JP2003277389A - フェニルシランの製造方法 - Google Patents

フェニルシランの製造方法

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JP2003277389A
JP2003277389A JP2002084629A JP2002084629A JP2003277389A JP 2003277389 A JP2003277389 A JP 2003277389A JP 2002084629 A JP2002084629 A JP 2002084629A JP 2002084629 A JP2002084629 A JP 2002084629A JP 2003277389 A JP2003277389 A JP 2003277389A
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JP2002084629A
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Kenichi Ishizaki
謙一 石崎
Katsuhiko Komuro
勝彦 小室
Hisatoyo Kato
久豊 加藤
Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハロゲン化アリールとして安価な塩素化アリー
ルを用いて円滑にフェニルシランを生成させることがで
きる安価な工業的製造方法を提供する。 【解決手段】下記一般式[1]または[2]のジイミン
化合物と遷移金属化合物からなる有機金属触媒の存在下
で、塩素化アリールとヒドロシランとを液相で反応させ
る。 【化1】 【化2】 (上式において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6並び
にR7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R
15及びR16はそれぞれ同一または相異なり、水素原子、
シリル基を有していても良い炭化水素基又はシリル基を
示す。mは0または1の整数を示す。また、R1、R2
3、R4、R5及びR6並びにR7、R8、R 9、R10、R
11、R12、R13、R14、R15及びR16はこれら2個以上
が相互に連結して環を形成しても良い。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機金属触媒を用
いたフェニルシランの新規な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェニルシランの合成方法として、直接
法及びグリニャール法が一般的に知られているが、各々
問題がある。即ち、直接法には、以下の問題がある(日
本化学会編, 1992, 実験化学講座24,p126, 丸善株式会
社) 1)副生成物が多い。 2)原料のタイプが限られる。 3)複雑な精製工程が必要である。 一方、グリニャール反応には、以下の問題がある(日本
化学会編, 1992, 実験化学講座24, p123, 丸善株式会
社)。 1)反応温度の制御が困難である。 2)基質、溶媒の脱水工程が必要である。 3)高コストである。これらの理由により、直接法又は
グリニャール法を工業的にスケールアップさせること
は、困難な場合が多い。
【0003】ロシアでは気相反応の研究が盛んであり、
クロロベンゼンとトリクロロシランからフェニルトリク
ロロシランを得る気相反応が知られている(Zn. Obshch.
Khim. 1995, 65, 1869-1872)。しかし、気相反応は、
500〜700℃という高い反応温度を必要とするた
め、工業的なスケールアップは極めて困難である。
【0004】田中らは、o-ビス(ジメチルシリル)ベンゼ
ンと芳香族化合物との反応により、モノアリール化ヒド
ロシランが選択的に得られることを報告している(Organ
ometallics, 1993, 12, 2065-2069)。本反応は、o-ビス
(ジメチルシリル)ベンゼン特有の反応である。
【0005】最近、増田らは、ヨードベンゼンとトリエ
トキシシランからフェニルトリエトキシシランを得る新
規な製造法を報告している (J. Org. Chem. 1997, 62,
8569-8571)。この報告において、ヨードベンゼンにおけ
るハロゲンが塩素又は臭素である場合、反応が殆ど進行
しないと報告されている。ヨードベンゼンを用いる製造
法では、コストが極めて高くなることから、増田らの製
造応を工業的にスケールアップさせることは困難であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、増田らの製
造法において、原料であるハロゲン化アリールとして安
価な塩素化アリールを用いても円滑にフェニルシランを
生成させることができる安価な工業的製造方法を提供す
ることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
[1]または[2]のジイミン化合物と遷移金属化合物
からなる有機金属触媒の存在下で、塩素化アリール
[3]とヒドロシラン[4]とを液相で反応させること
を特徴とするフェニルシラン[5]の製造方法である。
【0008】
【化6】
【0009】(上式において、R1、R2、R3、R4、R
5及びR6はそれぞれ同一または相異なり、水素原子、シ
リル基を有していても良い炭化水素基又はシリル基を示
す。lは0または1の整数を示す。また、R1、R2
3、R4、R5及びR6はこれら2個以上が相互に連結し
て環を形成しても良い。)
【0010】
【化7】
【0011】(上式において、R7、R8、R9、R10
11、R12、R13、R14、R15及びR1 6はそれぞれ同一
または相異なり、水素原子、シリル基を有していても良
い炭化水素基又はシリル基を示す。mは0または1の整
数を示す。また、R7、R8、R 9、R10、R11、R12
13、R14、R15及びR16はこれら2個以上が相互に連
結して環を形成しても良い。)
【0012】
【化8】
【0013】(上式において、R17は有機基であり、X
は塩素であり、nは0〜5の整数である。)
【0014】
【化9】
【0015】(上式において、R18、R19及びR20は炭
素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキ
シ基、アリール基または塩素であり、互いに同一であっ
ても異なっていてもよい。)
【0016】
【化10】
【0017】(上式において、R17、R18、R19、R20
及びnは上記と同義である。) 以下、本発明について
詳述する。
【0018】「塩素化アリール」本発明における塩素化
アリールは、上式[3]で表されるものである。好まし
い例は、クロロベンゼンである。上式[3]におけるR
17は、本発明における有機金属触媒の形成を阻害するも
のでない限り、制限されない。
【0019】「ヒドロシラン」本発明におけるヒドロシ
ランは上式[4]で表されるものである。上式[4]に
おいて、R18、R19、R20は炭素数1から6のアルキル
基、炭素数1から6のアルコキシ基、アリール基または
塩素であり、互いに同一であっても異なっていてもよ
い。好ましいヒドロシランとして、トリクロロシラン、
ジメチルクロロシラン、メチルジクロロシラン等のクロ
ロシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、
ジメチルエトキシシラン等のアルコキシシラン、トリエ
チルシラン等のアルキルシランがある。その中でも、原
料の得やすさ、生成物の機能を考慮すると、トリアルコ
キシシランが最も好ましい。
【0020】「有機金属触媒」本発明における触媒は、
遷移金属化合物とジイミン化合物から形成することがで
きる。ジイミン化合物は遷移金属原子と配位結合を形成
し、触媒の活性、選択性を向上させる効果がある。
【0021】「遷移金属化合物」本発明における遷移金
属化合物とは、触媒の活性中心たる金属を含む化合物で
ある。反応機構、触媒活性を考慮すると、好ましい中心
金属としては鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロ
ジウム、イリジウム、オスミウム、パラジウム、白金等
の第VIII族の遷移金属があげられる。その中にあっ
て、パラジウムが最も好ましい。パラジウム化合物とし
ては、一般的に0価または2価のパラジウムが使用でき
る。触媒前駆体であるパラジウム化合物の好ましい例と
して、パラジウムブラック、アリルパラジウム クロラ
イド ダイマー、クロチルパラジウムクロライドダイマ
ー、ジアセテートビス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム
(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(I
I)、ジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)パラジウム(I
I)、トランス-ジクロロジアミン パラジウム (II)、
パラジウム(II) アセテート、パラジウム(II) アセ
チルアセトン、パラジウム(II) クロライド、パラジ
ウム (II) オキサイド、テトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセ
トン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセト
ン)ジパラジウム(0) クロロホルムアダクト 等がある。
その中でも、触媒の得やすさ、活性を考慮すると、トリ
ス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) クロロホ
ルムアダクトが最も好ましい。
【0022】「ジイミン化合物」本発明におけるジイミ
ン化合物とは、遷移金属化合物と反応して有機金属触媒
を形成するものであり、下記式[1]または[2]に示
す構造式で表されるものである。
【0023】
【化11】
【0024】(上式において、R1、R2、R3、R4、R
5及びR6はそれぞれ同一または相異なり、水素原子、シ
リル基を有していても良い炭化水素基又はシリル基を示
す。lは0または1の整数を示す。また、R1、R2
3、R4、R5及びR6はこれら2個以上が相互に連結し
て環を形成しても良い。)
【0025】
【化12】
【0026】(上式において、R7、R8、R9、R10
11、R12、R13、R14、R15及びR1 6はそれぞれ同一
または相異なり、水素原子、シリル基を有していても良
い炭化水素基又はシリル基を示す。mは0または1の整
数を示す。また、R7、R8、R 9、R10、R11、R12
13、R14、R15及びR16はこれら2個以上が相互に連
結して環を形成しても良い。)
【0027】上記式[1]におけるR1、R2、R3
4、R5及びR6はそれぞれ同一または相異なり、水素
原子、シリル基を有していても良い炭化水素基又はシリ
ル基を表す。具体例としては、水素原子、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基等のアルキル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基、フェニル基等のアリール基、o−トリル基、p−ト
リル基、メシチル基、2,6−ジイソプロピルフェニル
基、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル基等のアル
キルアリール基、ベンジル基等のアリールアルキル基、
トリメチルシリル基、トリブチルシリル基等のシリル基
等が挙げられる。
【0028】また、R1、R2、R3、R4、R5およびR6
はこれら2個以上、好ましくは隣接する基が互いにに連
結して環を形成しても良い。
【0029】上記式[2]におけるR7、R8、R9、R
10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16はそれぞれ
同一または相異なり、水素原子、シリル基を有していて
も良い炭化水素基又はシリル基を表す。具体例として
は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブ
チル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール
基、o−トリル基、p−トリル基、メシチル基、2,6
−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリ−t−
ブチルフェニル基等のアルキルアリール基、ベンジル基
等のアリールアルキル基、トリメチルシリル基、トリブ
チルシリル基等のシリル基等が挙げられる。
【0030】また、R7、R8、R9、R10、R11
12、R13、R14、R15およびR16はこれら2個以上、
好ましくは隣接する基が互いにに連結して環を形成して
も良い。
【0031】下記[化13],[化14]にその具体的
な例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】上記21個の構造式をまとめて式[13]
という。上記式[13]中のMeはメチル基を、i-Prはis
o-プロピル基を、t-Buはtert-ブチル基を表す。
【0035】ジイミン化合物と遷移金属化合物との好ま
しい反応割合は、遷移金属化合物における遷移金属1モ
ル当たりジイミン化合物1モルとなる割合である。この
割合で反応させた場合、遷移金属1個当たり2個のNが
配位する二座配位構造を形成すると推測され、触媒活性
が最も高くなる。
【0036】「反応溶媒」本発明の製造方法において、
有機金属触媒を溶解させるため反応溶媒を用いることが
好ましい。好ましい反応溶媒は、N-メチルピロリドン、
ジメチルスルホキシド、N, N-ジメチルホルムアミドの
非プロトン性の極性溶媒、テトラヒドロフラン、1,4-ジ
オキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、ジ-n-ブチルエーテル等のエーテル類、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブチルア
ルコール等のアルコール類、アセトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族、ヘキサン、オクタン、デカンなどの脂肪族
炭化水素等である。反応の収率を考慮すると、これらの
中でN-メチルピロリドンが最も好ましい。反応溶媒の使
用量について特に制限はなく、反応系における反応基質
濃度が1〜99%となる範囲内で所望に応じて適宜調整
すれば良い。
【0037】「塩基」本発明における反応を円滑に進行
させるには、生成する酸を捕捉するために塩基を反応系
に共存させることが望ましい。好ましい塩基は、トリエ
チルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム及び水酸化リチウム等である。反応の収率
を考慮すると、これらの中でトリアルキルアミンが最も
好ましい。塩基の濃度は、反応系において捕捉する酸の
発生量に応じて適宜調整すればよく、通常塩素化アリー
ル1モル当たり塩基1〜5モルとなる割合とする。
【0038】「触媒濃度、反応温度」触媒の好ましい使
用量は、塩素化アリールの仕込み量に対して、0.001 mo
l%から20 mol%である。また、反応温度の制御操作は、
外部からの加熱に依存するため、一概に決められない
が、通常、反応温度を室温〜120℃の範囲に保持する
ことで、反応を円滑に継続させることができる。
【0039】「反応操作」反応系を不活性ガス雰囲気と
した後、上記の遷移金属化合物(触媒前駆体)、ジイミ
ン化合物、反応溶媒、反応原料及び塩基を各々所定量添
加して、所定の温度で数分〜数時間攪拌して反応させ
る。この際、反応系に添加する順序に特に制限はない
が、塩素化アリールとヒドロシランとを反応させる際に
は、本発明における有機金属触媒を存在させるようにす
ることが必要である。反応系における塩素化アリールと
ヒドロシランの仕込割合は、理論的には等モル比である
が、反応を効率的に進行させるために、ヒドロシランを
やや過剰に供給することが好ましい。好ましい仕込み割
合は、塩素化アリール1モル当たりヒドロシラン1〜3
モルである。
【0040】
【実施例】以下、本発明を参考例および実施例によって
具体的に説明する。
【0041】実施例1 (化合物Aの合成)磁気攪拌子、還流冷却器付き水分定
量管を備えた100mlの2口フラスコにトルエン50ml、2,
6−ジイソプロピルアニリン8.51g(48mmol)、2,3
−ブタンジオン1.72g(20mmol)、p-トルエンスルホン
酸・1水和物 0.038g(0.20mmol)を採取し、8時間加熱
還流した。反応液を減圧濃縮後、残査をシリカゲルカラ
ムにて精製し、化合物Aを黄色結晶として5.83g得た(収
率72.0%)。
【0042】
【化15】
【0043】得られた化合物Aの同定データを下記に示
す。1 H−NMR(CDCl3,270MHz):δ=1.14(d,12H);
δ=1.20 (d,12H);δ=2.08 (s,6H);δ=2.77 (m,4
H);δ=7.05-7.21 (m,6H)
【0044】(フェニルトリエトキシシランの合成反
応)乾燥窒素雰囲気下、磁気攪拌子、冷却管、ラバーセ
プタムを備えた反応器にトリス(ジベンジリデンアセト
ン)ジパラジウム(0) クロロホルムアダクト31mg(0.03m
mol)、化合物A 24mg(0.06mmol)を仕込んだ。N-メチル
ピロリドン 4mLを加え、室温にて15分間攪拌した。反
応系内にトリエトキシシラン 0.49g(3.0mmol)を加え、
室温にて5分間攪拌した。予め調製した混合液〔トルエ
ン(内部標準)0.2mL、クロロベンゼン 0.23g(2.0mmol)、
ジイソプロピルエチルアミン0.78g(6.0mmol)〕を加え
た。室温にて1時間攪拌後、ガスクロマトグラフィーに
てフェニルトリエトキシシランの収率を求めた。その結
果は以下の通りである。
【0045】フェニルトリエトキシシランの収率:26
% 質量分析(EI) 観測ピーク:195、240 ライブラリー(フェニルトリエトキシシラン):195(M
+-OC2H5)、240(M+)
【0046】質量分析(CI) 観測ピーク:241 ライブラリー(フェニルトリエトキシシラン):241(M
++1)
【0047】実施例2 実施例1のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウ
ム(0) クロロホルムアダクトをジクロロ(1,5−シク
ロオクタジエン)パラジウム(II) 17mg(0.60mmo
l)とした以外、同様の仕込にて、室温で1時間反応さ
せた。反応結果は以下の通りである。 フェニルトリエトキシシランの収率:22%
【0048】実施例3 (化合物Bの合成)磁気攪拌子、還流冷却器付き水分定
量管を備えた100mlの2口フラスコにトルエン60ml、2,
6−ジイソプロピルアニリン12.76g(72mmol)、アセナ
フテンキノン 5.47g(30mmol)、p-トルエンスルホン酸
・1水和物 0.114g(0.60mmol)を採取し、12時間加熱還
流した。反応液を減圧濃縮後、エタノールから再結晶
し、化合物Bを橙色結晶として12.18g得た(収率83.5
%)。
【0049】
【化16】
【0050】得られた化合物Bの同定データを下記に示
す。1 H−NMR(CDCl3,270MHz):δ=0.97(d,12H);
δ=1.24 (d,12H);δ=2.98-3.08 (m,4H);δ=6.64
(d,2H);δ=7.13-7.39 (m,8H) ;δ=7.87 (d,2H)
【0051】(フェニルトリエトキシシランの合成反
応)実施例1の化合物Aを化合物B29mg(0.06mmol)とし
た以外、同様の仕込にて、室温で1時間反応させた。反
応結果は以下の通りである。 フェニルトリエトキシシランの収率:21%
【0052】実施例4 (化合物Cの合成)磁気攪拌子を備えた100mlのナス型
フラスコにエタノール20ml、m−トリアルデヒド5.00g
(41.6mmol)、エチレンジアミン 1.25g(20.8mmol)を
採取し、室温下で8時間攪拌した。反応液を減圧濃縮
後、シリカゲルカラムにより精製し、化合物Cを茶褐色
オイルとして5.12g得た(収率93.0%)。
【0053】
【化17】
【0054】得られた化合物Cの同定データを下記に示
す。1 H−NMR(CDCl3,270MHz):δ=2.35(s,6H);δ
=3.95 (s,4H);δ=7.12-7.57 (m,8H) ;δ=8.25 (s,
2H)
【0055】(フェニルトリエトキシシランの合成反
応)実施例1の化合物Aを化合物C 16mg(0.06mmol)と
した以外、同様の仕込にて、室温で1時間反応させた。
反応結果は以下の通りである。 フェニルトリエトキシシランの収率:25%
【0056】
【発明の効果】本発明によって、温和な条件下で、種々
のフェニルシランを低コストで製造することができる。
本発明により製造されるフェニルアルコキシシラン及び
フェニルクロロシランは、ケイ素原子に結合した加水分
解性の官能基が存在するため、他の有機ケイ素化合物
(ポリマーを含む)との反応によりシロキサン結合を形
成したり、無機化合物中のシラノール基とカップリング
反応させることができる。また、フェニル基を含有する
ため、耐熱性シルセスキオキサンの原料となる。そのた
め、有機合成の中間原料、ポリマー樹脂の合成原料、ポ
リマーの改質剤、無機化合物の表面処理剤、ハードコー
ト剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社新製品開発研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA06 BA21B BA27B BC72B BE10B BE13A BE13B BE46B CB66 CB80 4H039 CA92 CD10 CD20 4H049 VN01 VP01 VQ21 VR21 VR43 VS21 VT16 VT17 VT30 VU36 VW01 VW02 VW33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1]または[2]のジイミン
    化合物と遷移金属化合物からなる有機金属触媒の存在下
    で、塩素化アリール[3]とヒドロシラン[4]とを液
    相で反応させることを特徴とするフェニルシラン[5]
    の製造方法。 【化1】 (上式において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそ
    れぞれ同一または相異なり、水素原子、シリル基を有し
    ていても良い炭化水素基又はシリル基を示す。lは0ま
    たは1の整数を示す。また、R1、R2、R3、R4、R5
    及びR6はこれら2個以上が相互に連結して環を形成して
    も良い。) 【化2】 (上式において、R7、R8、R9、R10、R11、R12
    13、R14、R15及びR1 6はそれぞれ同一または相異な
    り、水素原子、シリル基を有していても良い炭化水素基
    又はシリル基を示す。mは0または1の整数を示す。ま
    た、R7、R8、R 9、R10、R11、R12、R13、R14
    15及びR16はこれら2個以上が相互に連結して環を形
    成しても良い。) 【化3】 (上式において、R17は有機基であり、Xは塩素であ
    り、nは0〜5の整数である。) 【化4】 (上式において、R18、R19及びR20は炭素数1から6
    のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、アリー
    ル基または塩素であり、互いに同一であっても異なって
    いてもよい。) 【化5】 (上式において、R17、R18、R19、R20及びnは上記
    と同義である。)
  2. 【請求項2】ヒドロシランがトリアルコキシシランであ
    ることを特徴とする請求項1記載のフェニルシランの製
    造方法。
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