JP2000257479A - 内燃機関の触媒昇温制御装置 - Google Patents

内燃機関の触媒昇温制御装置

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JP2000257479A
JP2000257479A JP11061718A JP6171899A JP2000257479A JP 2000257479 A JP2000257479 A JP 2000257479A JP 11061718 A JP11061718 A JP 11061718A JP 6171899 A JP6171899 A JP 6171899A JP 2000257479 A JP2000257479 A JP 2000257479A
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catalyst
air
fuel ratio
internal combustion
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Yasushi Ouchi
裕史 大内
Tadahiro Azuma
忠宏 東
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/021Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2430/00Influencing exhaust purification, e.g. starting of catalytic reaction, filter regeneration, or the like, by controlling engine operating characteristics
    • F01N2430/06Influencing exhaust purification, e.g. starting of catalytic reaction, filter regeneration, or the like, by controlling engine operating characteristics by varying fuel-air ratio, e.g. by enriching fuel-air mixture
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動時に迅速に触媒温度を上昇させ、排気ガ
ス規制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温
制御装置を得る。 【解決手段】 内燃機関の排気管に設けられた触媒の温
度に対応した情報を触媒温度TCとして取得する手段
と、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、運転
状態に応じて内燃機関の空燃比を制御する手段と、触媒
温度が触媒の活性温度に対応した所定温度よりも低い場
合に、触媒の活性化を促進するために目標空燃比A/F
oをリーン側に補正する空燃比リーン化手段S3とを備
え、各種センサは、少なくとも吸気量情報とクランク角
情報とを検出し、空燃比リーン化手段は、触媒温度が所
定温度以下の場合に目標空燃比を通常時の空燃比A/F
nよりも高く且つ理論空燃比よりも高い活性化リーン空
燃比に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、火花点火式の内
燃機関における排気ガス規制に対応した触媒昇温制御装
置に関し、特に触媒温度を迅速に活性温度まで上昇させ
ることのできる内燃機関の触媒昇温制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の排気管には、排気
ガスを浄化するために触媒が設けられている。しかし、
触媒は活性温度において機能するので、内燃機関が冷機
状態の場合には、たとえば高温の排気ガスにより触媒温
度を上昇させる必要がある。
【0003】したがって、従来の内燃機関の触媒昇温制
御装置においては、始動時の触媒温度の上昇を促進する
ために、たとえば点火時期を遅角補正するなどの技術が
提案されていた。
【0004】たとえば、実開昭51−79212号公報
に記載された排気ガス浄化装置においては、加熱された
二次エアを吸気系に導入するとともに、点火時期を遅角
補正することにより、始動時の触媒温度を迅速に上昇さ
せている。
【0005】図38は従来の内燃機関の触媒昇温制御装
置を示す構成図である。また、図39は触媒温度TCに
対する排気ガスの浄化率の変化を示す説明図であり、横
軸は触媒温度TC、縦軸は浄化率[%]を示す。
【0006】図39において、実線はCO(一酸化炭
素)およびHC(炭化水素)に対する浄化率、破線はN
Ox(酸化窒素)に対する浄化率を示す。浄化率は、触
媒温度TCが上昇した場合、活性開始温度(=130
℃)に達すると、0%から上昇し始め、完全活性温度
(=180℃)に達するとほぼ最大値(=98%)にな
る。
【0007】図38において、内燃機関の本体を構成す
るエンジン1には、エンジン1内に空気を導入するため
の吸気管2と、エンジン1内で燃焼した排気ガスを排出
するための排気管3とが設けられている。
【0008】吸気管2の上流部分には、エアクリーナ4
が設けられており、エアクリーナ4の下流側には、エン
ジン1の吸気量Qaを検出するエアフローセンサ5が設
けられている。
【0009】また、エアフローセンサ5の下流側の吸気
管2内には、吸気量Qaを調整するためのスロットル弁
6が設けられている。
【0010】さらに、吸気管2には、スロットル弁6を
バイパスするバイパス通路7と、バイパス通路7の開度
を調整するためのアイドル回転数制御バルブ(以下、I
SCバルブという)8とが設けられている。
【0011】ISCバルブ8は、スロットル弁6をバイ
パスして流れるバイパス吸気量を調整して、エンジン1
のアイドル回転数を目標値に制御する。排気管3には、
排気ガス中の酸素濃度を空燃比A/Fとして検出する空
燃比センサ9が設けられている。
【0012】また、排気管3の下流側には、化学反応に
より排気ガスを浄化するための触媒10および11が設
けられている。一方の触媒10は排気管3の直下部分に
設けられ、他方の触媒11は排気管3の床下部分に設け
られている。一般に、触媒10、11は、三元触媒と称
され、COおよびHCを酸化するとともに、NOxを還
元して、排気ガス内の有害成分を除去する。
【0013】エンジン1の各気筒毎に対応した吸気部に
は、燃料ポンプ(図示せず)から送出される燃料を噴射
するためのインジェクタ12が設けられている。また、
エンジン1には、エンジン回転数Neに対応したクラン
ク角信号CAを出力するクランク角センサ13が設けら
れている。
【0014】マイクロコンピュータを含む電子式制御ユ
ニット(以下、ECUという)14は、各センサから入
力される運転状態情報(吸気量Qa、空燃比A/Fおよ
びクランク角信号CAなど)に基づいてエンジン1の制
御量を演算し、インジェクタ12を駆動するための燃料
噴射信号J、ISCバルブ8を駆動するためのISC制
御信号C、および点火装置(後述する)を駆動するため
の点火信号Pなどを出力する。
【0015】なお、ここでは、図示されていないが、一
般に、エンジン1の運転状態を検出する各種センサとし
ては、エンジン1の冷却水温TWを検出する水温セン
サ、吸入空気の温度を検出する吸気温センサなどが設け
られる。
【0016】点火装置は、エンジン1の各気筒内に設け
られた点火プラグ(図示せず)と、バッテリに接続され
て点火プラグに高電圧を印加する点火コイル15と、点
火信号Pに応答して点火コイル15を通電遮断するイグ
ナイタ16とにより構成されている。
【0017】次に、図38に示した従来の内燃機関の触
媒昇温制御装置の動作について説明する。まず、インジ
ェクタ12は、燃料噴射信号Jの駆動パルス幅により所
要量の燃料をエンジン1に噴射する。また、イグナイタ
16は、点火信号Pに応答して点火コイル15を通電遮
断し、点火プラグに高電圧を印加して気筒内の混合気を
着火する。
【0018】このとき、インジェクタ12から噴射され
る燃料量は、吸気量Qaおよびエンジン回転数Neに応
じて算出されるとともに、空燃比A/Fに基づいて補正
される。また、点火タイミングは、吸気量Qaおよびエ
ンジン回転数Neに基づいて設定される。
【0019】さらに、燃料噴射タイミングおよび点火タ
イミングは、周知のように、クランク角信号CAのパル
スエッジ(基準クランク角位置)をタイマ制御基準とし
て演算される。
【0020】なお、エンジン1で燃焼された混合気は、
排気ガスとなって排気管3から排出されるが、触媒1
0、11を介して浄化されて有害成分が除去される。ま
た、触媒10、11の使用温度範囲は、通常130℃〜
900℃程度である。
【0021】ここで、触媒10、11の温度を迅速に上
昇させる場合には、上記公知文献に参照されるように、
通常演算に基づく点火信号Pを補正して、目標点火時期
を遅角側に補正する。
【0022】このような点火時期の遅角補正により、燃
焼直後(または、燃焼中)の高温の排気ガスが排気管3
に排出されるので、触媒10、11の温度は、冷機温度
から活性温度まで迅速に上昇する。
【0023】一方、アイドル運転状態の場合、スロット
ル弁6が全閉されて車両が停止するが、ECU14は、
ISCバルブ8の開度を調整してアイドル回転数を制御
する。
【0024】すなわち、アイドル時において、ECU1
4は、目標アイドル回転数を得るためのバイパス吸気量
を演算してISC制御信号Cを出力するとともに、実際
のエンジン回転数Neと目標アイドル回転数との偏差に
基づいてISC制御信号Cを補正し、バイパス吸気量
(ISCバルブ8の開度)をフィードバック制御する。
【0025】また、エンジン1の冷機状態においては、
目標アイドル回転数を所定量(100rpm〜200r
pm)だけ上昇させて、エンジン1を安定燃焼させるこ
とになる。
【0026】しかし、近年では、LEV(Low Em
ission Vehicle)と称されるように、排
気ガス規制が強化されつつあり、これに対応するために
は、さらに迅速に触媒温度を活性温度に上昇させる必要
がある。また、触媒の早期活性化を実現する際には、燃
費や運転性(ドライバビリティ)の劣化などの弊害の発
生を回避することも要求される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関の触媒
昇温制御装置は以上のように、たとえば点火時期を遅角
補正しているものの、触媒温度を十分に早く上昇させる
ことができず、したがって、始動時やアイドル運転時に
おいて排気ガス規制を十分に満たす程度に排気ガスを浄
化することができないという問題点があった。
【0028】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、空燃比をリーン化したり、アイ
ドル回転数を通常の上昇補正時(通常制御時)よりもさ
らに上昇させて、始動時やアイドル運転時においても迅
速に触媒温度を上昇させることにより、排気ガス規制を
十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置
を得ることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】この発明に係る内燃機関
の触媒昇温制御装置は、内燃機関の排気管に設けられた
三元コンバータからなる触媒と、触媒の温度に対応した
情報を触媒温度として取得するための触媒温度取得手段
と、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、運転
状態に応じて内燃機関の空燃比を制御する空燃比制御手
段と、触媒温度が触媒の活性温度に対応した所定温度よ
りも低い場合に、触媒の活性化を促進するために、内燃
機関の目標空燃比をリーン側に補正する空燃比リーン化
手段とを備え、各種センサは、少なくとも内燃機関の負
荷に相当する吸気量情報と、内燃機関の回転数に対応し
たクランク角情報とを検出し、空燃比リーン化手段は、
触媒温度が所定温度よりも低い場合に、目標空燃比を、
通常制御時の空燃比よりも高く且つ理論空燃比よりも高
い活性化リーン空燃比に設定するものである。
【0030】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の空燃比リーン化手段は、触媒温度を、活性温
度の近傍の第1の所定温度と比較する第1の比較手段
と、触媒温度を、第1の所定温度よりも高く且つ活性温
度に対応した第2の所定温度と比較する第2の比較手段
とを含み、触媒温度が第1の所定温度と第2の所定温度
との間の範囲内にある場合には、目標空燃比を活性化リ
ーン空燃比に設定するものである。
【0031】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の空燃比リーン化手段は、目標空燃比の切換制
御時に目標空燃比を徐々に変更するためのテーリング手
段を含み、テーリング手段は、触媒温度が第1の所定温
度以上の場合には、目標空燃比を、通常制御時の空燃比
から活性化リーン空燃比まで一定値ずつ徐々に増加さ
せ、触媒温度が第2の所定温度よりも高い場合には、目
標空燃比を、活性化リーン空燃比から通常制御時の空燃
比まで一定値ずつ徐々に減少させるものである。
【0032】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度取得手段は、触媒に設けられて触媒
温度を直接検出するための温度センサを含むものであ
る。
【0033】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度取得手段は、内燃機関の排気管に設
けられて排気温を検出する排気温センサと、排気温に基
づいて触媒温度を推定演算する触媒温度推定手段とを含
むものである。
【0034】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度取得手段は、少なくとも内燃機関の
吸気量情報に基づいて触媒温度を推定演算する触媒温度
推定手段を含むものである。
【0035】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度推定手段は、触媒の初期温度を推定
演算する初期温度推定手段を含み、初期温度推定手段
は、少なくとも内燃機関の始動時水温および始動時吸気
温に基づいて触媒の初期温度を推定演算するものであ
る。
【0036】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の初期温度推定手段は、始動時水温および始動
時吸気温がほぼ等しい場合には、始動時水温を触媒の初
期温度として推定演算し、始動時水温および始動時吸気
温が異なる場合には、始動時水温と始動時吸気温との偏
差に基づいて触媒の初期温度を推定演算するものであ
る。
【0037】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度推定手段は、内燃機関の始動時水温
を初期の触媒温度として設定するとともに、吸気量情報
から算出される発生熱量と排気管を含む排気系の熱容量
とに基づいて、触媒温度を推定演算するものである。
【0038】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置における所定温度は、触媒の活性温度に所定の
余裕温度を加算した値に設定されたものである。
【0039】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置における所定温度は、触媒の活性温度から所定
の余裕温度を減算した値に設定されたものである。
【0040】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置は、内燃機関の排気管に設けられた三元コンバ
ータからなる触媒と、触媒の温度に対応した情報を触媒
温度として取得するための触媒温度取得手段と、内燃機
関の運転状態を検出する各種センサと、運転状態に応じ
て内燃機関のアイドル回転数を制御するアイドル制御手
段と、触媒温度が触媒の活性温度に対応した所定温度よ
りも低い場合に、触媒の活性化を促進するために、内燃
機関の目標アイドル回転数を通常制御時のアイドル回転
数よりも上昇側に補正するアイドル回転数上昇手段とを
備え、アイドル回転数上昇手段は、触媒温度が所定温度
よりも低い場合に、触媒温度が活性温度に達するまでの
所定期間にわたって、目標アイドル回転数を通常制御時
のアイドル回転数よりも高い活性化上昇回転数に設定す
るものである。
【0041】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置のアイドル回転数上昇手段は、触媒温度を活性
温度よりも低い第1の所定温度と比較する第1の比較手
段と、触媒温度を第1の所定温度よりも高く且つ活性温
度に対応した第2の所定温度と比較する第2の比較手段
とを含み、触媒温度が第1の所定温度と第2の所定温度
との間の範囲内にある場合には、目標アイドル回転数を
活性化上昇回転数に設定するものである。
【0042】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置のアイドル回転数上昇手段は、目標アイドル回
転数の切換制御時に目標アイドル回転数を徐々に変更す
るためのテーリング手段を含み、テーリング手段は、触
媒温度が第1の所定温度以上の場合には、目標アイドル
回転数を、通常制御時のアイドル回転数から活性化上昇
回転数まで一定値ずつ徐々に増加させ、触媒温度が第2
の所定温度よりも高い場合には、目標アイドル回転数
を、活性化上昇回転数から通常制御時のアイドル回転数
まで一定値ずつ徐々に減少させるものである。
【0043】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度取得手段は、触媒に設けられて触媒
温度を直接検出するための温度センサを含むものであ
る。
【0044】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度取得手段は、内燃機関の排気管に設
けられて排気温を検出する排気温センサと、排気温に基
づいて触媒温度を推定演算する触媒温度推定手段とを含
むものである。
【0045】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の触媒温度取得手段は、少なくとも内燃機関の
始動時水温および吸気量情報に基づいて触媒温度を推定
演算する触媒温度推定手段を含むものである。
【0046】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置のアイドル回転数上昇手段は、排気管を含む排
気系の熱容量に応じて、活性化上昇回転数を設定するも
のである。
【0047】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置のアイドル回転数上昇手段は、活性化上昇回転
数として、目標アイドル回転数を通常時のアイドル回転
数よりも約100rpmだけ上昇させた値を設定するも
のである。
【0048】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置は、さらに、運転状態に応じて内燃機関の空燃
比を制御する空燃比制御手段と、触媒温度が所定温度よ
りも低い場合に、内燃機関の目標空燃比を、通常制御時
の空燃比よりも高く且つ理論空燃比よりも高い活性化リ
ーン空燃比に設定する空燃比リーン化手段とを備えたも
のである。
【0049】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置は、さらに、運転状態に応じて内燃機関の点火
時期を制御する点火時期制御手段と、触媒温度が所定温
度よりも低い場合に、第2の所定期間にわたって内燃機
関の目標点火時期を、通常制御時の点火時期よりも遅角
側の活性化遅角点火時期に補正する点火時期遅角手段と
を備えたものである。
【0050】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の点火時期遅角手段は、触媒温度を活性温度よ
りも低い第1の所定温度と比較する第1の比較手段と、
触媒温度を第1の所定温度よりも高く且つ活性温度に対
応した第2の所定温度と比較する第2の比較手段と、目
標点火時期の切換制御時に目標点火時期を徐々に変更す
るためのテーリング手段とを含み、テーリング手段は、
触媒温度が第1の所定温度以上の場合には、目標点火時
期を、通常制御時の点火時期から活性化遅角点火時期ま
で一定値ずつ徐々に遅角させ、触媒温度が第2の所定温
度よりも高い場合には、目標点火時期を、活性化遅角点
火時期から通常制御時の点火時期まで一定値ずつ徐々に
進角させるものである。
【0051】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の点火時期遅角手段は、触媒温度に応じて、活
性化遅角点火時期および第2の所定期間の少なくとも一
方を可変設定するものである。
【0052】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置の点火時期遅角手段は、第2の所定期間にわた
って、目標点火時期を間欠的に遅角側に補正するもので
ある。
【0053】また、この発明に係る内燃機関の触媒昇温
制御装置は、さらに、運転状態に応じて内燃機関の点火
時期を制御する点火時期制御手段と、触媒温度が所定温
度よりも低い場合に、第2の所定期間にわたって内燃機
関の目標点火時期を遅角側に補正する点火時期遅角手段
とを備えたものである。
【0054】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。なお、この発明の
実施の形態1による装置の全体構成は前述(図38参
照)と同様であり、ECU14内の動作プログラムの一
部が異なるのみである。
【0055】この場合、触媒10、11の温度に対応し
た情報を触媒温度TCとして取得するための触媒温度取
得手段が設けられており、触媒温度取得手段は、触媒1
0、11に設けられて触媒温度TCを直接検出するため
の温度センサ(図示せず)により構成されている。
【0056】また、各種センサとしては、吸気量Qaを
検出するエアフローセンサ5と、クランク角信号CA
(エンジン回転数Ne)を生成するクランク角センサ1
3とに加えて、エンジン1の冷却水温TWを検出する水
温センサが設けられている。
【0057】ECU14は、運転状態に応じてエンジン
1の空燃比A/Fを制御する空燃比制御手段と、触媒温
度TCが活性温度(活性開始温度:130℃)に対応し
た所定温度T2よりも低い場合に、エンジン1の目標空
燃比A/Foを、通常制御時の空燃比よりも高く且つ理
論空燃比(=14.7)よりも高い活性化リーン空燃比
A/FL(=16.0)に設定する空燃比リーン化手段
とを備えている。
【0058】ECU14内の空燃比リーン化手段は、触
媒温度TCを、活性温度の近傍の第1の所定温度T1と
比較する第1の比較手段と、触媒温度TCを、第1の所
定温度T1よりも高く且つ活性温度に対応した第2の所
定温度T2と比較する第2の比較手段とを含み、触媒温
度TCが第1の所定温度T1と第2の所定温度T2との
間の範囲内にある場合には、目標空燃比A/Foを活性
化リーン空燃比A/FLに設定する。
【0059】したがって、ECU14内の空燃比制御手
段は、触媒温度TCが第1の所定温度T1よりも低い場
合、および、触媒温度TCが第2の所定温度T2よりも
高い場合に、目標空燃比A/Foを通常時(リッチ側)
の空燃比A/Fn(14.7以下)に設定する。
【0060】すなわち、ECU14は、触媒温度TCが
活性温度よりも低すぎる場合(TC<T1)には、通常
制御時(リッチ側)の空燃比A/Fnにより排気温TH
を上昇させて触媒の活性化を行い、触媒温度TCが活性
温度に達した後(TC>T2)は、通常時の空燃比A/
Fnによるフィードバック制御を行う。
【0061】一方、触媒温度TCが活性温度の近傍で低
い値(T1≦TC≦T2)を示す場合には、目標空燃比
A/Foを活性化リーン空燃比A/FLに設定して排気
中の酸素量を増加させることにより、酸化反応によって
触媒反応温度を上昇させて触媒の活性化を促進する。
【0062】また、ECU14内の空燃比リーン化手段
は、目標空燃比A/Foの制御切換時に目標空燃比A/
Foを徐々に変更するためのテーリング手段を含む。
【0063】すなわち、空燃比リーン化手段内のテーリ
ング手段は、触媒温度TCが第1の所定温度T1以上に
達した場合には、目標空燃比A/Foを、通常時の空燃
比A/Fnから活性化リーン空燃比A/FLまで、一定
値ΔF1ずつ徐々に増加させる。
【0064】また、テーリング手段は、触媒温度TCが
第2の所定温度T2よりも高い温度に達した場合には、
目標空燃比A/Foを、活性化リーン空燃比A/FLか
ら通常時の空燃比A/Fnまで、一定値ΔF2ずつ徐々
に減少させる。
【0065】次に、図38および図39とともに、図1
〜図12を参照しながら、この発明の実施の形態1の動
作について説明する。図1はこの発明の実施の形態1に
よる触媒温度に応じた空燃比制御動作を示すフローチャ
ートである。
【0066】また、図2は図1内のステップS3(活性
化リーン空燃比A/FLを目標値とした第1のテーリン
グ処理)を示すフローチャートであり、図3は図1内の
ステップS5(通常時の空燃比A/Fnを目標値とした
第2のテーリング処理)を示すフローチャートである。
【0067】図4は冷却水温TW、通常(制御)時の空
燃比A/Fn、触媒温度TC、目標空燃比A/Foのそ
れぞれの時間変化を示すタイミングチャートである。図
4において、触媒温度TCは、冷却水温TWおよび通常
時の空燃比A/Fnの上昇にともなって上昇する。
【0068】触媒の活性化を促進するための活性化リー
ン空燃比A/FL(一点鎖線参照)は、通常時の空燃比
A/Fn(理論空燃比:14.7)よりも高い値に設定
される。ここでは、リーン空燃比A/FLが約「16.
0」に設定されているが、理論空燃比(14.7)より
もリーン側の(高い)値であれば任意の値に設定され得
る。
【0069】図4のように、目標空燃比A/Foは、触
媒温度TCが、第1の所定温度T1(活性温度よりも低
い70℃程度)以上で第2の所定温度T2(活性温度に
対応した130℃程度)以下の場合には、通常演算で得
られた従来値(破線)よりも高い活性化リーン空燃比A
/FLに設定される。また、このときの制御切換時にお
いて、目標空燃比A/Foは、テーリング処理により徐
々に増減される。
【0070】図5〜図8は始動時におけるエンジン状態
の時間変化を示す説明図であり、図5はエンジン回転数
Neの変化曲線、図6は空燃比A/Fの変化曲線、図7
は触媒10の上流側温度TCfの変化曲線、図8は触媒
10の下流側温度TCrの変化曲線をそれぞれ示してい
る。
【0071】図5〜図8において、横軸は時間tであ
り、実線は通常制御時のエンジン回転数における変化曲
線、一点鎖線は通常制御時よりも200rpmだけ上昇
させたエンジン回転数における変化曲線をそれぞれ示し
ている。また、各図において、破線は強制的にリーン化
した場合の変化曲線である。
【0072】図9は空燃比A/Fに対する排気温THの
変化を示す特性図、図10は触媒温度TCの時間変化を
示す特性図である。図10において、実線は空燃比A/
Fがリッチ状態(13.0程度)での特性曲線、一点鎖
線は空燃比A/Fがリーン状態(16.0程度)での特
性曲線である。
【0073】図11は冷却水温TW[℃]に対する空燃比
A/Fの変化を示す特性図であり、図11において、実
線は通常時の空燃比A/Fnの特性曲線、一点鎖線は活
性化リーン空燃比A/FL(16.0で一定)である。
ただし、活性化リーン空燃比A/FLは、可変設定可能
である。
【0074】図12は通常制御時での始動直後の空燃比
A/Fnの時間変化を示す説明図である。図12におい
て、空燃比A/Fは、始動開始時刻t1(始動モータ駆
動時刻)から実際のエンジン始動時刻t2までの期間は
リッチ側(<14.7)に設定され、エンジン始動時刻
t2からリーン側に移行される。
【0075】また、図12内の始動後において、理論空
燃比(=14.7)から減算される補正量α1は、エン
ジン1の始動直後の冷機状態を考慮したリッチ化補正量
であり、補正量α2は、エンジン1を安定に暖機するた
めのリッチ化補正量である。各補正量α1およびα2
は、時間tの経過とともに減少していく。
【0076】図1において、ECU14は、まず、温度
センサから検出された触媒温度TCを第1の所定温度T
1(たとえば、100℃程度)と比較し、触媒温度TC
が第1の所定温度T1よりも低いか否かを判定する(ス
テップS1)。
【0077】もし、TC<T1(すなわち、YES)と
判定されれば、触媒温度TCが低すぎて触媒がほとんど
機能していないので、目標空燃比A/Foを通常時の空
燃比A/Fn(図12参照)に設定し(ステップS
2)、燃焼温度の上昇により触媒活性化を促進する。
【0078】また、ステップS1において、TC≧T1
(すなわち、NO)と判定されれば、活性温度に達して
いないものの触媒が機能する温度に近いので、触媒反応
温度を上昇させるために、第1の空燃比A/F1(活性
化リーン空燃比A/FLに対応)を目標値A/Foとし
た第1のテーリング処理を実行する(ステップS3)。
【0079】第1のテーリング処理(ステップS3)に
おいて、目標空燃比A/Foは、活性化リーン空燃比A
/FL(16.0程度)に向けて漸増される。すなわ
ち、第1の空燃比A/F1は、直ちに活性化リーン空燃
比A/FLに設定されるのではなく、図2(後述する)
のように、通常時の空燃比A/Fnから活性化リーン空
燃比A/FLに向けて漸増され、走行フィーリングの悪
化を防止する。
【0080】続いて、ECU14は、触媒温度TCを活
性温度(180℃程度)に対応した第2の所定温度T2
(>T1)と比較し、触媒温度TCが第2の所定温度T
2よりも高い(活性温度に達した)か否かを判定する
(ステップS4)。
【0081】もし、TC>T2(すなわち、YES)と
判定されれば、触媒が十分に活性化したものと見なし
て、第2の空燃比A/F2(通常時の空燃比A/Fnに
対応)を目標値A/Foとした第2のテーリング処理を
実行し(ステップS5)、図1の処理ルーチンをリター
ンする。
【0082】第2のテーリング処理(ステップS5)に
おいて、第2の空燃比A/F2は、直ちに通常時の空燃
比A/Fn(14.7以下のリッチ側)に設定されるの
ではなく、図3(後述する)のように、第2の空燃比A
/F2(活性化リーン空燃比A/FL)から通常時の空
燃比A/Fnに向けて漸減され、走行フィーリングの悪
化を防止する。
【0083】一方、ステップS4において、TC≦T2
(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS5を実
行せずに、図1の処理ルーチンをリターンする。これに
より、T1≦TC≦T2の範囲内において、目標空燃比
A/Foは、理論空燃比以上の活性化リーン空燃比A/
FL(第1の空燃比A/F1)に設定される。
【0084】なお、第1の所定温度T1を活性開始温度
よりも低く設定したが、第1の所定温度T1を活性開始
温度よりも高い温度(140℃程度)に設定してもよ
い。
【0085】図1内の第1のテーリング処理(ステップ
S3)は、具体的には図2のように実行される。図2に
おいて、テーリング手段は、まず、ステップS3を実行
すべき所定タイミングであるか否かを判定する(ステッ
プS11)。
【0086】なお、ステップS11を実行する所定タイ
ミングは、たとえば100msec毎の一定周期に設定
されるか、または、各点火時期毎に同期したタイミング
に設定される。
【0087】もし、所定タイミングでない(すなわち、
NO)と判定されれば、そのまま、図2の処理ルーチン
をリターンし、所定タイミングである(すなわち、YE
S)と判定されれば、最小値選択処理(ステップS1
2)により、第1の空燃比A/F1を漸増設定して、図
2の処理ルーチンをリターンする。
【0088】最小値選択処理(ステップS12)におい
ては、前回の第1の空燃比A/F1(n−1)に一定値
ΔF1を加算した値(=A/F1(n−1)+ΔF1)
と、活性化リーン空燃比A/FL(たとえば、16.
0)とのうちのいずれか小さい方(リッチ側)の値(最
小値min)が、今回の第1の空燃比A/F1として設
定される。
【0089】すなわち、触媒温度TCが第1の所定温度
T1以上に達した直後においては、第1の空燃比A/F
1の初期値が通常時の空燃比A/Fnよりも低い(活性
化リーン空燃比A/FLよりも小さい)値に設定されて
いるので、前回値A/F1(n−1)に一定値ΔF1を
加算した値が最小値minとなり、今回の第1の空燃比
A/F1として選択設定される。
【0090】その後、第1の空燃比A/F1は、ステッ
プS12の実行毎に、一定値ΔF1の加算によって徐々
にリーン化(上昇)していき、活性化リーン空燃比A/
FLに達した時点で、活性化リーン空燃比A/FLにク
リップされる。
【0091】なお、一定値ΔF1は、リーン化を迅速に
するために、無限大に設定されてもよい。また、第1の
空燃比A/F1の初期値は、通常時の空燃比A/Fnよ
りも低く(リッチ側に)設定された場合を示したが、通
常時の空燃比A/Fnと同一値に設定されてもよい。
【0092】一方、図1内の第2のテーリング処理(ス
テップS5)は、具体的には図3のように実行される。
図3において、テーリング手段は、まず、前述のステッ
プS11と同様に、ステップS5を実行すべき所定タイ
ミングであるか否かを判定する(ステップS11A)。
【0093】もし、所定タイミングでない(すなわち、
NO)と判定されれば、そのまま図3の処理ルーチンを
リターンし、所定タイミングである(すなわち、YE
S)と判定されれば、最大値選択処理(ステップS12
A)により、第2の空燃比A/F2を漸減設定して、図
3の処理ルーチンをリターンする。
【0094】最大値選択処理(ステップS12A)にお
いては、前回の第2の空燃比A/F2(n−1)から一
定値ΔF2を減算した値(=A/F2(n−1)−ΔF
2)と、通常時の空燃比A/Fnとのうちのいずれか大
きい方(リーン側)の値(最大値max)が、第2の空
燃比A/F2として設定される。
【0095】すなわち、触媒温度TCが第2の所定温度
T2に達した直後においては、第2の空燃比の初期値が
活性化リーン空燃比A/FLに一致している(通常時の
空燃比A/Fnよりも大きい)ので、前回値から一定値
ΔF2を減算した値が最大値maxとなり、今回の第2
の空燃比A/F2として設定される。
【0096】その後、第2の空燃比A/F2は、ステッ
プS12Aの実行毎に、一定値ΔF2の減算によって徐
々にリッチ化(減少)していき、通常時の空燃比A/F
nまで減少した時点で、通常時の空燃比A/Fnにクリ
ップされる。
【0097】なお、触媒の活性開始温度(130℃)に
対応した第1の所定温度T1は、触媒および排気系の構
造などに応じて可変設定される。活性開始温度を超えて
触媒でのリーン状態で酸化反応を確実に行う場合、第2
の所定温度T2は、活性温度に所定の余裕温度(10℃
〜20℃)を加算した値(140℃〜150℃程度)に
設定され得る。
【0098】この場合、活性温度以上(または、活性温
度近傍)での活性化リーン空燃比A/FLによる制御期
間が開始されるので、排気系の温度上昇が遅れたとして
も、酸化反応の温度により触媒を十分に加熱することが
できる。
【0099】また、触媒温度TCが確実に活性温度(酸
化反応を起こして昇温促進が可能な温度)に達した後
に、第2のテーリング処理(ステップS12A)によ
り、通常時の空燃比A/Fnに復帰させることができ
る。
【0100】また、活性開始温度に達したときに酸化反
応を起こす場合、第1の所定温度T1は、排気系の熱容
量CEが比較的小さい場合には、第2の所定温度T2
は、触媒の活性温度から所定の余裕温度(10℃〜30
℃)を減算した値(100℃〜120℃程度)に設定さ
れ得る。
【0101】この場合、触媒が活性化される直前の比較
的早いタイミングで、リーン時の空燃比A/Fnに制御
するので、活性化リーン空燃比A/FLによる制御を無
駄に継続することなく、触媒が活性化する直前(また
は、ちょうど活性化した時点)で確実に酸化反応を起こ
して、有効に触媒を昇温させることができる。
【0102】なお、第2の空燃比A/F2の初期値は、
活性化リーン空燃比A/FLに設定された場合を示した
が、活性化リーン空燃比A/FLよりも高い値(リーン
側)に設定されてもよい。
【0103】また、始動時の空燃比A/Fn(図12参
照)の制御により、実際の空燃比A/Fは、図6内の破
線のように、始動初期においては、通常制御時(実線)
よりもリッチ側に補正され、その後、リーン側(14.
7以上)に補正される。
【0104】また、触媒10の上流側温度TCfは、図
7内の破線のように、リーン化により、通常制御時より
も低下する。
【0105】一方、触媒10の下流側温度TCrは、図
8のように、排気系の熱容量CEに応じた期間(通常の
エンジン回転数(実線)においては7秒から25秒まで
の18秒間、上昇補正時のエンジン回転数(一点鎖線)
においては、7秒から15秒までの8秒間)にわたって
一定値を示した後、徐々に上昇する。
【0106】図9は空燃比A/Fに対する排気温THの
変化を示し、図9において、排気温THは、理論空燃比
(14.7)よりもリッチ側の値(12.0程度)で最
大値となる。したがって、空燃比A/Fが12.0から
上昇(リーン化)するにつれて、排気温THは徐々に減
少する。
【0107】なお、空燃比A/Fがリーン化された場
合、排気ガス中には多量の酸素が含まれるので、排気ガ
ス中のHCおよびCOは、触媒中の酸化反応により大量
に発熱する。
【0108】したがって、図10のように、触媒温度T
Cが活性温度(=130℃)に達した後は、リッチ時
(実線参照)の場合よりも、リーン時(一点鎖線参照)
の場合の方が、触媒温度TCが迅速に上昇することにな
る。
【0109】このように、触媒温度TCに応じて目標空
燃比A/Foをリーン化補正し、最小限の出力トルクを
維持できる範囲内で、運転状態に基づく通常時の空燃比
A/Fnよりもリーン化し、且つ少なくとも理論空燃比
よりもリーン化する。
【0110】この結果、触媒の活性温度の前後におい
て、図10のように、触媒中でのHCおよびCOの酸化
反応促進により、昇温を促進することができる。したが
って、触媒の早期活性化を促進することができる。
【0111】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、触媒温度TCを直接検出したが、他の各種センサ
(運転状態)情報に基づいて触媒温度TCを推定演算し
てもよい。以下、排気温THから触媒温度TCを推定演
算したこの発明の実施の形態2を図について説明する。
【0112】なお、この発明の実施の形態2の基本構成
は、前述と同様であり、ECU14内の動作プログラム
の一部が上記実施の形態1と異なるのみである。この場
合、触媒温度取得手段は、排気管3に設けられて排気温
THを検出する排気温センサ(図示せず)と、ECU1
4内に設けられて排気温THから触媒温度TCを推定演
算する触媒温度推定手段とにより構成される。
【0113】各種センサとしては、排気温センサに加え
て、吸気温TAを検出する吸気温センサおよび冷却水温
TWを検出する水温センサ(図示せず)などが設けられ
る。また、ECU14は、触媒温度推定手段に加えて、
少なくともエンジン1の始動時水温TWsおよび始動時
吸気温TAsから触媒の初期温度(始動時触媒温度)T
Csを推定演算する初期温度推定手段を含む。
【0114】なお、触媒温度TCの上昇状態は、排気温
THのみに依存するのでなく、たとえば、排気系の熱容
量が大きい場合には排気系による熱エネルギーの吸収に
より抑制される。したがって、触媒温度TCの推定演算
においては、排気系温度TEを考慮する必要がある。
【0115】ECU14内の初期温度推定手段は、始動
時水温TWsおよび始動時吸気温TAsがほぼ等しい場
合には、始動時水温TWsを触媒温度の初期値TCsお
よび排気系温度の初期値(始動時排気系温度)TEsと
して推定演算する。
【0116】また、初期温度推定手段は、始動時水温T
Wsおよび始動時吸気温TAsが異なる場合には、始動
時水温TWsと始動時吸気温TAsとの偏差ΔTsに基
づいて触媒温度の初期値TCsおよび排気系温度の初期
値TEsを推定演算する。
【0117】次に、図38および図39とともに、図1
3〜図19を参照しながら、この発明の実施の形態2の
動作について説明する。図13はこの発明の実施の形態
2による触媒温度の推定演算処理動作を示すフローチャ
ートである。
【0118】図14は図13内の初期触媒温度TCsの
推定処理(ステップS23〜S25)を示す説明図であ
る。図14において、横軸はエンジン1の始動時におけ
る冷却水温TWsと吸気温TAsとの温度偏差ΔTs
(=TWs−TAs)である。
【0119】図15は排気ガスの熱エネルギー(排気熱
量)の消費状態を示す説明図であり、図15において、
排気ガスによる排気熱量QHは、排気系への熱伝導量Q
Eと、触媒への熱伝導量QCと、外気への放熱量QXと
に分割されて消費される。
【0120】排気系への熱伝導量QEは、排気系の熱容
量CEおよび熱抵抗値REにより決定し、触媒への熱伝
導量QCは、触媒の熱容量CCおよび熱抵抗値RCによ
り決定し、外気への放熱量QXは、外気の熱抵抗値RX
により決定する。
【0121】図16は排気系への熱伝導量QEと排気系
の温度上昇分ΔTEとの関係を示す特性図、図17は排
気系への熱伝導量QEと排気系の熱時定数τEとの関係
を示す特性図である。
【0122】図16において、排気系への総熱伝導量Σ
QEは、排気系温度TEと同等と見なすことができる。
したがって、排気系温度TEは、温度上昇分ΔTEを用
いて、以下の(1)式のように与えられる。
【0123】 TE=TE(n−1)+ΔTE ・・・(1)
【0124】ただし、(1)式において、TE(n−
1)は排気系温度TEの前回値である。同様に、図17
において、排気系への総熱伝導量ΣQEに相当する排気
系温度TEは、フィルタ係数となる熱時定数τEを用い
て、以下(2)式のように与えられる。
【0125】 TE=TE(n−1)×(1−τE)+QE×βE×τE ・・(2)
【0126】ただし、(2)式において、βEは排気系
の比熱である。上記(1)式、(2)式のいずれにおい
ても、排気系温度TE(排気系への総熱伝導量ΣQE)
は、ほぼ一致した値として算出される。
【0127】図18は触媒への熱伝導量QCと触媒の温
度上昇分ΔTCとの関係を示す特性図、図19は触媒へ
の熱伝導量QCと触媒の熱時定数τCとの関係を示す特
性図である。
【0128】図18において、触媒への総熱伝導量ΣQ
Cに相当する触媒温度TCは、温度上昇分ΔTCを用い
て、以下の(3)式のように与えられる。
【0129】 TC=TC(n−1)+ΔTC ・・・(3)
【0130】ただし、(3)式において、TC(n−
1)は触媒温度TCの前回値である。同様に、図19に
おいて、触媒への総熱伝導量ΣQCに相当する触媒温度
TCは、熱時定数τCを用いて、以下(4)式のように
与えられる。
【0131】 TC=TC(n−1)×(1−τC)+QC×βC×τC・・・(4)
【0132】ただし、(4)式において、βCは触媒の
比熱である。上記(3)式、(4)式のいずれにおいて
も、触媒温度TC(触媒への総熱伝導量ΣQC)は、ほ
ぼ一致した値として算出されることが分かる。
【0133】図13において、ECU14は、まず、エ
ンジン1の始動が完了し、且つ所定条件が成立したか否
かを判定する(ステップS21)。このとき、所定条件
として、エンジン1の始動完了後に所定時間が経過し
て、所定演算を実施する時期になったか否かを判定す
る。
【0134】ステップS21において、エンジン始動後
の所定条件が成立した(すなわち、YES)と判定され
れば、水温センサおよび吸気温センサから始動時水温T
Wsおよび始動時吸気温TAsを検出する(ステップS
22)。
【0135】このとき、検出値のバラツキを除去するた
めに、始動時水温TWsおよび始動時吸気温TAsをそ
れぞれ所定期間にわたって検出し、各検出値を平均化処
理してもよい。
【0136】続いて、始動時水温TWsおよび始動時吸
気温TAsを比較して、両者がほぼ等しいか否かを判定
する(ステップS23)。
【0137】もし、始動時水温TWsと始動時吸気温T
Asとの差がほとんどなければ、車両が外気温と一致す
るまで放置されていたと見なされるので、このときの温
度を初期の触媒温度TCsと仮定することができる。
【0138】したがって、ステップS23において、T
Ws≒TAs(すなわち、YES)と判定されれば、エ
ンジン1の温度上昇がない初期状態と見なして、始動時
における触媒温度TCsおよび排気系温度TEs(初期
値)を、それぞれ始動時水温TWsと同一値に設定する
(ステップS24)。
【0139】また、ステップS23において、始動時水
温TWsと始動時吸気温TAsとの偏差ΔTsが所定値
以上であって、TWs≠TAs(すなわち、NO)と判
定されれば、エンジン1の温度上昇が大きい運転状態と
見なして、触媒温度TCおよび排気系温度TE(推定
値)を、温度偏差ΔTsに応じて設定する(ステップS
25)。
【0140】このとき、初期の触媒温度TCsは、図1
4のように、温度偏差ΔTsに応じて推定演算される。
すなわち、触媒温度TCsは、温度偏差ΔTsが0以下
の場合には始動時水温TWsに設定され、温度偏差ΔT
sが0よりも大きくなるにしたがって、触媒が活性状態
にあるものと見なして、触媒温度TCsを大きい値に設
定する。
【0141】続いて、排気温センサから排気温THを計
測し(ステップS26)、排気温THと、触媒温度TC
sと、エアフローセンサ5から計測される吸気量Qaと
を用いて、排気ガスによる総熱量ΣQHを以下の(5)
式のように算出する(ステップS27)。
【0142】 ΣQH=(TH−TCs)×Qa×βH ・・・(5)
【0143】ただし、(5)式において、βHは排気ガ
スの比熱である。なお、ステップS21において、始動
完了後の所定条件が不成立(すなわち、NO)と判定さ
れれば、もはやエンジン始動時とは見なされないので、
ステップS22〜S25を実行せずに、直ちにステップ
S26に進む。
【0144】次に、(5)式から算出された総熱量ΣQ
Hから、排気系への熱伝導量QEおよび外気への放熱量
QXを減算して、以下の(6)式のように、触媒への熱
伝導量QCを算出する(ステップS28)。
【0145】 QC=ΣQH−(QE+QX) ・・・(6)
【0146】最後に、触媒への熱伝導量QCおよび排気
系への熱伝導量QEを用いた推定演算により、以下の
(7)式および(8)式のように、触媒温度TCおよび
排気系温度TEを算出し、図13の処理ルーチンをリタ
ーンする。
【0147】 TC=TC(n−1)+QC ・・・(7) TE=TE(n−1)+QE ・・・(8)
【0148】ただし、(7)式、(8)式において、T
C(n−1)、TE(n−1)は、それぞれ、触媒温度
TC、排気系温度TEの前回値である。このように、排
気温センサで検出される排気温THから触媒温度TCを
推定演算することができるので、前述と同等の作用効果
を奏する。
【0149】このように、空燃比および吸気量Qaか
ら、発生した総熱量ΣQHを算出するとともに、総熱量
ΣQHから排気系の熱容量CEを加味して触媒温度TC
を推定することができる。
【0150】実施の形態3.なお、上記実施の形態2で
は、排気温THを実際に検出して触媒温度TCを推定演
算したが、排気温センサを用いずに、他の各種センサ情
報(運転状態)に基づいて排気温THおよび触媒温度T
Cを推定演算してもよい。
【0151】以下、排気温センサを不要としたこの発明
の実施の形態3を図について説明する。この場合、EC
U14は、触媒温度取得手段として触媒温度推定手段を
含み、少なくとも吸気量Qaを含む他の各種センサ情報
に基づいて触媒温度TCを推定演算する。
【0152】図20はこの発明の実施の形態3による排
気温THの推定演算処理動作を示す説明図、図21はこ
の発明の実施の形態3による空燃比A/Fの設定処理動
作を示す説明図である。
【0153】図20において、排気温THは、エンジン
回転数Neおよびエンジン負荷(吸気量Qa)の二次元
マップに基づいて推定演算される。すなわち、各種セン
サ情報(運転状態)に含まれるエンジン回転数Neおよ
びエンジン負荷(吸気量Qa)の少なくとも一方が上昇
すると、排気温THは大きい値に設定される。
【0154】図21において、空燃比A/Fは、排気温
THと同様に、エンジン回転数Neおよびエンジン負荷
(吸気量Qa)の二次元マップに基づいて決定される。
ただし、空燃比A/Fは、前述(図11および図12参
照)のように、冷却水温TWに依存した値となる。
【0155】したがって、前述と同様に、触媒の活性温
度に応答して、空燃比A/Fをリーン化することができ
る。基本的な排気温THは、図20のように決定される
が、冷機状態における空燃比A/Fは水温TWに応じた
値となるので、さらに正確な排気温THは、運転状態
(吸気量Qa、エンジン回転数Ne)および空燃比A/
Fに基づく推定演算により求められる。
【0156】このように、図20の二次元マップから求
められた排気温THに基づいて、前述のように、触媒温
度TCを推定演算することができる。
【0157】なお、ここでは、エンジン負荷(吸気量Q
a)のみを用いて、排気温THおよび触媒温度TCを推
定演算したが、前述のように、空燃比A/Fなどの他の
情報をも考慮すれば、触媒温度TCをさらに正確に推定
演算することができる。
【0158】また、ECU14内の触媒温度推定手段
は、前述のように、始動時水温TWsを初期の触媒温度
TCとして設定するとともに、吸気量Qaから算出され
る発生熱量ΣQHと排気系の熱容量CEとに基づいて触
媒温度TCを推定演算してもよい。
【0159】また、触媒温度推定手段は、前述と同様
に、触媒の初期温度TCsを推定演算する初期温度推定
手段を含み、少なくとも始動時水温TWsおよび始動時
吸気温TAsに基づいて触媒の初期温度TCsを推定演
算してもよい。
【0160】すなわち、初期温度推定手段は、始動時水
温TWsおよび始動時吸気温TAsがほぼ等しい場合に
は、始動時水温TWsを触媒の初期温度TCsとして推
定演算する(図13内のステップS24参照)。
【0161】また、始動時水温TWsと始動時吸気温T
Asとが所定温度以上異なる場合には、始動時水温TW
sと始動時吸気温TAsとの温度偏差ΔTsに基づいて
触媒の初期温度TCsを推定演算する(図13内のステ
ップS25参照)。
【0162】このように、少なくとも始動時水温TW
s、吸気量Qaおよび空燃比A/Fを用いて始動時水温
TWsを初期の触媒温度TCと仮定し、前述のように、
空燃比A/Fおよび触媒温度TC、吸気量Qaに基づい
て発生熱量ΣQHを求めることにより、発生熱量ΣQH
から排気系の熱容量CEを加味して触媒温度TCを推定
演算することができる。
【0163】この場合、検出対象が高温で且つ検出温度
範囲が広くて高価な触媒温度センサまたは排気温センサ
などが不要となるので、前述の効果に加えて、コストダ
ウンを実現することができる。
【0164】実施の形態4.なお、上記実施の形態1で
は、触媒の活性化を促進するために目標空燃比A/Fo
をリーン側に補正したが、アイドル運転時での目標アイ
ドル回転数Nioを上昇側に補正してもよい。
【0165】以下、目標アイドル回転数Nioを上昇補
正したこの発明の実施の形態4を図について説明する。
この場合、前述の各種センサとして、触媒温度TCを直
接検出するための温度センサ(触媒温度取得手段)が設
けられているものとする。
【0166】ECU14は、運転状態に応じてISCバ
ルブ8(図38参照)の開度を調整してアイドル回転数
Niを制御するアイドル制御手段と、触媒温度TCの活
性化促進条件を満たす場合に、目標アイドル回転数Ni
oを通常時のアイドル回転数Ninよりも上昇側に補正
するアイドル回転数上昇手段とを備えている。
【0167】ECU14内のアイドル回転数上昇手段
は、触媒温度TCを活性温度よりも低い第1の所定温度
T1aと比較する第1の比較手段と、触媒温度TCを活
性温度に対応した(第1の所定温度T1aよりも高い)
第2の所定温度T2aと比較する第2の比較手段とを含
む。
【0168】アイドル回転数上昇手段は、触媒温度TC
が第1の所定温度T1aと第2の所定温度T2aとの間
の範囲内(T1a≦TC≦T2a)にある場合には、触
媒温度TCが活性温度に達するまでの所定期間にわたっ
て、目標アイドル回転数Nioを通常制御時のアイドル
回転数Ninよりも高い活性化上昇回転数NiUに設定
する。
【0169】したがって、ECU14内のアイドル制御
手段は、触媒温度TCが第1の所定温度T1aよりも低
い場合、および、触媒温度TCが第2の所定温度T2a
よりも高い場合に、目標アイドル回転数Nioを通常値
Ninに設定する。
【0170】一方、触媒温度TCが活性温度以下の値
(T1a≦TC≦T2a)を示す場合には、目標アイド
ル回転数Nioを活性化上昇回転数NiUに設定して、
排気温度を上昇させるとともに排気中の酸素量を増加さ
せることにより、触媒の温度TCを上昇させて活性化を
促進する。
【0171】また、アイドル回転数上昇手段は、目標ア
イドル回転数Nioの切換制御時に目標アイドル回転数
Nioを徐々に変更するためのテーリング手段を含む。
【0172】すなわち、アイドル回転数上昇手段内のテ
ーリング手段は、触媒温度TCが第1の所定温度T1a
以上に達した場合には、目標アイドル回転数Nioを、
通常時のアイドル回転数Ninから活性化上昇回転数N
iU(=Nin+100rpm)まで一定値ΔN1ずつ
徐々に増加させる。
【0173】また、テーリング手段は、触媒温度TCが
第2の所定温度T2aよりも高い温度に達した場合に
は、目標アイドル回転数Nioを、活性化上昇回転数N
iUから通常時のアイドル回転数Ninまで一定値ΔN
2ずつ徐々に減少させる。
【0174】次に、図38および図39とともに、図2
2〜図28を参照しながら、この発明の実施の形態4の
動作について説明する。図22はこの発明の実施の形態
4による触媒温度に応じた触媒活性化促進用のアイドル
回転数Niの補正処理を示すフローチャートである。
【0175】また、図23は図22内のステップS33
(第1の回転数Ni1を目標値とした第1のテーリング
処理)を示すフローチャートであり、図24は図22内
のステップS35(第2の回転数Ni2を目標値とした
第2のテーリング処理)を示すフローチャートである。
【0176】図22〜図24は前述の図1〜図3にそれ
ぞれ対応しており、図22内のステップS31〜S35
はステップS1〜S5(図1参照)に対応し、図23内
のステップS41、S42はステップS11、S12
(図2参照)に対応し、図24内のステップS41A、
S42AはステップS11A、S12A(図3参照)に
対応している。
【0177】図25は冷却水温TW、通常(制御)時の
アイドル回転数Nin、触媒温度TC、目標アイドル回
転数Nioのそれぞれの時間変化を示すタイミングチャ
ートであり、前述の図4に対応している。図25におい
て、冷却水温TWおよび触媒温度TCの変化は、前述
(図4参照)と同様である。
【0178】触媒活性化促進用の活性化上昇回転数Ni
U(一点鎖線参照)は、通常値Ninよりも、たとえば
約100rpmだけ高い値に設定され、また、時間tの
経過とともに減少するように設定される。
【0179】なお、触媒温度TCの比較基準となる第
1、第2の所定温度T1a、T2aは、それぞれ、前述
の第1、第2の所定温度T1、T2と同一の値に設定さ
れてもよい。
【0180】図26〜図28はこの発明の実施の形態4
によるアイドル回転数Niの設定動作を説明するための
図である。図26は目標アイドル回転数Nioと発生熱
量ΣQとの関係を示す特性図であり、図26において、
発生熱量ΣQは、目標アイドル回転数Niが上昇するに
したがって上昇する。
【0181】また、図27は冷却水温TWに応じて設定
される目標アイドル回転数Nioを示す特性図、図28
は通常制御時での始動直後の目標アイドル回転数Nio
の時間変化を示す説明図である。
【0182】図27において、破線は一般的な目標アイ
ドル回転数(700rpm程度)、実線は通常時(通常
の上昇補正時)のアイドル回転数Ninの特性曲線、一
点鎖線は本願発明における活性化上昇回転数NiU(=
Nin+ΔNi(TW))の特性曲線である。
【0183】通常時のアイドル回転数Ninは、一般的
なアイドル回転数(破線)に上昇補正量を加算した値で
あり、上昇補正量は冷却水温TWの上昇にしたがって減
少する。したがって、通常時のアイドル回転数Nin
は、冷却水温TWが80℃程度に達した時点で、一般的
なアイドル回転数(700rpm)に収束する。
【0184】一方、活性化上昇回転数NiUは、冷却水
温TWの上昇にしたがって減少するものの、通常時のア
イドル回転数Ninよりもさらに上昇補正量ΔNi(T
W)だけ高い値に設定されている。活性化上昇回転数N
iUの上昇補正量ΔNi(TW)は、冷却水温TWの関
数であり、この場合、冷却水温TWの上昇にしたがって
わずかに減少する。
【0185】図28において、通常制御時での始動直後
の目標アイドル回転数Nioは、始動開始時刻t1から
実際のエンジン始動時刻t2までの期間は700rpm
に設定され、エンジン始動時刻t2において1500r
pm程度に上昇される。エンジン始動時刻t2での目標
アイドル回転数Nioは、基本回転数Nibに始動直後
の上昇成分ΔNisを加算した値に設定される。
【0186】図22において、ECU14(図38参
照)は、まず、触媒温度TCが第1の所定温度T1a
(たとえば、70℃程度)よりも低いか否かを判定し
(ステップS31)、TC<T1a(すなわち、YE
S)と判定されれば、目標アイドル回転数Nioを通常
時のアイドル回転数Ninに設定する(ステップS3
2)。
【0187】また、ステップS31において、TC≧T
1a(すなわち、NO)と判定されれば、第1の回転数
Ni1(活性化上昇回転数NiUに対応)を目標値Ni
oとした第1のテーリング処理を実行する(ステップS
33)。
【0188】第1のテーリング処理(ステップS33)
において、目標アイドル回転数Nioは、活性化上昇回
転数NiUに向けて漸増される。すなわち、第1の回転
数Ni1は、直ちに活性化上昇回転数NiUに設定され
るのではなく、図23(後述する)のように、通常時の
アイドル回転数Ninから活性化上昇回転数NiUに向
けて漸増され、走行フィーリングの悪化を防止する。
【0189】続いて、ECU14は、触媒温度TCが活
性温度(130℃程度)に対応した第2の所定温度T2
a(>T1a)よりも高い(活性温度に達した)か否か
を判定する(ステップS34)。
【0190】もし、TC>T2a(すなわち、YES)
と判定されれば、触媒が十分に活性化したものと見なし
て、第2の回転数Ni2(通常時のアイドル回転数Ni
nに対応)を目標値Nioとした第2のテーリング処理
を実行し(ステップS35)、図22の処理ルーチンを
リターンする。
【0191】第2のテーリング処理(ステップS35)
において、第2の回転数Ni2は、直ちに通常時のアイ
ドル回転数Ninに設定されるのではなく、図24(後
述する)のように、第2の回転数Ni2(活性化上昇回
転数NiU)から通常時のアイドル回転数Ninに向け
て漸減され、走行フィーリングの悪化を防止する。
【0192】一方、ステップS34において、TC≦T
2a(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS3
5を実行せずに、図22の処理ルーチンをリターンす
る。これにより、T1a≦TC≦T2aの範囲内におい
て、目標アイドル回転数Nioは、活性化上昇回転数N
iU(第1の回転数Ni1)に設定される。
【0193】図22内の第1のテーリング処理(ステッ
プS33)は、具体的には図23のように実行される。
図23において、テーリング手段は、まず、ステップS
33を実行すべき所定タイミングであるか否かを判定し
(ステップS41)、所定タイミングでない(すなわ
ち、NO)と判定されれば、そのまま、図23の処理ル
ーチンをリターンする。
【0194】また、ステップS41において、所定タイ
ミングである(すなわち、YES)と判定されれば、最
小値選択処理(ステップS42)により、第1の回転数
Ni1を漸増設定して、図23の処理ルーチンをリター
ンする。
【0195】最小値選択処理(ステップS42)におい
ては、前回の第1の回転数Ni1(n−1)に一定値Δ
N1を加算した値(=Ni1(n−1)+ΔN1)と、
活性化上昇回転数NiUとのうちのいずれか小さい方の
値(最小値min)が、今回の第1の回転数Ni1とし
て設定される。
【0196】すなわち、初期においては、第1の回転数
Ni1が通常時のアイドル回転数Ninよりも低い(活
性化上昇回転数NiUよりも小さい)値に設定されてい
るので、前回値に一定値ΔN1を加算した値が最小値m
inとなり、今回の第1の回転数Ni1として選択設定
される。
【0197】その後、第1の回転数Ni1は、ステップ
S42の実行毎に、一定値ΔN1の加算によって徐々に
上昇していき、活性化上昇回転数NiUに達した時点
で、活性化上昇回転数NiUにクリップされる。
【0198】なお、一定値ΔN1は、上昇を迅速にする
ために無限大に設定されてもよい。また、第1の回転数
Ni1の初期値は、通常時のアイドル回転数Ninと同
一値に設定されてもよい。
【0199】一方、図22内の第2のテーリング処理
(ステップS35)は、具体的には図24のように実行
される。図24において、テーリング手段は、まず、ス
テップS35を実行すべき所定タイミングであるか否か
を判定し(ステップS41A)、所定タイミングでない
(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま図24の
処理ルーチンをリターンする。
【0200】また、ステップS41Aにおいて、所定タ
イミングである(すなわち、YES)と判定されれば、
最大値選択処理(ステップS42A)により、第2の回
転数Ni2を漸減設定して、図24の処理ルーチンをリ
ターンする。
【0201】最大値選択処理(ステップS42A)にお
いては、前回の第2の回転数Ni2(n−1)から一定
値ΔN2を減算した値(=Ni2(n−1)−ΔN2)
と、通常時のアイドル回転数Ninとのうちのいずれか
大きい方の値(最大値max)が、第2の回転数Ni2
として設定される。
【0202】すなわち、初期においては、第2の回転数
Ni2が活性化上昇回転数NiUに一致している(通常
時のアイドル回転数Ninよりも大きい)ので、前回値
から一定値ΔN2を減算した値が最大値maxとなり、
今回の第2の回転数Ni2として設定される。
【0203】その後、第2の回転数Ni2は、ステップ
S42Aの実行毎に、一定値ΔN2の減算によって徐々
に減少していき、通常時のアイドル回転数Ninまで減
少した時点で、通常時のアイドル回転数Ninにクリッ
プされる。
【0204】これにより、実際の目標アイドル回転数N
ioは、図25のように、T1a≦TC≦T2aの範囲
内において、活性化上昇回転数NiUに設定される。し
たがって、前述と同様に、触媒温度TCを効果的に活性
温度に上昇させることができる。
【0205】実施の形態5.なお、上記実施の形態4で
は、活性化上昇回転数NiUをNin+100rpmに
設定したが、燃費ドライバビリティで問題が発生しない
範囲内であれば、排気系の熱容量CEから決定される他
の回転数に設定してもよい。
【0206】すなわち、アイドル回転数の上昇量を大き
く設定しすぎると、騒音を発生したり燃費を悪化させる
ことになるので、アイドル回転数の上昇量は、最も効率
よく且つ問題が発生しない範囲内に設定される。
【0207】実施の形態6.また、上記実施の形態4で
は、触媒温度取得手段として触媒温度TCを直接検出す
る温度センサを用いたが、排気温THを検出する排気温
センサを用いて、排気温THから触媒温度TCを推定し
てもよく、また、他の運転状態でから触媒温度TCを推
定してもよい。
【0208】実施の形態7.また、上記実施の形態4で
は、触媒温度TCの上昇を促進するために、目標アイド
ル回転数Nioを活性化上昇回転数NiUに上昇させた
が、前述の実施の形態1(目標空燃比A/Foを活性化
リーン空燃比A/FLに設定)の構成を組み合わせても
よい。
【0209】図29はアイドル回転数上昇補正と空燃比
リーン化補正とを組み合わせたこの発明の実施の形態7
の制御動作を示す説明図であり、横軸は触媒温度TCに
対応している。
【0210】ここでは、アイドル回転数上昇補正用の所
定温度T1aおよびT2aと、空燃比リーン化補正用の
所定温度T1およびT2とが互いに異なる場合を示し、
特に所定温度T2aおよびT1が異なる場合の2つの制
御例を示している。
【0211】図29において、各所定温度T2a、T1
が、T2a<T1の関係を満たすように設定された場合
には、触媒温度TCが比較的低い領域(T1a<TC<
T2a)においてアイドル回転数上昇補正(Nio←N
iU)が実行され、触媒温度TCが比較的高い領域(T
1<TC<T2)において空燃比リーン化補正(A/F
o←A/FL)が実行される。
【0212】この場合、アイドル回転数上昇補正により
触媒温度TCをある程度上昇させた後で、空燃比リーン
化補正によりさらに触媒温度TCを上昇させて、確実に
触媒を活性温度まで上昇させることができる。
【0213】一方、各所定温度T2a、T1が、T1<
T2aの関係を満たすように設定された場合には、触媒
温度TCが中間温度を示す領域(T1<TC<T2a)
において、アイドル回転数上昇補正(Nio←NiU)
および空燃比リーン化補正(A/Fo←A/FL)の両
方が実行される。
【0214】この場合、中間温度領域(T1<TC<T
2a)において、空燃比リーン化による酸素増量とアイ
ドル回転数上昇による供給空気量の増量との相乗効果に
より、触媒への供給熱量が顕著に増大するうえ、空気
(酸素)過剰によって触媒の酸化反応が促進するので、
触媒温度の上昇をさらに促進することができる。
【0215】このように、アイドル回転数上昇補正と空
燃比リーン化補正とを組み合わせることにより、両者の
相乗効果で触媒温度の上昇をさらに促進することがで
き、触媒温度TCを活性温度に迅速に到達させることが
できる。
【0216】実施の形態8.なお、上記実施の形態7で
は、触媒温度TCの上昇を促進するために、アイドル回
転数の上昇補正と空燃比のリーン化補正とを組み合わせ
たが、さらに、点火時期の遅角補正を組み合わせて排気
温を上昇させもよい。
【0217】以下、点火時期の遅角補正を追加したこの
発明の実施の形態8の制御動作について説明する。この
場合、ECU14(図38参照)は、運転状態に応じて
エンジン1の点火時期を制御する点火時期制御手段と、
触媒温度TCが所定温度よりも低い場合に、第2の所定
期間にわたって目標点火時期Poを、通常制御時の点火
時期Pnよりも遅角側の活性化遅角点火時期PRに補正
する点火時期遅角手段とを備えている。
【0218】また、ECU14内の点火時期遅角手段
は、触媒温度TCを活性温度よりも低い第1の所定温度
T1bと比較する第1の比較手段と、触媒温度TCを第
1の所定温度T1bよりも高く且つ活性温度に対応した
第2の所定温度T2bと比較する第2の比較手段と、目
標点火時期Poの切換制御時に目標点火時期Poを徐々
に変更するためのテーリング手段とを含む。
【0219】テーリング手段は、触媒温度TCが第1の
所定温度T1b以上の場合には、目標点火時期Poを、
通常制御時の点火時期Pnから活性化遅角点火時期PR
まで一定値ΔP1ずつ徐々に遅角(制御量を減少)さ
せ、触媒温度TCが第2の所定温度T2bよりも高い場
合には、目標点火時期Poを、活性化遅角点火時期PR
から通常制御時の点火時期Pnまで一定値ΔP2ずつ徐
々に進角(制御量を増大)させる。
【0220】また、点火時期を遅角補正する第2の所定
期間は、排気温THまたは触媒温度TCに応じて、ドラ
イバビリティ上の問題が発生しないように設定される。
さらに、ECU14内の点火時期遅角手段は、触媒温度
TCに応じて、活性化遅角点火時期PRおよび第2の所
定期間の少なくとも一方を可変設定する。
【0221】図30〜図35はこの発明の実施の形態8
による制御動作を説明するための図である。図30は触
媒温度TCに応じた触媒活性化促進用の点火時期補正処
理を示すフローチャートであり、ここでは、簡略化のた
めに、点火時期遅角補正処理のみに着目して示してい
る。
【0222】また、図31は図30内のステップS53
(第1の点火時期P1を目標値とした第1のテーリング
処理)を示すフローチャートであり、図32は図30内
のステップS55(第2の点火時期P2を目標値とした
第2のテーリング処理)を示すフローチャートである。
【0223】図33は冷却水温TWに対する目標点火時
期Poの変化を示す特性図であり、縦軸(目標点火時期
Poに対応)において進角側を正方向で示している。図
33において、実線は通常制御時の点火時期Pnの変化
曲線、一点鎖線は活性化遅角点火時期PRの変化曲線を
それぞれ示す。
【0224】通常時の点火時期Pn(実線参照)は、冷
却水温TWの上昇にしたがって遅角側に移行し、冷却水
温TWが80℃程度に達するとほぼ一定となる。一方、
活性化遅角点火時期PR(一点鎖線参照)は、通常時の
点火時期Pnよりも遅角補正されるものの、冷却水温T
Wの上昇にしたがって遅角補正量が減少する。
【0225】図34は触媒温度TCおよび目標点火時期
Poの時間変化を示すタイミングチャートである。図3
4において、目標点火時期Poは、所定温度TCが第1
の所定温度T1bと第2の所定温度T2bとの間を示す
期間において、活性化遅角点火時期PRに設定される。
【0226】図35はアイドル回転数上昇補正(Nio
←NiU)と空燃比リーン化補正(A/Fo←A/F
L)と点火時期遅角補正(Po←PR)とを組み合わせ
た場合の制御動作を示す説明図であり、横軸は触媒温度
TCに対応している。
【0227】図35では、触媒温度TCの比較基準とな
る各所定温度が異なる場合を示しているが、たとえば、
第1、第2の所定温度は、互いに同一の値に設定されて
もよい。
【0228】図30において、ECU14は、まず、触
媒温度TCが第1の所定温度T1bよりも低いか否かを
判定し(ステップS51)、TC<T1b(すなわち、
YES)と判定されれば、目標点火時期Poを通常時の
点火時期Pnに設定する(ステップS52)。
【0229】また、ステップS51において、TC≧T
1b(すなわち、NO)と判定されれば、第1の点火時
期P1(活性化遅角点火時期PRに対応)を目標値Po
とした第1のテーリング処理を実行する(ステップS5
3)。
【0230】第1のテーリング処理(ステップS53)
において、目標点火時期Poは、活性化遅角点火時期P
Rに向けて漸減(遅角化)される。すなわち、第1の点
火時期P1は、直ちに活性化遅角点火時期PRに設定さ
れるのではなく、図31(後述する)のように、通常時
の点火時期Pnから活性化遅角点火時期PRに向けて漸
減(遅角側に移行)され、走行フィーリングの悪化を防
止する。
【0231】続いて、ECU14は、触媒温度TCが第
2の所定温度T2b(>T1b)よりも高いか否かを判
定し(ステップS54)、TC>T2b(すなわち、Y
ES)と判定されれば、第2の点火時期P2(通常時の
点火時期Pnに対応)を目標値Poとした第2のテーリ
ング処理を実行し(ステップS55)、図30の処理ル
ーチンをリターンする。
【0232】第2のテーリング処理(ステップS55)
において、第2の点火時期P2は、直ちに通常時の点火
時期Pnに設定されるのではなく、図32(後述する)
のように、第2の点火時期P2(活性化遅角点火時期P
R)から通常時の点火時期Pnに向けて漸増(進角化)
され、走行フィーリングの悪化を防止する。
【0233】一方、ステップS54において、TC≦T
2a(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS5
5を実行せずに、図30の処理ルーチンをリターンす
る。これにより、T1b≦TC≦T2bの範囲内におい
て、目標点火時期Poは、活性化遅角点火時期PR(第
1の点火時期P1)に設定される。
【0234】図30内の第1のテーリング処理(ステッ
プS53)は、具体的には図31のように実行される。
図31において、ECU14内のテーリング手段は、ま
ず、ステップS53を実行すべき所定タイミングである
か否かを判定し(ステップS61)、所定タイミングで
ない(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま、図
31の処理ルーチンをリターンする。
【0235】また、ステップS61において、所定タイ
ミングである(すなわち、YES)と判定されれば、最
大値(最大進角値)選択処理(ステップS62)によ
り、第1の点火時期P1を漸減設定して、図31の処理
ルーチンをリターンする。
【0236】最大値選択処理(ステップS62)におい
ては、前回の第1の点火時期P1(n−1)から一定値
ΔP1を減算した値(=P1(n−1)−ΔP1)と、
活性化遅角点火時期PRとのうちのいずれか大きい方
(進角側)の値(最大値max)が、今回の第1の点火
時期P1として設定される。
【0237】すなわち、初期においては、第1の点火時
期P1が通常時の点火時期Pn(活性化遅角点火時期P
Rよりも進角側であって大きい値)に設定されているの
で、前回値から一定値ΔP1を減算した値が最大値ma
xとなり、今回の第1の点火時期P1として選択設定さ
れる。
【0238】その後、第1の点火時期P1は、ステップ
S62の実行毎に、一定値ΔP1の減算によって徐々に
減少(遅角化)していき、活性化遅角点火時期PRに達
した時点で、活性化遅角点火時期PRにクリップされ
る。
【0239】一方、図30内の第2のテーリング処理
(ステップS55)は、具体的には図32のように実行
される。図32において、テーリング手段は、まず、ス
テップS55を実行すべき所定タイミングであるか否か
を判定し(ステップS61A)、所定タイミングでない
(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま図32の
処理ルーチンをリターンする。
【0240】また、ステップS61Aにおいて、所定タ
イミングである(すなわち、YES)と判定されれば、
最小値選択処理(ステップS62A)により、第2の点
火時期P2を漸増設定して、図32の処理ルーチンをリ
ターンする。
【0241】最小値選択処理(ステップS62A)にお
いては、前回の第2の点火時期P2(n−1)に一定値
ΔP2を加算した値(=P2(n−1)+ΔP2)と、
通常時の点火時期Pnとのうちのいずれか小さい方(遅
角側)の値(最小値mim)が、第2の点火時期P2と
して設定される。
【0242】すなわち、初期においては、第2の点火時
期P2が活性化遅角点火時期PRに一致している(通常
時の点火時期Pnよりも小さい)ので、前回値に一定値
ΔP2を加算した値が最小値mimとなり、今回の第2
の点火時期P2として設定される。
【0243】その後、第2の点火時期P2は、ステップ
S62Aの実行毎に、一定値ΔP2の加算によって徐々
に増加(進角化)していき、通常時の点火時期Pnまで
増加した時点で、通常時の点火時期Pnにクリップされ
る。
【0244】これにより、実際の目標点火時期Poは、
図34のように、T1b≦TC≦T2bの範囲内におい
て、活性化遅角点火時期PRに設定される。したがっ
て、前述と同様に、触媒温度TCを効果的に活性温度に
上昇させることができる。
【0245】また、活性化判定用の比較基準となる所定
温度T1bおよびT2bは、たとえば図35のように設
定され得る。図35において、点火時期遅角補正用の所
定温度T1bおよびT2bの範囲は、アイドル回転数上
昇補正用の所定温度T1aおよびT2aの範囲内に設定
されている。
【0246】ここでは、空燃比リーン化補正用の所定温
度T1を、T2b<T2a<T1の関係を満たすように
設定した場合と、T1<T2b<T2aの関係を満たす
ように設定した場合との2つの制御例を示している。
【0247】たとえば、各所定温度を、T2b<T2a
<T1の関係に設定した場合には、触媒温度TCが比較
的低い領域(T1a<TC<T2a)において、アイド
ル回転数上昇補正(Nio←NiU)および点火時期遅
角補正(Po←PR)が実行され、触媒温度TCが比較
的高い領域(T1<TC<T2)において空燃比リーン
化補正(A/Fo←A/FL)が実行される。
【0248】一方、各所定温度を、T1<T2b<T2
aの関係に設定した場合には、触媒温度TCが中間温度
を示す領域(T1<TC<T2b)において、アイドル
回転数上昇補正(Nio←NiU)、空燃比リーン化補
正(A/Fo←A/FL)および点火時期遅角補正(P
o←PR)の全てが実行される。
【0249】この場合、中間温度領域(T1<TC<T
2b)において、各補正制御による供給空気量の増量と
排気温度の上昇との相乗効果により、触媒への供給熱量
が顕著に増大するうえ、空気(酸素)過剰によって触媒
の酸化反応が促進するので、触媒温度の上昇をさらに促
進することができる。
【0250】このように、アイドル回転数上昇補正およ
び空燃比リーン化補正に加えて、点火時期遅角補正を組
み合わせることにより、触媒温度の上昇をさらに促進す
ることができ、触媒温度TCを活性温度に迅速に到達さ
せることができる。
【0251】実施の形態9.なお、上記実施の形態8で
は、第2の所定期間にわたって目標点火時期Poを遅角
側に補正するのみであったが、第2の所定期間にわたっ
て目標点火時期Poを間欠的に遅角側に補正してもよ
い。
【0252】以下、目標点火時期Poを間欠的に遅角補
正したこの発明の実施の形態9を図について説明する。
図36および図37はこの発明の実施の形態9による制
御動作を示すフローチャートおよびタイミングチャート
である。
【0253】図36において、ステップS73およびス
テップS76は、それぞれ、図30内のステップS53
(図31参照)およびステップS55(図32参照)に
対応している。
【0254】図37において、目標点火時期Poは、点
火時期復帰用のフラグFのセット(オン)状態に応答し
て通常時の点火時期Pnに復帰し、フラグFのクリア
(オフ)状態に応答して活性化遅角点火時期PRに移行
する。
【0255】図36において、まず、ECU14内の点
火時期補正手段は、図36の処理ルーチンを実行する所
定タイミングか否かを判定し(ステップS71)、所定
タイミングでない(すなわち、NO)と判定されれば、
そのまま、図36の処理ルーチンをリターンする。
【0256】また、ステップS71において、所定タイ
ミングである(すなわち、YES)と判定されれば、続
いて、フラグFがクリアされている(F=0)か否かを
判定する(ステップ72)。
【0257】もし、F=0(すなわち、YES)と判定
されれば、目標点火時期Poを活性化遅角点火時期PR
にテーリング移行させるために、第1の点火時期P1を
目標点火時期Poとして設定(図31の処理を実行)す
る(ステップS73)。
【0258】ステップS73の繰り返し実行により、前
述のように、第1の点火時期P1は減少(遅角化)す
る。続いて、第1の点火時期P1が活性化遅角点火時期
PRと一致したか否かを判定し(ステップS74)、P
1≠PR(すなわち、NO)と判定されれば、そのま
ま、図36の処理ルーチンをリターンする。
【0259】また、ステップS74において、P1=P
R(すなわち、YES)と判定されれば、フラグFを
「1」にセットして(ステップS75)、目標点火時期
Poを通常時の点火時期Pnにテーリング復帰させるた
めに、第2の点火時期P2を目標点火時期Poとして設
定(図32の処理を実行)する(ステップS76)。
【0260】一方、ステップ72において、F=1(す
なわち、NO)と判定されれば、直ちにステップS76
に進む。ステップS76の繰り返し実行により、前述の
ように、第2の点火時期P1は増加(進角化)する。
【0261】続いて、第2の点火時期P2が通常時の点
火時期Pnと一致したか否かを判定し(ステップS7
7)、P1≠Pn(すなわち、NO)と判定されれば、
そのまま、図36の処理ルーチンをリターンする。
【0262】また、ステップS77において、P2=P
n(すなわち、YES)と判定されれば、フラグFを
「0」にクリアして(ステップS78)、図36の処理
ルーチンをリターンする)。
【0263】これにより、目標点火時期Poは、図37
のように、フラグFのオンオフに応答して、制御開始時
刻t0から、間欠的に活性化遅角点火時期PRにテーリ
ング移行(遅角側に補正)される。
【0264】したがって、点火時期の遅角補正によるド
ライバビリティの劣化を最小限に抑制しつつ、触媒への
供給熱量を増加させて触媒温度TCの上昇促進を実現す
ることができる。
【0265】また、排気温THまたは触媒温度TCに応
じた第2の所定期間にわたった、点火時期を間欠的に遅
角側に制御すれば、さらに効果的に触媒温度TCの上昇
促進を実現することができる。
【0266】実施の形態10.なお、上記実施の形態8
では、アイドル回転数上昇補正と空燃比リーン化補正と
点火時期遅角補正とを組み合わせたが、空燃比リーン化
補正を除いて、アイドル回転数上昇補正および点火時期
遅角補正のみを組み合わせてもよく、前述と同様の相乗
作用により顕著な効果を奏することは言うまでもない。
【0267】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、内燃機関の排気管に設けられた三元コンバータか
らなる触媒と、触媒の温度に対応した情報を触媒温度と
して取得するための触媒温度取得手段と、内燃機関の運
転状態を検出する各種センサと、運転状態に応じて内燃
機関の空燃比を制御する空燃比制御手段と、触媒温度が
触媒の活性温度に対応した所定温度よりも低い場合に、
触媒の活性化を促進するために、内燃機関の目標空燃比
をリーン側に補正する空燃比リーン化手段とを備え、各
種センサは、少なくとも内燃機関の負荷に相当する吸気
量情報と、内燃機関の回転数に対応したクランク角情報
とを検出し、空燃比リーン化手段は、触媒温度が所定温
度よりも低い場合に、目標空燃比を、通常制御時の空燃
比よりも高く且つ理論空燃比よりも高い活性化リーン空
燃比に設定したので、始動時に迅速に触媒温度を上昇さ
せることができ、排気ガス規制を十分に満たすことので
きる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効果があ
る。
【0268】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、空燃比リーン化手段は、触媒温度を、活
性温度の近傍の第1の所定温度と比較する第1の比較手
段と、触媒温度を、第1の所定温度よりも高く且つ活性
温度に対応した第2の所定温度と比較する第2の比較手
段とを含み、触媒温度が第1の所定温度と第2の所定温
度との間の範囲内にある場合には、目標空燃比を活性化
リーン空燃比に設定するようにしたので、始動時に迅速
に且つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガ
ス規制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温
制御装置が得られる効果がある。
【0269】また、この発明の請求項3によれば、請求
項2において、空燃比リーン化手段は、目標空燃比の切
換制御時に目標空燃比を徐々に変更するためのテーリン
グ手段を含み、テーリング手段は、触媒温度が第1の所
定温度以上の場合には、目標空燃比を、通常制御時の空
燃比から活性化リーン空燃比まで一定値ずつ徐々に増加
させ、触媒温度が第2の所定温度よりも高い場合には、
目標空燃比を、活性化リーン空燃比から通常制御時の空
燃比まで一定値ずつ徐々に減少させるようにしたので、
ドライバビリティを損なうことなく排気ガス規制を十分
に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得
られる効果がある。
【0270】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1において、触媒温度取得手段は、触媒に設けられて
触媒温度を直接検出するための温度センサを含むので、
始動時に迅速に且つ有効に触媒温度を上昇させることが
でき、排気ガス規制を十分に満たすことのできる内燃機
関の触媒昇温制御装置が得られる効果がある。
【0271】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1において、触媒温度取得手段は、内燃機関の排気管
に設けられて排気温を検出する排気温センサと、排気温
に基づいて触媒温度を推定演算する触媒温度推定手段と
を含むので、比較的安価な排気温センサを用いて、コス
トアップを招くことなく始動時に迅速に且つ有効に触媒
温度を上昇させることができ、排気ガス規制を十分に満
たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られ
る効果がある。
【0272】また、この発明の請求項6によれば、請求
項1において、触媒温度取得手段は、少なくとも内燃機
関の吸気量情報に基づいて触媒温度を推定演算する触媒
温度推定手段を含むので、特別なセンサを不要として、
コストアップを招くことなく始動時に迅速に且つ有効に
触媒温度を上昇させることができ、排気ガス規制を十分
に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得
られる効果がある。
【0273】また、この発明の請求項7によれば、請求
項6において、触媒温度推定手段は、触媒の初期温度を
推定演算する初期温度推定手段を含み、初期温度推定手
段は、少なくとも内燃機関の始動時水温および始動時吸
気温に基づいて触媒の初期温度を推定演算するようにし
たので、コストアップを招くことなく始動時に迅速に且
つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガス規
制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御
装置が得られる効果がある。
【0274】また、この発明の請求項8によれば、請求
項6において、初期温度推定手段は、始動時水温および
始動時吸気温がほぼ等しい場合には、始動時水温を触媒
の初期温度として推定演算し、始動時水温および始動時
吸気温が異なる場合には、始動時水温と始動時吸気温と
の偏差に基づいて触媒の初期温度を推定演算するように
したので、コストアップを招くことなく始動時に迅速に
且つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガス
規制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制
御装置が得られる効果がある。
【0275】また、この発明の請求項9によれば、請求
項6において、触媒温度推定手段は、内燃機関の始動時
水温を初期の触媒温度として設定するとともに、吸気量
情報から算出される発生熱量と排気管を含む排気系の熱
容量とに基づいて、触媒温度を推定演算するようにした
ので、コストアップを招くことなく始動時に迅速に且つ
有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガス規制
を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御装
置が得られる効果がある。
【0276】また、この発明の請求項10によれば、請
求項1において、所定温度は、触媒の活性温度に所定の
余裕温度を加算した値に設定されたので、有効に触媒温
度を上昇させることができ、排気ガス規制を十分に満た
すことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる
効果がある。
【0277】また、この発明の請求項11によれば、請
求項1において、所定温度は、触媒の活性温度から所定
の余裕温度を減算した値に設定されたので、有効に触媒
温度を上昇させることができ、排気ガス規制を十分に満
たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られ
る効果がある。
【0278】また、この発明の請求項12によれば、内
燃機関の排気管に設けられた三元コンバータからなる触
媒と、触媒の温度に対応した情報を触媒温度として取得
するための触媒温度取得手段と、内燃機関の運転状態を
検出する各種センサと、運転状態に応じて内燃機関のア
イドル回転数を制御するアイドル制御手段と、触媒温度
が触媒の活性温度に対応した所定温度よりも低い場合
に、触媒の活性化を促進するために、内燃機関の目標ア
イドル回転数を通常制御時のアイドル回転数よりも上昇
側に補正するアイドル回転数上昇手段とを備え、アイド
ル回転数上昇手段は、触媒温度が所定温度よりも低い場
合に、触媒温度が活性温度に達するまでの所定期間にわ
たって、目標アイドル回転数を通常制御時のアイドル回
転数よりも高い活性化上昇回転数に設定するようにした
ので、始動時のアイドル運転時に、迅速に触媒温度を上
昇させることができ、排気ガス規制を十分に満たすこと
のできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効果が
ある。
【0279】また、この発明の請求項13によれば、請
求項12において、アイドル回転数上昇手段は、触媒温
度を活性温度よりも低い第1の所定温度と比較する第1
の比較手段と、触媒温度を第1の所定温度よりも高く且
つ活性温度に対応した第2の所定温度と比較する第2の
比較手段とを含み、触媒温度が第1の所定温度と第2の
所定温度との間の範囲内にある場合には、目標アイドル
回転数を活性化上昇回転数に設定するようにしたので、
始動時のアイドル運転時に、迅速に且つ有効に触媒温度
を上昇させることができ、排気ガス規制を十分に満たす
ことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効
果がある。
【0280】また、この発明の請求項14によれば、請
求項13において、アイドル回転数上昇手段は、目標ア
イドル回転数の切換制御時に目標アイドル回転数を徐々
に変更するためのテーリング手段を含み、テーリング手
段は、触媒温度が第1の所定温度以上の場合には、目標
アイドル回転数を、通常制御時のアイドル回転数から活
性化上昇回転数まで一定値ずつ徐々に増加させ、触媒温
度が第2の所定温度よりも高い場合には、目標アイドル
回転数を、活性化上昇回転数から通常制御時のアイドル
回転数まで一定値ずつ徐々に減少させるようにしたの
で、始動時のアイドル運転時に、ドライバビリティを損
なうことなく迅速に且つ有効に触媒温度を上昇させるこ
とができ、排気ガス規制を十分に満たすことのできる内
燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効果がある。
【0281】また、この発明の請求項15によれば、請
求項12において、触媒温度取得手段は、触媒に設けら
れて触媒温度を直接検出するための温度センサを含むの
で、始動時のアイドル時に迅速に且つ有効に触媒温度を
上昇させることができ、排気ガス規制を十分に満たすこ
とのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効果
がある。
【0282】また、この発明の請求項16によれば、請
求項12において、触媒温度取得手段は、内燃機関の排
気管に設けられて排気温を検出する排気温センサと、排
気温に基づいて触媒温度を推定演算する触媒温度推定手
段とを含むので、比較的安価な排気温センサを用いて、
コストアップを招くことなく、始動時のアイドル時に迅
速に且つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気
ガス規制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇
温制御装置が得られる効果がある。
【0283】また、この発明の請求項17によれば、請
求項12において、触媒温度取得手段は、少なくとも内
燃機関の始動時水温および吸気量情報に基づいて触媒温
度を推定演算する触媒温度推定手段を含むので、特別な
センサを不要として、コストアップを招くことなく、始
動時のアイドル時に迅速に且つ有効に触媒温度を上昇さ
せることができ、排気ガス規制を十分に満たすことので
きる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効果があ
る。
【0284】また、この発明の請求項18によれば、請
求項12において、アイドル回転数上昇手段は、排気管
を含む排気系の熱容量に応じて、活性化上昇回転数を設
定するようにしたので、始動時のアイドル時に迅速に且
つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガス規
制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御
装置が得られる効果がある。
【0285】また、この発明の請求項19によれば、請
求項12において、アイドル回転数上昇手段は、活性化
上昇回転数として、目標アイドル回転数を通常時のアイ
ドル回転数よりも約100rpmだけ上昇させた値を設
定するようにしたので、始動時のアイドル時に迅速に且
つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガス規
制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御
装置が得られる効果がある。
【0286】また、この発明の請求項20によれば、請
求項12において、運転状態に応じて内燃機関の空燃比
を制御する空燃比制御手段と、触媒温度が所定温度より
も低い場合に、内燃機関の目標空燃比を、通常制御時の
空燃比よりも高く且つ理論空燃比よりも高い活性化リー
ン空燃比に設定する空燃比リーン化手段とを備えたの
で、アイドル回転数上昇補正と空燃比リーン化補正との
相乗作用により、始動時のアイドル時にさらに迅速に且
つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガス規
制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御
装置が得られる効果がある。
【0287】また、この発明の請求項21によれば、請
求項20において、運転状態に応じて内燃機関の点火時
期を制御する点火時期制御手段と、触媒温度が所定温度
よりも低い場合に、第2の所定期間にわたって内燃機関
の目標点火時期を、通常制御時の点火時期よりも遅角側
の活性化遅角点火時期に補正する点火時期遅角手段とを
備えたので、アイドル回転数上昇補正と空燃比リーン化
補正と点火時期遅角補正との相乗作用により、始動時の
アイドル時にさらに迅速に且つ有効に触媒温度を上昇さ
せることができ、排気ガス規制を十分に満たすことので
きる内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効果があ
る。
【0288】また、この発明の請求項22によれば、請
求項21において、点火時期遅角手段は、触媒温度を活
性温度よりも低い第1の所定温度と比較する第1の比較
手段と、触媒温度を第1の所定温度よりも高く且つ活性
温度に対応した第2の所定温度と比較する第2の比較手
段と、目標点火時期の切換制御時に目標点火時期を徐々
に変更するためのテーリング手段とを含み、テーリング
手段は、触媒温度が第1の所定温度以上の場合には、目
標点火時期を、通常制御時の点火時期から活性化遅角点
火時期まで一定値ずつ徐々に遅角させ、触媒温度が第2
の所定温度よりも高い場合には、目標点火時期を、活性
化遅角点火時期から通常制御時の点火時期まで一定値ず
つ徐々に進角させるようにしたので、ドライバビリティ
を損なうことなく、始動時のアイドル時にさらに迅速に
且つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排気ガス
規制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制
御装置が得られる効果がある。
【0289】また、この発明の請求項23によれば、請
求項21において、点火時期遅角手段は、触媒温度に応
じて、活性化遅角点火時期および第2の所定期間の少な
くとも一方を可変設定するようにしたので、始動時のア
イドル時にさらに迅速に且つ有効に触媒温度を上昇させ
ることができ、排気ガス規制を十分に満たすことのでき
る内燃機関の触媒昇温制御装置が得られる効果がある。
【0290】また、この発明の請求項24によれば、請
求項21において、点火時期遅角手段は、第2の所定期
間にわたって、目標点火時期を間欠的に遅角側に補正す
るようにしたので、点火時期制御そのものを損なうこと
なく、始動時のアイドル時にさらに迅速に且つ有効に触
媒温度を上昇させることができ、排気ガス規制を十分に
満たすことのできる内燃機関の触媒昇温制御装置が得ら
れる効果がある。
【0291】また、この発明の請求項25によれば、請
求項12において、運転状態に応じて内燃機関の点火時
期を制御する点火時期制御手段と、触媒温度が所定温度
よりも低い場合に、第2の所定期間にわたって内燃機関
の目標点火時期を遅角側に補正する点火時期遅角手段と
を備えたので、アイドル回転数上昇補正と点火時期遅角
補正との相乗作用により、始動時のアイドル時にさらに
迅速に且つ有効に触媒温度を上昇させることができ、排
気ガス規制を十分に満たすことのできる内燃機関の触媒
昇温制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による空燃比制御動
作を示すフローチャートである。
【図2】 この発明の実施の形態1による空燃比リーン
化補正用のテーリング処理動作(ステップS3)を具体
的に示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による空燃比通常化
復帰用のテーリング処理動作(ステップS5)を具体的
に示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による空燃比リーン
化補正動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。
【図5】 この発明の実施の形態1に関連した始動時に
おけるエンジン回転数の時間変化を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に関連した始動時に
おける空燃比の時間変化を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態1に関連した始動時に
おける上流側の触媒温度の時間変化を示す説明図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態1に関連した始動時に
おける下流側の触媒温度の時間変化を示す説明図であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態1による空燃比に対す
る排気温の変化を示す特性図である。
【図10】 この発明の実施の形態1による触媒温度の
時間変化を示す特性図である。
【図11】 この発明の実施の形態1による冷却水温に
対する空燃比の変化を示す特性図である。
【図12】 この発明の実施の形態1による通常制御時
での始動直後の空燃比の時間変化を示す説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態2による触媒温度の
推定演算処理動作を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態2による初期触媒温
度の推定値を示す説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態2に関連した排気ガ
スの熱エネルギー(排気熱量)の消費状態を示す説明図
である。
【図16】 この発明の実施の形態2に関連した排気系
への熱伝導量と排気系の温度上昇分との関係を示す特性
図である。
【図17】 この発明の実施の形態2に関連した排気系
への熱伝導量と排気系の熱時定数との関係を示す特性図
である。
【図18】 この発明の実施の形態2に関連した触媒へ
の熱伝導量と触媒の温度上昇分との関係を示す特性図で
ある。
【図19】 この発明の実施の形態2に関連した触媒へ
の熱伝導量と触媒の熱時定数との関係を示す特性図であ
る。
【図20】 この発明の実施の形態3による排気温の推
定演算処理動作を示す説明図である。
【図21】 この発明の実施の形態3による空燃比の設
定処理動作を示す説明図である。
【図22】 この発明の実施の形態4による触媒温度に
応じた触媒活性化促進用のアイドル回転数の補正処理を
示すフローチャートである。
【図23】 この発明の実施の形態4によるアイドル回
転数上昇補正用のテーリング処理動作(ステップS3
3)を具体的に示すフローチャートである。
【図24】 この発明の実施の形態4によるアイドル回
転数通常化復帰用のテーリング処理動作(ステップS3
5)を具体的に示すフローチャートである。
【図25】 この発明の実施の形態4による冷却水温、
通常制御時のアイドル回転数、触媒温度、目標アイドル
回転数の各時間変化を示すタイミングチャートである。
【図26】 この発明の実施の形態4に関連した目標ア
イドル回転数と発生熱量との関係を示す特性図である。
【図27】 この発明の実施の形態4による冷却水温に
応じて設定される目標アイドル回転数を示す特性図であ
る。
【図28】 この発明の実施の形態4に関連した通常制
御時での始動直後の目標アイドル回転数の時間変化を示
す説明図である。
【図29】 この発明の実施の形態7によるアイドル回
転数上昇補正と空燃比リーン化補正とを組み合わせた制
御動作を示す説明図である。
【図30】 この発明の実施の形態8による触媒温度に
応じた触媒活性化促進用の点火時期補正処理を示すフロ
ーチャートである。
【図31】 この発明の実施の形態8による点火時期遅
角補正用のテーリング処理動作(ステップS53)を具
体的に示すフローチャートである。
【図32】 この発明の実施の形態8による点火時期通
常化復帰用のテーリング処理動作(ステップS55)を
具体的に示すフローチャートである。
【図33】 この発明の実施の形態8による冷却水温に
対する目標点火時期の変化を示す特性図である。
【図34】 この発明の実施の形態8による触媒温度お
よび目標点火時期の時間変化を示すタイミングチャート
である。
【図35】 この発明の実施の形態8によるアイドル回
転数上昇補正と空燃比リーン化補正と点火時期遅角補正
とを組み合わせた制御動作を示す説明図である。
【図36】 この発明の実施の形態9による制御動作を
示すフローチャートである。
【図37】 この発明の実施の形態9による制御動作を
示すタイミングチャートである。
【図38】 従来の内燃機関の触媒昇温制御装置を示す
回路構成図である。
【図39】 一般的な触媒温度に対する排気ガスの浄化
率の変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン、2 吸気管、3 排気管、5 エアフロ
ーセンサ、6 スロットル弁、7 バイパス通路、8
ISCバルブ、9 空燃比センサ、10、11触媒、1
2 インジェクタ、13 クランク角センサ、14 E
CU、A/F空燃比、A/FL 活性化リーン空燃比、
A/Fn 通常制御時の空燃比、A/Fo 目標空燃
比、C ISC制御信号、CA クランク角信号、Ni
o 目標アイドル回転数、Nin 通常制御時のアイド
ル回転数、NiU 活性化上昇回転数、P 点火信号、
Qa 吸気量(負荷)、Po 目標点火時期、Pn 通
常制御時の点火時期、PR 活性化遅角点火時期、TA
s 始動時吸気温、TC触媒温度、TCs 始動時触媒
温度、TE 排気系温度、TEs 始動時排気系温度、
TH 排気温度、TW 冷却水温、TWs 始動時水
温、T1、T1a、T1b 第1の所定温度、T2、T
2a、T2b 第2の所定温度、ΣQ、ΣQH 発生熱
量、ΔF1、ΔF2、ΔN1、ΔN2、ΔP1、ΔP2
一定値、S3 目標空燃比をリーン側に補正するステ
ップ、S11、S12、S11A、S12A テーリン
グ処理ステップ、S33 目標アイドル回転数を上昇補
正するステップ、S41、S42、S41A、S42A
テーリング処理ステップ、S53 目標点火時期を遅
角補正するステップ、S61、S62、S61A、S6
2A テーリング処理ステップ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02P 5/15 F02P 5/15 E Fターム(参考) 3G022 CA01 CA03 DA02 DA04 DA07 EA00 FA00 GA01 GA05 GA06 GA09 GA10 GA11 3G084 BA06 BA09 BA17 CA01 CA03 DA00 DA10 FA02 FA07 FA27 FA33 FA38 3G301 JA00 JA21 KA01 KA07 LA00 LA04 MA01 NA08 NB02 ND01 NE00 NE13 NE15 NE23 PA01Z PA10Z PD11Z PD12Z PE01A PE01Z PE03Z PE08Z

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気管に設けられた三元コン
    バータからなる触媒と、 前記触媒の温度に対応した情報を触媒温度として取得す
    るための触媒温度取得手段と、 前記内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、 前記運転状態に応じて前記内燃機関の空燃比を制御する
    空燃比制御手段と、 前記触媒温度が前記触媒の活性温度に対応した所定温度
    よりも低い場合に、前記触媒の活性化を促進するため
    に、前記内燃機関の目標空燃比をリーン側に補正する空
    燃比リーン化手段とを備え、 前記各種センサは、少なくとも前記内燃機関の負荷に相
    当する吸気量情報と、前記内燃機関の回転数に対応した
    クランク角情報とを検出し、 前記空燃比リーン化手段は、前記触媒温度が前記所定温
    度よりも低い場合に、前記目標空燃比を、通常制御時の
    空燃比よりも高く且つ理論空燃比よりも高い活性化リー
    ン空燃比に設定することを特徴とする内燃機関の触媒昇
    温制御装置。
  2. 【請求項2】 前記空燃比リーン化手段は、 前記触媒温度を、前記活性温度の近傍の第1の所定温度
    と比較する第1の比較手段と、 前記触媒温度を、前記第1の所定温度よりも高く且つ前
    記活性温度に対応した第2の所定温度と比較する第2の
    比較手段とを含み、 前記触媒温度が前記第1の所定温度と前記第2の所定温
    度との間の範囲内にある場合には、前記目標空燃比を前
    記活性化リーン空燃比に設定することを特徴とする請求
    項1に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  3. 【請求項3】 前記空燃比リーン化手段は、前記目標空
    燃比の切換制御時に前記目標空燃比を徐々に変更するた
    めのテーリング手段を含み、 前記テーリング手段は、 前記触媒温度が前記第1の所定温度以上の場合には、前
    記目標空燃比を、前記通常制御時の空燃比から前記活性
    化リーン空燃比まで一定値ずつ徐々に増加させ、 前記触媒温度が前記第2の所定温度よりも高い場合に
    は、前記目標空燃比を、前記活性化リーン空燃比から前
    記通常制御時の空燃比まで一定値ずつ徐々に減少させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の触媒昇温
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記触媒温度取得手段は、前記触媒に設
    けられて前記触媒温度を直接検出するための温度センサ
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触
    媒昇温制御装置。
  5. 【請求項5】 前記触媒温度取得手段は、 前記内燃機関の排気管に設けられて排気温を検出する排
    気温センサと、 前記排気温に基づいて前記触媒温度を推定演算する触媒
    温度推定手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載
    の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  6. 【請求項6】 前記触媒温度取得手段は、少なくとも前
    記内燃機関の吸気量情報に基づいて前記触媒温度を推定
    演算する触媒温度推定手段を含むことを特徴とする請求
    項1に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  7. 【請求項7】 前記触媒温度推定手段は、前記触媒の初
    期温度を推定演算する初期温度推定手段を含み、 前記初期温度推定手段は、少なくとも前記内燃機関の始
    動時水温および始動時吸気温に基づいて前記触媒の初期
    温度を推定演算することを特徴とする請求項6に記載の
    内燃機関の触媒昇温制御装置。
  8. 【請求項8】 前記初期温度推定手段は、 前記始動時水温および前記始動時吸気温がほぼ等しい場
    合には、前記始動時水温を前記触媒の初期温度として推
    定演算し、 前記始動時水温および前記始動時吸気温が異なる場合に
    は、前記始動時水温と前記始動時吸気温との偏差に基づ
    いて前記触媒の初期温度を推定演算することを特徴とす
    る請求項6に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  9. 【請求項9】 前記触媒温度推定手段は、前記内燃機関
    の始動時水温を初期の触媒温度として設定するととも
    に、前記吸気量情報から算出される発生熱量と前記排気
    管を含む排気系の熱容量とに基づいて、前記触媒温度を
    推定演算することを特徴とする請求項6に記載の内燃機
    関の触媒昇温制御装置。
  10. 【請求項10】 前記所定温度は、前記触媒の活性温度
    に所定の余裕温度を加算した値に設定されたことを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  11. 【請求項11】 前記所定温度は、前記触媒の活性温度
    から所定の余裕温度を減算した値に設定されたことを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒昇温制御装
    置。
  12. 【請求項12】 内燃機関の排気管に設けられた三元コ
    ンバータからなる触媒と、 前記触媒の温度に対応した情報を触媒温度として取得す
    るための触媒温度取得手段と、 前記内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、 前記運転状態に応じて前記内燃機関のアイドル回転数を
    制御するアイドル制御手段と、 前記触媒温度が前記触媒の活性温度に対応した所定温度
    よりも低い場合に、前記触媒の活性化を促進するため
    に、前記内燃機関の目標アイドル回転数を通常制御時の
    アイドル回転数よりも上昇側に補正するアイドル回転数
    上昇手段とを備え、 前記アイドル回転数上昇手段は、前記触媒温度が前記所
    定温度よりも低い場合に、前記触媒温度が前記活性温度
    に達するまでの所定期間にわたって、前記目標アイドル
    回転数を前記通常制御時のアイドル回転数よりも高い活
    性化上昇回転数に設定することを特徴とする内燃機関の
    触媒昇温制御装置。
  13. 【請求項13】 前記アイドル回転数上昇手段は、 前記触媒温度を前記活性温度よりも低い第1の所定温度
    と比較する第1の比較手段と、 前記触媒温度を前記第1の所定温度よりも高く且つ前記
    活性温度に対応した第2の所定温度と比較する第2の比
    較手段とを含み、 前記触媒温度が前記第1の所定温度と前記第2の所定温
    度との間の範囲内にある場合には、前記目標アイドル回
    転数を前記活性化上昇回転数に設定することを特徴とす
    る請求項12に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  14. 【請求項14】 前記アイドル回転数上昇手段は、前記
    目標アイドル回転数の切換制御時に前記目標アイドル回
    転数を徐々に変更するためのテーリング手段を含み、 前記テーリング手段は、 前記触媒温度が前記第1の所定温度以上の場合には、前
    記目標アイドル回転数を、前記通常制御時のアイドル回
    転数から前記活性化上昇回転数まで一定値ずつ徐々に増
    加させ、 前記触媒温度が前記第2の所定温度よりも高い場合に
    は、前記目標アイドル回転数を、前記活性化上昇回転数
    から前記通常制御時のアイドル回転数まで一定値ずつ徐
    々に減少させることを特徴とする請求項13に記載の内
    燃機関の触媒昇温制御装置。
  15. 【請求項15】 前記触媒温度取得手段は、前記触媒に
    設けられて前記触媒温度を直接検出するための温度セン
    サを含むことを特徴とする請求項12に記載の内燃機関
    の触媒昇温制御装置。
  16. 【請求項16】 前記触媒温度取得手段は、 前記内燃機関の排気管に設けられて排気温を検出する排
    気温センサと、 前記排気温に基づいて前記触媒温度を推定演算する触媒
    温度推定手段とを含むことを特徴とする請求項12に記
    載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  17. 【請求項17】 前記触媒温度取得手段は、少なくとも
    前記内燃機関の始動時水温および吸気量情報に基づいて
    前記触媒温度を推定演算する触媒温度推定手段を含むこ
    とを特徴とする請求項12に記載の内燃機関の触媒昇温
    制御装置。
  18. 【請求項18】 前記アイドル回転数上昇手段は、前記
    排気管を含む排気系の熱容量に応じて、前記活性化上昇
    回転数を設定することを特徴とする請求項12に記載の
    内燃機関の触媒昇温制御装置。
  19. 【請求項19】 前記アイドル回転数上昇手段は、前記
    活性化上昇回転数として、前記目標アイドル回転数を通
    常時のアイドル回転数よりも約100rpmだけ上昇さ
    せた値を設定することを特徴とする請求項12に記載の
    内燃機関の触媒昇温制御装置。
  20. 【請求項20】 前記運転状態に応じて前記内燃機関の
    空燃比を制御する空燃比制御手段と、 前記触媒温度が前記所定温度よりも低い場合に、前記内
    燃機関の目標空燃比を、通常制御時の空燃比よりも高く
    且つ理論空燃比よりも高い活性化リーン空燃比に設定す
    る空燃比リーン化手段とを備えたことを特徴とする請求
    項12に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  21. 【請求項21】 前記運転状態に応じて前記内燃機関の
    点火時期を制御する点火時期制御手段と、 前記触媒温度が前記所定温度よりも低い場合に、第2の
    所定期間にわたって前記内燃機関の目標点火時期を、通
    常制御時の点火時期よりも遅角側の活性化遅角点火時期
    に補正する点火時期遅角手段とを備えたことを特徴とす
    る請求項20に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  22. 【請求項22】 前記点火時期遅角手段は、 前記触媒温度を前記活性温度よりも低い第1の所定温度
    と比較する第1の比較手段と、 前記触媒温度を前記第1の所定温度よりも高く且つ前記
    活性温度に対応した第2の所定温度と比較する第2の比
    較手段と、 前記目標点火時期の切換制御時に前記目標点火時期を徐
    々に変更するためのテーリング手段とを含み、 前記テーリング手段は、 前記触媒温度が前記第1の所定温度以上の場合には、前
    記目標点火時期を、前記通常制御時の点火時期から前記
    活性化遅角点火時期まで一定値ずつ徐々に遅角させ、 前記触媒温度が前記第2の所定温度よりも高い場合に
    は、前記目標点火時期を、前記活性化遅角点火時期から
    前記通常制御時の点火時期まで一定値ずつ徐々に進角さ
    せることを特徴とする請求項21に記載の内燃機関の触
    媒昇温制御装置。
  23. 【請求項23】 前記点火時期遅角手段は、前記触媒温
    度に応じて、前記活性化遅角点火時期および前記第2の
    所定期間の少なくとも一方を可変設定することを特徴と
    する請求項21に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
  24. 【請求項24】 前記点火時期遅角手段は、前記第2の
    所定期間にわたって、前記目標点火時期を間欠的に遅角
    側に補正することを特徴とする請求項21に記載の内燃
    機関の触媒昇温制御装置。
  25. 【請求項25】 前記運転状態に応じて前記内燃機関の
    点火時期を制御する点火時期制御手段と、 前記触媒温度が前記所定温度よりも低い場合に、第2の
    所定期間にわたって前記内燃機関の目標点火時期を遅角
    側に補正する点火時期遅角手段とを備えたことを特徴と
    する請求項12に記載の内燃機関の触媒昇温制御装置。
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