JPH0826089A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JPH0826089A
JPH0826089A JP6167022A JP16702294A JPH0826089A JP H0826089 A JPH0826089 A JP H0826089A JP 6167022 A JP6167022 A JP 6167022A JP 16702294 A JP16702294 A JP 16702294A JP H0826089 A JPH0826089 A JP H0826089A
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wheel speed
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正裕 松浦
Tsuyoshi Ochi
強 越智
Shusuke Terao
秀典 寺尾
Shoichi Masaki
彰一 正木
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    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
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    • B60T8/176Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Gセンサ等の付加センサを用いることなく路
面μを推定するとともに、旋回や路面の乗り移り等の車
両の走行条件の変化に応じて適切に路面μを修正し、こ
の推定,修正された路面μに基づき車両の走行路面に適
したアンチスキッド制御を行うこと。 【構成】 前後輪の車輪速度差ΔVxの積算値ΣΔVx
が車体前後G決定値D1以上になったときの車体加速度
を車体の前後Gとして求め(ステップ200)、左右輪
の速度差の積算値と速度和とから車体の横Gを求める
(ステップ400)。これらの前後G及び横Gとから、
その合成Gを演算するとともに(ステップ118)、そ
の合成Gが車両の走行路面の摩擦係数に対応するものと
して、走行路面の摩擦係数の関数により、車体速度の限
界減速度Vdown,限界加速度Vupを求める(ステ
ップ130,132)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,車両用アンチスキッド
制御装置に関するものであり、特に4輪駆動車用アンチ
スキッド制御装置(以下ABSと称する)に好適であっ
て、Gセンサなどの付加センサを使用することなく、各
種制御基準を路面の摩擦係数に適した値に切替えること
により、車両の安定性能/制動性能を向上させたものに
関する。
【0002】
【従来の技術】2輪駆動車では,制動開始後,ABS制
御によって制動油圧が減圧されると、転動輪では落ち込
んでいた車輪速度が実際の車体速度近辺まで復帰する。
このため、4輪の車輪速度から算出される推定車体速度
が実際の車体速度にほぼ等しくなり,充分なABSの制
御性能を得ることができる。
【0003】一方,4輪駆動車においては,デフによる
機械的結合により4輪が共に駆動輪となり,エンジント
ルク・伝達トルクの影響が大きい。従って、制動開始
後,ABS制御によって制動油圧が減圧されても,車輪
速度が2輪駆動車のように実際の車体速度近辺まで復帰
しないことがある。このため、推定車体速度が実際の車
体速度と離れて行き、特に,氷上路のような路面摩擦係
数(路面μ)の極めて低い路面(極低μ路)では,両速
度の偏差が大きくなる。かかる場合、減圧を行うための
基準速度等が低く設定されすぎて、車輪のスリップ状態
が過大になる。
【0004】そこで,4輪駆動車では,Gセンサなどの
車体の減速度を検知する付加センサによって路面μを推
定する。そして,この路面μにしたがって推定車体速度
および各種制御基準を路面μに合った値に切り替えて,
ABS制御の最適化を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように,4輪
駆動車用ABSには,他の2輪駆動車用のシステムと比
べて,Gセンサなどの車体の減速度を検知する付加セン
サが必要不可欠である。このため、4輪駆動車専用のシ
ステムとなり,コスト高の原因となるばかりでなく,制
御自体も2輪駆動車用のものとは別の考え方が必要とな
り,共通化への障害となっている。
【0006】このため,本出願人は、先に出願した特願
平5−310457号において、車両制動時の前後輪速
度差が急激に大きくなるポイントの車両の減速度を路面
の推定μとして,その後のブレーキ圧力制御の開始〜制
御を,この路面μにしたがって実行することを提案し
た。これにより、4輪駆動車においても、Gセンサなど
に依らないABS制御を行うことが可能になる。
【0007】しかしながら,上記技術は,車両制動時の
前後輪速度差の変化状態から路面μを推定する技術であ
るため,前後輪速度差が制動によらないで発生する車両
旋回状態時や,路面状態が悪路である時には,正確な路
面μ推定ができない場合がある。また,氷上路のような
路面μの極めて低い路面での緩制動時には,前後輪速度
差が発生しにくく,路面μを適切に推定することが困難
である。
【0008】さらに,ブレーキ圧力中に,路面の乗り移
り(DRY路から圧雪路への変化など)や,まだらにな
っている路面(圧雪路の一部分が氷上路など)での推定
路面μの切り替えや補正が必要になってくる。本願発明
は、上記の点に鑑みてなされたものであり、Gセンサ等
の付加センサを用いることなく路面μを推定するととも
に、旋回や路面の乗り移り等の車両の走行条件の変化に
応じて適切に路面μを修正し、この推定,修正された路
面μに基づき車両の走行路面に適したアンチスキッド制
御を行うことが可能なアンチスキッド制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本願発明によるアンチスキッド制御装置
は、車両の各車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手
段と、前記車輪速度検出手段によって検出された前後輪
の相対的な車輪速度の変化に基づいて路面摩擦係数に対
応する前後方向の加速度を算出する前後方向加速度算出
手段と、前記車輪速度検出手段によって検出された左右
輪の車輪速度に基づいて、車両の横方向の加速度を算出
する横方向加速度算出手段と、前記前後方向加速度及び
横方向加速度から、車両の限界減速度勾配を算出する限
界減速度勾配算出手段と、少なくとも前記限界減速度勾
配を用いて、前記車両の車体速度を算出する車体速度算
出手段と、前記車体速度と制御対象輪の車輪速度との比
較の下に、制御対象輪の車輪の過度のスリップ状態を防
止すべく、当該制御対象輪のブレーキ圧力を制御するブ
レーキ圧力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】かかる発明によれば、前後輪の相対的な車
輪速度の変化に基づき、車両の走行路面の摩擦係数に対
応する前後方向の加速度が算出される。ここで、車両に
おいては、制動時の車両の安定性を考慮して、後輪が前
輪よりも早くロック状態に達することを防止すべく、前
輪と後輪とで制動時に付与する制動トルクに差が設けら
れる。従って、前輪と後輪とで、μ−s特性におけるμ
ピークを越えて急激に車輪速度が低下するタイミングに
時間差が生ずる。前述のように、前後輪の制動トルクに
は差が設けられているので、一方の車輪がμピークを越
えて急激に車輪速度が低下する時には、他方の車輪はほ
ぼμピーク付近で制御されている状態であると予想され
る。このため、前後輪の相対的な車輪速度の変化から、
所定値以上の変化が生じたときの高速側の車輪速度の変
化割合(車体減速度に近似)に基づき、車両の走行路面
の摩擦係数に対応する前後方向の加速度が算出できるの
である。
【0011】また、本発明では、左右輪の車輪速度に基
づいて、車両の横方向の加速度を算出する。そして、上
記前後方向の加速度と横方向の加速度とに基づいて、車
両の限界減速度勾配を算出する。ここで、車両の旋回制
動時においては、各車輪と路面との摩擦結合力は、車両
を減速させるための摩擦力と車両を旋回させるためのコ
ーナリングフォースとに振り分けられている。従って、
これらの力に相当する前後方向の加速度と横方向の加速
度とから真に路面との摩擦結合力に対応する限界減速度
勾配を求めることができるのである。
【0012】このようにして求めた限界減速度勾配に従
って車体速度を求めることにより、Gセンサ等の付加セ
ンサを用いることなく、車体速度の精度を高めることが
可能になる。従って、かかる車体速度を基準としてブレ
ーキ圧力制御を行うことにより、制動時の制動効率を高
め、安定性を確保することができる。また、本願の他の
発明においては、車両の各車輪の車輪速度を検出する車
輪速度検出手段と、車両の前後輪に制動トルクが作用し
た後、ブレーキ圧力制御が開始されるまでの状態におい
て、前記車輪速度検出手段によって検出された前後輪の
相対的な車輪速度の変化に基づいて路面摩擦係数に対応
する前後方向の加速度を算出する前後方向加速度算出手
段と、車両の前後輪に制動トルクが作用した後、ブレー
キ圧力制御開始前の状態において、前記車輪速度検出手
段によって検出された左右輪の車輪速度に基づいて、車
両の横方向の加速度を算出する横方向加速度算出手段
と、前記前後方向加速度及び横方向加速度から、車両の
限界減速度勾配を算出する限界減速度勾配算出手段と、
少なくとも前記限界減速度勾配を用いて、前記車両の車
体速度を算出する車体速度算出手段と、前記車体速度と
制御対象輪の車輪速度との比較の下に、制御対象輪の車
輪の過度のスリップ状態を防止すべく、当該制御対象輪
のブレーキ圧力を制御するブレーキ圧力制御手段とを備
えることを特徴とする。
【0013】かかる発明の基本的作用は前述の発明のも
のと同様であるが、本発明では前後方向加速度と横方向
加速度を求める期間を走行中ないし制動中であることを
特定したものである。かかる構成により、接地荷重に対
する比率としてほぼ同様な制動トルクが付与されている
状態においてのみ前後方向加速度と横方向加速度が求め
られる。従って、車両の路面摩擦係数に適切に対応した
前後方向加速度と旋回状態に対応した横方向加速度から
正確な限界減速度勾配を求めることが可能になる。
【0014】なお、前輪と後輪との車輪速度の差が所定
値以上の変化を生ずることなく、前輪もしくは後輪に対
してブレーキ圧力制御が開始された場合、そのブレーキ
圧力制御が開始された時の前輪もしくは後輪の車輪速度
の変化割合もしくは車体減速度に基づいて、路面摩擦係
数に対応する前後方向の加速度を算出してもよい。かか
る場合には、算出される前後方向の加速度は正確に路面
摩擦係数に対応しているとは必ずしもいえない。しか
し、ブレーキ圧力制御が開始されるほど、車輪のスリッ
プ状態が過大になったときに算出される車輪速度の変化
割合は、少なくともμピーク以上の車輪速度の変化割合
に対応したものであるといえる。この場合には、限界減
速度勾配はその傾きが大きくなり、車両はより減速する
方向であるため特に問題はない。
【0015】また、車両の走行路面が悪路であると判定
されたとき、前記限界減速度勾配を、悪路に対応するよ
うに補正することが望ましい。さらに、車両の走行路面
が極低摩擦路面であると判定されたときにも、前記限界
減速度勾配を、極低摩擦路面に対応するように補正する
ことが望ましい。上記の両ケースのような特殊な状態に
おいては、前後輪の相対的な車輪速度の変化から正確に
前後方向の加速度を算出することが困難であるため、そ
れぞれの状態に対応した限界減速度勾配に補正する必要
があるためである。
【0016】また、ブレーキ圧力制御開始後のブレーキ
圧力の増減圧に対する車輪速度の変化に基づいて、算出
した限界減速度勾配が車両の走行路面に適合しているか
を判断し、前記限界減速度勾配が適合していないを判断
されたとき、当該減速度勾配を補正しても良い。かかる
補正を行うことにより、車両の走行路面の状態が変化し
た場合にも適正に対応することができる。
【0017】なお、本願発明によるアンチスキッド制御
装置は4輪駆動車ばかりでなく,FF車やFR車といっ
た2輪駆動車においても適応でき,上記技術を取り入れ
ることで,さらに性能向上が果たされることになる。
【0018】
【実施例】以上説明した本発明の構成および作用を一層
明らかにするために、本発明を図に示す実施例に基づい
て説明する。図1は、本発明の一実施例としてのABS
制御装置の構成を示す構成図である。図1において、ブ
レーキペダル20は、真空ブースタ21を介してマスタ
シリンダ28に連結されている。したがって、ブレーキ
ペダル20を踏むことによりマスタシリンダ28に油圧
が発生し、この油圧は、各車輪(左前輪FL、右前輪F
R、左後輪RL、右後輪RR)に設けられたホイールシ
リンダ31、32、33、34に供給され、ブレーキが
発生する。
【0019】マスタシリンダ28は互いに同じ圧力のブ
レーキ油圧を発生する2つの圧力室(図示せず)を有
し、各圧力室にはそれぞれ供給管40、50が接続され
ている。供給管40は連通管41、42に分岐してい
る。連通管41は、電磁弁60aを介して、ホイールシ
リンダ31に連通するブレーキ管43と接続されてい
る。同様に、連通管42は、電磁弁60cを介して、ホ
イールシリンダ34に連通するブレーキ管44と接続さ
れている。
【0020】供給管50も供給管40と同様な接続関係
にあり、連通管51、52に分岐している。連通管51
は、電磁弁60bを介して、ホイールシリンダ32に連
通するブレーキ管53と接続されている。同様に、連通
管52は、電磁弁60dを介して、ホイールシリンダ3
3に連通するブレーキ管54と接続されている。また、
ホイールシリンダ33、34に接続されるブレーキ管5
4、44中には公知のプロポーショニングバルブ59、
49が設置されている。このプロポーショニングバルブ
59、49は、後輪RL、RRに供給されるブレーキ油
圧を制御して前後輪FL〜RRの制動力の分配を理想に
近づけるものである。
【0021】各車輪FL〜RRには、電磁ピックアップ
式の車輪速度センサ71、72、73、74が設置さ
れ、電子制御回路ECUにその信号が入力される。電子
制御回路ECUは、入力された各車輪FL〜RRの車輪
速度に基づいて各ホイールシリンダ31〜34のブレー
キ油圧を制御すべく、電磁弁60a〜60dに対して駆
動信号を出力する。
【0022】電磁弁60a、60b、60c、60d
は、3ポート3位置型の電磁弁で図1のA位置において
は、連通管41、42、51、52とブレーキ管43、
44、53、54とをそれぞれ連通し、B位置において
は、連通管41、42、51、52、ブレーキ管43、
44、53、54、枝管47、48、57、58間を全
て遮断する。また、C位置においては、ブレーキ管4
3、44、53、54と、枝管47、48、57、58
とをそれぞれ連通する。
【0023】枝管47、48はともに排出管81に接続
され、枝管57、58はともに排出管91に接続され
る。これら排出管81、91は、それぞれリザーバ93
a、93bに接続されている。リザーバ93a、93b
は、各電磁弁60a〜60dがC位置のとき、各ホイー
ルシリンダ31〜34から排出されるブレーキ液を一時
的に蓄えるものである。このため電磁弁60a〜60d
では、A位置においてはホイールシリンダ31〜34の
ブレーキ油圧を増圧し、B位置においてはそのブレーキ
油圧を保持し、C位置においてはそのブレーキ油圧を減
圧することができる。すなわち、電磁弁60a、60b
は、ブレーキ力調整手段に相当する。
【0024】ポンプ99a、99bは、リザーバ93
a、93bに蓄積されたブレーキ液を汲み上げてマスタ
シリンダ28側に還流させる。また、チェック弁97
a、98a、97b、98bは、リザーバ93a、93
bから汲み上げられたブレーキ液が、再びリザーバ93
a、93b側に逆流するのを防ぐためのものである。な
お、ストップスイッチ10は、運転者がブレーキペダル
20を踏んでいるか否かを検出するものである。
【0025】つぎに、このように構成された本実施例に
おいて実行されるABS制御について図2〜17に基づ
き説明する。まず図2は、ABS制御装置のメインルー
チンを表すフローチャートである。なお、この処理は図
示しないイグニッションスイッチがオンされたとき、ス
テップ100より開始される。
【0026】処理を開始すると,まずステップ100に
て,各種フラグや各種カウンタの初期設定を行う。続く
ステップ102では,車輪速度センサ71〜74の車輪
速度信号を,中央演算処理装置ECUに入力する。ステ
ップ104では,車輪速度センサ71〜74から入力さ
れる信号に基づき,制御対象の車輪(FL〜RRのいず
れか)の車輪速度Vwおよび車輪加速度Gwを演算す
る。次に,ステップ106では,ステップ104で求め
た各車輪速度Vwに基づき,推定車体速度Vbを演算す
る。
【0027】なお、この処理は、例えば各車輪速度Vw
FL〜VwRRの中の最大速度Vwmaxを基準速度と
して,この最大速度Vwmaxが,前回求めた推定車体
速度Vb(n−1)から推定路面摩擦係数μ(以下、路
面μ)の関数f1(μ)で求められる限界減速度Vdo
wn分を減じた速度から,Vb(n−1)に推定路面μ
の関数f2(μ)で求められる限界加速度Vup分を加
えた速度までの範囲内にあるかどうかを判断する。そし
て、最大速度Vwmaxが限界加速度Vup分を加えた
速度から限界減速度Vdown分を減じた速度までの範
囲にあれば最大速度Vwmaxをそのまま推定車体速度
Vbとして設定し,最大速度Vwmaxが限界加速度V
up分を加えた速度を越えていれば,この限界加速度V
up分を加えた速度を推定車体速度Vbとして設定し,
最大速度Vwmaxが限界減速度Vdown分を減じた
速度を下回っていれば,この限界減速度Vdown分を
減じた速度を推定車体速度Vbとして設定する。
【0028】また、上記基準速度は、最大速度Vwma
xに限らず、各車輪速度Vwに重み付けを行った中間値
などを利用してもよい。また,ステップ106では推定
車体速度Vbの演算と併せて,推定車体減速度Gbの演
算も行う。推定車体減速度Gbの演算方法としては,単
位時間当たりの推定車体速度Vbの変化勾配を演算する
方法がある。
【0029】ステップ108で,現在ABS制御をして
いる状態かどうかを判断する。ABS制御開始前の状態
では,ステップ110以降の処理によってABS制御開
始前の路面μ推定処理が実行される。一方,ABS制御
中の場合は,ステップ136以降の処理によってABS
制御中に推定路面μの切り替えや補正が実行される。ま
ず,ABS制御開始前での処理について説明する。
【0030】ステップ110では,前後輪の車輪速度に
おける速度差ΔVxを演算する。この前後輪速度差演算
は,FL輪−RL輪,FR輪−RR輪といった左側,右
側独立に演算する方法を用いる。また,(FL輪+FR
輪)/2−(RL輪+RR輪)/2といった平均値を演
算する方法を用いてもよい。同様に,ステップ112で
は,左右輪の車輪速度における速度差ΔVyを演算す
る。この左右輪速度差演算は,FL輪−FR輪,RL輪
−RR輪といった前輪側,後輪側独立に演算する方法を
用いる。また,上記前後輪速度差と同様に,(FL輪+
RL輪)/2−(FR輪+RR輪)/2といった平均値
を演算する方法を用いてもよい。
【0031】次に,前後G推定手段によって,車両の走
行路面の最大路面μ(μピーク)に対応する車両の前後
方向の減速度:前後Gを推定する(ステップ200)。
さらに,車両旋回判定手段によって,車両が旋回状態に
なっているかどうかを判断する(ステップ300)。な
お、ステップ200の前後G推定手段及びステップ30
0の車両旋回判定についての詳細は後述する。
【0032】ステップ114では,ステップ300の車
両の旋回状態判定の結果によって,車両の横方向の加速
度(横G)をどのように設定するかどうかを判断する。
すなわち、車両が直進状態と判断された時は,ステップ
116にて横Gを零としてステップ118に進む。一
方,車両が直進状態でないと判断された時は,横G推定
手段にて車両の横Gを推定してステップ118に進む
(ステップ400)。なお、ステップ400の横G推定
手段についての詳細は後述する。
【0033】ステップ118では,ステップ200で演
算された前後G推定値とステップ400またはステップ
116で設定された横G推定値の合成値を演算する。こ
の前後G推定値と横G推定値の合成値を路面μ推定値と
する。次に,悪路状態判定手段にて,現在走行中の路面
が悪路であるかどうかを判断する(ステップ500)。
なお、ステップ500の悪路状態判定手段についての詳
細は後述する。
【0034】ステップ120では,ステップ500の悪
路状態判定の結果によって,路面μ推定値を切り替える
かどうかを判断する。悪路状態の場合は,ステップ12
2に進み,上記推定した路面μ推定値を悪路用μ値μb
adに切り替える。この悪路用μ値μbadは,車両が
十分に制動できる値とするため設定可能な最大値とする
ことが望ましい。
【0035】ステップ120で,悪路と判断されなかっ
た時には,推定路面μ値はそのままで,ステップ600
に進む。ステップ600では,氷上路走行判定手段に
て,現在氷上路を走行中であるかどうかを判断する。な
お、この氷上路走行判定手段についての詳細は後述す
る。ステップ124では,ステップ600の氷上路走行
判定手段の結果によって,路面μ推定値を切り替えるか
どうかを判断する。氷上路走行状態の場合は,ステップ
126に進み、上記推定した路面μ推定値を氷上路μ値
μiceに切り替える。ここで,氷上路μ値μice
は,ステップ600で氷上路走行判定される氷上路面に
おいて,車両の安定性が十分確保できる程度の小さな値
としておく。
【0036】ステップ124で,氷上路走行状態と判断
されなかった時には,路面μ推定値はそのままで,ステ
ップ128に進む。ステップ128までステップが進ん
だ状態で,初めてABS制御開始前の路面μ推定値が確
定されたことになる。ステップ128では,ABS制御
開始タイミングであるかどうかが判断される。ABS制
御開始の条件は,例えば,ストップスイッチ10がオン
で,車輪速度Vwが推定車体速度Vbよりも所定速度小
さくなり,かつ車輪加速度Gwが予め設定された基準減
速度よりも小さくなった時などである。その後、ステッ
プ130以降の処理に進むが、これらについては後述す
る。
【0037】ステップ108でABS制御実行中である
と判定された場合には、ステップ136に進み、推定車
体速度Vbと各車輪速度Vwにおける速度差ΔVwを演
算する。この推定車体速度Vbと車輪速度Vwの速度差
演算によって,車輪のスリップ状態を把握することがで
きる。次に,路面乗り移り判定手段によって,ABS制
御中の路面の乗り移りを判定する(ステップ700)。
このステップ700の路面の乗り移り判定についての詳
細は後述する。
【0038】ステップ138で,ステップ700におけ
る路面の乗り移り判定によって高μ路に乗り移ったと判
断された場合,ステップ140に進み,路面μ推定値を
高μ値μHiに切り替え,ステップ800に進む。ここ
で、高μ値μHiは,ステップ700で高μ路への乗り
移りを判定される路面において,少なくとも車両の制動
力が十分確保される比較的高い値としておく。
【0039】ステップ138で高μ乗り移りと判断され
なかった時には,ステップ142に進み,ステップ70
0の路面の乗り移り判定において低μ路に乗り移ったと
判断されたか否かを判定する。低μ路に乗り移ったと判
断された場合,ステップ144に進み,路面μ推定値を
低μ値μLoに切り替え,ステップ800に進む。ここ
で,低μ値μLoは,ステップ700で低μ路への乗り
移りを判定される路面において,低μ路での制御時に,
少なくとも車両の安定性が十分確保できる比較的低い値
としておく。
【0040】ステップ142で,低μ路に乗り移りった
と判低されない場合,路面μ推定値の切り替えは行われ
ず,ステップ800へ進む。ステップ800では、路面
μ補正判定手段によって,路面μ推定値を低くする側へ
補正するのか,高くする側へ補正するのかを判定する。
このステップ800における路面μ補正判定処理の詳細
については後述する。
【0041】ステップ146では,ステップ800で路
面μを低く補正すると判定されたか否かを判断し、低く
補正すると判定された場合,ステップ148に進み,路
面μ推定値を補正量μ2分低くして,ステップ154へ
進む。ステップ148の低下補正値μ2は,ステップ8
00で路面μの低下補正が判定できる程度の補正値とす
る。
【0042】ステップ146で路面μを低く補正しない
と判断された場合は,ステップ150に進み、ステップ
800で路面μを高く補正すると判別されたか否かを判
断する。そして、路面μを高く補正すると判別した場
合,ステップ152に進み,路面μ推定値を補正量μ1
分高くして,ステップ154へ進む。ステップ152の
増加補正値μ1は,ステップ800で路面μの増加補正
が判定できる程度の補正値とする。
【0043】ステップ150で路面μを高く補正しない
と判断された場合は,路面μ推定値の補正は行われず,
直接ステップ154へ進む。ステップ154までステッ
プが進んだ状態で,初めてABS制御中の路面μ推定値
が確定されたことになる。ステップ154では,FL輪
〜RR輪の各車輪速度Vwおよび各車輪加速度Gwとに
基づき,各輪毎にブレーキ油圧を増圧/保持/減圧のど
の状態に選択するかを決定する。ステップ154で制御
モードが選択された後,ステップ130に移行する。
【0044】ステップ130は,ABS制御開始前およ
び制御中ともに実行するステップである。ステップ13
0では,推定車体速度Vbの演算時(ステップ106)
に利用される限界減速度Vdownを,上記確定した路
面μ推定値の関数f1(μ)にしたがって求める。同様
に,ステップ132にて,限界加速度Vupを,上記路
面μ推定値の関数f2(μにしたがって求める。最後
に,ステップ134では,ステップ128のABS制御
開始判定結果または,ステップ154のABS制御中に
選択された制御モードに応じて,ソレノイド駆動を実行
し,再度ステップ102に移行する。
【0045】以降に,図2のフローチャート中の主要な
処理について説明する。前後G推定手段(ステップ20
0)における処理内容を、図3に示す。図3において、
ステップ202では,ステップ110で演算した前後輪
速度差ΔVxの積算演算を実行し,ステップ204で,
前後Gの演算タイミングであるTchk2時間経過する
まで,積算演算を続ける。ステップ204で,Tchk
2時間経過したと判断すると、ステップ206へ進み,
ΔVxの積算値ΣΔVxが車体前後Gの決定値D1以上
かどうかを判定する。ΔVxの積算値ΣΔVxがD1以
下の時には、まだ車両制動時の前後輪速度差が急激に大
きくなっていないことが判断されるので,ステップ20
8に進み,車体の減速度(前後G)Gxをステップ10
6で演算した推定車体減速度Gbの値とする。続いて,
ステップ210に進み,ΔVxの積算値ΣΔVxを0ク
リアしてメインルーチンに戻る。
【0046】一方,ステップ206で,ΔVxの積算値
ΣΔVxが車体前後G決定値D1以上の時には,車両制
動時の前後輪速度差が既に大きくなっているので,車体
の前後Gが確定したとして,車体の減速度Gxの更新を
行わないで,ステップ210に進み,同様の処理を実行
する。上記の前後G推定手段の一連の作動を図示する
と,図10に示すようになる。すなわち、判定時間Tc
hk2毎に,ΔVxの積算値ΣΔVxの演算を行い,こ
の積算値ΣΔVxが車体前後Gの決定値D1以上になる
か判定する。この場合決定値D1以下では,車体の減速
度Gxを推定車体減速度Gbの値とする。一方、決定値
D1以上では,車体の減速度Gxの更新を行わないで,
前回値をキープすることで,車両制動時の車体の前後G
の推定が正確に実行することができる。
【0047】つまり、車両においては、制動時の車両の
安定性を考慮して、後輪が前輪よりも早くロック状態に
達することを防止すべく、前輪と後輪とで制動時に付与
する制動トルクに若干の差が設けられる。従って、前輪
と後輪とで、μ−s特性におけるμピークを越えて急激
に車輪速度が低下するタイミングに時間差が生ずる。し
かし、この時間差は、前後輪に付与される制動トルクの
差が若干のものであるので、一方の車輪がμピークを越
えて急激に車輪速度が低下する時には、他方の車輪はほ
ぼμピーク付近で制御されている状態であると予想され
る。このため、前後輪速度差ΔVxが急激に増加するタ
イミングを捉えて、そのときの高速側の車輪の減速度
(車体減速度に近似)を検出すると、路面μと車体減速
度には相関関係があるので車両の走行路面のμピークに
対応した減速度となる。
【0048】なお、図3のフローチャートでは、前後輪
速度差ΔVxの積算値ΣΔVxと決定値D1とを比較す
ることによって、前後輪の速度差ΔVxが急激に増加し
たことを検出したが、例えば、前輪の車輪減速度と後輪
の車輪減速度との差によっても一方の車輪の車輪速度に
対して他方の車輪の車輪速度が急激に低下する状態を検
知することが可能である。
【0049】次に,車両の旋回状態判定(ステップ30
0)における処理内容を、図4に示す。図4において、
ステップ302では,ステップ110で演算した前後輪
速度差ΔVxの積算演算を実行する。さらに,ステップ
304では,ステップ112で演算した左右輪速度差Δ
Vyの積算演算を実行し,ステップ306で,横Gの演
算タイミングであるTchk3時間経過するまで、上記
の積算演算を続ける。
【0050】ステップ306で,Tchk3時間経過し
たと判断すると、ステップ308へ進み、左右輪速度差
ΔVyの積算値ΣΔVyが左右輪速度差判定値D2以上
かどうかを判定する。左右輪速度差ΔVyの積算値ΣΔ
Vyが判定値D2以上の時には,左右輪速度差が発生し
ており,ステップ310へ進み,ΔVxの積算値ΣΔV
xが前後輪速度差判定値D3以上かどうかを判定する。
ΔVxの積算値ΣΔVxが判定値D3以下の場合,つま
り,左右輪速度差が大きく,かつ前後輪速度差が小さい
場合には,車両が旋回しているとみなして,ステップ3
12へ進み,ステップ400での車体の横G演算に利用
するために、ΔVyの積算値ΣΔVyの単位時間当たり
の平均値ΣΔVyaveを演算する。そして、ステップ
314では,車両の旋回状態と判定しておき,ステップ
324に進む。ステップ324及び326で,ΔVxの
積算値ΣΔVxとΔVyの積算値ΣVyを0クリアして
メインルーチンに戻る。
【0051】一方、ステップ310で、ΔVxの積算値
ΣΔVxが前後輪速度差判定値D3以上の場合、つま
り、左右輪速度差および,前後輪速度差ともに大きい場
合には、ステップ316に進んで,既に車両が旋回状態
と判定済みかどうかを確認する。車両が旋回状態である
場合には、ステップ318で,車両不安定状態と判定す
る。なぜならば、車両の旋回状態において、前後輪速度
差が大きくなる車両状態は,車両のドリフトやスピンと
いった不安定な状態に陥っているものと判断できるため
である。続いて,ステップ324に進み,上述した処理
を実行する。
【0052】一方、ステップ316で,車両が旋回状態
でないと判断される場合には,現在判定中の車両状態を
そのまま保持しておき,ステップ324に進み,同様の
処理を実行する。また,ステップ308で,ΔVyの積
算値ΣΔVyが左右輪速度差判定値D2以下の場合,左
右輪速度差がついていないとして,ステップ320へ進
み,ΔVxの積算値ΣΔVxが前後輪直進判定値D3以
上かどうかを判定する。ΔVxの積算値ΣΔVxがD3
以下、つまり、左右輪および前後輪ともに速度差が小さ
い時は、ステップ322へ進み、車両が直進状態と判定
する。一方,ステップ320で,ΔVxの積算値ΣΔV
xが判定値D3以上である場合には,ステップ316に
進み,上述した処理を実行していく。
【0053】上記の車両旋回判定手段の一連の作動を図
示すると,図11に示すように,横G演算タイミングT
chk3毎に,ΔVxの積算値ΣΔVxおよび,ΔVy
の積算値ΣΔVyの演算を行う。そして、それぞれ車両
状態判定のための判定値D3,D2との比較によって,
車両の直進/旋回/不安定状態を判別する。すなわち、
前後輪速度差ΔVx及び左右輪速度差ΔVyにつき所定
期間Tchk3内における積算値ΣΔVx,ΣΔVyを
演算することにより、瞬間的なノイズ成分の影響を排除
し、車両の直進/旋回/不安定状態を正確に判別するこ
とができる。また、以前の車両状態が旋回状態であると
きにおいて、前後輪速度差ΔVx及び左右輪速度差ΔV
yがそれぞれ判定値よりも大きくなったときにのみ、車
両が不安定状態と判別する。従って、誤って車両が不安
定状態であると判別することを確実に防止する次に,車
両の横G推定手段(ステップ400)の処理内容を図5
に示す。図5において、ステップ402では,車両旋回
判定処理と同期して,横G演算タイミングTchk3時
間経過したと判別したとき、ステップ404に進む。ス
テップ404では、車両が旋回状態と判別されているか
否か判断し、旋回状態と判別されていれば、ステップ4
06に進み、左右輪速度和ΔVzを演算する。そして、
ステップ408において、車両の横方向加速度(横G)
Gyを演算する。このGy演算は,例えば,下記の数式
1によって演算することができる。
【0054】
【数1】 ここで,ΣΔVyaveは,ステップ312で演算し
た,ΔVyの積算値ΣΔVyの単位時間当たりの平均値
であり、Tは車両のトレッド幅である。なお、ステップ
408の処理が実行された後,メインルーチンへ戻る。
【0055】一方、ステップ404で、車両が旋回状態
ではなく不安定状態と判別されたときには、ステップ4
10に進み,車両の横GGyを最大横加速度Gymax
として,メインルーチンへ戻る。なお、この最大横加速
度Gymaxは,車両状態としてあり得る最大の値とし
て,車両のドリフトやスピンの状態時でも,十分制動力
がかけられる値とすることが望ましい。
【0056】上記の横G推定手段の一連の作動を図示す
ると,図11に示すように,車両の状態判定(直進/旋
回/不安定状態)に応じて,Gyの値を切り替え,また
は演算する。以上説明したように、横G推定ルーチンに
おいては、車両が旋回状態と判別されているときにの
み、車両の横Gを演算するようにしている。従って、車
両が直進状態であるとき等に誤った横Gを推定すること
が確実に防止できる。また、車両が不安定状態であると
きには、横Gを最大横加速度Gymaxに設定している
ので、車両を安定側に制御することが可能である。そし
て、車体の前後方向の減速度Gxと横方向の加速度Gy
が、図11のように求められると,車両の合成G,すな
わち路面μ推定値は図示するように演算される。なお、
具体的には、車体の前後方向の減速度Gxと横方向の加
速度Gyとのベクトル演算により、合成Gの大きさを求
める。
【0057】次に,路面の悪路状態判定手段(ステップ
500)の処理内容を図6に示す。図6において、 ス
テップ502では、車輪加速度Gwと,悪路判定基準加
速度G1とを比較し,GwがG1以下の場合は,ステッ
プ510へ進み,カウント判定フラグFgupを“0”
にする。この判定フラグFgupは,車輪加速度Gwが
基準加速度G1を越えた時に“1”にセットされ,越え
ている間は“1”を保持し,G1以下となった時に
“0”リセットされるフラグである。この判定フラグF
gupは、GwがG1を越えた回数をカウントする悪路
カウンタCgupのカウント処理に利用される。
【0058】一方、ステップ502の判定で、車輪加速
度Gwが悪路判定基準加速度G1以上の場合には、ステ
ップ504で、カウント判定フラグFgupが“1”と
なっているかを判定する。既に判定フラグFgupが
“1”となっている場合は,悪路カウンタCgupのカ
ウントをパスし,“0”の場合のみステップ506に
て,悪路カウンタCgupをカウントアップして,ステ
ップ508で,カウント判定フラグFgupを“1”に
セットする。
【0059】続いて,ステップ512で,悪路判定タイ
ミングであるTchk5時間が経過したかどうかを判定
する。経過前の場合は,メインルーチンに戻る。悪路判
定タイミングであるTchk5時間が経過した場合に
は,ステップ514で,車輪加速度GwがTchk5時
間内に悪路判定基準加速度G1を越えたカウント値Cg
upが,悪路判定カウントC1以上とであるかを判別す
る。悪路判定カウントC1以上であれば、ステップ51
6に進み,悪路判定フラグFbadを“1”にセットし
て,メインルーチンに戻る。一方,ステップ514で,
悪路判定カウントC1以下と判断されると、ステップ5
18で、悪路判定フラグFbadを“0”にリセットし
て,メインルーチンに戻る。
【0060】上記の悪路状態判定手段の一連の作動を図
示すると,図12に示すように,判定タイミングTch
k5毎に,車輪加速度Gwが悪路判定基準加速度G1を
越えたかどうかによって,カウント判定フラグFgup
のセット−リセットを行う。そして、カウント判定フラ
グFgupによって、悪路カウンタCgupのカウント
アップを行い、悪路判定カウントC1以上になると、悪
路状態と判定して悪路判定フラグFbadをセットす
る。
【0061】ここで、悪路状態と判定された時には、推
定路面μを悪路用μ値μbadに切り替える。この悪路
用μ値μbadは、設定可能な最大路面μ値とすること
が望ましいが、車輪加速度Gwの大きさや、悪路カウン
タCgupのカウント値によって。変化させる方法を用
いてもよい。次に,氷上路走行判定(ステップ600)
の処理内容を図7に示す。
【0062】この氷上路走行判定では、処理の開始毎に
氷上路判定フラグFiceを“0”にリセットすること
で、ABS制御前に氷上路走行判定がされる度に、推定
車体速度Vbを氷上路用推定車体速度Viceに切り替
えることができ、氷上路での車両の安定性が確保でき
る。図7において、ステップ602では、氷上路判定フ
ラグFiceを“0”にリセットし、ステップ604に
て、氷上路用推定車体速度Viceを演算する。この氷
上路用推定車体速度Viceは,氷上路に対応した路面
μで作成される推定車体速度とする。そうすることで,
氷上路走行判定時に,推定車体速度Vbを氷上路用推定
車体速度Viceに切り替えることによって、推定車体
速度Vbが実車体速度近辺となり、車両の安定性が十分
確保することができる。
【0063】ステップ606では,氷上路判定カウンタ
Ciceをカウントダウンして,氷上路走行判定タイミ
ングを判定する。続いて,ステップ608では,氷上路
判定カウンタCiceのカウント値によって,氷上路走
行判定を実行していく。つまり、ステップ606で氷上
路判定カウンタCiceをカウントダウンしているの
で,Cice<0となり,ステップ610に進む。ステ
ップ610では、氷上路走行の特徴を監視する。具体的
には,推定車体減速度Gbがアップ−ダウンしながら次
第に増加していく状態が検出されると,ステップ612
に進み,T1時間の減圧の出力指令が設定される。これ
は、ステップ610で、氷上路の特徴をとらえているも
のの、さらに減圧出力を行い、ステップ616で、減圧
後の車輪の復帰状態を監視することでさらに正確な氷上
路走行の判断を行うためである。従って、ステップ61
0の判定だけで、氷上路走行の判定を行ってもよい。
【0064】ステップ614では、氷上路判定カウンタ
Ciceに、氷上路判定カウントC6をセットすること
で,T1時間の減圧出力後の車輪の復帰状態を判断する
タイミングを決定することができる。この氷上路判定カ
ウントC6は,T1時間の減圧出力後の車輪復帰が十分
行われる値とする。ステップ614の処理後,メインル
ーチンに戻る。一方,ステップ610で,氷上路の特徴
が見られない時には,そのままメインルーチンに戻る。
【0065】ステップ614で,氷上路判定カウンタC
iceに,氷上路判定カウントC6をセットした後,メ
インルーチンから再び,ステップ606で,氷上路判定
カウンタCiceがカウントダウンされ,ステップ60
8に進んだ時,氷上路判定カウンタCice>0であれ
ば,減圧後の車輪の復帰状態を判断するタイミングでな
いため,そのままメインルーチンに戻る。上記処理を,
繰り返して,ステップ608で,氷上路判定カウンタC
ice=0となった時が,減圧後の車輪の復帰状態を判
断するタイミングとなり,ステップ616に進む。
【0066】ステップ616では,減圧後の車輪の復帰
状態を,車輪加速度Gwの大きさで捕らえており、減圧
後から車輪の復帰状態を判断するタイミングまでの車輪
加速度Gwの最大値が氷上路判定加速度G6以下の時
は,ステップ618に進む。つまり、ブレーキ圧力を減
圧しても車輪の復帰が小さい場合には、氷上路等の極低
μ路であると判断でき、その場合、推定車体速度Vb
を,ステップ604で作成した氷上路用推定車体速度V
iceに切り替え,ステップ620で,氷上路判定フラ
グFiceを“1”にセットして,メインルーチンに戻
る。
【0067】一方,ステップ616で,車輪加速度Gw
の最大値が氷上路判定加速度G6以上の時は、減圧後の
車輪の復帰が大きい路面,つまり,氷上路のような極低
μ路面ではないことが判断され,そのまま,メインルー
チンに戻る。上記の氷上路走行判定手段の一連の作動を
図示すると,図13に示すように,推定車体減速度Gb
が氷上路走行の特徴をとらえた時,油圧をT1時間減圧
するとともに,氷上路判定カウンタCiceに,氷上路
判定カウントC6をセットして,減圧出力後の車輪の復
帰状態を監視する。氷上路判定カウンタCiceがカウ
ントダウンされて、零になるまでの間、車輪加速度Gw
が氷上路判定加速度G6以上にならなかったら,Cic
e=0のタイミングで,氷上路判定フラグFiceを
“1”にセット,つまり,氷上路走行状態であると判断
する。併せて,推定車体速度Vbを予め作成しておいた
氷上路用推定車体速度Viceに切り替えて,車両の安
定性を確保する。
【0068】さらに,推定路面μは,氷上路走行状態と
判断されたため,氷上路面μ値μiceに切り替えて,
以降のブレーキ圧力制御開始判定を実行していく。な
お、氷上路面μ値μiceは,T1時間の減圧後の車輪
加速度Gwの復帰Gの大きさによって切り替えてもよ
い。次に,ブレーキ圧力制御中の路面乗り移り判定手段
(ステップ700)の処理内容を図8に示す。
【0069】図8において、ステップ702では,高μ
路乗り移り判定フラグFhijを“0”にする。このフ
ラグFhijは、高μ路乗り移り状態と判定された時
“1”にセットされ、推定路面μの切り替えが実行され
た後、ステップ702で“0”にリセットされるもの
で、ブレーキ圧力制御中に,何度でも,高μ路乗り移り
判定が実行できる構成としている。同様に,ステップ7
04でも,低μ路乗り移り判定フラグFlojを“0”
にする。
【0070】ステップ706では、高μ路乗り移り判定
タイミングを決定する高μ判定カウンタCjmpをカウ
ントダウンする。続いて,ステップ708で,高μ判定
カウンタCjmpのカウント値によって,ステップ71
0からの高μ路乗り移り判定を実行するか,ステップ7
30以降の低μ路乗り移り判定を実行するかを判定す
る。
【0071】まず,通常では,ステップ706で,高μ
判定カウンタCjmpをカウントダウンしているので,
Cjmp<0となり,ステップ710に進む。ステップ
710では,現在実行中の制御が増圧制御かどうかを判
定する。増圧制御の場合には、ステップ712に進み,
規定の増圧出力が終了したかを判定する。ここで,規定
の増圧が出力される制御状態としては,現在の油圧レベ
ルに対して,最適な油圧レベルが高いレベルにある時
に,増圧が出力され続けても最適な油圧レベルに達しな
い場合が考えられる。具体的には、増圧出力によって油
圧レベルがほぼブレーキ圧力制御を開始した油圧レベル
になっても、車輪のスリップ状態が減圧を行うほどには
増加しない場合などが該当する。
【0072】つまり、低い油圧レベルとなる低μ路での
ブレーキ圧力制御時に,高μ路に乗り移った場合は、高
い油圧レベルでの油圧制御が必要となるが、増圧出力は
低い油圧レベルを前提として設定されているので、この
増圧出力がすべて出力された後も、減圧をおこなわなけ
ればならない状態までは車輪のスリップ状態が増加しな
い。従って、ステップ712で、規定の増圧が出力され
たと判断された場合には,高μ路に乗り移った場合が考
えられるので、ステップ714に進み,高μ路への乗り
移り確認用の増圧をT2時間出力する。この確認用増圧
時間T2は,規定増圧時の増圧の上昇勾配よりも大きく
することで,高μ路への乗り移りの判定を確実に行うこ
とができる。
【0073】続いて,ステップ716で,高μ判定カウ
ンタCjmpに,高μ判定カウントC7をセットして,
増圧出力後の車輪の落ち込み状態を監視できるようにす
る。その後,ステップ744および,ステップ746
で,低μ路への乗り移り判定用の減圧タイマTrel
と,ステップ136で演算した、推定車体速度Vbと車
輪速度Vwの速度差ΔVwの積算値ΣΔVwを0クリア
して、メインルーチンに戻る。
【0074】一方,ステップ712で,規定の増圧出力
が終了していなければ、そのままステップ744に進
み、同様の処理を実行していく。次に、ステップ714
で、高μ路への乗り移り確認用の増圧を出力する場合、
つまり高μ路への乗り移り判定を実行していく場合につ
いての処理を説明する。ステップ716で、高μ判定カ
ウンタCjmpに高μ判定カウントC7をセットした
後,メインルーチンから再び,ステップ706で,Cj
mpがカウントダウンされ,ステップ708に進んだ
時,Cjmp≧0であれば,高μ路乗り移り確認用の増
圧出力による車輪の落込み状態を監視するために,ステ
ップ718に進む。
【0075】ステップ718では,増圧後の車輪の落込
み状態を,車輪加速度Gwの大きさから検知する。すな
わち、増圧後から車輪の落込み状態を判断するタイミン
グまでの車輪加速度Gwが乗り移り判定加速度G7以下
の場合は、ステップ720に進み、判定禁止フラグFn
ocを“1”にセットして、ステップ722に進む。こ
の判定を実行することで,現在の路面が,高μ路ではな
いことが判断できる。つまり、ステップ714で,規定
増圧による増圧の上昇勾配よりも勾配の大きい高μ路へ
の乗り確認用の増圧を出力することで,路面が中/低μ
路の場合は,車輪速度が必ず落込むことから,高μ路乗
り移りの誤判定を防止でき,正確な判定が実現できる。
【0076】一方,ステップ718で,車輪加速度Gw
が乗り移り判定加速度G7以上の場合は,そのままステ
ップ722に進む。ステップ722では、高μ路乗り移
りを判定するタイミングを、高μ判定カウンタCjmp
=0の時として,ステップ724に進み,実行してい
く。Cjmp≠0の時は,そのまま,メインルーチンに
戻り,判定タイミングまで車輪の落込み状態を監視す
る。
【0077】ステップ724では、判定禁止フラグFn
ocが“0”,つまり高μ路への乗り確認用の増圧の出
力により,車輪の落込みが確認されなかった場合には、
ステップ726に進む。ステップ726では、高μ路へ
の乗り移りが生じたたとして、高μ路乗り移り判定フラ
グFhijを“1”にセットし、続くステップ728に
て、判定禁止フラグFnocを“0”にリセットしてか
らメインルーチンに戻る。
【0078】一方、ステップ724で、判定禁止フラグ
Fnocが“1”、つまり路面が中/低μ路のため,高
μ路への乗り確認用の増圧の出力により,車輪の落込み
が確認された場合には、高μ路への乗り移りではないと
して、ステップ728に移行して、同様の処理を実行す
る。上記の高μ路への乗り移り判定手段の一連の作動を
図示すると、図14に示すように、規定の増圧出力が終
了した時,規定増圧時に出力される増圧の上昇勾配より
も大きい勾配の乗り移り確認用の増圧をT2時間出力す
るとともに、高μ判定カウンタCjmpに,高μ判定カ
ウントC7をセットして、増圧出力後の車輪の落込み状
態を監視する。そして、高μ判定カウンタCjmpがカ
ウントダウンされて零になるまでの間、車輪加速度Gw
が乗り移り判定加速度G7以下にならなかったら、判定
禁止フラグFnocは“0”のままとなる。このため、
Cjmp=0のタイミングで、高μ路乗り移り判定フラ
グFhijを“1”にセット、つまり高μ路への乗り移
りが判断される。
【0079】推定路面μは、高μ路への乗り移りが判断
された時に、高μ値μHiに切り替えられ、ABS制御
を実行する。ここで、高μ値μHiは、増圧出力後の車
輪の落込み状態を示す車輪加速度Gwの大きさによっ
て、変化させる方法を用いてもよい。次に、低μ路への
乗り移り判定を実行する場合についての処理を説明す
る。
【0080】ステップ710で、現在の制御が増圧制御
以外の場合であると判断されると、ステップ730に進
み、高μ判定カウンタCjmpをクリアして、ステップ
732に進む。ステップ732では、現在の制御が減圧
制御かどうかを判定する。減圧制御以外の場合は、その
ままステップ744に移行して、上述した処理を実行し
ていく。
【0081】ステップ732で減圧制御と判定される
と、ステップ734に進み、低μ路への乗り移り判定用
の減圧タイマTrelを,カウントアップする。そし
て、ステップ736にて、ステップ136で演算した推
定車体速度Vbと車輪速度Vwの速度差ΔVwの積算値
ΣΔVwを演算して、ステップ738に進む。ステップ
738で,ΔVwの積算値ΣΔVwが,判定スリップ量
S7以上かどうかを判定する。すなわち、このΣΔVw
の大きさによって,車輪の落込み(スリップ)状態を判
別するのである。
【0082】ΣΔVwがS7以下の時には、車輪の落込
み(スリップ)が小さいので低μ路への乗り移りではな
いとして、そのままメインルーチンに戻る。一方、スリ
ップ量がS7以上で、車輪の落込み(スリップ)が大き
い時には、ステップ740に進み、低μ路への乗り移り
判定用の減圧タイマTrelの時間が,判定時間T7以
上かどうかを判定する。減圧タイマTrelがT7以下
の時には,車輪の落込みが発生しても、減圧を開始した
後の車輪が復帰が早いということであるため、低μ路へ
の乗り移りではないとして、そのままメインルーチンに
戻る。
【0083】一方,減圧時間が判定時間T7以上で、減
圧を開始してから車輪の復帰に時間がかかっていること
が判定されると、低μ路への乗り移りと判断して、ステ
ップ742に進み、低μ路乗り移り判定フラグFloj
を“1”にセットする。その後、ステップ744に進
み、上述した処理を実行する。つまり、低μ路へ乗り移
った時には、車輪速度が推定車体速度Vbに対して大き
く落ち込む点,また,減圧を継続しても,車輪速度がな
かなか復帰してこない点を判定することで,低μ路への
乗り移りを判断している。
【0084】高μ路では,車輪速度が落ち込んでも,減
圧によって車輪の復帰が早いため,減圧時間は短くな
る。または、落込み自体が小さいために、車輪の総スリ
ップ量が小さくなり、低μ路への乗り移りの判定条件を
満たすことはない。上記の低μ路への乗り移り判定手段
の一連の作動を図示すると、図15に示すように、車輪
速度が落ち込んで減圧が開始されると、減圧タイマTr
elがカウントアップされ、併せて推定車体速度Vbと
車輪速度Vwの速度差ΔVwの積算値ΣΔΛVwを演算
する。この積算値ΣΔVwによって、車輪の落込み状態
を物理量として表す。
【0085】ΔVwの積算値ΣΔVwが判定スリップ量
S7以上になった時に,減圧タイマTrelが判定時間
T7以上である時,低μ路乗り移り判定フラグFloj
を“1”にセットする。つまり、低μ路への乗り移りが
判断される。従って、推定路面μは、低μ路への乗り移
りが判断された時に、低μ値μLoに切り替えられ、A
BS制御を実行する。ここで、低μ値μLoは、ΔVw
の積算値ΣΔVwや減圧タイマTrelによって,変化
させる方法を用いてもよい。
【0086】次に,ブレーキ圧力制御中の路面μ補正判
定手段(ステップ800)における処理内容を図9に示
す。図9において、ステップ802では,路面μ増加判
定フラグFplsを“0”にする。このフラグFpls
は、路面μを高くする側へ補正判定された時“1”にセ
ットされ、推定路面μの補正が実行された後、ステップ
802で“0”にリセットされるもので、ブレーキ圧力
制御中に、何度でも路面μを高くする側へ補正判定でき
る構成としている。
【0087】同様に,ステップ804でも,路面μ減少
判定フラグFmusを“0”にする。続いて,ステップ
806では,現在実行中の制御が増圧制御かどうかを判
定する。ここで、増圧制御実行中であれば、ステップ8
08に進み、ステップ106で演算される推定車体減速
度Gbが,推定車体速度Vb演算時に参照される限界減
速度Vdownに,ほぼ等しいかどうかを判定する。推
定車体減速度Gbが、ほぼ限界減速度Vdownと同じ
である場合には、ステップ810に進んで、増加判定カ
ウンタCplsをカウントアップして,ステップ812
に進む。つまり、路面μを高くする側へ補正する判定手
段は、増圧制御が継続しているが、車輪速度が減圧にな
る程には落ち込まないで,推定車体速度Vbが限界減速
度Vdownで作成され続けるといった特徴をとらえた
ものである。
【0088】一方、ステップ806で、現在実行中の制
御が増圧制御でないと判別されると、ステップ822に
進み、さらに,現在実行中の制御が減圧制御の時は,ス
テップ832に移行して,減少判定カウンタCmus
と,ステップ834の増加判定カウンタCplsを,共
に0クリアして,メインルーチンに戻る。また、ステッ
プ808で、推定車体減速度GbがVdownと離れて
いる時や、ステップ822で、現在実行中の制御が減圧
制御でない時には、ステップ824に進んで、路面μ低
下判定を実行する。(この判定処理は後述する。) ステップ812では,増加判定カウンタCplsが増加
判定カウント値C8以上かどうかを判定する。Cpls
がC8以下の時には,路面μを高くする側へ補正するタ
イミングではないとして、ステップ820に移行し、減
少判定カウンタCmusを0クリアしてメインルーチン
に戻る。一方,ステップ812で,増加判定カウンタC
plsが増加判定カウント値C8以上と判別された時に
は,路面μを高くする側へ補正するタイミングと判断
し、ステップ814で、推定車体速度Vbを最大車輪速
度Vwmaxに切り替える。そして、ステップ816
で、路面μ増加判定フラグFplsを“1”にセットす
る。その後,ステップ818およびステップ820で、
増加判定カウンタCplsおよび減少判定カウンタCm
usを0クリアして、メインルーチンに戻る。
【0089】上記の路面μを高くする側への補正判定手
段の一連の作動を図示すると,図16に示すように、現
在の油圧が増圧制御によって上昇している時に、推定車
体速度Vbが限界減速度Vdownで作成され続けてい
る状態が、増加判定カウンタCplsによって増加判定
カウント値C8までカウントされると,路面μ増加判定
フラグFplsを“1”にセット,つまり、路面μを高
くする側への補正を行う必要ありと判断される。
【0090】推定路面μは,路面μを高くする側へ補正
を行う必要ありと判断された時に、現在の路面μ値に増
加補正値μ1を足し込む。併せて,推定車体速度Vbを
最大車輪速度Vwmaxに切り替えることで、実車体速
度との偏差を補正することができる。これは、推定路面
μが実際の路面μより小さい時には、推定路面μの関数
f1(μ)で求められる限界減速度Vdownは小さく
なり、結果、限界減速度Vdownで作成された推定車
体速度Vbが、実車体速度に比べて速度の高い側に作成
されてしまうためである。
【0091】次に、路面μを低くする側への補正判定手
段について説明する。ステップ824は、ステップ80
8で、推定車体速度Vbが限界減速度Vdownで作成
されていない時や、ステップ822で、現在実行中の制
御が減圧制御でない時に、車体減速度Gbが推定車体速
度Vb演算時に参照される限界加速度Vupに,ほぼ等
しいかどうかを判定する。Gb≒Vupの時,つまり,
Vupよりも車輪速度の方が大きくなる時、推定車体速
度が実車体速度よりも低いレベルになっていることを示
していると判断し、ステップ826に進み、減少判定カ
ウンタCmusをカウントアップして、ステップ828
に進む。
【0092】ステップ828では、減少判定カウンタC
musが減少判定カウント値C9以上かどうかを判定す
る。CmusがC9以下の時には,路面μを低くする側
へ補正するタイミングではないと判断して、ステップ8
34に移行し、増加判定カウンタCplsを0クリアし
て、メインルーチンに戻る。一方、ステップ828で、
減少判定カウンタCmusが減少判定カウント値C9以
上の時には、路面μを低くする側へ補正するタイミング
であると判定されたとして、ステップ830で、路面μ
減少フラグFmusを“1”にセットする。その後,ス
テップ832およびステップ834で、減少判定カウン
タCmusおよび増加判定カウンタCplsを0クリア
して、メインルーチンに戻る。
【0093】また、ステップ824で、Gb≒Vupと
ならない時には、推定車体速度が実車体速度とほぼ同レ
ベルと思われるため、ステップ832に進み、同上の処
理を実行して、メインルーチンに戻る。上記の路面μを
低くする側への補正判定手段の一連の作動を図示する
と、図17に示すように、現在の油圧が減圧制御後で保
持/増圧制御の時に,推定車体速度Vbが限界加速度V
upで作成され続けている状態が、減少判定カウンタC
musによって、減少判定カウント値C9までカウント
され続けると、路面μ減少判定フラグFmusを“1”
にセット、つまり、路面μを低くする側への補正が必要
と判断される。
【0094】推定路面μは,路面μを低くする側へ補正
が判断された時に、現在の路面μ値から減少補正値μ2
を減ずることで、路面の変化に対応した路面μの補正が
可能となる。以上説明したように、本実施例のABS制
御装置によれば、車輪速度センサ出力と、ブレーキ圧力
制御出力から、路面μを推定することができる。なお、
本発明は、これら実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨の範囲内において種々なる態様にて実施するこ
とができる。
【0095】例えば、前後G推定手段+路面乗り移り判
定手段などの、各ブロックの組合せによって、路面μの
推定値を決定してもよい。また、本発明は、4輪駆動車
のみに適応されるものではなく、2輪駆動車においても
適応できる。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によるアン
チスキッド制御装置によれば、Gセンサ等の付加センサ
を用いることなく路面μを推定するとともに、旋回や路
面の乗り移り等の車両の走行条件の変化に応じて適切に
推定路面μを修正し、この推定,修正された路面μに基
づき車両の走行路面に適したアンチスキッド制御を行う
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のアンチスキッド制御装置を示すブロ
ック図である。
【図2】本実施例のアンチスキッド制御のメインルーチ
ンを表すフローチャートである。
【図3】本実施例の前後G推定手段の一例を示すフロー
チャートである。
【図4】本実施例の車両旋回判定手段の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図5】本実施例の横G推定手段の一例を示すフローチ
ャートである。
【図6】本実施例の悪路状態判定手段の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図7】本実施例の氷上路走行判定手段の一例を示すフ
ローチャートである。
【図8】本実施例の路面乗り移り判定手段の一例を示す
フローチャートである。
【図9】本実施例の路面μ補正判定手段の一例を示すフ
ローチャートである。
【図10】図4の前後G推定処理を実行した場合のタイ
ムチャートである。
【図11】図5および図6の車両旋回判定から横G推定
処理を実行した場合のタイムチャートである。
【図12】図7の悪路状態判定処理を実行した場合のタ
イムチャートである。
【図13】図8の氷上路走行判定処理を実行した場合の
タイムチャートである。
【図14】図9の高μ路乗り移り判定処理を実行した場
合のタイムチャートである。
【図15】図9の低μ路乗り移り判定処理を実行した場
合のタイムチャートである。
【図16】図10の路面μを高くする側への補正判定処
理を実行した場合のタイムチャートである。
【図17】図10の路面μを低くする側への補正判定処
理を実行した場合のタイムチャートである。
【符号の説明】
20 ブレーキペダル 28 マスタシリンダ 31,32,33,34 ホイールシリンダ 60a,60b,60c,60d 電磁弁 71,72,73,74 車輪速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正木 彰一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の各車輪の車輪速度を検出する車輪
    速度検出手段と、 前記車輪速度検出手段によって検出された前後輪の相対
    的な車輪速度の変化に基づいて路面摩擦係数に対応する
    前後方向の加速度を算出する前後方向加速度算出手段
    と、 前記車輪速度検出手段によって検出された左右輪の車輪
    速度に基づいて、車両の横方向の加速度を算出する横方
    向加速度算出手段と、 前記前後方向加速度及び横方向加速度から、車両の限界
    減速度勾配を算出する限界減速度勾配算出手段と、 少なくとも前記限界減速度勾配を用いて、前記車両の車
    体速度を算出する車体速度算出手段と、 前記車体速度と制御対象輪の車輪速度との比較の下に、
    制御対象輪の車輪の過度のスリップ状態を防止すべく、
    当該制御対象輪のブレーキ圧力を制御するブレーキ圧力
    制御手段とを備えることを特徴とするアンチスキッド制
    御装置。
  2. 【請求項2】 車両の各車輪の車輪速度を検出する車輪
    速度検出手段と、 車両の前後輪に制動トルクが作用した後、ブレーキ圧力
    制御開始前の状態において、前記車輪速度検出手段によ
    って検出された前後輪の相対的な車輪速度の変化に基づ
    いて路面摩擦係数に対応する前後方向の加速度を算出す
    る前後方向加速度算出手段と、 車両の前後輪に制動トルクが作用した後、ブレーキ圧力
    制御開始前の状態において、前記車輪速度検出手段によ
    って検出された左右輪の車輪速度に基づいて、車両の横
    方向の加速度を算出する横方向加速度算出手段と、前記
    前後方向加速度及び横方向加速度から、車両の限界減速
    度勾配を算出する限界減速度勾配算出手段と、 少なくとも前記限界減速度勾配を用いて、前記車両の車
    体速度を算出する車体速度算出手段と、 前記車体速度と制御対象輪の車輪速度との比較の下に、
    制御対象輪の車輪の過度のスリップ状態を防止すべく、
    当該制御対象輪のブレーキ圧力を制御するブレーキ圧力
    制御手段とを備えることを特徴とするアンチスキッド制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のアンチスキッド
    制御装置において、 前記前後方向加速度算出手段は、車両の前後輪に制動ト
    ルクが作用した際に、前輪と後輪の車輪速度の差が所定
    値以上の変化を生じた場合に高速側の車輪速度の変化割
    合に基づいて、路面摩擦係数に対応する前後方向の加速
    度を算出することを特徴とするアンチスキッド制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のアンチスキッド制御装置
    において、 前記前後方向加速度算出手段は、前記前輪と後輪との車
    輪速度の差が所定値以上の変化を生ずることなく、前輪
    もしくは後輪に対してブレーキ圧力制御が開始された場
    合、そのブレーキ圧力制御が開始された時の前輪もしく
    は後輪の車輪速度の変化割合に基づいて、路面摩擦係数
    に対応する前後方向の加速度を算出することを特徴とす
    るアンチスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載のアンチスキッド
    制御装置において、 車輪速度の変化状態に基づいて、車両の走行路面が悪路
    か否かを判定する判定手段と、 前記判定手段によって車両の走行路面が悪路であると判
    定されたとき、前記限界減速度勾配算出手段が算出する
    限界減速度勾配を、悪路に対応するように補正する補正
    手段とを備えることを特徴とするアンチスキッド制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のアンチスキッド制御装置
    において、 前記補正手段は、前記限界減速度勾配算出手段が算出す
    る限界減速度を、予め悪路に対応して規定された悪路限
    界減速度勾配に補正するものであることを特徴とするア
    ンチスキッド制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載のアンチスキッド
    制御装置において、 少なくとも制動トルクが変化したときの車輪速度の変化
    状態に基づいて、車両の走行路面が極低摩擦路面か否か
    を判定する判定手段と、 前記判定手段によって車両の走行路面が極低摩擦路面で
    あると判定されたとき、前記限界減速度勾配算出手段が
    算出する限界減速度勾配を、極低摩擦路面に対応するよ
    うに補正する補正手段とを備えることを特徴とするアン
    チスキッド制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のアンチスキッド制御装置
    において、 前記補正手段は、前記限界減速度勾配算出手段が算出す
    る限界減速度を、予め極低摩擦路面に対応して規定され
    た悪路限界減速度勾配に補正するものであることを特徴
    とするアンチスキッド制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項2記載のアンチスキッド制御装置
    において、 アンチスキッド制御開始後のブレーキ圧力の増減圧に対
    する車輪速度の変化に基づいて、前記限界減速度勾配算
    出手段が算出した限界減速度勾配が車両の走行路面に適
    合しているかを判断する判断手段と、 前記判断手段によって前記限界減速度勾配が適合してい
    ないと判断されたとき、当該減速度勾配を補正する制御
    中補正手段とを備えることを特徴とするアンチスキッド
    制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載のアンチスキッド制御装
    置において、 前記判断手段は、所定量以上のブレーキ圧力の増圧を行
    ったにも係わらず、車輪速度の低下度合が基準値以下で
    ある場合に、前記限界減速度勾配が適合していないと判
    断することを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項2記載のアンチスキッド制御装
    置において、 前記判断手段は、ブレーキ圧力の減圧を行ったにも係わ
    らず、車輪速度の低下度合いが基準値以上となった場合
    に、前記限界減速度勾配が適合していないと判断するこ
    とを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項2記載のアンチスキッド制御装
    置において、 前記判断手段は、各車輪の車輪速度に基づくアンチスキ
    ッド制御において、複数の車輪のブレーキ圧力を同時期
    に増圧した場合に、前記限界減速度勾配が適合していな
    いと判断することを特徴とするアンチスキッド制御装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項2記載のアンチスキッド制御装
    置において、 前記判断手段は、車輪速度が前記車体速度以上となった
    場合に、前記限界減速勾配が適合していないと判断する
    ことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
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