JP2015200616A - 車両用燃費算出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用燃費算出装置としてのエンジンECU2は、燃料噴射量および走行距離に基づいて燃費を算出する燃費算出部10bと、燃料タンク7内の燃料の変化量に基づいて補正係数算出部10aにおいて燃費を算出する際の補正係数を算出する補正係数算出部10aと、を備える。
【選択図】図1
Description
そこで、例えば特許文献1には、メータのスイッチ等からユーザが補正量を入力することで、燃費を補正することが記載されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料噴射弁の部品に個体差があったり経年劣化等が生じたりした場合であっても燃費を精度よく算出することができ、表示する燃費の信頼性を確保することができる車両用燃費算出装置を提供することにある。
図1に示すように、車両1内には、車両用燃費算出装置としてのエンジンECU2(Electronic Control Unit)が設けられている。このエンジンECU2は、車両1のエンジン(動力。図示省略)を制御する電子制御装置であり、各種のセンサを有するセンサ群3から入力される信号に基づいて、アクチュエータ等の駆動部を有する駆動部群4を制御する。なお、車両1は、動力としてエンジンとモータとを有するいわゆるハイブリッド自動車であってもよい。
本実施形態では、これら補正係数算出部10a、燃費算出部10b、経過時間判定部10c、残量判定部10d、水平判定部10e、および給油判定部10fは、CPUにより実行されるコンピュータプログラムによってソフトウェア的に実現されている。
エンジンECU2は、図2に示す補正係数算出処理を実行している。なお、補正係数算出処理における各処理は、上記した補正係数算出部10a等により行われているものの、説明の簡略化のためにエンジンECU2を主体として説明する。
今回の補正係数(C0)を算出すると、エンジンECU2は、今回算出した補正係数(C0)、および過去に算出したN個の補正係数(C1〜CN)のN+1回分の補正係数(C0〜CN)に基づいて、燃費算出用の補正係数(C)を算出する(S6)。具体的には、エンジンECU2は、燃費算出用の補正係数(C)を、以下の(2)式にて算出する。
つまり、エンジンECU2は、N+1回分の補正係数の平均値を、燃費を算出する際の補正係数(C)として算出している。なお、過去の補正係数は記憶部11に記憶されている。また、Nは、0以上の任意の整数である。
これにより、計算上の燃費(K/I)が、実際の燃料の消費量に基づいて算出された補正係数(C)により補正される。つまり、燃費(P)は、インジェクタ4aの孔の大きさといった設計上の値のみだけでなく、実際の燃料噴射量に基づいてより実際の燃費に近い値として算出される。このとき、算出された燃費は、メータECU6に送られてインスツルメンタルパネル等に表示される。
車両用燃費算出装置としてのエンジンECU2は、燃料噴射量および走行距離に基づいて燃費を算出する燃費算出部10bと、燃料タンク7内の燃料の変化量に基づいて補正係数算出部10aにおいて燃費を算出する際の補正係数を算出する補正係数算出部10aと、を備える。これにより、エンジンECU2は、インジェクタ4aの孔の大きさといった設計上の値のみだけでなく、実際の燃料噴射量に基づいてより実際に近い値として燃費を算出することができる。したがって、インジェクタ4aの部品に個体差があったり経年劣化等が生じたりした場合であっても補正係数を正確に算出することができる。もって、燃費を精度よく算出することができ、表示する燃費の信頼性を確保することができる。
エンジンECU2は、車両1の動力が停止されてからの経過時間が予め定められている基準時間を超えたか否かを判定する経過時間判定部10cを備え、経過時間判定部10cにより経過時間が基準時間を超えたと判定されると、補正係数算出部10aにて補正係数を算出する。このとき、基準時間は、燃料タンク7内の燃料の揺れが収まったと予想される時間が設定されている。これにより、動力を停止した直後にはまだ燃料に揺れが生じている可能性があるものの、基準時間が経過した時点では燃料が静止状態となっていると予想されることから、正確に残量を測定することができる。
エンジンECU2は、車両1の姿勢を検知する姿勢検知部と、姿勢検知部で検知した車両1の姿勢が予め定められている許容範囲内で水平であるか否かを判定する水平判定部10eと、を備える。そして、エンジンECU2は、姿勢判定部により車両1の姿勢が許容範囲内で水平であると判定されると、補正係数算出部10aにて補正係数を算出する。これにより、燃料の残量をより正確に測定することができる。
エンジンECU2は、補正係数算出部10aで算出された補正係数(C1〜CN)を時系列で複数記憶する記憶部11を備え、その記憶部11に記憶されている複数の補正係数をも用いて補正係数算出部10aにて燃費の算出に用いる補正係数(C)を算出する。本実施形態では、複数の補正係数の平均値を燃費の算出に用いる補正係数(C)としている。これにより、仮に1つの補正係数にて誤差が生じていたとしても、その誤差が薄められ、補正された燃費に与える誤差の影響を少なくすることができる。
本発明は、上記した一実施形態にて例示したものに限定されることなく、その範囲を逸脱しない範囲で任意に変形あるいは拡張することができる。
一実施形態では車両1内で完結する構成を示したが、診断装置9と連携させる構成としてもよい。具体的には、外部の装置と接続するためのインターフェースである車内通信バス5を介して、補正係数算出部10aで算出した補正係数を、外部の装置である診断装置9に出力可能としてもよい。これにより、診断装置にて算出された補正係数を確認することができ、例えば補正係数が異常に大きい場合や異常に小さい場合等、インジェクタ4aの消耗や目詰まりといった整備が必要な状況にあることを把握することができる。また、補正係数が異常値を示し、インジェクタ4aを検査したが消耗等がない場合、燃焼センサ等の他の部位の故障であることを推測することができる。このように、車両1を整備する上での有益な情報を得ることができる。
このとき、診断装置9は、例えばネットワーク上のサーバとして構成されていてもよい。また、車内通信バス5ではなく、車両1に通信手段を設けて例えばインターネット等のネットワーク経由で診断装置9やサーバと接続する構成としてもよい。
一実施形態では車両1が停止してからソークタイマ12から起動される毎(基準時間が経過する毎)に補正係数算出処理にて補正係数を算出する構成を示したが、数回に一回の割合で補正係数を算出する構成としてもよい。
Claims (9)
- 燃料噴射量および走行距離に基づいて燃費を算出する燃費算出部(10b)と、
燃料タンク(7)内の燃料の変化量に基づいて、前記補正係数算出部(10a)において燃費を算出する際の補正係数を算出する補正係数算出部(10a)と、
を備えることを特徴とする車両用燃費算出装置。 - 車両1の動力が停止されてからの経過時間が予め定められている基準時間を超えたか否かを判定する経過時間判定部(10c)を備え、
前記補正係数算出部(10a)は、前記経過時間判定部(10c)により経過時間が基準時間を超えたと判定されると、補正係数を算出することを特徴とする請求項1記載の車両用燃費算出装置。 - 前記燃料タンク(7)内の燃料の残量が予め定められている基準範囲内にあるか否かを判定する残量判定部(10d)を備え、
前記補正係数算出部(10a)は、前記残量判定部(10d)により残量が規準範囲内にあると判定されると、補正係数を算出することを特徴とする請求項1または2記載の車両用燃費算出装置。 - 車両(1)の姿勢を検知する姿勢検知部(3a、10)と、
前記姿勢検知部(3a、10)で検知した車両(1)の姿勢が、予め定められている許容範囲内で水平であるか否かを判定する水平判定部(10e)と、を備え、
前記補正係数算出部(10a)は、前記姿勢判定部(3a、10)により車両(1)の姿勢が許容範囲内で水平であると判定されると、補正係数を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の車両用燃費算出装置。 - 車両(1)の姿勢を検知する姿勢検知部(3a、10)と、
前記姿勢検知部(3a、10)で検知した車両(1)の姿勢が、前回の補正係数の算出時と予め定められている許容範囲内で一致するか否かを判定する一致判定部と、を備え、
前記補正係数算出部(10a)は、前記一致判定部により車両(1)の姿勢が許容範囲内で一致すると判定されると、補正係数を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の車両用燃費算出装置。 - 前回の補正係数の算出時から給油があったか否かを判定する給油判定部(10f)を備え、
前記補正係数算出部(10a)は、前記給油判定部(10f)により給油がなかったと判定されると、補正係数を算出することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の車両用燃費算出装置。 - 前記補正係数算出部(10a)で算出された補正係数を時系列で複数記憶する記憶部(11)を備え、
前記補正係数算出部(10a)は、前記記憶部(11)に記憶されている複数の補正係数を用いて、燃費の算出に用いる補正係数を算出することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の車両用燃費算出装置。 - 外部の装置(9)と接続するためのインターフェース(5)を備え、
前記補正係数算出部(10a)で算出した補正係数を、前記外部の装置(9)に出力可能であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の車両用燃費算出装置。 - 外部の装置(9)と接続するためのインターフェース(5)を備え、
前記外部の装置(9)から補正係数を設定あるいは変更可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の車両用燃費算出装置。
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