以下、本発明の最良の実施の形態に係るパチンコ遊技機の表示装置を図面と共に説明する。図1は本発明の表示装置を備えたパチンコ遊技機の正面図であり、図において、1はパチンコ遊技機の機枠、2は前記機枠1の前面に開閉自在に装着される前面枠で、前記前面枠2には取付枠を介して遊技盤3が着脱自在に装着されている。前記前面枠2の前面に前記遊技盤3が臨むガラス扉枠4と打球供給皿5を装着した前面板6とがそれぞれ開閉自在に蝶着されている。また、打球供給皿5の下方には該打球供給皿5の余剰球を貯留する余剰球受皿7が設けられ、その側方に打球発射用の操作ハンドル8が配設されている。
また、前面枠2の裏面には図2に示すように機構板11が着脱自在に設けられ、該機構板11には球タンク68をはじめとして賞球及び貸球を払出す球払出装置69等の裏機構部品が配設され、該球払出装置69から払出されたパチンコ球を前記打球供給皿5及び余剰球受皿7に導くようにしている。また、機構板11の下方には入賞球集合樋71が設けられ、該入賞球集合樋71の後面に遊技状態の制御を行う遊技制御基板70が設けられている。
前記遊技盤3の前面にはガイドレール10が敷設され、該ガイドレール10により遊技領域3aが形成される。そして、遊技領域3aの略中央に本発明に係る中央役物としての表示装置9が設けられ、該表示装置9の直下に可動片15b、15bを備えたチューリップ型の始動入賞口15が設けられている。また、遊技領域3aにはセンサ13aを備えた通過チャッカー13および一般入賞口14等の入賞口や、打球の流下方向を変える風車16および障害釘17を配設すると共に、前記ガイドレール10の内側下端部に前記入賞口14,15に入賞しなかったパチンコ球を排出するアウト口19が設けられている。前記始動入賞口15は後述する変動表示器23の図柄を変動させる入賞口であり、電気的駆動源(図示せず)により可動片15b、15bを開閉可動し、内部には入賞球を検出する入賞球検出器15aが設けられる公知的な入賞口である。
前記表示装置9は、図3乃至図8に示すようにパチンコ遊技機のゲームの主体を構成する種々の数字,文字,図柄等の表示記号を変動表示し得る液晶ディスプレイ型の変動表示器23が可動自在に設けられ、該変動表示器23の前面に遊技盤3面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室21を備えた窓枠体22が設けられ、該凹室21に連通して箱体18を設けている。前記窓枠体22は遊技盤3の表面に取付ける取付板20を有し、凹室21の後方に形成した窓孔27を介して前記変動表示器23の可変表示部29を視認可能としている。前記変動表示器23は、透光性を有する保護板28を介して可変表示部29としての液晶表示板とバックライトとで構成されており、前記箱体18の上部に上端を軸支41して電気的駆動源としての正逆モータ26の駆動により下端が揺動するように配設している。そして、一方の支軸41に小径ギア42を固着し、該小径ギア42に噛合する大径ギア43を正逆モータ26のモータ軸26aに固着して、前記モータ26の駆動により変動表示器23が揺動するようにしている。前記変動表示器23は、前記遊技制御基板70により制御される所定条件により正逆モータ26の駆動によって可動し、常態ではほぼ起立して後述する入賞領域34を閉塞する位置で静止している。なお、前記正逆モータ26は発光素子と受光素子とからなる光学式センサによって所定位置に回転制御するのが好ましい。また、変動表示器23は箱体18に組み付けられているため、組立の作業性がよく保管管理も簡便となる。なお、変動表示器23に接続する配線は、図示を省略するが変動表示器23が可動し得るある程度の遊びを有して遊技制御基板70に接続される。また、前記変動表示器23は液晶表示に限定されるものではなく、セグメント表示,ドットマトリクス表示またはドラムが直接回動するドラム表示等であってもよい。
さらに、前記取付板20の上部に遊技盤3の前面側に突出して飾り部材30が設けられている。前記飾り部材30には7セグメントの普通図柄表示部31が設けられ、前記通過チャッカー13の通過信号により該普通図柄表示部31の図柄が変動し、該図柄が「7」等の所定図柄の表示となることにより前記始動入賞口15の可動片15b、15bが所定時間開閉動作を行う。また、前記普通図柄表示部31の両側に前記始動入賞口15に入賞し記憶された保留球数を表示する入賞記憶表示部32が設けられ、前記変動表示器23の可変表示部29の変動中に始動入賞口15に入賞した球数を記憶表示する。この実施例において入賞記憶表示部32はLED等の点灯により表示して、最高4個まで記憶するようにしている。なお、変動表示器23の図柄変動は、所定時間経過後又は打球供給皿5に設けられる図柄停止ボタン12の操作により時間を短縮して停止される。なお、図柄停止ボタン12の設置場所は限定されるものではなく、遊技者が任意に操作し得る場所であればよい。
また、前記凹室21の底辺部を誘導棚25として、パチンコ球を不規則に転動させる緩やかな円弧状の転動部25aと、パチンコ球を所定方向に誘導させる誘導部25bとからなり、実施例において誘導部25bは前記始動入賞口15にむかって下傾する凹溝状に形成されている。そして、転動部25aは緩やかに後方に下傾すると共に誘導部25b側にも下傾し、誘導部25bのみが前方に下傾しており、常態で誘導棚25にパチンコ球が転入すると、変動表示部23側に沿って転動部25aを遊動しながら誘導部25bから遊技盤3に放出される。なお、誘導部25bは複数設けるようにしてもよい。
前記誘導棚25の後方には入賞領域34が形成され、前記入賞領域34には特別入賞口35と普通入賞口36とを開設して、その間の底部34aを特別入賞口35側に位置する稜線を介して山型状に形成し、入賞領域34に入賞したパチンコ球が前記特別入賞口35および普通入賞口36のいずれかに流入するようにしている。そして、それぞれの入賞口35,36に着脱自在に設けられた検出器35a,36aによって入賞したパチンコ球を検出するようにしている。また、前記入賞領域34の底部34aを透光性樹脂により形成し、その下方にLED等の光源56を配設して底部34aを照射するようにしている。なお、前記特別入賞口35に閉鎖板等の規制手段を設けたり、特別入賞口35と普通入賞口36間の底部34aを傾動自在としたりして、パチンコ球が1個でも特別入賞口35に入賞したことを条件に閉鎖板で特別入賞口35を閉塞したり、底部34aを普通入賞口36側に傾動させるようにして以後入賞するパチンコ球を普通入賞口36へ入球させるようにしてもよい。
37,37は前記取付板20に設けられた入賞補助手段としてガイドバーであり、該ガイドバー37は凹室21の両側に位置して設けられ、それぞれ凹室21側に傾動するように偏心位置で軸支している。そして、軸支位置より外側に球荷重が掛かると図5鎖線に示すように可動するようにしている。前記ガイドバー37は、通常はパチンコ球の流下により変動して遊技者に興趣を抱かせ、遊技盤3面を流下するパチンコ球を誘導棚25に向って導き始動入賞口15への入賞を促す役割をなす。なお、前記ガイドバー37は、上面が取付板20側に傾斜してパチンコ球を誘導棚25に向って導かせるものであって、必ずしも可動式である必要はない。
上記構成の表示装置9は、モータ26が停止して変動表示器23が入賞領域34を閉塞した第一状態のとき、遊技盤3の遊技領域3aに打ち込まれたパチンコ球が、障害釘17等により跳ねたり前記ガイドバー37により凹室21に転入して誘導棚25の上面に導かれると、パチンコ球は前記誘導棚25上面の転動部25aを左右に自由に遊動して遊技領域3aに再度放出されるか誘導部25bに移動して下方に位置する始動入賞口15に向って放出される。このとき、誘導棚25上のパチンコ球は、前記変動表示器23の前面に沿って遊動するが、該変動表示器23の前面は保護板28によって保護されているため可変表示部29が傷つくことはない。また、前記入賞補助手段としてのガイドバー37は、遊技盤3面を流下するパチンコ球により傾動動作を行い遊技者に興趣をもたせる。そして、誘導棚25を遊動して再度遊技盤3に放出されたパチンコ球が、運良く前記始動入賞口15に入賞すると入賞球検出器15aにより検出されて、球払出装置69から入賞球1個に相当する所定数(例えば5個)の賞球が打球供給皿5に払出されると共に、変動表示器23の可変表示部29に表示された数字,文字,図柄等がランダムに変動する。そして、所定時間経過後又は図柄停止ボタン12の操作により任意で停止させて可変表示部29の変動が止まり、予め設定された数字,文字または図柄(例えば「7,7,7」等のゾロ目)で停止したことを条件に一気に入賞球を獲得する特定遊技状態となる。なお、前記始動入賞口15には、当然のことながら遊技盤3面を流下するパチンコ球も直接入球し得る。
前記特定遊技状態になると、前記モータ26が図7矢印方向に回転駆動して変動表示器23がギア42,43の噛合により、図8鎖線に示すようにモータ26の回転方向と逆方向に約10°回転して、入賞領域34を開放する第二状態となる。そして、遊技盤3面を流下するパチンコ球が凹室21に飛入すると誘導棚25で転動して、誘導棚25の傾斜により入賞領域34に導き入賞させる。このとき前記入賞補助手段としてのガイドバー37により、遊技盤3面を流下するパチンコ球を誘導棚25側に誘導して入賞率を高め、一気に多量のパチンコ球が入賞するようにしている。このように入賞したパチンコ球は、特別入賞口35または普通入賞口36のいずれかに導かれ、前記変動表示器23を一定時間経過するまでの間、または所定個数(例えば10個)の入賞球を入賞球検出器35a,36aが検出するまでの間傾動して入賞領域34を開成し、前記入賞球検出器35aで入賞球を検出したことを条件に、モータ26を正逆転させて変動表示器23を所定回数(例えば15ラウンド)連続して可動して入賞領域34の開閉動作を繰り返す。そして、所定回数終了後にモータ26を逆回転させて変動表示器23を入賞領域34が閉塞するほぼ垂直位置に復動させ、以後誘導棚25上面を遊動するパチンコ球は遊技盤3面に放出されることになる。なお、特定遊技状態となって変動表示器23が傾動して入賞領域34を開放させるが、例え変動表示器23が傾動しても可変表示部29の表示が見難くなることはなく、遊技者は誘導棚25を転動するパチンコ球の動きを楽しみながら、可変表示部29の表示も楽しむことができる。また、誘導棚25の一部を遊技領域3a内に臨むように前方に突出させて、ガイドバー37に受けられるパチンコ球を該誘導棚25に導きやすくするようにしてもよい。
なお、前記光源56を特別入賞口35への入賞を起因として変色するようにして、遊技者に色彩により特別入賞口35への入賞を報知するようにしてもよい。従来特別入賞口35への入賞を遊技者が直接見て確認したり可変表示部29で表示したりしていたが、特別入賞口35への入賞が次のラウンド継続の必須条件であるために、通常では特別入賞口35に入賞しないことはほとんどないため、遊技者は特に意識することがなく、稀に球詰り等によって特別入賞口35に入賞していないのを確認しきれずにいわゆる「パンク」させてしまい、次のラウンドに進むことができず遊技者に多大な損失をもたらすことがあった。しかし、色彩の変化により報知するようにすることにより、特別入賞口35への入賞が一目瞭然となり、特に一気に多量の入賞球を発生させる入賞領域34が遊技盤3のほぼ中央にあることから、より自然に遊技者の視野に入り認識することができ、変色していない場合には遊技者は「パンク」しないように特別入賞口35への入賞を目指すことができる。また、色彩においても「パンク」の危険を示す「赤」から安全を示す「青」に変色させることでイメージ的にも認識しやすくすることができる。なお、特別入賞口35と一般入賞口36とを設けることなく、いずれか一方の入賞口に検出器を設けて、継続及び計数機能を兼ね備えるようにしてもよい。
このように、中央役物としての表示装置9の変動表示器23を可動させることにより、入賞領域34が出現するようにしたので、表示装置9の大型化にも対応することができる。また、従来入賞球を集合させる集合樋が入賞球を一気に発生させる変動入賞装置の裏面下方に位置していたため、「大当り」によって多量の入賞球が発生すると、賞球の払出しが追いつかず入賞球が集合樋から溢れて変動入賞装置の開閉動作に支障をきたしていたという不具合をも解消することができる。また、入賞領域34を閉塞した状態であっても表面をパチンコ球が遊動する誘導棚25を、入賞領域34が開放した際には該入賞領域にパチンコ球を誘導させることができ、常に遊技者はパチンコ球の動きを楽しむことができ、興趣を高めることができる。さらに、表示装置9近傍に始動入賞口15等の遊技関連部品を集中させることができることから、アウト口19を遊技領域3aの下方に幅広く設けることができ、従来発生していたアウト口19での球詰り等を防止する副次的効果を奏することができる。また、変動表示器23を入賞領域34にパチンコ球が入賞しない程度に可動させて、リーチ予告等の予告手段として利用するようにして、従来表示されていたのを遊技者に動きによりリーチ予告等を認識しやすいようにしてもよい。
また、前記誘導棚25は、図9に示すように前端部を窓枠体22に軸支して前傾状又は後傾状に可動するように設けると共に、後端部を前記変動表示器23の下縁部に設けられる支持片40によって支持するようにしてもよい。前記誘導棚25は、先端部をテーパー状のガイド面として、常態で前記支持片40に支持されて略水平又は前傾斜しており、変動表示器23の可動に伴い同図鎖線に示すように入賞領域34に向かって後傾するようにしている。そして、変動表示器23の復動に伴い、前記支持片40が誘導棚25の先端ガイド面と接触して、該誘導棚25の後端を持ち上げるように復動する。59は誘導棚25の下動を規制する規制突起である。このように、誘導棚25を前後方向に傾動可能に設けることで、常態では誘導棚25に転入してきたパチンコ球を再度遊技盤3に放出させることができ、特別遊技状態では誘導棚25に転入してきたパチンコ球を開放した入賞領域34に確実に導き入賞球とすることができる。なお、誘導棚25は必ず設けなければならないものではなく、凹室21の底辺部に入賞領域34を設け、変動表示器23を取付板20の開口に臨んで設けて常態で前記入賞領域34を閉鎖するようにすればよい。
図10乃至図13は表示装置の他の実施例を示し、前記実施例と異なる点は主に電気的駆動源をソレノイド50とした点と誘導棚25にパチンコ球を導くワープ通路48を設けた点であり同じ構成要素には同一符号を付して説明する。この実施例の表示装置9は、飾り部材30に所謂ワープ入口48aが形成され、飾り部材30内に前記ワープ入口48aに連通してワープ通路48が形成されている。そして、ワープ通路48は取付板20を貫通して、終端が凹室21の側壁下方に開設されかつ誘導棚25の両側方に位置するワープ出口48cと連通しており、前記ワープ入口48aから流入したパチンコ球を前記ワープ出口48cから誘導棚25上面に流出させて遊動するようにしている。なお、ワープ通路48の少なくとも前面側を透光性樹脂により形成して、パチンコ球の流下が視認できるようにするのが好ましい。
また、この実施例の変動表示器23は、電気的駆動源としてソレノイド50の励磁によって前後方向に揺動させて入賞領域34を開閉するようにしている。前記変動表示器23は支軸41,41により揺動自在に軸支され、該変動表示器23の両側下方に軸ピン44,44を突設し、該軸ピン44,44のそれぞれにリンク部材52,52を介装してソレノイド50,50のプランジャ53,53と連繋している。具体的にはソレノイド50は前記箱体18の側面に設けられ、ソレノイド50のプランジャ53に作動部材54が装着され、該作動部材54にリンク部材52の一端が連繋されている。前記リンク部材52は中間部よりやや上方を箱体18の側壁に軸支51してソレノイド50の励磁方向と変動表示器23の揺動方向を逆にすると共にソレノイド50の僅かな吸引動作で入賞領域34が開閉し得るようにしている。
前記ソレノイド50が消磁した常態では、図11及び図12に示すようにスプリング55の付勢によりプランジャ53が突出し、変動表示器23がほぼ垂直に位置して入賞領域34を閉塞するようにしている。そして、ソレノイド50の励磁により図12及び図13鎖線に示すように、スプリング55の付勢に抗してプランジャ53が吸引されてリンク部材52を回動し、それにともなって変動表示器23が後方に傾動して入賞領域34を開放する。
上記構成の表示装置9は、前記変動表示器23が入賞領域34を閉鎖している第一状態において、遊技盤3面を流下するパチンコ球がワープ入口48aに流入すると該パチンコ球はワープ通路48を経由してワープ出口48cから流出して誘導棚25上面に導かれ転動部25aまたは誘導部25bを自由に遊動する。そして、前記実施例と同様にパチンコ球が始動入賞口15に入賞して可変表示部29の表示が所定図柄となって大当り状態となると、前記ソレノイド50が励磁して変動表示器23が後方に傾動して入賞領域34を開放する。この状態でワープ入口48aから流入したパチンコ球は、ワープ出口48cから流出して入賞領域34に導かれ特別入賞口35または普通入賞口36に入賞する。なお、ワープ通路48から直接的に入賞するだけでなく、当然遊技盤3面を流下するパチンコ球が直接入賞領域34に飛入することもある。
そして、ソレノイド50の消励磁により変動表示器23は所定回数(例えば15回)連続して可動して入賞領域34の開閉動作を繰り返し、大当り状態が終了するとソレノイド50を消磁して変動表示器23を入賞領域34が閉塞する位置に復動させる。
なお、前記変動表示器23の可動形態および可動方向は上記実施例に限定されるものではなく、例えば変動表示器23を前後方向にスライドさせてもよく、また上下・左右方向へのスライドであってもよい。このとき、変動表示器23を駆動する電気的駆動源は正逆モータであってもソレノイドであってもよい。また、誘導棚25がワープ通路48の底壁を兼用しており、常態ではパチンコ球が誘導棚25の上面を遊動して遊技領域3aに流下させ、大当り時にはパチンコ球は誘導棚25の上面をパチンコ球が転動して入賞領域34に入賞する。
さらに、図14にワープ通路48の一部を切り欠いて、入賞補助手段として電気的駆動源等の駆動源により開閉する翼片57を設けており、大当り時に前記翼片57を可動させてワープ通路48にパチンコ球が流入しやすいようにして、同時に入賞領域34に一気に入賞しやすくすることができる。また、前記変動表示器23と前記翼片57とをリンク部材等を介することにより連動して可動するようにするのが好ましく、一つの駆動源で変動表示器23が入賞領域34を開放すると同時に翼片57を回動動作してワープ通路48にパチンコ球を流入させるようにするのがよい。なお、通常時においても例えば遊技領域3aへの打込球数と始動入賞口15への入賞率を演算し、その結果が判別手段により所定の確率以下と判断したときに、ソレノイド等の駆動源を作動させて前記翼片57を開放し、ワープ通路48にパチンコ球を導き入れて誘導棚25の誘導部25bを介して下方に位置する始動入賞口15に入賞しやすくするようにしてもよい。このようにすることで、障害釘17の調整に頼らず遊技者の興趣を維持することができる。また、表示装置9の大型化により障害釘17が少なくなることからも有効的なものとなる。なお、翼片57を設ける位置は何等限定されるものではなく、飾り部材30に開設されたワープ入口48aに隣接して設け、翼片57の可動によりワープ入口48aの開口を広がるようにしてもよい。さらに、前記翼片57の開閉動作は、電気的駆動源に限定されず所謂「チューリップ」のようにワープ通路48を通過するパチンコ球によって開閉動作をするようにして、遊技状態に関係なく開閉するようにしてもよい。
図15は取付板20に前記通過チャッカー13および始動入賞口15を設けた実施例を示している。この実施例において、特に通過チャッカー13は前記入賞補助手段としてのガイドバー37の上方に設けられ、遊技盤3面を流下するパチンコ球を上方から受入れて、該パチンコ球を下方のガイドバー37により誘導棚25及び始動入賞口15側に誘導させるようにするのが好ましい。このようにすることで、遊技機の主たる構成がすべて取付板20を介して中央役物としての表示装置9に一体に設けられることになり、該表示装置9を大型化しても通過チャッカー13および始動入賞口15等の取着けを心配することもない。しかも、遊技者は視線を移動させることなく遊技盤3のほぼ中央に集中でき、パチンコ球の遊動を楽しみながら遊技を満喫することができる。また、表示装置9に遊技の関連構成を集約することで、当然のことながら表示装置9等の保管および取付作業が極めて容易となる。なお、この実施例の表示装置9はラック45とピニオン46の噛合により上下動するように設けられている。
また、誘導棚25に遊動手段として転動部25aおよび誘導部25bを設けたが、図15に示すように該誘導棚25に風車16aまたは障害ピン等を設けて、よりパチンコ球の遊動に変化を与えるようにして興趣あるものとしてもよい。このとき、風車16aは正逆モータにより回動させるようにしてもよく、常態と特別遊技状態とで正逆転させることで、パチンコ球を所定方向に導く誘導手段とすることができ、特に特別遊技状態においては、効率よく誘導棚25のパチンコ球を入賞領域34に導くことができる。
また、誘導棚25に変動表示器23に表示されるキャラクター等を立体化して、回動又は進退自在に設け、常態と特別遊技状態とで該キャラクターを可動させて、特別遊技状態においては該キャラクターにより誘導棚25に転入したパチンコ球を入賞領域34に導くように変動させるようにするのがよい。また、キャラクターの可動に伴って、可変表示部29の表示を変化させるようにしてもよい。なお、ここでいう「キャラクター」とは人・動物のみならず、変動表示器23の表示内容をイメージさせる乗物・道具等であってもよい。
図16は表示装置のさらに他の実施例を示し、前記実施例と異なる点は凹室21の底部に球遊動路60が段状に設けられた点であり、他の同じ構成要素には同一符号を付して説明する。また、この実施例の変動表示器23はラック45とピニオン46の噛合により上動させて、入賞領域34が出現する。このとき、変動表示器23がスムーズに上動するようにガイド手段を設けるのが好ましい。前記球遊動路60は、誘導棚としての第一球遊動路60aと第二球遊動路60bと第三球遊動路60cとで段状に設けられ、第一球遊動路60aの両側にワープ出口48cが位置している。前記第一球遊動路60aは、誘導棚としてほぼ中央を凹部とした波型に形成し、上面を緩やかな円弧状の転動部25aとして、該上面をパチンコ球が遊動するようにしており、頂部は後方に傾斜し谷部では前方に傾斜している。また、第二球遊動路60bは前記第一球遊動路60aと同様に、ほぼ中央を頂部とした波型に形成され、谷部にパチンコ球を前方に放出させる溝状の球排出部61を形成しており、該球排出部61を除く前端縁に該第二球遊動路60b上面を転動するパチンコ球が途中で第三球遊動路60c側へ転がり落ちるのを阻止するリブ状の阻止片62を設けて、前記球排出部61からパチンコ球が放出されるようにしている。また、第三球遊動路60cは、前記第二球遊動路60bに比してより細かな波状に形成されて、ほぼ中央を山部としており、その正面壁にパチンコ球が1個入球し得る大きさの入球口63が開設され、該入球口63から入球したパチンコ球が、前記始動入賞口15の直上に開設される流出口64から流出して始動入賞口15に入球しやすくしている。第三球遊動路60cの谷部には、前記第二球遊動路60bと同様に、遊技盤3面側に放出させる複数の球排出部61が形成され、前記入球口63に対峙する山部にはパチンコ球を前記入球口63に誘導する案内溝65が形成されている。
上記構成の表示装置9は、変動表示器23が上動して入賞領域34を閉塞した第一状態のとき、遊技盤3の遊技領域3aに打ち込まれたパチンコ球が前記飾り部材30のワープ入口48a又は誘導部材57と飾り部材30との間隙から飛入して、ワープ通路48を介して第一球遊動路60aに導かれると、パチンコ球は該第一球遊動路60aを左右に自由に遊動して、第二球遊動路60bから第三球遊動路60cに流落して、遊技領域3aに再度放出されるか入球口63に入球して球出口64から下方に位置する始動入賞口15に向って放出される。
次に特定遊技状態になると、前記正逆モータ26が回転駆動して変動表示器23がピニオン46とラック45の噛合により上動して、入賞領域34を開放する第二状態となる。そして、前記飾り部材30のワープ入口48aに飛入したパチンコ球が、ワープ通路48を介して球遊動路60に導かれ、入賞領域34に誘導されて入球する。また、このとき、図示しない電気的駆動源により前記翼片57を傾動させて、遊技盤3面を流下するパチンコ球を捕捉して、多くのパチンコ球を球遊動路60に導いて入賞領域34への入賞率を高め、一気に多量のパチンコ球が入球するようにしている。そして、所定回数終了後正逆モータ26を逆転して、変動表示器23を下動させて入賞領域34を閉塞する所定位置に戻り、入賞領域34への入球を阻止する。このとき、誘導部材としての翼片57も駆動源の駆動により起立状態に復動する。なお、前記変動表示器23を駆動する電気的駆動源を正逆モータ26としたがソレノイドとしてもよい。
図17は、変動表示器を複数に分割形成した実施例を示している。この実施例において、変動表示器23を3個に分割形成して、それぞれを支軸41に揺動自在に設けると共に、軸受部をギア42として電気的駆動源としての正逆モータ26に設けられる大径ギア43と噛合させて、変動表示器23a〜23cが個々に可動し得るようにしている。そして、該変動表示器23a〜23cの下方に位置して入賞領域34が設けられており、中央の変動表示器23bの下方に特別入賞口35が設けられ、両側の変動表示器23a,23cの下方に一般入賞口36が設けられている。
次に、上記表示装置9の特別遊技状態の作用を図面を参照して説明する。変動表示器23の表示が所定図柄となって特別遊技状態になると、図17鎖線に示すようにすべての変動表示器23a〜23cが可動して全ての入賞領域34を開放させる。そして、パチンコ球が誘導棚25に転入すると入賞領域34に導かれ、そのパチンコ球が特別入賞口35に入賞すると中央の変動表示器23bが復動して以後の特別入賞口35への入賞を阻止する。そして、以後両側の入賞領域34a,34cにパチンコ球が入賞して所定個数に達すると、両側の変動表示器23a,23cが復動して一旦入賞領域34を閉鎖する。以降特別入賞口35への入賞を条件に同じ動作を所定回数繰り返す。このように、変動表示器23bの可動により特別入賞口35への入賞率を規制することができるので、従来のように入賞領域34に予め特別入賞口35への入賞率を規制する規制手段を別途設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。なお、変動表示器23a〜23cの動きは、遊技状態の制御を行う遊技制御基板70により制御されている。当然のことではあるが、複数の変動表示器23a〜23cを設けても、少なくとも1つの変動表示器23a〜23cを可動させて入賞領域34を開放させるようにすればよい。
また、前記変動表示器23の作用として、前記実施例に限定されるものではなく、例えば特別遊技状態になると、先ず中央の変動表示器23bが可動して入賞領域34bを開放して、誘導棚25からのパチンコ球が特別入賞口35に入賞すると該中央の変動表示器23bを復動させると共に、両側の変動表示器23a,23cを可動させて入賞領域34a,34cを開放して、誘導棚25からのパチンコ球を所定個数に達するまで受入れるようにしてもよい。また、両側の変動表示器23a,23cの軸支方向をかえて、該変動表示器23a,23cが左右方向に回動するようにしてもよい。他に両側のいずれか一方から順次変動表示器23a〜23cを可動させて、所定個数(例えば2〜4個)入賞領域34a〜34cに入賞する毎に、次の変動表示器23a〜23cを可動させるようにして、変動表示器23a〜23cを順次可動させて入賞領域34の大きさを変化させるようにしてもよい。また、当り図柄によって変動表示器23a〜23cの可動形態を変化させるようにしても、遊技者を楽しませることができる。このとき、変動表示器23a〜23cの可動形態に応じた画面表示として、当り図柄によって画面表示を変化させるようにしてもよい。さらに、変動表示器23a〜23cを上下左右又は前後に揺動又はスライドするものとを組合せて、変動表示器23a〜23cの動きに変化をもたせるようにして、遊技者の興趣を高めるようにしてもよい。なお、本願の主旨を逸脱しない限り他にも多種な組合せが考えられる。特に、変動表示器23a〜23cにLEDを設けると共に、音・音楽に合わせて該変動表示器23a〜23cを可動させる制御手段(制御基板)を設けることで華やかさが増し、変動表示器23a〜23cの動きに変化をもたせることができ、遊技者は「大当り」の至福感を味わうことができる。このように、変動表示器23を可動させて入賞領域34を出現させるようにすることで、従来のように、ただ開閉扉が開放して入賞球を発生させる入賞装置と異なり、変動表示器23に開閉扉の役割をもたせて、マンネリ化した表示装置9を打破して、遊技者の興趣を高めることができる。また、前記変動表示器23a〜23cの動きを組合せて、ラウンド毎に入賞領域34の開放の仕方を変化させるようにすることができる。なお、この実施例で変動表示器23を複数に分割形成するようにして、個々の変動表示器23a〜23cを可動させるようにしたが、変動表示器23にかえて少なくとも1個をスピーカ又はキャラクター等を可動させるようにして、入賞領域34を開放させるようにしてもよい。
また、前記翼片57を上下に複数配設して、入賞領域34への入球状況に応じて翼片57の可動状態を変化させ、ラウンド中に所定時間経過しても入賞領域34への入球状況が悪いときには、順次翼片57を傾動させたり一気に傾動させたりするようにしてもよい。また、翼片57をワープ通路48に沿った大きさとして、正逆モータ等により傾動角度を任意に設定できるようにして、その開角度によりパチンコ球を受入れやすくして入賞領域34の入球度合を調整するようにしてもよい。また、通常当り時と確変当り時とで翼片57の傾動する位置及び個数を変化させるようにしてもよく、次の大当りが確実な確変当り時には一気に入賞領域34に入球させて早くゲームを終了させ、次の大当りを狙うように多くの翼片57を大きく傾動させるようにして、通常当り時には遊技者が長く大当りの雰囲気を味わうように限られた箇所の翼片57を傾動させるようにすればよい。このとき、所定時間経過後に入賞領域34に所定個数が入球してないときには、他の翼片57を可動して確実に所定数の入球を得るようにするのが好ましい。
また、入賞領域34は必ずしも変動表示器23の下方に位置させるものではなく、変動表示器23の上方に設けるようにしてもよい。このとき、ワープ通路48の底壁を誘導棚25として、通常はワープ入口48aから入球したパチンコ球を左右のワープ通路48に振り分けるようにしている。そして、変動表示部29の上部でワープ通路48の後面を構成して、変動表示部29は上下方向にスライドし得るように設けられる。好ましくは、変動表示部23の上部に入賞領域34を形成し、入賞領域34に入賞したパチンコ球を変動表示器23の周縁の傾斜に沿って入賞球集合樋71へ導くようにすればよい。そして、特別遊技状態になると変動表示器23が下動し、該変動表示器23の上部に入賞領域34を出現させる。ワープ入口48aから入球したパチンコ球は誘導棚25の傾斜により入賞領域34に導かれ、検出器35a,36aにより所定個数の入賞球が検出されると変動表示器23が一旦上動して入賞領域34を閉鎖し、再度下動して入賞領域34を開放する動作を所定回数繰り返す。このとき、ワープ通路48は遊技者から視認し得るように、前面を透明板によって形成するのが好ましい。常態でも変動表示器23が視認でき、該透明板を介して文字・図柄が視認でき、該表示部にはワープ通路より下方の表示部と異なる表示、例えば「がんばれ!」等簡単なメッセージを表示するようにしてもよい。
図18乃至図22も他の実施の形態に係る表示装置を示すもので、先の表示装置9とその外観は異なるものの構成はほとんど同じである。このため、先の表示装置9と同一部位は同一番号を附して詳しい説明は省略する。図18は他の実施例の表示装置の斜視図、図19は同表示装置の正面図、図20は同表示装置の一部を切り欠いた斜視図、図21、図22は同表示装置の作用を示す側面断面図をそれぞれ示す。
この表示装置9は、窓枠体22に凹室21が成形されておらず、横長方形状の窓孔27が開設されているにすぎない。そして、窓枠体22の裏側に窓孔27の裏側を囲うようにして箱体18が設けられる。窓枠体22の裏側であって箱体18内に配設される変動表示器23は、その上端両側を窓孔27の上方であって箱体18にそれぞれ支軸41により軸着され、前後方向へ自在に可動すなわち回動するようになっている。また、前記支軸41にギア80が固着され、該ギア80に噛合するギア81が電気的駆動源である正逆モータ26のモータ軸26aに固着されている。そこで、変動表示器23は前記と同様に所定条件により正逆モータ26の駆動によって前後に回動し、常態では、垂下した状態で停止し窓孔27を塞いでおり、その前面の可変表示部29に表示される数字、文字、図柄等の情報を遊技者が前記窓孔27を介して見られるようになっている。
また、箱体18内に入賞領域34を有する昇降部材82が配設される。入賞領域34は窓孔27のすぐ後側に位置し、該入賞領域34の後側に誘導棚83が成形されている。該誘導棚83は、後方へ進むに従い除々に高くなる多段(この実施例では3段である。)の球遊動路83a〜83cから構成される。前記入賞領域34は、その中央に特別入賞口84aが配置され、その両横にそれぞれ普通入賞口84b,84bが配置されており、いずれも皿状に成形されると共に中央に透孔85が開設される。また、各特別・普通入賞口84a,84bの下側には、それら入賞口84a,84bに入賞したパチンコ球を検出する検出器86a,86bが配設される。
前記上段の球遊動路83aは、その上面が前側へ少し下傾した比較的平坦な面に成形され、その上面をパチンコ球が左右に遊動しつつ前側縁から下方へ落下するようになっている。また、中段の球遊動路83bは、その上面が長手方向に沿って進む凹凸波状に成形され、前記各特別入賞口84a及び普通入賞口84b,84bに対応位置させて前記球遊動路83bの上面に前側へ下傾する球排出部87a,87bが凹設される。このうち、中央に位置する球排出部87aは他の球排出部87bに比べ深く成形されている。中段の球遊動路83bにおける上面の前端縁には、前記各球排出部87a,87b部位を除いて上方へ突出しパチンコ球の落下を阻止する阻止片62が設けられている。更に、下段の球遊動路83cも、その上面が前記中段の球遊動路83bの上面と同様に凹凸波状に成形され、前記各特別入賞口84a及び普通入賞口84b,84bに対応位置させて前側へ下傾する球排出部88a,88bが凹設される。
昇降部材82の両側面には、ラック歯車89がそれぞれ上下方向に配置され、該各ラック歯車89に正逆モータ26のモータ軸26aに固着されたピニオン歯車90が噛合している。そこで、前記正逆モータ26が駆動することにより、昇降部材82が昇降し得るようになっている。前記変動表示器23と昇降部材82をそれぞれ可動させる正逆モータ26,26は遊技制御基板70により電気的に制御される。
前記窓枠体22の両側であって取付板20に後記する誘導通路94への入口である通路入口94aが開設される。取付板20の前面には、各通路入口94aを囲うようにして球受部91が設けられる。また、取付板20の後側に前記各通路入口94aと連通する誘導通路94が配設され、それら流下端が箱体18の両側壁に開設されかつ前記昇降部材82の上段に位置する球遊動路83aの上面に臨む各通路出口94bに連通するようになっている。前記各球受部91の外側に球入口92が開設され、各球入口92に支軸93により下端部を軸着した開閉手段としての翼片57が取着される。
図示は省略するが、前記各支軸93は例えばソレノイドと連動して回動するようにする。そして、該ソレノイドが消磁しているとき各翼片57は起立して前記球入口92を塞いでおり、この状態では、各球受部91内に遊技盤3面を流下するパチンコ球が入賞することはない。これに対し、ソレノイドが励磁すると、各翼片57が外側へ回動して斜めに傾き各球受部91を開放させる。これにより、遊技盤3面を流下するパチンコ球が各球入口92に入賞し易くなる。ちなみに、各球入口92に入賞したパチンコ球は、各誘導通路94を流下して各通路出口94bから上段の球遊動路83a上面に導かれるようになっている。各ソレノイドも前記遊技制御基板70により電気的に制御されるようにする。
次に、前記表示装置9の作用について説明する。まず、常態では、各正逆モータ26が停止しており、変動表示器23は図21実線に示すように垂下して窓孔27を塞いでいる。また、昇降部材82は下降位置にある。更に、両側の各翼片57は起立状態を保持しており、各球入口92を塞いでいる。この状態で、遊技盤3面を流下するパチンコ球が、運良く前記始動入賞口15に入賞すると入賞球検出器15aにより検出されて、変動表示器23の可変表示部29に表示された数字,文字,図柄等がランダムに変動する。そして、所定時間経過後又は図柄停止ボタン12の操作により任意で停止させて可変表示部29の変動が止まり、予め設定された数字,文字または図柄(例えば「7,7,7」等のゾロ目)で停止したことを条件に一気に入賞球を獲得する特定遊技状態となる。
前記特定遊技状態になると、図21鎖線、図22実線に示すように前記正逆モータ26の駆動により変動表示器23が後方へほぼ90度回転して窓孔27が開かれ、遊技者は該窓孔27を介して箱体18の内部が視認できるようになる。続き、両側の正逆モータ26,26が駆動して図22実線に示すように昇降部材82が所定の位置に上昇する。同時に、ソレノイドが作動して各翼片57が外側へ回動して各球入口92を開ける。これにより、遊技盤3面を流下するパチンコ球が各球受部91に入賞し易くなる。
そして、前記各球受部91に入賞したパチンコ球は、誘導通路94を流下すると共に通路出口94bを介して上段の球遊動路83aの上面に放出される。これら放出されたパチンコ球は、上段の球遊動部83aの上面をゆらゆらと遊動しながら中段の球遊動路83bの上面に落下する。また、その上面を遊動していずれかの球排出部87a,87bから下段の球遊動路83c上面に落下し、同様にその上面をゆらゆらと遊動していずれかの球排出部88a,88bから入賞領域34に達する。入賞領域34に達したパチンコ球は、特別入賞口84aまたは普通入賞口84bのいずれかに入賞する。このようにして、一定時間経過するまでの間、または所定個数(例えば10個)の入賞球を検出器86a,86bが検出するまでの間、変動表示器23を回動させたまま窓孔27を開成し、前記検出器35aで入賞球を検出したことを条件に、正逆モータ26を正逆転させ変動表示器23を所定回数(例えば15ラウンド)連続して回動して窓孔27の開閉動作を繰り返す。この間、昇降部材82も変動表示器23の回動動作に連動して上昇または下降する。同時に、翼片57も変動表示器23の回動動作に連動して起立または傾動を繰り返す。
そして、所定回数終了後は正逆モータ26を逆回転させて変動表示器23を下方へ回動させて窓孔27を塞ぎ、昇降部材82も初めの位置に下降させる。また、両側の翼片57が起立して各球入口92が翼片57により塞がれ、次の動作を待つことになる。
このように特定遊技状態になると、変動表示器23が後方へ回動するので、奇抜であり遊技者に意外性を与える。しかも、入賞領域が上昇するので、意外性と共に驚きが伴い遊技の興趣を格段に向上させることができる。
また、この表示装置9も内部に入賞領域34が備えられ、大型化できること勿論である。