JPH11335404A - 高吸水性樹脂の製法 - Google Patents
高吸水性樹脂の製法Info
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Abstract
低減した高吸水性樹脂を、添加剤等を加えることなく、
簡便に且つ経済上有利に再現良く製造する方法を提供す
ること。 【解決手段】 水溶性ビニルモノマー(以下、モノマー
という)を重合させることによって行われる高吸水性樹
脂の製法であって、下記重合開始剤(A)の存在下に重
合開始後、モノマー転換率が10〜90%の間に、下記
重合開始剤(B)を少なくとも1回添加する高吸水性樹
脂の製法。 重合開始剤(A):全量の80重量%以上がアゾ系重合
開始剤である重合開始剤 重合開始剤(B):酸化性重合開始剤
Description
れる高吸水性樹脂の製法に関する。
性樹脂は、衛生用品分野で、幼児用、大人用もしくは失
禁者用の紙おむつ(使い捨ておむつ)又は婦人用の生理
用ナプキン等の吸収性物品における吸水性物質として使
用されている。現在、高吸水性樹脂としては、ポリアク
リル酸系高吸水性樹脂がその主流を占めている。
酸モノマーの重合により行われる高吸水性樹脂の製法
は、重合開始剤として一般に、過硫酸塩、過酸化物、ア
ゾ化合物、過酸化物と還元剤を組み合わせるレドックス
系重合開始剤等が用いられるが、実際に工業的生産を考
えた場合、過酸化物は爆発の危険性を有するなど取り扱
いに注意を要するものが多く好ましくない。過硫酸塩は
安価で安全性も高く、もっとも一般的に使用されている
が、重合開始能とともに自己架橋も併発することが知ら
れている。高吸水能を有する吸水性樹脂を得る場合、架
橋度を下げることが要求されるが、過硫酸塩を使用する
と自己架橋が起こるために十分な吸水能を有する樹脂が
得られない。自己架橋を抑えるために過硫酸塩の使用量
を減らすことが特開平6−287233号公報に開示さ
れているが、過硫酸塩の減量は実質的に重合開始剤を減
らすことになるため、重合率の低下とそれによる未反応
モノマー量の増加、重合の不安定化を招きやすい。アゾ
化合物を重合開始剤として用いれば自己架橋は抑えられ
るが、重合率が低く未反応モノマー量が多い上、現状で
は単価が経済上不利となる。
状態での強度、すなわち加圧状態での保型性や吸水能、
経時安定性等が不十分となり易い。この含水ゲルの耐久
性等の向上を目的として、最近、特定のチタン化合物を
含有させる方法(特開平6−306118号公報及び同
7−62252号公報)等があるが、高吸水性樹脂に添
加剤を加える方法は、実生産において、添加設備の増
設、工程の複雑化を招き、経済上不利となる。
し、しかも残存モノマー量を低減した高吸水性樹脂を、
添加剤等を加えることなく、簡便に且つ経済上有利に再
現良く製造する方法を提供することにある。
モノマー(以下、モノマーという)を重合させることに
よって行われる高吸水性樹脂の製法であって、下記重合
開始剤(A)の存在下に重合開始後、モノマー転換率が
10〜90%の間に、下記重合開始剤(B)を少なくと
も1回添加する高吸水性樹脂の製法を提供する。 重合開始剤(A):全量の80重量%以上がアゾ系重合
開始剤である重合開始剤 重合開始剤(B):酸化性重合開始剤
義される。 モノマー転換率(%)=〔(全モノマー重量)−(未重
合モノマー重量)〕×100/(全モノマー重量) ここで、(未重合モノマー重量)=(重合反応系に未添
加のモノマー重量)+(重合反応系中の未重合モノマー
重量)である。因みに、全モノマーが最初から重合系に
存在する重合の場合、(重合反応系に未添加のモノマー
重量)=0である。
ては、水溶性で、重合性の不飽和基を有する種々のビニ
ルモノマーが挙げられ、具体的には、オレフィン系不飽
和カルボン酸又はその塩、オレフィン系不飽和カルボン
酸エステル、オレフィン系不飽和スルホン酸又はその
塩、オレフィン系不飽和リン酸又はその塩、オレフィン
系不飽和リン酸エステル、オレフィン系不飽和アミン、
オレフィン系不飽和アンモニウム、及びオレフィン系不
飽和アミドなどの重合性不飽和基を有するビニルモノマ
ーが例示される。これらの中でも、特にオレフィン系不
飽和カルボン酸及びその塩が好ましく用いられ、更に好
ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、及びこれらのア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩が用いられ、一層好まし
くは、アクリル酸、アクリル酸アルカリ金属塩(ナトリ
ウム塩、カリウム塩等)、及びアクリル酸アンモニウム
塩が用いられる。これらのモノマーは1種以上で使用す
ることができる。
不溶性ビニルモノマーと併用することもできる。該水不
溶性ビニルモノマーとしては、例えば、炭素数1〜18
のアルキル基を有するアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸などの不飽和カルボン酸エステルモ
ノマーなどが挙げられる。この場合、モノマー(水溶性
ビニルモノマー)は、全ビニルモノマー中に50重量%
以上、特に70重量%以上含有していることが好まし
い。
は、水溶液として用いることができる。この際、水溶液
中におけるモノマーの濃度は、生産性の観点より水溶液
全体中に好ましくは10重量%以上、更に好ましくは2
0重量%以上、一層好ましくは30重量%以上である。
剤(A)(以下、「開始剤(A)」という)の存在下に
重合開始後、モノマー転換率が10〜90%、好ましく
は20〜80%、更に好ましくは30〜70%の間に、
重合開始剤(B)(以下、「開始剤(B)」という)を
少なくとも1回、経済面より好ましくは1回添加する。
この操作を行うことにより、残存モノマーを低減した高
吸水性樹脂を得ることができる。尚、開始剤(B)は、
所定量を2回以上に分けて添加してもよい。また、開始
剤(B)を添加するに際し、開始剤(A)及びその他の
重合開始剤を併用してもよい。更に、開始剤(B)を添
加した後に、必要に応じて開始剤(A)及びその他の重
合開始剤を添加してもよい。
含有量は、80重量%以上、好ましくは85重量%以
上、更に好ましくは90重量%以上である。アゾ系重合
開始剤の含有量が80重量%未満の場合、得られる高吸
水性樹脂中の残存モノマー量が増大する傾向となる。
ゾ系重合開始剤としては、2−(カルバモイルアゾ)−
イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(N,N’−
ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロハライド、
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロ
ハライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリ
ン−2−イル)プロパン]ジヒドロハライド、2,2’
−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジ
ン)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイック
アシッド)、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリッ
クアシッド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−
アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタ
ン、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、
2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、
1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4,4’−トリメチル
ペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−
メチルプロパン)などを例示することができる。これら
は一種以上を使用することができる。これらの中でも、
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロ
ハライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリ
ン−2−イル)プロパン]ジヒドロハライド及び4,
4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッドからな
る群より選択される一種以上が本発明の目的を達成する
為に好ましい。また、上記の化合物において、ハライド
はクロリドであることが経済面より好ましい。
始剤以外の重合開始剤として、アゾ系重合開始剤以外の
従来公知の重合開始剤を、重合開始剤全量の20重量%
未満にて用いることができる。
ては、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブ
チルケトンパーオキシドなどのケトンパーオキシド、ジ
−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルク
ミルパーオキシドなどのジアルキルパーオキシド、te
rt−ブチルパーアセテート、tert−ブチルパーイ
ソブチレート、tret−ブチルピバレートなどのアル
キルパーエステル、tert−ブチルハイドロパーオキ
シド、クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオ
キシド類、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリ
ウム、過硫酸アンモニムなどの過硫酸塩、過塩素酸カリ
ウム、過塩素酸ナトリウムなどの過塩素酸塩、塩素酸カ
リ、臭素酸カリなどのハロゲン酸塩、過酸化水素/第1
鉄塩、過硫酸塩/亜硫酸塩、クメンヒドロパーオキシド
/第1鉄塩、過酸化水素/L−アスコルビン酸等のレド
ックス系重合開始剤等を例示することができる。これら
は1種以上を使用することができる。これらの中でも、
過硫酸塩が本発明の目的を達成する為に好ましい。
(B)の添加量は、モノマー100重量部に対して、そ
れぞれ好ましくは0.01〜1.0重量部、更に好まし
くは0.01〜0.5重量部である。そして、重量比
〔開始剤(A)〕/〔開始剤(B)〕は好ましくは1/
100〜1/1である。このような範囲でこれらの重合
開始剤を用いることが経済的観点より及び本発明の目的
を達成する為に好ましい。
ノマーの重合法は特に限定しないが、好ましくは、モノ
マーを重合反応の進行に従って重合反応系へ供給する重
合法により行われる。更に好ましくは、得られる高吸水
性樹脂の粒径を制御する点で、モノマー又はその水溶液
を疎水性有機溶媒を含有する分散媒体中へ供給する逆相
懸濁重合法により行われる。上記疎水性有機溶媒として
は、例えば、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキ
サン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、メチルシクロヘ
キサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンなど
の芳香族炭化水素、n−ブチルアルコール、n−アミル
アルコールなどの炭素数4〜6の脂肪族アルコール、メ
チルエチルケトンなどの脂肪族ケトン、酢酸エチルなど
の脂肪族エステル類などを例示することができる。これ
らの疎水性有機溶媒は、一種以上を用いることができ
る。また、上記疎水性有機溶媒の使用量は、モノマー又
はその水溶液100重量部に対して、好ましくは50〜
500重量部、更に好ましくは100〜500重量部で
ある。
溶媒以外に、両親媒性の溶剤を加えてもよい。該両親媒
性の溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、及び2−プロパノールなどのアルコール類、アセ
トンなどのケトン類、及びテトラヒドロフラン及びジオ
キサンなどのエーテル類が挙げられる。該両親媒性の溶
剤の使用量は、該疎水性有機溶媒との合計量で、モノマ
ー100重量部に対し500重量部までの量であること
が好ましい。
を用いることができる。分散剤としては、例えば、ソル
ビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート及
びポリオキシメチレンソルビタンモノオレート等のソル
ビタン脂肪酸エステル、トリメチルステアリルアンモニ
ムクロリド及びカルボキシメチルジメチルセチルアンモ
ニウム等の陽イオン性及び両性の界面活性剤、ポリオキ
シエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩
及びドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩等の陰
イオン性界面活性剤、アルキルグルコシド等のグリコシ
ド化合物、エチルセルロース及びベンジルセルロース等
のセルロースエーテル、セルロースアセテート、セルロ
ースブチレート及びセルロースアセテートブチレート等
のセルロースエステル、マレイン化ポリブタジエン、マ
レイン化ポリエチレン、マレイン化α−オレフィン、ス
チレン−ジメチルアミノエチルメタクリレート4級塩及
びイソプロピルメタクリレート−ジメチルアミノエチル
メタクリレート4級塩等の高分子分散剤を例示すること
ができる。これらの分散剤は一種以上を用いることがで
きる。分散剤の使用量は、モノマー100重量部に対し
て、好ましくは0.01〜5重量部である。特に、モノ
マーの逆相懸濁重合を行う場合には、モノマーの分散剤
としてイオン性界面活性剤を用いることが、高吸水性樹
脂粒子の凝集を防ぐという点で好ましい。
しくは20〜120℃、更に好ましくは40〜100℃
である。重合温度がこの範囲の場合、好ましい重合速度
が達成される。
にあたり、重合前、重合時、重合後又は乾燥時等におい
て、架橋剤を添加することができる。該架橋剤として
は、例えば、ポリアリル化合物、ポリビニル化合物、ポ
リグリシジルエーテル、ハロエポキシ化合物、ポリアル
デヒド、ポリオール、ポリアミン、ヒドロキシビニル化
合物、またカルシウム、マグネシウム、亜鉛及びアルミ
ニウムなどの多価イオンを生じる無機塩または有機金属
塩などを例示することができる。
濁重合)を終了した後、必要に応じ通常の後処理、例え
ば、共沸脱水、乾燥等を行うことにより、所望の高吸水
性樹脂を得ることができる。
は、吸水倍率が高く、しかも残存モノマー量が低減した
ものであり、このため、衛生用品分野で、幼児用、大人
用もしくは失禁者用の紙おむつ(使い捨ておむつ)又は
婦人用の生理用ナプキン等の吸収性物品における吸水性
物質等として使用される。
における「%」は、「重量%」を表す。実施例及び比較
例を説明するに先立ち、実施例及び比較例で行った試験
方法を以下に示す。
性樹脂1gを生理食塩水(0.9%NaCl水溶液、大
塚製薬製)150mlで30分間膨潤させた後、不織布
袋に入れ、遠心分離機にて143Gで10分間脱水し、
脱水後の総重量(全体重量)を測定した。そして、次式
(1)に従って、遠心脱水後の保持量を測定する。
量)- (不織布袋重量) である。
定〕高吸水性樹脂1g及び2重量%CaCl2 水溶液2
5gを50mlスクリュー管内で密閉し、室温で10分
間膨潤させた。次に、スクリュー管に32重量%CaC
l2 水溶液5gを加えて強く振とうし、上澄み液を0.
5μmフィルターで濾過した。これを蒸留水で5倍に希
釈し、測定試料とした。測定試料を高速液体クロマトグ
ラフィー〔655A−11、(株)日立製〕に注入して
残存モノマーのピーク面積を求めた(測定条件は下記の
通り)。別に既知濃度のアクリル酸モノマー水溶液から
検量線を作成し、この検量線から残存モノマー含量を求
める。 (測定条件) カラム:GLサイエンス社製、Intersil OD
S−3(4.6mmφ×150mm)有機酸分析用 プレカラム:Mark社製、LiChrospher1
00RP−18(e) 溶離液:20mM−H2 KPO4 ・H2 O(90)/ア
セトニトリル(10)H3 PO4 でpH2.5に調整 流速:1.2mL/min 検出:UV205nm 注入量:20μl
定とモノマー転換率の算出〕重合中の高吸水性樹脂溶液
10gを50mlスクリュー管内にサンプリングし、氷
水で冷却しながら2重量%CaCl2 水溶液25gを添
加した。充分冷却した後、密閉し、室温で10分間膨潤
させた。以下、上記の〔高吸水性樹脂の残存モノマー含
量の測定〕と同じ操作を行い、重合反応系中の未重合モ
ノマー重量を求める。この値を用いて、前記の式に従い
モノマー転換率を求める。
ート、窒素ガス導入管を付した1000ml4つ口フラ
スコに分散媒体としてシクロヘキサン400ml、分散
剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩
(平均エチレンオキシド付加モル数=2)の25%水溶
液0.82gを仕込み、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素
を追い出し、75℃まで昇温した。別のフラスコにて、
アクリル酸102.0gをイオン交換水25.5gで希
釈し、外部より冷却しつつ、30%水酸化ナトリウム水
溶液140gで中和し、モノマー水溶液としてのアクリ
ル酸ナトリウム水溶液を得、このモノマー水溶液を均等
に二分割した。次いで、このモノマー水溶液に開始剤
(A)として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジヒドロクロリド(和光純薬工業(株)製、商品名
V−50、以下同じ)0.051gをイオン交換水2.
5gに溶解させたものを分割したモノマー水溶液の1つ
に添加した後、2つのモノマー水溶液のそれぞれに窒素
ガスを吹き込み水溶液内に残存する酸素を除去した。開
始剤(A)を添加したモノマー水溶液を上記4つ口フラ
スコに30分かけて滴下し、次いで、開始剤(A)を添
加していないモノマー水溶液を上記4つ口フラスコに3
0分かけて別々に滴下し重合した。そして、モノマー転
換率50%、75%、100%時それぞれに、上記4つ
口フラスコに、開始剤(B)として過硫酸カリウム0.
136gをイオン交換水4.5gに溶解させたものを添
加し、モノマーの重合を行った。重合終了後、脱水管を
用いて共沸脱水を行い、高吸水性樹脂の含水量を高吸水
性樹脂100重量部に対して40重量部に調整した。そ
の後、架橋剤としてポリグリセロールポリグリシジルエ
ーテル(ナガセ化成工業(株)製、商品名デナコールE
X−512)0.1gを水2gに溶解したものを添加
し、75〜80℃で2時間反応させた。その後、更に共
沸脱水を行い、高吸水性樹脂の含水量を高吸水性樹脂1
00重量部に対して30重量部に調整した。冷却後、シ
クロヘキサンをデカンテーションで除き、80〜100
℃、約50Torrの条件で乾燥させることにより高吸
水性樹脂を得た。得られた高吸水性樹脂の遠心脱水後の
水の保持量及び残存モノマー含量をそれぞれ測定した。
それらの結果を表1に示した。
カリウムの添加量を、表1に示した量に代えること以外
は、実施例1と同様の操作により高吸水性樹脂を得、同
様の評価を行った。それらの結果を表1に示した。
ロヘキサン及び分散剤を仕込んだ4つ口フラスコ並びに
均等に二分割したモノマー水溶液としてのアクリル酸ナ
トリウム水溶液を調製した。この一方のモノマー水溶液
に、実施例1と同様に、開始剤(A)としての2,2’
−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド
0.051gをイオン交換水2.5gに溶解させたもの
を添加した。また、もう一方のモノマー水溶液に、開始
剤(B)としての過硫酸カリウム0.408gをイオン
交換水14gに溶解させたものを添加した。次いで、実
施例1と同様にして2つのモノマー水溶液の酸素を除去
した。上記4つ口フラスコへ、開始剤(A)を添加した
モノマー水溶液を30分かけて滴下し、次いで、開始剤
(B)を添加したモノマー水溶液を30分かけて滴下
し、モノマーの重合を行った。以下、実施例1と同様の
操作により高吸水性樹脂を得、同様の評価を行った。そ
れらの結果を表1に示した。
ル酸102.0gをイオン交換水25.5gで希釈し、
外部より冷却しつつ、30%水酸化ナトリウム水溶液1
40gで中和した。このモノマー水溶液を窒素ガスで3
0分間脱気後、内容量500mlでシグマ型羽根を2本
有するジャケット付きステンレス製双腕型ねつか機(ニ
ーダー)に蓋を付けた窒素置換された反応器に入れた。
次いで、開始剤(A)として2,2’−アゾビス(2−
アミジノプロパン)ジヒドロクロリド0.051gをイ
オン交換水2.5gに溶解させたものを添加し、重合開
始させた。モノマー転換率25%時に、上記ニーダーに
開始剤(B)として過硫酸カリウム0.408gをイオ
ン交換水14gに溶解させたものを添加し、モノマー転
換率が100%になるまで撹拌し続けた後、ゲル状化合
物を得た。得られたゲル状化合物を、180℃で60分
間、熱風乾燥し加熱処理して乾燥物を得た。得られた乾
燥物を振動ミルで粉砕し、更に18.5メッシュで分級
することにより高吸水性樹脂を得た。得られた高吸水性
樹脂の遠心脱水後の水の保持量及び残存モノマー含量を
それぞれ測定し、その結果を表1に示した。
(B)として、表1に示すものを用いた以外は実施例1
と同様の操作により高吸水性樹脂を得、同様の評価を行
った。それらの結果を表1に示した。
カリウムを使用せず、これに代えて開始剤(A)として
の2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒド
ロクロリドを使用すること以外は、実施例1と同じ操作
により高吸水性樹脂を得、同様の評価を行った。それら
の結果を表1に示した。
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロ
リドを使用せず、これに代えて開始剤(B)としての過
硫酸カリウムを使用すること以外は、実施例1と同じ操
作により高吸水性樹脂を得、同様の評価を行った。それ
らの結果を表1に示した。
存モノマーの非常に少ない高吸水性樹脂が、極めて効率
よく、経済的に有利に得られる。
Claims (5)
- 【請求項1】 水溶性ビニルモノマー(以下、モノマー
という)を重合させることによって行われる高吸水性樹
脂の製法であって、下記重合開始剤(A)の存在下に重
合開始後、モノマー転換率が10〜90%の間に、下記
重合開始剤(B)を少なくとも1回添加する高吸水性樹
脂の製法。 重合開始剤(A):全量の80重量%以上がアゾ系重合
開始剤である重合開始剤 重合開始剤(B):酸化性重合開始剤 - 【請求項2】 重合反応系への重合開始剤(A)及び重
合開始剤(B)の添加量が、モノマー100重量部に対
してそれぞれ0.01〜1.0重量部である請求項1記
載の高吸水性樹脂の製法。 - 【請求項3】 重合開始剤(A)おけるアゾ系重合開始
剤が、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジ
ヒドロハライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イイ
ミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロハライド及
び4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシドか
らなる群より選択される一種以上であり、重合開始剤
(B)である酸化性重合開始剤が過硫酸塩である請求項
1又は2記載の高吸水性樹脂の製法。 - 【請求項4】 モノマーの重合が、モノマー又はその水
溶液を疎水性有機溶媒を含有する分散媒体中へ供給する
逆相懸濁重合である請求項1〜3のいずれかに記載の高
吸水性樹脂の製法。 - 【請求項5】 モノマーの逆相懸濁重合を行うに際し、
モノマーの分散剤としてイオン性界面活性剤を用いる請
求項4記載の高吸水性樹脂の製法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP14319998A JP3326110B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 高吸水性樹脂の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14319998A JP3326110B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 高吸水性樹脂の製法 |
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JPH11335404A true JPH11335404A (ja) | 1999-12-07 |
JP3326110B2 JP3326110B2 (ja) | 2002-09-17 |
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ID=15333186
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---|---|---|---|
JP14319998A Expired - Fee Related JP3326110B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 高吸水性樹脂の製法 |
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JP (1) | JP3326110B2 (ja) |
Cited By (17)
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