JP3137439B2 - 1−アザ−2−シラシクロブタン化合物及びその製造法 - Google Patents

1−アザ−2−シラシクロブタン化合物及びその製造法

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JP3137439B2 JP04178491A JP17849192A JP3137439B2 JP 3137439 B2 JP3137439 B2 JP 3137439B2 JP 04178491 A JP04178491 A JP 04178491A JP 17849192 A JP17849192 A JP 17849192A JP 3137439 B2 JP3137439 B2 JP 3137439B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic System
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/10Compounds having one or more C—Si linkages containing nitrogen having a Si-N linkage
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
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    • C07F7/02Silicon compounds
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    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素基又はヘテロ
原子含有官能基を含む炭化水素基が窒素原子の置換基で
ある1−アザ−2−シラシクロブタン化合物及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでに知られている1−アザ−2−
シラシクロブタン化合物には4員環構成窒素原子に炭素
原子が結合したものとケイ素原子が結合したものがあ
る。4員環構成窒素原子に炭素原子の結合したものとし
てはN−(1,1−ジメチルエチル)−2,2,6−ト
リメチル−8−フェニル−1−アザ−8−シラビシクロ
〔4.2.0〕オクタン−8−アミンがある。しかしこ
の化合物は合成の過程に生ずる中間体の安定性を増すた
めに立体的に非常に嵩高い置換基を有している。そのた
めに、このアザシラシクロブタンは反応性が低い。この
ものの合成反応はいくつかの等量反応の組み合わせによ
るもので、この化合物は生産行程のステップ数からも、
副生成物の処理といった問題からも工業的に望ましいも
のでない。またそれらの合成に用いられる原料は工業原
料として入手可能な化合物でない。従ってこのアザシラ
シクロブタンは非常に高価である。
【0003】このほかの1位に炭素原子の結合した1−
アザ−2−シラシクロブタン化合物としては、1−ベン
ジル−2,2,4−トリフェニル−3−イソプロピル−
1−−アザ−2−シラシクロブタンがあるが、この化合
物では、前駆体の安定化を図る目的で嵩高い置換基を多
数導入しているため、この1−アザ−2−シラシクロブ
タンはその4員環構成原子のすべてに嵩高い置換基を結
合しており、反応性が低い。前駆体の原料となる化合物
も工業原料として入手可能なものではなく、従ってこの
アザシラシクロブタンも非常に高価である。
【0004】4員環構成原子にSi原子が結合している
ものとしては、特開平2−235891号公報におい
て、脱シリル化反応により容易に、立体特異性の2−ア
ミノアルコールを製造するための原料として
【0005】
【化5】
【0006】(ここにRは炭化水素基又は水素原子を表
わし、R′は炭化水素基を表わす)で示される化合物が
開示されている。この発明は、この化合物が、2つのS
i−N結合が加水分解を受け易く、またSi−C結合が
酸化反応によってSi−O結合に転換することを利用し
て2−アミノアルコールを合成するものである。この化
合物は加水分解を受け易いSi−N結合を2つ有してい
るため、いずれのSi−N結合を開裂させるか制御しに
くいものである。また例えば、末端にシラノールを有す
るシロキサンの末端封止剤として使用した場合には、
【0007】
【化6】
【0008】の2種類が合成されて副生物の問題が生ず
る。更には窒素原子の置換基が−SiR′2 Hの構造を
とるため、R′に導入される官能基は、Si−N結合の
特性により制約され、例えばアリル基等をR′として導
入するとしても、このSi−N結合は、加水分解等の反
応により容易に開裂してしまうため、この置換基R′
は、アザシラシクロブタン骨格上に保持されず、従って
有効な官能基として活用できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、窒素原子
の置換基がヘテロ原子を含むことのある炭化水素基であ
り、N−Si結合の反応性が高くてシラノール末端封止
剤又はシランカップリング剤として有効性の高い新規な
1−アザ−2−シラシクロブタン化合物及びその製造方
法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様は、
下記一般式(I)
【0011】
【化7】
【0012】(式中R1 ,R2 及びR3 は炭素原子数1
〜3のアルキル基又は水素原子であり、R4 は炭素原子
数1〜3のアルキル基であり、R5 及びR6 は炭素原子
数1〜3のアルキル基であり、R7 は次の(i)又は
(ii)であらわされる有機基である:(i)炭素原子数
1〜14の飽和もしくは、不飽和の1価の炭化水素基、
(ii)−R10−Aで示される基:但し、ここに、R10
炭素原子数1〜13の飽和又は不飽和の2価の炭化水素
基、Aは、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、フッ素、塩素、
臭素及びヨウ素から選ばれた少なくとも1個の原子を含
む炭素数1〜13の飽和又は、不飽和の1価の有機基で
あり、R10の炭素原子数とAの炭素原子数の合計は1〜
14である。で示される1−アザ−2−シラシクロブ
タン化合物である。
【0013】本発明の第2の態様は下記一般式(II)
【0014】
【化8】
【0015】(式中R1 ,R2 ,R3 ,R5 ,R6 及び
7 は第1の態様に記載したと同じ意味を表わし、R8
及びR9 は水素原子、メチル基又はエチル基(但し一方
がエチル基のときは他方は水素原子である。)を表わ
す。)で示されるN,N−2置換アミノシランの分子内
ヒドロシリル化反応をさせる第1の態様の化合物の製造
方法である。
【0016】本発明の第3の態様は、下記一般式(III)
【0017】
【化9】 (式中R1 ,R2 ,R3 及びR7 は第1の態様に記載し
たのと同じ意味を表わし、R8 及びR9 は第2の態様に
記載したのと同じ意味を表わす。)で示される2級アミ
ンを下記一般式(IV)
【0018】
【化10】
【0019】(式中、R5 及びR6 は第1の態様に記載
したのと同じ意味を表わし、Xはハロゲン原子を表わ
す。)で示されるシラン化合物でシリル化して第2の態
様に記載した一般式(II)で示される化合物とし、これ
から第2の態様の方法によって第1の態様の化合物を製
造する方法である。
【0020】本発明は、本発明者らによる上記式(II)
で示される化合物に関する研究の結果、完成されたもの
である。
【0021】前記式(I)〜(IV)においてR1
2 ,R3 ,R5 ,R6 が表わす炭化水素基はメチル、
エチル、プロピル又はイソプロピルである。
【0022】生成するアザシラシクロブタン化合物の反
応性が高いことおよび原料となる2級アミンの入手の容
易さから、R1 ,R2 ,R3 ,R8 及びR9 は水素また
はメチル基が好ましい。
【0023】R7 としてはメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、ヘキシル等のアルキル基、ビニ
ル、アリル、プロペニル等のアルケニル基、ベンジルお
よび置換基を有するベンジル基等のアラルキル基、フェ
ニル、トリル等のアリール基、2−アミノエチル基、ま
た下式(IV),(V)で示されるような、それ自身がアザ
シラシクロブタン構造を含むような置換基がある。
【0024】
【化11】
【0025】本発明のアザシラシクロブタンとしては、
1−アリル−2,2,3−トリメチル−1−アザ−2−
シラシクロブタン、1−(γ−トリメトキシシリルプロ
ピル)−2,2,3−トリメチル−1−アザ−2−シラ
シクロブタン、1−フェニル−2,2,3−トリメチル
−1−アザ−2−シラシクロブタン、1−ベンジル−
2,2,3−トリメチル−1−アザ−2−シラシクロブ
タン、1−ビニルベンジル−2,2,3−トリメチル−
1−アザ−2−シラシクロブタン、ならびに下式(VI
I),(VIII) などを例示できる。
【0026】
【化12】
【0027】
【作用】本発明の1−アザ−2−シラシクロブタン化合
物はN原子に炭素で結合した官能基を有するものであ
る。本発明の1−アザ−2−シラシクロブタン化合物
は、4員環上のSi−N結合が最も加水分解を受け易
く、開裂し易いという特性を有している。このため例え
ば末端にシラノールを有するポリシロキサンの末端封止
剤として使用した場合、該シロキサンと本発明の化合物
を混合するだけで、副生物無しに末端の封止ができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚以
下の例において特に断わらない限り、「部」は重量部
を、「%」はモル%をそれぞれ表わす。
【0029】(参考例1)(N−ジメチルシリルジアリル
アミンの調製) 内部を窒素置換した容器に、21部のジアリルアミン、
29部のトリエチルアミン及び200部のヘプタンを入
れ、攪拌しながら50部のヘプタンと22部のジメチル
クロロシランの混合物をゆっくり滴下した。二日後、再
び200部のヘプタンを加えてからろ過し、沈澱を除去
した。濾液を蒸留してN−ジメチルシリルジアリルアミ
ンをジアリルアミン基準で84%の収率で得た。
【0030】(参考例2)(N−ジメチルシリル−N−ア
リルアニリンの調製) 内部を窒素置換した容器に、25部のN−アリルアニリ
ン、28部のトリエチルアミン及び200部のヘキサン
を入れ、攪拌しながらこれに25部のジメチルクロロシ
ランの混合物をゆっくり滴下した。生じたスラリーを1
8時間加熱還流した後室温に冷却し、ろ過し沈澱を除い
た。濾液を蒸留してN−ジメチルシリル−N−アリルア
ニリンをN−アリルアニリン基準で64%の収率で得
た。
【0031】(参考例3)(N−ジメチルシリル−N−ベ
ンジルアリルアミンの調製) 内部を窒素置換した容器に、18部のN−ベンジルアミ
ンと50部のエチルエーテルを入れ氷浴で冷やしなが
ら、これに74部の1.6モル/リットルのn−ブチル
リチウムヘキサンをゆっくり滴下した。次にこれに1
1.5部のジメチルクロロシランをゆっくりと滴下し
た。生じた沈澱をろ過除去し、濾液を蒸留してN−ジメ
チルシリル−N−ベンジルアリルアミンをN−ベンジル
アミン基準で85%の収率で得た。
【0032】(実施例1)窒素置換した容器にN−ジメ
チルシリルジアリルアミン1部、ベンゼン3部並びに
0.003部のビス(トリフェニルホスフィン)ジクロ
ロプラチナ(PtCl2 (PPh3)2)を加え、油浴中で
4時間加熱還流した。ガスクロマトグラフ分析ではN−
ジメチルシリルジアリルアミンは全くみられず、1−ア
リル−2,2,3−トリメチル−1−アザ−2−シラシ
クロブタンと1−アリル−2,2−ジメチル−1−アザ
−2−シラシクロペンタンが83:17のモル比率で合
計収率77モル%で生成していた。減圧蒸留で上記の2
生成物を混合物として70%で収率で得た。
【0033】(実施例2)外径10mm、長さ10cmのガ
ラス管にN−ジメチルシリルジアリルアミン1部、ベン
ゼン3部の混合物2ミリリットルと0.002ミリリッ
トルの20重量%塩化白金酸のイソプロパノール溶液を
入れ、封じた。これを80℃17時間加熱すると転化率
は100重量%で、1−アリル−2,2,3−トリメチ
ル−1−アザ−2−シラシクロブタンと1−アリル−
2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン
が66:34のモル比率で合計収率55%で生成してい
た。
【0034】(実施例3〜9)実施例2と同様のガラス
封管反応で、実施例1,2と異なる白金触媒を使った反
応の条件および生成物を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】(実施例10)実施例2と同様のガラス封
管反応で、N−ジメチルシリル−N−ベンジルアリルア
ミンとベンゼンの混合物(モル比率で38;62)2ミ
リリットルを10mgの活性炭担持の白金(5重量%Pt
/C)を用い、60℃、15時間反応した。原料の転化
率は100重量%で収率は1−ベンジル−2,2,3−
トリメチル−1−アザ−2−シラシクロブタンが84
%、と1−ベンジル−2,2−ジメチル−1−アザ−2
−シラシクロペンタンが16%であった。
【0037】(実施例11)実施例2と同様のガラス封
管反応で、N−ジメチルシリル−N−ベンジルアリルア
ミンとベンゼンの混合物(モル比率で38;62)2ミ
リリットルを2mgのビス(トリフェニルホスフィン)ジ
クロロプラチナ(PtCl2(PPh3)2)用い、60℃、
15時間反応した。原料の転化率は95重量%で収率は
1−ベンジル−2,2,3−トリメチル−1−アザ−2
−シラシクロブタンが92%と1−ベンジル−2,2−
ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンが2%で
あった。
【0038】(実施例12)実施例2と同様のガラス封
管反応で、N−ジメチルシリル−N−アリルアニリンと
ベンゼンの混合物(モル比率で40:60)の2ミリリ
ットルと2mgのビス(トリフェニルホスフィン)ジクロ
ロプラチナ(PtCl2(PPh3)2)用い、80℃、9時
間反応した。原料の転化率は100重量%で収率は1−
フェニル−2,2,3−トリメチル−1−アザ−2−シ
ラシクロペンタンが94%、と1−フェニル−2,2−
ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンが2%で
あった。
【0039】次に比較例として白金以外の触媒によるヒ
ドロシリル化反応の結果を下に示す。
【0040】(比較例1)窒素置換した容器にN−ジメ
チルシリルジアリルアミン1部、ベンゼン3部並びに
0.003部のトリス(トリフェニルホスフィン)クロ
ロロジウム(RhCl(PPh3)3)を加え、油浴中で4
時間加熱還流した。ガスクロマトグラフ分析ではN−ジ
メチルシリルジアリルアミンは全くみられず、1−アリ
ル−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペン
タンと1−プロペニル−2,2−ジメチル−1−アザ−
2−シラシクロペンタンが98:2のモル比率で合計収
率95%で生成していた。
【0041】(比較例2)外径10mm、長さ10cmのガ
ラス管にN−ジメチルシリルジアリルアミン1部、ベン
ゼン3部の混合物2ミリリットルと2mgのRhCl(P
Ph3)3 を入れ、封じた。これを80℃17時間加熱す
ると転化率は100重量%で、1−プロペニル−2,2
−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンが収率
98モル%で生成していた。1−アリル−2,2−ジメ
チル−1−アザ−2−シラシクロペンタンの生成はまっ
たく認められなかった。
【0042】(比較例3)比較例2と同様のガラス封管
反応で、N−ジメチルシリル−N−ベンジルアリルアミ
ンとベンゼンの混合物(モル比率で38:62)2ミリ
リットルを2mgのトリス(トリフェニルホスフィン)ク
ロロロジウム(RhCl(PPh3)3)用い、80℃、9
時間反応した。原料の転化率は100重量%で収率は1
−ベンジル−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシ
クロペンタンが98%であった。アザシラシクロブタン
異性体はまったく生成していなかった。
【0043】(比較例4)比較例2と同様のガラス封管
反応で、N−ジメチルシリル−N−アリルアニリンとベ
ンゼンの混合物(モル比率で40:60)2ミリリット
ルと2mgのトリス(トリフェニルホスフィン)クロロロ
ジウム(RhCl(PPh3)3)用い、60℃、15時間
反応した。原料の転化率は100重量%で収率は1−フ
ェニル−2,2,3−トリメチル−1−アザ−2−シラ
シクロブタンが4%、と1−フェニル−2,2−ジメチ
ル−1−アザ−2−シラシクロペンタンが72%であっ
た。
【0044】上述のすべての例の生成物は蒸留または、
分取ガスクロマトグラフにより単離、精製し、以下に示
した1Hnmr,13Cnmr,29Sinmr 、質量分析の結果か
ら構造を確認した。
【0045】1−アリル−2,2,3−トリメチル−1
−アザ−2−シラシクロブタン:1Hnmr(d−クロロホ
ルム):0.18ppm(3H,s)、0.21ppm(3H,
s)、1.11ppm(3H,d,J=7.6Hz) 、1.5
9ppm(1H,m)、2.83ppm(1H,dd,J=6.
5Hz,J′=4.7Hz)、3.19ppm(2H,d,J=
6.0Hz)、3.54ppm(1H,dd,J=8.5Hz,
J′=6.5Hz)、4.99ppm (1H,dd,J=1
0.1Hz, J ′=1.7Hz)、5.08ppm(1H,d
d,J=17.1Hz,J′=1.7Hz)、5.75ppm
(1H,ddt,J=17.1Hz,J′=10.1Hz,
J″=6.0Hz);13C{1H}nmr(d−クロロホル
ム):−1.6ppm ,1.7ppm ,14.9ppm ,1
8.6ppm ,51.0ppm ,57.9ppm ,115.0
ppm ,137.4ppm ;29Sinmr(d−クロロホル
ム):25.4ppm(m);マススペクトル:m/z=1
55,140,126,112,98,86,87,8
5,59,58。
【0046】1−アリル−2,2−ジメチル−1−アザ
−2−シラシクロペンタン:1Hnmr(d−クロロホル
ム):0.10ppm(6H,s)、0.72ppm(2H,
t,J=7.5Hz)、1.84ppm(2H,tt,J=
7.5Hz,J′=6.1Hz)、2.80ppm(2H,t,
J=6.1Hz) 、3.41ppm(2H,dt,J=5.9
Hz,J′=1.4Hz)、5.04ppm(1H,ddt,J
=10.1Hz, J ′=2.0Hz,J″=1.3Hz)、
5.13ppm(1H,ddt,J=17.1Hz,J′=
2.0Hz,J″=1.6Hz)、5.82ppm(1H,dd
t,J=17.1Hz,J′=10.1Hz,J″=5.9
Hz);13C{1H}nmr(d−クロロホルム):−0.
5ppm ,12.0ppm ,23.5ppm ,50.2ppm ,
51.3ppm ,114.3ppm ,137.3ppm ;29
Sinmr(d−クロロホルム):13.9ppm(m);マスス
ペクトル:m/z=155,154,140,128,
98,86,59。
【0047】1−プロペニル−2,2−ジメチル−1−
アザ−2−シラシクロペンタン:1Hnmr(d−クロロホ
ルム):0.06ppm(6H,s)、0.64ppm(2H,
t,J=7.4Hz)、1.54ppm(3H,dd,J=
6.3Hz,J′=1.3Hz)、1.80ppm(2H、t
t,J=7.4Hz,J′=6.3Hz) 、2.84ppm(2
H,t,J=6.3Hz)、4.13ppm(1H,dq,J
=13.4Hz, J ′=6.3Hz)、6.09ppm(1H,
dq,J=13.4Hz,J′=1.3Hz),13C{1
H}nmr(d−クロロホルム):−1.4ppm ,11.3
ppm ,15.0ppm,22.5ppm ,47.4ppm ,9
3.2ppm ,133.7ppm ;29Sinmr(d−クロロホ
ルム):16.4ppm(m);マススペクトル:m/z=
155,154,140,112,99,59。
【0048】1−フェニル−2,2,3−トリメチル−
1−アザ−2−シラシクロブタン:1Hnmr(d−クロロ
ホルム):0.58ppm(3H,s)、0.61ppm(3
H,s)、1.38ppm(3H,d,J=7.7Hz)、
1.91ppm(1H,m) 、3.36ppm(1H,dd,J
=7.7Hz,J′=4.4Hz)、4.08ppm(1H,d
d,J=8.9Hz, J ′=7.7Hz)、6.59−7.
31ppm(5H,m);13Cnmr(d−クロロホルム):
−2.12ppm(q,J=119.9Hz)、0.87ppm
(q,J=120.9Hz)、15.0ppm(q,J=12
5.6Hz)、16.8ppm(dm,J=131.1Hz)、
54.1ppm(tm,J=141.9Hz)、112.9pp
m(dm,J=162Hz)、116.4ppm(dt,J=1
60.5Hz)、148.1ppm(t,J=9.0Hz);2
9Sinmr(d−クロロホルム):25.6ppm ;マススペ
クトル:m/z=191,149,59,58。
【0049】1−フェニル−2,2−ジメチル−1−ア
ザ−2−シラシクロペンタン:1Hnmr(d−クロロホル
ム):0.32ppm(6H,s)、0.82ppm(2H,
t,J=7.4Hz)、1.95ppm(2H,t,J=7.
4Hz,J′=6.2Hz)、3.17ppm(2H,t,J=
6.2Hz) 、6.66−7.2ppm(5H,m);13C
{1H}nmr(d−クロロホルム):−0.85ppm ,1
2.6ppm ,23.0ppm ,49.0ppm ,114.5
ppm ;116.7ppm ,129.0ppm ,148.8pp
m ;29Sinmr(d−クロロホルム):15.3ppm ;マ
ススペクトル:m/z=191,190,176,14
8,136,135,77,59,58。
【0050】1−ベンジル−2,2,3−トリメチル−
1−アザ−2−シラシクロブタン:1Hnmr(d−クロロ
ホルム):0.10ppm(3H,s)、0.11ppm(3
H,s)、1.12ppm(3H,d,J=7.6Hz)、
1.60ppm(1H、m) 、2.87ppm(1H,dd,J
=6.4Hz,J′=4.5Hz)、3.57ppm(1H,d
d,J=8.5Hz, J ′=6.4Hz)、3.76ppm(2
H,s)、7.1−7.3ppm(5H,m);13C{1
H}nmr(d−クロロホルム):−1.4ppm ,1.8pp
m ,15.1ppm ,18.7ppm ,52.5ppm ,5
8.2ppm ,126.4ppm ,128.1ppm ,12
8.2ppm ,141.1ppm ;29Sinmr(d−クロロホ
ルム):24.9ppm ;マススペクトル:m/z=20
5,204,190,176,162,135,12
1,91,87,86,85,59,58。
【0051】1−ベンジル−2,2−ジメチル−1−ア
ザ−2−シラシクロペンタン:1Hnmr(d−クロロホル
ム):0.20ppm(6H,s)、0.83ppm(2H,
t,J=7.4Hz)、1.92ppm(2H,tt,J=
7.4Hz,J′=6.1Hz)、2.84ppm(2H,t,
J=6.1Hz) 、4.05ppm(2H,s)7.2−7.
4ppm(5H,m);13C{1H}nmr(d−クロロホル
ム):−0.4ppm ,12.3ppm ,23.9ppm ,5
1.2ppm ,51.5ppm ,126.3ppm ,127.
6ppm ,128.1ppm ,141.8ppm ;29Sinmr
(d−クロロホルム):14.3ppm(m);マススペク
トル:m/z=205,204,190,128,11
4,91,86,59。
【0052】核磁気共鳴スペクトルの表示に用いられて
いる略号を下に示す。d:ダブレット、t:トリプレッ
ト、q:カルテット、s:シングレット、m:マルチプ
レット、dd:ダブレットのダブレット、dt:トリプ
レットのダブレット、dq:カルテットのダブレット、
tt:トリプレットのトリプレット、dm:マルチプレ
ットのダブレット1H:プロトン、13C:炭素13、
29Si:ケイ素29
【0053】
【発明の効果】本発明によれば窒素原子の置換基がヘテ
ロ原子を含むことのある炭化水素基であり、N−Si結
合の反応性が高くてシラノール末端封止剤又はシランカ
ップリング剤として有効性の高い新規な1−アザ−2−
シラシクロブタン化合物及びその製造方法が提供され
る。
【0054】また本発明の1−アザ−2−シラシクロブ
タン化合物は、N原子と結合した官能基として、多様な
選択が可能であるので例えばアリル、フェニル、置換フ
ェニル、ベンジル、置換ベンジルなどを有する場合、等
シランカップリング剤、ポリシロキサンの末端停止剤と
してきわめて有用である。
【0055】また本発明の製造方法により2級アリルア
ミンのジヒドロカルビルシリル誘導体から直接高収率、
高選択性で、1−アザ−2−シラシクロブタン化合物の
うち、N原子に炭素で結合した官能基を有するものが製
造可能となった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−235891(JP,A) ”J.Org.Chem.”,484, 1994年,p.89−91 ”Inorg.Chem.”,36, 1997年,p.1482−1487 ”Organometallic s”,12,1993年,p.3666−3670 ”Chem.Ber.”,126,1993 年,p.581−589 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/10 B01J 23/42 B01J 31/22 C07B 61/00 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中R1 ,R2 及びR3 は炭素原子数1〜3のアルキ
    ル基又は水素原子であり、R4 は炭素原子数1〜3のア
    ルキル基であり、R5 及びR6 は炭素原子数1〜3のア
    ルキル基であり、R7 は次の(i)又は(ii)であらわ
    される有機基である:(i)炭素原子数1〜14の飽和
    もしくは、不飽和の1価の炭化水素基、(ii)−R10
    Aで示される基:但し、ここに、R10は炭素原子数1〜
    13の飽和又は不飽和の2価の炭化水素基、Aは、窒
    素、酸素、硫黄、ケイ素、フッ素、塩素、臭素及びヨウ
    素から選ばれた少なくとも1個の原子を含む炭素数1〜
    13の飽和又は、不飽和の1価の有機基であり、R10
    炭素原子数とAの炭素原子数の合計は1〜14であ
    る。で示される1−アザ−2−シラシクロブタン化合
    物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(II) 【化2】 (式中R1 ,R2 ,R3 ,R5 ,R6 及びR7 は請求項
    1に記載したのと同じ意味を表わし、R8 及びR9 は水
    素原子、メチル基又はエチル基(但し一方がエチル基の
    ときは他方は水素原子である。)を表わす。)で示され
    るN,N−2置換アミノシランの分子内ヒドロシリル化
    反応をさせる請求項1の化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式(III) 【化3】 (式中R1 ,R2 ,R3 及びR7 は請求項1に記載した
    のと同じ意味を表わし、R8 及びR9 は請求項2に記載
    したのと同じ意味を表わす。)で示される2級アミンを
    下記一般式(IV) 【化4】 (式中、R5 及びR6 は請求項1に記載したのと同じ意
    味を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)で示される
    シラン化合物でシリル化して請求項2に記載した一般式
    (II)で示される化合物とし、これから請求項2の方法
    によって請求項1の化合物を製造する方法。
  4. 【請求項4】 前記分子内シリル化反応を、白金を含有
    する触媒を用いて行なう請求項2又は3の方法。
  5. 【請求項5】 前記白金を含有する触媒として、金属白
    金、担体担持タイプ金属白金、コロイド状金属白金、0
    価の白金錯化合物、2価の白金錯化合物又は4価の白金
    錯化合物を用いる請求項4の方法。
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