JPH10502382A - アンモニウム−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−ブチレートの製造方法、これを含有する液状の混合物およびこれらの使用 - Google Patents

アンモニウム−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−ブチレートの製造方法、これを含有する液状の混合物およびこれらの使用

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Abstract

(57)【要約】 アンモニアを用いる2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸(MHA)の処理によるアンモニウム−2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n−ブチレート(MHAAS)の製造方法およびメチルメルカプトプロピオンアルデヒド(MMP)へのシアン酸(HCN)の付加およびこれにより得られたメチルメルカプトプロピオンアルデヒド−シアンヒドリン(MMP−CH)の鉱酸加水分解により得られた反応混合物からダイマーおよびさらに高級のオリゴマーを含むMHAを単離する方法は公知である。本発明により、不活性で水と全くまたは部分的にしか混合しない溶剤を含む反応混合物を、第一の有機抽出液および第一の水性ラフィネートを得るように処理し、この第一の有機抽出液をアンモニアを用いて相分離して第二の有機抽出液および第二の水性ラフィネートに分離させ、その際、塩を形成してMHAASとしてのMHAの逆抽出を第二の水性ラフィネート中で行い、第二の水性ラフィネートからMHAASを単離することにより、「液状」処理工程にのみ基づくプロセスにより、アンモニウム−2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n−ブチレートおよびこれを含有する優れた流動性で著しく低いオリゴマー割合を有する混合物を提供する。動物飼料補足剤、メチオニン代替物質。

Description

【発明の詳細な説明】 アンモニウム−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−ブチレートの製造方法 、これを含有する液状の混合物およびこれらの使用 本発明は、動物飼育に有用な新規の有効物質およびこれを含有する液状の混合 物、ならびにその製造方法に関する。本発明は、殊には、アンモニアを用いる2 −ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸(MHA)の処理によるアンモニウム−2− ヒドロキシ−4−メチルチオーブチレート(MHAAS)の製造方法に関し、そ の際、MHAは、モノマーも、ダイマーもこれより高級のオリゴマーも包含し、 かつメチルメルカプトプロピオンアルデヒド(MMP)へのシアン酸(HCN) の付加、およびこれにより得られたメチルメルカプトプロピオンアルデヒド−シ アンヒドリン(MMP−CH)の鉱酸加水分解により得られる反応混合物から単 離される。 栄養素強化飼料添加物は、今日では動物飼育に不可欠の成分である。これらは 摂取食物のより良い有効利用に役立ち、生長を促進し、かつ卵白形成を支援する 。これらの最も重要な添加物の一つは、必須アミノ酸のメチオニンであり、これ は特に家禽飼育場において補強剤としてして重要な位置を占めている。しかし、 この分野において、いわゆるメチオニン代替物質が重要性を増しているが、それ は、これがこの目的に公知のアミノ酸と同様な生長促進性を有しているからであ る。 その中でも、2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−酪酸は、メチオニン−ヒ ドロキシ−類似体(Methionin-Hydroxy-Analog)としてMHAと略記され、ラセ ミ形で添加物として公知であり、かつ産業上に重要となってきている。 MHAは、有効物質含有量約88〜90%の水溶液の形で得られ、かつ使用さ れる。しかし、この濃縮液は、モノマー酸だけでなく、分子内エステル化のため にオリゴマー、主として線型および環状ダイマーならびに少量のトリマーおよび テトラマーも含んでいる。公知の低い栄養素有効度および良くない流動性のため に、オリゴマー含有量を出来るだけ低くすることが望ましい。他方、すべてのα −ヒドロキシ酸の場合のオリゴマー形成には化学平衡性が存在し、従ってその割 合は自由には選択できない。さらに、これは平衡状態を決定するパラメーター、 例えば濃度、温度、pH値および水分に関係する。確かに、適切な条件下での平 衡化反応が遅いために、平衡に相当するよりも著しく低いオリゴマー含有量の製 品が製造される。その際、モノマーのオリゴマーの和に対する比率は、多くの場 合に約4:1以上であり、5:1以上に達することも ある。しかし、長期に保管した後には、この比率はオリゴマーの方向に絶えず移 動し、最後には、水分、温度およびpH値に関係して、モノマーの割合が約2. 5:1〜約3:1の完全に進行した平衡状態まで低下する。製品は「老化」する 。 すなわち、この老化プロセスにも市販のMHAの応用面での欠点が存在する。 別の製造に関係する欠点は、MHAの製造に関連する無機アンモニウム塩の避 けられない生成も無視できない。すなわち、今日、工業的に通例の製造方法にお いて、MHAkg当たりにほぼ等量の硫酸アンモニウムが廃水バラスト(不要な 負荷)として産出される(下記参照)。しかし、その無害化処理ならびに別の用 途を目的とする利用は、追加の費用となり、これはこのプロセス、従って目標製 品に対して避けられないコスト上昇となる。 メチオニン代替物には、MHAの一定の塩状の化合物、例えばなかでもそのカ ルシウム塩および混合カルシウムアンモニウム塩が挙げられる。これらは、その 生産に高い生産費用を要するので、遊離酸と同等の商業的重要度には達していな い。さらに、容易に噴霧できる遊離酸の水性濃縮液と比較して、これは、粉末状 で吸水性が低い固体としては、飼料混合物中に容易にかつ均質には混和できない 。 この種類の物質の他の添加剤には、MHAASと略 記されるアンモニウム−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−n−ブチレート がある。しかし、MHAASは以前から公知ではあるが、動物飼育にはこれまで 受け入れられていない。これは、なかでも、純粋の形の塩は、多くの経費をかけ ないと分離できないことに起因し、その際、粘度が高い油状または潮解性で吸水 性の物質として得られる。また、このような不均一になる傾向がある物質の取扱 は、応用技術的に問題を有し、そのために、その生物学的有効性は正確な測定が 困難である。いずれにしても、市場にある製品に対して、その栄養素当量の確定 した知識はこれまでまだ存在しない。 同様に、メチオニン代替物として、MHA−アミドと略記される2−ヒドロキ シ−4−(メチルチオ)−n−ブチルアミドも公知である。しかし、MHAプロ セスの中間工程として生成するこの化合物を目的とする製造ならびに加水分解混 合物からの分離は著しく困難である。結晶MHA−アミドの低い収率と同時にM HA自体と比較して低い栄養素的有効性もその理由となり、そのために、この物 質はこれまで商業的に重要ではなかった。MHAおよびそのアルカリ/アルカリ 土類金属塩の一般的製造方法は、3−メチルメルカプトプロピオンアルデヒド( MMPとも称される)から出発し、これをシアン化水素を用いて2−ヒドロキシ −4−メチルチオ−ブチロニトリル(MMP−シアン ヒドリンまたはMMP−CHとも記載する)にニトリル化する(式I): 生成するMMP−シアンヒドリンを、引き続き通常の方法で、強鉱酸、例えば H2SO4またはHClを用いて、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチルアミド (MHA−アミドとも記載する)の中間段階を経て(式II): メチオニンヒドロキシ類似体(MHA)に加水分解する(式III): この加水分解は、一段でも二段でも実施できる。MHA塩に達するために、生 成物混合物中に存在するMHAを好適な方法により、直接またはあらかじめ単離 した後に処理する。 その際、単離のために、種々の分離技術、例えば溶剤抽出、塩析、沈降、ろ過 および濃縮を個別でも組み合わせてでも使用できる。 生成したMHA酸は、例えば金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩を用いて 処理して、希望するMHA塩に引き続き処理できる。アンモニウム塩(MHAA S)を得るために、例えばアンモニアを用いてMHAを処理する(式IV): その際、いかなる場合にも、それぞれの目標製品を無機の随伴物質またはバラ スト物質から分離するという重要な課題が存在し、その際、有効利用ならびに無 害化処理の他にも、その処理は、現在の基準からみて重大な問題を提起し、その 基本となっている生産プロセスの経済性に決定的な影響を及ぼすことがある。 特許文献中には、MHA自体の製造も、そのアルカリ/アルカリ土類金属塩、 有利にはカルシウムアンモ ニウム塩および混合カルシウムアンモニウム塩の製造をも対象とする多くの方法 が記載されている。 水性濃縮液の形のMHAの製造に関しては、欧州特許第142488号、第1 43100号、第330521号および米国特許第3773927号および第4 353924号の各明細書の方法が報告されている。 二段加水分解は、MMP−CHから出発して欧州特許第142488号(硫酸 を使用)および欧州特許第143100号(鉱酸を使用)の各明細書の方法を基 礎としている。この場合、シアンヒドリンは先ず比較的低温において、例えば5 0〜70%硫酸を用いてMHA−アミドに加水分解され、引き続き水を用いて希 釈した後、加水分解を高温で完了させる。その後、反応混合物を抽出して分解し 、その際、所定の水と部分的に混合できる溶剤を用いる。次いで、有機抽出液か ら、水の存在における一定の条件下で溶剤の蒸発により濃縮された水溶液中のM HAが得られる。この方法により、著しく良好な収率で最も価値の高い最終製品 が得られ、これは、殊に低い着色および平衡組成より著しく下にある比較的低い オリゴマーの割合で優れている。この方法の欠点は、水性ラフィネート中の生成 物分解の際に同時生成物として分離する硫酸水素アンモニウムの問題であり、そ の残留ならびに無害化に関しては全く記載されておらず、またこれは未処理のま ま著しくまた正当化できない廃水への負荷となる。さ らに、この方法の欠点は、生成したままの状態では比較的低いけれども、いかな る場合でも平衡比率で含有されるモノマー/オリゴマー濃縮液の上記の老化傾向 である。 溶液を用いないMHA濃縮液は、米国特許第3773927号明細書に従って 、塩酸を用いるMMP−CHの二段加水分解、引き続き晶出した塩化アンモニウ ムを伴う反応混合物の濃縮により得られる。しかし、このようにして得られたM HAは、強く着色し、オリゴマー分が多い。副製品として単離されたアンモニウ ム塩も不純であるので、有効利用の機会がなく、従って無価値なバラスト物質と みなされる。 上記の方法の改良は、米国特許第4353924号明細書では、過剰の鉱酸を アンモニアまたはその他のアルカリ性に反応する物質を用いて中和して達成され る。このようにして、低い腐食性を有するMHA溶液が得られる。しかし、塩の 問題は残ったままである。 最後に、欧州特許第330521号明細書中には、さらに溶剤を用いないで硫 酸を用いる一段加水分解法が記載されており、その際、液状MHAの他に結晶硫 酸アンモニウムが副製品として得られる。反応が終了した鹸化混合物を部分的に アンモニアを用いて中和することにより、生成した硫酸水素アンモニウムをまだ 存在している遊離硫酸と一緒に中性硫酸アンモニウムに導いて、この目的が達成 される。これにより2種の 液相が生成し、一方は液状MHA、他方は結晶硫酸アンモニウムと得るためにこ れらをそれぞれ分離し、蒸発濃縮する。各種のろ過工程および還流工程の好適な 組み合わせにより、いかなる製品も損失せず、また塩を含有している廃水の生成 を防止できる。生成したMHAは、著しく良好な品質である。しかし、この長所 にもかかわらず、この方法は著しい欠点を有する。その一つの点は、単離された 硫酸アンモニウムが粘着性を有し、また強い臭気があるので、販売できる形とす るために、この塩はさらに例えば再結晶により精製しなければならない。別の点 は、より希薄な操作方法と同時にこれに必要な高い鉱酸過剰のために、例えば種 々の濃縮操作の際のより高い消費量とより多いエネルギー消費の発生による追加 経費が発生することにある。これには経費のかかる固体の取扱も含まれる。これ らすべての因子は、この方法を著しく経費高なものにする。さらに、得られたモ ノマー/オリゴマー濃縮液は、欧州特許第142488号ならびに第14310 0号の各明細書におけると同じ老化プロセスを受ける。 MHAのアルカリ/アルカリ土類金属塩、殊にはカルシウム塩および混合カル シウムアンモニウム塩の製造に関しては、米国特許2745745号、第293 8053号、第3175000号、第4310690号および英国特許第722 024号および第9151 93号の各明細書の方法に報告されており、その際、いずれの場合にも、鉱酸ニ トリル加水分解によるMHA中間体の生成は、塩形成より先行する。 硫酸を用いる二段加水分解は、米国特許2745745号、第2938053 号および第3175000号の各明細書の方法を基としている。上記の最初の2 件の明細書によれば、希釈した鹸化混合物を硫酸イオンの結合に少なくとも十分 な量の例えば水酸化カルシウムまたは炭酸カルシウムを用いて処理する。その際 、これにより硫酸カルシウムが析出し、アンモニアが遊離し、これはそのままM HAと反応してアンモニウム塩MHAASとなる。蒸発濃縮により溶液から、塩 を、不純物を含む形で粘度の高い油状または吸湿性固体として得ることができる 。しかし、有利にはさらに水酸化カルシウム/炭酸カルシウムを加えてMHAの カルシウム塩またはカルシウムアンモニウム塩に変換させることができ、これは 蒸発濃縮の後に固体の形で得られる。鹸化溶液を直ちに十分な過剰量の塩基性カ ルシウム化合物を用いて処理しても同様の結果が得られる。英国特許第7220 24号明細書によれば、出発製品としてMHA−アミドが用いられている。その 外、MHA塩製造のためのその工程は上記のものと同じである。 無価値な硫酸カルシウム同時生成物の不可避な生成を防ぐために、米国特許3 175000号明細書では 、硫酸鹸化混合物を別の硫酸アンモニウムと飽和するまで混合させる。塩析効果 により2相が形成され、その際、MHAの90%以上が有機相中に分離される。 このMHAは、直ちにカルシウム塩にさらに処理できる。水相から、残りのMH Aが溶剤抽出、有利にはエーテル抽出により分離され、これを別々にまたは主画 分と一緒にした後に溶剤を蒸発させてカルシウム塩に転換させる。同時に生成す る硫酸アンモニウムの残留に関しては記載がない。 米国特許4310690号明細書の方法は、アンモニウム塩問題の解決手段を 記載している。これには、塩酸を用いる二段加水分解の後に、苛性ソーダを用い て所定の条件下で形成された塩化アンモニウムが完全に塩化ナトリウムとアンモ ニアに分解されるまで鹸化混合物を中和する。引き続く理論量の水酸化カルシウ ムを用いる処理により、MHA−カルシウム塩が実際的に飽和した食塩溶液中の 懸濁物として得られる。固体と液体の分離の後に、洗浄濾液の一部を水酸化カル シウム懸濁液調整のために返還し、廃水として少量の有機バラストを有する食塩 溶液を得る。同時生成物のアンモニアの使用ならびに残留に関しては記載がない 。 最後に、英国特許第915193号明細書には、MHAのカルシウム塩または アンモニウム塩製造のための連続法が記載されている。この方法では、より薄め た約20%の硫酸を過剰に用いるMMP−シアンヒドリンの一段鹸化が基となっ ている。10時間滞留の後に連続して取り出される鹸化混合物から、高沸点エー テルを用いてMHAを抽出し、次いで引き続く水酸化カルシウム/炭酸カルシウ ムの水中懸濁液を用いる抽出液の処理により、MHA−カルシウム塩が微細な結 晶の形で析出し、分離される。塩形成のために、気体状アンモニアをエーテル性 MHA抽出液中に導くと、油状で分離するMHAASが形成される。しかしこの 方法で考慮されているような加水分解段階中への水性酸性ラフィネートの還流は 、アンモニウム塩の蓄積となり、記載の操作方法では実施できない。さらに、長 い反応時間は製品に有害である。 以上に考察した従来の技術を考慮して、本発明の課題は、公知のメチオニン代 替物質の製造にもまた使用にも現れる上記の欠点を避けるかまたは少なくとも著 しく低下させるアンモニウム−2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−n−ブチ レート(MHAAS)の製造方法を提供することである。これにより、この方法 は、なかでも環境との調和性の観点で進歩しており、これは殊には環境の負荷と なる廃水の防止ならびに無機アンモニウム塩の不可避な生成の防止により到達で きるべきものである。本発明の別の目的は、液状で安定な形で、すなわち特に従 来の技術と比べて老化の傾向が著しく少ないかあるいは全くない動物飼育に好適 で新規の有効物質またはこの有効物質を含む有効物質混合物の提供である。 これらおよび個別には記載しなかったその他の課題は、方法においては請求項 1の特徴部分の特徴を有する冒頭に記載した形式の解決される。 本方法の有利な態様は、請求項1に従属する請求項で保護されている。 新規で動物飼育に好適な製品に関しては、請求項17および18の対象が上記 の問題を解決する。有利な実施態様は、これを引用する従属請求項の対象となっ ている。 不活性で水と全くまたは部分的にしか混合しない溶剤を含む反応混合物を、第 一の有機抽出液および第一の水性ラフィネートを得るように処理し、この第一の 有機抽出液をアンモニアを用いて処理して、第二の有機抽出液および第二の水性 ラフィネートに相分離し、その際、塩を形成してMHAASとしてのMHAの逆 抽出を第二の水性ラフィネート中で行い、MHAASを第二の水性ラフィネート から単離することにより、MHAASおよびこれに基づく有効物質混合物を調整 するための新規の製造方法が提供され、これは「液状」処理工程にのみ基づき、 かつこれにより工業的な製造に関して技術的に有利に好適である。このために、 有利な実施態様において、アンモニウム塩で負荷された廃水の発生ならびに無機 バラスト物質、例えば塩化 アンモニウムおよび硫酸アンモニウムまたは硫酸カルシウムの同時生成が防止さ れ、その際、実質的にこれ以上の化学的処理を必要としない廃水が発生する。 本発明による方法を使用することにより、さらに改善された性質を有するメチ オニン代替物質の系統からなる新規の有効物質ならびに液状の新規の有効物質混 合物が提供され、これは従来のこの種類の製品と比較して、改善された流動性で 、また著しく減少し、ほぼゼロに収斂するオリゴマー含有量で優れている。 その上、この新規の有効物質は、その弱い酸性から中性の性質のために、特記 すべき老化現象を起こさず、この老化現象は、公知の製品の場合には、絶えず変 化し、多くの場合上昇するオリゴマーの割合に由来し、またこれは生物学的有効 度および流れ性に対して不利に作用することもある。従って、この新規の物質は 、なかでも長期の貯蔵の間に変化せずまた一定の高い栄養素有効性を有する。 本発明による方法の重要な態様は、その中に導入され溶解しているMHAおよ びオリゴマーならびに場合によればまだ残留しているMHA−アミドを含む第一 の有機抽出液、および水性で実質的に有機物を含まない第一ラフィネートを濃厚 ないし飽和アンモニウム塩の形で得る、不活性で水と全くまたは部分的に混合す る溶剤を用いる、加水分解で得られた溶液の抽出である。 抽出のために、極性ないし非極性で水と全くまたは部分的にしか混合せず、抽 出条件下でも引き続く工程における逆抽出の条件下でも不活性であるあらゆる溶 剤が好適である。これに挙げられるのは、第二級アルコール、エーテル、エステ ル、ケトン、脂肪族および芳香族炭化水素であって、これらはさらに塩素化され ていてもよい。有利な溶剤は、C5〜C8−ケトン、殊にはメチルイソブチルケト ンおよびエチル−n−アミルケトンである。製品の分解が実際的に完全に行われ ること、すなわち、MHA、オリゴマー部分ならびに場合によればまだ残留して いるMHA−アミドが十分に抽出液に移行していることが確保される限り、抽出 は、あらゆる当業者には通例の方法で行うことができる。これはバッチ式でもま たは有利には連続式でも実施できる。製品の抽出液に対する比率は重要ではない が、しかし、効率の観点から、最低比率1:1以下ではなく、また経済性の観点 からは比率1:3を越えてはならない。有利には比率1:1.5〜2.0である。 本発明の別の重要な態様は、アンモニアを用いる第一の有機抽出液の処理であ る。これにより、第一の有機抽出液の第二の有機抽出液および第二の水性ラフィ ネートへの分割が可能となる。これは、相分離により起こすことができ、その際 、目的とする製品は水相に移動する。従って、準第二抽出工程でもある。 完全な塩形成に十分な量の存在が確保される限り、 使用するアンモニアの量および濃度は重要ではない。経済性およびエネルギー節 減のために、大量の過剰も低濃度と同様に避ける。有利には、高濃度または最高 濃度のアンモニアである。同様に、相分離挙動に影響せず、かつエマルション形 成が避けられる限り、この両方の抽出工程に使用する温度も重要ではない。有利 には、温度20〜60℃である。これより高い温度は一般にあまり有利ではない が、それは、この場合には通常望ましくない蒸発現象が起きるからである。 その際、有利な実施態様においては、第一の有機抽出液を、その中に含まれる MHAが実質的に完全にMHAASに中和されるように、このような量の高濃度 、有利には25〜90重量%のアンモニア水溶液と混合させる。酸性の第一の有 機抽出液の中和の際に、MHAのダイマーおよびオリゴマー部分をそれぞれのア ンモニウム塩に変換させる。その際に得られる抽出液は実質的に抽出溶剤を含み 、一方第二のラフィネートもその中に導入されるMHAのアンモニウム塩および そのオリゴマーならびに場合によればさらに残留しているMHA−アミドを含む 。別の本発明による態様では、目標とする製品の単離の前および/またはその間 に、第二の水性ラフィネートを有利には還流しながら加熱すると有利である。こ れは二つの意味で本発明による方法に有利である。第一には、オリゴマー部分な らびに場合によればまだ残留しているMHA−アミド を十分に希望する限界含有量まで、さらにMHAASモノマーを形成して分割し 、第二には、本発明による組成の範囲内で希望する少量のMHAを、アンモニア を遊離しながらMHAASの加水分解的分割により少量のMHAに逆形成できる ことである。 アンモニアを用いるMHAのMHAASへ、およびオリゴマーのNH4−オリ ゴマーへの同時中和を伴う「逆抽出」は、抽出溶剤中の上記の塩が、実際的に不 溶性であり、また場合によればなお少量存在するMHA−アミドが、その親水性 から容易に水相に移行するという事実から可能となる。 有利な操作法では、第二のラフィネートから、場合によればオリゴマー分割お よび希望する量のMHAの逆形成の後に、場合により断熱真空蒸発冷却を用いて 水蒸発による濃縮と組み合わせて、場合によれば過剰のアンモニアを蒸発除去し て目的とする有効物質溶液を得る。 この工程では、本発明による組成の有効物質濃縮液が得られるように目的化合 物を含む溶液を条件調整できる。この目的は、場合によれば過剰のアンモニアを 追い出し、その溶液を追加の水蒸発により希望する最終濃度まで濃縮し、その溶 液を断熱真空蒸発冷却の同時作用の下に、温度約60℃まで冷却し、かつ得られ た溶液を場合によりアンモニアおよび/または水を加えて希望するpH値に調整 することにより有利に達成 できる。 有効物質溶液を形成する工程の変更可能性から、気候的にも技術的にも制約さ れる貯蔵条件に最適に適合させた有効物質溶液を本発明の限界内で調製すること が、本発明により可能である。すなわち、例えば高温気候の地域に対しては、高 温で考えられるMHAASの加水分解を防ぐために、いくらか高いが最高でも2 0%を越えない割合で遊離MHAを含み、それに相当する低いpH値を有する濃 縮液を調製する。オリゴマー分が高い溶液の栄養素有効度は、有利なことに純粋 のMHAAS溶液の有効性と大きくは異ならないが、しかしMHAおよびオリゴ マー分が高い溶液よりは著しく低いので、このような貯蔵安定性を支配する手段 は品質的な損失とはならない。 別の態様においては、本発明は、酸による加水分解から得られる反応混合物か らさらにMHAASを得るために、MMP−CHの加水分解自体も改良する。こ の自体公知の加水分解は、基本的には、公知の酸、例えば硫酸またはその他の鉱 酸を用いて実施できる。しかし、本発明の範囲内で、MMP−CHの加水分解に HClを使用することが殊に有意義であり、かつそのために殊に有利となること が判明した。HClを使用することにより、従来の技術によるこの種類に関して 公知の方法と比較して、高い収率、純度、少ない着色および少ない副産物生成な らびに実質的に(臭気が強 い)有機同伴物質がないMHA−中間生成物の製造が可能となる改善された加工 分解工程が提供される。本発明による方法の有利な態様において、MMP−CH の加水分解は二段で実施され、その際、第一工程においては濃度15〜40%、 有利には20〜37%、および殊に有利には30〜36%の塩酸水溶液を用いて 、温度20〜70℃、有利には30〜60℃、および殊に有利には35〜55℃ 、ならびにMMP−CHのHClに対するモル比1:1.0〜1.5、有利には1 :1.05〜1.3および殊に有利には1:1.1〜1.2において加水分解する。 これにより、実質的にMHA−アミドが生成し、反応混合物はシアンヒドリンを 含まない。さらに、MMP−CHのMHAへの加水分解を実質的に完了させるた めに、第二工程において場合によれば水を用いる予備希釈の後に、温度80〜1 10℃、有利には90〜100℃および殊に有利には90〜95℃における反応 混合物の加水分解が有利である。引き続き、少量の揮発性不純物ならびに過剰の 塩酸を除くために、加水分解物を有利には反応溶液の断熱真空蒸発冷却を利用し て、少なくとも60℃に冷却する。 二段加水分解の両方の加水分解工程を高度の濃塩酸を用いて行うと有利である が、それはこれにより一方では大きい酸過剰を防ぎ、他方ではゆるやかな条件で 反応を進行させるからである。例えば、37%から最 低でも約30%のHClは、5%から最高でも15%モル過剰比を要求するだけ であり、一方、これに伴う反応温度および反応時間は、工程(1)において30 〜50℃/10〜30分間、工程(2)において90〜95℃/45〜60分間 に限定できる。 引き続く断熱蒸発冷却は、エネルギーを節約する冷却にも、反応混合物中また は原料と一緒に持ち込まれることもある反応混合物からの少量の揮発性不純物( HCN、MMP)の除去にも役立つ。また、過剰塩酸の一部の除去は、有利であ り得る。その際、この工程は場合によれば省くこともできる。 さらに、別の方法として、反応混合物を加水分解の後、溶剤を用いる処理の前 に、塩基を用いて処理すると有利である。 その際、この塩基は、過剰の遊離鉱酸の緩和(Abstumpfen)または前中和のため に役立ち、これは、pH値約−1またはさらに強い酸性を緩和する。 有利には、水溶液または有利には気体状のアンモニアを用いて残留または場合 によれば過剰の塩酸をpH値−0.5〜+0.5、有利には−0.2〜+0.2の範 囲内に調整するために中和し、実質的にMHA、および同伴するオリゴマー並び に塩化アンモニウムを含む溶液を得るために溶液を緩和する。 過剰の鉱酸の緩和のための(有利には気体状の)アンモニアを用いる反応混合 物の部分中和は、後に続く 抽出製品分解における反応混合物の濃縮、従って最終的に目的製品中のアンモニ ウム塩の濃縮を防ぐ。 別の態様では、プロセスで生成する物質をできるだけ循環系内に導くか、再利 用するかまたは安全に無害な形に導くことが本発明にとって有利である。 すなわち、加水分解のために塩酸を用いる場合に、有利には苛性ソーダを用い てアンモニアを遊離し、アンモニアで飽和した塩化ナトリウム溶液を得るように 、実質的に塩酸を含む第一のラフィネートを少なくともpH値8まで中和する。 また有利には、一段または多段で行う本方法の種々の工程中で得られるアンモニ アの留去および濃縮も有利である。圧力を負荷するかあるいは負荷しないで場合 によれば精留条件を用いると、一方では、高めから最高まで濃縮されたアンモニ ア水溶液が得られ、これは第一の有機抽出液の処理中に返還される。他方では、 実質的にアンモニアを含まず、食塩を含む溶液が得られ、これは生物学的廃水処 理に導くことができる。MHAASへのMHA変換に必要で、主として原料のニ トリル性窒素から形成されるアンモニアが回収できる上記のNaOHを用いる中 和処理は、有利には濃苛性ソーダを用いて行う。 これらの中和処理は、別々でも、後に続く蒸発工程および濃縮工程と組み合わ せてでも実施できる。両方の場合に、当業者に公知の技術および好適な装置を利 用する。これは一段または多段で、かつ希望する濃度 に関係して、圧力を負荷または負荷しないで、技術的に公知の方法を用いて実施 できる、同時に行う濃縮にも適合する。 MHA変換および逆抽出の際に第二の有機抽出液として得られる溶剤相は、有 利には不純物の濃縮の防止のために、その一部または全部を精製蒸留し、その際 、使用する溶剤の種類および溶解している水の割合に従って、これはストリップ 蒸留の形または共沸蒸留および/または精留の条件下で実施できる。この工程は 、場合によれば断続的または全く使用しなくてもよい。 本発明に殊に有利には、各種の工程を断続的または連続的または互いに組み合 わせてでも実施できる。すなわち、反応工程をバッチ式に、かつ処理工程を連続 的に行うことも有利に可能である。しかし、もちろん、バッチ式だけまたは連続 式だけの製造および処理でもよい。少なくとも部分的に連続式の操作は、ゆるや かな工程条件および少ない製品負荷を可能とする。 この分野に分類できる公知の方法に対する特別の長所は、さらに、本発明によ る方法においては、オリゴマーが十分に分割されるので、オリゴマーの抑制なら びに防止のための手段を用いないことである。本発明による方法の別の長所は、 廃棄塩類が生成せず、また加水分解の際に形成されるアンモニア性窒素が塩を形 成し、有効物質中の有効物質特性に影響しないので、 固体処理が省略できることである。 本発明の範囲内で、同時生成物として処置が必要なアンモニウム塩含有廃水お よび/または結晶性アンモニウム塩を生成せず、液体処理工程のみから成り、従 って簡単で経済的に実施され、かつ目的製品の製造は、この分野で公知の加水分 解の工程部分において、改善された製造条件下で改善された製品品質およびより 少ない副製品形成を許容し、さらに最終製品製造のために、生成物分解に用いら れる苛性ソーダならびに抽出溶剤を除いて、この方法がコスト高となるようなそ の他の助剤を必要としないで、有効物質配合のための新規の方法が提供される。 個別の工程で記載した操作方法は、当然のことながら、多数の実施態様を可能 とさせる。しかし、簡単で安価な工程実施を許容し、また収率および製品純度に 関して優れた結果となるようなパラメーターおよび条件を選択すると最適である 。 製造および単離の技術により、さらに少量の副製遊離MHAおよび場合によれ ばそのアミドを伴い、著しく少ない着色、良好な流動性、優れた熱安定性を有し 、また有利には0.1〜2.0%である予定した少量ないしはほぼ皆無の変換した (所望であれば)オリゴマー部分を有するアンモニウム塩の形が約80〜90% の最終製品の製造が有利であり、これにより、これは公知の製造方法と比較して 、老化せず、またそのため に取扱および貯蔵の間に現れる欠点および当量の不確定さをも有しないこの技術 に新規の有効成分の組み合わせが成立する。 従って、本発明の対象は、ダイマーおよびオリゴマー部分を含みMHAASの 全含有量70〜90重量%、有利には80〜90重量%、殊に有利には84〜8 8重量%を有する液状のアンモニウム−2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n− ブチレート(MHAAS)でもある。 有利には、本発明によるMHAASは、時間的に僅かにないし全く変化せず、 いずれも和MHAAS+ダイマー+オリゴマーに対して、10重量%以下、有利 には6重量%以下、および殊に有利には1重量%以下である、ダイマーおよびオ リゴマーの割合を特徴とする。 さらに、アンモニウム−2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n−ブチレート( MHAAS)と2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−n−酪酸(MHA)およ び/または2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−n−ブチルアミド(MHA− アミド)との混合物も本発明に属する。 これらの混合物は、有利には、いずれも和MHAAS+MHA+MHA−アミ ドに対して、MHAの割合が20重量%以下および/またはMHA−アミドが5 重量%以下である。 別の有利な実施態様では、時間的に僅かにないし全く変化せず、和MHAAS +MHA+MHA−アミド+これらのダイマーおよびオリゴマーに対して、10 重量%以下、有利には6重量%以下および殊に有利には1重量%以下である、M HAAS、MHAおよび/またはMHA−アミドのダイマーおよびオリゴマーの 割合を特徴とする。 本発明による方法により得られるMHAASを主要成分として含む溶液は、さ らに有利には、貯蔵安定性の状態のpH値3.0〜7.5、有利には4.0〜7.0 および殊に有利には5.0〜6.0を有する。これはさらに著しく少ない着色、良 好な流動性および満足できる熱安定性を特徴とする。 本発明による方法により得られたMHAASを主要成分として、かつ場合によ ればMHAおよび/またはMHA−アミドを少量の副成分として含む有効成分濃 縮液は、栄養素強化性および生長促進性を有する優れた飼料添加剤である。 以下には、添付の図面を引用し実施例を用いて本発明を詳しく説明する。特に 断らない限り、パーセントの記載は重量%である。 図面の説明: 図1:本発明による方法実施のための装置の略図。 図2:本発明による方法の変形の実施のための装置の別の態様の装置、および 図3:本発明による方法の概略の流れのフローシート。 図4:上図:7〜28日齢のブロイラーの行動に対する種々のメチオニン源の影 響を表すために、種々のメチオニン源に関して、補足メチオニン当量(%)に対 するブロイラーの体重増加(g)の図。 下図:上記と同じ目的で、種々のメチオニン源に関して、補足メチオニン 当量(%)に対するブロイラーの飼料有効利用度の図、ならびに 図5:上図:DL−MHA(遊離酸)、DL−MHA(アンモニウム塩)および DL−メチオニンの飼料有効性を表すために、種々のメチオニン源に関して、補 足メチオニン当量(%)に対するブロイラーの体重増加(g)のグラフ、ならび に 下図:上記と同じ目的で、種々のメチオニン源に関して、補足メチオニン 当量(%)に対するブロイラーの飼料有効利用度のグラフ。例1 強力攪拌機および還流冷却器を備えた反応器中に、37%塩酸103.6g( 1.05モル)を38〜40℃で装入した。30分以内に、この温度で強く攪拌 および冷却しながら、公知の方法で製造された99.0%のMMP−CH 13 2.5g(1.0モル)を加えた。温度を一定に保ちながら、攪拌を続けて混合物 を15分間後反応させ、その後、HPLC分析によりシ アンヒドリンの完全な変換を確認した。これにより、出発原料の約90%がMH A−アミドに、約10%がMHAに変換した。引き続き、反応槽の内容物を水5 0gを用いて薄め、90〜91℃に加熱し、45分間攪拌した。遊離酸へのアミ ド段階における加水分解の完全さをHPLCを用いて試験した後、反応混合物を 真空蒸発冷却を利用して約40℃まで冷却し、その際、少量の揮発性物質および 不純物(なかでもHCN)が除去された。得られた僅かに着色し、ほとんど臭気 がなくpH値約−0.9の鹸化溶液を、過剰の塩酸の結合のために、約5%のア ンモニア溶液を用いて、pH値+0.1まで緩和し、その後、メチルイソブチル ケトン250mlを用いて2回抽出した。全MHA含有量約27%で、その中の 約2.16%はオリゴマー、主としてダイマーの形で存在する一緒にした抽出液 を、引き続き水50gと混合させ、その後25%アンモニア溶液88.5g(1. 3モル)と一緒に振とうした。その際、すべてのMHA種がそのアンモニウム塩 (MHAAS、NH4−オリゴマー)に転換し、これらはまだ残っているMHA −アミドと同様に、実際的に完全に水/アンモニア性相中に溶出した。分離した 下の層であるこの溶出液は、ここで35分間還流しながら加熱し、これにより過 剰のアンモニアならびにまだ存在している残留溶剤を除去して全MHA濃度約8 5〜86%まで濃縮した。MHAAS(モノマー)8 5.0%、MHA−アミド0.44%、NH4−ダイマー0.16%ならびに水15 %を含む溶液189.8gが得られた。全収率は、使用したMMP−CHに対し て97.1%であった。この溶液は、淡黄色に着色し、無臭、流動性、pH値6 .5であり、常温で数ヵ月でも変化せず貯蔵安定性であった。 逆抽出で得られるMIBK相は、MHAAS0.03%未満およびその他の有 機不純物(MHA−オリゴマー)約0.1%を含んでいた。これは溶剤の精製の 目的で、ストリップ蒸留した。再生したMIBKは、後続の処理の損失補給のた めに保管した。ボトム生成物は廃棄または無害化処理した。 実質的に飽和塩化アンモニウム溶液から成り、一次ラフィネートと呼ばれる第 一の抽出から得られた水層を、装入口、温度およびpHの測定および制御装置、 ならびに上に分留器を置き、接続されている−5℃まで冷却した吸収装置を有す る還流冷却器を有する加熱攪拌装置に導いた。ラフィネートは、絶えず加温しな がら、濃苛性ソーダを加えてpH値最低8.5まで中和した。その際に遊離する アンモニアは、水を入れた受液器中に吸収させ、20〜25%溶液の形で回収し 、このようにして別の後続工程のために調製した。ボトム生成物としては、実質 的に有機物を含まず、塩化ナトリウムで飽和した廃水溶液が得られ、これはその ままでも処理は不要で、廃棄または無害化処理した。例2〜5 実施例1記載の方法のように操作したが、ただし、抽出による製品分解には、 MIBKの代わりに、順番に下記の溶剤を使用した:メチルイソプロピルケトン 、エチル−n−アミルケトン、メチル−t−ブチルエーテルおよびトルエン。原 理的に同じ処理方法により、同様の結果が得られ、その際、全MHAのそのアン モニウム塩への変換および溶離のために、予定の生成物の損失補充に応じて、そ の都度回収した20〜25%のアンモニア溶液を加えた。トルエンの場合には、 それぞれ260mlを用いて4回抽出したが、しかしその際、幾らかの副生物の ための溶剤の蒸留精製を省略できた。メチル−t−ブチルエーテルの場合には、 加水分解物を抽出の前に約20℃に冷却した。 すべての場合に、条件調整の後で、淡色に着色し、無臭、流動性で、全MHA AS84〜86%の溶液が得られた。NH4−オリゴマー(ダイマー)の割合は 、いかなる場合にも0.2%を越えず、MHA−アミドの含有量は、1.2%以下 に限定されていた(全MHAASに対して)。例6 実施例1に記載した反応装置内に37%の塩酸108.5g(1.1モル)を3 0℃で装入した。30分間に、この温度で強く攪拌および冷却しながら、99% のMMP−CH 132.5g(1.0モル)を加えた 。さらに10分間攪拌した後で、シアンヒドリンの反応は完了し、これは分析に より検出できなかった。反応器内容物を引き続き約15分間で90℃に加熱し、 この温度でさらに30分間攪拌した。その後、約40℃まで蒸発冷却を利用しな いで冷却した。これにより晶出した塩化アンモニウムを水50gを加えて再び溶 液とした。実際的に無色、弱いが快適な臭気で、下記の組成を有する溶液302 .5gが得られた。 MHAモノマー43.80%、MHA−ダイマー+MHA−トリマー5.46% 、MHA−アミド0.17%、塩化アンモニウム17.52%および水33.05 %。モノマーとオリゴマーとの比は、8.03:1であり、全MHA中のオリゴ マーは11.07%であった。MHA+オリゴマー+アミドの全収率は、使用し たMMP−CHに対して99.5%であった。pH値は−1.0であった。 この溶液を2回それぞれMIBK300mlを用いて抽出した。一緒にした抽 出液を、一緒に溶けている塩酸を除去するために、60容量%まで濃縮し、その 際、大部分が三元共沸混合物の形で留去された。分離器内に捕捉された2相の排 ガス凝縮液は、塩酸の中和のために、希アンモニウム溶液を用いて処理した。相 分離の後に、上相を抽出液濃縮液と一緒にし、一方下相は一次ラフィネートに加 えた。全MHA含有量約26%の一緒にした抽出液は、25%のアンモニア溶液 102g(1.5モル)と一緒に振とうし、その際、オリゴマーおよび残留アミ ドを含むMHAが実際的に完全に水相中で、主としてアンモニウム塩として溶出 された。溶出液を25分間還流しながら加熱し、その後、過剰のアンモニアを除 去しながら濃縮した。下記の組成を有する淡黄色の溶液193.5gが得られた 。 MHAAS85.2%、MHA−アミド0.69%、ダイマー0.09%、H2O 14.0%ならびにCl-0.1%。この溶液は、pH値6.8を有していた。これ は十分に貯蔵安定性で、容易に流れ、実際的に無臭であった。 一次ラフィネートはアンモニア含有濃縮液と一緒にし、実施例1と同様にして アンモニア回収のために処理した。例7 反応装置内に30%の塩酸2.2モルを装入した。攪拌、冷却しながら、20 分間で97.8%MMP−CH2.0モルを加えると、その間に温度は45℃上昇 した。この混合物を穏やかに加熱しながら45〜50℃で30分間攪拌し、その 後シアンヒドリンの反応は完了したことを確認した。その後20分間で92℃に 加熱し、この温度でさらに60分間以内に加水分解を完了させた。引き続き行っ た生成物分解および生成物処理は実施例1の記載と同様に行った。引き続く条 件調整の後に、下記の組成を有する濃縮液356gが得られた。 全MHA80.36%、その内、遊離MHA2.76%、MHA−アミド1.2 %およびダイマー0.16%。さらにこの溶液は、NH38.65%、H2O10. 9%およびCl-1.34%を含んでいた。MHAAS含有量は84.87%、p H値は6.4であった。全収率は、MHA−モノマーとして計算して、使用した MMP−CHに対して95.2%であった。この溶液を2カ月貯蔵してもその組 成は変わらなかった。 MIBK相の精留の際に残留した濃縮残留物は4.4gであり、水に不溶であ った。例8 実施例1に記載した反応器内で30%の塩酸134g(1.1モル)を装入し た。攪拌、冷却しながら、これに30分間で99%のMMP−CH132.5g (1.0モル)を加え、この間、温度は40℃に抑えた。次いで、この混合物を 15分間攪拌すると、その後にシアンヒドリンは含まれていなかった。引き続き できるだけ迅速に90℃に加熱し、45分間、この温度で加水分解させた。反応 混合物を約30℃に冷却し(蒸発冷却を利用せず)、5%のアンモニアを用いて pH値+0.1まで緩和した。引き続き、それぞれMIBK250mlを用いて 2回抽出した。有機相のpH値は+0.3であった。相分離の後に、一緒にした 抽出液を20%アンモニア1.5モルと一緒に振とうした。これによりそのアン モニウム塩に転換したMHA種は、まだ存在していた残留MHA−アミドを含め て、MHAASおよびNH4−オリゴマーとして、実際的に完全に水相中に溶出 した。わずかに濁った有機相を水50mlを用いて洗浄し、これによりこれは透 明な溶液として得られた。この洗浄水を溶出液と一緒にし、得られた水相を50 分間還流しながら加熱し、その際、オリゴマーもMHA−アミドも僅かな残存量 となるまで分割された。回転蒸発器で濃縮した後に、淡黄色に着色し、pH値6 .0で下記の組成を有する溶液170gが得られた。 全MHA88.0%、その内、MHAASとして81.4%、遊離MHAとして 6.6%、MHA−アミド0.5%、NH4−ダイマー0.2%以下、NH4Cl1. 2%、NH39.2%およびH2O9.2%。総収率99.7%であり、濃縮液は非 常に良好な貯蔵安定であった。 さらに、ラフィネート溶液220mlが第一の抽出から得られ(一次ラフィネ ート)、これは実際的に塩化アンモニウム溶液であり、pH値+0.15を有し ていた。これを実施例1に記載した方法で、45%苛性ソーダを用いてpH値1 1.8まで中和した。これにより、全窒素の理論量の90%が、20%のNH3溶 液の形で再び得られた。ラフィネートを煮沸抽出し て得られたボトム生成物225gは、飽和で実質的に有機物およびアンモニアを 含まない食塩溶液であった。例9 実施例8に記載の方法に従って行ったが、しかし、MMP−CH1.0モルの 鹸化のために、30%の塩酸140g(1.15モル)を用い、第一工程の温度 を67℃に、第二工程の温度を93℃に上げた。MIBKを用いる抽出ならびに 20%のアンモニア溶液(1.5モル)を用いる逆抽出の後に得られた溶出液を 真空中で注意して脱アルコールした。これにより、下記の組成の溶液202gが 得られた。 MHAとして測定したMHAAS59.8%、NH4−ダイマー+トリマー10 .3%およびH2O28.8%。引き続く熱処理(還流しながら45分間)の後に 、ダイマーは少量残留まで分割された。例10 実施例8に記載の方法に従って行ったが、しかし、鹸化のために、MMP−C H 1.0モルおよび22%塩酸200g(1.2モル)を用い、第一工程の温度 を65℃に、第二工程の温度を107℃に上げた。その他にも、第二工程におけ る反応時間を70分に延長した。褐色に着色し、全MHA含有量84.8%の濃 縮液162gが得られた。この中にMHAASとして79.0%および遊離MH Aとして5.8%が含まれて いた。その他にもこの溶液はNH4Cl 1.56%を含んでいた。総収率は91 .5%であった。例11 装入口、強力攪拌機および還流冷却器を備え、冷却および加熱が可能な反応装 置内に、99%のMMP−CH 814.5g(6.15モル)を32%塩酸80 0g(7.01モル=14モル%過剰)と一緒に、下記の方法で反応させた。 塩酸は氷浴冷却下で装入した。次いで、MMP−CHを約30分間で加え、そ の際、温度は40℃を越えず、かつ反応熱−91kJ/モルMMP−CH(=− 22.0kcal)を外部冷却器を通じて除去した。引き続き、追加して冷却せ ずに、さらに15分間さらに反応させ、その間に温度は45℃に上昇した。その 後、反応器内容物を急速加熱式加熱浴を用いて91℃に加熱し、この温度におい てさらに45分間攪拌した。両方の工程において、いずれも反応の完結をHPL C分析を用いて確認した。引き続き、加熱浴を取り除き、装置を水吸引による真 空に連結した。断熱蒸発冷却により約60℃に冷却し、その際、同時にH2O5 5gが、HCl 14gおよび有機不純物約4gと一緒に除去された。 常圧に戻した後、pH値−0.8を有する得られた加水分解物を20%のアン モニア溶液15gを加えて値+0.1に中和した(前中和)。これにより、下記 の組成を有するほとんど着色していない加水分解溶液1545gが得られた: MHA56.5%、MHA−ダイマー+トリマー1.8%、MHA−アミド0.4 %、HCl0.6%、NH4Cl21.4%およびH2O19.3%。 約40℃にこの溶液を温度調整し、加熱した測定用容器に移した。ここから、 ジャケット付きで同じ温度に加熱し、上下に整流部分を有する充填塔(長さ80 cm、直径2cm)の上から1/3の位置に連続的に速度31g/分で溶液を加 え、一方では下から1/3の位置に供給ポンプを用いてMIBK1800g(2 245ml)を連続的に速度36g/分で供給した。塔頂を通って、冷却した受 液槽中に下記の組成を有する抽出溶液が合計して2717g得られた: MIBK66%、全MHA33.3%、MHA−アミド0.2%ならびにHCl0 .2%およびH2O0.4%。 流出するラフィネート約630gは、実質的に、MIBK0.8%および痕跡 量のMHAを含む塩含有量約40%の過飽和NH4Cl溶液から成っていた。N H4Cl含有量約35%に薄めて、例1に記載の中和装置に送り、記載のように して予想のアンモニアの約90%を回収して処理した。 還流冷却器および底部に接続した相分離槽を有する加熱可能な攪拌装置内に抽 出溶液を送り、引き続き2 5%のアンモニア448gを加えて、約10分間強く攪拌した。攪拌を停止した 後、数分間の短い静置期間保持した。その後、明瞭な分離線を有する2相が形成 された。接続された分離器で行った相分離の後、溶出液、すなわち水性の下相を 攪拌槽内に戻し、30分間還流しながら加熱した。引き続き、水流による真空を 加え、溶液を蒸発冷却により、50℃に冷却した。これにより、過剰のアンモニ ア6.8gを水約18gと一緒に除去した。 還流処置前の溶液の組成 全量1357g、その内、MHAAS71.58%、MHA−NH4−ダイマー+ トリマー2.06%、MHA−アミド0.44%、NH30.5%、NH4Cl0.6 5%、H2O24.76%。 分割および濃縮の後の最終濃縮液の組成 全量1182.8g、その内、MHAAS84.71%、MHA−NH4−ダイマ ー+トリマー0.17%、MHA−アミド0.50%、NH4Cl0.74%、H2 O13.87%。 MHAとして計算した使用MMP−CHに対する総収率は98.4%であった 。この溶液は淡黄色でpH値6.6を有していた。これは無臭、流動性で、20 〜40℃で貯蔵安定性であった。 相分離の後に得られたMIBK上相を回転蒸発機を用いて留出させた。使用し た溶剤の99%が回収され た。その他に、蒸発残さ12gが得られたが、これは水に不溶性であった。例12 実施例11の一般操作方法に従って、MHAAS(モノマー)69.4%、M HA−NH4−ダイマー+トリマー3.6%、MHA−アミド0.7%およびNH4 Cl0.7%を含む溶出液を得て、これを以下のように処理した。 この溶液を等量の4部分に分け、この4試料をそれぞれ異なる長期の熱処理し た。実験(1)では45分間、実験(2)では60分間、実験(3)では90分 間、還流しながら加熱した。実験(4)では、60分の加熱期間に、気体アンモ ニアをバブリングした。加熱期間が長くなるほど、MHAASの84.7%に相 当するMHA全濃度76%まで濃縮された後は、アンモニア放出およびpH値低 下をして遊離MHAの割合が急速に増加し、他方ではオリゴマーの割合は0.2 %に低下し、MHA−アミドの割合は一定のままであることが認められた。ただ 実験(4)では、後者の増加は同様に起きたが、他方では反対に遊離MHA−ア ミドの割合は再び減少した。個別には、下記が認められた。 1.45分間、100℃:MHAAS71.4%および遊離MHA4.6%、p H6.3、貯蔵安定40℃。 2.60分間、100℃:MHAAS66.0%およ び遊離MHA10.0%、pH5.8、貯蔵安定50℃。 3.90分間、100℃:MHAAS58.0%および遊離MHA18.0%、 pH4.9、貯蔵安定55℃。 4.60分間、100℃+NH3気体のバブリング:MHAAS74.0%、M HA−アミド2.0%および遊離MHA2.0%、pH6.5、貯蔵安定35℃。例13 実施例6記載に従って加水分解物を製造し、MIBK300ml=481gを 用いて2回抽出した。全MHA24%の溶液が得られ、その中で11.1%はダ イマー+トリマーの形で存在した。抽出液を過剰な塩酸の除去のために、全MH A含有量30%まで濃縮した。その際に発生した濁りは、水20mlを加えて透 明とし、次いで気体アンモニア1.5モルを20℃において導入した。これはア ンモニア濃度45.5%に相当した。分離した下相を数時間30℃に放置し、そ の後、60℃において真空中で濃縮した。MHAAS85.2%に相当する全M HA含有量76.3%の黄色に着色した濃縮液が得られた。オリゴマーの割合は 0.2%未満に低下し、一方MHA−アミドの割合は1.1%に上昇した。溶液の pH値は、約6.5であった。例14 例7記載に従って反応を行い、例1記載の一般操作方法に従って処理したが、 下記を変更した。 MIBK抽出により得られた全MHA27.1%の溶液を半分に分けた。実験 (1)では25%のアンモニア1.1モルを用い、実験(2)では25%のアン モニア0.9モルを用いて逆抽出を行った。得られた溶出液を引き続き30分間 還流しながら加熱し、その後分析した。 実験1からの濃縮液の組成 MHAAS70.4%、MHA6.2%、MHA−アミド0.60%、MHA−N H4−ダイマー+トリマー0.26% 実験2からの濃縮液の組成 MHAAS64.5%、MHA12.1%、MHA−アミド0.45%、MHA− NH4−ダイマー+トリマー0.46% 濃縮液(1)は、pH値6.1を有し、45℃以上まで貯蔵安定性であった。 濃縮液(2)は、pH値5.6を有し、60℃まで貯蔵安定性であった。例15 欧州特許第142488号明細書の実施例5に従って、MMP−CHを硫酸を 用いて加水分解し、さらにMIBK抽出および引き続き水蒸気蒸留を行って全M HA含有量89.2%のMHA製品溶液を製造した。 得られた濃縮液は、MHA−モノマー72.7%およびMHA−ダイマー+トリ マー16.5%の含有量を有していた。この溶液を気体アンモニアを用いて、M HAの78%がアンモニウム塩として結合されるまで中和した。この溶液を45 分間還流しながら加熱した後、MHA−モノマーのMHA−オリゴマーに対する 比率をHPLC分析により再度試験した。オリゴマーの割合が6.0%減少し、 モノマーの割合が83.2%に上昇したことが認められた。 実施例11に記載したMHAASの製造は、図1および2に、主要装置を含む 工業的方法として概略を記載し、以下にこれを説明する。添付するフローシート (図3)は、概略の流れを示す。例16 はじめに 工程の説明には、出発原料のMMPおよびNCHからのシアンヒドリン前工程 による製造を採用している。これに相当して、反応部分はバッチ式に非連続でも 、あるいは連続式でも実施できる3工程合成を含み、一方、引き続く製品の処理 ではどちらの場合にも連続的に行う。以下に記載する方法は、非連続式の反応実 施である図1に記載のフローダイアグラムに関するものである。完全に連続式の 操作方法は、図1に記載の装置配列の代わりに、攪拌槽カスケードまたは、図2 に記載のように、流通のための管を有するループ式反 応器3基の組を反応部として有する。I.反応 外部冷却循環系を有する第一反応器(1)中にMMPを装入し、かつ約30分 間に100%のHCNを3%のわずかな過剰をもって温度約30℃で加え、その 間、pH値はトリエチルアミン(TEA)を加えて7.0に一定に調節し、反応 熱は外部熱交換器を通じて混合物を循環させて除去する。HCN添加が終了した 後に、さらに30分間後反応させ、形成されたMMP−CHを冷却しながら中間 貯槽中に送る1)。 外部冷却循環系を有する第一反応器(2)中に30〜32%HClを14〜1 0%モルの過剰で装入する。できるだけ短時間に、循環冷却しながらMMP−C Hを加え、その間に温度を45℃に上昇させ、ここで一定に保持する。引き続き 、さらに約30分間、シアンヒドリンが完全に変換するまで後反応させる2)3)。 その後、この混合物を蒸気で加熱しているジャケットを有する反応器(3)中に 移し、90℃から最高93℃までに加熱する。反応期間45分の後に、この混合 物を加水分解の完了のために、ジャケットを有し加熱されている反応器(4)に 送り、これは後反応器としても緩衝貯槽としても作用し、その中で加水分解物は 分析確認の後、後続の連続製品処理のために蓄積される。II. 連続式製品処理 後反応器/緩衝貯槽(4)中に断続的に蓄積され、脱アルコールされた加水分 解溶液を、大気脚装置を経由して、真空状態にあり付属する周壁を備える流下膜 式蒸発器(5)に送る。これにより、流下する製品流は断熱蒸発冷却により約6 0℃に冷却され、一方揮発性の不純物は、同伴する水および塩酸と一緒に除去さ れる。発生するベントは、部分冷却の後にさらに急冷され、その際、過剰のHC lの大部分は水溶液として凝縮し4)、残った排ガスは、燃焼処理のために焼却装 置に送られる。 脱アルコールした加水分解溶液は、常圧に戻した後、ジャケット付きで、冷却 、加熱ができ、かつpH値、温度および液面の測定および制御装置を備えた攪拌 槽(6)に送られ、その中で濃アンモニアを用いて40〜50℃において、pH 値約+0.1に緩和される。 (6)から流出する製品流は付属する周壁を備えた抽出塔(7)に供給され、 一方、底部ではMIBK(またはその他の好適な溶剤)を、吸収液/被吸収液の 比率1.1〜1.2:1の向流でこれに導く。得られた今は2相である製品流を下 記のように処理する。 塔頂から冷却して取り出される抽出液を緩衝器を通して水流吸引装置(8)か ら吸引し、ここで約20%で中和工程から還流したアンモニア溶液(下記参照) と、1:1.1〜1.3モルの制御された過剰で混合さ せる。その際、MHAのMHAASならびにこれに相当するオリゴマー種のそれ ぞれのアンモニウム塩への中和、同時にこれらの水相中への逆抽出を行う。MH A/MHAAS転換の後に冷却して流出する混合物を後続の(8)に属する分離 器に受け取り、相分離をしてさらに処理する。 有機性の上相は、相当する周壁を備えた蒸発装置(12)に供給される。この 中で蒸留により精製して回収されたMIBKは、分離器を通過した後に溶剤貯槽 (16)中に送られ、ここから一次抽出循環系に再利用される。分離器中に残っ た残留水は、集合槽を通って蒸留循環系に還流される。取り出したボトム生成物 は焼却する。 水性の下相である溶出液は、予熱器を通って2基の主要装置から成る分割/濃 縮装置(9)に排出される。ここで、溶液は最初に90℃に温度調節した滞留塔 を通り、引き続き軽く真空にし、還流している蒸留塔に達する。ここで、オリゴ マー部分の分割および同時に過剰のアンモニアを除去する濃縮が行われ5)、これ はベント生成物となってラフィネートの流れと一緒にアンモニア回収(下記参照 )のために精製される。ボトムから冷却され、かつ常圧に戻して留出する濃縮液 は、さらに混合器ならびにこれに相当する調整器および測定・制御装置を備えた 条件調整ライン(10)を通り、その中でアンモニア5)および/または水のいず れかの添加により希望する製品仕様に調整される。調整された最終製品は、引き 続き最終製品貯槽(11)中に受入れられる。 抽出塔(7)から流出し、実質的に飽和ないし過飽和の塩化アンモニウム溶液6) から成るラフィネートは、軽い加圧下で運転される蒸留塔(14)中に供給さ れ、一方、付属する装置の加熱循環系を通ってpHを調整するために濃苛性ソー ダを混入させる。その際、アンモニウム塩は、完全に塩化ナトリウムおよびアン モニアに変換する。遊離したアンモニアは、同時にpH値8以上で完全に留出さ れ、凝縮の後、20〜25%水溶液としてNH3貯槽(15)に送られ、この中 で逆抽出およびMHAASを形成するMHAの中和のために貯蔵される6)。実質 的に飽和食塩溶液から成るボトム留出液は、場合によれば塩酸を用いる後中和4) を行い、分析検査7)の後に廃水浄化装置に送られる。1)MMP−CHを長期間および/または冷却せずに中間的に貯蔵しなければな らない場合には、適当な添加装置を備え、例えばリン酸を用いる緊急安定化を考 慮に入れる。これには、貯槽内容物を攪拌機またはポンプ循環により十分混合す ることが必要である(図示していない) 2)Cl過剰モル数は、酸の濃度に関係し、酸濃度が高いほど低くする。 3)MHA−アミドの小部分は、アミド化工程中ですでにMHAまでさらに加水 分解されている。 4)回収したHCl水溶液は、必要ならば廃水の中和に利用できる。あるいは、 プロセス用水として再利用する。 5)オリゴマー分割の際に、滞留時間および温度に関係するある範囲内で、加水 分解によりNH3を発生してMHAを逆形成することもできる。MHA分が希望 する仕様限界、例えば5から最高10%を越えると、過剰部分を条件調整ライン 中で、pHを調整するNH3の添加により再中和する。この際重要なことは、取 り立てていうほどのオリゴマーの逆形成が起きないことである。 6)ラフィネートの流れは、選定した溶剤、この場合にはMIBKにより、汚染 される。これは脱アルコールおよび再凝縮した循環アンモニア中に再び現れる。 混合の分離が起きる蓄積を防ぐために、NH3凝縮して分離器を後に続けなけれ ばならない(図示せず)。 7)BOD(生物化学的酸素要求量)、TOC(全有機炭素)、AOXなどの廃 水特性値の他にも、特に(蒸発冷却のベント凝縮液からの)いくらかの残留シア ン化物含有量を分析により監視する。これが許容限界値を越えると、例えば(1 4)の加熱循環系への過酸化水素の混入により適宜低下させなければならない。例17 栄養学的研究による比較 ブロイラー成長比較試験において、7日齢のひよこを21日間、メチオニン類 似体のMHAおよびMHAASの生物学的有効性を研究した。比較基準として、 7〜28日齢のひよこの体重増加および飼料利用度を用いた。出発点は、そのM +C(メチオニン+システィン)含有量を0.40から0.68%に増加したS− アミノ酸不足基礎飼料であった。その際、メチオニン置換体は等モル数で下記の 8種の補足段階で供試した(%)。 0.02、0.04、0.07、0.10、0.14、0.18、0.23、0.28A.基礎飼料の組成 成分(%) トウモロコシ 20.0 トウモロコシデンプン 11.6 タピオカ 29.93 大豆油 5.5 セルロース 5.5 大豆粉 20.0 CaCO3 0.73 CaPO4・2H2O 2.2 アミノ酸(%) M+C 0.40 Met 0.19 Cys 0.21 Lys 1.15 Thr 0.80 Arg 1.35 Ile 0.80 Val 1.00 Leu 1.35 Trp 0.22 Na Ca 0.95 P 0.65 C.P. 16.0 エネルギー(MJ/kg) ME−ひよこ 13.6B.試験条件 7日齢ブロイラー(ひよこ) ひよこの個体数:1125 反復回数:3 試験期間:21日C.試験結果 (2〜4参照) それぞれの処理群で得られた結果は、結果総括表1および図示(図4および5 )から読み取れる。 体重増加の場合でも、飼料利用度の場合でも、メチオニン源の投与量の増加と ともにひよこの成績は連続して改善される。 最高の補足量の場合に、補足しない対照群に対して、著しい体重増加および飼 料利用度の改善が得られた。この試験データから、全体として使用した物質に対 する良好な応答が認められる。 それぞれの処理群中の平均体重増加は、補足しない 対照群に対して、MHAの場合に230g、MHAASの場合に241gであっ た。これから、MHAASに対するMHAの有効度は95.6%となった。D.両方のメチオニン類似体の生物学的有効度 D.L−MHAについて、MHAASに対する平均有効度は93.3%と算出さ れた。両方のメチオニン類似体は、D.L−メチオニンよりも著しく利用度が悪 かったが、MHAASは優れた、すなわち約6%高い生物学的有効度を示した。 本発明のこれ以外の詳細および長所は、下記の特許請求範囲から明らかになる 。 図1の記号リスト 1 シアンヒドリン反応 1a 洗浄へ 1b 冷却水 1c MMP 1d HCN 1e TEA 1f KS 1g 緊急安定化のためのH3PO4 1h MMP−CH中間貯槽 2 アミド反応 2a 冷却水 2b 32%HCl 3 鹸化 4 後反応および緩衝 4a 排ガス洗浄へ 5 蒸発冷却 5a 流下式蒸発器 5b 焼却へ 5c 冷却水 5d 廃水、生物的処理へ 6 前中和 6a 貯槽15からのNH3 7 抽出I 7a 貯槽14からのMIBK 7b 緩衝 7c 緩衝 8 アンモノリシス+抽出II 8a 分離器 9 ダイマー分割 10 条件調整 10a 新しいNH3 10b pH7.0 11 約85%のMHA−NH4貯槽 11a 充填へ 12 MIBK蒸留 12a 焼却への送出 12b 冷却水 12c 集合槽16へ 14 MIBK貯槽 14a 新しいMIBK 14b 抽出IへのMIBK 14c 中和 14d 50%NaOH 14e 新しいNH3 14f H2O 15 約30%のNH3貯槽 15a 廃水、生物処理へ
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  1. 【特許請求の範囲】 1.MHAがダイマーおよびさらに高級のオリゴマーを包含し、かつメチルメ ルカプトプロピオンアルデヒド(MMP)へのシアン酸(HCN)の付加および これにより得られたメチルメルカプトプロピオンアルデヒド−シアンヒドリン( MMP−CH)の鉱酸加水分解により得られた反応混合物から単離される、アン モニアを用いる2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸(MHA)の処理によるア ンモニウム−2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n−ブチレート(MHAAS) の製造方法において、反応混合物を不活性で水と全くまたは部分的にしか混和し ない溶剤を用いて、第一の抽出液および第一の水性ラフィネートを得るように処 理し、この第一の有機抽出液をアンモニアを用いる処理により相分離して第二の 有機抽出液および第二の水性ラフィネートに分離させ、その際、塩を生成してM HAASとしてのMHAの逆抽出を第二の水性ラフィネート中で行い、この第二 の水性ラフィネートからMHAASを単離することを特徴とする、アンモニウム −2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n−ブチレートの製造方法。 2.第一の有機抽出液を、その中に含まれているMHAが実質的に完全にMH AASに中和されるように、またこのような量の高濃度、有利には25〜90重 量%のアンモニア水溶液と混合させる、請求項1記載の方法。 3.第二の水性ラフィネートを、MHAAS単離の前および/またはその間に 、有利には還流しながら加熱する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方 法。 4.第二のラフィネートをMHAASの単離のために、遊離、場合によれば過 剰のアンモニアを蒸発させて、蒸発により濃縮する、請求項1から3までのいず れか1項記載のの方法。 5.MHAASのダイマーおよびこれより高級のオリゴマー部分ならびに場合 によればまだ残留しているMHA−アミドを希望する限界値までさらにMHAA Sモノマーを形成して分割するように、第二のラフィネートを加熱する、請求項 3または4記載の方法。 6.場合によれば希望する量のMHAをMHAASの加水分解分割によりアン モニアを遊離して逆形成するように第二のラフィネートを加熱する、請求項1か ら5までのいずれか1項記載のの方法。 7.第二のラフィネート中に場合によれば存在する過剰のアンモニアを、断熱 蒸発冷却を用いる水蒸発による濃縮と組み合わせてMHAASの単離のために蒸 発させる、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。 8.MMP−CHの酸性加水分解のためにHClを 用いる、上記の請求項のいずれか1項に記載の方法。 9.MMP−CHの加水分解を2工程で行い、その際、第一の工程では、濃度 15〜40重量%の塩酸水溶液を温度範囲20〜70℃においてモル比MMP− CH:HCl、例えば1:1.0〜1:1.5で使用する、請求項8記載の方法。 10.第一の加水分解工程の後にMMP−CHから実質的にMHA−アミドとし て生成し、かつその際生成する反応混合物がシアンヒドリンを含まないような量 および条件下でHClを加える、請求項9記載の方法。 11.第一の加水分解工程の後に得られる反応混合物を、第二の工程において、 場合によればらかじめ水を用いて希釈した後に、MHA−アミドのMHAへの加 水分解を完了させるために、温度80〜110℃、有利には90〜95℃に保持 する、請求項9または10記載の方法。 12.酸性加水分解の後に得られる反応混合物を、断熱蒸発冷却を用いて少量の 揮発性化合物を除去するために、温度70℃以下、有利には60℃以下に冷却す ることを特徴とする、上記の請求項のいずれか1項に記載の方法。 13.反応混合物を、加水分解の後、かつ溶剤を用いる処理の前に、塩基を用い て中和する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。 14.有利には気体状アンモニアを用いて約−0.5〜+0.5の範囲内のpH値 に調整する、請求項13記載の方法。 15.実質的に塩化アンモニウムを含むラフィネートを、苛性ソーダを用いて、 pH値8以上まで、アンモニアを遊離し、かつアンモニアにより飽和しているN aCl溶液を形成して混合させる、請求項8から12までのいずれか1項に関係 する場合の請求項13または14記載の方法。 16.遊離アンモニアを留去し、場合によれば濃縮し、第二の水性ラフィネート の処理のために再利用する、請求項7および15の少なくとも1項に記載の方法 。 17.ダイマーおよびオリゴマー部分を含み、MHAAS全含有量70〜90重 量%、有利には80〜90重量%、および殊に有利にはには84〜88重量%を 有する液状である、請求項1から16までのいずれか1項の記載により製造され たアンモニウム−2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n−ブチレート(MHAA S)。 18.時間的に僅かにないし全く変化せず、いずれも和MHAAS+ダイマー+ オリゴマーに対して10重量%以下、有利には6重量%以下、殊に有利には1重 量%以下であるダイマーおよびオリゴマーの割合を特徴とする、MHAAS。 19.請求項1から16までのいずれか1項の方法により製造された、アンモニ ウム−2−ヒドロキシ−4−メチルチオ−n−ブチレート(MHAAS)と2− ヒドロキシ−4−(メチルチオ)−n−酪酸(MHA)および/または2−ヒド ロキシ−4−(メチルチオ)−n−ブチルアミド(MHA−アミド)から成る混 合物。 20.いずれも和MHAAS+MHA+MHA−アミドに対して、MHAの割合 が20重量%以下および/またはMHA−アミドが5重量%以下である、請求項 19記載の混合物、 21.時間的に僅かにないし全く変化せず、MHAAS+MHA+MHA−アミ ド+これらのダイマーおよびオリゴマーの和に対して、10重量%以下、有利に は6重量%以下、殊に有利には1重量%以下である、MHAAS、MHAおよび /またはMHA−アミドのダイマーおよびオリゴマーの割合を有する、請求項2 0記載の混合物。 22.貯蔵安定性の状態のpH値が、3.0〜7.5、有利には4.0〜7.0、殊 に有利には5.0〜6.5であることを特徴とする、請求項17から21までのい ずれか1項記載のMHAASを主要成分として有する溶液。 23.動物飼料の栄養素強化および成長促進性の改善のための動物飼料補足剤と しての請求項17から22 までのいずれか1項に記載のMHAASを主要成分として含む溶液の使用。
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