JPH11318379A - 飲食品の風味改善方法および風味改善剤 - Google Patents

飲食品の風味改善方法および風味改善剤

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JPH11318379A
JPH11318379A JP10132966A JP13296698A JPH11318379A JP H11318379 A JPH11318379 A JP H11318379A JP 10132966 A JP10132966 A JP 10132966A JP 13296698 A JP13296698 A JP 13296698A JP H11318379 A JPH11318379 A JP H11318379A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飲食品の風味を改善するための方法および風
味改善剤を提供する。 【解決手段】 ヘスペリジン配糖体またはヘスペリジン
配糖体とヘスペリジンとの混合物を飲食品に添加するこ
とを特徴とする飲食品の風味の改善方法および風味改善
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘスペリジン配糖
体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混合物
を飲食品に添加することを特徴とする飲食品の風味の改
善方法および風味改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】現在
の食生活においては様々な種類の食品がそのまま、加工
して、または調理して飲食品として摂取されている。し
かしながら、一部の飲食品は、栄養学的に優れていて安
全性の面で問題のないものであっても、その飲食品の苦
味、渋味、酸味、青臭み、エグ味、その他の特異臭や特
異味などにより、飲食が制限されている。したがって、
苦味などの好まれていない風味を低減して、これらの飲
食品がより広範囲の人に受け入れられ、より広い用途に
用いられることが、バラエティに富んだ食生活を送るう
えで望まれている。
【0003】風味の改善が望まれている飲食品として以
下に示すようなものがあげられる。
【0004】グレープフルーツ、はっさく、夏みかんな
どの柑橘類は、さわやかな酸味を有し、好まれる果実の
一種であるが、これらを原料にした飲料、缶詰などの加
工食品は、特有の苦味を有するため、好まない人もい
る。工程中にイオン交換樹脂処理または酵素処理などを
施して苦味物質を除去または分解する方法があり一部実
現されている。しかしながら、イオン交換樹脂処理にお
いては、果汁中の他の有効成分をも吸着することにな
り、また設備投資が必要になる。酵素処理による分解も
製造工程を煩雑にし、ひいては生産性の低下となり生産
コストの上昇に繋がる。
【0005】レモンなどの果汁は、さわやかな酸味を有
し、スポーツの後の疲労を癒してくれるものとして多く
の飲料に使用されているが、その強い酸味のため果汁の
含有量を上げることができない。また小さな子供たちな
ど酸味を好まない人もいる。
【0006】一方、最近の健康志向からビタミンCを多
く含む飲食品が消費されているが、ビタミンCも強い酸
味を呈するため、嗜好の面からビタミンCの含有量を上
げることはできない。
【0007】トマト、ニンジンなどを原料とした野菜飲
料は健康志向を反映して多くの種類が販売されている
が、ほとんど甘味がない特有の味を呈しているため、多
くの人に好まれない。さらに最近は緑色野菜の混合汁を
原料にしたものが相当量販売されているが、これも特有
の青臭み、渋味を呈し、味の改良が望まれている。
【0008】コーヒー、紅茶は世界中の人々の代表的な
嗜好飲料であり、大部分の大人の人に受け入れられてい
るものの、特有の苦味、渋味を呈するため、一部の人か
ら避けられる要因になっている。これらの苦味、渋味に
ついて改良の余地がある。
【0009】最近の缶飲料の代表として、ウーロン茶、
日本茶など各種の茶を原料にした茶飲料があるが、特有
の渋味を有するため、改良の余地がある。
【0010】果実を原料にしたワインなどの果実酒およ
びリキュールは、原料の果実にもとづく酸味、渋味を有
し、メーカー各社によってこれを低減する工夫がなされ
ているものの完全には取り除くに至っていない。また、
より風味豊かな味が求められ、多様な味が求められてい
る。
【0011】生薬などを原料にした薬酒、健康ドリンク
は、原料からくる特有の苦味を有し、この苦味が女性を
含め若い人たちに嫌われる要因となっている。これらの
製品の需要層を広げるために苦味を低減することが必要
である。
【0012】健康食品も、風味ではなく健康を観点にし
て選ばれた素材を原料にしている。すなわち、生薬、D
HA、プロポリス、イチョウエキスなど好ましくない特
異的な味を呈する原料が多く、それが最大の欠点になっ
ている。
【0013】運動時の栄養補給をうたったスポーツドリ
ンクなどのミネラル含有飲料は、通常、塩化ナトリウ
ム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、乳酸カルシウム
といったミネラル塩を含む。しかし、これらの多くはそ
の含有量が多ければ多いほど特有のエグ味を呈する。よ
り飲みやすくするために味の改良が望まれている。
【0014】また、日本人は酢の味を好み、酢によって
食品の保存性を高める工夫をしてきた。千枚漬け、らっ
きょう漬けといった漬物は、これらの代表的な食品であ
るが、あまりにも強い酸味、酸臭のために好まない人も
多い。梅干に代表される梅加工品にも同様のことがいえ
る。
【0015】また、我が国には魚を原料にした食品が多
いが、ときとして魚の生臭みが、おいしさを半減する。
魚肉ソーセージ、かまぼこなどの魚肉練製品や明太子、
イクラといった魚卵製品においても魚臭が強いために嫌
う人が多い。また、我が国では多くの水産系調味料が使
用されているが、魚臭が完全に除去されていないために
これらの水産系調味料の用途が限られている。
【0016】また、ビール酵母エキスは、ポピュラーな
天然調味料として、加工食品に多く使用されており、事
実、その調味効果も高い。しかし、ビール酵母独特の特
異な味と臭みを合わせ持っているため、使用用途、使用
量に限りがある。また、食品蛋白を酵素分解したペプチ
ド系調味料も使用されているが、酵素分解によって苦味
ペプチドが生産されてしまうため、調味料としての商品
価値を下げている。これら以外においても、天然動植物
を原料にしたものには、苦味などの調味料として好まれ
ない味を含むことが多く、何らかの味の改善が必要とな
る。
【0017】また香辛野菜であるニンニクは、一種の香
辛料として、中華料理、キムチなどに多く使用されてい
る。それだけでなく、ニンニクの生理効果が解明されつ
つある今日では、ニンニクの漬物など直接食する商品も
多く販売されている。しかし、ニンニクの強烈な臭みと
味が、食の妨げになることは明白であり、常にこれらの
改善が望まれている。ガーリックと呼ばれる調味料製品
においてもより一層の味の改良が望まれている。これら
以外にも、香辛料を多く使用するラーメン、カレー、唐
辛子を多く使用するエスニック食品などの香辛料を利用
した食品において、多様な味づくりと共に、よりおいし
くするために、風味改善が望まれている。
【0018】また、ビタミン類、とくにビタミンB1
導体には、BTDS(o−ベンゾイルチアミンジスルフ
ィド)などの強い苦味を呈するものがあり、またはビタ
ミンB1ラウリル硫酸塩などのビタミンB1臭の強いもの
もある。この苦味、特異臭のために、用途、使用量が限
定されている。
【0019】チョコレートおよびココアなどのカカオ製
品の原料となるカカオマスは、原料のカカオ豆からくる
酸味および渋味が残っているものが多く、ときとして最
終製品であるチョコレート、ココアなどのカカオ製品の
風味を損なうことがある。この酸味および渋味が軽減さ
れることによってより風味豊かなチョコレート、ココア
などのカカオ製品を作ることができる。
【0020】またハチミツ製品においても、わずかなが
らも特異な刺激味、いがらっぽさがあり、嫌う人も多
い。
【0021】また、日本独特の食品である納豆は発酵食
品であるゆえに独特の風味を有しているが、この風味で
ある納豆臭さを嫌う人も多い。
【0022】牛乳および乳製品は、ホエーからくる独特
のフレーバーを有する。いわゆる「乳臭い」におい、味
であるが、日本人には、このにおい、味を受けつけない
人も多く、この「乳臭さ」が改善されれば、牛乳・乳製
品の消費量が大きく変わると予想される。
【0023】また、今やたくさんの日本人がビールを好
み、世界でも有数のビール大国になった。このビール
は、主に原料ホップからくる独特の苦味を有し、これが
ビールのおいしさの決め手ともいわれているが、一方
で、20〜40代の女性など、この苦味を好まず、ワイ
ン、ウイスキー、日本酒を選ぶという人も多い。
【0024】また、特許第2628468号明細書に
は、アスパルテーム、ステビア、シュクラロースおよび
(または)アセスルファムKなどの高甘味度甘味料の嗜
好的に好ましくない後味として持続する甘味を抑制する
目的で、前記高甘味度甘味料にヘスペリジン系化合物を
添加することが記載されている。前記ヘスペリジン系化
合物としては、グルコースなどをヘスペリジンに対して
等モル以上付加したグルコシルヘスペリジンなどのヘス
ペリジン誘導体が開示されている。しかしながら、ヘス
ペリジン誘導体を添加しても嫌味や苦味、異味は変わら
なかったということが記載されている。また、特定の高
甘味度甘味料の特殊な甘味持続を抑えるというもので、
他の甘味料などには有効でないことが記載されている。
【0025】一方、ヘスペリジン配糖体については、特
開平7−241181号公報に可溶化ヘスペリジンが着
色料および(または)ビタミンを含む食品などを安定化
することが記載されており、日本食品科学工学会誌、Vo
l.42、No.5、p.376〜382(1995)およびBiosci. Biotec
h. Biochem., 58(11)、1990-1994(1994)にはヘスペリ
ジングリコシド類が天然着色料を紫外線から保護するこ
とが記載されている。
【0026】また、特開平8−80177号公報、日本
食品科学工学会誌、Vol.45、No.3、p.186〜191(1998)
および食品工業Vol.40、No.2、p.52(1997)には、温州
みかん缶詰においてヘスペリジン配糖体がヘスペリジン
による白濁沈殿を防止することが記載されている。
【0027】また、特開平7−241181号公報に
は、着色料および(または)ビタミンを含む食品に可溶
性ヘスペリジンを添加して、食品の安定化をはかること
が記載されている。しかしながら、前記の技術はいずれ
も味の改善を目的として、ヘスペリジン配糖体などを使
用したものではなく、また、その使用やヘスペリジン配
糖体自体による異味などによって、当該食品の味に悪影
響が及ばない旨の記載はあるものの、好ましくない味を
積極的に改善することへの動機付けとなる記載はない。
【0028】ヘスペリジン配糖体を用いて種々の飲食品
の風味を改善することは、高甘味度甘味料の甘味の持続
を抑制する以外、今まで知られていなかった。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記飲食
品の苦味、渋味、酸味、青臭み、エグ味、その他特異臭
や特異味などの好ましくない味や臭いを低減し、風味を
改善するため鋭意検討した結果、これらの飲食品にヘス
ペリジン配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジ
ンとの混合物を添加したばあい、飲食品の風味が改善さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0030】また本発明者らは、ヘスペリジン配糖体が
共存することにより、水難溶性のヘスペリジンが可溶化
し、ヘスペリジン配糖体とほぼ同等の風味改善効果を発
揮することをも見出した。
【0031】すなわち本発明は、ヘスペリジン配糖体ま
たはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混合物を飲
食品に添加することを特徴とする飲食品の風味の改善方
法に関する。
【0032】より詳細には、以下のごとき前記記載の方
法に関する。
【0033】(1)飲食品が柑橘類加工品であり、その
苦味または酸味などが低減されるものである方法、
(2)飲食品が野菜飲料であり、その青臭み、渋味また
は(トマトを原料とするばあいなどの)酸味が低減され
るものである方法、(3)飲食品がコーヒー、紅茶、茶
またはそれらを含有する飲食品であり、その渋味または
苦味などが低減されるものである方法、(4)飲食品が
果実酒であり、その酸味または渋味などが低減されるも
のである方法、(5)飲食品が生薬類含有飲食品であ
り、その苦味、渋味または特異臭(薬臭)が低減される
ものである方法、(6)飲食品がミネラル含有飲料であ
り、そのエグ味が低減されるものである方法、(7)飲
食品が酢製品または梅加工品であり、その酸味および酸
臭が低減されるものである方法、(8)飲食品が水産加
工品であり、その特異臭(魚臭、生臭みまたは磯臭)が
低減されるものである方法、(9)飲食品が天然調味料
またはそれを含有する飲食品であり、その苦味、特異
臭、特異味などが低減されるものである方法、(10)飲
食品が香辛野菜、香辛料またはそれらを含有する飲食品
であり、その特異臭、特異味などが低減されるものであ
る方法、(11)飲食品がビタミン類含有飲食品であり、
その酸味、苦味または特異臭(ビタミン臭)などが低減
されるものである方法、(12)飲食品がカカオ製品であ
り、その酸味または渋味などが低減されるものである方
法、(13)飲食品がハチミツ製品であり、そのエグ味ま
たはいがらっぽい味が低減されるものである方法、(1
4)飲食品が納豆であり、その特異臭(納豆臭さ)が低
減されるものである方法、(15)飲食品が牛乳および乳
製品であり、その特異臭(乳臭さ)が低減されるもので
ある方法、(16)飲食品がビールであり、その苦味が低
減されるものである方法に関する。
【0034】また本発明は、ヘスペリジン配糖体または
ヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混合物を有効成
分とする飲食品の風味改善剤に関する。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明でいう「飲食品」とは、天
然に存在する動植物、微生物もしくはそれらに由来する
代謝産物や成分などを含む食品(生鮮食品、加工食
品)、飲料、調味料、香辛料、その他、飲食に供するこ
とのできるものをいう。
【0036】本発明の風味改善方法が適用される飲食品
としては、柑橘類加工品、野菜飲料、コーヒー・紅茶・
茶もしくはそれらを含有する飲食品、果実酒、生薬類含
有飲食品、ミネラル含有飲料、酢製品・梅加工品、水産
加工品、天然調味料、香辛野菜・香辛料もしくはそれら
を含有する飲食品、ビタミン類含有飲食品、カカオ製
品、ハチミツ製品、納豆、牛乳・乳製品、ビールなどの
飲食品があげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0037】これらの中で、好ましくは、柑橘類加工
品、野菜飲料、コーヒー・紅茶・茶もしくはそれらを含
有する飲食品、生薬類含有飲食品、酢製品・梅加工品、
水産加工品、天然調味料、香辛野菜・香辛料もしくはそ
れらを含有する飲食品、ビタミン類含有飲食品、カカオ
製品、ハチミツ製品、納豆、牛乳・乳製品およびビール
などの飲食品の風味が良好に改善される。
【0038】また、より好ましくは、柑橘類加工品、野
菜飲料、コーヒー・紅茶・茶もしくはそれらを含有する
飲食品、生薬類含有飲食品、天然調味料、香辛野菜・香
辛料もしくはそれらを含有する飲食品、カカオ製品、ハ
チミツ製品、牛乳・乳製品およびビールなどの飲食品の
風味が良好に改善される。
【0039】また、とくに好ましくは、柑橘類加工品、
野菜飲料、生薬類含有飲食品、カカオ製品およびハチミ
ツ製品などの飲食品の風味が良好に改善される。
【0040】本発明でいう「風味の改善」とは、飲食品
の苦味、渋味、酸味、エグ味、いがらっぽい味、その他
の特異味(ビタミンの味、ペプチドの味、酵母の味、魚
の生臭い味など)などの呈味、青臭み、酸臭、その他の
特異臭(薬臭、魚の生臭み、魚臭、磯臭、酵母臭、ニラ
・ニンニクの臭み、ビタミン臭、納豆の臭み、乳臭さな
ど)などの臭み、ならびにフレーバー、発酵臭を包含す
る風味の改善をいう。なお、高甘味度甘味料の後味残存
の改善は、本発明にいう風味改善には含まない。ここに
記載した「高甘味度甘味料」とは、アスパルテーム、ス
テビア、ステビオサイド、シュクラロースおよびアセス
ルファムKをいう。
【0041】たとえば、本発明の方法が適用される苦味
を有する飲食品としては、柑橘類加工品、コーヒー・紅
茶・茶もしくはそれらを含有する飲食品、生薬類含有飲
食品、天然調味料、ビタミン類(ビタミンB類など)含
有飲食品、ビールなどの飲食品があげられる。
【0042】渋味を有する飲食品としては、野菜飲料、
コーヒー・紅茶・茶もしくはそれらを含有する飲食品、
果実酒、生薬類含有飲食品、カカオ製品、(トマトなど
を原料とする)野菜飲料などの飲食品があげられる。
【0043】酸味を有する飲食品としては、柑橘類加工
品、果実酒、酢製品・梅加工品、ビタミン類(ビタミン
C)含有飲食品、カカオ製品などの飲食品があげられ
る。
【0044】青臭みを有する飲食品としては、野菜飲料
などの飲食品があげられ、エグ味を有する飲食品として
は、ミネラル含有飲料、ハチミツ製品などの飲食品があ
げられる。
【0045】本発明の方法は、とりわけ苦味、渋味、酸
味、青臭みまたはエグ味などの低減において良好な風味
改善を示す。とくに、柑橘類加工品、野菜飲料、生薬類
含有飲食品、カカオ製品およびハチミツ製品などにおけ
る苦味、渋味、酸味、青臭みまたはエグ味などの低減
(たとえば、柑橘類加工品、生薬類含有飲食品などの苦
味の低減、野菜飲料、生薬類含有飲食品、カカオ製品な
どの渋味の低減、柑橘類加工品、カカオ製品、(トマト
などを原料とする)野菜飲料などの酸味の低減、野菜飲
料などの青臭みの低減、ハチミツ製品などのエグ味の低
減)において良好な風味改善を示す。
【0046】ヘスペリジンはビタミンPとして古くから
知られており、食品、医薬品など広い範囲で使用されそ
の安全性が確認されている。また、その配糖体は、食品
工業vol.40,No.2 P.52に記載されているように体内で容
易に分解されてヘスペリジンとなる。すなわちヘスペリ
ジン配糖体もヘスペリジン同様その安全性が保証されて
いる。
【0047】本発明で用いるヘスペリジン配糖体は、ヘ
スペリジンのグルコースの4位の位置にグルコースがα
−1,4結合で結合した化合物、そのグルコースの4位
にさらにグルコースがα−1,4結合で1〜20個結合
した各化合物またはその混合物である。ヘスペリジン配
糖体は、ヘスペリジンおよびデキストリンを原料に糖転
移酵素を作用させて製造することができる(特開平7−
107972号公報参照)。用いる酵素は、糖転移酵素
であればいずれのものでもよいが、アルカリ域で不安定
な酵素を用いると酵素が失活しやすく収率が落ちるの
で、好ましくは、特開平7−107972号公報におけ
るように、アルカリ耐性のサイクロデキストリン合成酵
素(サイクロデキストリングルカノトランスフェラー
ゼ)を用いるのがよい。
【0048】ヘスペリジン配糖体は、精製処理を繰り返
すことによって、純度がほぼ100%の精製ヘスペリジ
ン配糖体として得ることができる。しかしながら、本発
明で用いるヘスペリジン配糖体は、製造原料からくる未
反応のヘスペリジンまたはデキストリンなどが混在した
組成物でもかまわない。精製されたヘスペリジン配糖体
自体は、ほとんど無味無臭である。
【0049】ヘスペリジン配糖体は水に対して易溶性で
あり、ヘスペリジンの数百倍溶解するが、ヘスペリジン
自体は難溶性でほとんど水に溶けない。したがって、ヘ
スペリジン自体に風味改善効果を期待することは難しい
が、ヘスペリジン配糖体が共存することにより、ヘスペ
リジンの可溶化が可能となり、ヘスペリジン配糖体とほ
ぼ同等の風味改善効果を発揮することができる。たとえ
ば、苦味低減においては、ヘスペリジン0.3重量部と
ヘスペリジン配糖体0.7重量部との混合物は、ヘスペ
リジン配糖体1重量部とほぼ同じ苦味低減効果を発揮し
た。
【0050】通常のヘスペリジン配糖体の製造において
は、ヘスペリジンを10〜50重量%(以下、%とい
う)含む混合物が得られることが多いが、この混合物
は、ヘスペリジン配糖体単独のものと同等の効力のある
ものとして本発明に使用することができる。
【0051】本発明で用いるヘスペリジン配糖体とヘス
ペリジンとの混合物は、とくに限定されないが、ヘスペ
リジン配糖体の製造でえられるヘスペリジンを含有する
混合物をそのまま、またはヘスペリジン配糖体とヘスペ
リジンとを混合したものなどを用いることができる。
【0052】ヘスペリジンはたとえば、柑橘類の果皮ま
たは果汁よりアルカリ水溶液で抽出することにより得ら
れる。食品添加物(既存添加物)として市販されている
ヘスペリジンも使用することができる。
【0053】本発明で用いるヘスペリジン配糖体とヘス
ペリジンとの混合物において、ヘスペリジン配糖体の含
有量は混合物全体に対して20%以上、好ましくは50
%以上、より好ましくは70%以上である。ヘスペリジ
ン配糖体の量が前記範囲より少ないばあい、ヘスペリジ
ン配糖体混合物の溶解度が著しく悪くなり好ましくな
い。
【0054】本発明の風味改善方法において、ヘスペリ
ジン配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンと
の混合物の添加量および添加方法は、各飲食品の種類に
よって適宜選択することができる。通常、添加量は、飲
食品に対して0.001〜10%であり、好ましくは0.01〜5
%、より好ましくは0.02〜2%、とくに好ましくは0.02
〜1.0%である。添加量が前記範囲より少ないばあい、
目的とする風味改善効果がえられず、前記範囲より多い
ばあい、飲食品本来の味が損なわれたり、ヘスペリジン
配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混
合物中に微量に存在する未精製物の味により風味が損な
われたりする。
【0055】ヘスペリジン配糖体またはヘスペリジン配
糖体とヘスペリジンとの混合物の飲食品への添加は、果
汁など風味改善を必要とする飲食品に混合して行なう。
加工食品のばあい、風味改善を必要とする原料に直接混
合することが望ましいが、混合が困難であるとき、風味
改善を必要とする原料に接触させることさえ可能であれ
ば、その他の原料に混合したり、飲食品をヘスペリジン
配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混
合物の溶液に浸漬したり、あるいは飲食品にヘスペリジ
ン配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの
混合物の溶液を噴霧してもかまわない。
【0056】なお、ヘスペリジン配糖体またはヘスペリ
ジン配糖体とヘスペリジンとの混合物の飲食品への添加
は粉末の形態で行なっても、水、アルコールなどの溶媒
に溶解した状態で行なってもよい。ヘスペリジン配糖体
またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混合物は
前述のように風味改善を必要とする飲食品に接触させる
ことが可能であれば、飲食品の製造工程のあらゆる時点
で添加することができる。加工食品においては、通常、
工程の初期段階、原料調合時に添加するが、果汁のよう
にヘスペリジン配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘス
ペリジンとの混合物を飲食品に均一に混合させることが
可能であれば、加熱工程などが終了した最終段階で添加
してもかまわない。
【0057】本発明における飲食品の風味改善として
は、たとえばつぎのようなものがあげられる。
【0058】1.柑橘類加工品の風味改善(苦味、酸味
などの低減) 柑橘類加工品とは、たとえばグレープフルーツ、夏みか
ん、はっさく、スウィーティー、ブンタン、ライム、レ
モン、キウイフルーツなどの原料柑橘類を加工した飲食
品である。その加工形態としては果汁、果汁含有飲料、
ゼリー、ピューレー、ジャム、マーマレード、缶詰、冷
菓、キャンデー、フルーツケーキ、フルーツソースなど
があげられる。これら柑橘類加工品は、原料となる柑橘
類に由来する苦味や酸味などが強く、それらの低減が望
まれるばあいがある。
【0059】たとえば、グレープフルーツ、夏みかん、
はっさく、スウィーティー、ブンタンなどを原料として
用いた柑橘類加工品(その具体例としては、たとえばグ
レープフルーツ果汁、前記果汁含有飲料およびゼリー、
夏みかん果汁、前記果汁含有飲料およびゼリー、はっさ
く果汁、前記果汁含有飲料およびゼリー、夏みかん缶
詰、はっさく缶詰、柑橘類ジャム、柑橘類マーマレー
ド、柑橘類冷菓、柑橘類を使ったフルーツケーキ、キャ
ンデー、フルーツソース、ぽん酢などの柑橘系調味料な
どがあげられる)は、しばしば苦味の低減が望まれ、こ
れらの苦味を低減して風味を改善できる。また、ライ
ム、レモン、キウイフルーツなどを原料として用いた柑
橘類加工品(とくにレモン果汁などの果汁含有飲料)
は、しばしば酸味の低減が望まれ、これらの酸味を低減
して風味を改善できる。
【0060】2.野菜飲料などの風味改善(渋味、青臭
み、酸味などの低減) 野菜飲料とは、野菜を押しつぶすかもしくは磨砕もしく
は粉砕し、得た汁を主原料にした飲料をいう。その具体
例としては、たとえばトマトジュース、ニンジンジュー
ス、セロリ、レタス、ブロッコリー、コマツナ、ホウレ
ンソウ、パセリ、大根葉などの緑色野菜のジュースおよ
びこれらの混合ジュース、ならびに豆乳などがあげられ
る。原料野菜からくるこれらの青臭みまたは渋味を低減
し、風味を改善する。またトマトを原料とする場合には
それからくる青臭さ(生臭さ)の他、酸味を低減して風
味を改善する。
【0061】3.コーヒー、紅茶、茶またはそれらを含
有する飲食品の風味改善(渋味または苦味などの低減) コーヒーまたはコーヒー含有飲食品としては、たとえば
コーヒー牛乳、缶入りコーヒー、缶入りミルクコーヒ
ー、コーヒーゼリー、コーヒー入りアイスクリームなど
があげられる。紅茶または紅茶含有飲食品としては、た
とえば缶入り紅茶、缶入りミルク紅茶、紅茶ゼリー、紅
茶キャンデーなどがあげられる。茶または茶含有飲食品
としては、たとえばウーロン茶、どくだみ茶、はと麦
茶、ギムネマ茶、杜仲茶、煎茶、玉露、抹茶、番茶、ほ
うじ茶、玄米茶、麦茶、はぶ茶、抹茶ゼリー、茶入りキ
ャンデー、抹茶入りアイスクリームおよびこれらの混合
物などがあげられる。これらの苦味または渋味を低減
し、風味を改善する。
【0062】4.果実酒などの風味改善(酸味または渋
味などの低減) 本発明でいう果実酒とは、果汁または果実を原料として
製造したアルコール飲料をいい、その具体例としては、
たとえばワインやリンゴ酒など、あるいは焼酎その他の
アルコールに果実成分を浸漬して抽出した梅酒、ナシ
酒、イチゴ酒、レモン酒、みかん酒などのリキュール酒
などがあげられる。これらの酸味または渋味を低減し、
風味を改善する。
【0063】5.生薬類含有飲食品の風味改善(苦味、
渋味、特異臭(薬臭)などの低減) 生薬類を含有する飲食品としては、たとえば、薬酒、健
康食品、健康飲料などがあげられる。薬酒は、生薬を焼
酎、アルコール、みりんなどで抽出し、砂糖などで味を
調整した酒をいい、薬事法の適用を受け薬効を表示でき
る薬用酒と、薬事法の適用を受けず薬効を表示しない薬
味酒がある。健康食品は、健康の維持・増進を目的とし
た食品、または健康の維持・増進を積極的に提示した食
品あるいはそれらの素材を含有する食品を指し、生薬類
などを含むことが多い。健康飲料は、医薬ドリンク剤を
含め20〜250ml容の小瓶に入った飲料をいう。
【0064】これら飲食品は、含有する生薬類(生薬、
カキエキス、イチョウエキス、甜茶エキス、プロポリ
ス、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサ
ペンタエン酸)など)からくる特有の苦味、渋味または
特異臭(薬臭など)を有する。これら苦味、渋味または
特異臭(薬臭など)を低減して風味を改善することがで
きる。
【0065】6.ミネラル含有飲料の風味改善(エグ味
の低減) ミネラル含有飲料スポーツドリンクには通常、ナトリウ
ム、マグネシウム、カリウム、カルシウムまたは鉄など
のイオンなどのミネラルが含まれている。このミネラル
からくるミネラル含有飲料のエグ味を低減する。
【0066】7.酢製品および梅加工品の風味改善(酸
味、酸臭などの低減) 酢製品としては、たとえば酢漬け漬物(千枚漬け、らっ
きょう漬けなど)、ぽん酢、味つけぽん酢、おしゃぶり
こんぶ、黒酢などの健康酢、ドレッシング、酢昆布、さ
ばずしなどのすし類などがあげられる。梅加工品として
は、梅酢、梅干、梅キャンデー、プラムケーキ、梅ジュ
ースなどがあげられる。これらのあまりにも強い酸味ま
たは酸臭を低減する。
【0067】8.水産加工品の風味改善(特異臭(魚
臭、生臭みまたは磯臭)などの低減) 水産加工品としては、たとえば魚肉ソーセージ、ちく
わ、かまぼこ、はんぺん、さつま揚げおよびつみれなど
の水産練製品、明太子、イクラ、スジコ、カズノコなど
の魚卵製品、みりん干し、煮干し、子持ちししゃも、ス
ルメなどの魚介乾製品、イカ塩辛、ウニクラゲ、小魚、
岩のりなどのつくだ煮類、もずく、焼のり、味付海苔、
海草サラダ、塩こんぶ、カニみそ、カツオエキス、ナン
プラー(魚醤)などの水産系調味料、DHAもしくはこ
れを含有する飲食品、EPAもしくはこれを含有する飲
食品などがあげられる。これらの特異臭(魚臭、生臭み
または磯臭など)を低減する。
【0068】9.天然調味料またはそれを含有する飲食
品の風味改善(苦味、特異臭、特異味などの低減) 天然調味料としては、たとえば動植物および酵母の抽出
エキスまたは分解エキスを原料とした調味料などがあげ
られる。これらの特異味(酵母の味など)、特異臭(酵
母臭など)または苦味などを低減してフレーバーを改良
し、風味を改善する。
【0069】10.香辛野菜、香辛料またはそれらを含有
する飲食品の風味改善(特異臭、特異味の低減など) 香辛野菜としては、たとえばニンニク、ニラ、唐辛子、
セロリ、パセリ、セリ、ネギ、タマネギ、ミョウガ、ワ
サビ、ショウガ、シソなどがあげられ、香辛料として
は、たとえば唐辛子、芥子、ガーリック、胡椒、山椒、
ワサビ、シナモン、ジンジャー、パプリカ、ターメリッ
ク、クミン、カレー粉、オールスパイス、ナツメグ、ハ
ッカなどがあげられる。香辛野菜、香辛料またはそれら
を含有する飲食品の具体例としては、たとえばキムチ、
ニンニクスープなどのニンニク利用食品、唐辛子利用食
品、レトルトカレー、カレールウ、調味ガーリック、ギ
ョウザ、ラーメン、激辛ポテトチップ、わさび漬け、豆
板醤、ガーリック調味料、ねりからし、タバスコ、マス
タード、ソース類、焼肉たれなどの調味料類などがあげ
られる。これらの特異臭、特異味を低減して風味を改善
する。
【0070】11.ビタミン類含有飲食品の風味改善(酸
味、苦味、特異臭(ビタミン臭)などの低減) ビタミン類としては、ビタミンCやビタミンB類があげ
られる。ビタミンCは、たとえば清涼飲料水や、高炭酸
清涼飲料にしばしば用いられる。ビタミンCを高含量含
む飲食品に対しては、ビタミンCに由来する酸味を低減
することにより、風味を改善できる。
【0071】ビタミンB類としては、たとえばBTDS
(o−ベンゾイルチアミンジスルフィド)、ビタミンB
1ラウリル硫酸塩などのビタミンB1誘導体、ビタミンB
2、ビタミンB6、ビタミンB12などがあげられる。ビタ
ミンB類は、たとえば清涼飲料水、高炭酸清涼飲料、ス
ポーツドリンク、栄養ドリンク、栄養タブレット、その
他栄養表示食品に用いられる。ビタミンB類を高含量含
む飲食品に対しては、ビタミンB類に由来する苦味、特
異臭(ビタミン臭)を低減することにより風味を改善で
きる。
【0072】12.カカオ製品の風味改善(酸味または渋
味などの低減) カカオ製品としては、チョコレートおよびコーティング
チョコレート、ココアおよびこれらを利用した製品があ
げられる。原料のカカオ豆に由来する酸味または渋味を
改善する。
【0073】13.ハチミツ製品の風味改善(エグ味また
はいがらっぽい味などの低減) ハチミツ製品としては、ハチミツ、ハチミツソース、ハ
チミツを含有するシロップなどがあげられる。これらハ
チミツ製品の原料ハチミツに由来するエグ味およびいが
らっぽい味を低減する。
【0074】14.納豆の風味改善(特異臭(納豆臭さ)
の低減) 納豆の納豆臭さを低減する。
【0075】15.牛乳および乳製品の風味改善(特異臭
(乳臭さ)の低減) 牛乳および乳製品としては、牛乳、バター、チーズなど
があげられる。含有するホエーからくる乳臭さを低減す
る。
【0076】16.ビールの風味改善(苦味の改善) ビールの原料であるホップに由来する苦味を低減する。
【0077】本発明にしたがって改善される風味の原因
物質として、ナリシジン、リモノイド、カフェイン、ビ
タミン類、苦味アミノ酸、苦味ペプチド、ホップ(フム
ロン、ルプロン)などの苦味物質、ビタミンC、クエン
酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リン酸
などの酸味物質、タンニン酸、タンニン系物質などの渋
味物質、カプサイシン、ソラニン、ピペリン、ショウガ
オール、サンショオール、アリルイソチオシアネートな
どの辛味物質、ならびにcis−3−ヘキセナールなどの
青臭み原因物質、酢酸などの酸臭原因物質などがあげら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0078】本発明の風味改善剤は、ヘスペリジン配糖
体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混合物
を有効成分とするものである。ヘスペリジン配糖体また
はヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混合物は、前
述した本発明の風味改善方法で用いられるものを用いる
ことができる。
【0079】本発明の風味改善剤におけるヘスペリジン
配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンとの混
合物の含有量は、1〜100%、精製コストが抑えられる
ため、好ましくは5〜85%、より好ましくは10〜50%で
ある。
【0080】本発明の風味改善剤の形態は、粉末、顆
粒、キューブ、ペースト、液体などいずれの形態でもよ
い。
【0081】本発明の風味改善剤の製造は、たとえば、
ヘスペリジン配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペ
リジンとの混合物を単独で、またはほかの添加剤ととも
に、通常の技術を用いて所望する形態にすることができ
る。前記添加剤は、所望する形態に応じて選択されたも
のを用い、その具体例としては、たとえば粉末や顆粒と
するばあいには、澱粉、デキストリン、豆乳といった糖
類、粉乳、カゼイン、ホエイ、大豆プロテインといった
乳成分、蛋白質があげられる。キューブやペーストとす
るばあいには、前記の糖質、蛋白系のものの他に動植物
油脂などの素材があげられる。液体とするばあいには、
水のほか、エチルアルコール、ソルビトール、液糖、乳
化剤、動植物油脂などがあげられる。
【0082】本発明の風味改善剤の使用量は、ヘスペリ
ジン配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘスペリジンと
の混合物の量が適用する飲食品に対して0.001〜10%、
好ましくは0.01〜5%、より好ましくは0.02〜2%、と
くに好ましくは0.02〜1.0%となるような量である。使
用量が前記範囲より少ないと目的とする風味改善効果が
得られず、前記範囲より多いと飲食品本来の味が損なわ
れたりヘスペリジン配糖体またはヘスペリジンとヘスペ
リジン配糖体との混合物中に微量に存在する未精製物の
味により、風味が損なわれたりする。
【0083】本発明の風味改善剤は、前述した本発明の
風味改善方法を適用するのと同様の飲食品に適用するこ
とができる。
【0084】本発明の風味改善剤は、前述した本発明の
風味改善方法において、ヘスペリジン配糖体またはヘス
ペリジン配糖体とヘスペリジンとの混合物を添加するの
と同様にして使用することができる。
【0085】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明するが、
本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
なお実施例中%はほかにことわりのない限り重量%を表
す。また、実施例1で用いたヘスペリジン配糖体は、ヘ
スペリジンにグルコースが1〜20個結合したもの(そ
の大部分はグルコース数1〜5個のもの)の混合物であ
り、ヘスペリジン配糖体の含有量は100%である。実
施例2〜26で用いた「ヘスペリジン配糖体混合物」
は、ヘスペリジン配糖体(ヘスペリジンにグルコースが
1〜20個結合したもの(その大部分はグルコース数1
〜5個のもの)の混合物)約70%とヘスペリジン約3
0%との混合物である。
【0086】実施例1(ヘスペリジン配糖体による苦
味、渋味、酸味、青臭みの低減) 苦味、渋味、酸味、青臭みについて、標準溶液を調製
し、ヘスペリジン配糖体(純度:100%)を用いてそ
れぞれの風味に対するヘスペリジン配糖体の軽減効果を
調べた。評価は評点法(5点法)により行ない、評価基
準は表1に示すとおりである。
【0087】
【表1】
【0088】(苦味)苦味の標準溶液としてナリンジン
0.1%水溶液を調製した。
【0089】この水溶液を同重量ずつ4つに分配し、そ
のうちの1つには何も添加せず、残り3つにはそれぞれ
ヘスペリジン配糖体を0.1、0.5、1.0%添加し
た。11人の専門パネルによって室温でその苦味を判定
した。その結果、無添加のナリンジン0.1%水溶液に
比較して、添加率0.1%で有意に(危険率1%)苦味
が軽減しているのが確認されたが、添加率が大きくなる
につれその効果は増大した。
【0090】(渋味)渋味の標準溶液としてタンニン酸
0.1%水溶液を調製した。タンニン酸の閾値は一般に
0.01%であり、この水溶液の濃度はかなり渋いレベ
ルのものである。この水溶液を同重量ずつ4つに分配
し、そのうちの1つには何も添加せず、残り3つにはそ
れぞれ、ヘスペリジン配糖体を0.1、0.5、1.0
%添加した。11人の専門パネルによって室温でその渋
味を判定した。その結果、無添加のタンニン酸0.1%
水溶液に比較して、添加率0.1%で有意に(危険率5
%)渋味が軽減しているのが確認されたが、添加率が大
きくなるにつれその効果は増大した。
【0091】(酸味)酸味の標準溶液としてクエン酸
0.1%水溶液を調製した。クエン酸の閾値は一般に0.
0025%であり、この水溶液の濃度はかなり酸味の強いレ
ベルのものである。この水溶液を同重量ずつ4つに分配
し、そのうちの1つには何も添加せず、残り3つにはそ
れぞれヘスペリジン配糖体を0.1、0.5、1.0%
添加した。11人の専門パネルによって室温でその酸味
を判定した。その結果、無添加のクエン酸0.1%水溶
液に比較して、添加率0.1%で有意に(危険率5%)
酸味が軽減しているのが確認された。
【0092】(青臭み)青臭みの標準溶液としてcis−
3−ヘキセナールの0.01%水溶液を調製した。cis
−3−ヘキセナールの閾値はパネルの評価では概ね0.00
01%であり、この水溶液の濃度は非常に青臭く飲みづら
いレベルのものである。この水溶液を同重量ずつ4つに
分配し、そのうちの1つには何も添加せず、残り3つに
はそれぞれヘスペリジン配糖体を0.1、0.5、1.
0%添加した。11人の専門パネルによって室温でその
青臭みを判定した。その結果、無添加のcis−3−ヘキ
セナール0.01%水溶液に比較して、添加率0.5%
で有意に(危険率5%)青臭みが軽減しているのが確認
されたが、添加率が大きくなるにつれその効果は増大し
た。
【0093】それぞれの評価結果を評点平均値により表
2に示す。ヘスペリジン配糖体添加群と無添加群との有
意差検定はt検定により行なった。また無添加群と添加
群および添加群どうしを比較してt検定により有意差検
定を行なった。その結果を表3に示す。
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】実施例2(ヘスペリジン配糖体混合物によ
る苦味、渋味、酸味、青臭みの低減) ヘスペリジン配糖体:ヘスペリジン=70:30(重量
比)のヘスペリジン配糖体混合物を調製し、実施例1と
同様にして苦味、渋味、酸味、青臭みについて、ヘスペ
リジン配糖体混合物の軽減効果を調べた。
【0097】その結果、苦味標準溶液に対しては、混合
物として添加率0.1%で有意に苦味が低減した。渋味
標準溶液に対しては、混合物として添加率0.1%で有
意に渋味が低減した。酸味標準溶液に対しては、混合物
として添加率0.1%で有意に酸味が減少した。青臭み
標準溶液に対しては、混合物として添加率0.5%で有
意に青臭みが低減した。すなわち、ヘスペリジン配糖
体:ヘスペリジン=70:30のヘスペリジン配糖体混
合物は、ヘスペリジン配糖体(純度:100%)と同等
の風味改善効果を示した。
【0098】実施例3(柑橘類加工品の風味改善;苦味
の低減) グレープフルーツ(アメリカ・フロリダ産)を皮むき
後、ジューサーにて搾汁を行ない、グレープフルーツ果
汁をえた。この果汁を同重量ずつ3区分に分配し、A区
分にはブランクとして何も添加せず、B区分にはヘスペ
リジン配糖体混合物を0.05%添加し、C区分にはヘ
スペリジン配糖体混合物を0.2%添加した。これらの
果汁を、90〜95℃、5分の加熱を行った後、約20
℃に冷却した。このモデル果汁の苦味を、10人の専門
パネルによって評点法により評価した。
【0099】評価基準は表4に示すとおりであり、10
人のパネルの評点から評点平均値を求め、苦味の強さを
評価した。すなわち、数値が高いほど苦味が強いことを
示す。評価結果を表5に示す。
【0100】
【表4】
【0101】
【表5】
【0102】ヘスペリジン配糖体混合物を添加したBお
よびC区分は、明らかに苦味が減少していた。添加率
0.2%のC区分は、無添加のA区分の強い苦味が消え
ていたが、添加率0.05%のB区分でも、明らかに苦
味の減少が認められた。
【0103】実施例4(柑橘類加工品の風味改善;苦味
の低減) 実施例3と同様にしてはっさく(和歌山産)からはっさ
く果汁を調製した。実施例3と同様にして、ヘスペリジ
ン配糖体混合物を添加し加熱、冷却(約20℃)後、苦
味の評価を行なった。評価結果を表6に示す。
【0104】
【表6】
【0105】ヘスペリジン配糖体混合物を添加したBお
よびC区分は、明らかに苦味が減少していた。
【0106】実施例5(柑橘類加工品の風味改善;酸味
の低減) 実施例3と同様にしてレモン(アメリカ、サンキスト
(Sunkist)社製)からレモン果汁を調製した。実施例
3と同様にして、ヘスペリジン配糖体混合物を添加し
た。えられたA、BおよびCの3区分の果汁(約20
℃)について、10人の専門パネルに、酸味の強いもの
から順位づけをさせた。表7に各区分の平均順位を示
す。
【0107】
【表7】
【0108】ヘスペリジン配糖体混合物を添加したBお
よびC区分は、明らかに酸味が減少していた。また、ヘ
スペリジン配糖体混合物の添加量が多いほど酸味が減少
する傾向がみられた。
【0109】実施例6(野菜飲料の風味改善;酸味、青
臭み(生臭み)の低減) 実施例3と同様にしてトマト(熊本県産)からトマト汁
を調製した。ただし、搾汁直後に食塩0.5%を添加し
た。A区分にはブランクとして何も添加せず、B区分に
はヘスペリジン配糖体混合物を0.04%添加した。こ
れらの2区分について、20〜40才代の男女20人
(男12人、女8人)に、A、Bいずれか酸味の強い
方、甘味の強い方、青臭み(生臭み)の強い方、および
飲みやすい方を選択させた。表8に各区分を選択した人
数を示す。
【0110】
【表8】
【0111】明らかに、ヘスペリジン配糖体混合物を添
加したB区分が、酸味が弱く、甘味が増し、青臭み(生
臭み)が減少し、飲みやすくなっている傾向が見られ
た。またここにデータは示さないが、ヘスペリジン配糖
体混合物の添加率が0.02%のばあいにおいても同様
の傾向がみられた。
【0112】実施例7(野菜飲料の風味改善;青臭みの
低減) 実施例3と同様にして、セロリ、レタス、ブロッコリ
ー、パセリ、大根葉をそれぞれ搾汁し、えられた野菜汁
を同重量ずつ混合して、混合野菜汁をえた。A区分には
ブランクとして何も添加せず、B区分にはヘスペリジン
配糖体混合物を0.03%添加した。これらの2区分に
ついて、20〜40才代の男女20人(男12人、女8
人)に、A、Bいずれか酸味の強い方、甘味の強い方、
青臭みの強い方、および飲みやすい方を選択させた。
【0113】その結果、表9に示すとおり、酸味、甘味
について大きな差は見られないが、B区分では青臭みが
減少しており、味がすっきりし、飲みやすいとの評価で
あった。
【0114】
【表9】
【0115】実施例8(コーヒーの風味改善;苦味の低
減) 市販粗引きコーヒー粉末(ブレンド品)から熱湯抽出し
てえたコーヒー100部(重量部、以下同様)に、加熱
した市販牛乳50部、砂糖1.5部を混合し、ミルクコ
ーヒーをえた。A区分にはブランクとして何も添加せ
ず、B区分にはヘスペリジン配糖体混合物を0.04%
添加した。これらの2区分(約60℃)について、20
〜30才代の男女12人(男4人、女8人)に、A、B
いずれか苦味の強い方、およびミルクコーヒーとして好
きな方を選択させた。
【0116】その結果、表10に示すとおり、B区分で
は明らかに苦味の減少が見られた。嗜好については、苦
味を好む人もおり、必ずしも苦味の結果と一致しなかっ
たが、B区分の評価としては、A区分より、マイルドで
あり、ミルクコーヒーとして上質な印象を受けるとのこ
とであった。
【0117】
【表10】
【0118】実施例9(生薬類含有飲食品の風味改善;
苦味、特異臭の低減) 市販薬用酒(商品名:養命酒(養命酒製造(株)製)、
ケイヒ、コウカ、ジオウ、シャクヤク、チョウジ、ニン
ジン、ボウフウ、鳥樟およびそのほか14種の生薬を配
合、アルコール分14%)について、A区分にはブラン
クとして何も添加せず、B区分にはヘスペリジン配糖体
混合物を0.04%添加した。これらの2区分(室温)
について、20〜40才代の男女20人(男12人、女
8人)に、A、Bいずれか苦味の強い方、薬臭の強い
方、および飲みやすい方を選択させた。
【0119】その結果、表11に示すとおり、B区分で
は明らかに苦味および薬臭の減少が見られた。B区分の
総合的な評価としては、A区分より、最初に口にしたと
きの薬的な臭いおよび味が弱く、飲んだ後の苦味が減少
し、A区分より甘味が強く、飲みやすいとのことであっ
た。
【0120】
【表11】
【0121】実施例10(ミネラル含有飲料の風味改
善;エグ味の低減) 市販ミネラル含有飲料(商品名:ポカリスウェット(大
塚製薬(株)製)、ナトリウムイオン、カルシウムイオ
ン、カリウムイオン、マグネシウムイオン含有)を用意
し、A区分にはブランクとして何も添加せず、B区分に
はヘスペリジン配糖体混合物を0.03%添加した。こ
れらの2区分(約20℃)について、20〜30才代の
男女15人(男8人、女7人)に、A、Bいずれか甘味
の強い方、酸味の強い方、エグ味の強い方、および飲み
やすい方を選択させた。
【0122】その結果、表12に示すとおり、A区分の
方が明らかにB区分よりエグ味が強いと感じており、エ
グ味が弱いB区分を飲みやすいと判定した。
【0123】
【表12】
【0124】実施例11(酢製品の風味改善;酸味の低
減) 酸味の強い市販らっきょう漬け(商品名:花らっきょ、
北澤食品(株)製)を用意し、同重量ずつ3区分に分配
し、A区分にはブランクとして何も添加せず、B区分に
はその調味液に対し、ヘスペリジン配糖体混合物を0.
05%添加し、C区分にはヘスペリジン配糖体混合物を
0.2%添加した。これらのらっきょう漬けの酸味を、
10人の専門パネルによって室温で評点法により評価し
た。
【0125】評価基準は表13に示すとおりであり、1
0人のパネルの評点から評点平均値を求め、酸味の強さ
を評価した。すなわち、数値が高いほど酸味が強いこと
を示す。評価結果を表14に示す。
【0126】
【表13】
【0127】
【表14】
【0128】ヘスペリジン配糖体混合物を添加したBお
よびC区分では、明らかに添加量に応じた酸味の低減が
見られた。
【0129】実施例12(水産加工品の風味改善;特異
臭の低減) 下記処方を基本処方として、蒸し蒲鉾を試作した。
【0130】 冷凍すり身(SA級)(スケトウダラ) 80部 ハモ生すり身(ハモ鮮魚より採肉し、 20部 荒摺りを行なってえたもの) 食塩 3部 砂糖 3部 馬鈴薯澱粉 15部 卵白 5部 MSG(グルタミン酸ナトリウム) 0.5部
【0131】A区分は、ブランクとして、前記処方のと
おりとし、B区分は、前記処方にヘスペリジン配糖体混
合物0.05部を添加した処方で、フードカッターによ
る擂潰 2分→成形→坐り40℃30分→蒸し90℃3
0分→冷却の工程により、蒸し蒲鉾を試作した。Aおよ
びBの2区分の蒲鉾について、専門パネル8人にて評価
したところ、ヘスペリジン配糖体混合物が添加されたB
区分に、魚の生臭い味、魚臭の減少が見られた。
【0132】実施例13(水産加工品の風味改善;特異
臭の低減) 市販ナンプラー(魚醤)(商品名:ナンプラー、有紀食
品(株)製)を水で10倍に薄めた調味液を調製した。
A区分にはブランクとして何も添加せず、B区分にはヘ
スペリジン配糖体混合物を0.03%添加した。これら
のナンプラー調味液を、10人の専門パネルによって評
価したところ、明らかに魚臭、魚臭い味の減少が見ら
れ、塩辛味の減少およびわずかであるが旨味の増加がみ
られた。
【0133】実施例14(天然調味料の風味改善;特異
臭、特異味の低減) ビール酵母エキス粉末(自己消化型)(アサヒビール食
品(株)製)1%水溶液を調製した。A区分にはブラン
クとして何も添加せず、B区分にはヘスペリジン配糖体
混合物を0.04%添加した。これらの水溶液を、10
人の専門パネルによって評価したところ、ビール酵母独
特の強い酵母臭、酵母独特の味が残っているA区分に比
較して、B区分はわずかに酵母臭、酵母独特の味がみら
れるのみであった。
【0134】実施例15(天然調味料の風味改善;苦味
の低減) 生イワシ1kgを破砕したものに水1kgを加えて、1
00℃に煮熟し、室温にて放置して、50〜45℃にし
た後、細菌プロテアーゼ(バチルス・ズブチリス(Baci
llus subtilis)由来)(商品名:ヌクレイシン、阪急
バイオインダストリー(株)製)を4g加え、45℃で
4時間反応させた後、100℃に再加熱して、ろ過を行
ない、粗酵素調味液をえた。A区分にはブランクとして
何も添加せず、B区分にはヘスペリジン配糖体混合物を
0.04%添加した。これらの調味液を、10人の専門
パネルによって室温で評価したところ、B区分は、A区
分に比較して明らかに苦味の低減がみられた。
【0135】実施例16(香辛野菜の風味改善;特異臭
の低減) 豚挽肉150g、キャベツ(細切り)120g、ニラ
(微塵切り)40g、ニンニク(微塵切り)2g、醤油
12g、コショウ0.1g、ゴマ油6g、片栗粉5gを
混合し餃子の具を調製した。この具を市販の餃子の皮
((株)丸美製)を使用して包み、ホットプレートにて
焼き上げて焼き餃子を試作した。A区分は前記処方どお
りの具で試作し、B区分は前記処方にヘスペリジン配糖
体混合物0.3g(餃子の具に対して0.1%)を混合
した具で試作した。焼き上がった約30分後、餃子を1
0人の専門パネルによって評価したところ、B区分は、
A区分に比較して明らかにニラ、ニンニク独特の臭みが
低減していた。
【0136】実施例17(ビタミン類含有飲食品の風味
改善;苦味の低減) BTDS1部とコーンスターチ99部を混合し、モデル
ビタミン製剤(粉末)を試作した。A区分にはブランク
として何も添加せず、B区分には、さらにヘスペリジン
配糖体混合物0.1部を添加混合した。これらのビタミ
ン製剤について、10人の専門パネルによって室温で官
能評価を行なったところ、B区分は、A区分に比較し明
らかに苦味の低減がみられた。
【0137】実施例18(ビタミン類含有飲食品の風味
改善;特異臭の低減) ビタミンB1ラウリル硫酸塩を100ppmとなるように水
に溶かし、水溶液を調製した。A区分にはブランクとし
て何も添加せず、B区分にはさらにヘスペリジン配糖体
混合物0.1%を溶解した。これらの水溶液について、
10人の専門パネルによって室温で官能評価を行なった
ところ、B区分は、A区分に比較して明らかにビタミン
臭の低減がみられた。
【0138】実施例19(生薬類含有飲食品の風味改
善;渋味および苦味の軽減) 砂糖250gおよび水飴300gを150℃まで煮沸
し、500gになった時点で煮沸を止め、撹拌冷却しな
がら甜茶エキス(商品名:サン甜茶、サントリー(株)
製)3g、メントールオイル1.8g、ハーブエキス
3.0g、ヘスペリジン配糖体混合物0、0.10、
0.25、1.5、2.5g(飴に対して0、0.0
2、0.05、0.3、0.5%)を添加し、甜茶エキ
ス入りのど飴を調製した。その味質の変化を11人の専
門パネルによって室温で判定した。その結果、無添加の
のど飴に比較して添加率0.3%で有意に(危険率5
%)甜茶エキス由来の渋味および苦味が減少した。さら
に、フレーバーのまとまりといがらっぽい味の軽減が確
認された。
【0139】実施例20(納豆の風味改善;特異臭の低
減) 市販納豆50g(商品名:ひきわり納豆、あづま食品
(株)製)の添付のタレ3mlにヘスペリジン配糖体混
合物を0.05、0.5、1.5、2.0%溶解させ、
このタレを納豆にかけてよく練った。その味質の変化を
11人の専門パネルによって室温で判定した。その結
果、無添加の納豆に比較して添加率0.5%から有意に
(危険率5%)納豆臭さが軽減し始め、添加率1.5%
ではほとんどのパネルが納豆臭さを感じなくなった。
【0140】実施例21(酢製品の風味改善;酢酸臭の
低減) 市販黒酢(商品名:黒酢純玄米酢、タマノイ酢(株)
製)にヘスペリジン配糖体混合物を0.25、0.5、
1.0%溶解させた。その味質の変化を11人の専門パ
ネルによって室温で判定した。その結果、無添加の黒酢
に比較して添加率0.25%から有意に(危険率5%)
つんとくる黒酢由来の酢酸臭が軽減し始めた。さらに添
加率0.5%では、パネル全員が酢酸臭が許容範囲に入
り、喉ごしが軽く飲みやすくなったと評価した。
【0141】実施例22(ハチミツ製品の風味改善;エ
グ味の低減) 純粋蜂蜜(加藤美蜂園製)100部、果糖ブドウ糖液糖
130部、メイプルシュガー香料0.5部およびカラメ
ル0.3部を混合し蜂蜜ソースを調製し、これにヘスペ
リジン配糖体混合物を0、0.23、1.38、2.3
部(0、0.1、0.6、1.0%)添加した。その味
質の変化を11人の専門パネルによって判定した。その
結果、無添加の蜂蜜ソースに比較して添加率0.6%か
ら有意に(危険率5%)いがらっぽい味およびエグ味が
軽減し始めた。さらに添加率1.0%でかなり後味が改
善されることが判明した。
【0142】実施例23(コーヒー製品の風味改善;苦
味の低減) 10倍濃縮コーヒーシロップ(ブレンド濃縮品、太陽化
学(株)製)を用いアイスクリームを製造した。一方
で、製造時にヘスペリジン配糖体混合物を0.05%添
加して前記と同様にアイスクリームを製造した。その味
質の変化を14人の専門パネルによって判定した。その
結果、無添加のアイスクリームに比較してヘスペリジン
配糖体混合物を添加したアイスクリームは有意に(危険
率1%)苦味が軽減した。さらにこれらの軽減効果に付
随した効果と思われるが、きれの良さも改良され、全員
が(危険率1%)食べやすくなったと評価した。
【0143】実施例24(カカオ製品の風味改善;酸味
および渋味の低減) 酸味および渋味の強いカカオ豆であるマレーシア産豆を
粗粉砕後、120℃、30分の条件で焙煎し、その後三
段ロールでペースト状にしてマレーシア豆カカオマスを
調製した。これを60℃にしペースト状となったところ
で、ヘスペリジン配糖体混合物を0、0.2、0.3、
0.5、1.0、2.0%添加し、ヘスペリジン配糖体
入りカカオマスを調製した。これに60℃の温湯を加え
よく混合し10%の温湯液を調製した。その味質の変化
を11人の専門パネルによって判定した。その結果、無
添加のカカオマスに比較して、酸味が添加率0.5%か
ら危険率5%で軽減し始め、さらに渋味が添加率0.3
%で有意に(危険率5%)軽減した。
【0144】さらに上記のように調製したカカオマスを
50%配合し、チョコレートを作製した。この味質を評
価したところ、添加率1.0%から酸味および渋味が有
意に軽減した。
【0145】実施例25(牛乳・乳製品の風味改善;特
異臭の低減) 市販の牛乳(商品名:毎日骨太、雪印乳業(株)製)に
ヘスペリジン配糖体混合物を0.05、0.1、0.
5、1.0%添加した。その味質の変化を熟練した11
人の専門パネルによって判定した。その結果、無添加の
牛乳に比較して添加率0.05%から危険率1%でホエ
ー感(乳臭さ)が軽減し、スッキリ感が増加した。添加
率が多くなるにつれその効果は増大した。さらに、添加
率0.1%で全員が飲みやすくなったと評価した。
【0146】実施例26(果実酒の風味改善;酸味およ
び渋味の低減) 市販レモン酒(商品名:地中海産のレモン酒、サントリ
ー(株)製)を用意し、A区分にはブランクとして何も
添加せず、B区分にはヘスペリジン配糖体混合物を0.
05%添加した。これらのレモン酒を、10人の専門パ
ネルによって評価したところ、B区分では明らかに酸味
および渋味の減少がみられた。
【0147】
【発明の効果】栄養学的な面において特長があり、安全
性の面で問題のない飲食品であっても、飲食品の成分が
持つ苦味、渋味、酸味、青臭み、エグ味などにより、飲
食が制限される。本発明によれば、水に易溶性のヘスペ
リジン配糖体を飲食品に微量添加することによって、飲
食品の苦味などの好まれない風味を軽減することがで
き、様々の食品が、より広範囲の人に提供され、より広
い用途に用いることができるようになる。その結果、か
かる飲食品を用いればバラエティに富んだ食生活を送る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 2/00 A23L 2/00 B 2/70 2/30 A B Z (72)発明者 濱 芳明 京都市山科区音羽役出町8−7 (72)発明者 森本 幹生 大阪府豊中市曽根南町2−4−5−405

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘスペリジン配糖体またはヘスペリジン
    配糖体とヘスペリジンとの混合物を飲食品に添加するこ
    とを特徴とする飲食品の風味の改善方法。
  2. 【請求項2】 ヘスペリジン配糖体またはヘスペリジン
    配糖体とヘスペリジンとの混合物の添加量が飲食品に対
    して0.001〜10重量%である請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 風味の改善が、苦味、渋味、酸味、青臭
    みまたはエグ味の低減である請求項1または2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 飲食品が、柑橘類加工品、野菜飲料、生
    薬類含有飲食品、カカオ製品およびハチミツ製品から選
    択されるものである請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 飲食品が高甘味度甘味料を含まないもの
    である請求項1、2、3または4記載の方法。
  6. 【請求項6】 飲食品が柑橘類加工品であり、その苦味
    または酸味が低減されるものである請求項1、2、3、
    4または5記載の方法。
  7. 【請求項7】 飲食品が野菜飲料であり、その青臭み、
    酸味または渋味が低減されるものである請求項1、2、
    3、4または5記載の方法。
  8. 【請求項8】 飲食品が生薬類含有飲食品であり、その
    苦味、渋味または薬臭が低減されるものである請求項
    1、2、3、4または5記載の方法。
  9. 【請求項9】 飲食品がカカオ製品であり、その酸味ま
    たは渋味が低減されるものである請求項1、2、3、4
    または5記載の方法。
  10. 【請求項10】 飲食品がハチミツ製品であり、そのエ
    グ味またはいがらっぽい味が低減されるものである請求
    項1、2、3、4または5記載の方法。
  11. 【請求項11】 ヘスペリジン配糖体またはヘスペリジ
    ン配糖体とヘスペリジンとの混合物を有効成分とする飲
    食品の風味改善剤。
  12. 【請求項12】 風味の改善が、苦味、渋味、酸味、青
    臭みまたはエグ味の低減である請求項11記載の風味改
    善剤。
  13. 【請求項13】 飲食品が、柑橘類加工品、野菜飲料、
    生薬類含有飲食品、カカオ製品およびハチミツ製品から
    選択されるものである請求項12記載の風味改善剤。
  14. 【請求項14】 飲食品が高甘味度甘味料を含まないも
    のである請求項11、12または13記載の風味改善
    剤。
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