JP2012219618A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、経年変化やデポジット堆積等による最適な点火時期の変化に対応して適切に点火時期を補正し、燃費やドライバビリティの悪化を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】内燃機関の運転条件に応じた基本点火時期を決定する。前記基本点火時期で点火した場合の排気損失量および冷却損失量の少なくとも一方の損失量を算出する。前記基本点火時期に応じて定めた基本損失値に対する前記損失量の変化量に基づいて前記基本点火時期を補正する。
【選択図】図3

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、内燃機関の点火時期を制御するものに関する。
一般的に、各種運転条件に対応する特定の性能を意図して設定された基本点火時期(例えば、MBT(Minimum advance for Best Torque))は、製品の公差中央品を用いて予め適合を実施し、点火時期マップとしてECU(Electronic Control Unit)に記憶される。そして、点火時期マップに従って運転条件に応じた点火時期制御が実施される。
また、例えば特許文献1に開示されるように、筒内圧センサの出力値から算出される熱損失量(熱損失率:RQw=1−Q/Qfuel)に基づいて点火時期を制御する内燃機関の制御装置が知られている。熱損失量をパラメータとして用いることによって、基本点火時期の補正の容易化を図るものである。
特開2008−025406号公報 特開2005−233113号公報
ところで、熱損失は、排気損失、冷却損失、未燃損失、ポンプ損失等の各種損失からなり、特に排気損失と冷却損失はそれぞれ点火時期に対する感度が高い。そのため、経年変化やデポジット堆積等によりハードの状態が変化し、最適な点火時期が点火時期マップに記憶された基本点火時期からずれた場合、冷却損失と排気損失にはそれぞれ感度高く変化が生じる。上記従来の内燃機関の制御装置においては、排気損失と冷却損失を区別していないため、これらの変化がそれぞれ点火時期に与える影響について判断できない。そのため、必ずしも適切に点火時期を補正できるとは言えず、燃費やドライバビリティが悪化するおそれがある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、経年変化やデポジット堆積等による最適な点火時期の変化に対応して適切に点火時期を補正し、燃費やドライバビリティの悪化を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の運転条件に応じた基本点火時期を決定する基本点火時期決定手段と、
前記基本点火時期で点火した場合の排気損失量および冷却損失量の少なくとも一方の損失量を算出する損失量算出手段と、
前記基本点火時期に応じて定めた基本損失値に対する前記損失量の変化量に基づいて前記基本点火時期を補正する基本点火時期補正手段と、を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記損失量算出手段は、少なくとも前記排気損失量を算出し、
前記基本損失値は、前記基本点火時期に応じて定めた基本排気損失値を含み、
前記基本点火時期補正手段は、前記排気損失量が前記基本排気損失値よりも小さくなるほど前記基本点火時期を遅角側に補正し、前記基本排気損失値よりも大きくなるほど前記基本点火時期を進角側に補正すること、を特徴とする。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記損失量算出手段は、少なくとも前記冷却損失量を算出し、
前記基本損失値は、前記基本点火時期に応じて定めた基本冷却損失値を含み、
前記基本点火時期補正手段は、前記冷却損失量が前記基本冷却損失値よりも大きくなるほど前記基本点火時期を遅角側に補正し、前記基本冷却損失値よりも小さくなるほど前記基本点火時期を進角側に補正すること、を特徴とする。
また、第4の発明は、第1の発明において、
前記損失量算出手段は、前記排気損失量および前記冷却損失量を算出し、
前記基本損失値は、前記基本点火時期に応じて定めた基本冷却損失量に対する基本排気損失量の割合であり、
前記基本点火時期補正手段は、前記冷却損失量に対する前記排気損失量の割合が、前記基本損失値よりも大きくなるほど前記基本点火時期を進角側に補正し、前記基本損失値よりも小さくなるほど前記基本点火時期を遅角側に補正すること、を特徴とする。
第1の発明によれば、現運転条件に応じた基本点火時期で点火した場合の損失量を算出し、現運転条件に応じた基本点火時期における基本損失値と当該損失量の変化量に基づいて基本点火時期を補正することができる。そのため、本発明によれば、経年変化やデポジット堆積等による最適な点火時期の変化に対応して、適切に基本点火時期を補正し、燃費やドライバビリティの悪化を抑制することができる。
第2の発明によれば、排気損失量が基本排気損失値よりも小さくなるほど基本点火時期を遅角側に補正し、基本排気損失値よりも大きくなるほど基本点火時期を進角側に補正することができる。このため、本発明によれば、点火時期に対する感度の高い排気損失を用いて、最適な点火時期に近づけるように基本点火時期を補正することができる。
第3の発明によれば、冷却損失量が基本冷却損失値よりも大きくなるほど基本点火時期を遅角側に補正し、基本冷却損失値よりも小さくなるほど基本点火時期を進角側に補正することができる。このため、本発明によれば、点火時期に対する感度の高い冷却損失を用いて、最適な点火時期に近づけるように基本点火時期を補正することができる。
第4の発明によれば、点火時期に対する感度が高い排気損失および冷却損失を用いて、最適な点火時期に近づけるように基本点火時期を補正することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概略構成図である。 所定の運転条件における排気損失と冷却損失との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1においてECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 供給全燃料の熱量の内訳とクランク角θ毎の熱発生量との関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概略構成図である。図1に示すシステムは、内燃機関(以下、単にエンジンという。)10を備えている。エンジン10は、火花点火式の4ストロークエンジンである。
図1には1つの気筒のみが描かれているが、車両用のエンジン10は、一般的に複数の気筒から構成されている。各気筒には、その内部を往復運動するピストンが設けられている。各気筒のピストン上面からシリンダヘッドまでの空間は燃焼室12を形成している。各気筒には、燃焼室12内に燃料を直接噴射する直噴噴射弁14が取り付けられている。各気筒には点火プラグ16が取り付けられている。各気筒には、燃焼室12内の筒内圧(燃焼圧)を検出するための筒内圧センサ(CPS:Combustion Pressure Sensor)18が取り付けられている。また、ピストンの往復運動は、クランク軸の回転運動に変換される。クランク軸の近傍には、クランク軸の回転角(以下、クランク角θという。)を検出するためのクランク角センサ19が取り付けられている。
エンジン10の吸気系には、各気筒に接続された吸気通路20が設けられている。吸気通路20の入口には、エアクリーナ22が設けられている。エアクリーナ22の下流には、吸気通路20に吸入される空気の流量(以下、吸入空気量という。)を検出するためのエアフローメータ24が取り付けられている。エアフローメータ24の下流には、電子制御式のスロットルバルブ26が設けられている。スロットルバルブ26の近傍には、スロットルバルブ26の開度(以下、スロットル開度という。)を検出するためのスロットル開度センサ27が取り付けられている。スロットルバルブ26の下流には、サージタンク28が設けられている。サージタンク28の近傍には、吸気圧を測定するための吸気圧センサ30が取り付けられている。
エンジン10の排気系には、各気筒に接続された排気通路32が設けられている。排気通路32には触媒34が設けられている。触媒として、例えば三元触媒が用いられる。
エンジン10の制御系には、ECU(Electronic Control Unit)50が設けられている。ECU50の入力部には、上述した筒内圧センサ18、クランク角センサ19、エアフローメータ24、スロットル開度センサ27、吸気圧センサ30の他、エンジン10の冷却水の水温を検出するための水温センサ52等の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。ECU50の出力部には、上述した直噴噴射弁14、点火プラグ16、スロットルバルブ26等の運転状態を制御するための各種アクチュエータが接続されている。
ECU50は、上述した各種センサの出力に基づき、所定のプログラムに従って各種アクチュエータを作動させることにより、エンジン10の運転状態(点火時期、燃料噴射量、スロットル開度等)を制御する。また、ECU50は、クランク角θから、エンジン回転数や、ピストンの位置によって決まる筒内容積を計算することができる。
また、ECU50には、各種運転条件に応じた最適な燃焼を実現する点火時期(MBTとなる点火時期)を定めたマップ(以下、点火時期マップという。)が記憶されている。点火時期マップは、製品の公差中央品を用いて適合を実施し予め定められる。この点火時期マップに従って運転条件に応じた点火時期制御が実施される。以下の説明では、この点火時期マップに定められた点火時期を基本点火時期という。
しかし、経年変化や、デポジット堆積、または製品のバラツキが大きい場合等によりハードの条件が適合された条件と異なる場合には、最適な燃焼を実現する点火時期(MBTとなる点火時期)が点火時期マップに定められた基本点火時期から乖離することとなる。最適な燃焼が実現されなければ、燃費やドライバビリティの悪化が懸念される。
[実施の形態1における特徴的制御]
(特徴的制御の概要)
このような課題を解決する本実施形態の特徴的制御について概要を説明する。直噴噴射弁14により供給される供給全燃料の熱量と図示仕事及び主な損失との間には(1)式に示す関係がある。
供給全燃料の熱量=図示仕事+排気損失+冷却損失+未燃損失+ポンプ損失
・・・(1)
(1)式において、図示仕事が最大となる点火時期、即ち各種損失の和が最小となる点火時期が最も効率のよい点火時期(MBT)である。また(1)式の各種損失の中で、点火時期に対して感度が大きい変数は排気損失と冷却損失であり、排気損失と冷却損失との和が最小となる点火時期が最も効率の良い点火時期であると考えられる。
図2は、所定の運転条件における排気損失と冷却損失との関係を示す図である。破線60a、62a、64aは、それぞれ適合時の冷却損失、排気損失及びこれらの和(以下、単に初期値ともいう)を表している。実線60b、62b、64bは、それぞれ経年変化等により変化した冷却損失、排気損失及びこれらの和を表している。図2には、冷却損失が破線60aから実線60bのように変化し、排気損失は破線62aから実線62bのように変化し、排気損失と冷却損失との和が、破線64aから実線64bのように変化し、MBTとなる点火時期が点火時期マップに定められた基本点火時期αから点火時期βに進角している例が表されている。
このように、冷却損失が小さくなるほど(排気損失が大きくなるほど)MBTとなる点火時期は進角側に変化している傾向がある。これは、点火時期がMBTとなる点火時期から遅角しているほど、最高燃焼温度が低下し、また熱伝達時間が短くなるため冷却損失が小さくなること、及び、燃焼した熱が仕事に使われず排出されるため排気損失が大きくなることによる。同様に、排気損失が小さくなるほど(冷却損失が大きくなるほど)MBTとなる点火時期は遅角側に変化している傾向がある。
そこで、本実施形態のシステムでは、基本点火時期で点火した場合の排気損失、冷却損失を算出し、冷却損失が基本冷却損失値よりも小さくなっている場合、又は排気損失が基本排気損失値よりも大きくなっている場合には基本点火時期を進角側に補正することとした。一方、排気損失が基本排気損失値より小さくなっている場合、又は冷却損失が基本冷却損失値よりも大きくなっている場合には基本点火時期を遅角側に補正することとした。なお、上述した基本冷却損失値および基本排気損失値は、基本点火時期がMBTとなる点火時期である場合(適合時と同一のハード条件である場合)における冷却損失および排気損失をいう。
(制御ルーチン)
図3は、上述の動作を実現するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。本ルーチンの開始状態において、ECU50は、エンジン回転数および負荷等の運転条件に応じた基本点火時期を上述の点火時期マップから取得し、これに基づいて点火プラグ16を制御しているものとする。図3に示すルーチンでは、まず、ステップS100において、排気損失と冷却損失を算出する。排気損失と冷却損失の具体的な算出手法について図4を用いて説明する。
まず、1サイクルで生じる熱発生量Qを算出する。図4にはクランク角θ毎の熱発生量(実線70)が表されている。熱発生量Qは、筒内圧センサ18により検出される筒内圧(燃焼圧)P、クランク角θ毎のピストン位置によって決まる筒内容積V、比熱比κ、及び、圧縮行程での吸気バルブ閉弁時から排気行程での排気バルブ開弁時までのクランク角範囲を積分区間として(2)式に基づいて算出することができる。熱発生量Qの算出手法については、例えば、特許文献1(特開2008−025406号公報)等に記載されているためその詳細な説明は省略する。
Figure 2012219618
・・・(2)
次に、供給全燃料の熱量を算出する。供給全燃料の熱量は、例えば、燃料の低位発熱量と燃料噴射量の積から算出することができる。
続いて、排気損失と冷却損失を算出する(ステップS100)。図4及び(1)式に示すように、供給全燃料の熱量は、ポンプ損失、図示仕事、排気損失、冷却損失、未燃損失の和で表される。このうち、ポンプ損失と図示仕事は、筒内圧(燃焼圧)Pと筒内容積Vとの関係を表すPV線図上に描かれる袋状のループの面積から算出することができる。これらの算出手法については公知であるためその説明は省略する。また、ECU50には、運転条件(エンジン回転数、負荷、吸気温度等)に応じて未燃損失を定めたマップが記憶されている。未燃損失はこのマップから運転条件に応じて取得される。
ステップS100において、排気損失は、1サイクルで生じる熱発生量Qからポンプ損失と図示仕事を差し引くことにより算出することができる。また、冷却損失は、供給全燃料の熱量から1サイクルで生じる熱発生量Qと未燃損失とを差し引くことにより算出することができる。
次に、ステップS110において、(排気損失/冷却損失)−初期値を算出し、閾値A、閾値Bと大小比較する。この初期値は、点火時期マップの適合時と同一のハード条件において、現運転条件に応じた基本点火時期で点火させた場合の基本冷却損失と基本排気損失の割合である。ECU50には、運転条件及び基本点火時期毎に初期値(基本排気損失/基本冷却損失)を定めたマップが予め記憶されている。ECU50は、現運転条件と同一運転条件に応じた初期値をマップから取得する。また、閾値Aは閾値B以上の値であり、例えば、閾値Aは正値、閾値Bは負値である。なお、共に0であってもよい。
ステップS110において、(排気損失/冷却損失)−初期値が閾値Aより小さく、かつ閾値Bより大きい場合には、条件不成立と判定され本ルーチンの処理が終了される。一方、ステップS110おいて、(排気損失/冷却損失)−初期値が閾値A以上、又は閾値B以下である場合には、条件成立と判定され、ステップS120において点火時期マップが一律に補正される。
具体的には、(排気損失/冷却損失)−初期値が閾値A以上である場合には、点火時期マップが進角側へ一律に補正される。この進角側への補正は閾値Aとの差が大きいほど大きな値とする。また、(排気損失/冷却損失)−初期値が閾値B以下である場合には、点火時期マップが遅角側へ一律に補正される。この遅角側への補正は閾値Bとの差が大きいほど大きな値とする。なお、これらの補正は、MBTとなる点火時期を超えないように実験等で定められている。
以上説明したように、図3に示すルーチンによれば、排気損失が減少又は冷却損失が増大するほど点火時期マップを遅角側に一律補正することができる。また、排気損失が増大又は冷却損失が減少するほど点火時期マップを進角側に一律補正することができる。よって、基本点火時期を補正して、経年変化等により変化したMBTとなる点火時期に近づけることができる。本実施形態のシステムによれば、次サイクル以降において、MBTとなる点火時期を実現することが可能となる。そのため、燃費やドライバビリティの悪化を抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態1のシステムにおいては、排気損失及び冷却損失を算出し、これらの割合に基づいて基本点火時期を補正することとしているが、基本点火時期の補正手法はこれに限定されるものではない。具体的には次のように補正することとしても良い。まず、ECU50は、点火時期マップから現運転条件に応じた基本点火時期を決定する。次に、この基本点火時期で点火した場合の排気損失及び冷却損失の少なくとも一方を算出する。また、ECU50は、運転条件応じた基本排気損失値と基本冷却損失値をマップにより予め記憶しており、このマップから現運転条件に応じた基本排気損失値、基本冷却損失値を取得する。基本冷却損失値および基本排気損失値は、基本点火時期がMBTとなる点火時期である場合(適合時と同一のハード条件である場合)における冷却損失及び排気損失をいう。そして、排気損失が基本排気損失値よりも小さくなっているほど、又は冷却損失が基本冷却損失値よりも大きくなっているほど点火時期マップを遅角側へ一律補正する。一方、排気損失が基本排気損失値よりも大きくなっているほど、又は冷却損失が基本冷却損失値よりも小さくなっているほど点火時期マップを進角側に一律補正する。このような手法によれば、排気損失及び冷却損失の両方又は一方に基づいて基本点火時期を補正し、経年変化等により変化したMBTとなる点火時期に近づけることができる。
また、上述した実施の形態1のシステムにおいては、熱発生率Qを(2)式に基づいて算出することとしている(ステップS100)が、熱発生率Qの算出手法はこれに限定されるものではない。クランク角度に対する熱発生量Qの変化パターンと、クランク角度に対する積値PVκの変化とは相関を有するため、これに基づいて熱発生量Qを算出することとしてもよい。このような熱発生量Qの算出手法については、例えば、特許文献1(特開2008−025406号公報)等に記載されているためその説明は省略する。
また、本発明が適用されるエンジンは、上述の実施の形態のような筒内直噴エンジンには限定されない。ポート噴射式のエンジンにも本発明の適用は可能である。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU50及び点火時期マップが前記第1の発明における「基本点火時期決定手段」に相当している。また、ここでは、ECU50が、上記ステップS100の処理を実行することにより前記第1の発明における「損失量算出手段」が、上記ステップS110〜ステップS120の処理を実行することにより前記第1の発明における「基本点火時期補正手段」が、それぞれ実現されている。
10 エンジン
12 燃焼室
14 直噴噴射弁
16 点火プラグ
18 筒内圧センサ
19 クランク角センサ
24 エアフローメータ
26 スロットルバルブ
27 スロットル開度センサ
30 吸気圧センサ
34 触媒
52 水温センサ

Claims (4)

  1. 内燃機関の運転条件に応じた基本点火時期を決定する基本点火時期決定手段と、
    前記基本点火時期で点火した場合の排気損失量および冷却損失量の少なくとも一方の損失量を算出する損失量算出手段と、
    前記基本点火時期に応じて定めた基本損失値に対する前記損失量の変化量に基づいて前記基本点火時期を補正する基本点火時期補正手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記損失量算出手段は、少なくとも前記排気損失量を算出し、
    前記基本損失値は、前記基本点火時期に応じて定めた基本排気損失値を含み、
    前記基本点火時期補正手段は、前記排気損失量が前記基本排気損失値よりも小さくなるほど前記基本点火時期を遅角側に補正し、前記基本排気損失値よりも大きくなるほど前記基本点火時期を進角側に補正すること、
    を特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記損失量算出手段は、少なくとも前記冷却損失量を算出し、
    前記基本損失値は、前記基本点火時期に応じて定めた基本冷却損失値を含み、
    前記基本点火時期補正手段は、前記冷却損失量が前記基本冷却損失値よりも大きくなるほど前記基本点火時期を遅角側に補正し、前記基本冷却損失値よりも小さくなるほど前記基本点火時期を進角側に補正すること、
    を特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記損失量算出手段は、前記排気損失量および前記冷却損失量を算出し、
    前記基本損失値は、前記基本点火時期に応じて定めた基本冷却損失量に対する基本排気損失量の割合であり、
    前記基本点火時期補正手段は、前記冷却損失量に対する前記排気損失量の割合が、前記基本損失値よりも大きくなるほど前記基本点火時期を進角側に補正し、前記基本損失値よりも小さくなるほど前記基本点火時期を遅角側に補正すること、
    を特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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