JPH089565B2 - 液晶化合物 - Google Patents

液晶化合物

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JPH089565B2
JPH089565B2 JP2191078A JP19107890A JPH089565B2 JP H089565 B2 JPH089565 B2 JP H089565B2 JP 2191078 A JP2191078 A JP 2191078A JP 19107890 A JP19107890 A JP 19107890A JP H089565 B2 JPH089565 B2 JP H089565B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は強誘電性液晶材料として有用な新規な液晶化
合物に関する。
[従来の技術] 現在液晶表示素子としては、TN(ねじれネマチック)
型表示方式が最も広汎に使用されている。このTN液晶表
示は、駆動電圧が低い、消費電力が少ない等多くの利点
を持っている。しかしながら、応答速度の点に於て発光
型素子(陰極管、エレクトロルミネッセンス、プラズマ
ディスプレイ等)と比較して劣っている。ねじれ角を18
0〜270°にした新しいTN型表示素子も開発されている
が、応答速度はやはり劣っている。この様に種々の改善
の努力は行われているが、応答速度の速いTN型表示素子
は実現には至っていない。
しかしながら、最近盛んに研究が進められている強誘
電性液晶を用いる新しい表示方式においては著しい応答
速度の改善の可能性がある[N.A.Clarkら;Applied Phy
s.Lett.,36,899(1980)]。この方式は、強誘電性を示
すカイラルスメクチックC相等のカイラルスメクチック
相を利用する方法である。強誘電性を示す相は、カイラ
ルスメクチックC相のみではなく、カイラルスメクチッ
クF、G、H等の相が強誘電性を示すことが知られてい
る。
実際に利用される強誘電性液晶表示素子に使用される
強誘電性液晶材料には多くの特性が要求されるが、それ
らを満たすには現在のところ、一つの化合物では応じら
れず、いくつかの液晶化合物または非液晶化合物を混合
して得られる強誘電性液晶組成物を使用する必要があ
る。
また、強誘電性液晶化合物のみからなる強誘電性液晶
組成物ばかりではなく、特開昭60-36003号公報には非カ
イラルなスメクチックC、F、G、H、I等の相を呈す
る化合物および組成物を基本物質とし、これに強誘電性
液晶相を呈する一種または複数の化合物を混合して、全
体を強誘電性液晶組成物とし得ることが報告されてい
る。
さらにスメクチックC等の相を呈する化合物及び組成
物を基本物質として、光学活性ではあるが強誘電性液晶
相は呈しない一種あるいは複数の化合物を混合して全体
を強誘電性液晶組成物とする報告も見受けられる[Mol.
Cryst.Liq.Cryst.,89,327(1982)]。
これらのことを総合すると、強誘電性液晶相を呈する
か否にかかわらず光学活性である化合物の一種または複
数を基本物質と混合して、強誘電性液晶組成物を構成で
きることがわかる。
これらの基本物質としては、スメクチックC等の非カ
イラルなスメクチック液晶相を示す種々の化合物が用い
られるが、実用的には室温を含む広い温度範囲でスメク
チックC相を呈する液晶化合物もしくは混合物が望まし
い。これらのスメクチックC液晶混合物の成分として、
フェニルベンゾエート系、フェニルピリジン系および5
−アルキル−2−(4−アルコキシフェニル)ピリミジ
ンなどの液晶化合物が挙げられる。
[発明が解決しようとする課題] しかし、これらに光学活性化合物を添加することによ
って得られるカイラルスメクチックC液晶材料が強誘電
性を利用する液晶表示に於て優れた性能を示すか否かに
ついては、未だ最終的な評価が得られていない。それ
は、強誘電性を利用する液晶表示が技術的に完成してい
ないことによるものである。従って、現状では新しいス
メクチックC材料を種々試験してみることが必要であ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記の様な用途に使用するに適した、ス
メクチックC相を呈する新規な液晶化合物について鋭意
検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、一般式 (式中、R,R′は炭素数1〜18の直鎖のアルキル基を、X
1は直接結合または−O−を、A1、A3は1〜4個のフッ素
原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を表
し、A1、A3のうち少なくとも一方は1〜4個のフッ素原
子で置換されている1,4−フェニレン基である)で示さ
れるスメクチックC相を示す液晶化合物である。
一般式(1)において、R,R′を示す炭素数1〜18の
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、
n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n
−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデ
シル基などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜14のアルキ
ル基である。
A1、A3は好ましくは、1〜2個のフッ素原子で置換さ
れていてもよい1,4−フェニレン基である。
一般式(1)で示される化合物の具体例としては、表
−1(1)、表−1(2)に示すような基を有する化合
物が挙げられる。
表−1中、各記号はそれぞれ以下の基を表す。
BUT;n−C4H9−、PEN;n−C5H11−、HEX;n−C6H13−、
「−」;単結合 一般式(1)に含まれる化合物は、例えば次の工程を
経て合成できる〔下記式中,R,R′およびX1は一般式
(1)の場合と同一である。〕 すなわち、一般式(2)の化合物を塩基(例えば水酸
化ナトリウム)の存在下、一般式(3)のアルキル化剤
(例えばハロゲン化アルキル)と反応させることによ
り、一般式(4)の化合物を得る。
一般式(4)の化合物に金属マグネシウムを作用し、
グリニヤール試薬とした後、パラジウムあるいはニッケ
ル触媒存在下、一般式(5)で示されるジハロゲノベン
ゼン誘導体と反応させることにより、一般式(6)の化
合物を得る。
一般式(7)の化合物と3−メチル−1−ブチン−3
−オールを、不活性ガス雰囲気下、0価または2価のパ
ラジウム触媒を用いて反応させ、次いで水酸化ナトリウ
ムで処理することにより、一般式(9)の化合物を得
る。
一般式(6)の化合物と一般式(9)の化合物とを、
不活性ガス雰囲気下、0価または2価のパラジウム触媒
を用いて反応させることにより、本発明の化合物である
一般式(1a)の化合物を得ることができる。
すなわち、一般式(10)で示される4−ヒドロキシ−
4′−ハロゲノビフェニルを、塩基(例えば水酸化ナト
リウム)の存在下、アルキル化剤(例えばハロゲン化ア
ルキル)と反応させて、一般式(11)の化合物を得る。
一般式(11)の化合物と一般式(9)の化合物とを、
不活性ガス雰囲気下、0価または2価のパラジウム触媒
を用いて反応させることにより、本発明の化合物である
一般式(1b)の化合物を得ることができる。
液晶は一般に2種以上の多成分から成る液晶組成物と
して用いられ、本発明の液晶化合物も液晶組成物の成分
として利用することができる。液晶組成物には、スメク
チック液晶、たとえば光学活性部位を有しないスメクチ
ック液晶[2−p−アルキルオキシフェニル−5−アル
キルピリミジン、2−p−アルキルフェニル−5−アル
キルオキシピリミジン、2−p−アルカノイルオキシフ
ェニル−5−アルキルピリミジン、2−p−アルキルオ
キシカルボニルフェニル−5−アルキルピリミジン、2
−p−アルキルフェニル−5−p−アルキルオキシフェ
ニルピリミジン、2−p−アルキルオキシ−m−フルオ
ロフェニル−5−アルキルピリミジン、2−p−アルキ
ルオキシフェニル−5−(trans−4−アルキルシクロ
ヘキシル)ピリミジン、2−p−アルキルオキシフェニ
ル−5−アルキルピリミジン、2−p−アルキルオキシ
−m−フルオロフェニル−5−アルキルピリジン、2−
p−(p′−アルキルフェニル)フェニル−5−アルキ
ルピリミジン、2−p−アルキルフェニル−5−p−ア
ルキルフェニルピリミジン、p−アルキルオキシフェニ
ル−5−アルキルピコリネート、2−p−アルキルオキ
シフェニル−5−アルキルオキシピラジン、2−p−ア
ルキルフェニル−5−アルキルピリミジン、2−p−ア
ルキルオキシフェニル−5−アルキルオキシピリミジ
ン、2−p−アルキルフェニル−5−アルキルオキシピ
リミジン、4−アルキルオキシ−4′−ビフェニルカル
ボン酸−p′−(アルキルオキシカルボニル)フェニル
エステル、4−アルキルオキシ−4′−ビフェニルカル
ボン酸−アルキルエステルなど]および/または強誘電
性液晶[光学活性4−アルキルオキシ−4′−ビフェニ
ルカルボン酸−p′−(2−メチルブチルオキシカルボ
ニル)フェニルエステル、光学活性4−n−アルキルオ
キシ−4′−ビフェニルカルボン酸−2−メチルブチル
エステル、光学活性p−アルキルオキシベンジリデン−
p′−アミノ−2−クロロプロピルシンナメート、光学
活性p−アルキルオキシベンジリデン−p′−アミノ−
2−メチルブチルシンナメートなど]および/または通
常のカイラルスメクチック液晶[光学活性4−(p−ア
ルキルオキシビフェニル−p′−オキシカルボニル)−
4′−(2−メチルブチルオキシカルボニル)シクロヘ
キサン、光学活性p−n−アルキルオキシベンジリデン
−p′−(2−メチルブチルオキシカルボニル)アニリ
ンなど]を含有してもよい。また液晶性を示さないカイ
ラル化合物および/または2色性色素、たとえばアント
ラキノン系色素、アゾ系色素などを含んでいてもよい。
強誘電性を示す液晶組成物は、電圧印加により光スイ
ッチング現象を起こし、これを利用した応答の速い表示
素子を作製できる〔たとえば特開昭56-107216号公報、
特開昭59-118744号公報、エヌ エー クラーク(N.A.C
lark)、エス ティー ラガウォール(S.T.Lagerwal
l);アプライド フィジックス レター(Applied Phy
sics Letter)36、899(1980)など〕。
本発明における液晶組成物は、セル間隔0.5〜10μ
m、好ましくは0.5〜3μmの液晶セルに真空封入し、
両側偏光子を設置することにより光スイッチング素子
(表示素子)として使用できる。
上記液晶セルは透明電極を設け、表面を配向処理した
2枚のガラス基板をスペーサーを挟んで貼り合わせるこ
とによって作製することができる。
上記スペーサーとしては、アルミナビーズ、ガラスフ
ァイバー、ポリイミドフィルムなどが挙げられる。配向
処理方法としては、通常の配向処理、たとえばポリイミ
ド膜、ラビング処理、SiO斜め蒸着などが適用できる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により更に説明するが、本発明
はこれに限定されない。
実施例−1 表−1中No.9の化合物の製造: o−フルオロ−p−ヨードフェノール30.0gを無水
トルエン300mlに溶かし、ピリジン16mlを加え室温で攪
拌した。これにベンゾイルクロリド17.6mlを15分間かけ
て滴下し、そのまま室温で24時間攪拌した。反応混合物
を水、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順
次洗浄後、トルエンを留去した。得られた固体をメタノ
ールから再結晶することにより、下記化合物(a)38.2
gを得た。
で得られた化合物(a)12.8gをトルエン50mlに
溶かし、2M炭酸ナトリウム水溶液25mlを加え室温で攪拌
した。これに不活性ガス雰囲気下、テトラキストリフェ
ニルホスフィンパラジウム860mg、フェニルホウ酸5.0g
のエタノール溶液30mlを加え、5時間加熱還流を行っ
た。放冷後、30%過酸化水素水3mlで反応を止め、トル
エンで抽出、水洗後、トルエンを留去した。得られた固
体をヘキサンから再結晶することにより、下記化合物
(b)7.0gを得た。
で得られた化合物(b)2.8gを酢酸35mlに溶か
し、これに硫酸1ml、メタ過ヨウ素酸550mg、およびヨウ
素1.2gを加え、90℃で10時間攪拌した。放冷後、反応混
合物を氷水200mlに注ぎ、亜硫酸水素ナトリウムで過剰
のヨウ素を還元した後、析出した固体をろ取した。これ
をトルエンから再結晶することにより、下記化合物
(c)1.7gを得た。
で得られた化合物(c)1.7gをエタノール30mlに
懸濁させ、これに水酸化ナトリウム490mgを加え、1時
間加熱還流を行った。放冷後、エタノールを留去し得ら
れた固体を水40mlに溶かした。この溶液に炭酸ガスを吹
き込み、析出した固体をろ取することにより、下記化合
物(d)1.2gを得た。
で得られた化合物(d)1.2gをジメチルスルホキ
シド20mlに溶かし、これに水酸化ナトリウム水溶液(46
0mg/5ml)および1−ブロモヘキサン760mgを加え、65℃
で2時間攪拌した。放冷後、反応混合物をヘキサンで抽
出、2回水洗した。ヘキサンを留去することにより、下
記化合物(e)1.2gを得た。
o−フルオロ−p−ヨードフェノール15.0gをジメ
チルスルホキシド120mlに溶かし、これに水酸化ナトリ
ウム水溶液(3.0g/10ml)およびn−ヘキシルブロマイ
ド10.4gを加え、室温で3日間攪拌した。反応混合物を
ヘキサンで抽出、3回水洗した。ヘキサンを留去するこ
とにより油状のp−n−ヘキシルオキシ−m−フルオロ
ヨードベンゼン16.7gを得た。
このp−n−ヘキシルオキシ−m−フルオロヨードベ
ンゼン14.0gと3−メチル−1−ブチン−3−オールを
トリエチルアミン80ml中、触媒にジクロロビストリフェ
ニルホスフィンパラジウム272mgおよびヨウ化銅(I)6
8mgを用いて窒素雰囲気下室温で一昼夜反応させた。反
応終了後、トリエチルアミンを留去しヘキサンで抽出し
た。ヘキサン層を1N塩酸、水で順次洗浄後、ヘキサンを
留去することにより下記化合物(g)12.5gを得た。
で得た化合物(g)12.5gを乾燥トルエン400mlに
溶かし、これに粉末の水酸化ナトリウム5.4gを加えて1
時間加熱還流した。冷却後、水洗を経てからトルエンを
留去した。得られた黒色のオイルをメタノール抽出した
後、メタノールを留去することにより油状のp−n−ヘ
キシルオキシ−m−フルオロフェニルアセチレン7.55g
を得た。
で得た化合物(e)2.5gとで得たp−n−ヘキ
シルオキシ−m−フルオロフェニルアセチレン1.7gをト
リエチルアミン100ml中、触媒にジクロロビストリフェ
ニルホスフィンパラジウム40mgおよびヨウ化銅(I)10
mgを用いて窒素雰囲気下、室温で5時間反応させた。反
応終了後、トリエチルアミンを留去しトルエンで抽出し
た。トルエン層を1N塩酸、水で順次洗浄後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製した。得られた固体を
エタノールで2回再結晶することにより本発明の化合物
である表−1中No9の化合物2.0gを得た。上記化合物のI
Rスペクトル、H−NMRスペクトルおよびF−NMRスペク
トルをそれぞれ第1図、第2図および第3図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:78.37 C:78.22 H: 7.35 H: 7.33 F: 7.76 F: 7.82 実施例−2 表−1中NO.3の化合物の製造: p−ヨードフェノール25.0gをジメチルスルホキシ
ド250mlに溶かし、これに水酸化ナトリウム水溶液(5.0
g/20ml)およびn−ヘキシルブロマイド17.8gを加えて
室温で3日間攪拌した。反応混合物をヘキサンで抽出、
3回水洗した。ヘキサンを留去することにより油状のp
−n−ヘキシルオキシヨードベンゼン29.5gを得た。
p−n−ヘキシルオキシヨードベンゼン29.5gと3
−メチル−1−ブチル−3−オール12.4gをトリエチル
アミン150ml中、触媒にジクロロビストリフェニルホス
フィンパラジウム300mgおよびヨウ化銅(I)75mgを用
いて窒素雰囲気下室温で一昼夜反応させた。反応終了
後、トリエチルアミンを留去しヘキサンで抽出した。ヘ
キサン層を1N塩酸、水で順次洗浄後、ヘキサンを留去す
ることにより固体の下記化合物(h)23.2gを得た。
で得た化合物(h)23.2gを乾燥トルエン800mlに
溶かし、これに粉末の水酸化ナトリウム10.7gを加えて
1時間加熱還流した。冷却後、水洗を経てからトルエン
を除去した。得られた黒色のオイルをメタノール抽出し
た後、メタノールを留去することにより油状のp−n−
ヘキシルオキシフェニルアセチレン12.8gを得た。
実施例−1で得た化合物(e)2.5gと、で得た
p−n−ヘキシルオキシフェニルアセチレン1.5gをトリ
エチルアミン100ml中、触媒にジクロロビストリフェニ
ルホスフィンパラジウム40mgおよびヨウ化銅(I)10mg
を用いて窒素雰囲気下、室温で5時間反応させた。反応
終了後、トリエチルアミンを留去しトルエンで抽出し
た。トルエン層を1N塩酸、水で順次洗浄後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製した。得られた固体を
エタノールで2回再結晶することにより、本発明の化合
物である表−1中No.3の化合物1.8gを得た。上記化合物
のIRスペクトル、H−NMRスペクトルおよびF−NMRスペ
クトルをそれぞれ第4図、第5図および第6図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:81.36 C:81.53 H: 7.84 H: 7.80 F: 4.03 F: 4.00 実施例−3 表−1中No.12の化合物の製造: p−n−ヘキシル−ヨードベンゼン30.0gと3−メ
チル−1−ブチン−3−オール10.5gをトリエチルアミ
ン200ml中、触媒にジクロロビストリフェニルホスフィ
ンパラジウム330mgおよびヨウ化銅(I)80mgを用いて
窒素雰囲気下室温で一昼夜反応させた。反応終了後、ト
リエチルアミンを留去しヘキサンで抽出した。ヘキサン
層を1N塩酸、水で順次洗浄後、ヘキサンを留去すること
により油状の下記化合物(i)25.4gを得た。
で得た化合物(i)25.4gを乾燥トルエン800mlに
溶かし、これに粉末の水酸化ナトリウム12.5gを加えて
1時間加熱還流した。冷却後、水洗を経てからトルエン
を除去した。得られた黒色のオイルをメタノール抽出し
た後、メタノールを留去することにより油状のp−n−
ヘキシル−フェニルアセチレン15.1gを得た。
実施例−1で得た化合物(e)2.5gとで得たp
−n−ヘキシル−フェニルアセチレン1.4gをトリエチル
アミン100ml中、触媒にジクロロビストリフェニルホス
フィンパラジウム40mgおよびヨウ化銅(I)10mgを用い
て窒素雰囲気下、室温で5時間反応させた。反応終了
後、トリエチルアミンを留去しトルエンで抽出した。ト
ルエン層を1N塩酸、水で順次洗浄後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製した。得られた固体をエタノ
ールで2回再結晶することにより本発明の化合物である
表−1中No.12の化合物1.8gを得た。上記化合物のIRス
ペクトル、H−NMRスペクトルおよびF−NMRスペクトル
をそれぞれ第7図、第8図および第9図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:84.21 C:84.20 H: 8.11 H: 8.07 F: 4.17 F: 4.20 実施例−4 表−1中No.6の化合物の製造: 4−ヒドロキシ−4′−ブロモビフェニル5.0gをジ
メチルスルホキシド50mlに溶かし、これに水酸化ナトリ
ウム水溶液(2.4g/20ml)およびn−ヘキシルブロマイ
ド4.0gを加えて室温で3日間攪拌した。反応混合物をヘ
キサンで抽出、3回水洗した。ヘキサンを留去すること
により油状の4−n−ヘキシルオキシ−4′−ブロモビ
フェニル5.0gを得た。
で得た4−n−ヘキシルオキシ−4′−ブロモビ
フェニル1.5gと実施例−1で得たp−n−ヘキシルオ
キシ−m−フルオロフェニルアセチレン1.2gをトリエチ
ルアミン100ml中、触媒にジクロロビストリフェニルホ
スフィンパラジウム40mg、ヨウ化銅(I)10mgおよびト
リフェニルホスフィン80mgを用いて窒素雰囲気下、5時
間加熱還流させた。反応終了後、トリエチルアミンを留
去しトルエンで抽出した。トルエン層を1N塩酸、水で順
次洗浄後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
した。得られた固体をエタノールで2回再結晶すること
により本発明の化合物である表−1中No.6の化合物1.7g
を得た。上記化合物のIRスペクトル、H−NMRスペクト
ルおよびF−NMRスペクトルをそれぞれ第10図、第11図
および第12図に示す。
元素分析値: 理論値(%) 実測値(%) C:81.32 C:81.53 H: 7.90 H: 7.80 F: 4.02 F: 4.00 実施例−1、実施例−2、実施例−3、実施例−4、
で得られた化合物の相転移温度を表−2に示す。
表−2中各記号はそれぞれ以下のとおりである。
Cry;結晶相、Sl;未同定スメクチック相、SC;スメク
チックC相、SA;スメクチックA相、N;ネマチック相、
Iso;等方性液体相、「・」;相が存在する、「−」;相
が存在しない。
[発明の効果] 本発明は新規のスメクチックC液晶を提供し、またこ
れらのスメクチック液晶は次のような顕著な特徴を有す
る。
(1) 液晶組成物には負の誘電率異方性が求められて
いるが、本発明のスメクチックC液晶は分子短軸方向に
電子吸引性であるハロゲン原子が結合しているため誘電
率異方性が負であり、液晶組成物の誘電率異方性を負に
するための成分として非常に有用である。
(2) 本発明のスメクチック液晶の中でCry-SCの相系
列を持つものは、混合によりスメクチックC相の下限温
度を下げることが可能であり、スメクチックC相の温度
範囲を拡大する成分として非常に有用である。
(3) 分子内にエステル結合が無いため低粘度であ
る。
(4) 他のスメクチック液晶との相溶性がすぐれてい
る。
(5) 分子が剛直なため配向性が非常に良い。
(6) 光、熱、水分に対する安定性が良い。
(7) 本発明のスメクチック液晶はアセチレン結合を
有しているため複屈折率が大きく、このためスメクチッ
クC液晶組成物だけではなく、ネマチック液晶組成物に
も添加することにより、液晶表示セルの厚さを薄くして
応答速度を速くすることができる。
上記効果を奏することから本発明の液晶化合物は実用
的な強誘電性スメクチック液晶組成物を開発するにあた
って非常に有用な物質である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図はそれぞれ、実施例−1で
得られた化合物のIR、H−NMRおよびF−NMRスペクトル
を示す。 第4図、第5図および第6図はそれぞれ、実施例−2で
得られた化合物のIR、H−NMRおよびF−NMRスペクトル
を示す。 第7図、第8図および第9図はそれぞれ、実施例−3で
得られた化合物のIR、H−NMRおよびF−NMRスペクトル
を示す。 第10図、第11図および第12図はそれぞれ、実施例−4で
得られた化合物のIR、H−NMRおよびF−NMRスペクトル
を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−54336(JP,A) 特開 平1−221351(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R,R′は炭素数1〜18の直鎖のアルキル基を、X
    1は直接結合または−O−を、A1、A3は1〜4個のフッ素
    原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を表
    し、A1、A3のうち少なくとも一方は1〜4個のフッ素原
    子で置換されている1,4−フェニレン基である)で示さ
    れるスメクチックC相を示す液晶化合物。
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