JP2004275303A - 遊技機の中央役物 - Google Patents
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Abstract
【課題】中央役物の大型化を可能とし、さらに特別遊技状態以外でも遊技者に興趣を与える中央役物を提供する。
【解決手段】遊技盤3面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室22と、前記凹室22の後面に配設される図柄変動表示器29と、前記凹室22の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路36と、前記球転動路36の正面壁に開口される大入賞口42と、前記大入賞口42を開閉する扉部材43と、前記扉部材43を開閉させる電気的駆動源44とを備え、前記球転動路36には前記大入賞口42と対峙する部位に該球転動路36を遊動するパチンコ球を該大入賞口42へ導く入賞案内手段60を設け、前記図柄変動表示器29が所定図柄で停止すると前記大入賞口42が開放されて前記入賞案内手段60により前記球転動路36を遊動するパチンコ球が該大入賞口42入球し得るようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】遊技盤3面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室22と、前記凹室22の後面に配設される図柄変動表示器29と、前記凹室22の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路36と、前記球転動路36の正面壁に開口される大入賞口42と、前記大入賞口42を開閉する扉部材43と、前記扉部材43を開閉させる電気的駆動源44とを備え、前記球転動路36には前記大入賞口42と対峙する部位に該球転動路36を遊動するパチンコ球を該大入賞口42へ導く入賞案内手段60を設け、前記図柄変動表示器29が所定図柄で停止すると前記大入賞口42が開放されて前記入賞案内手段60により前記球転動路36を遊動するパチンコ球が該大入賞口42入球し得るようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物に関するものであって、特に所定の遊技条件により入賞口を開放する変動入賞口を備えた中央役物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、例えばパチンコ遊技機の多くは、遊技領域の中央に中央役物として種々の数字,文字,図形等の図柄を変動可能に表示する図柄表示部を有する図柄変動表示装置が設けられ、その下方に位置して始動入賞口が設けられている。そして、遊技領域の最下部に大入賞口を扉部材で開閉して一度に多くの入賞球を発生させる変動入賞装置が装着されている。上記構成のパチンコ遊技機は、前記始動入賞口にパチンコ球が入賞することを条件に前記図柄表示部の図柄が変動し、その停止したときの表示図柄が予め決められた所定の組合わせになったとき、遊技者にとって有利となる特別遊技状態となり前記変動入賞装置が一度に多くの入賞球を発生させることができるように変動するようになっている。
【0003】
ところで、近年遊技興趣の向上のために前記図柄変動表示装置の表示形態が複雑となり図柄表示部自体が大型化しつつあり、遊技盤面の遊技領域における図柄変動表示装置の占める割合がスペース的にかなり大きくなってきている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−277221号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、遊技領域での図柄変動表示装置の占める割合が多くなると、変動入賞装置等の他の盤面部品を配設する余裕が少なくなり、デザインまたは興趣に関係なく配置位置が限定されてしまうという問題があり、結果的に変動入賞装置の小型化が求められていた。
【0006】
しかし、変動入賞装置はパチンコ球を受入れない状態と受入れる状態とに変化させなければならず、小型化には限度がある。また、変動入賞装置は遊技領域の下方に位置して目立たず、さらに最近では遊技内容を示すスペック等によりその一部が隠蔽されて存在感のないものとなっており、不正のされやすい場所となっていた。つまり、特定遊技状態において前記入賞口を開放するものの、通常の遊技状態において何の働きもしておらず、使用態様が限られたものとなり従来の態様に飽きられ遊技者の興趣を惹きつけることができないというのが現状である。また、遊技者は大当り時において、開放した入賞口の入球状況を確認するために視線を下方に移動しなければならず、図柄変動表示装置の凝った表示画面を見逃すこともあり、その視線の移動も煩わしいものとなっていた。さらに、表示画面に集中してしまうと、ともすると球詰り等により変動入賞装置に設けられた継続入賞口に入賞していないのに気付かないまま「パンク」してしまい、大当り動作が終了して遊技者が損害を被るという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくしてなされたもので、その目的は中央役物の大型化を可能とし、さらに特別遊技状態以外でも遊技者に興趣を与える中央役物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路には前記大入賞口と対峙する部位に該球転動路を遊動するパチンコ球を該大入賞口へ導く入賞案内手段を設け、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内手段により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。
【0009】
ここでいう「中央役物」とは、遊技者の視野内にあって遊技盤の遊技領域のほぼ中央高さ位置に設けられ遊技の主体を構成する役物であって、左右方向に複数設けられるものをも含む。また、変動表示器を複数備えるようにしたものであってもよく、「図柄変動表示器」とは、数字,文字,図形等の図柄を変動表示するものであり、液晶表示の他にセグメント表示,ドット表示またはドラムが直接回動するドラム表示等が含まれる。また、ここでいう「正面壁」とは、球転動路の後方に沿って設けられる正面に位置する壁であり、ほぼ鉛直状の後面壁が例示される。「大入賞口」とは開口部が複数のパチンコ球が同時に入球し得る大きさを有した入賞口である。また、「電気的駆動源」はソレノイドまたは正逆転可能なモータ等である。前記扉部材は一部材に限られることなく、複数で構成されるものを含む。また、ここでいう「停止」とは完全に停止した状態だけを意味するのではなく、図柄変動表示器に所定図柄が動いた状態で表示される状態をも含む。
【0010】
請求項2記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位を緩やかな山形状に形成し該頂部に該球転動路を遊動するパチンコ球を該大入賞口へ導く入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。前記大入賞口と対峙する部位を緩やかな山形状に形成することによって、大入賞口の閉鎖時においても球転動路にパチンコ球が滞留することがない。
【0011】
請求項3記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位に該大入賞口に向う下傾状の入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位に前記扉部材が開放すると該大入賞口に向い下傾状となる入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止することにより前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記球転動路に前方に下傾する球排出部を形成したことを特徴とし、前記球転動路を遊動するパチンコ球を前方に放出させるようにした。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、前記入賞案内部は前記扉部材に連動して可動するように設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、遊技盤面を流下するパチンコ球を捕捉して前記球転動路に誘導する誘導部材を備えたことを特徴とし、球転動路をパチンコ球が遊動する機会を増すと共に大入賞口の開放時に一気に入賞するようにした。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記誘導部材は電気的駆動源により可動するようにしたことを特徴とする。前記誘導部材は大入賞口を開放する状態において可動させ、遊技盤面を流下するパチンコ球を捕捉して、球転動路をパチンコ球が遊動する機会を増し大入賞口に一気に入賞させるようにするのが好ましい。前記誘導部材は傾動自在に設けられる翼片である。
【0017】
上記構成の中央役物は、前記大入賞口を閉塞した常態では前記球転動路をパチンコ球が遊動し、前記図柄変動表示器が所定の表示態様になったことを条件に前記電気的駆動源を駆動して前記扉部材を大入賞口が開放する位置に可動し、入賞案内手段(入賞案内部)により球転動路を遊動するパチンコ球が大入賞口に入球するようにした。このようにすることにより、遊技機の主要部を遊技盤のほぼ中央に集約することができるため、遊技盤面を有効に使用することができ図柄表示部の大型化に対応できると共に、遊技者は遊技に集中することができる。
【0018】
前記大入賞口と対峙する球転動路を緩やかな山形状に形成し、該山形状の球転動路部で遊動するパチンコ球の勢いを弱めて、大入賞口に入球しやすくするのが好ましい。
【0019】
前記扉部材は大入賞口の開口面を含む面内で可動自在に設けるのが好ましい。特に、回動又はスライドで上下動させることで、大入賞口の閉鎖時にすぐに入球を阻止することができ、余分な入賞球の発生を防ぐことができる。
【0020】
また、前記図柄変動表示器の表示を変動させる始動入賞口を前記球転動路の下方に位置して設け、前記球転動路の表面を遊動したパチンコ球を前記始動入賞口に向って放出するようにして該始動入賞口に入賞しやすくするのがよく、遊技者により興趣を持たせることができる。
【0021】
また、前記大入賞口の入賞領域に変色可能なランプ,発光ダイオード等の光源を配設するのが好ましく、色彩の変化により遊技者に遊技状態の変化を明確に知らせることができる。なお、前記変色可能な等の光源は異なる色彩を発色し得るもの、または異なる色彩を発色する複数の光源を配設するようにしてもよい。
【0022】
さらに、入賞領域に普通入賞口と特別入賞口とを設け、特別入賞口への入賞を条件に前記光源を変色させるか点灯または消灯するのが好ましく、その色彩の変色または明暗により特別入賞口への入賞を遊技者に認識させることができる。ここでいう「特別入賞口」とは特に大入賞口が複数ラウンド開閉する特別遊技状態において、該「特別入賞口」に入賞したことを条件に次のラウンドに進むことができる入賞口である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る遊技機の中央役物の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本発明の中央役物を備えた遊技機としてのパチンコ遊技機の正面図であり、図において、1はパチンコ遊技機の機枠、2は前記機枠1の前面に開閉自在に装着される前面枠で、前記前面枠2には取付枠を介して遊技盤3が着脱自在に装着されている。前記前面枠2の前面に前記遊技盤3が臨むガラス扉枠4と打球供給皿5を装着した前面板6とがそれぞれ開閉自在に蝶着されている。また、打球供給皿5の下方には該打球供給皿5の余剰球を貯留する余剰球受皿7が設けられ、その側方に打球発射用の操作ハンドル8が配設されている。
【0024】
前記遊技盤3の前面には内レールと外レールとからなるガイドレール10が敷設されている。該ガイドレール10に囲まれる遊技領域3aの略中央に本発明に係る中央役物9が設けられ、該中央役物9の直下に可動片15b、15bを備えたチューリップ型の始動入賞口15が設けられている。また、遊技領域3aにはセンサ13aを備えた通過チャッカー13および一般入賞口14等の入賞口や打球の流下方向を変える風車16および障害釘17を配設すると共に、前記ガイドレール10の内側下端部に前記入賞口14,15に入賞しなかったパチンコ球を排出するアウト口19を設けている。前記始動入賞口15は後述する図柄変動表示器29の図柄を変動させる入賞口であり、電気的駆動源(図示せず)により可動片15b、15bを開閉可動し、内部には入賞球を検出する入賞球検出器15aが設けられている公知的な入賞口である。
【0025】
前記中央役物9は、図2乃至図5に示すように、前記遊技盤3の表面に取付ける取付板20に開設した開口21に連通した枠体23により、遊技盤3面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室22が形成されており、後方に形成した窓孔27に配設した透光性を有する保護板28を介してパチンコ遊技機のゲームの主体を構成する種々の数字,文字,図形等の図柄を変動表示し得る液晶ディスプレイ型の図柄変動表示器29が配設され、図柄表示部29aを視認可能としている。なお、前記図柄変動表示器29は液晶表示に限定されるものではなく、セグメント表示,ドット表示またはドラムが直接回動するドラム表示等であってもよい。また、ゲームの主体として図柄変動表示器29のみに限定されることなく他に可動体の変化態様が付随するものであってもよい。
【0026】
前記取付板20の開口21上部に、飾り部材30が遊技盤3の前面側に突出して設けられている。前記飾り部材30には7セグメントの普通図柄表示部31が設けられ、前記通過チャッカー13のセンサ13aの通過信号により該普通図柄表示部31の図柄が変動し、該図柄が「7」等の所定図柄の表示となることにより前記始動入賞口15の可動片15b、15bが所定時間開閉動作を行う。また、前記普通図柄表示部31の両側に、前記図柄変動表示器29の図柄表示部29aの変動中に始動入賞口15に入賞した球数を記憶し、その記憶された保留球数を表示する入賞記憶表示部32が設けられている。この実施の形態において入賞記憶表示部32はLED等の点灯により表示して、最高4個まで記憶するようにしている。
【0027】
また、前記飾り部材30にはワープ入口33が左右に間隔を置いて形成され、該ワープ入口33と連通するワープ通路34が開口21の両側方に設けられる。そして、ワープ通路34の球出口35が凹室22の底部に設けられる球転動路36に臨んで形成される。つまり、ワープ入口33から入球したパチンコ球は、飾り部材30から一旦取付板20の後面に導かれ、ワープ通路34を経て球出口35から球転動路36に達し遊動する。なお、前記球転動路36は遊技者が視認し得るように前記図柄変動表示器29の前面下縁に沿って設けられ、ワープ通路34の少なくとも前面側34aを透光性樹脂により形成して、パチンコ球の流下態様全体が視認できるようにするのが好ましい。
【0028】
また、前記飾り部材30の下方であり前記ワープ通路34の側方に位置する前記取付板20に、遊技盤3面を流下するパチンコ球を捕捉して前記球転動路36に誘導する誘導部材として、翼片37が正逆モータ39等の電気的駆動源により回動自在に設けられている。該翼片37は通常は起立しており、「大当り」等の所定条件により遊技領域3aを流下するパチンコ球を受けるように傾動し、捕捉したパチンコ球を取付板20に開設した通孔38から前記ワープ通路34を介して球転動路36へ導くようにしている。なお、翼片37の先端と飾り部材30との隙間はパチンコ球が通過し得る間隔を有しており、常態でもその間隙にパチンコ球が飛入して球転動路36へ導かれることもある。なお、通常時においても例えば遊技領域3aへの打込球数と始動入賞口15への入賞率を演算し、その結果が判別手段により所定の確率以下と判断したときに、前記正逆モータ39を作動させて前記翼片37を傾動し、ワープ通路34にパチンコ球を導き入れて、球転動路36を介して下方に位置する始動入賞口15に入賞しやすくするようにしてもよく、障害釘17の調整に頼らず遊技者の興趣を維持することができる。なお、前記誘導部材としての翼片37を傾動させる電気的駆動源として正逆モータ39としたが、ソレノイドとしてもよい。また、前記誘導部材(翼片37)は、回動式に限定することなくスライド式であってもよく、スライドすることにより遊技領域3aを流下するパチンコ球を受け易くすればよい。さらに、前記誘導部材は、パチンコ球を球転動路36に向って導かせるものであって、必ずしも可動式である必要はなく、常に球転動路36に導くようにしてもよい。また、設置場所もワープ通路34を介すことなく、捕捉したパチンコ球を直接球転動路36に導くようにしてもよい。
【0029】
前記球転動路36は、実施の形態において第一球転動路36aと第二球転動路36bとで段状に設けられ、パチンコ球の転動態様を複雑にして遊技者に興趣を持たせるようにしている。前記第一球転動路36aはほぼ中央を頂部とした波型に設けられ、その谷部にパチンコ球を前方(実施の形態において遊技盤3面側)に放出させる溝状の球排出部52を形成しており、該球排出部52を除く前端縁に該第一球転動路36a上面を転動するパチンコ球が途中で第二球転動路36b側へ転がり落ちるのを阻止するリブ状の阻止片53を設けて、前記球排出部52からパチンコ球が放出するようにしている。また、前記第一球転動路36aの下方に位置する第二球転動路36bは、前記第一球転動路36aに比してより細かな波状としてほぼ中央を山部としており、その後側壁にパチンコ球が1個入球し得る大きさの入球口54が開設され、該入球口54から入球したパチンコ球が、前記始動入賞口15の直上に開設される球出口55から流出して始動入賞口15に入球しやすくしている。第二球転動路36bの谷部には、前記第一球転動路36aと同様に遊技盤3面側に放出させる複数の球排出部52が形成され、前記入球口54に対峙する山部にはパチンコ球を前記入球口54に誘導する溝状の誘導部52aが形成されている。
【0030】
また、第一球転動路36aの後側に位置する正面壁40には変動入賞口41が設けられ、該変動入賞口41は前記第一球転動路36aを遊動するパチンコ球が入賞領域47に同時に複数入球し得る大きさの大入賞口42を開設すると共に、該大入賞口42を開閉する扉部材43が設けられている。そして、前記大入賞口42と対峙する部位(緩やかな山形の転動部分)を入賞案内手段としての入賞案内部60として、該大入賞口42に向う緩やかな下傾状に形成しており、さらに前記大入賞口42の前面に位置する阻止片53のほぼ中央に、入賞案内手段としての平面山形のガイド部51が設けられ、阻止片53に沿って転動するパチンコ球を大入賞口42側に確実に誘導するようにしている。
【0031】
前記扉部材43は、図4及び図5に示すように電気的駆動源としての正逆モータ44により上下方向に可動自在に設けられる。具体的には扉部材43は、上方を前記第一球転動路36aの形状とほぼ合致する山形とした板状に形成されており、一端側方下部にラック45が設けられ、前記正逆モータ44の回動軸に設けられたピニオン46との噛合により、前記大入賞口42の開口面を含む面内で可動するようになっている。前記扉部材43は、遊技における所定条件により正逆モータ44の駆動によって可動し、常態では前記大入賞口42を閉塞する位置で静止している。前記扉部材43の停止位置規制は前記正逆モータ44の回転制御によって行うのが好ましく、該正逆モータ44の回転制御は発光素子と受光素子とからなる光学式センサによって行うのがよい。
【0032】
また、前記大入賞口42の後方は、入賞領域47としてパチンコ球を受入れるようにしており、該入賞領域47には特別入賞口49と普通入賞口50とが設けられ、大入賞口42から入ったパチンコ球をそれぞれの入賞口49,50に着脱自在に設けられた検出器49a,50aによって検出するようにしている。そして、前記特定入賞口49への入賞を条件に、前記扉部材43が大入賞口42を所定回数開閉するようにしている。なお、前記特別入賞口49に閉鎖板等の閉鎖手段を設けたり、特別入賞口49と普通入賞口50間の底部を傾動自在としたりして、パチンコ球が1個でも特別入賞口49に入賞したことを条件に閉鎖板で特別入賞口49を閉塞したり、底部を普通入賞口50側に傾動させるようにして以後入賞するパチンコ球を普通入賞口50へ入球させるようにしてもよい。
【0033】
上記構成の中央役物9は、図3(イ)に示す扉部材43が大入賞口42を閉塞した第一状態のとき、遊技盤3の遊技領域3aに打ち込まれたパチンコ球が前記飾り部材30のワープ入口33又は誘導部材37と飾り部材30との間隙から飛入して、ワープ通路34を介して球転動路36に導かれると、パチンコ球は球転動路36を左右に自由に遊動して、球排出部52から遊技領域3aに再度放出されるか入球口54に入球して球出口55から下方に位置する始動入賞口15に向って放出される。このとき、大入賞口42と対峙する転動部分を山形とすることで、大入賞口42が扉部材43で閉塞されている状態で、入賞案内部60の傾斜により大入賞口42側に寄っても該入賞案内部60で滞留することなく、山形の傾斜により左右に振分けられて球排出部52から放出される。そして、放出されたパチンコ球が前記始動入賞口15に入賞すると入賞球検出器15aにより検出されて、図示しない球払出装置から入賞球1個に相当する所定数(例えば5個)の賞球が打球供給皿5に払い出されると共に、図柄変動表示器29の図柄表示部29aに表示された数字,文字,図形等がランダムに変動する。そして、所定時間経過すると図柄表示部29aの変動が止まり、予め設定された数字,文字または図形(例えば「7,7,7」等のゾロ目)で停止したことを条件に一気に入賞球を獲得する特定遊技状態、所謂「大当り」となる。
【0034】
前記特定遊技状態になると、前記正逆モータ44が回転駆動して図4鎖線に示すように扉部材43がピニオン46とラック45の噛合により下降して、大入賞口42を開放する第二状態となる。そして、前記飾り部材30のワープ入口33に飛入したパチンコ球が、ワープ通路34を介して球転動路36に導かれ、前記ガイド部51及び入賞案内部60の傾斜により大入賞口42に誘導されて入賞領域47に入球する。また、このとき、誘導部材の正逆モータ39が駆動して図3(ロ)に示すように前記翼片37を傾動させて、遊技盤3面を流下するパチンコ球を捕捉して、多くのパチンコ球を球転動路36に導いて大入賞口42の入賞率を高め、一気に多量のパチンコ球が入球するようにしている。このように入賞したパチンコ球は、特別入賞口49または普通入賞口50のいずれかに導かれ、前記扉部材43を一定時間経過するまでの間、または所定個数(例えば10個)の入賞球を入賞球検出器49a,50aが検出するまでの間開成し、前記入賞球検出器49aで入賞球を検出したことを条件に、正逆モータ44を正逆転させて扉部材43を所定回数(例えば15ラウンド)連続して可動して大入賞口42の開閉動作を繰り返す。そして、所定回数終了後正逆モータ44を逆転して、扉部材43を上動させて図3(イ)に示す大入賞口42を閉塞する所定位置に戻り、大入賞口42から入賞領域47への入球を阻止する。このとき、誘導部材としての翼片37も正逆モータ39の駆動により起立状態に復動する。なお、前記扉部材43を駆動する電気的駆動源を正逆モータ44としたがソレノイドとしてもよい。また、前記入賞案内手段として固定的なガイド部51としたが、スプリング等の弾性部材により入賞案内部を形成して、球転動路36を遊動するパチンコ球と常に接触させるようにしてもよく、この入賞案内部の弾性力の強さは、大入賞口42の閉鎖時に球転動路36を遊動するパチンコ球が該入賞案内部に接触しても通過し得る強さが好ましい。
【0035】
このように、目立つ位置に設けられる中央役物9に変動入賞口41を設けるようにしたことにより、図柄表示部29aの表示を楽しみながら常に視認できるので球詰りや「パンク」の心配をすることがなく、中央役物9(図柄変動表示器29)の大型化にも対応することができる。また、従来入賞球を集合させる集合樋が変動入賞口の裏面下方に位置していたため、「大当り」によって一気に入賞球が発生すると賞球の払出しが追いつかず入賞球が集合樋から溢れて変動入賞口の開閉動作に支障をきたしていた不都合をも解消することができる。また、特別遊技状態で大入賞口42にパチンコ球を導く球転動路36も、常態ではパチンコ球を遊動させて遊技者にその態様を楽しませ興趣を惹きつけることができる。また、大入賞口42と対峙する転動部分を山形とすることで、第一球転動路36aを遊動するパチンコ球の勢いが該山形の転動部分で弱められ、大入賞口42に入球しやすくすることができる。さらに、中央役物9近傍に始動入賞口15等の遊技関連部品を集中させることができることから、アウト口19を遊技領域3aの下方に幅広く設けることができ、従来発生していたアウト口19での球詰り等を防止する副次的効果を奏することができる。また、誘導部材としての翼片37を正逆モータ39の駆動により傾動させることにより、翼片37の傾動角度が自由に設定でき、所定条件によりその傾動角度を変化させるようにしてワープ通路34への飛入率を調整することが可能となる。
【0036】
また、前記扉部材43を上下方向に移動自在としたので、入賞したパチンコ球を検出器49a,50aによって所定個数(例えば10個)検出した後すぐにモータ44を作動させると、扉部材43がすぐに球転動路36より上方に臨むため球転動路36からの入球を阻止することができ、所定個数以上の入球によるホールの損失を防ぐことができる。また、前記扉部材43は大入賞口42全体を閉塞する大きさとすることはなく、図2乃至図4に示すように扉部材43の閉塞時でも隙間があっても、その隙間がパチンコ球の入球し得ない間隙であればよい。というのも、従来変動入賞口が不正行為の行われやすい遊技領域3aの下方にあったため、不正行為が行われないように入賞口全体を閉塞する等対処する必要があったが、変動入賞口41をほぼ遊技領域3aの中央に設けることで目立つため、不正行為が行い難いからできることでもある。これにより、扉部材43の僅かな移動で大入賞口42が開閉でき時間的にも無駄がない。
【0037】
また、前記入賞領域47内に発光ダイオード等の変色可能な光源を設けるようにしてもよく、特別入賞口49への入賞を起因として変色するようにして、遊技者に色彩により特別入賞口49への入賞を報知するようにしてもよい。このとき、変色可能な光源とは多色発光可能な発光ダイオードであっても、異なる色を発光する複数の光源を設けるようにしてもよい。このようにすることで、従来特別入賞口49への入賞を遊技者が直接見て確認したり図柄表示部29aで表示したりしていたが、特別入賞口49への入賞が次のラウンド継続の必須条件であるために、通常では特別入賞口49に入賞しやすくしている。このため、遊技者は特別入賞口49への入賞をほとんど意識することがなく、稀に球詰りやパチンコ球の入球具合等により入賞しないことがあっても、その未入賞を確認しきれずにいわゆる「パンク」させてしまい、次のラウンドに進むことができず遊技者は損失を被ることがあった。しかし、光源の色彩の変化により報知することにより特別入賞口49への入賞が一目瞭然となり、特に変動入賞口41が遊技盤3のほぼ中央にあることからも、より自然に視野に入り認識することができ、変色しない場合には遊技者は「パンク」しないように特別入賞口49への入賞を目指すことができる。また、色彩においても「パンク」の危険を示す「赤」から安全を示す「青」に変色させるのが好ましく、イメージ的にも認識しやすくすることができる。
【0038】
図6は扉部材43を上方にスライドさせることにより、大入賞口42を開放させるようにした実施の形態を示し、この実施の形態において、大入賞口42は正面壁40の上端に亘り設けられており、球転動路36と扉部材43の下端間で形成される。そして、特定遊技状態となり扉部材43は図6鎖線に示すように前記図柄表示部29aの一部を隠蔽するように上動して大入賞口42を開放し、球転動路36を遊動するパチンコ球が入賞案内手段により誘導されて入球する。このとき、扉部材43の前面に図柄表示部29aに表示されるキャラクター等の図柄を描き、図柄表示部29aの表示をその図柄表示部29aを隠蔽した扉部材43の図柄と恰も関連するかのように表示するのが好ましく、図柄表示部29aの表示に立体感を感じさせるようにするのがよい。なお、常態で、球転動路36と扉部材43の下端と隙間が在ってもよく、扉部材43で球転動路36を遊動するパチンコ球の球心を支持するようにすれば何等問題となることはなく、前記実施の形態と同様に扉部材43の移動量が少なくてよい。また、逆に常態で扉部材43の下方部分が球転動路36より下方に位置して隠れており、特別遊技状態となり扉部材43が上動すると、前記隠れていた扉部材43の下方部分が表出するようにしてもよく、例えばその表出部分に「大当りおめでとう」,「ヤッター!」等を表示すればよい。また、特別遊技状態時しか表出しないため、該表示を遊技者が視認できるのを楽しみにするような表示とするのが好ましい。
【0039】
また、前記扉部材43は、図7に示すように入賞領域47の天井部と共に枠状に形成してもよい。特定遊技状態時には同図鎖線に示すように、立体的に上動し大入賞口42を開放し、球転動路36を遊動するパチンコ球を入賞案内手段により誘導して入球させる。このように、扉部材43を立体的にすることにより、前記キャラクターを該扉部材43全体を使って立体的に形成することができ、図柄表示部29aの表示と関連させやすくなる。また、該扉部材43を開閉させる電気的駆動源をうまく利用して、大入賞口42の開放状態で上下動させたり微妙に振動させたりして、図柄表示部29aのキャラクターが飛び出して動いているように見せるようにすることも可能となる。このとき、扉部材43の閉鎖時に球転動路36を遊動するパチンコ球と干渉しない前面上部及び上面は、複雑な凹凸形状としても何等問題はなく、よりリアルなキャラクターとすることができる。
【0040】
なお、大入賞口42を閉塞する扉部材43の板状部に、常態で球転動路36を遊動するパチンコ球に支障のないように、額縁状に窓孔を開口するようにしてもよい。また、図6及び図7に示した前記扉部材43を透光性樹脂により形成し、上動した際に隠蔽された図柄表示部29aに、ラウンド数又は入賞個数等のゲームに関係した内容を表示して、前記扉部材43を介して視認できるようにしてもよい。さらに、その扉部材43にレンズ作用を備えさせて、限られた範囲に表示された前記表示を拡大して、遊技者に視認しやすくするようにしてもよい。
【0041】
また、前記扉部材43の移動方向は上下方向に限定されるものではなく、入賞口42の開口面内で左右方向にスライドさせても、一端を軸支して回動させるようにしてもよい。扉部材43を左右方向にスライドさせると大入賞口42の開口幅が任意に設定することもでき、早く入賞させて特別遊技状態を終わらせることも、逆に特別遊技状態を長引かせることも可能である。また、扉部材43を2部材で構成するようにしてもよく、その際には、復動時にそれぞれの扉部材43の端部を先鋭としてパチンコ球を挟持しないようにするのがよい。
【0042】
図8は前記大入賞口42と対峙する球転動路36の入賞案内部を、前記扉部材43が可動して該大入賞口42を開放すると、該大入賞口42に向い下傾状となる可動転動体57とした実施の形態を示す。この実施の形態において、該可動転動体57は前記大入賞口42と対峙する球転動路36を、前端寄り位置を軸支61して前記大入賞口42に向い自在に下傾するように設けられ、該可動転動体57は前記扉部材43の可動と連動するように設けられる。そして、前記扉部材43には前記可動転動体57の自由端を支持する支持部58が設けられ、前記可動転動体57は常態で図8実線に示すように自由端が前記支持部58に支持されて僅かに前方に下傾している。また、前記可動転動体57は突起状の規制部59により下動範囲が規制され、所定の傾き以上にならないようにしている。常態では第一球転動路36aを遊動するパチンコ球は可動転動体57の前方への傾斜により、第二球転動路36b側に放出される。そして、「大当り」となり正逆モータ44が駆動して図8鎖線に示すように扉部材43が下動すると、それに伴って前記可動転動体57が支持部58に支持されながら傾動し、扉部材43が所定量下動した状態で、該可動転動体57は支持部58との支持から解かれて前記規制部59により下動が規制され、大入賞口42側に傾動した状態で停止し、さらに扉部材43が下動して大入賞口42を開放した状態とする。この状態で球転動路36にパチンコ球が飛入すると、可動転動体57の傾きと共に可動転動体57と球転動路36との間に生じる僅かな段差により、可動転動体57上のパチンコ球は確実に大入賞口42に導かれる。そして、センサ49a,50aで所定個数のパチンコ球がカウントされると、正逆モータ44が駆動して扉部材43が大入賞口42を閉塞するように上動する。このとき、前記扉部材43の上動に伴って支持部58が可動転動体57の自由端を支持することから、可動転動体57は規制部59の支持から外れ自由端が上動して前方に下傾する所定位置に復動し、球転動路36及び可動転動体57をパチンコ球が遊動する状態となる。
【0043】
また、図9に可動転動体57と扉部材43の他の連動方法を示す。この実施の形態において可動転動体57は前記実施の形態と同様に傾動自在に軸支61して、扉部材43を2部材で構成して該扉部材43を左右にスライドさせることで大入賞口42を開放するようにしている。そして、扉部材43の前面下部に設けられる支持部58は、扉部材43の開方向(左右方向)に向って漸次上傾するように形成されている。つまり、大入賞口42が扉部材43で閉鎖されている常態では、可動転動体57の自由端がそれぞれの支持部58の高位置で支持されており、扉部材43が左右に可動して大入賞口42が開放されるに従い、可動転動体57の自由端が支持部58の傾斜に沿って下動し、大入賞口42の開放時に支持部58の低位置で支持され、可動転動体57が大入賞口42に向い下傾した状態となる。逆に、大入賞口42を閉鎖するように扉部材43が可動すると、可動転動体57の自由端は支持部58の低位置から徐々に高位置で支持されるように上動し、所定高さ位置で保持されることになる。この実施の形態によれば、可動転動体57の自由端が常に支持部58で支持されているので、前記実施の形態のように別途規制部59を設けることがない。
【0044】
このように、前記大入賞口42と対峙する球転動路36を入賞口42に向い自在に傾動するようにすることで、入賞口42への入賞率を高くすることができる。また、大入賞口42と対峙する球転動路36を常態で前方に下傾状とすることで、傾動自在とした球転動路36を谷部としても、大入賞口42の閉鎖時にパチンコ球が滞留することがなく、パチンコ球の遊動態様を楽しむことができる。さらに、可動転動体57を扉部材43と連動するようにしたことで、余分な駆動源を必要とせずコストの低減化を図り確実な動きをさせることができる。なお、前記可動転動体57と扉部材43とをギア等を介して連動させるようにしてもよく、このときギア比を異ならせて扉部材43の移動量に比べて可動転動体57の傾動量を少なくするのがよい。
【0045】
なお、前記中央役物9は遊技の主体を構成する役物であって、遊技盤3の遊技領域3aの視線高さを同じとするほぼ中央位置に複数設けるようにしてもよい。つまり、遊技盤3の遊技領域3aの中央横方向に例えば2または3個の複数の中央役物を並列し、そのいずれか1個または複数を上記した構成の中央役物9とすればよく、左右または真中と設置場所は限定されることはない。また、並列態様も横一列状に限らず多少上下してヘ字状,V字状となってもよい。さらに、1個の中央役物9に複数の図柄変動表示器29を備えるようにしてもよく、複数設けられた図柄変動表示器29のそれぞれを関連付けて表示するのが好ましい。
【0046】
【発明の効果】
上記したように、中央役物に変動入賞口を設けるようにしたので、遊技者の視線を中央に集中できできるので遊技に専念することができ、遊技領域を有効に利用して中央役物を大型化することができる。さらにパチンコ球が自由に遊動する球転動路の正面壁に大入賞口を開設し、常には大入賞口を扉部材で閉塞する常態で球転動路をパチンコ球が遊動し、特定遊技状態で大入賞口が開放して球転動路のパチンコ球を入球するようにしたので、単に大入賞口に誘導するのみではなく、球転動路によって遊動するパチンコ球の態様を楽しむことができ、興趣性のある遊技が楽しめる。特に、パチンコ遊技は遊技者が遊技盤を流下するパチンコ球を視覚的に追いかけながら楽しむものであるから、パチンコ球の動きに大きな変化をもたせることは、遊技者の興趣を強く惹きつけることができ、遊技の興趣を高める上で極めて重要な効果を奏し、遊技者は遊技の面白味を充分満喫することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】中央役物の斜視図である。
【図3】(イ),(ロ)は中央役物の作用を説明する正面図である。
【図4】中央役物の要部側断面図である。
【図5】中央役物の平断面図である。
【図6】他の実施の形態の中央役物の要部正面図である。
【図7】他の実施の形態の中央役物の要部斜視図である。
【図8】他の実施の形態の中央役物の要部側断面図である。
【図9】他の実施の形態の中央役物の要部正断面図である。
【符号の説明】
3 遊技盤
9 中央役物
22 凹室
29 図柄変動表示器
36 球転動路
36a 第一球転動路
36b 第二球転動路
37 翼片(誘導部材)
42 大入賞口
43 扉部材
44 正逆モータ(電気的駆動源)
51 ガイド部(入賞案内手段)
52 球排出部
57 可動球転動体(入賞案内手段)
60 入賞案内部(入賞案内手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物に関するものであって、特に所定の遊技条件により入賞口を開放する変動入賞口を備えた中央役物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、例えばパチンコ遊技機の多くは、遊技領域の中央に中央役物として種々の数字,文字,図形等の図柄を変動可能に表示する図柄表示部を有する図柄変動表示装置が設けられ、その下方に位置して始動入賞口が設けられている。そして、遊技領域の最下部に大入賞口を扉部材で開閉して一度に多くの入賞球を発生させる変動入賞装置が装着されている。上記構成のパチンコ遊技機は、前記始動入賞口にパチンコ球が入賞することを条件に前記図柄表示部の図柄が変動し、その停止したときの表示図柄が予め決められた所定の組合わせになったとき、遊技者にとって有利となる特別遊技状態となり前記変動入賞装置が一度に多くの入賞球を発生させることができるように変動するようになっている。
【0003】
ところで、近年遊技興趣の向上のために前記図柄変動表示装置の表示形態が複雑となり図柄表示部自体が大型化しつつあり、遊技盤面の遊技領域における図柄変動表示装置の占める割合がスペース的にかなり大きくなってきている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−277221号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、遊技領域での図柄変動表示装置の占める割合が多くなると、変動入賞装置等の他の盤面部品を配設する余裕が少なくなり、デザインまたは興趣に関係なく配置位置が限定されてしまうという問題があり、結果的に変動入賞装置の小型化が求められていた。
【0006】
しかし、変動入賞装置はパチンコ球を受入れない状態と受入れる状態とに変化させなければならず、小型化には限度がある。また、変動入賞装置は遊技領域の下方に位置して目立たず、さらに最近では遊技内容を示すスペック等によりその一部が隠蔽されて存在感のないものとなっており、不正のされやすい場所となっていた。つまり、特定遊技状態において前記入賞口を開放するものの、通常の遊技状態において何の働きもしておらず、使用態様が限られたものとなり従来の態様に飽きられ遊技者の興趣を惹きつけることができないというのが現状である。また、遊技者は大当り時において、開放した入賞口の入球状況を確認するために視線を下方に移動しなければならず、図柄変動表示装置の凝った表示画面を見逃すこともあり、その視線の移動も煩わしいものとなっていた。さらに、表示画面に集中してしまうと、ともすると球詰り等により変動入賞装置に設けられた継続入賞口に入賞していないのに気付かないまま「パンク」してしまい、大当り動作が終了して遊技者が損害を被るという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくしてなされたもので、その目的は中央役物の大型化を可能とし、さらに特別遊技状態以外でも遊技者に興趣を与える中央役物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路には前記大入賞口と対峙する部位に該球転動路を遊動するパチンコ球を該大入賞口へ導く入賞案内手段を設け、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内手段により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。
【0009】
ここでいう「中央役物」とは、遊技者の視野内にあって遊技盤の遊技領域のほぼ中央高さ位置に設けられ遊技の主体を構成する役物であって、左右方向に複数設けられるものをも含む。また、変動表示器を複数備えるようにしたものであってもよく、「図柄変動表示器」とは、数字,文字,図形等の図柄を変動表示するものであり、液晶表示の他にセグメント表示,ドット表示またはドラムが直接回動するドラム表示等が含まれる。また、ここでいう「正面壁」とは、球転動路の後方に沿って設けられる正面に位置する壁であり、ほぼ鉛直状の後面壁が例示される。「大入賞口」とは開口部が複数のパチンコ球が同時に入球し得る大きさを有した入賞口である。また、「電気的駆動源」はソレノイドまたは正逆転可能なモータ等である。前記扉部材は一部材に限られることなく、複数で構成されるものを含む。また、ここでいう「停止」とは完全に停止した状態だけを意味するのではなく、図柄変動表示器に所定図柄が動いた状態で表示される状態をも含む。
【0010】
請求項2記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位を緩やかな山形状に形成し該頂部に該球転動路を遊動するパチンコ球を該大入賞口へ導く入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。前記大入賞口と対峙する部位を緩やかな山形状に形成することによって、大入賞口の閉鎖時においても球転動路にパチンコ球が滞留することがない。
【0011】
請求項3記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位に該大入賞口に向う下傾状の入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位に前記扉部材が開放すると該大入賞口に向い下傾状となる入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止することにより前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記球転動路に前方に下傾する球排出部を形成したことを特徴とし、前記球転動路を遊動するパチンコ球を前方に放出させるようにした。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、前記入賞案内部は前記扉部材に連動して可動するように設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、遊技盤面を流下するパチンコ球を捕捉して前記球転動路に誘導する誘導部材を備えたことを特徴とし、球転動路をパチンコ球が遊動する機会を増すと共に大入賞口の開放時に一気に入賞するようにした。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記誘導部材は電気的駆動源により可動するようにしたことを特徴とする。前記誘導部材は大入賞口を開放する状態において可動させ、遊技盤面を流下するパチンコ球を捕捉して、球転動路をパチンコ球が遊動する機会を増し大入賞口に一気に入賞させるようにするのが好ましい。前記誘導部材は傾動自在に設けられる翼片である。
【0017】
上記構成の中央役物は、前記大入賞口を閉塞した常態では前記球転動路をパチンコ球が遊動し、前記図柄変動表示器が所定の表示態様になったことを条件に前記電気的駆動源を駆動して前記扉部材を大入賞口が開放する位置に可動し、入賞案内手段(入賞案内部)により球転動路を遊動するパチンコ球が大入賞口に入球するようにした。このようにすることにより、遊技機の主要部を遊技盤のほぼ中央に集約することができるため、遊技盤面を有効に使用することができ図柄表示部の大型化に対応できると共に、遊技者は遊技に集中することができる。
【0018】
前記大入賞口と対峙する球転動路を緩やかな山形状に形成し、該山形状の球転動路部で遊動するパチンコ球の勢いを弱めて、大入賞口に入球しやすくするのが好ましい。
【0019】
前記扉部材は大入賞口の開口面を含む面内で可動自在に設けるのが好ましい。特に、回動又はスライドで上下動させることで、大入賞口の閉鎖時にすぐに入球を阻止することができ、余分な入賞球の発生を防ぐことができる。
【0020】
また、前記図柄変動表示器の表示を変動させる始動入賞口を前記球転動路の下方に位置して設け、前記球転動路の表面を遊動したパチンコ球を前記始動入賞口に向って放出するようにして該始動入賞口に入賞しやすくするのがよく、遊技者により興趣を持たせることができる。
【0021】
また、前記大入賞口の入賞領域に変色可能なランプ,発光ダイオード等の光源を配設するのが好ましく、色彩の変化により遊技者に遊技状態の変化を明確に知らせることができる。なお、前記変色可能な等の光源は異なる色彩を発色し得るもの、または異なる色彩を発色する複数の光源を配設するようにしてもよい。
【0022】
さらに、入賞領域に普通入賞口と特別入賞口とを設け、特別入賞口への入賞を条件に前記光源を変色させるか点灯または消灯するのが好ましく、その色彩の変色または明暗により特別入賞口への入賞を遊技者に認識させることができる。ここでいう「特別入賞口」とは特に大入賞口が複数ラウンド開閉する特別遊技状態において、該「特別入賞口」に入賞したことを条件に次のラウンドに進むことができる入賞口である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る遊技機の中央役物の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本発明の中央役物を備えた遊技機としてのパチンコ遊技機の正面図であり、図において、1はパチンコ遊技機の機枠、2は前記機枠1の前面に開閉自在に装着される前面枠で、前記前面枠2には取付枠を介して遊技盤3が着脱自在に装着されている。前記前面枠2の前面に前記遊技盤3が臨むガラス扉枠4と打球供給皿5を装着した前面板6とがそれぞれ開閉自在に蝶着されている。また、打球供給皿5の下方には該打球供給皿5の余剰球を貯留する余剰球受皿7が設けられ、その側方に打球発射用の操作ハンドル8が配設されている。
【0024】
前記遊技盤3の前面には内レールと外レールとからなるガイドレール10が敷設されている。該ガイドレール10に囲まれる遊技領域3aの略中央に本発明に係る中央役物9が設けられ、該中央役物9の直下に可動片15b、15bを備えたチューリップ型の始動入賞口15が設けられている。また、遊技領域3aにはセンサ13aを備えた通過チャッカー13および一般入賞口14等の入賞口や打球の流下方向を変える風車16および障害釘17を配設すると共に、前記ガイドレール10の内側下端部に前記入賞口14,15に入賞しなかったパチンコ球を排出するアウト口19を設けている。前記始動入賞口15は後述する図柄変動表示器29の図柄を変動させる入賞口であり、電気的駆動源(図示せず)により可動片15b、15bを開閉可動し、内部には入賞球を検出する入賞球検出器15aが設けられている公知的な入賞口である。
【0025】
前記中央役物9は、図2乃至図5に示すように、前記遊技盤3の表面に取付ける取付板20に開設した開口21に連通した枠体23により、遊技盤3面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室22が形成されており、後方に形成した窓孔27に配設した透光性を有する保護板28を介してパチンコ遊技機のゲームの主体を構成する種々の数字,文字,図形等の図柄を変動表示し得る液晶ディスプレイ型の図柄変動表示器29が配設され、図柄表示部29aを視認可能としている。なお、前記図柄変動表示器29は液晶表示に限定されるものではなく、セグメント表示,ドット表示またはドラムが直接回動するドラム表示等であってもよい。また、ゲームの主体として図柄変動表示器29のみに限定されることなく他に可動体の変化態様が付随するものであってもよい。
【0026】
前記取付板20の開口21上部に、飾り部材30が遊技盤3の前面側に突出して設けられている。前記飾り部材30には7セグメントの普通図柄表示部31が設けられ、前記通過チャッカー13のセンサ13aの通過信号により該普通図柄表示部31の図柄が変動し、該図柄が「7」等の所定図柄の表示となることにより前記始動入賞口15の可動片15b、15bが所定時間開閉動作を行う。また、前記普通図柄表示部31の両側に、前記図柄変動表示器29の図柄表示部29aの変動中に始動入賞口15に入賞した球数を記憶し、その記憶された保留球数を表示する入賞記憶表示部32が設けられている。この実施の形態において入賞記憶表示部32はLED等の点灯により表示して、最高4個まで記憶するようにしている。
【0027】
また、前記飾り部材30にはワープ入口33が左右に間隔を置いて形成され、該ワープ入口33と連通するワープ通路34が開口21の両側方に設けられる。そして、ワープ通路34の球出口35が凹室22の底部に設けられる球転動路36に臨んで形成される。つまり、ワープ入口33から入球したパチンコ球は、飾り部材30から一旦取付板20の後面に導かれ、ワープ通路34を経て球出口35から球転動路36に達し遊動する。なお、前記球転動路36は遊技者が視認し得るように前記図柄変動表示器29の前面下縁に沿って設けられ、ワープ通路34の少なくとも前面側34aを透光性樹脂により形成して、パチンコ球の流下態様全体が視認できるようにするのが好ましい。
【0028】
また、前記飾り部材30の下方であり前記ワープ通路34の側方に位置する前記取付板20に、遊技盤3面を流下するパチンコ球を捕捉して前記球転動路36に誘導する誘導部材として、翼片37が正逆モータ39等の電気的駆動源により回動自在に設けられている。該翼片37は通常は起立しており、「大当り」等の所定条件により遊技領域3aを流下するパチンコ球を受けるように傾動し、捕捉したパチンコ球を取付板20に開設した通孔38から前記ワープ通路34を介して球転動路36へ導くようにしている。なお、翼片37の先端と飾り部材30との隙間はパチンコ球が通過し得る間隔を有しており、常態でもその間隙にパチンコ球が飛入して球転動路36へ導かれることもある。なお、通常時においても例えば遊技領域3aへの打込球数と始動入賞口15への入賞率を演算し、その結果が判別手段により所定の確率以下と判断したときに、前記正逆モータ39を作動させて前記翼片37を傾動し、ワープ通路34にパチンコ球を導き入れて、球転動路36を介して下方に位置する始動入賞口15に入賞しやすくするようにしてもよく、障害釘17の調整に頼らず遊技者の興趣を維持することができる。なお、前記誘導部材としての翼片37を傾動させる電気的駆動源として正逆モータ39としたが、ソレノイドとしてもよい。また、前記誘導部材(翼片37)は、回動式に限定することなくスライド式であってもよく、スライドすることにより遊技領域3aを流下するパチンコ球を受け易くすればよい。さらに、前記誘導部材は、パチンコ球を球転動路36に向って導かせるものであって、必ずしも可動式である必要はなく、常に球転動路36に導くようにしてもよい。また、設置場所もワープ通路34を介すことなく、捕捉したパチンコ球を直接球転動路36に導くようにしてもよい。
【0029】
前記球転動路36は、実施の形態において第一球転動路36aと第二球転動路36bとで段状に設けられ、パチンコ球の転動態様を複雑にして遊技者に興趣を持たせるようにしている。前記第一球転動路36aはほぼ中央を頂部とした波型に設けられ、その谷部にパチンコ球を前方(実施の形態において遊技盤3面側)に放出させる溝状の球排出部52を形成しており、該球排出部52を除く前端縁に該第一球転動路36a上面を転動するパチンコ球が途中で第二球転動路36b側へ転がり落ちるのを阻止するリブ状の阻止片53を設けて、前記球排出部52からパチンコ球が放出するようにしている。また、前記第一球転動路36aの下方に位置する第二球転動路36bは、前記第一球転動路36aに比してより細かな波状としてほぼ中央を山部としており、その後側壁にパチンコ球が1個入球し得る大きさの入球口54が開設され、該入球口54から入球したパチンコ球が、前記始動入賞口15の直上に開設される球出口55から流出して始動入賞口15に入球しやすくしている。第二球転動路36bの谷部には、前記第一球転動路36aと同様に遊技盤3面側に放出させる複数の球排出部52が形成され、前記入球口54に対峙する山部にはパチンコ球を前記入球口54に誘導する溝状の誘導部52aが形成されている。
【0030】
また、第一球転動路36aの後側に位置する正面壁40には変動入賞口41が設けられ、該変動入賞口41は前記第一球転動路36aを遊動するパチンコ球が入賞領域47に同時に複数入球し得る大きさの大入賞口42を開設すると共に、該大入賞口42を開閉する扉部材43が設けられている。そして、前記大入賞口42と対峙する部位(緩やかな山形の転動部分)を入賞案内手段としての入賞案内部60として、該大入賞口42に向う緩やかな下傾状に形成しており、さらに前記大入賞口42の前面に位置する阻止片53のほぼ中央に、入賞案内手段としての平面山形のガイド部51が設けられ、阻止片53に沿って転動するパチンコ球を大入賞口42側に確実に誘導するようにしている。
【0031】
前記扉部材43は、図4及び図5に示すように電気的駆動源としての正逆モータ44により上下方向に可動自在に設けられる。具体的には扉部材43は、上方を前記第一球転動路36aの形状とほぼ合致する山形とした板状に形成されており、一端側方下部にラック45が設けられ、前記正逆モータ44の回動軸に設けられたピニオン46との噛合により、前記大入賞口42の開口面を含む面内で可動するようになっている。前記扉部材43は、遊技における所定条件により正逆モータ44の駆動によって可動し、常態では前記大入賞口42を閉塞する位置で静止している。前記扉部材43の停止位置規制は前記正逆モータ44の回転制御によって行うのが好ましく、該正逆モータ44の回転制御は発光素子と受光素子とからなる光学式センサによって行うのがよい。
【0032】
また、前記大入賞口42の後方は、入賞領域47としてパチンコ球を受入れるようにしており、該入賞領域47には特別入賞口49と普通入賞口50とが設けられ、大入賞口42から入ったパチンコ球をそれぞれの入賞口49,50に着脱自在に設けられた検出器49a,50aによって検出するようにしている。そして、前記特定入賞口49への入賞を条件に、前記扉部材43が大入賞口42を所定回数開閉するようにしている。なお、前記特別入賞口49に閉鎖板等の閉鎖手段を設けたり、特別入賞口49と普通入賞口50間の底部を傾動自在としたりして、パチンコ球が1個でも特別入賞口49に入賞したことを条件に閉鎖板で特別入賞口49を閉塞したり、底部を普通入賞口50側に傾動させるようにして以後入賞するパチンコ球を普通入賞口50へ入球させるようにしてもよい。
【0033】
上記構成の中央役物9は、図3(イ)に示す扉部材43が大入賞口42を閉塞した第一状態のとき、遊技盤3の遊技領域3aに打ち込まれたパチンコ球が前記飾り部材30のワープ入口33又は誘導部材37と飾り部材30との間隙から飛入して、ワープ通路34を介して球転動路36に導かれると、パチンコ球は球転動路36を左右に自由に遊動して、球排出部52から遊技領域3aに再度放出されるか入球口54に入球して球出口55から下方に位置する始動入賞口15に向って放出される。このとき、大入賞口42と対峙する転動部分を山形とすることで、大入賞口42が扉部材43で閉塞されている状態で、入賞案内部60の傾斜により大入賞口42側に寄っても該入賞案内部60で滞留することなく、山形の傾斜により左右に振分けられて球排出部52から放出される。そして、放出されたパチンコ球が前記始動入賞口15に入賞すると入賞球検出器15aにより検出されて、図示しない球払出装置から入賞球1個に相当する所定数(例えば5個)の賞球が打球供給皿5に払い出されると共に、図柄変動表示器29の図柄表示部29aに表示された数字,文字,図形等がランダムに変動する。そして、所定時間経過すると図柄表示部29aの変動が止まり、予め設定された数字,文字または図形(例えば「7,7,7」等のゾロ目)で停止したことを条件に一気に入賞球を獲得する特定遊技状態、所謂「大当り」となる。
【0034】
前記特定遊技状態になると、前記正逆モータ44が回転駆動して図4鎖線に示すように扉部材43がピニオン46とラック45の噛合により下降して、大入賞口42を開放する第二状態となる。そして、前記飾り部材30のワープ入口33に飛入したパチンコ球が、ワープ通路34を介して球転動路36に導かれ、前記ガイド部51及び入賞案内部60の傾斜により大入賞口42に誘導されて入賞領域47に入球する。また、このとき、誘導部材の正逆モータ39が駆動して図3(ロ)に示すように前記翼片37を傾動させて、遊技盤3面を流下するパチンコ球を捕捉して、多くのパチンコ球を球転動路36に導いて大入賞口42の入賞率を高め、一気に多量のパチンコ球が入球するようにしている。このように入賞したパチンコ球は、特別入賞口49または普通入賞口50のいずれかに導かれ、前記扉部材43を一定時間経過するまでの間、または所定個数(例えば10個)の入賞球を入賞球検出器49a,50aが検出するまでの間開成し、前記入賞球検出器49aで入賞球を検出したことを条件に、正逆モータ44を正逆転させて扉部材43を所定回数(例えば15ラウンド)連続して可動して大入賞口42の開閉動作を繰り返す。そして、所定回数終了後正逆モータ44を逆転して、扉部材43を上動させて図3(イ)に示す大入賞口42を閉塞する所定位置に戻り、大入賞口42から入賞領域47への入球を阻止する。このとき、誘導部材としての翼片37も正逆モータ39の駆動により起立状態に復動する。なお、前記扉部材43を駆動する電気的駆動源を正逆モータ44としたがソレノイドとしてもよい。また、前記入賞案内手段として固定的なガイド部51としたが、スプリング等の弾性部材により入賞案内部を形成して、球転動路36を遊動するパチンコ球と常に接触させるようにしてもよく、この入賞案内部の弾性力の強さは、大入賞口42の閉鎖時に球転動路36を遊動するパチンコ球が該入賞案内部に接触しても通過し得る強さが好ましい。
【0035】
このように、目立つ位置に設けられる中央役物9に変動入賞口41を設けるようにしたことにより、図柄表示部29aの表示を楽しみながら常に視認できるので球詰りや「パンク」の心配をすることがなく、中央役物9(図柄変動表示器29)の大型化にも対応することができる。また、従来入賞球を集合させる集合樋が変動入賞口の裏面下方に位置していたため、「大当り」によって一気に入賞球が発生すると賞球の払出しが追いつかず入賞球が集合樋から溢れて変動入賞口の開閉動作に支障をきたしていた不都合をも解消することができる。また、特別遊技状態で大入賞口42にパチンコ球を導く球転動路36も、常態ではパチンコ球を遊動させて遊技者にその態様を楽しませ興趣を惹きつけることができる。また、大入賞口42と対峙する転動部分を山形とすることで、第一球転動路36aを遊動するパチンコ球の勢いが該山形の転動部分で弱められ、大入賞口42に入球しやすくすることができる。さらに、中央役物9近傍に始動入賞口15等の遊技関連部品を集中させることができることから、アウト口19を遊技領域3aの下方に幅広く設けることができ、従来発生していたアウト口19での球詰り等を防止する副次的効果を奏することができる。また、誘導部材としての翼片37を正逆モータ39の駆動により傾動させることにより、翼片37の傾動角度が自由に設定でき、所定条件によりその傾動角度を変化させるようにしてワープ通路34への飛入率を調整することが可能となる。
【0036】
また、前記扉部材43を上下方向に移動自在としたので、入賞したパチンコ球を検出器49a,50aによって所定個数(例えば10個)検出した後すぐにモータ44を作動させると、扉部材43がすぐに球転動路36より上方に臨むため球転動路36からの入球を阻止することができ、所定個数以上の入球によるホールの損失を防ぐことができる。また、前記扉部材43は大入賞口42全体を閉塞する大きさとすることはなく、図2乃至図4に示すように扉部材43の閉塞時でも隙間があっても、その隙間がパチンコ球の入球し得ない間隙であればよい。というのも、従来変動入賞口が不正行為の行われやすい遊技領域3aの下方にあったため、不正行為が行われないように入賞口全体を閉塞する等対処する必要があったが、変動入賞口41をほぼ遊技領域3aの中央に設けることで目立つため、不正行為が行い難いからできることでもある。これにより、扉部材43の僅かな移動で大入賞口42が開閉でき時間的にも無駄がない。
【0037】
また、前記入賞領域47内に発光ダイオード等の変色可能な光源を設けるようにしてもよく、特別入賞口49への入賞を起因として変色するようにして、遊技者に色彩により特別入賞口49への入賞を報知するようにしてもよい。このとき、変色可能な光源とは多色発光可能な発光ダイオードであっても、異なる色を発光する複数の光源を設けるようにしてもよい。このようにすることで、従来特別入賞口49への入賞を遊技者が直接見て確認したり図柄表示部29aで表示したりしていたが、特別入賞口49への入賞が次のラウンド継続の必須条件であるために、通常では特別入賞口49に入賞しやすくしている。このため、遊技者は特別入賞口49への入賞をほとんど意識することがなく、稀に球詰りやパチンコ球の入球具合等により入賞しないことがあっても、その未入賞を確認しきれずにいわゆる「パンク」させてしまい、次のラウンドに進むことができず遊技者は損失を被ることがあった。しかし、光源の色彩の変化により報知することにより特別入賞口49への入賞が一目瞭然となり、特に変動入賞口41が遊技盤3のほぼ中央にあることからも、より自然に視野に入り認識することができ、変色しない場合には遊技者は「パンク」しないように特別入賞口49への入賞を目指すことができる。また、色彩においても「パンク」の危険を示す「赤」から安全を示す「青」に変色させるのが好ましく、イメージ的にも認識しやすくすることができる。
【0038】
図6は扉部材43を上方にスライドさせることにより、大入賞口42を開放させるようにした実施の形態を示し、この実施の形態において、大入賞口42は正面壁40の上端に亘り設けられており、球転動路36と扉部材43の下端間で形成される。そして、特定遊技状態となり扉部材43は図6鎖線に示すように前記図柄表示部29aの一部を隠蔽するように上動して大入賞口42を開放し、球転動路36を遊動するパチンコ球が入賞案内手段により誘導されて入球する。このとき、扉部材43の前面に図柄表示部29aに表示されるキャラクター等の図柄を描き、図柄表示部29aの表示をその図柄表示部29aを隠蔽した扉部材43の図柄と恰も関連するかのように表示するのが好ましく、図柄表示部29aの表示に立体感を感じさせるようにするのがよい。なお、常態で、球転動路36と扉部材43の下端と隙間が在ってもよく、扉部材43で球転動路36を遊動するパチンコ球の球心を支持するようにすれば何等問題となることはなく、前記実施の形態と同様に扉部材43の移動量が少なくてよい。また、逆に常態で扉部材43の下方部分が球転動路36より下方に位置して隠れており、特別遊技状態となり扉部材43が上動すると、前記隠れていた扉部材43の下方部分が表出するようにしてもよく、例えばその表出部分に「大当りおめでとう」,「ヤッター!」等を表示すればよい。また、特別遊技状態時しか表出しないため、該表示を遊技者が視認できるのを楽しみにするような表示とするのが好ましい。
【0039】
また、前記扉部材43は、図7に示すように入賞領域47の天井部と共に枠状に形成してもよい。特定遊技状態時には同図鎖線に示すように、立体的に上動し大入賞口42を開放し、球転動路36を遊動するパチンコ球を入賞案内手段により誘導して入球させる。このように、扉部材43を立体的にすることにより、前記キャラクターを該扉部材43全体を使って立体的に形成することができ、図柄表示部29aの表示と関連させやすくなる。また、該扉部材43を開閉させる電気的駆動源をうまく利用して、大入賞口42の開放状態で上下動させたり微妙に振動させたりして、図柄表示部29aのキャラクターが飛び出して動いているように見せるようにすることも可能となる。このとき、扉部材43の閉鎖時に球転動路36を遊動するパチンコ球と干渉しない前面上部及び上面は、複雑な凹凸形状としても何等問題はなく、よりリアルなキャラクターとすることができる。
【0040】
なお、大入賞口42を閉塞する扉部材43の板状部に、常態で球転動路36を遊動するパチンコ球に支障のないように、額縁状に窓孔を開口するようにしてもよい。また、図6及び図7に示した前記扉部材43を透光性樹脂により形成し、上動した際に隠蔽された図柄表示部29aに、ラウンド数又は入賞個数等のゲームに関係した内容を表示して、前記扉部材43を介して視認できるようにしてもよい。さらに、その扉部材43にレンズ作用を備えさせて、限られた範囲に表示された前記表示を拡大して、遊技者に視認しやすくするようにしてもよい。
【0041】
また、前記扉部材43の移動方向は上下方向に限定されるものではなく、入賞口42の開口面内で左右方向にスライドさせても、一端を軸支して回動させるようにしてもよい。扉部材43を左右方向にスライドさせると大入賞口42の開口幅が任意に設定することもでき、早く入賞させて特別遊技状態を終わらせることも、逆に特別遊技状態を長引かせることも可能である。また、扉部材43を2部材で構成するようにしてもよく、その際には、復動時にそれぞれの扉部材43の端部を先鋭としてパチンコ球を挟持しないようにするのがよい。
【0042】
図8は前記大入賞口42と対峙する球転動路36の入賞案内部を、前記扉部材43が可動して該大入賞口42を開放すると、該大入賞口42に向い下傾状となる可動転動体57とした実施の形態を示す。この実施の形態において、該可動転動体57は前記大入賞口42と対峙する球転動路36を、前端寄り位置を軸支61して前記大入賞口42に向い自在に下傾するように設けられ、該可動転動体57は前記扉部材43の可動と連動するように設けられる。そして、前記扉部材43には前記可動転動体57の自由端を支持する支持部58が設けられ、前記可動転動体57は常態で図8実線に示すように自由端が前記支持部58に支持されて僅かに前方に下傾している。また、前記可動転動体57は突起状の規制部59により下動範囲が規制され、所定の傾き以上にならないようにしている。常態では第一球転動路36aを遊動するパチンコ球は可動転動体57の前方への傾斜により、第二球転動路36b側に放出される。そして、「大当り」となり正逆モータ44が駆動して図8鎖線に示すように扉部材43が下動すると、それに伴って前記可動転動体57が支持部58に支持されながら傾動し、扉部材43が所定量下動した状態で、該可動転動体57は支持部58との支持から解かれて前記規制部59により下動が規制され、大入賞口42側に傾動した状態で停止し、さらに扉部材43が下動して大入賞口42を開放した状態とする。この状態で球転動路36にパチンコ球が飛入すると、可動転動体57の傾きと共に可動転動体57と球転動路36との間に生じる僅かな段差により、可動転動体57上のパチンコ球は確実に大入賞口42に導かれる。そして、センサ49a,50aで所定個数のパチンコ球がカウントされると、正逆モータ44が駆動して扉部材43が大入賞口42を閉塞するように上動する。このとき、前記扉部材43の上動に伴って支持部58が可動転動体57の自由端を支持することから、可動転動体57は規制部59の支持から外れ自由端が上動して前方に下傾する所定位置に復動し、球転動路36及び可動転動体57をパチンコ球が遊動する状態となる。
【0043】
また、図9に可動転動体57と扉部材43の他の連動方法を示す。この実施の形態において可動転動体57は前記実施の形態と同様に傾動自在に軸支61して、扉部材43を2部材で構成して該扉部材43を左右にスライドさせることで大入賞口42を開放するようにしている。そして、扉部材43の前面下部に設けられる支持部58は、扉部材43の開方向(左右方向)に向って漸次上傾するように形成されている。つまり、大入賞口42が扉部材43で閉鎖されている常態では、可動転動体57の自由端がそれぞれの支持部58の高位置で支持されており、扉部材43が左右に可動して大入賞口42が開放されるに従い、可動転動体57の自由端が支持部58の傾斜に沿って下動し、大入賞口42の開放時に支持部58の低位置で支持され、可動転動体57が大入賞口42に向い下傾した状態となる。逆に、大入賞口42を閉鎖するように扉部材43が可動すると、可動転動体57の自由端は支持部58の低位置から徐々に高位置で支持されるように上動し、所定高さ位置で保持されることになる。この実施の形態によれば、可動転動体57の自由端が常に支持部58で支持されているので、前記実施の形態のように別途規制部59を設けることがない。
【0044】
このように、前記大入賞口42と対峙する球転動路36を入賞口42に向い自在に傾動するようにすることで、入賞口42への入賞率を高くすることができる。また、大入賞口42と対峙する球転動路36を常態で前方に下傾状とすることで、傾動自在とした球転動路36を谷部としても、大入賞口42の閉鎖時にパチンコ球が滞留することがなく、パチンコ球の遊動態様を楽しむことができる。さらに、可動転動体57を扉部材43と連動するようにしたことで、余分な駆動源を必要とせずコストの低減化を図り確実な動きをさせることができる。なお、前記可動転動体57と扉部材43とをギア等を介して連動させるようにしてもよく、このときギア比を異ならせて扉部材43の移動量に比べて可動転動体57の傾動量を少なくするのがよい。
【0045】
なお、前記中央役物9は遊技の主体を構成する役物であって、遊技盤3の遊技領域3aの視線高さを同じとするほぼ中央位置に複数設けるようにしてもよい。つまり、遊技盤3の遊技領域3aの中央横方向に例えば2または3個の複数の中央役物を並列し、そのいずれか1個または複数を上記した構成の中央役物9とすればよく、左右または真中と設置場所は限定されることはない。また、並列態様も横一列状に限らず多少上下してヘ字状,V字状となってもよい。さらに、1個の中央役物9に複数の図柄変動表示器29を備えるようにしてもよく、複数設けられた図柄変動表示器29のそれぞれを関連付けて表示するのが好ましい。
【0046】
【発明の効果】
上記したように、中央役物に変動入賞口を設けるようにしたので、遊技者の視線を中央に集中できできるので遊技に専念することができ、遊技領域を有効に利用して中央役物を大型化することができる。さらにパチンコ球が自由に遊動する球転動路の正面壁に大入賞口を開設し、常には大入賞口を扉部材で閉塞する常態で球転動路をパチンコ球が遊動し、特定遊技状態で大入賞口が開放して球転動路のパチンコ球を入球するようにしたので、単に大入賞口に誘導するのみではなく、球転動路によって遊動するパチンコ球の態様を楽しむことができ、興趣性のある遊技が楽しめる。特に、パチンコ遊技は遊技者が遊技盤を流下するパチンコ球を視覚的に追いかけながら楽しむものであるから、パチンコ球の動きに大きな変化をもたせることは、遊技者の興趣を強く惹きつけることができ、遊技の興趣を高める上で極めて重要な効果を奏し、遊技者は遊技の面白味を充分満喫することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】中央役物の斜視図である。
【図3】(イ),(ロ)は中央役物の作用を説明する正面図である。
【図4】中央役物の要部側断面図である。
【図5】中央役物の平断面図である。
【図6】他の実施の形態の中央役物の要部正面図である。
【図7】他の実施の形態の中央役物の要部斜視図である。
【図8】他の実施の形態の中央役物の要部側断面図である。
【図9】他の実施の形態の中央役物の要部正断面図である。
【符号の説明】
3 遊技盤
9 中央役物
22 凹室
29 図柄変動表示器
36 球転動路
36a 第一球転動路
36b 第二球転動路
37 翼片(誘導部材)
42 大入賞口
43 扉部材
44 正逆モータ(電気的駆動源)
51 ガイド部(入賞案内手段)
52 球排出部
57 可動球転動体(入賞案内手段)
60 入賞案内部(入賞案内手段)
Claims (8)
- 遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、
遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、
前記球転動路には前記大入賞口と対峙する部位に該球転動路を遊動するパチンコ球を該大入賞口へ導く入賞案内手段を設け、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内手段により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする遊技機の中央役物。 - 遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、
遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、
前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位を緩やかな山形状に形成し該頂部に該球転動路を遊動するパチンコ球を該大入賞口へ導く入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする遊技機の中央役物。 - 遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、
遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、
前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位に該大入賞口に向う下傾状の入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする遊技機の中央役物。 - 遊技盤の遊技領域のほぼ中央に設けられる遊技機の中央役物であって、
遊技盤面を流下するパチンコ球が流入しかつ遊技者が視認できる凹室と、前記凹室の後面に配設される図柄変動表示器と、前記凹室の底面に形成されパチンコ球が遊動し得る球転動路と、前記球転動路の正面壁に開口される大入賞口と、前記大入賞口を開閉する扉部材と、前記扉部材を開閉させる電気的駆動源とを備え、
前記球転動路は前記大入賞口と対峙する部位に前記扉部材が開放すると該大入賞口に向い下傾状となる入賞案内部を形成し、前記図柄変動表示器が所定図柄で停止すると前記大入賞口が開放されて前記入賞案内部により前記球転動路を遊動するパチンコ球が該大入賞口に入球し得るようにしたことを特徴とする遊技機の中央役物。 - 前記球転動路に前方に下傾する球排出部を形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の遊技機の中央役物。
- 前記入賞案内部は前記扉部材に連動して可動するように設けたことを特徴とする請求項4又は5記載の遊技機の中央役物。
- 遊技盤面を流下するパチンコ球を捕捉して前記球転動路に誘導する誘導部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の遊技機の中央役物。
- 前記誘導部材は電気的駆動源により可動するようにしたことを特徴とする請求項7記載の遊技機の中央役物。
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- 2003-03-13 JP JP2003068819A patent/JP2004275303A/ja active Pending
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