JPH0812682A - ビス(ジクロロオルガノシリル)アルカン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ビス(ジクロロオルガノシリル)アルカン誘導体及びその製造方法

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JPH0812682A
JPH0812682A JP7004598A JP459895A JPH0812682A JP H0812682 A JPH0812682 A JP H0812682A JP 7004598 A JP7004598 A JP 7004598A JP 459895 A JP459895 A JP 459895A JP H0812682 A JPH0812682 A JP H0812682A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の一般式(I)で示されるビス(ジクロ
ロオルガノシリル)アルカン誘導体及びその製造方法。 【化22】 〔式中、R1 及びR2 は共に−(CH2)23(R3 は置
換若しくは非置換のアルキル基、同アリール基、同シリ
ル基又はシアノ基)又は−CH2 −CH(CH3)−Ph
−X(Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェ
ニル基又はハロゲン原子)であるか、あるいはR1 がア
ルキル基であるであり、R2 が−CH2−CH(CH3)
−Ph−Xであり、Aはアルキレン基又はアラルキレン
基である〕 【効果】 有機ケイ素高分子化合物の製造に有用な新規
なケイ素化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なビス(ジクロロ
オルガノシリル)アルカン誘導体及びその製造方法に関
する。
【0002】本発明のビス(ジクロロオルガノシリル)
アルカン誘導体は、有機ケイ素高分子化合物の製造のた
めの重要な出発原料である。
【0003】
【従来の技術】分子の両末端に塩素原子を有する有機塩
化物と、塩化水素又は反応中分解して塩化水素を発生す
る塩化アルキルとの混合気体を、250〜370℃で金
属ケイ素と直接反応させると、2個のジクロロシリル基
を持つビス(ジクロロシリル)アルカンが合成されるこ
とが知られている(Jung, I.N.; Yeon, S.H.; Lee B.W.
USP 5,235,083)。
【0004】
【化7】
【0005】本発明者らは、アリルクロリドと塩化水素
の混合気体を流動層反応により、250〜350℃の反
応温度で金属ケイ素と直接反応させ、ジクロロアリルシ
ラン(III−2)とトリクロロアリルシランを同時に製造
することができることを見出した(韓国特許公開92−
10292号明細書)。一般的にこのような製造工程の
運転管理は極めて難しいが、これはジアリルジクロロシ
ランが130℃以上の温度で容易に重合し、揮発性のな
い高分子化合物となるからである。しかし、この反応で
塩化水素を添加すると、アリルクロリドの分解が減少
し、上記の反応温度で容易に高分子化するジアリルジク
ロロシランの生成を防ぐから、本直接工程は生成物の収
率を高めることができ、容易に実施することができる
(Jung, I.N.; Yeon, S.H.; Kim, S.I.; Lee, B.W. Org
anometallics. 1993. 12. 4887)。
【0006】
【化8】
【0007】本発明らは、上記方法で得たアリルジクロ
ロシラン(III−2)と種々の置換基を有する芳香族化合
物とが、アルミニウムクロリドのようなルイス酸触媒の
存在下で、フリーデル−クラフト反応により付加して
{2−(X−フェニル)プロピル}ジクロロシラン(II
−2)が生成することを見出した(韓国特許公開92−
12996号明細書)。この反応はアルキル基のような
電子供与性置換基があれば反応が速く、ハロゲン原子の
ように電子受容性置換基があれば反応が遅い。
【0008】
【化9】
【0009】(式中、Xは水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、フェニル基又はハロゲン原子を表す)
【0010】ポペレバと共同研究者らは、560℃でメ
チルジクロロシランとビニルジクロロメチルシランを反
応させ、収率30%でビス(ジクロロメチルシリル)エ
タンを合成した(Popeleva, G.S.; Andrianov. K.A.; P
opkov, K.K. Izv. Akad. Nauk. SSSR. Ser. Khim. 196
3. 11. 2041)。この方法は収率が低いだけでなく反応
温度が余り高いために工業的な方法としては適当ではな
い。
【0011】
【化10】
【0012】また、山本と共同研究者らは1,5−ヘキ
サジエンとメチルジクロロシランを塩化白金酸触媒の存
在下に反応させ、ビス(ジクロロメチルシリル)ヘキサ
ンを合成した。ただし、副生物として、ほぼ同量の5−
ヘキセニルメチルジクロロシランが生成している(熊
田, Y.; 中, K.; 山本, Y. Bull, Chem. Soc. Jpn. 196
4. 37. 871)。
【0013】
【化11】
【0014】更に、オディネットと共同研究者らは、1
−フェニル−2−(ジクロロメチルシリル)エタンとビ
ニルジクロロメチルシランを、アルミニウムクロリド触
媒の存在下で反応させ、ビス(ジクロロメチルシリル)
ジエチルベンゼンを合成した(Odinets, V.A.; Zhdeno
v, A.A.; Andrianov, K. B. Zh, Obshch, Khim. 1961.3
1. 4033 )。
【0015】
【化12】
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機ケイ素
高分子化合物の製造のための出発原料となる、新規なビ
ス(ジクロロオルガノシリル)アルカン誘導体及びその
製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の一般式
(I)で示されるビス(ジクロロオルガノシリル)アル
カン誘導体である。なお、ここでPhはフェニル基を表
し、以下同様である。
【0018】
【化13】
【0019】〔式中、R1 及びR2 は共に−(CH2)2
3(ここで、R3 は置換若しくは非置換のアルキル基、
同アリール基、同シリル基、シクロヘキセニル基又はシ
アノ基を表す)又は−CH2 −CH(CH3)−Ph−X
(ここで、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
フェニル基又はハロゲン原子を表す)であるか、あるい
はR1 はアルキル基又は−(CH2)23 (ここで、R
3 は前記と同じ)であり、R2 が−CH2 −CH(CH
3)−Ph−X(ここで、Xは前記と同じ)である。Aは
アルキレン基、アリーレン基又はアラルキレン基を表
す〕 上記ビス(ジクロロオルガノシリル)アルカン誘導体
は、 一般式(II):Q−CH2 SiCl2 H 〔式中、Qは−SiH3 、−SiCl2 H又は
【0020】
【化14】
【0021】(ここで、Xは前記と同じ)を表す〕で示
されるジクロロシリルメタン誘導体と、
【0022】一般式(III):CH2 =CH−P 〔式中、Pは−R3 、−B−SiCl2 CH3 、−CH
2 −SiCl2 −CH2 CH23 又は−D−CH=C
2 を表す(R3 は前記と同じ)。B及びDは各々アル
キレン基、アリーレン基又はアラアルキレン基を表す〕
で示されるオレフィンとを、
【0023】水素ケイ素化反応触媒の存在下で、水素ケ
イ素化反応させることにより製造することができる。
【0024】上記式中、好ましいR3 は−Ph、−CH
2 Cl、−(CH2)r CH3(ここで、rは0〜15)、
−CF3 、−CH2 CF3 、−CH2 −Si(CH2)m
Cl3-m 、若しくはSi(CH3)m Cl3-m(ここで、m
は0〜3)、−CN、−CH2 CN、−Ph−(p−C
2 Cl)又は3−シクロヘキセニルであり;好ましい
Bは−(CH2)p −(ここで、pは4又は6)又は−P
h−(CH2)2 −であり;好ましいDは−(CH2)2
又は−Ph−である。
【0025】上記の水素ケイ素化反応に使用する触媒の
例としては、白金、パラジウム等又はそれらの化合物が
挙げられるが、このような貴金属以外にもニッケル、ロ
ジウム、銅、鉛等の化合物も使用でき、また触媒効果を
有する有機物等も使用することができる。後者の具体例
としてはトリエチルアミン、トリフェニルホスフィン、
ジメチルホルムアミド等が挙げられる(Lukevites, E.
Y.; Voronkov, M.G. "Orgainc Insertion Reanction of
Group IV Elements" Consultants Bureau, NewYork 19
96)。
【0026】本発明の製造方法の実施態様として、先ず
メタン誘導体については、ビス(ジクロロシリル)メタ
ン(II−1)とオレフィン(III−1)とを塩化白金酸、
活性金属ニッケル等の触媒を使用して水素ケイ素化反応
させると、ビス(ジクロロアルキルシリル)メタンを合
成することができ、得られる化合物は一般式(I)にお
いて、Aが−CH2 −であり、R1 とR2 が共に−CH
2 CH23 である化合物である。
【0027】
【化15】
【0028】上記反応は、一般的に溶媒を使用しなくと
も進行し、通常実験室で使用するガラス器具を使用する
ことができる。
【0029】本発明の製造方法の実施態様として、次に
エタン誘導体については、{2−(X−フェニル)プロ
ピル}ジクロロシラン(II−2)とビニルジクロロメチ
ルシラン(III−2)とを、塩化白金酸のような触媒の存
在下で水素ケイ素化反応させ、1−〔{2−(X−フェ
ニル)プロピル}ジクロロシリル〕−2−(ジクロロメ
チルシリル)エタンを合成することができる。得られる
化合物は一般式(I)において、Aが−(CH2)2 −で
あり、R1 が−CH3 及びR2 が−CH2 −CH(CH
3)−Ph−X(Xは上と同じである)である化合物であ
る。
【0030】
【化16】
【0031】本発明者らは、先にアリルジクロロシラン
(III−2)とオレフィン又はシクロヘキセンを、塩化白
金酸、活性金属ニッケル等の触媒の存在下で水素ケイ素
化反応により付加させ、アリル(アルキル)ジクロロシ
ラン(III−3)を合成した(韓国特許出願93−260
69号明細書)が、
【0032】
【化17】
【0033】(式中、R3 は前記と同じ)
【0034】本発明の製造方法の実施態様として、プロ
パン誘導体については、{2−(X−フェニル)プロピ
ル}ジクロロシラン(II−2)と上記で得たアリル(ア
ルキル)ジクロロシラン(III−3)とを、塩化白金酸触
媒の存在下で水素ケイ素化反応させ、1−〔{2−(X
−フェニル)プロピル}ジクロロシリル〕−3−〔(ア
ルキル)ジクロロシリル〕プロパンを合成することがで
きる。この化合物は一般式(I)において、Aが−(C
2)3 −であり、R1 が−(CH2)23 及びR2 が−
CH2 −CH(CH3)−Ph−Xである化合物である。
【0035】
【化18】
【0036】上記反応は、具体的には不活性気体雰囲気
下で、{2−(X−フェニル)プロピル}ジクロロシラ
ン(II−2)と塩化白金酸触媒を反応槽に入れ、アリル
(アルキル)ジクロロシラン(III−3)を徐々に注入し
て常温で実施される。
【0037】本発明の製造方法の実施態様として、ヘキ
サン又はオクタン誘導体については、{2−(X−フェ
ニル)プロピル}ジクロロシラン(II−2)と、前記ア
リル(アルキル)ジクロロシラン(III−3)と同様に合
成した1−(ジクロロメチルシリル)−5−ヘキセン又
は1−(ジクロロメチルシリル)−7−オクテン(III−
4)とを、各々塩化白金酸触媒の存在下で水素ケイ素化
反応させ、1−〔{2−(X−フェニル)プロピル}ジ
クロロメチルシリル〕−5−(ジクロロメチルシリル)
ヘキサン又は1−〔{2−(X−フェニル)プロピル}
ジクロロメチルシリル〕−8−(ジクロロメチルシリ
ル)オクタンを合成することができる。この化合物は一
般式(I)において、Aが−(CH2)6 −又は−(CH
2)8 −であり、R1 が−CH3 及びR2 が−CH2 −C
H(CH3)−Ph−Xである化合物である。
【0038】
【化19】
【0039】(式中、nは6又は8を表す)
【0040】本発明の製造方法の実施態様として、ジエ
ンに2分子のジクロロシランを付加反応させる例を挙げ
れば、2−{(X−フェニル)プロピル}ジクロロシラ
ン(II−2)と1,5−ヘキサジエン又はジビニルベン
ゼン(III−5)を、1:3モル比で塩化白金酸触媒の存
在下に常温で反応させ、α,ω−ビス〔{2−(X−フ
ェニル)プロピル}ジクロロシリル〕ヘキサン又はα,
ω−ビス〔{2−(X−フェニル)プロピル}ジクロロ
シリル〕ジエチルベンゼンが合成できる。これらの化合
物は一般式(I)において、Aが−(CH2)6 −又は−
(CH2)2 −Ph−(CH2)2 −であり、R1 とR2
共に−CH2 −CH(CH3)−Ph−Xである化合物で
ある。
【0041】
【化20】
【0042】(式中、Eはエチレン基又はフェニレン基
を表す)
【0043】この化合物は、オルガノジエンに{2−
(X−フェニル)プロピル}ジクロロシランの2分子が
添加された化合物で、これを高い収率で得るために、
{2−(X−フェニル)プロピル}ジクロロシランの過
剰量にオルガノジエンを滴下して反応させる。
【0044】本発明の製造方法の実施態様として、上記
反応の発展例を挙げれば、{2−(X−フェニル)プロ
ピル}ジクロロシラン(II−2)を、ジビニルベンゼン
とメチルジクロロシランを塩化白金酸触媒の存在下で水
素ケイ素化反応させて得た、1−(ビニルフェニル)−
2−(ジクロロメチルシリル)エタン(III −6)に、
塩化白金酸触媒の存在下で水素ケイ素化反応により付加
し1−〔{2−(X−フェニル)プロピル}ジクロロシ
リル〕−2−〔2−(メチルジクロロシリル)エチルフ
ェニル〕エタンを合成できる。この化合物は一般式
(I)において、Aが−(CH2)2 −Ph−(CH2)2
−であり、R1 が−CH3 、R2 が−CH2−CH(C
3)−Ph−Xである化合物である。
【0045】
【化21】
【0046】上記合成の典型的な工程としては不活性雰
囲気下で遂行し、反応が終了後、溶液を分別蒸留して最
終生成物を得ることができる。
【0047】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0048】本実施例における生成物の確認は 1H−N
MR(水素核磁気共鳴スペクトル、300MH2)で調査し
た。
【0049】実施例1:ビス{(3−クロロプロピル)
ジクロロシリル}メタンの合成 100ml容の3口丸底フラスコに凝縮器と滴下漏斗を装
着し、これをフラッシュ乾燥し、乾燥空気雰囲気下で、
フラスコにビス(ジクロロシリル)メタン6g(0.03
mol)、アリルクロリド6.5g(0.08mol)、及び1%
塩化白金酸溶液60μl を入れた。80℃の油槽で内溶
液を還流させながら3時間反応させ、反応の完了をガス
クロマトグラフィーで確認した。反応生成物を真空蒸留
(110〜112℃/0.05mmHg)してビス{(3−
クロロプロピル)ジクロロシリル}メタン3.85g(収
率:35.6%)を得た。その外に副生物として(トリ
クロロシリル)(3−クロロプロピルシリル)メタン
4.10g(収率:38.0%)と(プロピルジクロロシ
リル)(3−クロロプロピルジクロロシリル)メタンが
少量得られた。得られた化合物の 1H−NMRデータを
第1表に示す。
【0050】実施例2:ビス(ヘキシルジクロロシリ
ル)メタンの合成 実施例1と同様の方法で、ビス(ジクロロシリル)メタ
ン8g(0.04mol)、1−ヘキセン12.7g(0.15
mol)及び1%塩化白金酸溶液12μl を使用して、2時
間還流させ反応を完了させた。反応物から真空蒸留(1
18〜120℃/0.05mmHg)によりビス(ヘキシル
ジクロロシリル)メタン11.1g(収率:72.6%)
を得た。得られた化合物の 1H−NMRデータを第1表
に示す。
【0051】実施例3:ビス〔{3−(トリメチルシリ
ル)プロピル}ジクロロシリル〕メタンの合成 実施例1と同様の方法で、ビス(ジクロロシリル)メタ
ン9.3g(0.04mol)、アリルトリメチルシラン1
3.7g(0.120mol)及び1%塩化白金酸溶液80μ
l を使用して、2時間還流させ反応を完了させた。反応
物から真空蒸留(134〜136℃/0.05mmHg)に
よりビス〔{3−(トリメチルシリル)プロピル}ジク
ロロシリル〕メタン13.3g(収率:75.1%)を得
た。得られた化合物の 1H−NMRデータを第1表に示
す。
【0052】また、アリルトリメチルシランの代りに、
アリルシアニド、アクリロニトリル、スチレン、プロピ
レン、アリルジクロロメチルシラン、トリフルオロブチ
レン、ビニルシクロヘキセン等のアルケンを使用し、各
種の置換基を持つビス(アルキルジクロロシリル)メタ
ンを得た。これらの生成物の構造と 1H−NMRデータ
を第1表に併記した。
【0053】
【表1】
【0054】実施例4:1−(メチルジクロロシリル)
−2−{(2−フェニルプロピル)ジクロロシリル}エ
タンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−フェニル
−1,1−ジクロロ−1−シラブタン10g(0.045
mol)及び1%塩化白金酸溶液70μl を入れ、常温で良
く撹拌しながら滴下漏斗によりビニルジクロロメチルシ
ラン6.44g(0.045mol)を10分間かけて滴下し
た後、2.5時間撹拌して反応を完了させた。反応物か
ら真空蒸留(100−102℃/0.05mmHg)により
1−(メチルジクロロシリル)−2−{(2−フェニル
プロピル)ジクロロシリル}エタン11.7g(収率:7
2.2%)を得た。得られた化合物の 1H−NMRデー
タを第2表に示す。
【0055】実施例5:1−(メチルジクロロシリル)
−2−〔{2−(メチルフェニル)プロピル}ジクロロ
シリル〕エタンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−(メチル
フェニル)−1,1−ジクロロ−1−シラブタン8.5
g(0.037mol)及び1%塩化白金酸溶液90μl を入
れ、常温で良く撹拌しながら滴下漏斗によりビニルジク
ロロメチルシラン5.16g(0.037mol)を10分間
かけて滴下した後、3.0時間撹拌して反応を完了させ
た。反応物から真空蒸留(105−107℃/0.05
mmHg)により1−(メチルジクロロシリル)−2−
〔{2−(メチルフェニル)プロピル}ジクロロシリ
ル〕エタン10.5g(収率:76.1%)を得た。得ら
れた化合物の 1H−NMRデータを第2表に示す。
【0056】実施例6:1−(メチルジクロロシリル)
−2−〔{2−(フルオロフェニル)プロピル}ジクロ
ロシリル〕エタンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−(フルオ
ロフェニル)−1,1−ジクロロ−1−シラブタン1
2.5g(0.03mol)及び1%塩化白金酸溶液100μ
l を入れ、常温で良く撹拌しながら滴下漏斗によりビニ
ルジクロロメチルシラン7.43g(0.053mol)を1
0分間かけて滴下した後、4.0時間撹拌して反応を完
了させた。反応物から真空蒸留(104−106℃/
0.05mmHg)により1−(メチルジクロロシリル)−
2−〔{2−(フルオロフェニル)プロピル}ジクロロ
シリル〕エタン15.3g(収率:76.5%)を得た。
得られた化合物の 1H−NMRデータを第2表に示す。
【0057】また、3−(フルオロフェニル)−1,1
−ジクロロ−1−シラブタンの置換基フルオロフェニル
の代りに、エチルフェニル、イソプロピルフェニル、ク
ロロフェニル又はブロモフェニルを有するシラブタンを
ビニルジクロロメチルシランと反応させ、各種の1−
(メチルジクロロシリル)−2−{2−(X−フェニ
ル)プロピル)ジクロロシリル}エタンを得た。これら
の化合物の構造と 1H−NMRデータを表2に併記し
た。
【0058】
【表2】
【0059】実施例7:1−{(3−クロロプロピル)
ジクロロシリル}−3−{(2−フェニルプロピル)ジ
クロロシリル}プロパンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−フェニル
−1,1−ジクロロ−1−シラブタン5.3g(0.02
4mol)及び1%塩化白金酸溶液100μl を入れ、常温
で良く撹拌しながら滴下漏斗によりアリルジクロロ(3
−クロロプロピル)シラン5.2g(0.024mol)を1
0分間かけて滴下した後、常温で2時間撹拌して反応を
完了させた。反応物から真空蒸留(158−160℃/
0.05mmHg)により1−〔{(3−クロロプロピル)
ジクロロ}シリル〕−3−{(2−フェニルプロピル)
ジクロロシリル}プロパン5.46g(収率:52.1
%)を得た。得られた化合物の 1H−NMRデータを第
3表に示す。
【0060】実施例8:1−{(2−ジメチルクロロシ
リル)エチル}ジクロロシリル〕−3−{(2−トリル
プロピル)ジクロロシリル}プロパンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−トリル−
1,1−ジクロロ−1−シラブタン4.7g(0.020
mol)及び1%塩化白金酸溶液120μl を入れ、常温で
滴下漏斗によりアリルジクロロ{2−(ジメチルクロロ
シリル)エチル}シラン10g(0.020mol)を10分
間かけて滴下した後、常温で6時間撹拌して反応を完了
させた。反応物から真空蒸留(150−152℃/0.
05mmHg)により1−〔{2−ジメチルクロロシリル)
エチル}ジクロロシリル〕−3−{(2−トリルプロピ
ル)ジクロロシリル}プロパン6.5g(収率:67.6
%)を得た。得られた化合物の 1H−NMRデータを第
3表に示す。
【0061】実施例9:1−〔{2−(ジクロロメチル
シリル)エチル}ジクロロシリル〕−3−〔{2−(フ
ルオロフェニル)プロピル}ジクロロシリル〕プロパン
の合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−(フルオ
ロフェニル)−1,1−ジクロロ−1−シラブタン7.
6g(0.029mol)及び1%塩化白金酸溶液80μl を
入れ、常温で滴下漏斗によりアリルジクロロ{2−(ジ
クロロメチルシリル)エチル}シラン8.5g(0.02
9mol)を10分間かけて滴下した後、常温で4時間撹拌
して反応を完了させた。反応物から真空蒸留(158−
160℃/0.05mmHg)により1−〔{2−(ジクロ
ロメチルシリル)エチル}ジクロロシリル〕−3−
〔{2−(フルオロフェニル)プロピル}ジクロロシリ
ル〕プロパン10.7g(70.9%)を得た。得られた
化合物の 1H−NMRデータを第3表に示す。
【0062】また、3−(フルオロフェニル)−1,1
−ジクロロ−1−シラブタンの置換基フルオロフェニル
の代りに、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル、
クロロ又はブロモフェニルを有するシラブタンを使用
し、各々のシラブタンに対し−CH3 、−CH2 Cl、
−CH2 CF3 、−(CH2)3 CH3 、−(CH2)4
3 、−(CH2)4 CH=CH2 、シクロヘキセニル、
−Ph、−Ph−CH2Cl、−Si(CH3)3 、−S
i(CH3)2 Cl、−Si(CH3)Cl2 、−SiCl
3 、−CH2 Si(CH3)3 又は−CNを有するエチル
アリルジクロロシランを反応させ、各種の1−(アルキ
ルジクロロシリル)−3−{(2−アリールプロピル)
ジクロロシリル}プロパンを合成した。これらの化合物
の構造及び1H−NMRデータを第3表に併記した。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】実施例10:1−(メチルジクロロシリ
ル)−6−{(2−フェニルプロピル)ジクロロシリ
ル}ヘキサンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−フェニル
−1,1−ジクロロ−1−シラブタン10g(0.046
mol)及び1%塩化白金酸溶液100μl を入れ、常温で
滴下漏斗により1−(メチルジクロロシリル)−5−ヘ
キセン9.1g(0.046mol)を10分間かけて滴下し
た後、5時間攪拌して反応を完了させた。反応物から真
空蒸留(160−162℃/0.05mmHg)により1−
(メチルジクロロシリル)−6−{(2−フェニルプロ
ピル)ジクロロシリル}ヘキサン14.9g(収率:7
7.8%)を得た。得られた化合物の 1H−NMRデー
タを第4表に示した。
【0067】実施例11:1−(メチルジクロロシリ
ル)−6−{(2−トリルプロピル)ジクロロシリル}
ヘキサンの合成 実施例14と同様の方法で、丸底フラスコに3−トリル
−1,1−ジクロロ−1−シラブタン19.9g(0.0
86mol)及び1%塩化白金酸溶液90μl を入れ、常温
で滴下漏斗により1−(メチルジクロロシリル)−5−
ヘキセン17g(0.086mol)を10分間かけて滴下し
た後、常温で2.5時間撹拌して反応を完了させた。反
応物から真空蒸留(165−167℃/0.05mmHg)
により1−(メチルジクロロシリル)−6−{(2−ト
リルプロピル)ジクロロシリル}ヘキサン27.8g(収
率:75.1%)を得た。得られた化合物の 1H−NM
Rデータを第4表に示した。
【0068】実施例12:1−(メチルジクロロシリ
ル)−6−〔{2−(エチルフェニル)プロピル}ジク
ロロシリル〕ヘキサンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−(エチル
フェニル)−1,1−ジクロロ−1−シラブタン20.
0g(0.08mol)及び1%塩化白金酸溶液80μl を入
れ、常温で強く撹拌しながら滴下漏斗により1−(メチ
ルジクロロシリル)−5−ヘキセン16g(0.081mo
l)を10分間かけて滴下した後、常温で2.0時間撹拌
して反応を完了させた。反応物から真空蒸留(170−
172℃/0.05mmHg) により1−(メチルジクロロ
シリル)−6−〔{2−(エチルフェニル)プロピル}
ジクロロシリル〕ヘキサン25.1g(収率:69.7
%)を得た。得られた化合物の 1H−NMRデータを第
4表に示した。
【0069】また、3−(エチルフェニル)−1,1−
ジクロロ−1−シラブタンの置換基エチルフェニルの代
りに、イソプロピルフェニル、ビフェニリル、フルオロ
フェニル、クロロフェニル又はブロモフェニルを有する
シラブタンを1−(メチルジクロロシリル)−5−ヘキ
センと反応させ、各種の1−(メチルジクロロシリル)
−6−〔{2−(X−フェニル)プロピル}ジクロロシ
リル〕ヘキサンを合成した。これらの化合物の 1H−N
MRデータを第4表に併記した。
【0070】
【表6】
【0071】実施例13:1−(メチルジクロロシリ
ル)−8−{(2−フェニルプロピル)ジクロロシリ
ル}オクタンの合成 実施例1と同様の方法で、3−フェニル−1,1−ジク
ロロ−1−シラブタン5g(0.02mol)及び1%塩化白
金酸溶液60μl を入れ、強く撹拌しながら滴下漏斗に
より1−(ジクロロメチルシリル)−7−オクテン4.
5g(0.02mol)を10分間かけて滴下した後、常温で
4.0時間撹拌して反応を完了させた。反応物から真空
蒸留(164−166℃/0.03mmHg) により1−
(メチルジクロロシリル)−8−{(2−フェニルプロ
ピル)ジクロロシリル}オクタン6.8g(収率:76.
6%)を得た。得られた化合物の 1H−NMRデータを
第5表に示す。
【0072】実施例14:1−(メチルジクロロシリ
ル)−8−{(2−トリルプロピル)ジクロロシリル}
オクタンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−トリル−
1,1−ジクロロ−1−シラブタン10g(0.043mo
l)及び1%塩化白金酸溶液80μl を入れ、強く撹拌し
ながら滴下漏斗により1−(ジクロロメチルシリル)−
7−オクテン9.7g(0.043mol)を10分間かけて
滴下した後、常温で2.5時間撹拌して反応を完了させ
た。反応物から真空蒸留(168−170℃/0.03
mmHg) により1−(メチルジクロロシリル)−8−
〔(2−トリルプロピル)ジクロロシリル〕オクタン1
9.7g(収率:75.0%)を得た。得られた化合物の
1H−NMRデータを第5表に示した。
【0073】実施例15:1−(メチルジクロロシリ
ル)−8−〔{2−(エチルフェニル)プロピル}ジク
ロロシリル〕オクタンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−(エチル
フェニル)−1,1−ジクロロ−1−シラブタン20g
(0.081mol)及び1%塩化白金酸溶液140μl を
入れ、強く撹拌しながら滴下漏斗により1−(ジクロロ
メチルシリル)−7−オクテン18.2g(0.081mo
l)を10分間かけて滴下した後、常温で2.5時間撹拌
して反応を完了させた。反応物から真空蒸留(175−
177℃/0.03mmHg) により1−(メチルジクロロ
シリル)−8−〔{2−(エチルフェニル)プロピル}
ジクロロシリル〕オクタン28.7g(収率:75.0
%)を得た。得られた化合物の 1H−NMRデータを第
5表に示した。
【0074】また、3−(エチルフェニル)−1,1−
ジクロロ−1−シラブタンの置換基エチルフェニルの代
りに、イソプロピルフェニル、ビフェニリル、フルオロ
フェニル、クロロフェニル又はブロモフェニルを有する
シラブタンを1−(ジクロロメチルシリル)−7−オク
テンと反応させ、各種の1−(メチルジクロロシリル)
−8−〔{2−(X−フェニル)プロピル}ジクロロシ
リル〕オクタンを合成した。これらの化合物の 1H−N
MRデータを第5表に併記した。
【0075】
【表7】
【0076】実施例16:1,6−ビス{(2−フェニ
ルプロピル)ジクロロシリル}ヘキサンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−フェニル
−1,1−ジクロロ−1−シラブタン21.3g(0.0
7mol)及び1%塩化白金酸溶液100μl を入れ、強く
撹拌しながら滴下漏斗により1,5−ヘキサジエン3.
2g(0.039mol)を5分間かけて滴下した後、常温で
15時間撹拌して反応を完了させた。反応物から真空蒸
留(185−187℃/0.03mmHg) により1,6−
ビス{(2−フェニルプロピル)ジクロロシリル}ヘキ
サン13.4g(収率:66.0%)を得た。得られた化
合物の 1H−NMRデータを第6表に示した。
【0077】実施例17:1,6−ビス{(2−トリル
プロピル)ジクロロシリル}ヘキサンの合成 実施例1と同様な方法で、丸底フラスコに3−トリル−
1,1−ジクロロ−1−シラブタン20.8g(0.08
9mol)と1%塩化白金酸溶液90μl を入れ、強く撹拌
しながら滴下漏斗により1.5−ヘキサジエン3.0g
(0.036mol)を3分間かけて滴下した後、常温で1
3時間撹拌して反応を完了させた。反応物から真空蒸留
(189−191℃/0.03mmHg) により1,6−ビ
ス{(2−トリルプロピル)ジクロロシリル}ヘキサン
15.2g(収率:77.2%)を得た。得られた化合物
1H−NMRデータを第6表に示した。
【0078】実施例18:1,6−ビス〔{2−(エチ
ルフェニル)プロピル}ジクロロシリル〕ヘキサンの合
成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−(エチル
フェニル)−1,1−ジクロロ−1−シラブタン37.
5g(0.153mol)及び1%塩化白金酸溶液100μl
を入れ、強く撹拌しながら滴下漏斗により1,5−ヘキ
サジエン5g(0.061mol)を5分間かけて滴下した
後、常温で14時間撹拌して反応を完了させた。反応物
から真空蒸留(190−192℃/0.03mmHg) によ
り1,6−ビス−〔{2−(エチルフェニル)プロピ
ル}ジクロロシリル〕ヘキサン24.6g(収率:69.
8%)を得た。得られた化合物の 1H−MMRデータを
第6表に示した。
【0079】実施例19:α,ω−ビス{(2−フェニ
ルプロピル)ジクロロシリル}ジエチルベンゼンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−フェニル
−1,1−ジクロロ−1−シラブタン18.5g(0.0
84mol)及び1%塩化白金酸溶液90μl を入れ、強く
撹拌しながら滴下漏斗によりp−ジビニルベンゼン5.
0g(0.038mol)を5分間かけて滴下した後、常温で
6時間撹拌して反応を完了させた。反応物から真空蒸留
(186−188℃/0.03mmHg) によりα,ω−ビ
ス{(2−フェニルプロピル)ジクロロシリル}ジエチ
ルベンゼン15.2g(収率:70.4%)を得た。得ら
れた化合物の 1H−NMRデータを第5表に示した。
【0080】また、3−(エチルフェニル)−1,1−
ジクロロ−1−シラブタンの置換基フェニルの代りに、
イソプロピルフェニル、フルオロフェニル、クロロフェ
ニル又はブロモフェニルを有するシラブタンを1,5−
ヘキサジエンと反応させ、各種のα,ω−ビス〔{2−
(X−フェニル)プロピル}ジクロロシリル〕アルカン
誘導体を合成した。これらの化合物の 1H−NMRデー
タを第6表に併記した。
【0081】
【表8】
【0082】実施例20:α−(メチルジクロロシリ
ル)−ω−{(2−フェニルプロピル)ジクロロシリ
ル}ジエチルベンゼンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−フェニル
−1,1−ジクロロ−1−シラブタン10.7g(0.0
49mol)及び1%塩化白金酸溶液90μl を入れ、強く
撹拌しながら滴下漏斗により1−(ビニルフェニル)−
2−(ジクロロメチルシリル)エタン12.0g(0.0
49mol)を10分間かけて滴下した後、60℃で16時
間撹拌して反応を完了させた。反応物から真空蒸留(1
72−174℃/0.03mmHg) によりα−(メチルジ
クロロシリル)−ω−{(フェニルプロピル)ジクロロ
シリル}ジエチルベンゼン11.7g(収率:51.4
%)を得た。得られた化合物の構造及び 1H−NMRデ
ータを第7表に示した。
【0083】実施例21:α−(メチルジクロロシリ
ル)−ω−{(2−トリルプロピル)ジクロロシリル}
ジエチルベンゼンの合成 実施例1と同様の方法で、丸底フラスコに3−トリル−
1,1−ジクロロ−1−シラブタン14.2g(0.06
mol)及び1%塩化白金酸溶液80μl を入れ、強く撹拌
しながら滴下漏斗により1−(ビニルフェニル)−2−
(ジクロロメチルシリル)エタン15g(0.06mol)を
10分間かけて滴下した後、60℃で15時間撹拌して
反応を完了させた。反応物から真空蒸留(176−17
8℃/0.03mmHg) によりα−(メチルジクロロシリ
ル)−ω−{(2−トリルプロピル)ジクロロシリル}
ジエチルベンゼン14.3g(収率:49.8%)を得
た。得られた化合物の構造及び 1H−NMRデータを第
7表に示した。
【0084】実施例22:α−(メチルジクロロシリ
ル)−ω−〔{2−(エチルフェニル)プロピル}ジク
ロロシリル〕ジエチルベンゼンの合成 実施例1と同様の装置と方法で、丸底フラスコに3−
(エチルフェニル)−1,1−ジクロロ−1−シラブタ
ン10.1g(0.041mol)及び1%塩化白金酸溶液8
0μl を入れ、強く撹拌しながら滴下漏斗により1−
(ビニルフェニル)−2−(ジクロロメチルシリル)エ
タン10g(0.041mol)を5分間かけて滴下した後、
60℃で13時間撹拌して反応を完了させた。反応物か
ら真空蒸留(182−184℃/0.03mmHg) により
α−(メチルジクロロシリル)−ω−〔{2−(エチル
フェニル)プロピル}ジクロロシリル〕ジエチルベンゼ
ン10.7g(収率:53.0%)を得た。得られた化合
物の構造及び 1H−NMRデータを第7表に示した。
【0085】また、3−フェニル−1,1−ジクロロ−
1−シラブタンの置換基フェニルの代りにイソプロピル
フェニル、ビフェニリル、フルオロフェニル、クロロフ
ェニル又はブロモフェニルを有するシラブタンを1−
(ビニルフェニル)−2−(ジクロロメチルシリル)エ
タンと反応させ、各種のα−(メチルジクロロシリル)
−ω−{2−(X−フェニルプロピル)ジクロロシリ
ル}ジエチルベンゼンを合成した。これらの化合物の構
造と 1H−NMRデータを第7表に併記した。
【0086】
【表9】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I)で示されるビス(ジ
    クロロオルガノシリル)アルカン誘導体。 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は共に−(CH2)23(ここで、
    3 は置換若しくは非置換のアルキル基、同アリール
    基、同シリル基、シクロヘキセニル基又はシアノ基を表
    す)又は−CH2 −CH(CH3)−Ph−X(ここで、
    Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基
    又はハロゲン原子を表す)であるか、あるいはR1 はア
    ルキル基又は−(CH2)23 (ここで、R3 は前記と
    同じ)であり、R2 が−CH2 −CH(CH3)−Ph−
    X(ここで、Xは前記と同じ)である。Aはアルキレン
    基、アリーレン基又はアラルキレン基を表す〕
  2. 【請求項2】 R1 が−CH3 又は−(CH2)23
    あり、R2 が−CH2 −CH(CH3)−Ph−Xである
    請求項1のビス(ジクロロオルガノシリル)アルカン誘
    導体。
  3. 【請求項3】 Aが−(CH2)n −(ここで、nは1、
    2、3、6又は8を表す)又は−(CH2)2 −Ph−
    (CH2)2 −である請求項1又は2のビス(ジクロロオ
    ルガノシリル)アルカン誘導体。
  4. 【請求項4】 R3 が−Ph、−CH2 Cl、−(CH
    2)r CH3(ここで、rは0〜15の整数を表す)、−C
    3 、−CH2 CF3 、−CH2 Si(CH3)m Cl
    3-m 、若しくは−Si(CH3)m Cl3-m(ここで、mは
    0〜3の整数を表す)、−CN、−CH2 CN、−Ph
    −(p−CH2 Cl)又は3−シクロロヘキセニルであ
    る請求項1〜3のいずれか1項のビス(ジクロロオルガ
    ノシリル)アルカン誘導体。
  5. 【請求項5】 一般式(II):Q−CH2 SiCl2 H 〔式中、Qは−SiH3 、−SiCl2 H又は 【化2】 (ここで、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    フェニル基又はハロゲン原子を表す)を表す〕で示され
    るジクロロシリルメタン誘導体と、 一般式(III):CH2 =CH−P (式中、Pは−R3 、−B−SiCl2 CH3 、−CH
    2 −SiCl2 −CH2 CH23 又は−D−CH=C
    2 を表す。R3 は置換又は非置換のアルキル基、同ア
    リール基、同シリル基、シクロヘキセニル基又はシアノ
    基を表し、B及びDは各々アルキレン基、アリーレン基
    又はアラアルキレン基を表す)で示されるオレフィンと
    を、 水素ケイ素化反応触媒の存在下で、水素ケイ素化反応さ
    せる請求項1のビス(ジクロロオルガノシリル)アルカ
    ン誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(II)のQが−SiCl2 Hであ
    り、一般式(III)のPがR3 である請求項5のビス(ジ
    クロロオルガノシリル)アルカン誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(II)のQが 【化3】 であり、Xが水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フ
    ェニル基又はハロゲン原子であり、一般式(III)のPが
    3 である請求項5のビス(ジクロロオルガノシリル)
    アルカン誘導体の製造方法。
  8. 【請求項8】 一般式(II)のQが 【化4】 であり、Xが水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フ
    ェニル基又はハロゲン原子であり、一般式(III)のPが
    −CH2 −SiCl2 −CH2 CH23 である請求項
    5のビス(ジクロロオルガノシリル)アルカン誘導体の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式(II)のQが 【化5】 であり、Xが水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フ
    ェニル基又はハロゲン原子であり、一般式(III)のPが
    −B−SiCl2 CH3 である請求項5のビス(ジクロ
    ロオルガノシリル)アルカン誘導体の製造方法。
  10. 【請求項10】 一般式(II)のQが 【化6】 であり、Xが水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フ
    ェニル基又はハロゲン原子であり、一般式(III)のPが
    −D−CH=CH2 であり、ジクロロシリルメタン誘導
    体(II)とオレフィン(III)とのモル比を実質的に2:
    1で反応させる請求項5のビス(ジクロロオルガノシリ
    ル)アルカン誘導体の製造方法。
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