JPH11326140A - 車両診断システム - Google Patents
車両診断システムInfo
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- JPH11326140A JPH11326140A JP10130419A JP13041998A JPH11326140A JP H11326140 A JPH11326140 A JP H11326140A JP 10130419 A JP10130419 A JP 10130419A JP 13041998 A JP13041998 A JP 13041998A JP H11326140 A JPH11326140 A JP H11326140A
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Abstract
BDIIIに対応でき、しかも従来どおりOBDIIにも対
応できる車両診断システムを提供する。 【解決手段】 車両診断システム1は、インジェクタ1
1等を制御すると共にダイアグ情報を記憶するエンジン
ECU2と、このエンジンECU2に接続されたKライ
ン3と、このKライン3に接続されたトランスポンダ4
と、Kライン3に接続され、エンジンECU2からダイ
アグ情報を読み出す外部スキャンツール6を着脱自在に
装着するコネクタ32を備えている。トランスポンダ4
は、レシーバシステム5からの要求を無線で受信し、該
要求に応じてダイアグ情報を読み出し、該読み出したデ
ータをレシーバシステム5へ無線で送信する。この車両
診断システム1は、OBDIIシステムにトランスポンダ
4を付加するだけで簡易にOBDIIIに対応できる。
Description
に関する。
御ユニット(以下、車載電子制御ユニット又は車載EC
Uという)の車両診断システムでは、検出した異常に対
応するダイアグコードを車載ECU内のバックアップR
AMに記憶し、故障発生をチェックエンジンランプ等の
警告ランプによってユーザーに知らせるOBDIIに対応
したシステムが知られている。このOBDIIシステムを
搭載した自動車は、修理工場において外部スキャンツー
ルをKライン経由で各種車載ECUに接続し、SAEで
定められた通信フォーマットでISO9141プロトコ
ルにより通信し、ダイアグコードを読み出し、故障を診
断することができる。
ア州大気資源局)より、故障診断システムに無線トラン
スポンダを組み込み、無線での問い合わせに応答させた
いという要望(OBDIII)が出ている。無線通信によ
ってダイアグ情報を取得する例としては、既にいくつか
の車両診断システムが提案されている。例えば、特開平
5−332888号公報に開示された車両診断システム
は、自動車に設けられた送信手段により、各車載ECU
からの故障データ、所定の識別コードからなる故障メッ
セージを微弱電波による無線信号として送信し、複数の
地域に設置された各受信局により、それぞれの受信エリ
ア内の自動車からの送信信号を受信し、受信局から故障
メッセージを電話回線を介してサービス向上のターミナ
ルユニットに送信し、ターミナルユニットにより当該自
動車のユーザの特定及び故障内容の診断を行うものであ
る。
された車両診断システムは、車載のFMラジオ故障診断
装置が、修理工場等に配備されている車外故障診断器か
らのFM波信号を受信し、これに応じたコマンドデータ
を各車載ECUへ出力し、その後各車載ECUから返信
されてきた場合には故障診断用情報を取り出し、この情
報に対応したFM波信号を車外故障診断器へ送信するも
のである。
れた車両診断システムは、車載ECUに測定器を繋ぎ、
この測定器内の無線送受信部により自動車用電話網を介
して車外のセンタに接続し、測定器の入力操作端から診
断の指示を入力し、それによって得られる車載診断情報
をセンタに送出し、センタにおいて診断を行い、その結
果を測定器内の無線送受信部に送り返すものである。
波監視局が十分に設置されていない場合には、従来通
り、外部スキャンツールによって故障診断することが望
ましいにもかかわらず、上記引用公報に記載された車両
診断システムは、いずれもこの点を満足するものではな
かった。
れたとしても、OBDIII対応の車両診断システムを全
く新規に開発したのでは、OBDIII対応車両が広く普
及するまでに時間がかかってしまうという問題があっ
た。本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、従来
のOBDIIシステムを利用して簡易にOBDIIIに対応
でき、しかも従来どおりOBDIIにも対応できる車両診
断システムを提供することを目的とする。
を解決するために、第1発明の車両診断システムは、車
載機器の動作を制御すると共に前記車載機器の動作状況
に関するデータを記憶する車載ECUと、前記車載EC
Uに接続された通信線と、前記通信線に接続され、外部
無線通信機器からの要求を無線で受信し、該要求に応じ
て前記車載機器の動作状況に関するデータを読み出し、
該読み出したデータを前記外部無線通信機器へ無線で送
信するトランスポンダと前記通信線に接続され、前記車
載ECUに記憶された前記車載機器の動作状況に関する
データを読み出す外部スキャンツールを着脱自在に装着
するコネクタとを備えたことを特徴とする。
と、トランスポンダと、コネクタとが通信線を介して接
続されている。トランスポンダは、外部無線通信機器か
らの要求を無線で受信し、該要求に応じて車載機器の動
作状況に関するデータ(例えばダイアグコードやフリー
ズフレームなどのダイアグ情報)を読み出し、該読み出
したデータを外部無線通信機器へ無線で送信するもので
ある。一方、外部スキャンツールは一般に修理工場等で
使用されるものであるが、これをコネクタを介して通信
線に装着した場合には、外部スキャンツールと車載EC
Uが接続されるため、外部スキャンツールによって車載
ECUに記憶された車載機器の動作状況に関するデータ
を読み出すことが可能となる。なお、車載機器とは、例
えばエンジン関連部品、オートマチックトランスミッシ
ョン関連部品、ABS関連部品など、一般的に車両に搭
載される電子機器をいう。
ンスポンダは、外部無線通信機器との通信および車載E
CUとの通信が可能であるうえ、外部スキャンツールと
同様、車載ECUに記憶されたデータを読み出す機能を
有しているため、従来のOBDIIシステムにこのトラン
スポンダを付加するのみで簡易にOBDIIIに対応でき
る。また、コネクタに外部スキャンツールを接続できる
ため、従来どおりOBDIIにも対応できる。
通信線はOBDIIに対応したKラインであり、前記トラ
ンスポンダと前記車載ECU、及び、前記外部スキャン
ツールと前記車載ECUは前記通信線を介して通信を行
うことが好ましい。この場合、OBDIIシステムを一層
簡易にOBDIIIに対応できる。なお、OBDIIの通信
プロトコルとしては例えばISO9141−2等がある
が、特定のプロトコルに限定するものではない。
トランスポンダは、前記外部無線通信機器からの要求を
無線で受信し、該要求に応じて前記車載機器の動作状況
に関するデータを読み出し、該読み出したデータに車両
コードを付加したものを前記外部無線通信機器へ無線で
送信することが好ましい。この場合、外部無線通信機器
は車両コードによってどの車両からデータが送られてき
たのかを容易に特定できる。
トランスポンダは、所定タイミング毎に前記車載ECU
から前記車載機器の動作状況に関するデータを読み出し
て該トランスポンダの内蔵メモリに記憶し、前記外部無
線通信機器からの要求を無線で受信したとき、該要求に
応じて前記内蔵メモリに記憶された前記車載機器の動作
状況に関するデータを読み出し、該読み出したデータを
前記外部無線通信機器へ無線で送信することが好まし
い。この場合、外部無線通信機器からの要求前に予めト
ランスポンダの内蔵メモリに車載機器の動作状況に関す
るデータが記憶され、この内蔵メモリから前記データを
読み出して外部無線通信機器へ返信するため、外部無線
通信機器からの要求を無線で受信するごとに車載ECU
に記憶されたデータを読み出して外部無線通信機器へ返
信する場合に比べて、要求を受けてから応答を返すまで
の時間が短縮できる。
トランスポンダは、前記コネクタを介して前記通信線に
接続された前記外部スキャンツールが前記車載ECUに
アクセスしている場合には、前記車載ECUから前記車
載機器の動作状況に関するデータを読み出す動作(車載
ECUにデータを要求しそのデータの応答を受ける動
作)を停止するようにしてもよい。この場合、通信線上
でトランスポンダからのデータと外部スキャンツールか
らのデータが衝突するのを回避できる。なお、データの
衝突という観点からすると、少なくともトランスポンダ
が車載ECUにデータを要求する動作(以下、マスタ動
作ともいう)を停止させればよい。また、従来のOBD
IIシステムをそのまま用いてトランスポンダのみを付加
してOBDIIIに対応させる観点からすると、このよう
にトランスポンダが主体となってデータ衝突を回避する
ことが好ましい。
コネクタを介して前記通信線に接続された前記外部スキ
ャンツールは、前記トランスポンダに対して、前記車載
ECUから前記車載機器の動作状況に関するデータを読
み出す動作を停止するように要求してもよい。この場
合、トランスポンダは要求に応じて前記動作を停止する
ため、通信線上でトランスポンダからのデータと外部ス
キャンツールからのデータが衝突するのを回避できる。
いて、前記トランスポンダは、前記車載ECUから前記
車載機器の動作状況に関するデータを読み出す動作を停
止する際、予め定められたトリップ数だけ前記動作を停
止してもよい。ここで、トリップとは、イグニッション
オンからイグニッションオフまでの期間をいう。一般に
修理工場等においては、外部スキャンツールを通信線の
コネクタに装着して1トリップ〜数トリップ間、この外
部スキャンツールによって車両診断を行うことになるた
め、トランスポンダの動作停止期間はこのトリップ数で
指定するのが好ましい。なお、通常、指定されたトリッ
プ数だけ停止した後は、トランスポンダの動作停止は解
除される。
合において、前記トランスポンダは、前記車載ECUか
ら前記車載機器の動作状況に関するデータを読み出す動
作を停止してから前記外部スキャンツールが前記通信線
に送信しない状態が予め定められた上限期間を越えて続
いた場合には、前記車載ECUから前記車載機器の動作
状況に関するデータを読み出す動作を再開してもよい。
例えば、上述のように、トランスポンダが外部無線通信
機器からの要求に基づいて通信線へ送信するのを停止さ
せる期間をトリップ数で指定した場合に、意に反してト
リップ数が極めて大きな値に設定されていたとすると、
トランスポンダは車両が修理工場等から戻ってきた後も
いつまでたっても外部無線通信機器の要求に応じられな
い。このため、トランスポンダが動作を停止したから外
部スキャンツールが通信線に送信しない状態が、指定さ
れたトリップ数とは別に定められた上限期間を越えた場
合には、既に車両は修理工場等からユーザーに戻されて
通常の走行をしていると判断し、トランスポンダの動作
停止を解除するのである。この結果、トランスポンダは
外部無線通信機器の要求に応じることが可能になる。
トランスポンダは、前記コネクタを介して前記通信線に
接続された前記外部スキャンツールが前記車載ECUに
アクセスしている場合には、前記外部スキャンツールの
スレーブになってもよい。この場合、通信線上でトラン
スポンダからのデータと外部スキャンツールからのデー
タが衝突するのを回避できる。また、トランスポンダは
外部スキャンツールのスレーブとなっているため、例え
ば、トランスポンダの内蔵メモリに車載機器の動作状況
に関するデータのほか車両コード等が記憶されている場
合には、外部スキャンツールは車載ECUからは得られ
ない車両コード等の情報についてトランスポンダから得
ることができる。なお、従来のOBDIIシステムをその
まま用いてトランスポンダのみを付加してOBDIIIに
対応させる観点からすると、このようにトランスポンダ
が主体となってデータ衝突を回避することが好ましい。
コネクタを介して前記通信線に接続された前記外部スキ
ャンツールは、前記トランスポンダに対して、前記外部
スキャンツールのスレーブになることを要求してもよ
い。この場合も、通信線上でトランスポンダからのデー
タと外部スキャンツールからのデータが衝突するのを回
避できる。
いて、前記トランスポンダは、前記外部スキャンツール
のスレーブになる際、予め定められたトリップ数だけス
レーブになってもよい。一般に修理工場等においては、
外部スキャンツールを通信線のコネクタに装着して1ト
リップ〜数トリップ間、この外部スキャンツールによっ
て車両診断を行うことになるため、トランスポンダの動
作停止期間はこのトリップ数で指定するのが好ましい。
なお、通常、指定されたトリップ数だけ停止した後は、
トランスポンダの動作停止は解除される。
合において、前記トランスポンダは、前記外部スキャン
ツールのスレーブになってから前記外部スキャンツール
が前記通信線に送信しない状態が予め定められた上限期
間を越えて続いた場合には、前記外部スキャンツールの
スレーブ化を解除してもよい。この場合、例えば、意に
反して上述のトリップ数が極めて大きな値に設定されて
いたとしても、トランスポンダがスレーブになってから
外部スキャンツールが通信線に送信しない状態が、指定
されたトリップ数とは別に定められた上限期間を越えた
場合には、既に車両は修理工場等から戻って通常の走行
をしていると判断し、トランスポンダのスレーブ状態が
解除される。この結果、トランスポンダは外部無線通信
機器の要求に応じることが可能になる。
明の車両診断システムは、車載機器の動作を制御すると
共に前記車載機器の動作状況に関するデータを記憶する
車載ECUと、前記車載ECUに接続された通信線と、
前記通信線に接続され、外部無線通信機器からの要求を
無線で受信し、該要求に応じて前記車載機器の動作状況
に関するデータを読み出し、該読み出したデータを前記
外部無線通信機器へ無線で送信するトランスポンダと前
記トランスポンダに接続され、前記車載ECUに記憶さ
れた前記車載機器の動作状況に関するデータを読み出す
外部スキャンツールを着脱自在に装着するコネクタとを
備えたことを特徴とする。
とトランスポンダが通信線を介して接続され、コネクタ
はトランスポンダに接続されている。この場合も、第1
発明と同様、従来のOBDIIシステムにこのトランスポ
ンダを付加するのみで簡易にOBDIIIに対応できる。
また、コネクタに外部スキャンツールを接続できるた
め、従来どおりOBDIIにも対応できる。
通信線はOBDIIに対応したKラインであり、前記トラ
ンスポンダと前記車載ECU、及び、前記トランスポン
ダと前記外部スキャンツールは通信を行うことが好まし
い。この場合、OBDIIシステムを一層簡易にOBDII
Iに対応できる。なお、OBDIIの通信プロトコルとし
ては例えばISO9141−2等があるが、特定のプロ
トコルに限定するものではない。
トランスポンダは、前記外部無線通信機器からの要求に
基づいて、前記車載ECUから前記車載機器の動作状況
に関するデータを読み出す動作を行っている場合には、
前記コネクタを介して前記トランスポンダに接続された
前記外部スキャンツールに対して、例えば割込を禁止し
たりビジー信号を送ることにより、前記トランスポンダ
への要求を停止させてもよい。この場合、通信線上で外
部無線機器との通信データと外部スキャンツールとの通
信データが衝突することがなく、トランスポンダは外部
無線通信機器からの要求と外部スキャンツールからの要
求にスムーズに対処できる。
トランスポンダは、前記コネクタを介して前記トランス
ポンダに接続された前記外部スキャンツールからの要求
に基づいて、前記車載ECUから前記車載機器の動作状
況に関するデータを読み出す動作を行っている場合に
は、前記外部無線通信機器に対して、例えば割込を禁止
したりビジー信号を送ることにより、前記トランスポン
ダへの要求を停止させてもよい。この場合も、通信線上
で外部無線機器との通信データと外部スキャンツールと
の通信データが衝突することがなく、トランスポンダは
外部無線通信機器からの要求と外部スキャンツールから
の要求にスムーズに対処できる。
タイミング毎に前記車載電子制御ユニットから前記車載
機器の動作状況に関するデータを読み出して該トランス
ポンダの内蔵メモリに記憶し、前記外部無線通信機器か
らの要求を無線で受信したとき、又は、前記コネクタを
介して前記トランスポンダに接続された前記外部スキャ
ンツールからの要求を受信したときには、該要求に応じ
て前記内蔵メモリに記憶された前記車載機器の動作状況
に関するデータを読み出して応答するようにしてもよ
い。この場合、外部無線通信機器又は外部スキャンツー
ルから要求を受けてから応答するまでの時間が短くなる
うえ、通信線上ではトランスポンダと車載ECUとの通
信のみが行われるのでデータ衝突のおそれがない。
ンスポンダは、前記外部無線通信機器からの要求を無線
で受信し、該要求に応じて前記車載機器の動作状況に関
するデータを読み出し、該読み出したデータに車両コー
ドを付加したものを前記外部無線通信機器へ無線で送信
してもよい。この場合、外部無線通信機器は車両コード
によってどの車両からデータが送られてきたのかを容易
に特定できる。
を図面に基づいて説明する。 [第1実施形態]図1は、本実施形態の車両診断システ
ムの全体を表す概略ブロック図である。この本実施形態
の車両診断システム1は、エンジンECU2、Kライン
3、トランスポンダ4から構成されている。
イグナイタ12等の車載機器の動作を制御すると共にこ
れらの動作状況に関するデータとしてダイアグコード等
のダイアグ情報をバックアップRAM25に記憶するも
のである。このエンジンECU2は、回転数を測定する
回転センサ13、空気量を測定するエアフロセンサ1
4、冷却水温を測定する水温センサ15、スロットルバ
ルブの開度を測定するスロットルセンサ16、排ガス中
のO2センサ濃度を検出するO2センサ17、スタータモ
ータを始動するスタータスイッチ18等の信号を入出力
回路21経由でマイコン22のI/O23に入力し、こ
れらの入力信号を基に、マイコン22のCPU24がR
OM27に記憶された各種制御プログラムにしたがっ
て、適宜データをRAM26に一時記憶させながら、エ
ンジンにとって最適な噴射量、噴射タイミング、点火時
期を計算し、インジェクタ11、イグナイタ12等の車
載機器にI/O23、入出力回路21を経由して出力す
る。
からの入力信号から自己診断プログラムにしたがって車
両各部の正常、異常を判定すると共に、異常発生時には
警告ランプ31を点灯させて異常の発生を運転者に知ら
せる。一例として、所定時間毎に実行されるエアフロセ
ンサ14の異常検出処理について簡単に説明すると、ま
ず、エアフロセンサ14の出力値が所定範囲内にあるか
否かを判別し、その結果、所定範囲内であればエアフロ
メータ正常判定フラグをセットすると共に異常判定フラ
グをリセットし、所定範囲外であれば異常が発生したと
して異常判定フラグをセットする。そして、異常判定フ
ラグがセットされているか否かを判別し、セットされて
いればエアフロセンサ14の異常を表示する警告ランプ
31を点灯させると共に、異常の発生箇所、種類等に対
応して予め定められたダイアグコードをバックアップR
AM25に記憶する。
は通信回路29経由でKライン3に接続され、トランス
ポンダ4又は外部スキャンツール6と例えばISO91
41−2のプロトコルにしたがって、ダイアグ情報につ
いての通信を行う。なお、入出力回路21、マイコン2
2、通信回路29は電源回路30から電力の供給を受け
ている。
り、エンジンECU2に記憶されたダイアグ情報を読み
出す外部スキャンツール6をコネクタ32に着脱自在に
装着することにより、外部スキャンツール6とエンジン
ECU2を接続するものである。また、このKライン3
は、コネクタ32とエンジンECU2の中間部分から分
岐する分岐線3aを備えており、この分岐線3aにはト
ランスポンダ4に接続されている。
あるレシーバシステム5(例えば道路端や人工衛星に設
置したもの)からの要求を無線データとして受信し、そ
の要求に応じてダイアグ情報を読み出し、読み出したダ
イアグ情報を無線データとしてレシーバシステム5へ送
信するものである。このトランスポンダ4は、Kライン
3経由でエンジンECU2と通信を行うことによりエン
ジンECU2から必要なダイアグ情報を収集するスキャ
ンツール部41と、エンジンECU2から読み出すダイ
アグ情報をスキャンツール部41へ指示すると共にレシ
ーバシステム5からの要求に応じて無線データの応答メ
ッセージを作成するデータ加工部42と、レシーバシス
テム5と通信を行う無線通信部43を備えている。これ
ら各部の機能は本実施形態では一つのマイコンで処理し
ているが、各部の機能ごとに個別のマイコンで処理して
もよい。また、このトランスポンダ4は、ダイアグ情報
を記憶するための第1メモリ44と、VIN(車両コー
ド)を記憶するための第2メモリ45とを備えている。
両メモリ44、45はいずれもEEPROMあるいはバ
ックアップRAM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモ
リである。なお、スキャンツール部41は、外部スキャ
ンツール6のように入力装置や表示装置を備えていても
よい。
外部診断装置であり、図1ではKライン3のコネクタ3
2から外した状態を示してあるが、通常は、車両が修理
工場等に持ち込まれたときにコネクタ66がKライン3
のコネクタ32に装着されてエンジンECU2からダイ
アグ情報を収集するものである。この外部スキャンツー
ル6は、通信回路61、マイコン62、ICカード等の
記憶装置63、LCD等の表示装置64、キーボード等
の入力装置65を備えている。Kライン3のコネクタ3
2に装着された外部スキャンツール6は、作業者により
任意のダイアグ情報の項目が入力装置65から入力され
ると、マイコン62が記憶装置63に記憶されたプログ
ラムに従って入力装置65からの入力を、通信回路6
1、Kライン3経由でエンジンECU2にSAEで定め
られた通信フォーマットで例えばISO9141−2プ
ロトコルにより送信し、エンジンECU2からの応答を
待つ。そしてエンジンECU2からの応答を受信する
と、取得した情報を表示装置64に表示する。
ついて、外部スキャンツール6が接続されていない場合
のトランスポンダ4の動作を説明する。図2は、トラン
スポンダ4のデータ加工部42のデータ加工処理を表す
フローチャートである。このデータ加工処理は、一定タ
イミング毎にコールされ、処理が開始されると、まずス
テップ(以下Sという)101において、レシーバシス
テム5からの要求メッセージの有無を示す無線要求フラ
グXREQ1のオンオフを判定する。S101におい
て、この無線要求フラグXREQ1がオフならば(S1
01でNO)、レシーバシステム5からの要求メッセー
ジがないので、続くS102〜S108の処理、つま
り、スキャンツール部41を通じてエンジンECU2に
ダイアグ情報を要求したりスキャンツール部41を通じ
てエンジンECU2からのダイアグ情報を取得したりす
る処理を行う。
がエンジンECU2から応答メッセージを受信したか否
かを表すダイアグ応答フラグXANS2のオンオフを判
定する。ダイアグ応答フラグXANS2がオフならば
(S102でNO)、エンジンECU2からの応答メッ
セージを受信していないので、S103へ進む。S10
3では、スキャンツール部41に対して要素ナンバが指
定されているか否かを表すダイアグ要求フラグXREQ
2のオンオフを判断する。ここで、要素ナンバとは、O
BDIIモード、ID、フレームナンバ等と関係づけられ
た数字のことをいい、図3にその対照テーブルの一例を
示す。ここで、OBDIIモードとは、モード01は最新
パワートレーンデータ出力機能でエンジンの各種パラメ
ータやエンジン名やモデルイヤー等を表す車両情報、モ
ード02は故障した際のエンジン制御状態を表すフリー
ズフレーム、モード03は異常情報を表すダイアグコー
ドを表し、またIDとは、例えば冷却水温度、エンジン
回転数等を数字で表したものである。
グXREQ2がオンならば(S103でYES)、前回
指定した要素ナンバについて現在処理している途中なの
で、そのままこの処理を終える。一方、S103におい
て、ダイアグ要求フラグXREQ2がオフならば(S1
03でNO)、データ加工部42からスキャンツール部
41へ要素ナンバが出されていないので、S104に進
む。S104では、スキャンツール部41へ要素ナンバ
を出すタイミングか否か(つまりエンジンECU2に要
求メッセージを出すタイミングか否か)を判断する。本
実施形態では、このタイミングとして10秒毎のタイミ
ングを採用しているが、このように一定時間毎のタイミ
ング以外に、例えばエンジンが所定回転する毎のタイミ
ングであってもよい。
でなければ(S104でNO)、エンジンECU2に要
求メッセージを送信する必要はないので、この処理を終
了する。一方、所定タイミングであれば(S104でY
ES)、続くS105において、新たに指定された要素
ナンバが存在することをスキャンツール部41に伝える
ためにダイアグ要求フラグXREQ2をオンにし、S1
06において、収集すべきダイアグ情報を表す要素ナン
バを指定し、この処理を終了する。なお、要素ナンバの
指定は、変数data_no(k)で行うが、ここでは
10秒毎のタイミングのたびにk=0からk=nまで順
次更新していき、k=nまで更新した後はk=0に戻
す。
答フラグXANS2がオンならば(S102でYE
S)、スキャンツール部41がエンジンECU2からの
応答メッセージを受信しているため、S107において
データ加工部42はその応答メッセージに従って第1メ
モリ44の内容を更新する。具体的には、第1メモリ4
4には図3のテーブル形式でダイアグ情報が記憶されて
いるため、応答メッセージの要素ナンバに応じてその内
容を更新する。そして更新後、S108に進み、ダイア
グ応答フラグXANS2をオフにして、この処理を終了
する。なお、第1メモリ44には図3のテーブル形式で
ダイアグ情報を記憶する代わりに、例えばダイアグ情報
をトランスポンダ4とレシーバシステム5との間の通信
フォーマットに合わせて加工したものを記憶してもよ
い。
XREQ1がオンならば(S101でYES)、レシー
バシステム5からの要求メッセージがあるので、続くS
109以下の処理を行う。なお、本実施形態では、レシ
ーバシステム5からトランスポンダ4への無線による要
求メッセージの通信フォーマットは、図4に示すよう
に、ヘッダ、モード指定などから構成されているが、こ
れ以外のフォーマットを採用してもよい。また、便宜
上、モードにはF1、F2、F4、FFの4種類が存在
することとし、モードF1は特定車両コードの車両への
ダイアグコードの問い合わせ、モードF2は特定車両コ
ードの車両へのフリーズフレームデータの問い合わせ、
モードF4は特定車両コードの車両へのダイアグデータ
消去要求、モードFFは特定エンジン、モデルイヤーの
車両へのダイアグコードの問い合わせを表すこととす
る。
の要求メッセージのモードを判定し、そのモードに対応
した応答メッセージを図4の通信フォーマットで作成
し、図示しない送信バッファに記憶する。続くS110
においてレシーバシステム5に対する応答メッセージの
送信準備が完了したことを示す無線応答フラグXANS
1をオンにし、S111において無線要求フラグXRE
Q1をオフにして、この処理を終了する。ここで、要求
メッセージがモードF1の場合を例にとって説明する
と、S109において、ヘッダを付加し、モード指定と
してモードF1を付加し、第2メモリからVINを読み
出して付加し、第1メモリの要素ナンバ「0」からダイ
アグコードを取り出して付加することにより、図4の通
信フォーマットの応答メッセージが作成される。
いが、S101において無線要求フラグXREQ1がオ
ンだったにもかかわらず、そのモードがF1、F2、F
4、FFのいずれでもなかった場合には、フェイルセー
ルのため、無線要求フラグXREQ1に関して異常があ
ったと判断してS111に進み、この無線要求フラグX
REQ1をオフにして、この処理を終了する。
ール処理について図5のフローチャートに基づいて説明
する。このスキャンツール処理は、一定タイミング毎に
コールされ、処理が開始されると、S201で、ダイア
グ要求フラグXREQ2のオンオフを判定する。そし
て、このダイアグ要求フラグXREQ2がオンならば
(S201でYES)、上述のデータ加工処理において
新たに指定された要素ナンバが存在するため、S202
において、図3の対照テーブルを参照してこの要素ナン
バに対応するOBDIIモード、ID等を決定し、S20
3において、図6のSAEで定められた通信フォーマッ
ト(ダイアグコードに関する要求、応答例)の要求メッ
セージを作成し、これを例えばISO9141−2プロ
トコルでエンジンECU2に送信する。そして、S20
4において、ダイアグ要求フラグXREQ2をオフに
し、この処理を終了する。一方、S201で、ダイアグ
要求フラグXREQ2がオフならば、新たに指定された
要素ナンバが存在しないので、続く205において、エ
ンジンECU2から応答があったか否かを判断する。こ
のS205において応答がなければ(S205でN
O)、この処理を終了し、応答があれば(S205でY
ES)、続くS206においてISO9141−2プロ
トコルで応答メッセージを受信し、S207において、
スキャンツール部41がエンジンECU2から応答メッ
セージを受信したことを示すためにダイアグ応答フラグ
XANS2をオンにして、この処理を終了する。
エアフロセンサの異常検出処理のように、所定タイミン
グ毎に異常発生の有無を判断し、異常が発生した場合に
は、異常の発生箇所、種類等に対応して予め定められた
ダイアグコード等のダイアグ情報をバックアップRAM
25に記憶している。このため、エンジンECU2は、
スキャンツール部41からの要求メッセージを受信する
と、この要求メッセージに対応する応答メッセージをバ
ックアップRAM25に記憶されたダイアグ情報から読
み出して図6の通信フォーマット形式で作成し、これを
ISO9141−2プロトコルでスキャンツール部41
へ返信する。次に、無線通信部の無線通信処理について
図7のフローチャートに基づいて説明する。この無線通
信処理は、一定タイミング毎にコールされ、処理が開始
されると、S301で、レシーバシステム5からの無線
データを受信中か否かを判断し、無線データ受信中でな
ければ、S302に進み、レシーバシステム5に対する
応答メッセージの送信準備が完了したか否かを示す無線
応答フラグXANS1のオンオフを判定する。そして、
この無線応答フラグXANS1がオフならば、レシーバ
システム5に送信すべき応答メッセージが存在しないた
め、この処理を終える。一方、無線応答フラグXANS
1がオンならば、既に述べたデータ加工処理のS109
においてレシーバシステム5に対する応答メッセージが
作成され送信準備が完了しているため、S303におい
て、図示しない送信バッファに記憶された応答メッセー
ジをレシーバシステム5に無線送信し、続くS304に
おいて、無線応答フラグXANS1をオフにし、この処
理を終了する。また、S301において、レシーバシス
テム5からの無線データを受信中ならば、S305にお
いて、レシーバシステム5からの無線データ(要求メッ
セージ)を図示しない受信バッファに記憶し、S306
において、新たな要求メッセージの存在を示すために無
線要求フラグXREQ1をオンにして、この処理を終え
る。
具体的な処理例を以下に説明する。トランスポンダ4
は、データ加工処理において、所定タイミング毎にダイ
アグ要求フラグXREQ2をオンにし(S104でYE
S、S105)、収集すべきダイアグ情報を表す要素ナ
ンバを指定する(S106)。すると、スキャンツール
処理において、ダイアグ要求フラグXREQ2がオンと
判定され(S201でYES)、その要素ナンバに応じ
て図3の対照テーブルを検索してOBDIIモード、ID
等を読み出し、要求メッセージをSAEで定められた通
信フォーマットで作成してISO9141−2プロトコ
ルによりKライン3経由でエンジンECUに送信し(S
202、S203)、ダイアグ要求フラグXREQ2を
オフにする(S204)。その後、エンジンECU2か
ら要求メッセージに対する応答メッセージが返信される
と(S201でNO、S205でYES)、その応答メ
ッセージを受信し(S206)、ダイアグ受信フラグX
ANS2をオンにする(S207)。すると、データ加
工処理において、ダイアグ受信フラグXANS2がオン
と判定され(S102でYES)、第1メモリ44内の
ダイアグ情報が応答メッセージに基づいて更新され(S
107)、ダイアグ受信フラグXANS2がオフされる
(S108)。このようにして、トランスポンダ4はレ
シーバシステム5の要求の有無にかかわらず、エンジン
ECU2から所定タイミング(10秒)毎にダイアグ情
報を収集し、それを第1メモリ44に記憶・更新してい
く。
において、レシーバシステム5から無線によるダイアグ
情報の問い合わせがあると(S301でYES)、その
無線データ(図4の通信フォーマット形式の要求メッセ
ージ)を受信バッファに記憶し(S305)、無線要求
フラグXREQ1をオンにする(S306)。すると、
データ加工処理において、無線要求フラグXREQ1が
オンと判定され(S101でYES)、その要求メッセ
ージのモードに応じて、第1メモリ44のダイアグ情
報、第2メモリ45のVINなどを付加して図4に示す
通信フォーマット形式の応答メッセージを作成し(S1
09)、無線応答フラグXANS1をオン、無線要求フ
ラグXREQ1をオフにする(S110、S111)。
すると、無線通信処理において、無線応答フラグXAN
S1がオンと判定され(S302でYES)、応答メッ
セージをレシーバシステム5に送信し(S303)、無
線応答フラグXANS1をオフにする(S304)。こ
のように、レシーバシステム5から無線によるダイアグ
情報の問い合わせがあると、トランスポンダ4は内蔵メ
モリである第1メモリ44、第2メモリ45に記憶した
ダイアグ情報、VINを読み出して図4の通信フォーマ
ット形式の応答メッセージを作成し、レシーバシステム
5に返信する。
ーバシステム5との無線通信およびエンジンECU2と
の例えばISO9141−2プロトコルによる通信が可
能であるうえ、外部スキャンツール6と同様、エンジン
ECU2に記憶されたダイアグ情報を読み出す機能を有
している。このため、本実施形態の車両診断システム1
によれば、従来のOBDIIシステムにこのトランスポン
ダ4を付加するのみで、OBDIIIに簡単に対応できる
と共に、従来通り、Kライン3のコネクタ32に外部ス
キャンツール6を接続できるためOBDIIにも対応でき
る。また、レシーバシステム5はトランスポンダ4から
の応答メッセージに含まれるVINによってどの車両か
らデータが送られてきたのかを容易に特定できる。更
に、レシーバシステム5からの要求前に予めトランスポ
ンダ4の第1メモリ44にダイアグ情報が記憶され、こ
の第1メモリ44からダイアグ情報を読み出してレシー
バシステム5へ返信するため、レシーバシステム5から
の要求を無線で受信するごとにエンジンECU2に記憶
されたデータを読み出してレシーバシステム5へ返信す
る場合に比べて、要求を受けてから応答を返すまでの時
間が短縮できる。
ついて、外部スキャンツール6が装着された場合のトラ
ンスポンダ4の動作を説明する。本実施形態の車両診断
システム1では、トランスポンダ4は、上述の通り、所
定タイミング(10秒)毎にKライン3を介してエンジ
ンECU2にISOプロトコル−2で要求メッセージを
シリアル送信する。一方、Kライン3のコネクタ32に
装着された外部スキャンツール6は、オペレータが入力
装置65から要求を入力するタイミングでKライン3を
介してエンジンECU2にISOプロトコル−2で要求
メッセージをシリアル送信する。ところで、OBDII対
応のISO9141−2プロトコルは、マスタ・スレー
ブ通信であるため、車両診断システム1に外部スキャン
ツール6が接続されてマスタがトランスポンダ4と外部
スキャンツール6の2つになると、各マスタはバスが空
いてさえいれば任意のタイミングでメッセージを送信す
る。このため、Kライン3上でデータが衝突するおそれ
がある。
ために、トランスポンダ4のスキャンツール部41は図
8のフローチャートに示す割込処理を実行する。この割
り込み処理は、スキャンツール部41が1バイトシリア
ル受信する毎に発生するものであり、具体的には、エン
ジンECU2からの応答メッセージを1バイトシリアル
受信した場合等のほか、スキャンツール部41がエンジ
ンECU2へ要求メッセージを1バイトシリアル送信し
たあとKライン3経由でエコーバックしてくる同一デー
タを受信した場合に発生する。
S401において、スキャンツール部41からエンジン
ECU2にKライン3経由で要求メッセージを送信中か
否かを判断し、送信中でなければ(S401でNO)、
今回シリアル受信したデータはエコーバックしたきたも
のではないので、S409に進み、1バイト毎に図示し
ない受信バッファにデータを記憶する通常の受信処理を
行う。一方、エンジンECU2にKライン3経由で要求
メッセージを送信中であれば(S401でYES)、今
回シリアル受信したデータはエコーバックしてきたもの
である。この場合、S402において、フレーミングエ
ラー等のシリアル通信エラーが発生したか否かを判断
し、続くS403において、シリアル送信したデータと
エコーバックしてきたシリアル受信したデータとが一致
しているか否かを判断する。S402でシリアル通信エ
ラーの発生がなく、S403で送受信データが一致した
ならば(S402、S403で共にYES)、S404
において、引き続きスキャンツール部41のシリアル送
信処理を継続することを表すために送信フラグをオンに
し、この処理を終了する。この送信フラグがオンの場合
には、図示しないが所定タイミング毎に実行されるシリ
アル送信処理を継続する。
生したか、S403で送受信データが一致しなかったな
らば(S402、S403のいずれかでNO)、S40
5に進み、通信異常回数カウンタをインクリメントし、
続くS406で通信異常回数カウンタの値が予め定めら
れた異常判定値と比較し、カウンタ値が異常判定値未満
なら(S406でNO)、ば前述のS404に進み、カ
ウンタ値が異常判定値以上なら(S406でYES)、
Kライン3上で外部スキャンツール6からの要求メッセ
ージとデータが衝突している可能性が高いので、続くS
407において、上述の送信フラグをオフし、シリアル
送信処理が中止され、トランスポンダ4のマスタ動作が
停止する。そして、続くS408において、所定トリッ
プ数の期間だけ、トランスポンダ4の動作をマスタから
スレーブに移行させる。これにより、トランスポンダ4
は外部スキャンツール6からの要求に応じてダイアグ情
報を外部スキャンツール6へ送信する。なお、所定トリ
ップ数の期間経過後は、トランスポンダは再びマスタ動
作を実行する。また、スレーブ動作中は、この割込処理
のS409において、外部スキャンツール6からの要求
メッセージを受信する。
ランスポンダ4は、Kライン3上におけるデータの衝突
の有無を判断し、データの衝突があった場合には、Kラ
イン3上へのシリアル送信処理を中止し、自らを外部ス
キャンツール6のスレーブとして動作することにより、
その後のデータの衝突を回避する。また、トランスポン
ダ4がこのようなデータの衝突を回避する割込処理を実
行するため、外部スキャンツール6は従来使用していた
ものをそのまま用いることができる。
ンスポンダ4のマスタ動作を停止すれば十分であるが、
トランスポンダ4が外部スキャンツール6のスレーブと
なることにより、外部スキャンツール6はエンジンEC
U2とトランスポンダ4の両方にダイアグ情報を要求し
両方のダイアグ情報を収集できる。このため、例えばあ
るダイアグ情報についてはエンジンECU2からの方が
詳しく、別のダイアグ情報についてはトランスポンダ4
からの方が詳しい場合には、外部スキャンツール6はい
ずれか詳しいダイアグ情報を選択して取り込むことがで
きる。
避するための処理として、トランスポンダ4ではなく、
外部スキャンツール6が図9のフローチャートに示す割
込処理を実行してもよい。この処理は、図8の割込処理
とは別に実行してもよいし、併せて実行してもよい。
ル6のオペレータは、エンジンECU2からダイアグ情
報を収集するためのキー入力操作に先立ち、トランスポ
ンダ4にマスタ動作停止要求又はスレーブ化要求のキー
入力操作を行うものとする。また、ここでは説明の便宜
上、外部スキャンツール6からトランスポンダ4へのダ
イアグ情報の要求は行わないものとする。
に発生するものであり、この処理が開始されると、外部
スキャンツール6のマイコン62は、まずS501にお
いて、Kライン3上へ送信する必要があるキー入力が入
力装置65を介してなされたか否かを判断し、そのよう
なキー入力がなされていなければ(S501でNO)、
後述のS505に進む。一方、そのようなキー入力がな
されたならば(S501でYES)、続くS502にお
いて、そのキー入力による要求はトランスポンダ4への
要求か否かを判断し、トランスポンダ4への要求でなけ
れば(S502でNO)、エンジンECU2への要求で
あるため、S504において、SAEで定められた通信
フォーマット形式でダイアグ情報を要求するためのメッ
セージを作成し、これをISO9141−2プロトコル
によりKライン3経由でエンジンECU2に送信する。
一方、トランスポンダ4への要求であれば(S502で
YES)、S503において、SAEで定められた通信
フォーマット形式でマスタ動作停止要求又はスレーブ化
要求のメッセージを作成し、これをISO9141−2
プロトコルでKライン3経由でトランスポンダ4に送信
する。なお、マスタ動作停止要求又はスレーブ化の要求
は、例えば図10のように、トランスポンダ4の要求で
あることを示すヘッダと、マスタ動作又はスレーブ動作
を指示するモード指定と、スレーブ化期間を示すトリッ
プ指定とを含む通信フォーマットにより行う。
メッセージを受信中か否かを判断し、受信中でなければ
(S505でNO)、表示装置64にメニュー画面等を
表示した上でこの処理を終了する。一方、メッセージを
受信中ならば(S505でYES)、S506で1メッ
セージ受信した後、S507で受信したメッセージに対
応した要求を外部スキャンツール6が送信したか否かを
判断する。そして、受信メッセージに対応した要求を送
信していたならば(S507でYES)、S508にお
いて、取得したダイアグ情報を表示装置64に表示して
この処理を終了する。一方、そのような要求を送信して
いなかったならば(S507でNO)、外部スキャンツ
ール6以外のマスタとしてトランスポンダ4が存在して
いることになるので、続くS509において、図10の
通信フォーマット形式でマスタ動作停止要求又はスレー
ブ化要求のメッセージを作成し、これをISO9141
−2プロトコルでKライン経由でトランスポンダ4に送
信し、この処理を終える。
CU2からダイアグ情報を収集するためのキー入力操作
に先立ち、トランスポンダ4にマスタ動作停止要求又は
スレーブ化要求のキー入力操作を行うため、Kライン3
上で外部スキャンツール6からの要求とトランスポンダ
4からの要求が衝突するのを回避できる。
外部スキャンツール6は、図11に示すように、S51
1において、オペレータがエンジンECU2へダイアグ
情報を要求するためのキー入力操作を行ったか否かを判
断し、そのようなキー入力操作を行ったならば(S51
1でYES)、S512において、Kライン3経由でト
ランスポンダ4にマスタ動作停止要求又はスレーブ化要
求のメッセージを送信し、その後S513において、K
ライン3経由でエンジンECU2にダイアグ情報を要求
するメッセージを送信するようにしてもよい。この場
合、オペレータは、トランスポンダ4へのマスタ動作停
止要求又はスレーブ化要求の入力操作をする必要がな
い。
において、トランスポンダ4がマスタ動作を停止する期
間又はスレーブ化する期間をトリップ数(1トリップと
は、イグニッションがオンされてからオフされるまでの
期間)で指定した場合、その指定したトリップ数が意に
反して極端に大きな数になっていたとすると、車両が修
理工場等からユーザーの手元に戻ったあとも、いつまで
たっても、トランスポンダ4がマスタに復帰せず、レシ
ーバシステム5との無線通信ができないおそれがある。
ンダ4は図12に示すフローチャートに従って、動作復
帰処理を実行する。この動作復帰処理は、イグニッショ
ンがオンされる毎に実行される処理であり、この処理が
開始されると、S601において、トリップカウンタの
カウンタ値CRTRIPをインクリメントする。トリッ
プカウンタは、外部スキャンツール6がKライン3にア
クセスしなかったトリップ数をカウントするカウンタで
ある。なお、外部スキャンツール6がKライン3にアク
セスする毎に、このカウンタ値CRTRIPはリセット
される。本実施形態では、トランスポンダ4がKライン
3経由で外部スキャンツール6からのメッセージを受信
する毎に、外部スキャンツール6がKライン3にアクセ
スしているとみなして、カウンタ値CRTRIPをリセ
ットする。具体的にはメッセージのヘッダで判定する。
続くS602において、カウンタ値CRTRIPが所定
の上限値を越えたか否かを判断し、上限値を越えていな
ければ(S602でNO)、この処理を終了し、マスタ
動作停止状態又はスレーブ化状態を継続する。一方、上
限値を越えたならば(S602でYES)、外部スキャ
ンツール6がKライン3にアクセスしない期間が所定ト
リップ数を越えて続いていることになり、外部スキャン
ツール6が取り外されて車両が修理工場等からユーザー
の手元に戻ったと判断して、トランスポンダ4の動作を
元どおりに復帰する。
ようなジョイント線35を備えたトランスポンダ4を用
意してもよい。このジョイント線35は、一端にKライ
ン3のコネクタ32と接続可能なコネクタ35aと、他
端にKライン3のコネクタ32と同様のコネクタ35b
を備えたOBDII対応の通信線であって、両コネクタ3
5a、35bの中間部分から分岐してトランスポンダ4
に接続されている。そして、既存のOBDII対応のエン
ジンECU2にこのジョイント線35のコネクタ35a
を接続すれば、極めて容易にOBDIIIに対応できるよ
うになるうえ、既存のOBDII対応の外部スキャンツー
ル6もジョイント線35のコネクタ35bに接続して従
来と同様にして使用できる。
載ECUとしてエンジンECU2を接続した車両診断シ
ステムを例示したが、Kライン3にはこのエンジンEC
U2と並列になるように他の車載ECUが接続されてい
てもよい。 [第2実施形態]図14は、本実施形態の車両診断シス
テムの全体を表す概略ブロック図である。この本実施形
態の車両診断システム101は、エンジンECU10
2、Kライン103、トランスポンダ104を備えてお
り、トランスポンダ104はKライン103のコネクタ
132に接続可能なコネクタ141とKライン103の
コネクタ132と同様のコネクタ142を備えている。
そして、トランスポンダ104のコネクタ141をKラ
イン103のコネクタ132に接続することにより、エ
ンジンECU102とトランスポンダ104がKライン
103を介して接続される。また、外部スキャンツール
106のコネクタ166は、トランスポンダ104のコ
ネクタ142に着脱可能に装着される。なお、エンジン
ECU102、Kライン103、トランスポンダ10
4、外部スキャンツール106、レシーバシステム10
5の基本構成については、第1実施形態のエンジンEC
U2、Kライン3、トランスポンダ4、外部スキャンツ
ール6と同様なので、ここではその説明を省略する。
1について、トランスポンダ104の動作を説明する。
トランスポンダ104は、レシーバシステム105との
無線通信をベース処理とし、外部スキャンツール106
とのISO9141−2プロトコルによるKライン10
3経由の通信を割込処理としている。また、本実施形態
では、トランスポンダ104はレシーバシステム105
の無線要求があったときのみ、その要求について無線通
信フォーマット(図4参照)からSAEで定められた通
信フォーマット(図6参照)にフォーマット変換し、エ
ンジンECU102に送信し、その応答を再びフォーマ
ット変換して無線でレシーバシステム105に返信す
る。
処理を表すフローチャートである。このベース処理は、
トランスポンダ104の図示しない電源が投入されるこ
とにより開始される。この処理が開始されると、まず、
S700において、許可フラグをオン、無線フラグをオ
フにセットする。なお、許可フラグは、Kライン103
上にレシーバシステム105からの要求又はそれに対す
るエンジンECU102からの応答のKラインデータが
存在する場合には、外部スキャンツール106からのK
ラインデータが割り込むとこのKラインデータと既にK
ライン103に存在するKラインデータとが衝突するお
それがあるため、割込処理を禁止すべくオフにセットさ
れ、それ以外の場合には、割込処理を許可すべくオンに
セットされるフラグである。また、無線フラグは、レシ
ーバシステム105からトランスポンダ104のID
(自己ID)を含む要求メッセージとしての無線データ
を受信してからレシーバシステム105にその要求メッ
セージに対する応答メッセージとしての無線データを送
信するまでのあいだオンにセットされ、それ以外はオフ
にセットされる。
105からの無線データをサンプリングする所定のタイ
ミングか否かを判断し、所定タイミングでなければ(S
701でNO)、そのまま待機し、所定タイミングなら
ば(S701でYES)、S702に進み、無線データ
を受信し、その受信した無線データが自己IDを含むか
否かを判断する。そして、受信した無線データが自己I
Dを含まなければ(S702でNO)、S701に戻
り、自己IDを含んでいれば(S702でYES)、続
くS703において、許可フラグはオンのまま、無線フ
ラグをオンにセットする。
105からの要求メッセージとしての無線データ(図4
参照)をKラインデータ(図6参照)にフォーマット変
換し、その後S705において、許可フラグをオフにセ
ットしたうえで、S706においてそのKラインデータ
をエンジンECU102に送信する。その後、S707
において、エンジンECU102から応答メッセージと
してのKラインデータを受信し、S708においてその
KラインデータにVINを付加して無線データにフォー
マット変換し、S709においてその無線データをレシ
ーバシステム105へ送信し、その後S700に戻って
許可フラグをオン、無線フラグをオフにセットする。
ついて図16のフローチャートに基づいて説明する。こ
の割込処理は所定タイミング毎に開始される。この処理
が開始されると、トランスポンダ104は、まず、S8
01において、外部スキャンツール106から割込要求
があったか否かを判断し、S802で許可フラグがオン
か否かを判断する。外部スキャンツール106からの割
込要求がないか、許可フラグがオフであれば(S801
又はS802でNO)、この処理を終える。なお、外部
スキャンツール106の割込要求は、オペレータが外部
スキャンツール106の入力装置からダイアグ情報を取
得する要求をキー入力したときに発生する。
込要求があり、S802で許可フラグがオンである場合
(S801、S802で共にYES)、S803に進ん
で無線フラグがオンか否かを判断し、無線フラグがオフ
であれば(S803でNO)、トランスポンダ104
は、未だレシーバシステム105から自己IDを含む無
線データを受信していないものの、外部スキャンツール
106とエンジンECU102とのKライン経由の通信
が長時間かかるとその途中でレシーバシステム105か
ら無線データを受信することが起こり得るので、S80
4において、そのような場合に備えてレシーバシステム
105にビジー信号(現在別の処理中であり、応答不可
能を意味する信号)を送信する準備をする。そして、続
くS805において、外部スキャンツール106からの
要求メッセージをそのままKライン103へ送信する。
トランスポンダ104と外部スキャンツール106との
通信は、Kラインデータを用いて行われるため、そのま
まKライン103へ送信できるのである。その後、S8
06において、エンジンECU102からその要求メッ
セージに対する応答メッセージとしてのKラインデータ
を受信し、S807において、そのKラインデータをそ
のまま外部スキャンツール106へ送信する。その後、
S808において、ビジー信号の送信準備を解除して、
この処理を終えてベース処理に復帰する。なお、S80
5〜S807の処理中にレシーバシステム105から無
線データを受信したら、トランスポンダ104は準備し
ていたビジー信号をレシーバシステム105に返信す
る。
れば(S803でYES)、トランスポンダ104は、
既にレシーバシステム105から自己IDを含む無線デ
ータを受信しているものの、この無線データをKライン
データにフォーマット変換してこれからエンジンECU
102に送信しようとする段階のため、割込処理を優先
させるべく、S809においてレシーバシステム105
へビジー信号を送信する。その後、S810において、
外部スキャンツール106からの要求メッセージをその
ままKライン103へ送信し、S811において、エン
ジンECU102からその要求メッセージに対する応答
メッセージとしてのKラインデータを受信し、S812
において、そのKラインデータをそのまま外部スキャン
ツール106へ送信する。その後、S813において、
レシーバシステム105へのビジー信号の送信を解除し
て、この処理を終えてベース処理に復帰する。
テム101によれば、第1実施形態と同様、従来のOB
DIIシステムにトランスポンダ104を付加するのみで
簡易にOBDIIIに対応でき、また、トランスポンダ1
04のコネクタ142に外部スキャンツール106を接
続できるため、従来どおりOBDIIにも対応できる。
態と同様、レシーバシステム105に対してVINを付
加したデータを返信するため、レシーバシステム105
はそのVINによってどの車両からデータが送られてき
たのかを容易に特定できる。更に、トランスポンダ10
4は、レシーバシステム105からの要求に基づいてエ
ンジンECU102からダイアグ情報を読み出す動作を
行っている場合には、外部スキャンツール106に対し
て割込を禁止し、外部スキャンツール106からの要求
に基づいてエンジンECU102からダイアグ情報を読
み出す動作を行っている場合には、レシーバシステム1
05にビジー信号を送信するため、Kライン103上で
データ衝突を起こすことなく両者からの要求にスムーズ
に対処できる。
と同様、トランスポンダ104はレシーバシステム10
5の無線要求の有無にかかわらず、所定タイミング毎に
エンジンECU102にダイアグ情報を要求しその応答
を自己のバックアップRAMに記憶し、レシーバシステ
ム105から無線要求があった場合又は外部スキャンツ
ール106から要求があった場合には、そのバックアッ
プRAMに記憶したダイアグ情報を読み出して応答する
ようにしてもよい。この場合、レシーバシステム105
又は外部スキャンツール106から要求を受けてから応
答するまでの時間が短くなるうえ、Kライン103上で
はトランスポンダ104とエンジンECU102との通
信のみが行われるのでデータ衝突のおそれがない。
す概略ブロック図である。
処理を表すフローチャートである。
す対照テーブルの説明図である。
通信フォーマットを表す説明図である。
ール処理を表すフローチャートである。
を表す説明図である。
理を表すフローチャートである。
されるデータ衝突回避のための割込処理を表すフローチ
ャートである。
実行されるデータ衝突回避のための割込処理を表すフロ
ーチャートである。
の通信フォーマットの一例を表す説明図である。
て実行されるデータ衝突回避のための割込処理の変形例
を表すフローチャートである。
実行される動作復帰処理を表すフローチャートである。
を表す概略ブロック図である。
表す概略ブロック図である。
理を表すフローチャートである。
を表すフローチャートである。
3・・・Kライン、3a・・・分岐線、4・・・トラン
スポンダ、5・・・レシーバシステム、6・・・外部ス
キャンツール、32・・・コネクタ、41・・・スキャ
ンツール部、42・・・データ加工部、43・・・無線
通信部、44・・・第1メモリ、45・・・第2メモ
リ。
Claims (18)
- 【請求項1】 車載機器の動作を制御すると共に前記車
載機器の動作状況に関するデータを記憶する車載電子制
御ユニットと、 前記車載電子制御ユニットに接続された通信線と、 前記通信線に接続され、外部無線通信機器からの要求を
無線で受信し、該要求に応じて前記車載機器の動作状況
に関するデータを読み出し、該読み出したデータを前記
外部無線通信機器へ無線で送信するトランスポンダと前
記通信線に接続され、前記車載電子制御ユニットに記憶
された前記車載機器の動作状況に関するデータを読み出
す外部スキャンツールを着脱自在に装着するコネクタと
を備えたことを特徴とする車両診断システム。 - 【請求項2】 前記通信線はOBD(カリフォルニア州
オン・ボード・ダイアグ)IIに対応したKラインであ
り、前記トランスポンダと前記車載電子制御ユニット、
及び、前記外部スキャンツールと前記車載電子制御ユニ
ットは前記通信線を介して通信を行うことを特徴とする
請求項1記載の車両診断システム。 - 【請求項3】 前記トランスポンダは、前記外部無線通
信機器からの要求を無線で受信し、該要求に応じて前記
車載機器の動作状況に関するデータを読み出し、該読み
出したデータに車両コードを付加したものを前記外部無
線通信機器へ無線で送信する請求項1又は2記載の車両
診断システム。 - 【請求項4】 前記トランスポンダは、所定タイミング
毎に前記車載電子制御ユニットから前記車載機器の動作
状況に関するデータを読み出して該トランスポンダの内
蔵メモリに記憶し、前記外部無線通信機器からの要求を
無線で受信したとき、該要求に応じて前記内蔵メモリに
記憶された前記車載機器の動作状況に関するデータを読
み出し、該読み出したデータを前記外部無線通信機器へ
無線で送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かに記載の車両診断システム。 - 【請求項5】 前記トランスポンダは、前記コネクタを
介して前記通信線に接続された前記外部スキャンツール
が前記車載電子制御ユニットにアクセスしている場合に
は、前記車載電子制御ユニットから前記車載機器の動作
状況に関するデータを読み出す動作を停止することを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両診断シス
テム。 - 【請求項6】 前記コネクタを介して前記通信線に接続
された前記外部スキャンツールは、前記トランスポンダ
に対して、前記車載電子制御ユニットから前記車載機器
の動作状況に関するデータを読み出す動作を停止するよ
うに要求することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
に記載の車両診断システム。 - 【請求項7】 前記トランスポンダは、前記車載電子制
御ユニットから前記車載機器の動作状況に関するデータ
を読み出す動作を停止する際、予め定められたトリップ
数だけ前記動作を停止することを特徴とする請求項5又
は6記載の車両診断システム。 - 【請求項8】 前記トランスポンダは、前記車載電子制
御ユニットから前記車載機器の動作状況に関するデータ
を読み出す動作を停止してから前記外部スキャンツール
が前記通信線に送信しない状態が予め定められた上限期
間を越えて続いた場合には、前記車載電子制御ユニット
から前記車載機器の動作状況に関するデータを読み出す
動作を再開することを特徴とする請求項5〜7のいずれ
かに記載の車両診断システム。 - 【請求項9】 前記トランスポンダは、前記コネクタを
介して前記通信線に接続された前記外部スキャンツール
が前記車載電子制御ユニットにアクセスしている場合に
は、前記外部スキャンツールのスレーブになることを特
徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の車両診断シス
テム。 - 【請求項10】 前記コネクタを介して前記通信線に接
続された前記外部スキャンツールは、前記トランスポン
ダに対して、前記外部スキャンツールのスレーブになる
ことを要求することを特徴とする請求項1〜9のいずれ
かに記載の車両診断システム。 - 【請求項11】 前記トランスポンダは、前記外部スキ
ャンツールのスレーブになる際、予め定められたトリッ
プ数だけスレーブになることを特徴とする請求項9又は
10記載の車両診断システム。 - 【請求項12】 前記トランスポンダは、前記外部スキ
ャンツールのスレーブになってから前記外部スキャンツ
ールが前記通信線に送信しない状態が予め定められた上
限期間を越えて続いた場合には、前記外部スキャンツー
ルのスレーブ化を解除することを特徴とする請求項9〜
11のいずれかに記載の車両診断システム。 - 【請求項13】 車載機器の動作を制御すると共に前記
車載機器の動作状況に関するデータを記憶する車載電子
制御ユニットと、 前記車載電子制御ユニットに接続された通信線と、 前記通信線に接続され、外部無線通信機器からの要求を
無線で受信し、該要求に応じて前記車載機器の動作状況
に関するデータを読み出し、該読み出したデータを前記
外部無線通信機器へ無線で送信するトランスポンダと前
記トランスポンダに接続され、前記車載電子制御ユニッ
トに記憶された前記車載機器の動作状況に関するデータ
を読み出す外部スキャンツールを着脱自在に装着するコ
ネクタとを備えたことを特徴とする車両診断システム。 - 【請求項14】 前記通信線はOBD(カリフォルニア
州オン・ボード・ダイアグ)IIに対応したKラインであ
り、前記トランスポンダと前記車載電子制御ユニット、
及び、前記トランスポンダと前記外部スキャンツールは
通信を行うことを特徴とする請求項13記載の車両診断
システム。 - 【請求項15】 前記トランスポンダは、前記外部無線
通信機器からの要求に基づいて、前記車載電子制御ユニ
ットから前記車載機器の動作状況に関するデータを読み
出す動作を行っている場合には、前記コネクタを介して
前記トランスポンダに接続された前記外部スキャンツー
ルに対して、前記トランスポンダへの要求を停止させる
ことを特徴とする請求項13又は14記載の車両診断シ
ステム。 - 【請求項16】 前記トランスポンダは、前記コネクタ
を介して前記トランスポンダに接続された前記外部スキ
ャンツールからの要求に基づいて、前記車載電子制御ユ
ニットから前記車載機器の動作状況に関するデータを読
み出す動作を行っている場合には、前記外部無線通信機
器に対して、前記トランスポンダへの要求を停止させる
ことを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の
車両診断システム。 - 【請求項17】 前記トランスポンダは、所定タイミン
グ毎に前記車載電子制御ユニットから前記車載機器の動
作状況に関するデータを読み出して該トランスポンダの
内蔵メモリに記憶し、前記外部無線通信機器からの要求
を無線で受信したとき、又は、前記コネクタを介して前
記トランスポンダに接続された前記外部スキャンツール
からの要求を受信したときには、該要求に応じて前記内
蔵メモリに記憶された前記車載機器の動作状況に関する
データを読み出して応答することを特徴とする請求項1
3又は14記載の車両診断システム。 - 【請求項18】 前記トランスポンダは、前記外部無線
通信機器からの要求を無線で受信し、該要求に応じて前
記車載機器の動作状況に関するデータを読み出し、該読
み出したデータに車両コードを付加したものを前記外部
無線通信機器へ無線で送信する請求項13〜17のいず
れかに記載の車両診断システム。
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