JPH11223577A - 車両用診断装置 - Google Patents

車両用診断装置

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JPH11223577A
JPH11223577A JP10024869A JP2486998A JPH11223577A JP H11223577 A JPH11223577 A JP H11223577A JP 10024869 A JP10024869 A JP 10024869A JP 2486998 A JP2486998 A JP 2486998A JP H11223577 A JPH11223577 A JP H11223577A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管理センタ側からの送信要求がいつ来ても応
答できるように構成されていながら、バッテリ消耗を極
力少なくした車両用診断装置を提供する。 【解決手段】 バッテリからトランスポンダ10へは電
力が常時供給されるため、管理センタ側からの送信要求
がいつ来ても、それに応じて診断結果を送信できる。一
方、バッテリからエンジンECU30へは、IGSWが
オン状態で通常動作に必要な電力が供給され、オフ状態
では供給されない。そのため、車載エンジンが停止して
おりバッテリが充電されない状況では、エンジンECU
30への電力供給が低減され、その分のバッテリ消耗が
少なくなる。但し、車両不使用中に管理センタ側から送
信要求があった場合、その時点でエンジンECU30か
らの情報は取得できない。したがって、トランスポンダ
10は、車両不使用状態になる以前の車両使用中にエン
ジンECU30から得た最新の情報を送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載された
各種機器の状態を診断する車両用診断装置であって、特
に、その診断結果を外部の管理センタ側へ送信可能にさ
れた車両用診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のメインテナンスは、例えば、日本
では一定期間ごとの車検に応じてユーザーが整備工場に
て検査及び修理をしてもらい陸運局に報告するようにし
ており、また米国では監督局からの定期的な通知に従い
ユーザーが整備工場で検査及び修理を受け基準を満たし
ていることを監督局に返信するというようにして管理さ
れている。
【0003】ところがこのような方式では、特に故障や
不良が無く整備の必要の無い車両まで一律に管理してい
るため、監督局(陸運局)での管理の工数が多くなって
いると共に、ユーザにとっても煩わしいものである。こ
のようなことから、車両側にて検査に関わる情報(例え
ば、エンジン関連部品の異常に関する情報)を車両から
無線通信にて監督局側としての管理センタ側に送信し、
特に修理が必要な車両に対してそのユーザーに指示し報
告させるようにすることが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなシステムと
した場合、車両側では無線通信を送受信するための装置
(以下、トランスポンダという)を装備すると共に、検
査に関わる情報を車載の制御ユニットで得て、制御ユニ
ットからトランスポンダに通信するよう構成する必要が
生じる。
【0005】しかしながら、管理センタ側から車両に対
して、検査に関わる情報の送信要求が出され、その送信
要求を受けたトランスポンダが検査に関わる情報を管理
センタ側に送信するというような、車両側が受動的なシ
ステムとした場合には、次のような不都合が生じる。つ
まり、管理センタ側からの送信要求はいつ送られてくる
か判らないため、要求がいつ来ても応答できるように車
両側にシステムを構築しておく必要がある。このために
は、例えば車載のトランスポンダや制御ユニットを常時
オン状態にしておけばよいが、一般的にエンジン停止状
態では車載バッテリに対して充電がされないため、上記
「常時オン」しておく方法では、トランスポンダや制御
ユニットによって消費される電力によって短期間でバッ
テリが消耗してしまうこととなる。
【0006】そこで、本発明は、管理センタ側からの送
信要求がいつ来ても応答できるように構成されていなが
ら、バッテリ消耗を極力少なくした車両用診断装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1記載の車両用診断装
置によれば、車両に搭載された各種機器を制御する制御
ユニットが各種機器の状態を診断し、その診断結果は、
制御ユニットと通信ラインで接続された通信ユニットに
よって外部の管理センタ側へ送信される。これら制御ユ
ニット及び通信ユニットは、車載エンジンの駆動によっ
て充電されるバッテリから供給された電力によって動作
するが、バッテリから通信ユニットへは通常動作に必要
な電力が常時供給されるよう構成されているため、通信
ユニットは、管理センタ側からの送信要求がいつ来て
も、それに応じて診断結果を管理センタ側に送信するこ
とができる。
【0008】一方、バッテリから制御ユニットへは通常
動作に必要な電力が供給される状態と供給されない状態
とが切り替え可能に構成されており、供給状態設定手段
は、車両の使用中は、バッテリから制御ユニットへ通常
動作に必要な電力が供給される状態に設定し、一方、車
両の不使用中は、バッテリから制御ユニットへ通常動作
に必要な電力が供給されない状態に切替設定する。した
がって、車両が不使用中で車載エンジンが停止しており
バッテリが充電されない状況では制御ユニットへの電力
供給が低減(停止も含む)されるため、その分のバッテ
リ消耗が少なくなる。
【0009】つまり、いつ来るか判らない管理センタ側
からの送信要求に対して、いつ来てもそれに応答できる
ようにするため、通信ユニットに加えて制御ユニットま
でも通常動作できるように準備しておくのはバッテリ消
耗の点からすれば非合理的である。そこで、上記送信要
求に応答するためだけであれば最低限通信ユニットだけ
動作できればよいので、制御ユニット側への通常動作可
能な電力の供給はしないようにする。
【0010】但し、車両が不使用中は制御ユニットへ通
常動作可能な電力が供給されないため、その車両不使用
中に管理センタ側から送信要求があった場合には、その
時点で制御ユニットから診断結果を取得することはでき
ない。したがって、通信ユニットは、その時点で制御ユ
ニットから診断結果を取得する代わりに、車両が不使用
状態になる以前の車両使用中に制御ユニットから得た最
新の診断結果を送信する。
【0011】これによって、管理センタ側からの送信要
求がいつ来ても応答できるように構成されていながら、
バッテリ消耗を極力少なくした車両用診断装置を提供す
ることができる。なお、「通常動作に必要な電力が供給
されない状態」としたのは、次の理由からである。例え
ばマイクロコンピュータにおけるRAM内のデータを車
両不使用状態でも保持しておくためには、やはり電力供
給はされる必要がある。しかし、これは例えば制御ユニ
ットとしてのエンジンECUを考えると、通常のエンジ
ン制御を実行したりするのに必要な電力までは不要であ
る。したがって、もちろんこのようなRAM内のデータ
を保持したりする必要がなければ、電力供給を完全に停
止してもよいが、上述の事情も含め、「通常動作に必要
な電力が供給されない状態」としたのである。
【0012】また、車両の状態として「使用中」と「不
使用中」と表現したのは次の理由からである。つまり、
エンジンが駆動していれば必ず使用中ではあるが、例え
ばエンジンが駆動していなくても、車載機器のカーナビ
ゲーションシステム等を使用することもできる。このカ
ーナビゲーションシステムは一般的な自動車においては
アクセサリスイッチがオンされていれば使用できる。し
たがって、ここではそれらも含める意味で使用中・不使
用中という語を用いた。具体的には、一般的な自動車に
おいては、OFF・ACC・ON・STARTの4位置
を持つキースイッチが多いので、この場合にはOFFだ
けが「不使用中」であり、残りのACC・ON・STA
RTの場合は全て「使用中」と考えることができる。つ
まり、車両の利用者が、バッテリにて動作する車載装備
を使用する場合が使用中である。したがって、キースイ
ッチがOFFの状態にて何らかの車載装備を使用したと
しても、それは使用中ではなく「不使用中」である。
【0013】なお、上述した車両不使用中に通信ユニッ
トが送信する「最新の診断結果」については、例えば、
請求項2に示すように、車両使用中は、制御ユニットが
自発的に、あるいは通信ユニットからの出力要求に応じ
て通信ユニットへ診断結果を出力するようにし、その車
両使用中に最後に出力された診断結果を「最新の診断結
果」としてもよい。この場合、例えば、制御ユニットか
ら定期的に診断結果を出力し、通信ユニットではそれを
更新記憶しておくようにすれば、通信ユニットに記憶さ
れたものがそのまま「最新の診断結果」になる。
【0014】あるいは、請求項3に示すように、供給状
態設定手段によって、車両が使用状態から不使用状態に
移行した場合、その移行時点から所定期間は制御ユニッ
トの通常動作に必要な電力が供給されている状態を継続
することで、その所定期間中に制御ユニットから診断結
果を出力させ、その所定期間中に出力された診断結果を
「最新の診断結果」としてもよい。この場合には、「最
新の診断結果」としてより適切なものが得られるため、
適切な診断のためには好ましい。つまり、制御ユニット
から定期的に出力される診断結果の内の最後のものを
「最新の診断結果」とする場合、出力間隔によっては、
車両が使用状態から不使用状態に切り替わる直前の状態
を反映した診断結果とはならない可能性もある。例え
ば、最後の診断結果を出力した後でも車両が走行してい
る場合もあり、その走行によって異常が発生する可能性
もある。請求項3に示すようにすれば、このような不都
合は解消される。
【0015】ところで、制御ユニットから通信ユニット
へ出力される診断結果は、基本的には車両使用中に出力
されるものである。そのため、例えば診断結果の出力タ
イミングがエンジン始動時に重なると、通信状態が悪い
状態なので通信ユニットと制御ユニットとの間の通信ラ
イン上にノイズが乗り、例えば通信ユニットに入力され
た信号が制御ユニットから出力された信号と異なってし
まう可能性がある。その場合には、誤った情報が管理セ
ンタ側に送られてしまう。また、制御ユニットのマイク
ロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)が忙し
い時、例えばエンジン制御ユニットであれば、エンジン
高回転時や高負荷時などにおいては、通信ユニットへの
出力データ量が多くなると、本来の制御処理に影響を与
える可能性がある。
【0016】したがって、上述したバッテリ消耗の低減
等の効果を得ながら、さらにこのような不都合を防止す
るためには、上述した車両用診断装置の制御ユニット
が、診断結果を通信ユニットに出力するには不適切な期
間を判別し、その期間中は出力しないようにすることが
好ましい。
【0017】具体的には、制御ユニットが、エンジン始
動に起因して通信ライン上にノイズが発生していると考
えられる第1の不適期間中と、各種機器への制御に要す
る処理負荷が所定以上大きいと考えられる第2の不適期
間中との少なくとも一方を判断し、前記不適期間と判断
したときは、所定の通信ユニットへの出力タイミングで
あっても、診断結果を出力しないようにする。一方、不
適期間に該当しない場合には、所定の出力タイミングに
おいて診断結果を通信ユニットに出力する。
【0018】上述した第1の不適期間中は、エンジン始
動に起因し、例えばスタータを回転駆動させていること
などよって通信ライン上にノイズが発生している可能性
が高い。そのため、この状態で制御ユニットから通信ユ
ニットに診断結果が出力されると、それらユニット間の
通信ライン上でデータ化けやデータ破壊が起こり、制御
ユニットから出力されたのとは違う誤った診断結果が管
理センタに送信されてしまう可能性がある。したがっ
て、このような不適期間中に所定の出力タイミングが来
ても診断結果は出力しない。
【0019】また、上述した第2の不適期間中は、各種
機器への制御に要する処理負荷が所定以上大きい期間で
ある。各種機器への制御は制御ユニットの本来の仕事で
あり、優先度は相対的に高く、一方、診断結果の出力は
相対的に見れば優先度が低い。つまり、制御ユニットが
優先度の高い処理を実行するのに忙しい(つまりマイコ
ンの処理負荷が高い)期間中においては、その優先度の
高い処理を抑えてまで、あえて診断結果の出力という優
先度の低い処理を実行する必要性はない。したがって、
このような期間中に所定の出力タイミングが来ても診断
結果は出力しない。なお、処理負荷が大きい状態とは、
具体的には制御対象がエンジンであれば、そのエンジン
回転数が高い状態などである。つまり、回転数に対応し
た処理タイミングを設定すると、エンジン高回転状態に
おいては単位時間当たりの処理量が多くなるからであ
る。特にエンジンについてはリアルタイム処理が必要で
あり、診断結果の出力のように、緊急性が低い処理につ
いては後回しで一向に構わないのである。
【0020】ところで、「所定の出力タイミング」は、
例えば通信ユニットからの出力要求を受けた制御ユニッ
トが診断結果を出力するのであれば、その通信ユニット
からの出力要求タイミングに基づくこととなる。そし
て、この方法であれば、管理センタ側からの送信要求に
応じ、通信ユニットが制御ユニットに対して診断結果を
出力するよう要求することが考えられる。このようにす
れば、管理センタにおける管理に都合が良いタイミング
で送信要求を出すことができるため、管理上の利点があ
る。
【0021】そして、このように、管理センタ側からの
送信要求に応じ、通信ユニットが制御ユニットに対して
診断結果を出力するよう要求する場合には、制御ユニッ
トが次のように対応することも考えられる。つまり、不
適期間中において診断結果の出力要求があった場合に
は、その要求には対応しないが、要求があったこと自体
は記憶しておき、その後、不適期間に該当しない状況と
なった時点で、記憶されている診断結果の出力要求に応
じて、診断結果を通信ユニットに出力するのである。こ
のようにすれば出力要求へのレスポンスは向上する。な
ぜなら、出力要求が来た時点で不適期間中であるかどう
かを判断し、不適期間中であれば対応せず、不適期間中
でなければ対応するだけの場合には、不適期間が過ぎて
いても、その後に出力要求が来るタイミングを待たなく
てはならない。つまり、必ずしも不適期間が過ぎた直後
に出力要求が来るとは限らないからである。それに対し
て、診断結果の出力要求があったこと自体は記憶してお
き、その後、不適期間に該当しない状況となった時点で
出力要求に応じるようにすれば、対応して良い状態にな
ったら即座に応じることができるため、出力要求へのレ
スポンスは向上する。
【0022】そして、このように、制御ユニットが、通
信ユニットからの出力要求に応じて通信ユニットへ診断
結果を出力することを前提とした場合には、通信ユニッ
トが、制御ユニットから診断結果が複数回出力され、か
つ複数回の診断結果の内容が一致するまで、繰り返し制
御ユニットへ出力要求し、診断結果が一致すると、その
一致した診断結果を管理センタ側へ送信するよう構成す
ることが考えられる。制御ユニットから通信ユニットに
出力された診断結果の正確性向上を期すためには、有効
である。
【0023】また、通信ユニットに異常がある場合の制
御ユニット側の対処としては、次のようにすることも有
効である。つまり、通信ユニットからの要求に応じて診
断結果を所定回数以上出力したにもかかわらず、さらに
診断結果の出力要求が来た場合には、それ以降の要求に
は対応しないようにするのである。
【0024】なお、車両用診断装置は最終的には通信ユ
ニットが管理センタ側に車両の診断結果を送信すること
となるが、その診断結果に、車両固有の識別情報を含め
ることも考えられる。これは、診断結果がどの車両に対
応するものなのかを容易に判別できる点で有効である。
もちろん、これ以外にも、診断結果を送信してきた車両
を特定する方法は考えられるが、診断結果に含まれてい
れば、特定が容易にできる。
【0025】また、診断結果には、診断対象の機器に関
する情報だけでなく、付帯情報として、例えば診断時に
おける車両の走行距離あるいは車両位置の少なくとも一
方を含めることも有効である。つまり、その診断対象の
機器が搭載された車両自体の走行距離に応じても診断結
果の分析は変わる可能性があるからである。また、車両
位置についても同様である。
【0026】以上説明した車両用診断装置においては、
車載の様々な機器について、制御ユニットの制御対象と
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の
形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発
明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得るこ
とは言うまでもない。
【0028】図1は、実施例の車両用診断装置の搭載さ
れた車両を含む診断システムの概略構成を示す図であ
る。当該システムの概略を説明する。監督局をなす管理
センタCは、レシーバBを介して複数の車両Aからそれ
ぞれエミッション(排ガス)に関連するデータ、エンジ
ンの故障に関するデータ等を無線通信にて入手する。管
理センタCは不具合のある車両Aを特定して、その車両
保有者に対して車両Aの修理、改善を促す。なお、この
車両Aの修理、改善を促すのは、例えば書類を郵送する
など種々の方法が採用できる。
【0029】図2は、車両A内の概略的なシステム構成
を示すブロック図である。トランスポンダ10はレシー
バBからの要求を受け、車載制御ユニットであるエンジ
ンECU30、ナビECU50、メータECU70から
必要な情報を通信ライン5を介して入手し、その入手し
た情報をレシーバB(図1参照)に対して送信する。
【0030】エンジンECU30は、エンジンの制御を
司ると共に、エンジンのエミッションに関連する異常を
自己診断し、トランスポンダ10の要求に応じてその情
報をトランスポンダ10に送信する。また、ナビECU
50、メータECU70は、それぞれナビゲーション制
御、メータ表示制御を実行すると共に、エンジンECU
30が自己診断にて何らかの異常を検出したときに、エ
ンジンECU30から出される要求に応じてそれぞれ車
両の走行距離,車両位置をエンジンECU30に出力
し、またトランスポンダ10からの要求が来たときにそ
のときの走行距離,車両位置をトランスポンダ10に出
力する。
【0031】図3〜図6はトランスポンダ10,及び各
車載制御ユニットである各ECU30,50,70の構
成を示すブロック図である。まず、図3を参照してトラ
ンスポンダ10について説明する。トランスポンダ10
が動作するための電力を供給する電源回路13には、バ
ッテリ3から常時電力が供給されているので、車両のキ
ーSWの状態に関係なく動作する。マイコン11内のC
PUは、同じくマイコン11内のROMに記憶された制
御プログラムに従い、アンテナ20を介して外部から来
る要求に応じた処理を実行する。また、マイコン11内
のRAMはエンジンECU30などからのデータ等を一
時的に記憶する。なお、入出力回路12がアンテナ20
及び通信ライン5と接続されており、この入出力回路1
2を介して入出力されたデータはマイコン11内のI/
Oを介してCPUなどをやりとりされる。また、マイコ
ン11にはEEPR0M14が接続されていて、車両固
有の識別番号(VINコード)が記憶されている。
【0032】次に、図4を参照してエンジンECU30
について説明する。エンジンECU30は、メイン電源
回路33がイグニッションSW4を介してバッテリ3と
接続されており、基本的には、イグニッションSW4が
投入されることによってメイン電源回路33から電源が
供給されて動作する。但し、イグニッションSW4を介
さずバッテリ3と直接つながるサブ電源回路34からマ
イコン31に電源供給されることで、マイコン31のR
AMのデータがイグニッションSW4のオフ後も保持さ
れることとなる。
【0033】なお、バッテリ3は、エンジンが駆動する
ことによって充電される構成となっている。具体的に
は、エンジンによって駆動されるオルタネータを備えて
おり、そのオルタネータがエンジン回転数に応じた電力
を発生し、発生した電力がバッテリ3に供給されるよう
構成されている。この供給された電力によってバッテリ
3が充電される。
【0034】マイコン31では、CPUがROMに記憶
された制御プログラムに従い、入出力回路32及びマイ
コン31内のI/Oを介して入力したセンサ信号に基づ
いてエンジンが最適な動作をするようインジェクタ47
やイグナイタ48を制御する信号を出力する。また、エ
ンジンのエミッションに関連する異常を自己診断してエ
ンジンの動作やセンサ41〜46の異常等を診断し、外
部(DIAGテスタ49やトランスポンダ10)からの
要求に応じて診断結果のデータを出力する。また、マイ
コン31内のRAMは、CPUでの演算処理に使うセン
サデータ、演算にて求まった制御データ、あるいは上記
診断にて得た種々の診断データ等を保持している。
【0035】なお、入出力回路32に接続されているセ
ンサ41〜46は、空燃比(A/F)センサ41、エン
ジンの回転数を検出する回転センサ42、エアフローメ
ータ43、水温センサ44、スロットルセンサ45、ス
タータSW46である。次に、図5を参照してナビEC
U50について説明する。
【0036】ナビECU50は、電源回路53がアクセ
サリSW6を介してバッテリ3と接続されており、アク
セサリSW6が投入されることによってマイコン51や
入出力回路52が動作する。この入出力回路52には、
受信機62、地図データ入力装置64及び表示モニタ6
6が接続されている。受信機62にはGPSアンテナ6
0が接続されており、これらは、GPS衛星からの電波
に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Posit
ioning System )のための構成である。また、地図デー
タ入力装置64は、位置検出の精度向上のためのいわゆ
るマップマッチング用データ、地図データを含む各種デ
ータを記憶媒体から入力するための装置である。このた
めの記憶媒体としては、そのデータ量からCD−ROM
を用いるのが一般的であるが、例えばDVDやメモリカ
ード等の他の媒体を用いても良い。また、表示モニタ6
6は地図や誘導経路などを表示するためのものであり、
本実施例では、利用者からの指示を入力する機能も備え
ている。
【0037】マイコン51では、CPUがROMの記憶
された制御プログラムに従い、入出力回路52及びマイ
コン51内のI/Oを介して入力した地図データ入力装
置64からの地図データや受信機62からの信号をもと
に、表示モニタ66から得られる利用者からの指示情報
に対応して表示処理を実行し、表示モニタ66に利用者
が所望する情報を表示させる。また、マイコン51は、
エンジンECU30やトランスポンダ10からの要求が
通信ライン5を介して来たときには、受信した時点の車
両位置を、要求してきたエンジンECU30やトランス
ポンダ10に出力することができる。
【0038】次に、図6を参照してメータECU70に
ついて説明する。メータECU70は、電源回路73が
アクセサリSW6を介してバッテリ3と接続されてお
り、アクセサリSW6が投入されることによってマイコ
ン71や入出力回路72が動作する。この入出力回路7
2には、メータパネル80や車速センサ85などが接続
されている。
【0039】マイコン71では、CPUがROMに記憶
された制御プログラムに従い、車速センサ85などのセ
ンサ信号を入力し、メータパネル80に車速などの情報
を表示させる。また、マイコン71は、エンジンECU
30やトランスポンダ10からの要求が通信ライン5を
介して来たときには、受信した時点の車両の累積走行距
離を、要求してきたエンジンECU30やトランスポン
ダ10に出力することができる。
【0040】次に、上述した構成のエンジンECU30
にて実行される処理について、図7〜図11を参照して
説明する。まず、エンジンECU30では、イグニッシ
ョンSW4(図4参照)が投入されることによって動作
を開始すると、図7のメイン処理の最初のステップS1
00に示すように、RAM内の検出データやカウンタデ
ータなどの初期化を行う。なお、後述する自己診断(ダ
イアグ)処理(S400)に関連して記憶されるデータ
はこの初期化の対象外である。
【0041】このS100での初期化処理後は、S20
0にて燃料噴射(EFI)、S300にて点火時期(E
SA)の制御処理、S400にてエンジン関連の自己診
断(ダイアグ)処理、その他の処理を繰り返し実行す
る。続いて、S400でのダイアグ処理について図8及
び図9を参照して詳しく説明する。
【0042】図8に示すダイアグ処理は、例えば64m
s毎に実行されるべース処理であるが、スロットルセン
サ45や水温センサ44(図4参照)が異常かどうかを
判断し(S410,S430)、異常を検出した場合に
は(S410:YES;S430;YES)、検出した
異常対象を特定するコードをRAMに記憶する(S42
0,S440)。また、エンジンの失火を検出したかど
うかを判断し(S450)、失火を検出した場合には
(S450:YES)、失火コードをRAMに記憶する
(S460)。なお、図8においては特には示していな
いが、エンジン関連部品、例えばインジェクタ47や触
媒などの不良状態などを判断して、異常を検出した場合
には検出した異常対象を特定するコードをRAMに記憶
するようにしてもよい。
【0043】また、図9に示すダイアグ処理も、例えば
64ms毎に実行されるべース処理であり、まず最初の
ステップS510では、図8のダイアグ処理にて異常を
検出したかどうかを判断する。具体的には、S410,
S430,S450にて肯定判断された場合には、異常
があったと判断する。
【0044】異常がなければ(S510:NO)、その
まま処理ルーチンを終了するが、異常があった場合には
(S510:YES)、それが検出済みの異常であるか
どうかを判断する(S520)。つまり、検出した異常
が、以前検出済みの異常であった場合には(S520:
YES)、そのまま本処理ルーチンを終了する。一方、
初めて検出した異常であった場合、つまりそれまではR
AMに異常コードが記憶されていなかった場合には(S
520:NO)、S530へ移行して運転状態の記憶を
行う。
【0045】このS530にて記憶される運転状態のデ
ータ(フリーズフレームデー夕)は、車両を診断する際
の異常解析用として使われるものであり、トランスポン
ダ10からレシーバBを介して管理センタC側(図1参
照)に送られるデータの一部である。記憶される項目と
しては、エンジン回転数、吸入空気量、水温、スロット
ル開度、噴射量に関する制御データ、点火時期に関する
制御データ、車両の走行距離、車両の位置などである。
この内、走行距離及び車両の位置については、エンジン
ECU30から通信ライン5を介してメータECU70
及びナビECU50に要求し、メータECU70からは
その時点での累積走行距離、ナビECU50からはその
時点での位置を出力してもらうことによって入手する。
なお、エンジンECU30からの要求に応じてメータE
CU70がその時点での累積走行距離を出力する処理は
図15、エンジンECU30からの要求に応じてナビE
CU50がその時点での位置情報を出力する処理は図1
7を参照して後述する。
【0046】エンジンECU30は、上述のようにして
ダイアグに関する処理が実行されて異常の有無や異常の
内容や異常発生時の運転状態が記憶されていくのである
が、本実施例におけるエンジンECU30は、イグニッ
ションSW4がオフされた後は上述のように動作を停止
する。そのため、トランスポンダ10がレシーバBから
要求をいつでも受け付けることができるよう、エンジン
ECU30はその動作中の所定間隔毎に、自らから記憶
している異常に関する上記情報を通信ライン5を介して
トランスポンダ10へ出力する。
【0047】そのトランスポンダ10への異常情報出力
処理について図10を参照して説明する。図10に示す
異常情報出力処理は、例えば1024ms毎に実行され
るべース処理であり、まず送信待ちカウンタCaが60
以上であるかどうかを判断している(S610)。そし
て、送信待ちカウンタCaが60以上であれば(S61
0:YES)、S620へ移行し、S620〜S640
の各条件が成立すればS650にて異常情報をトランス
ポンダ10へ出力するが、送信待ちカウンタCaが60
未満であれば(S610:NO)、その送信待ちカウン
タCaをインクリメント(Ca←Ca+1)するだけで
(S670)、本処理を終了する。
【0048】このように、本異常情報出力処理では、異
常に関する情報は頻繁には変化するものではないとの考
えに基づき、エンジンECU30が実行する各種のエン
ジン制御処理よりも低い優先度の処理とするために、そ
の実行間隔(1024ms毎)を他の処理よりも長く設
定して処理負荷を低減している。さらに、通信ライン5
上の通信量を減らすため、上述したS610に示すよう
に、送信待ちカウンタCaにて60回毎に送信してい
る。つまり、この実施例では約1分毎に異常に関する情
報が通信ライン5を介してエンジンECU30からトラ
ンスポンダ10へ送信されることとなる。
【0049】続いて、送信待ちカウンタCaが60以上
である場合(S610:YES)に移行するS620以
降の処理について説明する。この場合は、エンジン高回
転時か(S620)、エンジン高負荷時、つまりスロッ
トル開度が所定量以上かどうか(S630)、エンジン
始動時か(S620)をそれぞれ判断し、該当状態でな
ければ順番に次のステップに進んでいく。そして、いず
れかの状態に該当した場合、つまり、マイコン31の動
作が忙しいエンジン高回転状態(S620:YES)あ
るいは高負荷状態(S630:YES)である場合、ま
たはエンジン始動時である場合(S640:YES)に
は、本処理ルーチンを終了する。一方、いずれの状態で
もない場合には、次ステップのS650に移行する。
【0050】S650では、記憶されている異常情報
(異常の有無、異常がある場合には異常対象のコード、
その異常を検出した時点の運転状態データなど)をトラ
ンスポンダ10へ出力する。その後は、S660にて送
信待ちカウンタCaをクリアして本処理ルーチンを終了
する。
【0051】このように、本処理においては、送信待ち
カウンタCaが60以上となった場合に初めてS620
に移行し、常情報の出力に適した期間であるかどうかの
判断処理(S620〜S640)を実行するようにして
おり、送信待ちカウンタCaが60未満の場合には、単
に送信待ちカウンタCaをインクリメントするだけであ
る(S670)。これは、エンジンが高回転や高負荷の
状態ではエンジンECU30の処理負荷が極めて高いの
で、異常情報の出力によって本来のエンジン制御処理に
遅れが生じてしまうことを防ぐためである。特に、異常
が検出されていて出力するデータが多量な場合には出力
処理で他の処理が待たされる時間が長くなるが、エンジ
ンECU30の処理負荷が小さい状態を見計らって出力
すれば、通常の制御に支障を与えない。さらに、異常情
報の出力は特に急を要するものではないので、少しぐら
い遅らせても問題とはならない。
【0052】また、このようにエンジンECU30の処
理負荷が小さい状態(S620及びS630にて共にN
O)であっても、エンジン始動時であれば(S640:
YES)、やはり異常情報の出力は実行しない。これ
は、エンジン始動時はノイズ環境が悪いと想定されるの
で、このような状況での通信を避けることで、誤データ
がトランスポンダ10に送られてしまうことを防止して
いる。
【0053】次に、上述した構成のトランスポンダ10
にて実行される処理について、図11〜図14を参照し
て説明する。まず、図11に示す処理は、受信割込によ
って実行される処理であり、最初のステップS1010
では、レシーバB(図1参照)からの異常情報の送信要
求であるかどうかを判断する。異常情報の送信要求であ
る場合には(S1010:YES)、送信要求フラグF
(rq)を1にセットした上で(S1020)、ナビE
CU50には現在の車両位置を出力するよう要求し(S
1030)、メータECU70には現在の累積走行距離
を出力するよう要求する(S1040)。このS104
0にて出力要求をした後、あるいは上述のS1010に
て否定判断された場合には、本処理ルーチンを終了し、
以前の処理に復帰する。
【0054】また、図12に示す処理も、受信割込によ
って実行されるものであり、受信データを格納する処理
を示している。最初のステップS1110では、エンジ
ンECU30からの情報出力であるかどうかを判断し、
そうであれば(S1110:YES)、S1120へ移
行してRAM内の所定の記憶領域D(EG)に受信デー
タを記憶する。ここでの受信データは、上述した図10
のS650にてエンジンECU30から出力された異常
情報である。
【0055】一方、エンジンECU30からの情報出力
でない場合は(S1110:NO)、メータECU70
からの情報出力であるかどうかを判断し(S113
0)、そうであれば(S1130:YES)、S114
0へ移行してRAM内の所定の記憶領域D(MT)に受
信データを記憶する。ここでの受信データは、上述した
図11のS1040にて行った走行距離情報の出力要求
に応じてメータECU70から応答出力されたものであ
る。
【0056】さらに、メータECU70からの情報出力
でもない場合は(S1130:NO)、ナビECU50
からの情報出力であるかどうかを判断し(S115
0)、そうであれば(S1150:YES)、S116
0へ移行してRAM内の所定の記憶領域D(NV)に受
信データを記憶する。ここでの受信データは、上述した
図11のS1030にて行った位置情報の出力要求に応
じてナビECU50から応答出力されたものである。
【0057】S1120,S1140,S1160に示
すように、エンジンECU30、メータECU70、ナ
ビECU50からの受信データをRAM内の記憶領域D
(EG),D(MT),D(NV)に記憶させた後、あ
るいはS1150にて否定判断された場合には、本処理
ルーチンを終了し、以前の処理に復帰する。
【0058】一方、図13に示す出力許可フラグセット
処理は、例えば256ms毎に実行されるべース処理で
ある。この処理は、次の点を考慮したものである。つま
り、上述したハード構成の説明でも述べたが、ナビEC
U50及びメータECU70は、共にアクセサリSW6
がオフとなると動作が停止するので、その動作停止中に
レシーバBから要求があっても、その時点での情報取得
はできない。そのため、所定期間内にナビECU50及
びメータECU70から情報を受信できなかった場合に
は、各ECU50,70は動作停止状態にあると判断
し、それぞれの情報の受信完了に応じてセットされる出
力許可フラグF(nv),F(mt)をセットする。こ
のフラグがセットされていれば、それ以前に受信し、R
AM内の所定の記憶領域D(NV),C(MT)に記憶
されていた受信データを、レシーバBへの送信用のデー
タとして用いることができる。
【0059】具体的な処理内容を説明する。まず最初の
ステップS1210では、送信要求フラグF(rq)が
セットされているかどうかを判断する。上述した図11
のS1020にて送信要求フラグF(rq)がセットさ
れていると、このS1210にて肯定判断となるため、
S1220へ移行し、ナビECU50から位置情報を受
信済みであるかどうかを判断する。この受信済みかどう
かは、上述した図12の受信データ格納処理にてS11
60での記憶領域D(NV)に受信データを記憶する処
理が実行されたかどうかで判断する。そして、ナビEC
U50からの受信データを記憶済みの場合には(S12
20:YES)、S1250へ移行して、受信完了に応
じてセットされる出力許可フラグF(nv)をセットす
る。一方、受信データを記憶済みでなければ(S122
0:NO)、カウンタCnvをインクリメントした上で
(S1230)、そのカウンタCnvが40以上かどう
かを判断する(S1240)。そして、カウンタCnv
が40以上であれば(S1240:YES)、S125
0へ移行して出力許可フラグF(nv)をセットする
が、カウンタCnvが40未満であれば(S1240:
NO)、S1250の処理を実行することなく、S12
60へ移行する。
【0060】S1260〜S1290においては、上述
したS1220〜S1250にて実行したナビECU5
0に関する処理と同様の処理を、メータECU70に関
する処理として実行する。つまり、メータECU70か
ら走行距離情報を受信済みであるかどうかを判断し(S
1260)、受信済みである場合には(S1260:Y
ES)、S1290へ移行して、受信完了に応じてセッ
トされる出力許可フラグF(mt)をセットする。一
方、受信データを記憶済みでなければ(S1260:N
O)、カウンタCmtをインクリメントした上で(S1
270)、そのカウンタCmtが40以上かどうかを判
断する(S1280)。そして、カウンタCmtが40
以上であれば(S1280:YES)、S1290へ移
行して出力許可フラグF(mt)をセットするが、カウ
ンタCnvが40未満であれば(S1280:NO)、
S1290の処理を実行することなく、本処理ルーチン
を終了する。
【0061】続いて、図14に示す送信処理ルーチンに
ついて説明する。この送信処理は、例えば256ms毎
に実行されるベース処理であり、まず、最初のステップ
S1310では送信要求フラグF(rq)が1にセット
されているかどうか判断する。そして、送信要求フラグ
F(rq)が1にセットされていれば(S1310:Y
ES)、続くS1320にて、出力許可フラグF(n
v),F(mt)が共に1にセットされているかどうか
判断する。
【0062】そして、出力許可フラグF(nv),F
(mt)が共に1にセットされていれば(S1320:
YES)、診断データとしてRAM内の記憶領域D(E
G),D(MT),D(NV)に格納されている受信デ
ータを、EEPROM14(図3参照)に記憶している
VINコードと共に、レシーバBに対して送信する。さ
らに、送信要求フラグF(rq)、出力許可フラグF
(nv),F(mt)を0にセット、つまりクリアして
(S1340)、本処理ルーチンを終了する。
【0063】なお、送信要求フラグF(rq)が0の場
合(S1310:NO)、あるいは出力許可フラグF
(nv),F(mt)のいずれか一方でも0である場合
は(S1320:NO)、そのまま本処理ルーチンを終
了する。次に、メータECU70にて実行される処理に
ついて図15,16を参照して説明する。
【0064】図15に示す処理は、例えば64ms毎に
実行されるベース処理であり、まず、最初のステップS
2010にて、エンジンECU30から走行距離情報の
要求があったかどうか判断し、要求があれば(S201
0:YES)、その時点での走行距離情報をエンジンE
CU30に対して出力する(S2020)。このエンジ
ンECU30から走行距離情報の要求は、上述した図9
のS530の処理中にて出されるものである。そして、
S2020で出力した走行距離情報は、同じく図9のS
530の処理中において記憶されることとなる。
【0065】一方、図16に示す処理も、例えば64m
s毎に実行されるベース処理であるが、上記図15の処
理がエンジンECU30からの要求に応答する処理であ
ったのに対して、この図16の処理は、トランスポンダ
10からの要求に応答したり、あるいは自発的に情報を
出力する処理である。
【0066】まず、最初のステップS2110にて、ト
ランスポンダ10から走行距離情報の要求があったかど
うか判断し、要求があれば(S2110:YES)、そ
の時点での走行距離情報をエンジンECU30に対して
出力し(S2140)、さらに、送信完了フラグF(T
P)を1にセットして、本処理ルーチンを終了する。
【0067】これが応答処理としての基本であるが、ト
ランスポンダ10から走行距離情報の要求がない場合で
あっても(S2110:NO)、車速が0であり(S2
120:YES)、さらに送信完了フラグF(TP)が
0であれば(S2130:YES)、走行距離情報をエ
ンジンECU30に対して出力するようにしている(S
2140)。つまり、メータECU70は、アクセサリ
SW6がオフとなると動作が停止するので、その動作停
止中にトランスポンダ10から要求されても応答できな
い。そのため、動作中は、トランスポンダ10からの要
求がなくても、車速が0、つまり車両停止を検出する毎
に1回、自発的にトランスポンダ10へその時点での走
行距離情報を出力するようにしている。
【0068】なお、図16のフローチャートにおいて
は、S2120にて否定判断、つまり車速が0でない場
合はS2160へ移行して送信完了フラグF(TP)を
クリアしており、また、S2130にて否定判断、つま
り車速が0であっても(S2120:YES)、送信完
了フラグF(TP)が1にセットされている場合はその
まま本処理ルーチンを終了する。これらは、上述したよ
うに、基本的にはトランスポンダ10からの要求に応答
し、その要求がない場合であっても車両停止を検出する
毎に1回だけ自発的にトランスポンダ10へ情報出力さ
せるための処理である。
【0069】次に、ナビECU50にて実行される処理
について図17,18を参照して説明する。図17に示
す処理は、例えば64ms毎に実行されるベース処理で
あり、まず、最初のステップS3010にて、エンジン
ECU30から位置情報の要求があったかどうか判断
し、要求があれば(S3010:YES)、その時点で
の位置情報をエンジンECU30に対して出力する(S
3020)。このエンジンECU30から位置情報の要
求は、上述した図9のS530の処理中にて出されるも
のである。そして、S3020で出力した位置情報は、
同じく図9のS530の処理中において記憶されること
となる。
【0070】一方、図18に示す処理も、例えば64m
s毎に実行されるベース処理であるが、上記図17の処
理がエンジンECU30からの要求に応答する処理であ
ったのに対して、この図16の処理は、トランスポンダ
10からの要求に応答したり、あるいは自発的に情報を
出力する処理である。
【0071】まず、最初のステップS3110にて、ト
ランスポンダ10から位置情報の要求があったかどうか
判断し、要求があれば(S3110:YES)、その時
点での位置情報をエンジンECU30に対して出力し
(S3140)、さらに、送信完了フラグF(TP)を
1にセットして、本処理ルーチンを終了する。
【0072】これが応答処理としての基本であるが、ト
ランスポンダ10から位置情報の要求がない場合であっ
ても(S2110:NO)、車速が0であり(S312
0:YES)、さらに送信完了フラグF(TP)が0で
あれば(S3130:YES)、位置情報をエンジンE
CU30に対して出力するようにしている(S314
0)。ナビECU50も、アクセサリSW6がオフとな
ると動作が停止するので、その動作停止中にトランスポ
ンダ10から要求されても応答できない。そのため、動
作中は、トランスポンダ10からの要求がなくても、車
速が0、つまり車両停止を検出する毎に1回、自発的に
トランスポンダ10へその時点での位置情報を出力する
ようにしている。
【0073】なお、図18のフローチャートにおいて、
車速が0でない場合(S3120:NO)にS2160
へ移行して送信完了フラグF(TP)をクリアし、ま
た、車速が0であっても(S3120:YES)、送信
完了フラグF(TP)が1にセットされている場合は
(S3130:NO)、そのまま本処理ルーチンを終了
する。これらは、基本的にはトランスポンダ10からの
要求に応答し、その要求がない場合であっても車両停止
を検出する毎に1回だけ自発的にトランスポンダ10へ
情報出力させるための処理である。
【0074】これら図16及び図18を参照して説明し
たように、メータECU70あるいはナビECU50の
動作停止があったとしても、動作中に車速が0(車両停
止)になった場合には、走行距離情報あるいは位置情報
がトランスポンダ10へ出力されるので、仮に動作中に
トランスポンダ10からの出力要求が全くなかったとし
ても、各情報はトランスポンダ10において確実に記憶
される。また、アクセサリSW6がオフされるのは、基
本的には車両停止時にしかあり得ないため、その状況に
おいてのみ情報出力することで、不必要な送信をなくす
ことができる。さらに、車両停止中は基本的に走行距離
情報や位置情報が変化することはないので、車両停止時
のみに情報を出力すれば、実状に合致した適切な情報が
トランスポンダ10に記憶されることとなる。
【0075】以上説明した処理を実行することによっ
て、トランスポンダ10からレシーバBへは、異常が検
出された時点の車両位置,累積走行距離と、レシーバB
が車両に異常情報の送信を要求した時点の車両位置,累
積走行距離とが送られることとなるので、レシーバBか
らデータを転送された管理センタCでは、異常となって
からの車両Aの走行距離や移動状況がわかる。したがっ
て、車両Aのユーザーに対して適切な処置を取ることが
できる。この適切な処置とは、例えば警告を通知した
り、場合によっては通信を介して車両Aが安全な場所で
停止した時点で強制的にエンジンを停止させるようにし
たり、エンジンがユーザーにより切られた時に再度エン
ジンがかからなくなるようにするなどである。
【0076】このように、本実施例の車両用診断装置に
よれば、車両Aに搭載された「制御ユニット」としての
各ECU30,50,70がそれぞれ管轄する各種機器
の状態を診断し、その診断結果は、通信ライン5で接続
された「通信ユニット」としてのトランスポンダ10に
よって外部のレシーバBに送信され、さらに管理センタ
Cへ転送される。これら各ECU30,50,70及び
トランスポンダ10は、車載エンジンの駆動によって充
電されるバッテリ3から供給された電力によって動作す
るが、バッテリ3からトランスポンダ10へは通常動作
に必要な電力が常時供給されるよう構成されているた
め、トランスポンダ10は、レシーバBからの送信要求
がいつ来ても、それに応じて診断結果を送信することが
できる。
【0077】一方、バッテリ3から各ECU30,5
0,70へはイグニッションSW4あるいはアクセサリ
SW6によって、通常動作に必要な電力が供給される状
態と供給されない状態とが切り替え可能に構成されてい
る。そして、車両使用中は、イグニッションSW4ある
いはアクセサリSW6はオンされるので、通常動作に必
要な電力がバッテリ3から供給される。一方、車両不使
用中は、イグニッションSW4及びアクセサリSW6は
共にオフされるため、通常動作に必要な電力がバッテリ
3からは供給されない。この意味で、エンジンECU3
0に対するイグニッションSW4、ナビECU及びメー
タECU70に対するアクセサリSWが、それぞれ「供
給状態設定手段」に相当する。
【0078】したがって、車両不使用中で車載エンジン
が停止しておりバッテリ3が充電されない状況では、各
ECU30,50,70への電力供給が低減される。具
体的には、エンジンECU30のサブ電源回路34(図
4参照)を介してマイコン31内のRAMに格納された
データを保持するためだけの電力供給がなされるだけで
あるので、バッテリ3の消耗が相当少なくなる。
【0079】つまり、いつ来るか判らないレシーバBか
らの送信要求に対して、いつ来てもそれに応答できるよ
うにするため、トランスポンダ10に加えて各ECU3
0,50,70までも通常動作できるように準備してお
くのはバッテリ消耗の点からすれば非合理的である。そ
こで、上記送信要求に応答するためだけであれば最低限
トランスポンダ10だけ動作できればよいので、各EC
U30,50,70への通常動作可能な電力の供給はし
ない。
【0080】但し、車両不使用中は各ECU30,5
0,70へ通常動作可能な電力が供給されないため、そ
の車両不使用中にレシーバBから送信要求があった場
合、その時点で各ECU30,50,70からの情報を
取得することはできない。したがって、トランスポンダ
10は、その時点で各ECU30,50,70からの情
報を取得する代わりに、車両Aが不使用状態になる以前
の車両使用中に各ECU30,50,70から得た最新
の情報を送信する。
【0081】これによって、レシーバBからの送信要求
がいつ来ても応答できるように構成されていながら、バ
ッテリ消耗を極力少なくすることができる。また、本実
施例では、エンジンECU30からの診断結果は、エン
ジンECU30が主導で出力している。つまり、トラン
スポンダ10からの要求ではなく、所定時間毎に異常情
報を出力することを基本としている(図10参照)。但
し、その出力に不適切な期間は避けるようにしている。
まず、エンジン高回転あるいは高負荷時で制御に要する
処理負荷が大きいと考えられる期間である。エンジンに
対する各種制御が本来の仕事であり、優先度は相対的に
高く、一方、異常情報の出力は相対的に見れば優先度が
低い。つまり、エンジンECU30が優先度の高い処理
を実行するのに忙しい期間中においては、その優先度の
高い処理を抑えてまで、あえて異常情報の出力という優
先度の低い処理を実行する必要性はない。したがって、
このような期間中にトランスポンダ10へ診断結果を出
力する要求があっても、その要求には対応しない。さら
に、エンジン始動に起因して通信ライン5上にノイズが
発生していると考えられる期間もトランスポンダ10へ
異常情報を出力しない。エンジン始動時はスタータを回
転駆動させていることなどよって通信ライン5上にノイ
ズが発生している可能性が高い。そのため、この状態で
エンジンECU30からトランスポンダ10に異常情報
が出力されると、通信ライン上5でデータ化けやデータ
破壊が起こり、エンジンECU30から出力されたのと
は違う誤った診断結果が管理センタCに送信されてしま
う可能性がある。したがって、このような期間中にトラ
ンスポンダ10へ診断結果を出力する要求があっても、
その要求には対応しない。 [その他] (1)トランスポンダ10が各ECU30,50,70
から取得する情報について考えてみる。
【0082】上記実施例においては、エンジンECU3
0は自己の管理するタイミングにて異常情報を出力する
ようにしており、またナビECU50及びメータECU
70は、基本的にはトランスポンダ10からの要求に応
じて情報を出力するが、車両が停止した場合には、その
時点で自発的に情報を出力する。したがって、車両不使
用中にレシーバBからの送信要求があった場合、トラン
スポンダ10には、車両使用中において各ECU30,
50,70から上述のタイミングで出力された最後の情
報が記憶されていることとなる。その記憶された情報を
「最新の診断結果」としてレシーバBに送信する。
【0083】これ以外に次のようにすることも考えられ
る。例えばエンジンECU30について考えると、イグ
ニッションSW4がオフされた時点から所定期間はエン
ジンECU30の通常動作に必要な電力が供給されてい
る状態を継続することで、その所定期間中にエンジンE
CU30から異常情報を出力させるのである。例えば図
4に示すサブ電源回路34から供給される電力によっ
て、その異常情報出力処理を実行する。また、ナビEC
U50やメータECU70の場合にも同様にサブ電源回
路を追加すればよい。
【0084】もちろん、このようなサブ電源回路によっ
て実現するのではなく、例えば車両運転手によるキー操
作にてイグニッションSW4がオフされたりアクセサリ
W6がオフされた場合、そのオフ操作時点から所定の遅
延時間後にバッテリ3から電源回路33,53,73へ
の実際の電力供給を遮断するようにしてもよい。例え
ば、バッテリ3と電源回路33,53,73との間にイ
グニッションSW4ヤアクセサリSW6を迂回した電源
ラインを設け、そのライン上に設けたリレーを、マイコ
ンがイグニッションSW4やアクセサリSW6の状態に
応じて制御するように構成すればよい。
【0085】つまり、車両の使用状態から不使用状態へ
の切り替わりタイミングは、運転手のキー操作によって
定まるため、実際の電力供給停止をその切り替わりタイ
ミングから遅延させればよい。このようにすれば、「最
新の診断結果」としてより適切なものが得られる。つま
り、各ECU30,50,70から自発的に出力される
情報の内の最後のものを「最新の診断結果」とする場
合、出力間隔によっては、車両Aが使用状態から不使用
状態に切り替わる直前の状態を反映した情報とはならな
い可能性もある。例えば、最後の情報を出力した後でも
車両が走行している場合もあり、その走行によって新た
な異常が発生する可能性もある。また、新たな異常がな
くても、最終的に停止した時点の位置情報や走行距離情
報との誤差が生じる可能性もある。そのため、上述の手
法を採用すれば、車両が実際に停止した時点での位置情
報や走行距離情報が得られる点で有利である。
【0086】(2)また、上記実施例においては、エン
ジンECU30は自己の管理するタイミングにて異常情
報を出力するようにしていたが、例えばトランスポンダ
10から定期的あるいは非定期的に要求を出し、その要
求に応じてエンジンECU30から異常情報を出力する
ようにしてもよい。
【0087】そして、このように、エンジンECU30
がトランスポンダ10からの要求に応じて異常情報を出
力する場合には、上述した処理負荷が大きい期間やエン
ジン始動時のように異常情報の出力に不適切な期間への
対処が問題となるが、やはりそれら不適期間中には応答
しない、つまり異常情報は出力しないようにする。そし
て、例えば、不適期間中にトランスポンダ10から出力
要求があった場合には、その要求には対応しないが、要
求があったこと自体は記憶しておき、その後、不適期間
に該当しない状況となった時点で、記憶されている診断
結果の出力要求に応じて、異常情報をトランスポンダ1
0へ出力することが考えられる。
【0088】このようにすれば出力要求へのレスポンス
は向上する。なぜなら、出力要求が来た時点で不適期間
中であるかどうかを判断し、不適期間中であれば対応せ
ず、不適期間中でなければ対応するだけの場合には、不
適期間が過ぎていても、その後に出力要求が来るタイミ
ングを待たなくてはならない。つまり、必ずしも不適期
間が過ぎた直後に出力要求が来るとは限らないからであ
る。それに対して、診断結果の出力要求があったこと自
体は記憶しておき、その後、不適期間に該当しない状況
となった時点で出力要求に応じるようにすれば、対応し
て良い状態になったら即座に応じることができるため、
出力要求へのレスポンスは向上する。
【0089】(3)上記(2)のようにエンジンECU
30がトランスポンダ10からの出力要求に応じてトラ
ンスポンダ10へ診断結果を出力することを前提とした
場合には、次のような工夫も有効である。つまり、トラ
ンスポンダ10が、エンジンECU30から診断結果が
複数回出力され、かつ複数回の診断結果の内容が一致す
るまで、繰り返しエンジンECU30へ出力要求し、診
断結果が一致すると、その一致した診断結果を管理セン
タ側へ送信するよう構成することが考えられる。エンジ
ンECU30からトランスポンダ10に出力された診断
結果の正確性向上を期すためには、有効である。
【0090】また、トランスポンダ10に異常がある場
合のエンジンECU30側の対処としては、次のように
することも有効である。つまり、トランスポンダ10か
らの要求に応じて診断結果を所定回数以上出力したにも
かかわらず、さらに診断結果の出力要求が来た場合に
は、それ以降の要求には対応しないようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の車両用診断装置の搭載された車両を
含む診断システムの概略説明図である。
【図2】 実施例の車両内の概略的なシステム構成を示
すブロック図である。
【図3】 実施例のトランスポンダの構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】 実施例のエンジンECUの構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】 実施例のナビECUの構成を示すブロック図
である。
【図6】 実施例のメータECUの構成を示すブロック
図である。
【図7】 実施例のエンジンECUで実行されるメイン
処理を示すフローチャートである。
【図8】 実施例のエンジンECUで実行されるダイア
グ処理を示すフローチャートである。
【図9】 実施例のエンジンECUで実行されるダイア
グ処理を示すフローチャートである。
【図10】 実施例のエンジンECUで実行される異常
情報出力処理を示すフローチャートである。
【図11】 実施例のトランスポンダで受信割込にて実
行される処理を示すフローチャートである。
【図12】 実施例のトランスポンダで受信割込にて実
行される受信データ格納処理を示すフローチャートであ
る。
【図13】 実施例のトランスポンダで実行される出力
許可フラグセット処理を示すフローチャートである。
【図14】 実施例のトランスポンダで実行される送信
処理を示すフローチャートである。
【図15】 実施例のメータECUで実行されるエンジ
ンECUへの出力処理を示すフローチャートである。
【図16】 実施例のメータECUで実行されるトラン
スポンダへの出力処理を示すフローチャートである。
【図17】 実施例のナビECUで実行されるエンジン
ECUへの出力処理を示すフローチャートである。
【図18】 実施例のナビECUで実行されるトランス
ポンダへの出力処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3…バッテリ 4…イグニッション
SW 5…通信ライン 6…アクセサリSW 10…トランスポンダ 11…マイコン 12…入出力回路 13…電源回路 20…アンテナ 30…エンジンECU 31…マイコン 32…入出力回路 33…メイン電源回
路 34…サブ電源回路 41…A/Fセンサ 42…回転センサ 43…エアフローメ
ータ 44…水温センサ 45…スロットルセ
ンサ 46…スタータSW 47…インジェクタ 48…イグナイタ 49…DIAGテス
タ 50…ナビECU 51…マイコン 52…入出力回路 53…電源回路 60…GPSアンテナ 62…受信機 64…地図データ入力装置 66…表示モニタ 70…メータECU 71…マイコン 72…入出力回路 73…電源回路 80…メータパネル 85…車速センサ A…車両 B…レシーバ C…管理センタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載された各種機器を制御すると共
    に、前記各種機器の状態を診断する制御ユニットと、 当該制御ユニットと通信ラインで接続されており、前記
    制御ユニットから得た診断結果を、外部の管理センタ側
    からの送信要求に応じて当該管理センタ側に送信する通
    信ユニットと、 車載エンジンの駆動によって充電されるバッテリと、 を備え、前記制御ユニット及び通信ユニットは、前記バ
    ッテリから供給された電力によって動作するよう構成さ
    れた車両用診断装置であって、 前記バッテリから前記通信ユニットへは通常動作に必要
    な電力が常時供給されるよう構成されており、一方、前
    記バッテリから前記制御ユニットへは通常動作に必要な
    電力が供給される状態と供給されない状態とが切り替え
    可能に構成されていると共に、 前記車両の使用中は、前記バッテリから前記制御ユニッ
    トへ通常動作に必要な電力が供給される状態に設定し、
    一方、前記車両の不使用中は、前記バッテリから前記制
    御ユニットへ通常動作に必要な電力が供給されない状態
    に設定する供給状態設定手段とを備え、 さらに、前記通信ユニットは、前記車両の不使用中に前
    記管理センタ側から送信要求があった場合には、前記制
    御ユニットから得た最新の診断結果を送信するよう構成
    されていること、 を特徴とする車両用診断装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用診断装置におい
    て、 前記車両使用中は、前記制御ユニットが、自発的に、あ
    るいは前記通信ユニットからの出力要求に応じて前記通
    信ユニットへ診断結果を出力するよう構成されており、 当該車両使用中に最後に出力された診断結果が、前記通
    信ユニットの送信する前記最新の診断結果であること、 を特徴とする車両用診断装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の車両用診断装置におい
    て、 前記供給状態設定手段は、前記車両が使用状態から不使
    用状態に移行した場合、その移行時点から所定期間は前
    記制御ユニットの通常動作に必要な電力が供給されてい
    る状態を継続し、その後、通常動作に必要な電力が供給
    されない状態に切替設定するよう構成されていると共
    に、 前記制御ユニットは、前記車両不使用状態への移行時点
    から所定期間中に診断結果を出力するよう構成されてお
    り、 その所定期間中に出力された診断結果が、前記通信ユニ
    ットの送信する前記最新の診断結果であることを特徴と
    する車両用診断装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の車両用診
    断装置において、 前記制御ユニットは、 エンジン始動に起因して前記通信ライン上にノイズが発
    生していると考えられる第1の不適期間中と、各種機器
    への制御に要する処理負荷が所定以上大きいと考えられ
    る第2の不適期間中との少なくとも一方を判断し、前記
    不適期間と判断したときには、前記通信ユニットへ診断
    結果を出力するタイミングであっても出力せず、 一方、前記不適期間に該当しない場合には、前記診断結
    果の出力タイミングにおいて、前記診断結果を前記通信
    ユニットに出力するよう構成されていること、 を特徴とする車両用診断装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の車両用診
    断装置において、 前記車両使用中は、前記制御ユニットが、前記通信ユニ
    ットからの出力要求に応じて前記通信ユニットへ診断結
    果を出力するよう構成されており、 前記通信ユニットは、前記制御ユニットから前記診断結
    果が複数回出力され、かつ当該複数回の診断結果の内容
    が一致するまで、繰り返し前記制御ユニットへ出力要求
    し、前記診断結果が一致すると、その一致した診断結果
    を前記管理センタ側へ送信するよう構成されているこ
    と、 を特徴とする車両用診断装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の車両用診
    断装置において、 前記制御ユニットは、前記通信ユニットからの出力要求
    に応じて診断結果を所定回数以上出力したにもかかわら
    ず、さらに診断結果の出力要求が来た場合には、それ以
    降の出力要求には対応しないよう構成されていること、 を特徴とする車両用診断装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の車両用診
    断装置において、 前記通信ユニットが前記管理センタ側に送信する車両の
    診断結果に、当該車両固有の識別情報を含めること、 を特徴とする車両用診断装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の車両用診
    断装置において、 前記通信ユニットが前記管理センタ側に送信する車両の
    診断結果に、診断時における当該車両の走行距離あるい
    は車両位置の少なくとも一方を含めること、 を特徴とする車両用診断装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の車両用診
    断装置において、 前記制御ユニットの制御対象に少なくともエンジンが含
    まれていること、 を特徴とする車両用診断装置。
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