JPH07322842A - 麺類の製造法 - Google Patents

麺類の製造法

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JPH07322842A
JPH07322842A JP6141286A JP14128694A JPH07322842A JP H07322842 A JPH07322842 A JP H07322842A JP 6141286 A JP6141286 A JP 6141286A JP 14128694 A JP14128694 A JP 14128694A JP H07322842 A JPH07322842 A JP H07322842A
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JP
Japan
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noodles
noodle
texture
starch
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JP6141286A
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English (en)
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Tomonori Watanabe
渡邉  智典
Kunio Kametaka
邦夫 亀高
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Kracie Foods Ltd
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Kanebo Foods Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】接合面に酸成分を施与してなる複数の麺帯を接
合一体化し、該接合一体化した麺帯をα化することを特
徴とする麺類の製造法。 【効果】複数の麺帯を準備し、これらを接合一体化する
際に、麺帯の接合面に酸成分を付与して、麺帯内層のp
Hを低く、麺帯外層に向かってpHが高まるように勾配
をつくりだし、次いでこの麺帯をα化することにより、
pHの勾配に従って、麺帯内層の澱粉は膨潤しにくく、
外層に向かって膨潤しやすくなる勾配ができ、この勾配
が固定化される。従って、この麺帯を用いて得た麺類
は、例えば全体のpHを酸性域に調整して包装麺にした
場合にも、麺類中の澱粉の膨潤度の勾配によって、喫食
時に熱湯を注いだときに麺に適度な粘弾性ができ、アル
カリ性麺特有の腰のある食感を有し、且つ喫食中に茹で
伸びが生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に包装体に充填密封
されて長期常温流通され、喫食時に熱湯を注ぐだけで、
茹でた直後のような食感を有する麺類を製造する方法に
関し、更に詳しくは、麺類全体のpHが酸性域に調整さ
れていても、アルカリ性麺類特有の腰と粘弾性のある食
感を有し、且つ喫食中に茹で伸びの生じない麺類の製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、麺類は、流通形態によって、乾
麺、生麺、茹麺(蒸し麺)、即席麺、包装麺等に大別さ
れる。乾麺は、生の麺線を未α化のまま乾燥して流通
し、喫食時に数分間熱湯中で茹でて喫食するものであ
る。また、生麺は、生の麺線をそのまま包装し、2〜3
日程度低温流通し、喫食時に茹でるようにしたものであ
る。また、茹麺は、上記生麺を茹でるか蒸煮することに
よりα化させた状態で冷温流通し、喫食時に温め直して
喫食するものである。また、即席麺は、生の麺線をフラ
イ処理によって脱水するか、もしくは、蒸煮した後乾燥
して、膨化組織を有する乾燥麺とし、熱水を注ぐだけで
短時間に復元させ、喫食できるようにしたものである。
また、包装麺は、生麺線を茹でるか蒸煮するなどしてα
化させた後、静菌剤としてpH調整剤(酸性物質)を添
加して麺線全体のpHを酸性域に調整し、包装体に密封
することにより、常温で半年程度の長期間にわたり流通
できるようにし、喫食時に、熱湯を注いで1分程度温め
て湯戻しし、喫食できるようにしたものである。
【0003】上記麺類の中でも、包装麺は熱湯を注い
で、ごく短時間温めるだけで、茹でたての所謂「生麺」
に近い風味と食感が得られることから、最近特に人気を
集めている。包装麺に一般的に用いられる中華麺は、特
有の腰と粘弾性のある食感と良好な風味とを付与するた
めに、麺生地にかん水等のアルカリ剤を添加している
が、この中華麺を包装麺にした場合、上記pH調整剤
(酸性物質)を添加して、麺線を酸性にすると、逆に中
華麺特有の風味と食感が失われてしまうという欠点があ
る。そこで、これを改善する方法として、α化麺線の水
分を予め低くして半生状態とした後、エタノール等の静
菌剤とともに、包装密封して加熱殺菌することも行われ
ているが、この方法では、麺が半生状態であるために、
湯戻しに時間がかかったり、静菌剤のコストが高くなる
という問題がある。
【0004】そこで、上記問題を改善する方法として
は、アルギン酸(塩)を含有する内層用の麺生地と、ア
ルギン酸を含有しない外層用の麺生地とを準備し、これ
を外層/内層/外層の3層構造となるように、複合圧延
して麺線化したのち酸液で処理し、加熱処理する方法が
ある(特開平5−91845号公報)。この方法によれ
ば、麺線の内層部にアルギン酸(塩)を含有しているた
め、麺線を酸液処理して、pHを酸性域に調整すると、
アルギン酸(塩)が不溶性のアルギン酸凝固物となり、
内層部に網目構造を形成させて粘弾性を強化することが
できるので、得られた麺線は内層部に弾力があり、中華
麺特有の腰と粘弾性のある食感や風味を有している。し
かしながら、この方法では、麺線を3層構造にしている
ので、組成の異なる生地を予め準備しなくてはならず、
製造工程や設備が煩雑になる。更に、得られる麺線は、
麺生地中の澱粉の膨潤度が均等であるので、喫食時に熱
湯を注ぐと、麺線全体の水分の分布が均一になり、喫食
中に茹で伸びして腰のない麺質になってしまうという欠
点がある。
【0005】そこで、本発明者は、喫食中に、茹で伸び
が生じず、適度な腰と粘弾性とを保持する麺類を製造す
る方法について検討を行った。その過程で、麺帯のpH
を低く調整した後にα化した麺類は、熱湯を注いだ時に
澱粉が膨潤しにくく、水分を取り込みにくいことに着目
した。そして、麺帯の内層部のみpHを低く調整した後
α化処理すると、麺帯内層部の澱粉は膨潤しにくく、外
層部の澱粉は膨潤しやすくなるので、この麺帯から得た
麺類に熱湯を注いだときに、麺帯内層部と外層部との水
分取り込みの差によって、水分の分布勾配が生じ、茹で
伸びが防止され、良好な食感が保持されるのではないか
と想起した。
【0006】このように、部分的にpHを低くした麺類
を得る方法としては、例えば特公昭56−24496号
公報に記載されているように、予め有機酸を添加混合し
て、pHを低くした麺帯と、有機酸を添加しない通常の
麺帯とを重ね合わせ、圧延接着させた後、切り出して2
層の麺線とする方法がある。しかしながら、この方法で
得られる麺線は、予めpHが異なる2つの麺帯を調整
し、それらを重ねあわせているため、この麺線をα化す
ると、麺線中のpHの低い層と、高い層とで、澱粉の膨
潤度に極端な格差が生じてしまい、麺線に熱湯を注いだ
ときに、片面(pHの低い層)だけが水分を取り込みに
くくなるため、湯戻し後の食感にムラができ、麺線全体
として適度な腰と粘弾性を有する食感とならない。
【0007】そこで、本発明者は更に検討を行い、上記
のような極端な澱粉膨潤度の格差をつけるのではなく、
麺帯内層の澱粉を膨潤しにくくし、外層に向かうにつれ
て徐々に膨潤しやすくなるように、麺帯内に澱粉膨潤度
の勾配をつくれば、湯戻しの際の水分の分布にも勾配が
できるので、この麺帯から得られる麺類は、場所ムラな
く適度な腰と粘弾性のある食感を有し、且つ茹で伸びし
ないのではないかと想起した。そして、このような麺類
をつくる方法として、pHが異なる2枚の麺帯を貼り合
わせるのではなく、同一組成の麺帯を複数準備し、麺帯
の接合面に酸成分を施与した後、麺帯を接合一体化する
と、酸成分が、施与した内層から外層にむかって浸透す
るに従い麺帯内層はpHが低く、外層に向かって徐々に
高まるpH勾配が生じ、次いで、この麺帯をα化する
と、pHの勾配に従って、澱粉膨潤度の勾配が固定化で
きるので、この麺帯から得た麺類は、湯戻しの際に、澱
粉膨潤度の大きい外層ほど水分を多く取り込み、澱粉膨
潤度の小さくなる内層に向かって徐々に取り込む水分が
少なくなるので、麺類中に水分の分布勾配ができ、その
結果、麺類全体のpHが低く調整されていても、アルカ
リ性麺類特有の腰と粘弾性を有し、しかも喫食中に茹で
伸びが生じないことを見いだし本発明に到達した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、麺類全体のpHが低く調整されていても、アルカリ
性麺類特有の腰と粘弾性のある食感や風味を有し、しか
も喫食時に熱湯を注いでも時間経過とともに茹で伸びが
生じない麺類を簡便に製造することができる麺類の製造
法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、接合面に
酸成分を施与してなる複数の麺帯を接合一体化し、該接
合一体化した麺帯をα化することを特徴とする麺類の製
造法によって達成される。
【0010】次に本発明を詳しく説明する。本発明によ
り製造される麺類としては、例えば、ラーメン等の中華
麺、蕎麦等の和風麺、ヌードル等の洋風麺等のいわゆる
麺類の他に、餃子、春巻、ワンタンの皮等を含む小麦粉
製品が挙げられる。
【0011】上記、麺類の原料は、穀粉を主体とする。
穀粉としては、デュラム小麦粉、強力小麦粉、中力小麦
粉、薄力小麦粉等の小麦粉や、米粉、そば粉、とうもろ
こし粉等が挙げられ、所望の麺質に応じ、適宜単独もし
くは複数選択すればよい。また、上記穀粉の他に、コー
ンスターチ、ワキシーコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タ
ピオカ澱粉、山芋澱粉等の澱粉やこれらの加工澱粉等を
適宜配合してもよい。
【0012】更に必要に応じて、例えば、食品添加物、
呈味原料等の副原料を配合してもよい。食品添加物とし
ては、例えば乳化剤、水溶性ガム質、湿潤剤、ビタミン
等の微量栄養素、機能性物質や、活性グルテン等が挙げ
られる。また、呈味原料としては、各種アミノ酸類、ス
パイス、香料、乳製品、卵、茶、海草類、調味料等が挙
げられる。また、その他の副原料としては、色素、食物
繊維、油脂等が挙げられる。これらの中でも特に食塩は
復元性、風味等の点から好適であり、麺原料全体重量中
の8重量%(以下「%」と記す)程度添加するとよい。
【0013】上記麺原料を用いて本発明の麺類は、例え
ば次のようにして製造される。すなわち、まず上記麺原
料に加水し、混練して水分30〜40%程度の原料混和
物とする。この時加水する水は、単なる水でも各種水溶
液でもよい。また、混練操作は減圧環境下で行うと、原
料混和物内部にまで水分を浸透させることができ、エー
ジングとほぼ同様の効果が得られるとともに、後述する
麺帯のα化工程で、加水しなくても充分にα化され、生
感、粉感のない良好な麺類を得ることができる。また、
減圧条件としては、真空度600〜760mmHgとす
ることが上記効果を得る点で好ましい。このような減圧
条件下での混練は、例えば真空ミキサー(トウキョーメ
ンキ(株)製)を用いると好適である。なお、混練時間
は、原料混和物の量、温度、含水率等によっても異なる
が、10〜20分程度でよい。
【0014】次に上記原料混和物から複数の麺帯を調製
する。調製方法としては、例えば、複合機等を用いて原
料混和物を適宜量に分割し、それぞれを圧延して複数の
麺帯としてもよく、あるいは、原料混和物全体を圧延し
て1枚の麺帯として、それをスライスして複数の麺帯と
してもよい。上記方法により準備された複数の麺帯は、
それぞれの厚みが異なっていてもよい。
【0015】次に、上記複数の麺帯を接合一体化するに
先立って、麺帯の接合面に酸成分を施与する。酸成分と
しては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石
酸、アスコルビン酸、酢酸等の有機酸やこれらの塩類、
果汁等の酸性食品等が挙げられ、中でもクエン酸や乳酸
が、風味の点で好適である。これらは単独でも組み合わ
せてもよい。
【0016】また、酸成分の施与方法としては、粉末の
まま、付着させるようにしてもよいが、均一に付着させ
る点から、酸成分を予め溶液化して、噴霧もしくは塗布
等を行うことがより好ましい。また、施与は接合一体化
する麺帯の少なくとも一方に行えばよい。すなわち、例
えば2つの麺帯を接合一体化する場合には、一方の麺帯
の接合面にのみ施与しても、あるいは、2つの麺帯両方
の接合面に付与してもよいが、麺帯中に充分にpHの勾
配をつくるためには、2つの麺帯両方の接合面に施与す
ることが望ましい。
【0017】更に、上記酸成分の施与量は、例えば、2
つの麺帯を準備し、その両方の麺帯の接合面に施与する
場合には、各々の麺帯1m2 あたり好ましくは、酸成分
の固形分換算で2〜16g、更に好ましくは4〜8g施
与すればよい。2g未満であると、麺帯中の澱粉の膨潤
を抑制しにくくなる傾向にあり、逆に16gを超えると
澱粉の膨潤が過剰に抑制され、得られる麺類に腰がなく
なり、また酸味が強すぎて風味が悪くなる傾向にある。
なお、片方の麺帯にのみ施与する場合は、上記施与量の
2倍量程度施与することが望ましい。
【0018】次に、上記の方法によって準備された複数
の麺帯を、重ねあわせ、圧延する等して接合一体化す
る。なお、上記接合一体化した麺帯を、一旦エージング
しておくと、酸成分が麺帯中に充分に浸透し、なめらか
なpH勾配をつくりだすので、得られる麺類の食感が、
より粘弾性に富み好適である。エージング時間は、酸成
分の濃度や麺帯の厚みによっても異なるが、好ましくは
5分から2時間程度行えばよい。
【0019】なお、上記接合一体化した麺帯は、次のα
化工程に先立ち、丸刃、角刃等の切刃で適宜切り出し、
所定幅の麺線としておいてもよい。
【0020】次に上記麺帯をα化する。α化の方法とし
ては、蒸煮、茹でる、マイクロ波加熱等の方法を適宜選
択して用いればよい。特に、特開平5−336911号
公報に開示されているように、飽和蒸気にて蒸煮後、茹
でるようにすると、食感、及び、喫食中の茹で伸び防止
の点で更に好適である。なお、麺帯を一旦麺線化した
後、α化する場合には、α化後の麺線中の水分が、60
〜70%程度となるように行うことが好ましい。
【0021】このように、内層から外層に向かって予め
pHの勾配ができている麺帯をα化すると、麺帯は、p
Hの勾配に従って、pHの低い麺帯内層の澱粉は膨潤し
にくく、外層にむかって徐々に膨潤しやすくなった澱粉
膨潤度の勾配のある状態で固定化される。従って、この
澱粉膨潤度の勾配のある麺帯より得られる麺類は、全体
のpHが酸性域に調整されても、澱粉膨潤度の勾配は保
持されているので、この麺類を湯戻ししたときに、麺類
の外層側にある澱粉ほどよく水分を取り込んで膨潤し、
麺類内層に向かって徐々に水分の取り込み量が少なくな
るので、麺類中に水分の分布勾配ができ、その結果、腰
と粘弾性のある食感を有し、しかも喫食中に茹で伸びが
生じず、湯戻し直後の食感を保持することができる。
【0022】なお、α化工程の前に、予め麺帯を切り出
して麺線化するか、もしくは所定形状に切断した状態で
α化すると、全体を均一にα化できる点で好適である。
この場合には、α化工程に続いてpHを酸性域に調整
し、包装体に充填密封して殺菌すれば、長期常温流通可
能な包装麺類となる。上記pH調整は、保存性の点で好
ましくは5.0以下、より好ましくは4.5以下にする
とよい。また、調整方法は、特に限定するものではない
が、例えば、切り出した麺線等をpH調整液(pH3.
0程度)に浸漬する等の方法を用いればよい。更に、殺
菌は、pH調整の後、ポリエチレン、ポリプロピレン等
の耐熱性の袋、容器等の包装体に収容、密封し、95〜
100℃で20〜60分程度行えばよい。上記のように
して得られた包装麺類は、熱湯を注いで1分程度で喫食
でき、しかも麺類全体のpHが酸性域に調整されていて
も、アルカリ性麺類特有の腰と粘弾性のある食感を有
し、しかも喫食中に茹で伸びせず、湯戻し直後の食感を
保持する。更に、常温で5カ月以上の長期に亘り製造直
後の品質を維持することができる。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明の麺類の製造法に
よれば、複数の麺帯を準備し、これらを接合一体化する
際に、麺帯の接合面に酸成分を施与したのち、接合一体
化し、麺帯内層のpHを低く、外層へ向かってpHが高
まる勾配をつくりだし、次いで、この麺帯をα化してい
るので、pHの勾配に従って、麺帯内層の澱粉は膨潤し
にくく、外層に向かって徐々に膨潤しやすくなる勾配が
でき、この状態で保持される。従って、この麺帯を用い
て得た麺類は、全体のpHを酸性域に調整しても、麺類
中の澱粉膨潤度の勾配によって、湯戻ししたときに麺類
に水分の勾配ができるので、アルカリ性麺類特有の腰の
ある食感となり、且つ喫食中に茹で伸びが生じない。ま
た、本発明によって得られる麺類は、pH調整剤で酸性
域に調整した後、包装体に充填密封して殺菌すれば、長
期常温流通可能な、包装麺類とすることができる。ま
た、本発明は、通常の麺類製造設備を用いて行えるの
で、工程を複雑にすることなく簡便に麺類を製造するこ
とができる。
【0024】次に本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。 〈実施例1〉表1の配合Aに示す組成の原料を混合して
原料混和物を調製し、これを2つに分割してそれぞれ圧
延し、2枚の麺帯を得た。次に、2枚の麺帯を接合一体
化する前に、麺帯の接合面の両面に、乳酸水溶液(9%
濃度)を、乳酸として接合面1m2 あたり7gとなるよ
う塗布した後、ロールで1.5mm厚みの麺帯とし、丸
刃(#20)で切りだして麺線化した。この麺線を、1
00℃にて2分間蒸煮処理した後、0.1g/l濃度の
クエン酸溶液中で2分間茹でた。次に、茹で終わった麺
線をpH調整液(水3.4リットル、乳酸18g、グリ
シン16g:pH3.1)に30秒間浸漬し、次いで耐
熱性のポリ袋に詰めて密封し、100℃で30分間加熱
殺菌し、包装麺を得た。 〈実施例2〉乳酸水溶液を一方の麺帯の接合面にのみ塗
布した他は、実施例1と同様にして包装麺を得た。 〈実施例3〉麺帯への乳酸塗布量が表2に示す量となる
ように、乳酸水溶液(2%濃度)を塗布した他は、実施
例1と同様にして包装麺を得た。 〈実施例4〉麺帯への乳酸塗布量が表2に示す量となる
ように、乳酸水溶液(32%濃度)を塗布した他は、実
施例1と同様にして包装麺を得た。 〈実施例5〉乳酸水溶液を塗布して、接合一体化した後
の麺帯を1時間エージングする他は、実施例1と同様に
して包装麺を得た。 〈実施例6〉原料混和物を減圧混合しなかった他は実施
例1と同様にして包装麺を得た。 〈比較例1〉乳酸水溶液を2つの麺帯の接合しない方の
面に塗布した他は、実施例1と同様にして包装麺を得
た。 〈比較例2〉表1の配合例Bに示す組成となるよう、乳
酸水溶液を他の原料と共に混練して得た原料混和物を用
いた以外は、実施例1と同様にして包装麺を得た。 〈比較例3〉配合A、配合Bでそれぞれ麺帯を調整し、
両麺帯を接合一体化して二層麺帯としたのち、麺線化す
る他は、実施例1と同様にして包装麺を得た。実施例と
比較例の各包装麺に、それぞれ約97℃の湯を注いで1
分程度保持し、専門パネラー20名によって喫食し、麺
の腰と粘弾性について、下記の基準で5段階評価した。
更に、茹で伸びについては、同じくそれぞれ約97℃の
湯を注いで10分程度保持した後、喫食して麺の腰と粘
弾性を下記の基準で5段階評価することにより、評価を
行った。それぞれの評価の合計点を評価結果として表3
に示す。 5・・大変良好 4・・やや良好 3・・普通 2・・やや不良 1・・不良
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】表3より、実施例の包装麺は、いずれもア
ルカリ性麺類特有の腰のある食感を有しており良好であ
った。また、喫食中に茹で伸びが生じず、湯戻し直後の
良好な食感を保持していた。一方、比較例の包装麺は、
腰や粘弾性がなく、また、喫食しているうちに茹で伸び
が生じ、噛み応えが失われ、やわらかくなってしまっ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合面に酸成分を施与してなる複数の麺
    帯を接合一体化し、該接合一体化した麺帯をα化するこ
    とを特徴とする麺類の製造法。
JP6141286A 1994-05-30 1994-05-30 麺類の製造法 Pending JPH07322842A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5725735A (en) * 1988-06-30 1998-03-10 Guttag; Alvin Recycling olefin polymer-containing paper
JP2008259470A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Matsudai Soba Yoshiya:Kk 麺類、及び麺類の製造方法
JP2022043696A (ja) * 2020-09-04 2022-03-16 日清製粉株式会社 調理済み麺類の製造方法

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