JP3157322B2 - 生麺類の製造方法 - Google Patents

生麺類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期保存性を有する、
いわゆる『ロングライフ麺』のほぐれを改良した生麺類
の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】消費者の食生活における近年の簡便化志向
及び本格志向の中で、生麺類について、例えば、熱湯を
注ぐだけで調理でき、かつ即時喫食でき、しかも、長期
保存性を有する生麺類の開発が望まれており、最近では
このような嗜好を反映して、4〜5カ月以上もの長期保
存性を付与した生麺類が種々商品化され人気を集めてい
る。
【0003】これらの生麺類に長期保存性を付与するた
めに、従来では、レトルト殺菌法による他、(例えば、
酸液浸漬によって酸性pHに調整するための)pH調整剤と
低温加熱殺菌とを併用する方法が用いられており、うど
んなどの生麺類においては、後者の併用方法を用いる場
合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
生麺類は、α化処理も施されている関係から、元来水分
含量が高いため、麺線同士が結着してしまい、その結
果、喫食時に熱湯を注いでも、麺がほぐれにくく、食べ
づらいという大きな欠点がある。
【0005】また、麺線のほぐれを解消するために通常
1〜3%程度の食用油脂を麺線に添加したりする等、ほ
ぐれ改良技術として、例えば、特公昭56− 28135号に開
示されているような、麺線の蒸煮処理の際に水中油滴形
食用油脂乳化液を麺線の外表面に均一に付着させて乾燥
させる方法もあるが、経時変化による油の劣化現象によ
って油臭や油味を生じて風味の低下を招くという問題が
生じ、また、消費者の低カロリー志向などから油の添加
量を極力減らす必要がある。
【0006】さらに、特開昭61− 74554号に開示されて
いるような、麺線の蒸煮処理に先立って結着防止用の熱
凝固性タンパク質で全体的あるいは部分的な被覆を施す
方法や、特開平4−311360号のように麺線を水溶性食物
繊維を含む水溶液で処理する方法も提案されているが、
これらの方法はいずれも、長期保存性を有するいわゆる
『ロングライフ麺』のほぐれを根本的に解消するもので
はなく、また、結着防止の効果が必ずしも十分ではな
く、食味・食感が損なわれるという問題点を有し、未
だ、生麺類の結着防止に有効な方法がないのが現状であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
このような従来技術における問題点に鑑みて、長期保存
性を有する生麺類であって、喫食時において熱湯を注ぐ
と容易にほぐれる、従来にはなかった品質の生麺類を製
造すべく鋭意研究を重ねた結果、アルギン酸添加麺帯を
多層化し、酸液で処理することで所望のほぐれの良い生
麺類が得られることを知見し、本発明を完成するに至っ
たのである。
【0008】すなわち、本発明方法の骨子とするところ
は: (1) 小麦粉、もしくは小麦粉と澱粉を主成分とする原料
(そば粉等をさらに加えてもよい)に、アルギン酸お
よび/またはアルギン酸塩、アルカリ剤、水を必須的に
(食塩、色素などをさらに必要に応じて)加え、混練し
、弱酸性から弱アルカリ性の外層用麺生地を調製し、 (2) 小麦粉、もしくは小麦粉と澱粉を主成分とする原料
(そば粉等をさらに加えてもよい)に、水を必須的に
(食塩、アルカリ剤、色素などをさらに必要に応じて)
加え、混練して内層用麺生地を調製し、 (3) 前記外層用麺生地と内層用麺生地をロール圧延な
どの常法により各々麺帯とし、これら麺帯をさらに
(麺帯を重ね合わせた後に圧延して一体にするか、また
は麺帯を重ね合わせながら圧延して一体にする)複合圧
延することにより、外層麺帯/内層麺帯/外層麺帯から
なる複合麺帯とし、常法により麺線とした後、α化処理
し、 (4) 前記α化処理した麺線を酸液浸漬処理して、麺線pH
を酸性域に調整して、および (5) 前記pH調整した麺線を、包装および密封した後に
熱殺菌処理する、工程からなる生麺類の製造方法であ
る。
【0009】また、本発明の他の態様においては、前記
工程(4) の酸液浸漬処理を麺線のα化処理と同時に実施
する、ことを特徴とした生麺類の製造方法を提供する。
【0010】本発明におけるアルカリ剤とは、麺類製造
の際に通常使用されるかんすい、重合リン酸塩など、一
般的に使用可能な公知の食品用アルカリ剤であって、炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、
ポリリン酸塩などから選択された1種または2種以上の
混合物が使用できる。 ただし、カルシウム塩を含むア
ルカリ剤は、カルシウム塩がアルギン酸と反応してゲル
化し、混練を困難にする傾向があるから、本発明の方法
への適用においては好ましくない。 従って、このよう
なゲル化を呈する反応を起こさないカルシウム塩であれ
ば使用できる。
【0011】外層用麺生地へのアルカリ剤の添加量は、
使用するアルカリ剤の種類に応じて適宜加減されるが、
本発明においては、アルギン酸および/またはアルギン
酸塩の添加と麺線のほぐれやすさの程度との関係から、
外層用麺生地のpHが、弱酸性ないし弱アルカリ性、好ま
しくは約6.5 〜9.0 になるようにその添加量を設定す
る。 また、本発明におけるアルギン酸塩としては、ア
ルギン酸のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、アンモニ
ウム塩などを用いることができ、これらアルギン酸およ
び/またはアルギン酸塩は適宜市販のものを使用でき
る。 そして、その添加方法は粉体のままでもよく、ま
た、予め水溶液に調製したものを添加してもよく、その
使用態様は適宜選択できる。
【0012】アルギン酸および/またはアルギン酸塩の
添加量は、外層用麺生地の原料との関係、例えば、アル
カリ剤の添加量とそれに基づく麺生地のpH、酸処理の程
度、麺線表面の性状やほぐれやすさ程度などを考慮して
適宜設定できるが、原料粉1kgに対して通常約0.5g以上
(約0.05%以上)が好ましく、これより少ないと生麺類
の麺線同士の結着を防止してほぐれを良くする効果が得
にくい。 一方、過剰の量のアルギン酸および/または
アルギン酸塩を添加すると、麺質自体が喫食に耐えなく
なるくらいに食感が悪くなり、生麺本来のテクスチャー
が損なわれる。
【0013】外層麺帯及び内層麺帯の複合圧延に際して
は、内層麺帯に対して外層麺帯の厚み比率が相対的に
さいことが望ましい。 具体的には、外層麺帯/内層
/外層麺帯の厚みの比率は、例えば、1:5:1程度
の比率が好ましいが、原料粉の種類、アルギン酸および
/またはアルギン酸塩とアルカリ剤の添加量、生地pH、
酸処理の程度に応じて適宜設定できる。 また、外層
の厚み比率があまり大きいと、生麺が本来有するテク
スチャーが損なわれることになる。
【0014】本発明における麺線のα化処理は、煮熱、
蒸煮など従来公知の方法及び装置によって実施でき、ま
た、麺線の酸液処理は、当該α化処理の後に別途pH調整
した酸液にて麺線を処理する方法(本発明の第一態
様)、当該α化処理と酸液処理とを同時に行う方法(本
発明の第二態様)のいずれも選択できる。 前者の方法
における酸液処理は、酸液中への麺線の浸漬、酸液の麺
線への塗布・噴霧などにて実施できる。 後者の方法に
おける酸液処理は、煮熱用水に酸を添加した溶液を用い
ての煮熱によて実施できる。
【0015】酸液処理に使用する酸としては、酢酸、乳
酸、クエン酸、リンゴ酸、醸造酢、など食品に使用でき
る酸を適宜選択して用いることができる。 酸液処理の
条件は、使用する酸の種類及びpH値、麺線のpH値、付与
すべき長期保存性の程度、麺質性状などを考慮して適宜
設定することができる。
【0016】前記工程を経てpH調整された麺線は、公知
の方法によって所定量目ごとに包装密封された上で、加
熱殺菌処理される。 加熱条件は、通常、温度85℃で30
分以上、90℃で20分以上、 110℃で10分以上が必要とさ
れ、この他、加熱殺菌に必要な条件を適宜設定すること
ができる。
【0017】
【作用】『水に不溶であるが、ナトリウム、カリウム、
アンモニウム塩と化合すると各々のアルギン酸塩となっ
て水に溶解して粘稠な水溶液を生じるが、これに酸を加
えれば、再びアルギン酸となって析出する』というアル
ギン酸の性質を利用した本発明は、アルギン酸および/
またはアルギン酸塩を原料に配合して、弱酸性ないし弱
アルカリ性のpHに調整した麺生地を圧延して外層用の麺
帯とし、さらに、小麦粉、もしくは小麦粉と澱粉を主成
分とした内層用の麺帯を複合圧延したものを麺線とし、
この麺線をα化、酸液処理することにより、麺線の表面
は、滑らかで肌荒れのない性状となり、麺線相互の結着
の少ないほぐれの良好な生麺類を提供する。
【0018】すなわち、三層生麺の外層に、アルギン酸
および/またはアルギン酸塩を配合した麺帯を複合圧延
し、麺線としたものをα化、酸液処理すると、麺線の表
面に不溶性のアルギン酸の網目状組織が形成されるた
め、これによって、麺線の表面は、滑らかで肌荒れのな
い性状となり、麺線相互の結着の少ないほぐれの良好な
生麺類ができるのである。
【0019】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、これらは、本発明の一実施態様を示すものであり、
以下の開示によって本発明を解釈するにあたり、何らの
限定も付加されるものではない。
【0020】
【実施例】実施例1: うどん 本発明の方法により、うどんを下記工程に従って製造し
た。
【0021】(1) 炭酸ソーダ2.5g、食塩 30.0g、アルギ
ン酸5.0gを、水 370mlに溶解して練水を調整した。 次
に、小麦粉(中力粉)830gと澱粉170gの混合物に、前記
練水を加え、ミキサーにて15分間混練し、外層用の麺生
地を調整した(生地pH7.4)。
【0022】(2) 食塩30.0g 、緩衝乳酸3.0gを、 水 370
mlに溶解して練水を調整した。 次に、小麦粉(中力
粉)830gと澱粉170gの混合物に、前記練水を加え、ミキ
サーにて15分間混練し、 内層用の麺生地を調整した(生
地pH4.9)。
【0023】(3) 前記外層用生地と内層用生地を圧延ロ
ールにて圧延して、それぞれ1.2、6.0m/mの麺帯とし、
これら麺帯を更に圧延ロールにて複合圧延して、2.8m/m
の麺帯厚の外層麺帯/内層麺帯/外層麺帯からなる複合
麺帯とした後、これに#11の切刃(丸)を通して麺線と
した。 (4) 前記麺線を蒸機にて2分常圧蒸煮してカットし、0.
05g/lの乳酸溶液中で15分茹でた後、水洗・冷却を行っ
た。
【0024】(5) 前記工程(4) で調製した麺線を5.0g/l
の乳酸溶液に1分間浸漬後、液切りを行った。 (6) 前記工程(5) で調製した麺線180gを、そのまま、あ
るいは白絞油3mlと共にパウチに封入した。
【0025】(7) 前記包装後の麺を97℃スチーマーで、
40分加熱殺菌した後、冷却した。 試作品は、冷蔵庫に
2日放置した後、麺を粉末スープと共に、スチロール容
器に入れ、熱湯を注いで2分経過してから、評価を行っ
た。
【0026】上記方法において、外層にアルギン酸を添
加した場合の効果は、下記表1に示した通りであった。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2: 和そば 本発明の方法により、三層状態の和そばを下記工程に従
って製造した。
【0029】(1) 食塩25gを水に溶かし 330mlの練
水とし、 小麦粉(強力粉)700g、そば粉300gに加えてミ
キサーにて15分間混練し、内層用の麺生地を調製した
(生地pH6.2)。
【0030】(2) 炭酸ソーダ2.5g、アルギン酸5.0gを水
に溶かし 330mlの練水とし、小麦粉(強力粉)700g、そ
ば粉 300g に加えてミキサーにて15分間混練し、外層用
の麺生地を調製した(生地pH6.8)。
【0031】(3) 前記内層用生地と外層用生地を、ロー
ル圧延によりそれぞれ7.5m/m、1.5m/mの麺帯とし、これ
ら麺帯を圧延ロールにてさらに複合圧延し、1.3m/mの
外層麺帯/内層麺帯/外層麺帯からなる複合麺帯とした
後、これに#18の切刃(角)を通して麺線とした。
【0032】(4) 前記麺線を蒸機にて2分間常圧蒸煮
し、次いでカットした。 前記麺線を乳酸の0.05g/l 溶
液中で1分間茹でた後、液切り、水洗、液切りを行っ
た。
【0033】(5) 前記工程(4) で調製した麺線を、乳酸
の12.5g/l の溶液中に30秒間浸漬した後、液切りした。
【0034】(6) 前記工程(5) で調製した麺線180gを白
絞油3mlとともにパウチに封入密封した。
【0035】(7) 前記包装麺を、97℃スチーマーで35分
間殺菌処理した後、流水中で冷却し、本発明の三層生麺
類のそばを得た(麺線pH4.6)。
【0036】試作品を冷蔵庫に1週間放置した後、麺を
粉末スープと共に、スチロール容器に入れ、熱湯を注い
で2分経過してから、評価を行った。
【0037】上記方法にて調製した外層にアルギン酸を
添加した場合の効果は、下記表2に示した通りであっ
た。
【0038】
【表2】
【0039】実施例3:中華麺(その1) 本発明の方法により、三層状態の中華麺を下記工程に従
って製造した。
【0040】(1) 食塩15g、かんすい2.0g、重合リン酸
塩1.0g、べに花色素3.0gを水に溶かし、350ml の練水と
し、小麦粉(準強力粉)1.0kg に加えてミキサーにて15
分間混練し内層用の麺生地を調製した(生地pH7.7)。
【0041】(2) 食塩15g、かんすい3.0g、アルギン酸
5.0g、重合リン酸塩1.0g、べに花色素3.0gを水に溶か
し、350ml の練水とし、小麦粉(準強力粉)1.0kg に加
えてミキサーにて15分間混練し、外層用の麺生地を調整
した(生地pH7.3)。
【0042】(3) 前記内層用生地と外層用生地をロール
圧延によりそれぞれ 10.1m/m、2.9m/mの麺帯とし、 これ
ら麺帯を圧延ロールにてさらに複合圧延し、1.3m/mの
外層麺帯/内層麺帯/外層麺帯からなる複合麺帯とした
後、これに#20の切刃(角)を通して麺線とした。
【0043】(4) 前記麺線を蒸機にて2分常圧蒸煮して
カットし、0.05g/l の乳酸溶液中で30秒茹で、30秒液切
りし、30秒水洗、30秒水切りを行った。
【0044】(5) 前記工程(4) で調製した麺線を、所定
濃度の乳酸の溶液中に30秒間浸漬した後、液切りした。
【0045】(6) 前記工程(5) で調製した麺線180gを白
絞油3mlとともにパウチに封入密封した。
【0046】(7) 前記包装麺を、97℃スチーマーで35分
間殺菌処理した後、流水中で冷却し、本発明の三層生麺
類の中華麺を得た。
【0047】試作品を冷蔵庫に3日放置した後、麺を粉
末スープと共に、スチロール容器に入れ、熱湯を注いで
1分たってから、評価を行った。 上記方法によって、外層にアルギン酸を添加した場合の
効果を、下記表3に示した。
【0048】
【表3】
【0049】実施例4:中華麺(その2) (1) 食塩15g、かんすい2.0g、重合リン酸塩1.0g、べに
花色素3.0gを水に溶かし、350ml の練水とし、小麦粉
(準強力粉)1.0kg に加えてミキサーにて15分間混練
し、内層用の麺生地を調製した(生地pH7.7)。
【0050】(2) 食塩15g、かんすい3.0g、アルギン酸
5.0g、重合リン酸塩1.0g、べに花色素3.0gを水に溶かし
350mlの練水とし、小麦粉(準強力粉)1.0kg に加えて
ミキサーにて15分間混練し、外層用の麺生地を調整した
(生地pH7.3)。
【0051】(3) 前記内層用生地と外層用生地を、ロー
ル圧延によりそれぞれ10.1m/m、2.9m/mの麺帯とし、こ
れら麺帯を圧延ロールにてさらに複合圧延し、1.3m/m
の外層麺帯/内層麺帯/外層麺帯からなる複合麺帯とし
た後、これに#20の切刃(角)を通して麺線とした。
【0052】(4) 前記麺線を蒸機にて2分常圧蒸煮して
カットし、 10.0g/l の乳酸溶液中で30秒茹で、30秒液切
りを行った。
【0053】(5) 前記工程(4) で調製した麺線180gを白
絞油3mlとともにパウチに封入密封した。
【0054】(6) 前記包装麺を、97℃スチーマーで35分
間殺菌処理した後、流水中で冷却し、本発明の三層生麺
類の中華麺を得た。 試作品を冷蔵庫に3日放置した後、麺を粉末スープと共
に、スチロール容器に入れ、熱湯を注いで1分たってか
ら、評価を行った。 上記方法によって、外層にアルギン酸を添加した場合の
効果を下記表4に示した。
【0055】
【表4】
【0056】
【発明の効果】三層生麺の外層に、アルギン酸および/
またはアルギン酸塩を配合した麺帯を複合圧延し、麺線
としたものをα化、酸液処理すると、麺線の表面に不溶
性のアルギン酸の網目状組織が形成されるため、これに
よって、麺線の表面は、滑らかで肌荒れのない性状とな
り、麺線相互の結着の少ないほぐれの良好な生麺類がで
きるのである。
【0057】すなわち、本発明によれば、アルギン酸添
加麺帯を多層化し、酸液で処理することによって、長期
保存性を有し、かつ、喫食時において熱湯を注ぐと容易
にほぐれる、従来にはなかった高品質の生麺類を提供す
るなどの効果も奏する。
【0058】また、本発明は、うどん、そば、中華麺類
に限らず、スパゲッテイー、素麺、ひやむぎ類にも適用
可能であるのは勿論である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 眞宏 大阪府大阪市淀川区西中島4丁目1番1 号 日清食品株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−217868(JP,A) 特開 平4−210570(JP,A) 特開 平5−15331(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/16 - 1/162

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生麺類の製造方法であって、下記の工
    程、すなわち、 (1) 小麦粉、もしくは小麦粉と澱粉を主成分とする原料
    、アルギン酸および/またはアルギン酸塩、アルカ
    リ剤および水を加えて混練し、弱酸性から弱アルカリ
    性の外層用麺生地を調製し、 (2) 小麦粉、もしくは小麦粉と澱粉を主成分とする原料
    、水を加えて混練して内層用麺生地を調製し、 (3) 前記外層用麺生地と前記内層用麺生地を常法により
    各々麺帯とし、前記麺帯をさらに複合圧延することに
    より、外層麺帯/内層麺帯/外層麺帯からなる複合麺帯
    とし、常法により麺線とした後、α化処理し、 (4) 前記α化処理した麺線を酸液浸漬処理して、麺線pH
    を酸性域に調整し、および (5) 前記pH調整した麺線を、包装および密封した後に加
    熱殺菌処理する、 工程を含むことを特徴とする生麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】 生麺類の製造方法であって、下記の工
    程、すなわち、 (1) 小麦粉、もしくは小麦粉と澱粉を主成分とする原料
    、アルギン酸および/またはアルギン酸塩、アルカ
    リ剤および水を加えて混練し、弱酸性から弱アルカリ
    性の外層用麺生地を調製し、 (2) 小麦粉、もしくは小麦粉と澱粉を主成分とする原料
    、水を加えて混練して内層用麺生地を調製し、 (3) 前記外層用麺生地と前記内層用麺生地を常法により
    各々麺帯とし、前記麺帯をさらに複合圧延することに
    より、外層麺帯/内層麺帯/外層麺帯からなる複合麺帯
    とし、常法により麺線とし、 (4) 前記麺線をα化処理と同時に酸液浸漬処理して、麺
    線pHを酸性域に調整し、および (5) 前記pH調整した麺線を、包装および密封した後に加
    熱殺菌処理する、 工程を含むことを特徴とする生麺類の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記工程(1)において、前記外層用麺生
    地のpHが6.5〜9.0になるようにアルカリ剤を添加
    、請求項1または2に記載の生麺類の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記工程(4)において、酸液浸漬処理後
    の麺線pHが6.5以下になるように酸液浸漬処理する請
    求項1から3のいずれかに記載の生麺類の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複合麺帯の内層麺帯に対する外層
    麺帯の厚みが相対的に小さい、請求項1から4のいずれ
    かに記載の生麺類の製造方法。
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