JP2018148651A - 蓄電装置および車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】高ノイズデータが外部装置に悪影響を及ぼすことを抑制することが可能な技術を開示する。【解決手段】蓄電装置は、蓄電素子と、通信部と、制御部と、を備え、制御部は、蓄電素子の特性に相関する物理量を取得する取得処理と、通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度がノイズ閾値未満である第1の環境であるときに、取得処理により取得された物理量に応じた素子データを、通信部を介して外部装置に送信する第1の処理と、通信環境が、電磁ノイズの強度がノイズ閾値以上である第2の環境であるときに、第1の処理に比べて、素子データに対する電磁ノイズの比率であるノイズ比率が所定比率以上である高ノイズデータが外部装置に送信される可能性が低い第1の条件、または、ノイズ比率が所定比率未満である低ノイズデータが外部装置に送信される可能性が高い第2の条件が満たされる第2の処理と、を実行する。【選択図】図2

Description

本明細書に開示される技術は、蓄電装置に関する。
従来から、例えば車両に搭載され、車両に備えられた電装品等に電力を供給したり、オルタネータが発電した電力によって充電されたりする蓄電池が知られている。蓄電池は、インピーダンスや温度などのデータを測定し、そのデータの履歴を蓄電池外部のサーバに送信する(特許文献1参照)。
特開2009−76346号公報
例えば車両に搭載されたオルタネータやモータなど、動作することにより電磁ノイズを発生させる機器(以下、「ノイズ発生源」という)の近くに、蓄電池が載置されることがある。そのような場合には、蓄電池から送信されるデータが、ノイズ発生源から発生した電磁ノイズの影響を受けることがある。電磁ノイズの影響を受けたデータがサーバに送信されると、例えはサーバが誤作動する等の問題が生じるおそれがある。従来、電磁ノイズが蓄電池から送信されるデータに与える影響について十分に検討がされていなかった。なお、このような問題は、蓄電池に限られず、通信機能を有する蓄電装置にも共通の問題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される蓄電装置は、蓄電装置であって、蓄電素子と、通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記蓄電素子の特性に相関する物理量を取得する取得処理と、前記通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度がノイズ閾値未満である第1の環境であるときに、前記取得処理により取得された前記物理量に応じた素子データを、前記通信部を介して外部装置に送信する第1の処理と、前記通信環境が、電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値以上である第2の環境であるときに、前記第1の処理に比べて、前記素子データに対する電磁ノイズの比率であるノイズ比率が所定比率以上である高ノイズデータが前記外部装置に送信される可能性が低い第1の条件、または、前記ノイズ比率が前記所定比率未満である低ノイズデータが前記外部装置に送信される可能性が高い第2の条件が満たされる第2の処理と、を実行する。
第1実施形態におけるバッテリ100の構成を示す説明図 第1実施形態における送信制御処理の流れを示すフローチャート オルタネータ26の状態と組電池110の電圧と通信環境と電池データの送信の可否との関係を示すタイムチャート 第1実施形態における電池管理処理の流れを示すフローチャート 第2実施形態における送信制御処理の流れを示すフローチャート オルタネータ26の状態と組電池110の電圧と通信環境と電池データの電波強度との関係を示すタイムチャート 第3実施形態における送信制御処理の流れを示すフローチャート オルタネータ26の状態と組電池110の電圧と通信環境と電池データの送信回数設定との関係を示すタイムチャート 第3実施形態における電池管理処理の流れを示すフローチャート
本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される蓄電装置は、蓄電装置であって、蓄電素子と、通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記蓄電素子の特性に相関する物理量を取得する取得処理と、前記通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度がノイズ閾値未満である第1の環境であるときに、前記取得処理により取得された前記物理量に応じた素子データを、前記通信部を介して外部装置に送信する第1の処理と、前記通信環境が、電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値以上である第2の環境であるときに、前記第1の処理に比べて、前記素子データに対する電磁ノイズの比率であるノイズ比率が所定比率以上である高ノイズデータが前記外部装置に送信される可能性が低い第1の条件、または、前記ノイズ比率が前記所定比率未満である低ノイズデータが前記外部装置に送信される可能性が高い第2の条件が満たされる第2の処理と、を実行する。
蓄電装置は、動力機器や移動機器など、様々な機器に搭載される。蓄電装置が搭載される機器の種類や動作状態、該機器が位置する場所等によって、蓄電装置の周囲環境が大きく相違することが予想される。周囲環境が相違すると、蓄電素子の特性等が変化する。このため、例えば蓄電素子の特性等の変化を蓄電装置の外部から監視するなどの目的で、蓄電素子の特性に相関する物理量に応じた素子データを外部装置に送信することが好ましい場合がある。しかし、通信部が配置される通信環境も、電池が搭載される機器の種類や動作状態、該機器が位置する場所等によって変動する。通信環境における電磁ノイズの強度が相対的に高くなると、蓄電装置から出力された素子データに対する電磁ノイズの比率(以下、「ノイズ比率」という)が所定比率以上である高ノイズデータが外部装置に送信されることがある。高ノイズデータが外部装置に送信されると、外部装置で素子データを正常に認識できず、例えば外部装置が誤作動する等、外部装置に悪影響を及ぼすおそれがある。
本蓄電装置では、通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度がノイズ閾値未満である第1の環境であるときに、蓄電素子の特性に相関する物理量に応じた素子データが外部装置に送信される第1の処理が実行される。これにより、外部装置において、送信された素子データに基づき、例えば蓄電装置の特性等を監視することができる。また、通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度が上記ノイズ閾値以上である第2の環境であるときに、高ノイズデータが外部装置に送信される可能性が低い第1の条件、または、ノイズ比率が上記所定比率未満である低ノイズデータが外部装置に送信される可能性が高い第2の条件が満たされる第2の処理が実行される。これにより、電磁ノイズの強度が相対的に高くなったにもかかわらず、第1の処理を実行する場合に比べて、高ノイズデータが外部装置に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
(2)上記蓄電装置において、前記第1の条件が満たされる前記第2の処理は、前記外部装置への前記素子データの送信を、少なくとも基準期間、保留する処理である構成としてもよい。本蓄電装置によれば、通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度が相対的に高い第2の環境であるときには、素子データが外部装置に送信されない。そのため、高ノイズデータが外部装置に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
(3)上記蓄電装置において、前記通信部は、無線通信で前記外部装置と通信を行う構成であり、前記第2の条件が満たされる前記第2の処理は、前記素子データを、前記通信部を介して、前記第1の処理における電波強度よりも高い電波強度で、前記外部装置に送信する処理である構成としてもよい。本蓄電装置によれば、通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度が相対的に高い第2の環境であるときに、第1の環境であるときに比べて、素子データを外部装置に送信する電波強度が高くされる。素子データを送信する電波強度が高くなると、電磁ノイズの強度が相対的に高い場合でも、外部装置に送信されるデータにおけるノイズ比率を低くすることができる。これにより、電磁ノイズの強度が相対的に高くなったにもかかわらず、第1の処理を実行する場合に比べて、高ノイズデータが外部装置に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。また、逆に、通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度が相対的に低い第1の環境であるときには、第2の環境であるときに比べて、素子データを外部装置に送信する電波強度が低くされる。このため、電磁ノイズの強度が相対的に低いにもかかわらず、第2の処理を実行する場合に比べて、通信部の消費電量を抑制することができる。
(4)上記蓄電装置において、前記第2の処理は、同一の前記素子データを、前記通信部を介して、前記第1の処理における送信回数よりも多い送信回数、前記外部装置に送信する処理である構成としてもよい。本蓄電装置によれば、通信部の通信環境が、第1の環境より電磁ノイズの強度が高い第2の環境であるときに、第1の環境であるときに比べて、素子データを外部装置に送信する送信回数が多くされる。外部装置に送信されるデータには、高ノイズデータと低ノイズデータとが含まれており、外部装置に送信されるデータにおいて低ノイズデータが含まれるデータ位置は、該データに対応する素子データが送信されるタイミングによって異なる可能性が高い。このため、同一の素子データを送信する送信回数が多いほど、低ノイズデータが含まれるデータ位置が互いに異なるデータが外部装置に送信される可能性が高くなる。低ノイズデータが含まれるデータ位置が互いに異なる素子データが外部装置に送信されれば、それらのデータから、低ノイズデータのみにより構成されるデータを外部装置にて取得することが可能になる。これにより、電磁ノイズの強度が相対的に高くなったにもかかわらず、第1の処理を実行する場合に比べて、高ノイズデータが外部装置に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。また、逆に、通信環境が、電磁ノイズの強度が相対的に低い第1の環境であるときには、第2の環境であるときに比べて、素子データを外部装置に送信する送信回数が少ないので、通信部による無駄な素子データの送信を抑制することができる。
(5)上記蓄電装置において、前記第1の環境は、前記蓄電装置から所定距離だけ離れた位置に配置されたノイズ発生源の状態が、前記ノイズ発生源から発生した電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値未満である第1の状態であるときの環境であり、前記第2の環境は、前記ノイズ発生源の状態が、前記ノイズ発生源から発生した電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値以上である第2の状態であるときの環境であり、前記蓄電装置の外部に配置された連動装置であって、前記ノイズ発生源の状態が前記第1の状態であるときに第1の連動状態となり、前記ノイズ発生源の状態が前記第1の状態から前記第2の状態になったことに同期して前記第1の連動状態とは異なる第2の連動状態となる連動装置に前記蓄電素子が電気的に接続されているときに、前記制御部は、前記連動装置の状態が前記第1の連動状態から前記第2の連動状態となったことに伴って前記蓄電素子の前記物理量が変化したことに基づき、前記第1の処理から前記第2の処理に切り替える構成としてもよい。本蓄電装置では、蓄電装置とノイズ発生源とが電気的に接続されていなくても、制御部は、取得処理により取得された物理量の変化から、通信部の通信環境が第1の環境から第2の環境になったことを判断することができる。
(6)本明細書に開示される車両は、上記に記載の蓄電装置と、前記蓄電装置から所定距離だけ離れた位置に配置されたノイズ発生源と、前記蓄電装置と前記ノイズ発生源とを支持する車体と、を備える構成としてもよい。本車両によれば、車両に搭載された蓄電装置から素子データを外部装置に送信可能としつつ、高ノイズデータが外部装置に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
(7)上記車両において、さらに、エンジンと、前記蓄電素子から電力の供給を受けて前記エンジンを始動させるスタータと、を備え、前記ノイズ発生源は、オルタネータであり、前記第1の環境は、前記オルタネータの状態が、前記オルタネータから発生した電磁ノイズの強度がノイズ閾値未満である第1の状態であるときの環境であり、前記第2の環境は、前記オルタネータから発生した電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値以上である第2の状態であるときの環境であり、前記スタータは、前記オルタネータの状態が前記第1の状態であるときに第1の連動状態となり、前記オルタネータの状態が前記第1の状態から前記第2の状態になったことに同期して前記第1の連動状態とは異なる第2の連動状態となり、前記制御部は、前記スタータの状態が前記第1の連動状態から前記第2の連動状態となったことに伴って前記蓄電素子の前記物理量が変化したことに基づき、前記第1の処理から前記第2の処理に切り替え、前記スタータが前記第1の連動状態から前記第2の連動状態に切り替わるときの前記物理量の変化の大きさは、前記オルタネータが前記第1の状態から前記第2の状態に切り替わるときの前記物理量の変化の大きさよりも大きい構成としてもよい。本車両では、取得処理により取得された物理量の変化から、通信部の通信環境が第1の環境から第2の環境になったことを判断することができる。また、スタータが第1の連動状態から第2の連動状態に切り替わるときの物理量の変化の大きさは、オルタネータが第1の状態から第2の状態に切り替わるときの物理量の変化の大きさよりも大きい。そのため、スタータを介して間接的にオルタネータの状態を判断することで、物理量の変化から直接的にオルタネータの状態を判断する場合に比べて、精度よくノイズ発生源の状態を判断することができる。
A.第1実施形態:
A−1.バッテリ100の構成:
図1は、第1実施形態におけるバッテリ100の構成を示す説明図である。バッテリ100は、例えばエンジン自動車である車両20に備えられている。バッテリ100は、公衆通信回線NWを介して、車両20の外部に配置されている管理サーバ200等の外部装置と通信可能に構成されている。バッテリ100は、特許請求の範囲における蓄電装置に相当する。
車両20は、車体21を備え、車体21には、バッテリ100の他に、エンジン22と、スタータ24と、オルタネータ26と、電装品28と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)30とが支持されている。
エンジン22は、車両20の走行駆動源であり、クランク軸(図示しない)を有する。スタータ24は、バッテリ100から電力の供給を受けてエンジン22を始動させるモータであり、エンジン22の始動時にエンジン22のクランク軸を回転させる。オルタネータ26は、エンジン22のクランク軸の回転により発電する発電機であり、バッテリ100から所定距離だけ離れた位置に配置される。オルタネータ26の詳細な構造について後述する。電装品28は、例えばヘッドライト、オーディオシステム、セキュリティシステム等である。ECU30は、中央処理装置(以下、「CPU」という)やメモリを備え、車両20を制御するユニットである。例えば、ECU30は、エンジン22のクランク軸の回転数や、車両20の走行スピードを検出するセンサ(図示しない)から受けた情報に基づいて、車両20の動作を制御する。
(バッテリ100の構成)
バッテリ100は、エンジン22を始動させるためにスタータ24に電力を供給するスタータバッテリである。また、バッテリ100は、電装品28やECU30にも電力を供給する。一方、バッテリ100は、エンジン22の回転を利用してオルタネータ26が発電した電力によって充電される。
バッテリ100は、一対の外部端子104,106と、組電池110と、リレー120と、バッテリ制御部130と、検出部140と、バッテリ通信部150と、メモリ160とを備える。
組電池110は、複数のセルCが直列に接続された構成である。各セルCは、繰り返し充電可能な二次電池セルであり、具体的には、鉛蓄電池セルである。正極側の外部端子104と負極側の外部端子106との間には、スタータ24とオルタネータ26と電装品28とECU30とのそれぞれが並列に電気的に接続されている。リレー120は、正極側の外部端子104と組電池110との間に設けられている。リレー120は、バッテリ制御部130による開閉制御により、オープン(開)状態とクローズ(閉)状態とに切り替えられる。リレー120がクローズ状態になると、バッテリ100(組電池110)は、スタータ24と電装品28とECU30と(以下、「負荷」という)への電力供給が可能になり、また、オルタネータ26による充電が可能になる。一方、リレー120がオープン状態になると、バッテリ100(組電池110)は、負荷への電力供給が不能となり、また、オルタネータ26による充電が不能となる。なお、リレー120は、負極側の外部端子106と組電池110との間に設けられているとしてもよい。組電池110は、特許請求の範囲における蓄電素子に相当する。
バッテリ制御部130は、バッテリ用CPU132と、バッテリ用メモリ134とを有する。バッテリ用メモリ134は、Random Access Memory(以下、「RAM」という)やRead Only Memory(以下、「ROM」という)等により構成されており、リレー120やバッテリ通信部150等のバッテリ100の各部の動作を制御したり、後述の送信制御処理を実行したりするための各種プログラム等を記憶する。バッテリ用CPU132は、バッテリ用メモリ134から読み出したプログラムに従って、バッテリ100の各部を制御する。バッテリ制御部130は、特許請求の範囲における制御部に相当する。
検出部140は、組電池110の特性に相関する物理量を検出し、当該物理量に応じた電池データを出力する。なお、組電池110の物理量は、例えば、組電池110から流れ出る電流、組電池110の電圧、組電池110の内部抵抗、組電池110の温度等であり、特に、組電池110から流れ出る電流および組電池110の電圧の少なくとも1つを含むことが好ましい。具体的には、検出部140は、例えば、組電池110全体の電圧と各セルCの個別の電圧との少なくとも一方を検出する電圧センサや、組電池110から流れ出る電流を検出する電流センサ、組電池110の温度を検出する温度センサ等を備える。電池データは、特許請求の範囲における素子データに相当する。
バッテリ通信部150は、無線通信方式により、公衆通信回線NWを介して、例えば管理サーバ200等の外部装置と通信を行うインターフェイスである。また、バッテリ通信部150は、例えばCAN(Controller Area Network)等の有線通信方式または無線通信方式により、ECU30と通信を行うインターフェイスでもある。バッテリ通信部150は、特許請求の範囲における通信部に相当する。
メモリ160は不揮発性メモリであり、例えばフラッシュメモリ(登録商標)等により構成されている。なお、メモリ160は、バッテリ通信部150等の通信装置に備えられ、通信処理のためにデータを一時的に記憶する通信用バッファとは異なる。
(管理サーバ200の構成)
管理サーバ200は、サーバ制御部210と、サーバ通信部220とを備える。サーバ制御部210は、サーバ用CPU212と、サーバ用メモリ214とを有する。サーバ用メモリ214は、例えば、上述のメモリ160よりさらに記憶容量が大きい大容量の不揮発性メモリであり、例えばハードディスクドライブ(以下、「HDD」という)等により構成されている。サーバ用メモリ214は、サーバ通信部220等の管理サーバ200の各部の動作を制御するための各種プログラム等を記憶する。サーバ用CPU212は、上述のバッテリ用CPU132より処理速度が速く、大容量のデータを処理可能な高速CPUである。サーバ用CPU212は、サーバ用メモリ214から読み出したプログラムに従って、管理サーバ200の各部を制御する。サーバ通信部220は、無線通信方式により、公衆通信回線NWを介して、バッテリ100と通信を行うインターフェイスである。
A−2.オルタネータ26の構成:
オルタネータ26は、発電部40と、整流回路42と、平滑回路44とを備える。発電部40は、エンジン22のクランク軸の回転により交流の電力を発電する発電機である。整流回路42は、発電部40により発電された交流の電力を、直流の電力に変換するAC−DCコンバータである。平滑回路44は、整流回路42により変換された直流の電力の電圧を、一定の基準電圧に制御するDC−DCコンバータである。オルタネータ26の出力電圧は、整流回路42および平滑回路44によって、負荷に適した所定の基準電圧に調整される。
ここで、バッテリ通信部150の通信環境は、オルタネータ26の状態により変化する。すなわち、整流回路42が直流の電力に変換動作を行うと、オルタネータ26から電磁波が発生する。オルタネータ26から発生された電磁波は、電磁ノイズ(以下、単に「ノイズ」という)として、バッテリ通信部150側に伝わる。オルタネータ26から発生される電磁波の強度が高いほど、ノイズの強度が高くなり、バッテリ通信部150の通信環境が悪化する。ここで、ノイズの強度は、バッテリ通信部150が自身の送受信用電波を発生させていない非動作状態(例えばバッテリ100の電源オフ時)のときにバッテリ通信部150の近傍で電磁波測定機によって測定される電磁波の強度である。また、バッテリ通信部150の通信環境におけるノイズの強度は、所定期間におけるノイズの強度の平均値であるものとする。以下では、バッテリ通信部150の通信環境は、該通信環境におけるノイズの強度が、予め定められたノイズ閾値NK(図4参照)未満であるか否かによって特定されるものとする。ノイズ閾値NKは、例えば、バッテリ通信部150において許容されるノイズの強度の上限値である。
本実施形態では、オルタネータ26が発電を停止している停止状態であるときに、バッテリ通信部150の通信環境は、ノイズの強度がノイズ閾値NK未満である低ノイズ環境となる。また、オルタネータ26が発電を行っている動作状態であるときに、バッテリ通信部150の通信環境は、ノイズの強度がノイズ閾値NK以上である高ノイズ環境となる。バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境となると、バッテリ通信部150から送信される電池データに対するノイズの比率であるノイズ比率が所定比率以上である高ノイズデータが外部装置に送信される。高ノイズデータが外部装置に送信されると、外部装置で電池データを正常に認識できず、例えば外部装置が誤作動する等、外部装置に悪影響を及ぼすおそれがある。バッテリ制御部130は、このようなバッテリ通信部150の通信環境の変化に対応するために次述の送信制御処理を実行する。オルタネータ26は、特許請求の範囲におけるノイズ発生源に相当する。オルタネータ26の停止状態は、特許請求の範囲における第1の状態に相当し、オルタネータ26の動作状態は、特許請求の範囲における第2の状態に相当する。低ノイズ環境は、特許請求の範囲における第1の環境に相当し、高ノイズ環境は、特許請求の範囲における第2の環境に相当する。
A−3.送信制御処理:
図2は、バッテリ制御部130により実行される送信制御処理の流れを示すフローチャートである。組電池110からバッテリ制御部130への電力供給が開始されると、バッテリ制御部130は、予め定められた所定時間を繰り返しカウントするカウント動作を開始するとともに、図2に示す送信制御処理を実行する。まず、バッテリ制御部130は、取得タイミングが到来したか否かを判断する(S110)。取得タイミングは、上述の検出部140が出力している電池データをバッテリ制御部130が取得するタイミングである。バッテリ制御部130は、前回の取得タイミングから上記所定時間のカウントが完了するまでは、取得タイミングが到来していないと判断し(S110:NO)、待機状態を維持する。
一方、バッテリ制御部130は、前回の取得タイミングから上記所定時間のカウントが完了したとき、取得タイミングが到来したと判断して電池データを取得し(S110:YES)、バッテリ100と管理サーバ200との間のバッテリ−サーバ通信が可能であるか否かを判断する(S120)。具体的には、バッテリ制御部130は、通信認証信号(例えば、バッテリ100の認証番号付きパルス信号)を、バッテリ通信部150を介して定期的に発信する。そして、バッテリ制御部130は、通信認証信号を受信した管理サーバ200から返信された通信許可信号(管理サーバ200の認証番号付きパルス信号)を、バッテリ通信部150を介して受信すると、バッテリ−サーバ通信が通信確立状態(シェークハンド)になる。バッテリ制御部130は、バッテリ−サーバ通信が通信確立状態である場合、バッテリ−サーバ通信が可能であると判断し、バッテリ−サーバ通信が通信確立状態でない場合、バッテリ−サーバ通信が不能であると判断する。S110の処理は、特許請求の範囲における取得処理に相当する。
S120で、バッテリ制御部130は、バッテリ−サーバ通信が不能であると判断した場合(S120:NO)、上述のS110に戻る。一方、バッテリ制御部130は、バッテリ−サーバ通信が可能であると判断した場合(S120:YES)、バッテリ通信部150の通信環境を特定する(S130)。次述するように、バッテリ制御部130は、スタータ24の状態に応じて変化する組電池110の電圧が変化したことに基づき、バッテリ制御部130の通信環境を特定することができる。
図3は、オルタネータ26の状態と、組電池110の電圧と、バッテリ通信部150の通信環境と、バッテリ制御部130による電池データの送信の可否との関係を示すタイムチャートである。図3に示すように、エンジン22が停止しているときに、オルタネータ26の状態は停止状態であり、バッテリ通信部150の通信環境は低ノイズ環境である。また、エンジン22が停止しているときに、スタータ24は、バッテリ100から電力が供給されない停止状態であり、組電池110の電圧が開放電圧(以下、「OCV」という)に維持される。つまり、オルタネータ26の状態が停止状態であるときに、スタータ24の状態は停止状態となる。
エンジン22の始動時に、スタータ24は、バッテリ100から電力が供給される。これにより、スタータ24の状態は、停止状態から動作状態となり、これに伴って組電池110の電圧がOCVから一時的に低下する。エンジン22が動作すると、オルタネータ26の状態が停止状態から動作状態となり、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境となる。つまり、オルタネータ26の状態が停止状態から動作状態になったことに同期して、スタータ24の状態が停止状態から動作状態となる。オルタネータ26が動作状態となると、オルタネータ26の発電により、組電池110の電圧がOCVよりも大きい動作時電圧V1に上昇する。なお、スタータ24の状態が停止状態から動作状態に切り替わるときの組電池110の電圧の変化の大きさは、オルタネータ26の状態が停止状態から動作状態に切り替わるときの組電池110の電圧の変化の大きさよりも大きい。スタータ24は、特許請求の範囲における連動装置に相当し、スタータ24の停止状態は、特許請求の範囲における第1の連動状態に相当し、スタータ24の動作状態は、特許請求の範囲における第2の連動状態に相当する。
バッテリ用メモリ134には、動作時電圧V1とOCVとの間の電圧に設定された第1の基準電圧値VK1と、組電池110のOCVよりも小さい電圧に設定された第2の基準電圧値VK2とが記憶されている。バッテリ制御部130は、スタータ24の状態が停止状態から動作状態となったことに伴って、組電池110の電圧が、第2の基準電圧値VK2以上の電圧から第2の基準電圧値VK2未満の電圧に低下したことに基づいて、オルタネータ26の状態が停止状態から動作状態になったこと、すなわち、バッテリ通信部150の通信環境が低ノイズ環境から高ノイズ環境になったことを特定することができる。また、バッテリ制御部130は、オルタネータ26の状態が動作状態から停止状態となったことに伴って、組電池110の電圧が、第1の基準電圧値VK1以上の電圧から第1の基準電圧値VK1未満の電圧に低下したことに基づいて、オルタネータ26の状態が動作状態から停止状態になったこと、すなわち、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境から低ノイズ環境になったことを特定することができる。第2の基準電圧値VK2は、特許請求の範囲におけるノイズ閾値に相当する。
S140で、バッテリ制御部130は、S130で特定された通信環境が低ノイズ環境であると判断した場合(S140:NO)、未送信の電池データがメモリ160に残っているか否かを判断する(S150)。本実施形態では、後述するように、メモリ160に記憶されている電池データは、管理サーバ200に送信された後に削除される。このため、バッテリ制御部130は、メモリ160に記憶されている電池データがあれば、未送信の電池データがメモリ160に残っていると判断し、メモリ160に記憶されている電池データがなければ、未送信の電池データがメモリ160に残っていないと判断する。
そして、バッテリ制御部130は、未送信の電池データがメモリ160に残っていると判断した場合(S150:YES)、検出部140が現在、出力している新規の電池データを取得してメモリ160に記憶する記憶処理を実行しつつ(S160)、メモリ160に残っている未送信の電池データを、バッテリ通信部150を介して管理サーバ200に送信し(S170 図3の送信「可」)、その後、上述のS110に戻る。なお、バッテリ制御部130は、電池データを管理サーバ200に送信したことを示す送信完了通知を管理サーバ200から受信した場合、送信が完了した電池データをメモリ160から削除する。これにより、電池データに起因するメモリ160の空き容量の低減を抑制することができる。また、電池データを半永久的にメモリ160に保存する場合に比べて、メモリ160に必要とされる容量を小さくすることができ、バッテリ100の大型化を抑制することができる。
S150で、未送信の電池データがメモリ160に残っていないと判断した場合(S150:NO)、バッテリ制御部130は、新規の電池データを、メモリ160に記憶させずに、バッテリ通信部150を介して管理サーバ200に送信し(S180 図3の送信「可」)、その後、上述のS110に戻る。なお、バッテリ制御部130は、車両20を識別するための識別情報を、電池データに対応付けて管理サーバ200に送信する。このような構成であれば、管理サーバ200は、複数の車両20のそれぞれに搭載されたバッテリ100について、車両20とバッテリ100との対応関係を把握することができる。S170、S180の処理は、特許請求の範囲における第1の処理に相当する。
S140で、バッテリ制御部130は、S130で特定された通信環境が高ノイズ環境であると判断した場合(S140:YES)、管理サーバ200への電池データの送信を、少なくとも基準期間、保留する(S190 図3の送信「否」)。つまり、バッテリ制御部130は、バッテリ通信部150の通信環境が、低ノイズ環境から高ノイズ環境に変化したことに伴って、電池データを管理サーバ200に送信する処理(S170、S180)から、管理サーバ200への電池データの送信を保留する処理(S190)に切り替える。このような構成であれば、高ノイズ環境において、電池データが管理サーバ200に送信されないため、高ノイズデータが管理サーバ200に送信される可能性が低くなる。
次に、バッテリ制御部130は、S190で送信を保留した電池データを、メモリ160に記憶させ(S200)、その後、上述のS110に戻る。本実施形態では、基準期間は、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境になってから、次に低ノイズ環境になるまでの期間に設定されている。このため、バッテリ制御部130は、メモリ160に記憶された新規の電池データを、次に低ノイズ環境になるまでメモリ160に保持させる。バッテリ制御部130は、組電池110からバッテリ制御部130への電力供給が停止されると、図2に示す送信制御処理を終了する。S190の処理は、特許請求の範囲における第1の条件が満たされる第2の処理に相当し、S200の処理は、特許請求の範囲における記憶処理に相当する。
A−4.電池管理処理:
図4は、サーバ制御部210により実行される電池管理処理の流れを示すフローチャートである。サーバ制御部210は、図示しない電源から管理サーバ200への電力供給が開始されると、図4に示す処理を開始する。まず、サーバ制御部210は、サーバ通信部220を介して、電池データを受信したか否かを判断する(S210)。サーバ制御部210は、電池データを受信したと判断した場合(S210:YES)、受信した電池データをサーバ用メモリ214に記憶させて(S220)、S230に進む。上述したように、サーバ用メモリ214は、大容量の不揮発性メモリであるため、バッテリ用メモリ134やメモリ160に比べて、バッテリ100において長期間にわたって検出された大量の電池の物理量に応じた電池データを履歴情報として記憶しておくことができる。一方、サーバ制御部210は、電池データを受信していないと判断した場合(S210:NO)、S220の処理を実行せずに、S230に進む。
S230では、サーバ制御部210は、特定タイミングが到来したか否かを判断する。特定タイミングは、次述の特定処理を実行し、その特定結果に応じた特定データをバッテリ100に送信するタイミングである。サーバ制御部210は、前回の特定タイミングから予め定められた時間のカウントが完了するまでは、特定タイミングが到来していないと判断し(S230:NO)、上述のS210に戻る。一方、サーバ制御部210は、前回の特定タイミングから予め定められた時間のカウントが完了したとき、特定タイミングが到来したと判断し(S230:YES)、特定処理を実行する(S240)。
特定処理は、サーバ用メモリ214に蓄積された大量の電池データの履歴情報に基づき組電池110の充電状態(以下、「SOC」という)や劣化状態(以下、「SOH」という)等の電池状態を特定する処理である。具体的には、特定処理におけるSOCは、例えば、次のようにして特定される。サーバ制御部210は、電池データの履歴情報に基づき、エンジン22の停止状態が第1の基準時間(例えば5分)以上継続したときの組電池110の電圧をOCVとし、そのOCVと、予めサーバ用メモリ214に記憶されたOCVとSOCとの関係を特定する情報(例えばOCV−SOC曲線)とに基づき、組電池110の初期SOCを特定する。そして、初期SOCと、上記エンジン22の始動時以降に組電池110に流れた電流の積算値とに基づき、組電池110の現在のSOCを特定する。この特定処理では、OCVに加えて、エンジン22の始動後における充放電量を示す電流の積算値をも考慮してSOCが特定されるため、SOCを精度よく特定することができる。なお、例えば組電池110の温度に応じて異なる複数のOCV−SOC曲線をサーバ用メモリ214に記憶させておき、電池データに基づき、検出部140で検出された組電池110の温度に対応したOCV−SOC曲線を選択し、選択したOCV−SOC曲線を用いて初期OCVを決定するとしてもよい。これにより、組電池110の温度変動による影響を抑制しつつ、初期OCVをより精度よく特定することができる。
また、特定処理(S240)におけるSOHは、例えば、次のようにして特定される。エンジン22の始動時に組電池110に流れる電流や組電池110の電圧の挙動は、常に同じではなく、例えば組電池110の周囲環境等の影響により大きく異なることがある。これに対して、サーバ制御部210は、電池データの履歴情報から、複数回のエンジン22の始動時のそれぞれにおいて、検出部140から出力される電池データ(組電池110に流れる電流と組電池110の電圧)に基づき、複数回分の組電池110の内部抵抗を特定し、その複数回分の内部抵抗の平均値に基づきSOHを特定する。この特定処理では、複数回分の内部抵抗の平均値に基づきSOHを特定することによって、周囲環境等の影響が抑制されるため、1回のエンジン22の始動時における内部抵抗のみからSOHを特定する場合に比べて、SOHを精度よく特定することができる。
特定処理(S240)の実行後、サーバ制御部210は、特定結果に応じた特定データを、サーバ通信部220を介してバッテリ100に送信する(S250)。サーバ制御部210は、電源から管理サーバ200への電力供給が停止されると、図3に示す電池管理処理を終了する。
A−5.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態のバッテリ100では、バッテリ通信部150の通信環境が低ノイズ環境であるときに、組電池110の特性に相関する物理量に応じた電池データが管理サーバ200に送信される(S170、180)。これにより、管理サーバ200において、送信された電池データに基づき、組電池110の電池状態を正確に特定することができる。
また、本実施形態のバッテリ100では、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であるときに、管理サーバ200への電池データの送信を保留する(S190)。つまり、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であるときには、電池データが外部装置に送信されない。これにより、高ノイズデータが外部装置に送信される可能性が低くなり、電磁ノイズの強度が相対的に高くなったにもかかわらず、第1の処理を実行する場合に比べて、高ノイズデータが外部装置に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
また、本実施形態のバッテリ100では、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であるときに、管理サーバ200への送信が保留された電池データがメモリ160に記憶されて保持される(S200)。これにより、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であるときに取得処理により取得された物理量に応じた電池データが消失することを抑制することができる。
また、本実施形態の車両20では、スタータ24の状態がオルタネータ26の状態に連動して変化しており、スタータ24の状態が停止状態から動作状態に変化したことに伴って、組電池110の電圧が変化する。これにより、バッテリ制御部130は、検出部140により取得された組電池110の電圧の変化から、オルタネータ26の状態が停止状態から動作状態に変化したこと、つまり、バッテリ通信部150の通信環境が低ノイズ環境から高ノイズ環境になったことを判断することができる。
また、本実施形態の車両20では、バッテリ100とオルタネータ26とが同一の車両20に搭載されている。本実施形態のバッテリ100によれば、この車両20によれば、バッテリ100とオルタネータ26とが同一の車両20に搭載されていても、車両20に搭載されたバッテリ100から電池データを管理サーバ200に送信可能としつつ、高ノイズデータが管理サーバ200に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
また、本実施形態の車両20では、スタータ24が停止状態から動作状態に切り替わるときの組電池110の電圧の変化の大きさは、オルタネータ26が停止状態から動作状態に切り替わるときの組電池110の電圧の変化の大きさよりも大きい。そのため、スタータ24を介して間接的にオルタネータ26の状態を判断することで、組電池110の電圧の変化から直接的にオルタネータ26の状態を判断する場合に比べて、精度よくバッテリ通信部150の通信環境を判断することができる。
B.第2実施形態:
第2実施形態におけるバッテリ100は、メモリ160を備えない点で、第1実施形態におけるバッテリ100と異なる。以下では、バッテリ100の構成の内、上述した第1実施形態におけるバッテリ100の構成と同一の構成については、同一の符号を付すことによってその説明を適宜省略する。なお、電池管理処理については、上述した第1実施形態における電池管理処理と同一であるため、その説明を省略する。
B−1.送信制御処理:
図5は、バッテリ制御部130により実行される第2実施形態の送信制御処理の流れを示すフローチャートであり、図6は、オルタネータ26の状態と、組電池110の電圧と、バッテリ通信部150の通信環境と、バッテリ制御部130における電池データの電波強度との関係を示すタイムチャートである。図5において、上記第1実施形態の図2と共通する処理については同一の符号を付して説明を省略する。
S140で、バッテリ制御部130は、バッテリ通信部150の通信環境が低ノイズ環境であると判断した場合(S140:NO)、次述するS320で用いるバッテリ通信部150の送信用の電波強度を、第1の電波強度M1に設定し(S310 図6の電波強度「M1」)、電池データを、第1の電波強度M1でバッテリ通信部150を介して管理サーバ200に送信する(S320)。S320の処理は、特許請求の範囲における第1の処理に相当する。
S140で、バッテリ制御部130は、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であると判断した場合(S140:YES)、次述するS340で用いるバッテリ通信部150の送信用の電波強度を、上記第1の電波強度M1より高い第2の電波強度M2(>M1)に設定し(S330 図6の送信強度「M2」)、電池データを、第2の電波強度M2でバッテリ通信部150を介して管理サーバ200に送信する(S340)。このような構成であれば、高ノイズ環境であっても、バッテリ通信部150から送信される電池データに対するノイズ比率が低くなり、ノイズ比率が所定比率未満である低ノイズデータが管理サーバ200に送信される可能性が高くなる。バッテリ制御部130は、電池データの送信後(S320、S340)、上述のS110に戻る。S340の処理は、特許請求の範囲における第2の条件が満たされる第2の処理に相当する。
B−2.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態のバッテリ100では、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であるときに、低ノイズ環境であるときに比べて、電池データを管理サーバ200に送信する電波強度が高くされる(S330)。電池データを送信する電波強度が高くなると、電磁ノイズの強度が相対的に高い場合でも、管理サーバ200に送信されるデータにおけるノイズ比率を低くすることができる。これにより、電磁ノイズの強度が相対的に高くなったにもかかわらず、電波強度が低い場合に比べて、高ノイズデータが管理サーバ200に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。また、逆に、バッテリ通信部150の通信環境が低ノイズ環境であるときには、高ノイズ環境であるときに比べて、電池データを管理サーバ200に送信する電波強度が低くされる(S310)。このため、電磁ノイズの強度が相対的に低いにもかかわらず、電波強度が高い場合に比べて、バッテリ通信部150の消費電量を抑制することができる。
C.第3実施形態:
第3実施形態におけるバッテリ100の構成は、第2実施形態におけるバッテリ100と同一であり、その説明を省略する。
C−1.送信制御処理:
図7は、バッテリ制御部130により実行される第3実施形態の送信制御処理の流れを示すフローチャートであり、図8は、オルタネータ26の状態と、組電池110の電圧と、バッテリ通信部150の通信環境と、バッテリ制御部130における電池データの送信回数設定との関係を示すタイムチャートである。図7において、上記第1実施形態の図2と共通する処理については同一の符号を付して説明を省略する。
S140で、バッテリ制御部130は、バッテリ通信部150の通信環境が低ノイズ環境であると判断した場合(S140:NO)、次述するS420で電池データを送信する送信回数を、第1の送信回数N1に設定し(S410 図8の送信回数「N1」)、同一の電池データを、第1の送信回数N1、互いに異なる時期に、バッテリ通信部150を介して管理サーバ200に送信する(S420)。なお、第1の送信回数N1は、1回でもよい。S420の処理は、特許請求の範囲における第1の処理に相当する。
S140で、バッテリ制御部130は、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であると判断した場合(S140:YES)、次述するS440で電池データを送信する送信回数を、上記第1の送信回数N1より多い第2の送信回数N2(>N1)に設定し(S430 図8の送信回数「N2」)、同一の電池データを、第2の送信回数N2、互いに異なる時期に、バッテリ通信部150を介して管理サーバ200に送信する(S440)。このような構成であれば、高ノイズ環境であっても、バッテリ通信部150の通信環境におけるノイズの強度は逐次変化しているため、管理サーバ200に送信される複数個のデータのうちの少なくとも1つが低ノイズデータとなる可能性が高まり、低ノイズデータが管理サーバ200に送信される可能性が高くなる。バッテリ制御部130は、電池データの送信後(S420、S440)、上述のS110に戻る。S440の処理は、特許請求の範囲における第2の条件が満たされる第2の処理に相当する。
C−2.電池管理処理
図9は、サーバ制御部210により実行される第3実施形態の電池管理処理の流れを示すフローチャートである。上記第1実施形態の図4と共通する処理については同一の符号を付して説明を省略する。
S210で、サーバ制御部210は、サーバ通信部220を介して、電池データを受信したと判断した場合(S210:YES)、同一の電池データを複数回受信したか否かを判断する(S510)。サーバ制御部210は、同一の電池データを複数回受信したと判断した場合(S510:YES)、選択処理を実行し(S520)、S220に進む。一方、サーバ制御部210は、同一の電池データを一回のみ受信したと判断した場合(S510:NO)、S520の処理を実行せずに、S220に進む。
選択処理は、バッテリ100から受信した複数個の同一の電池データから、サーバ用メモリ214に記憶される記憶対象の電池データを選択する処理である。具体的には、記憶対象の電池データは、次のようにして選択される。まず、サーバ制御部210は、各電池データが、該電池データに予め設定されている必須のデータ要素の識別情報(例えばヘッダ情報)を含むか否かを判断する。例えば、電池データが、4つのデータ要素から構成されている場合、ノイズの影響により、4つのデータ要素の一部が欠落したりすることがある。サーバ制御部210は、各電池データにこれら4つのデータ要素が正常に含まれているかを確認する。サーバ制御部210は、全てのデータ要素を含む電池データが存在する場合、該電池データを記憶対象の電池データとして選択する。一方、サーバ制御部210は、全てのデータ要素を含む電池データが存在しない場合、例えばバッテリ100に対して再送信要求を送信する。
C−3.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態のバッテリ100では、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であるときに、低ノイズ環境であるときに比べて、電池データを管理サーバ200に送信する送信回数が多くされる(S430)。電池データを送信する送信回数が多くなると、少なくとも1回において、電磁データを電磁ノイズの強度が比較的低いタイミングで管理サーバ200に送信できる可能性が高くなり、管理サーバ200に送信されるデータにおけるノイズ比率を低くすることができる。これにより、電磁ノイズの強度が相対的に高くなったにもかかわらず、送信回数が少ない場合に比べて、高ノイズデータが管理サーバ200に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。また、逆に、バッテリ通信部150の通信環境が低ノイズ環境であるときには、高ノイズ環境であるときに比べて、電池データを管理サーバ200に送信する送信回数が少なくされる(S410)。このため、電磁ノイズの強度が相対的に低いにもかかわらず、送信回数が多い場合に比べて、バッテリ通信部150による無駄な電池データの送信を抑制することができる。
D.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、蓄電装置が備えられる車両として、エンジン自動車である車両20を例示したが、車両は、これに限定されず、ハイブリッド自動車、電気自動車、フォークリフト、電気自動車、電車や自動二輪車等、他の車両でもよい。車両は、移動体であるため、蓄電装置と外部装置との間の通信が不能になる可能性が高く、送信制御処理を実行する上記実施形態は特に有用である。
上記実施形態では、蓄電素子として、6つのセルCを備える組電池110を備えるバッテリ100を例示したが、蓄電素子は、これに限定されず、5つ以下または7つ以上のセルCを備える電池でもよい。また、蓄電素子は、鉛蓄電池に限定されず、リチウムイオン電池等の二次電池でもよく、さらには、マンガン電池、アルカリ電池等の一次電池や、キャパシタであってもよい。
上記実施形態では、バッテリ100は、組電池110の物理量を自ら検出することにより取得し、当該物理量に応じた電池データを出力する検出部140を例示したが、これに限定されず、例えばバッテリ100の外部に配置された電流センサから出力された組電池110の物理量に応じた信号を受信して取得する入出力部でもよい。
上記実施形態では、通信部として、公衆通信回線NWを介した無線通信方式により外部装置と通信を行うバッテリ通信部150を例示したが、通信部は、これに限られず、例えば、USB(Universal Serial Bus)接続等による有線通信方式により外部装置と通信を行う有線通信装置や、NFC(Near Field Communication(近距離通信))やBluetooth(登録商標)等による無線通信方式により外部装置と通信を行う無線通信装置でもよい。
上記実施形態では、ノイズ発生源として、整流回路42を含むオルタネータ26を例示したが、ノイズ発生源は、これに限られず、例えば、モータや、リレー等でもよい。モータでは、モータの回転駆動により、モータを構成するコイルやブラシからノイズが発生する。リレーでは、リレーの切替動作により、スイッチングノイズが発生する。そのため、モータやリレースイッチは、ノイズ発生源となり得る。
上記実施形態では、外部装置として、バッテリ100が備えられた車両20の外部に配置された管理サーバ200を例示したが、これに限定されず、電池が電力を供給する負荷を有する機器の内部に配置された装置(例えばECUなど)であるとしてもよい。
上記実施形態では、管理サーバ200が特定データを送信する送信先として、バッテリ100を例示したが、これに限られず、例えばECU30などでもよい。また、車両20の所有者が通信端末等を有している場合には、特定データが該通信端末等に送信されてもよい。
上記実施形態では、オルタネータ26の状態を判断する閾値が1種類(すなわち、ノイズ閾値NK)だけであり、特定されるオルタネータ26の状態が、動作状態と停止状態の2種類である例を示したが、これに限られない。例えば、オルタネータ26の状態を判断する閾値がN(Nは2以上の整数)種類であり、特定されるオルタネータ26の状態が(N+1)種類であるとしてもよい。
上記実施形態では、オルタネータ26の状態を特定する方法として、検出部140により検出された組電池110の電圧に基づいて、オルタネータ26の状態を特定する方法を例示したが、オルタネータ26の状態を特定する方法は、これに限らず、例えば、検出部140により検出された組電池110の電流に基づいて、オルタネータ26の状態を特定する方法でもよい。また、ECU30が、エンジン22のクランク軸の回転数を検出している場合には、ECU30からクランク軸の回転数の検出結果を受信し、その検出結果に基づいて、オルタネータ26の状態を特定してもよい。さらに、車両20に、例えば、オルタネータ26の回転数等から、オルタネータ26の動作状態や停止状態などの状態を検出する専用のセンサが取り付けられており、ECU30が、該センサの検出結果を取得している場合には、ECU30から該センサの検出結果を受信し、その検出結果に基づいて、オルタネータ26の状態を特定してもよい。
上記実施形態では、組電池110の電池状態を特定する方法として、具体的な一例を示したが、組電池110の電池状態を特定する方法は、これに限られず、他の方法でもよい。
上記実施形態におけるバッテリ100の構成や、管理サーバ200の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、バッテリ100のバッテリ制御部130が、複数のCPUを備えていてもよいし、1つまたは複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアを備えていてもよい。そのような場合に、図2に示す処理における一部または全部の処理の実行主体が、複数のCPUであってもよいし、ハードウェアであってもよい。
上記実施形態では、バッテリ100がメモリ160を備え、バッテリ通信部150の通信環境が高ノイズ環境であるときに、管理サーバ200への送信が保留された電池データがメモリ160に記憶されて保持される(S200)例を示した。つまり、蓄電素子はメモリを備え、基準期間は、通信環境が第2の環境になってから、次に第1の環境になるまでの期間であり、制御部は、さらに、通信環境が第2の環境であるときに、電池データを、メモリに記憶させて、少なくとも、基準期間が終了するまで保持させる記憶処理を実行する例を示した。しかし、これに限られず、バッテリ100は必ずしもメモリ160を備る必要はない。
上記実施形態のバッテリ100において、バッテリ制御部130と、検出部140と、バッテリ通信部150との少なくとも1つは、バッテリ100の外部に配置されているとしてもよい。
上記実施形態において、検出部140は、電圧センサと電流センサと温度センサとを備えるとしたが、これに限定されず、検出部140は、電圧センサと電流センサと温度センサとの少なくとも1つを備えるとしてもよい。また、検出部140は、これらのセンサ以外に、湿度センサや、組電池110内の電解液の液面高さを検出する液面センサや、組電池110内の圧力を検出する圧力センサ等を備えるとしてもよい。この場合、検出部140は、組電池110の物理量として、例えばバッテリ100周辺の湿度、組電池110の電解液の液面高さ、組電池110の内部圧力等を検出してもよい。
上記実施形態の図2、5、7に示す送信制御処理において、一部のステップを省略したり、内容を変更したり、他のステップと順番を入れ替えたりしてもよい。例えば、図2において、バッテリ制御部130は、オルタネータ26が動作状態であることを特定した場合(S140:YES)、S190の処理を実行せずにS110に戻るとしてもよい。
上記実施形態の特定処理(図4のS240)では、電池状態の特定は、SOCやSOHを特定することであり、その特定値が特定結果であったが、これに限定されず、電池状態の特定は、例えばSOCやSOHを所定の閾値と比較することであり、その比較結果が特定結果であるとしてもよい。また、電池状態の特定は、組電池110に流れる電流が所定値以下であるか否かを判断することにより組電池110の内部短絡の有無を特定することや、液面センサの検出結果に基づき、バッテリ100内の電解液の液面の高低を特定することでもよい。また、組電池110に大電流での充放電が繰り返し行われた場合には、組電池110の内部抵抗が一時的に上昇(以下、一過性劣化という)することがある。そこで、電池状態の特定は、組電池110の充放電時の内部抵抗の比の値(放電時の抵抗値/充電時の抵抗値)を算出し、当該比の値から一過性劣化が生じているか否かを特定することでもよい。
上記実施形態では、未送信の電池データを管理サーバ200に送信した後にメモリ160から送信後の電池データを削除するとしたが、これに限定されず、送信後の電池データをメモリ160から削除しないとしてもよい。この場合、送信後、メモリ160に記憶されている電池データは、特許請求の範囲における未送信の電池データに相当しない。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、蓄電装置、蓄電装置と外部装置とを備える電池システム、これらの蓄電装置やシステムの制御方法、その制御方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することが可能である。
10:電池システム 20:車両 21:車体 22:エンジン 24:スタータ 26:オルタネータ 28:電装品 30:ECU 40:発電部 42:整流回路 44:平滑回路 100:バッテリ 104,106:外部端子 110:組電池 120:リレー 130:バッテリ制御部 132:バッテリ用CPU 134:バッテリ用メモリ 140:検出部 150:バッテリ通信部 160:メモリ 200:管理サーバ 210:サーバ制御部 212:サーバ用CPU 214:サーバ用メモリ 220:サーバ通信部 C:セル M1:電波強度 M2:電波強度 NW:公衆通信回線 V1:動作時電圧 VK1:第1の基準電圧値 VK2:第2の基準電圧値

Claims (7)

  1. 蓄電装置であって、
    蓄電素子と、
    通信部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記蓄電素子の特性に相関する物理量を取得する取得処理と、
    前記通信部の通信環境が、電磁ノイズの強度がノイズ閾値未満である第1の環境であるときに、前記取得処理により取得された前記物理量に応じた素子データを、前記通信部を介して外部装置に送信する第1の処理と、
    前記通信環境が、電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値以上である第2の環境であるときに、前記第1の処理に比べて、前記素子データに対する電磁ノイズの比率であるノイズ比率が所定比率以上である高ノイズデータが前記外部装置に送信される可能性が低い第1の条件、または、前記ノイズ比率が前記所定比率未満である低ノイズデータが前記外部装置に送信される可能性が高い第2の条件が満たされる第2の処理と、を実行する、蓄電装置。
  2. 請求項1に記載の蓄電装置であって、
    前記第1の条件が満たされる前記第2の処理は、前記外部装置への前記素子データの送信を、少なくとも基準期間、保留する処理である、蓄電装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の蓄電装置であって、
    前記通信部は、無線通信で前記外部装置と通信を行う構成であり、
    前記第2の条件が満たされる第2の処理は、前記素子データを、前記通信部を介して、前記第1の処理における電波強度よりも高い電波強度で、前記外部装置に送信する処理である、蓄電装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の蓄電装置であって、
    前記第2の処理は、前記素子データを、前記通信部を介して前記第1の処理よりも多い回数、前記外部装置に送信する処理である、蓄電装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の蓄電装置であって、
    前記第1の環境は、前記蓄電装置から所定距離だけ離れた位置に配置されたノイズ発生源の状態が、前記ノイズ発生源から発生した電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値未満である第1の状態であるときの環境であり、
    前記第2の環境は、前記ノイズ発生源の状態が、前記ノイズ発生源から発生した電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値以上である第2の状態であるときの環境であり、
    前記蓄電装置の外部に配置された連動装置であって、前記ノイズ発生源の状態が前記第1の状態であるときに第1の連動状態となり、前記ノイズ発生源の状態が前記第1の状態から前記第2の状態になったことに同期して前記第1の連動状態とは異なる第2の連動状態となる連動装置に前記蓄電素子が電気的に接続されているときに、前記制御部は、前記連動装置の状態が前記第1の連動状態から前記第2の連動状態となったことに伴って前記蓄電素子の前記物理量が変化したことに基づき、前記第1の処理から前記第2の処理に切り替える、蓄電装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の蓄電装置と、
    前記蓄電装置から所定距離だけ離れた位置に配置されたノイズ発生源と、
    前記蓄電装置と前記ノイズ発生源とを支持する車体と、を備える車両。
  7. 請求項6に記載の車両であって、さらに、
    エンジンと、
    前記蓄電素子から電力の供給を受けて前記エンジンを始動させるスタータと、を備え、
    前記ノイズ発生源は、オルタネータであり、
    前記第1の環境は、前記オルタネータの状態が、前記オルタネータから発生した電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値未満である第1の状態であるときの環境であり、
    前記第2の環境は、前記オルタネータの状態が、前記オルタネータから発生した電磁ノイズの強度が前記ノイズ閾値以上である第2の状態であるときの環境であり、
    前記スタータは、前記オルタネータの状態が前記第1の状態であるときに第1の連動状態となり、前記オルタネータの状態が前記第1の状態から前記第2の状態になったことに同期して前記第1の連動状態とは異なる第2の連動状態となり、
    前記制御部は、前記スタータの状態が前記第1の連動状態から前記第2の連動状態となったことに伴って前記蓄電素子の前記物理量が変化したことに基づき、前記第1の処理から前記第2の処理に切り替え、
    前記スタータが前記第1の連動状態から前記第2の連動状態に切り替わるときの前記物理量の変化の大きさは、前記オルタネータが前記第1の状態から前記第2の状態に切り替わるときの前記物理量の変化の大きさよりも大きい、車両。
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