JPH078194A - 三層生麺類の製造方法 - Google Patents
三層生麺類の製造方法Info
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- JPH078194A JPH078194A JP5004954A JP495493A JPH078194A JP H078194 A JPH078194 A JP H078194A JP 5004954 A JP5004954 A JP 5004954A JP 495493 A JP495493 A JP 495493A JP H078194 A JPH078194 A JP H078194A
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Abstract
性)』、『腰』、『粘弾性』、『なめらかさ』を有し、
湯のびがしにくく、かつ、長期保存性をも兼ね備えた生
めん類、特に中華めんを除くうどん、そば、スパゲティ
ー等のめん類を提供する。 【構成】 (1) 小麦粉等の原料粉などと水とを混練
して外層用の麺生地を調製し、(2) 小麦粉等の原料
粉等、ならびにアルギン酸及び/又はアルギン酸塩、ア
ルカリ剤を加えて水とを混練して、中性乃至弱アルカリ
性のpHを呈する内層用麺生地を調製し、(3) 前記
内層用生地と外層用生地を常法により各々麺帯としてこ
れらを複合圧延して外層/内層/外層からなる麺帯と
し、常法により麺線とした後、α化処理を施し、次い
で、酸液処理して、麺線pHを酸性域に調整し、包装密
封した後、加熱殺菌処理するか、または、前記工程中、
α化処理を酸液浸漬工程において同時に実施する工程を
有する三層生麺類の製造方法である。
Description
つ優れた味覚、食感を有するウェット状態の三層生麺
類、特に中華めんを除くうどん、そば、スパゲティー等
のめん類の製造方法に関するものである。
の食生活における近年の簡便化志向及び本格志向の中
で、麺類についても、例えば、熱湯を注ぐだけで調理で
きかつ即時喫食でき、しかも、長期保存性を有する生麺
類の開発が望まれている。また、近年、このような流れ
を反映して、4〜5ケ月以上もの長期保存性を付与した
生麺類が商品化され人気を得ている。
どの総称であり、冷凍めんもこの部類に入れられてい
る。生麺類は水分含量が高いため、冷凍麺以外は常温で
の保存性が悪い。
しては、プロピレングリコールやエタノール等の静菌剤
添加法、レトルト殺菌法、pH調整剤(酸性にpHを調
整する)と加熱殺菌とを併用する方法などがある。しか
し、静菌剤添加法は添加物使用の点で消費者に与えるイ
メージが好ましくなく、120℃、4分間、あるいはこ
れと同等以上の効力を有する方法で加熱する、いわゆる
レトルト殺菌は、麺が『レトルト焼』を起こすことがあ
るだけでなく、食感も生の麺類とはかけ離れたものにな
るので好ましくない。これらのことから、うどん、そば
等の生麺類においては、後者の併用方法を使用する場合
が多い。
調整する)と加熱殺菌との併用方法で保存性を付与する
方法においても、麺は殺菌工程以降、麺線内の水分勾配
を失ってしまうため、「腰」「粘弾性」の面で特に劣
り、生めん本来の食感には遠く及ばないものしか得られ
なかった。
とアルギン酸を添加して、これを酸処理した後、包装密
封、加熱するという方法によって、めんに「腰」や「粘
弾性」があり、しかも長期保存可能な生めん類の製造方
法を特許出願した(特願平3−174129号)。しか
しながら、この方法によって、めんの「腰」「粘弾性」
については充分な効果が得られるものの、生めん本来の
めんの「滑らかさ」「しなやかさ」の点においては、充
分でなかった。
めんを三層構造とし、前記アルギン酸による技術をその
内層のみに用いることで、めん全体としては、「腰」
「粘弾性」を有しており、しかも「滑らかさ」「しなや
かさ」も併存する長期保存可能な生中華めん類の製造方
法を特許出願した(特願平3−251856号)。そし
て、この技術を中華めん以外のめん類に応用したとこ
ろ、中華めん以外のめんであっても、内層にアルギン酸
とアルカリ剤を添加すれば、前記出願(特願平3−25
1856号)と同様の効果、すなわち、めんに「腰」
「粘弾性」と「滑らかさ」「しなやかさ」を与えること
ができることを知見し、本発明を完成したものである。
くうどん、そば、スパゲティー等のめん類の製造方法で
あって、(1)小麦粉もしくは小麦粉と穀粉を主成分と
する原料粉に、必要に応じて澱粉、食塩等を加えて、水
とを混練して外層用の麺生地を調製し、(2)小麦粉も
しくは小麦粉と穀粉を主成分とする原料粉、アルギン酸
及び/又はアルギン酸塩、アルカリ剤、必要に応じて澱
粉、食塩等を加えて水とを混練し、中性乃至弱アルカリ
性のpHを呈する内層用麺生地を調製し、(3)前記、
内層用生地と外層用生地をロール圧延等の常法により各
々麺帯とし、これらを更に複合圧延することにより、外
層/内層/外層からなる麺帯とし、常法により麺線とし
た後、α化処理を施し、(4)次いで、前記α化処理を
施した麺線を酸液処理して、麺線pHを酸性域に調整
し、次いで(5)前記pH調整した麺線を包装密封した
後、加熱殺菌処理する工程からなる三層生麺類の製造方
法であり、また、本発明の第2の方法として、前記工程
中、麺線のα化処理を酸液浸漬工程において同時に実施
する工程を有する三層生麺類の製造方法である。また、
内層及び/又は外層用の麺生地、あるいは、麺帯を各
々、常圧下で調製する以外に、減圧下で調製する手段を
講じることによって、より品質の良好な三層生麺類を製
造する製造方法である。
ん類製造に際して通常使用される小麦粉、澱粉等が使用
でき、澱粉では小麦澱粉、米澱粉等の穀類澱粉、とうも
ろこし澱粉、いも類澱粉、豆類澱粉等及びこれらの加工
澱粉類を用いることができ、さらに、そば粉等の穀粉類
も用いることができる。
般的に使用可能な公知の食品用アルカリ剤であって、よ
り具体的には、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、リン酸ナ
トリウム、リン酸カリウム、ポリリン酸塩、縮合リン酸
塩等の1種又は2種以上の混合物などを用いることがで
きる。但し、カルシウム塩を含むアルカリ剤は、本発明
においては好ましくない。これは、カルシウムがアルギ
ン酸と反応してゲル化し、混練しづらくなるためであ
る。従って、このような反応を起こさないカルシウム塩
や当該反応を起こさない条件下では使用可能である。
種類に応じ適宜加減されるが、本発明においては、麺に
「腰」と「粘弾性」を付与できるpHとして、麺生地の
pHが中性乃至アルカリ性、好ましくは約6.5〜9.
0になるように添加量を設定する。pHが約6.5以下
では、麺に「腰」や「粘弾性」を付与できないので好ま
しくなく、また、pH9.0以上になると、後工程の酸
液処理において、麺線pHの酸性域への移行が不十分と
なる危険性があり、その結果長期間の保存性付与が十分
実現できなくなり、また、目的とする麺質の発現が困難
となるので好ましくない。
ルギン酸のアルカリ金属塩(例えば、アルギン酸ナトリ
ウム、アルギン酸カリウム等)、マグネシウム塩、アン
モニウム塩などを用いることができ、これらアルギン酸
塩及びアルギン酸は、適宜市販の製品を使用できる。そ
の添加方法は、粉体のままでも、また、予め水溶液とし
て添加しても、適宜選択できる。
量は、内層用麺生地における他の製麺原料との関係、例
えば、アルカリ剤の添加量とそれに基づく麺生地のp
H、また酸液処理の程度、製品の麺質(腰の強さ等)を
勘案して適宜決定されるが、原料粉1kgに対して通常
約0.5g(約0.05%以上)以上が好ましく、アル
ギン酸成分が約0.05%よりも少ないと、製品の
『腰』の軟弱化を防止する効果が発揮されにくく、ま
た、一方過剰に添加すると麺質の腰が強くなりすぎ、食
感及び食味が悪くなって、生めんとしてのテクスチャー
が損なわれる。
の装置によって各々常圧下または減圧下に実施され、後
者では例えば減圧ミキサー等を使用することができる。
よりロール圧延等によって製造し、または、減圧下でエ
クストルーダー等による押し出し麺帯の形成等により製
造できる。このとき例えば、公知の麺帯製造装置(特願
昭59−254855号)等も使用できる。
ことは、混練等に際して内部に包含された気体の脱気を
促進し、緻密な生地や麺帯を得ることができ、製品のな
めらかさ、透明感、ほぐれ等の点において、より一層の
好結果を得ることができる。
常法により実施できる。
・蒸煮等、従来公知の方法及び装置を使用して実施で
き、また、麺線の酸液処理は、当該α化処理の後に別途
pH調整した酸液にて麺線を処理する方法(本発明の第
1方法)、当該α化処理と同時に同一工程で麺線の酸液
処理を行う方法(本発明の第2方法)のいずれかを選択
できる。前者方法においては、麺線の酸液中への浸漬、
酸液の麺線への塗布・噴霧等にて実施でき、後者方法に
おいては、煮熱用水に酸を添加した酸性溶液を用いての
煮熱、蒸煮工程中で麺線への酸液の散布又は噴霧等にて
実施できる。
酸、クエン酸、リンゴ酸、醸造酢等食品に使用できるも
のを適宜選択して用いることができる。酸液処理の条件
は、使用する酸の種類、麺線のpH程度、麺線のアルカ
リ度、付与すべき長期保存性の程度、製品としての生中
華めん類の麺質等を考慮して適宜設定できるが、酸液処
理した後の麺線のpHが酸性になることが必須である。
て、麺線内層に含有されるアルギン酸及び/又はアルギ
ン酸塩が不溶化したアルギン酸となり、これが内層全般
に3次元的な網目組織を形成しているものと推定され、
麺線の『腰』、『粘弾性』を保持又は強化することがで
き、また、同時に麺線を酸性域に調整するために、長期
保存性を付与することができる。従って、本発明におけ
る酸液処理は、従来の二律背反であった問題点を一挙に
解決できるものである。
知方法によって所定量目毎に包装密封され、次いでこれ
を加熱殺菌処理する。加熱条件は、通常、酸処理による
麺のpHや酸度によって異なるが、蒸気殺菌庫温度85
℃で30分以上、95℃で20分以上、110℃で10
分以上が必要とされ、この他適宜、殺菌に必要な条件を
設定できる。
来のごとき袋入りの包装生麺などとして商品化される
他、ポリスチレン等の容器に他の調味料、具材と共に収
納し、いわゆるカップ入り生めん類等の商品形態をとる
ことができる。
下げた、いわゆる半生状態のめんについても適用でき
る。
るが、ナトリウム、カリウム、およびアンモニウムと化
合すると各々のアルギン酸塩となって水に溶解し、粘稠
な水溶液を生じる。そして、これに酸を加えれば、再び
アルギン酸となって析出する』というアルギン酸の性質
を利用するものである。すなわち、アルギン酸及び/又
はアルギン酸塩を原料に配合し、アルカリ剤を加える等
で中性乃至弱アルカリ性の麺生地を圧延して内層用の麺
帯とし、さらに、小麦粉又は小麦粉とその他穀粉と澱粉
等を主成分とした外層用の麺生地を圧延した麺帯を複合
圧延することにより、外層/内層/外層からなる麺帯と
し、次いでこれを麺線とし、これを、α化処理、酸液処
理する。
び/又はアルギン酸塩配合の麺帯を挟着複合しているの
で、これらを複合圧延後、麺線としてα化、酸液処理を
施すと、麺の内層部に酸によって不溶性のアルギン酸の
網目組織が形成されると推定され、麺に『腰』と『粘弾
性』が付与され、しかも、酸液処理によって長期保存性
も付与されるのである。一方、麺の外層においては、ア
ルギン酸が添加されていないために、それ自体は『腰』
や『粘弾性』は発現しえないものの、その性質としての
『滑らかさ』や『粘り』は付与することができるので、
これを外層に用いることにより、麺全体としては生めん
本来の『滑らかさ』、『粘り』、『腰』、『粘弾性』を
具備した、好ましい食感の生めん類を得ることができる
のである。
組織が形成されると推定されるため、麺線内部での水分
移行によって麺線外層部と中心部との水分勾配がなくな
っても、麺線の軟弱化は起こらず、品質劣化防止に効果
を奏するのである。
外層用の麺生地、あるいは、内層用の麺帯及び/又は外
層用の麺帯を減圧下で調製する手段を講じることによっ
てより一層大きくなる。
なお、これらは本願発明の1実施例を示すものであり、
これらに限定されるものではない。
練水とし、小麦粉(中力粉)0.8kg、タピオカでん
ぷん0.2kgの粉体混合物に前記練水を加えて、常圧
ミキサーにて15分間混練し外層用の麺生地を調製し
た。
5.0gを水に溶かし360mlの練水とし、小麦粉
(中力粉)1.0kgに前記練水を加えて、常圧ミキサ
ーにて15分間混練し、内層用の麺生地を調製した(生
地pH7.6)。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、2.6mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#10の切刃を通して麺線とし
た。
液:50%乳酸0.1g/l添加)た後、水道水にて1
分、10℃の冷却水にて1分間冷却した。
乳酸23g/l添加した17℃の溶液中に1分間浸漬
後、液切りし、前記麺線に白絞油を麺線1kg当たり1
5g添加し、 上記工程で調製した麺線220gをパウチに封入
密封した。
分間殺菌処理した後、流水中で冷却し、本発明の三層生
麺類の生うどんを得た(麺線pH4.0)。
後酸液処理したもの) 食塩30gを水に溶かし360mlの練水とし、小
麦粉(中力粉)0.8kg、タピオカでんぷん0.2k
gの粉体混合物に前記練水を加えて、常圧ミキサーにて
15分間混練し外層用の麺生地を調製した。
5.0gを水に溶かし370mlの練水とし、小麦粉
(中力粉)1.0kgに前記練水を加えて、常圧ミキサ
ーにて15分間混練し、740mmHgの減圧下で押し
出し、内層用の麺生地を調製した(生地pH7.6)。
ール圧延等により麺帯とし、これらをさらに複合圧延
し、2.6mmの麺帯厚の外層/内層/外層からなる麺
帯とした後、#10の切刃を通して麺線とし、以下、前
記実施例1の製法に準じて、本発明の三層生麺類の生う
どんを得た(麺線pH4.1)。
化後酸液処理したもの) 食塩30gを水に溶かし360mlの練水とし、小
麦粉(中力粉)0.8kg、タピオカでんぷん0.2k
gの粉体混合物に前記練水を加えて、減圧ミキサー(7
40mmHg)にて15分間混練し外層用の麺生地を調
製した。
5.0gを水に溶かし370mlの練水とし、小麦粉
(中力粉)1.0kgに前記練水を加えて、常圧ミキサ
ーにて15分間混練後、740mmHgの減圧下で押し
出し、内層用の麺帯を調製した。
より麺帯とし、これらをさらに複合圧延し、2.6mm
の麺帯厚の外層/内層/外層からなる麺帯とした後、#
10の切刃を通して麺線とし、以下、前記実施例1の製
法に準じて、本発明の三層生麺類の生うどんを得た(麺
線pH4.0)。
酸液処理を同時にしたもの) 食塩30gを水に溶かし360mlの練水とし、小
麦粉(中力粉)0.8kg、タピオカでんぷん0.2k
gの粉体混合物に前記練水を加えて、常圧ミキサーにて
15分間混練し外層用の麺生地を調製した。
5.0gを水に溶かし370mlの練水とし、小麦粉
(中力粉)1.0kgに前記練水を加えて、常圧ミキサ
ーにて15分間混練し、740mmHgの減圧下で押し
出し、内層用の麺生地を調製した(生地pH7.6)。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、2.6mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#10の切刃を通して麺線とし
た。
%乳酸2g/l添加)た後、水道水にて1分、10℃の
冷却水にて1分間冷却した後、以下前記実施例1の製法
に準じて、本発明の三層生麺類の生うどんを得た(麺線
pH4.2)。
た。
5.0gを水に溶解して練水360mlを調製した。次
に、小麦粉(中力粉)1.0kgに前記練水を加えて、
常圧ミキサーにて15分間混練し、麺生地を調整する
(生地pH7.6) 前記麺生地を圧延ロールに通して、2.6mmの麺
帯とした後、#10の切刃を通して麺線とし、以下前記
実施例1の製法に準じてアルギン酸単層麺を得た(麺線
pH4.2)。
加) 従来の3層麺(うどん)を下記工程に従って試作した。
練水とし、小麦粉(中力粉)0.8kg、タピオカでん
ぷん0.2kgの粉体混合物に前記練水を加えて、常圧
ミキサーにて15分間混練し外層用の麺生地を調製し
た。
練水とし、小麦粉(中力粉)1.0kgに前記練水を加
えて、常圧ミキサーにて15分間混練し内層用の麺生地
を調製した。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、2.6mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#10の切刃を通して麺線と
し、以下、前記実施例1の製法に準じて3層麺(うど
ん)を得た(麺線pH4.2)。
末添加) 従来の3層麺(うどん)を下記工程に従って試作した。
練水とし、小麦粉(中力粉)1.0kgに前記練水を加
えて、常圧ミキサーにて15分間混練し外層用の麺生地
を調製した。
練水とし、小麦粉(中力粉)1.0kg、卵白粉末0.
06kgの粉体混合物に前記練水を加えて、常圧ミキサ
ーにて15分間混練し内層用の麺生地を調製した。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、2.6mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#10の切刃を通して麺線と
し、以下、前記実施例1の製法に準じて3層麺(うど
ん)を得た(麺線pH4.0)。
加、内層減圧下調製) 従来の3層麺(うどん)を下記工程に従って試作した。
練水とし、小麦粉(中力粉)0.8kg、タピオカ澱粉
0.2kgの粉体混合物に前記練水を加えて、常圧ミキ
サーにて15分間混練し外層用の麺生地を調製した。
練水とし、小麦粉(中力粉)1.0kg、に前記練水を
加えて、常圧ミキサーにて15分間混練後、740mm
Hgの減圧下で押出し、内層用の麺生地を調製した。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、2.6mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#10の切刃を通して麺線と
し、以下、前記実施例1の製法に準じて3層麺(うど
ん)を得た(麺線pH4.1)。
調製、α化と酸処理同時) 従来の3層麺(うどん)を下記工程に従って試作した。
練水とし、小麦粉(中力粉)0.8kg、タピオカ澱粉
0.2kgの粉体混合物に前記練水を加えて、常圧ミキ
サーにて15分間混練し外層用の麺生地を調製した。
練水とし、小麦粉(中力粉)1.0kg、に前記練水を
加えて、常圧ミキサーにて15分間混練後、740mm
Hgの減圧下で押出し、内層用の麺生地を調製した。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、2.6mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#10の切刃を通して麺線と
し、以下、前記実施例4の製法に準じて3層麺(うど
ん)を得た(麺線pH4.0)。
較例で示した従来法で作った麺の官能比較評価につい
て、表1に結果を示す。なお、評価は、パウチから麺を
取り出し、発泡スチロール製の容器内で熱湯を400c
c注加し、フタをして、2分待って復元させた麺を5段
階評価することにより行った。
りである。
定基準 充分に訓練された試食パネラー10人で試食を行い、そ
れぞれ、5(良好)・4(やや良好)・3(普通)・2
(やや不良)・1(不良)の5段階で評価し、その平均
点で以下のとおり判定した。
る 良好とは …はしを1〜2回入れれば、麺線が十分に
ほぐれる やや良好とは…はしを1〜2回入れれば、麺線がほぼほ
ぐれる 普通とは …はしを3回以上入れればほぐれて支障が
ない やや不良とは…はしを3回以上入れても麺線が完全にほ
ぐれない 不良とは …はしを3回以上入れても麺線が団子状で
全くほぐれない 上記、各実施例の比較結果によれば、本発明品は、滑ら
かさにおいて従来法のアルギン酸単層麺にはない品質特
性を有し、且つ、腰・粘着性・湯のび・ほぐれの点にお
いても、従来の三層麺を酸液処理したものには見られな
い優れた品質特性を示している。
たもの) 本発明の三層生麺類である生そばを下記工程に従って製
造した。
0.3kgの粉体混合物に300mlの練水を加えて、
700mmHgの減圧下で15分間混練し、外層用の麺
生地を調製した。
5.0gを水に溶かし300mlの練水とし、小麦粉
(強力粉)0.7kg、そば粉0.3kgの粉体混合物
に前記練水を加えて、常圧ミキサーにて15分間混練
し、740mmHgの減圧下で押し出し、内層用の麺生
地を調製した(生地pH6.9)。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、1.2mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#20の切刃(角)を通して麺
線とした。
後、1分20秒間茹で(茹液:50%乳酸0.1g/l
添加)た後、水道水にて30秒間冷却した。
乳酸35g/l添加した17℃の溶液中に1分間浸漬
後、液切りし、前記麺線に白絞油を麺線1kg当たり1
5g添加し、 上記工程で調製した麺線180gをパウチに封入
密封した。
分間殺菌処理した後、流水中で冷却し、本発明の三層生
麺類である生そばを得た(麺線pH4.1)。
造した。
0.2kg、澱粉0.1kgの粉体混合物に315ml
の練水を加えて、700mmHgの減圧下で15分間混
練し、、外層用の麺生地を調製した。
5.0gを水に溶かし300mlの練水とし、小麦粉
(強力粉)0.6kg、そば粉0.4kgの粉体混合物
に前記練水を加えて、常圧ミキサーにて15分間混練
し、740mmHgの減圧下で押し出し、内層用の麺生
地を調製した(生地pH6.7)。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、1.2mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#20の切刃(角)を通して麺
線とした後、以下前記実施例5の製法に準じて、本発明
の三層生麺類である生そばを得た(麺線pH4.1)。
た。
5.0gを水に溶解して練水300mlを調製した。次
に、小麦粉(強力粉)0.7kg、そば粉0.3kgの
粉体混合物に前記練水を加えて、常圧ミキサーにて15
分間混練し、麺生地を調整する(生地pH6.9) 前記麺生地を圧延ロールに通して、1.2mmの麺
帯とした後、#20の切刃(角)を通して麺線とし、以
下前記実施例5の製法に準じてアルギン酸単層麺(そ
ば)を得た(麺線pH4.0)。
末添加) 従来の3層麺(そば)を下記工程に従って試作した。
0.3kgの粉体混合物に300mlの練水を加えて、
常圧ミキサーにて15分間混練し外層用の麺生地を調製
した。
粉0.32kg、卵白粉末0.06kgの粉体混合物に
300mlの練水を加えて、常圧ミキサーにて15分間
混練し内層用の麺生地を調製した。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、1.2mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#20の切刃(角)を通して麺
線とし、以下、前記実施例5の製法に準じて3層麺
(2)を得た(麺線pH4.0)。
層麺 アルギン酸無添加単層麺(そば)を下記工程に従って試
作した。
0.3kgの粉体混合物に300mlの練水を加えて、
常圧ミキサーにて15分間混練し、麺生地を調整する
(生地pH6.9)。
1.2mmの麺帯とした後、#20の切刃(角)を通し
て麺線とし、以下前記実施例5の製法に準じてアルギン
酸無添加単層麺(そば)を得た(麺線pH3.9)。
較例で示した従来法で作った麺の官能比較評価につい
て、表2に結果を示す。なお、評価は、(A)のうどん
の場合と同様に、パウチから麺を取り出し、発泡スチロ
ール製の容器内で熱湯を400cc注加し、フタをし
て、1分待って復元させた麺を5段階評価することによ
り行った。
うどんの場合と同様の基準を採用した。
明品は、滑らかさにおいて従来法のアルギン酸単層麺に
はない品質特性を有し、且つ、腰・粘着性・湯のび・ほ
ぐれの点においても、従来の三層麺を酸液処理したもの
には見られない優れた品質特性を示している。
たもの) 本発明の三層生麺類である生スパゲッティを下記工程に
従って製造した。
澱粉1.0kgの粉体混合物に1700mlの練水を加
えて、常圧ミキサーにて5分間混練し、740mmHg
の減圧下で押し出し、外層用の麺生地を調製した。
25gを水1500mlに溶かしの練水とし、デュラム
セモリナ5.0kgに前記練水を加えて、常圧ミキサー
にて1分間混練し、740mmHgの減圧下で押し出
し、内層用の麺生地を調製した(生地pH7.4)。
ル圧延等により麺帯とし、これらを圧延ロールにてさら
に複合圧延し、1.4mmの麺帯厚の外層/内層/外層
からなる麺帯とした後、#18の切刃(丸)を通して麺
線とした。
蒸煮した後、風冷してカットし、水冷し、1分20秒間
茹で(茹液:pH5〜5.5)た後、15℃、30秒間
水冷却した後、水切りした。
の酸液(30l当たり、50%乳酸900g、食塩30
0g)に30秒間浸漬後、液切りし、前記麺線になたね
白絞油を2.5g添加し、 上記工程で調製した麺線180gをパウチに封入
密封した。
分間殺菌処理した後、流水中で冷却し、本発明の三層生
麺類である生スパゲッティを得た。
試作した。
25gを水1500mlに溶かしの練水とし、デュラム
セモリナ5.0kgに前記練水を加えて、常圧ミキサー
にて1分間混練し、740mmHgの減圧下で押し出
し、内層用の麺生地を調製した(生地pH7.4)。
1.4mmの麺帯とした後、#18の切刃(丸)を通し
て麺線とし、以下前記実施例7の製法に準じてアルギン
酸単層麺(スパゲッティ)を得た(麺線pH4.0)。
例で示した従来法で作った麺の官能比較評価について、
表3に結果を示す。なお、評価は、(A)のうどんの場
合と同様に、パウチから麺を取り出し、発泡スチロール
製の容器内で熱湯を400cc注加し、フタをして、2
分待って湯切りし復元させた麺を5段階評価することに
より行った。
うどんの場合と同様の基準を採用した。
明品は、『滑らかさ』において従来法のアルギン酸単層
麺にはない品質特性を有し、且つ、腰・粘着性・湯のび
・透明感・ほぐれの点においても優れた品質特性を有す
る三層麺が得られた。
調整(酸性にpHを調整する)で長期保存性を付与し、
しかも、当該酸性処理によっても、生めんが本来有する
独特の『粘り(粘着性)』、『腰』と『歯ごたえ』を保
持しつつ、しかも、なめらかで透明感があり、湯のびし
にくい生めん類を製造することができるのである。
層に、アルギン酸及び/又はアルギン酸塩配合の麺帯を
挟着複合しているので、これらを複合圧延後、麺線とし
てα化、酸液処理を施すと、麺の内層部に不溶性のアル
ギン酸の網目組織が形成されるものと推定され、麺の
『腰』と『粘弾性』は維持され、しかも、酸液処理によ
って長期保存性をも併せて付与させることができるので
ある。
添加されていないために、それ自体は『腰』や『粘弾
性』は発現しえないものの、その性質としての『滑らか
さ』や『粘り』は付与することができるので、これを外
層に用いることにより、麺全体としては生めん本来の
『滑らかさ』、『粘り』、『腰』、『粘弾性』を具備し
た、好ましい食感の生めん類を得ることができるのであ
る。
心部との水分勾配がなくなっても、これによる麺線の軟
弱化を防止でき、品質劣化防止に効果を奏する。
は麺帯を減圧下で調製すると、麺生地内の空気を脱気さ
せることができ、これにより、なめらかさ、透明感、ほ
ぐれ等の点において、品質がより一層向上した生めん類
を製造することができるのである。
麺のそれぞれの欠点を解消するとともに、アルギン酸添
加麺と三層麺の特性を有機的に結合させ実現させること
によって初めて可能にしたものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 中華めんを除くうどん、そば、スパゲテ
ィー等のめん類の製造方法であって、下記の工程、すな
わち、(1)小麦粉もしくは小麦粉と穀粉を主成分とす
る原料粉に、必要に応じて澱粉、食塩等を加えて、水と
を混練して外層用の麺生地を調製し、(2)小麦粉もし
くは小麦粉と穀粉を主成分とする原料粉、アルギン酸及
び/又はアルギン酸塩、アルカリ剤、必要に応じて澱
粉、食塩等を加えて水とを混練し、中性乃至弱アルカリ
性のpHを呈する内層用麺生地を調製し、(3)前記、
内層用生地と外層用生地をロール圧延等の常法により各
々麺帯とし、これらを更に複合圧延することにより、外
層/内層/外層からなる麺帯とし、常法により麺線とし
た後、α化処理を施し、(4)次いで、前記α化処理を
施した麺線を酸液処理して、麺線pHを酸性域に調整
し、次いで、(5)前記pH調整した麺線を包装密封し
た後、加熱殺菌処理する工程からなる三層生麺類の製造
方法。 - 【請求項2】 中華めんを除くうどん、そば、スパゲテ
ィー等のめん類の製造方法であって、下記の工程、すな
わち、(1)小麦粉もしくは小麦粉と穀粉を主成分とす
る原料粉に、必要に応じて澱粉、食塩等を加えて、水と
を混練して外層用の麺生地を調製し、(2)小麦粉もし
くは小麦粉と穀粉を主成分とする原料粉、アルギン酸及
び/又はアルギン酸塩、アルカリ剤、必要に応じて澱
粉、食塩等を加えて水とを混練し、中性乃至弱アルカリ
性のpHを呈する内層用麺生地を調製し、(3)前記、
内層用生地と外層用生地をロール圧延等の常法により各
々麺帯とし、これらを更に複合圧延することにより、外
層/内層/外層からなる麺帯とし、常法により麺線とし
て、(4)前記麺線をα化処理と同時に酸液処理して、
麺線pHを酸性域に調整し、次いで、(5)前記pH調
整した麺線を包装密封した後、加熱殺菌処理する工程か
らなる三層生麺類の製造方法。 - 【請求項3】 前記、内層用の麺生地の調製において、
アルカリ剤を内層用麺生地のpHが約6.5〜9.0に
なるように添加する請求項1もしくは請求項2に記載の
三層生麺類の製造方法。 - 【請求項4】 前記、麺線を酸液処理する工程におい
て、酸液処理後の麺線のpHが約6以下である請求項1
から請求項3のいずれかに記載の三層生麺類の製造方
法。 - 【請求項5】 内層用の麺生地及び/又は外層用の麺生
地を、常圧又は減圧下で調製することを特徴とする請求
項1から請求項4のいずれかに記載の三層生麺類の製造
方法。 - 【請求項6】 内層用の麺帯及び/又は外層用の麺帯
を、常圧又は減圧下で調製することを特徴とする請求項
1から請求項5のいずれかに記載の三層生麺類の製造方
法。
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