3)あるいは機能ブロック内コマンドroute(4)を出力する。
図21のフローチャートは、信号ルータ123の制御I/F120dの、共通コマンドInputNoise(x)の受信時における動作を示している。
ステップST121で、共通コマンドInputNoise(x)を受信すると、ステップST122で、システム制御ブロック110で発行された共通コマンドInitializeConnect(4/5)を受信したか否かを判定する。受信したときは、ステップST123で、ノイズレベルxが所定レベルcより大きいか否かを判定する。
x>cであるときは、ステップST124で、機能ブロック内コマンドroute(3)を出力し、その後ステップST125で動作を終了する。一方、x≦cであるときは、ステップST126で、機能ブロック内コマンドroute(4)を出力し、その後に動作を終了する。なお、ステップST122で、受信していないときは、直ちにステップST125に進み、動作を終了する。この場合、スロット104eにノイズ除去回路127が挿入されていない第1〜第3の構成にあり、ノイズ除去回路127を処理系に挿入するか否かの判定は不要だからである。
また、画像信号処理装置100AのDRC回路124(機能ブロック4)は、その制御I/F120dのROM120d−2に、図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とDRC(解像度軸、ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)とを対応して記憶し、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)とDRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)とを対応して記憶し、DRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)とDRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)とを対応して記憶していると共に、図20に示すように、入力ノイズレベルを意味する共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれとDRC(ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)とを対応して記憶している。
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、ノイズレベルx(0〜9)がノイズ軸のボリウム値noiseValに、例えばnoiseVal=ax+b(a,bは定数)の関係式を用いて変換され、機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)が得られる。これにより、DRC回路124は、ノイズレベルxに応じたノイズ除去度が選択された状態となる。
図22のフローチャートは、DRC回路124の制御I/F120dの、共通コマンドInputNoise(x)受信時における動作を示している。
ステップST131で、共通コマンドInputNoise(x)を受信すると、ステップST132で、ノイズレベルx(0〜9)を用い、noiseVal=ax+bの式に基づいて、ノイズ軸のボリウム値noiseValを演算する。そして、ステップST133で、機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)を出力し、その後に、ステップST134で、動作を終了する。
また、画像信号処理装置100Aのノイズ除去回路127(機能ブロック7)は、その制御I/F120dのROM120d−2に、図5に示す、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とノイズ抑圧度を示す値(ノイズ抑圧値)の代入を意味する機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(noiseVal)との対応の代わりに、図20に示すように、入力ノイズレベルを意味する共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれとノイズ抑圧値の代入を意味する機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(0〜9)とを対応して記憶している。
この場合、ノイズ除去回路127の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドInputNoise(0〜9)が、機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(0〜9)に変換される。これにより、ノイズ除去回路127は、ノイズレベルxに対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。
また、画像信号処理装置100Aの子画面OSD回路128(機能ブロック8)は、その制御I/F120dのROM120d−2に、図5に示す共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を記憶していると共に、図20に示すように、共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれと入力ノイズレベル表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteInputNoise((0〜9)とを対応して記憶している。
子画面OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d−3では、制御ポート120d−1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信されるとき、ROM120d−2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドInputNoise(0〜9)が機能ブロック内コマンドwriteInputNoise(0〜9)に変換される。これにより、子画面OSD回路128は、ノイズレベル0〜9を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
なお、画像信号処理装置100Aのシステム制御ブロック110は、入力セレクタ122Aから制御バス111に共通コマンドInputNoise(0〜9)が送出された場合、この共通コマンドInputNoise(0〜9)を受信し、上述したnoiseVal=ax+bの式に基づいて、ノイズ軸のボリウム値noiseValを演算し、このボリウム値noiseValを、ユーザがノイズ軸のボリウム値を変更する操作を行う際の初期値として保存しておく。
図16に示す画像信号処理装置100Aのその他は、図1に示す画像信号処理装置100と同様に構成される。
次に、この画像信号処理装置100Aの動作を説明する。この画像信号処理装置100Aの動作は、入力セレクタ122Aから発行される共通コマンドInputNoise(0〜9)に係る動作を除き、図1に示す画像信号処理装置100の動作と同様である。ここでは、第1の構成(基本構成)およびノイズ除去回路127が処理系に挿入される第4の構成を用いて、動作を説明する。
図23は、基本構成(第1の構成)の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122A、信号ルータ123、子画面OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、またこれら入力セレクタ122A、信号ルータ123、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124から基板IDを取得し、第1の構成(基本構成)にあることを認識する。
そして、システム制御ブロック110は、この第1の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(1)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる。また、子画面OSD回路128は、第1の構成(基本構成)である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
なお、電源投入時に、入力セレクタ122Aは、ラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′を用いて、共通コマンドInputNoise(x′)を、制御バス111に送出する(図19参照)。しかし、この第1の構成では、この共通コマンドInputNoise(x′)は信号ルータ123の動作には何等影響を与えない(図21参照)。
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値(図5参照)を制御バス111に送出する。また、入力セレクタ122Aは、上述したように電源投入時に共通コマンドInputNoise(x′)を制御バス111に送出する。
これにより、入力セレクタ122A、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100Aとしての動作が開始される。なおこの場合、DRC回路124のノイズ軸のボリウム値noiseValに関しては、例えば共通コマンドInputNoise(x′)に対応するものが優先される。
U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122Aに入力される。また、この入力セレクタ122Aには、コネクタ102a(図16参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122Aでは、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
この入力セレクタ122Aで選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第4の出力端子を介して、子画面OSD回路128の第1の入力端子に供給される。この子画面OSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122Aで選択された画像信号が供給される。
子画面OSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
この子画面OSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図16参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、例えばCRT(Cathode−Ray Tube)で構成されるディスプレイに供給される。
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122Aで選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
また、電源投入後は、入力セレクタ122Aのノイズ検出部120fで検出されるノイズレベルxが以前に検出されたノイズレベルx′から変化したとき、入力セレクタ122Aから共通コマンドInputNoise(x)が発行され、制御バス111に送出される。これにより、DRC回路124におけるノイズ軸のボリウム値noiseValがノイズレベルxに対応した値に変更されると共に、子画面OSD回路128による入力ノイズレベルの表示値も変更される。
図24、図25は、第4の構成の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122A、信号ルータ123、子画面OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122A、信号ルータ123、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127から基板IDを取得し、第4の構成にあることを認識する。
そして、システム制御ブロック110は、この第4の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(4)を、制御バス111に送出する。これにより、子画面OSD回路128は、第4の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
また、電源投入時に、入力セレクタ122Aは、ラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′を用いて、共通コマンドInputNoise(x′)を、制御バス111に送出する(図19参照)。そのため、この信号ルータ123は、ノイズレベルx′に応じて、第3の状態または第4の状態となる(図21参照)
すなわち、ノイズレベルx′が所定レベルcより大きいときは、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる(図24参照)。これにより、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127が処理系に挿入される。この場合、ノイズ除去回路127のノイズ抑圧値は、ノイズレベルx′に対応したものとされる。
また、ノイズレベルx′が所定レベルc以下であるときは、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第4の状態となる(図25参照)。これにより、DRC回路124およびパネル用処理回路125が処理系に挿入され、ノイズ除去回路127は処理系に挿入されない。このようにノイズレベルx′が小さいときノイズ除去回路127を処理系に挿入しないことで、処理系にノイズ除去回路127を挿入することによる、解像度低下などを抑制できる。
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値(図5参照)を制御バス111に送出する。また、入力セレクタ122Aは、上述したように電源投入時に共通コマンドInputNoise(x′)を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122A、子画面OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびパネル用処理回路125は、初期状態となり、画像信号処理装置100Aとしての動作が開始される。なおこの場合、DRC回路124のノイズ軸のボリウム値noiseValに関しては、例えば共通コマンドInputNoise(x′)に対応するものが優先される。
U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122Aに入力される。また、この入力セレクタ122Aには、コネクタ102a(図16参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
ノイズレベルx′が所定レベルcより大きい場合、図24に示すように、入力セレクタ122Aで選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第3の出力端子を介してノイズ除去回路127に供給される。このノイズ除去回路127では、入力された画像信号に対して、ノイズレベルx′に対応したノイズ抑圧値によりノイズを抑圧する処理が行われる。このノイズ除去回路127から出力される画像信号は、信号ルータ123の第4の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。
一方、ノイズレベルx′が所定レベルc以下の場合、図25に示すように、入力セレクタ122Aで選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。
このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第2の出力端子を介して、パネル用処理回路125に供給される。このパネル用処理回路125では、入力画像信号に対して、LCD、PDP等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理が行われる。
そして、このパネル用処理回路125から出力される画像信号は、信号ルータ123の第3の入力端子、第4の出力端子を介して、子画面OSD回路128の第1の入力端子に供給される。この子画面OSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122Aで選択された画像信号が供給される。この子画面OSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンド共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
この子画面OSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図16参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、パネル用処理回路125がLCD用のものであるときはLCDで構成されるディスプレイに供給され、パネル用処理回路125がPDP用のものであるときはPDPで構成されるディスプレイに供給される。
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122Aで選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容が変更される。
また、電源投入後は、入力セレクタ122Aのノイズ検出部120fで検出されるノイズレベルxが以前に検出されたノイズレベルx′から変化したとき、入力セレクタ122Aから共通コマンドInputNoise(x′)が発行され、制御バス111に送出される。これにより、DRC回路124におけるノイズ軸のボリウム値noiseValがノイズレベルxに対応した値に変更されると共に、子画面OSD回路128による入力ノイズレベルの表示値も変更される。また、ノイズ除去回路127のノイズ抑圧値がノイズレベルxに対応した値に変更されると共に、信号ルータ123の状態がノイズレベルxが所定レベルcより大きいか否かによって第3の状態(図24参照)または第4の状態(図25参照)とされる。
上述した第2の実施の形態においては、各機能ブロック120(U/Vチューナ121、入力セレクタ122A、信号ルータ123、DRC回路124、ノイズ除去回路127、子画面OSD回路128)では、システム制御ブロック110および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換されるものである。したがって、この第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様に、各機能ブロック120は、共通コマンドに応じて適応的に動作するものであり、機能ブロック120のバージョンアップによる機能のアップグレードを、共通コマンドを変化させることなく容易に行うことができる。
また、この第2の実施の形態においては、機能ブロック120としての入力セレクタ122Aが、画像信号から検出したノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を制御バス111に送出するものであり、この共通コマンドInputNoise(x)に含まれるノイズレベルxの情報を、他の複数の機能ブロック、つまり信号ルータ123、DRC回路124およびノイズ除去回路127で容易に利用できる。
なお、この第2の実施の形態においては、入力セレクタ122Aで画像信号のノイズのレベルxを検出し、当該入力セレクタ122Aからノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行するものを示したが、ノイズレベルxの代わりにその他の情報を検出し、それを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行し、DRC回路124等の他の機能ブロックでその情報を用いることも考えられる。他の情報としては、画像信号の動き量の情報、画像信号が特有のノイズを持つフィルムソースに基づくものであるか否かの情報などが考えられる。
なお、この第2の実施の形態のように、システム制御ブロックおよび機能ブロックから共通コマンドが発行されるものにあっては、上述した第1の実施の形態のように、共通コマンドが発行するブロックが、所定時間おきのタイミングで、あるいは共通コマンドを受信する機能ブロックは共通コマンドを受けて正常動作したことを示すコマンドを共通コマンドを発行したブロックに返すものとし、そのようなコマンドが返されなかった場合に、再度全部の種類または一部の種類の共通コマンドを、制御バス111に送出する。これにより、複数の機能ブロックの連係ずれを防止できる。
次に、この発明の第3実施の形態について説明する。図26は、第3の実施の形態としての画像信号処理装置100Bの構成を示している。この画像信号処理装置100Bは、制御バス111としてCANバスを用いたものである。この図26において、図1と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を適宜省略する。
この画像信号処理装置100Bにおいて、筐体101には、アップグレードデータメモリスロット105が設けられている。このスロット105は、アップグレードデータが記憶されたメモリカード(図示せず)を挿入するためのスロットである。ここで、アップグレードデータとは、機能ブロックの追加またはバージョンアップがあったときに必要となるデータ、例えばユーザ操作信号と共通コマンドとの対応関係を示すデータ、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係を示すデータなどである。この画像信号処理装置100Bのその他は、図1に示す画像信号処理装置100と同様に構成されている。
図27は、システム制御ブロック110の構成を示している。このシステム制御ブロック110は、CANバスインタフェース(CANバスI/F)110Aと、制御部110Bと、システム制御プログラムメモリ110Cとを有している。CANバスI/F110Aは、CANバス(制御バス111)との間のインタフェースを行う。また、このCANバスI/F110Aは、CANバスで送られてくる通信データ(共通コマンド、ラストメモリデータなど)をハードウェア的に選択して受信用メッセージバッファに格納すると共に、送信用メッセージバッファに格納されている通信データ(アップグレードデータ、共通コマンドなど)をCANバス(制御バス111)に送出する。
制御部110Bは、図示せずもマイクロコンピュータ(マイコン)を備えて構成されており、リモコン112または操作部113からのユーザ操作信号、CANバスI/F110Aの受信用メッセージバッファに格納されている通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)を受け付けながら、システム全体の制御を行う。システム制御プログラムメモリ110Cは、制御部110Bの動作に係る制御プログラム等を記憶する。なお、このシステム制御プログラムメモリ110Cには、上述した、ユーザ操作信号と共通コマンドとの対応関係を示すデータなども記憶される。
このシステム制御ブロック110の動作を説明する。例えば、制御部110Bがユーザ操作信号を受け付けた場合の動作を説明する。この場合、制御部110Bは、当該ユーザ操作信号に基づき、必要に応じて、システム制御プログラムメモリ110Cから適切な制御プログラムを読み出し、当該ユーザ操作信号に対応した共通コマンド(グローバルコマンド)を生成し、その共通コマンドをCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納する。そして、CANバスI/F110Aは、送信用メッセージバッファに格納された共通コマンドをCANバス(制御バス111)に送出する。
ここで、通信データのフォーマットについて説明する。通信データは、図28Aに示すように識別子(ID:identifier)およびペイロード部で構成され、あるいは識別子(ID)のみで構成される。ペイロード部には、コマンドのパラメータあるいはデータが配置される。通信データが共通コマンドである場合、図28Bに示すように、識別子(ID)はシステムアプリケーション番号および共通コマンド通し番号からなっている。例えば、識別子が12ビットで構成されるとき、システムアプリケーション番号は4ビットで表され、共通コマンド通し番号は8ビットで表される。
図29および図30は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドの対応を示している。図29は、図26に示すDRC回路(機能ブロック4)124がズーム機能を備えていない場合を示し、図30は、このDRC回路124がズーム機能を備えている場合を示している。DRC回路124がズーム機能を備えたものにバージョンアップされるとき、DRCzoomExec(on/off)およびDRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)の共通コマンドが新たに加わる。図29、図30における各共通コマンドの内容は、上述の図5に示すものと同様であり、ここではその説明を省略する。
例えば、共通コマンドch(1)〜ch(12)の識別子は「0xC01〜0xC0C」とされ、共通コマンドin(1)〜in(3)の識別子は「0xA01」とされ、DRCvolExec(on/off)の識別子は「0x501」とされ、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)の識別子は「0x502」とされ、DRCzoomExec(on/off)の識別子は「0x503」とされ、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)の識別子は「0x504」とされ、さらに共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)の識別子は「0x001」とされている。共通コマンドch(1)〜ch(12)については、「0xC01〜0xC0C」の識別子のみでその内容が分かるのでペイロード部は不要であるが、その他の共通コマンドについては、識別子のみではその内容が分からないので、ペイロード部にパラメータが配置される。
また例えば、スロット105(図26参照)に、アップグレードデータが記憶されているメモリカードが挿入された場合の動作を説明する。制御部110Bは、このメモリカードからアップグレードデータを読み込む。そして、制御部110Bは、このアップグレードデータをシステム制御プログラムメモリ110Cに書き込む。また、制御部110Bは、各機能ブロックで必要とするアップグレードデータを、所定の識別子(ID)を付加して、CANバスI/F110Aの送信メッセージバッファに格納する。そして、CANバスI/F110Aは、送信用メッセージバッファに格納されたアップグレードデータをCANバス(制御バス111)に送出する。
スロット105へのメモリカードの挿入は、例えば、DRC回路124がズーム機能を持つものにアップグレードされた場合に行われる。この場合、共通コマンドDRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)に係るアップグレードデータがメモリカードで供給される。この場合、アップグレードされたDRC回路124自体は予め共通コマンドDRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,holizontalVal,verticalVal)と機能ブロック内コマンドとの対応関係を示すデータを持っているが、子画面OSD回路(機能ブロック8)128は、その対応関係を示すデータを持っていない。そこでこの場合には、子画面OSD回路128に向けてアップグレードデータが送信される。
また例えば、CANバス(制御バス111)を介して各機能ブロックからラストメモリデータが送られてくる場合の動作を説明する。この場合、CANバスI/F110Aの受信メッセージバッファにラストメモリデータが格納される。そして、制御部110Bは、受信メッセージバッファからラストメモリデータを読み込み、システム制御プログラムメモリ110Cの所定領域(ラストメモリ)に書き込む。
図31は、図26に示す機能ブロック1〜8の基本となる機能ブロック120Aを示している。この図31において、図2と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明を省略する。
この機能ブロック120Aは、制御用コネクタ120a、入力用コネクタ120bおよび出力用コネクタ120cを有している。また、機能ブロック120Aは、制御インタフェース(制御I/F)120dおよび機能部120eを有している。入力用コネクタ120bには機能部120eで処理すべき信号が入力され、この信号は入力用コネクタ120bを介して機能部120eに入力される。出力用コネクタ120cには機能部120eで処理されて出力された信号が出力される。
制御用コネクタ120aは、CANバス(制御バス111)に接続される。制御I/F120dは制御用コネクタ120aに接続されている。制御I/F120dは、CANバス(制御バス111)を介して送られてくる共通コマンドに基づいて機能部120eの機能を制御する。
制御I/F120dは、CANバスインタフェース(CANバスI/F)120d1と、制御部120d2と、基板内制御プログラムメモリ120d3とを有している。CANバスI/F120d1は、CANバス(制御バス111)との間のインタフェースを行う。このCANバスI/F120d1は、CANバスで送られてくる通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)をハードウェア的に選択して受信用メッセージバッファに格納すると共に、送信用メッセージバッファに格納されている通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)をCANバスに送出する。
図32は、CANバスI/F120d1の構成を概略的に示している。このCANバスI/F120d1は、受信バッファ131と、比較・転送部132と、レジスタ133と、受信用メッセージバッファ134とを有している。受信バッファ131は、CANバス(制御バス111)を介して送られてくる通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)を一時的に取り込むためのものである。レジスタ133は、自己の機能ブロックで受信すべき通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)の識別子(ID)を設定するためのものである。このレジスタ133への識別子の設定は、制御部120d2により行われる。共通コマンドの場合、例えば、識別子(ID)のうち、レジスタ133には、システムアプリケーション番号の部分だけ設定してもよい(図28A,B参照)。
受信用メッセージバッファ134は、自己の機能ブロックで受信すべき通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)を格納し、制御部120d2に受け渡すためのものである。この受信用メッセージバッファ134は、複数のメッセージバッファから構成されており、複数の通信データを並行して格納できるようになっている。比較・転送部132は、受信バッファ131に一時的に取り込まれた通信データの識別子がレジスタ133に設定されているか否かをハードウェア的に比較判定し、設定されている場合にはその通信データを受信バッファ131から受信用メッセージバッファ134に転送して格納する。
また、CANバスI/F120d1は、送信用メッセージバッファ135と、送信コントローラ136とを有している。送信用メッセージバッファ135は、システム制御ブロック110および他の機能ブロックに送るべき、制御部120d2からの通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)を格納し、後述する送信コントローラ136に受け渡すためのものである。この送信用メッセージバッファ135は、複数のメッセージバッファから構成されており、複数の通信データを並行して格納できるようになっている。送信コントローラ136は、送信用メッセージバッファ135に格納されている通信データを所定のタイミングでCANバス(制御バス111)に送出する。
なお、図32は、機能ブロック120Aの制御I/F120dが有するCANバスI/F120d1を示しているが、説明は省略するも、上述したシステム制御ブロック110が有するCANバスI/F110Aも同様に構成されている。
図31に戻って、制御部120d2は、図示せずもマイクロコンピュータ(マイコン)を備えて構成されており、CANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファに格納されている通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)に基づいて制御動作をする。また、この制御部120d2は、システム制御ブロック110および他の機能ブロックに送るべき通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)を生成し、CANバスI/F120d1の送信用メッセージバッファ135に格納する。また、この制御部120d2は、CANバスI/F120d1のレジスタ133に、自己の機能ブロックで受信すべき通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)の識別子(ID)を設定する。基板内制御プログラムメモリ120d3は、制御部120d2の動作に係る制御プログラム等を記憶する。なお、この基板内制御プログラムメモリ120d3には、上述した、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係を示すデータも記憶される。
図31に示す機能ブロックの動作を説明する。例えば、CANバス(制御バス111)を介して共通コマンドが送られてくる場合の動作を説明する。この場合、この共通コマンドはCANバスI/F120d1の受信バッファ131に一時的に取り込まれる。そして、CANバスI/F120d1の比較・転送部132により、受信バッファ131に取り込まれた共通コマンドの識別子がレジスタ133に設定されているか否かがハードウェア的に比較判定され、設定されているとき、当該受信バッファ131に取り込まれた共通コマンドは受信用メッセージバッファ134に転送されて格納される。
制御部120d2は、CANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納された共通コマンドを読み込み、この共通コマンドに基づいて、必要に応じて、プログラムメモリ120d3から適切な制御プログラムを読み出すと共に、その制御プログラムに基づいて機能部120eに機能ブロック内コマンドを送る。機能部120eは、この機能ブロック内コマンドに基づいて、機能、例えば信号経路または信号処理を変化させる。
また例えば、CANバス(制御バス111)を介してアップグレードデータが送られてくる場合の動作を説明する。この場合、このアップグレードデータはCANバスI/F120d1の受信バッファ131に一時的に取り込まれる。そして、CANバスI/F120d1の比較・転送部132により、受信バッファ131に取り込まれたアップグレードデータの識別子がレジスタ133に設定されているか否かがハードウェア的に比較判定され、設定されているとき、当該受信バッファ131に取り込まれたアップグレードデータは受信用メッセージバッファ134に転送されて格納される。
制御部120d2は、CANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納されたアップグレードデータを読み込み、このアップグレードデータを基板内制御プログラムメモリ120d3に書き込む。なお、制御部120d2は、例えばアップグレードデータの受信などにより、受信すべき共通コマンドが変化するときは、その都度、受信すべき共通コマンドの識別子(ID)を、CANバスI/F120d1のレジスタ133に設定する。
また例えば、制御部120d2で生成された通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)をシステム制御ブロック110および他の機能ブロックに送信する場合の動作を説明する。この場合、制御部120d2は、通信データを、CANバスI/F120d1の送信用メッセージバッファ135に格納する。そして、CANバスI/F120d1の送信コントローラ136は、送信用メッセージバッファ135に格納された通信データを所定のタイミングでCANバス(制御バス111)に送出する。
図26に示す画像信号処理装置100Bにおける、システム制御ブロック110および各機能ブロックの制御I/F120dの起動時の動作を、図33A,Bのフローチャートを参照して説明する。
図33Aはシステム制御ブロック110の動作を示している。ステップST51で、電源オンとなると、ステップST52で、制御部110Bは、アップグレードデータがあるか否かを判定する。メモリスロット105にアップグレードデータが記憶されたメモリカードが挿入されていてアップグレードデータがあるときは、ステップST53に進む。
このステップST53では、制御部110Bは、メモリカードに記憶されているアップグレードデータのうち、機能ブロック側で必要とするアップグレードデータを識別子(ID)を付加した状態でCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。そして、ステップST54で、制御部110Bは、メモリカードに記憶されているアップグレードデータのうち、自己のブロックで必要とするアップグレードデータを読み込み、それをシステム制御プログラムメモリ110Cに書き込み、その後にステップST55に進む。
ステップST55では、制御部110Bは、システム制御プログラムメモリ110Cの所定領域(ラストメモリ)に記憶されているラストメモリデータに基づいて、前回のシステム終了時のシステム状態にするための共通コマンド群を生成し、それをCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。そして、ステップST56で、制御部110Bは、起動時の初期設定を終了する。
図33Bは、各機能ブロックの制御I/F120dの動作を示している。ステップST11で、電源がオンとなると、ステップST2で、制御部120d2は、CANバスI/F120d1のレジスタ133に、自己の機能ブロックで起動時に受信すべきアップグレードデータの識別子(ID)および共通コマンドの識別子(ID)を設定する。
そして、ステップST13で、制御部120d2は、アップグレードデータを受信したか否かを判定する。アップグレードデータを受信したときは、ステップST14で、制御部120d2は、受信したアップグレードデータ、つまりCANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納されたアップグレードデータを読み込み、それを基板内制御プログラムメモリ120d3に書き込む。その後、ステップST15に進む。ステップST13でアップグレードデータの受信がないときは、直ちにステップST15に進む。
このステップST15では、制御部120d2は、システム制御ブロック110から送られてくる、前回のシステム状態にするための共通コマンドを受信し、それに基づき、必要に応じて、プログラムメモリ120d3から適切な制御プログラムを読み出すと共に、その制御プログラムに基づいて機能部120eに機能ブロック内コマンドを送る。これにより、機能部120eを、前回のシステム終了時の状態に遷移させる。そして、ステップST16で、制御部120d2は、起動時の初期設定を終了する。
なお、図1に示す画像信号処理装置100では、起動時には、各機能ブロックから基板IDを取得して基板構成を認識し、その後に認識した構成に基づいて機能ブロック間接続を意味する共通コマンドInitializeConnectを制御バス111に送出し、機能ブロック間接続を行うものであった(図6のST2,ST3参照)。しかし、図26に示す画像信号処理装置100Bでは、システム制御ブロック110は、前回のシステム終了時の機能ブロック間接続に対応した共通コマンドInitializeConnectを、CANバス(制御バス111)に送出して機能ブロック間接続を行う。
次に、図26に示す画像信号処理装置100Bにおける、各機能ブロックの制御I/F120dの通常動作時の動作を、図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップST21で、起動時の初期設定が終了すると、ステップST22で、制御部120d2は、通常動作時に受信すべき共通コマンドの識別子(ID)をCANバスI/F120d1のレジスタ133に設定する。例えば、U/Vチューナ121ではレジスタに「0xC」を設定し、入力セレクタ122ではレジスタに「0xA」を設定し、信号ルータ123ではレジスタに「0x0」を設定し、DRC回路124ではレジスタに「0x5」を設定し、ノイズ除去回路127ではレジスタに「0x502」を設定し、子画面OSD回路128ではレジスタに「0xC」、「0xA」、「0x5」および「0x0」を設定する(図29、図30参照)。
そして、ステップST23で、制御部120d2は、共通コマンドを受信したか否かを判定する。共通コマンドを受信したときは、ステップST24で、制御部120d2は、受信した共通コマンド、つまりCANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納された共通コマンドを読み込み、それがシステム終了共通コマンドであるか否かを判定する。
システム終了共通コマンドであるときは、ステップST25に進み、制御部120d2は、システム終了処理に移行する。一方、システム終了共通コマンドでないときは、制御部120d2は、ステップST26で、当該共通コマンドに基づいて、必要に応じて、基板内制御プログラムメモリ120d3から適切な制御プログラムを読み出すと共に、その制御プログラムに基づいて機能部120eに機能ブロック内コマンドを送り、機能部120eの機能、例えば信号経路または信号処理を変化させる。その後に、ステップST23に戻る。
次に、図26に示す画像信号処理装置100Bにおける、システム制御ブロック110および各機能ブロックの制御I/F120dのシステム終了時の動作を、図35A,Bのフローチャートを参照して説明する。
図35Aは、システム制御ブロック110の動作を示している。ステップST31で、ユーザによる電源オフ操作があると、ステップST32で、制御部110Bは、システム終了コマンドをCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。
そして、ステップST33で、制御部110Bは、CANバスI/F110Aのレジスタに、各機能ブロックから送られてくるラストメモリデータの識別子(ID)を設定し、その受信待ちをする。そして、ステップST34で、制御部110Bは、受信した各機能ブロックのラストメモリデータ、つまりCANバスI/F110Aの受信用メッセージバッファに格納されたラストメモリデータを読み込み、それをシステム制御制御プログラムメモリ110C内の所定領域(ラストメモリ)に保存する。その後に、ステップST35で、制御部110Bは、システムの電源をオフとする。
図35Bは、各機能ブロックの制御I/F120dの動作を示している。ステップST41で、制御部120d2は、システム終了共通コマンドの受信を受けてシステム終了の処理を開始し(図34のステップST25に対応)、ステップST42で、制御部120d2は、基板内制御プログラムメモリ120d3からラストメモリデータ送信プログラムを読み込み、それを起動させる。
そして、ステップST43で、制御部120d2は、機能部120eの現状の信号経路、信号処理を示すパラメータを、ラストメモリデータとして、識別子(ID)を付加した状態でCANバスI/F120d1の送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。その後に、ステップST44で、制御部120d2は、システムの電源をオフとする。
上述した第3の実施の形態においては、各機能ブロック120A(U/Vチューナ121、入力セレクタ122、信号ルータ123、DRC回路124、ノイズ除去回路127、子画面OSD回路128)では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換され、各機能ブロック120は、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドに応じて適応的に動作するものであり、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、この第3の実施の形態においては、各機能ブロックでは、CANバスインタフェース120d1で、CANバス(制御バス111)を介して受信された通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)が自己の機能ブロックに係るものであるか否かがハードウェア的に比較判定され、自己の機能ブロックに係るものであるときは、それが受信用メッセージバッファ134に格納される。そのため、機能ブロック内の制御部120d2(制御マイコン)では受信された通信データの取捨選択を行う必要がなく、当該制御部120d2の負荷を大幅に軽減できる。
また、CANバスは自動車分野で広く用いられているため、ノイズ対する対策が十分に講じられており、近年登場したプラズマディスプレイなど、ノイズの多い機器内においても、共通コマンドのように受信完了を送信側に通知できないシステムを安定して運用できる制御バスを実現できる。
図26に示す画像信号処理装置100Bでは、バスインタフェースとしてCANバスI/Fを用いたものであるが、このバスインタフェースとしては受信データを格納するためのメッセージバッファと、バスを介して受信された受信データを選択的にメッセージバッファに格納するメッセージ格納制御部とを持ち、受信データをハードウェア的に取捨選択できるものであれば、CANバスI/F以外のバスインタフェースであってもよい。
なお、上述実施の形態においては、U/Vチューナ121(機能ブロック1)、入力セレクタ122,122A(機能ブロック2)、信号ルータ123(機能ブロック3)、DRC回路124(機能ブロック4)、パネル用処理回路125(機能ブロック5)、デジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)、ノイズ除去回路127(機能ブロック7)、子画面OSD回路128(機能ブロック8)等からなる画像信号処理装置100,100A,100Bを示したものであるが、機能ブロックの個数および種類はこれに限定されない。スロット数も5個に限定されず、例えば全ての機能ブロックがスロットに挿入される構成としてもよい。
また、上述実施の形態においては、この発明を画像信号処理装置100,100A,100Bに適応したものであるが、この発明は、画像信号だけでなく、音声信号等のその他の情報信号を処理する装置にも同様に適用できる。
また、上述実施の形態において、機能ブロック120は基板を単位としているが、これに限定されるものではない。機能ブロック120としては、LSI(Large Scale Integrated circuit)のチップを単位とすることもでき、またこれら基板、チップからなる装置を単位とすることもできる。
この発明は、情報信号を複数の機能ブロックで処理するものにあって、機能ブロックのバージョンアップによる機能のアップグレードを容易に行い得るものであり、例えば複数の機能ブロックを用いて画像信号にノイズ除去、高画質化等の一連の処理を行う画像信号処理装置等に適用できる。
【書類名】明細書
【発明の名称】 情報信号処理装置、機能ブロック制御方法および機能ブロック
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば複数の機能ブロックを用いて画像信号を処理する画像信号処理装置等に適用して好適な情報信号処理装置、機能ブロック制御方法および機能ブロックに関する。
【0002】
詳しくは、この発明は、情報信号を処理するための複数の機能ブロックのそれぞれに、制御ブロックまたは所定の機能ブロックから共通コマンドを送り、この複数の機能ブロックを、共通コマンドに応じて適応的に動作させることによって、機能ブロックのバージョンアップによる機能のアップグレードを、共通コマンドを変化させることなく容易に行い得るようにした情報信号処理装置等に係るものである。
【背景技術】
【0003】
従来、画像信号にノイズ除去、高画質化等の一連の処理を行って出力する画像信号処理装置において、これら一連の処理を複数の機能ブロック、例えば基板、チップ、装置等を用いて実現することが考えられている。この場合、機能ブロックの追加を行うことで、機能のアップグレードを図ることができる。機能ブロックを追加する場合に、各機能ブロックを制御するための制御ブロックは、追加された機能ブロックを制御するための制御情報を取得することが必要となる。
【0004】
例えば、特開平11−53289号公報には、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に周辺装置を接続するとき、この周辺装置の記憶装置に格納されているドライバソフトを情報処理装置の記憶装置に自動的にインストールし、情報処理装置で周辺装置の制御を可能とする技術が記載されている。
【0005】
ところで、制御ブロックが、機能ブロックを制御する際に、機能ブロックの動作を直接制御する機能ブロック内コマンドを送信するものとすると、ある機能ブロックをバージョンアップされた機能ブロックに交換して機能のアップグレードを図る場合にも、制御ブロックは、上述したように機能ブロックを追加する場合と同様に、そのバージョンアップ後の機能ブロックの制御情報を取得することが必要となる。
【発明の開示】
この発明の目的は、機能ブロックのバージョンアップによる機能のアップグレードを容易に行い得るようにすることにある。
【0006】
この発明に係る情報信号処理装置は、情報信号を処理するための複数の機能ブロックと、この複数の機能ブロックの動作を制御する制御ブロックとを備え、制御ブロック、または制御ブロックおよび複数の機能ブロックのうち所定のブロックは共通コマンドを発行し、複数の機能ブロックのそれぞれは、発行された共通コマンドに応じて適応的に動作するものである。
【0007】
また、この発明に係る機能ブロック制御方法は、情報信号を処理するための複数の機能ブロックのそれぞれに、制御ブロック、または制御ブロックおよび複数の機能ブロックのうち所定のブロックから共通コマンドを送り、この複数の機能ブロックを、共通コマンドに応じて、適応的に動作させるものである。
【0008】
また、この発明に係る機能ブロックは、制御部およびこの制御部によって制御される機能部を備え、制御部は、自己の機能ブロックに係る共通コマンドと機能部を制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係を記憶する記憶手段と、制御ブロックから送られてくる共通コマンドを受信する受信手段と、この受信手段で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、この共通コマンドを、記憶手段に記憶されている対応関係に基づいて、機能ブロック内コマンドに変換する変換手段とを有するものである。
【0009】
この発明において、制御ブロックは、複数の機能ブロックの動作を制御する。例えば、制御ブロックと複数の機能ブロックとは、制御バスを介して接続されている。また例えば、複数の機能ブロックはそれぞれ基板であり、この複数の機能ブロックの一部または全部は、それぞれ筐体に設けられたスロットに挿入されることで、制御バスに接続される。
【0010】
制御ブロック、または制御ブロックおよび複数の機能ブロックのうち所定のブロックからは共通コマンドが発行される。例えば、共通コマンドを発行する機能ブロックからは、情報信号の処理結果を含む共通コマンドが発行される。この共通コマンドは、複数の機能ブロックに、例えば上述した制御バスを介して送られる。複数の機能ブロックのそれぞれは、共通コマンドに応じて、適応的に動作する。この場合、機能ブロックでは、共通コマンドにより、信号経路または信号処理が変化する。
【0011】
機能ブロックは、例えば、制御部およびこの制御部によって制御される機能部を備えている。制御部は、自己の機能ブロックに係る共通コマンドと機能部を制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係を記憶する記憶手段と、制御ブロックから送られてくる共通コマンドを受信する受信手段と、この受信手段で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、この共通コマンドを、記憶手段に記憶されている対応関係に基づいて、機能ブロック内コマンドに変換する変換手段とを有している。これにより、機能ブロックは、共通コマンドに応じて、適応的に動作する。
【0012】
例えば、制御ブロックは、共通コマンドを、複数の機能ブロックから取得する。また例えば、制御ブロックは、リムーバブルな記憶媒体をもって、あるいはインターネット等の所定のネットを介して、さらにはデジタル放送等の放送信号から、共通コマンドを取得する。これにより、新たな機能ブロックが追加され、当該新たな機能ブロックに対応した共通コマンドが新たに必要となる場合であっても、容易に対処できる。
【0013】
例えば、制御ブロックは、ユーザの操作に対応した第1の共通コマンドを有している場合、第1の共通コマンドに対応したユーザの操作があるとき、第1の共通コマンドを複数の機能ブロックに送る。これにより、複数の機能ブロックは、ユーザの操作に対応して動作する。また例えば、制御ブロックは、ユーザの操作に対応していない第2の共通コマンドを有している場合、ユーザの操作に関連させることなく、第2の共通コマンドを複数の機能ブロックに送る。これにより、複数の機能ブロックは、ユーザの操作に関連せずに、第2の共通コマンドに対応した動作をする。
【0014】
例えば、共通コマンドを発行するブロック(制御ブロックまたは機能ブロック)は、所定時間おきのタイミングで、複数の機能ブロックに、全部の種類または一部の種類の共通コマンドの最新の値を送る。これにより、ある機能ブロックで自己の機能ブロックに係る共通コマンドを何らかの原因で受信できなかった場合であっても、所定時間後にその共通コマンドの受信が可能となり、例えば2個の機能ブロックが連係して動作する場合に、片方の機能ブロックが共通コマンドを受信できなかったことによる連係のずれを、修正できる。
【0015】
なおこの場合、共通コマンドを受信する機能ブロックが共通コマンドを受けて正常動作したことを示すコマンドを共通コマンドの送信側のブロック(制御ブロックまたは機能ブロック)に返すようにし、受信側の機能ブロックから送信側のブロックにそのようなコマンドが返されなかった場合に、送信側のブロックは再度全部の種類または一部の種類の共通コマンドの最新の値を送るようにしてもよい。
【0016】
上述したように、複数の機能ブロックは、制御ブロック、または制御ブロックおよび所定の機能ブロックから発行される共通コマンドに応じて、適応的に動作する。したがって、この発明によれば、所定の機能ブロックをバージョンアップして機能のアップグレードを図る場合に、共通コマンドを変化させる必要はなく、容易に行うことができる。
【0017】
つまりこの場合、この所定の機能ブロックの記憶手段に記憶されている共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係がバージョンアップに対応したものとなっており、バージョンアップされた機能部を制御するための機能ブロック内コマンドが得られるようになっていればよい。
【0018】
また、所定の機能ブロックが情報信号の処理結果を含む共通コマンドを発行することで、他の複数の機能ブロックは、この共通コマンドに含まれる処理結果を容易に利用できる。
【0019】
例えば、制御ブロックおよび複数の機能ブロックのそれぞれはバスインタフェースを有し、制御ブロックおよび複数の機能ブロックのそれぞれはバスインタフェースを用いたバスにより接続される。そして、バスインタフェースは、受信データを格納するためのメッセージバッファと、バスを介して受信された受信データを選択的にメッセージバッファに格納するメッセージ格納制御部とを備える。例えば、バスはCAN(Controller Area Network)バスである。
【0020】
例えば、制御ブロックから複数の機能ブロックには、少なくとも識別子を有してなる共通コマンドが送信される。複数の機能ブロックのメッセージ格納制御部は、予め設定された所定の共通コマンドの識別子(識別子の全体ではなく一部の場合も含む)と、バスを介して受信された共通コマンドの識別子とが一致するとき、受信された共通コマンドをメッセージバッファに格納する。
【0021】
この場合、複数の機能ブロックでは、バスインタフェースで、バスを介して受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、当該共通コマンドをメッセージバッファに格納することがハードウェア的に行われる。そのため、機能ブロック内の制御マイコン(CPU)では受信された共通コマンドの取捨選択を行う必要がなく、当該制御マイコンの負荷を大幅に軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
この発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態としての画像信号処理装置100の構成を示している。
【0023】
この処理装置100は、筐体101を有している。筐体101には、コネクタ102a〜102c,103が設けられている。コネクタ102aは、外部ビデオ入力用のコネクタであって、図示しないVCR(Video Cassette Recorder)、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ等で再生された、外部ビデオ入力としての画像信号を入力するためのコネクタである。コネクタ102bは、デジタル地上波アンテナ線用のコネクタであって、図示しないデジタル地上波用アンテナで受信された放送信号を入力するためのコネクタである。コネクタ102cは、U/V(UHF/VHF)アンテナ線用のコネクタであって、図示しないU/V用アンテナで受信された放送信号を入力するためのコネクタである。コネクタ103は、ディスプレイに供給する画像信号を出力するためのコネクタである。
【0024】
また、筐体101には、機能ブロックとしての基板を挿入するための複数個のスロット、本実施の形態においては、5個のスロット104a〜104eが設けられている。スロット104aには、機能ブロック1としてのU/Vチューナの基板121(以下、単に、「U/Vチューナ121」とする)が挿入される。スロット104bには、機能ブロック6としてのデジタル地上波チューナの基板126(以下、単に、「デジタル地上波チューナ126」とする)が挿入される。
【0025】
スロット104cには、機能ブロック4としての高画質化処理を行うDRC(Digital Reality Creation)回路の基板124(以下、単に、「DRC回路124」とする)が挿入される。スロット104dには、機能ブロック5としてのLCD(Liquid Crystal Display)やPDP(Plasma Display Panel)等のパネル用処理回路の基板125(以下、単に、「パネル用処理回路125」とする)が挿入される。スロット104eには、機能ブロック7としてのノイズ除去回路の基板127(以下、単に、「ノイズ除去回路127」とする)が挿入される。
【0026】
また、筐体101の内部には、例えばマイクロコンピュータを備え、装置全体の動作を制御するシステム制御ブロック110と、機能ブロック2としての入力セレクタの基板122(以下、単に、「入力セレクタ122」とする)と、機能ブロック3としての信号ルータ(マトリクススイッチ)の基板123(以下、単に、「信号ルータ123」とする)と、機能ブロック8としてのOSD(子画面)回路の基板128(以下、単に、「OSD回路128」という)とを有している。
【0027】
なお、上述のマイクロコンピュータの動作プログラムは、例えばROM(Read Only Memory)等の記憶媒体によって提供される。この場合、当該記憶媒体を着脱自在とすることで、制御の変更に柔軟に対応可能となる。また、この記憶媒体を書き込み可能な不揮発性メモリとすることで、制御の変更に合わせて動作プログラムの内容を書き換えることができる。
【0028】
ここで、機能ブロック1〜8の基本となる機能ブロック120について説明する。図2は、機能ブロック120の構成を示している。この機能ブロック120は、制御用コネクタ120a、入力用コネクタ120bおよび出力用コネクタ120cを有している。また、機能ブロック120は、制御部としての制御インタフェース(制御I/F)120dおよび機能部120eを有している。入力用コネクタ120bには機能部120eで処理すべき信号が入力され、この信号は入力用コネクタ120bを介して機能部120eに入力される。出力用コネクタ120cには機能部120eで処理されて出力された信号が出力される。
【0029】
制御用コネクタ120aは、後述する制御バス111に接続される。制御I/F120dは制御用コネクタ120aに接続されている。制御I/F120dは、後述するように、自己の機能ブロックに係る共通コマンド(グローバルコマンド)と機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンド(ローカルコマンド)との対応関係を記憶した記憶手段を有している。ここで、共通コマンドは、同報制御を行うためのコマンドであり、放送型コマンドと呼ぶこともある。「同報制御」とは、制御コマンドの送り手から出される1つのコマンドに関連する1または複数の受け手が反応して制御されること、を意味している。
【0030】
制御I/F120dは、システム制御ブロック110から制御バス111を通じて送信されてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、上述した記憶手段に記憶されている対応関係に基づいて、機能部120eを制御する機能ブロック内コマンドに変換する。
【0031】
図3は、制御I/F120dの構成を示している。この制御I/F120dは、制御ポート120d-1、記憶手段としてのROM120d-2、および変換手段としてのインタプリタ120d-3を有している。ROM120d-2には、自己の機能ブロックに係る共通コマンドと、機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係が予め記憶されている。制御ポート120d-1は、システム制御ブロック110から制御バス111を通じて送られてくる共通コマンドを受信する。この意味で、制御ポート120d-1は、共通コマンドの受信手段を構成している。
【0032】
インタプリタ120d-3は、制御ポート120d-1で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、この共通コマンドを、上述したようにROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、機能ブロック内コマンドに変換し、この機能ブロック内コマンドを機能部120eに供給する。機能部120eは、この機能ブロック内コマンドに基づいて、機能、例えば信号経路または信号処理を変化させる。
【0033】
この図3の制御インタフェース120dのROM120d-2およびインタプリタ120d-3の部分は、受信された共通コマンドを機能ブロック内コマンドに変換する構造であり、CPU(Central Processing Unit)とソフトウェア、あるいはハードウェアシーケンサによる変換テーブルでも実現できる。
【0034】
なお、制御ポート120d-1は、例えば電源投入時に、自己の機能ブロック120が処理装置100を構成している場合、ROM120d-2に記憶されている共通コマンドを読み出し、制御バス111を通じてシステム制御ブロック110に送信する。これにより、システム制御ブロック110は、処理装置100を構成する全ての機能ブロック120に係る共通コマンドを取得できる。ここで、自己の機能ブロック120が筐体101内にあるか、あるいは対応するスロットに挿入されているとき、当該自己の機能ブロック120は処理装置100を構成しているものとする。
【0035】
図4は、機能ブロック120の制御構造を示している。すなわち、システム制御ブロック110は、機能ブロック120に、制御バス111を介して、共通コマンドを送る。機能ブロック120の制御I/F120dは、送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるときは、この共通コマンドを機能ブロック内コマンドに変換し、その機能ブロック内コマンドを機能部120eに供給する。
【0036】
このように、機能ブロック120では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換されるものである。これにより、機能ブロック120を、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドに応じて、適応的に動作させることができる。
【0037】
上述した入力セレクタ122(機能ブロック2)、信号ルータ123(機能ブロック3)およびOSD回路128(機能ブロック8)の制御用コネクタ120aは、それぞれ、制御バス111を介してシステム制御ブロック110に接続される。
【0038】
入力セレクタ122(機能ブロック2)は、3個の入力からいずれか一個を選択して出力する。したがって、この入力セレクタ122は、入力用コネクタ120bに3個の入力端子を備えており、出力用コネクタ120cに1個の出力端子を備えている。
【0039】
また、信号ルータ123(機能ブロック3)は、例えば4×4のマトリックススイッチを構成している。したがって、この信号ルータ123は、入力用コネクタ120bに4個の入力端子を備えており、出力用コネクタ120cに4個の出力端子を備えている。
【0040】
また、OSD回路128(機能ブロック8)は、入力セレクタ122および信号ルータ123からの画像信号を選択的に用いる。したがって、このOSD回路128は、入力用コネクタ120bに2個の入力端子を備えており、出力用コネクタ120cに1個の出力端子を備えている。
【0041】
上述したスロット104a〜104eは、図示せずも、機能ブロック120(U/Vチューナ121、デジタル地上波チューナ126、DRC回路124、パネル用処理回路125、ノイズ除去回路127)が挿入されるとき、その制御用コネクタ120a、入力用コネクタ120bおよび出力用コネクタ120cに、それぞれ接続される、制御用コネクタ、入力用コネクタおよび出力用コネクタを備えている。このスロット104a〜104eの制御用コネクタは、それぞれ制御バス111に接続される。これにより、スロット104a〜104eに挿入される機能ブロック120の制御用コネクタ120aは、制御バス111を介してシステム制御ブロック110に接続される。
【0042】
また、コネクタ102aは入力セレクタ122(機能ブロック2)の入力用コネクタ120bの第3の入力端子に接続される。コネクタ102bはスロット104bの入力用コネクタに接続され、このスロット104bの出力用コネクタは入力セレクタ122の入力用コネクタ120bの第2の入力端子に接続される。コネクタ102cは、スロット104aの入力用コネクタに接続され、このスロット104aの出力用コネクタは入力セレクタ122の入力用コネクタ120bの第1の入力端子に接続される。また、入力セレクタ122の出力用コネクタ120cの1個の出力端子は、信号ルータ123(機能ブロック3)の入力用コネクタ120bの第1の入力端子、およびOSD回路128(機能ブロック8)の入力用コネクタ120bの第2の入力端子に接続される。
【0043】
また、信号ルータ123の出力用コネクタ120cの第1〜第3の出力端子はそれぞれスロット104c〜104eの入力用コネクタに接続され、これらスロット104c〜104eの出力用コネクタはそれぞれ信号ルータ123の入力用コネクタ120bの第2〜第4の入力端子に接続される。
【0044】
また、信号ルータ123の出力用コネクタ120cの第4の出力端子はOSD回路128の入力用コネクタ120bの第1の入力端子に接続され、このOSD回路128の出力用コネクタ120cの1個の出力端子はコネクタ103に接続される。
【0045】
図2に示す機能ブロック120は、上述したように、機能ブロック1〜8の基本となるものである。個々の機能ブロック1〜8について、さらに、説明する。
【0046】
U/Vチューナ121(機能ブロック1)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して選局処理等を施し、所定のチャネルの画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。
【0047】
このU/Vチューナ121の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、チャネル番号1〜12を意味する共通コマンドch(1)〜ch(12)のそれぞれと、チャネル番号1〜12のチャネルへのチャネル切替を意味する機能ブロック内コマンドch(1〜12)とが、対応して記憶されている。
【0048】
共通コマンドch(1)〜ch(12)は、それぞれ、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作してチャネル番号1〜12を選択する際に、システム制御ブロック110から発行されて、制御バス111に送出される。この場合、U/Vチューナ121の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1でこれらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドch(1〜12)に変換される。これにより、U/Vチューナ121は、それぞれチャネル番号1〜12のチャネルが選局された状態となる。
【0049】
なお、システム制御ブロック110は、共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかを制御バス111に送出する場合、内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)における、チャネル番号用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、その送出共通コマンドで更新する。これにより、電源投入時には、このチャネル番号用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドが、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出され、U/Vチューナ121では電源オフ時に選局されていたチャネルが自動的に選局される。
【0050】
入力セレクタ122(機能ブロック2)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bの3個の入力端子にそれぞれ入力される第1〜第3の画像信号のうち、いずれかの画像信号を選択的に出力用コネクタ120cの1個の出力端子に出力する。この場合、第1の入力端子には、U/Vチューナ121(機能ブロック1)から出力される画像信号(入力1)が入力される。第2の入力端子には、デジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)から出力される画像信号(入力2)が入力される。第3の入力端子には、コネクタ102aに入力される外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)が入力される。出力端子に出力される画像信号は、信号ルータ123(機能ブロック3)に供給されると共に、OSD回路128に供給される。
【0051】
この入力セレクタ122の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、入力1〜3を意味する共通コマンドin(1)〜in(3)のそれぞれと、入力1〜3への入力切替を意味する機能ブロック内コマンドin(1〜3)とが、対応して記憶されている。ここで、入力1は、第1の入力端子に入力されている、U/Vチューナ121から出力された画像信号である。入力2は、第2の入力端子に入力されている、デジタル地上波チューナ126から出力された画像信号である。入力3は、第3の入力端子に入力されている、外部ビデオ入力としての画像信号である。
【0052】
共通コマンドin(1)〜in(3)は、それぞれ、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して入力1〜3を選択する際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。入力セレクタ122の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1でこれらの共通コマンドin(1)〜in(3)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドin(1)〜in(3)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドin(1〜3)に変換される。これにより、入力セレクタ122は、それぞれ入力1〜3が選択された状態となる。
【0053】
なお、システム制御ブロック110は、共通コマンドin(1)〜in(3)のいずれかを制御バス111に送出する場合、内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)における入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、その送出共通コマンドで更新する。これにより、電源投入時には、この入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドが、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出され、入力セレクタ122では電源オフ時に選択されていた入力が自動的に選択される。
【0054】
信号ルータ123(機能ブロック3)おいて、機能部120eは、入力用コネクタ120bの4個の入力端子にそれぞれ入力される第1〜第4の画像信号を、出力用コネクタ120cの第1〜第4の出力端子に選択的に出力する。
【0055】
この場合、第1の入力端子には、入力セレクタ122(機能ブロック2)から出力される画像信号(入力1=i1)が入力される。第2の入力端子には、DRC回路124(機能ブロック4)から出力される画像信号(入力2=i2)が入力される。第3の入力端子には、パネル用処理回路125(機能ブロック5)から出力される画像信号(入力3=i3)が入力される。第4の入力端子には、ノイズ除去回路127(機能ブロック7)から出力される画像信号(入力4=i4)が入力される。
【0056】
また、第1の出力端子に出力される画像信号(出力1=o1)はDRC回路124(機能ブロック4)に供給される。第2の出力端子に出力される画像信号(出力2=o2)はパネル用処理回路125(機能ブロック5)に供給される。第3の出力端子に出力される画像信号(出力3=o3)はノイズ除去回路127に供給される。第4の出力端子に出力される画像信号(出力4=o4)はOSD回路128に供給される。
【0057】
この信号ルータ123(機能ブロック3)の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のそれぞれと、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドroute(1/2/3)とが、対応して記憶されている。
【0058】
ここで、共通コマンドInitializeConnect(1)は、スロット104aにU/Vチューナ112(機能ブロック1)が挿入され、スロット104cにDRC回路124(機能ブロック4)が挿入された、第1の構成(基本構成)を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(1)には、機能ブロック内コマンドroute(1)が対応するようにされている。このコマンドroute(1)は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続される第1の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
【0059】
また、共通コマンドInitializeConnect(2)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104bにデジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)が挿入された、第2の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(2)にも、機能ブロック内コマンドroute(1)が対応するようにされている。
【0060】
また、共通コマンドInitializeConnect(3)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入された、第3の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(3)には、機能ブロック内コマンドroute(2)が対応するようにされている。このコマンドroute(2)は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第2の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
【0061】
また、共通コマンドInitializeConnect(4)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された、第4の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(4)には、機能ブロック内コマンドroute(3)が対応するようにされている。このコマンドroute(3)は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
【0062】
また、共通コマンドInitializeConnect(5)は、上述した第1の構成に、さらにスロット104bにデジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)が挿入され、スロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された、第5の構成を意味している。この共通コマンドInitializeConnect(5)にも、機能ブロック内コマンドroute(3)が対応するようにされている。
【0063】
画像信号処理装置100は、上述した第1〜第5の構成のいずれかで使用されるものとする。システム制御ブロック110は、電源投入時に、後述するように、処理装置100を構成する各機能ブロックから制御バス111を通じて当該機能ブロックに係る共通コマンドを取得する際に、処理装置100を構成する各機能ブロックから制御バス111を通じて基板IDを取得し、上述した第1〜第5の構成のいずれにあるかも認識する。
【0064】
共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)は、それぞれ、システム制御ブロック110が、第1〜第5の構成にあることを認識した際に、当該システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。信号ルータ123の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1でこれらの共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドroute(1/2/3)に変換される。これにより、信号ルータ123の機能部120eは第1〜第3の状態となる。
【0065】
DRC回路124(機能ブロック4)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bからの入力画像信号であるSD(Standard Definition)信号をHD(High Definition Television)信号に変換し、このHD信号を出力画像信号として出力用コネクタ120cに出力する、DRC処理(高画質化処理)を行う。
【0066】
このDRC回路124の機能部120eでは、HD信号における注目位置の画素データを得る際に、例えば、SD信号からHD信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを抽出し、この複数の画素データに基づいてHD信号における注目位置の画素データの属するクラスを検出し、このクラスに対応した推定式の係数データを用い、当該推定式に基づいてHD信号における注目位置の画素データを求めることが行われる(特開2001−238185号参照)。ユーザは、HD信号の解像度、ノイズ除去度を、自由に調整できる。この場合、推定式の係数データとして、ユーザによって操作される解像度軸、ノイズ軸のボリウム値に応じたものが使用される。
【0067】
また、DRC回路124の機能部120eでは、画像の拡大率を連続的に変化させた画像を得るズーム機能を備えている。この場合、入力画像信号の画素データより出力画像信号の画素データを得る際に、入力画像信号の画素に対する出力画像信号の画素の各位相に対応した推定式の係数データをメモリに格納しておき、この係数データを用い、推定式に基づいて出力画像信号の画素データを求めるようにされる。
【0068】
なお、位相情報に基づいて係数種データより推定式で用いられる係数データを生成する構成とすることで、種々の拡大率への変換を行うために大量の係数データを格納しておくメモリを不要とできる(特開2002−196737号公報、特願2002−362666号参照)。ユーザは、ズーム率(画像の拡大率)およびズーム中心位置(水平方向のx座標および垂直方向のy座標)を自由に調整できる。
【0069】
DRC回路124の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、DRC(解像度軸、ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)とが、対応して記憶されている。
【0070】
共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、解像度軸、ノイズ軸のボリウム値が変更される際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。ここで、「resolutionVal」は解像度軸のボリウム値を示し、「noiseVal」はノイズ軸のボリウム値を示している。
【0071】
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が、機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)に変換される。これにより、DRC回路124は、ユーザの操作による解像度軸、ノイズ軸のボリウム値に応じた解像度、ノイズ除去度が選択された状態となる。
【0072】
なお、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)を制御バス111に送出する場合、内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)における、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、その送出共通コマンドで更新する。これにより、電源投入時には、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドが、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出され、DRC回路124では電源オフ時に選択されていた解像度、ノイズ除去度が自動的に選択される。
【0073】
また、DRC回路124の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)と、DRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)とが、対応して記憶されている。
【0074】
共通コマンドDRCzoomExec(on/off)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、DRCズーム処理のオンオフを切り替える際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。
【0075】
DRCzoomExec(on)はDRCズーム処理をオフからオンに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(on)には、機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)が対応するようにされている。このコマンドzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)は、ズーム率、ズーム中心位置が初期値であるDRCズーム処理を実行するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0076】
DRCzoomExec(off)はDRCズーム処理をオンからオフに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(off)には、機能ブロック内コマンドzoom(1,0,0)が対応するようにされている。このコマンドzoom(1,0,0)は、ズーム率が1で、ズーム中心位置が(0,0)であるDRCズーム処理を実行するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0077】
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドDRCzoomExec(on/off)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoomExec(on/off)が、機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)に変換される。これにより、DRC回路124は、DRCズーム処理のオンまたはオフが選択された状態となる。
【0078】
なお、電源投入時には、共通コマンドDRCzoomExec(off)が、システム制御ブロック110から制御バス111に送出される。これにより、電源投入時には、DRC回路124では、DRCズーム処理のオフが自動的に選択される。
【0079】
また、DRC回路124の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、DRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)と、DRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)とが、対応して記憶されている。
【0080】
共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、ズーム率、ズーム中心位置が変更される際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。ここで、「ratioVal」はズーム率を示し、「horizontalVal」はズーム中心位置を示す水平方向のx座標、「verticalVal」はズーム中心位置を示す垂直方向のy座標を示している。
【0081】
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が、機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に変換される。これにより、DRC回路124は、ユーザの操作によるズーム率、ズーム中心位置が選択された状態となる。
【0082】
なお、電源投入時には、共通コマンドDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)が、システム制御ブロック110から制御バス111に送出される。ここで、「InitRatio」はズーム率の初期値、「InitHol」はズーム中心位置を示す水平方向のx座標の初期値、「InitVer」はズーム中心位置を示す水平方向のy座標の初期値を示している。これにより、電源投入時には、DRC回路124では、ズーム率、ズーム中心位置として初期値が自動的に選択される。
【0083】
パネル用処理回路125(機能ブロック5)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された画像信号に対して、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理を行い、処理後の画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。
【0084】
このパネル用処理回路125は、電源投入時に、信号ルータ123(機能ブロック3)によって他の機能ブロックと接続された後は、単に固定された処理を実行する。このパネル用処理回路125にも制御I/F120dが存在するのは、システム制御ブロック110から、イニシャライズ用にローカルコマンドを送られる場合を考慮しているからである。
【0085】
デジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された、デジタル地上波用アンテナで受信された放送信号に対して選局処理等を施し、所定のチャネルの画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。
【0086】
このデジタル地上波チューナ126は、独自の操作ユーザインタフェースを持っている。したがって、システム制御ブロック110は、このデジタル地上波チューナ126に係る共通コマンドを制御バス111に送出することはない。つまり、システム制御ブロック110は、このデジタル地上波チューナ126に関しては、当該デジタル地上波チューナ126のローカルなコマンドを制御バス111に送出する。
【0087】
ノイズ除去回路127(機能ブロック7)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bから入力された画像信号に対して、ノイズ抑圧処理を行い、処理後の画像信号を出力用コネクタ120cに出力する。このノイズ除去回路127では、ノイズ抑圧度を調整できる。
【0088】
このノイズ除去回路127の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する、上述した共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、ノイズ抑圧度を示す値(ノイズ抑圧値)の代入を意味する機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(noiseVal)とが、対応して記憶されている。ここで、「noiseVal」は、上述したようにノイズ軸のボリウム値を示している。
【0089】
この場合、ノイズ除去回路127の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が、機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(noiseVal)に変換される。これにより、ノイズ除去回路127は、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」に対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。
【0090】
SD回路128(機能ブロック8)において、機能部120eは、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号に基づいて子画面用の画像信号を生成する機能、画面上に文字、図形等を表示するための表示信号を生成する機能、入力セレクタ122からの画像信号または入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号を選択し、その選択された画像信号に、上述した子画面用の画像信号や表示信号を合成して出力画像信号を取得し、その出力画像信号を出力用コネクタ120cに出力する機能等を持っている。
【0091】
のOSD回路128の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、上述したチャネル番号1〜12を意味する共通コマンドch(1)〜ch(12)のそれぞれと、チャネル番号1〜12のチャネル表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteInputUVch(1〜12)とが、対応して記憶されている。
【0092】
SD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1でこれらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドch(1)〜ch(12)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドwriteInputUVch(1〜12)に変換される。これにより、OSD回路128は、それぞれチャネル番号1〜12のチャネルを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0093】
また、SD回路128の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、上述した入力1〜3を意味する共通コマンドin(1)〜in(3)のそれぞれと、入力1〜3の入力表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteInput(1〜3)とが、対応して記憶されている。
【0094】
SD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1でこれらの共通コマンドin(1)〜in(3)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、これらの共通コマンドin(1)〜in(3)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドwriteInput(1〜3)に変換される。これにより、OSD回路128は、それぞれ入力1〜3を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0095】
また、OSD回路128の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、上述した機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のそれぞれと、接続状況表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteRoute(1/2/3/4/5)とが、対応して記憶されている。この機能ブロック内コマンドwriteRoute(1/2/3/4/5)は、それぞれ、処理装置100が上述した第1〜第5の構成である旨を表示する状態に、機能部120eを制御するためのものである。
【0096】
SD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)が、それぞれ、機能ブロック内コマンドwriteRoute(1/2/3/4/5)に変換される。これにより、OSD回路128は、それぞれ第1〜第5の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0097】
また、このOSD回路128の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、DRCボリウム処理の切替を意味する共通コマンドDRCvolExec(on/off)と、DRCボリウム処理表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(on/off)、子画面入力源の切替を意味する機能ブロック内コマンドdisplayInput(in1/in2)および画像サイズを意味する機能ブロック内コマンドdisplaySize(in1,size1)/displaySize(in2,size1)とが、対応して記憶されている。
【0098】
共通コマンドDRCvolExec(on/off)は、ユーザがリモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113を操作して、DRCボリウム処理のオンオフを切り替える際に、システム制御ブロック110から、制御バス111に送出される。
【0099】
DRCvolExec(on)はDRCボリウム処理をオフからオンに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCvolExec(on)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(on)、displayInput(in1)、displaySize(in1,size1)が対応するようにされている。
【0100】
コマンドwriteProcessVol(on)は、DRCボリウム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0101】
コマンドdisplayInput(in1)は、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号(DRCボリウム処理されている)を入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplaySize(in1,size1)は、入力源の画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0102】
DRCvolExec(off)はDRCボリウム処理をオンからオフに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCvolExec(off)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(off)、displayInput(in2)、displaySize(in2,size1)が対応するようにされている。コマンドwriteProcessVol(off)は、DRCボリウム処理がオフある旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0103】
コマンドdisplayInput(in2)は、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号(DRCボリウム処理されていない)を入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplaySize(in2,size1)は、入力源の画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0104】
この場合、OSD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドDRCvolExec(on/off)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvolExec(on/off)が、機能ブロック内コマンドwriteProcessVol(on/off)、displayInput(in1/in2)、displaySize(in1,size1)/displaySize(in2,size1)に変換される。
【0105】
これにより、OSD回路128は、DRCボリウム処理のオンまたはオフを表示し、またDRCボリウム処理された画像信号またはDRCボリウム処理されていない画像信号を出力し、さらに入力源としての画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
【0106】
なお、電源投入時には、共通コマンドDRCvolExec(on)が、初期値として、システム制御ブロック110から制御バス111に送出される。これにより、電源投入時には、OSD回路128は、DRCボリウム処理のオンを表示し、またDRCボリウム処理された画像信号を出力し、さらに入力源としての画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
【0107】
また、このOSD回路128の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、上述したDRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、DRCボリウム値表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とが、対応して記憶されている。
【0108】
SD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)が、機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCvol(resolutionVal,noiseVal)に変換される。これにより、OSD回路128は、解像度軸のボリウム値「resolutionVal」、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0109】
また、このOSD回路128の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、上述したDRCズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)と、DRCズーム処理表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessZoom(on/off)、子画面入力源の切替を意味する機能ブロック内コマンドdisplayInput(in1,in2/in1 or in2)、画像サイズを意味する機能ブロック内コマンドdisplaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)/displaySize(in1 or in2,size1)、DRCズーム率、子画面上のズーム枠表示を意味するwriteZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer/off)およびズーム中心位置表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer/off)が、対応して記憶されている。
【0110】
DRCzoomExec(on)はDRCズーム処理をオフからオンに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(on)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessZoom(on)、displayInput(in1,in2)、displaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)、writeZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer)、writeProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)が対応するようにされている。
【0111】
コマンドwriteProcessZoom(on)は、DRCズーム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplayInput(in1,in2)、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号(DRCズーム処理されている)、および入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号(DRCボリウム処理されていない)を、入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。
【0112】
コマンドdisplaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)は、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力された、信号ルータ123からの画像信号(DRCズーム処理されている)に、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力された、入力セレクタ122からの画像信号(DRCボリウム処理されていない)に対して0.25倍の縮小処理を施して得られた子画面用の画像信号を合成して出力画像信号を得るように、機能部120eを制御するためのものである。
【0113】
コマンドwriteZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer)は、ズーム倍率の初期値「initRatio」、ズーム中心位置の初期値「initHol」,「initVer」に基づいて、DRC回路124でズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0114】
コマンドwriteProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)は、ズーム倍率の初期値「initRatio」、ズーム中心位置の初期値「initHol」,「initVer」を示す表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0115】
DRCzoomExec(off)はDRCズーム処理をオンからオフに切り替えることを意味しており、この共通コマンドDRCzoomExec(off)には、機能ブロック内コマンドwriteProcessZoom(off)、displayInput(in1 or in2)、displaySize(in1 or in2,size1)、writeZoomFrame(off)、writeProcessDRCzoom(off)が対応するようにされている。
【0116】
コマンドwriteProcessZoom(off)は、DRCズーム処理がオフである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドdisplayInput(in1 or in2)は、DRCボリウム処理がオン状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力される、信号ルータ123からの画像信号を入力源として用い、DRCボリウム処理がオフ状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力される、入力セレクタ122からの画像信号を入力源として用いるように、機能部120eを制御するためのものである。
【0117】
コマンドdisplaySize(in1 or in2,size1)は、DRCボリウム処理がオン状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第1の入力端子に入力される、信号ルータ123からの画像信号に縮小処理をせずにそのまま出力画像信号とし、DRCボリウム処理がオフ状態にあるときは、入力用コネクタ120bの第2の入力端子に入力される、入力セレクタ122からの画像信号に縮小処理をせずにそのまま出力画像信号とするように、機能部120eを制御するためのものである。
【0118】
コマンドwriteZoomFrame(off)は、ズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面に表示するための表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わないように、機能部120eを制御するためのものである。コマンドwriteProcessDRCzoom(off)は、ズーム倍率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わないように、機能部120eを制御するためのものである。
【0119】
SD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1でDRCzoomExec(on/off)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoomExec(on/off)が、機能ブロック内コマンドdisplayInput(in1,in2/in1or in2)、displaySize(in1,size1),displaySize(in2,size0.25)/displaySize(in1 or in2,size1)、writeZoomFrame(InitRatio,InitHol,InitVer/off)およびwriteProcessDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer/off)に変換される。
【0120】
これにより、OSD回路128は、DRCズーム処理のオンまたはオフを表示し、またDRCズーム処理された画像信号またはDRCズーム処理されていない画像信号を出力し、またDRCズーム処理を行うときは、全体を表示する子画面を表示すると共に、その子画面上にズーム処理部分を示す四角形の枠を表示し、さらにズーム率、ズーム中心位置を表示する状態となる。
【0121】
また、このOSD回路128の制御I/F120dのROM120d-2には、図5に示すように、上述したDRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)と、子画面上のズーム枠表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteZoomFrame(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)およびDRCズーム率、ズーム中心位置表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteProcessDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が、対応して記憶されている。
【0122】
コマンドwriteZoomFrame(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)は、ズーム倍率「ratioVal」、ズーム中心位置「horizontalVal」,「verticalVal」に基づいて、DRC回路124でズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0123】
コマンドwriteProcessDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)は、ズーム倍率「ratioVal」、ズーム中心位置「horizontalVal」,「verticalVal」を示す表示信号を生成し、この表示信号を出力画像信号に合成するように、機能部120eを制御するためのものである。
【0124】
SD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が、機能ブロック内コマンドwriteZoomFrame(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)およびwriteProcessDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に変換される。これにより、OSD回路128は、ズーム率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成すると共に、ズーム処理されている部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、これら表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0125】
次に、図1に示す画像信号処理装置100の動作を説明する。ここでは、図6のシステム制御ブロック110の制御動作を示すフローチャートを参照して説明する。
【0126】
システム制御ブロック110は、ステップST1で、電源の投入があると、制御動作を開始し、ステップST2で、機能ブロック2、機能ブロック3、機能ブロック8、そしてスロット104a〜104eに挿入されている他の機能ブロック120の制御I/F120dのROM120d-2に記憶されている共通コマンドを、制御バス111を通じて取得する。
【0127】
これにより、システム制御ブロック110は、処理装置100を構成する全ての機能ブロック120に係る共通コマンドを持つことができる。このとき同時に、システム制御ブロック110は、処理装置100を構成する各機能ブロック120から基板IDを取得し、上述した第1〜第5の構成のいずれにあるかを認識する。
【0128】
次に、システム制御ブロック110は、ステップST3で、上述したステップST2で認識した構成に基づいて、機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のいずれかを、制御バス111に送出する。この共通コマンドは信号ルータ123(機能ブロック3)およびOSD回路128(機能ブロック8)に係るものである(図5参照)。
【0129】
信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で当該共通コマンドが受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、当該共通コマンドが、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドに変換される。これにより、信号ルータ123は、システム制御ブロック110がステップST2で認識した構成に対応した、接続状態となる。
【0130】
すなわち、システム制御ブロック110は、第1の構成、または第2の構成であると認識するとき、共通コマンドInitializeConnect(1/2)を制御バス111に送出する。これに応じて、信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、この共通コマンドInitializeConnect(1/2)が機能ブロック内コマンドroute(1)に変換される。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる(図9、図10参照)。
【0131】
また、システム制御ブロック110は、第3の構成であると認識するとき、共通コマンドInitializeConnect(3)を制御バス111に送出する。これに応じて、信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、この共通コマンドInitializeConnect(3)が機能ブロック内コマンドroute(2)に変換される。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第2の状態となる(図11参照)。
【0132】
また、システム制御ブロック110は、第4の構成、または第5の構成であると認識するとき、共通コマンドInitializeConnect(4/5)を制御バス111に送出する。これに応じて、信号ルータ123における制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、この共通コマンドInitializeConnect(4/5)が機能ブロック内コマンドroute(3)に変換される。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる(図12、図13参照)。
【0133】
また、OSD回路128における制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で当該共通コマンドが受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、当該共通コマンドが、接続状況表示を意味する機能ブロック内コマンドに変換される。これにより、OSD回路128は、システム制御ブロック110がステップST2で認識した構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0134】
次に、システム制御ブロック110は、ステップST4で、信号ルータ123(機能ブロック3)に係る共通コマンド(第7の種類)を除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。この場合、以下のように、同一種類の制御に係る共通コマンドを同じ種類としている。
【0135】
すなわち、共通コマンドch(1)〜ch(12)はそれぞれチャネル番号1〜12を意味するものであり、第1の種類の共通コマンドである。共通コマンドin(1)〜in(3)はそれぞれ入力1〜3を意味するものであり、第2の種類の共通コマンドである。共通コマンドDRCvolExec(on/off)はそれぞれDRCボリウム処理の切替を意味するものであり、第3の種類の共通コマンドである。共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)はDRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味するものであり、第4の種類の共通コマンドである。
【0136】
共通コマンドDRCzoomExec(on/off)はそれぞれDRCズーム処理の切替を意味するものであり、第5の種類の共通コマンドである。共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)はDRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味するものであり、第6の種類の共通コマンドである。共通コマンドInitialize Connect(1/2/3/4/5)はそれぞれ機能ブロック間接続を意味するものであり、第7の種類の共通コマンドである。
【0137】
この場合、第1の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、チャネル番号用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、U/Vチューナ121は、電源オフ時に選局されていたチャネルを選局した状態となる。また、OSD回路128は、その選局されたチャネルを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0138】
第2の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122は、電源オフ時に選択されていた入力を選択した状態となる。また、OSD回路128は、その選択された入力を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0139】
第3の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvolExec(on)を、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、OSD回路128は、DRCボリウム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、OSD回路128は、信号ルータ123から出力されるDRCボリウム処理された画像信号を入力源として選択し、その画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
【0140】
第4の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶された共通コマンドを、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、電源オフ時における解像度軸のボリウム値、ノイズ軸のボリウム値によるDRCボリウム処理を行う状態となる。また、OSD回路128は、その解像度軸のボリウム値、ノイズ軸のボリウム値を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。さらに、ノイズ除去回路127は、そのノイズ軸のボリウム値に対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。
【0141】
第5の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoomExec(off)を、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、DRCズーム処理を行わない状態となる。また、OSD回路128は、DRCズーム処理がオフである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、OSD回路128は、DRCボリウム処理がオン状態にあるときは、信号ルータ123から出力される画像信号を入力源として選択し、その画像信号を縮小処理せずにそのまま出力し、DRCボリウム処理がオフ状態にあるときは、入力セレクタ122から出力される画像信号を入力源として選択し、その画像信号を縮小処理せずにそのまま出力する状態となる。
【0142】
また、OSD回路128は、DRCズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わず、さらにズーム倍率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成し、出力画像信号に合成することを行わない。
【0143】
第6の種類の共通コマンドに関しては、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoom(InitRatio,InitHol,InitVer)を、初期値として、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、DRCズーム処理がオンとなるとき、ズーム率の初期値「InitRatio」、ズーム中心位置の初期値「InitHol」、「InitVer」に対応した、DRCズーム処理を行う状態となる。また、OSD回路128は、DRCズーム処理がオンとなるとき、ズーム率の初期値「InitRatio」、ズーム中心位置の初期値「InitHol」、「InitVer」を表示するための表示信号を生成し、またDRCズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、これらの表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0144】
次に、システム制御ブロック110は、ステップST5で、タイマをスタートさせ、ステップST6で、リモコン送信機112、あるいは筐体101の操作部113によるユーザ操作があるか否かを判定する。そして、システム制御ブロック110は、ユーザ操作があるとき、ステップST7で、ユーザ操作に対応した共通コマンドを、制御バス111に送出する。
【0145】
ここで、ユーザがチャネル番号1〜12を選択する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、それぞれ共通コマンドch(1)〜ch(12)を、制御バス111に送出する。これにより、U/Vチューナ121は、選択されたチャネルを選局した状態となる。また、OSD回路128は、その選局されたチャネルを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。なお、システム制御ブロック110は、この送出共通コマンドで、チャネル番号用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドを更新する。
【0146】
また、ユーザが入力1〜3を選択する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、それぞれ共通コマンドin(1)〜in(3)を、制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122は、選択された入力に切り替えられた状態となる。また、OSD回路128は、その切り替えられた入力を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。なお、システム制御ブロック110は、この送出共通コマンドで、入力セレクト用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドを更新する。
【0147】
また、ユーザがDRCボリウム処理をオフからオンに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvolExec(on)を、制御バス111に送出する。これにより、OSD回路128は、DRCボリウム処理のオンを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、このOSD回路128は、信号ルータ123からのDRCボリウム処理されている画像信号を入力源とし、この画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力する状態となる。
【0148】
また、ユーザがDRCボリウム処理をオンからオフに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvolExec(off)を、制御バス111に送出する。これにより、OSD回路128は、DRCボリウム処理のオフを表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、このOSD回路128は、入力セレクタ122からのDRCボリウム処理されていない画像信号を入力源とし、この画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力する状態となる。
【0149】
また、ユーザが解像度軸、ノイズ軸のボリウム値を変更する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、ユーザの操作による解像度軸、ノイズ軸のボリウム値に応じた解像度、ノイズ除去度が選択された状態となる。また、OSD回路128は、解像度軸のボリウム値「resolutionVal」、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。さらに、ノイズ除去回路127は、ノイズ軸のボリウム値「noiseVal」に対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。なお、システム制御ブロック110は、この送出共通コマンドで、ボリウム値用のラストメモリ領域に記憶されている共通コマンドを更新する。
【0150】
また、ユーザがDRCズーム処理をオフからオンに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoomExec(on)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、ズーム率、ズーム中心位置の初期値に対応したDRCズーム処理を実行する状態となる。また、OSD回路128は、DRCズーム処理がオンである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、OSD回路128は、信号ルータ123からのDRCズーム処理(ズーム率、ズーム中心位置は初期値)されている画像信号に、入力セレクタ122からの画像信号に対して0.25倍の縮小処理を施して得られた子画面用の画像信号を合成した出力画像信号を出力する状態となる。また、OSD回路128は、DRC回路124でズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。さらにOSD回路128は、ズーム倍率、ズーム中心位置の初期値を示す表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0151】
また、ユーザがDRCズーム処理をオンからオフに切り替える操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoomExec(off)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、ズーム率が1で、ズーム中心位置が(0,0)であるDRCズーム処理を実行する状態、従って実質的にはDRCズーム処理を行わない状態となる。また、OSD回路128は、DRCズーム処理がオフである旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。また、このOSD回路128は、DRCボリウム処理がオンの状態にあるときは、信号ルータ123からの画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力し、DRCボリウム処理がオフの状態にあるときは、入力セレクタ122からの画像信号を縮小処理せずにそのまま出力画像信号として出力する状態となる。
【0152】
また、ユーザがズーム率、ズーム中心位置を変更する操作を行った場合、システム制御ブロック110は、共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)を、制御バス111に送出する。これにより、DRC回路124は、変更後のズーム率、ズーム中心位置に対応したDRCズーム処理を実行する状態となる。また、OSD回路128は、ズーム率、ズーム中心位置を示す表示信号を生成すると共に、ズーム処理されている部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号を生成し、これら表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0153】
次に、システム制御ブロック110は、ステップST8で、ステップST5でスタートさせたタイマに基づいて、所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過していないとき、システム制御ブロック110は、ステップST6に戻り、上述したように、ユーザ操作があるときは、ステップST7に進んで、ユーザ操作に対応した共通コマンドを制御バス111に送出する。なお、ステップST6で、ユーザ操作がないと判定するとき、システム制御ブロック110は、直ちにステップST8に進み、上述したように所定時間が経過したか否かを判定する。
【0154】
ステップST8で所定時間が経過したとき、システム制御ブロック110は、ステップST9で、全種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出する。ここで、最新の共通コマンドは、ステップST3、ステップST4で制御バス110に送出された共通コマンド、あるいはステップST7で制御バス111に送出された変更後の共通コマンドのいずれかである。すなわち、ある種類の共通コマンドに関しては、初期値から変更されていない場合はその初期値が最新の共通コマンドであり、初期値から変更されている場合はその変更後の値が最新の共通コマンドとなる。
【0155】
そして、システム制御ブロック110は、ステップST9で、全種類の最新の共通コマンドを制御バス111に送出した後、ステップST5に戻り、タイマを再度スタートさせて、上述したと同様の制御動作を行う。
【0156】
上述したように、システム制御ブロック110は、所定時間おきのタイミングで、全種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出する。これにより、ある機能ブロックで自己の機能ブロックに係る共通コマンドを何らかの原因で受信できなかった場合であっても、当該機能ブロックは、所定時間後にその共通コマンドを受信することが可能となり、例えば2個の機能ブロックが連係して動作する場合に、片方の機能ブロックが共通コマンドを受信できなかったことによる連係のずれを、修正できる。
【0157】
例えば、図7は、DRC回路124(機能ブロック4)およびOSD回路128(機能ブロック8)を示している。DRC回路124の機能部120eには、DRCズーム処理を行うDRC部が存在する。OSD回路128の機能部120eには、子画面用の画像信号を得る子画面部およびズーム処理部分に対応した四角形の枠を表示する表示信号を生成するOSD(On Screen Display)部が存在する。
【0158】
DRCズーム処理がオンの状態にあり、ユーザのズーム率、ズーム位置の変更操作に伴って、システム制御ブロック110から制御バス111に共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が送出される場合を考える。
【0159】
この場合、DRC回路124の機能部120eには機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が供給される。そして、DRC部では、ズーム率「ratioVal」、ズーム中心位置「horizontalVal」,「verticalVal」に対応したDRCズーム処理が行われる。またこの場合、OSD回路128の機能部120eには、機能ブロックコマンドwriteZoomFrame(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が供給される。そして、OSD部では、ズーム処理されている部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号が生成される。
【0160】
そしてこの場合、OSD回路128の機能部120eでは、信号ルータ123からのDRCズーム処理されている画像信号に、入力セレクタ122からの画像信号に対して子画面部で縮小処理を施して得られた子画面用の画像信号が合成されて出力画像信号が得られ、またこの出力画像信号にOSD部で生成されたズーム処理された部分に対応した四角形の枠を子画面上に表示するための表示信号が合成される。
【0161】
これにより、OSD回路128から出力される出力画像信号によれば、例えば、図8に示すように、DRCズーム処理されて得られた画像信号による画像IM1に、子画面用の画像信号による画像IM2が重畳されて表示され、さらにこの画像IM2上にズーム処理された部分に対応した四角形の枠FLMが表示される。
【0162】
上述したように、システム制御ブロック110から制御バス111に共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が送出され、この共通コマンドがDRC回路124およびOSD回路128の双方で受信されれば、画像IM1と画像IM2の枠内の部分とは内容的に完全に一致したものとなる。
【0163】
しかし、当該共通コマンドを、DRC回路124およびOSD回路128の一方で受信できなかった場合には、画像IM1と画像IM2の枠内の部分とが内容的に一致しなくなり、連係のずれが発生する。この場合、所定時間後にシステム制御ブロック110が制御バス111に当該共通コマンドを送出することで、受信できなかった一方の機能ブロックが当該共通コマンドを受信可能となり、画像IM1と画像IM2の枠内の部分とを内容的に一致させることができる。
【0164】
このような連係のずれは、システム制御ブロック110が制御バス111にその他の種類の共通コマンドを送出する場合にも起こり得る。しかし、上述したように、システム制御ブロック110が、所定時間おきのタイミングで、全部の種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出することで、この連係のずれを、修正できる。
【0165】
なお、上述では、全部の種類の最新の共通コマンドを制御バス111に送出するものを示したが、システム制御ブロック110は、所定時間おきのタイミングで、連係のずれが気になる一部の種類の最新の共通コマンドのみを、制御バス111に送出するようにしてもよい。
【0166】
また、上述では、システム制御ブロック110が、所定時間おきのタイミングで、全部の種類の最新の共通コマンドを、制御バス111に送出するものを示したが、例えば共通コマンドを受信する機能ブロックは共通コマンドを受けて正常動作したことを示すコマンドをシステム制御ブロック110に返すものとし、システム制御ブロック110はそのようなコマンドが返されなかった場合に、再度全部の種類または一部の種類の共通コマンドを、制御バス111に送出するようにしてもよい。
【0167】
また、上述したように、システム制御ブロック110は、電源投入時に、処理装置100を構成する各機能ブロック120から共通コマンドを取得するようにしている。そのため、新たな機能ブロック120が追加され、当該新たな機能ブロック120に対応した共通コマンドが新たに必要となる場合であっても、容易に対処できる。
【0168】
次に、画像信号処理装置100の、上述した第1〜第5の構成について説明する。この画像信号処理装置100では、例えば、スロット104aにU/Vチューナ121が挿入され、スロット104cにDRC回路124が挿入された状態が、基本構成とされる。この基本構成が第1の構成である。
【0169】
図9は、基本構成(第1の構成)の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、またこれら入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124から基板IDを取得し、第1の構成(基本構成)にあることを認識する。
【0170】
そして、システム制御ブロック110は、この第1の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(1)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる。これにより、DRC回路124が処理系に挿入される。また、OSD回路128は、第1の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0171】
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値(図5参照)を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。
【0172】
すなわち、U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
【0173】
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122に入力される。また、この入力セレクタ122には、コネクタ102a(図1参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
【0174】
この入力セレクタ122で選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
【0175】
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第4の出力端子を介して、OSD回路128の第1の入力端子に供給される。このOSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122で選択された画像信号が供給される。
【0176】
SD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
【0177】
のOSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図1参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)で構成されるディスプレイに供給される。
【0178】
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122で選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
【0179】
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、デジタル地上波チューナ126を追加した第2の構成について説明する。デジタル地上波チューナ126は、スロット104bに挿入される。
【0180】
図10は、第2の構成の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびデジタル地上波チューナ126から基板IDを取得し、第2の構成にあることを認識する。
【0181】
そして、システム制御ブロック110は、この第2の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(2)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる。また、OSD回路128は、第2の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0182】
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。この場合の動作は、入力セレクタ122で、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)の選択も可能となることを除き、上述した第1の構成の動作と同様である。
【0183】
すなわち、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)は入力セレクタ122に入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)〜in(3)に基づいて、入力1〜3のいずれかが選択される。以下の動作は、上述した第1の構成の動作と同じであり、その説明は省略する。
【0184】
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、パネル用処理回路125を追加した第3の構成について説明する。パネル用処理回路125は、スロット104dに挿入される。図11は、第3の構成の接続状態を示している。
【0185】
この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびパネル用処理回路125から基板IDを取得し、第3の構成にあることを認識する。
【0186】
そして、システム制御ブロック110は、この第3の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(3)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第2の状態となる。これにより、DRC回路124およびパネル用処理回路125が処理系に挿入される。また、OSD回路128は、第3の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0187】
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。
【0188】
すなわち、U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
【0189】
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122に入力される。また、この入力セレクタ122には、コネクタ102a(図1参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
【0190】
この入力セレクタ122で選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
【0191】
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第2の出力端子を介して、パネル用処理回路125に供給される。このパネル用処理回路125では、入力画像信号に対して、LCD、PDP等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理が行われる。
【0192】
そして、このパネル用処理回路125から出力される画像信号は、信号ルータ123の第3の入力端子、第4の出力端子を介して、OSD回路128の第1の入力端子に供給される。このOSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122で選択された画像信号が供給される。このOSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
【0193】
のOSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図1参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、パネル用処理回路125がLCD用のものであるときはLCDで構成されるディスプレイに供給され、パネル用処理回路125がPDP用のものであるときはPDPで構成されるディスプレイに供給される。
【0194】
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122で選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
【0195】
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127を追加した第4の構成について説明する。パネル用処理回路125はスロット104dに挿入され、ノイズ除去回路127はスロット104eに挿入される。図12は、第4の構成の接続状態を示している。
【0196】
この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127から基板IDを取得し、第4の構成にあることを認識する。
【0197】
そして、システム制御ブロック110は、この第4の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(4)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる。これにより、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127が処理系に挿入される。また、OSD回路128は、第4の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0198】
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。
【0199】
すなわち、U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
【0200】
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122に入力される。また、この入力セレクタ122には、コネクタ102a(図1参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
【0201】
この入力セレクタ122で選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第3の出力端子を介してノイズ除去回路127に供給される。このノイズ除去回路127では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)に基づいて、ノイズを抑圧する処理が行われる。
【0202】
このノイズ除去回路127から出力される画像信号は、信号ルータ123の第4の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
【0203】
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第2の出力端子を介して、パネル用処理回路125に供給される。このパネル用処理回路125では、入力画像信号に対して、LCD、PDP等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理が行われる。
【0204】
そして、このパネル用処理回路125から出力される画像信号は、信号ルータ123の第3の入力端子、第4の出力端子を介して、OSD回路128の第1の入力端子に供給される。このOSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122で選択された画像信号が供給される。このOSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
【0205】
のOSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図1参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、パネル用処理回路125がLCD用のものであるときはLCDで構成されるディスプレイに供給され、パネル用処理回路125がPDP用のものであるときはPDPで構成されるディスプレイに供給される。
【0206】
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122で選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
【0207】
次に、上述した基本構成(第1の構成)に、デジタル地上波チューナ126、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127を追加した第5の構成について説明する。図13は、第5の構成の接続状態を示している。
【0208】
この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122、信号ルータ123、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124、パネル用処理回路125、ノイズ除去回路127およびデジタル地上波チューナ126から基板IDを取得し、第5の構成にあることを認識する。
【0209】
そして、システム制御ブロック110は、この第5の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(5)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる。また、OSD回路128は、第5の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0210】
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127は、初期状態となり、画像信号処理装置100としての動作が開始される。この場合の動作は、入力セレクタ122で、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)の選択も可能となることを除き、上述した第4の構成の動作と同様である。
【0211】
すなわち、デジタル地上波チューナ126で得られる画像信号(入力2)は入力セレクタ122に入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)〜in(3)に基づいて、入力1〜3のいずれかが選択される。以下の動作は、上述した第1の構成の動作を同じであり、その説明は省略する。
【0212】
上述した第1の実施の形態においては、各機能ブロック120(U/Vチューナ121、入力セレクタ122、信号ルータ123、DRC回路124、ノイズ除去回路127、OSD回路128)では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換されるものである。したがって、第1の実施の形態においては、各機能ブロック120は、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドに応じて適応的に動作するものであり、機能ブロック120のバージョンアップによる機能のアップグレードを、システム制御ブロック110からの共通コマンドを変化させることなく容易に行うことができる。
【0213】
すなわち、図14Aは、DRC回路124のバージョンアップ前の構成を示している。このDRC回路124の機能部120eには、解像度軸およびノイズ軸のDRCボリウム処理およびDRCズーム処理を行う単一のDRC部が存在する。このDRC回路124における制御I/F120dのROM120d-2(図14Aには図示せず)には、例えば上述の図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味するDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とDRC(解像度軸、ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)とDRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)、またDRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)とDRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が、それぞれ、対応して記録されている。
【0214】
図14Bは、DRC回路124のバージョンアップ後の構成を示している。このDRC回路124の機能部120eには、ノイズ軸のDRCボリウム処理を行うノイズ用DRC部と、解像度軸のDRCボリウム処理およびDRCズーム処理を行う解像度用DRC部とが存在する。この場合、ノイズ軸および解像度軸のDRCボリウム処理が別個のDRC部で行われるものであり、処理性能を上げることができる。
【0215】
このDRC部における制御I/F120dのROM120d-2(図14Bには図示せず)には、図15に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味するDRCvol(resolutionVal,noiseVal)と、DRC(解像度軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolumeResolution(resolutionVal)およびDRC(ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)とが、対応して記憶されている。また、このROM120d-2には、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)とDRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)、DRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)とDRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)が、それぞれ、対応して記録されている。
【0216】
このように、DRC回路124がバージョンアップ後の場合であっても、このDRC回路124に係る共通コマンドを変化させる必要ない。すなわち、ROM120d-2に記憶される、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係のみを変化させれば済む。したがってこの場合、DRC回路124を図14Aの構成のものからバージョンアップした図14Bの構成のものに交換して機能のアップグレードを図る場合、共通コマンドを変化させることなく容易に行うことができる。
【0217】
上述の第1の実施の形態においては、システム制御ブロック110は、電源投入時に、処理装置100を構成する機能ブロック120から共通コマンドを取得するものである。しかし、システム制御ブロック110は、この共通コマンドを、ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記憶媒体をもって、あるいはインターネット等の所定のネットを介して、さらにはデジタル放送等の放送信号から、取得することもできる。
【0218】
次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。図16は、第2の実施の形態としての画像信号処理装置100Aの構成を示している。この図16において、図1と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明については適宜省略する。
【0219】
この画像信号処理装置100Aは、システム制御ブロック110から共通コマンドを発行する他に、所定の機能ブロック、ここでは入力セレクタ122A(機能ブロック2)からも共通コマンドを発行する。この入力セレクタ122Aは、図1の画像信号処理装置100における入力セレクタ122に対応している。
【0220】
図17は、入力セレクタ122Aの構成を示している。この入力セレクタ122Aは、図2に示す機能ブロック120としての基本的構成を有しており、機能部120eとして入力セレクタ部を備えている。そして、この入力セレクタ122Aは、ノイズ検出部120fをさらに有している。
【0221】
このノイズ検出部120fは、入力セレクタ部から出力される画像信号に含まれるノイズのレベルxを検出し、このノイズレベルxを制御I/F120dに供給する。また、このノイズ検出部120fは、所定時間毎、例えば所定フレーム毎にノイズレベルxの検出を行い、ノイズレベルxとして0〜9のいずれかの値を出力する。ここで、ノイズレベルxは、情報信号としての画像信号の処理結果を構成している。
【0222】
図18は、入力セレクタ122Aの制御I/F120dの構成を示している。この図18において、図3と対応する部分には同一符号を付している。上述したノイズ検出部120fで検出されたノイズレベルxは、制御ポート120d-1に供給される。制御ポート120d-1は、ノイズレベルxが変化するとき、このノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行し、それを制御用コネクタ120aを介して制御バス111(図16参照)に送出する。
【0223】
図19のフローチャートは、この入力セレクタ122Aの制御ポート120d-1における共通コマンドInputNoise(x)の発行動作を示している。
【0224】
まず、ステップST111で、例えば電源投入に伴って動作を開始し、ステップST112で、制御ポート120d-1に内蔵されている不揮発性メモリ(図示せず)のラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′を用いて、このノイズレベルx′を含む共通コマンドInputNoise(x′)を発行する。
【0225】
次に、ステップST113で、ノイズレベルxの検出が行われる毎に、このノイズレベルxがラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′と同じか否かを判定する。x=x′であるときは、このステップST113の判定を繰り返す。一方、x=x′でないときは、ステップST114で、検出されたノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行する。
【0226】
次に、ステップST115で、ノイズレベルxをノイズレベルx′として、不揮発性メモリのラストメモリ領域に記憶し、その後に、ステップST113の判定動作に戻る。
【0227】
入力セレクタ122Aのその他は、図1の画像信号処理装置100における入力セレクタ122と同様に構成され、同様の動作をする。
【0228】
また、画像信号処理装置100Aの信号ルータ123(機能ブロック3)は、その制御I/F120dのROM120d-2に、図5に示すように、機能ブロック間接続1〜5を意味する共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)のそれぞれと、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドroute(1/2/3)との対応関係を記憶していると共に、図20に示すように、入力ノイズレベルを意味する共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれと、処理基板間の接続切替を意味する機能ブロック内コマンドroute(3/4)との対応関係を記憶している。
【0229】
共通コマンドInputNoise(0〜9)は、上述したように入力セレクタ122Aから制御バス111に送出される。信号ルータ123の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信され、かつ画像信号処理装置100Aが第4の構成または第5の構成にあり、システム制御ブロック110で発行された共通コマンドInitializeConnect(4/5)が受信されたとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、共通コマンドInputNoise(0〜9)が機能ブロック内コマンドroute(3/4)に変換される。この場合、ノイズレベルx(0〜9)が所定レベルcより大きい場合にはroute(3)に変換され、ノイズレベルxが所定レベルc以下であるときはroute(4)に変換される。
【0230】
ここで、第4の構成は、スロット104aにU/Vチューナ112(機能ブロック1)が挿入され、スロット104cにDRC回路124(機能ブロック4)が挿入された第1の構成(基本構成)に、さらに、スロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された構成である。また、第5の構成は、上述の第1の構成(基本構成)に、さらに、スロット104bにデジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)挿入され、スロット104dにパネル用処理回路125(機能ブロック5)が挿入され、スロット104eにノイズ除去回路127(機能ブロック7)が挿入された構成である。
【0231】
また、コマンドroute(3)は、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態に、機能部120eを制御するためのものである。コマンドroute(4)は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第4の状態に、機能部120eを制御するためのものである。
【0232】
このように、画像信号処理装置100Aが第4の構成または第5の構成にあるとき、信号ルータ123の制御I/F120dは、共通コマンドInitializeConnect(4/5)に対応して機能ブロック内コマンドroute(3)を必ず出力するものではなく、共通コマンドInputNoise(x)のノイズレベルxに応じて機能ブロック内コマンドroute(3)あるいは機能ブロック内コマンドroute(4)を出力する。
【0233】
図21のフローチャートは、信号ルータ123の制御I/F120dの、共通コマンドInputNoise(x)の受信時における動作を示している。
【0234】
ステップST121で、共通コマンドInputNoise(x)を受信すると、ステップST122で、システム制御ブロック110で発行された共通コマンドInitializeConnect(4/5)を受信したか否かを判定する。受信したときは、ステップST123で、ノイズレベルxが所定レベルcより大きいか否かを判定する。
【0235】
x>cであるときは、ステップST124で、機能ブロック内コマンドroute(3)を出力し、その後ステップST125で動作を終了する。一方、x≦cであるときは、ステップST126で、機能ブロック内コマンドroute(4)を出力し、その後に動作を終了する。なお、ステップST122で、受信していないときは、直ちにステップST125に進み、動作を終了する。この場合、スロット104eにノイズ除去回路127が挿入されていない第1〜第3の構成にあり、ノイズ除去回路127を処理系に挿入するか否かの判定は不要だからである。
【0236】
また、画像信号処理装置100AのDRC回路124(機能ブロック4)は、その制御I/F120dのROM120d-2に、図5に示すように、DRCの解像度軸、ノイズ軸の調整を意味する共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とDRC(解像度軸、ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolume(resolutionVal,noiseVal)とを対応して記憶し、DRCのズーム処理の切替を意味する共通コマンドDRCzoomExec(on/off)とDRCズーム初期値の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(InitRatio/1,InitHol/0,InitVer/0)とを対応して記憶し、DRCのズーム率、ズーム中心位置の調整を意味する共通コマンドDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)とDRCズーム率、ズーム中心位置の代入を意味する機能ブロック内コマンドzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)とを対応して記憶していると共に、図20に示すように、入力ノイズレベルを意味する共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれとDRC(ノイズ軸)ボリウム値の代入を意味する機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)とを対応して記憶している。
【0237】
この場合、DRC回路124の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、ノイズレベルx(0〜9)がノイズ軸のボリウム値noiseValに、例えばnoiseVal=ax+b(a,bは定数)の関係式を用いて変換され、機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)が得られる。これにより、DRC回路124は、ノイズレベルxに応じたノイズ除去度が選択された状態となる。
【0238】
図22のフローチャートは、DRC回路124の制御I/F120dの、共通コマンドInputNoise(x)受信時における動作を示している。
【0239】
ステップST131で、共通コマンドInputNoise(x)を受信すると、ステップST132で、ノイズレベルx(0〜9)を用い、noiseVal=ax+bの式に基づいて、ノイズ軸のボリウム値noiseValを演算する。そして、ステップST133で、機能ブロック内コマンドvolumeNoise(noiseVal)を出力し、その後に、ステップST134で、動作を終了する。
【0240】
また、画像信号処理装置100Aのノイズ除去回路127(機能ブロック7)は、その制御I/F120dのROM120d-2に、図5に示す、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)とノイズ抑圧度を示す値(ノイズ抑圧値)の代入を意味する機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(noiseVal)との対応の代わりに、図20に示すように、入力ノイズレベルを意味する共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれとノイズ抑圧値の代入を意味する機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(0〜9)とを対応して記憶している。
【0241】
この場合、ノイズ除去回路127の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドInputNoise(0〜9)が、機能ブロック内コマンドnoiseSuppress(0〜9)に変換される。これにより、ノイズ除去回路127は、ノイズレベルxに対応した抑圧度でノイズ抑圧を行う状態となる。
【0242】
また、画像信号処理装置100AのOSD回路128(機能ブロック8)は、その制御I/F120dのROM120d-2に、図5に示す共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を記憶していると共に、図20に示すように、共通コマンドInputNoise(0〜9)のそれぞれと入力ノイズレベル表示を意味する機能ブロック内コマンドwriteInputNoise((0〜9)とを対応して記憶している。
【0243】
SD回路128の制御I/F120dのインタプリタ120d-3では、制御ポート120d-1で共通コマンドInputNoise(0〜9)が受信されるとき、ROM120d-2に記憶されている対応関係に基づいて、この共通コマンドInputNoise(0〜9)が機能ブロック内コマンドwriteInputNoise(0〜9)に変換される。これにより、OSD回路128は、ノイズレベル0〜9を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0244】
なお、画像信号処理装置100Aのシステム制御ブロック110は、入力セレクタ122Aから制御バス111に共通コマンドInputNoise(0〜9)が送出された場合、この共通コマンドInputNoise(0〜9)を受信し、上述したnoiseVal=ax+bの式に基づいて、ノイズ軸のボリウム値noiseValを演算し、このボリウム値noiseValを、ユーザがノイズ軸のボリウム値を変更する操作を行う際の初期値として保存しておく。
【0245】
図16に示す画像信号処理装置100Aのその他は、図1に示す画像信号処理装置100と同様に構成される。
【0246】
次に、この画像信号処理装置100Aの動作を説明する。この画像信号処理装置100Aの動作は、入力セレクタ122Aから発行される共通コマンドInputNoise(0〜9)に係る動作を除き、図1に示す画像信号処理装置100の動作と同様である。ここでは、第1の構成(基本構成)およびノイズ除去回路127が処理系に挿入される第4の構成を用いて、動作を説明する。
【0247】
図23は、基本構成(第1の構成)の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122A、信号ルータ123、OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124から共通コマンドを取得し、またこれら入力セレクタ122A、信号ルータ123、OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124から基板IDを取得し、第1の構成(基本構成)にあることを認識する。
【0248】
そして、システム制御ブロック110は、この第1の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(1)を、制御バス111に送出する。これにより、信号ルータ123は、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第4の出力端子に接続された第1の状態となる。また、OSD回路128は、第1の構成(基本構成)である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0249】
なお、電源投入時に、入力セレクタ122Aは、ラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′を用いて、共通コマンドInputNoise(x′)を、制御バス111に送出する(図19参照)。しかし、この第1の構成では、この共通コマンドInputNoise(x′)は信号ルータ123の動作には何等影響を与えない(図21参照)。
【0250】
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値(図5参照)を制御バス111に送出する。また、入力セレクタ122Aは、上述したように電源投入時に共通コマンドInputNoise(x′)を制御バス111に送出する。
【0251】
これにより、入力セレクタ122A、OSD回路128、U/Vチューナ121およびDRC回路124は、初期状態となり、画像信号処理装置100Aとしての動作が開始される。なおこの場合、DRC回路124のノイズ軸のボリウム値noiseValに関しては、例えば共通コマンドInputNoise(x′)に対応するものが優先される。
【0252】
U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
【0253】
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122Aに入力される。また、この入力セレクタ122Aには、コネクタ102a(図16参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122Aでは、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
【0254】
この入力セレクタ122Aで選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
【0255】
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第4の出力端子を介して、OSD回路128の第1の入力端子に供給される。このOSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122Aで選択された画像信号が供給される。
【0256】
SD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
【0257】
のOSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図16参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)で構成されるディスプレイに供給される。
【0258】
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122Aで選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容などが変更される。
【0259】
また、電源投入後は、入力セレクタ122Aのノイズ検出部120fで検出されるノイズレベルxが以前に検出されたノイズレベルx′から変化したとき、入力セレクタ122Aから共通コマンドInputNoise(x)が発行され、制御バス111に送出される。これにより、DRC回路124におけるノイズ軸のボリウム値noiseValがノイズレベルxに対応した値に変更されると共に、OSD回路128による入力ノイズレベルの表示値も変更される。
【0260】
図24、図25は、第4の構成の接続状態を示している。この場合、システム制御ブロック110は、電源投入時に、入力セレクタ122A、信号ルータ123、OSD回路128の他、U/Vチューナ121、DRC回路124およびノイズ除去回路127から共通コマンドを取得し、また入力セレクタ122A、信号ルータ123、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127から基板IDを取得し、第4の構成にあることを認識する。
【0261】
そして、システム制御ブロック110は、この第4の構成を意味する共通コマンドInitializeConnect(4)を、制御バス111に送出する。これにより、OSD回路128は、第4の構成である旨を表示するための表示信号を生成し、この表示信号が合成された出力画像信号を出力する状態となる。
【0262】
また、電源投入時に、入力セレクタ122Aは、ラストメモリ領域に記憶されているノイズレベルx′を用いて、共通コマンドInputNoise(x′)を、制御バス111に送出する(図19参照)。そのため、この信号ルータ123は、ノイズレベルx′に応じて、第3の状態または第4の状態となる(図21参照)
すなわち、ノイズレベルx′が所定レベルcより大きいときは、第1の入力端子が第3の出力端子に接続され、第4の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第3の状態となる(図24参照)。これにより、DRC回路124、パネル用処理回路125およびノイズ除去回路127が処理系に挿入される。この場合、ノイズ除去回路127のノイズ抑圧値は、ノイズレベルx′に対応したものとされる。
【0263】
また、ノイズレベルx′が所定レベルc以下であるときは、第1の入力端子が第1の出力端子に接続され、第2の入力端子が第2の出力端子に接続され、第3の入力端子が第4の出力端子に接続される第4の状態となる(図25参照)。これにより、DRC回路124およびパネル用処理回路125が処理系に挿入され、ノイズ除去回路127は処理系に挿入されない。このようにノイズレベルx′が小さいときノイズ除去回路127を処理系に挿入しないことで、処理系にノイズ除去回路127を挿入することによる、解像度低下などを抑制できる。
【0264】
また、システム制御ブロック110は、信号ルータ123に係る共通コマンドを除く、全種類の共通コマンドの初期値(図5参照)を制御バス111に送出する。また、入力セレクタ122Aは、上述したように電源投入時に共通コマンドInputNoise(x′)を制御バス111に送出する。これにより、入力セレクタ122A、OSD回路128、U/Vチューナ121、DRC回路124およびパネル用処理回路125は、初期状態となり、画像信号処理装置100Aとしての動作が開始される。なおこの場合、DRC回路124のノイズ軸のボリウム値noiseValに関しては、例えば共通コマンドInputNoise(x′)に対応するものが優先される。
【0265】
U/Vチューナ121では、U/V用アンテナで受信された放送信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドch(1)〜ch(12)のいずれかに基づいて選局処理が施され、所定のチャネルの画像信号が得られる。
【0266】
このU/Vチューナ121で得られる画像信号(入力1)は入力セレクタ122Aに入力される。また、この入力セレクタ122Aには、コネクタ102a(図16参照)に供給された外部ビデオ入力としての画像信号(入力3)も入力される。この入力セレクタ122では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドin(1)または共通コマンドin(3)に基づいて、入力1または入力3が選択される。
【0267】
ノイズレベルx′が所定レベルcより大きい場合、図24に示すように、入力セレクタ122Aで選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第3の出力端子を介してノイズ除去回路127に供給される。このノイズ除去回路127では、入力された画像信号に対して、ノイズレベルx′に対応したノイズ抑圧値によりノイズを抑圧する処理が行われる。このノイズ除去回路127から出力される画像信号は、信号ルータ123の第4の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。
【0268】
一方、ノイズレベルx′が所定レベルc以下の場合、図25に示すように、入力セレクタ122Aで選択された画像信号は、信号ルータ123の第1の入力端子、第1の出力端子を介して、DRC回路124に入力される。
【0269】
このDRC回路124では、入力された画像信号に対して、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドDRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、DRCボリウム処理、DRCズーム処理が施される。
【0270】
そして、DRC回路124から出力される画像信号は、信号ルータ123の第2の入力端子、第2の出力端子を介して、パネル用処理回路125に供給される。このパネル用処理回路125では、入力画像信号に対して、LCD、PDP等のフラットパネルディスプレイに当該画像信号による画像を表示する際に必要となる処理、例えば輝度調整、色調整、水平、垂直の画素数変換、インタレース方式からプログレッシブ方式への方式変換等の処理が行われる。
【0271】
そして、このパネル用処理回路125から出力される画像信号は、信号ルータ123の第3の入力端子、第4の出力端子を介して、OSD回路128の第1の入力端子に供給される。このOSD回路128の第2の入力端子には、入力セレクタ122Aで選択された画像信号が供給される。このOSD回路128では、システム制御ブロック110から送られてくる、共通コマンドch(1)〜ch(12)、in(1),in(2)、DRCvolExec(on/off)、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)、DRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)、および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンド共通コマンドInputNoise(x′)に基づいて、出力画像信号を得る処理、その出力画像信号に種々の表示をする表示信号を合成する処理等が行われる。
【0272】
のOSD回路128で得られる出力画像信号は、コネクタ103(図16参照)に出力画像信号として出力される。この出力画像信号は、パネル用処理回路125がLCD用のものであるときはLCDで構成されるディスプレイに供給され、パネル用処理回路125がPDP用のものであるときはPDPで構成されるディスプレイに供給される。
【0273】
また、電源投入後は、ユーザ操作があるとき、システム制御ブロック110からユーザ操作に対応した共通コマンドが制御バス111に送出される。これにより、U/Vチューナ121の選局チャネル、入力セレクタ122Aで選択される入力、DRC回路124のDRCボリウム処理、DRCズーム処理の処理内容が変更される。
【0274】
また、電源投入後は、入力セレクタ122Aのノイズ検出部120fで検出されるノイズレベルxが以前に検出されたノイズレベルx′から変化したとき、入力セレクタ122Aから共通コマンドInputNoise(x′)が発行され、制御バス111に送出される。これにより、DRC回路124におけるノイズ軸のボリウム値noiseValがノイズレベルxに対応した値に変更されると共に、OSD回路128による入力ノイズレベルの表示値も変更される。また、ノイズ除去回路127のノイズ抑圧値がノイズレベルxに対応した値に変更されると共に、信号ルータ123の状態がノイズレベルxが所定レベルcより大きいか否かによって第3の状態(図24参照)または第4の状態(図25参照)とされる。
【0275】
上述した第2の実施の形態においては、各機能ブロック120(U/Vチューナ121、入力セレクタ122A、信号ルータ123、DRC回路124、ノイズ除去回路127、OSD回路128)では、システム制御ブロック110および入力セレクタ122Aから送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換されるものである。したがって、この第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様に、各機能ブロック120は、共通コマンドに応じて適応的に動作するものであり、機能ブロック120のバージョンアップによる機能のアップグレードを、共通コマンドを変化させることなく容易に行うことができる。
【0276】
また、この第2の実施の形態においては、機能ブロック120としての入力セレクタ122Aが、画像信号から検出したノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を制御バス111に送出するものであり、この共通コマンドInputNoise(x)に含まれるノイズレベルxの情報を、他の複数の機能ブロック、つまり信号ルータ123、DRC回路124およびノイズ除去回路127で容易に利用できる。
【0277】
なお、この第2の実施の形態においては、入力セレクタ122Aで画像信号のノイズのレベルxを検出し、当該入力セレクタ122Aからノイズレベルxを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行するものを示したが、ノイズレベルxの代わりにその他の情報を検出し、それを含む共通コマンドInputNoise(x)を発行し、DRC回路124等の他の機能ブロックでその情報を用いることも考えられる。他の情報としては、画像信号の動き量の情報、画像信号が特有のノイズを持つフィルムソースに基づくものであるか否かの情報などが考えられる。
【0278】
なお、この第2の実施の形態のように、システム制御ブロックおよび機能ブロックから共通コマンドが発行されるものにあっては、上述した第1の実施の形態のように、共通コマンドが発行するブロックが、所定時間おきのタイミングで、あるいは共通コマンドを受信する機能ブロックは共通コマンドを受けて正常動作したことを示すコマンドを共通コマンドを発行したブロックに返すものとし、そのようなコマンドが返されなかった場合に、再度全部の種類または一部の種類の共通コマンドを、制御バス111に送出する。これにより、複数の機能ブロックの連係ずれを防止できる。
【0279】
次に、この発明の第3実施の形態について説明する。図26は、第3の実施の形態としての画像信号処理装置100Bの構成を示している。この画像信号処理装置100Bは、制御バス111としてCANバスを用いたものである。この図26において、図1と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を適宜省略する。
【0280】
この画像信号処理装置100Bにおいて、筐体101には、アップグレードデータメモリスロット105が設けられている。このスロット105は、アップグレードデータが記憶されたメモリカード(図示せず)を挿入するためのスロットである。ここで、アップグレードデータとは、機能ブロックの追加またはバージョンアップがあったときに必要となるデータ、例えばユーザ操作信号と共通コマンドとの対応関係を示すデータ、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係を示すデータなどである。この画像信号処理装置100Bのその他は、図1に示す画像信号処理装置100と同様に構成されている。
【0281】
図27は、システム制御ブロック110の構成を示している。このシステム制御ブロック110は、CANバスインタフェース(CANバスI/F)110Aと、制御部110Bと、システム制御プログラムメモリ110Cとを有している。CANバスI/F110Aは、CANバス(制御バス111)との間のインタフェースを行う。また、このCANバスI/F110Aは、CANバスで送られてくる通信データ(共通コマンド、ラストメモリデータなど)をハードウェア的に選択して受信用メッセージバッファに格納すると共に、送信用メッセージバッファに格納されている通信データ(アップグレードデータ、共通コマンドなど)をCANバス(制御バス111)に送出する。
【0282】
制御部110Bは、図示せずもマイクロコンピュータ(マイコン)を備えて構成されており、リモコン112または操作部113からのユーザ操作信号、CANバスI/F110Aの受信用メッセージバッファに格納されている通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)を受け付けながら、システム全体の制御を行う。システム制御プログラムメモリ110Cは、制御部110Bの動作に係る制御プログラム等を記憶する。なお、このシステム制御プログラムメモリ110Cには、上述した、ユーザ操作信号と共通コマンドとの対応関係を示すデータなども記憶される。
【0283】
このシステム制御ブロック110の動作を説明する。例えば、制御部110Bがユーザ操作信号を受け付けた場合の動作を説明する。この場合、制御部110Bは、当該ユーザ操作信号に基づき、必要に応じて、システム制御プログラムメモリ110Cから適切な制御プログラムを読み出し、当該ユーザ操作信号に対応した共通コマンド(グローバルコマンド)を生成し、その共通コマンドをCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納する。そして、CANバスI/F110Aは、送信用メッセージバッファに格納された共通コマンドをCANバス(制御バス111)に送出する。
【0284】
ここで、通信データのフォーマットについて説明する。通信データは、図28Aに示すように識別子(ID:identifier)およびペイロード部で構成され、あるいは識別子(ID)のみで構成される。ペイロード部には、コマンドのパラメータあるいはデータが配置される。通信データが共通コマンドである場合、図28Bに示すように、識別子(ID)はシステムアプリケーション番号および共通コマンド通し番号からなっている。例えば、識別子が12ビットで構成されるとき、システムアプリケーション番号は4ビットで表され、共通コマンド通し番号は8ビットで表される。
【0285】
図29および図30は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドの対応を示している。図29は、図26に示すDRC回路(機能ブロック4)124がズーム機能を備えていない場合を示し、図30は、このDRC回路124がズーム機能を備えている場合を示している。DRC回路124がズーム機能を備えたものにバージョンアップされるとき、DRCzoomExec(on/off)およびDRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)の共通コマンドが新たに加わる。図29、図30における各共通コマンドの内容は、上述の図5に示すものと同様であり、ここではその説明を省略する。
【0286】
例えば、共通コマンドch(1)〜ch(12)の識別子は「0xC01〜0xC0C」とされ、共通コマンドin(1)〜in(3)の識別子は「0xA01」とされ、DRCvolExec(on/off)の識別子は「0x501」とされ、DRCvol(resolutionVal,noiseVal)の識別子は「0x502」とされ、DRCzoomExec(on/off)の識別子は「0x503」とされ、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)の識別子は「0x504」とされ、さらに共通コマンドInitializeConnect(1/2/3/4/5)の識別子は「0x001」とされている。共通コマンドch(1)〜ch(12)については、「0xC01〜0xC0C」の識別子のみでその内容が分かるのでペイロード部は不要であるが、その他の共通コマンドについては、識別子のみではその内容が分からないので、ペイロード部にパラメータが配置される。
【0287】
また例えば、スロット105(図26参照)に、アップグレードデータが記憶されているメモリカードが挿入された場合の動作を説明する。制御部110Bは、このメモリカードからアップグレードデータを読み込む。そして、制御部110Bは、このアップグレードデータをシステム制御プログラムメモリ110Cに書き込む。また、制御部110Bは、各機能ブロックで必要とするアップグレードデータを、所定の識別子(ID)を付加して、CANバスI/F110Aの送信メッセージバッファに格納する。そして、CANバスI/F110Aは、送信用メッセージバッファに格納されたアップグレードデータをCANバス(制御バス111)に送出する。
【0288】
スロット105へのメモリカードの挿入は、例えば、DRC回路124がズーム機能を持つものにアップグレードされた場合に行われる。この場合、共通コマンドDRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)に係るアップグレードデータがメモリカードで供給される。この場合、アップグレードされたDRC回路124自体は予め共通コマンドDRCzoomExec(on/off)、DRCzoom(ratioVal,horizontalVal,verticalVal)と機能ブロック内コマンドとの対応関係を示すデータを持っているが、OSD回路(機能ブロック8)128は、その対応関係を示すデータを持っていない。そこでこの場合には、OSD回路128に向けてアップグレードデータが送信される。
【0289】
また例えば、CANバス(制御バス111)を介して各機能ブロックからラストメモリデータが送られてくる場合の動作を説明する。この場合、CANバスI/F110Aの受信メッセージバッファにラストメモリデータが格納される。そして、制御部110Bは、受信メッセージバッファからラストメモリデータを読み込み、システム制御プログラムメモリ110Cの所定領域(ラストメモリ)に書き込む。
図31は、図26に示す機能ブロック1〜8の基本となる機能ブロック120Aを示している。この図31において、図2と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明を省略する。
【0290】
この機能ブロック120Aは、制御用コネクタ120a、入力用コネクタ120bおよび出力用コネクタ120cを有している。また、機能ブロック120Aは、制御インタフェース(制御I/F)120dおよび機能部120eを有している。入力用コネクタ120bには機能部120eで処理すべき信号が入力され、この信号は入力用コネクタ120bを介して機能部120eに入力される。出力用コネクタ120cには機能部120eで処理されて出力された信号が出力される。
【0291】
制御用コネクタ120aは、CANバス(制御バス111)に接続される。制御I/F120dは制御用コネクタ120aに接続されている。制御I/F120dは、CANバス(制御バス111)を介して送られてくる共通コマンドに基づいて機能部120eの機能を制御する。
【0292】
制御I/F120dは、CANバスインタフェース(CANバスI/F)120d1と、制御部120d2と、基板内制御プログラムメモリ120d3とを有している。CANバスI/F120d1は、CANバス(制御バス111)との間のインタフェースを行う。このCANバスI/F120d1は、CANバスで送られてくる通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)をハードウェア的に選択して受信用メッセージバッファに格納すると共に、送信用メッセージバッファに格納されている通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)をCANバスに送出する。
【0293】
図32は、CANバスI/F120d1の構成を概略的に示している。このCANバスI/F120d1は、受信バッファ131と、比較・転送部132と、レジスタ133と、受信用メッセージバッファ134とを有している。受信バッファ131は、CANバス(制御バス111)を介して送られてくる通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)を一時的に取り込むためのものである。レジスタ133は、自己の機能ブロックで受信すべき通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)の識別子(ID)を設定するためのものである。このレジスタ133への識別子の設定は、制御部120d2により行われる。共通コマンドの場合、例えば、識別子(ID)のうち、レジスタ133には、システムアプリケーション番号の部分だけ設定してもよい(図28A,B参照)。
【0294】
受信用メッセージバッファ134は、自己の機能ブロックで受信すべき通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)を格納し、制御部120d2に受け渡すためのものである。この受信用メッセージバッファ134は、複数のメッセージバッファから構成されており、複数の通信データを並行して格納できるようになっている。比較・転送部132は、受信バッファ131に一時的に取り込まれた通信データの識別子がレジスタ133に設定されているか否かをハードウェア的に比較判定し、設定されている場合にはその通信データを受信バッファ131から受信用メッセージバッファ134に転送して格納する。
【0295】
また、CANバスI/F120d1は、送信用メッセージバッファ135と、送信コントローラ136とを有している。送信用メッセージバッファ135は、システム制御ブロック110および他の機能ブロックに送るべき、制御部120d2からの通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)を格納し、後述する送信コントローラ136に受け渡すためのものである。この送信用メッセージバッファ135は、複数のメッセージバッファから構成されており、複数の通信データを並行して格納できるようになっている。送信コントローラ136は、送信用メッセージバッファ135に格納されている通信データを所定のタイミングでCANバス(制御バス111)に送出する。
【0296】
なお、図32は、機能ブロック120Aの制御I/F120dが有するCANバスI/F120d1を示しているが、説明は省略するも、上述したシステム制御ブロック110が有するCANバスI/F110Aも同様に構成されている。
【0297】
図31に戻って、制御部120d2は、図示せずもマイクロコンピュータ(マイコン)を備えて構成されており、CANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファに格納されている通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)に基づいて制御動作をする。また、この制御部120d2は、システム制御ブロック110および他の機能ブロックに送るべき通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)を生成し、CANバスI/F120d1の送信用メッセージバッファ135に格納する。また、この制御部120d2は、CANバスI/F120d1のレジスタ133に、自己の機能ブロックで受信すべき通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)の識別子(ID)を設定する。基板内制御プログラムメモリ120d3は、制御部120d2の動作に係る制御プログラム等を記憶する。なお、この基板内制御プログラムメモリ120d3には、上述した、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応関係を示すデータも記憶される。
【0298】
図31に示す機能ブロックの動作を説明する。例えば、CANバス(制御バス111)を介して共通コマンドが送られてくる場合の動作を説明する。この場合、この共通コマンドはCANバスI/F120d1の受信バッファ131に一時的に取り込まれる。そして、CANバスI/F120d1の比較・転送部132により、受信バッファ131に取り込まれた共通コマンドの識別子がレジスタ133に設定されているか否かがハードウェア的に比較判定され、設定されているとき、当該受信バッファ131に取り込まれた共通コマンドは受信用メッセージバッファ134に転送されて格納される。
【0299】
制御部120d2は、CANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納された共通コマンドを読み込み、この共通コマンドに基づいて、必要に応じて、プログラムメモリ120d3から適切な制御プログラムを読み出すと共に、その制御プログラムに基づいて機能部120eに機能ブロック内コマンドを送る。機能部120eは、この機能ブロック内コマンドに基づいて、機能、例えば信号経路または信号処理を変化させる。
【0300】
また例えば、CANバス(制御バス111)を介してアップグレードデータが送られてくる場合の動作を説明する。この場合、このアップグレードデータはCANバスI/F120d1の受信バッファ131に一時的に取り込まれる。そして、CANバスI/F120d1の比較・転送部132により、受信バッファ131に取り込まれたアップグレードデータの識別子がレジスタ133に設定されているか否かがハードウェア的に比較判定され、設定されているとき、当該受信バッファ131に取り込まれたアップグレードデータは受信用メッセージバッファ134に転送されて格納される。
【0301】
制御部120d2は、CANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納されたアップグレードデータを読み込み、このアップグレードデータを基板内制御プログラムメモリ120d3に書き込む。なお、制御部120d2は、例えばアップグレードデータの受信などにより、受信すべき共通コマンドが変化するときは、その都度、受信すべき共通コマンドの識別子(ID)を、CANバスI/F120d1のレジスタ133に設定する。
【0302】
また例えば、制御部120d2で生成された通信データ(ラストメモリデータ、共通コマンドなど)をシステム制御ブロック110および他の機能ブロックに送信する場合の動作を説明する。この場合、制御部120d2は、通信データを、CANバスI/F120d1の送信用メッセージバッファ135に格納する。そして、CANバスI/F120d1の送信コントローラ136は、送信用メッセージバッファ135に格納された通信データを所定のタイミングでCANバス(制御バス111)に送出する。
【0303】
図26に示す画像信号処理装置100Bにおける、システム制御ブロック110および各機能ブロックの制御I/F120dの起動時の動作を、図33A,Bのフローチャートを参照して説明する。
【0304】
図33Aはシステム制御ブロック110の動作を示している。ステップST51で、電源オンとなると、ステップST52で、制御部110Bは、アップグレードデータがあるか否かを判定する。メモリスロット105にアップグレードデータが記憶されたメモリカードが挿入されていてアップグレードデータがあるときは、ステップST53に進む。
【0305】
このステップST53では、制御部110Bは、メモリカードに記憶されているアップグレードデータのうち、機能ブロック側で必要とするアップグレードデータを識別子(ID)を付加した状態でCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。そして、ステップST54で、制御部110Bは、メモリカードに記憶されているアップグレードデータのうち、自己のブロックで必要とするアップグレードデータを読み込み、それをシステム制御プログラムメモリ110Cに書き込み、その後にステップST55に進む。
【0306】
ステップST55では、制御部110Bは、システム制御プログラムメモリ110Cの所定領域(ラストメモリ)に記憶されているラストメモリデータに基づいて、前回のシステム終了時のシステム状態にするための共通コマンド群を生成し、それをCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。そして、ステップST56で、制御部110Bは、起動時の初期設定を終了する。
【0307】
図33Bは、各機能ブロックの制御I/F120dの動作を示している。ステップST11で、電源がオンとなると、ステップST12で、制御部120d2は、CANバスI/F120d1のレジスタ133に、自己の機能ブロックで起動時に受信すべきアップグレードデータの識別子(ID)および共通コマンドの識別子(ID)を設定する。
【0308】
そして、ステップST13で、制御部120d2は、アップグレードデータを受信したか否かを判定する。アップグレードデータを受信したときは、ステップST14で、制御部120d2は、受信したアップグレードデータ、つまりCANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納されたアップグレードデータを読み込み、それを基板内制御プログラムメモリ120d3に書き込む。その後、ステップST15に進む。ステップST13でアップグレードデータの受信がないときは、直ちにステップST15に進む。
【0309】
このステップST15では、制御部120d2は、システム制御ブロック110から送られてくる、前回のシステム状態にするための共通コマンドを受信し、それに基づき、必要に応じて、プログラムメモリ120d3から適切な制御プログラムを読み出すと共に、その制御プログラムに基づいて機能部120eに機能ブロック内コマンドを送る。これにより、機能部120eを、前回のシステム終了時の状態に遷移させる。そして、ステップST16で、制御部120d2は、起動時の初期設定を終了する。
【0310】
なお、図1に示す画像信号処理装置100では、起動時には、各機能ブロックから基板IDを取得して基板構成を認識し、その後に認識した構成に基づいて機能ブロック間接続を意味する共通コマンドInitializeConnectを制御バス111に送出し、機能ブロック間接続を行うものであった(図6のST2,ST3参照)。しかし、図26に示す画像信号処理装置100Bでは、システム制御ブロック110は、前回のシステム終了時の機能ブロック間接続に対応した共通コマンドInitializeConnectを、CANバス(制御バス111)に送出して機能ブロック間接続を行う。
【0311】
次に、図26に示す画像信号処理装置100Bにおける、各機能ブロックの制御I/F120dの通常動作時の動作を、図34のフローチャートを参照して説明する。
【0312】
ステップST21で、起動時の初期設定が終了すると、ステップST22で、制御部120d2は、通常動作時に受信すべき共通コマンドの識別子(ID)をCANバスI/F120d1のレジスタ133に設定する。例えば、U/Vチューナ121ではレジスタに「0xC」を設定し、入力セレクタ122ではレジスタに「0xA」を設定し、信号ルータ123ではレジスタに「0x0」を設定し、DRC回路124ではレジスタに「0x5」を設定し、ノイズ除去回路127ではレジスタに「0x502」を設定し、OSD回路128ではレジスタに「0xC」、「0xA」、「0x5」および「0x0」を設定する(図29、図30参照)。
【0313】
そして、ステップST23で、制御部120d2は、共通コマンドを受信したか否かを判定する。共通コマンドを受信したときは、ステップST24で、制御部120d2は、受信した共通コマンド、つまりCANバスI/F120d1の受信用メッセージバッファ134に格納された共通コマンドを読み込み、それがシステム終了共通コマンドであるか否かを判定する。
【0314】
システム終了共通コマンドであるときは、ステップST25に進み、制御部120d2は、システム終了処理に移行する。一方、システム終了共通コマンドでないときは、制御部120d2は、ステップST26で、当該共通コマンドに基づいて、必要に応じて、基板内制御プログラムメモリ120d3から適切な制御プログラムを読み出すと共に、その制御プログラムに基づいて機能部120eに機能ブロック内コマンドを送り、機能部120eの機能、例えば信号経路または信号処理を変化させる。その後に、ステップST23に戻る。
【0315】
次に、図26に示す画像信号処理装置100Bにおける、システム制御ブロック110および各機能ブロックの制御I/F120dのシステム終了時の動作を、図35A,Bのフローチャートを参照して説明する。
【0316】
図35Aは、システム制御ブロック110の動作を示している。ステップST31で、ユーザによる電源オフ操作があると、ステップST32で、制御部110Bは、システム終了コマンドをCANバスI/F110Aの送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。
【0317】
そして、ステップST33で、制御部110Bは、CANバスI/F110Aのレジスタに、各機能ブロックから送られてくるラストメモリデータの識別子(ID)を設定し、その受信待ちをする。そして、ステップST34で、制御部110Bは、受信した各機能ブロックのラストメモリデータ、つまりCANバスI/F110Aの受信用メッセージバッファに格納されたラストメモリデータを読み込み、それをシステム制御プログラムメモリ110C内の所定領域(ラストメモリ)に保存する。その後に、ステップST35で、制御部110Bは、システムの電源をオフとする。
【0318】
図35Bは、各機能ブロックの制御I/F120dの動作を示している。ステップST41で、制御部120d2は、システム終了共通コマンドの受信を受けてシステム終了の処理を開始し(図34のステップST25に対応)、ステップST42で、制御部120d2は、基板内制御プログラムメモリ120d3からラストメモリデータ送信プログラムを読み込み、それを起動させる。
【0319】
そして、ステップST43で、制御部120d2は、機能部120eの現状の信号経路、信号処理を示すパラメータを、ラストメモリデータとして、識別子(ID)を付加した状態でCANバスI/F120d1の送信用メッセージバッファに格納し、CANバス(制御バス111)に送出する。その後に、ステップST44で、制御部120d2は、システムの電源をオフとする。
【0320】
上述した第3の実施の形態においては、各機能ブロック120A(U/Vチューナ121、入力セレクタ122、信号ルータ123、DRC回路124、ノイズ除去回路127、OSD回路128)では、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、それが機能部120eを制御するための機能ブロック内コマンドに変換され、各機能ブロック120は、システム制御ブロック110から送られてくる共通コマンドに応じて適応的に動作するものであり、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0321】
また、この第3の実施の形態においては、各機能ブロックでは、CANバスインタフェース120d1で、CANバス(制御バス111)を介して受信された通信データ(共通コマンド、アップグレードデータなど)が自己の機能ブロックに係るものであるか否かがハードウェア的に比較判定され、自己の機能ブロックに係るものであるときは、それが受信用メッセージバッファ134に格納される。そのため、機能ブロック内の制御部120d2(制御マイコン)では受信された通信データの取捨選択を行う必要がなく、当該制御部120d2の負荷を大幅に軽減できる。
【0322】
また、CANバスは自動車分野で広く用いられているため、ノイズ対する対策が十分に講じられており、近年登場したプラズマディスプレイなど、ノイズの多い機器内においても、共通コマンドのように受信完了を送信側に通知できないシステムを安定して運用できる制御バスを実現できる。
【0323】
図26に示す画像信号処理装置100Bでは、バスインタフェースとしてCANバスI/Fを用いたものであるが、このバスインタフェースとしては受信データを格納するためのメッセージバッファと、バスを介して受信された受信データを選択的にメッセージバッファに格納するメッセージ格納制御部とを持ち、受信データをハードウェア的に取捨選択できるものであれば、CANバスI/F以外のバスインタフェースであってもよい。
【0324】
なお、上述実施の形態においては、U/Vチューナ121(機能ブロック1)、入力セレクタ122,122A(機能ブロック2)、信号ルータ123(機能ブロック3)、DRC回路124(機能ブロック4)、パネル用処理回路125(機能ブロック5)、デジタル地上波チューナ126(機能ブロック6)、ノイズ除去回路127(機能ブロック7)、OSD回路128(機能ブロック8)等からなる画像信号処理装置100,100A,100Bを示したものであるが、機能ブロックの個数および種類はこれに限定されない。スロット数も5個に限定されず、例えば全ての機能ブロックがスロットに挿入される構成としてもよい。
【0325】
また、上述実施の形態においては、この発明を画像信号処理装置100,100A,100Bに適応したものであるが、この発明は、画像信号だけでなく、音声信号等のその他の情報信号を処理する装置にも同様に適用できる。
【0326】
また、上述実施の形態において、機能ブロック120は基板を単位としているが、これに限定されるものではない。機能ブロック120としては、LSI(Large Scale Integrated circuit)のチップを単位とすることもでき、またこれら基板、チップからなる装置を単位とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0327】
この発明は、情報信号を複数の機能ブロックで処理するものにあって、機能ブロックのバージョンアップによる機能のアップグレードを容易に行い得るものであり、例えば複数の機能ブロックを用いて画像信号にノイズ除去、高画質化等の一連の処理を行う画像信号処理装置等に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0328】
図1は、第1の実施の形態としての画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
図2は、機能ブロックの基本構成を示すブロック図である。
図3は、機能ブロック内の制御インタフェース(制御I/F)の構成を示すブロック図である。
図4は、システム制御ブロックの機能ブロックに対する制御構造を説明するための図である。
図5は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を示す図である。
図6は、システム制御ブロックの制御動作を示すフローチャートである。
図7は、ズーム倍率、ズーム位置の変更時におけるDRC回路、OSD回路の動作を説明するための図である。
図8は、DRCズーム処理がオン状態における画像表示例を示す図である。
図9は、画像信号処理装置の基本構成の接続状態を示す図である。
図10は、基本構成にデジタル地上波チューナを追加した場合の接続状態を示す図である。
図11は、基本構成にパネル用処理回路を追加した場合の接続状態を示す図である。
図12は、基本構成にノイズ除去回路およびパネル用処理回路を追加した場合の接続状態を示す図である。
図13は、基本構成に、複数の機能ブロックを追加した場合の接続状態を示す図である。
図14Aは、DRC回路のバージョンアップ前の構成を説明するための図である。
図14Bは、DRC回路のバージョンアップ後の構成を説明するための図である。
図15は、機能ブロック(DRC回路)のバージョンアップに伴う機能ブロック内コマンドの変化を示す図である。
図16は、第2の実施の形態としての画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
図17は、入力セレクタの構成を示すブロック図である。
図18は、入力セレクタの制御インタフェース(制御I/F)の構成を示すブロック図である。
図19は、入力セレクタにおける共通コマンドInputNoise(x)の発行動作を示すフローチャートである。
図20は、共通コマンドInputNoise(x)に係る機能ブロックにおける機能ブロック内コマンドの対応を示す図である。
図21は、DRC回路の制御インタフェースの共通コマンドInputNoise(x)受信時における動作を示すフローチャートである。
図22は、信号ルータの制御インタフェースの共通コマンドInputNoise(x)受信時における動作を示すフローチャートである。
図23は、画像信号処理装置の基本構成の接続状態を示す図である。
図24は、基本構成にノイズ除去回路およびパネル用処理回路を追加した場合であって、ノイズレベルxが所定レベルcより大きい場合の接続状態を示す図である。
図25は、基本構成にノイズ除去回路およびパネル用処理回路を追加した場合であって、ノイズレベルxが所定レベルc以下の場合の接続状態を示す図である。
図26は、第3の実施の形態としての画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
図27は、システム制御ブロックの構成を示すブロック図である。
図28Aは、通信データのフォーマットを説明するための図である。
図28Bは、通信データが共通コマンドである場合における識別子(ID)の内容を説明するための図である。
図29は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を示す図である(DRC回路はズーム機能なし)。
図30は、共通コマンドと機能ブロック内コマンドとの対応を示す図である(DRC回路はズーム機能あり)。
図31は、機能ブロックの構成を示すブロック図である。
図32は、CANバスI/Fの概略的構成を示すブロック図である。
図33Aは、システム制御ブロックの制御I/Fの動作フロー(起動時)を示すフローチャートである。
図33Bは、各機能ブロックの制御I/Fの動作フロー(起動時)を示すフローチャートである。
図34は、各機能ブロックの制御I/Fの動作フロー(通常動作時)を示すフローチャートである。
図35Aは、システム制御ブロックの制御I/Fの動作フロー(システム終了時)を示すフローチャートである。
図35Bは、各機能ブロックの制御I/Fの動作フロー(システム終了時)を示すフローチャートである。

Claims (18)

  1. 情報信号を処理するための複数の機能ブロックと、
    上記複数の機能ブロックの動作を制御する制御ブロックとを備え、
    上記制御ブロック、または上記制御ブロックおよび上記複数の機能ブロックのうち所定の機能ブロックは共通コマンドを発行し、
    上記複数の機能ブロックのそれぞれは、上記発行された共通コマンドに応じて適応的に動作する
    ことを特徴とする情報信号処理装置。
  2. 上記機能ブロックは、上記共通コマンドにより、信号経路または信号処理を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  3. 上記制御ブロックは、
    上記共通コマンドを取得するコマンド取得手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  4. 上記コマンド取得手段は、
    上記複数の機能ブロックから上記共通コマンドを取得する
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報信号処理装置。
  5. 上記コマンド取得手段は、
    装置の外部から上記共通コマンドを取得する
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報信号処理装置。
  6. 上記制御ブロックは、
    ユーザの操作に対応した第1の共通コマンドを有し、
    上記第1の共通コマンドに対応した上記ユーザの操作があるとき、該第1の共通コマンドを上記複数の機能ブロックに送る
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  7. 上記制御ブロックは、
    ユーザの操作に対応していない第2の共通コマンドを有し、
    ユーザの操作に関連させることなく、上記第2の共通コマンドを上記複数の機能ブロックに送る
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  8. 上記共通コマンドを発行するブロックは、
    所定時間おきのタイミングで、上記複数の機能ブロックに、全部の種類または一部の種類の共通コマンドの最新の値を送る
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  9. 上記共通コマンドを発行するブロックは、
    上記発行された共通コマンドを受けて動作すべき機能ブロックから正常動作をしたことを示すコマンドが送信されてこないとき、
    上記複数の機能ブロックに、全部の種類または一部の種類の共通コマンドの最新の値を送る
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  10. 上記機能ブロックは、
    制御部および該制御部によって制御される機能部を備え、
    上記制御部は、
    自己の機能ブロックに係る共通コマンドと上記機能部を制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係を記憶する記憶手段と、
    上記制御ブロックから送られてくる共通コマンドを受信する受信手段と、
    上記受信手段で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、該共通コマンドを、上記記憶手段に記憶されている上記対応関係に基づいて、上記機能ブロック内コマンドに変換する変換手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  11. 上記所定の機能ブロックは、上記情報信号の処理結果を含む上記共通コマンドを発行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  12. 上記制御ブロックと上記複数の機能ブロックとは、制御バスを介して接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  13. 上記複数の機能ブロックはそれぞれ基板であり、
    該複数の機能ブロックの一部または全部はそれぞれ筐体に設けられたスロットに挿入されることで上記制御バスに接続される
    ことを特徴とする請求項12に記載の情報信号処理装置。
  14. 情報信号を処理するための複数の機能ブロックのそれぞれに、制御ブロック、または上記制御ブロックおよび上記複数の機能ブロックのうち所定の機能ブロックから共通コマンドを送り、
    上記複数の機能ブロックを、上記共通コマンドに応じて、適応的に動作させる
    ことを特徴とする機能ブロック制御方法。
  15. 制御部および該制御部によって制御される機能部を備え、
    上記制御部は、
    自己の機能ブロックに係る共通コマンドと上記機能部を制御するための機能ブロック内コマンドとの対応関係を記憶する記憶手段と、
    制御ブロックから送られてくる共通コマンドを受信する受信手段と、
    上記受信手段で受信された共通コマンドが自己の機能ブロックに係る共通コマンドであるとき、該共通コマンドを、上記記憶手段に記憶されている上記対応関係に基づいて、上記機能ブロック内コマンドに変換する変換手段とを有する
    ことを特徴とする機能ブロック。
  16. 上記制御ブロックおよび上記複数の機能ブロックのそれぞれはバスインタフェースを有し、
    上記制御ブロックおよび上記複数の機能ブロックのそれぞれは上記バスインタフェースを用いたバスにより接続され、
    上記バスインタフェースは、
    受信データを格納するためのメッセージバッファと、
    上記バスを介して受信された受信データを選択的に上記メッセージバッファに格納するメッセージ格納制御部とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。
  17. 上記制御ブロックは、上記複数の機能ブロックに、少なくとも識別子を有してなる共通コマンドを送信し、
    上記複数の機能ブロックの上記メッセージ格納制御部は、予め設定された所定の共通コマンドの識別子と、上記バスを介して受信された共通コマンドの識別子とが一致するとき、該受信された共通コマンドを上記メッセージバッファに格納する
    ことを特徴とする請求項16に記載の情報信号処理装置。
  18. 上記バスはCANバスである
    ことを特徴とする請求項16に記載の情報信号処理装置。
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