JPH06329572A - 液晶化合物および組成物 - Google Patents

液晶化合物および組成物

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JPH06329572A
JPH06329572A JP14152193A JP14152193A JPH06329572A JP H06329572 A JPH06329572 A JP H06329572A JP 14152193 A JP14152193 A JP 14152193A JP 14152193 A JP14152193 A JP 14152193A JP H06329572 A JPH06329572 A JP H06329572A
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liquid crystal
compound
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JP14152193A
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English (en)
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Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
Masahiro Sato
正洋 佐藤
Kunikiyo Yoshio
邦清 吉尾
Tatsuro Yanagi
達朗 柳
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 4−n−オクチルオキシ−2,3−ジフルオ
ロ−4’−(9−デセニルオキシ)トラン等の液晶化合
物およびこれを含有する液晶組成物。 【効果】この液晶化合物をキラルスメクチックC相を示
す液晶組成物の成分として用いることにより、粘度を低
下させ、高速応答を可能にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子などに用
いる液晶組成物の成分として有用な新規液晶化合物およ
びこの液晶化合物を含有する液晶組成物に関する。更に
詳しくは、キラルでないスメクチックC相(以下、Sc
相と略称する)を示す新規なトラン系液晶化合物および
この液晶化合物を含有する強誘電性液晶組成物を提供す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近、メイヤーらにより強誘電性液晶化
合物を用いる表示方式が報告され、これによるとTN型
の100〜1000倍という高速応答とメモリー効果が
得られるため、次世代の表示素子として期待され、現
在、盛んに研究、開発が進められている。強誘電性液晶
化合物の液晶相は、チルト系のキラルスメクチック相に
属するものであるが、実用的には、その中で最も低粘性
であるSc*相が最も望ましい。Sc*相を示す液晶化
合物は、既に数多く合成され、検討されているが、強誘
電性液晶表示素子として用いるための条件としては、
(a)室温を含む広い温度範囲でSc*相を示すこと、
(b)均一な配向性を示し、かつその螺旋ピッチが大き
いこと、(c)適当なチルト角を有すること、(d)粘
性が小さいこと等が挙げられる。しかし、これら条件を
単独で満足するSc*相を示す液晶化合物は現在知られ
ておらず、混合によりこれらを満足させる努力がなされ
ている。また、新規なSc*相を示す液晶化合物の開発
も進められている。一方、Sc*相を示す液晶組成物
(以下、Sc*液晶組成物という)の調製方法として、
強誘電性を示さず、キラルでないSc相を示す液晶化合
物または組成物にキラルな化合物を添加する方法もあ
り、Sc相を示す液晶化合物の開発も進められている。
従来、トラン系液晶化合物としては、4−アルコキシ−
4’−アルケニルオキシトラン(特表昭63−5022
84号公報記載)、4−アルコキシ−3’−フルオロ−
4’−アルコキシトラン(特開平3−223225号公
報記載)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のトラン系
液晶化合物のうち、前者はネマチック液晶組成物用に開
発されたものであり、Sc相としての優れた効果を予想
できるものではない。また後者はSc相を示し、かつ低
粘度であるが、高速表示の液晶表示素子を得るため、よ
り低粘度の化合物が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記化合
物よりも低粘度であるSc*液晶組成物の成分として用
いる液晶化合物について鋭意検討を行った結果、従来と
は構造の異なった新規な液晶化合物を見出し本発明に到
達した。すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0005】
【化2】
【0006】〔式中、R1は炭素数1〜12のアルキル
基または水素原子を表し、Aは1〜2個のフッ素原子で
置換された1,4-フェニレン基を表し、nは1〜12
の整数を表し、R2は炭素数4〜12のアルキル基を表
す〕で示される液晶化合物;並びにこの液晶化合物を少
なくとも一種含有することを特徴とする液晶組成物であ
る。
【0007】一般式(1)中、R1で表される炭素数1
〜12のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、
n−ドデシル基などが挙げられ、これらのうち好ましい
ものは、水素原子および炭素数1〜10のアルキル基で
ある。
【0008】nは好ましくは、1〜10の整数である。
【0009】R2で表される炭素数4〜12のアルキル
基の具体例としては、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基 、n−オクチル基、
n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−
ドデシル基などが挙げられ、これらのうち好ましいもの
は、炭素数6〜10のアルキル基である。本発明の液晶
化合物の具体例としては、表1〜表2に示すような基を
有する化合物が挙げられる。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】表1〜表2中、各記号はそれぞれ以下の基
を表す。 PRO;n-C37- BUT;n-C49- HE
P;n-C715- OCT;n-C817- NON;n-C919- DE
C;n-C1021- PEN;n-C511-
【0013】本発明の化合物は、例えば次に示す工程を
経て合成できる〔下記式中R1 、nおよびR2 は一般式
(1)の場合と同一である〕。
【0014】
【化3】
【0015】すなわち、一般式(2)で示されるブロム
体を、水酸化ナトリウムの存在下、一般式(3)で示さ
れるトラン誘導体と反応させることにより、本発明の化
合物である一般式(1)の化合物を得ることができる。
【0016】あるいは次の工程を経ても合成できる。
【0017】
【化4】
【0018】すなわち、一般式(4)で示されるアルコ
ールを、ジエチルアゾジカルボキシレートとトリフェニ
ルホスフィンの存在下、一般式(3)の化合物と反応さ
せることにより、本発明の化合物である一般式(1)の
化合物を得ることができる。
【0019】一般式(4)で示されるアルコールは、あ
るものは市販されており、またあるものは対応するアル
デヒドを水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアル
ミニウムあるいは水素化ジイソブチルアルミニウム等を
用いて還元することにより得ることができる。
【0020】またR2が水素原子の場合、次の工程を経
ても合成できる。
【0021】
【化5】
【0022】すなわち、一般式(5)で示されるジブロ
ム体を、水酸化ナトリウムの存在下、一般式(3)の化
合物と反応させることにより得た一般式(6)の化合物
にカリウム-t-ブトキシドを作用させることにより、本
発明の化合物である一般式(1’)の化合物を得ること
ができる。
【0023】一般式(3)で示される化合物は、例えば
以下の工程を経て合成できる〔下記式中R2は一般式
(1)の場合と同一である〕。
【0024】
【化6】
【0025】すなわち、4-ブロモフェノ−ルと塩化ア
セチルを反応させて得た4-アセトキシブロモベンゼン
と一般式(7)で表される化合物をパラジウム触媒の存
在下反応させることにより一般式(8)の化合物を得る
ことができる。一般式(8)の化合物をアルカリで加水
分解することにより本発明の化合物の原料である一般式
(3)の化合物を得ることができる。
【0026】一般式(7)で示される化合物は、一置換
体は文献記載の方法(例えば特開平1-301638号
公報)により得ることができる。またAが二置換体の場
合、例えば以下の工程を経て合成できる〔下記式中R2
は一般式(1)の場合と同一である〕。
【0027】
【化7】
【0028】すなわち、2,3-ジフルオロフェノ−ル
をヨウ化ナトリウムと次亜塩素酸ナトリウムを用いてヨ
ウ素化することにより2,3-ジフルオロ-4-ヨ−ドフ
ェノ−ルを得ることができる。2,3-ジフルオロ-4-
ヨ−ドフェノ−ルとハロゲン化アルキルを反応させて得
た4-アルキルオキシ-2,3-ジフルオロ-ヨ−ドベンゼ
ンと3-メチル-1-ブチン-3-オ−ルをパラジウム触媒
の存在下反応させることにより一般式(9)の化合物を
得ることができる。一般式(9)の化合物をアルカリで
加水分解することにより本発明の化合物の原料である一
般式(7a)の化合物を得ることができる。
【0029】一般に、液晶化合物は2種以上の多成分か
らなる液晶組成物の成分として用いられ、本発明の液晶
化合物も液晶組成物の成分として利用することができ
る。本発明の液晶組成物は、複数の化合物の混合物から
なり、本発明の液晶化合物を少なくとも1種含有するも
のである。本発明の液晶組成物としては、例えば、Sc
相を示す液晶組成物〔1〕およびSc*相を示す液晶組
成物〔2〕が挙げられるが、好ましくはSc*相を示す
液晶組成物である。
【0030】本発明の液晶組成物〔1〕には、本発明の
液晶化合物を少なくとも1種必須成分とし、任意成分と
して他のSc相を示す液晶化合物(2-4’-アルキルオ
キシフェニル-5-アルキルピリミジン、2-4’-アルキ
ルフェニル-5-アルキルオキシピリミジン、2-4’-ア
ルキルオキシオキシフェニル-5-アルキルオキシピリミ
ジン、2-p-アルキルオキシカルボニルフェニル-5-ア
ルキルピリミジン、2-4’-アルキルオキシ-3’-フル
オロフェニル-5-アルキルピリミジン、2-4’-アルキ
ルオキシ-2’,3’-ジフルオロフェニル-5-アルキル
ピリミジン、2-4’- アルキルオキシフェニル-5-ア
ルキルピリジン、2-4’-アルキルオキシ-3’-フルオ
ロフェニル-5-アルキルピリジン等)、Sc相を示さな
いスメクチック液晶化合物およびネマチック相を示す液
晶化合物から選ばれる化合物を含んだ混合物である。本
発明の液晶組成物〔1〕中、本発明の液晶化合物1種以
上の含有量は通常5〜90重量%である。
【0031】本発明の液晶組成物〔2〕には、本発明の
液晶化合物を少なくとも1種、およびSc*相を示す液
晶化合物(光学活性4-アルキルオキシ-4’-ビフェニ
ルカルボン酸-p’-(2-メチルブチルオキシカルボニ
ル)フェニルエステル、光学活性4-n-アルキルオキシ
-4’-ビフェニルカルボン酸-2-メチルブチルエステ
ル、光学活性4-アルキルオキシフェニル-4’-(4-メ
チルヘキシルオキシ)ベンゾエート、光学活性4-アル
ケニルオキシフェニル-4’-(4-メチルヘキシルオキ
シ)ベンゾエート、特開昭63-233932号公報記
載のナフタレン系化合物、特開昭63-233932号
公報記載のナフタレン系化合物にアルケニル基を導入し
た化合物等)および/またはキラルな化合物(特開昭6
3−99032号公報、特開昭63−190843号公
報、特開平2−138274号公報、特開平2−256
673号公報、特開平2−262579号公報、特開平
2−286673号公報、特開平3−27374号公報
等に記載の化合物)を必須成分とし、任意成分として本
発明の液晶組成物〔1〕、他のSc相を示す前記の液晶
化合物、Sc相を示さないスメクチック液晶化合物、ネ
マチック相を示す液晶化合物および2色性色素(アント
ラキノン系色素、アゾ系色素等)から選ばれる化合物を
含んだ混合物である。
【0032】本発明の液晶組成物〔2〕中、本発明の液
晶化合物1種以上の含有量は通常5〜90重量%であ
り、好ましくは10〜70重量%である。
【0033】強誘電性を示すSc*液晶組成物は、電圧
印加により光スイッチング現象を起こし、これを利用し
た応答の速い液晶表示素子を作製できる〔例えば、特開
昭56−107216号公報、特開昭59−11874
4号公報、エヌ.エー.クラーク(N.A.Clar
k)、エス.ティー.ラガウォール(S.T.Lage
rwall);アプライド フィジックス レター(A
pplied Physics Letter)36
899(1980)など〕。
【0034】Sc*相を示す本発明の液晶組成物〔2〕
をセル間隔0.5〜10μm、好ましくは0.5〜3μ
mの液晶セルに真空封入し、両側偏光子を設置すること
により光スイッチング素子(液晶表示素子)とすること
ができる。上記の液晶セルは、透明電極を設けた基板の
表面を配向処理した後、2枚の基板間にスペーサーを介
在させ、貼り合わせることによって作製することができ
る。基板としては、特に制限はなく、In23、SnO
2、In23−SnO2などを設けたガラス、ポリエステ
ルフィルムなどの基板、薄膜トランジスター、ダイオー
ドを形成した基板などが挙げられる。また、上記スペー
サーとしては、アルミナビーズ、ガラスファイバー、ポ
リイミドフィルムなどが挙げられる。配向処理方法とし
ては、通常の配向処理、例えば、ポリイミド膜のラビン
グ処理、SiO斜め蒸着などが適用できる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する
が、本発明はこれに限定されない。なお、化合物の構造
は、NMR(核磁気共鳴スペクトル分析)、MS(質量
分析)および元素分析により確認した。 実施例 1 表1中No.1の化合物の製造 4-ブロモフェノ−ル17.3g、ピリジン16.0gを溶かし
た乾燥ジエチルエ−テル150mlの溶液に10℃以下で塩化
アセチル10.0gを滴下した。滴下終了後、2時間加熱還
流した。氷水の中へ投入後、エ−テル層を1N塩酸水によ
る洗浄、水洗を経てからエ−テルを除去することにより
固体の4-アセトキシブロモベンゼン18.2gを得た。 で得た4-アセトキシブロモベンゼン9.2g(42.9mmo
l)、p-n-オクチルオキシ-m-フルオロフェニルアセ
チレン10.6g(42.9mmol)をトリエチルアミン200ml中、
触媒にジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム
(II)152mg(0.2mmol)、ヨウ化銅(I)38mg(0.2mmo
l)、トリフェニルホスフィン304mg(1.1mmol)を用い
て窒素雰囲気下、8時間加熱還流した。反応終了後、ト
リエチルアミンを除去し、ヘキサンで抽出した。ヘキサ
ン層を1N塩酸水による洗浄、水洗を経てからヘキサンを
除去することにより固体の4-n-オクチルオキシ-3-フ
ルオロ-4’-アセトキシトラン14.9g(39.0mmol)を得
た。 で得た4-n-オクチルオキシ-3-フルオロ-4’-ア
セトキシトラン14.9g(39.0mmol)をエタノ−ル200ml、
水酸化ナトリウム3.1g(78.0mmol)を溶かした水溶液10
mlを加え、2時間加熱還流した。室温に冷却後、エタノ
−ルを除去し1N塩酸水を加えた。析出した沈澱を濾取し
ヘキサンから再結晶することにより4-n-オクチルオキ
シ-3-フルオロ-4’-ヒドロキシトラン11.3g(33.2mmo
l)を得た。 で得た4-n-オクチルオキシ-3-フルオロ-4’-ヒ
ドロキシトラン2.0g(5.9mmol)、9-デセン-1-オ−ル
1.1g(7.1mmol)、トリフェニルホスフィン1.8g(7.1mmo
l)を乾燥テトラヒドロフラン30mlに溶かし、これに1
0℃以下でジエチルアゾジカルボキシレート1.2g(7.1m
mol)を加え、室温で一晩攪拌した。テトラヒドロフラ
ンを留去後、ヘキサンで抽出した。ヘキサンを留去し、
得られた固体をシリカゲルカラムで精製し、エタノ−ル
から3回再結晶することより、本発明の化合物である表
1中No.1の化合物1.6gを得た。1 H-NMR (ppm) 0.88(t,3H) 1.22〜1.50(m,20H) 1.72〜
1.86(m,4H)2.04(dd,2H) 3.95(t,2H) 4.03(t,2H) 4.90〜
5.03(m,2H) 5.74〜5.88(m,1H) 6.81〜6.92(m,3H)7.18〜
7.27(m,2H) 7.42(d,2H)19 F-NMR (ppm) -58.74(t,1F) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:80.34 C:80.51 H:9.00 H:8.94 F:3.97 F:4.12
【0036】実施例 2 表1中No.3の化合物の製造 実施例1のにおいて9-デセン-1-オ−ルに代え
て、trans-2-デセノ−ルを同じモル比で用いた以外は
実施例1のと同様の操作を行うことにより、本発明の
化合物である表1中No.3の化合物1.5gを得た。1 H-NMR (ppm) 0.84〜0.92(m,6H) 1.22〜1.50(m,20H)
1.75〜1.85(m,2H) 2.07(dd,2H) 4.03(t,2H) 4.48(d,2H)
5.61〜5.72(m,1H) 5.80〜5.89(m,1H) 6.84〜6.90(m,3
H)7.20〜7.24(m,2H) 7.42(d,2H)19 F-NMR (ppm) -58.71(t,1F) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:80.34 C:80.23 H:9.00 H:9.15 F:3.97 F:4.03
【0037】実施例 3 表1中No.17の化合物の製造 実施例1の〜において、p-n-オクチルオキシ-
m-フルオロフェニルアセチレンに代えて、p-n-デシ
ルオキシ-m-フルオロフェニルアセチレンを同じモル比
で用いた以外は実施例1の〜と同様の操作を行うこ
とにより、4-n-デシルオキシ-3-フルオロ-4’-ヒド
ロキシトランを得た。 実施例1のにおいて9-デセン-1-オ−ルに代え
て、cis-3-ノネン-1-オ−ルを、4-n-オクチルオキ
シ-3-フルオロ-4’-ヒドロキシトランに代えて、4-
n-デシルオキシ-3-フルオロ-4’-ヒドロキシトラン
を同じモル比で用いた以外は実施例1のと同様の操作
を行うことにより、本発明の化合物である表1中No.
17の化合物1.4gを得た。
1 H-NMR (ppm) 0.84〜0.92(m,6H) 1.22〜1.50(m,20H)
1.76〜1.86(m,2H)2.02〜2.11(m,2H) 2.52(dd,2H) 3.95
(t,2H) 4.02(t,2H)5.40〜5.59(m,2H) 6.82〜6.90(m,3H)
7.20〜7.25(m,2H)7.42(d,2H)19 F-NMR (ppm) -58.50(t,1F) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:80.49 C:80.51 H:9.15 H:9.08 F:3.86 F:3.91
【0038】実施例 4 表2中No.18の化合物の製造 2,3-ジフルオロフェノ−ル70.0g、ヨウ化ナトリウ
ム80.7gおよび水酸化ナトリウム21.5gをメタノ−ル1400
mlに溶かし、0℃まで冷却した後、4%次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液1000mlを滴下した。滴下終了後、0℃〜5℃で
3時間攪拌した。反応混合物に、チオ硫酸ナトリウムを
加え過剰のヨウ素を還元した後、塩酸で中和し、エ−テ
ルで抽出、水洗した。エ−テルを除去した後、得られた
固体をヘキサンで2回再結晶することにより、白色固体
の2,3-ジフルオロ-4-ヨ−ドフェノ−ル96.0gを得
た。 2,3-ジフルオロ-4-ヨ−ドフェノ−ル10.0g(39mm
ol)、水酸化ナトリウム1.9g(47mmol)を溶かした水溶
液20mlをジメチルスルホキシド100mlの中へ加え溶液が
均一になるまで攪拌した。ついでn-オクチルブロマイ
ド7.5g(39mmol)を加え室温で3間日攪拌した。反応終
了後、氷水の中へ投入した。ヘキサンで抽出し水洗した
後、ヘキサンを除去することにより液体の4-n-オクチ
ルオキシ-2,3-ジフルオロ-ヨ−ドベンゼン13.6g(37
mmol)を得た。 で得た4-n-オクチルオキシ-2,3-ジフルオロ-
ヨ−ドベンゼン13.6g(37mmol)と3-メチル-1-ブチン
-3-オ−ル3.7g(44mmol)をトリエチルアミン150ml
中、触媒にジクロロビストリフェニルホスフィンパラジ
ウム(II)78mg(0.11mmol)とヨウ化銅(I)20mg
(0.11mmol)を用いて窒素雰囲気下、室温で8時間反応
させた。反応終了後、トリエチルアミンを除去しヘキサ
ンで抽出した。ヘキサン層を1N塩酸水による洗浄、水洗
を経てから、ヘキサンを除去した。得られた固体を乾燥
トルエン500mlに溶かし、粉末の水酸化ナトリウム3.0g
(75mmol)を加え1時間加熱還流した。室温に冷却後、
トルエン層を水洗してから溶媒を除去することにより、
液体の4-n-オクチルオキシ-2,3-ジフルオロフェニ
ルアセチレン5.9g(22mmol)を得た。 実施例1の〜においてp-n-オクチルオキシ-m-
フルオロフェニルアセチレンに代えて、4-n-オクチル
オキシ-2,3-ジフルオロフェニルアセチレンを同じモ
ル比で用いた以外は、実施例1の〜と同様の操作を
繰り返すことにより4-n-オクチルオキシ-2,3-ジフ
ルオロ-4’ヒドロキシトランを得た。 実施例1のにおいて、4-n-オクチルオキシ-3-フ
ルオロ-4’-ヒドロキシトランに代えて、4-n-オクチ
ルオキシ-2,3-ジフルオロ-4’ヒドロキシトランを
同じモル比で用いた以外は実施例1のと同じ操作を繰
り返すことにより本発明の化合物である表2中No.1
8の化合物1.5gを得た。1 H-NMR (ppm) 0.88(t,3H) 1.22〜1.50(m,20H) 1.72〜
1.85(m,4H)2.05(dd,2H) 3.95(t,2H) 4.02(m,2H) 4.91〜
5.02(m,2H) 5.74〜5.88(m,1H) 6.68(dt,1H) 6.85(d,2H)
7.13(dt,2H) 7.44(d,2H)19 F-NMR (ppm) -58.36(dd,1F) -83.01(dd,1F) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:77.38 C:77.44 H:8.52 H:8.39 F:7.65 F:7.55
【0039】実施例 5 表2中No.20の化合物の製造 実施例4のにおいて9-デセン-1-オ−ルに代え
て、trans-2-デセノ−ルを同じモル比で用いた以外は
実施例4のと同様の操作を行うことにより、本発明の
化合物である表2中No.20の化合物1.5gを得た。1 H-NMR (ppm) 0.83〜0.92(m,6H) 1.22〜1.51(m,20H)
1.72〜1.84(m,2H) 2.06(dd,2H) 4.05(t,2H) 4.46(d,2H)
5.62〜5.74(m,1H) 5.80〜5.90(m,1H) 6.67(dt,3H)6.84
(d,2H) 7.14(dt,1H) 7.43(d,2H)19 F-NMR (ppm) -58.34(dd,1F) -83.00(dd,1F) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:77.38 C:77.33 H:8.52 H:8.57 F:7.65 F:7.61
【0040】実施例 6 表2中No.34の化合物の製造
【0041】実施例4の〜において、n-オクチ
ルブロマイドに代えて、n-デシルブロマイドを同じモ
ル比で用いた以外は、実施例4の〜と同じ操作を繰
り返すことにより、4-n-デシルオキシ-2,3-ジフル
オロ-4’ヒドロキシトランを得た。 実施例4のにおいて9-デセン-1-オ−ルに代え
て、cis-3-ノネン-1-オ−ルを、4-n-オクチルオキ
シ-2,3-ジフルオロ-4’-ヒドロキシトランに代え
て、4-n-デシルオキシ-2,3-ジフルオロ-4’-ヒド
ロキシトランを同じモル比で用いた以外は実施例4の
と同様の操作を行うことにより、本発明の化合物である
表2中No.34の化合物1.2gを得た。1 H-NMR (ppm) 0.85〜0.92(m,6H) 1.22〜1.50(m,20H)
1.77〜1.87(m,2H)2.02〜2.10(m,2H) 2.53(dd,2H) 3.95
(t,2H) 4.04(t,2H)5.39〜5.59(m,2H) 6.68(dt,1H) 6.86
(d,2H) 7.14(dt,1H)7.45(d,2H)19 F-NMR (ppm) -58.15(dd,1F) -82.79(dd,1F) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:77.65 C:77.51 H:8.63 H:8.82 F:7.45 F:7.33
【0042】実施例1〜実施例6で得られた化合物の相
転移温度を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】表3中各記号は、それぞれ以下の意味を表
す。 Cry;結晶相 S1 ;未同定スメクチック相 SC ;スメクチックC相 Nem;ネマチック相 Iso;等方性液体相 ・ ;相が存在する − ;相が存在しない () ;モノトロピック相を表す
【0045】実施例 7〜9、比較例 1 下記化8〜化13で示されるピリミジン系化合物および
光学活性化合物を表4に示す割合で混合して、組成物
(A)を調製した。この組成物に本発明の化合物(化合
物No.1、3および17)を10重量%加えて、本発
明の液晶組成物を得た。また、組成物(A)に下記化1
4で示される液晶化合物を10重量%加えて比較例1と
した。
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
【表4】
【0054】化13中、C*は不斉炭素原子を表す。次
に、透明電極付のガラス基板に配向処理剤としてポリイ
ミドを塗布し、表面をラビングした後、スペーサーを介
在させ、ラビング方向が反平行となるように貼合わせ、
セル厚2μmのセルを作成した。このセルに本発明の液
晶組成物を注入して液晶セルを作成し、2枚の直交する
偏光子の間に設置し、25℃において、±10V/μm
の電圧(E)を印加して、応答速度(τ)を測定した。
この結果を表5に示した。
【0055】
【表5】
【0056】実施例 10〜12、比較例 2 前記組成物(A)に本発明の化合物(化合物No.1
8、20および34)を10重量%加えて、本発明の液
晶組成物を得た。また、組成物(A)に下記化15で示
される液晶化合物を10重量%加えて比較例2とした。
前記と同様にして応答速度を測定し、その結果を表6に
示した。
【0057】
【化15】
【0058】
【表6】
【0059】なお、セル厚、温度、印加電圧が等しいと
き、応答速度と粘度との間には比例関係があり、応答速
度が短い組成物ほど低粘度である。
【0060】
【発明の効果】本発明の液晶化合物はSc相を示し、低
粘度であるため、Sc*液晶組成物の成分として用いる
ことにより、その粘度を低下させ、高速応答を可能にす
ることができる。従って、本発明の化合物および組成物
は、液晶表示素子に用いる液晶材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 達朗 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は炭素数1〜12のアルキル基または水素
    原子を表し、Aは1〜2個のフッ素原子で置換された
    1,4-フェニレン基を表し、nは1〜12の整数を表
    し、R2は炭素数4〜12のアルキル基を表す〕で示さ
    れる液晶化合物。
  2. 【請求項2】 複数の化合物の混合物からなり、請求項
    1記載の液晶化合物を少なくとも一種含有することを特
    徴とする液晶組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10236994A (ja) * 1997-02-25 1998-09-08 Chisso Corp 誘電率異方性値が負の液晶性化合物、この液晶性化合物を含有する液晶組成物、及びこの液晶組成物を用いた液晶表示素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10236994A (ja) * 1997-02-25 1998-09-08 Chisso Corp 誘電率異方性値が負の液晶性化合物、この液晶性化合物を含有する液晶組成物、及びこの液晶組成物を用いた液晶表示素子
EP0982387A1 (en) * 1997-02-25 2000-03-01 Chisso Corporation Liquid crystal compound having negative dielectric anisotropy, liquid crystal composition containing said liquid crystal compound and liquid crystal display device using said composition

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