JPH0919552A - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機

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JPH0919552A
JPH0919552A JP7194301A JP19430195A JPH0919552A JP H0919552 A JPH0919552 A JP H0919552A JP 7194301 A JP7194301 A JP 7194301A JP 19430195 A JP19430195 A JP 19430195A JP H0919552 A JPH0919552 A JP H0919552A
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Maruhon Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーチ状態への期待感を高揚し得る図柄表示
装置を備えたパチンコ機を提供すること。 【解決手段】 図柄表示装置6を構成する図柄表示器7
a,7b,7cを、それ以前の機械的作動とは区別され
る特異な作動からなるリーチ予告作動で変動させるよう
にしたから、リーチ状態への期待感を高揚させるという
新たな期待感の発生を実現し得る共に、このリーチ予告
作動の発生頻度は、大当りに対する予告頻度よりも高い
から、図柄変動中における遊技者の期待感を高頻度で刺
激し得ることとなり、図柄表示装置の有用性をさらに高
め、パチンコ遊技の興趣を増大し得ることとなる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の図柄の組合
わせにより所定の利益ある作動を生じさせる図柄表示装
置を備えたパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】予め定められた種々の図柄を変動表示す
る複数の図柄表示部を備えた図柄表示装置と、球検知装
置を備えた始動口を遊技球が通過すると、球検知装置か
らの球検知信号に基づいて図柄表示部の表示図柄を変動
させた後に停止して図柄を確定する図柄制御手段と、図
柄表示装置に機械的作動を付与する駆動機構と、該駆動
を制御する駆動制御手段とを備え、各図柄表示部の停止
図柄が所定の組み合わせであると、遊技者にとって種々
の利益ある作動を生じさせるパチンコ機は、種々提案さ
れている。ここで、前記図柄表示装置としては、単一の
図柄表示部を備えた複数の図柄表示器からなる図柄表示
装置と、複数の図柄表示部を備えた単一の図柄表示器か
らなる図柄表示装置とがある。いずれも、その全体とし
ては、複数の図柄表示部を備えるものである。尚、ここ
で始動口としては、入賞の伴わないゲート型のもの、機
裏に流下させて入賞球とするものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のパチンコ機にあ
って、リーチ状態の場合に、その最後の図柄表示部を、
低速スクロールさせたり、スピーカ及びランプを駆動開
始して、効果音,効果光を発生させる等、種々の大当た
り予告作動を生じさせて、大当りへの期待感を高めるよ
うにしたパチンコ機は種々提案されている。ここでリー
チ状態とは、最後に停止する図柄表示部以外の各図柄表
示部が、当たりとなるための条件を満足している場合を
いう。これは、同一図柄のみではなく、オールマイティ
図柄を含んでいるような大当たり状態の直前の図柄組み
合わせも含むものである。
【0004】しかしながら、かかる構成は、リーチにな
ってから、図柄表示確定に至るまでの演出であるので、
その期待感を高揚し得る期間が短く、また発生頻度も少
ない。
【0005】一方、大当たりの前提となるリーチ状態に
対する期待感を高め得る構成を備えたパチンコ機は提案
されていない。しかるに、リーチ状態は大当たりへのス
テップとしての意義を有するものであるから、このリー
チ状態への期待感を高揚させることにより、パチンコ遊
技の興趣を一層高め得ることが期待され得る。
【0006】本発明は、かかる観点にたって、興趣溢れ
る斬新な図柄変動態様を備えたパチンコ機を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定められ
た種々の図柄を変動表示する複数の図柄表示部を備えた
図柄表示装置と、球検知装置を備えた始動口を遊技球が
通過すると、球検知装置からの球検知信号に基づいて図
柄表示部の表示図柄を変動させた後に停止して図柄を確
定する図柄制御手段と、図柄表示装置に機械的作動を付
与する駆動機構と、該駆動を制御する駆動制御手段とを
備え、各図柄表示部の停止図柄が所定の組み合わせであ
ると、遊技者にとって種々の利益ある作動を生じさせる
パチンコ機において、前記駆動制御手段が、各図柄表示
部によってリーチ状態発生如何が示される前にあって、
所定条件が充足されると、図柄表示装置に、それ以前の
機械的作動とは区別される特異な作動からなるリーチ予
告作動を付与する駆動制御内容を具備するものであるこ
とを特徴とするものである。
【0008】ここで、リーチ状態の図柄表示態様を構成
する図柄表示部とは、後述する実施例において、図柄表
示部A,Bに相当するものである。尚、図柄表示部Cも
追従してリーチ予告作動をする場合を排除するものでは
ない。また通常の機械的作動とは異なる特異なリーチ予
告作動とは、リーチ予告作動が、該作動開始前の、図柄
表示装置の作動状態とは異なったものと認識される作動
をいう。
【0009】遊技者に、リーチ予告作動が発生すると、
リーチ状態となる可能性が高いと感じさせるためには、
図柄表示態様がリーチ状態となる場合、及びリーチ状態
とならない場合にあってはリーチ状態発生如何の最終決
定をすることとなる図柄表示部の表示図柄が、図柄順列
にあってリーチ状態となる図柄の近隣位置にある図柄で
ある場合に、少なくとも一つの図柄表示器をリーチ予告
作動で駆動させるようにすればよい。
【0010】または、図柄表示態様がリーチ状態となる
場合、及びリーチ状態とならない場合にあってはリーチ
予告乱数からの抽選により予告表示すべきものと選択さ
れた場合に、少なくとも一つの図柄表示器をリーチ予告
作動で駆動させるようにすればよい。
【0011】これにより、リーチ状態には必ずリーチ予
告作動となることから、リーチ予告作動となると、遊技
者はリーチ状態を条件反射的に期待することとなる。
【0012】前記リーチ予告作動として、図柄表示装置
が、予め定められた種々の図柄を変動表示する図柄表示
部を備えた複数の図柄表示器からなるものにあっては、
少なくとも一つの図柄表示器を、支点を中心として、二
以上の所定位置間を一回乃至複数回、回動変換する作動
形態が提案され得る。すなわち、図柄表示器のいずれか
又は全てを、縦方向、横方向、斜め方向等に、所定位置
間を一回乃至複数回回動変換させたり、さらには図柄表
示部が正面を向いた位置と内外いずれかの方向に偏位し
た二位置とに一回乃至複数回変換させる等、回転方向,
回転図柄表示器の選定,回転タイミング又はその組み合
わせ等により、種々のリーチ予告作動を発生し得ること
となる。
【0013】またリーチ予告作動として、少なくとも一
つの図柄表示器を、前後又は左右等の直線方向へ移動可
能として、該直線方向の二以上の所定位置間を一回乃至
複数回、移動変換する作動形態が提案される。この構成
例としては、前面に前記図柄表示部を備えた図柄表示器
を、三個横方向に並設し、中央の図柄表示器を前後動可
能に保持して、前後駆動装置により、前部位置と後部位
置とに進退変換可能とし、さらに左右の図柄表示器を左
右動可能に保持して、左右駆動装置により、両図柄表示
器が中央部で隣接する内側位置と、離間してその間に中
央の表示部が臨む外側位置とに変換可能とすることによ
り前記図柄表示装置を構成すると共に、前記駆動制御手
段によって制御されるリーチ予告作動が、左右の図柄表
示器が外方位置にあるとき中央部の図柄表示器が前後方
向に移動する駆動態様と、中央の図柄表示器が退避した
位置にあるとき左右の図柄表示器が離近方向に移動する
駆動態様とを組み合わせてなるものが提案される。
【0014】さらには、回転運動と直線運動等を組み合
わせて、種々の作動を図柄表示器に付与するようにして
も良い。例えば、前記図柄表示器のうち少なくとも一つ
の図柄表示器を、前後動可能に保持して、前後駆動装置
により、前部位置と後部位置とに進退変換可能とし、さ
らに波打ち機構を介してその前後移動に伴って上下方向
の波打ち運動を生じさせることにより前記図柄表示装置
を構成すると共に、前記リーチ予告作動が、前後駆動装
置を作動させて、その少なくとも一つの図柄表示器を定
常位置と他の位置との間で一回乃至複数回前後移動させ
て、その少なくとも一つの表示器に波打ち運動を生じさ
せるようにした作動形態も提案される。
【0015】前記図柄表示装置が、予め定められた種々
の図柄を変動表示する複数の図柄表示部を備えた単一の
図柄表示器からなるものにあっても、前記リーチ予告作
動として、図柄表示装置を、縦方向傾動,横方向傾動,
前後方向移動,連続若しくは所定角度回動,上下方向移
動,左右方向移動のいずれの作動又はその組み合わせか
らなる作動形態とした構成が提案され得る。
【0016】
【作用】所定条件の充足にともない、所定の図柄表示器
がリーチ予告作動で駆動することとすると、かかるリー
チ予告作動の発生により、遊技者はリーチ状態に対する
期待感を抱く。このリーチ予告作動は従来の大当たりに
なるときのリーチの発生回数に較べて、比較的頻繁に発
生するから、図柄変動に対する注視を常に促すこととな
り、かつ大当たりに至る期待感を、早いうちから高揚さ
せ得ることとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図10に従って本発明の一
実施例を説明する。この実施例は、前記リーチ予告作動
が、少なくとも一つの図柄表示器を、支点を中心とし
て、二以上の所定位置間を一回乃至複数回、回動変換す
る作動形態とした構成例を示すものである。
【0018】図1は、パチンコ機1の遊技盤2の正面図
であって、そのパチンコ機1の図示しない下部には玉受
皿と、玉発射用の回転式ハンドル等が設けられる。遊技
盤2の遊技領域3の盤面中央には、図2で拡大して示す
ように装着ケース9の前部に固定されたセンターケース
4が配設され、該装着ケース9に図柄表示装置6を構成
する三個の図柄表示器7a,7b,7cが横方向に並設
され、センターケース4の中央に形成した窓孔5から透
孔板5aを介して図柄表示器7a,7b,7cの表面に
配設された7セグメント表示器,液晶表示器,ドットマ
トリックス表示器等からなる図柄表示部A,B,Cを視
認し得るようにしている。この図柄表示装置6は本発明
の要部に係り、その構成は後述する。
【0019】またセンターケース4の窓孔5上には四個
のパイロットランプからなる始動記憶数表示装置11が
設けられ、さらにその両側には、普通図柄表示部10
a,10bが配設される。
【0020】前記図柄表示部A,B,C及び普通図柄表
示部10a,10bはLED又は液晶によって構成さ
れ、図柄表示部A,B,Cは、「0」〜「9」,
「A」,「J」,「L」…等、数字及びアルファベット
さらには、種々の図形からなる7セグメント表示器,液
晶表示器,ドットマトリックス図柄表示器等で表現可能
な図柄が表示され、普通図柄表示部10a,10bは夫
々「0」〜「9」の図柄を変動表示する。
【0021】また、センターケース4の両側には、光電
スイッチ、リミットスイッチ等により構成される球検知
装置(図示せず)を備えた普通図柄表示部10a,10
bを遊技球の流入により駆動する始動ゲート13,13
が設けられ、遊技球の通過により該球検知装置による球
検知信号が発生すると、普通図柄表示部10a,10b
が変動し、普通図柄表示部10a,10bの数字が夫々
「1」,「2」,「3」,「5」,「7」,「8」,
「9」の同一数字であると、センターケース4の直下位
置に配設した普通電動役物15の開閉翼片対16,16
を約15秒間に約1.4秒の開放を4回行なう。
【0022】この普通電動役物15は始動口14と同様
に、図柄表示装置6を駆動して図柄表示器7a,7b,
7cを変動表示するものとして設けられているものであ
り、その開閉翼片対16,16の起立状態で、直上から
の遊技球の落入のみを有効とする閉鎖位置と、開閉翼片
対16,16が逆八形傾動して始動口14へ遊技球を案
内する開放位置とに電気的駆動手段を介して変換制御さ
れるものである。そして前記始動口14も光電スイッ
チ、リミットスイッチ等により構成される球検知装置を
備え、該球検知装置による玉通過検知に伴って、図柄表
示装置6を駆動すると共に、連続的に通過した場合に
は、始動記憶数表示装置11が順次点灯し最高四回まで
保留される。また始動口14は入賞口を兼ね、その遊技
球の通過に伴って所定数の景品球が提供される。
【0023】また前記普通電動役物15のさらに下方に
は、幅広の大入賞口23を備えた入賞装置22が配設さ
れている。この入賞装置22は、蓋体24をソレノイド
により前後方向に開放することにより、該蓋体24の案
内作用により、大入賞口23に遊技球を案内する公知構
成からなり、前記大入賞口23の中央部を特定領域とし
て、後述するように該特定領域に遊技球が入ると、連続
開放作動を生ずるようにしている。
【0024】次に、図柄表示装置6の構成を図2〜8に
従ってさらに詳細に説明する。前記図柄表示部A,B,
Cを夫々備えた、三個の図柄表示器7a,7b,7c
は、夫々矩形筐体状をしており、装着ケース9の背部で
支持された横軸30により、その後背部を回動可能に支
持されて、横方向に並設されている。また横軸30のさ
らに後方には同じく装着ケース9に固定されて作動ソレ
ノイド31a,31b,31cが夫々配設され、発条3
3により付勢してロッド32の端部を下方へ突出されて
いる。この作動ソレノイド31a,31b,31cが駆
動すると、リンク機構34により前記図柄表示器7a,
7b,7cは夫々横軸30を支点として後方へ傾動する
ものであって、作動ソレノイド31a,31b,31c
とリンク機構34とにより、図柄表示器7a,7b,7
cの駆動機構が構成される。そして、かかる駆動機構に
より、図柄表示器7a,7b,7cには、後述するリー
チ予告作動又はリーチ作動等の遊技者の注意や、期待感
を喚起する作動が実行される。
【0025】そのリンク機構34の構成を説明する。各
図柄表示器7a,7b,7cの背部中央には連係ピン3
5が固着されている。一方、作動ソレノイド31a,3
1b,31cのロッド32の端部にもL形のリンク片3
6が固定され、前記連係ピン35とリンク片36との間
で、装着ケース9に支持した固定軸37にく字状リンク
片38を回動可能に枢支し、該く字状リンク片38の後
端に支持した連係ピン39を前記リンク片36の立上が
り端に遊挿し、さらに前記連係ピン39の前端を前記連
係ピン35の前端に遊嵌している。
【0026】かかる構成にあって、前記作動ソレノイド
31a,31b,31cが駆動していない状態では発条
33の付勢力によりロッド32が退避位置となってお
り、図4,6のようにこの状態では前記図柄表示器7
a,7b,7cはその上端を装着ケース9の一部に当接
して起立位置に維持され、その図柄表示部A,B,Cを
垂直状としている。
【0027】次に、作動ソレノイド31a,31b,3
1cが駆動して発条33に抗してロッド32が下方へ伸
出すると、リンク片38が固定軸37を支点として図5
のように、反時計方向へ回動して、連係ピン39を横軸
30を中心として時計方向へ引張する。これにより、各
図柄表示器7a,7b,7cは横軸30を支点として後
方傾動することとなる。またその後方傾斜位置は図柄表
示器7a,7b,7cの背部上縁を作動ソレノイド31
a,31b,31cの装着ケースの前面に設けた傾斜支
持縁40(図3参照)に支持され、その傾斜角度を一定
として保持される。
【0028】装着ケース9には前記図柄表示器7a,7
b,7cの上部で孔部41が形成され、該孔部41に
は、作動回数指示器42が配設される。この作動回数指
示器42は前面に左右二個の7セグメント指示部43
a,43b(図6,8参照)を並設して二桁の数字を表
示可能としており。側面形状を三角状として、前記図柄
表示器7a,7b,7cが起立した定常状態で、図5で
示すようにその指示部43a,43bを備えた前面を傾
斜させている。この傾斜角度は図柄表示器7a,7b,
7cの傾斜状態のときの該傾斜角度と一致させている。
前記作動回数指示器42は装着ケース9の上面に横方向
に差し渡した支軸45にその後端を枢支されており、該
支軸45に前記作動回数指示器42と一体的に回動する
連係片47を支持し、この連係片47を装着ケース9上
に前後方向に位置させて固定したソレノイド48の、そ
のロッド49の端部と係合させ、該ロッド49に付装し
た発条50でその係合部を退避位置に付勢しており、該
位置で図4で示すように図柄表示器7cの上部に支持さ
れる。この状態では、図2で示すように作動回数指示器
42は窓孔5よりも上部に位置して、遊技者は、その存
在を視認することができないようになっている。
【0029】そして後述するように大当たりとなると、
図柄表示器7a,7b,7cがすべて傾動すると、前記
ソレノイド48が駆動してロッド49が伸出し、作動回
数指示器42は支軸45を中心として反時計方向へ回動
して、その下面を傾斜状態にある図柄表示器7cの前面
上部に当接して窓孔5内に臨む。この状態で、前述した
ように、作動回数指示器42の前面の角度は図柄表示器
7a,7b,7cの傾斜角度と一致させているから、図
5で示すように該作動回数指示器42の傾斜状態では指
示部43a,43bは垂直状となり、消去法により大当
たりの作動回数を指示することとなる。
【0030】次にかかる構成の作動につき説明する。前
記始動口14又は普通電動役物15を遊技球が通過する
と、景品球の供給と共に図柄表示装置6が駆動する。
尚、連続的に通過した場合には、上述のように始動記憶
数表示装置11が順次点灯し最高四回まで保留される。
【0031】そして図柄表示装置6が駆動すると、図柄
表示部A,B,Cは変動を開始し、約8秒程度経過する
と、図柄表示部A,B,Cの順番に変動が停止する。こ
の過程において、図柄表示部Aと図柄表示部Bの図柄が
一致しそうな場合には、本発明の要部に係るリーチ予告
作動が実行される。このリーチ予告作動は後述する。
【0032】また図柄表示部Aと図柄表示部Bの図柄が
一致した場合にはリーチとなり、図柄表示部Cの変動状
態を維持させながら、作動ソレノイド31a,31bが
駆動し、リンク機構34によって図7のように図柄表示
器7a,7bが横軸30を中心として後方へ傾動維持さ
れ、リーチ作動が実行されることとなる。そして図柄表
示部A,B,Cが全て同一図柄となる大当たりとなる期
待感を高揚させる。
【0033】この図柄表示部Cが、異なった図柄で停止
した場合には作動ソレノイド31a,31bの駆動が解
除され、図柄表示器7a,7bは起き上がって、元の直
立状態に復帰する。一方、図柄表示部Cが停止して図柄
表示部A,B,Cが例えば「1,1,1」、「2,2,
2」、「3,3,3」、「4,4,4」、「A,A,
A」等、数字又はアルファベットからなる図柄が同一と
なった場合には、大当たりとなって報知装置がファンフ
ァーレを発すると共に作動ソレノイド31cが駆動し
て、図8で示すように図柄表示器7a,7bのほか図柄
表示器7cも傾動し、さらにこれに呼応して、ソレノイ
ド48が駆動し、作動回数指示器42が下方傾斜して図
柄表示器7c上で、指示部43a,43bが垂直に配置
される。そして、入賞装置22の蓋体24が前方に傾動
して大入賞口23が開放する。この大入賞口23にあっ
ては、特定領域を通過したときは連続駆動し、その開放
動作終了後に再び大入賞口23が開放する。この特定領
域の通過によって更新される作動回数は前記指示部43
a,43bに表示される。
【0034】そして、定常状態では窓孔5からは視認で
きない作動回数指示器42が窓孔5に突如表われること
により、回数の消化表示という実利的な機能のみなら
ず、その意外性により、遊技者に高揚感を与え、視覚的
な興趣を与えることとなる。
【0035】この図柄表示部A,B,Cの図柄変動は、
図9で示す中央制御装置CPU等からなるマイクロコン
ピュータにより構成される図柄制御手段で制御される。
この中央制御装置CPUは、図柄表示器7a,7b,7
cを駆動する駆動制御手段を兼用する。
【0036】図柄表示部A,B,Cは、上述した始動口
14又は開放された普通電動役物15への遊技球の流入
に起因して、記憶消化とともに各図柄順列に従って変動
する。そして次の経緯により図柄表示部A,B,Cの順
次で図柄が確定表示される。そして、その表示作動中
に、所定の場合には、本発明の要部に係るリーチ予告作
動が実行されることとなる。
【0037】ここで図9で示すように、中央制御装置C
PUに接続された記憶装置ROMには、0〜204のコ
マからなり、例えば「7」を当たりとする当たり特別乱
数K(図10イ)と、該当たり特別乱数Kの結果により
選定される当たり特別図柄乱数L(図10ロ)と、ハズ
レ特別図柄乱数M1 ,M2 ,M3 (図10ハ)と、リー
チ予告乱数N(図10ニ)を格納しておく。図10ロ,
ハの各乱数図表は、上段が乱数値、下段がその乱数値に
対応して実際に表出する図柄を示している。
【0038】そして、始動口14を玉が通過すると同時
に乱数列Kを選定する。そして、この値がK=7の場合
には、図柄表示部A,B,Cが変動すると同時に、図1
0ロで示す特別図柄乱数Lから値を選出して、当たり図
柄を決定すると共に、図柄表示部A,Bを順次循環変動
して停止させ、同一図柄とする。
【0039】このときその経過で必ず、リーチ状態とな
る。そこで、図柄表示部Aが停止した後に、図柄表示装
置6を通常作動とは異なる特異なリーチ予告作動で駆動
させ、リーチ状態に対する遊技者の期待感を高揚させ
る。
【0040】そのリーチ予告作動終了後、図柄表示部B
を停止させ、リーチ状態とし、上述したように図7の形
態とする。そして、図柄表示部Cの停止にともない、所
定の大当たり作動を開始させる。
【0041】すなわち図柄表示部Cが図柄停止して図柄
表示部A,B,Cが例えば「1,1,1」、「2,2,
2」、「3,3,3」、「4,4,4」等、数字,アル
ファベット又は図形からなる図柄が同一となり、大当た
りとなって報知装置がファンファーレを発すると共に、
入賞装置22のソレノイドが駆動して、蓋体24が前方
に傾動して大入賞口23が開放し、約10個の遊技球が入
賞するか、所定時間が経過するまで開放を行う。この大
入賞口23にあっては、特定領域を通過した時は、連続
駆動し、その開放動作終了後に再び大入賞口23が解放
する。この連続作動の回数は、初回開放を含め最高16回
までとする。
【0042】一方、K≠7の場合には、ハズレ特別図柄
乱数M1 ,M2 ,M3 を順次選出し、図柄表示部A,
B,Cをハズレ表示する。この時、ハズレ特別図柄乱数
1 ,M2 ,M3 を選出して得られた図柄が当たり図柄
の場合には、再抽選して図柄表示部A,B,Cが必ずハ
ズレとなるようにする。
【0043】ここでハズレ特別図柄乱数M1 ,M2 の選
出値が等しい場合には、リーチ状態の図柄表示態様を構
成する図柄表示部A,Bが同一図柄となりリーチ状態と
なる。そこで、この場合には、図柄表示部Aが停止した
後に、図柄表示装置6をリーチ予告作動で駆動させ、リ
ーチ状態に対する遊技者の期待感を高揚させる。そして
図柄表示部Bの停止により、リーチ状態(図7)とし、
今度は大当たりへの期待感を高揚させる。尚、順番に停
止する図柄表示部A,B,Cの幅方向配列は、本実施例
のほか種々の順序が考えられる。例えば、中央に図柄表
示部Aを置いて、まず中央の図柄表示部を変動停止する
ようにして良い。
【0044】また、ハズレ特別図柄乱数M1 ,M2 の選
出値が等しくない場合には、リーチ予告乱数Nを抽選
し、その結果により、通常の作動とする場合と、リーチ
予告作動とする場合に選択する。この場合には、リーチ
予告作動があったとしても、図柄表示部A,Bは一致せ
ず、リーチ状態とはならない。このリーチ予告乱数Nの
コマ数は適宜に設定されるが、リーチ予告表示作動の発
生頻度が、たとえば、20%〜80%等、遊技者にリー
チを期待させるに足る適正な割合であることが望まれ
る。
【0045】このような、表示過程により、リーチ状態
となる前には、上述したように必ず図柄表示装置6はリ
ーチ予告作動により駆動する。一方、リーチ予告作動が
あっても、必ずしもリーチ状態とはならない。従って、
リーチ予告作動があると、不確実ながらも、リーチ状態
の可能性が高いと、遊技者は認識することとなり、図柄
表示部Bの確定により、一喜一憂することとなる。しか
もこのリーチ予告作動の発生頻度は、従来のリーチ状態
により発生する大当たりへのリーチ作動の頻度よりも高
いから、図柄変動中における遊技者の期待感を高頻度で
刺激し得ることとなる。
【0046】上述の構成では、リーチでないときのリー
チ予告作動の発生を、リーチ予告乱数Nの抽選により行
なったが、このリーチ予告乱数Nを用いないで、リーチ
状態発生如何の最終決定をすることとなる図柄表示部B
の表示図柄が、図4で示す図柄順列にあって図柄表示部
Aの表示図柄の近隣位置にある図柄である場合に、リー
チ予告作動を行なうようにしても良い。例えば乱数値
(図5ハの上段数字)がB=A±1の関係の関係にある
場合にリーチ予告作動を行なうようにしても良い。この
ようにすることによって、リーチ予告作動と、その結果
との間に違和感がないという利点がある。
【0047】ここで、図柄表示部A,Bが15図柄、図
柄表示部Cが18図柄とすると、図柄上の確率からは、
リーチは、270/4050の頻度で発生し、B=A±
1の関係は、540/4050の頻度で発生し、リーチ
予告表示作動が発生する割合は、810/4050とな
る。また、この関係から、リーチとなる確率は、270
/810となり1/3回となる。而して、このリーチ予
告表示作動の発生頻度は、遊技者にリーチを期待させる
に足る適正な割合であるということができる。
【0048】更に、このリーチ予告表示作動に対するリ
ーチの発生率を向上させるには、B=A±1の関係のう
ち、nコマ(例;6コマ)からなるリーチ予告乱数Nを
設定し、そのうちあらかじめ定められた1コマが選択さ
れた場合に、リーチ予告をする等の手段が考えられる。
この場合には、540/4050nの割合でリーチ予告
表示作動が発生することとなる。従って、n=6とした
場合にあっては、リーチ予告表示作動に対するリーチの
発生数は3/4回となり、遊技者からみて、リーチ予告
表示作動の信頼性が向上することとなる。
【0049】次に、リーチ予告作動態様を例示する。こ
の作動は、駆動制御手段(中央制御装置CPU)により
作動ソレノイド31a,31b,31cを駆動制御する
ことにより行なわれる。尚、このリーチ予告作動は、定
常状態,リーチ状態及び大当り状態とは異なった作動で
あれば良いが、このリーチ予告作動は、これに続くリー
チ作動や、大当たり作動のような、大げさなものでない
ことが望まれる。従って、以下の各作動態様は、リーチ
作動等に対して、相対的節度を有することが必要とな
る。
【0050】 左右の図柄表示器7a,7bが直立位
置と、傾斜位置とに1回又は複数回往復移動する。 リーチ状態を決定する図柄表示部Bを備える図柄表
示器7bのみ直立位置と、傾斜位置とに1回又は複数回
往復移動する。 図柄表示器7a,7b,7cが直立位置と、傾斜位
置とに1回又は複数回往復移動する。 図柄表示部Aが確定する前に、図柄表示器7a,7
b,7cの全て、またはそのいずれかをリーチ予告作動
させるようにしても良い。すなわち、図柄表示部A,
B,Cは、図柄変動前にマイクロコンピュータ内では既
に決定されているから、このような制御も容易に行なう
ことができる。また最初からリーチ予告作動させる態様
にあっては、リーチ予告作動時間がさらに長くなり、遊
技者の緊張感を長く保たせ得ることとなる。
【0051】上述の構成は、横方向に並んだ三つの図柄
表示器7a,7b,7cに適用したものであるが、四以
上の図柄表示器を備えたものにも適用できる。この場合
にあっても、リーチ状態は最後に停止する図柄表示部以
外の各図柄表示部の図柄が揃った状態として規定され得
るものである。
【0052】また上述の構成にあっては、大当たりとな
るに際しては、リーチ予告作動が必ず発生することとな
るのであるから、リーチ予告作動が生じない場合には、
それ以降の図柄変動は、遊技者の関心を呼ぶものではな
い。そこで、リーチ予告作動がない場合には、図柄変動
を直に停止するようにしても良い。これにより、遊技者
にとって無用な結果待ち状態を回避することが可能とな
る。
【0053】次に、第二実施例の図柄表示装置106の
構成を、図11〜図20に従って説明する。尚、この実
施例は、リーチ予告作動として、図柄表示器を、支点を
中心として、二以上の所定位置間を一回乃至複数回、回
動変換する作動形態により構成したものの一例である。
さらに詳しくは、図柄表示器を、複数個横方向に並設
し、両側の図柄表示器を回動可能に縦方向の支軸により
で軸支して、両図柄表示器を回転駆動装置により図柄表
示部が正面を向いた位置と、内外いずれかの方向に偏位
した二位置に変換可能とすることにより前記図柄表示装
置を構成すると共に、リーチ予告作動を、両側の図柄表
示器の一方又は両方を、図柄表示部が正面を向いた位置
と、内外いずれかの方向に偏位した二位置に一回乃至複
数回変換するようにした構成に係る実施例を示すもので
ある。
【0054】図11で示すように、遊技盤面には矩形筐
体状の装着ケース109の前部に固定されたセンターケ
ース104が配設され、該装着ケース109に図柄表示
装置106を構成する三個の図柄表示器107a,10
7b,107cが横方向に並設され、センターケース1
04の中央に形成した窓孔105から図柄表示器107
a,107b,107cの表面に配設された図柄表示部
A,B,Cを視認し得るようにしている。この図柄表示
装置106は本発明の要部に係り、その構成は後述す
る。またセンターケース104の窓孔105上には四個
のパイロットランプからなる始動記憶数表示装置111
が設けられている。
【0055】この、図柄表示装置106の構成を図11
〜20に従ってさらに詳細に説明する。三個の図柄表示
器107a,107b,107cは、平面半円形の短柱
状をしており、その周面に矩形状の図柄表示部A,B,
Cを夫々備え、前記センターケース104の背部に固定
される矩形筐体状の装着ケース109内に収納されてい
る。
【0056】左右の図柄表示器107a,107bは同
様の回転駆動装置により回動可能となっている。すなわ
ち、図14〜16で示すように、各図柄表示器107
a,107bはその中心を装着ケース109の上壁に支
軸130で軸支されて回転可能となっており、該支軸1
30に対して偏心した位置から連動軸132を前記装着
ケース109の上壁に形成した連通孔133から上方突
出し、この連動軸132を装着ケース109の上面に固
定した作動ソレノイド131a,131bのロッド13
4の先端に遊挿するようにしており、前記作動ソレノイ
ド131a,131bの進退運動により図柄表示器10
7a,107bは前記支軸130を中心として前記図柄
表示部A,Bが内側に偏位している図15の定常位置
と、正面を向いた図16の位置とに往復回動する。而し
て、前記作動ソレノイド131a,131bと上述の連
係機構により回転駆動装置が構成される。
【0057】中央の図柄表示器107cは、図14,1
7〜20で示すように、装着ケース109の上壁に乗載
した摺動板135に、該上壁に形成した透孔36を介し
て装着ケース109内に吊り持ち状に支持されて、前記
図柄表示器107a,107b間に配設されている。ま
た、前記図柄表示器107cの支軸は前記摺動板135
上に固定した可逆駆動モータ137の駆動軸に固定さ
れ、該可逆駆動モータ137の駆動により往復回動す
る。
【0058】さらにまた、前記摺動板135の背部に
は、往復動モータ138が取付けられ、その駆動軸13
9により該駆動軸139を中心に回動する回動軸140
を前記摺動板135の背部に配設した幅方向の長孔14
1に上方から挿通して連繋し、さらに前記摺動板135
を案内部材142,142の作用により前後移動のみ可
能に拘束し、これによって、前記往復動モータ138を
駆動することにより、前記回動軸140の駆動軸139
に対する偏位の二倍のストロークで、前記摺動板135
を前後方向に往復移動可能としている。而して、前記往
復動モータ138とこの連係機構とにより前後駆動装置
が構成され、図17の後退位置と図18の伸出位置とに
変換される。
【0059】前記可逆駆動モータ137は、図柄表示器
107cを、その図柄表示部Cが図19の左方へ偏位し
た位置と、図20の右方へ偏位した位置との間を回動さ
せるものであり、その定常状態となる後退位置で前記図
柄表示部Cが正面を向いた状態に維持される。
【0060】次にかかる構成の作動につき説明する。前
記始動口の遊技球通過にともない図柄表示装置106が
駆動すると、各図柄表示器107a,107b,107
cの図柄表示部A,B,Cは変動を開始し、約8秒程度
経過すると、図柄表示部A,B,Cの順番に変動が停止
する。
【0061】そして、その過程で、後述するリーチ予告
作動が実行される。また図柄表示部Aと図柄表示部Bの
図柄が一致した場合には、リーチとなるから、図柄表示
部Cの変動状態を維持させながら、作動ソレノイド13
1a,131bが駆動し、図柄表示器107a,107
bを、定常状態で図柄表示部A,Bを内側へ偏位させる
図15の位置から図柄表示部A,Bが正面に位置する図
16の位置へ交互に作動すると共に、往復動モータ13
8が2回回転して図柄表示器107cが前後へ図17と
図18の位置を2回往復動し、リーチ状態を動的に示す
こととなる。そして図柄表示部A,B,Cが全て同一図
柄となる「大当たり」となる期待感を高揚させる。
【0062】この図柄表示部Cが、異なった図柄で停止
した場合には作動ソレノイド131a,131bの駆動
が解除されて図柄表示器107a,107bは図柄表示
部A,Bを内向きに偏位させる図15の定常位置に復帰
し、かつ図柄表示器107cも同様に図17の後退位置
で図柄表示部Cを正面を向いた位置に復帰する。
【0063】一方、図柄表示部Cが停止して図柄表示部
A,B,Cが、数字又はアルファベット等からなる図柄
が同一となった場合には、「大当たり」となって報知装
置がファンファーレを発すると共に図柄表示器107
a,107bは図柄表示部A,Bを内向きに偏位させる
図15の定常位置に復帰し、かつ図柄表示器107cが
前後往復動を再び開始すると共に、その移動中、可逆駆
動モータ137が往復回動し、図19と図20の位置を
繰り返す左右の首振運動を行ない第一実施例と同様の大
当たり作動を生ずる。
【0064】このようにして、前記図柄表示器107
a,107b,107cの動作により、後述するリーチ
予告作動、リーチ作動及び大当たり作動が、動的に実行
され、躍動感ある遊技態様を生ずることとなる。尚、図
柄表示器107a,107bは定常状態で図柄表示部
A,Bが正面を向いた位置としても良く、また外方へ偏
位した位置と、正面を向いた位置とに変換するようにし
ても良い。さらに図柄表示器107cは定常状態で進出
位置としても良い。
【0065】また図柄表示器107a,107b,10
7cの各作動の組み合わせは、上述の態様に限られるも
のではなく、リ−チ予告、リーチの発生、大当たりの発
生、特別入賞口23の特定領域の通過に伴う更新開始等
を躍動的に示すことができるものであれば良く、種々の
組み合わせ作動が提案され得る。
【0066】次に本発明に係る、リ−チ予告作動の例を
示す。即ち、第一実施例で述べたように、リーチ状態の
前触れとして、リーチ予告作動が実行される。この作動
態様としては、次の態様があり得る。
【0067】 図柄表示部Bと図柄表示部Cの変動状
態を維持させながら、作動ソレノイド131a,131
bが駆動し、図柄表示器107a,107bを、定常状
態で図柄表示部A,Bが内側へ偏位する図15の位置か
ら図柄表示部A,Bが正面に位置する図16の位置へ往
復回動又は片道回動する。(尚、リーチとなると、前述
したようにこれに加えて、往復動モータ138が駆動
し、図柄表示器107cが前後へ図17と図18の位置
を複数回往復動することとなる。このときリーチ予告作
動の往復回数よりも多くする。従って、上述のようにリ
ーチが2回往復の場合には、リーチ予告は1回往復又は
片道とする。) 図柄表示器107bのみを往復回動する。 図柄表示器107a,107bを停止状態として、
図柄表示器107cが前後へ図17と図18の位置を所
定回、往復動する。または、図柄表示器107cを首振
り運動させる。さらには、図柄表示器107cの往復動
と首振り運動を組み合わせる。
【0068】その他、図柄表示器107a,107b,
107cの種々の作動の組合わせにより、リーチ予告を
行なうことができ、このリーチ予告は、定常状態,リー
チ状態及び大当たり状態とは異なった作動であれば良
い。しかしながら、このリーチ予告作動は、これに続く
リーチ作動や、大当たり作動のような、大げさなもので
ないことが望まれる。従って、上述の各作動態様は、リ
ーチ作動等に対して、相対的節度を有することが必要と
なる。
【0069】次に、図21〜図29に従って、本発明の
三実施例の図柄表示装置206の構成を説明する。この
実施例は、リーチ予告作動として、図柄表示器を、前後
又は左右等の直線方向へ移動可能として、該直線方向の
二以上の所定位置間を一回乃至複数回、移動変換する作
動形態とした一例である。さらに詳しくは、前面に前記
図柄表示部を備えた図柄表示器を、三個横方向に並設
し、中央の図柄表示器を前後動可能に保持して、前後駆
動装置により、前部位置と後部位置とに進退変換可能と
し、さらに左右の図柄表示器を左右動可能に保持して、
左右駆動装置により、両図柄表示器が中央部で隣接する
内側位置と、離間してその間に中央の表示部が臨む外側
位置とに変換可能とすることにより前記図柄表示装置を
構成すると共に、前記駆動制御手段によって制御される
リーチ予告作動が、左右の図柄表示器が外方位置にある
とき中央部の図柄表示器が前後方向に移動する駆動態様
と、中央の図柄表示器が退避した位置にあるとき左右の
図柄表示器が離近方向に移動する駆動態様とを組み合わ
せてなるものとした構成例を示すものである。
【0070】ここで図21で拡大して示すように、遊技
盤面には前部装着ケース209aの前部に固定されたセ
ンターケース204が配設され、該前部装着ケース20
9a,後部装着ケース209b内に図柄表示装置206
を構成する三個の直方体状図柄表示器207a,207
b,207cが横方向に並設され、センターケース20
4の中央に形成した窓孔205から図柄表示器207
a,207b,207cの表面に配設された7セグメン
ト指示器からなる図柄表示部A,B,Cを視認し得るよ
うにしている。この図柄表示装置206は本発明の要部
に係り、その構成は後述する。またセンターケース20
4の窓孔205上には四個のパイロットランプからなる
始動記憶数表示装置211が設けられている。
【0071】前記前部装着ケース209aは平板状をし
ており、左右の図柄表示器207a,207bは、図2
2で示すように、該前部装着ケース209a内の矩形状
収納部230に左右方向移動可能に収納されている。前
記収納部230は、図柄表示器207a,207b,2
07cが並列して収納され得る空隙構造を備え、その左
右部にのみ図柄表示器207a,207bを背部で覆う
背壁231,231が形成され、該背壁231,231
間に図柄表示器207cが前後に移動し得る作動間隙を
生じさせている。
【0072】前記図柄表示器207a,207bは左右
駆動装置により、収納部230内で中央部で隣接する内
側位置(図26参照)と、離間してその間に中央の表示
部207cが臨む外側位置(図25参照)とに変換可能
となっている。この左右駆動装置の構成につき説明す
る。
【0073】前記背壁231,231には、夫々上下に
左右方向の案内溝232,232が形成されている。そ
して、背壁231,231のさらに背部に配設した連結
板234,234と、前記図柄表示器207a,207
bを、前記案内溝232,232を介して連結部233
で連結し、案内溝232,232により、前記図柄表示
器207a,207bを左右方向のみ移動可能としてい
る。また連結板234,234の中央部には上下方向の
摺動溝235が夫々形成されている。
【0074】一方、後部装着ケース209bには、パル
スモータM2a,M2bが前記連結板234,234の
後方位置に取付けられており、その駆動軸236に回動
円板237を固定している。そして、各回動円板237
には駆動軸236に対して偏心した位置で連係軸238
を突出し、該連係軸238を前記連結板234,234
の摺動溝235に挿入している。前記連係軸238の駆
動軸236に対する偏心量は、図柄表示器207a,2
07bが左右両側の外側位置(図25参照)と中央で隣
接する内側位置(図26参照)間の距離の半分のストロ
ークとしている。そして、前記パルスモータM2a,M
2bが駆動すると、前記連係軸238が駆動軸236に
対して回動し、摺動溝235により左右方向の偏位のみ
が有効となり、該偏位により、前記図柄表示器207
a,207bは上述の内側位置と、外側位置とを往復移
動する。而して、前記パルスモータM2a,M2b,回
動円板237,連結板234等により、図柄表示器20
7a,207bを左右方向に移動する左右駆動装置が構
成されることとなる。
【0075】一方、図柄表示器207cは背壁231,
231間で、前後駆動装置により、前記図柄表示器20
7a,207b間に位置する前部位置(図27参照)
と、後部位置(図28参照)とに進退変換可能としてい
る。この前後駆動装置につき説明する。
【0076】前記図柄表示器207cの上面には、摺動
板240が固着されている。そして、該摺動板240の
両側に前後方向に形成した案内溝241,241内に後
部装着ケース209bの天壁から突出した連結部24
3,243を挿通することにより、該連結部243を案
内として、摺動板240を前後移動可能としている。ま
た前記摺動板240の後部には幅方向の摺動溝244が
設けられている。さらには、前記摺動板240の後方
で、後部装着ケース209bには駆動軸245を下方に
突出したパルスモータMcが取付けられ、該駆動軸24
5に回動円板246を固定している。そして、回動円板
246に前記駆動軸245に対して偏心した位置に連係
軸247を突出し、該連係軸247を前記摺動溝244
に挿入している。前記連係軸247の駆動軸245に対
する偏心量は、図柄表示器207a,207b間の前部
位置(図27参照)と、前記図柄表示器207a,20
7bが内側位置へ移動するのを可能とする後部位置(図
28参照)間の距離の半分のストロークとしている。
【0077】前記パルスモータM2cが駆動すると、前
記連係軸247が駆動軸245に対して回動し、摺動溝
244により前後方向の偏位のみが有効となり、該偏位
により、前記図柄表示器207cは上述の前部位置と、
後部位置とを往復移動する。而して、前記パルスモータ
M2c,回動円板246,摺動板240等により、図柄
表示器207cを前後方向に移動する前後駆動装置が構
成されることとなる。
【0078】而して、上述の前後駆動装置及び左右駆動
装置により、図柄表示器207a,207b,207c
は、各図柄表示部A,B,Cの停止図柄の組み合わせ等
に起因して、種々の組み合わせ作動を生ずることとな
る。
【0079】次にかかる構成の作動例につき説明する。
図柄表示装置206は定常状態では、収納部230内
で、図柄表示器207a,207b,207cが左右に
整列している。そして始動口の遊技球通過にともない図
柄表示装置206が駆動すると、各図柄表示器207
a,207b,207cの図柄表示部A,B,Cは変動
を開始し、図柄表示部A,B,Cの順番に変動が停止す
る。
【0080】このときその過程で、後述するリーチ予告
作動が実行される。また図柄表示部Aと図柄表示部Bの
図柄が一致した場合には、図柄表示部Cの変動状態を維
持させながら、パルスモータM2cが駆動し、図柄表示
器207cは、図柄表示器207a,207bを定常位
置(外側位置)としたまま、前後方向へ往復移動し、い
わゆるリーチ状態を動的に示すこととなる。そして図柄
表示部A,B,Cが全て同一図柄となる大当たりとなる
期待感を高揚させる。
【0081】この図柄表示部Cが、異なった図柄で停止
した場合には図柄表示器207cは前部位置へ復帰し、
再び図柄表示器207a,207b,207cは収納部
230内で左右方向に整列することとなる。
【0082】一方、図柄表示部Cが停止して図柄表示部
A,B,Cが図柄が同一となった場合には、大当たりと
なって所定の大当たり作動を生ずる。
【0083】この大当たり作動で、特別入賞口の特定領
域を遊技球が通過したときは、左右駆動装置が作動し、
パルスモータM2a,M2bが駆動して、図柄表示器2
07a,207bは中央で隣接する図26の内側位置
と、図25の外側位置間を往復移動し、これにより、次
の回の開放作動への移行が保証されたことを示す。
【0084】そして、その回が終了すると、図柄表示器
207a,207bは図25の外側位置へ復帰し、パル
スモータM2cが駆動して、後部位置(図28参照)に
あった図柄表示器207cが一旦、図柄表示器207
a,207b間の前部位置(図27参照)に復帰し、再
び後方移動して後部位置へ移動する。さらに同様に、特
定領域25への遊技球の玉通過により、図柄表示器20
7a,207bは左右往復移動するという、上述の作動
が繰り返される。そして、16回の作動を繰り返した後
に、大当たり作動が終了し、再び、図柄表示器207
a,207b,207cは前部位置で整列し、定常状態
に復帰する。
【0085】このようにして、前記図柄表示器207
a,207b,207cの動作により、リーチ及び大当
たりとなった場合に、これが動的に表現され、躍動感あ
る遊技態様を生ずることとなる。またリーチ状態の前触
れとして、リーチ予告作動も図柄表示器207a,20
7b,207cの動作により実行されることとなる。
【0086】次にリーチ予告作動に態様につき例示す
る。 パルスモータM2a,M2bが駆動して、図柄表示
器207a,207bは中央で隣接する図26の内側位
置と、図25の外側位置間を所定回、左右方向へ片道又
は所定回往復移動する。従って、これに続いてリーチ状
態となると、図柄表示器207a,207bは図25の
外側位置で停止し、次の図柄表示器207cの前後移動
を可能とする。 パルスモータM2a,M2bのいずれかのみを駆動
して、図柄表示器207aまたは図柄表示器207bの
いずれかを左右方向へ片道又は所定回往復移動する。 パルスモータM2cを駆動し、図柄表示器207
a,207bを定常位置(外側位置)としたまま、図柄
表示器207cを前後方向へ片道又は所定回往復移動す
る。このときリーチ状態と異ならすため、その回動回数
を少なくしたり、その移動速度を変えて、節度をもたせ
る。 その他、図柄表示器207a,207b,207c
の種々の作動の組合わせにより、リーチ予告を行なうこ
とができ、このリーチ予告は、定常状態とは異なった作
動であれば良い。
【0087】図30〜図38に従って本発明の第四実施
例を説明する。この第四実施例は、前記リーチ予告作動
が、図柄表示装置を、前後方向移動及び上下方向移動を
組み合わせて波立ち運動を生じさせてなる作動形態とし
た構成例を示すものである。
【0088】図30で拡大して示すように、遊技盤面に
は装着ケース309の前部に固定されたセンターケース
304が配設され、該装着ケース309内に図柄表示装
置306を構成する三個の図柄表示器307a,307
b,307cが横方向に並設され、センターケース30
4の中央に形成した窓孔305から図柄表示器307
a,307b,307cの表面に配設された7セグメン
ト指示器からなる図柄表示部A,B,Cを視認し得るよ
うにしている。この図柄表示装置306は本発明の要部
に係り、その構成は後述する。またセンターケース30
4の窓孔305下には四個のパイロットランプからなる
始動記憶数表示装置311が設けられている。
【0089】この、図柄表示装置306の構成を図30
〜36に従ってさらに詳細に説明すると、各図柄表示器
307a,307b,307cは同様の前後駆動装置に
より前後動可能となっている。すなわち、各図柄表示器
307a,307b,307cは直方体状をしており、
図31,32で示すように、装着ケース309内に形成
された前後開放の矩形筒状の案内筐部330a,330
b,330c内に前後移動可能に収納され、保持されて
いる。
【0090】その案内手段について説明すると、前記案
内筐部330a,330b,330cの上壁には、前後
方向に伸びる案内突壁331が夫々形成される一方、各
図柄表示器307a,307b上及び図柄表示器307
cの保持板327上には、案内ロール329,329
(図38参照)を枢支した門形摺動枠328が設けら
れ、該摺動枠328の案内ロール329,329と、図
柄表示器307a,307bの天面及び保持板327の
天面間に、前記案内突壁331を挿通して、前後方向移
動可能に保持している。また図38で示すように図柄表
示器307a,307b及び保持板327の背部下面に
も、案内筐部330a,330b,330cの下底に形
成した案内溝332に嵌装する摺動片333を突成し
て、その前後方向移動を安定的に生じさせるようにして
いる。
【0091】一方、前記装着ケース309の背部に設け
られた駆動枠310の下底面には、前記各図柄表示器3
07a,307b,307cの背部に対応してパルスモ
ータM3a,M3b,M3cが取付けられ、各パルスモ
ータM3a,M3b,M3cの駆動軸334を駆動枠3
10内に上方へ突出して、該駆動軸334に回動円板3
35を固定している。そして、各回動円板335には前
記駆動軸334に対して偏心した位置に連係軸336を
突出している。
【0092】さらには、前記図柄表示器307a,30
7b,307cの背部にも、連係軸337(図38参
照)を上下方向に支持し、前記連係軸336と連係軸3
37とに駆動アーム338a,338b,338cを差
し渡し、その端部を夫々連係軸336,337に回動可
能に外嵌している。而して、前記パルスモータM3a,
M3b,M3cが駆動すると、回動円板335の連係軸
336が駆動軸334を中心に回動し、駆動アーム33
8a,338b,338cにより該連係軸336と連係
している図柄表示器307a,307b,307cは各
案内筐部330a,330b,330c内で連係軸33
6の偏心量の二倍のストロークで、前後移動することと
なる。
【0093】而して、パルスモータM3a,M3b,M
3c,回動円板335及び駆動アーム338a,338
b,338c等により、各図柄表示器307a,307
b,307cを前後に往復駆動制御する前後駆動装置が
構成され、該図柄表示器307a,307b,307c
は前部位置と後部位置とに進退変換され、後述するよう
に、図柄表示部A,B,Cの停止図柄の組み合わせ等に
起因して種々の作動を生ずることとなる。そして、パル
スモータM3a,M3b,M3cが駆動停止した定常位
置で、各図柄表示器307a,307b,307cは前
部位置に整列保持される。
【0094】上述の図柄表示器307a,307b,3
07cのうち図柄表示器307cのみは、その前後方向
移動に際して上下方向の波立ち運動を生ずる波打ち機構
を具備している。その構成を図35〜38に従って説明
する。
【0095】前記図柄表示器307a,307bは保持
板327a,327bの前面に固定されているが、前記
図柄表示器307cのみは保持板327に対して上下移
動可能に保持されている。すなわち、前記保持板327
は上下平行に形成された左右の長孔341,341を備
え、前記図柄表示器307cの背面から突出した連係突
部342を前記長孔341,341に挿通して、該長孔
341,341に裏面から被着した連結板343,34
3に固定する。すなわち、連結板343,343は図柄
表示器307cの背部に固定されて、保持板327に対
して上下移動可能となっている。
【0096】一方、前記保持板327の背面から軸支片
344を突設し、該軸支片344の後端に支軸345を
左右方向に差し渡して支持する。そして、連結板34
3,343の上部に枢支した連結腕346,346の後
端を前記支軸345に外嵌する。而して、連結板34
3,343及び図柄表示器307cは、支軸345を中
心として上下方向に揺動可能となる。尚、このとき、図
柄表示器307cは微傾動するが、図柄表示器307c
と連結板343,343との間隔を保持板327の厚さ
よりも若干広くすることにより、支障なく該作動が可能
となる。
【0097】また前記連結腕346,346の下面に
は、二つの三角突起からなる揺動カム347a,347
bが突成され、かつ装着ケース309と駆動枠310間
には前記連結腕346,346が乗載する案内軸348
が幅方向に支持されている。揺動カム347a,347
bはその突度を異ならせ、後述するように大波,小波を
順次起こさせるようにし、変化に富んだものとしてい
る。
【0098】かかる構成の波打ち機構において、前記パ
ルスモータM3cが駆動して、図柄表示器307cの背
面に連係軸337により枢支された駆動アーム338c
が、上述したように前後移動すると、前記保持板327
が案内筐部330c内でパルスモータM3a,M3b,
M3c等を案内として前後方向に移動する。そしてこの
移動にともない、連結腕346,346は前後方向に追
従し、その揺動カム347a,347bが案内軸348
に当接し、図柄表示器307cは支軸345を中心とし
て、一移動に対して大波,小波の二回揺動する波打ち運
動を生ずる。
【0099】尚、前記揺動カム347a,347bは、
単一の三角状突起、又は多数の突起を有する波形のカム
を形成することにより、一回以上複数回の波立ち運動を
随意に生じさせることができる。
【0100】次にかかる構成の作動につき説明する。前
記始動口を遊技球が通過すると、景品球の供給と共に図
柄表示装置306が駆動する。そして図柄表示装置30
6が駆動すると、各図柄表示器307a,307b,3
07cの図柄表示部A,B,Cは変動を開始し、図柄表
示部A,B,Cの順番に変動が停止する。
【0101】この過程で、後述するリーチ予告作動が実
行される。そして、図柄表示部Aと図柄表示部Bの図柄
が一致した場合には、図柄表示部Cの変動状態を維持さ
せながら、パルスモータM3a,M3bが駆動し、図柄
表示器307a,307bを一旦後部位置へ退避させ、
いわゆるリーチ状態を動的に示すこととなる。そして図
柄表示部A,B,Cが全て同一図柄となる大当たりとな
る期待感を高揚させる。
【0102】この図柄表示部Cが、異なった図柄で停止
した場合にはパルスモータM3a,M3bが再駆動し
て、図柄表示器307a,307bは前部位置へ復帰
し、再び図柄表示器307a,307b,307cは前
部位置で整列することとなる。
【0103】一方、図柄表示部Cが停止して図柄表示部
A,B,Cの図柄が同一となった場合には、大当たりと
なって報知装置がファンファーレを発すると共に図柄表
示器307a,307bはパルスモータM3a,M3b
の駆動により前後往復移動し、パルスモータM3cが逆
位相で駆動し、図柄表示器307cも図柄表示器307
a,307bとは逆方向へ移動する。すなわち、図柄表
示器307a,307bと図柄表示器307cとは交互
に前方移動することとなる。このとき図柄表示器307
cは上述の波立ち機構により、上下方向の波立ち運動を
生じ、図柄表示器307a,307bとは異なった運動
形態となる。そして、大当たり作動が実行される。
【0104】ここで大当たり作動中に、大入賞口の特定
領域を遊技球が通過したときは、図柄表示器307cの
上述の波立ち往復動を継続させたまま、図柄表示器30
7a,307bは前部位置で一旦停止する。これによ
り、次の回の開放作動への移行が保証されたことを示
す。
【0105】一方、大当たり中にあっては、図柄表示器
307cの図柄表示部Cは、大入賞口へ流入した遊技球
の玉の数を表示する。すなわち10カウント表示装置と
して機能する。そして上述したように「9」の表示後、
「0」復帰して次の回に移行し、再び図柄表示器307
a,307bが図柄表示器307cとは逆位相で前後移
動し、さらに同様に、特定領域への遊技球の玉通過によ
り、一旦図柄表示器307a,307bは前部位置で停
止するという、上述の作動が繰り返される。そして、16
回の作動を繰り返した後に、大当たり作動が終了し、再
び、図柄表示器307a,307b,307cは前部位
置で整列し、定常状態に復帰する。
【0106】このようにして、前記図柄表示器307
a,307b,307cの動作により、リーチ及び大当
たりとなった場合に、これが動的に表現され、躍動感あ
る遊技態様を生ずることとなる。またリーチ状態の前触
れとしてのリーチ予告作動が、同様に、図柄表示器30
7a,307b,307cの動作により実行される。
【0107】かかる構成にあって、リーチ予告作動は次
例のような態様が提案される。 パルスモータM3cが位相で駆動し、図柄表示器3
07cは波立ち機構により、上下方向の波立ち運動を生
じる。その前後移動回数は、一回乃至複数回数とする
。 図柄表示器307cは波立ち運動と共に、パルスモ
ータM3a,M3bの駆動により図柄表示器307a,
307bが前後往復移動する。 その他、図柄表示器307a,307bも、波立ち
機構を適用しても良く、これにより、リーチ予告作動と
して、図柄表示器307a,307bの波立ち運動を生
じさせることができる。そして、この運動を、図柄表示
器307cの波立ち運動と組み合わせることにより、多
様なリーチ予告作動が可能となる。 さらには、図柄表示器307cを前後運動のみと
し、図柄表示器307a,307bを前後移動に際して
波立ち運動を生じさせるようにしても良い。
【0108】図39〜図43は、第5実施例を示すもの
である。この実施例は、図柄表示装置が、予め定められ
た種々の図柄を変動表示する複数の図柄表示部を備えた
単一の図柄表示器からなるものにおいて、リーチ予告作
動として、図柄表示装置を、縦方向傾動,横方向傾動,
前後方向移動,連続若しくは所定角度回動,上下方向移
動,左右方向移動のいずれの作動又はその組み合わせか
らなる作動形態で構成するようにしたものの一例であ
る。
【0109】遊技盤の盤面中央には、図39で拡大して
示すようにセンターケース404が配設され、該センタ
ーケース404はその背面に円形枠405が固定され
て、該センターケース404に形成した円孔を背部で囲
繞して円形枠405内で円形窓孔408を形成してい
る。そして該円形窓孔408内に、横長の矩形状の図柄
表示装置406をその背部の回動軸410を前記円形枠
405の背面に設けた軸支部409で支持して、回動可
能に配設している。この図柄表示装置406の表面には
三つの図柄表示部A,B,Cが横方向に並設されてい
る。またこの図柄表示装置406の下縁には、4個のパ
イロットランプからなる始動記憶数表示装置411が設
けられている。
【0110】前記図柄表示装置406は、その回動軸4
10の後部に同心状に固着した被動歯車412aに可逆
駆動モータM4の駆動軸に固定した駆動歯車412bを
噛み合わせて、前記可逆駆動モータM4により左右180
度(又は全回転)の回転を可能としており、定常位置で
図39,42のように左右に長い位置としている。前記
角度制御は可逆駆動モータM4をステッピングモータを
用いるようにすることにより容易になされ得る。このと
き電源投入時に、前記図柄表示装置406が適正な位置
となるように、回動軸410に位置決め用スリットを形
成した位置決め板413(図40参照)を固着し、前記
スリットをホトセンサsで検知し、該検知位置で可逆駆
動モータM4を駆動停止して、その正位置(図42位
置)と逆位置(図43位置)とに設定制御する。
【0111】その他、角度制御手段としては、円形枠4
05裏面等に回動軸410と係合するストッパを180 度
位置に設ける等の位置決め手段を適用するようにした
り、または被動歯車412aを180 度のみの歯を形成し
た欠歯歯車により形成する等の手段で容易に達成し得
る。
【0112】一方、前記円形窓孔408内で、円形枠4
05前面の定常位置にある図柄表示装置406によって
遮蔽されない上部位置には、普通図柄表示部414a,
414bが視認可能に配設される。この作用は省略す
る。
【0113】次にかかる構成の作動につき説明する。始
動口の遊技球通過にともない、図柄表示装置406が駆
動すると、図柄表示部A,B,Cは変動を開始し、図柄
表示部A,B,Cの順番に変動が停止する。この変動過
程で、所定の場合には後述するリーチ予告作動が実行さ
れる。また図42のように両側の図柄表示部Aと図柄表
示部Bの図柄が一致して、リーチ状態となった場合には
図柄表示部Cの変動状態を維持させながら図柄表示装置
406が時計方向へ180 度回転して図43の逆横長位置
となる作動を生じると共に図柄表示部Cの変動速度を低
下させる。而して、この機械的回転作動により、図柄表
示部A,B,Cが全て同一図柄となる大当たりとなる期
待感を高揚させる。
【0114】そして図柄表示部Cが異なった図柄で停止
した場合には図柄表示装置406は反時計方向へ180 度
回転し、元の状態に復帰する。一方、この図柄表示部
A,B,Cの図柄が同一となった場合には、図42の半
回転位置を維持しながら大当たりとなって報知装置が鳴
音を発すると共に、大当たり作動を生ずる。この時も大
入賞口の開放動作終了ごとに前記図柄表示装置406は
半回転する。またその作動更新毎に前記図柄表示装置4
06の左右交互に半回転を生ずる。
【0115】このようにして、前記図柄表示装置406
の回動により、リーチ予告、リーチ及び大当たりの各状
態が、動的に表現され、躍動感ある遊技態様を生ずるこ
ととなる。
【0116】かかる構成にあって、リーチ状態の前触れ
としてのリーチ予告作動は次例のように実行される。 図柄表示装置406が時計方向へ180 度又は、45
度,90等所定角度、一回乃至所定回数だけ往復回転させ
る。 図柄表示装置406を全回転可能とした場合には、
その一方向へ、一回乃至複数回数、回転させる。
【0117】
【発明の効果】本発明は、図柄表示装置を構成する所定
図柄表示器又は図柄表示装置自体を、それ以前の機械的
作動とは区別される特異な作動からなるリーチ予告作動
で変動させるようにしたから、リーチ状態への期待感を
高揚させるという新たな期待感の発生を実現し得る共
に、このリーチ予告作動の発生頻度は、大当たりに対す
る予告頻度よりも高いから、図柄変動中における遊技者
の期待感を高頻度で刺激し得ることとなり、図柄表示装
置の有用性をさらに高め、パチンコ遊技の興趣を増大し
得ることとなる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパチンコ機1の機枠2を示す正面図で
ある。
【図2】センターケース4の正面図である。
【図3】センターケース4の縦断側面図である。
【図4】表示器7a,7b,7cの駆動機構を示す概要
側面図である。
【図5】表示器7a,7b,7cの駆動機構の作動を示
す概要側面図である。
【図6】図柄表示装置6の定常状態の斜視図である。
【図7】図柄表示装置6のリーチ状態の斜視図である。
【図8】図柄表示装置6の大当たり状態の斜視図であ
る。
【図9】マイクロコンピュータを示すブロック回路図で
ある。
【図10】図柄乱数図表である。
【図11】センターケース104の正面図である。
【図12】センターケース104の縦断側面図である。
【図13】センターケース104の斜視図である。
【図14】図柄表示器107a,107b,107cを
示す斜視図である。
【図15】定常位置の図柄表示器107a,107bを
示す斜視図である。
【図16】駆動位置の図柄表示器107a,107bを
示す斜視図である。
【図17】定常位置の図柄表示器107cを示す斜視図
である。
【図18】進出位置の図柄表示器107cを示す斜視図
である。
【図19】左回動位置の図柄表示器107cを示す斜視
図である。
【図20】右回動位置の図柄表示器107cを示す斜視
図である。
【図21】センターケース204及び図柄表示装置20
6の正面図である。
【図22】センターケース204及び図柄表示装置20
6の縦断側面図である。
【図23】センターケース204及び前部装着ケース2
09aの斜視図である。
【図24】図柄表示装置206の斜視図である。
【図25】外側位置の図柄表示器207a,207bを
示す斜視図である。
【図26】内側位置の図柄表示器207a,207bを
示す斜視図である。
【図27】前部位置の図柄表示器207cを示す斜視図
である。
【図28】後部位置の図柄表示器207cを示す斜視図
である。
【図29】前部装着ケース209aの要部を示す概要横
断平面図である。
【図30】センターケース304の正面図である。
【図31】センターケース304の縦断側面図である。
【図32】図柄表示器307a,307b,307cを
示す斜視図である。
【図33】定常位置の図柄表示器307a,307bを
示す斜視図である。
【図34】後部位置の図柄表示器307a,307bを
示す斜視図である。
【図35】定常位置の図柄表示器307cを示す斜視図
である。
【図36】後部位置の図柄表示器307cを示す斜視図
である。
【図37】中間位置の図柄表示器307cを示す斜視図
である。
【図38】図柄表示器307cの波立ち機構を示す側面
図である。
【図39】センターケース404の正面図である。
【図40】センターケース404の縦断側面図である。
【図41】図柄表示装置406の駆動機構を示す概要斜
視図である。
【図42】図柄表示装置406の定常状態の正面図であ
る。
【図43】図柄表示装置406のリーチ状態及び大当た
り状態の正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機 6 図柄表示装置 7a,7b,7c 図柄表示器 14 始動口 15 入賞口開閉装置 23 大入賞口 31a,31b,31c 作動ソレノイド 34 リンク機構 42 作動回数指示器 43a,43b 作動回数指示部 106 図柄表示装置 107a,107b,107c 図柄表示器 131a,131b 作動ソレノイド 135 摺動板 137 回動モータ 138 往復動モータ 206 図柄表示装置 207a,207b,207c 図柄表示器 230 収納部 237 回動円板 240 摺動板 246 回動円板 M2a,M2b,M2c パルスモータ 306 組合わせ表示装置 307a,307b,307c 表示器 330a,330b,330c 案内筐部 335 回動円板 336,337 連係軸 345 支軸 346 連結腕 347a,347b 揺動カム 348 案内軸 M3a,M3b,M3c パルスモータ 406 図柄表示装置 M4 可逆駆動モータ A,B,C 図柄表示部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定められた種々の図柄を変動表示する
    複数の図柄表示部を備えた図柄表示装置と、球検知装置
    を備えた始動口を遊技球が通過すると、球検知装置から
    の球検知信号に基づいて図柄表示部の表示図柄を変動さ
    せた後に停止して図柄を確定する図柄制御手段と、図柄
    表示装置に機械的作動を付与する駆動機構と、該駆動を
    制御する駆動制御手段とを備え、各図柄表示部の停止図
    柄が所定の組み合わせであると、遊技者にとって種々の
    利益ある作動を生じさせるパチンコ機において、 前記駆動制御手段が、各図柄表示部によってリーチ状態
    発生如何が示される前にあって、所定条件が充足される
    と、図柄表示装置に、それ以前の機械的作動とは区別さ
    れる特異な作動からなるリーチ予告作動を付与する駆動
    制御内容を具備するものであることを特徴とするパチン
    コ機。
  2. 【請求項2】前記図柄表示装置が、予め定められた種々
    の図柄を変動表示する図柄表示部を備えた複数の図柄表
    示器からなるものであって、前記リーチ予告作動が、少
    なくとも一つの図柄表示器を、支点を中心として、二以
    上の所定位置間を一回乃至複数回、回動変換する作動形
    態である請求項1記載のパチンコ機。
  3. 【請求項3】前記図柄表示器を、複数個横方向に並設
    し、両側の図柄表示器を回動可能に縦方向の支軸により
    で軸支して、両図柄表示器を回転駆動装置により図柄表
    示部が正面を向いた位置と、内外いずれかの方向に偏位
    した二位置に変換可能とすることにより前記図柄表示装
    置を構成すると共に、 前記駆動制御手段によって制御されるリーチ予告作動
    が、両側の図柄表示器の一方又は両方を、図柄表示部が
    正面を向いた位置と、内外いずれかの方向に偏位した二
    位置に一回乃至複数回変換するものであることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載のパチンコ機。
  4. 【請求項4】前記図柄表示装置が、予め定められた種々
    の図柄を変動表示する図柄表示部を備えた複数の図柄表
    示器からなるものであって、前記リーチ予告作動が、少
    なくとも一つの図柄表示器を、前後又は左右等の直線方
    向へ移動可能として、該直線方向の二以上の所定位置間
    を一回乃至複数回、移動変換する作動形態である請求項
    1記載のパチンコ機。
  5. 【請求項5】前記図柄表示装置が、予め定められた種々
    の図柄を変動表示する図柄表示部を備えた複数の図柄表
    示器からなるものであって、 前面に前記図柄表示部を備えた図柄表示器を、三個横方
    向に並設し、中央の図柄表示器を前後動可能に保持し
    て、前後駆動装置により、前部位置と後部位置とに進退
    変換可能とし、さらに左右の図柄表示器を左右動可能に
    保持して、左右駆動装置により、両図柄表示器が中央部
    で隣接する内側位置と、離間してその間に中央の表示部
    が臨む外側位置とに変換可能とすることにより前記図柄
    表示装置を構成すると共に、 前記駆動制御手段によって制御されるリーチ予告作動
    が、左右の図柄表示器が外方位置にあるとき中央部の図
    柄表示器が前後方向に移動する駆動態様と、中央の図柄
    表示器が退避した位置にあるとき左右の図柄表示器が離
    近方向に移動する駆動態様とを組み合わせてなるもので
    あることを特徴とする請求項2又は請求項4記載のパチ
    ンコ機。
  6. 【請求項6】前記図柄表示装置が、予め定められた種々
    の図柄を変動表示する図柄表示部を備えた複数の図柄表
    示器からなるものであって、 前記図柄表示器のうち少なくとも一つの図柄表示器を、
    前後動可能に保持して、前後駆動装置により、前部位置
    と後部位置とに進退変換可能とし、さらに波打ち機構を
    介してその前後移動に伴って上下方向の波打ち運動を生
    じさせることにより前記図柄表示装置を構成すると共
    に、 前記リーチ予告作動が、前後駆動装置を作動させて、そ
    の少なくとも一つの図柄表示器を定常位置と他の位置と
    の間で一回乃至複数回前後移動させて、その少なくとも
    一つの表示器に波打ち運動を生じさせる作動形態である
    ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ機。
  7. 【請求項7】前記図柄表示装置が、予め定められた種々
    の図柄を変動表示する複数の図柄表示部を備えた単一の
    図柄表示器からなるものにおいて、 前記リーチ予告作動が、図柄表示装置を、縦方向傾動,
    横方向傾動,前後方向移動,連続若しくは所定角度回
    動,上下方向移動,左右方向移動のいずれの作動又はそ
    の組み合わせからなる作動形態である請求項1記載のパ
    チンコ機。
  8. 【請求項8】前記駆動制御手段の駆動制御内容が、図柄
    表示態様がリーチ状態となる場合、及びリーチ状態とな
    らない場合にあってはリーチ状態発生如何の最終決定を
    することとなる図柄表示部の表示図柄が、図柄順列にあ
    ってリーチ状態となる図柄の近隣位置にある図柄である
    場合に、少なくとも一つの図柄表示器をリーチ予告作動
    で駆動させるものであることを特徴とする請求項1乃至
    請求項7記載のパチンコ機。
  9. 【請求項9】前記駆動制御手段の駆動制御内容が、図柄
    表示態様がリーチ状態となる場合、及びリーチ状態とな
    らない場合にあってはリーチ予告乱数からの抽選により
    予告表示すべきものと選択された場合に、少なくとも一
    つの図柄表示器をリーチ予告作動で駆動させるものであ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項7記載のパチン
    コ機。
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