JP6817783B2 - 甘味質改善剤 - Google Patents

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本発明は、高甘味度甘味料、特にステビア甘味料に対する甘味質改善剤に関する。また本発明は、高甘味度甘味料を含有する飲食品に対し、乳清ミネラルを配合することを特徴とする、飲食品の甘味質改善方法に関する。
高甘味度甘味料は、最近の消費者の低カロリー志向により、低カロリー食品やダイエット食品に広く使用されるようになってきている。とりわけ、消費者の天然物志向にもマッチする高甘味度甘味料として、ステビア甘味料の使用量は増加傾向にある。
しかし、高甘味度甘味料は苦味や渋味を持つものも多く、また、口中での甘味の立ち上がりが遅く、しかも後に甘味が残ってしまう(後引き感)という問題がある。特にステビア甘味料を使用した飲食品は、その甘味質がショ糖を使用した場合と大きく異なり、やや苦味を感じることに加え、甘味の後引き感が強いという特徴を有している。そのため、ステビア甘味料等の高甘味度甘味料は、飲食品に対しショ糖と同程度の甘味度になる様に使用したとしても、不自然な甘味質を付与してしまう問題があった。
この問題に対し、有機酸塩とサイクロデキストリンを添加する方法(例えば特許文献1参照)、(1)塩化マグネシウム及び硫酸マグネシウム、(2)ナリンジン、(3)ゲンチオオリゴ糖、並びに(4)高度分岐環状デキストリンからなる群から選ばれる少なくとも1種を添加する方法(特許文献2参照)、ピロリジン及び/又はピペリジンを添加する方法(特許文献3参照)、マルトール等のスイートフレーバーを使用する方法(特許文献4参照)、羅漢果抽出物を併用する方法(特許文献5参照)、モルトエキスを併用する方法(特許文献6参照)、ダバナオイルを添加する方法(特許文献7参照)、ローヤルゼリーを添加する方法(特許文献8参照)、ネオテームを併用する方法(特許文献9参照)、柑橘抽出物を添加する方法(特許文献10参照)、ジヒドロカルコン類を添加する方法(特許文献11参照)、焙煎コーヒーの溶媒抽出物を添加する方法(特許文献12参照)、L−アラビノースを添加する方法(特許文献13参照)、希少糖含有シロップを使用する方法(特許文献14参照)等が提案されている。
しかし、有機酸塩とサイクロデキストリンを添加する方法は、高甘味度甘味料以外の風味も消してしまう場合があるという問題があった。(1)塩化マグネシウム及び硫酸マグネシウム、(2)ナリンジン、(3)ゲンチオオリゴ糖、並びに(4)高度分岐環状デキストリンからなる群から選ばれる少なくとも1種を添加する方法は、3種の風味成分の苦味成分とその抑制物質の組み合わせであり、構成が複雑で使いにくいという問題があった。ピロリジン及び/又はピペリジンを添加する方法は、アミン特有の悪臭、過剰摂取時の有害性、触媒活性による不慮の生成物の生成に繋がる可能性等の問題があった。マルトール等のスイートフレーバーを使用する方法は、甘味発現のタイミングを早くする効果はあっても、甘味の後引き感を改善する効果は認められないという問題があった。羅漢果抽出物を併用する方法は、砂糖の甘味質には遠く及ばないものであるという問題があった。モルトエキスを併用する方法は、着色により飲食品の色調を損ねてしまうという問題があった。ダバナオイルを添加する方法は、ダバナオイルが香味成分であることから飲食品の風味を変えてしまうという問題があった。ローヤルゼリーを添加する方法は、高価であることに加え、その酸味や刺激臭が好ましくない風味を飲食品に付与してしまうというという問題があった。ネオテームを併用する方法は、それ自体が甘味料であるため甘味が増強されてしまうという問題、及び、甘味の後引きを改善する効果は得られないという問題があった。柑橘抽出物を添加する方法は、呈味を示さない程度の添加量では十分な効果が得られないことに加え、該柑橘抽出物の抽出が困難で煩雑であるという問題があった。ジヒドロカルコン類を添加する方法は、呈味を示さない程度の添加量では不快な後味を十分に低減できず、添加量を増やすと飲食品の風味を悪化させるという問題があった。焙煎コーヒーの溶媒抽出物を添加する方法は、呈味を示さない程度の添加量では不快な後味を十分に低減できず、添加量を増やすと飲食品の風味を悪化させるという問題があった。L−アラビノースを添加する方法は、それ自体の甘味のため食品の甘味調整が困難であり、高甘味度甘味料のみの飲食品には適用できないという問題があった。希少糖含有シロップを使用する方法はそれ自体の甘味のため食品の甘味調整が困難であり、高甘味度甘味料のみの飲食品には適用できないという問題があった。
特開昭60−188035号公報 特開2015−012870号公報 特開2013−074826号公報 特開2013−135687号公報 国際公開第2009/063921号 特開2010−246474号公報 特開2011−024428号公報 特開2000−287642号公報 特開2002−360215号公報 特開平08−256725号公報 特開平10−276712号公報 特開2006−081544号公報 特開2008−245660号公報 特開2012−070708号公報
したがって本発明の目的は、高甘味度甘味料の甘味質、特に、ステビア甘味料の苦味、甘味の立ち上がりの遅さ、甘味の後引き感を、ごく少量の添加量で改善することができる、高甘味度甘味料の甘味質改善剤を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、特定の乳由来原料が上記目的を達成可能なことに加え、高甘味度甘味料の甘味を強化する効果も有することを見出した。
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、乳清ミネラルを有効成分とする、高甘味度甘味料の甘味質改善剤を提供するものである。
また本発明は、乳清ミネラルを配合する、高甘味度甘味料を含有する飲食品の甘味質改善方法を提供するものである。
また本発明は、乳清ミネラルを含有する、高甘味度甘味料の甘味質が改良された飲食品を提供するものである。
本発明の高甘味度甘味料の甘味質改善剤を用いることにより、高甘味度甘味料を使用した飲食品の甘味質、特にステビア甘味料を使用した飲食品の苦味、甘味の立ち上がりの悪さ、甘味の後引き感を、ごく少量の添加量で改善することができる。
また、本発明の高甘味度甘味料の甘味質改善剤は、高甘味度甘味料の甘味を強化する効果も有するため、飲食品中の高甘味度甘味料の配合量を減じることも可能である。
本発明の高甘味度甘味料の甘味質改善剤は、高甘味度甘味料を使用した飲食品が有する好ましくない甘味質、例えば、渋みや苦味等の異味を含む甘味である、甘味の立ち上がりが悪い、甘味の後引き感がある、といった好ましくない甘味質を、ごく少量の添加量で改善する目的で使用するものである。
本発明の甘味質改善剤の対象とする高甘味度甘味料は特に限定されないが、飲食品に使用したときに上記のような好ましくない甘味質となる高甘味度甘味料に対し本発明の甘味質改善剤は好適に使用される。このような高甘味度甘味料としては、例えば、ステビア甘味料、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アリテーム、カンゾウ抽出物、スクラロース、ソーマチン、サッカリン、サッカリン酸ナトリウム、羅漢果抽出物、モネリン、アドバンテーム及びネオテームを挙げることができる。中でも、特に甘味の後引き感の強い、ステビア甘味料、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、サッカリン酸ナトリウム及びカンゾウ抽出物のうちの1種又は2種以上であることが好ましく、特に本発明の効果が高い点から、ステビア甘味料であることがさらに好ましい。
尚、高甘味度甘味料が2種、さらにはそれ以上の混合物である場合は、少なくともステビア甘味料を含むことが好ましい。
上記ステビア甘味料としては、キク科植物、主にステビア葉から抽出されるステビオサイドを主成分とするものをはじめ、品質改良や成分調整によりレバウディオサイドA成分の含量を高めた調整品、酵素処理品や糖鎖改変品、さらには少量の賦形剤等で有効成分含量を低下させた調整品等のいずれも使用することができる。
また、キク科植物、主にステビア葉から抽出される成分であるステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドF、ズルコサイドA、ルブソサイド、ステビオールバイオサイド、或いはこれらのグリコシリル化したもののうちの1種又は2種以上の純品や高純度品を使用することもできる。
次に、本発明の甘味質改善剤の有効成分である乳清ミネラルについて詳述する。
乳清ミネラルとは、乳又はホエイ(乳清)から、可能な限り蛋白質や乳糖を除去したものであり、高濃度に乳の灰分を含有するという特徴を有する。そのため、そのミネラル組成は、原料となる乳やホエイ中のミネラル組成に近い比率となる。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、本発明の効果が高い点及び水溶性と口溶けの点で、純度が高いこと、即ち蛋白質や乳糖等の不純物含量が低いことが好ましい。より具体的には、固形分に占める灰分含量が30質量%以上である乳清ミネラルを使用することが好ましく、固形分に占める灰分含量が50質量%以上である乳清ミネラルを使用することがより好ましい。尚、該灰分含量は高いほど好ましい。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、特に本発明の効果が高く、また沈殿や濁りを生じにくい点で、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満、より好ましくは1質量%未満、更に好ましくは0.5質量%未満の乳清ミネラルを使用することが好ましい。尚、該カルシウム含量は低いほど好ましい。
牛乳から通常の製法で製造された乳清ミネラルは、固形分中のカルシウム含量が5質量%以上である。上記カルシウム含量が2質量%未満の乳清ミネラルを得る方法としては、乳又はホエイから、膜分離及び/又はイオン交換、さらには冷却により、乳糖及び蛋白質を除去して乳清ミネラルを得る際に、あらかじめカルシウムを低減した乳を使用した酸性ホエイを用いる方法、或いは、チーズ製造時に副産物として生成する甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際に、例えば遠心分離によってカルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法が挙げられる。工業的に実施する上での効率やコストの点では、甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際に、例えば膜分離によってある程度ミネラルを濃縮した後に、カルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法を採ることが好ましい。ここで使用する脱カルシウムの方法としては、特に限定されず、調温保持による沈殿法等の公知の方法を採ることができる。
上記乳清ミネラルとしては、流動状、ペースト状、粉末状等、どのような形態のものでも使用することができる。これらの形態のうち、粉末状の形態で使用することが好ましい。乳清ミネラルを粉末状にする場合には、乳又はホエイから乳糖及び蛋白質を除去して液状の乳清ミネラルを得た後に、例えば、液状の乳清ミネラルを濃縮し、スプレードライして造粒すればよい。
本発明の甘味質改善剤は、上記乳清ミネラルを有効成分として含有するものである。
本発明の甘味質改善剤は、上記乳清ミネラルのみからなることが好ましいが、各種の添加剤と混合して、常法により、粉末、顆粒、錠剤等の固形状や、液剤、ペースト等の流動状の形態に製剤化して用いてもよい。
本発明の甘味質改善剤が粉末、顆粒、錠剤等の固形状の形態である場合、本発明の甘味質改善剤における上記乳清ミネラルの好ましい含量は、少量の添加で効果を呈するという本発明の目的を達成するために、乳清ミネラルの固形分として5〜100質量%であり、より好ましくは10〜100質量%とする。
また、本発明の甘味質改善剤が液剤、ペースト等の流動状の形態である場合、本発明の甘味質改善剤における上記乳清ミネラルの好ましい含量は、少量の添加で効果を呈するという本発明の目的を達成するため及び保存中の結晶の析出を避けるために、乳清ミネラルの固形分として1〜30質量%であり、より好ましくは5〜20質量%とする。
本発明の甘味質改善剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、必要に応じ、上記製剤化のための添加剤を含め、上記乳清ミネラル以外のその他の成分を含有するものとすることができる。該その他の成分としては、水、アルコール類、油脂、ゲル化剤や安定剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤、糖類・甘味料、糖アルコール、澱粉類、乳清ミネラル以外の乳や乳製品、卵製品、穀類、無機塩、有機酸塩、酵素、ジグリセライド、香辛料、香辛料抽出物、ハーブ、直鎖デキストリン・分枝デキストン・環状デキストン等のデキストリン類、その他各種食品素材、微粒二酸化ケイ素・炭酸マグネシウム・リン酸二ナトリウム・酸化マグネシウム等の固結防止剤、ビタミン類、光沢剤、着香料、苦味料、調味料等の呈味成分、着色料、保存料、酸化防止剤、pH調整剤、有機酸、重炭安等のアルカリ剤、強化剤等が挙げられる。
上記油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油、バター、バターオイル等の各種植物油脂及び動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明では、上記の油脂の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記ゲル化剤や安定剤としては、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、LMペクチン、HMペクチン、海藻抽出物、海藻エキス、寒天、グルコマンナン、ローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、タラガントガム、キサンタンガム、カラギーナン、カードラン、タマリンドシードガム、カラヤガム、タラガム、トラガントガム、アラビアガム、カシアガムが挙げられる。本発明では、上記ゲル化剤や安定剤の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の合成乳化剤や、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄、サポニン、卵黄油、植物ステロール類、乳脂肪球皮膜等の天然乳化剤が挙げられる。本発明では、上記の乳化剤の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の甘味質改善剤が油分と水分を含有する場合、その乳化型は水中油型とすることができ、また油中水型とすることもでき、さらには2重乳化型とすることもできるが、飲食品への分散性が良好である点で水中油型の乳化形態であることが好ましい。
本発明の甘味質改善剤は、砂糖の代替品である低カロリー甘味料やノンカロリー甘味料等の高甘味度甘味料を含有し、甘味を必要とする様々な飲食品に適用できる。飲食品としては、例えば、ジュース・コーラ・ミネラルウォーター・スポーツドリンク・ノンアルコールのアルコールテイスト飲料・ゼリー状飲料・カフェオレ・ミルクティー・抹茶ミルク・ミルクココア・アイスミルクココア・ホットチョコレート・乳酸菌飲料・炭酸入り乳酸菌飲料・発酵乳飲料・ドリンクヨーグルト・無脂肪乳・低脂肪乳・いちごミルク・果汁飲料・果実飲料・栄養ドリンク・食酢飲料等の各種飲料、ビール・発泡酒・発泡性リキュール・ワイン・カクテル・サワー・焼酎・蒸留酒等のアルコール飲料類、カスタードクリーム・フラワーペースト・ホワイトクリーム・ホイップクリーム・バタークリーム等のクリーム類、シチュー・カレー・ホワイトソース・グラタン等のクリーム状食品、味噌・醤油・めんつゆ・焼肉のたれ・焼鶏のたれ・しゃぶしゃぶのたれ・マヨネーズ・トマトケチャップ・ぽん酢・ふりかけ等の調味料、だしの素・だしパック等の風味調味料、パスタソース・ウスターソース・とんかつソース・バーニャカウダソース・タルタルソース等のソース類、中華ドレッシング等のドレッシング類、カレールウ・お吸い物の素・お茶漬けの素、スープの素等の即席調理食品、みそ汁・お吸い物・コンソメスープ・コーンスープ・寄せ鍋スープ・ラーメンスープ・ポタージュスープ等のスープ類、アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイス・ゼリー・杏仁豆腐・ババロア・ムース・プリン等のデザート類、マーガリン類、チーズ等の乳や乳製品、餡、パン類、ドーナツ類・キャラメル・キャンディー・チョコレート・ビスケット・ポテトチップス・煎餅・クッキー・スポンジケーキ・バターケーキ・饅頭・カステラ等の菓子類、ミックス粉、レトルト食品、罐詰、健康食品、ご飯・おかゆ・おにぎり等の米飯食品、煮物、揚げ物、焼き物、パスタ・うどん・ラーメン等の麺類食品、漬物等の野菜加工品、焼き肉・ハム・ソーセージ等の畜産加工品、かまぼこ・干物・塩辛・佃煮・珍味等の水産加工品、その他加工食品を挙げることができる。
これらの飲食品の中でも、本発明の甘味質改善剤は、高甘味度甘味料の甘味質が呈味に強く影響する、飲料又はアルコール飲料類に使用することが好ましい。
上記飲食品における本発明の甘味質改善剤の添加量は、特に限定されず、使用する飲食品や、高甘味度甘味料の含量等に応じて適宜決定されるが、飲食品中に、乳清ミネラルの固形分として好ましくは0.00001〜1質量%、より好ましくは0.0001〜0.5質量%、さらに好ましくは0.001〜0.1質量%となる量である。0.00001質量%未満又は1質量%超であると、甘味質改善効果が認められ難く、また1質量%を超えると、乳清ミネラルの苦味が感じられる等、バランスの悪い、好ましくない甘味質になってしまうおそれがある。
また、上記飲食品は、糖類含量が2質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%未満である。
次に、本発明の飲食品について述べる。
本発明の飲食品は、乳清ミネラルを含有する、高甘味度甘味料の甘味質が改良された飲食品であり、より詳細には、上述の本発明の甘味質改善剤を添加して得られた飲食品であり、高甘味度甘味料を含有し、その使用量が多い場合であっても、その苦味や渋みが抑制され、甘味の口中での立ち上がりが素早く、後残り感のない、優れた甘味質を示すという特徴を有するものである。
本発明の飲食品における高甘味度甘味料の含量は、飲食品の種類や、高甘味度甘味料の種類、さらには求める甘味の程度に応じて適宜決定されるが、例えば甘味度が200〜500であるステビア甘味料の場合、飲食品中に、喫食時に好ましくは0.001〜0.1質量%、より好ましくは0.01〜0.05質量%となる量である。
また、本発明の飲食品における乳清ミネラル含量と高甘味度甘味料含量との比率は、飲食品の種類や、高甘味度甘味料の種類、さらには求める甘味の程度に応じて適宜決定されるが、乳清ミネラルの固形分1質量部に対し、ショ糖を好ましくは101〜5000質量部、さらに好ましくは150〜1000質量部添加したときと同じ甘味となる質量の高甘味度甘味料を含有することが望ましい。より具体的には、例えば甘味度が200〜500であるステビア甘味料の場合、飲食品中で、乳清ミネラルの固形分1質量部に対し、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜10質量部となる量である。
飲食品における本発明の甘味質改善剤の添加方法は特に制限されず、飲食品の製造時、加工時、調理時、飲食時等に、飲食品又はその素材に混合、散布、噴霧、溶解等の任意の手段により添加することができる。尚、本発明の飲食品における本発明の甘味質改善剤の好ましい添加量は、上述のとおりである。
尚、本発明の飲食品に関し、詳細に説明しなかった点については、本発明の甘味質改善剤についての説明を適宜適用することができる。
次に、本発明の飲食品の甘味質改善方法について述べる。
本発明の飲食品の甘味質の改善方法は、乳清ミネラルを、高甘味度甘味料を含有する飲食品に配合するものであり、より詳細には、本発明の甘味質改善剤を、高甘味度甘味料を含有する飲食品に添加し、そうすることにより、高甘味度甘味料を多く含有する場合であっても、飲食品自体の風味や物性に影響を与えることなく、高甘味度甘味料の甘味質を特異的に改善するものである。
本発明の甘味質改善剤を飲食品に添加する方法、及び本発明の甘味質改善剤の添加量については、上述のとおりである。
尚、本発明の飲食品の甘味質改善方法に関し、詳細に説明しなかった点については、本発明の甘味質改善剤及び本発明の飲食品についての説明を適宜適用することができる。
以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
<乳清ミネラルの製造>
〔製造例1〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、更に逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、これを更にエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルAを得た。得られた乳清ミネラルAの固形分中の灰分量は35質量%、カルシウム含量は2.2質量%であった。
〔製造例2〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、更に逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、80℃、20分の加熱処理をして生じた沈殿を遠心分離して除去し、これを更にエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルBを得た。得られた乳清ミネラルBの固形分中の灰分量は55質量%、カルシウム含量は0.4質量%であった。
〔実施例1〕乳清ミネラルによる高甘味度甘味料の甘味質改善効果の評価
ステビア甘味料であるレバウディオ(登録商標)J−100(ステビア抽出物100%、レバウディオサイドA95質量%以上:守田化学工業製)0.015質量%水溶液(甘味度6)に対し、甘味質改善剤として乳清ミネラルA又はBをそれぞれ0.002質量%となるように添加し、混合、溶解し、ステビア甘味料及び乳清ミネラルの混合水溶液を得た。
10人のパネラーにより、上記で得られた混合水溶液、及び比較用に用意した乳清ミネラル無添加の上記ステビア甘味料の0.015質量%水溶液について、それぞれ6質量%ショ糖水溶液を対照として、苦み、甘味強度、甘味の立ち上がりの速さ及び残甘味の強さを下記の評価基準に従ってそれぞれ評価した。それらの結果(平均点)を表1に記載する。
(評価基準)
・苦み
4点…6%ショ糖水溶液と同等で苦味を感じない。
3点…6%ショ糖水溶液よりも苦味がわずかに感じる。
2点…6%ショ糖水溶液よりも苦味を明らかに感じる。
1点…6%ショ糖水溶液よりも苦味が強く感じる。
・甘味強度
7点…6%ショ糖水溶液よりも甘味が非常に強いと感じる。
6点…6%ショ糖水溶液よりも甘味が強く感じる。
5点…6%ショ糖水溶液よりも甘味がやや強く感じる。
4点…6%ショ糖水溶液と同等の甘味強度である。
3点…6%ショ糖水溶液よりも甘味がやや弱く感じる。
2点…6%ショ糖水溶液よりも甘味が弱く感じる。
1点…6%ショ糖水溶液よりも甘味が非常に弱いと感じる。
・甘味の立ち上がりの速さ
7点…6%ショ糖水溶液よりも甘味の立ち上がりが非常に速いと感じる。
6点…6%ショ糖水溶液よりも甘味の立ち上がりが速いと感じる。
5点…6%ショ糖水溶液よりも甘味の立ち上がりがやや速いと感じる。
4点…6%ショ糖水溶液と同等の甘味の立ち上がりである。
3点…6%ショ糖水溶液よりも甘味の立ち上がりがやや遅いと感じる。
2点…6%ショ糖水溶液よりも甘味の立ち上がりを遅いと感じる。
1点…6%ショ糖水溶液よりも甘味の立ち上がりが非常に遅いと感じる。
・残甘味の強さ
7点…6%ショ糖水溶液よりも残甘味が非常に強いと感じる。
6点…6%ショ糖水溶液よりも残甘味が強いと感じる。
5点…6%ショ糖水溶液よりも残甘味がやや強いと感じる。
4点…6%ショ糖水溶液と同等の残甘味である。
3点…6%ショ糖水溶液よりも残甘味がやや弱いと感じる。
2点…6%ショ糖水溶液よりも残甘味を弱いと感じる。
1点…6%ショ糖水溶液よりも残甘味が非常に弱いと感じる。
Figure 0006817783
表1の結果から、本発明の甘味質改善剤を使用することによって、ステビア甘味料を使用した飲食品の苦味、甘味の立ち上がりの悪さ、甘味の後引き感を、ごく少量の添加量で改善することができ、さらにステビア甘味料の甘味を強化することもできることがわかる。特に固形分中のカルシウム含量が2質量%未満の乳清ミネラルを使用すると、より高い効果が得られることがわかる。
〔実施例2〕
ウォッカ(アルコール分40質量%)15質量部、レモン果汁(濃縮還元)1質量部、炭酸水70質量部、水13.99質量部、及びレバウディオ(登録商標)J−100(ステビア抽出物100%、レバウディオサイドA95質量%以上:守田化学工業製)0.01質量部を混合、溶解した水溶液に対し、甘味質改善剤として乳清ミネラルA又はBをそれぞれ0.005質量部となるように添加し、混合、溶解し、ステビア甘味料及び乳清ミネラルを含有するレモンサワーを得た。
10人のパネラーにより、上記で得られたレモンサワーについて、乳清ミネラル無添加とした以外は同様にして作製したレモンサワーを対照として、ステビア甘味料由来の苦み、甘味強度、甘味の立ち上がりの速さ及び残甘味の強さを下記の評価基準に従って評価した。それらの結果(平均点)を表2に記載する。
(評価基準)
・苦み
4点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーと同等の苦味である。
3点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも苦味がわずかに強く感じる。
2点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも苦味を明らかに強く感じる。
1点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味が非常に強く感じる。
・甘味強度
7点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味を非常に強く感じる。
6点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味を強く感じる。
5点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味をやや強く感じる。
4点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーと同等の甘味強度である。
3点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味をやや弱く感じる。
2点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味を弱く感じる。
1点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味を非常に弱く感じる。
・甘味の立ち上がりの速さ
7点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味の立ち上がりが非常に速いと感じる。
6点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味の立ち上がりが速いと感じる。
5点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味の立ち上がりがやや速いと感じる。
4点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーと同等の甘味の立ち上がりである。
3点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味の立ち上がりがやや遅いと感じる。
2点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味の立ち上がりを遅いと感じる。
1点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも甘味の立ち上がりが非常に遅いと感じる。
・残甘味の強さ
7点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも残甘味が非常に強いと感じる。
6点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも残甘味が強いと感じる。
5点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも残甘味がやや強いと感じる。
4点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーと同等の残甘味である。
3点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも残甘味がやや弱いと感じる。
2点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも残甘味を弱いと感じる。
1点…乳清ミネラル無添加のレモンサワーよりも残甘味が非常に弱いと感じる。
Figure 0006817783
表2の結果から、本発明の甘味質改善剤を使用することによって、ステビア甘味料を使用した飲食品の苦味、甘味の立ち上がりの悪さ、甘味の後引き感を、ごく少量の添加量で改善することができ、さらにステビア甘味料の甘味を強化することもできることがわかる。特に固形分中のカルシウム含量が2質量%未満の乳清ミネラルを使用すると、より高い効果が得られることがわかる。
〔実施例3〕
市販の酎ハイ飲料(極ゼロチューハイ(登録商標) グレープフルーツ:サッポロビール製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明品である酎ハイ飲料Aを得た。酎ハイ飲料Aは乳清ミネラル未添加の市販の上記酎ハイ飲料に比べて、果実の風味と共に甘味が立ち、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例4〕
市販の酎ハイ飲料(極ゼロチューハイ(登録商標) レモン:サッポロビール製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明品である酎ハイ飲料Bを得た。酎ハイ飲料Bは乳清ミネラル未添加の市販の上記酎ハイ飲料に比べて、果実の風味と共に甘味が立ち、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例5〕
市販のミルクティー(リプトン(登録商標) 白のぜいたく ミルクティー:サントリー食品インターナショナル製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明品であるミルクティーAを得た。ミルクティーAは乳清ミネラル未添加の市販の上記ミルクティーに比べて、紅茶やミルクの風味と共に甘味が立ち、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例6〕
市販のフレーバーミルクティー(リプトン(登録商標) ふわっと香る桃のミルクティー:サントリー食品インターナショナル製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.002g添加した後均一に混合し、本発明品であるフレーバーミルクティーAを得た。フレーバーミルクティーAは乳清ミネラル未添加の市販の上記フレーバーミルクティーに比べて、紅茶やミルク、果実の風味と共に甘味が立ち、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例7〕
市販のドリンクタイプヨーグルト(プロビオ(登録商標)ヨーグルトR−1 ドリンクタイプ:明治製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.006g添加した後均一に混合し、本発明品であるドリンクタイプヨーグルトAを得た。ドリンクタイプヨーグルトAは乳清ミネラル未添加の市販の上記ドリンクタイプヨーグルトに比べて、甘味の立ち上がりが早く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例8〕
市販のコーラ飲料(コカ・コーラ ライフ(登録商標):日本コカ・コーラ製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明品であるコーラ飲料Aを得た。コーラ飲料Aは乳清ミネラル未添加の市販の上記コーラ飲料に比べて、自然な甘味の立ち上がりが感じられ、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例9〕
市販の炭酸飲料(ファンタ(登録商標) オレンジ:日本コカ・コーラ製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.008g添加した後均一に混合し、本発明品である炭酸飲料Aを得た。炭酸飲料Aは乳清ミネラル未添加の市販の上記炭酸飲料に比べて、オレンジの果汁と共に自然な甘味の立ち上がりが感じられ、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例10〕
市販の炭酸飲料(ファンタ(登録商標) ライム:日本コカ・コーラ製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.008g添加した後均一に混合し、本発明品である炭酸飲料Bを得た。炭酸飲料Bは乳清ミネラル未添加の市販の上記炭酸飲料に比べて、ライムの果汁と共に自然な甘味の立ち上がりが感じられ、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例11〕
市販のフルーツ入り杏仁豆腐缶詰(甘みあっさり 杏仁フルーツ:はごろもフーズ製)(甘味料としてステビア含有)1缶(295g)に対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBをシロップに0.01g添加した後、固形分を崩さないように均一に混合し、本発明品であるフルーツ入り杏仁豆腐Aを得た。フルーツ入り杏仁豆腐Aは乳清ミネラル未添加の市販の上記フルーツ入り杏仁豆腐に比べて、食べた直後から甘味が立ち上がり、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例12〕
市販のコーラ飲料(ペプシ(登録商標) ストロングゼロ(登録商標):サントリー食品インターナショナル製)(甘味料としてステビア含有)100mlに対し、甘味質改善剤として上記乳清ミネラルBを0.005g添加した後均一に混合し、本発明品であるコーラ飲料Bを得た。コーラ飲料Bは乳清ミネラル未添加の市販の上記コーラ飲料に比べて、自然な甘味の立ち上がりが感じられ、甘味もやや強く、且つ甘味が後に引かず、特有の苦味も伴わないすっきりした風味に感じられた。
〔実施例13〕
市販のイチゴ25g、上白糖5g及び牛乳70gをミキサーで混合し、対照のイチゴミルクBを得た。
上白糖5gに代えて、上白糖1g、ステビア甘味料であるレバウディオ(登録商標)JM−100(ステビア抽出物100%、ステビオール配糖体95質量%以上:守田化学工業製)0.02g、及び水3.98gを用いたこと以外はイチゴミルクBと同様の方法で、比較用のイチゴミルクCを得た。
上白糖5g代えて、上白糖1g、レバウディオ(登録商標)JM−100の0.02g、甘味質改善剤としての上記乳清ミネラルBの0.002g、及び水3.978gを用いたこと以外はイチゴミルクBと同様の方法で、本発明品のイチゴミルクAを得た。
イチゴミルクCはイチゴミルクBに比べて甘味が弱く感じられ、若干苦味もあり、また後に引く甘さがやや不快に感じたのに対し、イチゴミルクAはイチゴミルクBと同等の風味に感じられ、さらによりすっきりした飲みやすいものであった。
〔実施例14〕
クリームチーズ200質量部に牛乳55質量部を入れ、クリーム状になるまで混合し、さらに生クリーム120質量部を6分立てにホイップしたものとバニラエッセンス2質量部を混合した。
ここに、砂糖50質量部と卵黄80質量部を色調が白く粘性が出るまでホイップしたものを添加し、混合した。
さらに、レモン果汁5質量部、予め粉末ゼラチン5質量部を25質量部の水で膨潤させておいた膨潤ゼラチン30質量部を順に添加し、素早く混合した。
これを容器に流し入れ冷蔵庫で冷却し、対照のレアチーズムースBを得た。
砂糖50質量部に代えて、レバウディオ(登録商標)J−100(ステビア抽出物100%、レバウディオサイドA95質量%以上:守田化学工業製)0.15質量部、及び水49.85質量部を用いたこと以外はレアチーズムースBと同様の方法で、比較用のレアチーズムースCを得た。
砂糖50質量部に代えて、レバウディオ(登録商標)J−100の0.15質量部、甘味質改善剤としての上記乳清ミネラルB0.05g、及び水49.8質量部を用いたこと以外はレアチーズムースBと同様の方法で、本発明品のレアチーズムースAを得た。
レアチーズムースCはレアチーズムースBに比べて甘味が弱く感じられ、苦味と後に引く甘さがやや不快に感じたのに対し、レアチーズムースAはレアチーズムースBと同等の風味に感じられ、ややさっぱりした食べやすいものであった。
〔実施例15〕
黒豆150gを一晩水に浸し、水切りしたものを圧力鍋に入れ、水400gを加え、豆が柔らかくなるまで煮た後、上白糖150g、醤油9g及び塩1gを加え、さらに弱火で煮込み、一昼夜冷蔵庫で静置し、対照の煮豆Bを得た。
上白糖150gに代えて、上白糖30g、及びステビア甘味料であるステビロンTK(ステビア抽出物100%:守田化学工業製)0.6gを用いたこと以外は煮豆Bと同様の方法で、比較用の煮豆Cを得た。
上白糖150gに代えて、上白糖30g、ステビロンTKの0.6g、及び甘味質改善剤としての上記乳清ミネラルBの0.1gを用いたこと以外は煮豆Bと同様の方法で、本発明品の煮豆Aを得た。
これらの煮豆の最終的な重量は同等だった。
煮豆Cは煮豆Bと比べ、やや苦味のある甘さが不快に感じたのに対し、煮豆Aは煮豆Bと同等の風味に感じられ、ややさっぱりした食べやすいものであった。

Claims (2)

  1. 乳清ミネラルを有効成分とする、ステビア甘味料の甘味質改善剤。
  2. 乳清ミネラルを配合する、ステビア甘味料を含有する飲食品の甘味質改善方法。
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