JPH10512818A - ホログラム付き耐久性セキュリティラミネート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 第１および第２の表面を有する保護層と、保護層の第２の表面の少なくとも一部に接合した型押層と、型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接合した反射層と、反射層／型押層／保護層複合材の一部に接合した接着促進層と、接着促進層／反射層／型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接合した接着剤を含み、反射層と接着促進層との接合、および接着促進層と接着剤との接合が、それぞれ反射層と型押層との接合よりも強固であり、さらに接着剤と接着促進層との接合が、接着剤と反射層との接合よりも強固であるセキュリティラミネート。

Description

【発明の詳細な説明】 ホログラム付き耐久性セキュリティラミネート 発明の分野 本発明は改竄または変更からの書類保護において使用されるようなセキュリテ ィラミネートに関する。 発明の背景 セキュリティラミネートは伝統的に、下層の製品が変更されないよう書類また はパッケージを保護するために使用される。セキュリティラミネートは、運転免 許証やパスポートなどのIDカード、および権利証書などのその他の重要な書類に おいて特に有用である。セキュリティラミネートはまた医薬品、ビデオカセット 、およびコンパクトディスクの改竄防止シールとしても有用である。セキュリテ ィラミネートを製造および使用する上では、５つの特徴が特に重要である。第一 に下層の製品が変更または改竄を受けないよう、製品に貼られた後のラミネート 除去が困難であることが重要である。第二に望ましいラミネートは、偽造者によ る複製が不可能でないにしろ困難である。第三に改竄が起きた場合、変更または 偽造されたラミネートを迅速かつ正確に見分けることが重要である。第四にラミ ネートの製造費が、極端に高価でないことが重要である。第五にIDカードなどの 製品に使用する場合、ラミネートが乱暴な取り扱いに耐える十分な耐久性を有す ることが重要である。 セキュリティラミネートは、様々な材料から構成される。偽造書類の問題を克 服するために、製造業者は特定書類に使用されるセキュリティラミネートの複製 を偽造者にとって甚だしく困難にしてい る。いくつかの構造では、ラミネートが改竄を受けたかどうか識別するために特 別な目視検査装置が必要である。このようなラミネートは、米国特許第4,630,89 1号、5,080,463号、および5,169,707号で開示されている。これらのラミネート は多層フィルムから成り、内１つの層は微小球が抱埋された結合剤を含み、ラミ ネートに再帰反射的外見を与える。微小球含有層には、主として顧客の指定する ロゴが印刷される。再帰反射ラミネートは、書類に接着される。顧客特有の再帰 反射印刷を模倣するのが困難であるため、偽造者がこれらの構造を模倣するのは 困難である。しかしラミネートの信憑性の確認には、顧客特有の印刷を見るため の特別な再帰反射目視検査装置が必要である。改竄は、逆反射しない暗線または 変色として視覚化される逆反射層の連続性の破損によって示される。したがって 書類の信憑性を裸眼で検知するのは、困難である。またこのタイプのラミネート は、ラミネート製造に必要な多層および高度に複雑な工程管理のために製造に費 用がかかる。 セキュリティラミネートには、ホログラムまたはキネグラムなどの光学的性質 を有する中間層を含む多層フィルム構造が使用されることが多い。ヨーロッパ特 許公報EP-A-25号およびEP-A-401号では、このようなラミネート構造について述 べている。これらの構造中のセキュリティラミネートが改竄によって乱された場 合、ホログラムが破壊される。したがって書類を裸眼で見れば、容易に改竄が明 らになる。しかしホログラム光学パターンを含むフィルム層は透明でなく、また かなり高価でもある。不透明で高価な多層フィルムで書類またはパッケージを完 全に覆うことは望ましくないので、これらのラミネート構造は、セキュリティラ ミネートに関連した全ての問題を克服したわけではない。さらに下層のデータを 覆い隠さないように、不透明なホログラムを書類上に適切に見当合わせする ことが必要である。 ドイツ特許出願DE-C-25 11 367号は、比較的安価な−ラミネート構造について 述べている。この参考文献では、書類を２枚のフィルム間にはさんでラミネート 加工し、さらにラミネート加工の前にフィルムまたは書類のどちらかの側に粘着 性低下コーティングのパターンを含めることを開示している。ひとたび層がラミ ネート加工されると、粘着性低下コーティングで覆われた箇所は、ほとんどある いは全く接合しない。このような構造でラミネートされた書類を改竄する試みは 、通常、ラミネートが接着した製品の破壊につながる。しかし熟練した改竄者は 、熱を使用することで下層の製品を破損することなくフィルムを除去することが できる。 米国特許第第4,876,123号および第5,082,702号では、透明でない改竄防止多層 フィルムが開示されている。改竄を試みる間に多層構造が破壊され、分離された フィルム層の両側が、本来は隠蔽されたカラー印刷物を表示する。これらの構造 に対する改竄は、肉眼に明らかであり、また可視的損傷なしにフィルムを再ラミ ネート加工することは不可能である。しかしこれらの構造を有するラミネートは 透明でないため、ID書類には有用でない。 米国特許第5,153,042号では、透明な表面材、表面材の１表面に付着され表示 を提供する剥離塗料、表面材および剥離塗料上にコーティングされたポリマー、 もろい金属層、および接着剤層を含む改竄表示性ラベル素材またはセキュリティ ラミネートが開示されている。改竄が起きるとラベル素材は容易に破壊され、そ れは剥離塗料が印字する表示で明らかになる。このラミネートの組立てには、剥 離塗料上に下塗剤を流し塗りすることが必要である。ラミネートはラベル素材と しての使用するを意図するので、容易に離層する。このような構造のラミネート は耐久力が十分でなく、日常的な手荒な 扱いの下では早期に分離するので、書類保護のために使用されるセキュリティラ ミネートにおいては理想的でない。またこのタイプの構造は加熱によって容易に 離層し、改竄が可能になる。 ドイツ特許出願DE-A-28 03 434号では、印刷を含む透明な自己粘着フィルムに ついて述べている。改竄中にフィルムを捲ると、印刷は書類上に残る。オリジナ ルの写真をすり替える場合、改竄者は新たな写真上に印刷だけを模写しなくては ならないが、これは熟練した改竄者にとっては比較的容易な作業である。記述し たこれらの構造は、偽造者による模造の問題を克服しない。 フランス特許公報第FR-A-2-451-081号が述べるように、インク含有マイクロカ プセルの中間層を有するセキュリティラミネートもある。改竄中にカプセルが壊 れる結果、書類は変色する。改竄は肉眼で見ても容易に明らかになるが、マイク ロカプセルは、透明セキュリティラミネートの分野では許容できない不都合を少 なくとも２つ引き起こす。マイクロカプセルはフィルムの透明度を低下させ、マ イクロカプセルは書類の通常の使用中に頻繁に破損する傾向がある。したがって マイクロカプセルの破砕を引き起こすような日常的な手荒な扱いを受けるIDカー ドで使用するには、このようなラミネートは脆すぎる。 改竄防止書類のさらに別の製造法は、ドイツ特許DE-C-29 52 322号で述べられ ている。書類は、紫外線照射による架橋を必要とする接着剤でコーティングされ たポリエチレンフィルムでコーティングされている。結果として生じるラミネー トは高度のセキュリティを提供するが、あらゆる書類配布場所に照射装置および 対応する保護装置を置くことは極端に費用がかかる。 上で述べた参考文献のいずれも、セキュリティラミネートに関する上述の問題 、すなわち透明で安価に製造でき、偽造者による模倣 が困難で改竄が容易に明らかになり、IDカードで使用するのに十分な耐久性を持 つセキュリティラミネートの問題を解決しない。 発明の要約 (1)第１および第２の表面を有する保護層と、(2)保護層の第２の表面への直接 型押を含む型押層、または保護層の第２の表面の少なくとも一部に接合した別個 の型押層と、(3)型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接合した反射層と、( 4)反射層／型押層／保護層複合材の一部に接合した接着促進層と、(5)接着促進 層／反射層／型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接合した接着剤とを含み 、反射層と接着促進層との接合、および接着促進層と接着剤との接合が、それぞ れ反射層と型押層との接合よりもさらに強固であり、さらにまた接着剤と接着促 進層との接合が、接着剤と反射層との接合よりもさらに強固であるセキュリティ ラミネート。 図の簡単な説明 本発明を図を参照してさらに詳しく説明する。 図１は、書類に接着した本発明のセキュリティラミネートの分解側面図である 。 図２は、周囲条件下でセキュリティラミネートを接合させた書類を離層する試 み後の、本発明のセキュリティラミネートの側面図である。 図３は、図２のラミネートの平面図である。 図４は、図３のラミネートを除去した後の書類の平面図である。 図５は、熱を使用して書類を離層する試み後の、本発明のセキュリティラミネ ートの側面図である。 これらの図は理想化されており、一定の率で拡大したものではな く、実例を意図したもので制限は意図しない。 発明の詳細な説明 本発明のラミネートは、図１に26として一般的に示されている。本発明のラミ ネートは、保護層10、型押層14、反射層20、接着促進層12、および接着剤層16と して示された層を含む。最初にそれぞれの層について詳しく述べ、次に層間の接 合の対応する粘着力によって層の相互作用について考察する。この開示の目的の ためには、「離層する」という用語は、ラミネートの接着した書類または製品か らラミネートを除去する試みのことを言う。 保護層 保護層10が提供される。保護層10は、セキュリティラミネートおよび書類に対 する保護を提供し、製品を切り傷、掻き傷または類似の手荒な扱いから保護する 。さらに保護層10は、最終的に下層の製品または書類18を覆うので、製品18を改 竄するためには残りのラミネートと共に保護層10も捲らねばならない。運転免許 証およびパスポートなどのID書類にセキュリティラミネート26が使用できるよう 、保護層10は透明であることが好ましい。さらに保護層10は、掻き傷に対して本 質的に抵抗性であることが好ましい。この特徴によって日常的に手荒な扱いを受 ける製品に、ラミネート26を使用することが可能になる。本発明の保護層の適切 な材料の実例としては、ポリエチレンテレフタレート（ポリエステル）、ポリ塩 化ビニル、ポリオレフィン、または酢酸セルロースフィルムが挙げられる。本発 明がID書類での使用を目的とする場合は、好ましくはポリエステルが使用され、 一方ラミネートが価値のより低い書類または製品での使用を目的とする場合は、 材料費を節約する ためにポリ塩化ビニルが好ましい保護層材料である。 型押層 本発明の一実施例では、熱と圧力を受けると容易に変形する変形可能材料14に よって保護層10がコーティングされる。型押のための適切な材料の例は、保護層 10に容易に接着する樹脂である。保護層10がポリエステルの場合、いくつかの好 ましい型押樹脂材料としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、また はニトロセルロース基剤樹脂が挙げられる。一実施例では、型押層14は好ましく は、光を反射するロゴまたはパターンの形で、ホログラムまたは回折格子画像の ミクロ構造の浮き出し模様により型押される。型押は熱と圧力を用い、変形しな いしぼ板を型押層14に接触させて行うことが好ましいが、さらに別の実施例では 型押中に紫外線を用い、ポリアクリレートまたはポリウレタン基剤の型押樹脂を 硬化させることが含まれる。もう一つ別の実施例では、ロゴは保護層10の第２の 側に熱と圧力を用いて直接型押される。 反射層 反射層20は型押の前または後に、型押層14上にコーティングされる。反射層20 は好ましくは、型押層14よりも高い屈折率を有する。好ましい実施例では、反射 層20は本質的に無色透明である。適切な反射層材料の実例としては、米国特許第 4,856,857号に述べられた三酸化ビスマス、硫化亜鉛、二酸化チタンおよび酸化 ジルコニウムが挙げられるが、これに限定されるものではない。反射層20は、型 押層14と反射層20との屈折率の差によって、型押層14および保護層10の中を通る 光の反射を増強する。したがって反射層20を型押にコーティングすると、型押を 裸眼で見ることがさ らに容易になり、型押模様の鮮明度を低下させることなく接着剤を塗布すること ができる。型押層および反射層を有する適切なホログラムフィルムは、ニュージ ャージー州パターソン市の Crown Roll Leaf、ニュージャージー州イーストブラ ンズウィック市の Transfer Print Foils、または英国ロンドン市の Optical Se curity Industriesから入手できる。 接着促進層 次に好ましくは透明な接着促進層12が、反射層20に塗布される。接着促進層12 が反射層20を部分的にのみカバーするように、接着促進層12が繰り返しまたはた やすく認識できるパターンとして、反射層20に印刷されることが好ましい。接着 促進層12のいくつかの好ましい印刷パターンの例としては、格子じま模様、水玉 、「無効」などの読みやすいメッセージおよびロゴが挙げられるが、これに限定 されるものではない。 接着促進層12は、離層の間に接着促進層12で印刷された領域において書類18か ら反射層20を除去することを妨げる。接着促進層12はある程度、ラミネート複合 材26が制御された破損を受けるようにする。図３は、格子じまに印刷された接着 促進層12を有する製品から除去されたラミネートを表す。 接着促進層の適切な材料の実例としては、水性酢酸ビニルまたは好ましくはエ チレンアクリル酸樹脂が挙げられる。接着促進層12の目的については、以下で層 の相互作用および本発明の隣接層間の対応する接合を考察する際により詳しく述 べる 接着剤層 接着剤16は、接着促進層12／反射層20／型押層14／保護層10 の複合材に接合している。接着剤は特に、製品または書類18にラミネート複合材 を密着させる。本発明では、熱活性化接着剤または感圧力性接着剤が使用できる 。適切な熱活性化接着剤の実例としては、エチレンアクリル酸、エチレンアクリ ル酸エチル、および好ましくはエチレン酢酸ビニルなどのポリエチレン基剤コポ リマーが挙げられる。本発明のラミネート構造により、離層すると反射層は接着 促進層のパターンに分離し、反射層が引き離され改竄が明示される。 感圧力性接着剤を使用した本発明のラミネートは、書類が加熱条件下で離層さ れると改竄を明示する。感圧力性接着剤は加熱により確かに柔軟化するが、たと え加熱されても本発明の構造により接着剤層が分離し、粘着促進性コーティング のパターンに引き離され改竄が明示される。適切な感圧力性接着剤の実例は、PS A 966 Scotch Brand高温アクリル接着剤およびIsotac^TMアクリル接着剤であり、 どちらもミネソタ州セントポール市のMinnesota Mining and Manufacturing Com panyより入手できる。 接合粘着力 本発明では、ラミネートの隣接層間の相対的接合粘着力が重要である。本発明 でラミネート加工した書類の離層が試みられた場合、制御された破損が起きるこ とが好ましい。最初に離層による層の分離を考察し、次にこのようなラミネート の制御された破損に必要な層間の相対的接合粘着力を考察する。 書類18からラミネート26を除去する試みに際し、接着剤16が熱活性化接着剤で ある場合、本発明のラミネートは本質的に図２に示すように分離する。接着促進 層12がない領域では、保護層10を捲ると型押層14および反射層20が一緒に付いて くる。接着促 進層12は反射層20を部分的にのみカバーするので、反射層20の分離が引き起こさ れる。反射層20とその隣接層間の接合粘着力の差により、反射層20は本質的に接 着促進層12の印刷パターンに分離する。 図３は、あらかじめ接着していた書類から取り除いた本発明のラミネートの平 面図を表す。図４は、図３のラミネートが取り除かれた書類の平面図を表す。書 類を離層する試みに際し、セキュリティラミネートの反射層20は分離する。図３ および図４の斜線領域32および42は、反射層が接着した領域を表している。図３ の斜線領域は、図４の斜線領域を補完する。図４で32（斜線）として表される領 域は、接着促進層の印刷部位と、離層の際そこに接着した反射層とを示す。図４ の書類において34（斜線なし）として示される領域は、粘着促進性コーティング が不在で反射層が接着しない箇所を示す。図３の42（斜線）として示される領域 は、接着促進コーティングが不在で、図４の書類への反射層接着箇所を補完する 格子じま模様として図３に示された型押層14に反射層42が接着した箇所を示す。 型押層は、図３において標章44の形で目に見える。（図２に示された）型押層 14は、離層後も保護コーティング10に本質的に接着したままであり、（図３に示 された）標章44は本質的に原形を保つ。ここで図２について述べると、反射層20 は分離し、型押層14／保護層10複合材に格子じま模様に接着する。また反射層20 は、接着剤16および書類18にも格子じま模様に接着する。この制御された破損に より、改竄を明示せずに書類を変更するため下層の書類18に到達することが、非 常に困難になる。型押層14の連続的反射を再構成するため分離反射材層20をマッ チさせることは不可能であるため、発見されずにラミネートを書類上に貼り直す こ とは不可能である。再ラミネート加工すると、反射材欠損領域が型押層14の不連 続な反射を引き起こすので、剥離したラミネートを異なる書類に再利用すること はできない。このような制御された破損を離層時に生じるために、反射層20と接 着促進層12との接合、および接着促進層12と接着剤16との接合は、それぞれ反射 層20と型押層14との接合よりも強固である。 接着剤16が感圧力性接着剤である場合、書類18を離層する試みにおいて熱が使 用されると、本発明のラミネートは本質的に図５に示すように分離する。保護層 10を捲ると、接着促進層12が存在する領域で、型押層14、反射層20および接着剤 16が一緒に付いてくる。離層に熱が使用されると、接着剤16とその隣接層との接 合粘着力の差により、接着剤16は本質的に接着促進層12のパターンに分離する。 このような制御された破損を離層時に生じるために、接着剤16と接着促進層12と の接合は、接着剤16と反射層20との接合よりも強固である。しかしIDカードに丈 夫なラミネートが提供できるよう、全層間のあらゆる接合が十分堅固であること が好ましい。 耐久性試験には、(1)セキュリティラミネートされた書類を洗濯し乾燥機にか ける、(2)書類を折り曲げる、(3)砂および水を入れた塗料振盪機に書類を入れ振 蕩することが含まれる。上で述べた構造を有するラミネートは、以下でより詳細 に述べるこのような耐久性試験に耐えることができる。耐久性試験に耐えること は、本発明のセキュリティラミネートが標準的IDカードに接着されると、ラミネ ートがいかなる層の間でも本質的に早期剥離を全く示さないことを意味する。 保護層10、型押層14、粘着促進性コーティング12、反射層20および接着剤16は 、隣接層間に適切な接合粘着力を提供する組み 合わせとして選択された。適切な接合粘着力の格差を提供する組み合わせの実例 は、以下の実施例に示した。その他の数多くの組み合わせもまた、本発明に従っ たセキュリティラミネート構築のための必要条件を満たすと考えられる。 実施例 本発明を以下の制限を意図しない実施例によってさらに詳しく説明する。 各実施例には、特定のラミネートをどのように製造したか、ラミネートをどの ように書類へ付着したか、そして最後にラミネートが離層後どのように見えるか についての考察が含まれる。 実施例１ ラミネートの調製 この実施例では、ニュージャージー州パターソン市のCrown Roll Leafより購 入した透明なホログラムフィルム、タイプXPTを使用した。Crown Roll Leafホロ グラムは、硫化亜鉛などの高屈折率反射材を有し、ポリエステルフィルムにコー ティングされたポリスチレン基剤の型押樹脂に、ホログラム画像を型押して調製 されたと考えられる。購入したホログラムフィルムの反射材側は、粘着促進性コ ーティングの格子じま模様が、フレキソ印刷で印刷されていた。イリノイ州シカ ゴ市のMorton International，Inc.が製造するAdcote 50T4983水性エチレンアク リル酸を、粘着促進性コーティングとして使用した。粘着促進性印刷側は、コロ ナ放電を用いて処理した。エチレン酢酸ビニル熱活性化接着剤のフィルムをコロ ナ処理し、次にイリノイ州シカゴ市のThermal Laminating Corporationが製造す るDesk Top Heat Laminator Model No 5000を使用して、 粘着促進性印刷側に270°F（132℃）で熱ラミネート加工してラミネートを形成 した。次に同一ラミネータを使用して、ホログラムラミネートを写真ベースのID カードに付着した。写真ベースのIDカードは、写真および個人データを書類上に 写真で画像化した乾式ゼラチンベース写真であった。 改竄 周囲温度 下層のIDカードに到達し変更する試みにおいて、室温でカードからラミネート を剥離した。ラミネートの保護層は、粘着促進パターン層に接着していない領域 で、型押層および反射層と共に捲られた。接着促進層は、本来反射層に格子じま 模様に印刷されていたので、各層の間の接合粘着力の格差のために、反射層は接 着促進層のパターンと補完的に格子じま模様に分離した。 水 ラミネート加工したカードを、水に24時間浸漬した。書類からラミネートを除 去する試みにおいて、反射層は粘着促進性コーティングのパターンに分離した。 反射材が受けた破損のために、改竄の証拠なしに同一カードを再ラミネート加工 したり、または異なるカードにラミネートを使用することは不可能であった。 耐久性試験 さらに別のラミネート加工カードに以下の試験を実施して、構造の耐久性を評 価した。 A. 洗濯機 ラミネート加工カードを衣服を満たした洗濯機に入れ、パーマネントプレスサ イクルにかけ、続いてパーマネントプレスサイクルで30分間乾燥した。ラミネー トおよびカードは破損しなかった。 B. 折り曲げ ラミネート加工カードを、ニュージャージー州クリフトン市のGetty Machine and Mold Companyが製造するGetty Fatigue Flex Tester model #0を使用して、 前後に90度の角度で往復1000回折り曲げた。ラミネートおよびカードは、破損し なかった。 C. 過酷な耐久性試験 ラミネート加工カードを、水20mlと砂10ｇの入った１ガロン塗料缶に入れ、塗 料振盪機で15分間振蕩した。カードの角の部分だけに、カードからの最小の接着 剤離層が起きた。熱溶融型接着剤付き3M Scotchpak Brandポリエステルラミネー トなどの標準的IDカードラミネートと比較して、耐久性は許容できるものであっ た。 実施例２ コロナ処理および熱活性化接着剤の代わりに感圧接着剤を使用してラミネート を書類に接着したことを除いては、実施例１のラミネート調製プロトコルに従っ た。ミネソタ州セントボール市の3M Companyから入手できるPSA 966 Scotch Bra nd高温アクリル接着剤でコーティングされたシリコン剥離ライナを、ポリエステ ル／型押層／反射層／接着促進層複合材にハンドスキージを用いてラミネートし た。ハンドスキージを再度用いて、紙製の書類に接着した写真にラミネートを付 着した。 改竄 周囲温度 室温で書類からラミネートを剥がす試みにおいて、紙製の書類および写真は破 れ、ラミネートを書類から除去することは不可能であった。 加熱離層 さらに別のラミネート加工書類を加熱板の上で約210°F（99℃）から250°F(1 21℃)に加熱してラミネートを高温で書類から剥離し、書類が加熱離層できるか どうか確かめた。接着剤層は粘着促進性コーティングのパターンに分離し、粘着 促進性パターンが存在しない部位では接着剤のいくらかは書類に接着し、粘着促 進性パターンが存在する部位では接着剤のいくらかはラミネートに接着した。接 着剤のテクスチャード破損のために、改竄の証拠なしに同一書類を再ラミネート 加工したり、または異なる書類にラミネートを使用することは不可能であった。 実施例３ ニュージャージー州イーストブランズウィック市のTransfer Print Foilsより 透明なホログラムフィルムを購入した。ホログラムは、硫化亜鉛などの高屈折率 反射材を有し、ポリエステルフィルムにコーティングされたニトロセルロース基 剤の型押樹脂に、ホログラム画像を型押して調製されたと考えられる。次に実施 例１のプロトコルに従って粘着促進性パターンを印刷し、熱活性化接着剤をラミ ネートした。２枚のラミネートを共に接着剤側が向き合うように熱ラミネートし た。それぞれを手で引き剥がした。接着剤層および反射材層は粘着促進性のパタ ーンで分離し、双方のラミネート 片３に破損が生じた。 本発明の範囲と精神を逸脱することなく、様々な修正と変更ができることは同 業者には明らかである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｇ０９Ｆ 3/02 Ｇ０６Ｋ 19/00 Ｒ 3/03 Ｄ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １. (a) 第１および第２の表面を有する保護層と、 (b) 保護層の第２の表面の少なくとも一部に接合した型押層と、 (c) 型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接合した反射層と、 (d) 反射層／型押層／保護層複合材の一部に接合した接着促進層と、 (e) 接着促進層／反射層／型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接 合した接着剤と を含み、反射層と接着促進層との接合、および接着促進層と接着剤との接合が、 それぞれ反射層と型押層との接合よりも強固であり、さらに接着剤と接着促進層 との接合が、接着剤と反射層との接合よりも強固であるセキュリティラミネート 。 ２. 前記接着促進層が、エチレンアクリル酸を含む請求項１に記載のセキュ リティラミネート。 ３. 前記接着促進層が、肉眼に不可視である請求項１に記載のセキュリティ ラミネート。 ４. 前記型押層が、肉眼で見える画像を有する請求項１に記載のセキュリテ ィラミネート。 ５. 前記型押層が、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、およびニト ロセルロース基剤の樹脂からなる群より選択される請求 項１に記載のセキュリティラミネート。 ６. 前記保護層が、透明である請求項１に記載のセキュリティラミネート。 ７. 前記保護層が、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、およ び酢酸セルロースフィルムからなる群より選択される請求項１に記載のセキュリ ティラミネート。 ８. 前記接着剤層が、熱活性化接着剤を含む請求項１に記載のセキュリティ ラミネート。 ９. 前記接着剤層が、感圧力性接着剤を含む請求項１に記載のセキュリティ ラミネート。 10. 前記接着剤層に接合した剥離ライナをさらに含む請求項９に記載のセキ ュリティラミネート。 11. 前記反射層が、前記型押層よりも高い屈折率を有する請求項１に記載の セキュリティラミネート。 12. 前記反射層が、三酸化ビスマス、硫化亜鉛、二酸化チタンおよび酸化ジ ルコニウムからなる群より選択される請求項１に記載のセキュリティラミネート 。 13. 前記反射層が、透明である請求項１に記載のセキュリティラミネート。 14. (a) 第１および第２の表面を有する保護層と、 (b) 保護層の第２の表面の少なくとも一部に接合した型押層と、 (c) 型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接合した反射層と、 (d) 反射層／型押層／保護層複合材の一部に接合した接着促進層と、 (e) 接着促進層／反射層／型押層／保護層複合材の少なくとも一部に接 合した接着剤と を含み、反射層と接着促進層との接合、および接着促進層と接着剤との接合が、 それぞれ反射層と型押層との接合よりも強固であり、さらに接着剤と接着促進層 との接合が、接着剤と反射層との接合よりも強固であるセキュリティラミネート が、接着した製品。 15. (a) 第１および第２の表面を有する保護層と、 (b) 保護層の第２の表面の少なくとも一部に接合した型押層と、 (c) 型押層の少なくとも一部に接合した反射層と、 (d) 反射層の一部に接合した接着促進層と、 (e) 接着促進層の少なくとも一部に接合した接着剤と を含み、反射層と接着促進層との接合、および接着促進層と接着剤との接合が、 それぞれ反射層と型押層との接合よりも強固であり、さらに接着剤と接着促進層 との接合が、接着剤と反射層との接合よりも強固であるセキュリティラミネート を製品に接着することを含む製品を改竄耐性にする方法。 16. 前記接着促進層が、エチレンアクリル酸を含む請求項15に記載の方法。 17. 前記型押層が、肉眼で見える画像を有する請求項15に記載の方法。 18. 前記型押が、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートおよびニトロセ ルロース基剤樹脂からなる群より選択される請求項15に記載の方法。 19. 前記保護層および前記反射層が、透明である請求項15に記載の方法。 20. 前記接着剤層が、熱活性化接着剤を含む請求項15に記載の方法。 21. 前記接着剤層が、感圧力性接着剤を含む請求項15に記載の方法。 22. 前記反射層が、型押層よりも高い屈折率を有する請求項15に記載の方法 。 23. 前記反射層が、三酸化ビスマス、硫化亜鉛、二酸化チタンおよび酸化ジ ルコニウムからなる群より選択される請求項15に記載の方法。 24. 前記保護層が、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリオレ フィン、または酢酸セルロースフィルムからなる群より選択される請求項15に記 載の方法。 25. 前記接着促進層が、肉眼に不可視である請求項15に記載の方法。