JPH08505801A - 超音波手術器具用クランプ凝固／切断システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 超音波手術器機は、電気信号をブレード（２０）の長手方向振動に変換するための、持ち手に接続された変換器を持つ持ち手（１４）を有する超音波手術器具（１０）と、着脱可能に持ち手に接続され、振動しているブレードに対しての組織の締め付けを可能にし、組織の凝固および切断を向上させる付属部品（１２）を含む。はさみ状のグリップ（２６）は超音波で振動しているブレード（２０）の１つの側面に沿って軸回転をするクランプ顎部を作動し、振動の長手方向に垂直な方向にブレードに対して組織を圧迫し偏向させる。クランプ顎部およびブレードは互いに対して回転可能で、選択されたブレード縁と、締め付けながら切断および凝固のためのクランプ顎部とを並べ、または選択されたブレード縁を、締め付けを行わないで切断および凝固を行うためのクランプ顎部から周方向に間隔をおく。

Description

【発明の詳細な説明】超音波手術器具用クランプ凝固／切断システム 技術分野 本発明は、組織を切断し、凝固し、固定し、そして平坦切開するための超音波 手術器具に関し、より詳しくは、切断および凝固を向上させるために超音波によ り振動しているブレードに向けて、組織を押しつけるまたは偏向（bias）させる ためのクランプを有する超音波手術器具に関する。本器具は、ある実施態様にお いては、特に内視鏡（腹腔鏡）を用いた手術に適用されるが、その他の外科的適 応方法も有している。 背景技術 組織を切断および凝固するための超音波振動手術器具は、これまで多くの刊行 物に記載されているが、たとえば、米国特許第2,714,890号を参照されたい。こ れらの超音波的に作動される器具の利点としては、切断速度が上がること、止血 と切断が同時に行えること、電気的な事故や煙が起こらないこと、そして焼痴や その他の物質がブレードに堆積しにくいことが挙げられる。我々の知る限りでは 、１つの例外を除いて、従来の超音波手術装置は、手術者が、超音波振動してい るブレードを十分な圧力で組織に直接押しつけ、超音波エネルギーをその組織に 効果的に連絡させる必要がある。このような装置の一例が、本願と同じ譲受人の 、1991年３月15日出願の米国特許出願第07/670,186号および1992年２月３日出願 の第07/828,697号に記載および図示されている。いずれの出願に おいても、開示されている超音波手術装置は、切断および凝固を行うのに超音波 振動手術用ブレードを用いている。これらの開示においては、超音波手術器具は 内視鏡の使用に際して採用され、いずれの場合においても、超音波力発生素子を 収納する把持部と、手術用ブレードを装着するためのブレード連結部と、動力源 からブレード結合延長部を通ってブレード連結部とブレードとに超音波エネルギ ーを伝達するために、把持部とブレード連結部とを連結している、ブレード結合 延長部、つまり、固体シャフトとを用いている。ブレード結合延長部は伸縮チュ ーブ内に配置され、動力源によって発生される超音波エネルギーの振動数の１／ ２波長の整数倍の長さで設けられる。動力源からブレードに伝達される超音波エ ネルギーの散逸や減衰を防ぐために、ブレード結合延長部上の軸上超音波活性が 最低の地点または節点に絶縁基部を設けている。これら２つの出願の開示内容は 、本明細書に参考のために援用される。 これら２つの出願に開示されたような器具は非常に優れたものであることがわ かってはいるが、一方で、その他の超音波手術器具の使用法と同様に、その使用 法には制限がある。たとえば、上記２つの出願のものも含めて従来の超音波手術 装置は、組織が軟弱でしっかり支持されていない場合には、ブレードから組織へ の圧力をかけるための性能が制限される。超音波エネルギーを組織に効果的に連 絡するには、実質的な圧力が必要である。このように組織を固定することができ な いため、超音波エネルギーを付与しながら組織表面を十分に接合することができ なくなり、そのため所望のような止血および組織接合が得られない。 このような欠点は、組織を超音波ブレードに押しつけるクランプ装置を用いる ことによって解決し得る。超音波手術装置に有用であると開示されているクラン プ装置は、Balamuthへの米国特許第3,636,943号および3,862,630号に記載されて いる。しかし、一般的に、これらの特許に開示されているBalamuthの装置は十分 な早さでの凝固や切断ができず、そして、ブレードに至る経路がクランプによっ てブロックされるのでクランプを用いない切断／凝固には使用できない、切断と 凝固との比率を変えるためにはブレードを取り替えなければならない、つまり、 一時に１つのブレード縁しか使えない、また、先端部が大きいため固定および平 坦切開のための器具としての有用性が制限されるなどの点で融通性に欠けるもの である。 発明の開示 従って、本発明は、組織、特にしっかりと支持されていない、およびまったく 支持されていない組織の切断／凝固のための、新規で改良された超音波作動手術 器具を提供するものであり、組織に対して、振動方向に垂直な方向への加圧力ま たは偏向圧力を付与するクランプと共に、超音波作動ブレードを用いて、ブレー ドの動きをあまり減衰させずに、より迅速な組織の凝固と切断を実現する。さら に、本発明は、その 実施態様の１つにおいて、標準的な超音波手術器具のためのクランプ凝固用付属 部品として、上記の特徴を提供するものであり、該器具は特に遠視鏡を用いた手 術に採用し得る。標準的超音波手術器具は、本質的に、55,500Hzの電気駆動正弦 波形を発生する動力源と、好ましくは、そのような電気信号を、ブレード部品に 連絡するための機構的垂直振動に変換するための圧電セラミックトランスデュー サとを収納する、把持部を含有する。クランプ凝固用付属部品は、クランプ部品 と共に用いるためのこの標準的超音波ユニットを採用し、それによって、組織、 特にしっかりと支持されていない組織をクランプ顎部とブレードとの間に挟み込 んで組織を切断し凝固し得る。 上記を実現するために、１つの実施態様においては、超音波発生器と、把持部 をクランプ凝固用付属部品に連結させるためのノーズコーンまたはアダプターと 、ブレード延長部、およびブレードを有していて、ブレード延長部の一端に連結 されるブレード連結部からなる伸縮ブレード部品とを内蔵した把持部が提供され る。ノーズコーンは持ち手分の一方の端にねじ留められ、ブレード部品は、たと えば、本願と同じ譲受人の米国特許第5,059,210号および5,057,199号に記載およ び図示されているような種類のブレードレンチによって把持部にねじ込まれる。 クランプ凝固用付属部品はクランプ部品を含有し、このクランプ部品は、クラン プ作動装置つまりはさみ状のグリップによって対向端に設けられたチューブの一 端に軸回転するように設けられたクランプ顎部と、器具の使用時にはクランプ付 属部品が把持部に対して垂直または回転運動をしないように、かつ、ブレード縁 または多重縁ブレードの選択されたブレード縁を動作位置に向けるためにクラン プ部品に対して把持部とブレードとを選択的に回転させるように、クランプ部品 を把持部に着脱可能に接続するためのクランプ部品基部とからなる。後述するよ うに、ブレード縁の動作位置は、組織を挟み込んだり切断したりしたい場合には クランプ顎部に正対し得、あるいは、クランプ顎部に対してその他の角度位置ま たは回転方向、たとえば、クランプ顎部に対して180°の方向を向き得る。クラ ンプ部品基部は、ロックレバーおよびパッドを有し、このロックレバーは、クラ ンプ凝固用部品と把持部とを互いに固定および解放する位置の間で軸回転可能に 備えられている。クランプ作動装置のはさみ状グリップは、親指側とその他の指 側との別個のグリップからなり、その一方、つまり親指グリップは、クランプ顎 部をブレードに対してクランプ開位置とクランプ閉位置との間で軸回転させるた め、チューブを通って延びているクランプ顎部作動ロッドに連結されている。従 って、このはさみ状グリップを閉めることによって、クランプ顎部はクランプ閉 位置へと軸回転してブレードとかみ合う。このグリップを反対方向に動かす、つ まり、親指グリップをその他の指グリップから離すことによって、クランプ顎部 は正方向に軸回転してブレードから離れてクランプ開位置へと動く。 さらに、クランプ部品はクランプ部品基部と把持部に対して回転可能であり、 回転してブレード縁を動作位置、たとえば、クランプ顎部の対向位置またはその 他に向ける。ブレードのクランプ顎部に対する適切な回転方向位置を使用者に知 らせるために、またその位置にブレードを固定するために、移動止めが設けられ ている。 クランプ凝固付属部品を把持部に連結させるために、ノーズコーンまたはアダ プターが把持部分の一端にねじ切られている。ブレード部品の一端、具体的には ブレード延長部の一端をノーズコーンに差し込み、把持部の一端にねじ留めて、 超音波エネルギーが把持部分内の動力素子からブレード延長部に沿ってその対向 端にあるブレードにまで伝達されるようになっている。クランプ部品基部のロッ クレバーを解放位置におくと、クランプ凝固付属部品はその近位端でブレード部 品を受け、つまり、ブレード部品はその内部に受けられてクランプ部品基部およ びチューブを含むクランプ部品を通って延びることになる。チューブの遠位端部 にはピンが受けられ、ブレード連結部の平坦で角に丸みのある部分に組合わさっ て、ブレードとクランプ顎部とが互いに長手方向にかつ回転可能に並ぶことにな る。ブレードは把持部にねじ式結合部によって取り付けられ、ブレードはデザイ ンによって異なる長さを有するため、クランプ部品が長手方向にかつ回転可能に 把持部に対して配置されることは、あらゆる回転方向および長手方向の変化に対 応するために必要なことである。たとえば、 クランプ顎部の側面に対向するブレード縁の１つがクランプ部品チューブの一端 にくるように配置されると、ロックレバーが閉じて把持部分とクランプ凝固付属 部品を互いに締め付けて、これらの部品が長手方向および回転方向に動くことが できなくなる。 クランプ部品とクランプ部品基部とは、互いの軸方向の動きに対しては互いに 固定されているが、選択された回転位置の間では互いに回転可能である。従って 、これらの部品を互いに回転すると、ブレード縁または多重縁ブレードの選択さ れたブレード縁は、クランプ顎部に対して、選択された動作止め位置、つまり、 クランプ顎部に対向した位置または回転して直線上には並ばない位置、たとえば 、クランプ顎部から周方向に１８０°離れた位置に回転し得る。 本発明の他の局面によると、ブレードは縁を１つまたは多数有することができ る。１つの実施態様では、狭い縁と、その狭い縁から周方向に離れた広い縁とを 有するブレードが提供される。ブレードとクランプとは、長手方向の軸について 互いに回転して、ブレード縁の一方を動作位置、たとえば、クランプ顎部の対向 位置またはそこから周方向に離れた位置に置くことができる。クランプ顎部を用 いるか否かにかかわらず、異なる縁は異なる機能を果たし、たとえば、切断およ び凝固される組織に応じて、切断および凝固作用の比率の多少が決まる。組織を 挟み込む時には、選択されたブレード縁をクランプ顎部の対向位置に回転させ、 クランプ顎部を軸回 転させて、十分に挟み込めるような状態でブレード縁に組織を押しつける。ある いは、挟み込むことなく組織を切断および凝固する目的で、選択されたブレード 縁を、クランプ顎部に対して回転方向に並ばない動作位置にまで回転し得る。こ のような選択を行うことによって、外科医が、ブレードや器具全体を交換するこ となく、異なるブレード縁を選ぶことによって、異なる組織効果をあげることが でき、たとえば、表面が広いブレードは切断より凝固に効果的であり、表面の狭 いブレードは切断速度は速いが凝固も行う。表面が広く角に丸みを帯びたブレー ドは、組織が挟み込まれている時には圧力を集中することができ、従って、実質 的なエネルギーが接触部分の中央に伝わるが、その部分の縁部にもエネルギーは 伝わる。角に丸みをつけることによって、凝固部分の境界に尖った縁がくること がなくなる。従って、凝固を行っている途中に、誤って切断を行ってしまうこと が防げる。 薄い組織を切断する時には、クランプ顎部とブレード縁とが平行であることが 重要である。広い縁と狭い縁とを有する多重縁ブレードを用いてこれを行うため 、ブレードの回転中心点から狭い縁までの距離が広い縁までの距離より大きいと いう点が、本発明の特徴である。また、クランプ顎部表面の長さに沿って溝が形 成されており、これがブレードの狭い縁と合わさり、この溝が切断作用を補助す るため、癒着などの薄い組織構造を高い信頼性で完全に切断し得る。このような 構造により、クランプ顎部が軸回転するという事実にもかか わらず、顎部のパッド表面が使用されているいずれかのブレード表面に平行とな り得る。従って、クランプ顎部の回転は、狭いブレード縁が選択されている時に は、クランプ顎部表面の溝の底によって止められ、広いブレード縁が選択されて いる時には、クランプ顎部表面の刻み目の先端部によって止められる。このよう に異なる面上で止められるため、クランプ顎部が閉じた位置では、ブレードの回 転中心とそれぞれのブレード縁との間の半径距離を異ならせないかぎり、２つの ブレード縁が両方ともパッドに平行にはなり得ない。 本発明の装置は様々な方法で使用し得る。たとえば、挟み込んで、凝固し切断 するためには、クランプ顎部を開けて、所望のブレード縁をクランプ顎部の対向 位置に回転させる。そして、器具を前進させて組織をクランプとブレードとの間 に入れ、グリップを操作して、たとえばクランプ顎部をブレード縁方向に軸回転 するなどして、クランプ顎部を閉じる。超音波力を加えると、ブレードの振動が 組織に連結し、組織の凝固と切断が行える。組織を偏向させるまたは挟み込む力 は、振動の長手方向に対して垂直な方向であることが重要である。また、この装 置は、超音波エネルギーを付与することなく、組織を固定するのにも用い得る。 さらに、この装置は組織を挟み込まずに凝固／切断するのにも用い得る。つまり 、クランプ顎部を開けたままで、所望のブレード縁をクランプ顎部に遮られない 位置まで、たとえばクランプ顎部と違う方向に向く位置まで回転させ得る。ブレ ードの側面または末端 が組織に接触するように器具を前進させた時に、超音波力を付与し得、組織とブ レードとを超音波的に連結して、凝固と切断を行う。さらにまた、平坦切開も行 い得る。クランプ顎部を閉じたままで、クランプ顎部とブレード先とを２つの組 織塊または面の間に挿入し得る。クランプ顎部を開くことによって、その力が、 組織塊の間の結合を裂くことによって組織塊を分離させる。 一般に、本発明の超音波手術器具は、組織をブレードに押しつけまたは偏向さ せて、超音波力の組織への連結を向上させ、これによって切断および凝固作用を 高めている。そのため、しっかり支持されていないまたはほとんど支持されてい ない組織、たとえば、わずかな圧力がかけられただけで動く組織を、切断および 凝固することができる。振動方向に平行ではなく振動方向に対して垂直方向に組 織を押しつけるまたは偏向させる、クランプ表面を設けることによって、より小 さな力でより速い凝固と切断が行える。挟み込む圧力または偏向させる力が、ブ レードの振動方向に垂直であると、切開作用も高められ、ブレードの動きまたは 振動の減衰が少なくなる。さらに、はさみ状の顎部または軸回転するクランプ顎 部によって、クランプを用いたまたは用いない切断／凝固に加えて、組織の固定 および平坦切開にも器具を用いることができる。このように融通性が高いことに よって、従来の器具を交換する必要性がさけられるため、手術行程を迅速にする ことができる。特に、切断および凝固のための挟み込む作用、 またはクランプを用いないでの切断作用が、ブレードやブレードの位置を変える ことなく用い得るという点に留意されたい。従って、少なくとも１つのブレード の動作縁全体を露出して、クランプを用いずに組織に直接用い得る。その他のブ レード縁を、たとえばクランプの対向位置その他の動作位置にまで回転させるこ とができるため、器具のノブを回転するだけで、ブレードまたは器具全体を交換 することなく、外科医は異なる組織効果をあげることができる。さらに、クラン プ付属部品は、手入れや交換のために、簡単に把持部から取り外すことができる 。 本発明による好適な実施態様において、超音波手術器機は、ハウジング、ハウ ジングに収納され超音波エネルギーを発生させる動力素子、ハウジングに収納さ れ動力素子に連結され、そこからの超音波エネルギーを受けおよびブレード縁に 平行な長手方向の振動を受けるための細長い縁を有する手術用ブレード、ブレー ドに対向してかつその１つの側面に沿っており、クランプとブレードとの間の組 織を偏向させるための、ブレードの方向およびブレードの振動の長手方向とは実 質的に垂直方向への移動のためのクランプ、および クランプをブレードに向か う配置とブレードから離れる配置を選択的に行うための手段を有する。 本発明によるさらに好適な実施様態において、超音波手術器機は、把持部、把 持部に収納され超音波エネルギーを発生させるための動力素子、把持部に有され 動力素子に連結され、 そこからの超音波エネルギーおよびブレード縁に実質的に平行な長手方向に振動 している細長いブレード縁を有する手術ブレード、そしてクランプ部品、クラン プ部品と把持部を互いに着脱可能に接続するための手段を含み、クランプ部品が 付属部品および把持部が接続された時、ブレードに対向しかつその１つの側面に 沿って配置されたクランプを含み、クランプとブレードとの間の組織を偏向させ るための、ブレードの方向およびブレードの振動の長手方向に対して垂直方向に 移動のための付属部品、およびクランプをブレードに向かう配置とブレードから 離れる配置を選択的に行うための手段とを有する。 さらに好適な実施態様において、超音波エネルギーを発生させるための動力素 子を収納している把持部、および細長い縁を有し、動力素子に連結され、動力素 子からの超音波エネルギーを受けおよびブレード縁に平行な長手方向の振動を受 けるためのブレードを有する超音波手術器機のための付属部品が、クランプ顎部 開位置と閉位置との間の移動のために収納されたクランプ顎部と、クランプ顎部 を開位置から閉位置へ移動させるためのクランプ顎部作動装置とを含むクランプ 部品を含んでいる。部品および把持部を互いに着脱可能に接続するための手段が 付属部品に収納され、付属部品は、把持部に接続された時、クランプ顎部をブレ ードに対向しかつその１つの側面に沿って配置するような形状をとり、クランプ 顎部とブレードとの間の組織を偏向させ、クランプ顎部がク ランプ顎部閉位置に向かって移動した時、ブレードの方向およびブレードの振動 の長手方向に対して垂直方向に移動する。 従って、本発明の主要な目的は、柔軟な、特にしっかりと支持されていないあ るいはまったく支持されていない組織を効果的に切断および凝固する、新規で改 良された超音波手術器具を提供することであり、この器具は、組織の挟み込み、 固定、平坦切開、凝固と同時の組織切断、および切断は行わず凝固のみなど、単 一の装置で複数の機能を有する融通性を有している。 図面の簡単な説明 図１a〜図１cは、クランプ凝固用付属部品と超音波手術器具とのアセンブリを 示す模式図であり； 図２は、超音波器具の把持部に固定されたクランプ凝固用付属部品を示す部分 断面拡大図であり； 図３は、超音波手術ブレードとクランプ顎部の協力を示すクランプ凝固用付属 部品の遠位端部の部分断面拡大図であり、クランプ顎部は顎開位置において示し ており； 図４は、図３の４〜４線のあたりで概して切断された断面図であり； 図５は、クランプ顎部が閉位置での付属部品の長手方向部分断面拡大図であり ； 図６および図７は、クランプ顎部と多重縁ブレードとの協力の拡大立面模式図 であり、ブレードはクランプ顎部に対して、それぞれ１８０度離れており； 図８a〜図８jは、本発明におけるブレードおよびクランプ顎部の様々な形態の 模式断面図であり； 図８k〜８oは、クランプ顎部に接続されたブレードの他の形態の側面図であり ； 図８p〜図８sは、ブレードのさらに他の形態の斜視図であり； 図９および１０は、それぞれ図８kおよび図８lに示された端面図である。 本発明実施のための好適な実施態様 本発明の好適な実施態様について図を参照して詳細に説明する。 図１a〜図１cは本発明によって構成された超音波手術器機を示す図であり、該 超音波手術器機は通常１０で表示される超音波手術器具、および通常１２で表示 されるクランプ凝固用付属部品を備えている。超音波器具１０は、超音波発生器 および変換器を備えているハウジングすなわち把持部１４を含んでおり、変換器 は圧電磁器変換器が好ましく、例えば55,000Hz正弦波形の電気信号を機械的な長 手方向の振動に変換する。図１a〜図２を参照すると、器具１０はさらにブレー ド連結延長部１６を含んでおり、該ブレード連結延長部１６はその遠位端部にね じ留められたブレード連結部１８を有しており、ブレード連結部１８はブレード ２０を有している。図２に示すように延長部１６の近位端部は把持部１４の一端 か ら突出しているスタッドにねじ留められ、かつ変換器に接続され、それによって 長手方向の超音波振動は延長部１６およびブレード連結部１８に沿ってブレード ２０へと伝達される。 クランプ凝固用付属部品１２は、遠位端部にクランプ顎部２４をその軸上に有 し、近位端部にクランプ顎部作動装置２６を有する細長いチューブ２２からなる クランプ部品を含んでいる。付属部品１２はまた、クランプ部品およびアダプタ すなわちノーズコーン３０に接続されたクランプ部品基部２８をも有している。 ノーズコーン３０は、図１および図２に示しており、把持部１４の先端と好まし くはねじ留めによって取り付けられているが、ノーズコーンすなわちアダプタ３ ０、手術器具１０をクランプ付属部品１２との併用に適用させるためクランプ凝 固用付属部品の一部を含んでいる。 通常、ブレード連結部１８はノーズコーン３０および延長部１６を用いずに把 持部１４に直接連結され得、超音波器具１０は従来の方法で切断および凝固する ために用いられ得ると理解される。クランプ凝固用付属部品１２はブレード手術 器機の所望の長さによって、延長部１６を有するまたは有さない把持部１４に配 置され得、様々な手術目的のための様々な長さに備え付けられ得る。内視鏡特に 腹腔鏡使用のために、延長部１６は把持部１４にあてがわれ、付属部品１２は延 長部１６を収納する細長いチューブ２２を含む。このように、図示した形態にお いて、クランプ凝固用付属部品は他の手術使用のために把持部すなわちハウジン グ１４を備え得ると理 解されるが、特に腹腔鏡使用に適用される。 特に図２に示しているように、付属部品１２のノーズコーン３０は把持部１４ の遠位端部に形成された外部ねじ溝３４とねじ係合のための内部にねじ溝のある カップの形をしたハウジング３２を含んでいる。ノーズコーン３０はまた、中央 腔３８を有する軸方向に伸びるスリーブ３６をも含んでいる。クランプ部品基部 ２８はノーズコーン３０のスリーブ３６を受けるための軸腔を有する通常円筒形 の取付部４０を含んでいる。レバー２は取付部４０に４４を軸として取り付けら れ、レバー２は、スリーブ３６の外面に沿って係合するためのパッド４６を有し ており、付属部品１２と把持部１０を長手方向に回転させて互いに締めあわせる 。レバー２は上中央のドグル継手として作動し、したがって図２の破線に示すよ うに、把持部１０に関して付属部品の取り付けおよび取り外し位置との間で軸回 転する。 さらに図２に示すように、チューブ２２は一対の軸穴４８および５０を有して いる。穴４８は、詳細な説明で説明するように、作動クランプ顎部２４のための 作動ロッド５２を有している。付属部品１２が把持部１４に取り付けられると、 穴５０が延長部１６を受ける。図示するように、延長部１６は、好ましくはシリ コンからなり、チューブ２２との接触により延長部１６の超音波の長手方向の振 動の散逸を最小または排除するために、延長部１６の結節点に位置する複数の長 手方向に間隔をおいた環を有する。チューブ２２は、クラン プ作動装置２６に適切に固定している。 クランプ作動装置２６は取付部４０に形成された対応する環状の突縁６２の後 ろにしっかり固定した環状突縁６０を有するハウジング５８を含んでいる。協力 している突縁６０および６２が、互いに固定した軸位置を維持しながら、クラン プ部品およびクランプ部品基部２８を互いに回転させ得る。回転の中心は、付属 部品１２を器具１０にあてがう時の延長部１６の中心軸と一致する。ハウジング ５８は取付部４０の先端面に形成された周方向に間隔をおいた複数の凹所の１つ にスプリング６６によって偏向する球移動止めを含んでいる。従って、取付部４ ０およびクランプ部品は選択された移動止め位置まで互いに回転させ得る。指制 御環すなわちノブ６１は、取付部４０に収納され、好ましくは取付部４０の一部 として形成され、クランプ部品およびクランプ部品基部との間の相対的回転を容 易にする。 装置２６はクランプ顎部を開および閉位置との間に軸回転させるためのはさみ 状の握り柄すなわちグリップを含んでいる。特に、装置２６は固定した指ハンド ルすなわちグリップ７０およびピン７４によってハウジング５８に軸回転させる 親指ハンドルすなわちグリップ７２を含んでいる。親指グリップ７２はまた、通 常環状の輪８０の下方側面に沿っている対応する凹所に受け入れられる突出して いるノブ７８を有するリンク７６に固定される。輪８０は、付属部品および把持 部１４が組み合わされた長手方向の軸を横断している通常横 軸の回りの軸運動のためのハウジング５８に取り付けられている。適切なピン８ ２は横方向に沿って輪８０をハウジング５８に軸回転して取り付けるために備わ っている。輪８０の上方部は、作動ロッド５２の上に曲がった先端８６を受ける ための開口部８４を含んでいる。 図２に示すように、親指グリップ７２を指グリップ７０に対して７４を軸とし て取り付けるため、リンク７６は時計回りの方向に輪８０を軸回転させ得、機械 的利点が大きいことが前述の図２および図５から理解される。以下の説明から理 解されるように、時計回りの方向に輪８０が回転すると、作動ロッド５２はチュ ーブ２２に沿って前に移動し、クランプ顎部２４を閉位置に軸回転させる。反対 方向に親指グリップ７２を移動させると、図２に示すように、輪８０は時計回り と反対方向にピン８２を軸として回転し、反対方向すなわち後ろに作動ロッド５ ２が移動し、クランプ顎部２４を開位置に軸回転させる。このクランプ顎部運動 は図３および図５に比較で示されている。 図３は開位置のクランプ顎部２４を示し、クランプ顎部２４はクランプ顎部の 基部に隣接している作動ロッド５２に軸回転可能に接続している。クランプ顎部 はピン９０によってチューブ２２の先端の凹所に軸回転可能に収納される。作動 ロッド５２をクランプ顎部２４方へ進めることにより、顎部２４は時計回りの方 向にピン９０を軸として図５の閉位置に回転し、以下に説明するようにクランプ パッド１１０はブレ ード１８を圧迫する。作動ロッド５２を後ろに引くと、クランプ顎部２４は通常 時計と反対回りの方向に軸回転し、図３に示すような開位置に置かれる。 図３に示すように、チューブ２２の先端に隣接して、穴５０の直径が減少して いる部分５１に沿ってパッド９４が備わっている。パッド９４は好ましくは直径 が減少した穴５１内に固定された輪９６の上の、半径方向内側に向かう突出物を 有しており、輪９６は、パッド９４も含めて、ブレード連結部１８とは間隔をお いている。実質的な締め付け圧力がブレード連結部１８を横方向に移動させよう とする横方向の力を引き起こす場合には、パッド９４はそのような副作用に対す る対抗力を提供する。好ましくは、パッド９４は、締め付けによる副作用が発生 した場合、ブレード連結部とチューブ２２が超音波で連結されるのを防ぐために 、摩擦係数の低い材料からなっている。同様に、パッド９４は器具の通常動作に おいてブレード連結部１８と接触しない。 ブレード連結部は延長部１６または把持部１４にねじ留められており、様々な 大きさのブレード連結部および延長部が備え付けられるので、付属部品が器具に あてがわれる際、付属部品および器具の回転および長手方向の位置合わせを行う ために、位置合わせガイドが備え付けられており、ねじ溝の大きさの変化を測定 したりブレードをクランプ顎部２４に対して位置合わせを行う。位置合わせガイ ドの１つの形態は、チューブ２２に横方向に伸びている開口部１００に受け入れ られるピン９８である。ブレード連結部１８が形成されると、それは丸みを持っ た縁１０４および該縁１０４から伸びその反対側に沿って形成された平坦部１０ ６を有する拡大直径部分１０２を含んでいる。チューブ２２にピン９８を挿入し 、かつ延長部１６およびブレード連結部１８を付属部品に挿入することによって 、器具１０および付属部品１２は、ピンが平坦部の１つに沿った係合により回転 運動が阻止され、両部分の長手方向の閉運動は丸みを持った縁１０４に沿ったピ ンの係合により停止する。 図３、図６および図７を参照して、クランプ顎部２４にブレード１８とクラン プ顎部２４との間の組織をブレード１８の側面に対して圧縮するためのパッド１ １０を取り付け、振動の剪断作用を利用し組織切断/凝固効果を高める。パッド １１０は好ましくはポリマー材料からなり、完全に閉位置に軸回転すると、ブレ ード縁とかみ合う。好ましくは、パッドは、例えばテフロンのような、摩擦係数 が低く、組織を挟む力を得るため、実質的な硬直性を有する材料からなっている 。パッド１１０は接着剤または機械留め具によってクランプ顎部２４に取り付け てもよい。 刻み目１１２はパッド１１０の締め付け面に形成され、顎部とブレードとの間 からすべることなく、組織が挟まれ操作され凝固され切断されるようにブレード 軸に直交して伸びている。顎部２４はチューブ２２の末端の凹所内に軸回転し、 一方チューブ２２の側面は、クランプ顎部のための機械的支 えを提供する必要性に徹したチューブによる、ブレードおよび顎部の視野の障害 を最小にするためにテーパーが設けられている。さらにチューブ２２の先端は組 織がブレードの超音波活性領域を超えてクランプ凝固顎部に侵入するのを防ぐ組 織阻止を提供する。以下に述べる理由のため、パッド１１０はまた、その長手方 向に沿って、かつ刻み目１１２に陥没した、長手方向に伸びている溝１１８（図 ６および図７）、好ましくはV型の溝を有している。 図６および図７を参照して、ならびに本発明の他の局面において、ブレードお よびクランプ顎部を相対的に回転させる能力と一緒になった時、外科医にブレー ドを交換することなく１つ以上のブレードの特性の入手可能性を提供し、クラン プ付きまたはクランプなしの多ブレード縁の使用を可能にする多ブレード縁を有 するブレードが備わっている。例えば、好適なブレード設計は、２枚の別個のブ レード縁、すなわち超音波エネルギーを集中させ、締め付けで支持されていない 組織の切断/凝固をすばやく行うことを可能にする狭いブレード縁１１６、また は接合凝固のより広い領域を形成するための広いブレード縁すなわち面１１８を 有する、通常断面が三角形のブレード１８aを含んでいる。図示するように、広 い面の好適な形状は、振動方向に直交した面において凸状の曲線である。これに より、超音波エネルギーはクランプ顎部の中心に集中し、ブレード縁で未凝固の 脈管の剪断の危険性が減少する。 クランプ顎部２４のパッド面に実質的にV型の溝１２０が形成されているので 、狭いブレード縁１１６は溝の頂点に受け入れられ得る。これによって、狭いブ レード縁１１６は締め付け加圧力に加えていくらかの剪断力により組織を圧縮す ることができる。溝１２０は好ましくは、クランプ顎部が閉じているとき狭いブ レード縁がその長手方向に沿って全体的にパッドと接触するように、刻み目の深 さを同じ深さまたはそれ以上の深さを有する。剪断作用および全長接触の両方が 、薄い組織の切断の補助となる。 図示されたブレード１８aの様々なブレードを収納するために、ブレードの幾 何学的形状は、狭いブレード縁１１６が長手方向の溝の深さと同等の長さ分だけ 、広いブレード縁１１８よりブレードの回転軸から離れるように形成されている 。したがって、図６に示すように、回転軸からブレード縁１１６までの距離Xは 回転軸からブレード縁１１８までの距離Yより溝１２０の深さに相当する距離分 だけ長い。この形状により、パッド表面は、クランプ顎部の閉鎖が軸作用である にもかかわらず、使用されているどちらかのブレード縁に平行および接触する。 したがって、クランプ顎部回転は、狭いブレード縁１１６を用いる時は溝１２０ の底によって停止し、広いブレード縁１１８を用いる時は溝に隣接しているパッ ドの刻み目１１２の先端によって停止する。これらの停止は異なった平面にある ので、２つのブレード縁は、回転軸と狭いブレード縁および広いブレード縁との 間の距離を変えなければ、 パッド１１０と同じ方向にならないであろう。 器具１０および付属部品１２を収納するために、ノーズコーン３０は把持部１ ４の端にねじ留められている。そしてブレード連結部１８を有する延長部１６は 把持部１４の端面から突出している雄のスタッドにねじ留められる。ブレードは ねじ溝のある接合部により把持部に接続しているので、把持部に対するブレード の角方向は変えられ得る。付属部品１２もまた把持部に対して特定な方向に向い ているので、クランプ顎部に対するブレードの最初の角方向もまた変えられ得る 。さらに、クランプに対するブレードの先端の長手方向の位置もまた、長さが波 長の半分の整数倍であるようにそれぞれのブレード部品の製造の必要性により変 化し得る。したがって、ブレード部品は、クランプ顎部と並ぶような回転方向お よび長手方向に向いていなけらばならない。これを達成するために、位置合わせ ピン９８は、付属部品と把持部の接続の前にチューブ２２の開口部１００に通さ れている。ピンが通された状態で、ブレード連結部および延長部がチューブ２２ の穴５０に受け入れられるようにブレード連結部および延長部を付属部品にはま り込ませる。付属部品および器具を回転させることにより、ピンはブレード連結 部１８の平坦部１０６に沿ってかみ合う。付属部品および器具をさらにはめ込む ことによって、ブレード連結部１０４はピン９８とかみ合う。これが起きれば、 付属部品および把持部は、長手方向および回転方向に位置合わせされ、その結果 、ブレードおよびクラン プは位置合わせされる。そしてロックレバー４２は、その配置を維持するために 付属部品１２を把持部１４に留めるように軸回転する。そして位置合わせピン９ ８を取り除く。留められた状態において、クランプ部品基部およびクランプ部品 は互いに選択された回転位置で移動止まりすることが理解されている。 装置の使用の際、上記で説明したように、クランプは超音波エネルギーを付加 し凝固および切断に用い得、超音波を付加せずに組織を挟むために用い得、顎部 を開き組織を挟まない状態で凝固/切断するのに用い得、超音波の付加なしに組 織を探ったり、または操作するのに用い得、平坦切開のためにクランプ顎部を閉 じた状態で用い得る。例えば、クランプが凝固/切断に用いられる時、クランプ 顎部は指グリップ７０および親指グリップ７２をそれぞれ開くことによって開く 。そして所望のブレード縁はクランプ顎部表面に面するように回転する。それを 達成するために、クランプ部品を維持したままノブ６１を回転させ、それによっ て把持部１４、延長部１６、ブレード連結部１８およびブレード２０は、チュー ブ２２およびクランプ顎部２４を含むクランプ部品に対して回転し、クランプ顎 部に対向する選択されたブレード縁の位置に置かれる。スプリングで偏向した球 ６４はこの選択された回転位置を維持する。 そして器機は前進し、組織がクランプとブレードとの間に入る。鋏のようなグ リップが動いてクランプ顎部が閉じ、超 音波が付加される。クランプ顎部に係わる長手方向のブレードの振動が組織に伝 わり、凝固および組織切断が起こる。上記の手順に従うが超音波手術器具に超音 波を付加しないで、組織を挟み得る。締め付けない状態でかつ、クランプ顎部を 開いた状態で凝固および切断するために、把持部および基部はクランプ部品に対 して回転し、動作状態、すなわちクランプ顎部の対向位置以外の周囲の位置に、 所望のブレード縁を配置する。装置が前進してブレードが組織に接触し、超音波 を付加すると、ブレード振動が組織に伝わり、凝固および組織切断が起こる。平 坦切開用にクランプ顎部は閉じ、クランプおよびブレードの先端を２つの組織の 塊または面の間に挿入してもよい。クランプ顎部を開くことにより、組織塊は引 き離され得る。 図８aから図８oは本発明の超音波手術器機に用いるための多数の異なったブレ ードおよび顎部の設計を示している。図８aにおいて、ブレード２０aは広い表面 １２７および狭いまたは中位の大きさのブレード縁１２９を有する通常断面が長 方形である。広いまたは狭いまたは中位のブレード縁表面はクランプ顎部と位置 合わせされ、すなわち９０度回転させ動作位置に置かれ得る。図８bは、４つの 広い表面を有し、断面が実質的に正方形のブレードの設計を示している。ここで も、これらの表面は、クランプ顎部に対してブレードを９０度回転させることに より動作位置に置くことができる。図８cは、通常三角形の断面をもつブレード ２０cを示す。三角形のブレ ードの側面の接点におけるブレード縁が狭い鋭利なブレードとなり、一方その間 の広い表面は凝固表面となる。従って、広いブレード縁および狭いブレード縁は 、ブレード２０cを６０度回転させることにより、動作位置に置かれる。 図８dにおいて、ブレード２０dは断面が円である。もちろん、このブレードは クランプ顎部に対する回転位置合わせを必要としない。図８eに示すブレードは 切頭三角形の形状を有しており、３つの比較的広い表面１３０、１３２および１ ３４、中位の表面１３６および狭い鋭利なブレード縁１３８を有している。先の 実施態様のように、このブレードを６０度回転させることによりそれらのブレー ドは次々と動作位置につく。 図８fにおいて、図６および図７に示すブレードと同様のブレード２０fを平ら な顎部２４fに対向して配置する。広い凸表面１４０は平らな顎部２４fに沿った 接触領域の中心により多くのエネルギーを伝搬する能力を有する。図８gにおい て、２０gは断面が円であり、顎部２４gのアーチ形の表面と通常同心である。こ の組み合わせによって、ブレードと顎部との間の圧力を均一化する。図８hにお いて、ブレード２０hは断面が円であり、顎部２４hは平らであり、これにより特 にブレードと顎部との間の接線に沿って圧力の集中が可能となる。 図８iおよび図８jにおいて、ブレードは本質的に直線で囲まれており、ブレー ドの１側面に突出物を有している。図８iにおいて、突出物は三角形であり、図 ８jにおいては、突出 物１４４の形状は通常長方形である。従って、底の広い表面１４６および１４８ は凝固のために動作位置へと回転させ得る。突出物または隆起１４２および１４ ４を有する広い表面はクランプ顎部に対向する動作位置に置かれると凝固および 切断を行う。さらに、これらのブレードの側面のブレード縁に沿った中位の表面 は切断および凝固に用いられ得る。図８kにおいて、ブレード２０kは断面が通常 円であり、円形の先端１５０を有している。この狭い先端は切開のために用いる 。図８１において、ブレード２０１は断面が涙滴の形であり、遠位端部から突出 している隆起１５２を有している。このブレードは図８kにおけるブレードと同 様に切開に用い得る。図８mは、断面が通常円で点凝固/切断用の円錐の先端１５ ４を有するブレード２０mを示す。図８nにおいて、ブレード２０nは断面が通常 円であり、よりよい凝固のために平らで広く比較的狭い先端１５６を有している 。図８oのブレード２０oブレード断面が通常円であり、同様によりよい凝固のた めの球根状の先端１５８を有している。 図８pに示すブレードと顎部との組み合わせにおいて、ブレード２４pは断面が 通常直線で囲まれ、同様にアーチ形の顎部２４pの方向にアーチ形となっている 。同様に顎部２４pは、断面が直線で囲まれている。図８qに示すブレード２０q は通常長くかつ狭く、凹状に陥没した側面１６０を有している。図８rのブレー ド２０rは断面が通常直線に囲まれ、かぎ状のブレードの先端１６２を有してい る。図８sにおいて、ブレー ド２０sは平らで断面は通常直線に囲まれている。この形態において、顎部２４s はかぎ状の先端１６４を有している。かぎ状先端顎部によって、切開の際よりよ く組織を挟むことが可能になる。 本発明はその最も実用的な実施態様であると現時点で考えられるものについて 説明を行ってきたが、以下のクレームで規定された発明の範囲内にとどまる限り 、様々な改変および修正が行われ得ることは当業者によって理解されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スミス，ポール アメリカ合衆国 ロードアイランド 02839，ウエスト ワーウィック，オール ド キャリッジ ロード 35，アパートメ ント 90 (72)発明者 ウィップル，ギャリー アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02703，サウス アットレボロ，ニューポ ート アベニュー 406

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ハウジング； 該ハウジングに収納され超音波エネルギーを発生させる動力素子； 該ハウジングに収納され該動力素子に連結され、そこからの超音波エネルギ ーを受けおよびブレード縁に平行な長手方向の振動を受けるための細長い縁を有 する手術用ブレード 該ブレードに対向してかつその１つの側面に沿って該器機内に収納され、ク ランプと該ブレードとの間の組織を偏向させるための、該ブレードに向かいかつ 該ブレードの振動の長手方向とは実質的に垂直方向への移動のためのクランプ； および 該クランプを該ブレードに向かう配置とブレードから離れる配置を選択的に行 うための手段； を有する超音波手術器機。 ２．前記クランプが前記ブレードに向かう配置とブレードから離れる配置を行な うために軸回転する、請求項１に記載の器機。 ３．前記ブレードおよび前記クランプが、前記ブレード縁を該クランプに対して 切断動作位置に配置するため、該ブレードの振動の長手方向に平行に伸びている 軸を中心として互い に対して移動するために取り付けられており、該ブレード縁を該切断動作位置に 配置するための該ブレードと該クランプの相対的な移動をもたらす手段が前記器 機に設けられている、請求項１に記載の器機。 ４．前記ブレードが、振動の長手方向に概して平行に伸びているブレードの軸を 中心にし互いから周方向に間隔をとった少なくとも２つの細長い別個のブレード 縁を収納し、該ブレードおよび前記クランプは、選択された縁を該クランプに対 して切断動作位置に配置するため、互いに相対的な移動のために備わっており、 該ブレード縁を該切断動作位置に配置するための該ブレードと該クランプの相対 的な移動をもたらす手段が前記器機に設けられている、請求項１に記載の器機。 ５．前記ブレードを、振動の方向に概して平行な軸のまわりを回転させ、前記切 断動作位置に選択されたブレード縁を選択的に配置するための、前記ハウジング と前記クランプとの間に協力可能な手段を有する、請求項４に記載の器機。 ６．前記切断動作位置にある前記選択されたブレード縁が前記クランプに対向し ている、請求項５に記載の器機。 ７．前記切断動作位置にある前記選択されたブレード縁が前記クランプに対向し ており、該ブレード縁が該切断動作位置 にある時、該クランプとの協力においてそれぞれ異なった切断および凝固特性を 提供するように形づくられたそれぞれ第１および第２の縁を有する、請求項４に 記載の器機。 ８．前記ブレードおよび前記クランプを振動の長手方向に概して平行な軸のまわ りを相対的に回転させ、前記ブレード縁を前記切断動作位置に選択的に配置させ るための手段を含み、該回転軸が、該軸から前記第１のブレード縁までの半径が 該軸から前記第２のブレード縁までの半径より大きくなるように配置され、該ク ランプは、該クランプが閉位置にある時、該ブレードの該第１の縁を受けるため の細長い凹所を有する締め付け表面、および該クランプが閉位置にある時、該ブ レードの該第２の縁を受けるための表面部分とを有し、該第１のおよび第２のブ レード縁がそれぞれ前記切断位置にあり、該クランプが閉位置にある時、該ブレ ード縁を該締め付け表面と概して平行に置くことを可能にする、請求項７に記載 の器機。 ９．前記締め付け表面が、互いに間隔をおいて位置し回転軸に対して垂直方向に 伸びている複数の刻み目を有し、前記凹所が、前記クランプが閉位置にある時、 回転軸に対して平行方向に該刻み目内で伸びている、請求項８に記載の器機。 10．腹腔鏡使用に適用され、前記動力素子と前記ブレードと を連結している延長部を有し、チューブが前記器機に収納され、該延長部のまわ りにかつ該延長部から半径に間隔をとって伸びており、該動力素子から該ブレー ドヘ延長部に沿って伝えられた超音波エネルギーを該チューブから遮断させるた めの手段が、該延長部に沿った少なくとも１つの振動節で該チューブと該延長部 とが係合可能手段を含み、それによって、該チューブとの間での係合による該延 長部に沿った超音波エネルギーの切開は実質的に最小または排除され、前記配置 変換手段が、該チューブに沿って伸び、前記ハウジングから操作可能で、該クラ ンプを該ブレードに向かっておよび該ブレードから離れて配置するための手段を 有している、請求項１に記載の器機。 11．前記配置変換手段が、前記クランプを前記ブレードに向かっておよび離れて 配置するために、別のグリップに向かっておよび離れて移動可能な少なくとも１ つのグリップを有するはさみ状のグリップを有する、請求項１に記載する器機。 12．把持部； 該把持部に収納され超音波エネルギーを発生させるための動力素子； 該把持部に収納され該動力素子に連結され、そこからの超音波エネルギーを 受け、前記ブレード縁に実質的に平行な長手方向に振動する細長い縁を有する手 術用ブレード； クランプ部品、該クランプ部品および該把持部を互いに着脱可能に接続するた めの手段を含み、該クランプ部品が、該付属部品および該把持部が接続された時 、該ブレードに対向しかつその１つの側面に沿って配置されたクランプを含み、 該クランプと該ブレードとの間の組織を偏向させるための、該ブレードに向かい かつ該ブレードの振動の長手方向に対して垂直方向に移動のための、器機のため の付属部品；および 該クランプを該ブレードに向かっておよび離れて選択的に配置するための該 器機に収納される手段； を有する超音波手術器機。 13．前記クランプが前記ブレードに向かう配置およびブレードから離れる配置を 行うために軸回転する、請求項１２に記載の器機。 14．前記ブレードおよび前記クランプが、前記ブレード縁を該クランプに対して 切断動作位置に配置するため、該ブレードの振動の長手方向に平行に伸びている 軸を中心として互いに対して移動するために取り付けられており、該ブレード縁 を該切断動作位置に配置するための該ブレードと該クランプの相対的な移動をも たらす手段が前記器機に収納されている、請求項１２に記載の器機。 15．前記ブレードが、振動の長手方向に概して平行に伸びて いるブレードの軸を中心に互いから周方向に間隔をとった少なくとも２つの細長 い別個の縁を有し、該ブレードおよび前記クランプは、選択されたブレード縁を 該クランプに対して切断動作位置に配置するため、互いの移動のために備わって おり、該ブレード縁を該切断動作位置に配置するために該ブレードと該クランプ の相対的に移動させる手段が前記付属部品に収納されている、請求項１３に記載 の器機。 16．前記ブレードおよび前記クランプを、振動の方向に概して平行な軸のまわり を回転させ、前記切断動作位置に選択されたブレード縁を選択的に配置するため の、前記クランプ部品と前記接続手段との間に協力可能な手段を有する、請求項 １５に記載の器機。 17．前記ブレード縁の前記切断動作位置が前記クランプに対向している、請求項 １６に記載の器機。 18．前記ブレード縁の前記切断動作位置が前記クランプに対向しており、該ブレ ード縁が、それぞれ異なった切断および凝固特性を提供するための該クランプと の協力のためのそれぞれ第１および第２の縁を有する、請求項１５に記載の器機 。 19．前記ブレードおよび前記クランプを振動の長手方向に概して平行な軸のまわ りを相対的に回転させ、前記選択された ブレード縁を前記切断動作位置に配置するための前記付属部に収納される手段を 含み、該回転軸が、該軸から前記第１のブレード縁までの半径が該軸から前記第 ２のブレード縁までの半径より大きくなるように配置され、該クランプが、該ク ランプが閉位置にある時、該第１のブレード縁を受けるための細長い凹所を有す る締め付け表面、および該クランプが閉位置にある時、該第２のブレード縁を受 けるための表面部分とを有し、該選択されたブレード縁が前記切断位置にある時 、該ブレード縁を該締め付け表面と概して平行に置くことを可能にする、請求項 １８に記載の器機。 20．前記締め付け表面が、回転軸に対して垂直方向に互いに間隔をおいて位置し ている複数の刻み目を含み、前記凹所が、前記クランプが閉位置にある時、回転 軸に対して平行方向に該刻み目内で伸びている、請求項１９に記載の器機。 21．腹腔鏡使用に適用され、前記動力素子と前記ブレードとを連結している延長 部を含み、チューブが前記器機に収納され、該延長部のまわりにかつ該延長部か ら放射状に間隔をとって伸びており、該動力素子から該ブレードへ延長部に沿っ て伝えられた超音波エネルギーを該チューブから分離させるための手段が、該延 長部に沿った少なくとも１つの振動節で該チューブと該延長部とが係合可能手段 を含み、それによって、該チューブとの間での係合による該延長部に沿った超音 波エネルギーの切開が実質的に最小または排除され、前記配置変換手段が、該チ ューブに沿って伸び、前記ハウジングから操作可能で、該クランプを該ブレード に向かう配置およびブレードから離れる配置を行うための手段を有している、請 求項１３に記載の器機。 22．超音波エネルギーを発生させるための動力素子を収納している把持部、およ び細長い縁を有し、該動力素子に連結され、該動力素子からの超音波エネルギー およびブレード縁に平行な長手方向の振動を受けるためのブレードを有する超音 波手術器機のための付属部品であって； クランプ顎部開位置と閉位置との間の移動のために収納されたクランプ顎部と 、該クランプ顎部を該開位置がら閉位置へ移動させるためのクランプ顎部作動装 置とを含むクランプ部品； 該付属部品および該把持部を互いに着脱可能に接続するための、該付属部品が 、該把持部に接続された時、該ブレードに対向しかつその１つの側面に沿って配 置するように形成され、該クランプ顎部と該ブレードとの間の組織を偏向させる ための、該クランプ顎部が該クランプ顎部閉位置に向かって移動する時、該ブレ ードに向かいかつ該ブレードの振動の長手方向に対して垂直方向に移動のための 、該付属部品に収納された手段； を含む付属部品。 23．該クランプ顎部が、前記クランプ顎部開位置と閉位置との間の軸回転移動の ために前記クランプ部品に収納されている、請求項２２に記載の付属部品。 24．前記接続手段、前記クランプ部品とクランプ部品基部とを接続し、付属部品 と把持部とが互いに接続する時、その相対的な軸回転が前記クランプ顎部および 前記ブレードとを互いに回転しながら偏向することを可能にする手段を収納して いるクランプ部品基部を有する、請求項２２に記載の付属部品。 25．前記クランプ部品と前記クランプ部品基部との間の接続手段が、該クランプ 備品および該クランプ部品器具を互いに選択された回転方向に移動止めするため の手段を有する、請求項２４に記載の付属部品。 26．前記クランプ作動装置が前記クランプ部品に収納され、グリップの１つが他 のグリップに向かったり離れたり移動できる一対のはさみ状のグリップ、および 該１つのグリップのもう一方のグリップに向かう移動に対応して前記クランプ顎 部閉位置に向かって前記顎部を移動させるための、該１つのグリップを該クラン プ顎部とを連結する手段とを有する、請求項２２に記載の付属部品。 27．前記クランプ部品が軸および遠位端部を有する細長いチューブを含み、前記 クランプ顎部が、該クランプ顎部がチューブの軸と角を形成するクランプ顎部開 位置と該クランプ顎部が該軸の概して平行であるクランプ顎部閉位置との間の移 動のための、チューブの遠位端部に隣接し該チューブによって軸回転で収納され る、請求項２２に記載の付属部品。 28．前記クランプ部品が軸および遠位端部を有する細長いチューブを含み、前記 クランプ顎部が、該クランプ顎部がチューブの軸と角を形成するクランプ顎部開 位置と該クランプ顎部が該軸の概して平行であるクランプ顎部閉位置との間の移 動のための、チューブの遠位端部に隣接し該チューブによって軸回転で収納され 、前記連結手段が、該チューブに沿って伸び、該クランプ顎部に接続されている 作動ロッドを有する、請求項２６に記載の付属部品。 29．前記クランプ部品が軸および遠位端部を有する細長いチューブを含み、前記 クランプ顎部が、該クランプ顎部がチューブの軸と角を形成するクランプ顎部開 位置と該クランプ顎部が該軸の概して平行であるクランプ顎部閉位置との間の移 動のための、チューブの遠位端部に隣接し該チューブによって軸回転で収納され 、前記クランプ部品が、軸および遠位端部を有する細長いチューブを含み、前記 クランプ顎部が、該 クランプ顎部がチューブの軸と角を形成するクランプ顎部開位置と該クランプ顎 部が該軸の概して平行であるクランプ顎部閉位置との間の移動のための、チュー ブの遠位端部に隣接し該チューブによって軸回転で収納され、前記連結手段が、 該チューブに沿って伸び、該クランプ顎部に接続されている作動ロッドを含み、 該チューブが、該付属部品および前記把持部が互いに接続する時、該把持部に収 納されている延長部を受けるための細長い通路を有しており、該連結手段が、該 クランプ部品に軸回転で収納されその軸の一方の側面では１つのグリップに、お よび軸の反対側では作動ロッドに連結されている通常環状の部材を含み、該環状 の部材を通る開口部が、該付属部品と該持ち手とが互いに接続する時、延長シャ フトが該輪を通ってかつ該通路へと受けられ得る該通路と並んでいる、請求項２ ６に記載の付属部品。