JP2003206293A - ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物の製造方法 - Google Patents

ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物の製造方法

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JP2003206293A JP2002002226A JP2002002226A JP2003206293A JP 2003206293 A JP2003206293 A JP 2003206293A JP 2002002226 A JP2002002226 A JP 2002002226A JP 2002002226 A JP2002002226 A JP 2002002226A JP 2003206293 A JP2003206293 A JP 2003206293A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明のハロプロピルジメチルクロロシ
ラン化合物の製造方法は、白金触媒を含有するジメチル
クロロシラン中にハロゲン化アリルを添加して反応させ
るか、又は、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン
中にハロゲン化アリルとジメチルクロロシランを同時に
添加して反応を行うことにより、高価な錯体触媒を用い
ることなく、安全な方法で、収率良く、工業的な規模で
ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物を製造するこ
とが可能となる。 【効果】 本発明のハロプロピルジメチルクロロシラン
化合物の製造方法は、高価な錯体触媒を用いることな
く、安全な方法で、収率良く、工業的な規模でハロプロ
ピルジメチルクロロシラン化合物を製造することが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種シランカップ
リング剤の合成中間体あるいはシリコーンオイルの変性
材料として有用なハロプロピルジメチルクロロシラン化
合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ハロプ
ロピルジメチルクロロシラン化合物は、各種シランカッ
プリング剤の合成中間体あるいはシリコーンオイルの変
性材料として用いられる。ハロプロピルジメチルクロロ
シランは、ハロゲン化アリル化合物とジメチルクロロシ
ランとの反応により合成される。ハロゲン化アリルとジ
メチルクロロシランとの反応は、白金触媒又はイリジウ
ム触媒により進行する。白金触媒を使用する方法として
は、塩化アリルとジメチルクロロシランを一括で反応さ
せる方法が公知である(米国特許4614812号)。
【0003】しかし、白金触媒を使用する方法は、反応
性が低く、反応時間が50時間もかかり、しかも目的の
クロロプロピルジメチルクロロシランの収率は、12.
6%と低収率であった。これを改善するために、上記特
許では、ジメチルクロロシランと共に等モル量のトリエ
チルシラン、ジクロロメチルシラン又はSi−H結合含
有シロキサンの存在下に、塩化アリルと反応させてい
る。トリエチルシランを用いた場合には収率42.5%
でクロロプロピルジメチルクロロシランが得られる。し
かしながらこの方法でも、収率的には満足できるもので
はなかった。
【0004】白金触媒を用いる別の方法として、白金錯
体触媒([{Pt(SiEtMe2)(μ−H)[(C6
113P]}2])を用いる方法が知られている(Gr
een M.ら、J.Chem.Soc.,Dalto
n Trans.,1525(1977))が、これも
反応性が低く、反応時間が17日もかかり、収率は32
%にすぎない。
【0005】また、白金触媒を用いる方法において、反
応収率を改善する方法として、白金錯体触媒にカルボン
酸化合物を添加して反応させる方法が知られている(特
開2000−256372号公報)。しかし、この方法
でも反応時間に関しては、20時間と長い反応時間が必
要である。しかも、塩化アリルとジメチルクロロシラン
を白金触媒とエチルトリアセトキシシラン存在下に、封
管を用いて加圧下に、しかも一括で反応させる必要があ
り、工業的な規模で実施する場合には、反応の制御が困
難で、反応に危険性があり、工業的な製法としては適し
ていない。
【0006】一方、イリジウム触媒を用いる方法とし
て、イリジウム錯体触媒([Ir(1,5−シクロオク
タジエン)Cl]2)を用いてハロプロピルジメチルク
ロロシランを製造する方法が知られている(特許第29
38731号公報)。しかしながら、この方法では高価
なイリジウム錯体触媒を大量に使用しなければならない
等の問題点があり、工業的な規模で製造するには優れた
方法とは言えなかった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物を安全
に、収率良く、工業的に製造する方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するために、ヒドロシリル化
反応に一般的に用いられる白金触媒を用いて鋭意検討を
重ねた結果、白金触媒を含有するハロゲン化アリルにジ
メチルクロロシランを添加する方法や、ハロゲン化アリ
ルとジメチルクロロシランを一括で反応させる方法で
は、ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物が収率良
く得られないのに対して、常圧下の反応であるにもかか
わらず、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン中に
ハロゲン化アリルを添加して反応させるか、又は、白金
触媒を含有するジメチルクロロシラン中にハロゲン化ア
リルとジメチルクロロシランを同時に添加して反応を行
うことにより、ハロプロピルジメチルクロロシラン化合
物を収率良く、安全な方法で製造できることを知見し、
本発明を完成するに至ったものである。
【0009】従って、本発明は、(1) 白金触媒を含
有するジメチルクロロシランに、下記一般式(1) XCH2CH=CH2 (1) (Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)で示
されるハロゲン化アリル化合物を添加して反応させるこ
とを特徴とする下記一般式(2) XCH2CH2CH2Si(CH32Cl (2) (Xは上記と同じ。)で示されるハロプロピルジメチル
クロロシラン化合物の製造方法。(2) 白金触媒を含
有するジメチルクロロシランに、下記一般式(1) XCH2CH=CH2 (1) (Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)で示
されるハロゲン化アリル化合物とジメチルクロロシラン
を同時に添加して反応させることを特徴とする下記一般
式(2) XCH2CH2CH2Si(CH32Cl (2) (Xは上記と同じ。)で示されるハロプロピルジメチル
クロロシラン化合物の製造方法を提供するものである。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明で用いる原料のハロゲン化アリル化合物は、下記
式(1)で示される化合物である。 XCH2CH=CH2 (1) (Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。) 具体的には、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリルで
ある。この中では特に塩化アリルが好ましい。ハロゲン
化アリル化合物の使用量は特に限定されないが、ジメチ
ルクロロシラン1モルに対して、0.5〜2.0モル、
特に0.5〜1.0モル用いることが好ましい。
【0011】本発明で用いる白金触媒は、例えば白金化
合物、白金錯体化合物、白金担持化合物が挙げられる。
白金化合物としては、二塩化白金、二臭化白金、四塩化
白金、塩化白金酸、塩化白金酸ナトリウム、塩化白金酸
カリウム等が挙げられる。白金錯体触媒としては、白金
(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金
(0)テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサ
ン錯体、白金(0)エチレン錯体、ジクロロ白金ビス
(エチレン)錯体、ジクロロ白金ビス(ベンゾニトリ
ル)錯体等が挙げられる。白金担持化合物としては、活
性炭担持白金、アルミナ担持白金、シリカ担持白金等が
挙げられる。これらのうち、塩化白金酸のアルコール溶
液と、白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯
体を用いることが好ましく、特に触媒コスト的に塩化白
金酸のアルコール溶液を用いることが好ましい。白金触
媒の使用量は、特に限定されないが、ハロゲン化アリル
1モルに対して、白金触媒を0.0000001〜0.
01モル、特に0.000001〜0.0005モル用
いることが好ましい。触媒量が0.0000001モル
未満では十分な反応速度を得ることができず、0.01
モルを超えても反応速度の向上は少なく経済的でない。
【0012】なお、白金触媒は、単独で用いることもで
きるが、アミン化合物や、ホスフィン化合物等を加えて
用いることもできる。例えば、アミン化合物を加えるこ
とにより反応速度が向上し、反応時間を短くすることが
できる。アミン化合物としては、キノリン、2−アセト
キシエチルジメチルアミン等が挙げられる。アミン化合
物の添加量は、白金触媒1モルに対して1〜10モルが
好ましい。
【0013】更に、反応は無溶媒で進行するが、反応温
度を高くする等のために溶媒を用いることもできる。適
当な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、イソオクタン、ドデカン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ハロプロピルジ
メチルクロロシラン及びハロゲン化アリルとジメチルク
ロロシランの反応液等を挙げることができる。これらの
中では、トルエン、キシレン、ハロプロピルジメチルク
ロロシラン、及びハロゲン化アリルとジメチルクロロシ
ランの反応液を用いることが好ましい。
【0014】また、反応温度は特に限定されないが、0
〜300℃、特に10〜150℃が好ましい。0℃より
低いと十分な反応速度が得られないおそれがある。反応
は、常圧下で行ってもよく、また加圧下で行ってもよ
い。反応時間は、通常1〜15時間、好ましくは2〜1
0時間である。
【0015】反応雰囲気は、空気下でもよいが、安全上
窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下に反応することが好
ましい。
【0016】本発明は、白金触媒を含有するジメチルク
ロロシラン中にハロゲン化アリルを添加して反応させる
か、又は、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン中
にハロゲン化アリルとジメチルクロロシランを同時に添
加して反応を行う。後者の方法により反応を行う場合に
は、白金触媒と共に用いるジメチルクロロシランの量は
特に限定されないが、ジメチルクロロシラン全使用量の
10〜50重量%であることが好ましい。ハロゲン化ア
リルとジメチルクロロシランは、予め混合してから加え
てもよく、また別々に加えてもよい。
【0017】本発明では、上記反応により下記一般式
(2)で示されるハロプロピルジメチルクロロシラン化
合物を得ることができる。 XCH2CH2CH2Si(CH32Cl (2) (Xは塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。) 上記一般式(2)で示されるハロプロピルジメチルクロ
ロシラン化合物として、具体的には、3−クロロプロピ
ルジメチルクロロシラン、3−ブロモプロピルジメチル
クロロシラン、3−ヨードプロピルジメチルクロロシラ
ン等が挙げられる。
【0018】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0019】[実施例1]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチル
クロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を
2重量%含有する塩化白金酸のイソプロピルアルコール
溶液98mg(0.00001mol)を仕込んだ。フ
ラスコ内の温度を35℃に上昇させてから、滴下ロート
から塩化アリル38.3g(0.5mol)を、反応混
合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら6時間かけ
てフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更
に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、
キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーに
より分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロ
ロシラン56.4gが生成していた。用いた塩化アリル
に対する収率は66.0%であった。
【0020】[実施例2]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチル
クロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を
3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001
mol)を仕込んだ。フラスコ内の温度を35℃に上昇
させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g
(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程
度に加熱しながら7.5時間かけてフラスコ内に滴下し
た。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得
られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを
加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、
3−クロロプロピルジメチルクロロシラン56.5gが
生成していた。用いた塩化アリルに対する収率は66.
0%であった。
【0021】[実施例3]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチル
クロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を
3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001
mol)、キノリン25.8mg(0.0002mo
l)を仕込んだ。フラスコ内の温度を35℃に上昇させ
てから、滴下ロートから塩化アリル38.3g(0.5
mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱
しながら5時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな
還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液
に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスク
ロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプ
ロピルジメチルクロロシラン55.3gが生成してい
た。用いた塩化アリルに対する収率は64.6%であっ
た。白金触媒と共にキノリンを用いることにより、反応
時間を短くすることができた。
【0022】[実施例4]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチル
クロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を
2重量%含有する塩化白金酸のイソプロピルアルコール
溶液98mg(0.00001mol)、トルエン3
0.0gを仕込んだ。フラスコ内の温度を45℃に上昇
させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g
(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程
度に加熱しながら5.5時間かけてフラスコ内に滴下し
た。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得
られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを
加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、
3−クロロプロピルジメチルクロロシラン55.6gが
生成していた。用いた塩化アリルに対する収率は65.
0%であった。
【0023】[実施例5]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチル
クロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を
2重量%含有する塩化白金酸のイソプロピルアルコール
溶液98mg(0.00001mol)、3−クロロプ
ロピルジメチルクロロシラン30.0gを仕込んだ。フ
ラスコ内の温度を41℃に上昇させてから、滴下ロート
から塩化アリル38.3g(0.5mol)を、反応混
合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら5.5時間
かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちなが
ら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準とし
て、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィ
ーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチル
クロロシランが新たに54.2g生成していた。用いた
塩化アリルに対する収率は63.4%であった。
【0024】[実施例6]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチル
クロロシラン17.8g(0.19mol)と、白金を
3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001
mol)と、実施例2と同様にして合成した反応液3
0.0gを仕込んだ。フラスコ内の温度を45℃に上昇
させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g
(0.5mol)と、ジメチルクロロシラン46.1g
(0.49mol)の混合液を、反応混合物が緩やかに
還流する程度に加熱しながら5.5時間かけてフラスコ
内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟
成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン4
0.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシランが
新たに54.2g生成していた。用いた塩化アリルに対
する収率は63.4%であった。
【0025】[実施例7]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチル
クロロシラン17.8g(0.19mol)と、白金を
3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001
mol)、トルエン20mlを仕込んだ。フラスコ内の
温度を55℃に上昇させてから、滴下ロートから塩化ア
リル38.3g(0.5mol)と、ジメチルクロロシ
ラン46.1g(0.49mol)の混合液を、反応混
合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら8時間かけ
てフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更
に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、
キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーに
より分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロ
ロシラン56.3gが生成していた。用いた塩化アリル
に対する収率は65.8%であった。
【0026】[比較例1]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、塩化アリ
ル38.3g(0.5mol)と、白金を3重量%含有
する白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体
のトルエン溶液0.65g(0.0001mol)を仕
込んだ。フラスコ内の温度を45℃に上昇させてから、
滴下ロートからジメチルクロロシラン47.3g(0.
5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加
熱しながら4時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やか
な還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応
液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロ
プロピルジメチルクロロシラン0.5gしか生成してお
らず、収率は0.6%であった。
【0027】[比較例2]200mlの4つ口ガラスフラ
スコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り
付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、塩化アリ
ル38.3g(0.5mol)と、白金を3重量%含有
する白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体
のトルエン溶液0.65g(0.0001mol)、エ
チルトリアセトキシシラン4.5gを仕込んだ。フラス
コ内の温度を45℃に上昇させてから、滴下ロートから
ジメチルクロロシラン47.3g(0.5mol)を、
反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら5時
間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちな
がら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準と
して、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフ
ィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチ
ルクロロシラン1.1gしか生成しておらず、収率は
1.3%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明のハロプロピルジメチルクロロシ
ラン化合物の製造方法は、白金触媒を含有するジメチル
クロロシラン中にハロゲン化アリルを添加して反応させ
るか、又は、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン
中にハロゲン化アリルとジメチルクロロシランを同時に
添加して反応を行うことにより、高価な錯体触媒を用い
ることなく、安全な方法で、収率良く、工業的な規模で
ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物を製造するこ
とが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H039 CA92 CF00 4H049 VN01 VP01 VQ01 VQ12 VR23 VR31 VS02 VS12 VT17 VT22 VT25 VT30 VU22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金触媒を含有するジメチルクロロシラ
    ンに、下記一般式(1) XCH2CH=CH2 (1) (Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)で示
    されるハロゲン化アリル化合物を添加して反応させるこ
    とを特徴とする下記一般式(2) XCH2CH2CH2Si(CH32Cl (2) (Xは上記と同じ。)で示されるハロプロピルジメチル
    クロロシラン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 白金触媒を含有するジメチルクロロシラ
    ンに、下記一般式(1) XCH2CH=CH2 (1) (Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)で示
    されるハロゲン化アリル化合物とジメチルクロロシラン
    を同時に添加して反応させることを特徴とする下記一般
    式(2) XCH2CH2CH2Si(CH32Cl (2) (Xは上記と同じ。)で示されるハロプロピルジメチル
    クロロシラン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化アリルが、塩化アリルである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のクロロプロピル
    ジメチルクロロシランの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011225480A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ハロシリル化鎖状炭化水素の製造方法及びハロシリル化炭化水素

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JP2011225480A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ハロシリル化鎖状炭化水素の製造方法及びハロシリル化炭化水素

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