JPS6135017B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、側面衝突に際し、自動車の乗員を傷
害から保護するためのシステムに関する。このシ
ステムは、自動車のボデイかドアのいずれか一方
または双方の外部パネルと内部パネル間に配設さ
れた第１補強部材、並びに自動車の座席内に内蔵
されていて、自動車に対して横方向に延在し、ボ
デイ側部はたはドアが圧縮力を受けてある程度変
形した後で、該荷重を自動車の床部及びボデイま
たはドアの対向側の側部に伝達するように配置さ
れた第２補強部材から成るものである。

自動車、特に乗用自動車の衝突に際してより高
い安全性を得るための大きな問題の１つは、側面
衝突保護に関する自動車の改良である。側面衝突
の基本的な問題は、正面衝突とは対照的に、衝撃
物体と運転者または同乗者間には比較的少量の物
体しかないということ、並びに利用可能な変形通
路が短かいということである。自動車の正面と側
面では変形に関する傾向が著しく異なつている。
これが、側面衝突の際客室が激しく変形する原因
である。交通事故の統計によると、側面衝突によ
る人身傷害は、頻度と重度の双方に関して、自動
車の変形度に従つて増大することが判る。その結
果、比較的低速の場合であつても、人体に与える
傷害の度は重くなる。

側面衝突における保護を改良するための解決策
は現在までいろいろ提案されている。大抵の場
合、ドアの外部パネルと内部パネル間に管状構造
体、波形板等の形状をした補強部材を装着してド
アを強化することに主なポイントを置いている。
その狙いは、例えば安全規則などで定められた一
定の荷重下において、ある一定の最大変形を受け
ると思われる剛性構造を得ることである。ある場
合には、自動車ボデイ上の底部レールを支持部材
として使用するために、ドアの最下部に補強部材
を配設している。ドア補強部材はまた、座席フレ
ームと接合体を構成するように配置されている。
この構造は、ドアが、ある一定の変形後、座席の
フレームに打ち当り、側方加速中乗員を座席の適
所に保持するように特別に設計された安全装置に
より保持される乗員と共に座席を加速するという
考えに基づいている。この側面衝突保護は、ある
程度、正面衝突保護と同じ原理に基づいている。

ドア補強構造に共通している点は、他の自動車
に衝突された自動車の側ではそのほんの一部しか
衝突の初期段階でのエネルギー吸収の任には当ら
ないということである。原則として、それはドア
の変形に対する抵抗であり、またドアの変形中ド
アの内方側部に接触してそれ以上の変形に抵抗す
る座席及び運転者ないし同乗者の慣性だけであ
る。衝突された自動車のドア及び側部の変形に対
して低いながらも抵抗があることによつて、衝突
された自動車の衝撃構造に最小限度の速度変化が
生じる。運転者ないし同乗者あるいは座席はド
ア・パネルによつて打ち当られる。該パネルは高
速であつて、衝突した自動車と衝突された自動車
が共通の最終速度に達するまでは、変形が続いて
いる間中その自動車本体に関して強力な加速を受
けている。

車内の強度を増すために、座席の背部の周囲に
補強用アーチ形部材を配設することと共に、ドア
の内側近傍で終端している横方向補強管を配設す
る方法がよく知られている。これらの管は腰の高
さより少し高く、即ちドア内の側壁補強部材と同
じ高さに配置されている。ドア補強部材の領域に
かかる押圧荷重は、ある一定の変形後、横方向補
強管並びに自動車の床部及び天井部内の補強用ア
ーチ形部材の取付個所を介して対向側のドアに伝
達される。これによつて、既述の構造と比べた場
合、補強領域内のドア側部の変形に対する抵抗が
強くなつている。しかし、この構造にはその効力
を制限するような欠点が多数ある。第１の欠点
は、ドア補強部材及び横方向補強管即ち荷重吸収
部材が、最も危機に頻し易い高さ、つまりバンパ
ーの高さよりも上方に配置されていることであ
る。事故統計によれば、乗用車における側面衝突
の全体の50％以上は、２台または３台以上の乗用
車間で発生している。現代の乗用車では、大抵の
場合、バンパーの取付位置が概ね同じ高さであ
り、つまり同乗者または運転者の腰と同じ高さか
あるいはやや低い位置である。公知の構造では、
衝突する方の車のバンパーは、実際には、邪魔さ
れることなく衝突される車の側部深くに侵入する
ことができる。つまり、該側部のこの高さの部分
は補強されておらず、従つてバンパーは、原則と
して、横方向部材が衝撃吸収部材として働くまで
は、座席までずつと侵入することができる。第２
点は、横方向部材を配置する際、押圧荷重を一方
の側から他方の側に伝達するために背もたれ部を
同一角度にする必要があるということである。座
席背部間の角度が違うとたとえ少しであつても、
一方の座席から他方の座席を介して対向側側部へ
押圧力を伝達する能力が大幅に減少する。これ
は、該構造が、一方では、座席背部を取巻く重い
補強用アーチ形部材に、他方では、自動車の床部
と天井部に対するアーチ形部材の効果的な取付け
に強く依存していることを意味する。そしてこの
ことはまた、補強用アーチ形部材を天井に取付け
ることができないサン・ルーフ（sun―roof）や
たたみ込み式天井部（convertible tops）を備え
た自動車では使用できないことを意味する。全体
として、公知の構造は、実用できるようにするた
めには、現存の自動車の構造を大幅に変更するこ
とが必要である。

本発明の目的は、冒頭に述べたタイプの側面衝
突保護用システム、即ち、既に公知であるシステ
ムより大幅に効果的で、構造が簡単で、而も現存
の自動車構造に広範且つ高価な変更を施すことな
く使用できるシステムを達成することである。

本発明ではこの目的は、第１補強部材が基本的
に塑性変形可能なエネルギー吸収部材から成り、
ボデイ側部かドアのいずれか一方または双方の外
部パネルと内部パネル間の空間部の少なくとも半
分以上の部分を覆うようにして横方向に延在し、
自動車のバンパーと同じ高さの領域を垂直方向に
覆つていること、並びに第２補強部材が押圧荷重
を吸収し、座席クシシヨン支持部内の第１補強部
材と同じ高さの領域に内蔵されており、その外方
端面がボデイ側部かドアのいずれか一方または双
方に隣接またはほんの少しの距離だけ離れた位置
にあるような複数の部材から成つていることによ
つて達成されている。

本発明は、衝突してくる自動車の正面の侵入を
効果的に制止するために、自動車の外部と座席の
外方に向いている側部間で得られる変形距離を最
大限に利用しようという全く新規な概念に基づく
ものであり、従つて運転者または同乗者がドア・
パネルまたはボデイ側部パネルによつて打ち当て
られる際、接触時の速度が比較的低くなつた状態
で、打ち当てられるようになつている。これは次
の２つのことによつて達成される。つまり、(1)外
部パネルと内部パネル間の空間部全体またはその
大部分にエネルギー吸収部材を丁度最も危険な高
さ位置に、即ち側部に最初に打ち当る衝突側の車
の部分、実際にはバンパーと同じ高さ位置に配設
すること、及び、(2)エネルギー吸収部材と相互に
作用し合う支持部材（abutments）を配設するこ
とによつて達成される。

押圧荷重を吸収し且つ座席クツシヨン支持部内
に配設された複数の部材は、変形中支持部材とし
て働くと同時に、運転者ないし同乗者とドアの内
側部ないしボデイの側部が接触するや否や変形を
概ね終了させ、その結果衝突された自動車の質量
全部が運転者ないし同乗者の質量と組み合つて、
２つの車の共通最終速度に達するまで連続して生
ずる加速のエネルギーを吸収するようになる。エ
ネルギー吸収部材は細胞質プラスチツクから作る
こともでき、また押圧荷重を吸収する複数の部材
は、各座席毎に一対の簡単な鋼製またはアルミニ
ウム製の管で構成することもでき、而もその製造
は簡単且つ廉価である。実際、本発明のシステム
では変形に対する抵抗を大幅に増すと同時に、例
えばドアまたはボデイ側部に縦方向管状補強部材
を配設した形式のシステムに比べて、車輛の重量
を減少させることができる。

さて、添付図面を参照して本発明をより詳細に
説明する。

第１図及び第２図は本発明の側面衝突保護シス
テムの実施例を示すものであつて、ドア１は、そ
の外部パネル２と内部パネル３の間に、例えばポ
リウレタン・フオームで作られた塑性変形可能な
エネルギー吸収部材４を有している。ドア１は座
席クツシヨン支持部５に相当する領域が特に厚く
作られており、ドアを閉めた場合その内部パネル
３のこの領域が座席クツシヨン支持部５の極く近
傍に位置することになつている。部材４は、第２
図に衝突して来る自動車の前端部を２点鎖線で示
しているが、その自動車のバンパーに対応する領
域を垂直方向に覆つている空間部を充填してい
る。現代の自動車のバンパーの高さは、普通下縁
部が地上約400mmで、上縁部が地上約500mmであ
る。第２図から判るように、部材４は座席クツシ
ヨンを支える座席底部フレームとほぼ同じ高さで
ある。

座席クツシヨン支持部５の各々は、座席底部の
幅全体に亘つて延在している鋼またはアルミニウ
ム製の２本の横方向の管６を有している。管６の
外端は座席クツシヨン支持部５の各側にある板７
に固定結合されている。ドア１内に配設された部
材４は縦方向にドアの十分大きな部分を充填して
おり、従つて外板７は座席の縦方向調整とは無関
係に、大抵の場合部材４の両端間にあるようにな
つている。このような方法で平行な管６，６を互
いに間隔をあけて配置したことによつて、押圧荷
重は結果として自動車を横断する概ね直線状の力
の流れとなる。

座席が個別であつて座席間にトンネル形コンソ
ール８が配置されている図示のようなタイプに自
動車の場合には、管６の内端の板７は該コンソー
ル８の極く謹傍にある。コンソール８は自動車の
床部に特に取付け部を有することができると同時
に、管６に対応する横方向管状補強部材９を具備
することもできる。トンネル形コンソール８がな
く、客室の幅全体に亘る連続状座席を有する自動
車の場合には、管６に相当する管はドアの内部パ
ネル３間にある座席の幅全体に亘つて延在するこ
とになる。１つの一体状座席であると、個別の座
席であるとにかかわらず、座席は床部の個所１０
に特別な方法で取付けられて、大きな横力を床部
に効果的に伝達できるようになつている。

第３図には本発明のシステムの変更例が示され
ていて、これは２つの点で前述の実施例と異なつ
ている。その第１点は、部材４には窓巻上げ機構
用の余地とするためのスロツト１２が設けられて
いることである。第２点としては、ドア１が座席
クツシヨン支持部５の領域では普通の厚さを有し
ている、即ちこの領域の内部パネル３がその上方
のパネル部分と概ね同一の平面上にあることが挙
げられる。ドア・パネル３と座席の側部間の空間
部は、部材４と同じタイプのエネルギー吸収部材
１１で充填されている。該部材１１は板７を介し
て座席クツシヨン支持部５に結合され、部材４と
同じ高さを有し、また座席クツシヨンとほぼ同じ
長さを有している。

上記の構造は、既述のようにドアの外部パネル
２と座席の側部間で得られる変形距離、即ち運転
者ないし同乗者の側部までの距離を最大限に利用
して、運転者ないし同乗者がドアの内部パネル３
と接触する以前に衝突して来た自動車の前部に効
果的に制動をかけるという新規な概念に基づくも
のである。現代の中型車では、この距離は約200
mmである。

本発明の原理及び利点を十分に理解できるよう
に、第４図乃至第７図のグラフ図には重量約1500
Kgの２台の同じ乗用車間で行つた比較実験の結果
が示されている。自動車の一方（以後、非補強車
と呼ぶ）は本明細書の冒頭部分に記載のタイプの
ドア内に局部的管状補強部材しか具備しておら
ず、これに対して他方の自動車（以後、補強車と
呼ぶ）は本発明の側面衝突保護システムを備えて
いる。エネルギー吸収部材４は30ｇ／ｄm³の密度
を有するポリウレタン・フオーム材で構成され、
また押圧荷重を吸収する管６は直径35mm、厚さ２
mmの管であつた。実験中は、高速カメラ（ca1200
露出／秒）及び加速計を使用して衝突過程の記録
を行つた。第４図乃至第７図にグラフの形で示さ
れている評価実験結果の要約では、ａは衝突側の
自動車のバンパーと衝突される側の自動車の内部
ドア・パネル間の接触領域内の１点を表わし、ｂ
は衝突される側の車の内部ドア・パネル上にあつ
て点ａの正反対の位置にある点を表わし、ｃは運
転者ないし同乗者に摸した人体測定学式ダミイ上
の腰の高さにある１点を表わしている。

第４図には、非補強車に関して接触瞬間時の速
度が約15.5ｍ／ｓ（35mph）である衝突車との最
初の接触後の時間の関数としてみた場合の点ａ，
ｂ及びｃの速度が示されている。グラフから判る
ように、約10ms経過後は、衝突車のバンパー
（即ち被衝突車の外部パネル）ａの速度は約
11m／ｓにまで減速されている。同じ時間では、
ドアの内部パネルｂはゼロからこれとほぼ同じ速
度まで加速されている。約25ms経過後は、ダミ
イの腰部ｃは、その時点の速度が10m／ｓ以上で
内部にめり込んで来るドア・パネルによつて打ち
当てられる。このようにして、ダミイは非常な高
速でドア・パネルによつて打撃される。実際に
は、この速度は２台の車の共通最終速度よりも高
速である。ダミイと接触後も、ドアは第６図のグ
ラフから判るように車の内部へと侵入し続ける。
従つて、ダミイは、第４図の点ｃの曲線が急傾斜
していることから判るように、非常に強力な加速
を受ける。この領域における加速は約100ｇであ
つた。内部パネルｂの総変形距離は約400mmであ
つた。第６図から判るように、ダミイはドアの侵
入側によつて内方に約200mm移動された。運転者
ないし同乗者と急速に侵入して来るドア・パネル
間の接触によつて生じる重傷に加えて、長時間に
亘る侵入によつてもまた重傷を与える可能性があ
る。つまり、シート・ベルトやその内部締付機構
によるもので、この場合乗員はその頂部に乗るこ
とになつて重傷を負い、あるいは隣接の座席に対
して投げ出される結果これによつて重傷を負うこ
ともあり得る。

第５図には、補強車に関して、衝突の経過が同
じ方法で示されている。ここではまず最初に、外
部ドア・パネルａの速度が強力に変更され、これ
は内部ドア・パネルｂが約25ms経過後ダミイと
接触するまで続いた。内部パネルは始めは約
6m／ｓまで加速されたが、次に急激に減速し
た。その結果、ダミイと接触した時点では該パネ
ルの速度は3m／ｓを少し上回る程度でしかなか
つた。このようなわけで、補強車の場合ダミイが
ドア・パネルに打撃された時点でのパネルの速度
は、非補強車のドア・パネルの速度の３分１以下
であつた。この差は、相対速度の平方に比例する
運転者ないし同乗者とドア・パネル間に生じる衝
撃エネルギーを考察すると、特に明白である。実
験では非補強車の場合約９倍も高いエネルギーが
生じた。第７図のグラフから判るように、ダミイ
との接触後は変形は概ね完了していた。これは、
グラフに示されているように、ダミイが自らの乗
つた車の全部と共に加速されて、自らの車及び衝
突車の共通の最終速度に達していることを意味す
る。被衝突車の質量全体をこのように結合するこ
とによつて、最大加速は非補強車の100ｇに比べ
て約38ｇまで減速された。

従つて、この実験結果によつて本発明のシステ
ムが衝突の経過に大幅な変更をもたらし、傷害の
基準を大幅に低くしたことが証明された。要約す
ると、この大きな成果は１つには運転者ないし同
乗者に対するドア・パネルの打撃時速度が低いこ
と、もう１つには運転者ないし同乗者の接触後加
速度が基本的には自動車の全質量と関連した形で
発生するようになつていることによつて得られる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の側面衝突保護用システムの１
つの実施例を備えた乗用車ボデイの一部の部分切
取斜面図である。第２図は第１図のボデイの一部
の概略縦断面図である。第３図は本発明の側面衝
突保護用システムの変更例の第２図に対応する縦
断面図である。第４図及び第５図は、外部パネ
ル、内部パネル及び乗員の速度を衝突時以降の時
間の関数で表わしたグラフであつて、第４図は本
発明のシステムを備えていない側部から衝突され
た自動車に関するものであり、第５図は本発明の
システムを備えた側部から衝突された自動車に関
するものである。第６図及び第７図は、ドアの外
部及び内部パネルの変形並びに乗員の動きを衝突
時以降の時間の関数で示したグラフであつて、第
６図は本発明のシステムを備えていない側部から
衝突された自動車、第７図は本発明のシステムを
備えた側部から衝突された自動車に関するもので
ある。 １……ドア、２……外部パネル、３……内部パ
ネル、４，１１……エネルギー吸収部材、５……
クツシヨン支持部、６……管、７……板、８……
コンソール、９……補強部材、１２……スロツ
ト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自動車の側面衝突に際して乗員を傷害から保
   護するためのシステムであつて、 自動車ボデイの側部かドア１のいずれか一方ま
   たは双方の外部パネル２と内部パネル３との間に
   配設された第１補強部材と、 自動車の座席部内に内蔵され、該自動車に対し
   て横方向に配置されていて、押圧されたボデイ側
   部またはドア１がある程度変形した後にこの荷重
   を自動車の床部及び対向側のボデイ側部またはド
   ア１１に伝達するように構成された第２補強部材
   を含み、 而も前記第１補強部材が基本的に塑性変形可能
   なエネルギー吸収部材４として構成され、ボデイ
   側部かドア１のいずれか一方または双方の外部パ
   ネル２と内部パネル３との間の空間部の少なくと
   も半分以上の部分に亘つて横方向に延在している
   と同時に、自動車のバンパーと略同じ高さの領域
   を縦方向に覆つていること、 並びに前記第２補強部材が、前記第１補強部材
   と同じ高さの座席タツシヨン内に内蔵され、且つ
   その外方端面がボデイ側部かドア１のいずれか一
   方または双方の内部パネル３に隣接または僅か離
   れた位置にある複数の部材から成ることを特徴と
   する保護システム。 ２ 押圧荷重を吸収する前記複数の部材が自動車
   の横方向に相当の範囲に亘つて延在し、且つ押圧
   荷重によつて自動車の両端間に概ね直線状の力の
   流れが生ずるように構成されていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項に記載のシステム。 ３ 前記第１補強部材が発泡性プラスチツクで形
   成されていることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項または第２項に記載のシステム。 ４ 前記ボデイ側部かドア１のいずれか一方また
   は双方が前記座席の底部の外方側部に隣接または
   僅かに離れた位置にある内部パネル３を具備して
   いること、並びに前記第２補強部材全体が押圧荷
   重を吸収する剛性部材として形成されていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項乃至第３項の
   いずれか一項に記載のシステム。 ５ 前記押圧荷重吸収剛性部材が座席クツシヨン
   支持部５に対して横方向に延びている金属製の管
   ６で形成され、該管６がその外端部において前記
   ボデイ側部かドア１のいずれか一方または双方の
   前記内部パネル３に平行に配列された垂直金属板
   ７と結合していることを特徴とする特許請求の範
   囲第４項に記載のシステム。 ６ 前記ボテイ側部かドア１のいずれか一方また
   は双方が前記座席の外方側部から離間されている
   内部パネル３を具備していること、並びに前記第
   ２補強部材が、前記座席クツシヨンの幅全体に亘
   つて延在している押圧荷重吸収用剛性部材と、内
   部パネル３と外方側部間の空間部内に延在してい
   る基本的に塑性変形可能なエネルギー吸収部材１
   １とから成ることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項乃至第３項のいずれか一項に記載のシステ
   ム。 ７ 前記押圧荷重吸収用剛性部材が前記座席クツ
   シヨン支持部５に対して横方向に延在する金属製
   の管６として形成されていること、並びに前記エ
   ネルギー吸収部材１１が前記座席クツシヨン支持
   部５の外方側部に結合し且つ前記ボデイ側部かド
   ア１のいずれか一方または双方の前記内部パネル
   ３に平行な外方側部を有するような発泡性プラス
   チツク部材で形成されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第６項に記載のシステム。 ８ 互いに並列に配置された個別の座席及びこれ
   らの間に介在するトンネル形コンソール８を備え
   た自動車において、前記第２補強部材がコンソー
   ル８の側部に隣接またはほんの少しの距離だけ離
   れた位置にその内端を有していること、並びにコ
   ンソール８が圧力吸収補強部材９を備えているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項乃至第７項
   のいずれか一項に記載のシステム。 ９ 前記第１補強部材が前記ボデイ側部かドア１
   のいずれか一方または双方の縦方向における大き
   な部分、即ち、前記第２補強部材が、少なくとも
   その大部分に亘つて、座席を前後に移動調節した
   場合でも前記第１補強部材の両端間に位置できる
   程大きな部分を占めることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載のシステム。