JPH08232645A - エンジンの排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化方法 - Google Patents

エンジンの排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化方法

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JPH08232645A
JPH08232645A JP7223938A JP22393895A JPH08232645A JP H08232645 A JPH08232645 A JP H08232645A JP 7223938 A JP7223938 A JP 7223938A JP 22393895 A JP22393895 A JP 22393895A JP H08232645 A JPH08232645 A JP H08232645A
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忠孝 中角
Takeshi Umehara
健 梅原
Keishin Morimasa
敬信 森政
Masanori Misumi
正法 三角
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの冷間始動時に排気ガス浄化用触媒
を迅速に活性化温度まで高めることができる簡素な構造
の排気ガス浄化装置を提供する。 【解決手段】 エンジンCEにおいては、冷間始動時に
はコントロールユニットCによって点火時期が上死点後
に設定され、これによって混合気の燃焼熱の正味出力へ
の変換率が低下させられる。このため、排気熱損失が大
きくなり、この結果排気ガス温度が高められる。そし
て、この高温の排気ガスによって触媒コンバータ45内
の排気ガス浄化用触媒が迅速に昇温させられて早期に活
性化温度に到達する。この場合、開閉弁25が閉じられ
てスワールポートである第1吸気ポート3のみから燃焼
室2内に混合気が供給されて燃焼室2内にスワール比が
1.0以上のスワールが生成され、これによって混合気
の燃焼性が高められ、エンジンCEのトルク変動が抑制
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復動ピストン式
エンジンの排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジンの排気通路に
は排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コンバータが介設さ
れ、該排気ガス浄化用触媒によって排気ガス中のHC
(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)等
の大気汚染物質が無害な水、二酸化炭素、窒素等にコン
バートされ、排気ガスが浄化されるようになっている。
【0003】排気ガス浄化用触媒としては、例えば白
金、ロジウム、パラジウム等の貴金属触媒が酸化珪素等
で形成された担体に担持されてなる三元触媒等が広く用
いられるているが、かかる排気ガス浄化用触媒はいずれ
も所定の活性化温度(例えば、350℃)以上にならなけ
れば十分な排気ガス浄化力が得られない。そして、エン
ジンがすでに暖機状態となっている通常の運転時におい
ては、排気ガス浄化用触媒は、常時高温の排気ガス(例
えば、700〜900℃)にさらされて活性化温度以上
に保持されているので、十分な排気ガス浄化力を有して
いる。
【0004】しかしながら、エンジンの冷間始動時にお
いては、排気ガス浄化用触媒ないしは触媒コンバータ
は、エンジン始動後に排気ガスによって常温から徐々に
暖められることになり、したがってエンジン始動後にお
けるある程度の期間(例えば60秒)は十分な排気ガス浄
化力を備えていないことになる。その結果、エンジンの
冷間始動時において、排気ガス浄化用触媒が活性化温度
に達するまでの間は、排気ガスが十分に浄化されず、H
C、CO、NOx等の大気汚染物質を含んだまま大気中
に排出されてしまう。このため、エンジンの冷間始動時
において、排気ガス浄化用触媒を迅速に(例えば、20
秒以内に)活性化温度まで高めることができる手段が求
められている。
【0005】そこで、触媒コンバータ(上流端付近)ある
いは触媒コンバータより上流側の排気通路に電気加熱ヒ
ータを設け、エンジンの冷間始動時には電気加熱ヒータ
に通電して排気ガス温度を高め、これによって排気ガス
浄化用触媒の温度上昇を促進して該触媒を迅速に活性化
温度に到達させるようにした排気ガス浄化装置(EHC)
が提案されている(例えば、特開平4−66715号公
報参照)。
【0006】あるいは、触媒コンバータ(上流端付近)あ
るいは触媒コンバータより上流側の排気通路に臨んでア
フタバーナを設け、エンジンの冷間始動時にはアフタバ
ーナを用いて排気ガス温度を高め、これによって排気ガ
ス浄化用触媒の温度上昇を促進して該触媒を迅速に活性
化温度に到達させるようにした排気ガス浄化装置(アフ
タバーナ式排気ガス浄化装置)が提案されている(例え
ば、特開平6−167212号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、EHC
あるいはアフタバーナ式排気ガス浄化装置では、排気系
に複雑な構造の電気加熱ヒータあるいはアフタバーナを
設けなければならないので、排気系が大型化ないしは複
雑化し、車両への搭載性が悪くなるといった問題があ
る。さらに、EHCにおいては、電気加熱ヒータの電気
容量が大きいので、バッテリ、オルタネータ等の容量を
大きくしなければならないといった問題がある。また、
電気加熱ヒータを制御するコントロールボックスが必要
となり、かつ電気配線に太いケーブルを用いなければな
らないので、これらのレイアウトがむずかしくなり、車
両への搭載性が悪くなるといった問題がある。
【0008】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、冷間始動時に排気ガス浄化
用触媒を迅速に活性化温度まで高めることができる、車
両への搭載性に優れた簡素な構造のエンジンの排気ガス
浄化装置ないしは排気ガス浄化方法提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様は、
排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コンバータが排気通路
に介設されている往復動ピストン式エンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジンの暖機度合を検出する暖機
度合検出手段と、点火時期を任意に設定することができ
る点火時期可変手段と、混合気の燃焼を促進することが
できる混合気燃焼促進手段と、エンジンを始動させる際
に暖機度合検出手段によってエンジンが冷機状態にある
ことが検出された場合には、エンジン始動開始後におけ
る所定の排気ガス昇温促進期間中は、点火時期が上死点
後に設定されるように点火時期可変手段を制御する一
方、混合気の燃焼が促進されるように混合気燃焼促進手
段を制御するエンジン制御手段とが設けられていること
を特徴とするものである。
【0010】本発明の第2の態様は、排気ガス浄化用触
媒を備えた触媒コンバータが排気通路に介設されている
往復動ピストン式エンジンの排気ガス浄化装置におい
て、エンジンの暖機度合を検出する暖機度合検出手段
と、点火時期を任意に設定することができる点火時期可
変手段と、混合気の燃焼を促進することができる混合気
燃焼促進手段と、エンジンを始動させる際に暖機度合検
出手段によってエンジンが冷機状態にあることが検出さ
れた場合には、エンジン始動開始後における所定の排気
ガス昇温促進期間中は、点火時期が上死点後に設定され
かつクランク角に対する気筒内圧力の上昇方向の変化率
が0以上となる領域が膨張行程中期以降につくりだされ
るように点火時期可変手段を制御する一方、混合気の燃
焼が促進されるように混合気燃焼促進手段を制御するエ
ンジン制御手段とが設けられていることを特徴とするも
のである。
【0011】本発明の第3の態様は、本発明の第1又は
第2の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置におい
て、気筒内空燃比を任意に設定することができる空燃比
可変手段が設けられ、エンジン制御手段が、排気ガス昇
温促進期間中は、気筒内空燃比が13.5〜18.0の範
囲内に設定されるように空燃比可変手段を制御するよう
になっていることを特徴とするものである。
【0012】本発明の第4の態様は、本発明の第3の態
様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、エン
ジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、空気過剰
率が1以上となるように空燃比可変手段を制御するよう
になっていることを特徴とするものである。
【0013】本発明の第5の態様は、本発明の第1又は
第2の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置におい
て、気筒内空燃比を任意に設定することができる空燃比
可変手段と、触媒コンバータより上流側の排気通路に2
次エアを供給することができる2次エア供給手段とが設
けられ、エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中
は、2次エア供給手段によって供給される2次エアを吸
入空気に含めて算出した空燃比が14.5以上となるよ
うに、空燃比可変手段及び2次エア供給手段を制御する
ようになっていることを特徴とするものである。
【0014】本発明の第6の態様は、本発明の第1〜第
5の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス浄
化装置において、エンジン制御手段が、エンジンのクラ
ンキング後においてエンジンが吹き上がった後で点火時
期が上死点後に設定されるように点火時期可変手段を制
御するようになっていることを特徴とするものである。
【0015】本発明の第7の態様は、本発明の第6の態
様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、エン
ジン制御手段が、エンジンのクランキング後においてエ
ンジンが吹き上がった後、所定期間経過後から点火時期
が上死点後に設定されるように点火時期可変手段を制御
するようになっていることを特徴とするものである。
【0016】本発明の第8の態様は、本発明の第6の態
様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、エン
ジン制御手段が、エンジンのクランキング後においてエ
ンジンが吹き上がった直後から点火時期が上死点後に設
定されるように点火時期可変手段を制御するようになっ
ていることを特徴とするものである。
【0017】本発明の第9の態様は、本発明の第1〜第
7の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス浄
化装置において、エンジン制御手段が、エンジンのクラ
ンキング後においてエンジンが吹き上がる前の完爆状態
となるまでは始動進角が通常運転時の点火時期よりも進
角側に設定されるように点火時期可変手段を制御するよ
うになっていることを特徴とするものである。
【0018】本発明の第10の態様は、本発明の第1〜
第6の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジン制御手段が、エンジンのク
ランキング後においてエンジンが吹き上がる前の完爆状
態となるまでは点火時期が始動進角に設定され、上記完
爆状態となった後エンジンが吹き上がるまでは点火時期
が始動進角よりも進角側に設定されるように点火時期可
変手段を制御するようになっていることを特徴とするも
のである。
【0019】本発明の第11の態様は、本発明の第1〜
第6の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジン制御手段が、エンジンのク
ランキング後においてエンジンが吹き上がるまでは点火
時期が始動進角に設定されるように点火時期可変手段を
制御するようになっていることを特徴とするものであ
る。
【0020】本発明の第12の態様は、本発明の第9の
態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、エ
ンジン制御手段が、エンジンのクランキング後において
エンジンが上記完爆状態となった後は吸入空気量を増加
させるようになっていることを特徴とするものである。
【0021】本発明の第13の態様は、本発明の第10
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
てエンジンが吹き上がるまでは吸入空気量を一定に保持
するようになっていることを特徴とするものである。
【0022】本発明の第14の態様は、本発明の第1〜
第6の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジン制御手段が、排気ガス昇温
促進期間の途中で、ヒータ内蔵型のλO2センサの検出
値に基づいて、理論空燃比を目標値とする空燃比のフィ
ードバック制御を行うようになっていることを特徴とす
るものである。
【0023】本発明の第15の態様は、本発明の第1〜
第6の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジン制御手段が、エンジン始動
開始時のエンジン水温に基づいて、排気ガス昇温促進期
間中における点火時期の遅角量を設定するようになって
いることを特徴とするものである。
【0024】本発明の第16の態様は、本発明の第1〜
第6の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジン制御手段が、エンジン始動
開始時のエンジン水温に基づいて、排気ガス昇温促進期
間中における吸入空気量を設定するようになっているこ
とを特徴とするものである。
【0025】本発明の第17の態様は、本発明の第1〜
第6の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジン制御手段が、排気ガス昇温
促進期間中は、エンジン水温に応じて点火時期の遅角量
の減少量を制御するようになっていることを特徴とする
ものである。
【0026】本発明の第18の態様は、本発明の第1〜
第6の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、エンジン制御手段が、排気ガス昇温
促進期間中は、エンジン水温に応じて吸入空気量の減少
量を制御するようになっていることを特徴とするもので
ある。
【0027】本発明の第19の態様は、本発明の第1〜
第5の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガス
浄化装置において、アクセル操作とは独立して吸入空気
量を増減させることができる吸入空気量可変手段が設け
られ、エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中
は、エンジン回転数が所定の回転数に維持されるように
吸入空気量可変手段を制御するようになっていることを
特徴とするものである。
【0028】本発明の第20の態様は、本発明の第19
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、エン
ジン回転数が所定の比較的高い回転数に維持されるよう
に吸入空気量可変手段を制御するようになっていること
を特徴とするものである。
【0029】本発明の第21の態様は、本発明の第20
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間の初期に
は、エンジン回転数が所定の比較的高い回転数に設定さ
れるように吸入空気量可変手段を制御し、この後点火時
期がさらに遅角側に設定されるように点火時期可変手段
を制御することによってエンジン回転数を低下させるよ
うになっていることを特徴とするものである。
【0030】本発明の第22の態様は、本発明の第20
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間の初期に
は、エンジン回転数が所定の比較的高い回転数に設定さ
れるように吸入空気量可変手段を制御し、この後吸入空
気量が減少するように吸入空気量可変手段を制御するこ
とによってエンジン回転数を低下させるようになってい
ることを特徴とするものである。
【0031】本発明の第23の態様は、本発明の第20
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間の初期には
エンジン回転数が所定の比較的高い回転数に設定される
ように吸入空気量可変手段を制御し、この後点火時期が
さらに遅角側に設定されるように点火時期可変手段を制
御するとともに、吸入空気量が減少するように吸入空気
量可変手段を制御することによってエンジン回転数を低
下させるようになっていることを特徴とするものであ
る。
【0032】本発明の第24の態様は、本発明の第23
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、上記エンジン回転数を低下させる
際に、吸入空気量の減少が早く実施される一方点火時期
の遅角が遅く実施されるように、吸入空気量可変手段と
点火時期可変手段とを制御するようになっていることを
特徴とするものである。
【0033】本発明の第25の態様は、本発明の第19
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
走行を開始したときには点火時期が通常の進角値に設定
されるように点火時期可変手段を制御するようになって
いること特徴とするものである。なお、「通常の進角
値」とは、排気ガス昇温促進期間外の同一運転状態にお
ける点火時期よりも遅角しかつ上死点よりも前である点
火時期を意味する。
【0034】本発明の第26の態様は、本発明の第19
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
走行を開始したときには点火時期が、排気ガス昇温促進
期間外の同一運転状態における点火時期よりも遅角しか
つ上死点よりも前である時期に設定されるように点火時
期可変手段を制御するようになっていること特徴とする
ものである。
【0035】本発明の第27の態様は、本発明の第26
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
走行を開始したときにおいて、エンジン出力が所定値未
満のときには点火時期が、排気ガス昇温促進期間外の同
一運転状態における点火時期よりも遅角しかつ上死点よ
りも前である時期に設定されるように点火時期可変手段
を制御するようになっていること特徴とするものであ
る。
【0036】本発明の第28の態様は、本発明の第27
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
走行を開始したときにおいて、エンジン出力が上記所定
値以上となったときには点火時期が、排気ガス昇温促進
期間外の同一運転状態における点火時期に戻されるよう
に点火時期可変手段を制御するようになっていること特
徴とするものである。
【0037】本発明の第29の態様は、本発明の第26
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
走行を開始したときにおいて、エンジン出力が所定値未
満のときには点火時期が上死点後に設定される一方、エ
ンジン出力が上記所定値以上となったときには点火時期
が上死点前に設定されるように点火時期可変手段を制御
するようになっていること特徴とするものである。
【0038】本発明の第30の態様は、本発明の第29
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、車両走行開始後において点火時期
が上死点後に設定される場合には、エンジン出力が大き
くなるほど点火時期の遅角量が減少するように点火時期
可変手段を制御するようになっていることを特徴とする
ものである。
【0039】本発明の第31の態様は、本発明の第25
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、車両が走行を開始したときには、
吸入空気量可変手段による空気供給が時間遅れを伴って
停止されるように吸入空気量可変手段を制御するように
なっていることを特徴とするものである。
【0040】本発明の第32の態様は、本発明の第25
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、車両が走行を開始したときには、
吸入空気量可変手段による空気供給が停止に至るまで徐
々に減少させられるように吸入空気量可変手段を制御す
るようになっていることを特徴とするものである。
【0041】本発明の第33の態様は、本発明の第25
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
エンジン制御手段が、車両が走行を開始した後再び停止
した場合において触媒コンバータ内の触媒が活性温度に
達していないときには再び所定の期間だけ、点火時期が
上死点後に設定されるように点火時期可変手段を制御す
る一方、混合気の燃焼が促進されるように混合気燃焼促
進手段を制御するようになっていることを特徴とするも
のである。
【0042】本発明の第34の態様は、本発明の第1〜
第33の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置において、混合気燃焼促進手段が、気筒内で
の乱流の生成を促進することによって混合気の燃焼を促
進するようになっている乱流生成促進手段であることを
特徴とするものである。
【0043】本発明の第35の態様は、本発明の第34
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
乱流生成促進手段が、気筒内にスワールを生成するスワ
ール生成手段であることを特徴とするものである。
【0044】本発明の第36の態様は、本発明の第35
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
スワール生成手段が、開閉弁を備えない第1吸気ポート
と、開閉弁を備えた第2吸気ポートとを有し、開閉弁の
開度を変化させることによって気筒内にスワールを生成
するようになっていることを特徴とするものである。
【0045】本発明の第37の態様は、本発明の第35
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
スワール生成手段が、スワール比が1.0以上のスワー
ルを気筒内に生成するようになっていることを特徴とす
るものである。
【0046】本発明の第38の態様は、本発明の第34
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
乱流生成促進手段が、気筒内にタンブルを生成するタン
ブル生成手段であることを特徴とするものである。
【0047】本発明の第39の態様は、本発明の第38
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
タンブル生成手段が、タンブル比が1.5以上のタンブ
ルを気筒内に生成するようになっていることを特徴とす
るものである。
【0048】本発明の第40の態様は、本発明の第34
の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装置において、
乱流生成促進手段が、吸気通路から気筒内へ流入する空
気の流速を高める低リフト型の吸気弁構造であることを
特徴とするものである。
【0049】本発明の第41の態様は、本発明の第1〜
第33の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置において、混合気燃焼促進手段が、燃料を空
気と混合した上で吸気通路に噴射する空気混合式燃料噴
射弁であることを特徴とするものである。
【0050】本発明の第42の態様は、本発明の第1〜
第33の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置において、混合気燃焼促進手段が、点火エネ
ルギが高い点火装置であることを特徴とするものであ
る。
【0051】本発明の第43の態様は、本発明の第1〜
第42の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置において、エンジン制御手段が、一定時間経
過後に排気ガス昇温促進期間を終了させるようになって
いることを特徴とするものである。
【0052】本発明の第44の態様は、本発明の第1〜
第42の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置において、エンジン制御手段が、触媒コンバ
ータより下流側の排気ガス温度が所定値まで上昇したと
きに、排気ガス昇温促進期間を終了させるようになって
いることを特徴とするものである。
【0053】本発明の第45の態様は、本発明の第1〜
第42の態様のいずれか1つにかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置において、エンジン制御手段が、エンジン水
温が所定値まで上昇したときに、排気ガス昇温促進期間
を終了させるようになっていることを特徴とするもので
ある。
【0054】本発明の第46の態様は、排気ガス浄化用
触媒を備えた触媒コンバータを用いて排気通路内の排気
ガスを浄化するようにした往復動ピストン式エンジンの
排気ガス浄化方法において、エンジンを冷機状態で始動
させるときには、エンジン始動開始後における所定の排
気ガス昇温促進期間中は、混合気の燃焼性を高めつつ点
火時期を上死点後に設定し、エンジンの回転安定性を保
持しつつ排気ガス温度の上昇を促進するようにしたこと
を特徴とするものである。
【0055】本発明の第47の態様は、排気ガス浄化用
触媒を備えた触媒コンバータを用いて排気通路内の排気
ガスを浄化するようにした往復動ピストン式エンジンの
排気ガス浄化方法において、エンジンを冷機状態で始動
させるときには、エンジン始動開始後における所定の排
気ガス昇温促進期間中は、混合気の燃焼性を高めつつ点
火時期を上死点後に設定し、かつクランク角に対する気
筒内圧力の上昇方向の変化率が0以上となる領域が膨張
行程中期以降につくりだされるようにし、エンジンの回
転安定性を保持しつつ排気ガス温度の上昇を促進するよ
うにしたことを特徴とするものである。
【0056】本発明の第48の態様は、本発明の第46
又は第47の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化方法
において、排気ガス昇温促進期間中は、気筒内空燃比を
13.5〜18.0の範囲内に設定するようにしたことを
特徴とするものである。
【0057】本発明の第49の態様は、本発明の第46
又は第47の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化方法
において、排気ガス昇温促進期間中は、排気通路に供給
される2次エアを吸入空気に含めて算出した空燃比が1
4.5以上となるように気筒内空燃比を設定するように
したことを特徴とするものである。
【0058】本発明の第50の態様は、排気ガス浄化用
触媒を備えた触媒コンバータを用いて排気通路内の排気
ガスを浄化するようにした往復動ピストン式エンジンの
排気ガス浄化方法において、エンジンを冷機状態で始動
させるときには、エンジン始動開始後における所定の排
気ガス昇温促進期間中は、点火時期を上死点後に設定し
て排気ガス温度の上昇を促進するようにしたことを特徴
とするものである。
【0059】本発明の第1の態様によれば、エンジンの
冷間始動時においては、エンジン始動開始後における所
定の排気ガス昇温促進期間中は点火時期が上死点後に設
定されるので、膨張行程に入ってはじめて混合気に着火
し、その後燃焼が開始されることになる。したがって、
混合気の燃焼によって生じる熱エネルギ中のエンジン軸
動力(正味出力)に変換される割合が低くなり、その結果
上記熱エネルギ中の排気損失となる割合が高くなり、そ
の分だけ排気ガス温度が高められる。また、一般的には
点火時期を上死点後に設定すると、混合気の燃焼性の低
下及び正味出力の低下によりエンジンの回転安定性が低
下してトルク変動が大きくなるはずであるが、本件によ
れば混合気燃焼促進手段によって混合気の燃焼が促進さ
れて着火性・燃焼性が高められるので、エンジンの必要
最小限の回転安定性が確保され、トルク変動がさほど大
きくはならない。
【0060】本発明の第2の態様によれば、エンジンの
冷間始動時においては、エンジン始動開始後における所
定の排気ガス昇温促進期間中は、点火時期が上死点後に
設定され、かつクランク角に対する気筒内圧力の上昇方
向の変化率が0以上となる領域が膨張行程中期以降につ
くりだされるので、混合気の燃焼が膨張行程の中期以降
で生じることになる。したがって、混合気の燃焼によっ
て生じる熱エネルギ中の正味出力に変換される割合が低
くなり、かつ燃焼室を構成する壁面、とくにその大半の
面積を占める天井壁面(シリンダヘッド下面)との排気ガ
ス排出までの熱交換時間が短くなってエンジン本体との
熱交換(冷却損失)割合が低くなり、その結果上記熱エネ
ルギ中の排気損失となる割合が高くなり、その分だけ排
気ガス温度が高められる。また、一般的には点火時期を
上死点後に設定すると、混合気の燃焼性の低下及び正味
出力の低下によりエンジンの回転安定性が低下してトル
ク変動が大きくなるはずであるが、本件によれば混合気
燃焼促進手段によって混合気の燃焼が促進されて着火性
・燃焼性が高められるので、エンジンの必要最小限の回
転安定性が確保され、トルク変動がさほど大きくはなら
ない。
【0061】本発明の第3の態様によれば、基本的には
本発明の第1又は第2の態様にかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気
ガス昇温促進期間中は、気筒内空燃比A/Fが13.5
〜18.0の範囲内に設定されるので、気筒内空燃比A
/Fが12〜13に設定される従来のエンジンに比べ
て、燃料の気化に要する潜熱あるいは燃料の昇温に要す
る顕熱が少なくなり、その分排気ガス温度が高められ
る。また、冷間始動時においては空燃比が従来のエンジ
ンよりはリーン側に設定されることになるので、HCの
発生率が低くなる。
【0062】本発明の第4の態様によれば、基本的には
本発明の第3の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装
置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス昇温
促進期間中は、空気過剰率が1以上とされるので、すな
わち空燃比が理論空燃比以上(リーン)とされるので、燃
料の気化あるいは昇温に要する熱がさらに少なくなり、
排気ガス温度が高められる。また、冷間始動時における
HCの発生率がさらに低くなる。
【0063】本発明の第5の態様によれば、基本的には
本発明の第1又は第2の態様にかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、触媒
コンバータより上流側の排気通路に2次エアが供給され
るので、この2次エアと、点火時期の上死点後の遅角設
定による昇温された排気ガス(熱)とによって排気ガス中
の未燃焼燃料が燃焼させられ、さらにその燃焼熱によっ
て排気ガス温度が一層高められる。また、排気ガス昇温
促進期間中は、2次エアを吸入空気に含めて算出した空
燃比(排気空燃比)が14.5以上、すなわちほぼ理論空
燃比以上(リーン)とされるので、未燃焼燃料が確実に燃
焼させられ、排気ガス温度が確実に高められる。
【0064】本発明の第6の態様によれば、基本的には
本発明の第1〜第5の態様のいずれか1つにかかるエン
ジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じる。
さらに、エンジンのクランキング後においてエンジンが
吹き上がった後で点火時期が上死点後に設定されるの
で、点火時期が上死点後に設定される時点ではエンジン
の回転が十分に安定する。
【0065】本発明の第7の態様によれば、基本的には
本発明の第6の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装
置の場合と同様の作用が生じる。さらに、エンジンのク
ランキング後においてエンジンが吹き上がった後、所定
期間だけ時間遅れを伴って点火時期が上死点後に設定さ
れるので、エンジンの回転安定性が一層高められる。
【0066】本発明の第8の態様によれば、基本的には
本発明の第6の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装
置の場合と同様の作用が生じる。さらに、エンジンのク
ランキング後においてエンジンが吹き上がった直後に点
火時期が上死点後に設定されるので、排気ガス温度の上
昇が促進される。
【0067】本発明の第9の態様によれば、基本的には
本発明の第1〜第7の態様のいずれか1つにかかるエン
ジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じる。
さらに、エンジンのクランキング後においてエンジンが
吹き上がる前の完爆状態となるまでは始動進角が通常運
転時の点火時期よりも進角側に設定され、混合気の着火
性・燃焼性が高められるので、エンジンが迅速に自力回
転できるようになる。
【0068】本発明の第10の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、エンジンのクランキング後において完爆状
態となった後エンジンが吹き上がるまでは点火時期が始
動進角よりも進角側に設定され、混合気の着火性・燃焼
性が高められるので、エンジンを迅速に吹き上げること
ができるようになる。
【0069】本発明の第11の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、エンジンが吹き上がるまでは点火時期が通
常運転時と同様となるので、エンジンの回転が安定す
る。
【0070】本発明の第12の態様によれば、基本的に
は本発明の第9の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化
装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、完爆後に吸
入空気量が増やされるので、エンジンの吹き上がりが迅
速化される。
【0071】本発明の第13の態様によれば、基本的に
は本発明の第10の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、エンジン
が吹き上がるまでは吸入空気量が一定となるので、エン
ジンの吹き上がりが円滑化される。
【0072】本発明の第14の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、排気ガス昇温促進期間の途中で空燃比のフ
ィードバック制御が開始されるので、空燃比のリッチ化
が防止され、排気ガスの昇温が迅速化されるとともにH
C排出量が低減される。
【0073】本発明の第15の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、エンジン始動開始時のエンジン水温に基づ
いて排気ガス昇温促進期間中における点火時期の遅角量
が設定されるので、エンジンの冷機状態に応じた適切な
遅角量とすることができる。
【0074】本発明の第16の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、エンジン始動開始時のエンジン水温に基づ
いて排気ガス昇温促進期間中における吸入空気量が設定
されるので、エンジンの冷機状態に応じた適切な吸入空
気量とすることができる。
【0075】本発明の第17の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、時々刻々のエンジン水温に応じて排気ガス
昇温促進期間中における点火時期の遅角量の減少量が制
御されるので、点火時期の遅角量がエンジンの時々刻々
の運転状態(冷機状態)に応じた適切なものとなる。
【0076】本発明の第18の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、時々刻々のエンジン水温に応じて排気ガス
昇温促進期間中における吸入空気量の減少量が制御され
るので、該吸入空気量がエンジンの時々刻々の運転状態
(冷機状態)に応じた適切なものとなる。
【0077】本発明の第19の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第5の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、排気ガス昇温促進期間中は、吸入空気量の
増減によりエンジン回転数が所定の回転数に維持される
ので、排気ガス昇温促進期間中のトルク変動が小さくな
る。
【0078】本発明の第20の態様によれば、基本的に
は本発明の第19の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中は、エンジン回転数が所定の比較的高い
回転数に維持されるので、気筒内での発熱量が大きくな
り、排気ガス温度がなお一層高められる。
【0079】本発明の第21の態様によれば、基本的に
は本発明の第20の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中においてある程度時間が経過した後は、
点火時期がさらに遅角側に設定され、これによってエン
ジン回転数が低下させられるので、エンジン騒音が小さ
くなり、また発進時の飛び出し感がなくなる。
【0080】本発明の第22の態様によれば、基本的に
は本発明の第20の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中においてある程度時間が経過した後は、
吸入空気量が減少させられ、これによってエンジン回転
数が低下させられるので、エンジン騒音が小さくなり、
また発進時の飛び出し感がなくなる。
【0081】本発明の第23の態様によれば、基本的に
は本発明の第20の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中においてある程度時間が経過した後は、
点火時期がさらに遅角側に設定され、かつ吸入空気量が
減少させられ、これらによってエンジン回転数が低下さ
せられるので、エンジン騒音が小さくなり、また発進時
の飛び出し感がなくなる。
【0082】本発明の第24の態様によれば、基本的に
は本発明の第23の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、回転低下
幅が大きい吸入空気量の減少が早く実施される一方、点
火時期の遅角期間が比較的長くなるので、エンジン回転
数が迅速に低下させられてエンジン騒音が低減されると
ともに、排気ガス温度の上昇が迅速化される。
【0083】本発明の第25の態様によれば、基本的に
は本発明の第19の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中に車両が走行を開始したときには点火時
期が通常の進角値に戻されるので、該エンジンを搭載し
た車両の発進性ないしは走行性が高められる。
【0084】本発明の第26の態様によれば、基本的に
は本発明の第19の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中に車両が走行を開始したときには点火時
期が、排気ガス昇温促進期間外の同一運転状態における
点火時期(以下、これを「通常進角値」という)よりも
遅角し、かつ上死点前のタイミングに設定されるので、
該エンジンを搭載した車両の発進性ないしは走行性が高
められる。つまり、車両走行開始後に、エンジン負荷が
上昇し、燃料供給量が増加し、HCの絶対排出量が増加
することになるが、点火時期を通常進角値よりも多少遅
角させることによりHC排出量を低減することができ
る。さらに、エンジン負荷の増加による発熱増加と点火
時期の上記遅角による効果とにより、排気ガスの昇温を
一層促進することができる。
【0085】本発明の第27の態様によれば、基本的に
は本発明の第26の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、エンジン
出力が所定値未満のときには点火時期が通常進角値より
もやや遅角されるだけであるので、排気ガス昇温を促進
しつつ車両の発進性を高めることができる。
【0086】本発明の第28の態様によれば、基本的に
は本発明の第27の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、エンジン
出力が所定値以上のときには点火時期が通常進角値に戻
されるので、エンジン出力が十分に高められ、車両の走
行性が一層高められる。なお、エンジン出力が高いとき
には、その分発熱量が多いので、排気ガスの昇温が促進
され、エミッション性能が高められる。
【0087】本発明の第29の態様によれば、基本的に
は本発明の第26の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中に車両が走行を開始した場合において、
エンジン出力が高いときには点火時期が上死点前に設定
されるので、車両の走行性が良くなる。他方、エンジン
出力が低いときには点火時期が上死点後まで遅角され、
排気ガス温度の上昇が迅速化される。
【0088】本発明の第30の態様によれば、基本的に
は本発明の第29の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、エンジン
出力が高いときほど点火時期の遅角量が少なくなるの
で、エンジン出力を確保しつつ排気ガス温度の上昇を迅
速化することができる。
【0089】本発明の第31の態様によれば、基本的に
は本発明の第25の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中に車両が走行を開始したときには、吸入
空気量可変手段による空気供給が時間遅れを伴って停止
されるので、車両発進時における吸入空気量の急減が起
こらない。
【0090】本発明の第32の態様によれば、基本的に
は本発明の第25の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中に車両が走行を開始したときには、吸入
空気量可変手段による空気供給が停止に至るまで徐々に
減少させられるので、車両発進時における吸入空気量の
急減が起こらない。
【0091】本発明の第33の態様によれば、基本的に
は本発明の第25の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、排気ガス
昇温促進期間中に車両が走行を開始した後再び停止した
場合において、触媒コンバータ内の触媒が活性温度に達
していないときには再び所定の期間だけ、点火時期が上
死点後に設定されるように点火時期可変手段を制御する
一方、混合気の燃焼が促進される。
【0092】本発明の第34の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第33の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、乱流生成促進手段によって気筒内での乱流
の生成が促進されるので、これによって混合気の着火性
・燃焼性が高められる。
【0093】本発明の第35の態様によれば、基本的に
は本発明の第34の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、スワール
生成手段によって気筒内での乱流の生成が促進されるの
で、これによって混合気の着火性・燃焼性が高められ
る。
【0094】本発明の第36の態様によれば、基本的に
は本発明の第35の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、スワール
生成手段が、開閉弁を備えない第1吸気ポートと、開閉
弁を備えた第2吸気ポートとを備えていて、開閉弁の開
度を変化させることによって気筒内にスワールを生成す
るようになっているので、簡素な構造でもって気筒内に
強いスワールが生成され、これによって混合気の着火性
・燃焼性がさらに高められる。
【0095】本発明の第37の態様によれば、基本的に
は本発明の第35の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、スワール
生成手段が、スワール比が1.0以上の強いスワールを
気筒内に生成するようになっているので、混合気の着火
性・燃焼性が大幅に高められる。
【0096】本発明の第38の態様によれば、基本的に
は本発明の第34の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、タンブル
生成手段によって気筒内での乱流の生成が促進されるの
で、これによって混合気の着火性・燃焼性が高められ
る。
【0097】本発明の第39の態様によれば、基本的に
は本発明の第38の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、タンブル
生成手段が、タンブル比が1.5以上の強いタンブルを
気筒内に生成するようになっているので、混合気の着火
性・燃焼性が大幅に高められる。
【0098】本発明の第40の態様によれば、基本的に
は本発明の第34の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の作用が生じる。さらに、低リフト
型の吸気弁構造によって吸気通路から気筒内へ流入する
空気の流速が高められ、これによって気筒内での混合気
の着火性・燃焼性が高められる。
【0099】本発明の第41の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第33の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、空気混合式燃料噴射弁によって燃料が空気
と混合された上で吸気通路に噴射されるので、混合気の
形成が促進され、これによって気筒内での混合気の着火
性・燃焼性が高められる。
【0100】本発明の第42の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第33の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、混合気の点火エネルギが高くなるので、こ
れによって気筒内での混合気の着火性・燃焼性が高めら
れる。
【0101】本発明の第43の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第42の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、一定時間経過後に排気ガス昇温促進期間が
単純に終了させられるので、エンジン制御装置ないしは
その制御ロジックが簡素化される。
【0102】本発明の第44の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第42の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、触媒コンバータより下流側の排気ガス温度
が所定値まで上昇したときに排気ガス昇温促進期間が終
了させられるので、排気ガス浄化用触媒が確実に活性化
されるまで排気ガス温度が高められ、また該触媒が活性
化された後は迅速にエンジンの正味出力が高められる。
【0103】本発明の第45の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第42の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の作用が生じ
る。さらに、排気ガス温度と相関性をもつエンジン水温
が所定値まで上昇したときに排気ガス昇温促進期間が終
了させられるので、排気ガス浄化用触媒が確実に活性化
されるまで排気ガス温度が高められ、また該触媒が活性
化された後は迅速にエンジンの正味出力が高められる。
また、排気ガス温度検出センサを設ける必要がなくな
り、部品点数が低減される。
【0104】本発明の第46の態様によれば、エンジン
の冷間始動時においては、エンジン始動開始後における
所定の排気ガス昇温促進期間中は点火時期が上死点後に
設定されるので、膨張行程に入ってはじめて混合気に着
火し、その後燃焼が開始されることになる。したがっ
て、混合気の燃焼によって生じる熱エネルギ中のエンジ
ン軸動力(正味出力)に変換される割合が低くなり、その
結果上記熱エネルギ中の排気損失となる割合が高くな
り、その分だけ排気ガス温度が高められる。また、一般
的には点火時期を上死点後に設定すると、混合気の燃焼
性の低下及び正味出力の低下によりエンジンの回転安定
性が低下してトルク変動が大きくなるはずであるが、本
件によれば混合気の燃焼が促進されて着火性・燃焼性が
高められるので、エンジンの必要最小限の回転安定性が
確保され、トルク変動がさほど大きくはならない。
【0105】本発明の第47の態様によれば、エンジン
の冷間始動時においては、エンジン始動開始後における
所定の排気ガス昇温促進期間中は、点火時期が上死点後
に設定され、かつクランク角に対する気筒内圧力の上昇
方向の変化率が0以上となる領域が膨張行程中期以降に
つくりだされるので、混合気の燃焼が膨張行程の中期以
降で生じることになる。したがって、混合気の燃焼によ
って生じる熱エネルギ中の正味出力に変換される割合が
低くなり、かつ燃焼室を構成する壁面、とくにその大半
の面積を占める天井壁面(シリンダヘッド下面)との排気
ガス排出までの熱交換時間が短くなってエンジン本体と
の熱交換(冷却損失)割合が低くなり、その結果上記熱エ
ネルギ中の排気損失となる割合が高くなり、その分だけ
排気ガス温度が高められる。また、一般的には点火時期
を上死点後に設定すると、混合気の燃焼性の低下及び正
味出力の低下によりエンジンの回転安定性が低下してト
ルク変動が大きくなるはずであるが、本件によれば混合
気の燃焼が促進されて着火性・燃焼性が高められるの
で、エンジンの必要最小限の回転安定性が確保され、ト
ルク変動がさほど大きくはならない。
【0106】本発明の第48の態様によれば、基本的に
は本発明の第46又は第47の態様にかかるエンジンの
排気ガス浄化方法の場合と同様の作用が生じる。さら
に、排気ガス昇温促進期間中は、気筒内空燃比A/Fが
13.5〜18.0の範囲内に設定されるので、気筒内空
燃比A/Fが12〜13に設定される従来のエンジンに
比べて、燃料の気化に要する潜熱あるいは燃料の昇温に
要する顕熱が少なくなり、その分排気ガス温度が高めら
れる。また、冷間始動時においては空燃比が従来のエン
ジンよりはリーン側に設定されることになるので、HC
の発生率が低くなる。
【0107】本発明の第49の態様によれば、基本的に
は本発明の第46又は第47の態様にかかるエンジンの
排気ガス浄化方法の場合と同様の作用が生じる。さら
に、触媒コンバータより上流側の排気ガスに2次エアが
供給されるので、この2次エアと、点火時期の上死点後
の遅角設定による昇温された排気ガス(熱)とによって排
気ガス中の未燃焼燃料が燃焼させられ、さらにその燃焼
熱によって排気ガス温度が一層高められる。また、排気
ガス昇温促進期間中は、2次エアを吸入空気に含めて算
出した空燃比(排気空燃比)が14.5以上、すなわちほ
ぼ理論空燃比以上(リーン)とされるので、未燃焼燃料が
確実に燃焼させられ、排気ガス温度が確実に高められ
る。
【0108】本発明の第50の態様によれば、エンジン
の冷間始動時においては、エンジン始動開始後における
所定の排気ガス昇温促進期間中は点火時期が上死点後に
設定されるので、膨張行程に入ってはじめて混合気に着
火し、その後燃焼が開始されることになる。したがっ
て、混合気の燃焼によって生じる熱エネルギ中のエンジ
ン軸動力(正味出力)に変換される割合が低くなり、その
結果上記熱エネルギ中の排気損失となる割合が高くな
り、その分だけ排気ガス温度が高められる。
【0109】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。まず、図1を参照しつつ本発明にかかる
排気ガス浄化装置を備えた往復動ピストン式エンジンの
全体的な構成、機能等について説明する。図1に示すエ
ンジンCEにおいて、1はエンジン本体であり、その各
気筒(1つのみ図示)には夫々燃焼室2が設けられてい
る。これらの各燃焼室2には夫々第1,第2吸気ポート
3,4から混合気が供給され、この混合気の燃焼によっ
て生じる排気ガスは燃焼室2内から第1,第2排気ポー
ト5,6を介して排気通路60に排出されるようになっ
ている。ここで、第1,第2吸気ポート3,4は夫々第
1,第2吸気弁7,8によって所定のタイミングで開閉さ
れ、他方第1,第2排気ポート5,6は夫々第1,第2排
気弁9,10によって所定のタイミングで開閉されるよ
うになっている。
【0110】燃焼室2に供給された混合気は、ピストン
11によって圧縮された後、点火プラグ12(図3参照)
によって所定のタイミング(クランク角)で点火されるよ
うにようになっている。ここで、点火プラグ12の点火
時期(クランク角)は点火機構Fにより自在に変えられる
ようになっている。この点火機構Fは、少なくともTD
C(上死点)より所定量進角したタイミングであるMBT
(最大トルク生成タイミングないし正味出力が大きいタ
イミング)から、TDC以降の大幅に遅角されたタイミ
ング(例えば、上死点後30°CA)までの広い範囲にわ
たって点火時期を任意に設定することができるようにな
っている。なお、点火機構Fは、特許請求の範囲に記載
された「点火時期可変手段」に相当する。
【0111】エンジンCEの各気筒に燃料燃焼用のエア
を供給する吸気系13には、吸気マニホールド14と、
該吸気マニホールド14の上流端に接続される共通吸気
通路15とが設けられ、共通吸気通路15には上流側か
ら順にエアクリーナ16と、熱線式エアフローセンサ1
7と、スロットル弁18とが配設されている。さらに、
この吸気系13には、スロットル弁18をバイパスする
吸気バイパス通路19が設けられている。この吸気バイ
パス通路19には、アイドル時等において吸入空気量を
調節するためのやや小径のISC通路20と、排気昇温
用のやや大径のエア通路21とが含まれている。そし
て、ISC通路20には、後で説明するコントロールユ
ニットC(ECU)によってデューティ制御されISC通
路20内の空気流量(バイパスエア量)をコントロールす
るISCバルブ22が設けられている。また、エア通路
21には、冷間始動時等の所定の運転状態ではコントロ
ールユニットCによってデューティ制御されエア通路2
1内の空気流量(バイパスエア量)をコントロールするエ
アバルブ23が設けられている。なお、バイパスエア供
給系統を、アイドル制御用のISC通路20と、排気昇
温用のエア通路21と、エンジン水温が低いときすなわ
ち冷機時に吸入空気量を増量するための冷機時用エア通
路(図示せず)の3系統としてもよい。この場合、エア通
路21の通路断面積が最も大きい値とされ、ISC通路
20の通路断面積がこれに次いで大きい値とされ、冷機
時用エア通路の通路断面積が最も小さい値とされる。
【0112】ISCバルブ22あるいはエアバルブ23
を開閉してISC通路20あるいはエア通路21内を流
れるエア量(バイパスエア量)を調節することにより、ア
イドル時等におけるエンジン回転数を所望の値に保持す
ることができるようになっている。そして、ISCバル
ブ22及びエアバルブ23は、コントロールユニットC
によって制御されるようになっているので、アイドル時
等におけるエンジン回転数はコントロールユニットCに
より任意の値に設定することができることになる。な
お、これらの吸気バイパス通路19、ISC通路20、
エア通路21、ISCバルブ22、エアバルブ23等か
らなるバイパスエア供給系統は、特許請求の範囲に記載
された「吸入空気量可変手段」に相当する。
【0113】第1吸気ポート3には該ポート3内のエア
中に燃料を噴射するインジェクタ24(燃料噴射弁)が設
けられている。他方、第2吸気ポート4にはこれを開閉
する開閉弁25が設けられている。この開閉弁25は負
圧応動式のアクチュエータ26により作動させられるよ
うになっている。アクチュエータ26に対しては、吸気
マニホールド14内に形成されたサージタンク27から
導入される負圧を蓄えるバキュームタンク28と、この
バキュームタンク28とアクチュエータ26との間の負
圧供給通路に介設されアクチュエータ26に対する負圧
の給排を行う電磁弁29とが設けられている。
【0114】インジェクタ24の燃料噴射量及び燃料噴
射タイミング(クランク角)は、コントロールユニットC
によってエンジンCEの運転状態に応じて制御されるよ
うになっている。ここで、コントロールユニットCは、
エアフローセンサ17によって検出される吸入空気量に
基づいてインジェクタ24の燃料噴射量を制御し、燃焼
室2に供給される混合気の空燃比A/Fを任意の値に設
定することができるようになっている。なお、以下にお
いては、この空燃比を、後記の2次エア供給後空燃比又
は排気空燃比と区別する必要があるときには「気筒内空
燃比」ということがある。なお、インジェクタ24は特
許請求の範囲に記載された「空燃比可変手段」に相当す
る。
【0115】インジェクタ24は、その噴射口近傍にミ
キシングエアを供給することにより燃料を微粒化するよ
うにしたいわゆるAMI (エアミクスチャータイプイン
ジェクタ)である。このインジェクタ24に対して、燃
料タンク30から燃料ポンプ31とフィルタ32とを介
して燃料を供給する燃料供給通路33、プレッシャレギ
ュレータバルブ34が介設された燃料リターン通路35
等からなる燃料供給系が設けられるとともに、ミキシン
グエア供給系及び蒸発燃料供給系が設けられている。
【0116】詳しくは図示していないが、このAMIな
いしは燃料供給系においては、各気筒の第1吸気ポート
3に対してそれぞれインジェクタ24が設けられ、これ
らのインジェクタ24に対するミキシングエア供給系に
はエア制御バルブ36を備えたAMI用エア供給通路3
7が設けられている。このAMI用エア供給通路37に
おいては、その上流端が吸気バイパス通路19に接続さ
れ、その下流側が分岐して各気筒のインジェクタ24に
接続されている。エア制御バルブ36はコントロールユ
ニットCによって運転状態に応じて開閉され、例えばエ
ンジンCEの暖機完了後においては、アイドル時及び高
負荷時には閉じられ、それ以外のときには開かれてミキ
シングエアがインジェクタ24供給されるようになって
いる。なお、このインジェクタ24(AMI)は、特許請
求の範囲に記載された「空気混合式燃料噴射弁」に相当す
る。
【0117】また、蒸発燃料供給系には、燃料タンク3
0から蒸発した燃料ベーパを捕集するキャニスタ41
と、該キャニスタ41から延びるパージ通路42とが設
けられ、このパージ通路42にパージソレノイドバルブ
43が介設されている。上記パージ通路42はAMI用
エア供給通路37の分岐点上流に形成されたミキシング
チャンバー40に接続されている。ここで、キャニスタ
41に捕集(トラップ)された蒸発燃料は、パージソレノ
イドバルブ43が開かれたときにパージ通路42を介し
て各インジェクタ24の噴射口近傍に供給され、吸気行
程中に燃料噴霧とともに各気筒の燃焼室2に供給され
る。
【0118】パージソレノイドバルブ43は、所定のパ
ージ実行条件成立時に駆動されるものであって、所定の
パージ量が得られるようにエンジンCEの運転状態に応
じてコントロールユニットCによって制御される。パー
ジ量は、エンジンCEの空燃比が理論空燃比に設定され
る運転領域では、エンジン回転数や負荷に関係なく一律
(例えばデューティ比20%)に設定される。他方、空燃
比がリーン側に設定されるリーンバーン運転時には、理
論空燃比設定の燃料領域における場合よりもパージ量が
少なく、かつその減量度合いが低吸入空気量側ほど大き
くなるように、エアフローセンサ17の出力及びエンジ
ン回転数に応じてパージソレノイドバルブ43が制御さ
れる。
【0119】このようにインジェクタ24に対してAM
Iを設けると、燃料が微粒化され、これによって混合気
が均質化され、混合気の着火性・燃焼性が高められると
ともに、リーンバーン運転時にはNOx発生率が低減さ
れる。
【0120】また、詳しくは図示していないが、点火プ
ラグ12に混合気点火用の電力を供給する点火機構F
は、点火エネルギーを高く設定することができる点火シ
ステムとされている。具体的には、普通のエンジンと比
較して、イグニッションコイルの特性変更により点火エ
ネルギーを増大させるとともに、低抵抗タイプのハイテ
ンションコードを用いて伝達ロスを低減し、放電時間を
1.5倍程度に延長させたものを用いている。また、点
火プラグ12には高いエネルギーに耐える白金プラグを
用いている。かかる構成により、混合気の着火性・燃焼
性が大幅に高められる。
【0121】ところで、エンジンCEの排気系には、排
気ガス中のO2濃度を検出するリニアO2センサ44と、
排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コンバータ45と、該
触媒コンバータ45よりも上流側の排気通路60に2次
エアを供給する2次エア供給通路61と、2次エア供給
量を増減させることができるリードバルブ62とが設け
られている。ここで、リニアO2センサ44の出力信号
はコントロールユニットCに入力され、コントロールユ
ニットCではこのO2濃度に基づいて混合気の空燃比が
演算されるようになっている。リードバルブ62はコン
トロールユニットCによって制御されるようになってお
り、したがって2次エア供給量はコントロールユニット
Cによって制御されることになる。なお、2次エア供給
通路61及びリードバルブ62からなる組立体は、特許
請求の範囲に記載された「2次エア供給手段」に相当す
る。
【0122】2次エアは、排気ガス中の未燃焼成分(未
燃焼燃料等)を燃焼させるために供給されるが、このよ
うに排気通路60に2次エアが供給され、排気ガス中の
未燃焼成分が燃焼させられるとその燃焼熱により排気ガ
ス温度が高められることになる。なお、以下では便宜
上、この2次エアを燃焼室2への吸入空気に含めて算出
される仮想的な空燃比、すなわち燃焼室2への吸入空気
量と2次エア供給量の合計を燃料供給量で割った値を、
「2次エア供給後空燃比」又は「排気空燃比」ということに
する。
【0123】触媒コンバータ45内に充填されている排
気ガス浄化用触媒には、例えば白金、ロジウム、パラジ
ウム等の貴金属触媒が酸化珪素等からなる担体に担持さ
れてなる三元触媒が用いられている。なお、かかる排気
ガス浄化用触媒は、所定の活性化温度(例えば、350
℃)以上にならないと十分な排気ガス浄化率が得られな
いといった特性をもつ。
【0124】なお、排気ガス浄化用触媒として、以下で
説明するような触媒(以下、これを新三元触媒という)を
用いてもよい。すなわち、新三元触媒は、理論空燃比よ
りもリーンな空燃比でもNOxを還元する機能を有する
ものである。具体的には、この新三元触媒は、活性種担
持母材に、貴金属が活性種として担持されたものであ
り、好ましくはゼオライトを活性種担持母材とし、これ
によってイリジウム及び白金が活性種として担持され、
あるいはイリジウム、白金及びロジウムが活性種として
担持されたものである。
【0125】かかる新三元触媒によれば、リーン空燃比
においても良好なNOx浄化作用が得られるが、その排
気ガス浄化メカニズムはおよそ次のとおりである。すな
わち、普通の三元触媒による場合は、理論空燃比におい
ては排気ガス中のHC,COを酸化させるのに排気ガス
中の酸素だけでは足りないので、NOx中の酸素が奪わ
れこれによってNOxが分解される。しかしながら、リ
ーンな空燃比では、排気ガス中に多量の酸素が存在して
いるため、HC,COがこの酸素と反応し、NOxは酸
素が奪われないまま外部に排出されてしまう。
【0126】これに対して、新三元触媒の場合は、母材
として用いられるゼオライトが多孔質であるためにその
細孔内にHCが多く捕獲されるとともに、このゼオライ
トに担持された活性貴金属にNOxが多く吸着される。
そして、排気ガス中に酸素が多量に存在している状態で
も、このゼオライトに捕獲されたHCは、これに隣合っ
て吸着されているNOxと反応するため、NOxから酸
素が奪われる。このため、リーンな空燃比でも高いNO
x浄化作用が得られる。この場合、イリジウムは活性貴
金属を微細化させる作用を有し、該触媒の浄化率及び耐
久性を向上させる。
【0127】上記排気系統においては、排気通路60に
1つのアンダーフットタイプの触媒コンバータ45が設
けられ、該触媒コンバータ45に2次エアが供給される
ようになっており、またO2センサ44がリニアO2セン
サとされている。しかしながら、排気系統をこのような
構造ではなく、例えば図28に示すような構造としても
よい。すなわち、図28に示す排気系統においては、排
気通路60の上流部すなわちエンジン本体1に近い位置
にプリ触媒コンバータ80が配設されている。つまり、
プリ触媒コンバータ80は排気マニホールドに直付けさ
れている。そして、このプリ触媒コンバータ80のすぐ
上流側の排気通路60にλO2センサ81が臨設されて
いる。このλO2センサ81は、ヒータ内蔵タイプのヒ
ーティッドλO2センサとされている。この排気系統に
おいては2次エア供給機構は設けられていない。プリ触
媒コンバータ80に用いられている排気ガス浄化触媒
は、触媒コンバータ45と同様の三元触媒である。な
お、λO2センサとは、空燃比が理論空燃比よりもリッ
チであるかリーンであるかを判定することはできるが、
空燃比の値をリニアには検出することができないタイプ
のO2センサである。
【0128】図28に示す排気系統においては、プリ触
媒コンバータ80が排気通路60の上流部に設けられて
いるので、排気ガスがプリ触媒コンバータ80に入るま
での間にほとんどその温度が低下しない。したがって、
この排気系統においては、かかるプリ触媒コンバータ8
0が設けられていない場合(図1参照)に比べて、排気
ガス冷却が少ない分活性化に要する時間が短縮されて排
気ガス浄化率が高められるので、後で説明する排気ガス
温度昇温促進期間中における点火時期のリタード量(遅
角量)をより小さくすることができ、エンジンの回転性
ないしは安定性を高めることができる。
【0129】さらに、図28に示す排気系統において
は、λO2センサ81がヒーティッドλO2センサとされ
ているので、センサ素子を早期に、ないしは迅速に活性
化させることができる。したがって、このλO2センサ
81は後で説明する排気ガス昇温促進期間の途中で活性
化する。なお、エンジン始動後において、λO2センサ
81の出力が最初にリーンからリッチに反転したとき
に、該λO2センサ81が活性化したものと判定するこ
とができる。かくして、後で説明する排気ガス昇温促進
期間の初期は空燃比のオープンループ制御を行い、その
途中でλO2センサ81が活性化した時点から空燃比の
フィードバック制御を開始するようにすれば、排気ガス
昇温促進期間中における空燃比の無用なリッチ化を防止
することができ、これにより排気ガス昇温促進期間中に
おける排気ガス昇温機能を一層高めることができるとと
もに、HC排出量を一層低減することができる。
【0130】また、エンジンCEの各種運転状態等を検
出するために、前記のエアフローセンサ17及びリニア
2センサ44のほかに、スロットル弁18の開度を検
出するスロットル開度センサ46、スロットル弁18が
全閉であるか否かを検出するアイドルスイッチ47、吸
気温を検出する吸気温センサ48、エンジン水温を検出
する水温センサ49、エンジンCEのノッキングを検出
するノックセンサ50、排気温度を検出する排気温度セ
ンサ63等が設けられている。さらに、点火システムの
一部をなすディストリビュータ51には、クランク角信
号を出力するクランク角センサ52と、気筒判別信号を
出力する気筒判別センサ53とが設けられている。な
お、水温センサ49は、特許請求の範囲に記載された
「暖機度合検出手段」に相当する。
【0131】これらの各種センサから出力される信号
は、マイクロコンピュータを備えたエンジン制御用のコ
ントロールユニットC(ECU)に入力されるようになっ
ている。そして、コントロールユニットCは、上記の各
種信号を制御情報として用い、点火機構F、ISCバル
ブ22、エアバルブ23、インジェクタ24、開閉弁2
5、電磁弁29、エア制御バルブ36、パージソレノイ
ドバルブ43等を制御するようになっている。具体的に
は、コントロールユニットCは、点火機構Fを介して点
火時期を制御し、アイドル時等にはISCバルブ22及
びエアバルブ23を介してバイパスエア量(吸入空気量)
を増減させこれによってエンジン回転数を制御し、イン
ジェクタ24を介して空燃比(燃料噴射量)及び燃料噴射
タイミングを制御し、開閉弁25を開閉して燃焼室2内
でのスワール強度及びタンブル強度(混合気の着火性・
燃焼性)を制御し、エア制御バルブ36を介してインジ
ェクタ24へのミキシングエアの給排を制御し、リード
バルブ62を介して2次エア供給量を制御するようにな
っている。
【0132】次に、図2〜図5を参照しつつ、燃焼室2
内での乱流の生成を促進することにより混合気の着火性
・燃焼性を高める具体的な機構、すなわち燃焼室2内に
スワール(横渦)ないしはタンブル(縦渦)を生成させるこ
とにより、あるいは燃焼室2内に流入する混合気の流速
を高めることにより混合気の着火性・燃焼性を高める機
構の構成及び機能について説明する。なお、このように
混合気の着火性・燃焼性が高められるので、後で説明す
るように冷間始動時において点火時期を上死点後まで大
幅に遅角させた場合でも、エンジンCEの回転安定性が
確保されトルク変動が抑制されることになる。
【0133】図2〜図5に示すように、エンジンCEの
各気筒(1つの気筒のみ図示)においては、前記したとお
り、第1吸気ポート3に臨んで、コントロールユニット
Cによって燃料噴射量及び噴射タイミングが制御される
インジェクタ24が設けられ、他方第2吸気ポート4に
はエンジンCEの運転状態に応じてコントロールユニッ
トCによってその開度が制御される開閉弁25が設けら
れている。なお、第1,第2吸気ポート3,4の燃焼室2
への開口部3a,4aには夫々バルブシート55,56が配
設され、他方第1,第2排気ポート5,6の燃焼室2への
開口部5a,6aには夫々バルブシート57,58が配設さ
れている。
【0134】燃焼室2の天井面(シリンダヘッド下面部)
には、夫々第1,第2吸気弁7,8によって開閉される第
1,第2吸気ポート3,4と、夫々第1,第2排気弁9,1
0によって開閉される第1,第2排気ポート5,6とが開
口している。ここで、第1,第2吸気ポート3,4の開口
部3a,4aは夫々、平面視で燃焼室2(シリンダ)の吸気
側半部(図2〜図4では左半部)に配置され、第1,第2
排気ポート5,6の開口部5a,6aは夫々、平面視で燃焼
室2の排気側半部(図2〜図4では右半部)に配置されて
いる。また、平面視で燃焼室2の中心部より若干排気側
となる位置に点火プラグ12が配置されている。なお、
後で説明するように第1吸気ポート3は燃焼室2内にス
ワール比が1.0以上のスワールを生成させることがで
きるスワールポートであり、第2吸気ポート4は燃焼室
2内にタンブル比が1.5以上のタンブルを生成させる
ことができるタンブルポートである。
【0135】また、第1吸気弁7は、そのリフト量が比
較的小さい低リフト型の吸気弁とされ、したがって第1
吸気弁7と第1吸気ポート3との間の空隙部を通して燃
焼室2内に流入する混合気の流速が高められ、これによ
って燃焼室2内での乱流の生成が促進されるようになっ
ている。このため、混合気の着火性・燃焼性が高められ
る。なお、第2吸気弁8をも低リフト型の吸気弁として
もよい。
【0136】図2から明らかなとおり、第1吸気ポート
3には、吸気流れ方向上流部において略直線状に伸長す
るストレート部3bと、下流端近傍において下方に湾曲
する湾曲部3cとが設けられている。同様に、第2吸気
ポート4にも、ストレート部4bと湾曲部4cとが設けら
れている。ここで、第1吸気ポート3のストレート部3
bは、その軸線L1と、シリンダ軸線L2に直交する平面
1(シリンダ横断面A1)とが所定の角度α(以下、これ
を第1吸気ポート傾斜角αという)をはさむような位置
関係で配設されている。また、第2吸気ポート4のスト
レート部4bは、その軸線L3とシリンダ横断面A1とが
所定の角度α'(以下、これを第2吸気ポート傾斜角α'
という)をはさむような位置関係で配設されている。
【0137】第1吸気弁7は、弁軸部7aと傘部7bとか
らなり、その弁軸部7aの軸線L4とシリンダ軸線L2
が所定の角度θ(以下、これを吸気弁傾斜角θという)を
はさむような位置関係で、かつ傘部7bの下面が燃焼室
2の天井面(ペントルーフ)と平行となるような位置関係
で配置されている。また傘部7bは、その上面と下面と
がはさむ角度(バルブ傘角)が所定値βとなるように形成
されている。第1排気弁9は、弁軸部9aと傘部9bとか
らなり、弁軸部9aの軸線L5とシリンダ軸線L2とが所
定の角度θ'(以下、これを排気弁傾斜角θ'という)をは
さむような位置関係で、かつ傘部9bの下面が燃焼室2
の天井面と平行になるような位置関係で配置されてい
る。なお、一般にL1とL4とがはさむ角度γはポート入
射角とよばれ、ω(α'−α)はポート角度差とよばれて
いる。
【0138】図4及び図5から明らかなとおり、燃焼室
2はペントルーフ型に形成され、燃焼室2の天井面59
は、排気側ではシリンダ横断面A1と角度θ"をなすよう
に形成されている。なお、図4及び図5において天井面
59は等高線で示されている。ここで、第1排気弁9の
傘部9bの下面もシリンダ横断面A1と角度θ"をなす。
したがって、θ'とθ"とは等しくなる。なお、かかるペ
ントルーフ型の燃焼室2では、θ"が比較的小さくな
る。また吸気側でも天井面とシリンダ横断面A1とがな
す角度が比較的小さくなる。このため、第1,第2吸気
弁7,8と第1,第2排気弁9,10とは、夫々弁軸部が
立つような位置関係で配置されている。
【0139】ここで、上記のα,θ,θ'(θ"),βは次の
3つの不等式をすべて満たす範囲内において、所定の好
ましい値に設定されている。
【数1】 β>θ………………………………………………………………………式1
【数2】 α<θ'(=θ")…………………………………………………………式2
【数3】 α≦θ……………………………………………………………………式3 ここで、β>θとするのは、βがθ以下になると、第1
吸気ポート3から燃焼室2に流入する混合気が傘部7b
の上面に衝突して流れ方向を変え、さらに燃焼室2の天
井面に衝突するなどして、燃焼室2内への混合気の流入
速度が低下し、スワールの生成が妨げられるからであ
る。しかしながら、βをあまり大きくするのもまた好ま
しくない。βをあまり大きくすると第1吸気ポート3と
傘部7bとの間の空隙部すなわち混合気の通路断面積が
極端に小さくなって通気抵抗が増加するからである。
【0140】また、α<θ'(=θ")かつα≦θとするの
は、αをできるだけ小さくして、第1吸気ポート3から
燃焼室2内に流入する混合気の水平方向の速度成分(シ
リンダ横断面A1と平行な方向の成分)を増やし、スワー
ルの生成を促進させるためである。つまり、式1〜3を
満たすことによって第1吸気ポート3から燃焼室2に流
入する混合気がピストン下降時に天井面と干渉し合わ
ず、かつ水平方向の速度成分が十分に確保され、燃焼室
2内でのスワールの生成が促進されることになる。
【0141】かかる構成により、開閉弁25が閉じられ
又は絞られている(部分的に開かれている)ときには、第
1吸気ポート3から燃焼室2内に流入する混合気によっ
て、燃焼室2内にスワール比が1.0以上の強いスワー
ルが生成され、混合気の着火性・燃焼性が大幅に高めら
れる。
【0142】スワール比とは、一般的には気筒内の混合
気(吸入空気)の横渦の旋回数をエンジン回転数で割った
値で定義される。そして、混合気の横渦の旋回数は、例
えば図6に示すようなボア径がDであるエンジンにおい
ては、シリンダヘッド下面F1から距離1.75Dだけ下
方の位置F2にインパルススワールメータ65を配置
し、このインパルススワールメータ65に作用するトル
ク(インパルススワールメータトルク)を検出し、このイ
ンパルススワールメータトルクに基づいてよく知られた
手法で算出する。なお、図6においてF3は下死点位置
にあるピストン11の頂面を示している。
【0143】インパルススワールメータトルクは、次の
ような手順で測定される。すなわち、上記F2位置にイ
ンパルススワールメータ65を配置し、ピストン頂面に
作用するスワールのエネルギをインパルススワールメー
タ65で再現させることによって、通常時においてピス
トン頂面付近にどの程度の旋回エネルギが存在するかを
測定する。インパルススワールメータ65は多数のハニ
カムを備えていて、インパルススワールメータ65にス
ワールが作用すると、各ハニカムに夫々スワール流れ方
向の力が作用し、各ハニカムにかかる力を積算すること
によって全体に作用するインパルススワールメータトル
クGを算出する。
【0144】より詳しくは、吸気弁が開いてから下死点
までの期間は燃焼室2内に混合気が吸入されていると仮
定すると、この期間中は混合気が燃焼室2の内周面に沿
って旋回し、下死点位置で該旋回速度が最大となる。し
たがって、吸気弁が開き始めてから下死点までの各クラ
ンク角毎の角運動量を積算すれば、スワール比が求まる
ことになる。かかる知見に基づいて、本実施例において
は、スワール比SRを次の式4及び式5のよって算出す
るようにしている。
【数4】 SR=ηv・[D・S・∫(cf・Nr・dα)]/[n・d2・(∫cf・dα)2]………式4
【数5】 Nr=8・G/(M・D・V0)………………………………………………式5 但し、 SR:スワール比 ηv:体積効率(ηv=1) D:ボア径 S:ストローク n:吸気弁数 d:スロート径 cf:各バルブリフトに対する流量係数 Nr:各バルブリフトに対する無次元リグスワール値 α:クランク角 G:インパルススワールメータトルク V0:速度ヘッド
【0145】なお、上記の式5は、次のような手順で誘
導される。 G=I・ωr…………………………(1) I=M・D2/8……………………(2) (2)を(1)に代入 G=M・D2・ωr/8………………(3) (3)より D・ωr=8・G/(M・D)…………(4) ところで Nr=D・ωr/V0…………………(5) (4)を(5)に代入 Nr=8・G/(M・D・V0) ここで、ωrはリグスワール値である。
【0146】他方、第2吸気ポート4においては、第2
吸気ポート傾斜角α'が比較的大きい値に設定され、開
閉弁25の開弁時においては、第2吸気ポート4から燃
焼室2内に流入する混合気は、比較的大きな下向きの速
度成分をもつ。このため、第2吸気ポート4から燃焼室
2内に流入する混合気によって、燃焼室2内にはタンブ
ル比が1.5以上の強いタンブル(縦渦)が生成されるこ
とになる。かかるタンブルは、燃焼室2内での混合気の
乱れを促進して該混合気の着火性・燃焼性を高めるとと
もに、ノッキングの発生を抑制する。例えば、中・高負
荷領域では開閉弁25が開かれるが、かかる中・高負荷
領域では一般的にはノッキングが発生しやすくなる。し
かしながら、本実施例ではタンブルによってノッキング
の発生が防止される。
【0147】タンブル比RTは、一般的には気筒内の混
合気の縦渦の旋回数をエンジン回転数で割った値で定義
されるが、その具体的な算出手法は前記のスワール比の
算出手法と実質的には同様である。
【0148】図3から明らかなとおり、平面視では、第
1吸気ポート3の開口部3aが燃焼室2の外周に向かっ
て開口する一方、第2吸気ポート4の開口部4aが燃焼
室2の概ね中心部に向かって開口している。このため、
第1吸気ポート3によってスワールの生成がさらに促進
される一方、第2吸気ポート4によってタンブルの生成
がさらに促進される。なお、かかる構成により第2吸気
ポート4側での逆スワールの生成が抑制される。かくし
て、燃焼室2内には、基本的には図5中の矢印X1で示
すようなスワール比が1.0以上のスワールと、矢印X2
で示すようなタンブル比が1.5以上のタンブルとが生
成され、混合気の着火性・燃焼性が大幅に高められる。
【0149】ところで、エンジンCEにおいては、冷間
始動時には触媒コンバータ45内に充填された排気ガス
浄化用触媒をその活性化温度まで迅速に昇温させて排気
ガス浄化率(エミッション性能)を高めるといった制御
(以下、これを触媒活性化促進制御という)が、コントロ
ールユニットCによって行われるようになっているが、
以下かかる触媒活性化促進制御の制御方法ひいては排気
ガス浄化方法について説明する。この触媒活性化促進制
御においては、コントロールユニットCは、個々には、
前記の各種センサの出力信号を制御情報として用いて、
点火機構F(点火プラグ12)、ISCバルブ22、エア
バルブ23、インジェクタ24(AMI)、開閉弁25、
電磁弁29、エア制御バルブ36等を制御するようにな
っている。具体的には、コントロールユニットCは、点
火機構Fを介して点火プラグ12の点火時期を制御し、
ISCバルブ22及びエアバルブ23を介してバイパス
エア量を増減させこれによってエンジン回転数を制御
し、インジェクタ24を介して空燃比(燃料噴射量)を制
御し、開閉弁25を開閉して燃焼室2内でのスワール強
度及びタンブル強度を制御し、エア制御バルブ36を介
してインジェクタ24(AMI)へのミキシングエアの給
排を制御し、リードバルブ62を介して排気通路60内
の排気ガスへの2次エア供給量を制御するようになって
いる。
【0150】まず、この触媒活性化促進制御の基本概念
について説明する。すなわち、この触媒活性化促進制御
においては、エンジンCEの冷間始動時には、コントロ
ールユニットCで、点火時期、空燃比、エンジン回転数
(バイパスエア量)、2次エア供給量、燃焼室内での乱流
強度(スワール強度、タンブル強度等)、ミキシングエア
の給排、点火エネルギ等を好ましく制御することによっ
て、EHCあるいはアフターバーナなどといった触媒昇
温用の加熱装置を排気系に設けずに、エンジンCEの回
転安定性を確保しつつすなわちトルク変動を抑制しつ
つ、排気ガス浄化用触媒を迅速に(例えば、エンジン始
動開始後20秒以内に)活性化温度(例えば、350℃)
以上の温度に昇温させるようにしている。なお、エンジ
ンCEが冷機状態にあるか否か(冷間始動時であるか否
か)は、水温センサ49によって検出されるエンジン水
温が設定値以下であるか否かにより判定される。
【0151】ここで、エンジンCEの冷間始動時におけ
る排気ガス温度を左右する因子は、基本的には点火時
期、空燃比、エンジン回転数(バイパスエア量)及び2次
エア供給量である。すなわち、点火時期を遅角させれば
排気ガス温度を高めることができ(図7、図8、図13
参照)、空燃比を理論空燃比付近に設定すれば排気ガス
温度を高めることができ(図13参照)、エンジン回転数
(バイパスエア量)を高めれば排気ガス温度を高めること
ができ(図8参照)、触媒コンバータ45より上流の排気
通路60に2次エアを供給すれば排気ガス温度を高める
ことができる(図14参照)。
【0152】しかしながら、点火時期を上死点後まで大
幅に遅角させると、混合気の着火性・燃焼性が低下し、
エンジンの回転安定性が低下してトルク変動が生じやす
くなる。そこで、この実施の形態では、スワールの生成
を促進したり(スワール比が1.0以上)、タンブルの生
成を促進したり(タンブル比が1.5以上)、燃焼室2へ
の吸気流速を高めたり、インジェクタ24(AMI)にア
シストエアを供給したり、あるいは点火プラグ12の点
火エネルギを高めたりすることによって混合気の着火性
・燃焼性を大幅に高め、エンジンCEの回転安定性を確
保してトルク変動を効果的に抑制するようにしている。
【0153】このように、エンジンCEの冷間始動時に
おいて排気ガス浄化用触媒を迅速に活性化させようとす
る動機の1つは、米国におけるエミッション規制の強化
である。すなわち、この米国におけるエミッション規制
では、近い将来において、HC排出量を現行規制値の約
1/6に規制するとともに、NOx排出量を現行規制値
の1/2に規制するといった内容となっている。このよ
うな規制に対処するには、冷間始動時において車両が走
行を開始する前に排気ガス浄化用触媒を活性化しておく
ことが必要である。すなわち、排気ガス浄化用触媒が活
性化されていない状態で車両を走行させると大量のHC
等が排出されることになる。他方、米国エミッションモ
ードによれば、冷機時において車両の運転を開始する場
合、運転者は通常は走行を開始するまでに少なくとも2
0秒間程度は暖機するものとしている。したがって、走
行を開始する前に排気ガス浄化用触媒を活性化させるに
は、すなわち上記エミッション規制に対処するには、エ
ンジン始動後およそ20秒以内に該触媒を活性化温度以
上の温度に昇温させる必要があるわけである。
【0154】以下、触媒活性化促進制御の具体的な制御
方法について説明する。この触媒活性化促進制御におい
ては、エンジンCEの冷間始動時には、所定の期間(排
気ガス昇温促進期間)だけ点火時期を上死点後の所定値
(クランク角)まで大幅に遅角させることによって(例え
ば、上死点後30°CA)、混合気の燃焼によって生じ
る熱エネルギの正味出力への変換率を意図的に低下さ
せ、これによって排気損失の割合を高めて排気ガス温度
を高め、高温となった排気ガスによって排気ガス浄化用
触媒の昇温を促進させ、該触媒を迅速に活性化温度以上
の温度に昇温させるようにしている。つまり、エンジン
CE自体をアフターバーナとして機能させ、これによっ
て排気ガス温度を高めるわけである。
【0155】ここで、クランク角に対する気筒内圧力の
上昇方向の変化率が0以上となる領域が膨張行程中期以
降につくりだされるように点火時期を上死点後の所定値
(クランク角)まで大幅に遅角させれば、排気ガス温度を
さらに高めることができ、排気ガス浄化用触媒をさらに
迅速に活性化温度以上の温度に昇温させることができ
る。図15と図16とに、夫々、空燃比A/Fが14.
7である場合と13.0である場合の、気筒内圧力のク
ランク角に対する変化特性を、点火時期をパラメータと
して示す。なお、図15及び図16中において、パラメ
ータとして示された数字(10,0,−5,−10,−15,
−20,−23)は、夫々点火時期の進角量(クランク角)
であり、仮想線は混合気の燃焼がない場合の気筒内圧力
を示している。図15及び図16から明らかなとおり、
点火時期を上死点後に設定すれば、クランク角に対する
気筒内圧力の上昇方向の変化率が0以上となる領域、な
いしは気筒内圧力が2度目のピークをもつ領域が膨張行
程中期以降につくりだされる。
【0156】このように、点火時期が上死点後に設定さ
れた場合、とくに点火時期が進角量で−10°CAより
も遅角側に設定された場合は、気筒内圧力がかなり低下
した後で混合気の燃焼がピークに達しており、かかる状
況では熱エネルギの正味出力への変換率は非常に小さく
なる。このため、排気損失が大幅に増え、排気ガス温度
が大幅に高められる。
【0157】このように、点火時期を上死点後まで遅角
させることによって、排気ガス温度を大幅に高めること
ができるのは、およそ次のような理由による。すなわ
ち、一般に燃焼室2内で混合気の燃焼によって生じた熱
エネルギのかなりの部分(概ね70%)は、熱サイクルを
成り立たせるための低熱源への熱放出である排気損失、
構造材料を熱害から保護するための冷却損失、あるいは
機械的な摩擦損失等として失われ、その残部が正味出力
として取り出されることになる。ここで、排気損失が大
きいときほど排気ガス温度が高くなるのは当然である。
そして、かかる熱収支において、冷却損失及び機械的な
摩擦損失は、エンジンCEの運転状態によってさほど変
化しない。したがって、正味出力と排気損失との間に
は、概ね一方が増加すればその分だけ他方が減少すると
いった相関関係がある。
【0158】ところで、例えば図7に示すように、一般
にエンジンにおいては、点火時期によってエンジンの出
力トルクすなわち正味出力が変化し、正味出力が最大と
なるのは点火時期を上死点よりは所定のクランク角(例
えば、20°CA)だけ進角した時期(MBT)に設定し
たときである。なお、従来のエンジンでは冷間始動時に
おける点火時期はMBTよりはやや遅角側の値(例え
ば、上死点前10°CA)に設定される。ここで、点火
時期をMBTより進角又遅角させると、とくに遅角させ
ると正味出力が減少することになり、その分だけ排気損
失が増加して排気ガス温度が高められることになる。な
お、図7中には、エンジンCEにおける排気温度の点火
時期に対する変化特性の一例も示されている。
【0159】図8は、エンジンCEにおける排気温度の
点火時期に対する変化特性の一例を、エンジン回転数を
パラメータとしてあらわした図である。図9は、エンジ
ンCEが始動されてから20秒経過後における排気ガス
浄化用触媒の温度予測値の点火時期に対する変化特性
を、エンジン回転数をパラメータとしてあらわした図で
ある。図8及び図9においては、排気温度ないしは触媒
温度の点火時期に対する強い依存性が明らかにされてい
る。図8から明らかなとおり、点火時期を上死点後に設
定すると、排気温度が急上昇する。
【0160】また、エンジンCEの冷間始動時において
は、混合気の燃焼によって生じた熱が、冷たい燃焼室壁
部とくにシリンダヘッド下面によって奪われることにな
る。他方、このように点火時期を上死点後まで大幅に遅
角させると、燃焼室2を構成する壁面、とくにその大半
の面積を占める天井壁面(シリンダヘッド下面)との排気
ガス排出までの熱交換時間が短くなって、エンジン本体
1との熱交換(冷却損失)割合が低くなり、その結果上記
熱エネルギ中の排気損失となる割合が高くなり、排気ガ
ス温度が高められる。
【0161】この実施の形態では、このような事実に着
目して、エンジンCEの冷間始動時において軽負荷状態
では、所定の排気ガス昇温促進期間だけ、エンジンCE
を自力で回転させることができる必要最小限の正味出力
のみを確保しつつ点火時期を上死点後まで可及的に遅角
させ、排気損失を大幅に増加させて排気ガス温度を高
め、排気ガス浄化用触媒を迅速に活性化温度以上の温度
に昇温させるようにしている。
【0162】しかしながら、このように点火時期を大幅
に遅角させると、混合気の着火性・燃焼性が低下して正
味出力が不足気味となり、その結果エンジンCEの回転
安定性が低下してトルク変動が発生しやすくなる。そこ
で、本実施例では、排気ガス昇温促進期間において点火
時期を上死点後まで大幅に遅角させているときには、混
合気の形成ないしは燃焼を促進し、エンジンCEの回転
安定性を確保してトルク変動を抑制するようにしてい
る。
【0163】具体的には、燃焼室2内にスワール比が
1.0以上のスワールを生成させて、混合気の着火性・
燃焼性を高めるようにしている。このように、スワール
比が1.0以上の強いスワールを得るには、第2吸気ポ
ート4に介設された開閉弁25を全閉するか又は部分的
に閉じて(絞って)、スワールポートである第1吸気ポー
ト3のみから又は主として第1吸気ポート3から燃焼室
2内に混合気を供給するのが好ましい。なお、スワール
が強過ぎると却って排気温度が低下するので、スワール
比には上限がある。
【0164】あるいは、燃焼室2内にタンブル比が1.
5以上のタンブルを生成させて混合気の着火性・燃焼性
を高めるようにしてもよい。このように、タンブル比が
1.5以上の強いタンブルを得るには、開閉弁25を大
きく開いて主としてタンブルポートである第2吸気ポー
ト4から燃焼室2内に混合気を供給するのが好ましい。
また、タンブル比にもスワール比と同様に上限がある。
【0165】前記したとおり、第1吸気弁7が低リフト
型とされているので、第1吸気ポート3から燃焼室2内
に流入する混合気の流速が高められ、これによって燃焼
室2内の乱れエネルギが高められ、混合気の着火性・燃
焼性がさらに高められる。なお、第2吸気弁8をも低リ
フト型とした場合も、同様に混合気の流速が高められて
混合気の着火性・燃焼性が高められるのはもちろんであ
る。
【0166】また、この触媒活性化促進制御では、冷間
始動時の排気ガス昇温促進期間中は、インジェクタ24
(AMI)にミキシングエアを供給して燃料の気化・霧化
(混合気の形成)を促進し、混合気の着火性・燃焼性を高
めるようにしている。この場合、HCの発生率が低減さ
れるといった効果も得られる。なお、AMIを備えた従
来のエンジンでは、アイドル時にはミキシングエアの供
給は停止されるようになっている。この実施の形態にお
いても、通常のアイドル時にはミキシングエアの供給を
停止するようにしている。
【0167】さらに、冷間始動時の排気ガス昇温促進期
間中は、点火機構Fを制御して点火プラグ12の点火エ
ネルギを高くし、これによっても混合気の着火性・燃焼
性を高めるようにしている。このため、点火時期を上死
点後まで大幅に遅角させた場合でも、エンジンCEの回
転安定性を確保してトルク変動を抑制することができ
る。
【0168】以下、混合気の着火性・燃焼性を高める手
段としてスワールを用いた場合を例にとって、その具体
的な効果を説明する。図10に、スワールがある場合と
ない場合とにおける、平均有効圧力Piの変動率すなわ
ちトルク変動率の点火時期に対する変化特性を示す。図
10から明らかなとおり、スワールがある場合は、スワ
ールがない場合に比べて、平均有効圧Piの変動率(トル
ク変動率)が大幅に低減されている。すなわち、点火時
期を上死点後まで大幅に遅角させた場合でも、スワール
の生成を促進することにより、回転安定性を確保してト
ルク変動を抑制することができる。
【0169】また、図11にスワールがある場合とない
場合とにおける、燃焼室内(気筒内)での混合気の乱れエ
ネルギのクランク角に対する変化特性の一例を示す。図
11から明らかなとおり、スワールがある場合は、TD
C(360°CA)後においても乱れエネルギが十分に保
持されており(上死点後90°CAにおいても十分な乱
れエネルギが存在する)、この乱れエネルギによって混
合気の着火性・燃焼性が高められるわけである。
【0170】さらに、図12(a)と図12(b)とに、夫々
スワールがない場合とある場合とにおける下死点時(B
DC)の燃焼室2内の混合気の分布状況の一例を示す。
図12(a),(b)から明らかなとおり、スワールがある場
合は混合気分布は完全に均一化されているが、スワール
がない場合は混合気が濃い領域R1と中程度の領域R2
薄い領域R3とが生じている。このように、スワールが
ある場合は混合気分布が均一化されるので、混合気の着
火性・燃焼性が大幅に高められる。
【0171】また、エンジンCEの冷間始動時の排気ガ
ス昇温促進期間中は、気筒内空燃比を13.5〜18.0
の範囲内に設定するようにしている。なお、この場合に
おいて、さらに空気過剰率λを1以上とする(すなわ
ち、空燃比A/Fを14.7以上とする)のが一層好まし
い。このように、空燃比を理論空燃比(A/F=14.
7)付近ないしはややリーン側に設定するのは、排気温
度を高めるためである。
【0172】すなわち、このように気筒内空燃比が1
3.5〜18.0の範囲内に設定された場合は、冷間始動
時における気筒内空燃比が12〜13に設定される従来
のエンジンに比べて、燃料の気化に要する潜熱あるいは
燃料の昇温に要する顕熱が少なくなり、その分だけ排気
ガス温度が高められる。また、燃焼室2内に十分に酸素
が存在するので、燃料がより完全に燃焼させられて発熱
量が増え、これによっても排気ガス温度が高められる。
かくして、排気ガス浄化用触媒の昇温が促進され、該触
媒をより早期に活性化温度に到達させることができるわ
けである。また、このように冷間始動時の空燃比が従来
のエンジンに比べてリーン側に設定されるので、HCの
発生率が低くなりエミッション性能が良くなる。
【0173】なお、ここで空気過剰率を1以上した場
合、すなわち気筒内空燃比を理論空燃比以上(リーン)と
した場合は、燃料の気化あるいは昇温に要する熱がさら
に少なくなり、また燃料がより完全に燃焼させられて排
気ガス温度がより高められ、排気ガス浄化触媒の昇温が
促進され、該触媒がさらに早期に活性化される。また、
冷間始動時におけるHCの発生率がさらに低くなり、エ
ミッション性能が良くなる。
【0174】図13は、エンジンCEの冷間始動時にお
ける排気ガス温度の、点火時期及び空燃比に対する変化
特性を示すグラフである。図13から明らかなとおり、
空燃比を14.7に設定したときには(本件)、従来のエ
ンジンのように空燃比を13に設定した場合に比べて排
気ガス温度が大幅に高められている。また、図13から
わかるように、空燃比を14.7に設定したときには(本
件)、空燃比を13.0に設定したとき(従来)に比べて、
点火時期を遅角方向へ変化させたときの排気ガス温度上
昇率が大きくなっている。すなわち、本件では従来のも
のに比べて、点火時期を遅角させたときの排気ガス温度
上昇率が大幅に高くなる。つまり、本件では空燃比のリ
ーン化(従来と比べて)と点火時期の遅角との相乗効果に
より、排気ガス浄化用触媒をより迅速に活性化温度以上
の温度に昇温させることができるわけである。
【0175】この理由は、およそ次のとおりであると考
えられる。すなわち、一般にガス温度が高いときほど、
膨張行程や排気行程での混合気の燃焼が促進される。し
たがって、点火時期の遅角により排気ガス温度が上昇す
れば混合気の後燃えが促進されることになる。しかしな
がら、酸素が存在しなければ後燃えは進行しないので、
空燃比がリッチな場合は排気ガス温度上昇による後燃え
促進効果は薄れてしまうことになる。他方、空燃比を1
4.7以上とすれば、十分な酸素が確保されるので、排
気ガス温度上昇による後燃え効果が十分に発揮されるこ
とになる。そして、後燃えが促進されれば、排気ガス温
度が上昇する。このため、空燃比のリーン化と点火時期
の遅角とを組み合わせれば、両者の相乗効果により排気
ガス温度が大幅に上昇する。なお、かかる相乗効果がと
くに顕著になるのは、λ≧1以上の空燃比領域である。
【0176】なお、従来のエンジンでは、冷間始動時に
は燃料の気化・霧化が悪くなり、混合気の着火性・燃焼
性が低下するので、空燃比を理論空燃比よりもかなりリ
ッチにしている(例えば、A/F=11〜13)。これに
対して、本件では前記したとおりスワール、タンブル、
アシストエア等により混合気の形成ないしは燃焼が促進
されているので、冷間始動時に空燃比を13.5〜18.
0にし、さらにはλ≧1としても混合気の着火性・燃焼
性が十分に確保される。
【0177】また、冷間始動時の排気ガス昇温促進期間
中は、排気空燃比が14.5以上となるようにして、触
媒コンバータ45より上流側の排気通路60に2次エア
を供給するのが好ましい。この場合、2次エアと、点火
時期の上死点後の遅角設定による昇温された排気ガス
(熱)とによって排気ガス中の未燃焼燃料が燃焼させら
れ、さらにその燃焼熱によって排気ガス温度が一層高め
られる。このため、排気ガス浄化触媒の昇温が促進さ
れ、該触媒が一層早期に活性化される。なお、排気空燃
比が14.5以上とされるので、排気ガス中の未燃焼燃
料が確実に燃焼させられ、排気ガス温度が確実に高めら
れ、排気ガス浄化用触媒の昇温がさらに促進される。
【0178】図14に、排気通路60内の排気ガスに2
次エアを供給したときの、排気ガス温度の排気空燃比
(2次エア供給後空燃比)に対する変化特性を示す。図1
4から明らかなとおり、気筒内空燃比が理論空燃比より
もリッチな場合は、2次エアの供給により排気ガス温度
が上昇している。しかしながら、排気空燃比が同一の場
合は、気筒空燃比がリーンなものほど排気ガス温度が高
くなっている。すなわち、供給されるエアの全量が同一
の場合は、エア全量を直接燃焼室2に供給する方が、一
部のエアを2次エアとして供給するよりも排気ガス温度
が高くなる。
【0179】この触媒活性化促進制御においては、エン
ジンCEの冷間始動時の排気ガス昇温促進期間中は、I
SCバルブ22又はエアバルブ23を制御してバイパス
エア量を調節することにより、エンジン回転数を所定の
比較的高い回転数、例えば2000r.p.m.に維持するの
が好ましい。このようにすれば、単位時間あたりの燃焼
室2内での発熱量が大きくなり、排気ガス温度が一層高
められ、排気ガス浄化用触媒が極めて迅速に昇温され、
該触媒が非常に早期に活性化される。
【0180】排気ガス温度のエンジン回転数に対する変
化特性と、エンジン始動開始時から20秒経過後の触媒
温度予測値のエンジン回転数に対する変化特性とは、前
記したとおり、図8と図9とに示されている。なお、こ
の場合、点火時期を遅角させてゆくと排気ガス温度は上
昇するが、エンジン回転数が高いときほど、排気ガス温
度が急上昇しはじめる時期が早くなる。これは、点火プ
ラグ12の発火後の着火遅れは時間の遅れであり、他方
点火時期はクランク角で設定されるので、同一の着火遅
れであってもエンジン回転数が高いときには、該遅れ時
間内でのクランク角変化が大きくなるからである。この
ため、エンジン回転数が高いときには、点火時期を比較
的早くしても排気ガス温度上昇効果が十分に得られる。
【0181】なお、上記構成においては、排気ガス昇温
促進期間中においてある程度時間が経過した後は、点火
時期をさらに遅角側に設定し、これによってエンジン回
転数を低下させるようにしてもよい。このようにすれ
ば、エンジン騒音が小さくなり、また発進時の飛び出し
感がなくなり、エンジンCEないしはこれを搭載した車
両の商品性が良くなる。また、このようにはせず、排気
ガス昇温促進期間中においてある程度時間が経過した後
は、バイパスエア量を減少させることによりエンジン回
転数を低下させるようにしてもよい。この場合も、同様
の効果が得られる。なお、両者を併用してもよい。
【0182】この触媒活性化促進制御においては、エン
ジンCEの冷間始動時の排気ガス昇温促進期間中に車両
が走行を開始したときに、点火時期を通常の進角した値
に戻すのが好ましい。このようにすれば、エンジントル
クが高められ、該エンジンを搭載した車両の発進性ない
しは走行性が高められ、該車両の商品性が良くなる。ま
た、この場合、車両が走行を開始したときには、バイパ
スエアの供給を時間遅れを伴って停止させるのが好まし
い。このようにすれば、車両発進時における吸入空気量
の急減が起こらず、車両の発進性ないしは走行性が良く
なる。あるいは、車両が走行を開始したときには、バイ
パスエアの供給が停止に至るまで徐々に減少させてもよ
い。このようにしても、車両発進時における吸入空気量
の急減が起こらず、車両の発進性ないしは走行性が良く
なる。
【0183】なお、エンジンCEの冷間始動時の排気ガ
ス昇温促進期間中に車両が走行を開始したときに、点火
時期を上死点前において通常の進角した値よりも遅角し
た値に設定するようにしてもよい。このようにすれば、
エンジントルクが高められ、該エンジンを搭載した車両
の発進性ないしは走行性が高められ、該車両の商品性が
良くなる。また、車両走行開始後において、エンジン出
力ないしはエンジン負荷が所定値未満のとき、すなわち
アイドル領域よりも高出力ではあるがさほどトルクを必
要としない運転領域では、点火時期を遅角させたままに
して、排気ガス温度の上昇を促進するようにしてもよ
い。さらに、車両走行開始後において、エンジン出力な
いしはエンジン負荷が大きいときほど点火時期の遅角量
を減らすようにしてもよい。このようにすれば、エンジ
ンの回転安定性が高められる。
【0184】この触媒活性化促進制御において、排気ガ
ス昇温促進期間中に車両が走行を開始した後再び停止し
た場合、触媒コンバータ45内の排気ガス浄化用触媒が
活性化温度に達していないときには、再び所定の期間だ
け点火時期を上死点後に設定するとともに、混合気の形
成ないしは燃焼を促進させるのが好ましい。このように
すれば、車両再停止時においても、混合気の燃焼性ない
しはエンジンの必要最小限の回転安定性を確保しつつ、
排気ガス浄化用触媒を迅速に活性化させることができ
る。
【0185】この触媒活性化促進制御において、エンジ
ンCEの冷間始動時の排気ガス昇温促進期間中には、ク
ランキング後にエンジンCEが完爆し(例えばアイドル
回転数よりやや低い500〜600r.p.m.)、さらに吹
き上がった後(例えば、2000r.p.m.)で点火時期を上
死点後に設定するのが好ましい。このようにすれば、点
火時期が上死点後に設定される時点ではエンジンCEの
回転が十分に安定しているので、排気ガス昇温促進期間
中のトルク変動が小さくなり、エンジンの商品性が良く
なる。この場合、エンジンのクランキング後において完
爆を経てエンジンが吹き上がった後、所定期間だけ時間
遅れを伴わせて点火時期を上死点後に設定するのが一層
好ましい。このようにすれば、エンジンの回転安定性が
一層高められ、したがって排気ガス昇温促進期間中のト
ルク変動が一層小さくなり、エンジンの商品性がさらに
良くなる。さらには、エンジンCEのクランキング後に
おいて、エンジンCEが完爆状態となるまでは、点火時
期を通常運転時の点火時期よりも進角側に設定するのが
好ましい。このようにすれば、混合気の着火性・燃焼性
が高められるので、エンジンが迅速に自力回転できるよ
うになり、エンジンの始動性が良くなる。
【0186】また、この触媒活性化促進制御において、
冷間始動時の排気ガス昇温促進期間は、タイマにより、
所定時間経過後に単純に終了させるのが好ましい。この
ようにすれば、エンジン制御装置ないしはその制御ロジ
ックが簡素化され、製造コストが低減される。この場
合、触媒コンバータより下流側の排気ガス温度が所定値
まで上昇したときに排気ガス昇温促進期間を終了させる
ようにしてもよい。このようにすれば、排気ガス浄化用
触媒が確実に活性化されるまで排気ガス温度が高めら
れ、触媒の活性化が促進される。また、該触媒が活性化
された後は迅速にエンジンの正味出力が高められ、エン
ジンの回転安定性が高められる。
【0187】図17(a)〜(d)に、エンジンCEの冷間始
動時に、本発明にかかる触媒活性化促進制御が行われた
場合の、エンジン回転数、吸気量、点火時期及び空燃比
の経時変化の一例を示す。この例では、エンジンCEが
吹き上がるまでは点火時期が上死点よりも約7°CAだ
け進角させられ、吹き上がった後は点火時期が上死点よ
り約15°CAだけ遅角させられている。また、排気ガ
ス昇温促進期間中は、吸気量及び点火時期が一定値に保
持され、エンジン回転数が2000r.p.m.に保持されて
いる。
【0188】また、図18(a)〜(c)に、エンジンCEの
冷間始動時に、本発明にかかる触媒活性化促進制御が行
われた場合の、エンジン回転数、点火時期及び空燃比の
経時変化のもう1つの例を示す。この例では、エンジン
CEが吹き上がるまでは点火時期が上死点よりも約7°
CAだけ進角させられ、吹き上がったときに点火時期が
上死点より約15°CAだけ遅角させられている。そし
て、この後まもなく点火時期がさらに遅角させられ、こ
れによってエンジン回転数が2000r.p.m.から150
0r.p.m.に低下させられている。
【0189】さらに、図19(a)に、エンジンCEの
冷間始動時に、本発明にかかる触媒活性化促進制御が行
われた場合の、エンジン回転数及び点火時期の経時変化
のさらにもう1つの例を示す。この例では、点火時期
は、時刻t1でエンジン回転数がアイドル回転数n2よりは
やや低い完爆回転数n1に達するまでは進角量が大きい始
動進角i3とされ、完爆後時刻t2で吹き上がるまで(期間d
1)は進角量がやや小さい通常進角i2とされ、吹き上がっ
た後は上死点後の所定値i1まで遅角させられている。な
お、時刻t2から所定時間d2(t3まで)は点火時期の上死点
後までの遅角を遅らせて回転安定性を高めるようにして
もよい。また、吹き上がりをエンジン回転数により検出
する際に、図19(a)に示すように吹き上げによるほ
ぼ最高位の回転数n3で検出し、その回転数n3に到達した
時刻t2'から所定値i1に遅角させてもよい。
【0190】この場合、期間d1ではISC開度を大き
くするなどして吸入空気量を増加させ、期間d1の後で
はさらに吸入空気量を増加させるのが好ましい。このよ
うにすれば、エンジンCEの吹き上がりが円滑化ないし
は迅速化される。また、空燃比を固定している場合は、
点火時期の遅角量が大きいときほどISC開度を大きく
して吸入空気量を増加させるのが好ましい。このように
すれば、吸入空気量の増加に伴って燃料供給量が増える
ので、発熱量が増加して排気ガスの上昇が促進される。
【0191】また、図19(b)に示すように点火時期
を変化させてもよい。この例では、エンジン回転数が完
爆回転数n1に達するまで(時刻t1まで)は進角量が始
動進角i3とされ、完爆後に吹き上がるまで(時刻t2
で)は始動進角より進角した進角i2とされ、吹き上がっ
た後は上死点後の所定値i1まで遅角させられている。な
お、時刻t2から所定時間d2(t3まで)は点火時期の上死点
後までの上記遅角を遅らせて回転安定性を高めるように
してもよい。この場合も、エンジンCEの回転安定性が
高められる。この場合、吹き上がりまでは吸入空気量を
一定に保持するのが好ましい。このようにすれば、エン
ジンCEの回転安定性が一層高められる。
【0192】図20に、エンジンCEの冷間始動時に本
発明にかかる触媒活性化促進制御が行われた場合の排気
温度の経時変化(G1)の一例を、従来のエンジンにおけ
る排気温度の経時変化(G2)と比較して示す。また、図
21に、エンジンCEの冷間始動時に本発明にかかる触
媒活性化促進制御が行われた場合のHC浄化率の経時変
化(H1)の一例を、従来のエンジンにおけるHC浄化率
の経時変化(H2)と比較して示す。
【0193】図20及び図21から明らかなとおり、本
発明にかかる触媒活性化促進制御が行われるエンジンC
Eでは、従来の普通のエンジンに比べて、排気ガス温度
が極めて迅速に高められ、このためHC浄化率が極めて
迅速に上昇し、エンジン始動開始から20秒経過後(走
行開始時)には、HC浄化率が88%に達している。以
上、本実施例によれば、EHCあるいはアフターバーナ
といった触媒加熱装置を設けずに、エンジンの冷間始動
時に、回転安定性を確保してトルク変動を抑制しつつ、
排気ガス温度を迅速に高めることができ、もって排気ガ
ス浄化触媒を早期に活性化温度の到達させることができ
る。
【0194】なお、特開平2−64253号公報には、
エンジンの冷機時には吸入空気量を増加させるととも
に、点火時期を遅角させアイドル回転数の安定化と、エ
ンジンの迅速な暖機とを図るようにしたものが提案され
ている。しかしながら、この従来のものは点火時期を遅
角させる点において、本発明と共通点を有するものの、
触媒コンバータが設けられておらず、また上死点後まで
点火時期を遅角させるものでもなく、本発明とは解決し
ようとする課題、構成、作用及び効果が全く異なるもの
である。
【0195】図22は、本願発明者による実験の結果に
基づいて作成された、排気ガス温度の点火時期及びスワ
ール比(スワール強度)に対する依存性と、混合気燃焼
時間(混合気燃焼終了時期)のクランク角及びスワール
比に対する依存性とを示すグラフである。図22から明
らかなとおり、点火時期が遅角するほど排気ガス温度は
累進的に大きく上昇している。このことから、点火時期
の遅角により排気ガス温度の上昇を促進しようとする本
件が極めて有効であることがわかる。また、スワールが
強いとき(スワール比3.0)には燃焼時間が短くな
り、したがって燃焼安定性が高められることがわかる。
したがって、スワールを強化している本件においては、
点火時期が遅角したことによって生じる燃焼安定性の低
下がスワールによって補償され、実質的には燃焼安定性
の低下は生じない。
【0196】図23は、本願発明者による実験の結果に
基づいて作成された、図示平均有効圧力変動率の、排気
ガス温度及びスワール比に対する依存性を示すグラフで
ある。図23から明らかなとおり、図示平均有効圧力変
動率は排気ガス温度が高いときほど大きくなるが、スワ
ールが強いときには大幅に小さくなる。したがって、ス
ワールを強化している本件においては、点火時期の遅角
に伴う排気ガス温度上昇により図示平均有効圧力変動率
が上昇傾向にあるものの、該上昇はスワールによって抑
制ないしは補償されので、点火時期を遅角させた場合で
もエンジンCEの燃焼安定性及び回転安定性が高められ
る。
【0197】図24は、本願発明者による実験の結果に
基づいて作成された、リーンリミット空燃比の、点火時
期及びスワール比に対する依存性を示すグラフである。
図24から明らかなとおり、スワールが強いときにはリ
ーンリミット空燃比がリーンとなっている。一般的に、
リーンリミット空燃比は点火時期の進角によって低下す
る。しかし、スワールを強化している本件においては、
リーンリミット空燃比がリーン側にあるので、点火時期
を遅角させた場合でもエンジンCEの燃焼安定性及び回
転安定性が高められる。
【0198】図25は、本願発明者による実験の結果に
基づいて作成された、排気ガス中のHC濃度指数の、排
気ガス温度及びスワール比に対する依存性を示すグラフ
である。図25から明らかなとおり、排気ガス温度が高
いときほどHC濃度指数が小さくなる。なお、HC濃度
指数はスワール比によってはあまり左右されない。した
がって、点火時期の遅角により排気ガス温度の上昇を促
進している本件においては、HC排出量が大幅に低減さ
れる。
【0199】図26は、本願発明者による実験の結果に
基づいて作成された、排気ガス中のHC濃度指数の、9
0%燃焼終了クランク角及びスワール比に対する依存性
を示すグラフである。図26から明らかなとおり、90
%燃焼終了クランク角が遅いときほど、すなわち概ね点
火時期が遅いとき(遅角量が大きいとき)ほどHC濃度
指数が小さくなる。なお、HC濃度指数はスワール比に
よってはほとんど左右されない。したがって、点火時期
の遅角により排気ガス温度の上昇を促進している本件に
おいては、HC排出量が大幅に低減される。
【0200】図27は、本願発明者による実験の結果に
基づいて作成された、排気ガス中のCO濃度指数の、排
気ガス温度及びスワール比に対する依存性を示すグラフ
である。図27から明らかなとおり、CO濃度指数は排
気ガス温度によってはあまり左右されないが、スワール
が強いときには大幅に小さくなる。したがって、スワー
ルを強化している本件においては、CO排出量が大幅に
低減される。
【0201】
【発明の効果】本発明の第1の態様によれば、エンジン
の冷間始動時においては、エンジン始動開始後における
所定の排気ガス昇温促進期間中は点火時期が上死点後に
設定されるので、膨張行程に入ってはじめて混合気に着
火し、その後燃焼が開始されることになる。したがっ
て、混合気の燃焼によって生じる熱エネルギ中のエンジ
ン軸動力(正味出力)に変換される割合が低くなり、その
結果上記熱エネルギ中の排気損失となる割合が高くな
り、その分だけ排気ガス温度が高められる。このため、
高温の排気ガスによって排気ガス浄化用触媒が迅速に昇
温され、該触媒が早期に活性化温度に到達し、冷間始動
時における排気ガス浄化率が大幅に高められる。また、
一般的には点火時期を上死点後に設定すると、混合気の
燃焼性の低下及び正味出力の低下によりエンジンの回転
安定性が低下してトルク変動が大きくなるはずである
が、本件によれば混合気燃焼促進手段によって混合気の
燃焼が促進されて着火性・燃焼性が高められるので、エ
ンジンの必要最小限の回転安定性が確保され、トルク変
動がさほど大きくはならない。つまり、電気加熱ヒータ
あるいはアフタバーナ等を設けることなく、すなわち簡
素な構造の排気ガス浄化装置でもって、混合気の着火性
・燃焼性ないしはエンジンの必要最小限の回転安定性を
確保しつつ、排気ガス浄化用触媒を迅速に活性化させる
ことができる。
【0202】本発明の第2の態様によれば、エンジンの
冷間始動時においては、エンジン始動開始後における所
定の排気ガス昇温促進期間中は、点火時期が上死点後に
設定され、かつクランク角に対する気筒内圧力の上昇方
向の変化率が0以上となる領域が膨張行程中期以降につ
くりだされるので、混合気の燃焼が膨張行程の中期以降
で生じることになる。したがって、混合気の燃焼によっ
て生じる熱エネルギ中の正味出力に変換される割合が低
くなり、かつ燃焼室を構成する壁面、とくにその大半の
面積を占める天井壁面(シリンダヘッド下面)との排気ガ
ス排出までの熱交換時間が短くなってエンジン本体との
熱交換(冷却損失)割合が低くなり、その結果上記熱エネ
ルギ中の排気損失となる割合が高くなり、その分だけ排
気ガス温度が高められる。このため、高温の排気ガスに
よって排気ガス浄化用触媒が迅速に昇温され、該触媒が
早期に活性化温度に到達し、冷間始動時における排気ガ
ス浄化率が大幅に高められる。また、一般的には点火時
期を上死点後に設定すると、混合気の燃焼性の低下及び
正味出力の低下によりエンジンの回転安定性が低下して
トルク変動が大きくなるはずであるが、本件によれば混
合気燃焼促進手段によって混合気の燃焼が促進されて着
火性・燃焼性が高められるので、エンジンの必要最小限
の回転安定性が確保され、トルク変動がさほど大きくは
ならない。つまり、電気加熱ヒータあるいはアフタバー
ナ等を設けることなく、すなわち簡素な構造の排気ガス
浄化装置でもって、混合気の着火性・燃焼性ないしはエ
ンジンの回転安定性を確保しつつ、排気ガス浄化用触媒
を迅速に活性化させることができる。
【0203】本発明の第3の態様によれば、基本的には
本発明の第1又は第2の態様にかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排
気ガス昇温促進期間中は、気筒内空燃比A/Fが13.
5〜18.0の範囲内に設定されるので、気筒内空燃比
A/Fが12〜13に設定される従来のエンジンに比べ
て、燃料の気化に要する潜熱あるいは燃料の昇温に要す
る顕熱が少なくなり、その分排気ガス温度が高められ
る。したがって、排気ガス浄化用触媒の昇温が促進さ
れ、該触媒をより早期に活性化温度に到達させることが
できる。また、冷間始動時においては空燃比が従来のエ
ンジンよりはリーン側に設定されることになるので、H
Cの発生率が低くなりエミッション性能が良くなる。
【0204】本発明の第4の態様によれば、基本的には
本発明の第3の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装
置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガス昇
温促進期間中は、空気過剰率が1以上とされるので、す
なわち空燃比が理論空燃比以上(リーン)とされるので、
燃料の気化あるいは昇温に要する熱がさらに少なくな
り、排気ガス温度が高められ、排気ガス浄化触媒の昇温
が促進され、該触媒がさらに早期に活性化される。ま
た、冷間始動時におけるHCの発生率がさらに低くな
り、エミッション性能が良くなる。
【0205】本発明の第5の態様によれば、基本的には
本発明の第1又は第2の態様にかかるエンジンの排気ガ
ス浄化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、触
媒コンバータより上流側の排気通路に2次エアが供給さ
れるので、この2次エアと、点火時期の上死点後の遅角
設定による昇温された排気ガス(熱)とによって排気ガス
中の未燃焼燃料が燃焼させられ、さらにその燃焼熱によ
って排気ガス温度が一層高められる。このため、排気ガ
ス浄化触媒の昇温が促進され、該触媒が一層早期に活性
化される。また、排気ガス昇温促進期間中は、2次エア
を吸入空気に含めて算出した空燃比(排気空燃比)が1
4.5以上、すなわちほぼ理論空燃比以上(リーン)とさ
れるので、未燃焼燃料が確実に燃焼させられ、排気ガス
温度が確実に高められ、排気ガス浄化触媒の昇温がさら
に促進される。
【0206】本発明の第6の態様によれば、基本的には
本発明の第1〜第5の態様のいずれか1つにかかるエン
ジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、エンジンのクランキング後においてエンジ
ンが吹き上がった後で点火時期が上死点後に設定される
ので、点火時期が上死点後に設定される時点ではエンジ
ンの回転が十分に安定している。このため、排気ガス昇
温促進期間中のトルク変動が小さくなり、エンジンの商
品性が良くなる。
【0207】本発明の第7の態様によれば、基本的には
本発明の第6の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装
置の場合と同様の効果が得られる。さらに、エンジンの
クランキング後においてエンジンが吹き上がった後、所
定期間だけ時間遅れを伴って点火時期が上死点後に設定
されるので、エンジンの回転安定性が一層高められ、し
たがって排気ガス昇温促進期間中のトルク変動が一層小
さくなり、エンジンの商品性がさらに良くなる。
【0208】本発明の第8の態様によれば、基本的には
本発明の第6の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化装
置の場合と同様の効果が得られる。さらに、エンジンの
クランキング後においてエンジンが吹き上がった直後に
点火時期が上死点後に設定され、これによって排気ガス
温度の上昇が迅速化されるので、エンジンのエミッショ
ン性能が一層高められる。
【0209】本発明の第9の態様によれば、基本的には
本発明の第1〜第7の態様のいずれか1つにかかるエン
ジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、エンジンのクランキング後においてエンジ
ンが吹き上がる前の完爆状態となるまでは始動進角が通
常運転時の点火時期よりも進角側に設定され、混合気の
着火性・燃焼性が高められるので、エンジンが迅速に自
力回転できるようになり、エンジンの始動性が良くな
る。
【0210】本発明の第10の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、完爆状態となった後エンジンが吹き上がる
までは点火時期が始動進角よりも進角側に設定されて混
合気の着火性・燃焼性が高められ、エンジンが迅速に自
力回転できるようになるので、エンジンの始動性が良く
なる。
【0211】本発明の第11の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、エンジンが吹き上がるまでは点火時期が通
常運転時と同様となり、エンジンの回転が安定するの
で、エンジンの商品性が良くなる。
【0212】本発明の第12の態様によれば、基本的に
は本発明の第9の態様にかかるエンジンの排気ガス浄化
装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、完爆後に
吸入空気量が増やされるので、エンジンの吹き上がりが
迅速化され、排気ガス温度の上昇が迅速化される。
【0213】本発明の第13の態様によれば、基本的に
は本発明の第10の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、エンジ
ンが吹き上がるまでは吸入空気量が一定となるので、エ
ンジンの吹き上がりが円滑化され、エンジンの商品性が
良くなる。
【0214】本発明の第14の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、排気ガス昇温促進期間中における空燃比の
リッチ化が防止されて、排気ガスの昇温が迅速化される
とともにHC排出量が低減されるので、エンジンのエミ
ッション性能が高められる。
【0215】本発明の第15の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、エンジンの冷機状態に応じた適切な遅角量
とすることができるので、エンジンの回転が安定し、エ
ンジンの始動性が良くなる。
【0216】本発明の第16の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、エンジンの冷機状態に応じた適切な吸入空
気量とすることができるので、エンジンの回転が安定
し、エンジンの始動性が良くなる。
【0217】本発明の第17の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、点火時期の遅角量がエンジンの時々刻々の
運転状態(冷機状態)に応じた適切なものとなるので、
エンジンの回転が安定し、エンジンの始動性が良くな
る。
【0218】本発明の第18の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第6の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、該吸入空気量がエンジンの時々刻々の運転
状態(冷機状態)に応じた適切なものとなるので、エン
ジンの回転が安定し、エンジンの始動性が良くなる。
【0219】本発明の第19の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第5の態様のいずれか1つにかかるエ
ンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得られ
る。さらに、排気ガス昇温促進期間中は、吸入空気量の
増減によりエンジン回転数が所定の回転数に維持される
ので、排気ガス昇温促進期間中のトルク変動が小さくな
り、エンジンの商品性が大幅に良くなる。
【0220】本発明の第20の態様によれば、基本的に
は本発明の第19の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中は、エンジン回転数が所定の比較的高
い回転数に維持されるので、気筒内での発熱量が大きく
なり、排気ガス温度がなお一層高められ、排気ガス浄化
用触媒が極めて迅速に昇温され、該触媒が非常に早期に
活性化される。
【0221】本発明の第21の態様によれば、基本的に
は本発明の第20の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中においてある程度時間が経過した後
は、点火時期がさらに遅角側に設定され、これによって
エンジン回転数が低下させられるので、エンジン騒音が
小さくなり、また発進時の飛び出し感がなくなり、エン
ジンないしはこれを搭載した車両の商品性が良くなる。
【0222】本発明の第22の態様によれば、基本的に
は本発明の第20の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中においてある程度時間が経過した後
は、吸入空気量が減少させられ、これによってエンジン
回転数が低下させられるので、エンジン騒音が小さくな
り、また発進時の飛び出し感がなくなり、エンジンない
しはこれを搭載した車両の商品性が良くなる。
【0223】本発明の第23の態様によれば、基本的に
は本発明の第20の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中においてある程度時間が経過した後
は、点火時期がさらに遅角側に設定され、かつ吸入空気
量が減少させられ、これらによってエンジン回転数が低
下させられるので、エンジン騒音が小さくなり、また発
進時の飛び出し感がなくなり、エンジンないしはこれを
搭載した車両の商品性が良くなる。
【0224】本発明の第24の態様によれば、基本的に
は本発明の第23の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中に、エンジン回転数が迅速に低下させ
られてエンジン騒音が低減されるとともに、排気ガス温
度の上昇が迅速化されるので、エンジンの商品性が大幅
に高められる。
【0225】本発明の第25の態様によれば、基本的に
は本発明の第19の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中に車両が走行を開始したときには点火
時期が通常の進角値に戻されるので、該エンジンを搭載
した車両の発進性ないしは走行性が高められ、該車両の
商品性が良くなる。
【0226】本発明の第26の態様によれば、基本的に
は本発明の第19の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、車両走
行開始後において、排気ガス昇温が促進されるとともに
車両走行性が高められる。
【0227】本発明の第27の態様によれば、基本的に
は本発明の第26の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、車両発
進性が高められる。
【0228】本発明の第28の態様によれば、基本的に
は本発明の第27の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、車両走
行性が大幅に高められるとともに、排気ガスの昇温が一
層促進される。
【0229】本発明の第29の態様によれば、基本的に
は本発明の第26の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中に車両が走行を開始した場合におい
て、高いエンジン出力が必要なときには該エンジンを搭
載した車両の発進性ないしは走行性が高められ、他方さ
ほどエンジン出力が要求されないときには排気ガス温度
の上昇が迅速化されるので、エンジン出力の向上とエミ
ッション性能の向上とが両立する。
【0230】本発明の第30の態様によれば、基本的に
は本発明の第29の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、エンジ
ン出力を確保しつつ排気ガス温度の上昇を迅速化するこ
とができるので、エンジンの商品性が高められる。
【0231】本発明の第31の態様によれば、基本的に
は本発明の第25の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中に車両が走行を開始したときには、吸
入空気量可変手段による空気供給が時間遅れを伴って停
止されるので、車両発進時における吸入空気量の急減が
起こらず、車両の発進性ないしは走行性が良くなる。
【0232】本発明の第32の態様によれば、基本的に
は本発明の第25の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中に車両が走行を開始したときには、吸
入空気量可変手段による空気供給が停止に至るまで徐々
に減少させられるので、車両発進時における吸入空気量
の急減が起こらず、車両の発進性ないしは走行性が良く
なる。
【0233】本発明の第33の態様によれば、基本的に
は本発明の第25の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、排気ガ
ス昇温促進期間中に車両が走行を開始した後再び停止し
た場合において、触媒コンバータ内の触媒が活性温度に
達していないときには再び所定の期間だけ、点火時期が
上死点後に設定されるように点火時期可変手段を制御す
る一方、混合気の燃焼が促進される。このため、車両再
停止時においても、混合気の燃焼性ないしはエンジンの
必要最小限の回転安定性を確保しつつ、排気ガス浄化用
触媒を迅速に活性化させることができる。
【0234】本発明の第34の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第33の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得ら
れる。さらに、乱流生成促進手段によって気筒内での乱
流の生成が促進されるので、これによって混合気の着火
性・燃焼性が高められ、排気ガス昇温促進期間中のエン
ジンの回転安定性が高められ、トルク変動が小さくな
る。
【0235】本発明の第35の態様によれば、基本的に
は本発明の第34の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、スワー
ル生成手段によって気筒内での乱流の生成が促進される
ので、これによって混合気の着火性・燃焼性が高めら
れ、排気ガス昇温促進期間中のエンジンの回転安定性が
高められ、トルク変動が小さくなる。
【0236】本発明の第36の態様によれば、基本的に
は本発明の第35の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、スワー
ル生成手段が、開閉弁を備えない第1吸気ポートと、開
閉弁を備えた第2吸気ポートとを備えていて、開閉弁の
開度を変化させることによって気筒内にスワールを生成
するようになっているので、簡素な構造でもって気筒内
に強いスワールが生成され、これによって混合気の着火
性・燃焼性がさらに高められ、排気ガス昇温促進期間中
のエンジンの回転安定性が高められ、トルク変動がさら
に小さくなる。
【0237】本発明の第37の態様によれば、基本的に
は本発明の第35の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、スワー
ル生成手段が、スワール比が1.0以上の強いスワール
を気筒内に生成するようになっているので、混合気の着
火性・燃焼性が大幅に高められ、排気ガス昇温促進期間
中のエンジンの回転安定性が高められ、トルク変動が非
常に小さくなる。
【0238】本発明の第38の態様によれば、基本的に
は本発明の第34の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、タンブ
ル生成手段によって気筒内での乱流の生成が促進される
ので、これによって混合気の着火性・燃焼性が高めら
れ、排気ガス昇温促進期間中のエンジンの回転安定性が
高められ、トルク変動が小さくなる。
【0239】本発明の第39の態様によれば、基本的に
は本発明の第38の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、タンブ
ル生成手段が、タンブル比が1.5以上の強いタンブル
を気筒内に生成するようになっているので、混合気の着
火性・燃焼性が大幅に高められ、排気ガス昇温促進期間
中のエンジンの回転安定性が高められ、トルク変動が非
常に小さくなる。
【0240】本発明の第40の態様によれば、基本的に
は本発明の第34の態様にかかるエンジンの排気ガス浄
化装置の場合と同様の効果が得られる。さらに、低リフ
ト型の吸気弁構造によって吸気通路から気筒内へ流入す
る空気の流速が高められ、これによって気筒内での混合
気の着火性・燃焼性が高められるので、排気ガス昇温促
進期間中のエンジンの回転安定性が高められ、トルク変
動が小さくなる。
【0241】本発明の第41の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第33の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得ら
れる。さらに、空気混合式燃料噴射弁によって燃料が空
気と混合された上で吸気通路に噴射されるので、混合気
の形成が促進され、これによって気筒内での混合気の着
火性・燃焼性が高められるので、排気ガス昇温促進期間
中のエンジンの回転安定性が高められ、トルク変動が小
さくなる。
【0242】本発明の第42の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第33の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得ら
れる。さらに、混合気の点火エネルギが高くなるので、
これによって気筒内での混合気の着火性・燃焼性が高め
られ、排気ガス昇温促進期間中のエンジンの回転安定性
が高められ、トルク変動が小さくなる。
【0243】本発明の第43の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第42の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得ら
れる。さらに、一定時間経過後に排気ガス昇温促進期間
が単純に終了させられるので、エンジン制御装置ないし
はその制御ロジックが簡素化され、製造コストが低減さ
れる。
【0244】本発明の第44の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第42の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得ら
れる。さらに、触媒コンバータより下流側の排気ガス温
度が所定値まで上昇したときに排気ガス昇温促進期間が
終了させられるので、排気ガス浄化用触媒が確実に活性
化されるまで排気ガス温度が高められ、触媒の活性化が
促進される。また、該触媒が活性化された後は迅速にエ
ンジンの正味出力が高められ、エンジンの回転安定性が
高められる。
【0245】本発明の第45の態様によれば、基本的に
は本発明の第1〜第42の態様のいずれか1つにかかる
エンジンの排気ガス浄化装置の場合と同様の効果が得ら
れる。さらに、排気ガス温度検出センサを設けずに、排
気ガス昇温促進期間の終了点を知ることができるので、
部品点数が低減され、エンジンの製造コストが低減され
る。
【0246】本発明の第46の態様によれば、エンジン
の冷間始動時においては、エンジン始動開始後における
所定の排気ガス昇温促進期間中は点火時期が上死点後に
設定されるので、膨張行程に入ってはじめて混合気に着
火し、その後燃焼が開始されることになる。したがっ
て、混合気の燃焼によって生じる熱エネルギ中のエンジ
ン軸動力(正味出力)に変換される割合が低くなり、その
結果上記熱エネルギ中の排気損失となる割合が高くな
り、その分だけ排気ガス温度が高められる。このため、
高温の排気ガスによって排気ガス浄化用触媒が迅速に昇
温され、該触媒が早期に活性化温度に到達し、冷間始動
時における排気ガス浄化率が大幅に高められる。また、
一般的には点火時期を上死点後に設定すると、混合気の
燃焼性の低下及び正味出力の低下によりエンジンの回転
安定性が低下してトルク変動が大きくなるはずである
が、本件によれば混合気の燃焼が促進されて着火性・燃
焼性が高められるので、エンジンの必要最小限の回転安
定性が確保され、トルク変動がさほど大きくはならな
い。つまり、簡単な方法でもって、混合気の着火性・燃
焼性ないしはエンジンの必要最小限の回転安定性を確保
しつつ、排気ガス浄化用触媒を迅速に活性化させること
ができる。
【0247】本発明の第47の態様によれば、エンジン
の冷間始動時においては、エンジン始動開始後における
所定の排気ガス昇温促進期間中は、点火時期が上死点後
に設定され、かつクランク角に対する気筒内圧力の上昇
方向の変化率が0以上となる領域が膨張行程中期以降に
つくりだされるので、混合気の燃焼が膨張行程の中期以
降で生じることになる。したがって、混合気の燃焼によ
って生じる熱エネルギ中の正味出力に変換される割合が
低くなり、かつ燃焼室を構成する壁面、とくにその大半
の面積を占める天井壁面(シリンダヘッド下面)との排気
ガス排出までの熱交換時間が短くなってエンジン本体と
の熱交換(冷却損失)割合が低くなり、その結果上記熱エ
ネルギ中の排気損失となる割合が高くなり、その分だけ
排気ガス温度が高められる。このため、高温の排気ガス
によって排気ガス浄化用触媒が迅速に昇温され、該触媒
が早期に活性化温度に到達し、冷間始動時における排気
ガス浄化率が大幅に高められる。また、一般的には点火
時期を上死点後に設定すると、混合気の燃焼性の低下及
び正味出力の低下によりエンジンの回転安定性が低下し
てトルク変動が大きくなるはずであるが、本件によれば
混合気の燃焼が促進されて着火性・燃焼性が高められる
ので、エンジンの必要最小限の回転安定性が確保され、
トルク変動がさほど大きくはならない。つまり、簡単な
方法でもって、混合気の着火性・燃焼性ないしはエンジ
ンの回転安定性を確保しつつ、排気ガス浄化用触媒を迅
速に活性化させることができる。
【0248】本発明の第48の態様によれば、基本的に
は本発明の第46又は第47の態様にかかるエンジンの
排気ガス浄化方法の場合と同様の効果が得られる。さら
に、排気ガス昇温促進期間中は、気筒内空燃比A/Fが
13.5〜18.0の範囲内に設定されるので、気筒内空
燃比A/Fが12〜13に設定される従来のエンジンに
比べて、燃料の気化に要する潜熱あるいは燃料の昇温に
要する顕熱が少なくなり、その分排気ガス温度が高めら
れる。したがって、排気ガス浄化用触媒の昇温が促進さ
れ、該触媒をより早期に活性化温度に到達させることが
できる。また、冷間始動時においては空燃比が従来のエ
ンジンよりはリーン側に設定されることになるので、H
Cの発生率が低くなりエミッション性能が良くなる。
【0249】本発明の第49の態様によれば、基本的に
は本発明の第46又は第47の態様にかかるエンジンの
排気ガス浄化方法の場合と同様の効果が得られる。さら
に、触媒コンバータより上流側の排気ガスに2次エアが
供給されるので、この2次エアと、点火時期の上死点後
の遅角設定による昇温された排気ガス(熱)とによって排
気ガス中の未燃焼燃料が燃焼させられ、さらにその燃焼
熱によって排気ガス温度が一層高められる。このため、
排気ガス浄化触媒の昇温が促進され、該触媒が一層早期
に活性化される。また、排気ガス昇温促進期間中は、2
次エアを吸入空気に含めて算出した空燃比(排気空燃比)
が14.5以上、すなわちほぼ理論空燃比以上(リーン)
とされるので、未燃焼燃料が確実に燃焼させられ、排気
ガス温度が確実に高められ、排気ガス浄化触媒の昇温が
さらに促進される。
【0250】本発明の第50の態様によれば、エンジン
の冷間始動時においては、エンジン始動開始後における
所定の排気ガス昇温促進期間中は点火時期が上死点後に
設定されるので、膨張行程に入ってはじめて混合気に着
火し、その後燃焼が開始されることになる。したがっ
て、混合気の燃焼によって生じる熱エネルギ中のエンジ
ン軸動力(正味出力)に変換される割合が低くなり、その
結果上記熱エネルギ中の排気損失となる割合が高くな
り、その分だけ排気ガス温度が高められる。このため、
高温の排気ガスによって排気ガス浄化用触媒が迅速に昇
温され、該触媒が早期に活性化温度に到達し、冷間始動
時における排気ガス浄化率が大幅に高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる排気ガス浄化装置を備えた往
復動ピストン式エンジンのシステム構成図である。
【図2】 図1に示すエンジンの1つの気筒の吸・排気
ポート付近における一部断面立面説明図である。
【図3】 図1に示すエンジンの1つの気筒の吸・排気
ポート付近における平面説明図である。
【図4】 図1に示すエンジンの1つの気筒の燃焼室付
近における平面説明図である。
【図5】 図1に示すエンジンの1つの気筒の燃焼室付
近における透視図である。
【図6】 図1に示すエンジンの1つの気筒の吸・排気
ポート付近の縦断面構造を示す模式図である。
【図7】 排気温度及びエンジン出力トルクの、点火時
期に対する変化特性を示すグラフである。
【図8】 排気温度の点火時期に対する変化特性を、エ
ンジン回転数をパラメータとしてあらわしたグラフであ
る。
【図9】 エンジン始動開始時から20秒経過後の予測
触媒温度の点火時期に対する特性を、エンジン回転数を
パラメータとしてあらわしたグラフである。
【図10】 平均有効圧変動率の点火時期に対する変化
特性を示すグラフである。
【図11】 混合気の乱れエネルギのクランク角に対す
る変化特性を示すグラフである。
【図12】 (a)はスワールがない場合における下死点
下の気筒内での混合気の濃度分布を示す図であり、(b)
はスワールがある場合における下死点下の気筒内での混
合気の濃度分布を示す図である。
【図13】 排気ガス温度の点火時期に対する変化特性
を、空燃比をパラメータとしてあらわしたグラフであ
る。
【図14】 触媒コンバータ上流の排気ガス温度の2次
エア供給後空燃比に対する変化特性を示すグラフであ
る。
【図15】 気筒内圧力のクランク角に対する変化特性
を、点火時期をパラメータとしてあらわしたグラフであ
る。
【図16】 気筒内圧力のクランク角に対する変化特性
を、点火時期をパラメータとしてあらわしたグラフであ
る。
【図17】 (a)〜(d)は、夫々、図1に示すエンジンの
冷間始動時におけるエンジン回転数、吸気量、点火時期
及び空燃比の時間に対する変化特性を示すグラフであ
る。
【図18】 (a)〜(c)は、夫々、図1に示すエンジンの
冷間始動時におけるエンジン回転数、点火時期及び空燃
比の時間に対する変化特性を示すグラフである。
【図19】 (a)、(b)は、それぞれエンジンの冷
間始動時におけるエンジン回転数及び/又は点火時期の
時間に対する変化特性を示すグラフである。
【図20】 排気温度のエンジン始動後経過時間に対す
る変化特性を示すグラフである。
【図21】 エンジンの冷間始動時におけるHC浄化率
の時間に対する変化特性を示すグラフである。
【図22】 排気ガス温度及び混合気燃焼時間の、点火
時期に対する依存性を示すグラフである。
【図23】 図示平均有効圧力と排気ガス温度との関係
をスワール比をパラメータとして示したグラフである。
【図24】 リーンリミット空燃比の点火時期に対する
依存性を示すグラフである。
【図25】 排気ガス中のHC濃度指数の排気ガス温度
に対する依存性を示すグラフである。
【図26】 排気ガス中のHC濃度指数と90%燃焼終
了クランク角との関係を示すグラフである。
【図27】 排気ガス中のCO濃度指数の排気ガス温度
に対する依存性を示すグラフである。
【図28】 図1に示すエンジンにおける排気ガス浄化
装置のもう1つの好ましい実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
CE…エンジン C…コントロールユニット F…点火機構 1…エンジン本体 2…燃焼室 3,4…第1,第2吸気ポート 5,6…第1,第2排気ポート 7,8…第1,第2吸気弁 9,10…第1,第2排気弁 11…ピストン 12…点火プラグ 13…吸気系 17…エアフローセンサ 18…スロットル弁 19…吸気バイパス通路 20…ISC通路 21…エア通路 22…ISCバルブ 23…エアバルブ 24…インジェクタ 25…開閉弁 36…エア制御バルブ 37…AMI用エア供給通路 44…リニアO2センサ 45…触媒コンバータ 46…スロットル開度センサ 47…アイドルスイッチ 49…水温センサ 51…ディストリビュータ 52…クランク角センサ 53…気筒判別センサ 60…排気通路 61…2次エア供給通路 62…リードバルブ 63…排気温センサ 80…プリ触媒コンバータ 81…λO2センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/04 305 F02D 41/04 305B 315 315 43/00 301 43/00 301B 301E 301T 301L 301U 45/00 312 45/00 312Q F02M 69/00 310 F02M 69/00 310E F02N 17/08 F02N 17/08 Z F02P 5/15 F02P 5/15 B (72)発明者 森政 敬信 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 三角 正法 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コンバ
    ータが排気通路に介設されている往復動ピストン式エン
    ジンの排気ガス浄化装置において、 エンジンの暖機度合を検出する暖機度合検出手段と、 点火時期を任意に設定することができる点火時期可変手
    段と、 混合気の燃焼を促進することができる混合気燃焼促進手
    段と、 エンジンを始動させる際に暖機度合検出手段によってエ
    ンジンが冷機状態にあることが検出された場合には、エ
    ンジン始動開始後における所定の排気ガス昇温促進期間
    中は、点火時期が上死点後に設定されるように点火時期
    可変手段を制御する一方、混合気の燃焼が促進されるよ
    うに混合気燃焼促進手段を制御するエンジン制御手段と
    が設けられていることを特徴とするエンジンの排気ガス
    浄化装置。
  2. 【請求項2】 排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コンバ
    ータが排気通路に介設されている往復動ピストン式エン
    ジンの排気ガス浄化装置において、 エンジンの暖機度合を検出する暖機度合検出手段と、 点火時期を任意に設定することができる点火時期可変手
    段と、 混合気の燃焼を促進することができる混合気燃焼促進手
    段と、 エンジンを始動させる際に暖機度合検出手段によってエ
    ンジンが冷機状態にあることが検出された場合には、エ
    ンジン始動開始後における所定の排気ガス昇温促進期間
    中は、点火時期が上死点後に設定されかつクランク角に
    対する気筒内圧力の上昇方向の変化率が0以上となる領
    域が膨張行程中期以降につくりだされるように点火時期
    可変手段を制御する一方、混合気の燃焼が促進されるよ
    うに混合気燃焼促進手段を制御するエンジン制御手段と
    が設けられていることを特徴とするエンジンの排気ガス
    浄化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載されたエン
    ジンの排気ガス浄化装置において、 気筒内空燃比を任意に設定することができる空燃比可変
    手段が設けられ、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、気筒
    内空燃比が13.5〜18.0の範囲内に設定されるよう
    に空燃比可変手段を制御するようになっていることを特
    徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたエンジンの排気ガ
    ス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、空気
    過剰率が1以上となるように空燃比可変手段を制御する
    ようになっていることを特徴とするエンジンの排気ガス
    浄化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載されたエン
    ジンの排気ガス浄化装置において、 気筒内空燃比を任意に設定することができる空燃比可変
    手段と、触媒コンバータより上流側の排気通路に2次エ
    アを供給することができる2次エア供給手段とが設けら
    れ、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、2次
    エア供給手段によって供給される2次エアを吸入空気に
    含めて算出した空燃比が14.5以上となるように、空
    燃比可変手段及び2次エア供給手段を制御するようにな
    っていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記
    載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが吹き上がった後で点火時期が上死点後に設
    定されるように点火時期可変手段を制御するようになっ
    ていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載されたエンジンの排気ガ
    ス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが吹き上がった後、所定期間経過後から点火
    時期が上死点後に設定されるように点火時期可変手段を
    制御するようになっていることを特徴とするエンジンの
    排気ガス浄化装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載されたエンジンの排気ガ
    ス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが吹き上がった直後から点火時期が上死点後
    に設定されるように点火時期可変手段を制御するように
    なっていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項7のいずれか1つに記
    載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが吹き上がる前の完爆状態となるまでは始動
    進角が通常運転時の点火時期よりも進角側に設定される
    ように点火時期可変手段を制御するようになっているこ
    とを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項6のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが吹き上がる前の完爆状態となるまでは点火
    時期が始動進角に設定され、上記完爆状態となった後エ
    ンジンが吹き上がるまでは点火時期が始動進角よりも進
    角側に設定されるように点火時期可変手段を制御するよ
    うになっていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄
    化装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜請求項6のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが吹き上がるまでは点火時期が始動進角に設
    定されるように点火時期可変手段を制御するようになっ
    ていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載されたエンジンの排気
    ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが上記完爆状態となった後は吸入空気量を増
    加させるようになっていることを特徴とするエンジンの
    排気ガス浄化装置。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジンのクランキング後におい
    てエンジンが吹き上がるまでは吸入空気量を一定に保持
    するようになっていることを特徴とするエンジンの排気
    ガス浄化装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜請求項6のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間の途中で、
    ヒータ内蔵型のλO2センサの検出値に基づいて、理論
    空燃比を目標値とする空燃比のフィードバック制御を行
    うようになっていることを特徴とするエンジンの排気ガ
    ス浄化装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜請求項6のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジン始動開始時のエンジン水
    温に基づいて、排気ガス昇温促進期間中における点火時
    期の遅角量を設定するようになっていることを特徴とす
    るエンジンの排気ガス浄化装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜請求項6のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジン始動開始時のエンジン水
    温に基づいて、排気ガス昇温促進期間中における吸入空
    気量を設定するようになっていることを特徴とするエン
    ジンの排気ガス浄化装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜請求項6のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、エン
    ジン水温に応じて点火時期の遅角量の減少量を制御する
    ようになっていることを特徴とするエンジンの排気ガス
    浄化装置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜請求項6のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、エン
    ジン水温に応じて吸入空気量の減少量を制御するように
    なっていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項1〜請求項5のいずれか1つに
    記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 アクセル操作とは独立して吸入空気量を増減させること
    ができる吸入空気量可変手段が設けられ、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、エン
    ジン回転数が所定の回転数に維持されるように吸入空気
    量可変手段を制御するようになっていることを特徴とす
    るエンジンの排気ガス浄化装置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中は、エン
    ジン回転数が所定の比較的高い回転数に維持されるよう
    に吸入空気量可変手段を制御するようになっていること
    を特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間の初期に
    は、エンジン回転数が所定の比較的高い回転数に設定さ
    れるように吸入空気量可変手段を制御し、この後点火時
    期がさらに遅角側に設定されるように点火時期可変手段
    を制御することによってエンジン回転数を低下させるよ
    うになっていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄
    化装置。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間の初期に
    は、エンジン回転数が所定の比較的高い回転数に設定さ
    れるように吸入空気量可変手段を制御し、この後吸入空
    気量が減少するように吸入空気量可変手段を制御するこ
    とによってエンジン回転数を低下させるようになってい
    ることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  23. 【請求項23】 請求項20に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間の初期には
    エンジン回転数が所定の比較的高い回転数に設定される
    ように吸入空気量可変手段を制御し、この後点火時期が
    さらに遅角側に設定されるように点火時期可変手段を制
    御するとともに、吸入空気量が減少するように吸入空気
    量可変手段を制御することによってエンジン回転数を低
    下させるようになっていることを特徴とするエンジンの
    排気ガス浄化装置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、上記エンジン回転数を低下させる
    際に、吸入空気量の減少が早く実施される一方点火時期
    の遅角が遅く実施されるように、吸入空気量可変手段と
    点火時期可変手段とを制御するようになっていることを
    特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  25. 【請求項25】 請求項19に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
    走行を開始したときには点火時期が通常の進角値に設定
    されるように点火時期可変手段を制御するようになって
    いること特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  26. 【請求項26】 請求項19に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
    走行を開始したときには点火時期が、排気ガス昇温促進
    期間外の同一運転状態における点火時期よりも遅角しか
    つ上死点よりも前である時期に設定されるように点火時
    期可変手段を制御するようになっていること特徴とする
    エンジンの排気ガス浄化装置。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
    走行を開始したときにおいて、エンジン出力が所定値未
    満のときには点火時期が、排気ガス昇温促進期間外の同
    一運転状態における点火時期よりも遅角しかつ上死点よ
    りも前である時期に設定されるように点火時期可変手段
    を制御するようになっていること特徴とするエンジンの
    排気ガス浄化装置。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
    走行を開始したときにおいて、エンジン出力が上記所定
    値以上となったときには点火時期が、排気ガス昇温促進
    期間外の同一運転状態における点火時期に戻されるよう
    に点火時期可変手段を制御するようになっていること特
    徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  29. 【請求項29】 請求項26に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、排気ガス昇温促進期間中に車両が
    走行を開始したときにおいて、エンジン出力が所定値未
    満のときには点火時期が上死点後に設定される一方、エ
    ンジン出力が上記所定値以上となったときには点火時期
    が上死点前に設定されるように点火時期可変手段を制御
    するようになっていること特徴とするエンジンの排気ガ
    ス浄化装置。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、車両走行開始後において点火時期
    が上死点後に設定される場合には、エンジン出力が大き
    くなるほど点火時期の遅角量が減少するように点火時期
    可変手段を制御するようになっていることを特徴とする
    エンジンの排気ガス浄化装置。
  31. 【請求項31】 請求項25に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、車両が走行を開始したときには、
    吸入空気量可変手段による空気供給が時間遅れを伴って
    停止されるように吸入空気量可変手段を制御するように
    なっていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装
    置。
  32. 【請求項32】 請求項25に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、車両が走行を開始したときには、
    吸入空気量可変手段による空気供給が停止に至るまで徐
    々に減少させられるように吸入空気量可変手段を制御す
    るようになっていることを特徴とするエンジンの排気ガ
    ス浄化装置。
  33. 【請求項33】 請求項25に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、車両が走行を開始した後再び停止
    した場合において、触媒コンバータ内の触媒が活性温度
    に達していないときには再び所定の期間だけ、点火時期
    が上死点後に設定されるように点火時期可変手段を制御
    する一方、混合気の燃焼が促進されるように混合気燃焼
    促進手段を制御するようになっていることを特徴とする
    エンジンの排気ガス浄化装置。
  34. 【請求項34】 請求項1〜請求項33のいずれか1つ
    に記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 混合気燃焼促進手段が、気筒内での乱流の生成を促進す
    ることによって混合気の燃焼を促進するようになってい
    る乱流生成促進手段であることを特徴とするエンジンの
    排気ガス浄化装置。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 乱流生成促進手段が、気筒内にスワールを生成するスワ
    ール生成手段であることを特徴とするエンジンの排気ガ
    ス浄化装置。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 スワール生成手段が、開閉弁を備えない第1吸気ポート
    と、開閉弁を備えた第2吸気ポートとを有し、開閉弁の
    開度を変化させることによって気筒内にスワールを生成
    するようになっていることを特徴とするエンジンの排気
    ガス浄化装置。
  37. 【請求項37】 請求項35に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 スワール生成手段が、スワール比が1.0以上のスワー
    ルを気筒内に生成するようになっていることを特徴とす
    るエンジンの排気ガス浄化装置。
  38. 【請求項38】 請求項34に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 乱流生成促進手段が、気筒内にタンブルを生成するタン
    ブル生成手段であることを特徴とするエンジンの排気ガ
    ス浄化装置。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 タンブル生成手段が、タンブル比が1.5以上のタンブ
    ルを気筒内に生成するようになっていることを特徴とす
    るエンジンの排気ガス浄化装置。
  40. 【請求項40】 請求項34に記載されたエンジンの排
    気ガス浄化装置において、 乱流生成促進手段が、吸気通路から気筒内へ流入する空
    気の流速を高める低リフト型の吸気弁構造であることを
    特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  41. 【請求項41】 請求項1〜請求項33のいずれか1つ
    に記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 混合気燃焼促進手段が、燃料を空気と混合した上で吸気
    通路に噴射する空気混合式燃料噴射弁であることを特徴
    とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  42. 【請求項42】 請求項1〜請求項33のいずれか1つ
    に記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 混合気燃焼促進手段が、点火エネルギが高い点火装置で
    あることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  43. 【請求項43】 請求項1〜請求項42のいずれか1つ
    に記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、一定時間経過後に排気ガス昇温促
    進期間を終了させるようになっていることを特徴とする
    エンジンの排気ガス浄化装置。
  44. 【請求項44】 請求項1〜請求項42のいずれか1つ
    に記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、触媒コンバータより下流側の排気
    ガス温度が所定値まで上昇したときに、排気ガス昇温促
    進期間を終了させるようになっていることを特徴とする
    エンジンの排気ガス浄化装置。
  45. 【請求項45】 請求項1〜請求項42のいずれか1つ
    に記載されたエンジンの排気ガス浄化装置において、 エンジン制御手段が、エンジン水温が所定値まで上昇し
    たときに、排気ガス昇温促進期間を終了させるようにな
    っていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装
    置。
  46. 【請求項46】 排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コン
    バータを用いて排気通路内の排気ガスを浄化するように
    した往復動ピストン式エンジンの排気ガス浄化方法にお
    いて、 エンジンを冷機状態で始動させるときには、エンジン始
    動開始後における所定の排気ガス昇温促進期間中は、混
    合気の燃焼性を高めつつ点火時期を上死点後に設定し、
    エンジンの回転安定性を保持しつつ排気ガス温度の上昇
    を促進するようにしたことを特徴とするエンジンの排気
    ガス浄化方法。
  47. 【請求項47】 排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コン
    バータを用いて排気通路内の排気ガスを浄化するように
    した往復動ピストン式エンジンの排気ガス浄化方法にお
    いて、 エンジンを冷機状態で始動させるときには、エンジン始
    動開始後における所定の排気ガス昇温促進期間中は、混
    合気の燃焼性を高めつつ点火時期を上死点後に設定し、
    かつクランク角に対する気筒内圧力の上昇方向の変化率
    が0以上となる領域が膨張行程中期以降につくりだされ
    るようにし、エンジンの回転安定性を保持しつつ排気ガ
    ス温度の上昇を促進するようにしたことを特徴とするエ
    ンジンの排気ガス浄化方法。
  48. 【請求項48】 請求項46又は請求項47に記載され
    たエンジンの排気ガス浄化方法において、 排気ガス昇温促進期間中は、気筒内空燃比を13.5〜
    18.0の範囲内に設定するようにしたことを特徴とす
    るエンジンの排気ガス浄化方法。
  49. 【請求項49】 請求項46又は請求項47に記載され
    たエンジンの排気ガス浄化方法において、 排気ガス昇温促進期間中は、排気通路に供給される2次
    エアを吸入空気に含めて算出した空燃比が14.5以上
    となるように気筒内空燃比を設定するようにしたことを
    特徴とするエンジンの排気ガス浄化方法。
  50. 【請求項50】 排気ガス浄化用触媒を備えた触媒コン
    バータを用いて排気通路内の排気ガスを浄化するように
    した往復動ピストン式エンジンの排気ガス浄化方法にお
    いて、 エンジンを冷機状態で始動させるときには、エンジン始
    動開始後における所定の排気ガス昇温促進期間中は、点
    火時期を上死点後に設定して排気ガス温度の上昇を促進
    するようにしたことを特徴とするエンジンの排気ガス浄
    化方法。
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