JPH0798996A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JPH0798996A
JPH0798996A JP27554493A JP27554493A JPH0798996A JP H0798996 A JPH0798996 A JP H0798996A JP 27554493 A JP27554493 A JP 27554493A JP 27554493 A JP27554493 A JP 27554493A JP H0798996 A JPH0798996 A JP H0798996A
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知士 二ッ谷
Masaaki Mihara
雅章 三原
Yasushi Terada
康 寺田
Takeshi Nakayama
武志 中山
Yoshikazu Miyawaki
好和 宮脇
Shinichi Kobayashi
真一 小林
Minoru Okawa
実 大川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワード線に対しても冗長構成を利用すること
のできる一括消去型不揮発性半導体記憶装置を提供す
る。 【構成】 アドレス変換機能付ロウアドレスバッファ
(124)は、消去前書込動作時においてメモリアレイ
(100)から物理的に隣接する複数のワード線を同時
に選択する。この同時に選択されたワード線上のメモリ
セルに対し消去前書込が実行される。 【効果】 物理的に隣接するワード線がショートしてい
ても、これらは同時に選択されるため、この不良ワード
線上に書込高電圧を伝達することができる。これによ
り、不良ワード線上のメモリセルが消去前書込されるた
め、一括消去時に過消去となるのが防止され、不良ワー
ド線をスペアワード線により置換する冗長構成を利用す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電気的に書換が可能な
不揮発性半導体記憶装置に関し、特に、消去前書込動作
を必要とする不揮発性半導体記憶装置に関する。より特
定的には、一括消去が可能な不揮発性半導体メモリ(フ
ラッシュメモリ)に関する。
【0002】
【従来の技術】図59は従来の不揮発性メモリセルの概
略断面構造を示す図である。図59において、メモリセ
ルは、半導体基板1の主表面に形成される高不純物濃度
の不純物領域で構成されるドレイン領域2およびソース
領域3と、ドレイン領域2とソース領域3の間のチャネ
ル領域4上にゲート絶縁膜5を介して形成されるフロー
ティングゲート6と、フローティングゲート6上に層間
絶縁膜7を介して形成されるコントロールゲート8を含
む。フローティングゲート6は、絶縁膜で取り囲まれて
おり、メモリセルは、いわゆる「フローティングゲート
型トランジスタ」の構造を備える。
【0003】フローティングゲート6に蓄積される電荷
(電子)の量に応じてこのメモリセルトランジスタのし
きい値電圧が変化する。このフローティングゲート6へ
の電子の注入および引抜きは以下のようにして行なわれ
る。
【0004】(i) 電子の注入:フローティングゲー
ト6へ電子を注入するためには、コントロールゲート8
へ書込高電圧Vppが印加され、ドレイン領域2へ書込
電圧VBLが印加され、ソース領域3には接地電位が印
加される。この電圧条件下においては、ドレイン領域2
近傍に高電界が発生し、ドレイン領域2からソース領域
3へ流れる電子が励起され、ホットエレクトロンとな
る。このホットエレクトロンは、コントロールゲート8
に印加された高電圧により生成される高電界により加速
され、ゲート絶縁膜5による電位障壁を飛び越えてフロ
ーティングゲート6に注入されてそこで蓄積される。フ
ローティングゲート6へ電子を注入した状態では、メモ
リセルのしきい値電圧が高い方に移動する。図48に示
すように、この状態を「書込状態」と呼び、情報“0”
を記憶する状態に対応させる。
【0005】(ii) 電子の引抜き:フローティング
ゲート6から電子を引抜くためには、コントロールゲー
ト8へ接地電位を印加し、ドレイン領域2をフローティ
ング状態とし、ソース領域3に書込高電圧Vppを印加
する。この状態においては、フローティングゲート6と
ソース領域3との間に高電界が発生し、ファウラ−ノル
ドハイム型トンネル電流により、フローティングゲート
6からソース領域3へ電子が引抜かれる。フローティン
グゲート6から電子が引抜かれた状態では、メモリセル
のトランジスタのしきい値電圧が低い方に移動する。こ
の状態は、図60に示すように、「消去状態」と呼び、
情報“1”記憶状態に対応させる。
【0006】すなわち、不揮発性メモリセルは、フロー
ティングゲート6に蓄積された電子の量に応じて情報
“1”および“0”を記憶する。
【0007】通常動作時においてのデータの読出は以下
のようにして行なわれる。選択されたメモリセルのコン
トロールゲート8へは電源電圧Vccレベルの選択電圧
VRが与えられる。今メモリセルが書込状態にあり、し
きい値電圧Vth1の場合、図60に示すように、メモ
リセルトランジスタは非導通状態であり、ドレイン−ソ
ース間には電流が流れない。一方このメモリセルが消去
状態にある場合には、そのしきい値電圧はVth2であ
り、導通状態となり、ドレイン領域2とソース領域3と
の間で電流が流れる。このドレイン領域2とソース領域
3との間に流れる電流Idの有無を検出することにより
情報を読出す。
【0008】図61は、従来の不揮発性半導体記憶装置
の全体の構成を示すブロック図である。図61におい
て、不揮発性半導体記憶装置は、行および列のマトリッ
クス状に配列される複数のメモリセルMCを有するメモ
リアレイ10を含む。メモリアレイ10は、各々に1行
のメモリセルが接続されるワード線WLと、各々に1列
のメモリセルMCが接続される複数のビット線BLを含
む。図61においては、1本のビット線BLと1本のワ
ード線WLとの交差部に対応して配置される1個のメモ
リセルMCのみを代表的に示す。このメモリセルMC
は、図59に示す構造を備え、コントロールゲートが対
応のワード線WLに接続され、ドレイン領域が対応のビ
ット線BLに接続される。メモリセルMCのソース領域
は、ソース線SLに接続される。このソース線SLは、
すべてのメモリセルに対して共通に配設される。
【0009】不揮発性半導体記憶装置はさらに、外部ア
ドレスEXA0〜EXAnを受け、内部アドレスを発生
するアドレスバッファ12と、アドレスバッファ12か
らの内部行アドレスをデコードして、メモリセルアレイ
10における対応のワード線を選択するためのワード線
選択信号を発生するロウデコーダ14と、アドレスバッ
ファ12からの内部コラムアドレスをデコードし、メモ
リアレイ10内の対応の列を選択する列選択信号を発生
するコラムデコーダ16と、ロウデコーダ14からの行
選択信号に応答して選択されたワード線上へ書込高電圧
または選択電圧を伝達する高電圧スイッチ18と、コラ
ムデコーダ16からの列選択信号に応答してメモリアレ
イ10から対応のビット線を選択するYゲート20を含
む。高電圧スイッチ18は、書込動作時には書込高電圧
Vppを選択ワード線上へ伝達し、通常の読出動作時に
は電源電圧Vccレベルの選択電圧を選択ワード線上へ
伝達する。
【0010】不揮発性半導体記憶装置はさらに、装置外
部とデータの入出力を行なうための入出力バッファ22
と、入出力バッファ22からの書込データをラッチする
とともに、書込データに応じた書込電圧を発生する書込
回路と、データ読出時に選択されたビット線上の電流の
有無を検出して情報を読出すセンスアンプとを含む。書
込回路およびセンスアンプは図61においては1つのブ
ロック24で示される。
【0011】不揮発性半導体記憶装置はさらに、外部か
ら与えられる制御信号(複数の制御信号)を受け、内部
制御信号を発生する制御信号バッファ26と、制御信号
バッファ26からの内部制御信号に従って、必要な制御
信号を発生する制御回路28と、外部から与えられる高
電圧Vppを受け、書込用の高電圧と書込電圧とを発生
する高電圧制御回路30と、制御回路28の制御の下
に、ソース線SL上の電位を、接地電位、または書込高
電圧レベルに設定するアレイソーススイッチ32を含
む。高電圧制御回路30が発生する書込用高電圧は高電
圧スイッチ18およびアレイソーススイッチ32へ伝達
され、また書込電圧(VBL)は書込回路(ブロック2
4)へ伝達される。
【0012】制御回路28は、また書込回路およびセン
スアンプブロック24、ロウデコーダ14、コラムデコ
ーダ16およびアドレスバッファ12の動作を制御する
ように示される。次に動作について説明する。
【0013】この不揮発性半導体記憶装置の動作は、書
込動作、消去動作、および読出動作を含む。書込動作の
前には、必ずすべてのメモリセルが記憶する情報を消去
する、すなわち全メモリセルを消去状態にする必要があ
る。
【0014】(i) 書込動作:書込動作時には、デー
タを書込むべきメモリセルを指定するアドレス信号をア
ドレスバッファ12へ与えるとともに、制御信号バッフ
ァ26へデータ書込を可能とするための制御信号を与え
る。
【0015】また高電圧制御回路30へは高電圧Vpp
が与えられる。高電圧制御回路30は、この与えられた
高電圧から書込用高電圧を発生し高電圧スイッチ18へ
与えるとともに書込電圧VBLを発生して書込回路(ブ
ロック24)へ与える。入出力バッファ22が、この制
御回路28からの制御の下に(この経路は示さず)外部
から与えられたデータ信号を取込み内部書込データを生
成してブロック24へ与える。ブロック24において
は、書込回路がこの与えられたデータをラッチする。
【0016】アドレスバッファ12から与えられた内部
ロウおよびコラムアドレス信号はロウデコーダ14およ
びコラムデコーダ16でそれぞれデコードされ、行選択
信号および列選択信号が生成される。高電圧スイッチ1
8は、ロウデコーダ14からの行選択信号に応答して、
選択ワード線上へ高電圧制御回路30から与えられた書
込高電圧を伝達する。Yゲート20は、コラムデコーダ
16からの列選択信号に応答して、対応のビット線をブ
ロック24に接続する。書込回路は、ラッチしたデータ
信号に従って、選択されたビット線上の電位を設定す
る。書込データが“0”の場合には、高電圧制御回路3
0から与えられた書込電圧VBLを選択されたビット線
上に伝達する。書込データが“1”の場合には、選択ビ
ット線上に0Vの電位を伝達する。
【0017】アレイソーススイッチ32においては、制
御回路28の制御の下にソース線SLを接地電位(0
V)に設定する。これにより、選択されたメモリセルに
おいて、情報“0”の書込の場合には、フローティング
ゲートへの電子の注入が行なわれる。一方、情報“1”
を書込む場合には、ビット線上の電位が接地電位(0
V)であり、コントロールゲートに書込高電圧Vppが
与えられていても、ドレイン近傍には高電界は発生せ
ず、ホットエレクトロンが生じず、フローティングゲー
トへの電子の注入は行なわれない。すなわち、消去状態
にある(データ書込前には必ず消去動作が実行されてい
る)。
【0018】(ii) 消去動作:消去動作は、すべて
のメモリセルに対し情報“0”を書込む消去前書込動作
と、すべてのメモリセルに情報“1”を書込む一括消去
動作を含む。すなわち、すべてのメモリセルのしきい値
電圧を一旦高しきい値電圧状態にした後に、全メモリセ
ルの一括消去を行なう。
【0019】消去前書込動作においては、アドレスバッ
ファ12からは順次アドレスが発生され(外部から与え
られてもよく、内蔵のアドレスカウンタが用いられても
よい)、ロウデコーダ14およびコラムデコーダ16へ
与えられる。書込回路(ブロック24)においては、制
御回路28の制御の下に、情報“0”がラッチされる。
このようにして前述の書込動作と同様にして、消去前書
込を行なう。メモリセルのしきい値電圧を高くした後に
全メモリセルに対し一括消去動作が実行される。この動
作においては、アレイソーススイッチ32からソース線
SL上に高電圧制御回路30から与えられた書込高電圧
Vppが与えられ、Yゲート20はオフ状態となり、ビ
ット線BLがフローティング状態とされ、またワード線
の電位もすべて0Vとされる。これにより、すべてのメ
モリセルのフローティングゲートからソース線SL上へ
電子が引抜かれ、そのしきい値電圧が低くなる。
【0020】通常、外部から制御信号として制御信号バ
ッファ26へコマンドの形で与えることにより、制御回
路28が必要な制御信号を発生し、この消去前書込およ
び消去動作が実行される構成が利用されることが多い。
【0021】(iii) 読出動作:読出動作において
は、制御信号バッファ26を介して制御回路28へ読出
可能とするための制御信号を与える。これにより、アレ
イソーススイッチ32はソース線SLを接地電位に設定
するとともに、高電圧スイッチ18は、電源電圧Vcc
選択状態となる。読出すべき情報を保持するメモリセル
のアドレスを指定するアドレスデータEXA0〜EXA
nをアドレスバッファ12へ与える。これに従って、ロ
ウデコーダ14によりメモリアレイ10内の1本のワー
ド線が選択され、選択されたワード線上には高電圧スイ
ッチ18により電源電圧Vccレベルの選択電圧VRが
伝達される。コラムデコーダ16は同様に列選択信号を
発生し、Yゲート20がこの列選択信号に応答して選択
されたビット線をブロック24へ接続する。
【0022】ブロック24においては、制御回路28の
制御の下にセンスアンプが活性化されており、ビット線
BL上に読出電圧を与え、このビット線に流れる電流の
有無を検出することによりデータを読出すとともにこの
読出したデータを入出力バッファ22へ与える。入出力
バッファ22では、またこの制御回路28の制御の下に
出力バッファが活性化されており、センスアンプ(ブロ
ック24)から与えられた読出データから外部読出デー
タを生成して出力する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】まず、消去前書込を行
なう必要性について説明する。今、図62に示すよう
に、消去前書込を行なわずに一括消去を行なった状態を
考える。
【0024】一括消去前においては、メモリセルの記憶
情報は“0”または“1”であり、そのしきい値電圧V
thも記憶情報に従って「高い状態」または「低い状
態」にある。
【0025】メモリセルの消去は、フローティングゲー
トから電子を電気的に(トンネル電流の形で)引抜くこ
とにより行なわれる。したがって、情報“1”を記憶し
ているメモリセルが消去されると、そのしきい値電圧V
thが低くなり、負の値となる「過消去」の状態が生じ
る。この「過消去」のメモリセルは、常時導通状態にあ
り、以下のような問題が生じる。
【0026】今、図63に示すような、4行3列に配置
されたメモリセルM01〜M33を考える。各行にはワ
ード線WLi(i=0〜3)が配設され、各列にはビッ
ト線BLj(j=1〜3)が配置される。メモリセルM
01〜M33のソースは共通にソース線SLに接続され
る。
【0027】図63に示す配置において、メモリセルM
31が「過消去」状態にあるとする。情報“1”を記憶
するメモリセルM21の記憶データを読出す場合には、
ソース線SLは接地電位に接続されており、ワード線W
L上に電源電圧Vccレベルの選択電圧が伝達される。
メモリセルM21のしきい値電圧はこの電源電圧Vcc
よりも十分に低く、メモリセルM21が導通状態とな
り、ビット線BL1にこのメモリセルM21を介して電
流が流れる。この場合、ビット線BL1に電流が流れる
か否かの判別がセンスアンプより行なわれるため、メモ
リセルM31が「過消去」にあり、導通状態となってい
ても、情報“1”の読出が行なわれる。
【0028】情報“0”を記憶するメモリセルM11を
選択する場合には、ワード線WL1上に電源電圧Vcc
レベルの電圧が伝達される。メモリセルM11のしきい
値電圧はこの電源電圧Vccよりも十分に高いため、メ
モリセルM11は非導通状態を維持する。しかしなが
ら、この場合、ワード線WL3の電位が接地電位レベル
の0Vであっても、メモリセルM31が導通状態にあ
り、このメモリセルM31を介して電流が流れる。この
ため、メモリセルM11の記憶情報が“1”と判定さ
れ、誤ったデータの読出が行なわれる。
【0029】すなわち、1本のビット線に接続されるメ
モリセルのうち1ビットのメモリセルでも「過消去」状
態にあり、そのしきい値電圧が負の値となっている場合
には、その「過消去」状態のメモリセルが非選択状態で
あってもそのビット線に電流が流れるため、選択メモリ
セルの情報を正確に読出すことができなくなる。このよ
うな「過消去」状態の発生を防止するために、一括消去
前に消去前書込が実行される。すなわち、図64に示す
ように、一括消去動作の前に、全アドレスのメモリセル
に対し情報“0”の書込動作を行ない、全アドレスのメ
モリセルのしきい値電圧を一度高しきい値電圧状態にし
てから一括消去を行なう。この消去前書込動作は、外部
または内部でアドレスを順次増分させて全アドレスを順
次指定し、この指定されたアドレスに対応するメモリセ
ルに対し情報“0”を書込む。
【0030】このように全アドレスのメモリセルのしき
い値電圧を一旦高い状態にしてから一括消去を行なうこ
とにより、全アドレスのメモリセルのしきい値電圧は正
の値でかつ電源電圧Vccよりも十分低い電圧値とな
り、「過消去」状態の発生が防止される。
【0031】多くの半導体記憶装置においては、歩留り
を向上させるために、不良ワード線または不良ビット線
は冗長ワード線または冗長ビット線と置換えて、等価的
に不良ワード線または不良ビット線を救済することが行
なわれる。
【0032】不揮発性半導体記憶装置においても、たと
えば前述の「過消去」状態の不良メモリセルがテスト時
に発見された場合には、その不良メモリセルに関連する
ビット線を冗長ビット線で置換することによりその不良
メモリセルを救済(リペア)することができる。隣接ビ
ット線がショートしているような不良の場合でも、この
ショートしている不良ビット線を冗長ビット線で置換す
ることにより救済することはできる。しかしながら、通
常、金属配線で構成されるワード線が隣接ワード線と、
パーティクル、絶縁膜不良または製造時のエッチング残
渣等によりショートした場合には、このワード線を救済
することができなくなるという問題が生じる。
【0033】今、図65においてワード線WL2とワー
ド線WL3とがショートした状態を考える。図65にお
いては、このショートした部分は丸で囲んだ抵抗要素R
で示す。
【0034】情報読出のために、ワード線WL2上に電
源電圧Vccを伝達した場合、隣接ワード線WL3の電
位は接地電位レベルであるため、抵抗要素Rにより構成
されるリークパスにより、選択ワード線WL2の電位が
低下し、このワード線WL2に接続されるメモリセルの
記憶情報を正確に読出すことはできない。同様に、情報
“0”書込のために、ワード線WL2上に書込高電圧V
ppを伝達した場合もこの抵抗要素Rによるリークパス
によりワード線WL2上の電位が低下し、情報“0”の
書込を行なうことができない。これは、ワード線WL3
を選択する場合についても同様である。
【0035】このような不良ワード線WL2およびWL
3を冗長ワード線WL21およびWL31で置換した状
態を考える。この置換が行なわれた場合には、ワード線
WL2およびWL3は常に非選択状態とされ、ワード線
WL2またはWL3がアドレス指定された場合には、ワ
ード線WL21またはWL31が選択される。このよう
な置換を行なった状態における消去動作を考える。消去
動作の前には前述のごとく消去前書込が実行される。こ
の消去前書込では、ワード線が順次選択され、選択され
たワード線上に書込高電圧Vppが伝達される。
【0036】しかしながら、ワード線WL2およびWL
3は、常時非選択状態であるため、このワード線WL2
およびWL3に接続されるメモリセルに対しては消去前
書込は実行されない。消去前書込時においてのみこの不
良ワード線WL2およびWL3を順次選択することがで
きるように回路的工夫を行なうことは可能ではあるもの
の、たとえワード線WL2およびWL3を個々に選択し
てもリークパス(抵抗要素R)によりこのワード線WL
2およびWL3に接続されるメモリセルへの消去前書込
を行なうことはできない。
【0037】消去前書込が行なわれた後に一括消去が実
行される。この一括消去では、すべてのメモリセルのソ
ースがソース線SLに共通に接続されており、このソー
ス線SLに高電圧Vppが印加され、全ワード線には非
選択状態時と同様の接地電位が伝達される。したがっ
て、この一括消去動作時においては不良ワード線WL2
およびWL3に接続されるメモリセルに対しての消去動
作が実行される。すなわち、この不良ワード線WL2お
よびWL3に接続されるメモリセルM21〜M23およ
びM31〜M33は、情報“1”の書込が行なわれずに
消去が行なわれるため、過消去状態となる。
【0038】このため、たとえこの不良ワード線WL2
およびWL3を冗長ワード線WL21およびWL31で
置換したとしても、前述の消去前書込を行なわない場合
と同様の状態が現われるため、従来の冗長構成ではこの
ようなショートが生じている不良ワード線の組を共済す
ることができず、製品歩留りが改善されないという問題
があった。
【0039】次に、隣接する不良ワード線の救済手法に
ついて、図66に示す動作フロー図を参照して説明す
る。ここで、図66は、メモリセルの良/不良のテスト
動作を示すフロー図である。
【0040】まず図66において、テスト動作モード時
において、内部で発生されたアドレスまたは外部から与
えられたアドレスに従って1本のワード線が選択される
(ステップS1)。次いでこの選択ワード線を選択状態
として、列アドレス信号に従ってビット線を選択し、1
ビットのメモリセルのデータを読出す(ステップS
2)。テスト動作時においては、メモリセルはすべて消
去状態に設定されており、その記憶データは“1”であ
る。
【0041】次いで、この読出されたデータが“1”で
あるか否かの判別が行なわれる(ステップS3)。ワー
ド線に不良が存在し、ワード線の電位が上昇しない場
合、メモリセルトランジスタはオン状態とならない(初
期テスト状態においては過消去状態は存在していな
い)。ワード線不良の場合には、読出されたデータは
“0”となる。その読出したデータが“0”のメモリセ
ルのアドレスを記憶する(ステップS4)。
【0042】読出したデータが“1”の場合には、正常
にワード線の電位が上昇していると判断されるため、こ
の選択ワード線に接続される最後のビット線が選択され
たか否かの判別が行なわれる(ステップS5)。
【0043】まだ最後のビット線が選択されていない場
合には、ビット線アドレスを1インクリメントする(ス
テップS6)。次いで再びステップS2ないしS5を実
行する。
【0044】ステップS5において、最後のビット線が
選択された場合には、ステップS7へ移り、選択状態と
されているワード線が最後のワード線であるか否かの判
別が行なわれる。最後のワード線でない場合には、ワー
ド線アドレスを1インクリメントし(ステップS8)、
ステップS1へ戻り新たにこのインクリメントされたワ
ード線アドレスに従ってワード線を選択し、再びステッ
プS2ないしS6を繰返し実行する。
【0045】ステップS7において最後のワード線が選
択されたと判断された場合には、先に記憶した不良ビッ
トのアドレスの解析を行なう(ステップS9)。特定の
ワード線アドレスについて、すべての読出データが
“0”の場合にはワード線のショート不良と判別する。
不良ワード線は救済することができない。この場合に
は、その不揮発性半導体記憶装置は不良品として処理さ
れる。また特定のワード線において、不良メモリセルが
特定の領域に集中的に存在している場合には、ワード線
の断線と考えられる。この場合においても、不良ワード
線は救済されず、この不揮発性半導体記憶装置は不良品
として処置される。
【0046】不良ビット(メモリセル)が特定の列に集
中する場合には、スペアビット線との置換が行なわれ
る。
【0047】上述のような不良ワード線の検出動作によ
れば、1ビットずつメモリセルデータを読出して不良ワ
ード線であるか否かの判別を行なう必要がある。このた
めテスト時間が長くなるという問題が生じる。
【0048】それゆえに、この発明の目的は、冗長ワー
ド線を用いて不良ワード線を救済することのできる不揮
発性半導体記憶装置を提供することである。
【0049】この発明の他の目的は、隣接ワード線間に
ショートが発生しても確実にこのショートしたワード線
を救済することのできる不揮発性半導体記憶装置を提供
することである。
【0050】この発明のさらに他の目的は、隣接ワード
線間ショートを効率的に検出することのできる不揮発性
半導体記憶装置を提供することである。
【0051】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の観点に
係る不揮発性半導体記憶装置は、要約すれば、冗長ワー
ド線を含む複数のワード線のうち、互いに隣接する少な
くとも2本のワード線とこれらの少なくとも2本のワー
ド線と交差するビット線との交差部に配置されるメモリ
セルに対し同時に消去前書込を実行するようにしたもの
である。
【0052】請求項1に係る不揮発性半導体記憶装置
は、不良ワード線共済用の冗長ワード線を含む複数のワ
ード線と、これらの複数のワード線と交差するように配
設される複数のビット線と、ワード線とビット線との交
差部に対応して配置される複数の不揮発性メモリセルを
含む。メモリセルは、消去状態と書込状態と本実施例に
おいて称される第1と第2の状態を有する。
【0053】請求項1に係る不揮発性半導体記憶装置は
さらに、通常動作モードと異なる所定の動作モード時、
互いに隣接する少なくとも2本のワード線を同時に選択
するワード線選択手段と、複数のビット線から少なくと
も1本のビット線を選択するビット線選択手段と、所定
の動作モード時、この選択されたワード線と選択された
ビット線にメモリセルを第2の書込状態とするための電
圧を伝達する手段を備える。
【0054】請求項2に係る不揮発性半導体記憶装置
は、複数のワード線と、ワード線と交差するように配置
される複数のビット線とを含む。複数のワード線の各々
には、隣接するワード線に割り当てられたアドレスのハ
ミング距離が1となるようにアドレスが割り当てられ
る。
【0055】請求項2に係る不揮発性半導体記憶装置は
さらに、ワード線とビット線との交点に対応して配置さ
れる複数の不揮発性メモリセルと、通常動作と異なる所
定の動作モード時、互いに隣接する少なくとも2本のワ
ード線を同時に選択するワード線選択手段を含む。この
ワード線選択手段はアドレスの1ビットを無効化してワ
ード線指定用アドレスを発生する手段を含む。
【0056】請求項2に係る不揮発性半導体記憶装置
は、少なくとも1本のビット線を選択するためのビット
線選択手段と、所定の動作モード時、ワード線選択手段
およびビット線選択手段により選択されたワード線およ
びビット線上に、メモリセルを書込状態と本実施例で称
される状態とするための電圧を伝達する手段を含む。
【0057】請求項3に係る不揮発性半導体記憶装置
は、行列のマトリックス状に配置された複数の不揮発性
メモリセルと、行各々に対応して配置され、各々に関連
の1行のメモリセルが接続される複数のワード線と、列
各々に対応して配置され、各々に関連の列のメモリセル
が接続される複数のビット線と、与えられたアドレスに
従って対応のワード線を選択するためのワード線選択信
号を発生する行デコード手段と、行デコード手段の出力
に対応して設けられ、通常動作と異なる所定の動作モー
ド時活性化され、行デコード手段の出力に代えて互いに
隣接する少なくとも2本のワード線を1組として順次選
択状態とするための信号を発生する信号発生手段と、行
デコード手段および信号発生手段の一方から与えられる
選択信号に応答して、対応のワード線を選択状態に駆動
するワード線駆動手段と、少なくとも1本のビット線を
選択するビット線選択手段と、所定の動作モード時に、
ワード線駆動手段および選択されたビット線上へメモリ
セルを高しきい値電圧状態とするための所定の電圧を各
々伝達する手段とを備える。
【0058】請求項4に係る不揮発性半導体記憶装置
は、行列状に配置される複数のメモリセルトランジスタ
を含む。このメモリセルトランジスタは、半導体基体領
域上に絶縁膜を介して形成されるフローティングゲート
を有し、かつ消去状態と書込状態と本実施例で称される
第1と第2の状態を有する。
【0059】請求項4に係る不揮発性半導体記憶装置は
さらに、各々に1行のメモリセルトランジスタが接続さ
れる複数のワード線と、通常動作と異なる所定動作モー
ド時、複数のワード線と半導体基体領域との間に、メモ
リセルトランジスタを第2の状態とする電圧を印加する
手段を備える。
【0060】請求項5に係る不揮発性半導体記憶装置
は、複数のワード線と、ワード線と交差するように配置
される複数のビット線と、このビット線とワード線との
交差部に対応して配置される複数の不揮発性メモリセル
と、与えられたアドレスに従って対応のワード線を選択
する第1のワード線選択手段と、少なくとも1本のビッ
ト線を選択するビット線選択手段と、第1のワード線選
択手段とは別に設けられ、通常動作モードと異なる所定
の動作モード時に活性化され、互いに隣接する少なくと
も2本のワード線を同時に選択する第2の行選択手段
と、所定の動作モード時に、第2の行選択手段およびビ
ット線選択手段により選択されたワード線およびビット
線上へメモリセルを書込状態と本実施例において称され
る状態とするための電圧を伝達する手段を含む。
【0061】請求項6に係る不揮発性半導体記憶装置
は、一括消去型不揮発性メモリであって、所定の動作モ
ード時には互いに隣接する少なくとも2本のワード線を
同時に選択状態へと駆動する手段を備えることを特徴と
する。
【0062】請求項7に係る不揮発性半導体記憶装置
は、不良ワード線を救済するための冗長ワード線と、通
常ワード線と、消去前書込指示に応答して冗長ワード線
から互いに隣接する複数の冗長ワード線を同時に選択す
る冗長ワード線選択手段と、第1の動作モード時に、通
常ワード線から互いに隣接する複数のワード線を同時に
選択する通常ワード線選択手段と、第1の動作モード時
と第2の動作モード指示に応答して、冗長ワード線選択
手段を非活性化しかつ通常ワード線選択手段を活性化す
る第1の活性化手段と、第1の動作モード時と第3の動
作モード指示に応答して、冗長ワード線選択手段を活性
化し、かつ通常ワード線選択手段を非活性化する第2の
活性化手段と、選択された不揮発性メモリセルを本実施
例で書込状態と称される状態とするための電圧を選択さ
れたワード線上へ伝達する手段を含む。
【0063】請求項8に係る不揮発性半導体記憶装置
は、行列状に配列される複数の不揮発性メモリセルと、
各行に対応して配置され、各々に対応の行の不揮発性メ
モリセルが接続される複数のワード線と、与えられたア
ドレス信号を隣接する複数のワード線が同時に選択され
るように変換するアドレス変換手段と、このアドレス変
換手段の出力に従ってワード線を選択状態へと駆動する
駆動手段を備える。この駆動手段は、第1の動作モード
時には第1のレベルの電圧を、第2の動作モード時には
第2のレベルの電圧を動作電源電圧として動作し、かつ
与えられた信号の電圧レベルを第2の動作モード時に変
換し、この変換された電圧レベルの信号を駆動信号とし
て選択状態とされるべきワード線へ伝達する手段を含
む。
【0064】請求項9に係る不揮発性半導体記憶装置
は、行列状に配列される複数のメモリセルと、各行に対
応して配置され、各々に対応の行のメモリセルが接続さ
れる複数のワード線とを含む。ワード線の各々には、グ
レイコード化されたアドレスが割り当てられている。
【0065】請求項9に係る不揮発性半導体記憶装置
は、さらに、所定の動作モード時に、グレイコード化さ
れたアドレス信号を発生するアドレス発生手段と、この
アドレス発生手段が発生するグレイコード化アドレス信
号から、2進数表示において“1”大きいグレイコード
化アドレスを同時指定状態とするアドレス変換手段と、
アドレス変換手段の出力によりワード線を選択する手段
を含む。
【0066】請求項10に係る不揮発性半導体記憶装置
は、行列状に配列される複数のメモリセルアレイと、各
行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリセルが
接続される複数のワード線と、各列に対応して配置さ
れ、各々に対応の列のメモリセルが接続される複数のビ
ット線と、アドレス信号に従ってワード線を選択する手
段と、所定の動作モード時に、複数のビット線を同時に
選択して内部データ線に接続する手段と、内部データ線
上のデータ信号を読出す手段とを備える。
【0067】請求項11に係る不揮発性半導体記憶装置
は、請求項10におけるワード線を選択する手段が、同
時に隣接する複数のワード線を選択状態とする手段を含
む。
【0068】
【作用】この発明の第1の観点に係る不揮発性半導体記
憶装置においては、隣接するワード線上のメモリセルに
対し同時に消去前書込が実行される。したがって全メモ
リセルが書込状態となるため、消去動作時において過消
去状態となるのが防止される。
【0069】請求項1に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、同時に選択された隣接ワード線にショートが
生じても選択ワード線上の電位は書込を行なうための電
圧に設定することができ、不良ワード線に接続されるメ
モリセルに対し消去前書込を行なうことができ、不良ワ
ード線に接続されるメモリセルが過消去状態となるのが
防止される。
【0070】請求項2に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、隣接ワード線に対するアドレスは、ハミング
距離が1である。これにより、消去前書込時においては
ワード線指定用のアドレスの1ビットを無効状態として
発生することにより少なくとも2本の隣接ワード線を容
易に同時に選択することができる。これによりショート
が生じたワード線においても確実に消去前書込を実行す
ることができる。
【0071】請求項3に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、行デコード手段の出力に設けられた信号発生
手段により互いに隣接する複数のワード線を単位として
順次選択状態とすることができる。したがってショート
が生じているような場合においてもショートを生じたワ
ード線上のメモリセルに対しても消去前書込を実行する
ことができる。
【0072】請求項4に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、半導体基体領域、すなわちメモリセルトラン
ジスタのバックゲートとワード線との間に書込状態とす
るための電圧が印加される。このとき、半導体基体領域
は全メモリセルに対して共通であるため、一括消去と同
様に一括消去前書込が実行される。
【0073】請求項5に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、第2の行選択手段が消去前書込などの所定の
動作モード時においてのみ活性化され、互いに隣接する
複数のワード線を同時に選択する。第1の行選択手段は
情報書込時、および読出時において1本のワード線を選
択する。これにより消去前書込時においてショートが発
生した不良ワード線上のメモリセルに対しても確実に消
去前書込を行なうことができる。
【0074】請求項6に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、互いに隣接する少なくとも2本のワード線が
同時に選択状態とされる同一列上に配置される不揮発性
メモリセルに対し同時に消去前書込が行なうことができ
るため、ショートがワード線間に生じていても、確実に
このショートしているワード線上のメモリセルに対して
も消去前書込を実行することができる。
【0075】請求項7に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、通常ワード線に対し隣接する複数のワード線
を単位として消去前書込を行なった後、次いで冗長ワー
ド線に対し隣接する冗長ワード線の単位として消去前書
込を行なうことができ、すべての冗長ワード線および通
常ワード線に対して確実かつ正確に消去前書込を実行す
ることができる。
【0076】請求項8に係る不揮発性半導体記憶装置
は、隣接ワード線を同時に選択状態とすることができ
る。したがって、不良ワード線に接続される不揮発性メ
モリセルに対しても消去前書込を実行することができ
る。また、ワード線駆動手段自体が信号の電圧レベルを
変換する機能を備えているため、高電圧スイッチなどの
回路要素が不要となり、回路規模が低減される。
【0077】請求項9に係る不揮発性半導体記憶装置に
おいては、ワード線にはグレイコードアドレスが割り当
てられており、発生されたグレイコードアドレスと、こ
のグレイコードアドレスと2進数において1大きいグレ
イコードアドレスが同時に指定される。したがって、同
時に物理的に隣接するワード線を選択状態とすることが
でき、ワード線ショート不良においても、確実にこれら
を選択状態として、不良ワード線に接続されるメモリセ
ルが過消去状態となるのが防止される。
【0078】請求項10に係る不揮発性半導体記憶装置
においては、所定動作モード時において、接続されるワ
ード線から同時に複数のメモリセルが選択されて内部デ
ータ線へ読出データが伝達される。これにより複数のメ
モリセルデータを同時に読出すことができ、一括して複
数のメモリセルの良/不良を判別することができる。
【0079】請求項11に係る不揮発性半導体記憶装置
においては、同時に隣接する複数のワード線が同時に選
択状態とされ、同時にまた複数の列のメモリセルのデー
タが同時に読出される。したがって、隣接ワード線にシ
ョート不良が生じているか否かをこの読出したメモリセ
ルデータを見ることにより容易に識別することができ、
テスト時間を大幅に短縮することができる。
【0080】
【実施例】
[実施例1]まず、比較のために従来のロウアドレスバ
ッファおよびロウデコーダの構成について簡単に図67
ないし図69を参照して説明する。図67および図68
は与えられるロウアドレス(Xアドレス)が8ビット
(A7〜A0)の場合におけるロウアドレスバッファお
よびロウデコーダの構成を示し、図69に高電圧スイッ
チの具体的構成を示す。
【0081】図67および図68において、ロウアドレ
スバッファ40は与えられたアドレスA7〜A0から内
部相補アドレス信号A0、/A0〜A7、/A7を生成
する。2ビットのアドレス信号(正確には4ビットの相
補内部アドレス信号)に対して1つのプリデコーダが設
けられる。プリデコーダ42−1は、内部アドレスビッ
トA1、/A1、A0および/A0をデコードし、出力
信号線ALPH10〜ALPH13のうちのいずれかを
デコード結果に従って駆動する。
【0082】プリデコーダ42−2は、内部アドレスビ
ットA3、/A3、A2および/A2をデコードし、該
デコード結果に従って出力信号線ALPH20〜ALP
H23のうちの1本を選択状態とする。プリデコーダ4
2−3は、内部アドレスビットA5、/A5、A4、お
よび/A4をデコードし、そのデコード結果に従って出
力信号線ALPH30〜ALPH33のうちの1本を選
択状態とする。プリデコーダ42−4は、アドレスビッ
トA7、/A7、A6、および/A6をデコードし、そ
のデコード結果に従って出力信号線ALPH40〜AL
PH43のうちの1本を選択状態とする。
【0083】図67および図68には、プリデコーダ4
2−1〜42−4それぞれにおいて、出力信号線と各出
力信号線が選択状態とされるときのアドレスビットの組
合せとを併せて示す。たとえばアドレスビットA1およ
びA0がともに0の場合には、プリデコーダ42−1に
より信号線ALPH10が選択状態とされる。
【0084】このプリデコーダ構成においては、256
本のワード線が各々が4本の隣接ワード線を有する64
個のグループに分割され、1つのワード線グループがプ
リデコーダ42−2〜42−4により選択される。プリ
デコーダ42−1により各グループにおいて1本のワー
ド線が選択される。
【0085】ロウデコーダ44の入力部には、この1つ
のワード線グループを選択状態とするために3入力NA
NDゲートNAが設けられる。図68においては8個の
NANDゲートNA1〜NA8を示す。隣接する8個の
NANDゲートNA1〜NA8の第1の入力にはプリデ
コーダ42−4の出力信号線のうち同じ出力信号線(図
68においてはALPH40)が接続される。4個の隣
接するNANDゲートの第2の入力にはプリデコーダ4
2−3の同じ出力信号線が接続される。NANDゲート
NAの第3の入力には、プリデコーダ42−2の出力信
号線が隣接するNANDゲート間では異なるように接続
される。
【0086】ロウデコーダ44には、NANDゲートN
Aそれぞれに対応して4本のワード線選択信号伝達線W
S0〜WS3が配設される。ワード線選択信号伝達線W
S0〜WS3それぞれにおいて、プリデコーダ42−1
の出力に応答してオン状態となるトランスファゲートT
Bk0(k=0〜7)と、プリデコーダ42−1の出力
を受けるインバータ回路45−1〜45−4の出力に応
答してオン状態となるゲートトランジスタTBk1が設
けられる。ゲートトランジスタTBk1は非選択ワード
線選択信号伝達線を電源電位Vccレベルに充電する。
トランスファゲートTBk0はプリデコーダ42−1に
より選択された場合、対応のNANDゲートNAからの
ワード線選択信号を伝達する。
【0087】ワード線選択信号伝達線と各ワード線との
間には高電圧スイッチ回路50が設けられる。図68に
おいてはワード線WL0〜WL7に対応して配置される
高電圧スイッチ回路50−0〜50−7が示される。高
電圧スイッチ回路50は、Vpp/Vccスイッチ48
から伝達される電圧Vpp/Vccを選択ワード線上へ
伝達する。Vpp/Vccスイッチ48は、制御回路2
8(図61参照)から与えられる制御信号に従って、動
作モードに応じて書込高電圧Vppまたは電源電圧Vc
cの一方を伝達する。
【0088】ワード線WLには、Xアドレスが付与され
る。従来の構成においては、ワード線のXアドレスは順
次1ずつ増加する。図68に、ワード線WL0〜WL7
に割り当てられたXアドレスを示す。
【0089】図69は、高電圧スイッチ回路50の具体
的構成の一例を示す図である。図69において、高電圧
スイッチ回路50は、ワード線選択信号伝達線上に与え
られた信号を通過させるゲートトランジスタTG1と、
ゲートトランジスタTG1の出力に応答してワード線W
Lを駆動するpチャネルMOS(絶縁ゲート型電界効
果)トランジスタTG2およびnチャネルMOSトラン
ジスタTG3と、ワード線WL上の電位に応答してトラ
ンジスタTG2およびTG3のゲートの電位を設定する
pチャネルMOSトランジスタTG4を含む。ゲートト
ランジスタTG1はそのゲートが電源電圧Vccを受け
るように接続され、トランジスタTG2およびTG3の
ゲート電位(書込高電圧Vpp)がロウデコーダへ伝達
されるのを防止する。この高電圧スイッチ回路の動作に
ついて簡単に説明する。
【0090】ゲートトランジスタTG1を介して“L”
の信号が伝達された場合、トランジスタTG3がオフ状
態、トランジスタTG2がオン状態となる。これにより
トランジスタTG2を介してワード線WL上に電圧Vp
p/Vcc(プログラム高電圧Vppまたは電源電圧V
ccが動作モードに応じて伝達される)が伝達される。
ワード線WL上の電位が上昇すると、トランジスタTG
4がオフ状態となり、トランジスタTG2およびTG3
のゲート電位は“L”レベルに保持される。
【0091】一方、ゲートトランジスタTG1を介して
“H”の信号が伝達された場合、トランジスタTG2が
少しオフ状態、トランジスタTG3がオン状態となる。
これによりワード線WLの電位は接地電位レベルへと放
電される。ワード線WLの電位の低下に従ってトランジ
スタTG4がオン状態となり、トランジスタTG2およ
びTG3のゲート電位を電圧Vpp/Vccレベルに設
定し、トランジスタTG2が確実にオフ状態に維持され
る。それによりワード線WLの電位は確実に接地電位レ
ベルにまで放電される。
【0092】すなわち高電圧スイッチ回路はロウデコー
ダの出力が“L”のときに対応のワード線WL上の電位
をVpp/Vccレベルにまで駆動する。次に、図67
および図68を参照して簡単にワード線選択動作につい
て説明する。
【0093】ロウアドレスビットA7〜A0が与えられ
た場合、プリデコーダ42−2〜42−4により1つの
NANDゲートの出力が“L”となる。残りの非選択N
ANDゲートの出力は“H”である。ワード線グループ
においては、プリデコーダ42−1により1つのトラン
スファゲートTBk0が導通し、残りのトランスファゲ
ートが非導通状態となる。したがって、プリデコーダ4
2−1〜42−4により選択されたワード線に対応する
高電圧スイッチ回路50が動作状態となり、この選択ワ
ード線上へ電圧Vpp/Vccを伝達する。
【0094】たとえばアドレスビットA7〜A0がすべ
て“L”の場合、信号線ALPH10、ALPH20、
ALPH30、およびALPH40が“H”レベルに駆
動され、NANDゲートNA1の出力が“L”となる。
またトランスファゲートTB00がオン状態となり、ワ
ード線駆動信号伝達線WS1〜WS3は、インバータ4
5−1〜45−3の出力によりオン状態となるトランジ
スタTBk1により“H”レベルに充電される。一方、
ワード線選択信号伝達線WS0には、トランスファゲー
トTB00により“L”の信号が伝達される。これによ
り高電圧スイッチ回路50−0が動作状態とされ、ワー
ド線WL0上に電圧Vpp/Vccが伝達される。
【0095】従来のデコーダの構成においては、1本の
ワード線が選択されるだけである。本発明は、消去前書
込時においては、隣接する少なくとも2本のワード線を
同時に選択する構成を与える。
【0096】図2は、この発明の第1の実施例の動作原
理を示す図である。この第1の実施例においては、物理
的に隣接するワード線のアドレスのハミング距離が1と
なるように設定される。ハミング距離は、多ビットの2
つの2進数の間の距離を表わす。ハミング距離が1であ
る場合には、1ビットのみその値が異なっている状態を
示す。
【0097】すなわち、ハミング距離が1の場合、図2
に示すように、アドレスAn〜A0のうち1ビットのア
ドレスAiのみ値が異なる。したがって、このアドレス
ビットAiを無効化、すなわちビットAiおよび/Ai
をともに“H”の選択状態とした場合には、アドレス
(An…0…A0)とアドレス(An…1…A0)の2
つを選択状態とすることができる。
【0098】図3は、この発明の第1の実施例において
用いられるプリデコーダの構成を示す図である。図3に
おいて、プリデコーダは従来と同様に2ビットのアドレ
スをデコードする。プリデコーダ出力信号線ALPHi
0〜ALPHi3それぞれに対応してANDゲートAN
1〜AN4が設けられる。ANDゲートAN1〜AN4
のそれぞれには異なる組合せのアドレスビットAX0、
/AX0、AX1および/AX1が与えられる。ここ
で、アドレスビットAX1およびAX0はプリデコーダ
へ与えられる内部アドレス(真の内部アドレス)の上位
ビットおよび下位ビットをそれぞれ示す。
【0099】ANDゲートAN1は、アドレスビットA
X1およびAX0がともに0のときに“H”の信号を出
力する。ANDゲートAN2は、アドレスビットAX1
およびAX0が0および1とそれぞれなったときにその
出力を“H”とする。ANDゲートAN3は、アドレス
ビットAX1およびAX0がともに1のときにその出力
を“H”とする。ANDゲートAN4は、アドレスビッ
トAX1およびAX0が1および0とそれぞれなったと
きにその出力を“H”とする。
【0100】通常の動作時においては、アドレスビット
AX0とアドレス/AX0とは論理が異なる。本実施例
においては、消去前書込時において、このアドレスビッ
トAX0(またはAX1)と相補アドレスビット/AX
0(または/AX1)を無効状態、すなわち、ともに
“H”に設定する。これにより、任意の組合せの隣接ワ
ード線を同時に選択状態とすることができる。
【0101】たとえば、アドレスビットAX0および/
AX0をともに“H”に設定した場合、アドレスビット
AX1の“L”および“H”に従って、信号線ALPH
i0およびALPHi1の組および信号線ALPHi2
およびALPHi3の組の一方が選択状態とされる。
【0102】また、アドレスビットAX0および/AX
0を“H”および“L”に設定し、アドレスビットAX
1および/AX1をともに“H”に設定すると、信号線
ALPHi1およびALPHi2が選択状態となる。従
来は、図3に( )で示すように、信号線ALPHi2
はアドレスビットAX1およびAX0がそれぞれ1およ
び0の場合に選択状態とされる。このような場合、信号
線ALPHi1およびALPHi2を同時に選択状態と
することはできない(ハミング距離が2であるため、2
ビットのアドレスAX0およびAX1をともにその相補
信号も合わせて選択状態とする必要が生じるためであ
る)。本発明の第1の実施例はこの図3に示すプリデコ
ーダを利用する。
【0103】図1はこの発明の第1の実施例に従う不揮
発性半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図であ
る。図1において、不揮発性半導体記憶装置は、行およ
び列のマトリックス状に配列された複数の不揮発性メモ
リセルを含むメモリアレイ100を含む。このメモリア
レイ100は、通常のメモリセルが配設されるメモリセ
ルアレイ102と、不良ビット救済用の冗長ワード線が
配置されたスペアロウ領域104と、不良ビット線救済
用のスペアビット線が配設されるスペアコラム領域10
6を含む。以下の説明においては、メモリセルアレイ1
02に含まれるワード線を通常ワード線と称す。
【0104】不揮発性半導体記憶装置はさらに、与えら
れたアドレス信号に従って内部アドレス(相補アドレス
ビット)を生成するアドレスバッファ110と、アドレ
スバッファ110からの相補内部アドレスビットをプリ
デコードするプリデコーダ120と、プリデコーダ12
0の出力に従ってメモリアレイ100における対応のワ
ード線および対応のビット線を選択する信号を発生する
ロウデコーダ114およびコラムデコーダ116を含
む。ロウデコーダ114およびコラムデコーダ116
は、ともにスペアロウ領域104およびスペアコラム領
域106のスペアワード線およびスペアビット線を選択
するためのスペアロウデコーダおよびスペアコラムデコ
ーダを含むが、図面の煩雑化を避けるために図1におい
てはこのスペアロウデコーダおよびスペアコラムデコー
ダは通常ワード線および通常ビット線を選択するための
通常ロウデコーダおよび通常コラムデコーダとともに合
わせて1つのロウデコーダおよびコラムデコーダとして
示す。
【0105】不揮発性半導体記憶装置はさらに、ロウデ
コーダ114の出力に従って選択されたワード線上へ電
圧Vpp/Vccを伝達するワード線駆動手段としての
高電圧スイッチ18と、コラムデコーダ116の出力に
従って、メモリアレイ100における選択ビット線を書
込回路/センスアンプブロック24へ接続するYゲート
20と、装置外部とデータの入出力を行なうための入出
力バッファ22を含む。Yゲート20、書込回路/セン
スアンプブロック24および入出力バッファ22は従来
と同様の構成を備える。
【0106】不揮発性半導体記憶装置はさらに、外部か
らの制御信号を受け内部制御信号を発生する制御信号バ
ッファ26と、制御信号バッファ26からの制御信号に
従って、各種制御信号を発生する制御回路130と、制
御回路130の制御の下にメモリアレイ100のソース
線の電位を設定するアレイソーススイッチ32と、書込
高電圧Vppを受け、書込高電圧Vppおよび書込電圧
VBLを発生する高電圧制御回路30を含む。アレイソ
ーススイッチ32および高電圧制御回路30は従来と同
様の構成を備える。
【0107】制御回路130は、消去前書込動作時にお
いて連続して隣接する複数のワード線を同時に選択状態
とするために必要とされる信号を発生する。制御回路1
30は、また、入出力バッファ22のデータの入出力動
作を制御するとともに書込回路/センスアンプブロック
24に対する動作制御を行なう。このとき、制御回路1
30はまた書込回路/センスアンプブロック24からの
データを受け、消去動作が確実に行なわれているか否か
および書込データが正確に書込まれているか否かを検出
する機能をも有するため、制御回路130はブロック2
4からの信号を受けるようにもまた示される。
【0108】アドレスバッファ110は、消去前書込時
において隣接する複数のワード線を同時に選択状態とす
るためのアドレスを発生するアドレス変換機能付ロウア
ドレスバッファ124と、ビット線選択用の内部コラム
アドレスを発生するコラムアドレスバッファ122を含
む。このコラムアドレスバッファ122、コラムアドレ
スプリデコード用のコラムプリデコーダ(ブロック12
0に含まれる)およびコラムデコーダ116は従来の構
成と同様であってもよい。
【0109】さらに書込高電圧Vppは外部から与えら
れるものであってもよく、また内部で発生されるもので
あってもよい。また、電流消費の多い部分へは外部から
の高電圧Vppが伝達され、電流消費の少ない部分へは
内部で発生される高電圧Vppが与えられる構成が用い
られてもよい。
【0110】メモリアレイ100におけるワード線に対
しては、それぞれ隣接するワード線のアドレスのハミン
グ距離が1となるようなアドレスが割り当てられる。
【0111】図4および図5は、図1に示すプリデコー
ダ、ロウデコーダおよび高電圧スイッチ部の構成を示す
図である。
【0112】図4において、プリデコーダ201−1〜
201−4は、図3に示す構成を備える。プリデコーダ
201−1には内部アドレスビットA0、/A0、A
1、および/A1が与えられる。プリデコーダ201−
2へは内部アドレスビットA2、/A2、A3、および
/A3が与えられる。プリデコーダ201−3へはアド
レスビットA4、/A4、A5、および/A5が与えら
れる。プリデコーダ201−4へはアドレスビットA
6、/A6、A7、および/A7が与えられる。図4お
よび図5には、プリデコーダ201−1〜201−4の
出力信号線ALPHi0〜ALPHi3(i=1〜4)
が選択状態とされるときの入力アドレスビットの状態を
示す。
【0113】図4および図5に示す構成においては従来
と異なり、信号線ALPHi2は、対応のアドレスビッ
ト(真のアドレスビット)がともに1のときに選択状態
とされ、信号線ALPHi3は2ビットのうち上位アド
レスビットが1、下位アドレスビットが0のときに選択
状態とされる。
【0114】ワード線は4本を1組として配設される。
ワード線の各組に対応してプリデコーダ201−2〜2
01−4の出力を受ける3入力NANDゲートNAが設
けられる。図4においては8個のNANDゲートNA1
1〜NA18を代表的に示す。
【0115】ロウデコーダ114は、各ワード線選択信
号伝達線に設けられ、プリデコーダ201−1の出力に
応答してオン状態となる転送ゲートTBk0と、プリデ
コーダ201−1の出力に応答して非選択ワード線を確
実に非選択状態とするための充電用トランジスタTBk
1とを含む。この転送ゲートの配置は同時に隣接するワ
ード線を選択状態とするために、ワード線選択信号伝達
線に対しジグザグ状に配設される。
【0116】すなわち、図5において、ワード線WL0
〜WL3に対しては左上から右下へと転送ゲートTBk
0が配設され、次いでワード線WL4ないしWL7に対
しては転送ゲートが右上から左下へと配置される。これ
は、NANDゲートNAの入力とプリデコーダ201−
2〜201−4のそれぞれとの出力信号線との接続にお
いても同様である。このようなジグザグ状に転送ゲート
TBk0を配置し、かつNANDゲートNAの入力とプ
リデコーダ201−2〜201−4の接続をもジグザグ
状とする構成により任意の隣接する複数のワード線を同
時に選択状態とすることができる。
【0117】Vpp/Vccスイッチ48および高電圧
スイッチ回路50は従来の構成と同じである。
【0118】ワード線WLに対しては、任意の隣接する
2本のワード線に割り当てられたアドレスのハミング距
離が1となるように行アドレス(Xアドレス)が割り当
てられる。図5においてはXアドレスとして、グレイコ
ードが用いられた場合が一例として示される。
【0119】上述の構成を利用することにより、1つの
ワード線グループ内において任意の隣接するワード線の
組を同時に選択状態とすることができるとともに、隣接
するワード線グループにおいて隣接するワード線をも選
択状態とすることができる。
【0120】図6は、アドレス変換機能付ロウアドレス
バッファの構成を示すブロック図である。図6におい
て、アドレス変換機能付ロウアドレスバッファ124
は、消去前書込動作時においてワード線選択用のアドレ
ス信号を順次発生するアドレス発生回路212と、アド
レス発生回路212からのアドレスと外部からのアドレ
スとを受け、一方を通過させる選択回路214と、選択
回路214から与えられたアドレスに従って相補内部ア
ドレス信号を生成するアドレス決定回路216と、アド
レス発生回路212における内部アドレスINTAXの
発生を制御するとともにアドレス決定回路216が発生
するアドレスを制御するアドレス制御回路210を含
む。この選択回路214およびアドレス決定回路216
のみがアドレス変換機能付ロウアドレスバッファ124
に含まれ、アドレス決定回路212およびアドレス制御
回路210は制御回路130に含まれるように構成され
てもよい。図6においては、アドレス制御回路210が
制御回路130からの制御信号に従って必要なアドレス
の発生のための各制御を行なうように示される。
【0121】図7は、図6に示すアドレス決定回路の具
体的構成を示す図である。図7においては、1ビットの
アドレス信号(相補アドレス信号AXおよび/AX)に
関連する部分のみが示される。図7において、アドレス
決定回路216は、選択回路214に含まれる切換回路
220の出力と制御信号/LFIXを受ける2入力NA
NDゲート250と、NANDゲート250の出力と制
御信号/HFIXを受ける2入力NANDゲートを含
む。制御信号/LFIXは、アドレスビットAXを強制
的に“L”に固定するための制御信号である。制御信号
/HFIXは、アドレスビットAXを強制的に“H”に
設定するための制御信号である。
【0122】アドレス発生回路216aはさらに、NA
NDゲート252の出力を受けるインバータ回路254
と、インバータ回路254の出力と制御信号/BOHと
を受ける2入力NANDゲート256と、制御信号/B
OHとNANDゲート252の出力とを受ける2入力N
ANDゲート258とを含む。制御信号/BOHは、ア
ドレスビットAXおよび/AXをともに強制的に“H”
に設定し、このアドレスビットAXおよび/AXを実効
的に無効状態とする信号である。NANDゲート256
からアドレスビットAXが出力され、NANDゲート2
58からアドレスビット/AXが出力される。
【0123】制御信号/LFIX、/HFIX、および
/BOHがすべて“H”の場合、NANDゲート25
0、252、256、および258はすべてインバータ
回路として機能する。この場合には、切換回路220か
ら与えられるアドレスから相補内部アドレスが生成され
る。この状態では、アドレス決定回路216aは、通常
のアドレスバッファとして機能する。複数のワード線を
同時に選択する場合には、制御信号/LFIX、/HF
IX、および/BOHの状態を変化させ、必要とされる
内部アドレスビットを生成する。次に、図4、図5、お
よび図7を参照してこの発明の第1の実施例におけるワ
ード線選択動作について説明する。アドレス制御回路2
10およびアドレス発生回路212の具体的構成につい
ては後に詳細に説明する。
【0124】消去前書込動作時においては、切換回路2
20へは制御回路130(図1参照)から消去前書込指
示信号が与えられる。それにより切換回路220は、ア
ドレス発生回路212(図6参照)から与えられるアド
レスINTAXを通過させる。
【0125】今、アドレスビットA0に対するアドレス
決定回路216aに対し制御信号/BOHを“L”に設
定し、残りの制御信号/LFIXおよび/HFIXを
“H”に設定する。残りのアドレスビットA1〜A7は
“L”に設定しかつ対応の制御信号/LFIX、/HF
IXおよび/BOHをすべて“H”に設定する。この場
合内部アドレスビットA1、/A1〜A7および/A7
は与えられたアドレスINTAX1〜INTAX7に対
応した値となる。この状態においては、図5に示す信号
線ALPH10およびALPH11が同時に選択状態と
なる。一方、プリデコーダ201−2〜201−4にお
いては、信号線ALPH20、ALPH30、およびA
LPH40が選択状態となる。
【0126】NANDゲートNA11が選択状態とな
り、転送ゲートTB00およびTB10を介して高電圧
スイッチ回路50−1および50−2へ“L”の信号が
伝達される。これにより2本の隣接するワード線WL0
およびWL1を同時に選択状態とすることができる。次
いでこの状態においてアドレスビットA1を“H”に設
定すると、信号線ALPH12およびALPH13が選
択状態とされる。応じて転送ゲートTB20およびTB
30により高電圧スイッチ回路50−3および50−4
へ“L”の信号が伝達され、ワード線WL2およびWL
3が選択状態とされる。
【0127】すなわち、図8に示すように最下位アドレ
スビットA0をA0=/A0=“H”の状態に固定し
て、残りのアドレスビットA7〜A1を順次1ずつ増分
させると、ワード線WL0およびワード線WL1、ワー
ド線WL2とワード線WL3、…、ワード線WL252
とワード線WL253、およびワード線WL254とワ
ード線WL255というように順次物理的に隣接するワ
ード線が2本ずつ同時に選択状態とされる。
【0128】アドレスビットA0および/A0をともに
“H”に設定すると、最下位アドレスビットを無視した
デコード動作が行なわれたのと等価となり、常時ワード
線WL2jおよびWL2j+1(j=0、…)の組が選
択状態とされる。この選択状態とされた2本のワード線
へ高電圧スイッチ回路50を介して書込高電圧Vppを
伝達する。またビット線は少なくとも1本が選択状態と
される。このビット線選択のためのアドレスは外部から
与えられてもよく、また内部でアドレスカウンタを用い
て順次発生される構成が利用されてもよい。
【0129】したがって、消去前書込動作は従来と同様
にして実行することができる。すなわちこの隣接する2
本のワード線選択状態において、図1に示すコラムデコ
ーダ116、Yゲート20、および書込回路(ブロック
24)により、選択されたビット線上へ書込電圧VBL
が伝達され、このメモリセルに対する書込が実行され
る。同時に選択されたワード線がショートしていたとし
ても、この互いにショートしているワード線上には書込
高電圧が伝達されるため、確実にこのショートしたワー
ド線においても消去前書込を実行することができる。
【0130】次いで、ワード線WL1とワード線WL2
のような組を順次同時に選択する動作を実行する。この
動作のためには、最下位アドレスビットA0に対し、制
御信号/HFIXを“L”に設定し、残りの制御信号/
LFIXおよび/BOHを“H”に固定する。これによ
りアドレスビットA0が“H”に固定され、アドレスビ
ット/A0が“L”に固定される。次いで、アドレスビ
ットA1に対し制御信号/BOHのみを活性状態の
“L”に設定し、アドレスビットA1および/A1をと
もに“H”に設定する。この場合、図5に示すプリデコ
ーダ201−1においては、信号線ALPH11および
ALPH12が選択状態とされる。したがって、残りの
アドレスビットA7〜A2を順次1ずつ増分していく
と、図9に示すように、ワード線WL1およびWL2の
組が、各ワード線グループにおいて順次選択されてい
く。
【0131】上述の動作により、ロウデコーダ114の
入力部に設けられたNANDゲートを共有するワード線
については、すべての組合せの隣接ワード線が同時に選
択された状態が実現される。次いで、ワード線グループ
が異なりかつ互いに隣接するワード線を同時に選択す
る。図5においてワード線WL3およびWL4はまだ同
時に選択状態とはされていないためである。
【0132】この異なるワード線グループに属する隣接
ワード線を同時に選択状態とするために、図10(a)
に示すように、まずアドレスビットA0およびA1をそ
れぞれ“L”および“H”に設定する。またアドレスビ
ットA2についてはアドレスビットA2および/A2を
ともに“H”に設定する。これにより図5に示す信号線
ALPH13が選択状態とされ、またアドレスビットA
3の値に従って信号線ALPH20およびALPH21
または信号線ALPH22およびALPH23の一方の
組を同時に選択状態とする。したがってこの場合図10
(b)に示すように、4本のワード線を含むワード線グ
ループG0およびG1が同時に選択状態とされ、その同
時に選択されたワード線グループにおいて隣接するワー
ド線が選択され、消去前書込が実行される。
【0133】この動作が完了したとき、ワード線グルー
プG1とワード線グループG2(NANDゲートNA1
2およびNA13)のような組はまだ選択状態とされて
いない。このような選択状態を実現するために、図11
(a)に示すように、アドレスビットA1およびA0を
ともに“L”に固定し、アドレスビットA2を“H”に
固定する。アドレスビットA3については、アドレスビ
ットA3および/A3をともに“H”に設定する。これ
により、プリデコーダ201−1の出力信号線ALPH
10が選択状態となり、またプリデコーダ201−2の
出力信号線ALPH21およびALPH22が選択状態
となる。これにより図11(b)に示すように、ワード
線WL7およびWL8のような組が順次同時に選択状態
とされ、消去前書込が実行される。以降、この動作を繰
返す。
【0134】アドレスビットAj=/Aj=“H”、A
(j−1)=“H”、/A(j−1)=“L”、A(j
−2)〜A0=“L”、/A(j−2)〜/A0=
“H”と設定して残りの上位アドレスビットを順次増分
する動作をこのアドレスビットAjが最上位アドレスビ
ットとなるまで繰返す。これにより、図12ないし図1
4に示すように、ワード線のグループをさらに大きくし
て隣接ワード線グループにおける隣接ワード線に対する
同時選択が実行される。ここで、図12においては4つ
のワード線グループを含む大ワード線グループMGに対
し、隣接する大ワード線グループが選択され、この選択
された大ワード線グループにおいて隣接するワード線グ
ループGにおいて隣接するワード線が順次選択状態とさ
れる状態が示される。図13は、2つの大ワード線グル
ープを含むグループにおいて隣接する大ワード線グルー
プが順次選択状態とされ、この状態において2本のワー
ド線を同時に選択する動作が示される。
【0135】図14においては、4つの大ワード線グル
ープMGを含むグループ単位で同時にワード線グループ
が選択され、この選択されたワード線グループに対し同
時に2本のワード線を選択するとともに消去前書込を行
なう状態が示される。
【0136】この図8ないし図14に示す一連の動作を
実行することにより、すべての隣接するワード線を2本
を単位として同時に選択することができる。
【0137】この一連の消去前書込が完了すると(これ
は最上位アドレスビットA7に対し、制御信号/HFI
Xが“L”に設定された状態を検出することにより検出
することができる)、全メモリセルに対する消去前書込
が完了する。この消去前書込が完了すると、次いで一括
消去動作が実行される。この一括消去動作は従来と同様
である。
【0138】次にこのアドレスを発生するための構成に
ついて説明する。このような制御信号/LFIX,/H
EIXおよび/BOHの発生は、図1に示す制御回路1
30に含まれるコントローラに所定のシーケンスをプロ
グラムしておき、このプログラムの制御の下に実行する
ことができる。しかしながら、この構成は、ハードウェ
アを用いて、繰返しパルス信号CLKを用いて実現する
こともできる。
【0139】図15および図16は、図6に示すアドレ
ス制御回路およびアドレス発生回路の具体的構成を示す
図である。図15および図16において、図6に示すア
ドレス決定回路216は、アドレスビットA0〜AXm
axに対応して設けられるアドレス決定回路216−0
〜216−maを含む。用いられるアドレスが前述のご
とく8ビットであり、ワード線が256本の場合には、
ma=7となる。このアドレス決定回路216−0〜2
16−maの各々は同一の構成を備え、図7に示すアド
レス決定回路216aと同一の構成を備える。
【0140】アドレス発生回路212は、制御信号ST
とクロック信号CRRに従って内部アドレスINTA0
〜INTAXmaxを発生する増分判定回路212−0
〜212−maを含む。増分判定回路212−0〜21
2−maの各々は、制御信号STに従って、内部アドレ
スINTAをクロック信号に応答して生成するととも
に、この制御信号STに従って入力クロックCRRを上
位ビットの増分判定回路へ伝達する。
【0141】アドレス制御回路210は、増分判定回路
212−0〜212−maにおけるアドレス増分の実行
/不実行を判定するためのタイミング信号となるととも
に、制御信号/BOH、/LFIXおよび/HFIXを
生成するための基本制御信号STを発生するSTX発生
回路250−(−1)〜250−maと、このSTX発
生回路からの制御信号STに応答して制御信号/BO
H、/HFIXおよび/LFIXを発生するBOH/F
IX発生回路260−0〜260−maを含む。STX
発生回路250−iは、制御信号ST(i−2)および
ST(i−1)を受け、制御信号STiを発生する。B
OH/FIX発生回路260−iは、制御信号STi、
ST(i−1)およびST(i−2)を受け、制御信号
/BOH、/LFIXおよび/HFIXを発生する。
【0142】初段のSTX発生回路250−(−1)
は、その両入力に電源電圧Vccレベルの信号を受け、
制御信号STM1を発生する。2段目のSTX発生回路
250−0は、その第1の入力に電源電圧Vccレベル
の信号を受け、第2の入力にSTX発生回路250−
(−1)が発生する制御信号STM1を受け、制御信号
ST0を発生する。
【0143】STX発生回路250−(−1)〜250
−maはそのリセット入力RESETにリセット信号R
ESETを受け、そのクロック入力RADM1に最上位
アドレスビットAXmaxを受ける。STX発生回路2
50−(−1)〜250−maは、全ワード線が一度選
択された後、次のサイクルにおいてアドレスの強制設定
および増分を決定するための制御信号を発生する。
【0144】増分判定回路212−0〜212−ma
は、1ビット下位に設けられたSTX発生回路からの制
御信号に従って、内部アドレスの増分または維持を判定
し、その判定結果に従った内部アドレスINTAXを生
成する。次に、各回路の具体的構成について説明する。
【0145】図17は、STX発生回路の構成を示す図
である。図17において、STX発生回路250は、上
流(下位ビット側)に設けられたSTX発生回路からの
制御信号ST(X−1)およびST(X−2)を受ける
ANDゲート272と、最上位アドレスビットAXma
xを入力RADM1を介して受け、この信号RADM1
に応答してANDゲート272の出力をラッチして制御
信号STXを発生するラッチ回路274を含む。ラッチ
回路274は、入力TMGに与えられる信号の立上がり
に応答して入力INに与えられた信号をラッチし、次い
で入力TMGに与えられる信号の立下がりに応答してラ
ッチした信号を出力OUTから出力する。
【0146】図18は図17に示すラッチ回路の具体的
構成例を示す図である。図18において、ラッチ回路2
74は、タイミング信号入力ノードTMGに与えられた
信号を反転するインバータ回路280と、入力ノードT
MGに与えられる信号に応答して導通し、入力INに与
えられた信号を通過させる転送ゲート282と、転送ゲ
ート282から与えられた信号を反転するインバータ回
路284と、インバータ回路284の出力を反転するイ
ンバータ回路286と、インバータ回路280の出力に
応答して導通し、インバータ回路286の出力を内部ノ
ード285へ伝達する転送ゲート288を含む。転送ゲ
ート288が導通状態となったときインバータ回路28
4および286はラッチ回路を構成する。
【0147】ラッチ回路274は、さらに、インバータ
回路280の出力に応答して導通する転送ゲート290
と、転送ゲート290を介して与えられる信号を反転し
て出力ノードOUTへ伝達するインバータ回路292
と、インバータ回路292の出力を反転するインバータ
回路294と、入力ノードTMGに与えられた信号に応
答して導通し、インバータ回路294の出力をインバー
タ回路292の入力部へ伝達する転送ゲート296を含
む。インバータ回路292および294は、転送ゲート
296が導通状態となったとき、またラッチ回路を構成
する。
【0148】ラッチ回路274はさらに、リセット入力
RESETに与えられる信号RESETに応答して導通
し、内部ノード285および出力ノードOUTを接地電
位レベルにリセットするゲートトランジスタ298およ
び299を含む。転送ゲート282、288、290、
296およびゲートトランジスタ298および299
は、そのゲートに“H”の信号が与えられたときに導通
状態となる。次に図18に示すラッチ回路の動作をその
動作波形図である図19を参照して説明する。
【0149】まず、初期状態においてリセット信号RE
SETが発生され、ゲートトランジスタ298および2
99が導通し、内部ノード285および出力ノードOU
Tがともに“L”に初期設定される。入力ノードTMG
へ与えられる信号が“L”のとき、ゲート282および
296が非導通状態、ゲート288および290が導通
状態となる。この状態では、インバータ回路284およ
び286がラッチ回路を構成し、このラッチした信号を
ゲート290およびインバータ回路292を介して出力
する。
【0150】入力ノードTMGへ与えられる信号が
“H”に立上がると、ゲート282および296が導通
状態、ゲート288および290が非導通状態となる。
これにより入力ノードINに与えられた信号が内部ノー
ド287へ伝達される。この状態では、ゲート290が
非導通状態にあり、インバータ回路292および294
がラッチ回路を構成し、入力ノードTMGに与えられて
いる信号が“L”のときに出力ノードOUTへ与えてい
た信号を持続的に出力する。
【0151】次いで入力INへ与えられる信号が“H”
に立上がったときを考える。この場合、入力ノードTM
Gに与えられている信号は“L”であり、内部ノード2
85の電位は変化しない。次いで入力ノードTMGへ与
えられる信号が“H”に立上がると、ゲート282が導
通状態となり、入力ノードINに与えられている信号が
内部ノード287にラッチされる。このとき、ゲート2
90はオフ状態であり、その出力ノードOUTの信号電
位は変化しない。次いで、入力ノードTMGに与えられ
る信号が“L”に立下がると、ゲート290が導通状態
となり、内部ノード287に保持されていた信号が出力
ノードOUTへ出力される。
【0152】入力ノードTMGへ与えられる信号は最上
位アドレスビットAXmaxである。したがって、入力
ノードTMGへ与えられる信号の1サイクルは、1つの
アドレス固定条件下における必要なワード線選択実行サ
イクルに対応する。1つのワード線選択サイクルが完了
したとき、制御信号STXが発生され、対応のアドレス
ビットAX、/AXを所望の状態に設定する。
【0153】図20は、このSTX発生回路250−
(−1)〜250−maが発生する制御信号STM1〜
STXmaxの発生シーケンスを示す図である。図20
を参照して、最初のサイクルにおいては、すべての制御
信号STM1〜STXmaxが“L”の状態にある。信
号STM2は常時“H”であるため、次のサイクルにお
いて、信号STM1が“H”に立上がる。この状態は消
去前書込が完了するまで維持される。以降、最上位アド
レスビットAXmaxの1サイクルごとに制御信号ST
0、ST1、…が順次“H”に立上がる。これにより、
対応のアドレスビットの増分状態、“H”および“L”
固定状態、無効状態(すなわち、AX=/AX=
“H”)とするための制御信号が発生される。
【0154】図21は、BOH/FIX発生回路の具体
的構成およびその入出力の論理を示す図である。図21
においては、アドレスビットAXに対するBOH/FI
X発生回路の構成が示される。
【0155】図21(A)において、BOH/FIX発
生回路260は、制御信号STXおよびST(X−1)
を受けるNORゲート302と、NORゲート302の
出力と制御信号ST(X−2)を受ける2入力NAND
ゲート304と、制御信号STX、ST(X−1)、お
よびST(X−2)を受ける3入力NANDゲート30
6と、制御信号STXを反転するインバータ回路308
と、インバータ回路308の出力と制御信号ST(X−
1)およびST(X−2)を受ける3入力NANDゲー
ト310を含む。NANDゲート304から制御信号/
BOHが発生される。NANDゲート306から制御信
号/LFIXが発生される。NANDゲート310から
制御信号/HFIXが発生される。
【0156】制御信号/BOHが“L”となったとき、
アドレスビットAXおよび/AXがともに“H”に設定
される。制御信号/LFIXが“L”となったときに
は、対応のアドレスビットAXが“L”に固定される
(相補ビット/AXは“H”に設定される)。制御信号
/HFIXが“L”となったときには、対応のアドレス
ビットAXが“H”(相補ビット/AXは“L”)に固
定される。
【0157】図21(B)にこの図21(A)に示すB
OH/FIX発生回路の入出力の論理を一覧にして示
す。制御信号STX、ST(X−1)およびST(X−
2)がすべて“L”の場合には、制御信号/BOH、/
LFIX、および/HFIXはすべて“H”となる。こ
の状態では、図7のアドレス決定回路は、通常のバッフ
ァと同様、与えられたアドレスを通過させる。
【0158】制御信号ST(X−2)が“H”、制御信
号STXおよびST(X−1)が“L”のときには制御
信号/BOHのみが“L”となる。この状態では、対応
のアドレスビットAXおよび/AXがともに“H”に固
定される。
【0159】制御信号STXが“L”、制御信号ST
(X−1)およびST(X−2)がともに“H”のとき
には、制御信号/HFIXが“L”となる。この状態で
は、アドレスビットAXが“H”、アドレスビット/A
Xが“L”に固定される。
【0160】制御信号STX、ST(X−1)、および
ST(X−2)がすべて“H”の場合には、制御信号/
LFIXが“L”となる。この状態では、アドレスビッ
トAXが“L”、相補アドレスビット/AXが“H”に
固定される。
【0161】制御信号ST(X−2)、ST(X−1)
およびSTXは、図20に見られるように、最上位アド
レスビットAXmaxの1サイクルごとにそれぞれ
“H”に順次立上がる。したがって、対応のアドレスビ
ットは、増分状態(通常のバッファと同様与えられたア
ドレスと同じアドレスが通過する)、両選択状態(AX
=/AX=“H”)、H固定状態(アドレスビットAX
=“H”)、およびL固定状態(アドレスビットAX=
“L”)に順次設定される。
【0162】図22(A)は、増分判定回路の具体的構
成を示す図である。図22(A)において、増分判定回
路212は、制御信号ST(X−2)を反転するインバ
ータ回路320と、インバータ回路320の出力と内部
アドレスビットINTAXを受ける2入力NANDゲー
ト322と、制御信号ST(X−2)およびCRR(X
−1)を受けるNANDゲート324と、NANDゲー
ト322および324の出力を受ける2入力NANDゲ
ート326を含む。NANDゲート326から、上位ビ
ット側に設けられた増分判定回路のクロック入力へ伝達
される信号CRRXが発生される。
【0163】増分判定回路212はさらに、内部アドレ
スINTAXを反転するインバータ回路330と、イン
バータ回路330の出力を信号CRR(X−1)に応答
してラッチしかつ出力するラッチ回路328を含む。次
に動作について図22(B)に示す動作波形図を参照し
て説明する。
【0164】信号ST(X−2)が“L”の場合、NA
NDゲート324の出力は“H”に固定され、NAND
ゲート322および326がインバータ回路として動作
する。したがってこの状態においては、上位ビット側の
増分判定回路へは、クロック信号CRRXとして内部ア
ドレスINTAXが伝達される。ラッチ回路328は、
図18に示す構成と同じ構成を備えており、信号CRR
(X−1)を1/2分周して出力する。すなわち、内部
アドレスINTAXとしては、この信号CRR(X−
1)を1/2分周した信号が与えられる。この信号CR
R(X−1)は1ビット下位側の増分判定回路の出力で
ある。信号ST(X−2)が“L”の状態においては、
制御信号ST(X−1)およびSTXはともに“L”に
ある(図21(B)参照)。この状態では、内部アドレ
スINTAXおよびINTA(X−1)は増分される。
したがって、内部アドレスビットINTAXは、1ビッ
ト下位のアドレスビットINTA(X−1)の2倍の周
期で変化する。この動作が、上位ビット側のアドレスビ
ットに対して設けられた増分判定回路で繰返し行なわ
れ、内部アドレスが順次増分される。
【0165】信号ST(X−2)が“H”となると、N
ANDゲート322の出力は“H”固定になる。この状
態では、制御信号CRRXは制御信号CRR(X−1)
と等しくなる。
【0166】制御信号ST(X−2)が“H”となる状
態は、プリデコーダへ与えられるアドレスAXが両選択
状態(AX=/AX=“H”)、またはH固定(AX=
“H”、/AX=“L”)、またはL固定(AX=
“L”、/AX=“H”)の状態である。この状態で
は、内部アドレスは増分されない。内部アドレスビット
AXより上位ビットを順次増分する必要があるだけであ
る。1ビット下位ビット側の制御信号CRR(X−1)
もまたそれより1ビット下位側の制御信号CRR(X−
2)に従って変化する。これは、最下位ビットの制御信
号CRR0においても同様である。したがって、最下位
ビットの内部アドレスに対して設けられた増分判定回路
212−0に与えられるクロック信号CLKに従って制
御信号CRRXが変化する。この構成により、その状態
が固定されるビット数が変化しても、常に同一の時間間
隔で内部アドレスを増分させることができ、常に必要と
されるワード線を同一時間間隔で選択状態とすることが
できる。
【0167】消去前書込の完了は、最上位アドレスビッ
トAXmaxに対する制御信号/HFIXが“L”に変
化するのを検出することにより検出される。
【0168】図23(A)は、この消去前書込時におい
てビット線を順次選択するためのコラムアドレスを生成
するための構成を示す。図23(A)において、コラム
カウンタ350は、消去前書込時に発生されるクロック
信号φXをカウントし、そのカウント値をコラムアドレ
スとして生成する。選択回路352は、消去指示に応答
して、消去前書込時にはコラムカウンタ350の出力を
選択してコラムプリデコーダへ伝達する。選択回路35
2は、読出動作時および消去後の情報書込時においては
外部から与えられるコラムアドレスを選択してコラムプ
リデコーダへ伝達する。コラムカウンタ350は、カウ
ントアップ信号φCに応答してそのカウント値が初期値
にリセットされる。
【0169】前述のワード線選択のためのクロック信号
CLKの1サイクルは、ワード線同時選択動作の1サイ
クルに対応する。クロック信号CLKの1サイクル内に
ビット線が順次選択され、選択メモリセルに対する消去
前書込が実行される。クロック信号φXは図1に示す制
御回路130から発生される。この場合、ワード線選択
用のクロック信号CLKはこのビット線選択用のクロッ
ク信号φXを分周することにより得られる。すなわち図
23(B)に示すように、n本の列選択信号線が順次選
択状態とされる構成の場合、ビット線選択用のクロック
信号φXをn分周することにより消去前書込時における
ワード線選択用クロック信号CLKを生成することがで
きる。
【0170】消去ベリファイ動作が実行される場合に
は、制御信号/BOH、/LFIXおよび/HFIXが
すべて“H”状態に設定される。これはリセット信号R
ESETを発生してSTX発生回路250およびBOH
/FIX発生回路260へ与え、クロック信号CLKの
発生を停止することにより実現される。
【0171】消去ベリファイ動作時においては、内部に
設けられたコラムカウンタ350と同様のロウカウンタ
が利用され、アドレス決定回路の入力部へ選択的に与え
られる構成が利用されてもよい。外部から消去ベリファ
イ動作時においてはロウおよびコラムアドレスが順次与
えられる構成が利用されてもよい。
【0172】なお、ワード線に対するアドレスをグレイ
コード表示としても、外部アドレスをグレイコードで表
示する必要はない。従来と同様の通常の2進数表示され
た外部アドレスがプリデコーダへ与えられても、単に内
部で自動的にアドレス変換が実行されているだけであ
り、対応のワード線が選択されるからである。たとえ
ば、消去ベリファイ時においては、すべてのワード線が
順次選択され、また書込ベリファイ動作時においては、
外部アドレスがラッチされ、このラッチアドレスがプリ
デコーダへ与えられるためである。
【0173】またこれに代えて、プリデコーダの出力信
号線ALPHi2と出力信号線ALPHi3とを消去前
書込時においてのみ切換え、情報の通常書込動作時およ
び読出動作時においては信号線を従来と同様の構成にし
てもよい。この構成は、プリデコーダの出力信号線部に
消去前書込指示に応答して信号線ALPHi2およびA
LPHi3を切換えるスイッチ回路を設けることにより
容易に実現される。
【0174】図24はこの発明の第1の実施例に従う不
揮発性半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。以
下、図24を参照して、冗長ワード線と通常ワード線と
を消去前書込時において順次選択するための構成につい
て説明する。
【0175】プリデコーダ360は、図3、図4および
図5に示されるプリデコーダと同様の構成を備え、4本
のワード線の組を選択する。
【0176】図1に示すメモリアレイ100は、ノーマ
ルワード線領域376およびリダンダンシーワード線領
域374を含む。リダンダンシーワード線領域374お
よびノーマルワード線領域376は、スペアコラム領域
106を含む。ノーマルワード線領域376において不
良ワード線が存在した場合、リダンダンシーワード線領
域374におけるスペア(冗長)ワード線がこの不良ワ
ード線と置換される。
【0177】ヒューズ回路362は、ノーマルワード線
領域376における不良ワード線のアドレスを記憶し、
プリデコーダ360から与えられたデコード信号が不良
ワード線を指定している場合には、対応のスペアワード
線を選択する信号を発生する。
【0178】リペア制御回路364は、通常の情報書込
時および読出動作時においてはヒューズ回路362のス
ペアワード線選択信号を伝達するとともに、スペアワー
ド線選択時において(不良ワード線が指定されたと
き)、活性制御回路366を不活性状態とする。活性制
御回路366はリペア制御回路364から不活性化信号
が与えられた場合には、プリデコーダ360の出力をデ
ィスエーブルして、ノーマルデコーダ372のデコード
動作を禁止する。
【0179】リペア制御回路364は、さらに、消去前
書込時においては、不良ワード線が指定されてもノーマ
ルデコーダ372を動作状態とするように活性制御回路
366を制御し、またリダンダンシーワード線領域37
4におけるスペアワード線を同時に消去前書込時におい
て選択する場合には必要な選択信号を発生する。
【0180】プリデコーダ368は、スペアワード線お
よびノーマルワード線両者に共通なように示される。こ
れはノーマルワード線領域376およびリダンダンシー
ワード線領域374それぞれに対して別々に設けられる
構成が用いられてもよい。プリデコーダ368は、プリ
デコーダ360により指定された4本のワード線の組の
うち、1本のワード線を指定する。
【0181】リダンダントデコーダ370は、リダンダ
ンシーワード線領域374におけるスペアワード線を選
択する。ノーマルデコーダ372は、プリデコーダ36
0および368の出力により、ノーマルワード線領域3
76において対応のワード線を選択する。ここでは、高
電圧スイッチ回路は示していないが、リダンダントデコ
ーダ370およびノーマルデコーダ372の出力部には
ワード線駆動手段としての高電圧スイッチ回路が設けら
れる。次に動作について簡単に説明する。
【0182】まず、通常の書込および読出(外部アドレ
スに従う情報の書込および読出)時の動作についてまず
説明する。不良ワード線がノーマルワード線領域376
に存在する場合、ヒューズ回路362にこの不良ワード
線のアドレスがプログラムされる。
【0183】プリデコーダ360および368は、与え
られたアドレスをデコードし、そのデコード結果を示す
信号を出力する。正常なワード線が指定された場合に
は、ヒューズ回路362の出力は不活性状態であり、リ
ペア制御回路364は活性制御回路366を活性状態と
する。これによりプリデコーダ360からのデコード結
果がノーマルデコーダ372へ伝達される。ノーマルデ
コーダ372は、活性制御回路366からのデコード信
号とプリデコーダ368からのデコード信号とをデコー
ドし、ノーマルワード線領域376の対応のワード線を
選択する。次いで、ビット線選択がコラムデコーダおよ
びYゲート(図1参照)により実行され、この選択され
たビット線と選択されたワード線との交差部に対応して
配置されるメモリセルに対するデータの書込またはデー
タの読出が実行される。
【0184】不良ワード線がアドレス指定された場合、
ヒューズ回路362は、リダンダンシーワード線領域3
74における対応のワード線の組を指定する信号を生成
する。リペア制御回路364は、このヒューズ回路36
2からのスペアワード線選択信号に応答して活性制御回
路366を不活性状態とする。これによりノーマルデコ
ーダ372へはプリデコーダ360からの信号がすべて
非選択状態として伝達されるため、ノーマルワード線領
域376におけるワード線の選択は行なわれない。リダ
ンダントデコーダ370がリペア制御回路364からの
ワード線組指定信号とプリデコーダ368からのワード
線指定信号とをデコードし、リダンダンシーワード線領
域374における対応のスペアワード線を選択する。ビ
ット線選択およびデータの書込および読出はノーマルワ
ード線領域376におけるものと同様である。
【0185】消去前書込を実行する場合の動作について
説明する。この場合、まずリペア制御回路364へ消去
前書込指示が与えられ、まずリダンダントデコーダ37
0の動作が禁止され、ノーマルデコーダ372が動作状
態とされる。これによりノーマルワード線領域376に
おいて前述の構成に従って、隣接するワード線の選択が
実行され、選択されたワード線への書込動作が実行され
る。ノーマルワード線領域376における消去前書込が
完了すると、リペア制御回路364はその完了指示に従
って活性制御回路366を制御し、ノーマルデコーダ3
72を非動作状態とする。リペア制御回路364は、前
述の消去前書込用のアドレス発生および決定回路を含
み、消去前書込において隣接するスペアワード線を同時
に選択するための信号を順次発生する。リダンダントデ
コーダ370およびプリデコーダ368により、リダン
ダンシーワード線領域374における隣接ワード線の同
時選択が実行され、選択されたワード線への消去前書込
が実行される。
【0186】すなわち、ノーマルワード線領域376お
よびリダンダンシーワード線領域374それぞれにおい
て順次隣接ワード線の組を選択し、消去前書込を実行す
る。次に各回路の具体的構成および動作について説明す
る。
【0187】図25は図24に示すヒューズ回路、活性
制御回路およびリペア制御回路の構成を示す図である。
図25においては、4本のワード線のうちの1本のワー
ド線を選択するための最下位2ビットのアドレスA0お
よびA1を受けるプリデコーダは示していない。図5に
示す構成と同様のプリデコーダ、スペアロウデコーダお
よびノーマルロウデコーダが設けられる。
【0188】図25において、プリデコーダ360は図
3および図4に示す構成と同じプリデコーダ201−
2、201−3および201−4を含む。図25におい
ては、プリデコーダ201−2〜201−4各々の4本
の出力信号線ALPHi0〜ALPHi3は4ビットバ
スとして示す。
【0189】ヒューズ回路362は、スペアワード線が
使用されるか否かすなわち不良ワード線の置換が行なわ
れているか否かを示す信号を発生するリペア使用ヒュー
ズ回路400と、置換すべき不良ワード線のアドレスを
記憶するリペアアドレスプログラム回路402aおよび
402bを含む。不良ワード線が存在する場合、その不
良ワード線を含むワード線グループ(ロウデコーダ入力
部のNANDゲートを共有する4本のワード線)がスペ
アワード線により置換される。図25においては、2つ
のワード線グループをリペアする構成が一例として示さ
れる。
【0190】リペアアドレスプログラム回路402aお
よび402bは同様の構成を備え、各々プリデコーダ2
01−2〜201−4それぞれに対応して設けられるリ
ペアアドレス設定回路403a〜405aおよび403
b〜405bを含む。リペアアドレスプログラム回路4
02aおよび402bはそれぞれ、リペアアドレス設定
回路403a〜405aおよび403b〜405bにプ
ログラムされたアドレスが指定された場合には、選択状
態を示す信号を発生する。
【0191】リペア制御回路364は、消去前書込時に
おいて必要な制御信号およびアドレスを発生するための
冗長制御回路412と、リペアアドレスプログラム回路
402aおよび402bの出力に従って対応のワード線
グループを駆動するスペア駆動回路410aおよび41
0bと、スペア駆動回路410aおよび410bの出力
信号電位に応答して、ノーマルデコーダ372のデコー
ド動作を禁止する信号を発生する制御信号発生回路41
4を含む。
【0192】制御信号発生回路414は、スペア駆動回
路410aおよび410b上の信号を受けるANDゲー
ト415と、ANDゲート415の出力とリダンダンシ
ー消去前書込指示信号φqを受けるANDゲート416
を含む。スペアワード線が選択された場合、スペア駆動
回路410aまたは410bの出力が“L”となる。こ
の場合、制御信号発生回路414の出力信号φrが
“L”となる。スペアワード線への消去前書込を行なう
場合には信号φqが“L”となる。信号φqは通常は
“H”である。冗長制御回路412は、消去前書込時に
おいてはスペア駆動回路410aおよび410bを不活
性状態とし、かつ消去前書込のためのスペアワード線選
択信号を発生する。
【0193】活性制御回路366は、ロウデコーダ入力
部に設けられたNANDゲートNA11、NA12、…
に対応して設けられる2入力ANDゲートGA11、G
A12、…を含む。ANDゲートGA11、GA12、
…の一方入力には、制御信号発生回路414からの信号
φrが与えられる。ANDゲートGA11、GA12、
…の他方入力には、対応のNANDゲートNA11、N
A12、…へ伝達されるべきプリデコーダ201−4の
出力が伝達される。
【0194】活性制御回路366は、制御信号φrが
“L”となった場合には、NANDゲートNA11、N
A12、…の出力を“H”に固定する。この状態は、ス
ペアワード線が選択されている状態に対応する。ノーマ
ルワード線選択時においては、信号φrが“H”とな
り、プリデコーダ360の出力に従った対応のNAND
ゲートNAの出力が“L”に立下がり、非選択NAND
ゲートNAの出力が“H”となる。
【0195】通常ワード線の消去前書込を行なう場合に
は、信号φqが“H”に設定されかつ冗長制御回路41
2の制御の下にスペア駆動回路410aおよび410b
の出力は“H”に設定される。これにより、活性制御回
路366内のANDゲートGA11、GA12がバッフ
ァとして機能し、プリデコーダ360から与えられる信
号に従ってワード線選択動作が実行される。
【0196】スペアワード線を選択する場合において
は、信号φqが“L”に設定される。冗長制御回路41
2の制御の下に、消去前書込時においては隣接する2本
のワード線を選択状態とするための信号が発生され、ス
ペア駆動回路410aおよび410bに対応するワード
線の組の一方が選択状態とされる。この選択状態とされ
たスペアワード線の組において、図示しないプリデコー
ダによりワード線選択が実行され、次いで消去前書込が
実行される。
【0197】消去前書込時においては、したがって、リ
ペアアドレスプログラム回路402aおよび402bに
プログラムされたアドレスは利用されない。通常動作時
においてのみリペアアドレスプログラム回路402aお
よび402bに記憶された不良ワード線アドレスが利用
される。
【0198】図26はスペア駆動回路の具体的構成を示
す図である。図26においては1つのスペア駆動回路4
10のみを関連のリペアアドレス設定回路とともに示
す。
【0199】図26において、スペア駆動回路410
は、対応のリペアアドレス設定回路403、404およ
び405の出力を受ける3入力NORゲート420と、
NORゲート420の出力を反転するインバータ回路4
22と、インバータ回路422の出力とリダンダンシー
非活性化信号φpを受けるORゲート424とを含む。
リダンダンシー非活性化信号φpは、通常ワード線に対
する消去前書込を行なう場合には“H”に設定される。
信号φqはスペアワード線に対する消去前書込を実行す
るときのみ“L”に設定される。これにより、スペアワ
ード線とノーマルワード線とに対しそれぞれ互いに悪影
響を及ぼすことなく消去前書込を実行することができ
る。
【0200】スペア駆動回路410の出力には、選択ス
ペア消去前書込信号φsとスペア駆動回路410の出力
を受ける2入力ANDゲート426が設けられる。選択
スペア消去前書込信号φsは、消去前書込時において、
リペアアドレス設定回路403〜405の出力の代わり
の機能を有する信号である。選択されたスペアワード線
の組に対してのみ選択スペア消去前書込信号φsが
“L”となる(消去前書込動作時においてのみ)。それ
以外は、選択スペア消去前書込信号φsは“H”を維持
する。
【0201】図27は、リペア使用ヒューズ回路の構成
およびその動作波形を示す図である。図27(A)にお
いて、リペア使用ヒューズ回路400は、チップイネー
ブル信号/CEを反転するインバータ回路450と、イ
ンバータ回路450の出力をゲートに受けるpチャネル
MOSトランジスタ452と、pチャネルMOSトラン
ジスタ452と並列に設けられるpチャネルMOSトラ
ンジスタ454と、インバータ回路450の出力をゲー
トに受けるnチャネルMOSトランジスタ456と、M
OSトランジスタ456のドレインと内部ノード459
との間に設けられるヒューズ素子460と、ノード45
9の電位とインバータ回路450の出力を受ける2入力
NANDゲート458と、NANDゲート458の出力
を反転するインバータ回路462を含む。
【0202】NANDゲート458の出力は、pチャネ
ルMOSトランジスタ454のゲートへ与えられる。イ
ンバータ回路462からリペア使用指示信号REPが発
生される。pチャネルMOSトランジスタ452および
454は、導通状態となったときに内部ノード459へ
電源電位Vccを伝達する。次に動作についてその動作
波形図である図27(B)を参照して説明する。
【0203】まず電源が投入される。チップイネーブル
信号/CEが“H”の状態においては、インバータ回路
450の出力によりpチャネルMOSトランジスタ45
2が導通状態、nチャネルMOSトランジスタ456が
非導通状態になる。この状態においては、NANDゲー
ト458の出力は、ヒューズ素子460の切断/無切断
にかかわらず“H”となり、リペア使用指示信号REP
は“L”にある。
【0204】この不揮発性半導体記憶装置が動作状態と
される場合には、チップイネーブル信号/CEが“L”
になる。この状態においては、インバータ回路450の
出力が“H”となり、トランジスタ456が導通状態、
トランジスタ452が非導通状態となる。ヒューズ素子
460が切断されていない場合には、内部ノード459
がトランジスタ456を介して接地電位レベルに放電さ
れ、NANDゲート458の1つの入力が“L”とな
り、その出力は“H”となる。これによりインバータ回
路462からの信号REPは“L”となる。
【0205】ヒューズ素子460が切断されている場合
には、内部ノード459はそれまでトランジスタ452
により充電されていた電位を保持しており、信号/CE
の立下りに応答して、NANDゲート458の出力が
“L”に立下がる。これに応答して、インバータ回路4
62からの出力信号REPが“H”となる。またトラン
ジスタ454が導通状態となり、内部ノード459の電
位を電源電位Vccレベルの“H”に維持する。
【0206】図28は、リペアアドレス設定回路の具体
的構成例を示す図である。図28において、リペアアド
レス設定回路(403、404、405)は、信号RE
Pに応答して出力信号線474を電源電位Vccレベル
に充電するpチャネルMOSトランジスタ470と、信
号REPに応答して信号線476を接地電位レベルに放
電するnチャネルMOSトランジスタ472と、互いに
並列に設けられるCMOSインバータ回路480−0〜
480−3と、CMOSインバータ回路480−0〜4
80−3の各出力と信号線474との間に設けられるヒ
ューズ素子f0〜f3を含む。CMOSインバータ回路
480−0〜480−3は信号線476と電源電位Vc
c供給ノードとの間に互いに並列に設けられる。CMO
Sインバータ回路480−0〜480−3のゲートへ
は、プリデコーダ出力信号線ALPHi0〜ALPHi
3がそれぞれ接続される。プリデコーダ出力信号線は選
択状態とされたときに“H”となる。次に動作について
説明する。
【0207】信号REPが“L”の場合には、不良ワー
ド線の置換が行なわれていないことを示している。この
場合、出力信号線474はトランジスタ470を介して
電源電位Vccレベルに充電される。この状態において
は、トランジスタ472が非導通状態であり、CMOS
インバータ回路480−0〜480−3の出力ノードは
電源投入に応答して“H”レベルに充電される。初期設
定時においては信号線ALPHi0〜ALPHi3はす
べて非選択状態の“L”にあるためである。したがって
この状態においては、信号線ALPHi0〜ALPHi
3のいずれかが選択状態となっても、対応のnチャネル
MOSトランジスタが導通し、フローティング状態の信
号線476の充電が行なわれるだけであり、出力信号R
EPEは“H”を維持する。
【0208】不良ワード線のアドレスの設定の場合に
は、その不良ワード線に対応するプリデコーダ出力信号
線に対応するヒューズ素子を残して残りのヒューズ素子
を切断する。今ヒューズ素子f0を除いて残りのヒュー
ズ素子f1〜f3を切断した状態を考える。信号REP
はチップイネーブル信号/CEの立下がりに応答して
“H”に立上がる。トランジスタ470が非導通状態と
なり、信号線474は“H”でフローティング状態とな
る。一方、信号線476はトランジスタ472により接
地電位レベルに放電される。
【0209】信号線ALPHi0が選択状態となり、そ
の電位が“H”となった場合には、CMOSインバータ
回路480−0におけるnチャネルMOSトランジスタ
が導通し、信号線474が接地電位レベルに放電され、
信号REPEが“L”となる。したがって、図26に示
す構成において3つのリペアアドレス設定回路403、
404、および405の出力がすべて“L”となると、
スペア駆動回路からワード線の組を選択状態とする
“L”の信号が出力される。
【0210】なお、不良ワード線のアドレスをプログラ
ムする場合、本第1の実施例においては、ワード線アド
レスにはグレイコードが割り当てられている。この場
合、外部アドレスが通常のアドレス(2進数表示)で与
えられている場合には、ヒューズ素子f2とヒューズ素
子f3とを入れ替えて考えることにより容易にグレイコ
ードのワード線アドレスに対応することができ、不良ワ
ード線アドレスのプログラム時において誤ったアドレス
のプログラムが行なわれることはない。
【0211】図29は、図25に示す冗長制御回路の構
成を示すブロック図である。図29において、冗長制御
回路412は、消去前書込指示EBWに応答して、消去
前書込動作期間中冗長非活性化信号φpを“H”に設定
する冗長非活性化回路500と、消去前書込指示EBW
と、制御信号/HFIXmおよび/HFIXRMとに応答
して、ノーマルワード線選択動作を禁止するための信号
φqを発生するノーマル非活性化回路502を含む。
【0212】信号/HFIXmは、ノーマルワード線を
消去前書込時において選択する際に発生される最上位ア
ドレスビットINTAXmaxに対するH固定用の制御
信号である。信号/HFIXRMは、スペアワード線を消
去前書込時において選択する際に発生されるアドレスの
最上位ビットに対して発生される“H”固定のための信
号である。信号φqは、スペアワード線を消去前書込動
作時において順次選択する場合には“L”となり、信号
φrをその期間“L”とし、ノーマルワード線の選択動
作を禁止する。
【0213】冗長制御回路412はさらに、消去前書込
時においてスペアワード線を複数本同時に選択するため
の信号を発生する冗長アドレス発生回路504と、この
冗長アドレス発生回路504からのアドレスをプリデコ
ードして、選択スペア消去前書込信号φsを発生するス
ペアプリデコーダ506を含む。スペアワード線が2組
(8本)設けられている場合には、合計4ビット(A0
〜A3)のアドレスビットが必要とされる。冗長アドレ
ス発生回路は図7、図15および図16に示した構成と
同様の構成を備える。発生するアドレスビット数が異な
るだけである。冗長アドレス発生回路504は、プリデ
コーダ201−1がノーマルワード線とスペアワード線
とで共有される構成の場合には、外部アドレスEXTA
X、およびスペアワード線選択用の内部アドレスINT
AXを選択的に通過させる。
【0214】冗長アドレス発生回路504は、制御信号
φqが“L”のときに活性化され、隣接する2本のスペ
アワード線を同時に選択するように4ビットのアドレス
A0〜A3を発生する。スペアプリデコーダ506は、
制御信号φqに応答して活性化されてアドレスビットA
2およびA3をデコードし、スペアワード線の組を選択
する信号φsを発生する。この冗長アドレス発生回路5
04、スペアプリデコーダ506およびプリデコーダ2
01−1の動作は先に説明したものと同じである。この
場合、冗長アドレス発生回路504は、消去前書込時に
ノーマルワード線を同時に選択するためのアドレスを発
生する回路と共有される構成が利用されてもよい。次に
動作についてその動作波形図である図30を参照して説
明する。
【0215】消去前書込指示EBWが“H”に立上がる
と、消去前書込動作が指示される。これに応答して、リ
ダンダンシー非活性化信号φpが“H”に立上がり、ス
ペア駆動回路410の出力はすべて“H”に固定され
る。このときまだリダンダンシー消去前書込信号φqは
“H”にあり、信号φrは“H”に立上がる。これによ
りノーマルワード線に対する消去前書込が実行される。
ノーマルワード線に対する消去前書込が完了すると、制
御信号/HFIXmが“L”に立下がる。これに応答し
て、リダンダンシー消去前書込信号φqが“L”に立下
がり、ノーマルワード線の選択動作が禁止される。
【0216】次いで、冗長アドレス発生回路504が駆
動され、スペアワード線を複数本同時に選択するための
アドレスを発生する。スペアプリデコーダ506は、こ
の冗長アドレス発生回路504からの2ビットのアドレ
スA2およびA3をプリデコードし、対応のスペアワー
ド線の組を選択状態とする信号φsを発生する。スペア
ワード線の消去前書込が完了すると、この消去前書込に
おいて発生される制御信号/HFIXRMが“L”に立下
がる。これにより、信号φpが“L”に立下がり、加え
て消去前書込指示EBWも“L”に立下がる。これによ
りスペアワード線およびノーマルワード線に対する消去
前書込が完了する。
【0217】ここで、リセット信号RESETがスペア
ワード線に対する消去前書込時において発生されている
のは冗長アドレス発生回路504の出力を初期化するた
めである。
【0218】スペアワード線に対するロウデコーダの構
成は示していないが、図15に示したものと同様の構成
を備える。
【0219】図29に示す構成においては、冗長非活性
化回路500およびノーマル非活性化回路502は、冗
長制御回路412に含まれるように示している。これは
図1に示す制御回路130に含まれる構成であってもよ
い。
【0220】上述の実施例においては、隣接する2本の
ワード線が同時に選択されているが4本、8本と複数の
ワード線が同時に選択される構成であっても上記実施例
と同様の効果を得ることができる。2ビットの隣接アド
レスビットを両選択状態としていくことにより容易に実
現することができる。
【0221】上述の構成により、スペアワード線および
ノーマルワード線をともに消去前書込を確実に実行する
ことができる。隣接する複数のワード線を同時に消去前
書込を行なっているため、たとえショートしているワー
ド線が存在しても確実に消去前書込を実行することが可
能となり、消去動作時において過消去が生じることがな
く、冗長ワード線構成を利用して不良ワード線の救済を
行なうことができ、不揮発性半導体記憶装置の歩留りが
改善される。
【0222】またこの実施例1の構成においては、ロウ
デコーダの面積増加は全くなく、またプリデコーダの構
成も従来と同様であり、従来の装置構成を変更すること
なく容易に消去前書込を冗長(スペア)ワード線および
通常ワード線両者に対して確実に実行することができ
る。
【0223】[実施例2]図5に示すように、ワード線
の各々に割り当てられているアドレスは、隣接アドレス
がハミング距離1を有している。このワード線アドレス
は「グレイコード」アドレスと見ることができる。以下
の説明において、この「グレイコード」アドレスを「論
理アドレス」と称し、各ワード線に付されている番号を
「物理アドレス」と称す。たとえば、論理アドレス(0
011)は物理アドレス(0010)と等価であり、と
もにワード線WL2を指定する(図5参照)。
【0224】図31は、グレイコードと2進数コードと
の対応関係を一覧にして示す図である。図31に見られ
るように、2進数コードおよびグレイコードいずれにお
いても、10進数字の0および1は1ビットで表現する
ことができ、10進数0ないし3は、2ビットで表現す
ることができる。10進数字0ないし7は、3ビットで
表現することができ、10進数字0ないし15の範囲の
数字は4ビットで表現することができる。
【0225】物理的に隣接する2本のワード線とは、物
理アドレスが隣接するワード線を示しており、10進数
字で隣接する数字がアドレスとして割り当てられたワー
ド線を示す。2進数コードおよびグレイコードいずれも
同一ビット数で10進数字を表現することができる。し
たがって、たとえば「ディジタル回路の基礎」、斎藤等
著、東海大学出版会の第8頁および第9頁に示されてい
るように、2進数コードとグレイコード、すなわち物理
アドレスと論理アドレスとの間で相互変換を行なうこと
ができる。以下この変換手法について説明する。
【0226】2進数コードからグレイコードへの変換、
すなわち物理アドレスから論理アドレスへの変換は次式
(1)により表現される。
【0227】
【数1】
【0228】逆に、グレイコードから2進数コードへの
変換すなわち論理アドレスから物理アドレスへの変換は
次式(2)および(3)で表現される。
【0229】
【数2】
【0230】次に、ある論理アドレスが与えられたとき
に隣接する2本のワード線を同時に選択する手法につい
て説明する。今、与えられた論理アドレスを、 G=(G9 8 …G0 ) とする。この論理アドレスGを物理アドレスAに変換す
る。ただし、物理アドレスAは、 A=(A9 8 …A0 ) である。上式(3)を用いることにより次式(4)が得
られる。
【0231】
【数3】
【0232】この物理アドレスAに1を加えたアドレス
は、物理的に隣接するワード線のアドレスを表現する。
この物理的に隣接するワード線のアドレスを a=(a9 8 …a0 ) で表現する。隣接ワード線アドレスaは、次式(5)お
よび(6)で表現される。
【0233】
【数4】
【0234】ただし、Ci は、第iビットのキャリを示
す。この隣接ワード線アドレスaは、2進数コードで表
現されている。この隣接ワード線アドレスaをさらに上
式(1)を用いてグレイコードアドレスgに変換する。
ただし、 g=(g9 8 …g0 ) である。
【0235】
【数5】
【0236】論理アドレスGと論理アドレスgとは物理
的に隣接するワード線を選択する。この論理アドレスG
およびgは、グレイコードで表現されているため、1ビ
ットのみその値が異なっているだけである。値が異なる
アドレスビットを両選択状態とすれば、論理アドレスG
に対応するワード線とそれに隣接するワード線とを同時
に選択状態とすることができる。両選択状態とされるべ
きアドレスビットBiは次式(8)で与えられる。
【0237】
【数6】
【0238】図32は、第2の実施例におけるアドレス
制御回路の構成を示す図である。図32において、アド
レス発生回路は、2進クロック信号CLKに応答して順
次カウント値をインクリメントする2進カウンタ100
0と、2進カウンタ1000からのカウント値を論理ア
ドレスG0〜G9とみなして物理アドレスに変換する第
1のアドレスコード変換回路1002と、第1のアドレ
スコード変換回路から発生される物理アドレスA0〜A
9に1加算する加算回路1004と、加算回路1004
により発生された隣接物理アドレスa0〜a9をグレイ
コードアドレスすなわち論理アドレスに変換する第2の
アドレスコード変換回路1006と、第2のアドレスコ
ード変換回路1006から生成された論理アドレスg0
〜g9と2進カウンタ1000からの論理アドレスG0
〜G9とから両選択状態とすべきアドレスビットを決定
する両選択ビット決定回路1008を含む。
【0239】第1のアドレスコード変換回路1002
は、2進カウンタ1000の出力ビットG0〜G9それ
ぞれに対応して設けられる2入力ExOR回路1010
−0〜1010−9を含む。ExOR回路1010−0
〜1010−8は、その一方入力に対応のアドレスビッ
トG0〜G8を受け、その他方入力に1ビット上位のE
xOR回路の出力を受ける。最上位ビットのExOR回
路1010−9は、その一方入力に2進カウンタ100
0からのアドレスビットG9を受け、その他方入力に接
地電位GNDを受ける。接地電位GNDは、論理“0”
に対応する。この第1のアドレス変換回路1002は、
上式(4)を実現する。リングサム演算(+)は、Ex
OR回路により実現される。
【0240】加算回路1004は、第1のアドレスコー
ド変換回路1002からのアドレスビットA0〜A9そ
れぞれに対応して設けられるExOR回路1011−0
〜1011−9と、AND回路1012−0〜1012
−9を含む。この加算回路1004は、第1のアドレス
コード変換回路1002から出力されるアドレスA0〜
A9に対し1加算する演算を実現する。ExOR回路1
011−1〜1011−9は、その一方入力に対応のア
ドレスビットA0〜A9を受け、他方入力に1ビット下
位のAND回路の出力を受ける。
【0241】ExOR回路1011−0は、その一方入
力に第1のアドレスコード変換回路1002からのアド
レスビットA0を受け、その他方入力に電源電位Vcc
レベルの信号を受ける。電源電位Vccレベルの信号は
論理“1”に対応する。
【0242】AND回路1012−1〜1012−9は
その一方入力に対応のアドレスビットA1〜A9を受
け、その他方入力に1ビット下位のAND回路の出力を
受ける。AND回路1012−0は、その一方入力にア
ドレスビットA0を受け、その他方入力に電源電位Vc
cレベルの信号を受ける。この加算回路1004は、上
式(5)および(6)に示す演算を実現する。ExOR
回路1011−0〜1011−9は上式(5)を実現
し、AND回路1012−0〜1012−9が上式
(6)を実現する。
【0243】第2のアドレスコード変換回路1006
は、加算回路1004の出力するアドレスビットa0〜
a9それぞれに対応して設けられる2入力ExOR回路
1013−0〜1013−9を含む。ExOR回路10
13−0〜1013−9はその一方入力に対応のアドレ
スビットa0〜a9を受け、その他方入力にこの加算回
路1004の出力の1ビット上位の出力アドレスビット
を受ける。最上位のExOR回路1013−9はその一
方入力に接地電位GNDレベルの信号を受ける。この第
2のアドレスコード変換回路1006は、上式(7)を
実現する。
【0244】両選択アドレスビット決定回路1008
は、第2のアドレスコード変換回路1006の出力ビッ
トg0〜g9および2進カウンタ1000の出力するビ
ットG0〜G9に対応して設けられる2入力ExOR回
路1014−0〜1014−9を含む。ExOR回路1
014−0〜1014−9は対応のアドレスビットg0
〜g9およびG0〜G9を受ける。この両選択アドレス
ビット決定回路1008は、上式(8)を実現する。隣
接するワード線の論理アドレスは1ビットのみその値が
異なっている。したがってその値が異なるアドレスビッ
トに対応する信号Bj(j=0〜9のいずれか)が
“H”となり、残りの信号はすべて“L”となる。この
両選択アドレスビット決定回路1008の出力B0〜B
9が両選択状態決定信号として用いられる。2進カウン
タ1000からのアドレスビットG0〜G9はアドレス
決定回路へ与えられ、両選択アドレスB0〜B9により
特定のビットが両選択状態とされてプリデコーダへ与え
られる。次に動作について説明する。
【0245】2進カウンタ1000は、クロック信号C
LKに従ってそのカウント値を順次増分する。このクロ
ック信号CLKは図23(B)に示すように、ワード線
選択の1サイクルを決定する。クロック信号CLKの1
サイクル期間においてビット線が順次または同時に選択
状態とされる。この2進カウンタ1000から発生され
るカウント値をグレイコードG0〜G9とみなす。外部
から与えられるアドレス信号との整合性をとるためであ
る。図32に示す構成においては、ワード線のアドレス
ビットは10ビットである。この場合、1024本のワ
ード線が設けられている。今説明を簡単にするために、
図31に示すように、4ビットのアドレス信号を考え
る。
【0246】2進カウンタ1000の出力値が(000
0)の場合、第1のアドレスコード変換回路1002に
より、2進数コード(0000)に変換される。次いで
加算回路1004により2進数コード(0001)が生
成される。この後、第2のアドレスコード変換回路10
06により、2進数コード(0001)がグレイコード
(0001)に変換される。この場合、両選択アドレス
信号として最下位ビットのB0のみがハイレベルとな
る。
【0247】次のクロックサイクルにおいて2進カウン
タ1000の出力が(0001)となった場合には、同
様に第2のアドレスコード変換回路1006からはグレ
イコードアドレス(0010)が生成され、両選択アド
レスビットB1がハイレベルとなる。
【0248】次のクロックサイクルにおいて、2進カウ
ンタ1000の出力が1増分されて(0010)とな
る。このグレイコード(0010)は10進数3に対応
する。この状態においては、第1のアドレスコード変換
回路1002によりビット(0011)が生成され、加
算回路1004からは(0100)が出力される。これ
により、グレイコードアドレス(0110)が生成され
る。両選択アドレスビット決定回路1008によりビッ
トB2がハイレベルとなり、ワード線WL3およびWL
4が同時に選択される状態となる。
【0249】次いで2進カウンタ1000の出力が1増
分されるとカウント値が(0011)となる。この状態
は10進数の2に対応する。同様の手順により、グレイ
コードアドレス(0011)および(0010)すなわ
ちワード線WL2およびWL3が同時選択状態とされ
る。
【0250】上述の一連の動作を2進カウンタ1000
のカウント値が最大値に達するまで実行する。選択され
るワード線の順序は常にその物理アドレスが上昇する順
序ではない。たとえば2進カウンタ1000のカウント
値が(0011)であり、ワード線WL2を指定してい
る場合、次にこの2進カウンタ1000のカウント値は
(0100)となり、ワード線WL7が選択される。こ
のワード線WL7の選択の後ワード線WL6が選択され
る。ワード線の選択順序は一定ではないものの、2進カ
ウンタ1000のカウント値が最大値まで到達すれば、
このグレイコード表示されたアドレスはすべて指定され
ている。したがって2進カウンタ1000の最大値まで
のカウントサイクルにおいて隣接する2本のワード線の
組をすべて同時選択状態とすることができる。
【0251】図33は、アドレス決定回路の構成を示す
図である。この図33に示すアドレス決定回路261a
は、図7に示すアドレス決定回路261aに対応する。
図33を参照して、アドレス決定回路261aは、消去
前書込指示信号EBWに応答して両選択アドレスビット
Biを通過させる切換回路1020と、切換回路102
0の出力を反転するインバータ回路1022と、切換回
路220から与えられるアドレス信号ビットを反転する
インバータ回路254と、インバータ回路254の出力
とインバータ回路1022の出力(/BOH)を受ける
2入力NAND回路256と、切換回路220の出力と
インバータ回路1022の出力(/BOH)を受ける2
入力NAND回路258を含む。NAND回路256か
ら内部アドレス信号ビットAXiが発生され、NAND
回路258から相補内部アドレス信号ビット/AXiが
発生される。インバータ回路1022から両選択指示信
号/BOHが発生される。
【0252】切換回路1020は、消去前書込指示信号
EBWが消去前書込を指示する場合にハイレベルに設定
される場合には、たとえばANDゲートを用いて構成さ
れる。消去前書込動作時においては、この切換回路10
20は両選択アドレスビットBiを通過させる。消去前
書込指示信号EBWが消去前書込を示さずローレベルの
ときには、“L”の信号を切換回路1020は出力す
る。
【0253】切換回路220は、図7に示す切換回路2
20と同一の構成および機能を備える。消去前書込指示
信号EBWが活性状態にあり消去前書込動作を示す場合
には、切換回路220は図32に示す2進カウンタ10
00からのアドレス信号ビットG0〜G9を選択してア
ドレス決定回路261aへ与える。消去前書込指示信号
EBWが非活性状態にあり、消去前書込動作を示してい
ない場合には、外部から与えられるアドレス信号ビット
(アドレスパッドに与えられる信号)EXTAXiが選
択されてアドレス決定回路261aへ与えられる。この
アドレス決定回路261aの出力は先に説明したワード
線選択のためのプリデコーダへ与えられる。次に動作に
ついて簡単に説明する。
【0254】消去前書込指示信号EBWが非活性状態の
とき、切換回路220は外部アドレス信号ビットEXT
AXiを選択してアドレス決定回路261aへ与える。
切換回路1020は、消去前書込指示信号EBWが非活
性状態のとき“L”の信号を出力する。したがって、イ
ンバータ回路1022の出力する両選択信号/BOHは
“H”であり、NAND回路256および258がイン
バータとして動作する。この状態においては、切換回路
220から与えられたアドレス信号ビットに従って内部
アドレス信号AXiおよび/AXiの一方が“H”、他
方が“L”となる。
【0255】消去前書込指示信号EBWが活性状態とな
ると、切換回路220は内部アドレス信号ビットINT
AXiを選択してアドレス決定回路261aへ与える。
切換回路1020は、また両選択アドレス信号ビットB
iを選択してインバータ回路1022へ与える。両選択
アドレス信号ビットBiが“L”の場合には、インバー
タ回路1022の出力する両選択信号/BOHは“H”
であり、アドレス信号ビットAXiおよび/AXiの一
方のみが“H”となる。
【0256】両選択アドレス信号ビットBiが“H”の
とき、両選択信号/BOHは“L”となり、NAND回
路256および258から発生される内部アドレス信号
ビットAXiおよび/AXiはともに“H”となる。し
たがってこの内部アドレス信号ビットINTAXiが両
選択状態とされる。これにより図2に示す状態が実現さ
れ、同時に隣接する2本のワード線が選択状態とされ
る。
【0257】たとえば図4および図5に示す構成におい
て、アドレス(A3A2A1A0)=(0010)が内
部アドレスINTAXとして発生された状態を考える。
この場合、アドレスビットA2が両選択状態とされ、ア
ドレス(0110)も選択状態とされる。したがって、
図4に示す構成において、プリデコーダ201−2によ
り出力信号線ALPH20およびALPH21が同時に
選択状態とされる。残りの上位4ビット(A7A6A5
A4)は(0000)であるため、図4に示す構成にお
いて、NANDゲートNA11およびNA12が選択さ
れる。
【0258】一方、図5に示すプリデコーダ201−1
においては、(A1A0)=(10)が選択されるた
め、出力信号線ALPH13が選択状態とされる。した
がってワード線WL3およびWL4が同時に選択状態と
される。これにより、異なるNAND回路に接続される
ワード線であっても、隣接する限り同時に選択状態とす
ることができる。
【0259】図34は、アドレス発生回路の他の構成を
示す図である。図34において、アドレス発生回路は、
2進カウンタ1000と、2進カウンタのカウント値G
0〜G9をグレイコードとみなして2進数コードに変換
する第1のアドレスコード変換回路1002と、この第
1のアドレスコード変換回路1002の出力するアドレ
ス信号A0〜A9から両選択アドレス信号B0〜B9を
発生する両選択信号発生回路1030を含む。両選択ア
ドレス信号発生回路1030は、第1のアドレスコード
変換回路1002の出力ビットA0〜A9それぞれに対
応して設けられる2入力AND回路1031−0〜10
31−9と、AND回路1031−0〜1031−9そ
れぞれに対応して設けられる2入力ExOR回路103
2−0〜1032−9を含む。
【0260】AND回路1031−0〜1031−9
は、その一方入力に第1のアドレスコード変換回路10
02の対応の出力ビットA0〜A9を受け、その他方入
力に1ビット下位のAND回路の出力を受ける。AND
回路1031−0は、その一方入力に出力ビットA0を
受け、その他方入力に電源電位Vccレベルの信号を受
ける。電源電位Vccレベルの信号は論理“1”に対応
する。
【0261】ExOR回路1032−1〜1032−9
は、その一方入力に対応のAND回路1031−1〜1
031−9の出力を受け、その他方入力に1ビット下位
のAND回路1031−0〜1031−8の出力を受け
る。ExOR回路1032−0はその一方にAND回路
1031−0の出力を受け、その他方入力に論理“1”
に対応する電源電位レベルの信号を受ける。次にこの図
34に示す回路の動作原理について説明する。
【0262】前述の式(4)の両辺にGiを加算する
(リングサム演算)。これにより、次式(9)が得られ
る。
【0263】
【数7】
【0264】また式(5)において添字iを添字i+1
で置換えると、次式(10)が得られる。
【0265】
【数8】
【0266】この式(10)に式(9)を代入すると次
式(11)が得られる。
【0267】
【数9】
【0268】式(7)の右辺第1項および第2項にそれ
ぞれ式(5)および式(10)を代入すると、次式(1
2)が得られる。
【0269】
【数10】
【0270】ここで、式(12)の導出においては、X
(+)Y=Y(+)XおよびX(+)X=0の関係が利
用されている。
【0271】したがって、式(8)および式(12)か
ら次式(13)が得られる。
【0272】
【数11】
【0273】すなわち、両選択アドレス信号ビットBi
は対応のキャリおよび1ビット下位のキャリのリングサ
ムにより得られる。キャリCiは、式(6)から対応の
アドレスビットと1ビット下位のキャリとの論理積で得
られる。
【0274】すなわち、図34に示す両選択アドレス信
号発生回路1030においてAND回路1031−0〜
1031−9は図32に示す加算回路1004における
AND回路と同様キャリを生成している。ExOR回路
1032−0〜1032−9は、上式(13)の演算を
実現している。
【0275】この図34に示すアドレス信号発生回路を
用いれば、大幅に回路構成を簡略化することができ、小
占有面積でアドレス信号発生回路を実現することができ
る。2進カウンタ1000から発生されるアドレス信号
ビットG0〜G9は内部アドレス信号INTAXとして
アドレス決定回路へ与えられる。これは図32および図
33を参照して説明した構成と同じである。
【0276】上述のようなアドレス信号発生回路を用い
ることにより通常の2進カウンタを用いて簡易な回路構
成で消去前書込動作時において同時に物理的に隣接する
複数のワード線(2本のワード線)を選択状態とするこ
とができる。また、この2進カウンタ1000のカウン
ト値が最小カウント値から最大カウント値まで1サイク
ルカウントアップすれば、すべての物理的に隣接する複
数のワード線の組がすべて選択状態とされており、高速
で消去前書込動作を実現することができる。
【0277】[実施例3]図35はこの発明の第3の実
施例である不揮発性半導体記憶装置の全体の構成を示す
図である。図35において、この発明の第2の実施例に
従う不揮発性半導体記憶装置は、従来の構成に加えて、
消去前書込動作時においてのみ動作する消去前書込用ロ
ウデコーダ524と、消去前書込用コラムデコーダ52
6と、高電圧スイッチ回路528と、消去前書込用プリ
デコーダ530を含む。図49に示す従来の不揮発性半
導体記憶装置の構成と異なり、デコーダ部においては、
ロウデコーダ14、コラムデコーダ16に加えてプリデ
コーダ15も合わせて示される。
【0278】消去前書込用ロウデコーダ524はスペア
ロウデコーダを含まず、先の実施例1において示したも
のと同様の構成を備え(冗長ワード線を含む全ワード線
を選択する)、消去前書込用プリデコーダ530も先の
実施例1において示したものと同様の構成を備える。図
35においてはアドレスバッファ12からの内部アドレ
スが消去前書込用プリデコーダ530へ与えられるよう
に示される。これは図1に示す構成のアドレスバッファ
110に対応させるためである。アドレス変換機能部
は、制御回路28に含め、消去前書込動作時においての
みこの制御回路28からワード線選択用およびビット線
選択用のアドレスが発生される構成が用いられてもよ
い。
【0279】実施例1および2の構成においては、隣接
するワード線のアドレスのハミング距離は1に設定され
る。この図35に示す第2の実施例の場合、デコーダ部
を消去前書込動作専用と通常の書込および読出用と2つ
の部分に分割して設けている。したがって、外部からの
アクセス時においては、ハミング距離を何ら考慮するこ
となくワード線選択を実行することができる。また図3
5に示す構成の場合、消去前書込用ロウデコーダにおい
ては、スペアワード線選択時においてノーマルワード線
選択動作を禁止するための構成を必要としないため、消
去前書込時この冗長制御回路を必要とすることなくワー
ド線選択用アドレスを発生することができる。
【0280】消去前書込用コラムデコーダ526に与え
られるプリデコード信号は、消去前書込用プリデコーダ
530から与えられる。この場合、消去前書込時におい
てビット線を選択するためのコラムアドレスはカウンタ
回路を用いて発生されてもよい。
【0281】Yゲート20には、通常1バイトのメモリ
セルを同時に選択する構成が利用される。不揮発性半導
体記憶装置においてはデータは1バイト単位で入出力さ
れるためである。この場合、通常は、1本の列選択信号
線Yjが選択状態とされ、1バイトのゲートTYjが導
通状態となる。消去前書込動作時においては、1本の列
選択信号線のみを選択状態とする必要はない。複数本の
列選択信号線が同時に選択状態とされてもよい。したが
って図35に示す消去前書込用コラムデコーダ526に
は図36に示すように複数本の列選択信号線Yを同時に
選択状態とする構成が利用されてもよい。この構成は、
最下位列アドレスビットCA0および/CA0をともに
“H”の選択状態とすることにより容易に実現される
(2本の列選択線を同時に選択する場合)。すなわち、
たとえばカウンタ回路を用いて消去前書込のための列選
択信号を生成する場合、カウンタの回路の出力の最下位
ビットのみを両選択状態(真および相補ビットがともに
“H”)の無効状態に設定する構成が利用されればよ
い。さらに数多くの列選択信号線が選択状態とする構成
が利用されてもよい。
【0282】実施例3による不揮発性半導体記憶装置に
おいては不良ワード線に対し消去前書込を行なうことが
できるのみならず、列選択信号線も複数本同時に選択状
態とすることができ、消去前書込に要する時間を大幅に
短縮することができる。またスペアワード線選択時にお
いてノーマルワード線を非選択状態とするための構成を
消去前書込時においては何ら考慮する必要がなく、容易
にかつ簡易な構成で任意の隣接するワード線を同時に選
択状態とすることが可能となる。
【0283】[実施例4]図37はこの発明の第4の実
施例に従う不揮発性半導体記憶装置の全体の構成を示す
図である。この図37に示す不揮発性半導体記憶装置
は、制御回路130の制御の下に活性化され、消去前書
込時において、負電圧VNに従ってメモリアレイ100
のバックゲートへ負電圧を印加する負電圧制御回路55
0を含む。この負電圧をメモリアレイ100におけるバ
ックゲートへ印加する構成について図38を参照して説
明する。
【0284】まず図38において、ソース領域606お
よびドレイン領域608をともにフローティング状態に
設定する。次いで、半導体基板領域(ウェル領域であっ
てもよい)600に負電圧VNを印加し、コントロール
ゲート602に必要な電圧VPを印加する。この場合、
ファウラ−ノルドハイム型トンネル電流により基板60
0からフローティングゲート604へ電子が注入され
る。すべてのメモリセルのコントロールゲートへ電圧V
Pを印加することによりメモリアレイ100における全
メモリセルに対し同時に消去前書込を実行することがで
きる。このようなフラッシュプログラミング技法は、た
とえばIEEE、ジャーナル・オブ・ソリッド−ステー
ト・サーキッツ第27巻、第4号、4月、1992年の
第583頁ないし第587頁においてミヤワキ等により
示されている。しかしながら、この文献においては、不
良行を共済するためのスペアワード線に対する一括消去
前書込については何ら考慮していない。以下この構成を
実現する手法について説明する。
【0285】制御回路130は、消去を指示された場
合、ロウデコーダの出力をすべて選択状態に設定する。
高電圧スイッチ18は、高電圧制御回路30から与えら
れた高電圧Vppから消去前書込に必要な電圧VPを生
成する。負電圧制御回路550は、制御回路130から
の消去前書込指示に応答して、外部から与えられた負電
圧VNを基板へ印加する。アレイソーススイッチ32
は、制御回路130の制御の下に、すべてのソース線S
Lをフローティング状態に設定する。コラムデコーダ1
6はデコード動作を行なっておらず、Yゲート20はす
べてが非導通状態にある。メモリアレイ100における
冗長メモリセルを含む全メモリセルのコントロールゲー
トに電圧VPが与えられ、基板に負電圧VNが与えられ
る。全メモリセルにおいて、基板からフローティングゲ
ートへ電子の注入が行なわれ、同時に消去前書込が実行
される。これにより、不良ワード線に接続されるメモリ
セルに対しても消去前書込が確実に実行される。ロウデ
コーダの出力をすべて選択状態とするための構成を図3
9に示す。
【0286】図39においては、2本のワード線WLi
およびWLi+1に関連する回路のみが示される。高電
圧スイッチ回路50−iおよび50−i+1の入力部に
は消去前書込指示EBWに応答して導通し、接地電位を
高電圧スイッチ回路50−iおよび50−i+1へ伝達
するゲートトランジスタTNiおよびTNi+1が設け
られる。高圧発生回路570は、消去前書込指示EBW
に応答して、高電圧制御回路30から与えられる書込高
電圧Vppから必要な電圧VPを生成し、高電圧スイッ
チ回路50−i、…へ伝達する。高圧発生回路570
は、書込高電圧Vppを低くする構成であればよく、分
圧回路を用いて容易に実現することができる。高電圧ス
イッチ回路50−iは従来と同様の構成を備える。この
構成により、冗長構成を備えていても、スペアワード線
およびノーマルワード線に対し同時に消去前書込を実行
することができる。スペアデコーダ(スペアワード線選
択用)およびノーマルロウデコーダ(ノーマルワード線
選択用)の活性および不活性を何ら考慮する必要はな
い。両者をともに不活性状態に維持するだけでよいため
である。これにより、スペアワード線およびノーマルワ
ード線を含むすべてのワード線を同時に選択状態とし、
消去前書込を実行することができ、消去前書込に要する
時間を大幅に短縮することができるとともに、冗長ワー
ド線を利用して不良ワード線の救済を実行することがで
きる。
【0287】なお、負電圧VNは外部から負電圧制御回
路550へ与えるように構成している。しかしながら、
チップ内部に負電圧発生回路を設け、その内部で発生さ
れた負電圧をバックゲートへ印加する構成が利用されて
もよい。
【0288】また、バックゲートへは接地電位(0V)
が与えられ、消去前書込時においては、この基板とフロ
ーティングゲートとの間での電子の移動が起こるような
高電圧が生成されてコントロールゲート(602:図3
8参照)へ与えられる構成が利用されてもよい。また、
全ワード線の電位をOVとし、充分な大きさの負電圧が
バックゲートへ印加されてもよい。アバランシェ注入に
よる消去前書込を行なうのではなく、ファウラ−ノルド
ハイム型のトンネル電流を利用するため、消費電流はそ
れほど増加しない。
【0289】[実施例5]図40はこの発明の第5の実
施例である不揮発性半導体記憶装置の全体の構成を示す
図である。図40において、不揮発性半導体記憶装置
は、ロウデコーダ14の出力と高電圧スイッチ18との
間に設けられるデコードラッチ650を含む。デコード
ラッチ650は、制御回路130からの消去前書込指示
に応答して活性化され、隣接する複数のワード線を同時
に選択状態とする。デコードラッチ650は、通常の書
込および読出(外部アドレスに従うアクセス)およびベ
リファイ動作時においては、不活性状態とされ、ロウデ
コーダ14の出力を通過させて高電圧スイッチ18へ与
える。ベリファイ動作時においては、アドレスカウンタ
を用いてワード線およびビット線選択用アドレスが発生
される。このカウンタ動作を制御するためのクロック信
号が消去前書込動作時においてはデコードラッチ650
へ与えられる。デコードラッチ650はこのカウント動
作タイミング規定用のクロック信号に応答してシフト動
作を行ない、順次複数の隣接ワード線の組を同時選択状
態とする。ベリファイ動作時においてアドレスカウンタ
を利用してアドレスが発生される構成の場合このアドレ
スカウンタに対するクロックを用いて容易に複数の互い
に物理的に隣接するワード線を同時に選択状態とするこ
とができる。制御回路130がクロック信号を発生して
もよい。
【0290】図41はデコードラッチの構成を示すブロ
ック図である。図41において、ノーマルワード線WL
0ないしWLnとスペアワード線RWL0ないしRWL
mそれぞれに対し高電圧スイッチ回路50−0〜50−
n、および50−0r〜50−mrが設けられる。
【0291】デコードラッチ650は、ロウデコーダの
出力それぞれに対して設けられるシフトラッチ700−
0〜700−n、700−0r〜700−mrを含む。
ロウデコーダはノーマルデコーダおよびスペア(リダン
ダント)デコーダ両者を含む。シフトラッチ700−i
は、リセット信号RESETによりその初期値が設定さ
れ、消去前書込指示に応答してロウデコーダ出力と高電
圧スイッチ回路50−iとを切り離し、初期設定された
信号をクロック信号CLKに従って対応の高電圧スイッ
チ回路50−iへ出力する。シフトラッチ700−iは
またクロック信号CLKに応答して次段のシフトラッチ
700−(i+1)へそのラッチデータを伝達する。リ
セット信号RESETに応答して、複数(k)の隣接す
るシフトラッチが選択状態となるように初期設定され
る。シフトラッチ700(デコードラッチ650に含ま
れるシフトラッチを総称的に示す)はクロック信号CL
Kに応答して隣接シフトラッチへそのラッチデータを出
力する。k本の隣接ワード線を同時に選択する場合に
は、クロック信号CLKを連続して(k−1)回発生す
る。同時に選択される1組の隣接ワード線において1本
のみが重複して選択されるため、すべての隣接ワード線
の組を同時選択状態とすることができる。
【0292】図41に示す構成においては、ノーマルワ
ード線およびスペアワード線に対しても消去前書込を行
なうことができる。ノーマルワード線とスペアワード線
とが隣接している場合にこの隣接するスペアワード線お
よびノーマルワード線を同時に選択することができる。
したがって、消去前書込を全メモリセルに対し確実に実
行することができる。
【0293】クロック信号CLKは消去前書込時におい
てビット線の選択がすべて完了したときに所定回数発生
される。ビット線選択のためにアドレスカウンタが利用
される場合には、このカウンタのカウントアップ信号を
利用してクロック信号CLKを発生してもよい。
【0294】図42は、図41に示すシフトラッチの具
体的構成を示す図である。図42においては3本のワー
ド線WL0〜WL2に対するシフトラッチの構成を示
す。シフトラッチ700−0〜700−2は同様の構成
を備える。対応する要素には同一参照番号を付しかつシ
フトラッチの区別をするために「−添字」を付す。以下
の説明では、必要な場合を除いてこの「−添字」を省略
して説明する。
【0295】図42において、シフトラッチ700は、
消去前書込指示信号φEに応答して非導通する転送ゲー
ト800と、クロック信号φ2に応答して導通する転送
ゲート802と、転送ゲート802の出力を反転するイ
ンバータ回路804と、インバータ回路804の出力を
反転してインバータ回路804の入力へ伝達するインバ
ータ回路806を含む。インバータ回路806の駆動力
は比較的小さくされる。インバータ回路804および8
06が構成するラッチ回路のラッチ能力はしたがって小
さくされる。ロウデコーダ動作時においてロウデコーダ
の出力を確実に伝達するためである。初段のシフトラッ
チ700−0にはクロック信号φ3に応答して導通し、
ノード821を電源電圧Vccレベルに充電するトラン
ジスタ820が設けられる。
【0296】シフトラッチ700はさらに、クロック信
号φ1に応答してインバータ回路804の出力を通過さ
せる転送ゲート808と、転送ゲート808の出力を反
転して高電圧スイッチ回路50へ伝達するインバータ回
路810と、リセット信号RESETに応答して、シフ
トラッチ700の出力を初期設定するためのスイッチト
ランジスタ812を含む。
【0297】図42に示す構成においては、2本の物理
的に隣接するワード線を同時に選択する構成を示す。し
たがって、スイッチトランジスタ812−0および81
2−1は、リセット信号RESETに応答してインバー
タ回路804−0および804−1の出力を電源電位V
ccレベルの“H”に設定する。リセット用のスイッチ
トランジスタ812−2はリセット信号RESETに応
答して、インバータ回路804−2の出力を接地電位レ
ベルの“L”に設定する。下流側のシフトラッチ700
−3、…はこのシフトラッチ700−2と同じ構成を備
え、リセット信号RESETに応答して、対応のインバ
ータ回路804の出力が接地電位レベルの“L”に初期
設定される。クロック信号φ1およびφ3は消去前書込
時においては同相の信号である。クロック信号φ2は消
去前書込時においてはクロック信号φ1およびφ3と逆
相のクロック信号である。次に、その動作について動作
波形図である図43を参照して説明する。
【0298】消去前書込動作時においては、消去前書込
指示信号φEが“L”に設定され、転送ゲート800が
非導通状態となる。これにより、ロウデコーダ(14)
の出力と高電圧スイッチ回路50とが切り離される。
【0299】次に、リセット信号RESETが発生さ
れ、スイッチトランジスタ812が導通し、シフトラッ
チ700の初期設定が行なわれる。図42に示す構成に
おいては、インバータ回路804−0および804−1
の出力が“H”に初期設定され、インバータ回路804
−2の出力が“L”に初期設定される。
【0300】次いで、クロック信号φ1、φ2、および
φ3が発生される。クロック信号φ1が“H”に立上が
ると、ゲート808が導通し、初期設定された信号がイ
ンバータ回路810を介して対応の高電圧スイッチ回路
50へ伝達される。この動作と並行して、初期値が転送
ゲート814を介して下流側のシフトラッチへ伝達され
る。このとき、ノード821が“H”レベルに充電され
る。また、クロック信号φ2は“L”にあり、シフトラ
ッチ700における転送信号の取込みは行なわれない。
ワード線WL0およびWL1が選択される。
【0301】次いでクロック信号φ1が“L”に立下が
る。このときワード線選択が行なわれていてもよい。高
電圧スイッチ回路50は、その入力信号をラッチする機
能を備えているからである(図69参照)。クロック信
号φ2はこのときには“H”となり、上流側のシフトラ
ッチ700から伝達された信号を内部に取込む。このと
き、転送ゲート808は非導通状態にあり、シフトラッ
チ700の出力状態は変化しない。シフトラッチ700
−0が非選択情報をラッチし、シフトラッチ700−1
および700−2が選択情報をラッチする。
【0302】次いでクロック信号φ1が“H”状態とな
ると、転送ゲート808および814が導通状態とな
り、高電圧スイッチ回路50へのワード線選択信号の伝
達および下流側シフトラッチへのラッチデータの伝達が
行なわれる。ワード線WLOが非選択状態、ワード線W
L1およびWL2が選択状態となる。以降、この動作を
繰返すことにより、物理的に隣接する2本のワード線の
組が順次選択される。
【0303】消去前書込が完了すると、消去前書込指示
信号φEが“H”に復帰し、クロック信号φ1およびφ
2がともに“H”、クロック信号φ3が“L”に設定さ
れる。これにより、転送ゲート800、802、および
808が導通状態となり、転送ゲート814およびトラ
ンジスタ821が非導通状態となる。
【0304】通常の書込および読出動作、ならびにベリ
ファイ動作時においては、ロウデコーダ出力に従ってワ
ード線選択が実行される。インバータ回路806の駆動
力は小さくされているため、ロウデコーダの出力に悪影
響を及ぼすことはない。インバータ回路806の出力と
インバータ回路804の入力との間に、消去前書込指示
信号に応答して導通するゲートトランジスタが設けら
れ、消去前書込動作時においてのみラッチ回路が活性化
される構成が利用されてもよい。
【0305】なお上述の実施例においては、2本の物理
的に隣接するワード線が同時に選択されているが、3
本、4本等任意の数の隣接ワード線を同時に選択するこ
とができる。初期設定時に転送ゲート802−0を非導
通状態としたまま、クロック信号φ2、φ3を必要回数
発生させる。その後は、クロック信号φ1の1サイクル
に対し、同時に選択されるワード線の数に応じてクロッ
ク信号φ2およびφ3を発生させればよい。
【0306】なお、第5の実施例においては、ロウデコ
ーダの出力と高電圧スイッチの入力との間にデコードラ
ッチが設けられている。このデコードラッチは、図35
に示す構成にように、ワード線の他方端に設けられる構
成が用いられてもよい。この場合には、高電圧スイッチ
もワード線の他方端側に設けられる。
【0307】〔実施例6〕図44はこの発明の第6の実
施例である不揮発性半導体記憶装置の行選択に関連する
部分の構成を概略的に示すブロック図である。図44に
おいて、不揮発性半導体記憶装置は、2つのメモリアレ
イブロック875aおよび875bとを含む。メモリア
レイブロック875aおよび875b(図44において
はメモリアレイブロック0および1として示す)の各々
は、行列状に配列された複数の不揮発性メモリセルと、
各々に1行のメモリセルが接続される複数のワード線と
を含む。複数のワード線は、通常ワード線と冗長ワード
線とを含む。すなわち、メモリアレイブロック875a
および875bは、第1ないし第5の実施例におけるメ
モリアレイと同様の構成を備える。
【0308】不揮発性半導体記憶装置は、さらに、与え
られたアドレスを、消去前書込時に複数の隣接ワード線
が同時に選択されるように変換する機能を備えるアドレ
ス変換機能付ロウアドレスバッファ124と、ロウアド
レスバッファ124からのアドレス信号をプリデコード
するプリデコーダ850および855と、プリデコーダ
850の出力するプリデコード信号の電圧レベルを変換
しかつ相補なプリデコード信号対を生成する4ウェイデ
コーダ870aおよび875bと、プリデコーダ855
の出力するプリデコード信号と4ウェイデコーダ870
aおよび870bの出力する信号とに従ってメモリアレ
イ875aおよび875bの一方のメモリアレイブロッ
クにおいてワード線を選択状態へとドライブするロウデ
コーダ880を含む。
【0309】ロウアドレス変換機能付ロウアドレスバッ
ファ124は、図1および図6に示すアドレス変換機能
付ロウアドレスバッファと同様の構成を備える。すなわ
ち、アドレス変換機能付ロウアドレスバッファ124
は、通常動作時には、1本のワード線が選択されるとと
もに、消去前書込時においては隣接する複数のワード線
が同時に選択状態とされるように与えられたアドレスを
変換する機能を備える。またこのアドレス変換機能付ロ
ウアドレスバッファ124は、消去前書込動作時におい
て、隣接ワード線を順次選択状態とする構成を備える
(第1および第2の実施例と同様である)。
【0310】プリデコーダ850は、アドレス変換機能
付ロウアドレスバッファ124からのアドレスビットA
0、/A0、A1および/A1をプリデコードし、信号
ALPH0′、ALPH1′、ALPH2′、およびA
LPH3′を生成する。
【0311】プリデコーダ855は、アドレス変換機能
付ロウアドレスバッファ124からの内部アドレスビッ
トA0〜A7および/A0〜/A7をプリデコードし、
相補信号を生成する。
【0312】4ウェイデコーダ870aおよび870b
は、ブロックデコーダ860からのブロック指定信号に
従って一方のみが活性状態とされる。ブロックデコーダ
860は、ブロックセレクト信号φBLに従って、メモ
リアレイブロック875aおよび875bの一方を指定
するブロック指定信号を生成する。このブロックセレク
ト信号φBLは外部から与えられるか、またはアドレス
バッファ124が発生するアドレス信号のうちの特定の
ビットに従って生成される。最上位ロウアドレスビット
A8が用いられてもよい。このとき、アドレス変換機能
付ロウアドレスバッファ124に含まれるアドレス発生
回路212(図6参照)は、9ビットのアドレスA0〜
A8を生成する。
【0313】外部からブロック選択信号φBLが与えら
れる構成の場合、図6に示すアドレス制御回路210の
制御の下にブロックセレクト信号φBLが生成される。
一方のメモリアレイブロックにおいて消去前書込が完了
したとき続いて他方のメモリアレイブロックに対する消
去前書込が実行される。さらに、消去前書込動作時にお
いては、ブロックセレクト信号φBLはメモリアレイブ
ロック875aおよび875bをともに指定する状態に
設定される構成が利用されてもよい。
【0314】4ウェイデコーダ870aおよび870b
はVpp/Vcc発生回路865が発生する電圧Vpp
/Vccを動作電源電圧として動作する回路部分を含
む。この4ウェイデコーダ870aおよび870bは、
プリデコーダ850から出力される信号ALPH0′〜
ALPH3′のハイレベルを高電圧Vppレベルに変換
する機能を備える。Vpp/Vcc発生回路865は、
ワード線に書込高電圧Vppが印加される書込動作時お
よび消去前書込時に書込高電圧Vppを発生する。それ
以外の動作モード時においては、動作電源電圧Vccを
発生する。
【0315】プリデコーダ855の出力および4ウェイ
デコーダ870aおよび870bの出力はロウデコーダ
880へ与えられる。
【0316】ロウデコーダ880は、Vpp/Vcc発
生回路865が発生する電圧Vpp/Vccを動作電源
電圧として動作し、プリデコーダ855の出力をデコー
ドする3入力NAND部895と、メモリアレイブロッ
ク875aおよび875bに対応して設けられ、3入力
NAND部895の出力と対応の4ウェイデコーダ87
0aおよび870bの出力とをデコードし、対応のメモ
リアレイブロックにおいてワード線を選択するZデコー
ダ890aおよび890bを含む。
【0317】Vpp/Vcc発生回路865が発生する
電圧Vpp/Vccが書込高電圧Vppのとき、3入力
NAND部895が出力する信号のハイレベルは高電圧
Vppレベルである。このときまた4ウェイデコーダ8
70aおよび870bのうちの出力する信号のハイレベ
ルは書込高電圧Vppレベルとなる。Zデコーダ890
aおよび890bは、その詳細構成は後に説明するが、
3入力NAD部895の出力に従って、4ウェイデコー
ダ870aおよび870bの出力を対応のワード線上へ
伝達する。したがって、この図40に示す構成の場合、
4ウェイデコーダ870aおよび870b、および3入
力NAND部895が実施例1ないし実施例5で用いら
れた高電圧スイッチ(選択ワード線を書込高電圧レベル
に駆動するためのスイッチ)の機能を備える。高電圧ス
イッチが不要となるため、回路規模を低減することがで
きる。次に動作について簡単に説明する。
【0318】消去前書込時においては、Vpp/Vcc
発生回路865は、書込高電圧Vppを発生する。アド
レス変換機能付ロウアドレスバッファ124からは、隣
接する2本のワード線が同時に選択状態とされるアドレ
スが発生されてプリデコーダ850および855へ与え
られる。4ウェイデコーダ870aおよび870bがブ
ロックデコーダ860からのブロック指定信号に従って
選択的に活性状態とされる(両者が同時に活性状態とさ
れてもよい)。活性状態とされた4ウェイデコーダ87
0(870aまたは870b)はプリデコーダ850か
ら与えられる動作電源電圧レベルの信号ALPH0′〜
ALPH3′を受けてその電圧レベルの変換を実行す
る。
【0319】3入力NAND部895は、メモリアレイ
ブロック875aおよび875bそれぞれにおいて4本
のワード線に対して1つ設けられる複数のNAND回路
を含む。NAND回路は書込高電圧Vppを動作電源電
圧として動作し、プリデコーダ855の出力をデコード
する。これにより、選択されたワード線の組(4本のワ
ード線)に対して設けられたNAND回路が出力するハ
イレベルの信号の電圧レベルは書込高電圧Vppレベル
となる。Zデコーダ890aおよび890bは4ウェイ
デコーダ870aおよび870bからの信号と3入力N
AND部895からの出力信号とに従って、選択された
ワード線の組から対応のワード線上へこの4ウェイデコ
ーダ870aおよび870bからの出力信号ALPH0
0〜ALPH03およびALPH10〜ALPH13を
伝達する。メモリアレイブロック875aおよび875
bにおいては、選択されたワード線上には書込高電圧V
ppレベルの信号が伝達される。
【0320】消去動作時および通常のデータ読出時にお
いては、Vpp/Vcc発生回路865は、動作電源電
圧Vccレベルの電圧を発生する。消去動作時にはすべ
てのワード線上に0Vレベルの信号が伝達される。通常
動作時においては、選択ワード線上に動作電源電圧Vc
cレベルの信号が伝達される。なお、Vpp/Vcc発
生回路865は、消去動作時においては不活性状態とさ
れ、0Vレベルの電圧を発生する構成が利用されてもよ
い。次に各部の具体的構成について説明する。
【0321】図45は、図44に示すプリデコーダ85
0の具体的構成を示す図である。この図45に示すプリ
デコーダ850の構成は、図3に示すプリデコーダと同
様の構成である。すなわち、プリデコーダ850は、4
つのAND回路AN1〜AN4を含む。AND回路AN
1は、アドレスビット/AX0および/AX1を受けて
信号ALPH0′を発生する。AND回路AN2は、ア
ドレスビットAX0および/AX1を受けて信号ALP
H1′を発生する。AND回路AN3は、アドレスビッ
トAX0およびAX1を受けて、信号ALPH2′を発
生する。AND回路AN4は、アドレスビット/AX0
およびAX1を受けて、信号ALPH3′を発生する。
【0322】図45において、信号ALPH0′〜AL
PH3′がハイレベルとなるときのアドレスビットAX
1およびAX0の状態の組合わせを各信号に対応して示
す。図45における信号ALPH0′〜ALPH3′に
おいて隣接する信号に対応するアドレスビットは、ハミ
ング距離1を有する。したがって、消去前書込時におい
てアドレス変換機能付ロウアドレスバッファ124の出
力に従って、2つの信号を同時にハイレベルへ立上げる
ことができる。
【0323】図46は、図44に示すプリデコーダ85
5の具体的構成例を示す図である。プリデコーダ855
は、アドレスバッファ124からのアドレスビットA
2、/A2、A3、および/A3に対して設けられるプ
リデコーダ855aと、アドレスバッファ124からの
アドレスビットA4、/A4、A5、および/A5に対
して設けられるプリデコーダ855bと、アドレスバッ
ファ124からのアドレスビットA6、/A6、A7、
および/A7に対して設けられるプリデコーダ855c
を含む。プリデコーダ855aないし855cは同一構
成を備えるため、図46にはプリデコーダ855aを代
表的に示す。プリデコーダ855aは、4つの2入力A
ND回路AN10〜AN13と、AND回路AN10〜
AN13に対応して設けられるインバータ回路IN10
〜IN13を含む。
【0324】AND回路AN10は、アドレスビット/
AX2とおよび/AX3を受けて信号ALPH20を発
生する。インバータ回路IN10は、AND回路AN1
0の出力を受けて信号/ALPH20を発生する。AN
D回路AN11は、アドレスビットAX2および/AX
3を受けて信号ALPH21を発生する。インバータ回
路IN11は、AND回路AN11の出力を受けて信号
/ALPH21を発生する。
【0325】AND回路AN12は、アドレスビットA
X2およびAX3を受けて信号ALPH22を発生す
る。インバータ回路IN12は、AND回路AN12の
出力を受けて信号/ALPH22を発生する。AND回
路AN13はアドレスビット/AX2およびAX3を受
けて信号ALPH23を発生する。インバータ回路IN
13は、AND回路AN13の出力を受けて信号/AL
PH23を発生する。
【0326】図46においては、各信号が選択状態(A
ND回路出力がハイレベルであり、インバータ回路の出
力がローレベル)となるときのアドレスビットAX2お
よびAX3の状態の組合せを対応して示す。この場合に
おいても、アドレスビットAX2およびAX3はハミン
グ距離1を保って順次変化する。この図46に示すプリ
デコーダ855aの構成を、図3および図4に示すプリ
デコーダ201−2〜201−4の構成とが相補信号/
ALPH20〜/ALPH23を発生する点が異なって
いるだけである。
【0327】図47は、図44に示す4ウェイデコーダ
の具体的構成を示す図である。図47において、4ウェ
イデコーダ870aおよび870bは同一構成を備える
ため、参照符号870として4ウェイデコーダを示す。
【0328】図47において、4ウェイデコーダ870
は、プリデコーダ850からのプリデコード信号ALP
H0〜ALPH3′各々に対応して設けられるウェイデ
コード回路905a〜905dを含む。ウェイデコード
回路905a〜905dは同一の構成を備え、動作電源
電圧Vccレベルの信号を受けて書込高電圧Vppレベ
ルの信号に変換する機能を備える(書込動作時)。ウェ
イデコード回路905a〜905dは、ブロックデコー
ダからのブロック指定信号φBSが活性状態のときに活
性状態とされ、対応のプリデコーダ出力信号のレベル変
換を実行する。
【0329】ウェイデコーダ回路905aは、ブロック
指定信号φBSとプリデコード信号ALPH0′を受け
る信号入力部901aと、この信号入力部901aの出
力信号のレベルを変換するためのレベル変換部910a
を含む。信号入力部901aは、ブロック選択信号φB
Sとプリデコード信号ALPH0′を受ける2入力NA
ND回路903と、NAND回路903の出力を受ける
インバータ回路904を含む。信号入力部901aは動
作電源電圧Vccを一方動作電源電圧として動作する。
プリデコーダから与えられるプリデコード信号のハイレ
ベルは動作電源電圧Vccレベルであり、ローレベルは
接地電位レベルである。したがって、この信号入力部
は、動作電源電圧Vccの信号を入力とし、動作電源電
圧レベルおよび接地電位レベルの相補の信号を生成す
る。
【0330】レベル変換部910aは、Vpp/Vcc
発生回路からの電圧Vpp/Vcc(図47においては
Vppとして示す)を一方動作電源電圧とし、接地電位
を他方電源電位として動作し、動作電源電圧Vccレベ
ルの信号を書込高電圧Vppレベルの信号に変換する。
【0331】レベル変換部910aは、電源線906と
ノードND1との間に接続されるpチャネルMOSトラ
ンジスタTr1と、ノードND2と電源線906との間
に設けられるpチャネルMOSトランジスタTr3と、
ノードND1と接地電位との間に接続されるpチャネル
MOSトランジスタTr2と、ノードND2と接地電位
との間に設けられるnチャネルMOSトランジスタTr
4と、電源線906と接地電位との間に相補接続される
pチャネルMOSトランジスタTr5およびnチャネル
MOSトランジスタTr6と、電源線906と接地電位
との間に相補接続されるpチャネルMOSトランジスタ
Tr7およびnチャネルMOSトランジスタTr8を含
む。
【0332】MOSトランジスタTr1のゲートはノー
ドND2に接続され、pチャネルMOSトランジスタT
r3のゲートはノードND1に接続される。MOSトラ
ンジスタTr2のゲートは信号入力部901aのNAN
D回路903の出力を受けるように接続される。MOS
トランジスタTr4のゲートはインバータ回路904の
出力を受けるように接続される。MOSトランジスタT
r5およびTr6のゲートはノードND2に接続され
る。MOSトランジスタTr7およびTr8のゲートは
ノードND1に接続される。ノードND3から信号/A
LPHa0が出力され、ノードND4から信号ALPH
a0が出力される。電源線906上には電圧Vpp(V
pp/Vcc)が伝達される。残りのウェイデコード回
路905b〜905dもこのウェイデコード回路905
aと同一構成を備え、それぞれ信号入力部901b〜9
01dおよびレベル変換部910b〜910dを含む。
【0333】ウェイデコード回路905bが、プリデコ
ード信号ALPH1′から信号/ALPHa1およびA
LPHa1を生成する。ウェイデコード回路905c
は、プリデコード信号ALPH2′から信号/ALPH
a2およびALPHa2を生成する。ウェイデコード回
路905dは、プリデコード信号ALPH3′から信号
/ALPHa3およびALPHa3を生成する。次に動
作について簡単に説明する。
【0334】4ウェイデコーダ870aおよび870b
は、ブロックデコーダからのブロック指定信号φBSが
ハイレベルのとき活性化される。ウェイデコード回路9
05a〜905dの動作は同様であるため、今ウェイデ
コーダ回路905aを例にとって説明する。
【0335】ブロック指定信号φBSがハイレベルのと
き、プリデコーダ信号ALPH0′がハイレベルであれ
ば、NAND回路903からは接地電位レベルのローレ
ベルの信号が出力される。インバータ回路904から
は、動作電源電圧Vccレベルのハイレベルの信号が出
力される。レベル変換部910aにおいては、インバー
タ回路904からのハイレベルの信号に応答して、MO
SトランジスタTr4がオン状態となり、ノードND2
を接地電位レベルへ放電する。これに応答して、pチャ
ネルMOSトランジスタTr1がオン状態となり、ノー
ドND1を電源線906上の電圧Vppレベルに充電す
る。
【0336】NAND回路903の出力はローレベルで
あるため、MOSトランジスタTr2はオフ状態であ
る。したがって、ノードND1は、高電圧Vppレベル
にまで充電される。ノードND2は接地電位レベルのロ
ーレベルにあるため、MOSトランジスタTr6がオフ
状態、MOSトランジスタTr5がオン状態であり、ノ
ードND4は高電圧Vppレベルにまで充電される。
【0337】一方、ノードND1は高電圧Vppである
ため、MOSトランジスタTr7がオフ状態となり、ノ
ードND3は、接地電位レベルに放電される。したがっ
て、動作電源電圧Vccレベルの信号ALPH0′は、
高電圧Vppレベルのハイレベルの信号ALPHa0に
レベル変換される。
【0338】プリデコーダ信号ALPH0′が接地電位
レベルの場合には、信号ALPHa0は接地電位レベル
のローレベルにあり、信号/ALPHa0が高電圧Vp
pレベルとなる。
【0339】この電源線906へ与えられる高電圧Vp
pは、図44に示すVpp/Vcc発生回路865から
与えられる。通常動作時および消去動作時には、動作電
源電圧Vccレベルの信号が伝達される。
【0340】図48は、プリデコーダ855の出力信号
線と3入力NAND部895の各NAND回路の入力部
との接続関係を示す図である。図48において、3入力
NAND部895は、3入力NAND回路を含む。図4
8においては、12個のNAND回路920a〜920
lを代表的に示す。このプリデコーダ855の出力信号
線のNAND回路への振分け態様は、図4に示すプリデ
コーダ201とNAND回路NAとの接続関係に対応す
る。図4に示す構成と図48に示す構成で異なっている
のは、プリデコーダ855a〜855cがそれぞれ相補
信号対を出力するとともにこのプリデコーダ855の出
力する信号が書込動作時(消去前書込動作を含む)にお
いて高電圧Vppレベルのハイレベルに設定される点で
ある。
【0341】NAND回路920aは、Vpp/Vcc
発生回路から発生される電圧Vpp/Vccを一方動作
電源電圧として動作する。したがってこのNAND回路
920a〜920lが出力する信号のハイレベルは電圧
Vpp/Vccレベルである。ロウデコーダの最終段で
あるZデコーダへの入力信号のハイレベル/ローレベル
はVppレベル/接地電位レベルであるため、高電圧ス
イッチが不要となる。また、プリデコーダにおいて信号
のレベル変換を行なっているため、十分な面積を用いて
構成要素であるMOSトランジスタを生成することがで
き、耐圧特性が確保されたMOSトランジスタを余裕を
持って生成することができる。
【0342】なお、NAND回路920a〜920lに
おいては対をなす相補信号は同じNAND回路へ与えら
れる。この相補信号対を生成する必要性は、以下に示す
3入力NAND回路の構成から要求される。
【0343】図49は、3入力NAND部に含まれるN
AND回路の具体的構成を示す図である。図49におい
て、3入力NAND回路920は、電源線916とノー
ド932との間に設けられるpチャネルMOSトランジ
スタ921と、ノード933と電源線916との間に設
けられるpチャネルMOSトランジスタ922と、ノー
ド932と接地電位との間に直列に接続されるnチャネ
ルMOSトランジスタ923、924および925と、
接地電位とノード933の間に互いに並列に設けられる
nチャネルMOSトランジスタ926、927および9
28を含む。
【0344】MOSトランジスタ921のゲートはノー
ド933に接続され、MOSトランジスタ922のゲー
トはノード932に接続される。MOSトランジスタ9
23、924、および925のゲートへは、プリデコー
ド信号AXi,AXj、およびAXkがそれぞれ与えら
れる。ここで、信号AXi、AXj、およびAXkはプ
リデコード信号ALPHijを示す(i=2〜4、j=
0〜3)。プリデコード信号AXi、AXjおよびAX
kはそれぞれ異なるプリデコーダから発生される。
【0345】MOSトランジスタ926、927、およ
び928のゲートへは、信号/AXi、/AXj、およ
び/AXkが与えられる。
【0346】3入力NAND回路920はさらに、電源
線916と接地電位との間に相補接続されるpチャネル
MOSトランジスタ929とnチャネルMOSトランジ
スタ930を含む。MOSトランジスタ929および9
30のゲートはノード933に接続される。ノード93
4(トランジスタ929および930の接続点)からN
AND処理結果を示す信号/(AXi・AXj・AX
k)が出力される。次に動作について簡単に説明する。
【0347】信号AXi、AXj、およびAXkがすべ
て電源電位Vccレベルのハイレベルのとき、MOSト
ランジスタ923、924、および925はすべてオン
状態となる。このとき、信号/AXi、/AXjおよび
/AXkは接地電位レベルのローレベルであるため、M
OSトランジスタ926、927、および928はすべ
てオフ状態となる。これにより、ノード932が接地電
位レベルへ放電され、MOSトランジスタ922がオン
状態となり、ノード933はトランジスタ922を介し
て高電圧Vppレベルにまで充電される。ノード933
が高電圧Vppレベルにまで充電されると、MOSトラ
ンジスタ929がオフ状態となり、トランジスタ930
がオン状態となり、そのノード934は接地電位レベル
のローレベルとなる。
【0348】信号AXi、AXjおよびAXkのうち1
つでもローレベルの信号が存在するとき、MOSトラン
ジスタ923、924および925のいずれかがオフ状
態となり、ノード932から接地電位へと電流を流す経
路は存在しない。一方、MOSトランジスタ926、9
27および928のいずれかがオン状態となるため、ノ
ード933はオン状態のMOSトランジスタを介して放
電される。これに応じてMOSトランジスタ921がオ
ン状態へ移行し、ノード932が充電されてその電位が
上昇し、MOSトランジスタ922がオフ状態へ移行す
る。このフィードバック動作により、MOSトランジス
タ922が完全にオフ状態となると、ノード933は接
地電位レベルのローレベルとなる。この状態では、MO
Sトランジスタ929がオン状態となり、MOSトラン
ジスタ930がオフ状態となる。したがって、ノード9
34は、高電圧Vppレベルのハイレベルとなる。
【0349】上述のような構成の3入力NAND回路を
用いることにより、Vccレベル/接地電位レベルの信
号を高電圧Vppレベル/接地電位レベルの信号に変換
することができる。プリデコーダ850が相補信号の出
力を要求されるのは、図49に示すようにMOSトラン
ジスタ922および921による差動増幅回路を利用し
てレベル変換を行なうためである。
【0350】図50は、Zデコーダの構成を示す図であ
る。図50においては、1つの3入力NAND回路に関
連するZデコーダの構成を示す。NAND回路920
は、2つのメモリアレイブロック875aおよび875
bに共通に設けられる。1つのメモリアレイブロックに
おける4本のワード線に対し1つのNAND回路920
が設けられる。図50においては、メモリアレイブロッ
ク875aにおける4本のワード線WL00、WL0
1、WL02、およびWL03とメモリアレイブロック
875bに於ける4本のワード線WL10,WL11、
WL12、およびWL13に対しNAND回路920が
設けられた状態が一例として示される。
【0351】ワード線WL00〜WL03のそれぞれに
対して、NAND回路920の出力に従って、プリデコ
ーダ855からのプリデコード信号(Vpp/接地電位
レベル)の信号を対応のワード線上へ伝達するためのZ
デコーダ回路950a0〜950a3が設けられる。ワ
ード線WL10〜WL13に対してはそれぞれ同様にN
AND回路920の出力に従って、プリデコーダ回路8
55からのプリデコード信号と対応のワード線上に伝達
するためのZデコード回路950b0、950b1、9
50b2、および950b3が設けられる。
【0352】Zデコード回路950a0〜950a3の
それぞれに対しては、4ウェイデコーダからのレベル変
換されたプリデコーダ信号の異なるものがそれぞれ与え
られる。同様に、Zデコード回路950b0〜950b
3に対しても4ウェイデコーダからのレベル変換された
プリデコード信号の異なるものがそれぞれ与えられる。
1つのZデコード回路950(950a0〜950a3
および950b0〜950b3を総称的に示す)へは相
補な信号対が与えられる。たとえばZデコード回路95
0a0に対しては、プリデコード信号ALPH00およ
び/ALPH00が与えられる。信号ALPHに付され
た算用数字とワード線に付された算用数字とは互いに対
応している。
【0353】Zデコード回路950a0〜950a3お
よび950b0〜950b3は同一の構成を備える。代
表的にZデコード回路950a0の構成について説明す
る。
【0354】Zデコード回路950a0はその一方導通
端子に信号ALPH00を受けるとともにそのゲートに
NAND回路920の出力を受けるpチャネルMOSト
ランジスタ961と、ワード線WL00と接地電位との
間に接続され、そのゲートにNAND回路920の出力
を受けるnチャネルMOSトランジスタ962と、ワー
ド線WL00と接地線電位との間に設けられ、そのゲー
トに信号/ALPH00を受けるnチャネルMOSトラ
ンジスタ963を含む。次に動作について説明する。
【0355】NAND回路920は、選択状態となった
ときその出力は接地電位レベルのローレベルである。
今、信号ALPH00が高電圧Vppレベルであり、信
号/ALPH00が接地電位レベルのローレベルの状態
を考える。この状態においては、Zデコード回路950
a0においては、pチャネルMOSトランジスタ961
がオン状態、MOSトランジスタ962および963が
ともにオフ状態となる。したがって、ワード線WL00
上へは高電圧Vppレベルの信号ALPH00がワード
線駆動信号として伝達され、ワード線WL00は書込高
電圧Vppレベルにまでその電位が上昇する。
【0356】信号ALPH00が接地電位レベルのロー
レベルであり、信号/ALPH00が書込高電圧Vpp
レベルのハイレベルのとき、NAND回路920の出力
が接地電位レベルのローレベルのとき、MOSトランジ
スタ961および962はともオフ状態となり、MOS
トランジスタ963がオン状態となる。これによりワー
ド線WL00は接地電位レベルのローレベルに保持され
る。したがって、NAND回路920が選択状態のとき
には、信号ALPH00〜ALPH03および/ALP
H00〜/ALPH03により対応のワード線が選択/
非選択状態とされる。
【0357】メモリアレイブロック875aおよび87
5bのいずれにおいてワード線が選択されるかはブロッ
ク指定信号φBSにより設定される。非選択のメモリア
レイブロックに対しては、ブロック指定信号φBSは接
地電位レベルのローレベルであり、信号ALPHa0
(図47参照)は接地電位レベルのローレベルである。
したがって、すべてMOSトランジスタ963がオン状
態となり、接地電位レベルにワード線が保持され、ワー
ド線は非選択状態に維持される。
【0358】通常のデータ読出時においては、4ウェイ
デコーダの出力は電源電位Vccレベルである。したが
って、選択ワード線の電位は動作電源電圧Vccレベル
となる。
【0359】この実施例6に示す構成においても、アド
レス変換機能付ロウアドレスバッファを用いることによ
り、消去前書込時において複数の隣接するワード線を同
時に選択状態とすることができ、確実にメモリセルに対
し消去前書込を実行することができる。
【0360】また、この実施例6に示す構成において
は、ワード線を書込高電圧Vppレベルにまで昇圧させ
るための高電圧スイッチが設けられていないため、回路
規模を大幅に低減することができる。
【0361】なお上記実施例1ないし6に示す構成にお
いては、フローティングゲートへ電子を注入する動作を
「書込」と称し、フローティングゲートから電子を引抜
く動作を「消去」として述べている。これは逆の状態、
すなわちフローティングゲートに電子を注入する動作が
「消去」動作であり、フローティングゲートから電子を
引抜く動作が「書込」動作であってもよい。
【0362】また、上記実施例1−6においては、消去
前書込動作時においてのみ隣接するワード線が複数本同
時に選択状態とされている。セクタ消去型の不揮発性メ
モリセルにおいて、セクタ単位として1本のワード線が
用いられた場合、隣接する複数のワード線を同時に選択
状態とすれば、2つのセクタに対し同時に消去動作を実
行することができる。したがって、この複数の隣接する
ワード線を同時に選択する構成は、「消去前書込」に対
してのみならず、セクタ単位の消去を行なうセクタ消去
型不揮発性半導体記憶装置などにおいても適用可能であ
る。
【0363】図51ないし図53は、不揮発性半導体記
憶装置の全体の構成の一例を示す図である。図51ない
し図53においては、16Mビット一括消去型不揮発性
半導体記憶装置の構成が一例として示される。図51な
いし図53を参照して、不揮発性半導体記憶装置は、8
個の大メモリブロックP0〜P7を含む(図52および
図53参照)。大メモリブロックP0〜P7の各々は、
4つのメモリブロックBj0〜Bj3を含む。ただしj
=0〜7である。消去動作は小メモリブロックBjk単
位で実行される(ただしk=0〜3である)。
【0364】メモリブロックP0およびP1の間にロウ
デコーダ1890aが配置され、大メモリブロックP2
およびP3の間にロウデコーダ1890bが配置され、
大メモリブロックP4およびP5の間にロウデコーダ1
890cが配置される。大メモリブロックP6およびP
7の間にロウデコーダ1890dが配置される。ロウデ
コーダ1890a〜1890dは、図44に示すZデコ
ーダ890aおよび890bならびに3入力NAND部
895を各々含む。
【0365】ロウデコーダ1890a〜1890dの各
々は、図44に示すロウデコーダ880に対応する。大
メモリブロックPjにおいては、小メモリブロックBj
0〜Bj3においてワード線が共有される。小メモリブ
ロックBjkは、64Kビット×8(I/O)ビット=
512Kビットのメモリセルを含む。この不揮発性半導
体記憶装置は×8ビットのマルチビットデータを記憶す
る。
【0366】ロウデコーダ1890aおよび1890b
の間に4ウェイデコーダ1870aが配置され、ロウデ
コーダ1890cおよび1890dの間に4ウェイデコ
ーダ1870bが配置される。4ウェイデコーダ187
0aは、大メモリブロックP0〜P3それぞれに対応し
て設けられる4ウェイデコーダ回路♯0〜♯3を含む。
4ウェイデコーダ1870bは、大メモリブロックP4
〜P7それぞれに対応して設けられる4ウェイデコーダ
回路♯4〜♯7を含む。
【0367】大メモリブロックP0〜P7それぞれに対
応してYゲート1920−0〜1920−7およびソー
ス線スイッチ1930−0〜1930−7が設けられ
る。大メモリブロックP0およびP2に共有されるよう
にセンスアンプおよび書込回路1940aが設けられ、
大メモリブロックP1およびP3に共有されるようにセ
ンスアンプ/書込回路1940bが設けられ、大メモリ
ブロックP4およびP6に共有されるようにセンスアン
プ/書込回路1940cが設けられ、大メモリブロック
P5およびP7に共有されるようにセンスアンプ/書込
回路1940dが設けられる。
【0368】ソース線は小メモリブロックBjkにおい
て共通に接続されている。ソース線スイッチ1930−
0〜1930−7は、各小メモリブロック単位で独立に
駆動可能なスイッチ回路を備えている。このソース線ス
イッチ1930−0〜1930−7は、動作モードおよ
び小メモリブロック選択信号に従って高電圧および接地
電位のいずれかを対応の小メモリブロックBjkのソー
ス線に与える。
【0369】Yゲート1920−0〜1920−7は、
小メモリブロック選択信号により指定された小メモリブ
ロックの選択されたビット線を対応のセンスアンプ/書
込回路1940xへ接続する。
【0370】この不揮発性半導体記憶装置は×8ビット
構成であるため、同時に8個のYゲートが導通状態とさ
れる。列選択を行なうために、大メモリブロックP0お
よびP2に対しコラムデコーダ/Yゲートドライバ19
10aが設けられ、大メモリブロックP1およびP3に
対してコラムデコーダ/Yゲートドライバ1910bが
設けられる。大メモリブロックP4およびP6に対して
コラムデコーダ/Yゲートドライバ1910cが設けら
れる。大メモリブロックP5およびP7に対してはコラ
ムデコーダ/Yゲートドライバ1910dが設けられ
る。Yゲートドライバは、動作モードに応じて、ビット
線の電位が異なるため、ビット線に高電圧を印加する場
合にYゲートへ与えられる電圧を高くする。コラムデコ
ーダは、小メモリブロック選択信号に従って、指定され
た小メモリブロックに対してのみYゲート選択信号を伝
達する。
【0371】図51に示すように、外部アドレス信号は
アドレスビットA0〜A20を含む。アドレス信号ビッ
トA18およびA20はブロックデコーダ1860へ与
えられる。このブロックデコーダ1860は、図44に
示すブロックデコーダ860に対応する。ブロックデコ
ーダ1860は、3ビットのアドレス信号A18および
A20をデコードし、そのデコード結果を4ウェイデコ
ーダ1870aおよび1870bへ与える。8つの4ウ
ェイデコーダ回路♯0〜♯7のうちの1つの4ウェイデ
コーダ回路のみが活性状態とされる。図44に示す構成
において、一方の4ウェイデコーダのみが活性状態とさ
れる構成に対応する。このブロックデコーダ1860の
デコード信号はまたソース線スイッチへも与えられる。
これにより、指定された大メモリブロックに対するソー
ス線スイッチが選択状態とされる。
【0372】アドレス信号ビットA0〜A9はロウ系プ
リデコーダ1850へ与えられる。このロウ系プリデコ
ーダ1850は、図44に示す構成において、プリデコ
ーダ850および855に対応する。このロウ系プリデ
コーダ1850へは、また消去前書込動作時において内
部で発生された内部アドレス信号AXが与えられる(ア
ドレス決定回路を介して)。このロウ系プリデコーダ1
850の出力は図44にも示すように、4ウェイデコー
ダ1870aおよび1870bへ与えられるとともに、
ロウデコーダ1890a〜1890dへ与えられる。4
ウェイデコーダ1870aおよび1870bへ与えられ
るのが、図44に示すプリデコーダ1850の出力に対
応する。
【0373】アドレス信号ビットA16およびA17は
小ブロックデコーダ1810へ与えられる。小ブロック
デコーダ1810は、選択された大メモリブロックのう
ちに含まれる4つの小メモリブロックBx0〜Bx3か
ら1つの小メモリブロックを選択するために用いられ
る。この小ブロックデコーダ1810の出力はコラムデ
コーダ1910a〜1910dへ与えられるとともにソ
ース線スイッチ1930−0〜1930−7へ与えられ
る。これにより、選択された大メモリブロックにおい
て、選択された小メモリブロックに対して設けられたソ
ース線スイッチのみが活性状態とされる。コラムデコー
ダ1910a〜1910dは、この選択された小メモリ
ブロックに対してのみ列選択信号を発生する。
【0374】アドレス信号ビットA10〜A15は、コ
ラム系プリデコーダ1820へ与えられる。このコラム
系プリデコーダ1820の出力はコラムデコーダ191
0a〜1910dへ与えられる。6ビットのアドレス信
号により、コラムデコーダは、選択された小メモリブロ
ックにおいて8ビットのメモリセル、すなわち8個のY
ゲートを同時に選択状態とする。次に消去時の動作につ
いて説明する。
【0375】消去動作は小メモリブロック単位で実行さ
れる。今ブロックB00を消去する場合の動作について
説明する。消去動作時においては、すべてのワード線は
“L”に保持される。ブロックデコーダ1860および
小ブロックデコーダ1810により選択された小メモリ
ブロックB00に対応して設けられたソース線スイッチ
回路が活性状態とされる。このとき高電圧発生回路から
発生された高電圧が、選択された小メモリブロックB0
0に対応して設けられたソース線スイッチ回路を介して
小メモリブロックB00のソース線に印加される。その
他の小メモリブロックにおいては、ソース線はすべて対
応のソース線スイッチ回路を介して接地電位に保持され
る。これにより、ブロックB00においてのみメモリセ
ルのコントロールゲート(ワード線)とソースとの間に
高電界が印加され、フローティングゲート内の電子が引
き抜かれ、消去が行なわれる。
【0376】上述のように、小メモリブロック単位で一
括消去が行なわれる場合においても、消去前動作時にお
いて、内部アドレス信号INTAXをアドレス決定回路
により両選択状態として両選択状態のアドレス信号AX
としてロウ系プリデコーダ1850へ与えることによ
り、不良ワード線の救済を行なうロウリダンダンシー回
路を使用することができる。
【0377】[実施例7]図54は、不揮発性半導体記
憶装置のメモリアレイの列選択部の構成を示す図であ
る。この図54に示す不揮発性半導体記憶装置のメモリ
アレイは、図51ないし図53に示す不揮発性半導体記
憶装置における1つの小メモリブロックに含まれる1つ
のIOブロックに対応する。メモリセルアレイが×8ビ
ットの構成の場合、図54に示すアレイ構成が1つの小
メモリブロック内において8個設けられる。
【0378】図54において、メモリセルアレイは、行
および列のマトリックス状に配列される複数の不揮発性
メモリセルMCを含む。メモリセルMCの各行に対応し
て、ワード線WL0ないしWL1023が配置される。
ワード線WL0ないしWL1023の各々には、対応の
行のメモリセルのコントロールゲートが接続される。
【0379】メモリセルMCの各列に対応してビット線
が配列される。BLの各々には、対応の列のメモリセル
MCのトランジスタのドレインが接続される。ビット線
は16本を1組として配設される。16本のビット線の
組のうち1本のビット線を選択するためにYゲートトラ
ンジスタYG0ないしYG15が設けられる。Yゲート
トランジスタYG0〜YG15の各々のゲートへは、Y
選択信号Y0〜Y15が与えられる。したがって、Yゲ
ートトランジスタYGiは、16本のビット線ごとに設
けられる。図54に示す構成において、この16本のビ
ット線の組が4つ設けられる。
【0380】4つのビット線の組から1つのビット線の
組を選択するために、ZゲートトランジスタZG0〜Z
G3が設けられる。ZゲートトランジスタZG0〜ZG
3のゲートへは、Z選択信号Z0〜Z3が与えられる。
ZゲートトランジスタZG0〜ZG3は、選択されたビ
ット線を内部データ線2004に接続する。内部データ
線2004上のデータはセンスアンプ2002により検
出され、該検出結果を示すデータ信号が出力バッファ2
000へ与えられる。出力バッファ2000から出力デ
ータQが出力される。
【0381】このメモリセルアレイにおいては、ワード
線WL0〜WL1023と平行にソース線が配設されて
おり、これらのソース線はメインソース線SLに接続さ
れ、このメモリセルアレイ(小メモリブロック)に対応
して設けられたソース線スイッチ回路に接続される。
【0382】図55は、1つの大メモリブロックに関連
する部分の構成を示す図である。大メモリブロックP
は、4つの小メモリブロックB1〜B4を含む。小メモ
リブロックB1〜B4の各々は、8個のIOブロックI
/O0〜I/O7を含む。小メモリブロックB1〜B4
によりワード線WLが共有される。ワード線WL上へ
は、ロウデコーダ1890からの行選択信号が伝達され
る。
【0383】小メモリブロックB1〜B4それぞれに対
応してIOゲート1920a、1920b、1920
c、および1920dが設けられる。このIOゲート1
920a〜1920dの各々は、図54に示すZゲート
トランジスタおよびYゲートトランジスタ両者を含む。
【0384】小メモリブロック各々に対応してコラムデ
コード回路1910−1〜1910−4が設けられる。
コラムデコード回路1910−1〜1910−4の各々
は、小ブロックデコーダ1810からのブロック選択信
号に応答して活性化され、コラム系プリデコーダ182
0から与えられたプリデコード信号をデコードし、対応
の小メモリブロックにおいてIOブロックI/O0〜I
/O7各々から1ビットのメモリセルを選択する(通常
動作時において)。小ブロックデコーダ1810および
コラム系プリデコーダ1820は図51に示すものと同
様の構成を備える。小ブロックデコーダ1810は、ア
ドレス信号A16およびA17をデコードし、4つの小
メモリブロックB1〜B4のうちの1つの小メモリブロ
ックを選択する信号を発生する。コラム系プリデコーダ
1820はアドレス信号A10〜A15をプリデコード
し、コラムデコード回路1910−1〜1910−4へ
プリデコード信号を与える。
【0385】IOゲート1920(1920a〜192
0d)により選択された8ビットのメモリセルのデータ
は8ビット幅の内部データバス2011を介してセンス
アンプ回路2010へ与えられる。センスアンプ回路2
010は、図54に示すセンスアンプ2002を8個含
む。センスアンプ回路2010から8ビットの内部読出
データが生成される。出力回路2012は、センスアン
プ回路2010からの8ビット内部読出データをバッフ
ァ処理して8ビットの外部読出データQ0〜Q7を生成
する。
【0386】図56は、図55に示す1つの小メモリブ
ロックに対応して設けられたコラムデコード回路の構成
を示す図である。図56において、コラムデコード回路
1910は、アドレス信号A10〜A15および/A1
0〜/A15をデコードするデコードステージ2015
と、テスト動作モード時に活性状態(ローレベル)とな
るテストモード指示信号/TESTに従ってこのデコー
ドステージ2015の出力をすべて選択状態に設定する
出力制御ステージ2020を含む。このコラムデコード
回路1910へは、コラム系プリデコーダ1820(図
55参照)からプリデコード信号が与えられるが、図5
6においては、アドレス信号とZ信号およびY信号との
対応関係を明確にするために、デコードステージ201
5へはアドレスバッファからの内部アドレス信号が与え
られるように示される。またデコードステージ2015
は、図55に示す小ブロックデコーダ1810からのブ
ロック選択信号に応答して活性化される。図面の煩雑化
を避けるために、この小ブロックデコーダ1810から
与えられるブロック選択信号はデコードステージ201
5全体へ与えられるようにのみ示される。
【0387】デコードステージ2015aは、アドレス
信号A14およびA15をデコードする2入力NAND
ゲートZN0〜ZN3を含む。
【0388】NANDゲートZN0は、アドレス信号/
A14および/A15がともに“H”のときに選択状態
とされて“L”の信号を出力する。NANDゲートZN
1は、アドレス信号A14および/A15がともに
“H”のときに“L”の信号を出力する。NANDゲー
トZN2は、アドレス信号A15および/A14がとも
に“H”のときに“L”の信号を出力する。NANDゲ
ートZN3は、アドレス信号A14およびA15がとも
に“H”のときに“L”の信号を出力する。
【0389】Yデコードステージ2015bは、アドレ
ス信号A10〜A13により、16個のYゲートトラン
ジスタのうち1つのYゲートトランジスタを選択状態と
するために、16個の4入力NANDゲートYN0〜Y
N15を含む。NANDゲートYN0は、アドレス信号
/A10、/A11、/A12、および/A13がすべ
て“H”のときに“L”の信号を出力する。NANDゲ
ートYN15は、アドレス信号A10〜A13がすべて
“H”のときに“L”の信号を出力する。
【0390】このNANDゲートZN0〜ZN3および
YN0〜YN15へ、ブロック選択信号が与えられる。
ブロック選択信号は、選択時において“H”となり、デ
コードステージ2015を活性化する。
【0391】出力制御ステージ2020は、デコードス
テージ2015のNANDゲートZN0〜ZN3および
YN0〜YN15それぞれに対応して設けられる2入力
NANDゲートTZN0〜TZN3およびTYN0〜T
YN15を含む。NANDゲートTZN0〜TZN3お
よびTYN0〜TYN15は、そのそれぞれの一方入力
に、デコードステージ2015の対応のNANDゲート
の出力を受け、それぞれの他方入力に共通にテスト指示
信号/TESTを受ける。NANDゲートTZN0〜T
ZN3からZ選択信号Z0〜Z3がそれぞれ出力され
る。NANDゲートTYN0〜TYN15からそれぞれ
Y選択信号Y0〜Y15が出力される。
【0392】出力制御ステージ2020において、テス
トモード指示信号/TESTが“H”の場合には、NA
NDゲートTZN0〜TZN3およびTYN0〜TYN
15はすべてインバータとして機能する。テストモード
指示信号/TESTが“L”にあり、テスト動作モード
を示しているとき、Z選択信号Z0〜Z3およびY0〜
Y15はすべて“H”となる(ブロック選択信号の状態
にかかわらず)。次に図54ないし図56に示す回路の
動作をその動作フロー図である図57を参照して説明す
る。
【0393】不揮発性半導体記憶装置の製造工程の完了
後、まずワード線の良/不良がテストされる。この状態
においては、メモリセルMC(図54参照)はすべて消
去状態にあり、メモリセルMCは小さな正の値のしきい
値電圧Vthを有している。まず外部からまたは内部で
テストアドレスを発生する。このテストアドレスに従っ
て図55に示すロウデコーダ1890により、1つの大
メモリブロックP2においてワード線WLが選択状態と
される。このときワード線選択動作と合わせてテストモ
ード指示信号/TESTが活性状態の“L”に設定され
る。これにより、図56に示すように、Z選択信号Z0
〜Z3およびY選択信号Y0〜Y15がすべて“H”と
なり、ZゲートトランジスタZG0〜ZG3およびYゲ
ートトランジスタYG0〜YG15がすべて導通状態と
される。これにより内部データバス線2004へは、す
べてのメモリセルのデータが読出される。選択されたワ
ード線WLに不良が存在しない場合には、選択ワード線
WLの電位はたとえば5Vの電位レベルに上昇する。メ
モリセルMCはすべて消去状態にある。したがって、少
なくとも1つのメモリセルを介して読出電流が流れるた
め、センスアンプ2002(図54参照)からはデータ
“1”を示す内部読出データが生成され、出力バッファ
2000を介して外部へ読出データ“1”が出力され
る。
【0394】選択ワード線WLがショート不良を生じさ
せている場合には、この選択ワード線WLの電位は十分
に上昇しない。したがって、この選択ワード線WLに接
続されるメモリセルはすべてオフ状態となり、いずれの
ビット線にもメモリセルを介してリード電流が流れな
い。したがってこの場合センスアンプ2002からはデ
ータ“0”を示す内部読出データが出力され、出力バッ
ファ2000を介して“0”の出力データQが出力され
る(ステップS20)。
【0395】図55に示す構成において、センスアンプ
回路2010および出力回路2012からは8ビットの
データQ0〜Q7が出力される。この8ビットのデータ
Q0〜Q7がすべて“0”の場合にはワード線WLにシ
ョート不良が存在していると判別され、そのワード線の
アドレスが記憶される(ステップS21)。この不良ワ
ード線アドレスの記憶は、テストアドレスが外部から与
えられる場合には、外部の記憶装置に記憶される。不良
判別のために、出力回路2012(図55参照)から出
力される読出データQ0〜Q7のNORをとり、ワード
線のショート不良発生の有無を判別するように構成され
てもよい。
【0396】読出データQ0〜Q7のうち少なくとも1
つがデータ“1”の場合にはワード線ショート不良では
ないため、次いで選択されたワード線が最後のワード線
であるか否かの判別が行なわれる(ステップS22)。
このときまた、不良ワード線アドレスを記憶するステッ
プS21が完了すると、ステップS22の判別動作が実
行される。
【0397】最後のワード線ではない場合には、ワード
線アドレスを増分または減分して次のワード線を選択
し、再びステップS20の動作を実行する。
【0398】ステップS22において、最後のワード線
であると判別された場合には、ステップS21において
記憶されたアドレスを検索し、その記憶アドレスの解析
を実行する(ステップS24)。この検索結果および解
析結果に基づいて、まずワード線ショート不良が存在す
るか否かの判別が行なわれる(ステップS26)。ワー
ド線ショート不良が存在する場合には、ステップS21
において、不良ワード線アドレスが記憶されている。こ
の記憶アドレスが存在するか否かを判別することにより
ワード線ショート不良の存在/非存在の判別が行なわれ
てもよい。また、ステップS21において、不良ワード
線のアドレスを記憶したときに、ワード線ショート不良
を示すフラグがセット状態とされてもよい。
【0399】ステップS26において、ワード線ショー
ト不良が存在しないと判別された場合には、このワード
線ショート不良検出動作は完了する。
【0400】ワード線ショート不良が存在すると判別さ
れた場合には、この記憶アドレスを解析し、このワード
線ショート不良が隣接するワード線において存在してい
るか否かの判別が行なわれる(ステップS28)。ワー
ド線ショート不良が複数本存在しかつこの不良ワード線
が隣接していない場合には、この不揮発性半導体記憶装
置は不良品として処置される。ワード線救済のためのロ
ウリダンダンシーは、ロウデコーダにより隣接する4本
のワード線が1つの組として選択されており、隣接ワー
ド線のみを救済することができるためである。このとき
ワード線ショート不良が1本しか存在しない場合、この
ショート不良を生じたワード線の電位を上昇させる方法
はないため、また同様にこの不揮発性半導体記憶装置は
不良品として処置される。ワード線ショート不良が隣接
するワード線において存在している場合には、スペアワ
ード線と置換えられる(ステップS30)。このスペア
ワード線との置換は、先に図25において示したリペア
アドレス設定回路およびリペア使用ヒューズを用いるこ
とにより実行される。ここで、ワード線ショート不良が
隣接するワード線において存在しているか否かは、物理
アドレスを見ることにより容易に識別することができ
る。隣接ワード線のショート不良が隣接ワード線間ショ
ートでない場合、後のメモリセルデータのリード/ライ
トテストにより、このメモリは不良と識別できる。
【0401】上述の一連の動作により、ワード線ショー
ト不良のテスト動作が完了する。ワード線テストショー
ト不良テスト動作以外においては、テスト動作モード指
示信号/TESTは“H”に設定される。この状態にお
いては、コラムデコード回路1910は、与えられたア
ドレス信号A10〜A15に従って1本のビット線(1
つのIOブロックについて)を選択する。
【0402】このワード線ショート不良検出方法に従え
ば、1本のワード線に対し一度データ読出を行なうこと
により、ワード線ショート不良を検出することができ、
大幅にテスト時間を短縮することができる。
【0403】また、テスト動作モード指示信号/TES
Tは、ワード線ショート不良検出動作期間活性状態の
“L”に設定されてもよい。また、データを読出してか
ら、ショート不良が生じているか否かを判別し、この判
別結果に従ってアドレスを記憶する間ワード線がすべて
非選択状態とされる期間が存在する場合には、テストモ
ード指示信号/TESTは、ワード線の選択動作と同期
して活性状態とされてもよい。外部からアドレスが与え
られる場合、このテストアドレスの印加と同期してテス
トモード指示信号/TESTを活性状態の“L”とすれ
ばよい。
【0404】また言うまでもないが、このワード線ショ
ート不良検出テストにおいては、1つの大メモリブロッ
クPにおいて、ソース線SL(図54参照)はすべてソ
ース線スイッチ回路を介して接地電位に接続されてい
る。図51に示す小ブロックデータの出力をテスト動作
時にすべて選択状態とする。これは図56の構成と同様
の構成により実現できる。
【0405】図58は、ワード線不良検出の他の方法を
示す図である。以下、図58を参照して、このワード線
ショート不良検出動作について説明する。
【0406】図58に示すワード線ショート不良検出動
作においては、隣接する2本のワード線が同時に選択状
態とされる。YゲートトランジスタおよびZゲートトラ
ンジスタはすべて導通状態とされる。これは図57に示
す動作フロー図と同様である。図57に示す動作フロー
と同様に、この状態でデータを読出してその読出したデ
ータが“0”であるか“1”であるかの判別を行なう
(ステップS40)。隣接する2本のワード線を同時に
選択状態としたとき、隣接する2本のワード線間にショ
ートが存在していない場合、少なくとも1ビットのメモ
リセルを介して電流が流れる。したがって、この場合に
は、読出データは“1”となる。読出データQ(Q0〜
Q7)が“0”となるのは、隣接する2本のワード線の
両方に他の信号線または接地線とのショートが存在して
いる場合である。この場合は、ワード線救済を行なうこ
とはできない。したがってデータ“0”が読出された場
合には、この不揮発性半導体記憶装置は不良品として処
置される。
【0407】データ“1”が読出された場合、次いでこ
の選択された2本のワード線は最後のワード線を含んで
いるか否かの判別が行なわれる。まだ最後のワード線が
選択されていない場合には、再びワード線アドレスを増
分または減分してステップS40を再び繰返す。
【0408】ステップS42において、最後のワード線
が選択されたと判断された場合、次いで1本ずつワード
線の選択が行なわれる。すなわち、隣接する2本のワー
ド線を同時に選択し、かつ次いですべてのIOゲートを
同時に導通状態としてデータを読出した場合、いずれの
隣接する2本のワード線の組においてもデータ“1”が
読出された場合には、選択されたワード線の少なくとも
一方の電位が上昇していることを示している。すなわ
ち、ステップS40およびS42により、救済不能なワ
ード線不良を有する不揮発性半導体記憶装置を識別して
排除している。
【0409】ステップS44においては、先の図57に
示すフロー図と同様にして、1本のワード線を選択し、
すべてのIOゲートを同時に選択状態としてデータを読
出し、この読出したデータの“0”および“1”の判別
が行なわれる。データ“0”が読出された場合、そのワ
ード線アドレスを記憶する(ステップS45)。ステッ
プS44およびS45の後、最後のワード線が選択され
たか否かの判別が行なわれる(ステップS46)。最後
のワード線でない場合には、ステップS44へ戻り、次
のワード線の選択およびすべてのIOゲート(Yゲー
ト)を導通状態とする。
【0410】ステップS46において最後のワード線が
選択されたと判別された場合には、次いでステップS4
8へ移り、記憶したアドレスを検索する(ステップS4
8)。
【0411】次いでワード線ショート不良が存在するか
否かの判別が行なわれる(ステップS50)。すなわ
ち、不良ワード線アドレスが全く記憶されていない場合
には、ワード線ショート不良が何ら存在しないため、こ
の不揮発性半導体記憶装置は良品であり、ワード線ショ
ート不良検出およびリペアは行なう必要がなく、テスト
動作を完了する。
【0412】一方、ワード線ショート不良が存在しかつ
隣接する場合、それは隣接ワード線間のショートを示し
ている。したがってこの記憶されたアドレスを複雑に解
析することなく隣接ワード線間ショートを生じているワ
ード線アドレスを特定することができる。この特定され
た不良ワード線アドレスを用いてスペアワード線と置換
を行なう(ステップS52)。他のワード線ショート不
良は救済不能であり、不良品として処理される。
【0413】ステップS40において隣接する2本のワ
ード線を同時に選択する手法は上述の実施例1ないし実
施例5に示した方法をそのまま利用することができる。
このステップS40およびS42においては、不良ワー
ド線アドレスを特定する必要がなく、内蔵のアドレスカ
ウンタを利用してワード線を選択してデータの読出のみ
を行なえばよい。ステップS44ないしS52におい
て、1本ずつのワード線が順次選択される。したがって
この場合には、通常の2進カウンタを用いてアドレスを
発生する構成が利用される。
【0414】この図58に示す構成においても、不良ワ
ード線アドレスを解析して隣接ワード線間ショート不良
が生じているか否かを判別する必要がない。また、すべ
てのIOゲート(YゲートおよびZゲート)を同時に選
択状態としているため、高速でワード線の不良/良を判
別することができる。
【0415】
【発明の効果】以上のように、請求項1ないし8の発明
に従えば、消去前書込動作時などの所定の動作モード時
において物理的に隣接する複数のワード線(スペアワー
ド線およびノーマルワード線を含む)を同時に選択する
構成としたため、不良ワード線上のメモリセルに対して
も消去前書込を行なうことが可能となる。これにより、
不良ワード線上のメモリセルの過消去の問題が解決さ
れ、不良ワード線をスペアワード線で置換する冗長構成
をワード線に対しても利用することができ、製品歩留り
が大幅に改善される。
【0416】また請求項9ないし11の発明に従えば、
IOゲートをすべて同時に選択状態とし、この読出デー
タの値に従ってワード線の良/不良を検出しているた
め、高速でワード線のショート不良を検出することがで
きる。これにより、不良ワード線をスペアワード線で置
換することが可能となり、製品歩留りが大幅に改善され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例である不揮発性半導体
記憶装置の全体の構成を示す図である。
【図2】この発明の第1の実施例の動作原理を図示する
図である。
【図3】この発明の第1の実施例において用いられるプ
リデコーダの構成を示す図である。
【図4】この発明の第1の実施例におけるプリデコーダ
出力部とロウデコーダ入力部の構成を示す図である。
【図5】この発明の第1の実施例におけるプリデコーダ
とロウデコーダ部分の構成を示す図である。
【図6】図1に示すアドレス変換機能付ロウアドレスバ
ッファの機能的構成を示す図である。
【図7】図6に示すアドレス決定回路の構成を示す図で
ある。
【図8】この発明の第1の実施例における消去前書込動
作時におけるワード線選択動作を示す図である。
【図9】この発明の第1の実施例におけるワード線選択
動作を示す図である。
【図10】この発明の第1の実施例におけるワード線選
択動作を示す図である。
【図11】この発明の第1の実施例におけるワード線選
択動作を示す図である。
【図12】この発明の第1の実施例におけるワード線選
択動作を示す図である。
【図13】この発明の第1の実施例におけるワード線選
択動作を示す図である。
【図14】この発明の第1の実施例におけるワード線選
択動作を示す図である。
【図15】図1に示すアドレス変換機能付ロウアドレス
バッファの具体的構成を示すブロック図である。
【図16】図1に示すアドレス変換機能付ロウアドレス
バッファの構成を示すブロック図である。
【図17】図15および図16に示すSTX発生回路の
構成を示す図である。
【図18】図17に示すラッチ回路の具体的構成を示す
図である。
【図19】図18に示すラッチ回路の動作を示す信号波
形図である。
【図20】図15および図16に示すSTX発生回路の
制御信号発生シーケンスを示す信号波形図である。
【図21】図15および図16に示すBOH/FIX発
生回路の構成およびその入出力信号の関係を示す図であ
る。
【図22】図15および図16に示す増分判定回路の構
成および動作波形を示す図である。
【図23】この発明の一実施例におけるビット線選択信
号発生系およびビット線選択動作とワード線選択動作と
の関係を示す図である。
【図24】この発明の第1の実施例におけるスペアワー
ド線およびノーマルワード線を選択するための構成を示
す図である。
【図25】図24に示すプリデコーダ、ヒューズ回路、
リペア制御回路および活性制御回路の構成を示す図であ
る。
【図26】図25に示すリペアアドレス設定回路部、ス
ペア駆動回路、および冗長制御回路の一部の構成を示す
図である。
【図27】図26に示すリペア使用ヒューズ回路の構成
およびその動作波形を示す図である。
【図28】図26に示すリペアアドレス設定回路の具体
的構成を示す図である。
【図29】図25に示す冗長制御回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図30】図29に示す冗長制御回路の動作を示す信号
波形図である。
【図31】2進数コードとグレイコードとの対応関係を
一覧にして示す図である。
【図32】この発明の第2の実施例におけるアドレス発
生回路の構成を示す図である。
【図33】図32に示すアドレス発生回路とともに用い
られるアドレス決定回路の構成を示す図である。
【図34】図32に示すアドレス発生回路の変更例を示
す図である。
【図35】この発明の第3の実施例である不揮発性半導
体記憶装置の全体の構成を示す図である。
【図36】この発明の第3の実施例におけるビット線選
択方法を示す図である。
【図37】この発明の第4の実施例である不揮発性半導
体記憶装置の全体の構成を示す図である。
【図38】この発明の第4の実施例における消去前書込
動作を図解する図である。
【図39】この発明の第4の実施例におけるロウデコー
ダ出力部の構成を示す図である。
【図40】この発明の第5の実施例である不揮発性半導
体記憶装置の全体の構成を示す図である。
【図41】図40に示すデコードラッチの構成を示すブ
ロック図である。
【図42】図41に示すシフトラッチの具体的構成例を
示す図である。
【図43】図42に示すシフトラッチの動作を示す信号
波形図である。
【図44】この発明の第6の実施例である不揮発性半導
体記憶装置の要部の構成を示す図である。
【図45】図44に示すプリデコーダ1の具体的構成例
を示す図である。
【図46】図44に示すプリデコーダ2、3、4の具体
的構成例を示す図である。
【図47】図44に示す4ウェイデコーダの具体的構成
例を示す図である。
【図48】図44に示す3入力NAND部の構成例を示
す図である。
【図49】図48に示す3入力NAND回路の具体的構
成例を示す図である。
【図50】図44に示すロウデコーダの具体的構成例を
示す図である。
【図51】16Mビット一括消去型不揮発性半導体記憶
装置のアドレス信号プリデコード部の構成を示す図であ
る。
【図52】図51に示すプリデコード回路とともに用い
られるメモリアレイ部の機能的構成を示す図である。
【図53】図52とともに用いられるメモリアレイ部の
構成を機能的に示す図である。
【図54】IOブロックの内部構成を概略的に示す図で
ある。
【図55】1つの大メモリブロックの関連する回路の構
成を概略的に示す図である。
【図56】図55に示すコラムデコード回路の概略構成
を示す図である。
【図57】この発明における不良ワード線救済方法を示
すフロー図である。
【図58】この発明における不良ワード線アドレス救済
の他の動作フローを示す図である。
【図59】従来の不揮発性メモリセルの断面構造を概略
的に示す図である。
【図60】従来の不揮発性メモリセルの情報記憶態様を
示す図である。
【図61】従来の不揮発性半導体記憶装置の全体の構成
を示す図である。
【図62】消去前書込を行なう理由を説明するための図
である。
【図63】過消去メモリセルの問題点を説明するための
図である。
【図64】不揮発性半導体記憶装置における消去動作シ
ーケンスを示す図である。
【図65】従来の不揮発性半導体記憶装置の問題点を説
明するための図である。
【図66】従来の不揮発性半導体記憶装置の不良ワード
線救済手法を示す図である。
【図67】従来の不揮発性半導体記憶装置のプリデコー
ダ部およびロウデコーダ入力部の構成を示す図である。
【図68】従来の不揮発性半導体記憶装置のロウデコー
ダ部分の構成を示す図である。
【図69】従来の高電圧スイッチ回路の具体的構成を示
す図である。
【符号の説明】
18 高電圧スイッチ 20 Yゲート 22 入出力バッファ 24 書込/センスアンプ 26 制御バッファ 30 高電圧制御回路 32 アレイソーススイッチ 100 メモリアレイ 102 メモリセルアレイ 104 スペアロウ領域 106 スペアコラム領域 110 アドレスバッファ 114 ロウデコーダ 116 コラムデコーダ 120 プリデコーダ 122 コラムアドレスバッファ 124 アドレス変換機能付ロウアドレスバッファ 130 制御回路 201−1〜201−4 プリデコーダ 210 アドレス制御回路 212 アドレス発生回路 214 選択回路 216 アドレス決定回路 250−(−1)〜250−ma STX発生回路 260−0〜260−ma BOH/FIX発生回路 212−0〜212−ma 増分判定回路 216−0〜216−ma アドレス決定回路 350 コラムカウンタ 360 プリデコーダ 362 ヒューズ回路 364 リペア制御回路 366 活性制御回路 368 プリデコーダ 370 リランダントデコーダ 372 ノーマルデコーダ 374 リランダンシーワード線領域 376 ノーマルワード線領域 402a リペアアドレスプログラム回路 402b リペアアドレスプログラム回路 410a スペア駆動回路 410b スペア駆動回路 412 冗長制御回路 524 消去前書込用ロウデコーダ 526 消去前書込用コラムデコーダ 528 高電圧スイッチ 530 消去前書込用プリデコーダ 550 負電圧制御回路 570 高圧発生回路 650 デコードラッチ 700−0〜700−mr シフトラッチ 850 プリデコーダ 855 プリデコーダ 860 ブロックデコーダ 865 Vpp/Vcc発生回路 870,870a,870b 4ウェイデコーダ 875a,875b メモリアレイブロック 880 ロウデコーダ 890a,890b Zデコーダ 895 3入力NAND部 920 3入力NAND回路 950a0〜950a3,950b0〜950b3 Z
デコード回路 1002 第1のアドレスコード変換回路 1004 加算回路 1006 第2のアドレスコード変換回路 1008 行選択アドレスビット決定回路 1030 行選択アドレス信号発生回路 1810 小ブロックデコーダ 1820 コラム系プリデコーダ 1850 ロウ系プリデコーダ 1860 ブロックデコーダ 1920−0 Yゲート 1920−1 Yゲート 1920−2 Yゲート 1920−3 Yゲート 1920−4 Yゲート 1920−5 Yゲート 1920−6 Yゲート 1920−7 Yゲート 2000 出力バッファ 2002 センスアンプ 2004 内部データ線 1910−1 コラムデコード回路 1910−2 コラムデコード回路 1910−3 コラムデコード回路 1910−4 コラムデコード回路 2010 センスアンプ回路 2012 出力回路 1920a IOゲート 1920b IOゲート 1920c IOゲート 1920d IOゲート 2015 デコードステージ 2020 出力制御ステージ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0413
【補正方法】変更
【補正内容】
【0413】ステップS40において隣接する2本のワ
ード線を同時に選択する手法は上述の実施例1ないし実
施例5に示した方法をそのまま利用することもできる。
このステップS40およびS42においては、不良ワー
ド線アドレスを特定する必要はないため、内蔵のアドレ
スカウンタを利用してワード線を選択してデータの読出
が行なわれてもよい。ステップS44ないしS52にお
いて、1本ずつのワード線が順次選択される。したがっ
て、この場合には通常の2進カウンタを用いアドレスを
発生する構成が利用される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図32
【補正方法】変更
【補正内容】
【図32】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図66
【補正方法】変更
【補正内容】
【図66】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 康 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内 (72)発明者 中山 武志 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内 (72)発明者 宮脇 好和 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内 (72)発明者 小林 真一 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内 (72)発明者 大川 実 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不良ワード線救済用の冗長ワード線を含
    む複数のワード線と、 前記ワード線と交差するように配設される複数のビット
    線と、 前記ワード線と前記ビット線との交差部に対応して配設
    される複数のメモリセルとを備え、前記複数のメモリセ
    ルの各々は、通常動作時に関連のワード線が選択状態の
    ときに導通状態となる第1の状態と関連のワード線が選
    択状態とされても非導通状態を維持する第2の状態とを
    有するメモリトランジスタを含み、 前記通常動作モードと異なる所定の動作モード時に、互
    いに隣接する少なくとも2本のワード線を同時に選択す
    るワード線選択手段、 前記複数のビット線から少なくとも1本のビット線を選
    択するビット線選択手段、および前記所定の動作モード
    時、少なくとも前記選択されたワード線およびビット線
    上に、メモリトランジスタを前記第2の状態とするため
    の電圧を伝達する手段を備える、不揮発性半導体記憶装
    置。
  2. 【請求項2】 任意の互いに隣接するワード線に与えら
    れる行アドレスのハミング距離が1となるように各々に
    行アドレスが割り当てられる複数のワード線と、 前記ワード線と交差するように配置される複数のビット
    線と、 前記ワード線と前記ビット線との交点に対応して配置さ
    れる複数の不揮発性メモリセルとを備え、前記メモリセ
    ルの各々は、通常動作時に関連のワード線の選択非選択
    にかかわらず非導通状態となる第1の状態を維持するメ
    モリトランジスタを含み、 前記通常動作と異なる所定の動作モード時、互いに隣接
    する少なくとも2本のワード線を同時に選択するワード
    線選択手段を備え、前記ワード線選択手段は行アドレス
    の1ビットを無効状態にして行アドレスを発生する手段
    を含み、 少なくとも1本のビット線を選択するためのビット線選
    択手段、 前記所定の動作モード時、少なくとも前記ワード線選択
    手段および前記ビット線選択手段により選択されたワー
    ド線およびビット線の交点に対応して配置されるメモリ
    セルトランジスタを前記第1の状態とする手段とを含
    む、不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 行方向に配設される複数のワード線、 列方向に配設される複数のビット線、 前記ワード線および前記ビット線の交差部に対応して配
    置される複数の不揮発性メモリセルを備え、前記不揮発
    性メモリセルは、通常動作時に関連のワード線が選択状
    態とされても非導通状態を維持する第1の状態を有する
    メモリトランジスタを含み、 与えられたアドレスに従って対応のワード線を選択する
    ためのワード線選択信号を発生する行デコード手段と、 前記行デコード手段の出力に対応して設けられ、前記通
    常動作と異なる所定の動作モード時に活性化され前記行
    デコード手段の出力に代えて、互いに隣接する少なくと
    も2本のワード線を順次選択状態とするための信号を発
    生する信号発生手段と、 前記行デコード手段および前記信号発生手段の一方から
    与えられる選択信号に応答して対応のワード線を駆動す
    るワード線駆動手段と、 前記ビット線から少なくとも1本のビット線を選択する
    ビット線選択手段と、 前記所定の動作モード時に、少なくとも前記ワード線駆
    動手段および前記ビット線選択手段により選択されたワ
    ード線およびビット線上へ前記第1の状態とするための
    所定の電圧を各々伝達する手段とを備える、不揮発性半
    導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 各々が半導体基体領域上に絶縁膜を介し
    て形成されるフローティングゲートを有しかつ行列状に
    配置される複数のメモリセルトランジスタを備え、各前
    記メモリセルトランジスタは、通常動作時に選択状態と
    されたとき導通状態となる第1の状態と、選択状態とさ
    れても非導通状態を維持する第2の状態とを有し、 各々に1行のメモリセルトランジスタが接続される、冗
    長ワード線を含む複数のワード線と、 前記通常動作と異なる動作モード時、前記複数のワード
    線と前記半導体基体領域との間に前記メモリセルトラン
    ジスタを前記第2の状態とする電圧を印加する手段とを
    備える、不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 複数のワード線と、 前記複数のワード線と交差するように配置される複数の
    ビット線と、 前記ワード線と前記ビット線との交差部に対応して配置
    される複数の不揮発性メモリセルとを備え、前記メモリ
    セルの各々は、通常動作時に関連のワード線が選択状態
    とされても非導通状態を維持する第1の状態を有し、 与えられたアドレスに従って対応のワード線を選択する
    第1のワード線選択手段、 少なくとも1本のビット線を与えられたアドレスに従っ
    て選択するビット線選択手段、 前記第1のワード線選択手段とは別に設けられ、前記通
    常動作と異なる所定の動作モード時に活性化され、互い
    に隣接する少なくとも2本のワード線を同時に選択する
    第2の行選択手段、および前記所定の動作モード時、少
    なくとも前記第2の行選択手段および前記ビット線選択
    手段により選択されたワード線およびビット線の交差部
    に対応して配置されるメモリセルを前記第1の状態とす
    る手段とを含む、不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 一括消去型不揮発性半導体記憶装置にお
    いて、所定の動作モード時に互いに物理的に隣接する複
    数のワード線を同時に選択状態へと駆動する手段を設け
    たことを特徴とする、不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 行方向に配設される複数の通常ワード線
    と、 不良の通常ワード線を置換するための冗長ワード線と、 前記通常および冗長ワード線と交差するように配置され
    る複数のビット線と、 第1の動作モード時、前記冗長ワード線から互いに隣接
    する複数の冗長ワード線を同時に選択する冗長ワード線
    選択手段と、 前記第1の動作モード時、前記通常ワード線から複数の
    互いに隣接するワード線を同時に選択する通常ワード線
    選択手段と、 前記第1の動作モード指示と第2の動作モード指示に応
    答して、前記冗長ワード線選択手段を非活性化しかつ前
    記通常ワード線選択手段を活性化する手段と、 前記第1の動作モード指示と第3の動作モード指示に応
    答して、前記冗長ワード線選択手段を活性化しかつ前記
    通常ワード線選択手段を非活性化する手段と、 前記冗長ワード線および前記ワード線各々に対応して配
    置される複数の不揮発性メモリセルと、 前記第1の動作モード時、前記冗長ワード線選択手段ま
    たは前記通常ワード線選択手段により選択されたワード
    線上へ前記不揮発性メモリセルを第1の状態とするため
    の電圧を伝達する手段を含む、不揮発性半導体記憶装
    置。
  8. 【請求項8】 行列状に配列される複数の不揮発性メモ
    リセルと、 各行に対応して配置され、各々に対応の行の不揮発性メ
    モリセルが接続される複数のワード線と、 第1のレベルの電圧を動作電源電圧として動作し、与え
    られたアドレス信号を隣接する複数のワード線が同時に
    選択されるように変換するためのアドレス変換手段と、 前記アドレス変換手段の出力に従ってワード線を選択状
    態へと駆動する駆動手段とを備え、前記駆動手段は、第
    1の動作モード時には前記第1のレベルの電圧を、第2
    の動作モード時には第2のレベルの電圧を動作電源電圧
    として動作し、与えられた信号の電圧レベルを変換しか
    つ変換された電圧レベルの信号を駆動信号として選択状
    態とされるべきワード線へ伝達する手段を含む、不揮発
    性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 行および列のマトリックス状に配列され
    る複数のメモリセルと、 各前記行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリ
    セルが接続され、かつ各々にグレイコード化されたアド
    レスが増分または減分態様で割り当てられる複数のワー
    ド線と、 所定の動作モード時に、グレイコード化アドレス信号を
    発生するアドレス発生手段と、 前記アドレス発生手段により発生されたグレイコード化
    アドレス信号を、物理的に隣接する複数のワード線が同
    時に指定されるように変換する変換手段と、 前記変換手段からの出力をデコードし、対応のワード線
    を選択状態へと駆動する手段とを含む、不揮発性半導体
    記憶装置。
  10. 【請求項10】 行および列のマトリックス状に配列さ
    れる複数のメモリセルと、 各前記行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリ
    セルが接続される複数のワード線と、 各前記列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリ
    セルが接続される複数のビット線と、 アドレス信号に従ってワード線を選択するワード線選択
    手段と、 所定の動作モード時に、前記複数のビット線を同時に選
    択して内部データ線へ接続する手段と、 前記内部データ線上のデータ信号を読出す手段とを備え
    る、不揮発性半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】 前記ワード線選択手段は、前記所定の
    動作モード時に物理的に隣接する複数のワード線を同時
    に選択する手段を含む、請求項10記載の不揮発性半導
    体記憶装置。
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