JPH07147971A - 選択マーカー遺伝子を含まない組換え体株、その作製方法及びその株の使用 - Google Patents

選択マーカー遺伝子を含まない組換え体株、その作製方法及びその株の使用

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JPH07147971A
JPH07147971A JP6170877A JP17087794A JPH07147971A JP H07147971 A JPH07147971 A JP H07147971A JP 6170877 A JP6170877 A JP 6170877A JP 17087794 A JP17087794 A JP 17087794A JP H07147971 A JPH07147971 A JP H07147971A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 所望のDNAフラグメント及び選択マーカー
遺伝子を含むベクターで形質転換された糸状菌であっ
て、選択マーカー遺伝子が欠失していることを特徴とす
る上記糸状菌。 【効果】 形質転換細胞の選択に用いられた選択マーカ
ー又はクローニングに用いられた他のDNAを残さず
に、所望の染色体部位に導入された所望の遺伝子のみを
含む菌株が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、選択マーカー遺伝子を
含まない組換え体株、その作製方法及びその使用を開示
するものである。更に、本発明の方法は、菌株を改良す
るのに用いられる。
【0002】
【従来の技術】組換えDNA技術の使用について社会的
関心が増加している。組換えDNA技術の有望な適用領
域の1つが菌株の改良である。初期の発酵生産法から始
まって、生産に用いられる菌株の生産性の改良が必要と
された。工業的に使用された微生物の古典的な菌株改良
研究は、主としてランダム突然変異誘発に基づき、その
後選択するものである。変異誘発法は多く記載されてお
り、突然変異原として紫外線、NTG又はEMSの使用
が挙げられている。これらの方法は、“Biotechnology
: a comprehensive treatise in 8 vol.”VolumeI, Mi
crobial fundamentals, Chapter 5b, Verlag Chemie Gm
bH, Weinheim, Germany 等多くに記載されている。選択
法は、一般に適切なアッセイについて開発され、主に野
生型と突然変異株との識別において重要である。これら
の古典的な方法は改良の可能性が限定されることが判明
している。一般的には、減少している収量を菌株改良す
ると所望の生産物の収量が増加する。これは、使用され
た突然変異誘発法のランダム性のために少なくとも部分
的なものである。所望の突然変異とは別に、これらの方
法は好ましくなくかつ菌株の他の特徴に否定的に影響す
る突然変異も生じる。
【0003】これらの欠点のために、組換えDNA法を
使用すると著しく改良されたことが理解される。一般
に、菌株改良研究において用いられる組換えDNA法は
所望の遺伝子産物の発現を増大する。遺伝子産物はそれ
自体興味深いタンパク質であり、一方コードされた遺伝
子産物が他の産物の合成において調節タンパク質として
働くことも可能である。所望のタンパク質コーディング
遺伝子の多数のコピーを特定の宿主生物に導入すること
により、菌株を改良することができる。しかしながら、
調節遺伝子を導入することにより発現レベルを増大させ
ることも可能である。遺伝子は、遺伝子を導入するため
に伝達体として働くベクターを用いて導入される。かか
るベクターは、プラスミド、コスミド又はファージとす
ることができる。ベクターは遺伝子を発現することがで
き、その場合、ベクターは通常自己複製することができ
る。しかしながら、ベクターは組込むことができるだけ
でもよい。発現産物が改変表現型特性に基づいて容易に
選択することができない場合、ベクターのもう1つの特
徴は、ベクターが容易に選択することができるマーカー
を備えていることである。
【0004】ベクターを生物内に見ることができないの
であるいは他の生物から利用できるベクターをほとんど
又は全く修飾せずに用いることができるので、ベクター
は既知のすべての微生物から単離されていない。同じこ
とが選択マーカー遺伝子にも当てはまる。最近、特定の
マーカー遺伝子の広範囲な使用及びその後の展開が検討
されるようになった。これは特に、抗生物質及び抗生物
質選択マーカーを使用すると、抗生物質耐性になった菌
株が望ましくない展開を生じるという発見によるもので
ある。これにより、さらに強力な新規な抗生物質を継続
して開発することが必要である。従って、大量生産にお
いて、抗生物質耐性遺伝子を全く含まないか又はより一
般には外来DNAをできるだけわずかしか含まない組換
え微生物を用いる一般的傾向があることは驚くべきこと
ではない。形質転換微生物は、遺伝子内に所望の遺伝
子、そのフラグメント又は修飾のみ含み、更にクローニ
ングに用いられる残りのDNAをできるだけわずかしか
含まないか又は全く含まないことが理想的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、組換え体宿
主微生物から容易に欠失することができる選択マーカー
遺伝子を開示するものである。該マーカー遺伝子の欠失
は優性選択に基づくものである。マーカーは、細菌、糸
状菌(filamenfous fungi)及び酵母のような異なった種
で用いられる。本明細書で用いられる選択マーカーの有
利な活性は、下記2段階原理に基づいている: a)遺伝子が宿主生物のゲノムに組込まれ、組換え体細
胞が選択される、 b)形質転換細胞が基質上で発育され、気質がマーカー
遺伝子をコードした活性によってその細胞に致命的な生
産物に変換される。選択された細胞は組換え体であり、
選択マーカー遺伝子を欠失している。一般的には、本発
明は、ゲノムに修飾を有する動物又は植物細胞及び微生
物である細胞であって、amdS遺伝子又はそれから誘
導されたcDNAを用いて改変が導入されることを特徴
とする上記細胞を開示するものである。
【0006】このようにして用いられる選択マーカー遺
伝子の例はアセトアミダーゼ遺伝子である。本遺伝子
は、好ましくは糸状菌、更に好ましくはコウジカビ属
(Aspergillus)、最も好ましくはアスペルギルスニドゥ
ランス (Aspergillus nidulans)由来である。本発明
は、更にマーカーとしてアセトアミダーゼ(amdS)
遺伝子を用いて選択する宿主生物における所望の異種又
は同種遺伝子又はDNA分子の導入、欠失又は修飾を示
すものである。引き続きamdSが欠失される。amd
S及び所望の遺伝子は部位特異的に導入されることが好
ましい。本発明は、下記のものを含むベクターを開示す
るものである: a)宿主ゲノムに導入するために予定された所望のDN
Aフラグメント、 b)場合によってはベクターを宿主株のゲノムに組込む
(部位特異的に)ことを可能にするDNA配列、 c)DNA反復間のアセトアミダーゼ(例えばA.ニドゥ
ランス由来のamdS)をコードする遺伝子。
【0007】本発明は、更に該ベクターで形質転換され
た宿主生物を開示するものである。本発明は、更に選択
マーカー遺伝子を含まない組換え体微生物を開示するも
のである。詳細には、本発明は、外来DNAを更に存在
させずに部位特異的に導入した遺伝子を含む生物を開示
するものである。従って、本方法は、宿主ゲノムの反復
修飾、例えば所定の遺伝子座に多重遺伝子コピーを連続
導入するのにも適する。本発明は、下記段階を含む選択
マーカー遺伝子を含まない組換え体株を作製する方法を
提供するものである: a)菌株のゲノムに所望のDNAフラグメント及び選択
マーカーを組込む、 b)組換え体を選択する、 c)好ましくは選択マーカーが隣接する反復間に内部組
換えを用いて選択マーカーを欠失する、 d)選択マーカーが存在しないことに対して逆選択(cou
nter-selection) する。
【0008】これは選択マーカー遺伝子を含まない組換
え体株を作製する好ましい方法であるが、本発明はこの
方法の変更、例えば:所望のDNAフラグメント及び選
択マーカーが2種類のDNA分子に存在してもよく同時
形質転換される。選択マーカーは必ずしも菌株のゲノム
に組込まず、キュアされるエピソームDNA分子に存在
してもよい。本発明は、本マーカー遺伝子が微量、即ち
クローニングに用いたDNAを残さずに形質転換された
生物のゲノムから欠失されることも説明するものであ
る。本発明は、「宿主」生物の染色体から所望の遺伝子
を欠失するためにamdS遺伝子の使用も開示するもの
である。このような修飾技術は糸状菌、酵母及び細菌に
も当てはまる。個々の実施態様においては、次の菌株、
アスペルギルス (Aspergillus)、トリコデルマ (Tricho
derma)、ペニシリウム (Penicillium)、バシラス (Baci
llus) 、E.コリ (E.coli) 、クルイベロミセス (Kluyve
romyces)及びサッカロミセス (Saccharomyces)が用いら
れる。本発明の方法は、同じ又は他のベクターを用いて
手順を反復することにより得られたゲノム修飾を含む組
換え体株を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、形質転換宿主
株を選択するマーカーの使用を開示するものである。選
択マーカー遺伝子は、エピソームDNAベクター上で用
いることができる。しかしながら、本発明においては、
マーカー遺伝子を宿主株のゲノムに組込むことが好まし
い。本発明の選択マーカーの利点は、優性非抗生物質選
択マーカーであることである。本発明の選択マーカーの
別の利点は、形質転換宿主生物から容易に欠失すること
ができることである。マーカーの欠失は、優性選択に基
づいている。本発明の選択マーカーはそれだけで優性か
つ二方向選択マーカーである。知る限りでは、これは二
方向及び両方向に優性である唯一の有効な選択マーカー
である。本発明の説明においては、「選択マーカー遺伝
子」という用語が用いられる。この用語は、それが実際
の遺伝子かあるいはそれから誘導されたcDNAである
かに無関係な機能上の形でマーカータンパク質をコード
するDNAを意味する。遺伝子又はcDNAは、宿主生
物及びスプライシングの予想される問題点によって用い
られる。
【0010】本発明においては、「ベクター」という用
語が用いられる。これは、ベクターが宿主細胞のゲノム
に組込むかあるいはエピソームを維持するかに無関係な
選択宿主に導入することができる任意のDNA分子を意
味する。ベクターは、選択宿主において機能する選択性
マーカー遺伝子を含むか又はそのような選択マーカー遺
伝子を含む別のDNAで同時形質転換することができ
る。本発明の説明には、「所望の相同又は非相同遺伝子
又はDNAフラグメント」という用語が用いられる。こ
れは、宿主株又は別の種もしくは株から得られるDNA
フラグメントを意味する。所望のDNAフラグメント
は、遺伝子(一部又は完全な遺伝子座をコードする)、
cDNA、プロモーター、ターミネーター、イントロ
ン、シグナル配列、DNA結合タンパク質の調節DNA
配列又は認識配列のような遺伝要素、その一部又はその
組合わせを含むことができる。そのフラグメントは、修
飾されている、即ち1種以上のヌクレオチド改変(例え
ば、挿入、欠失、置換)を含むDNA配列であってもよ
い。本発明の説明には、更に、所望の遺伝子又はDNA
フラグメントの「導入」という用語が用いられる。これ
は、選択宿主細胞における挿入、欠失、置換を意味す
る。
【0011】本発明で用いられる「遺伝的修飾」という
用語は、上記所望のDNAフラグメントのいずれか1種
を宿主細胞に、好ましくは形質転換又は同時形質転換に
よって導入する結果である選択宿主細胞におけるDNA
配列の任意の修飾を意味する。一般に、これらの遺伝的
修飾はすべて本発明の方法を用いて行われ、引き続き選
択マーカー遺伝子を欠失することができる。そのような
遺伝的修飾を含む組換え体株が選択マーカー遺伝子を含
有しない事実のために、本発明の手順を反復することが
でき、上記で示した修飾が組換え体株に組合わせられ
る。結局、本発明の手順は、望ましくないすべての活性
が対応する遺伝要素の欠失又は不活性化によって除去さ
れておりかつ所望のコピー数、好ましくは所望のかつ特
定された遺伝子座の対応する所望のDNAフラグメント
を引き続き導入することにより所望レベルの所望活性を
含む組換え体株が得られる点まで反復して用いることが
できる。
【0012】A.ニドゥランスアセトアミダーゼ(amd
S)遺伝子であると、A.ニドゥランスは単独のN源とし
てアセトアミド上で発育する。単独のN源としてアセト
アミドを用いる可能性がないか又は極めて限定された能
力しかない微生物の場合、アセトアミドが細胞によって
吸収されるならばアセトアミダーゼ遺伝子は理論上選択
マーカーとして用いることができる。amdS遺伝子
は、アスペルギルス(Kelly, Hynes (1985) EMBO J. 4,
475-479; Christensenら, (1988) Bio/technology 6, 1
419-1422) 、ペニシリウム(Beri and Turner (1987) Cu
rr. Genet. 11, 639-641) 及びトリコデルマ(Pentillae
ら (1987) Gene 61, 155-164) においてマーカー遺伝子
として巧く用いられている。
【0013】本発明は、糸状菌以外の生物において選択
マーカーとしてA.ニドゥランス由来のamdS遺伝子の
使用を初めて開示するものである。この選択マーカーの
使用は、細菌及び酵母において開示される。詳細には、
S.セレビシエ (S.cerevisiae) 、K.ラクチス (K.lacti
s) 、B.サチリス (B.subtilis) 、B.リケニホルミス(B.
licheniformis)及びE.コリ (E.coli) における使用が示
される。真菌、酵母及び細菌のような異なった群より選
ばれた種における選択マーカーの適用が開示されている
ために、マーカーはこれらの群に属する他の種にも適用
できることが予想される。従って、本マーカーの使用
は、開示されている種に限定されない。A.ニドゥランス
由来のamdS遺伝子は、アセトアミドをアンモニア及
び酢酸に変換することができる。この特性のため、A.ニ
ドゥランスは単独のN源又はC源としてアセトアミドを
含有する培地上で発育することが可能である。
【0014】amdS遺伝子の別の特性は、フルオロア
セトアミドをアンモニア及びフルオロ酢酸にも変換する
ことができることである。しかしながら、フルオロ酢酸
は、細胞に有毒である。本発明のもう1つの態様、即ち
マーカー遺伝子を含まない組換え体株作製の根拠をなす
のがこの特性である。フルオロアセトアミド変換特性に
より、形質転換細胞の逆選択が可能である。amdS遺
伝子は宿主株に導入され、相同的組換えによりゲノムに
組込まれる。単独のN源としてアセトアミドを含有する
培地上にこの形質転換菌株が選択される。引き続きこの
選択された菌株が単独のN源としてフルオロアセタミド
及び尿素(又は他の好ましい特定N源)を含有する培地
上で発育される。生存菌株は、amdS遺伝子を欠失し
ている。
【0015】本発明は、アセトアミドマーカー遺伝子と
してA.ニドゥランスamdS遺伝子を使用するものであ
る。A.ニドゥランスamdS遺伝子がコードされたアセ
トアミダーゼによって生じる適切な特性、即ちアセトア
ミドのアンモニア及び酢酸塩への加水分解能及びフルオ
ロ酢酸のフルオロアセトアミドからの遊離能も他の起源
からのアセトアミダーセによって生じる。従って、アセ
トアミダーゼマーカー遺伝子の使用は、機能アセトアミ
ダーゼをコードするDNA配列を含む以外はA.ニドゥラ
ンスamdS遺伝子に限定されない。マーカー欠失の頻
度は、染色体内相同的組換えに対する遺伝子の能力を増
加することにより実質的に増加する。本amdS遺伝子
を達成するためにはDNA反復間に配置することが好ま
しい。これらの反復は、単一交差組込みによって作られ
る以外は必ずしもベクター内に共に存在しない。また、
隣接反復を取り除き、マーカー遺伝子の除去又は不活性
化のための他のメカニズムによるものである。しかしな
がら、その場合結果は予想できなくなり、マーカー遺伝
子を除去せずむしろ単に不活性化する結果となる。
【0016】ベクターは、マーカー遺伝子の欠失後、無
関係の外来DNA(問題のDNA以外)が宿主株の染色
体内に残らないようにして構築される。本発明は、下記
のものを含むベクターを開示するものである: a)宿主ゲノムに導入されることになる所望のDNA配
列、 b)任意によりベクターを宿主株のゲノムに組込ませる
(部位特異的)DNA配列、 c)DNA反復間でアセトアミダーゼ(例えばA.ニドゥ
ランス由来のamdS遺伝子)をコードする遺伝子。宿
主ゲノムに導入されることになるDNAフラグメント及
び選択可能なマーカー遺伝子(例えばアセトアミダーゼ
遺伝子)が同時形質転換される2種類のDNA分子に存
在する場合にも同一の結果が得られ、その場合選択可能
なマーカーを含むDNA分子は必ずしも宿主ゲノムに組
込まずキュアすることができるエピソームDNA分子に
存在させてもよい。
【0017】b)によって言及される組込みに用いられ
る配列は、部位特異的(遺伝子座特異的の方が良い)組
込みが所望される場合に用いられる。そのような配列が
存在しない場合にもベクターはゲノムに組込むことがで
きる。これにより、選択マーカー遺伝子の欠失能に影響
されない。上記の優性逆選択は、種々の方法で工業生産
株の開発に用いることができる。優性逆選択を使用する
と、これらの菌株がしばしば二倍体又は倍数体であると
いう事実のために改良された生産株の開発に特に有利で
ある。amdS遺伝子の組込みに用いられるベクターは
問題の他の遺伝子を含むことが好ましい。即ち、本発明
は、更にマーカーとしてamdS遺伝子を用いて選択す
る宿主生物において所望の外来もしくは相同遺伝子又は
DNA要素の導入が可能である。引き続きamdS遺伝
子が欠失される。amdS及び所望の遺伝子又はDNA
要素を部位特異的に導入し、その後amdS遺伝子を欠
失させることが好ましい。
【0018】詳細には、本発明は、外来DNAを更に存
在させずに部位特異的に導入された遺伝子を含む生物を
開示するものである。本発明は、所定のゲノム遺伝子座
の所望の遺伝子又はDNA要素の多重コピーを組込むの
に用いられる。本発明は、下記の段階を含むマーカー遺
伝子を含まない組換え体株を選択する方法を提供するも
のである: − 所望の遺伝子又はDNA要素及び選択マーカーを、
発現カセットに取込まれた配列と宿主染色体上の配列の
間の相同的組換えによって組込む、 − 優性の選択マーカー遺伝子を用いて選択する、 − 選択マーカー遺伝子隣接領域を用いて選択マーカー
遺伝子を欠失する、 − 選択マーカー遺伝子が存在しないことに対して選択
する(逆選択)。本発明は、更に、本マーカー遺伝子が
微量、即ちクローニングに用いたDNAを残さずに形質
転換生物の染色体から欠失することができることを示す
ものである。更に、本発明は、所望の遺伝子又はDNA
要素及び選択マーカーが同時形質転換される2種類のD
NA分子に存在すると同一の結果を得ることができなく
ても似ていることを示すものである。
【0019】最後に、本発明は、「宿主」生物の染色体
から所望の遺伝子を欠失するamdS遺伝子の使用を開
示するものである。上記の観点から、本発明は、理想的
には、食品、飼料又は医薬用途に用いられるタンパク質
をコードする遺伝子又は抗生物質及び他の生活性化合物
の生合成、即ち厳密な記載に要求される組換え体タンパ
ク質及び/又は宿主生物に関与する遺伝子のクローニン
グ及び発現に適しているがこれらに限定されない。この
ようなタンパク質の例は当該技術において周知であり、
キモシン、フィターゼ、キシラナーゼ、アミラーゼ、セ
ルラーゼ及びヘミセルラーゼ、サイトカイン及び他の医
薬タンパク質等が挙げられる。
【0020】同様の方法が、ゲノム内にマーカー遺伝子
を残さずに所望のタンパク質の生産レベルに影響するタ
ンパク質をコードする遺伝子の欠失に用いられる。この
ようなタンパク質としては、宿主株内で高度に発現さ
れ、従って所望のタンパク質の生産及び/又は分泌の可
能性が減少した所望の生産物を活発に消化するプロテア
ーゼがある。ある遺伝子を欠失するのに好ましい方法
は、5′〜3′の順序の次の要素:欠失されるべき配列
5′遺伝子、直接融合された欠失されるべき配列3′遺
伝子、下流に続く機能上の選択マーカー遺伝子(好まし
くはアセトアミダーゼ遺伝子)、下流に続く欠失される
べき配列3′遺伝子を含有するDNA構築物を使用す
る。この場合、欠失されるべき3′遺伝子の両配列を選
択して選択マーカー遺伝子に隣接する反復を形成する。
このDNA構築物を形質転換し、引き続き欠失されるべ
き遺伝子の染色体コピーを欠失されるべき配列5′及び
3′遺伝子に交差点を有するDNA構築物で置き換える
と、ある遺伝子を欠失することになる。引き続き選択マ
ーカー遺伝子に隣接する反復間の染色体内組換え及びこ
れらの組換えに対する逆選択により、最後にある遺伝子
が欠失した選択マーカーを含まない菌株を生じる。この
欠失に用いられるDNA構築物は、欠失のある菌株内に
外来DNA又は他の微量の遺伝的修飾が残らないように
構築することができる。
【0021】本発明は、選択マーカー遺伝子を含まない
組換え体微生物を開示するものである。その微生物は、
開示した技術を使用した後、所望の遺伝子(相同あるい
は非相同)の過剰コピーを含有する生物とすることがで
きる。同じ技術を連続して用いることにより、その微生
物を何度も再形質転換して問題の同じ又は他の遺伝子の
コピーを更に挿入又は欠失することができる。これらの
微生物は、また、所定の遺伝子が所望の方法で欠失又は
改変されていることを特徴とするものである。本発明の
方法は、所望のタンパク質の生産を微細調整することを
可能にするものである。この可能性は、挿入及び欠失を
反復することができる容易さに基づくものである。本方
法は、所望の遺伝子コピー数の挿入又は欠失を可能にす
るものである。即ち、タンパク質が所望量及び所望比で
生産される。これは、タンパク質又は酵素の混合物の生
産に特に有効である。アセトアミダーゼ遺伝子がアスペ
ルギルスにおいて単独のN源としてアセトアミドを変換
することができることは既知であるが、アセトアミダー
ゼ遺伝子が形質転換アスペルギルスのゲノムから容易に
欠失されることはここに示されている。これを達成する
ために、amdS遺伝子を直列反復間でクローン化す
る。原則として内部組換えができる直列反復を用いるこ
とができる。本発明の実施例において、これは3′アミ
ログルコシダーゼ(glaA)非コーディングDNA配
列間でamdS遺伝子をクローン化することにより示さ
れる。
【0022】amdS遺伝子は、N源としてフルオロア
セトアミド及び尿素を含有する培地上のプレーティング
で組込み及び欠失されることが示されている。更に、ア
ミログルコシダーゼ遺伝子をアスペルギルスのゲノムか
ら欠失することができることも証明される。glaAプ
ロモーターの一部、全部で3個の読み枠に停止コドンを
含む合成DNA配列、A.ニドゥランスグリセロアルデヒ
ド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼプロモーターの
調節によるA.ニドゥランス由来の3′glaA非コーデ
ィング配列が隣接するamdS遺伝子を含む置換ベクタ
ーが構築される。A.ニガー (A.niger)の形質転換後、二
重交差によりベクターを組込み、そのことによりアミロ
グルコシダーゼ遺伝子が効果的に置換される。amdS
活性の選択後、形質転換株をフルオロアセトアミド及び
尿素に塗布する。選択によりamdS遺伝子が欠失した
菌株が得られた。本実施例は、アスペルギルス株のゲノ
ムから所望の遺伝子を欠失するamdS遺伝子を使用す
る可能性を具体的に説明するものである。他の遺伝子
は、同様の方法で除去又は修飾することができる。
【0023】更に実施例において、遺伝子がゲノム内の
所定部位にマーカーを含まない遺伝子を挿入することが
できることが示されている。A.ニガーglaA遺伝子座
及び3′glaA非コーディング2反復が隣接したam
S遺伝子を含む組込みベクターが構築される。この構
築物はアミログルコシダーゼ遺伝子座に組込むことが示
されている。フルオロアセトアミドで選択した後、am
Sが欠失される。このようにして、マーカーDNAを
残さずに特定の遺伝子座に遺伝子コピーが組込まれる。
上記のことから、本明細書に記載される手順により、当
業者が後に選択マーカーDNAを残さずに所定の遺伝子
座に所望の遺伝子を組込むかあるいは欠失することがで
きることは明らかである。本方法は、遺伝子増幅及び遺
伝子置換に用いることができる。特に重要な適用は、所
望の遺伝子を組込むことである。菌株を古典的に改良し
た後、古典的菌株改良によって逆に影響する遺伝子を問
題の遺伝子の影響されない新しいコピーに発現レベルの
ロスなしで置き換える。
【0024】上記アスペルギルスについて記載した系
は、単独のN源としてアセトアミド上で発育することが
できないことが知られている真菌の他の菌株を用いる場
合に同様の結果を得ることが予想される。選択マーカー
としてamdS遺伝子を使用することが特にペニシリウ
ム及びトリコデルマに記載されている。更に、amd
遺伝子は、不十分にもかかわらず単独のN源としてアセ
トアミドを使用することができる糸状菌においてさえも
使用することができる。この場合、選択培地にCsCl
を含めることにより、発育の不十分な形質転換されない
細胞の背景を抑制することができる(Tilburn, J.ら (19
83) Gene, 26, 205-221)。従って、この系は、一般に糸
状菌に適用できることが予想される。本明細書の1実施
態様においては、驚くべきことにA.ニドゥランスamd
S遺伝子がK.ラクチスにおいて選択マーカーとして用い
ることができることが示されている。本実施例において
は、2種類のK.ラクチス株が単独のN源としてのアセト
アミド上で発育することができないことが示されてい
る。K.ラクチス2株は、 a)N源を含まない以外は完全である、 b)アセトアミドを含む以外はa)として、 c)硫酸アンモニウムを含む以外はa)としてYCB培
地上に塗布される。
【0025】これらの菌株はb)の培地上で発育しない
がc)の培地上で発育することが示されている。従っ
て、アセトアミドが酵母細胞によって吸収されかつam
dS遺伝子がK.ラクチス内で発現することができれば、
この系は少なくとも選択マーカーとしても酵母内で適用
することができる。フルオロアセトアミドを用いる逆選
択に関して、更に若干の要求を満たさねばならない。酵
素アセチル−CoA−シンテターゼによって活性化され
る場合、フルオロアセテートは有毒である。従って、
md+ 酵母に作用するフルオロアセトアミド逆選択に
対する必要条件は次のことである: 1)フルオロアセトアミドがamdS酵母に有毒であっ
てはならない、 2)酵母細胞壁及び原形質膜がフルオロアセトアミドに
対して透過性でなければならない及び 3)酵素アセチル−CoA−シンテターゼが活性でなけ
ればならない。
【0026】これを試験するために、amdS遺伝子を
K.ラクチス内でクローン化した。K.ラクチスにおいてA.
ニドゥランスamdS遺伝子のスプライシングの問題の
可能性を避けるために、A.ニドゥランス由来のamd
cDNAを実験の項に示されているようにクローン化し
た。引き続き、別のマーカー(ホスホトランスフェラー
ゼ−G418)を含むベクターの酵母プロモーター(
AC4ADH1K1EF)の下流にamdSをクロ
ーン化した。このクローニングは実施例8に記載されて
いる。G418マーカー及びamdS遺伝子を共に含有
するベクターをG418マーカーを用いて選択し、次い
でamdS+表現型の選択条件を最適化するために用い
た。K.ラクチスの直接選択は、本発明の別の実施態様に
おいて示されており、S.セレビシエの場合実施例11に
直接選択が示されている。
【0027】引き続き、形質転換酵母菌に逆選択を用い
amdS遺伝子を除去することが示されている。am
S遺伝子系は、酵母内遺伝子のマーカー遺伝子を含ま
ない挿入及びマーカー遺伝子を含まない欠失の双方に用
いられる。更に実施態様においてはラクターゼ遺伝子が
K.ラクチスから欠失されるが、実施例14においてはキ
モシン遺伝子のコピーがK.ラクチスゲノムに挿入され
る。挿入及び欠失にここで用いられる遺伝子は、例とし
て用いられているにすぎない。他の遺伝子又はDNA要
素を用いて同様の技術を当てはめることができる。前述
のように挿入又は欠失に用いられるDNAフラグメント
は、突然変異遺伝子、プロモーター配列、調節配列等と
することができる。すべての場合において、これらの配
列を所望のゲノム部位及び所望の数で後にマーカー遺伝
子を残さずに挿入又は欠失することが可能である。
【0028】他の酵母菌において本系の使用が可能であ
ることは明らかである。本発明の系を細菌に使用する第
1段階として、バシラスサチリス (Bacillus subtilis)
及びE.コリが単独のN源としてのアセトアミド上で発育
することができないことが実施例15に示されている。
実施例16には、バシラス及びE.コリで使用するために
構築されているベクターが記載されている。実施例17
及び18にはバシラス及びE.コリにおいてamdS遺伝
子を選択マーカーとして効果的に用いることができるこ
とが示され、実施例19には細菌のamd+ 形質転換
細胞のフルオロアセトアミド逆選択が示される。本発明
の系の利点は多数である。最も注目すべき利点を下記に
示す: − amdS系は普遍的に適用でき(植物細胞、動物細
胞、酵母、細菌及び糸状菌等)、問題の宿主が単独のC
又はN源としてアセトアミド上で発育することができな
いか又は十分に発育することができないが単独のC又は
N源として各々酢酸塩あるいはアンモニアを使用するこ
とができることだけを必要とすることが示される。
【0029】− amdS系は、二方向及び優性選択系
のみを表すものである。天然単離物及び/又は工業的菌
株によくあるこの特徴は、倍数体又は異数体菌株で用い
るのに便利である。 − 菌株を古典的に改良した後、所望の遺伝子が十分に
特定された遺伝子座に組込まれている事実により、所望
の遺伝子の突然変異コピーを非突然変異コピーに遺伝子
置換により容易に置き換えることができる。即ち、それ
らの遺伝子が非突然変異遺伝子に発現レベルに影響せず
に置き換えられる。 − 十分に特定された従って非ランダム遺伝子座に多数
の組込みを導入することができる能力のために、好まし
くない特徴が遺伝子増幅の際に菌株内に生じないことは
確かである。 − 環境における種々の選択マーカーの解離に関する成
長は提示した系によって克服される。所望の遺伝子又は
他の遺伝的修飾を導入した後、選択マーカー遺伝子又は
他の不要な又は所望されないDNA配列は生産株内に存
在させることを必要としない。
【0030】実験 一般分子クローニング技術 本明細書に記載される実施例において、核酸の単離及び
精製、核酸の電気泳動酵素的修飾、核酸の切断及び/又
は増幅、E.コリの形質転換等の分子クローニング標準法
を文献 (Sambrookら (1989) "Molecular Cloning: a la
boratory manual", Cold Spring Harbour Laboratorie
s, Cold Spring Harbour, New York; Innisら (eds.)(1
990) "PCR Protocols, a guide to methods and applic
ations" Academic Press, San Diego) に記載されてい
るように行った。オリゴデオキシヌクレオチドの合成及
びDNA配列分析は、製造業者によって備えられたユー
ザーマニュアルに従って各々Applied Biosystems 380B
DNAシンセサイザー及び 373A DNAシークエンサ
ーで行った。
【0031】A.ニガーの形質転換 A.ニガーの形質転換を Tilburn, J.ら (1983) Gene 26,
205-225及び Kelly,J. & Hynes, M. (1985) EMBO J.,
4, 475-479 に記載されている方法を下記のように変更
して行った: − 胞子をアスペルギルス最少培地で回転振盪器中30
0 rpm,30℃で16時間発育させる。アスペルギルス
最少培地は、次の成分からなる:1リットル当たり6g
のNaNO3 ;0.52gのKCl;1.52gのKH2
4 ;1.12mlの4M KOH;0.52gのMgSO4
7H2 O;10gのグルコース;1gのカザアミノ酸;
22mgのZnSO4 ・7H2 O;11mgのH3 BO3
5mgのFeSO4 ・7H2 O; 1.7mgのCoCl2
6H2 O;1.6mgのCuSO4 ・5H2 O;5mgのMn
Cl2 ・4H2 O;1.5mgのNa2 MoO4 ・2H
2 O;50mgのEDTA;2mgのリボフラビン;2mgの
チアミン・HCl;2mgのニコチンアミド;1mgのピリ
ドキシン・HCl;0.2mgのパントテン酸;4μg のビ
オチン;10mlのペニシリン(5000IU/ml)/ストレ
プトマイシン(5000IU/ml)溶液(Gibco) 。
【0032】− Novozym 234(Novo Industri)のみをヘ
リカーゼなしでプロトプラストの形成に用いた; − プロトプラスト形成(60−90分)後、KCバッ
ファー(0.8M KCl,9.5mMクエン酸,pH6.2)を
45ml量まで加え、プロトプラスト懸濁液をスインギン
グ−バケットローターで2500g,4℃で10分間遠
心した。プロトプラストを20mlのKCバッファーに再
懸濁した。次いで、25mlのSTCバッファー(1.2M
ソルビトール,10mMトリスHClpH7.5,50mMC
aCl2)を加え、次にプロトプラスト懸濁液をスインギ
ング−バケットローターで2500g,4℃で10分間
遠心し、STCバッファーで洗浄し、STCバッファー
に108 プロトプラスト/ml の濃度で再懸濁した; − 200μl のプロトプラスト懸濁液にDNAフラグ
メントをTEバッファー(10mMトリスHClpH7.
5,0.1mMEDTA)中10μl 量で加え、次に100
μl のPEG溶液(20%PEG4000(Merck),0.8
M ソルビトール,10mMトリスHClpH7.5,50mM
CaCl2)を加えた;
【0033】− DNAプロトプラスト懸濁液を室温で
10分間インキュベートした後、1.5mlのPEG溶液
(60%PEG4000(Merck),10mMトリスHClp
H7.5,50mMCaCl2)を徐々に試験管を繰り返し混
合しながら加えた。室温で20分間インキュベートした
後、懸濁液を5mlのSTCバッファーで希釈し、転化に
より混合し、2000g,室温で10分間遠心した。プ
ロトプラストを1mlの1.2M ソルビトールに穏やかに再
懸濁し、リボフラビン、チアミン・HCl、ニコチンア
ミド、ピリドキシン・HCl、パントテン酸、ビオチ
ン、カザアミノ酸及びグルコースを含まないが単独の窒
素源としてアセトアミド、1M スクロースを含む2%細
菌学的寒天 #1 (Oxoid, England)で固化したアスペルギ
ルス最少培地からなる再生選択培地に塗布した。30℃
で6−10日間発育させた後、プレートをスクロースの
代わりに2%グルコース及び寒天の代わりに1.5%アガ
ロースを含むアスペルギルス再生選択培地からなるアセ
トアミド選択プレート上にレプリカ培養した。30℃で
5−10日間発育させた後、単一形質転換細胞を単離し
た。
【0034】A.オリゼ (A.oryzae) の形質転換 Christensen, T.らの欧州特許出願第0 238 023 A2号に
記載されている方法に従って、A.オリゼを形質転換し
た。T.リーサイ (T.reesei) の形質転換 Penttillae M., Knowles, J. (1987) Gene 61 155-164
に記載されている方法に従って、T.リーサイを形質転換
した。P.クリソゲナム (P.chrysogenum)の形質転換 Ca−PEG仲介プロトプラスト形質転換手順を用い
る。プロトプラストの調製及びP.クリソゲナムの形質転
換を Goukaら, Journal of Biotechnology 20(1991), 1
89-200に記載されている方法をを下記のように変更して
行った: − 形質転換した後、プロトプラストを単独の窒素源と
して0.1%アセトアミドを含む1.2M スクロースで浸透
的に安定化しかつ1.5%細菌学的寒天 #1 (Oxoid, Engl
and)で固化したアスペルギルス最少培地からなる再生選
択培地に塗布した。 − 25℃で5−8日間インキュベートした後、形質転
換細胞が出現した。
【0035】K.ラクチスの形質転換細胞 Ito H.ら (1983) J. Bacteriol. 153, 163-168に記載さ
れている酢酸リチウム法を次のように変更して酵母K.ラ
クチスを形質転換した: − 形質転換の場合、K.ラクチス培養物をOD610 0.5
〜1.0 で用いた。 − 5分後、熱ショック形質転換細胞懸濁液、1mlのY
EPD/YNB(1%酵母エキス、2%バクトペプト
ン、2%グルコース及び0.17%酵母窒素塩基w/oア
ミノ酸(YNB;Difco)を加え、細胞懸濁液を振盪イン
キュベーターで30℃で150−180分間インキュベ
ートした。 − 上記のインキュベーション(30℃で150−18
0分間)後、細胞懸濁液を2000g,室温で5分間遠
心し、2%バクト寒天 (Difco)で固化したYEPD/G
418二重層培地に塗布した。YEPD/G418二重
層プレートを次のように調製した:細胞懸濁液を塗布す
る10分前に、G418を含まない15mlのYEPD寒
天(2%バクト寒天 (Difco)で固化した1%酵母エキ
ス、2%バクトペプトン、2%グルコース)を50μg
のG418/mlを含めた15mlのYEPD寒天に注ぎ入
れた。これにより、抗生物質の拡散後25μg のG41
8/mlを含むYEPD/G418二重層プレートを得
る。このYEPD/G418二重層プレートは、K.ラク
チス株 CBS 683又は CBS 2360 の場合各々25μg G4
18/ml又は100μg G418/mlを含有した。
【0036】アスペルギルス、トリコデルマ、ペニシリ
ウム及び酵母由来DNAの単離 アスペルギルス及びトリコデルマ由来DNAは、Yelton
ら (1984), Proc. Natl. Acad. Sci. 81, 1470-1474 に
記載されている手順に従って単離した。ペニシリウム由
来DNAは、 Kolarら, Gene 62 (1988), 127-134 に記
載されている手順に従って単離した。K.ラクチス又はS.
セレビシエ由来DNAは、Fujimura, Sakuma (1993), B
iotechniques 14, 538に記載されている手順に従って単
離した。
【0037】バシラス形質転換及びDNA単離 Bron (1990)"Plasmids": Molecular Biological Method
s for Bacillus, Harwood, CR, Cutting, SM, eds., se
ries Modern Microbiological Methods, JohnWiley & S
ons, Chichester, UKに記載されているように、異種バ
シラス種の形質転換及びこれらの種由来プラスミド又は
染色体DNAの単離を行った。B.サチリス BS-154 (CBS
363.94)の形質転換の場合受容能力をもつ細胞を用い、
B.リケニホルミス T5 (CBS 470.83)の形質転換の場合プ
ロトプラスト形質転換を用いた。ネオマイシン選択の場
合には、濃度20μg/mlを用いた。B.サチリス形質転換
細胞のアセトアミド選択の場合、カザアミノ酸及び酵母
エキスが20mMアセトアミドに置き換えられた最少培地
寒天を用いた。B.リケニホルミス形質転換細胞のアセト
アミド選択の場合、硫酸アンモニウムが20mMアセトア
ミドに置き換えられたプロトプラスト再生培地を用い
た。
【0038】amdS選択マーカーの除去 アスペルギルス、トリコデルマ及びペニシリウムに関す
るほとんどの例におけるamdSマーカーをアミログル
コシダーゼ遺伝子の3′非コーディング領域の一部から
なる反復間でクローン化する。amdS選択マーカーに
隣接する3′glaA非コーディング反復間での内部組
換えあるいは単一交差結果による組込みによって生じる
反復間での相同的組換えにより、amdS選択マーカー
を除去する。amdS選択マーカーを消失した細胞は、
フルオロアセトアミドを含有するプレート上で発育させ
ることにより選択する。amdS遺伝子がある細胞は、
フルオロアセトアミドを細胞に有毒なアンモニウム及び
フルオロアセテートに代謝する。従って、amdS遺伝
子を消失した細胞のみがフルオロアセトアミドを含有す
るプレート上で発育することができる。
【0039】アスペルギルス形質転換細胞からamd
マーカーを除去する場合には、これらの形質転換細胞の
胞子を10mMアセトアミドの代わりに32mMフルオロア
セトアミド及び5mM尿素、1M スクロースの代わりに1.
1%グルコース及び2%細菌学的寒天 #1 (Oxoid, Engl
and)の代わりに1.1%を含有する再生選択培地(上記)
に塗布した。35℃で7−10日間発育させた後、単一
コロニーを回収し、0.4%ジャガイモデキストロース寒
天(Oxoid, England)上に塗布した。トリコデルマ形質転
換細胞からamdSマーカーを除去する場合には、これ
らの形質転換細胞の胞子を10mMフルオロアセトアミド
で補足した非選択最少培地プレート(1リットル当た
り:20gのグルコース、5gの(NH4)2 SO4 、1
5gのKH 2 PO4 、0.6gのMgSO4 、0.6gのC
aCl2 、0.005gのFeSO4・7H2 O、0.00
16gのMnSO4 ・H2 O、0.0014gのZnSO
4 ・7H2 O、0.002gのCoCl2 ;pH5.5)に
塗布した。30℃で5−10日後、コロニーを収集し、
0.4%ジャガイモデキストロース寒天(Oxoid, England)
に塗布した。ペニシリウム形質転換細胞からamdSを
除去する場合には、これらの形質転換細胞の胞子を1.5
%細菌学的寒天 #1 (Oxoid, England)で固化した10mM
フルオロアセトアミド及び5%グルコースを含むアスペ
ルギルス最少培地からなる選択培地プレート上に塗布し
た。25℃で5−10日発育させた後、耐性コロニーが
出現した。
【0040】A.ニガー形質転換細胞によるグルコアミラ
ーゼ生産の決定 胞子又は菌糸を製造業者の説明書に従って調製したPD
Aプレート(ジャガイモデキストロース寒天, Oxoid)上
に塗布して、組換え体及び対照A.ニガー株の胞子を集め
た。30℃で3−7日間発育させた後、プレートに0.0
1%トリトン X-100を加えて胞子を集めた。滅菌水で洗
浄した後、約107 胞子の選択形質転換細胞及び対照菌
株を1リットル当たり30gのマルトース・H O;5
gの酵母エキス;10gの加水分解カゼイン;1gのK
2 PO4;0.5gのMgSO4 ・7H2 O;3gのトゥ
イーン 80;10mlのペニシリン(5000IU/ml)/スト
レプトマイシン(5000UG/ml);pH5.5を含有する
20mlの液状予備培養基を含む振盪フラスコに植菌し
た。これらの培養物を34℃で20−24時間発育させ
た。5−10mlのこの培養物を1リットル当たり70g
のマルトデキストリン;25gの加水分解カゼイン;1
2.5gの酵母エキス;1gのKH2 PO4;2gのK2
4;0.5gのMgSO4 ・7H2 O;0.03gのZnC
2;0.02gのCaCl2;0.01gのMnSO4 ・4H
2 O;0.3gのFeSO4 ・7H2 O;10mlのペニシ
リン(5000IU/ml)/ストレプトマイシン(5000
UG/ml)を含有し4N H2 SO4 でpH5.6に調整した1
00mlの発酵培地に植菌した。これらの培養物を34℃
で5−10日間発育させた。発酵中種々の時点でグルコ
アミラーゼ生産を分析するために、試料を採取した。こ
の発酵ブイヨン試料を遠心(10分,10,000×g)
し、上清を集めた。
【0041】0.032M NaAC/HACpH4.05中
10μl の6倍希釈試料の培養上清を0.032M NaA
C/HACpH4.05中115μl の0.2%(w/v) p-ニ
トロフェニルα−D−グルコピラノシド (Sigma)とイン
キュベートすることにより、グルコアミラーゼ活性を求
めた。室温で30分インキュベートした後、50μlの
0.3M Na2 CO3 を加え、波長405nmの吸収を測定
した。A405nm は、AG生産の尺度である。
【0042】amdScDNAのクローニング A.ニドゥランスamdS遺伝子は、3種の小さなイント
ロンを含んでいる(Corrickら (1987) Gene 53, 63-71)
。これらのイントロンの酵母内スプライシングの不正
確さ又は細菌内スプライシングの欠如に起因する問題を
避けるために、酵母及び細菌において発現するamdS
cDNAを用いた。A.ニドゥランスポリA + RNA標品
由来amdS遺伝子のクローニングは、 Corrickら((19
87), Gene53, 63-71)に記載されている。本実施例にお
いては、A.ニガー NRRLL 3135 形質転換細胞 #4 を用
い、プラスミドpAF2−2Sを含むA.ニドゥランスa
mdS遺伝子の多重コピーによって形質転換した (van
Hartingsveldら (1993) Gene 127, 87-94)。 Auffrayら
((1980) Eur.J.Biochem. 107, 303-314)を変更した方法
による直接LiCl沈降で全RNAを単離した。A.ニガ
ー胞子が発芽し、炭素源としてグルコース及び単独の窒
素源としてアセトアミドで補足した最少培地(Cove (196
6) Biochim. Biophys. Acta 113, 51-56) 中37℃で一
晩発育させた。
【0043】菌糸が得られ、ろ過で乾燥し、次に基礎と
されるべき液体窒素で凍結した。この粉末を0℃で3M
LiCl、6M 尿素に分散し、4℃で一晩維持した。1
6,000gで30分間遠心しフェノール/クロロホルム
/イソアミルアルコール(50:48:2)で2連続抽
出した後、全細胞RNAを得た。RNAをエタノールで
沈降し、1mlの10mMトリスHCl(pH7.4) 、0.5
%SDSに溶解した。ポリA+ 選択の場合、全RNA試
料を65℃で5分間加熱し、次にオリゴ(dT)セルロ
ースカラムに加えた。10mMトリスHClpH7.4、0.
5%SDS及び0.5M NaClを含有する溶液で数回洗
浄した後、ポリA+ RNAを10mMトリスHClpH7.
4及び0.5%SDSで溶離して集め、エタノールで沈降
した。約5μg のポリA+ mRNAをオリゴ(dT)プ
ライマーで開始される逆転写の鋳型として用いた。反応
混合液(50mMトリスHClpH7.6、10mMDTT、
6mMMgCl2 、80mMKCl、0.2mM各dNTP及び
0.1mgBSA/ml)を500単位のマウスMLV逆転写酵
素(BRL)及び75単位のTNaseインヒビター(P
romega)と100μl 量で37℃で30分間インキュベ
ートした。
【0044】別の200単位の逆転写酵素を加え、この
反応を30分間続けた。この混合液をクロロホルムで抽
出し、0.25M 酢酸アンモニウムの存在下にエタノール
で沈降した。この第一鎖cDNAの混合物を次のポリメ
ラーゼ連鎖反応(PCR)の鋳型として用いてamdS
cDNAを増幅した。このゲノムamdS配列を用いて
2合成オリゴヌクレオチドを設計し、このPCRのプラ
イマーとして用いた: AB3100 (配列番号1): 5′- CTAATCTAGAATGCCTCAATCCTGAA - 3′(XbaI部
位が前にあるヌクレオチド−3〜+16及び他の4ヌク
レオチドのamdS特異的配列)。 AB3101 (配列番号2): 5′- GACAGTCGACAGCTATGGAGTCACCACA - 3′(別のSa
I部位が隣接したヌクレオチド1911〜1884の
amdS停止コドンの下流に位置したamdS特異的配
列)。
【0045】PCR反応は、鋳型として10%のcDN
A混合液及びプライマーとして各々0.1μg のオリゴ A
B3100(配列番号1)及び AB3101(配列番号2)を用いて
行った。変性(100℃で7分)及び1.3単位Taqポ
リメラーゼを加えた後、反応混合液を25増幅サイクル
(各サイクル:94℃で2分、55℃で2分及び72℃
で3分)に供した。最後のサイクルでは、伸長段階が長
く(7分)全長フラグメントを合成した。得られたDN
AフラグメントをXbaI及びSalIで消化し、pU
C18のXbaI/SalI部位にサブクローン化し
た。得られたプラスミドをpamdS−1と称した(図
1参照)。プラスミドpamdS−1を制限分析する
と、amdScDNAにおいてイントロンの不在及びエ
キソンの正しい融合が確認された。
【0046】
【実施例1】amdS遺伝子を用いることによるA.ニガー遺伝子のマ
ーカー遺伝子を含まない欠失 本実施例においては、二重交差相同的組換えによりA.ニ
ガーゲノムに組込む置換ベクターでA.ニガーを形質転換
することにより、A.ニガーにおけるゲノム標的遺伝子を
置換する。置換ベクターは、DNA反復が隣接した選択
可能なマーカー遺伝子によって分断された標的遺伝子座
に相同なDNA領域を含んでいる。本実施例において、
プラスミドpGBDEL4LはglaAコーディング領
域及びglaAプロモーター領域の一部を欠失するため
に用いられる。本ベクターはA.ニガーglaAゲノム遺
伝子座の一部を含んでおり、ここでglaAコーディン
グ配列及びglaAプロモーター配列の一部は直列反復
として3′非翻訳glaA配列が隣接した選択マーカー
としてA.ニドゥランスgpdAプロモーターの調節によ
ってA.ニドゥランスamdS遺伝子に置換される。A.ニ
ガーを本ベクターで形質転換すると、glaA遺伝子が
amdSマーカー遺伝子に置き換えられる。実験法で記
載されているようにこれらの形質転換細胞でフルオロア
セタミド逆選択を行うことにより、amdSマーカー遺
伝子は3′glaADNA反復間の内部組換え結果によ
り適切に欠失され、マーカー遺伝子を含まないΔgla
A組換え体株を生じ、最後には外来DNA配列を全く有
しない(模式図として図2参照)。
【0047】glaA遺伝子置換ベクターpGBDEL
4Lの簡単な説明 遺伝子置換ベクターpGBDEL4Lは、5′部分のA.
ニガーアミログルコシダーゼ(glaA)プロモーター
領域、全部で3種類の読み枠内に停止コドンを生じる1
6bpの合成DNA配列、A.ニドゥランスグリセルアル
デヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(gpd
A)プロモーターの調節によるA.ニドゥランスアセトア
ミダーゼ(amdS)遺伝子を含み、両側に3′gla
A非コーディング配列が隣接する。
【0048】pGBDEL4Lの構築経路 最終欠失ベクターpGBDEL4Lを得るために、まず
glaA遺伝子座のサブクローンを誘導した。模式図は
図3及び4に示されている。A.ニガーのglaA遺伝子
座は分子クローン化されており、以前に記載されている
(欧州特許第0463 706 A1号)。プラスミドpAB6−
1は、pUC19のHindIII部位でクローン化さ
れた15.5kbのHindIIIフラグメント上にA.ニガ
ー由来の全glaA遺伝子座を含んでいる (Yanisch-Pe
rronら, Gene 33 (1985) 103-119及び例えばBoehringer
Mannheim, Germanyから入手できる)。pAB6−1を
EcoRIで消化し、glaA遺伝子のすぐ上流の1.8
kbのEcoRIDNAフラグメントをアガロースゲル電
気泳動で単離し、EcoRIで消化したpUC19に連
結し、次にE.コリに移して分子クローン化した。得られ
たプラスミドはpAB6−3と称した(図3)。pAB
6−1の別のサブクローンであるプラスミドpAB6−
4を構築するために、pAB6−1をHindIII及
BglIIで消化した。glaAプロモーター及びg
laAコーディング配列の一部を含む4.6kbサイズのD
NAフラグメントをアガロースゲル電気泳動で単離し、
HindIII及びBglIIで前に消化したpUC1
9に連結した(図4)。結果としてpAB6−4内の
amHI及びBglII部位は本クローニング操作で適
切に破壊された。
【0049】引き続き、プラスミドpAB6−4をHi
dIII及びEcoRIで消化しかつE.コリDNAポ
リメラーゼを用いて5′付着末端を挿入した後、1.8kb
のglaAプロモーターDNAフラグメントをアガロー
スゲル電気泳動で単離し、EcoRIで部分的に消化し
かつE.コリDNAポリメラーゼで処理して平滑末端を作
成したpAB6−3に連結し、その連結混合物を分子ク
ローニングのためにE.コリに移した。誘導プラスミド
(pAB6−31と称する)は、中間のEcoRI部位
が破壊された3.6kbのglaAプロモーターフラグメン
トを含むが、glaAATG開始部位のすぐ上流になお
(本DNAフラグメントにおいてユニークな)EcoR
I部位を有する(図5)。本明細書で用いられるA.ニド
ゥランスamdS遺伝子は、プラスミドpGW325内
の約4kbサイズのEcoRI−KpnIフラグメント上
に位置する(Wernarsら, thesis (1986) Agricultural U
niversity, Wageningen, The Netherlands) 。amdS
遺伝子を含みそれ自体の調節配列が隣接したこのEco
RI−KpnIDNAフラグメントを Verdoesら(Trans
genic Res. 2 pp 84-92, 1993)に記載されているpUC
19の適切な部位に分子クローン化して、pAN4−1
を得る。pAN4−1をEcoRI及びKpnIで消化
し、amdS遺伝子を含む4kbサイズのDNAフラグメ
ントをアガロースゲル電気泳動で単離し、EcoRI及
KpnIで消化したpAB6−31に連結し、連結混
合物を分子クローニングのためにE.コリに移した。得ら
れたプラスミドをpAB6Sと称し(図6)、3.8kbg
laAプロモーターDNAフラグメント及び4kbamd
Sフラグメントを含んでいる。
【0050】プラスミドpAB6SをまずSalIで部
分的に消化し、下記配列を有する合成誘導オリゴヌクレ
オチド TN0001(配列番号3)に連結し、次いでEco
Iで消化した。 TN0001 (配列番号3): 5′TCGATTAACTAGTTAA 3′ pUC19、glaAプロモーター及びamdS遺伝子
配列を含むDNAフラグメントを精製し、アガロースゲ
ル電気泳動で単離した。SalIで消化したプラスミド
pAB6−1から2.2kb3′隣接glaADNAフラグ
メントをアガロースゲル電気泳動で同様に単離し、T4
ポリヌクレオチドキナーゼで処理し、次にEcoRIで
消化し、pAB6Sの上記単離DNAフラグメントに連
結した上記合成オリゴヌクレオチドに連結した。DNA
連結混合物をE.コリに移し、分子クローン化した。この
誘導プラスミドをpGBDEL1と称し、図7に示され
ている。この手順によって同時にSalI制限部位が破
壊され、全読み枠に停止コドンが導入された。
【0051】glaA遺伝子の停止コドンのすぐ下流に
位置した3′glaA非コーディングDNA配列を含み
適切な制限部位が隣接した約1kbの大きなDNAフラグ
メントを得るために、PCR増幅を行った。本PCR増
幅においては、プラスミドpAB6−1を鋳型として、
下記の2種類の合成誘導オリゴヌクレオチドをプライマ
ーとして用いた: オリゴ AB2154 (配列番号4): 5′AACCATAGGGTCGACTAGACAATCAATCCATTTCG 3′ (停止コドンのすぐ下流に3′glaA非コーディング
配列)及びオリゴ AB2155 (配列番号5): 5′GCTATTCGAAAGCTTATTCATCCGGAGATCCTGAT 3′ (停止コドンの約1kb下流EcoRI部位の前後に3′
glaA非コーディング配列)。
【0052】Saikiら(Science 239,487-491, 1988) に
記載され、TAQポリメラーゼ(Cetus) の製造業者に従
ってPCRを行った。DNAアンプリファイア(Perkin-
Elmer/Cetus)で25増幅サイクル(各々55℃で2分;
72℃で3分及び94℃で2分)を行った。1kb増幅D
NAフラグメントをHindIII及びSalIで消化
し、アガロースゲル電気泳動で精製し、エタノール沈降
し、次にpGBDEL1のHindIII及びSal
制限部位にクローン化した。このようにして得られたプ
ラスミドをpGBDEL2と称した(図8及び9)。
【0053】最終glaA遺伝子置換ベクターpGBD
EL4Lを得るために、pGBDEL2のamdSプロ
モーター領域を強力なA.ニドゥランスgpdAプロモー
ターで交換した。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法に
より、gpdAプロモーター配列をamdS遺伝子のコ
ーディング配列に融合した。本PCR融合の場合、2種
類の鋳型を用いた:A.ニドゥランスgpdAプロモータ
ー及びA.ニドゥランスtrpCターミネーターの調節に
よってE.コリhph遺伝子を含むプラスミドpAN7−
1 (Puntら, Gene 56, 117-124, 1987) 及びそれ自体の
調節配列の調節によってA.ニドゥランスamdS遺伝子
を含むプラスミドpAN4−1。プライマーとして4種
の合成オリゴヌクレオチドを用い、下記配列を有した: オリゴ AB2977 (配列番号6): 5′TATCAGGAATTCGAGCTCTGTACAGTGACC 3′ (E.コリhph遺伝子のATG開始コドンの下流約88
0bpに位置した5′gpdAプロモーター特定オリゴヌ
クレオチド) オリゴ AB2992 (配列番号7): 5′GCTTGAGCAGACATCACCATGCCTCAATCCTGGGAA 3′ オリゴ AB2993 (配列番号8): 5′TTCCCAGGATTGAGGCATGGTGATGTCTGCTCAAGC 3′ (両配列は相互に相補的であり、18bpの3′端のgp
Aプロモーター及び18bpの5′部分のamdSコー
ディング領域を含む) オリゴ AB2994 (配列番号9): 5′CTGATAGAATTCAGATCTGCAGCGGAGGCCTCTGTG 3′ (ATG開始コドンの約175bp下流のBglII部位
amdS特定配列)
【0054】880bpgpdAプロモーター領域にam
Sコーディング配列に融合するために、2つの別個の
PCRを行った:鋳型としてpAN7−1及びプライマ
ーとしてオリゴヌクレオチド AB2977(配列番号6)及び
AB2993(配列番号8)を用いた5′端のamdS遺伝子
に相補的な18ヌクレオチドが3′周辺に隣接したgp
Aプロモーターを含む880bpDNAフラグメントを
増幅する第1増幅及び鋳型としてpAN4−1及びプラ
イマーとしてオリゴヌクレオチド AB2992(配列番号7)
及び AB2994(配列番号9)を用いた3′端のgpdAプ
ロモーターに相補的な18ヌクレオチドが5′周辺に隣
接した5′部分のamdS遺伝子を含む200bpサイズ
のDNAフラグメントを増幅する第2PCR反応。これ
らの増幅の模式図は図10に示されている。引き続き作
成した2フラグメントをアガロースゲル電気泳動で精製
し、エタノール沈降し、プライマーとしてオリゴヌクレ
オチド AB2977(配列番号6)及び AB2994(配列番号9)
を用いた第3PCR反応における鋳型として用いた。得
られたDNAフラグメントをEcoRIで消化し、アガ
ロースゲル電気泳動で精製し、エタノール沈降し、pT
Z18R(United States Biochemicals)のEcoRI部
位にクローン化した。得られたプラスミドをpGBGL
A24と称した(図11)。pGBDEL2のamd
プロモーターをgpdAプロモーター配列に交換するた
めに、適切な制限酵素で消化した後pGBGLA24の
約1kbサイズのEcoRI/BglIIDNAフラグメ
ントをアガロースゲル電気泳動で単離し、pGBDEL
2のEcoRI及びBglII部位に連結した。得られ
glaA遺伝子置換ベクターをpGBDEL4Lと称
した(図12)。
【0055】A.ニガーにおけるglaAプロモーター及
びコーディング配列の欠失 A.ニガーをpGBDEL4Lで形質転換する前に、E.コ
リ配列をHindIII及びXhoI消化及びアガロー
スゲル電気泳動で除去した。A.ニガー株 CBS 513.88(19
88年10月10日寄託)を選択プレートにおいて単独のN源
としてアセトアミドを用いる実験法で記載した手順で2.
5、5又は10μg DNAフラグメントで形質転換し
た。A.ニガー単一形質転換細胞をアセトアミド含有選択
最少プレート上で数回精製した。個々の形質転換細胞を
0.4%ジャガイモデキストロース(Oxoid, England)上3
0℃で約5日間発育させることにより胞子を集めた。切
断型glaA遺伝子座の存在を証明するためにサザン分
析を行った。数個の形質転換細胞の高分子量DNAを単
離し、BamHI及びKpnIで消化し、次に0.7%ア
ガロースゲル電気泳動で分別した。ニトロセルロースフ
ィルターに移した後、ハイブリッド形成を2種の32P標
識プローブ:プラスミドpAB6−4(上記図3)から
単離したXhoI/SalglaAプロモーターフラ
グメント及びキシラナーゼ内在配列(欧州特許出願第 0
463 706 A号) を認識するプローブを用いて標準手順に
従って行った。4種の形質転換細胞(#19、#23 、#24 、
#41)及び対照株A.ニガー CBS 531.88 の結果が例として
図13及び14に示されている。このオートラジオグラ
フィーを更に良く理解するために、模式図が図17に示
され、自然型及び切断型glaA遺伝子座におけるハイ
ブリッド形成フラグメントのサイズが示されている。
【0056】自然型glaA遺伝子座の特徴はBam
I消化物中3.5kbのハイブリッド形成フラグメント及び
KpnI消化物中4.5kbのハイブリッド形成フラグメン
トである(図15参照)。切断型glaA遺伝子座にお
いては、3.5kbのBamHIハイブリッド形成フラグメ
ント及び4.5kbのKpnIハイブリッド形成フラグメン
トが存在せず、5.5kbのBamHIハイブリッド形成フ
ラグメント及び6.3kbのKpnIハイブリッド形成フラ
グメントに置き換えられる。図13及び14でわかるよ
うに本実施例においては、形質転換細胞 #19が切断型
laA遺伝子座の予想されたパターンを示している(図
16)。本形質転換細胞をGBA−102と称した。
laA遺伝子の置換は他の形質転換細胞では起きなかっ
た。不十分なハイブリッド形成バンド:KpnI消化物
中4、8及び15kb及びBamHI消化物中7及び12
kbは、内部対照としてのキシラナーゼ配列を意味する。
【0057】フルオロアセトアミド含有プレート上逆選
択によるA.ニガーGBA−102からamdS遺伝子の
除去 形質転換細胞A.ニガーGBA−102内amdS遺伝子
を実験の項で記載されているように除去した。染色体D
NAのサザン分析により、2生存組換え体株にのみam
S選択マーカー遺伝子の除去が証明された。高分子量
DNAを単離し、BamHI及びKpnIで消化し、次
に0.7%アガロースゲル電気泳動で分離した。ニトロセ
ルロースに移した後、前項で記載したプローブを用いて
標準手順に従ってハイブリッド形成した。ハイブリッド
形成フラグメントの模式図は図17に示されている。サ
ザン分析の結果は、図16に示されている。5.2kbのハ
イブリッド形成BamHIフラグメント及び3.4kbのハ
イブリッド形成KpnIフラグメントの存在及び5.5kb
BamHIフラグメント及び6.3kbのハイブリッド形
KpnIフラグメントのロスは、amdS選択マーカ
ーが存在しないことに特異的である。ハイブリッド形成
の弱いBamHI消化物中7及び12kbフラグメント及
び4、8及び15kbKpnIはキシラナーゼ内在遺伝子
座を意味する。両株は予想されたパターンを示してい
る。GBA−107及びGBA−108と称されるこれ
らの組換え体株においては、好ましいglaA配列が正
しく除去され、最後に選択マーカー遺伝子を全く有しな
い。同種のベクターを用いることにより他の遺伝子又は
DNA要素を欠失又は挿入するために両株を用いること
もできる。
【0058】
【実施例2】A.ニガーGBA−107における切断型glaA遺伝子
座の3′glaA非コーディング領域で標的にしたgl
aA遺伝子のマーカー遺伝子を含まない導入 本実施例においては、A.ニガーのゲノムへの遺伝子の導
入は、上記実施例で記載されたほぼ同様の方法及び手順
を用いて記載される。所望の遺伝子又はDNA要素の他
に、ベクターは単一交差結果によって宿主の予め特定さ
れたゲノム遺伝子座のベクターを標的にする宿主ゲノム
に相同なDNA配列を含んでいる。この種類のベクター
は、同様にDNA反復が隣接した選択マーカー遺伝子を
含んでいる。本ベクターで誘導された形質転換細胞内選
択マーカー遺伝子は、抵抗選択法を用いることによって
も適切に除去することができる。例としてglaA遺伝
子コピーの導入が記載され、実施例1で誘導した組換え
体ΔglaAA.ニガーGBA−107株における切断型
glaA遺伝子座に組込まれる(模式図として図18及
び19参照)。
【0059】glaA組込みベクター:pGBGLA3
0の説明 組込みベクターpGBGLA30は、3′glaA非コ
ーディング配列が隣接した未変性プロモーターの調節に
よるA.ニガーアミログルコシダーゼ(glaA)遺伝子
及びA.ニドゥランスgpdAプロモーターの調節による
A.ニドゥランスamdS遺伝子からなり、3′gla
非コーディング領域に組込みかつ逆選択によりamd
選択マーカー遺伝子を除去する。組込みベクターの構築 pAB6−1由来の1.8kbXhoI/EcoRIgla
Aプロモーターフラグメント(図20)をpTZ19R
(United States Biochemicals)のSmaI及びEco
I部位にサブクローン化した。glaAプロモーターフ
ラグメントのXhoI部位の突出5′端をE.コリDNA
ポリメラーゼIのクレノウフラグメントを用いて挿入し
た後、pTZ19Rでクローン化した。このクローニン
グ操作によってSmaI部位が破壊され、XhoI部位
が回復する。このようにして得られたプラスミドをpG
BGLA5と称した(図20)。
【0060】適切な制限部位(AatII、Sna
I、AsnI及びNotI)を導入しかつglaAプロ
モーターのXhoI部位を破壊するために、下記の2種
のオリゴヌクレオチド AB3657(配列番号10)及び AB3
658(配列番号11)からなる合成フラグメントをpGB
GLA5のHindIII及びXhoI部位に挿入し
た: 5′AGCTTGACGTCTACGTATTAATGCGGCCGCT 3′AB3657 3′ ACTGCAGATGCATAATTACGCCGGCGAAGCT 5′AB3658 このようにして得られたプラスミドをpGBGLA26
と称した(図21)。
【0061】次いで、glaAプロモーターの残りの
3′部分、glaAコーディング配列及び3′gla
非コーディング配列の一部を含むpAB6−1由来の3.
4kbのEcoRIフラグメントをpGBGLA26の
coRI部位にクローン化した。この新しいプラスミド
をpGBGLA27と称した(図15)。このプラスミ
ドをEcoRIで消化し、下記オリゴヌクレオチド AB3
779(配列番号12)及びAB3780(配列番号13)からな
る合成フラグメントをglaA遺伝子の3′glaA非
コーディング配列の端のEcoRI部位に挿入した: 5′AATTGGGGCCCATTAACTCGAGC 3′AB3779 3′ CCCCGGGTAATTGAGCTCGTTAA 5′AB3780 本クローニング段階により、EcoRI部位が破壊さ
れ、ApaI及びXhoI制限部位が導入された。得ら
れたプラスミドをpGBGLA42と称した(図1
6)。2.2kbの3′glaA非コーディング配列の増幅
及び適切な制限部位の付随した調整をポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)法によって行った。
【0062】これらのPCR反応においては、鋳型とし
て全glaA遺伝子座を含むプラスミドpAB6−1を
用い、プライマーとして下記配列を有する4種の合成オ
リゴヌクレオチドが設計された: オリゴ AB3448 (配列番号14): 5′GTGCGAGGTACCACAATCAATCCATTTCGC 3′ (glaA遺伝子の停止コドンのすぐ下流に3′gla
A非コーディング特定配列) オリゴ AB3449 (配列番号15): 5′ATGGTTCAAGAACTCGGTAGCCTTTTCCTTGATTCT 3′ (停止コドンの約1kb下流のKpnI部位に3′gla
A非コーディング特定配列) オリゴ AB3450 (配列番号16): 5′AGAATCAAGGAAAAGGCTACCGAGTTCTTGAACCAT 3′ (停止コドンの約1kb下流のKpnI部位に3′gla
A非コーディング特定配列) オリゴ AB3520 (配列番号17): 5′ATCAATCAGAAGCTTTCTCTCGAGACGGGCATCGGAGTCCCG 3′ (停止コドンの約2.2kb下流に3′glaA非コーディ
ング特定配列)
【0063】glaA遺伝子の停止コドンの約1kb下流
KpnI部位を破壊しかつglaA遺伝子の停止コド
ンの約2.2kb下流のSalI部位をXhoI部位に変え
るために、2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応を行っ
た:プライマーとしてオリゴヌクレオチド AB3448 (配
列番号14)及び AB3449 (配列番号15)を用いてg
laA遺伝子の停止コドンのすぐ下流に約1kbのDNA
フラグメントを増幅する第1反応及びプライマーとして
オリゴヌクレオチド AB3450 (配列番号16)及び AB3
520 (配列番号17)を用いて鋳型としてpAB6−1
を共に用いて3′glaA非コーディング領域のKpn
I部位のすぐ下流に約1.2kbのDNAフラグメントを増
幅する第2反応。これらの増幅の模式図は図24に示さ
れている。PCRは実施例1に記載されているように行
った。25増幅サイクル(各々55℃で1分;72℃で
1.5分及び94℃で1分)を行った。
【0064】2つの作成したPCRDNAフラグメント
をアガロースゲル電気泳動で精製し、エタノール沈降
し、引き続きプライマーとしてオリゴヌクレオチド AB3
448 (配列番号14)及び AB3520 (配列番号17)を
用いる第3PCRの鋳型として用い融合フラグメントを
作成した。DNAアンプリファイア(Perkin-Elmer/Cetu
s)において25増幅サイクル(各々55℃で2分;72
℃で3分及び94℃で2分)を行った。増幅したDNA
フラグメントをアガロースゲル電気泳動で精製し、エタ
ノール沈降し、引き続きpTZ18RのSmaI部位で
サブクローン化した。得られたプラスミドをpGBGT
LA17と称した(図25)。この調整した3′gla
A非コーディング領域をamdS遺伝子に融合するため
に、amdS遺伝子の一部をpGBDEL4LからpS
P73 (Promega)にサブクローン化した。この構築の場
合、pGBDEL4LをBglII及びHindIII
で消化し、3.4kbのamdS/3′glaA非コーディ
ングフラグメントをアガロースゲル電気泳動で単離し、
pSP73 (Promega)の適切な部位にサブクローン化し
た。得られたプラスミドをpGBGLA21と称した
(図26)。
【0065】このプラスミドの約1kbサイズの3′gl
A非コーディング領域をpGBGLA21の2.2kbの
3′glaA非コーディング領域に交換した。pGBG
LA17及びpGBGLA21をKpnI及びHin
IIIで消化した。pGBGLA17の2.2kbの3′
laA非コーディング領域DNAフラグメント及びpG
BGLA21の4.9kbのDNAフラグメントをアガロー
スゲル電気泳動で単離し、連結し、引き続き連結混合物
をE.コリに移すことにより分子クローン化した。このよ
うにして誘導されたプラスミドをpGBGLA22と称
した(図27)。伸長した3′glaA非コーディング
領域を有するamdS遺伝子をgpdAプロモーターで
完了し、amdS遺伝子の残りの部分に融合した。pG
BGLA22をBglII及びHindIIIで消化
し、4.4kbのamdS/3′glaA非コーディング領
域DNAフラグメントをアガロースゲル電気泳動で単離
し、引き続きBglII及びHindIIIで消化した
プラスミドpGBGLA24で消化し、E.コリに移し
た。このようにして誘導されたプラスミドをpGBGL
A25と称した(図28)。
【0066】pGBGLA25をEcoRIで部分的に
消化し、gpdAプロモーターのEcoRI部位におい
て下記の2種のオリゴヌクレオチド AB3781 (配列番号
18)及び AB3782 (配列番号19)からなる合成フラ
グメントを挿入した: 5′AATTGGGGCCCAGCGTCC 3 ′AB3781 3′ CCCCGGGTCGCAGGTTAA 5 ′AB3782 この新しいプラスミドをpGBGTLA43と称した
(図29)。このクローニング段階のために、gpd
プロモーターのすぐ前のEcoRI制限部位がApa
制限部位の導入によって破壊された。プラスミドpGB
GLA43をApaI及びXhoIで消化し、gpd
プロモーター/amdS遺伝子/3′glaA非コーデ
ィング領域を含む5.3kbのDNAフラグメントをアガロ
ースゲル電気泳動で単離し、引き続きApaI及びXh
Iで消化したpGBGLA42と連結し、E.コリに移
した。この誘導プラスミドをpGBGLA28と称した
(図30)。
【0067】クローニングの前に、3′glaA非コー
ディング領域DNAフラグメント(glaA遺伝子の停
止コドンの約2.2kb下流に位置し、3″glaA非コー
ディング領域を示す)を増幅し、PCR法を用いて適切
な制限部位を設けた。このPCR反応の場合、鋳型とし
てプラスミドpAB6−1を用い、プライマーとして下
記配列を有する2種のオリゴヌクレオチドを設計した: オリゴ AB3746 (配列番号20): 5′TGACCAATAAAGCTTCTCGAGTAGCAAGAAGACCCAGTCAATC 3 ′ (glaA遺伝子の停止コドンの約2.2kb下流に位置し
SalI部位に部分的3″glaA非コーディング特
定配列) オリゴ AB3747 (配列番号21): 5′CTACAAACGGCCACGCTGGAGATCCGCCGGCGTTCGAAATAACCAGT3′ (glaA遺伝子の停止コドンの約4.4kb下流に位置し
XhoI部位に部分的3″glaA非コーディング特
定配列)
【0068】DNAアンプリファイア(Perkin-Elmer/Ce
tus)において25増幅サイクル(各々55℃1分;72
℃1.5分;94℃1分)を行った。この増幅の模式図
は、図31に示されている。このようにして得られたD
NAフラグメントをHindIIIで消化し、アガロー
スゲル電気泳動で精製し、エタノール沈降し、pTZ1
9RのHindIII部位に両方向でサブクローン化し
た。得られたプラスミドをpGBGLA29A及びpG
BGLA29Bと称した(図31及び32)。最終段階
は、pGBGLA29Aの3″glaA非コーディング
配列をプラスミドpGBGLA28に挿入することを含
んでいる。これを達成するために、pGBGLA29A
HindIII及びNotIで消化した。2.2kbサイ
ズの3′glaA非コーディング領域フラグメントをア
ガロースゲル電気泳動で単離し、引き続きHindII
I及びNotIで消化したpGBGLA28に連結し、
E.コリに移した。この誘導組込みベクターをpGBGL
A30と称した(図33)。
【0069】組込みベクターpGBGLA30によるA.
ニガー GBA-107の形質転換 形質転換の前に、XhoI消化及びアガロースゲル電気
泳動により組込みベクターpGBGLA30からE.コリ
配列を除去した。A.ニガー株 GBA-107を実験の項で記載
された手順により5又は10μg DNAフラグメントで
形質転換した。A.ニガー単一形質転換細胞をアセトアミ
ド含有選択プレートで数回精製した。個々の形質転換細
胞を0.4%ジャガイモデキストロース(Oxoid, England)
上30℃で約5日間発育させることにより胞子を集め
た。内在切断型glaA遺伝子座の3′glaA非コー
ディング領域への組込みが生じたかを証明するためにサ
ザン分析を行った。数個の形質転換細胞の高分子量DN
Aを単離し、KpnI又はBglIIで消化し、引き続
き0.7%アガロースゲル電気泳動で分別した。ニトロセ
ルロースフィルターに移した後、標準法に従ってハイブ
リッド形成した。プローブとしてプラスミドpAB6−
4(上記実施例1)から単離した32P標識約0.7kbの
hoI/SalglaAプロモーターフラグメントを
用いた。3種の形質転換細胞(#107-5 、#107-9及び#107
-7) 及び対照菌株A.ニガーGBA107及びその祖先A.ニガー
CBS 531.88の結果が例として図34に示されている。こ
のオートラジオグラフィーを更に良く理解するために、
模式図が図35、36及び37に示され、自然型gla
A遺伝子座、切断型glaA遺伝子座及び単一pGBG
LA30コピーが予め特定された3′glaA非コーデ
ィング領域に組込まれた切断型glaA遺伝子座のハイ
ブリッド形成フラグメントのサイズが示されている。
【0070】自然型glaA遺伝子座の特徴はKpn
消化物中4.5kbのハイブリッド形成フラグメント及び
glII消化物中10kbのハイブリッド形成フラグメン
トである。A.ニガー GBA-107の切断型glaA遺伝子座
の特徴は、KpnI消化物中3.4kbのハイブリッド形成
フラグメント及びBglII消化物中13kbのハイブリ
ッド形成フラグメントである。pGBGLA30ベクタ
ーを切断型glaA遺伝子座の3′領域に組込む場合に
は、KpnI消化物中3.4kbのハイブリッド形成フラグ
メントの他に6.7kbのハイブリッド形成フラグメントが
予想され、BglII消化物中13kbのハイブリッド形
成フラグメントが存在せず、14.5kbのハイブリッド形
成フラグメントに置き換えられる。図34でわかるよう
に、形質転換細胞 #107-5 及び #107-9 が切断型gla
A遺伝子座の予め特定された3′非コーディング領域に
組込まれた単一pGBGLA30コピーの予想されたハ
イブリッド形成パターンを示している。形質転換細胞 #
107-7 のハイブリッド形成パターンは、pGBGLA3
0コピーを別のA.ニガー GBA-107のゲノムに組込むこと
を示している。pGBGLA30コピーが正しく組込ま
れた形質転換細胞をGBA-119及び GBA-122と称し、am
S選択マーカー遺伝子を引き続き適切に除去するため
に用いた。
【0071】フルオロアセトアミド含有プレート上の逆
選択によるA.ニガー GBA-119及び GBA-122由来amdS
遺伝子の除去 形質転換細胞A.ニガー GBA-119及び GBA-122内amd
選択マーカー遺伝子を実験の項で記載されているように
除去した。染色体DNAのサザン分析により、若干の生
存組換え体菌株にamdS選択マーカー遺伝子の除去が
証明された。高分子量DNAを単離し、KpnI及び
glIIで消化し、引き続き0.7%アガロースゲル電気
泳動で分離した。ニトロセルロースに移した後、標準手
順に従ってハイブリッド形成した。プローブとしてプラ
スミドpGBGLA29A(上記図33)から単離した
32P標識2.2kbのHindIII/NotI3″gla
A非コーディングフラグメントを用いた。
【0072】ハイブリッド形成フラグメントの模式図は
図35〜38に示されている。A.ニガー GBA-119 (#AG5
-5、#AG5-6及び#AG5-7) 由来の3生存組換え体菌株及び
A.ニガー GBA-122 (#AG9-1、#AG9-2及び#AG9-4) 由来の
3生存組換え体菌株及び対照菌株A.ニガー CBS 531.88
及びA.ニガー GBA-107の結果が図39及び40に示され
ている。菌株A.ニガー CBS 531.88 においては、Kpn
I消化物中に6.9kbのハイブリッド形成フラグメントが
存在し、BglII消化物中に6.9kbのハイブリッド形
成フラグメントが存在する。A.ニガー GBA-107株におい
ては、KpnI消化物中に6.9kbのハイブリッド形成フ
ラグメントが存在し、BglII消化物中に13kbのハ
イブリッド形成フラグメントが存在する。3′gla
非コーディング領域に組込まれたpGBGLA30単コ
ピーを有するA.ニガー株 GBA-119及び GBA-122において
は、KpnI消化物中に8kb及び6.7kbのハイブリッド
形成バンドが存在し、BglII消化物中には、14.5
kb及び7.6kbのハイブリッド形成バンドが存在する。
【0073】KpnI消化物中6.7kb及び8.5kbのハイ
ブリッド形成フラグメントの存在及び8kbのハイブリッ
ド形成フラグメントの付随したロスはamdS選択マー
カー遺伝子の正しい除去に特異的である。BglII消
化物中、14.5kb及び6.7kbのハイブリッド形成フラグ
メント及び7.6kbのハイブリッド形成フラグメントの付
随したロスはamdS選択マーカー遺伝子が存在しない
ことに特異的である。図39及び40でわかるように、
#AG5-7、#AG5-5、#AG9-1及び#AG9-4は、正しく除去され
amdS選択マーカー遺伝子の予想されたハイブリッ
ド形成パターンを示している。これらの菌株を各々 GBA
-120、 GBA-121、 GBA-123及び GBA-124と称した。#AG5
-6及び#AG9-2株のハイブリッド形成パターンは全pGB
GLA30コピーのロスを示し、切断型glaA遺伝子
座のみ有するA.ニガー GBA-107親株を生じる。振盪フラ
スコ発酵においてA.ニガー GBA-120、 GBA-121、 GBA-1
23及び GBA-124株のグルコアミラーゼ生産能を試験し
た。対照株としてA.ニガー CBS 531.88、GBA-107 、GBA
-119 及び GBA-122を試験した。振盪フラスコ発酵及び
グルコアミラーゼアッセイを実験の項で記載されている
ように行った。 GBA-119〜 GBA-124株においては、15
0−200U/mlで変動するレベルが測定された。これら
のグルコアミラーゼレベルは予想され、形質転換されな
い野生型親株A.ニガー CBS531.88 で得られたレベルに
匹敵するものであった。
【0074】
【実施例3】A.ニガー GBA-107における切断型glaA遺伝子座の
3′glaA非コーディング領域で標的にしたフィター
ゼ遺伝子のマーカー遺伝子を含まない導入 本実施例においては、A.ニガーゲノムへの遺伝子の導入
が上記実施例で記載されたほぼ同様の方法及び手順を用
いて記載される。主な違いは、問題の遺伝子及び選択マ
ーカー遺伝子が2種類のベクター上に位置しかつこれら
のベクターがA.ニガーに同時形質転換することである。
問題の遺伝子あるいはマーカー遺伝子の他に、ベクター
は単一交差結果によって宿主の予め特定されたゲノム遺
伝子座でベクターを標的にする宿主ゲノムに相同なDN
A配列を含んでいる。これらの(同時)形質転換細胞で
フルオロアセトアミド逆選択を行うことにより(実験手
順に記載されているように)、amdSマーカー遺伝子
は単一交差結果による組込みで生じるDNA反復間の内
部組換え結果により適切に欠失される。
【0075】同時形質転換に用いられるベクターの説明 問題の遺伝子を有するpGBGLA53は、3′gla
A非コーディング配列が隣接したA.ニガーグルコアミラ
ーゼ(glaA)プロモーターの調節によるA.ficuum
ィタ遺伝子からなり、3′glaA非コーディング領域
に組込まれる。選択マーカー遺伝子を有するベクターp
GBGLA50は、3′glaA非コーディング配列が
隣接したA.ニドゥランスgpdAプロモーターの調節に
よるA.ニドゥランスamdS遺伝子からなり、3′gl
A非コーディング領域に組込まれる。pGBGTLA50の構築経路 pGBGLA50の構築は、1クローニング段階を含ん
でいる。プラスミドpGBGLA29AをHindII
Iで消化し、付着端をE.コリDNAポリメラーゼIのク
レノウフラグメントを用いて挿入した。次いで、2.2kb
の3″glaA非コーディング領域フラグメントをアガ
ロースゲル電気泳動で単離し、次にApaIで消化しか
つT4DNAポリメラーゼで処理して平滑末端を作成し
たpGBGLA43に連結し、E.コリに移した。正しい
方向の3″glaA非コーディング領域DNAフラグメ
ントを有するこの誘導プラスミドをpGBGLA50と
称した(図41)。
【0076】pGBGLA53の構築経路 pGBGLA53の構築経路における第1段階は、A.fi
cuumフィターゼE.coliのほぼ全コーディング配列に融合
したglaAプロモーターを含む2フラグメントのサブ
クローニングである。これを達成するために、プラスミ
ドpGBGLA42をHindIII及びEcoRIで
消化し、1.8kbのHindIII/EcoRI5′gl
Aプロモーターフラグメントをアガロースゲル電気泳
動で単離した。プラスミドpFYT3(欧州特許第0 42
0 358 A1号) をEcoRI及びBglIIで消化し、フ
ィターゼ遺伝子の5′部分に融合したglaAプロモー
ターの3′部分を含む1.6kbのEcoRI/BglII
フラグメントをアガロースゲル電気泳動で単離し、pG
BGLA42から単離した1.8kbのHindIII/
coRI5′glaAプロモーターフラグメントと共に
pSp73(Promega) のHindIII及びBglII
部位に連結した。得られたプラスミドをpGBGLA4
9と称した(図42)。
【0077】次の段階は、pGBGLA49への3′
laA非コーディング領域DNAフラグメントのクロー
ニングである。クローニングの前に、本3′glaA非
コーディング領域DNAフラグメント(glaA遺伝子
の停止コドンの約2.2kb下流に位置する)を増幅し、P
CR法を用いる適切な制限部位を設けた。これらのPC
R反応の場合、鋳型としてプラスミドpAB6−1を用
い、プライマーとして下記配列を有する2種の合成オリ
ゴヌクレオチドが設計された: オリゴ AB4234 (配列番号22): 5′GAAGACCCAGTCAAGCTTGCATGAGC 3′ (glaA遺伝子の停止コドンの約2.2kb下流に位置し
た3′glaA非コーディング配列) オリゴ AB4235 (配列番号23): 5′TGACCAATTAAGCTTGCGGCCGCTCGAGGTCGCACCGGCAAAC 3′ (glaA遺伝子の停止コドンの約4.4kb下流に位置し
た3′glaA非コーディング配列)
【0078】DNAアンプリファイア(Perkin-Elmer)に
おいて25増幅サイクル(各々94℃1分;55℃1
分;72℃1.5分)を行った。この増幅の模式図は、図
43に示されている。このようにして得られたDNAフ
ラグメントをHindIIIで消化し、アガロースゲル
電気泳動で精製し、pTZ19RのHindIII部位
にサブクローン化した。得られたプラスミドをpGBG
LA47と称した(図44)。プラスミドpGBGLA
47をHindIII及びNotIで消化し、2.2kbの
3′glaA非コーディングDNAフラグメントをアガ
ロースゲル電気泳動で単離し、pGBGLA47のHi
dIII及びNotI部位にクローン化した。得られ
たプラスミドをpGBGLA51と称した(図45)。
【0079】pGBGLA53の構築経路の最終段階
は、glaA遺伝子の停止コドンのすぐ下流に位置する
3′glaA非コーディングDNAフラグメントに融合
したフィターゼコーディング配列の残りの部分を含むD
NAフラグメントのクローニングである。クローニング
の前に、フィターゼ遺伝子の残りの部分とglaA遺伝
子の停止コドンのすぐ下流に位置する3′glaA非コ
ーディングDNAフラグメントを融合し、PCR法に用
いる適切な制限部位を設けた。PCR反応においては、
鋳型としてプラスミドpAB6−1を用い、プライマー
として下記配列を有する2種の合成オリゴヌクレオチド
を用いた: オリゴ AB4235 (配列番号24): 5′TGACCAATAAAGCTTAGATCTGGGGGTGATTGGGCGGAGTGTTTTGCTT AGACAATCAATCCATTTCGC 3′ (BglII部位で開始するフィターゼコーディング配
列からglaA遺伝子の停止コドンのすぐ下流で開始す
る3′glaA非コーディング領域に融合した停止コド
ンまでの36bp) オリゴ AB4233 (配列番号25): 5′TGACCAATAGATCTAAGCTTGACTGGGTCTTCTTGC 3′ (glaA遺伝子の停止コドンの約2.2kb下流に位置し
た3′glaA非コーディング配列)
【0080】DNAアンプリファイア(Perkin-Elmer)に
おいて25増幅サイクル(各々94℃1分;55℃1
分;72℃1.5分)を行った。この増幅の模式図は、図
46に示されている。このようにして得られたDNAフ
ラグメントをHindIIIで消化し、アガロースゲル
電気泳動で精製し、pTZ19RのHindIII部位
に両方向でサブクローン化した。得られたプラスミドを
pGBGLA48及びpGBGLA52と称した(図4
4)。プラスミドpGBGLA52をBglIIで消化
し、BamHIで部分的に消化し、2.2kbのフィターゼ
/3′glaA非コーディングDNAフラグメントをア
ガロースゲル電気泳動で単離し、pGBGLA51の
glII部位にクローン化した。この正しい方向に2.2
kbのフィターゼ/3′glaA非コーディングDNAフ
ラグメントを有する誘導プラスミドをpGBGLA53
と称した(図48)。
【0081】ベクターpGBGLA50及びpGBGL
A53によるA.ニガー GBA-107の形質転換 形質転換の前に、XhoI又はHindIII消化及び
アガロースゲル電気泳動によりベクターpGBGLA5
0及びpGBGLA53からE.コリ配列を除去した。A.
ニガー GBA-107株を実験の項で記載された形質転換手順
を用いて1μgpGBGLA50フラグメント及び1μg
pGBGLA53フラグメント、1μg pGBGLA
50フラグメント及び5μg pGBGLA53フラグメ
ント又は1μg pGBGLA50フラグメント及び10
μg pGBGLA53フラグメントで形質転換した。
【0082】実施例2と同様の消化物及びプローブを用
いて、単一形質転換細胞を単離、精製し、サザン分析を
行ってpGBGLA50及びpGBGLA53の両組込
みを証明した。分析した形質転換細胞の約10−20%
で両pGBGLA50及びpGBGLA53がA.ニガー
GBA-107宿主株のゲノムに組込まれた。切断型gla
遺伝子座の予め特定された3′glaA非コーディング
領域に共に組込まれた単コピーpGBGLA50及び単
コピーpGBGLA53の正しい組込みパターンを示す
形質転換細胞を用いて、amdS選択マーカー遺伝子を
除去した。フルオロアセトアミド含有プレート上の逆選択によるa
mdSマーカー遺伝子の除去 フルオロアセトアミド逆選択を行うことにより(実験手
順に記載されるように)、単一交差結果による組込みに
よって生じるDNA反復間の内部組換え結果によって
mdSマーカー遺伝子を欠失した(即ち3′glaA非
コーディング配列)。実施例2と同様の消化物及びプロ
ーブを用いたサザン分析により、amdSマーカー遺伝
子のみの適切な除去を証明した。
【0083】
【実施例4】 A.オリゼにおけるglaA遺伝子及びフィターゼ遺伝子
のマーカー遺伝子を含まない導入 本実施例は、A.オリゼ NRRL3485 におけるglaA遺伝
子又はフィターゼ遺伝子のマーカー遺伝子を含まない導
入を記載するものである。実施例2及び3と同様のベク
ター及び方法を用いて実験の項で記載されているよう
に、A.オリゼ NRRL3485 を形質転換した。単一形質転換
細胞を単離、精製し、数種の形質転換細胞の染色体DN
Aのサザン分析を行ってpGBGLA30ベクター又は
pGBGLA50及びpGBGLA53ベクターの各々
の組込みを証明した。サザン分析においては、実施例2
と同様の消化物及びプローブを用いた。
【0084】フルオロアセトアミド含有プレート上の逆
選択によるamdS遺伝子の除去 pGBGLA30ベクターの組込みの場合、宿主株A.オ
リゼ NRRL3485 のゲノムに組込まれたpGBGLA30
の単コピーを有する形質転換細胞を用いてamdS遺伝
子を適切に除去した。フルオロアセトアミド含有プレー
ト上の逆選択を実験の項で記載されているように行っ
た。数種のフルオロアセトアミド耐性株の染色体DNA
のサザン分析により、amdS遺伝子の正しい除去を証
明した。実施例2と同様の消化物及びプローブを用い
た。pGBGLA50及びpGBGLA53ベクターの
組込みの場合、宿主ゲノムに組込まれたpGBGLA5
0及びpGBGLA53の双方の単コピーを有する形質
転換細胞を用いてamdSマーカー遺伝子を適切に除去
した。フルオロアセトアミドプレートを用いた逆選択を
実験の項で記載されているように行った。実施例2と同
様の消化物及びプローブを用いた数種のフルオロアセト
アミド耐性株の染色体DNAのサザン分析により、am
Sマーカー遺伝子(例えばpGBGLA50ベクタ
ー)の正しい除去を証明した。。
【0085】
【実施例5】T.リーサイにおけるglaA遺伝子及びフィターゼ遺伝
子のマーカー遺伝子を含まない導入 本実施例は、T.リーサイ株 QM9414 (ATCC 26921)におけ
glaA遺伝子又はフィターゼ遺伝子のマーカー遺伝
子を含まない導入を記載するものである。実施例2及び
3と同様のベクター及び方法を用いて実験の項で記載さ
れているように、T.リーサイ QM9414 を形質転換した。
単一形質転換細胞を単離、精製し、形質転換細胞の染色
体DNAのサザン分析を行ってpGBGLA30ベクタ
ー又はpGBGLA50及びpGBGLA53ベクター
が各々組込まれるかを証明した。サザン分析において
は、実施例2と同様の消化物及びプローブを用いた。
【0086】フルオロアセトアミド含有プレート上の逆
選択によるamdS遺伝子の除去 pGBGLA30ベクターの組込みの場合、宿主株T.リ
ーサイ QM9414 のゲノムに組込まれたpGBGLA30
の単コピーを有する形質転換細胞を用いてamdS遺伝
子を適切に除去した。フルオロアセトアミド含有プレー
ト上の逆選択を実験の項で記載されているように行っ
た。フルオロアセトアミド耐性株の染色体DNAのサザ
ン分析により、amdS遺伝子の正しい除去を証明し
た。実施例2と同様の消化物及びプローブを用いた。p
GBGLA50及びpGBGLA53ベクターの組込み
の場合、宿主ゲノムに組込まれたpGBGLA50及び
pGBGLA53の双方の単コピーを有する形質転換細
胞を用いてamdSマーカー遺伝子を適切に除去した。
フルオロアセトアミドプレートを用いた逆選択を実験の
項で記載されているように行った。実施例2と同様の消
化物及びプローブを用いた数種のフルオロアセトアミド
耐性株の染色体DNAのサザン分析により、amdSマ
ーカー遺伝子(例えばpGBGLA50ベクター)の正
しい除去を証明した。。
【0087】
【実施例6】選択マーカーとしてamdS遺伝子を用いた同時形質転
換によるP.クリストゲナム(P.chrysogenum) 遺伝子のP.
クリストゲナムへのマーカー遺伝子を含まない導入 本実施例には、同時形質転換によりP.クリストゲナムの
ゲノムへ遺伝子をマーカー遺伝子を含まずに導入するこ
とが記載される。同時形質転換法においては、2種類の
DNAがプロトプラストに与えられ、1つが実験の項で
記載されているようにその存在で第1形質転換細胞選択
が起こるamdS選択マーカーであり、1つは問題の具
体的な酵素をコードする別の種類の問題のDNAであ
る。多数の形質転換細胞においては、両種のDNAが染
色体に組込み、安定に維持され、発現される。次いで、
実験の項で記載されているように逆選択手順を用いるこ
とによりamdS選択マーカー遺伝子を精製形質転換細
胞から選択的に除去することができ、もう1つのDNA
は形質転換細胞の染色体に安定に組込まれたままであ
る。この方法の一般応用性を説明する例として、nia
D遺伝子のマーカー遺伝子を含まない導入が記載され、
単独窒素源として硝酸塩上でniaD宿主を発育させる
ことが可能である。
【0088】この同時形質転換用宿主は、硝酸塩レダク
ターゼがなく従って単独の窒素源として硝酸塩を含有す
るプレート上で発育させることができないP.クリストゲ
ナムniaD株である。これらの菌株は、周知の方法に
より容易に得ることができる(Goukaら, Journal of Bio
technology 20(1991), 189-200及びその中の参考文献)
。同時形質転換(実験の項で記載されている手順)
で、2種類のDNAが同時にプロトプラストに与えられ
る:amdS選択マーカー遺伝子を含むpGBGLA2
8の7.6kbのEcoRI制限フラグメント及びP.クリス
トゲナムniaD遺伝子を含むpPC1−1の6.5kbの
EcoRI制限フラグメント。形質転換前に、両フラグ
メントはアガアロースゲル電気泳動でE.コリベクター配
列から分離されており、電子溶離によりアガロースゲル
から精製されている。実験の項で記載されているよう
に、単独の窒素源としてアセトアミドを含有する選択プ
レート上で形質転換細胞の第1選択が起こる。形質転換
細胞の中で、同時形質転換細胞は単独の窒素源として硝
酸塩を含有するプレートで精製形質転換細胞の胞子をレ
プリカ培養することにより見出される。典型的にはレプ
リカ培養形質転換細胞の約20−60%がこの培地上で
発育させることができ、これらの形質転換細胞において
amdS選択マーカー遺伝子だけでなくniaD遺伝子
もゲノムに組込まれており、発現される。
【0089】フルオロアセトアミド含有プレート上での
逆選択によるamdS遺伝子の除去 引き続きフルオロアセトアミドの逆選択により同時形質
転換細胞からamdS選択マーカー遺伝子を除去する。
amd- nia+ 表現型の直接選択の場合、用い
られる培地は10mMフルオロアセトアミドを含有した。
1プレートにつき104 胞子の濃度で胞子を塗布した。
25℃で5−7日間インキュベートした後、フルオロア
セトアミド耐性コロニーがぼんやりした背景と明らかに
異なる固形コロニーとして確認することができた。組換
え体のnia+ 表現型は単独の窒素源として硝酸塩を
含有するフルオロアセトアミド培地上で発育することに
より証明される。組換え体のamdS表現型は、単独の
窒素源としてアセトアミドを含有するプレート上で組換
え体の発育がないことで確認された。典型的には、塗布
した胞子の最初の数の0.1−2%が所望の表現型を示し
た。フルオロアセトアミド耐性株由来の染色体DNAの
サザン分析により、amdS選択マーカー遺伝子がP.ク
リソゲナムゲノムから除去されたことを確認した。
【0090】
【実施例7】酵母クルイベロミセスラクチスのamdSマイナス表現
型の試験 K.ラクチスにおけるamdS選択系使用の必要条件は、
本酵母がアセトアミダーゼ活性を含まないことである。
これを試験するために、下記の3種類の固形培地にK.ラ
クチス株 CBS 683及び CBS 2360 を塗布した: I 窒素源を除くすべての必須栄養分及びビタミン
を含む酵母炭素ベース(YCB, Difco)。 II 5mMアセトアミドで補足したYCB。 III 0.1%(w/v) NH4(SO4)2 で補足したYC
B。 3培地はすべて1.2%(w/v) Oxoid 寒天(Agar No.1) 及
びpH7.0の30mMリン酸ナトリウムバッファーを含有
した。Difco YCBは1.17%(w/v) で用いた。十分に
増殖したK.ラクチスコロニーは窒素源としてアンモニウ
ムを含有する培地にのみ認められた。窒素源なし又は単
独の窒素源としてアセトアミドを含むプレートでは、増
殖が全く見られないかあるいは時にわずかなバックグラ
ウンド増殖が見られ、これは微量の窒素が混入している
寒天又は他の培地成分に起因すると思われる。K.ラクチ
ス株は共に単独の窒素源としてのアセトアミド上で発育
を維持する十分なアセトアミド活性がないことが結論さ
れる。
【0091】
【実施例8】amdS遺伝子を酵母において使用するためのプラスミ
ドの構築 pGBamdS1の構築 以前には、K.ラクチスにおけるヒト血清アルブミン(H
SA)の発現にpGBHSA20が用いられている (Sw
inkelsら 1993, Antonie van Leeuwenhoek 64,187-201)
。pGBHSA20において、HSAcDNAはK.ラ
クチスLAC4プロモーターから誘導される(プラスミ
ドpGBHSA20の物理的地図として図49)。HS
AcDNAは3′端にLAC4ターミネーターが隣接さ
れる。形質転換細胞の選択の場合、pGBHSA20は
S.セレビシエADH1プロモーター(Bennetzen, Hall
(1982) J. Biol. Chem. 257, 3018-3025)で誘導された
抗生物質G418(Geneticin, BRL)(Reissら (1984) EM
BO J. 3, 3317-3322) に対する耐性を付与するTn5ホ
スホトランスフェラーゼ遺伝子を含んでいる。LAC4
プロモーターのユニークなSstII部位においては、
pGBHSA20はE.コリでの増幅に用いられるE.コリ
ベクターpTZ19Rを含んでいる。K.ラクチスに形質
転換する前に、SstII消化及びアガロースゲル精製
によりpGBHSA20からpTZ19Rを除去する。
LAC4プロモーターのSstII部位で線状のpGB
HSA20をK.ラクチスに形質転換すると、相同的組換
えによりゲノムLAC4プロモーターに組込まれること
になる。pGBamdS1は、HSAcDNAをpam
dS1のamdScDNAに置き換えることによりpG
BHSA20誘導される。PCRを用いて、amdSc
DNAの5′及び3′端にSalI部位を導入した。こ
のPCRにおいては、鋳型としてpamdS1を用い、
プライマーとしてオリゴ AB3514 (配列番号26)及び
AB3515 (配列番号27)を用いた。
【0092】オリゴ AB3514 (配列番号26): 5′CTGCGAATTCGTCGACATGCCTCAATCCTGGG 3 ′ (導入したSalI部位を有する5′端amdS特定配
列) オリゴ AB3515 (配列番号27): 5′ GGCAGTCTAGAGTCGACCTATGGAGTCACCACATTTC 3′ (導入したSalI部位を有する3′端amdS特定配
列) このようにして得られたPCRフラグメントをSal
で消化し、pGBHSA20のSalI/XhoI部位
にクローン化した。制限分析で判定される2方向のいず
れかのamdScDNAを含む数種のクローンを得た。
正しい向きのamdScDNAを有するクローンの1種
がpGBamdS1であり、その物理的地図が図49に
示されている。
【0093】pGBamdS3の構築 S.セレビシエ延長因子1−α遺伝子(EF1−α;Naga
taら (1984) EMBO J.3, 1825-1830) から誘導されたプ
ローブを用いて異種ハイブリッド形成することにより、
K1EF1と呼ばれるEF1−α遺伝子のK.ラクチス相
同染色体を含むゲノムクローンを単離した。本実施例に
おいては、K1EF1プロモーターを含む813bpフラ
グメントを用いてamdScDNAをK.ラクチスで発現
した。オリゴヌクレオチド AB3701 (配列番号28)及
び AB3700 (配列番号29)を用いて、鋳型としてK.ラ
クチス株 CBS 683由来のゲノムDNAを用いるPCRに
おいて本フラグメントを増幅した。 AB3700 (配列番号
29)は、K1EFプロモーターの21ヌクレオチド及
amdS遺伝子のATG開始コドンの上流に38ヌク
レオチドを含むように設計される。 AB3701 (配列番号
28)及び AB3700(配列番号29)の配列を示す: オリゴ AB3701 (配列番号28): 5′CTGCGAATTCGTCGACACTAGTGGTACCATTATAGCCATAGGACAGCAAG 3′ (プロモーターの5′端に他の制限部位EcoRI、
alI、SpeI及びKpnIを有する5′K1EF1
特定プロモーター配列) オリゴ AB3700 (配列番号29): 5′GCTCTAGAGCGCGCTTATCAGCTTCCAGTTCTTCCCAGGATT- GAGGCATTTTTAATGTTACTTCTCTTGC 3′ (制限部位BssH2及び他の部位XbaIを有する
mdScDNAの5′配列に融合した3′K1EF1
定プロモーター配列)。
【0094】標準条件を用いてPCRを行い、得られた
PCRフラグメントをEcoRI及びXbaIで消化
し、EcoRI/XbaI消化pTZ19Rにサブクロ
ーン化した。得られたプラスミドpTZK1EF1の物
理的地図は図50に示されている。amdScDNAの
残りの部分及びLAC4ターミネーター配列の部分をp
GBamdS1からBssH2及びSphIで消化する
ことにより得た。本BssH2−SphIフラグメント
BssH2及びSphI消化pTZK1EF1にクロ
ーン化し、得られたプラスミドをpGBamdS2と称
した(図50)。最終段階のpGBamdS3の構築に
おいて、pGBamdS2及びpTY75LAC4(Da
s, Hollenberg (1982) Current Genetics 6, 123-128)
を共にSphI及びHindIIIで消化した。残りの
LAC4ターミネーター配列を含むpGBamdS2の
5.7kbDNAフラグメント及びpTY75LAC4の1.
2kbDNAフラグメントをアガロースゲルで精製した
後、分別し、次に連結し、E.コリを形質転換するために
用いた。amdScDNAがK.ラクチスK1EF1プロ
モーターから誘導された得られた発現ベクターをpGB
amdS3と称した(図51)。
【0095】pGBamdS5の構築 鋳型としてpGBHSA20を用いるPCRにおいて、
S.セレビシエアルコールデヒドロゲナーゼI(ADH
)プロモーターをamdScDNAに融合した。プラ
イマーの1つ(AB3703; 配列番号31)は、amdSc
DNAの配列に融合される3′端のADH1−プロモー
ター配列に相補的な配列を含んでいる。もう1つのプラ
イマー(AB3702; 配列番号30)は、5′端のADH1
プロモーターを含んでいる: オリゴ AB3702 (配列番号30): 5′CTGCGAATTCGTCGACACTAGTGGTACCATCCTTTTGTTGTTTCCGGGTG 3′ (プロモーターの5′端に他の制限部位EcoRI、
alI、SpeI及びKpnIを有する5′ADH1
定プロモーター配列) オリゴ AB3703 (配列番号31): 5′GCTCTAGAGCGCGCTTATCAGCGGCCAGTTCTTCCCAGGAT- TGAGGCATTGTATATGAGATAGTTGATTG 3′ (他の制限部位BssH2及びXbaIを有する5′
mdS配列に融合した3′ADH1特定プロモーター配
列)。
【0096】『タッチダウン』プロトコール(Donら, (1
991) Nucleic Acids Res. 19, 4008) を用いてPCR反
応を行った。反応混合物を30増幅サイクルに供し、ア
ニーリング温度を2サイクル毎に2℃下げ、55℃を4
0℃の『タッチダウン』まで下げ、この温度で10サイ
クル以上を行った(サイクル:94℃で2′、アニーリ
ング2′、72℃で3′)。得られたPCRフラグメン
トをEcoRI及びXbaIで消化し、pTZ19Rに
サブクローンした。得られたプラスミドpTZs.c.AD
H1は図52に示されている。pTZs.c.ADH1及び
pGBamdS3をKpnI及びBssH2で消化し
た。pGBamdS3の6.8kbフラグメント及びpTZ
s.c.ADH1の750bpフラグメントをゲル電気泳動で
精製し、連結し、E.コリ JM109を形質転換するために用
いた。得られた発現ベクターをpGBamdS5と称し
た(図37)。
【0097】pGBamdS5の構築 プラスミドpGBamdS3は、K1EF1プロモータ
ーの調節による3′端に1.5kbのLAC4ターミネータ
ー配列が隣接したamdScDNAを含んでいる(図5
1)。pGBamdS6は、LAC4プロモーターとp
GBamdS3のamdS発現カセットの上流のターミ
ネーター配列の融合を含むフラグメントをクローン化す
ることにより構築される(図53)。LAC4プロモー
ターとターミネーター配列を融合するために、まずpP
TLAC4を構築した(図54)。PCRを用いて、更
に600bpのLAC4ターミネーターフラグメントの
5′及び3′端に導入する。PCRにおいては、K.ラク
チス CBS 683染色体DNAを用い、プライマーとしてオ
リゴヌクレオチド AB3704 (配列番号32)及び AB370
5 (配列番号33)を用いた: オリゴ AB3704 (配列番号32): 5′GCTCTAGAAGTCGAC ACTAGTCTGCTACGTACTCGAGAATTTATACTTAGA- TAAG 3′ (他の制限部位XbaI、SalI、SpeI、Sna
BI及びXhoIを有するLAC4停止コドンで開始す
LAC4ターミネーター特定配列) オリゴ AB3705 (配列番号33): 5′ TGCTCTAGATCTCAAGCCACAATTC 3 ′ (他の制限部位XbaIを有する3′LAC4ターミネ
ーター特定配列)。
【0098】標準条件を用いてPCRを行い、得られた
PCRフラグメントをXbaIで消化し、pTZ19R
XbaI部位にサブクローン化してpTLAC4を得
た(図54)。LAC4プロモーター配列は、pKS1
05 (van den Bergら (1990) Bio/Technology 8, 135-
139)をXbaI及びSnaBIで消化することにより得
られる。XbaI−SnaBILAC4プロモーターフ
ラグメントをpRLAC4のSpeI/SnaBI部位
にクローン化し、pPTLAC4と称した(図54)。
最終段階のpGBamdS6の構築において、pGBa
mdS4をXbaIで消化した。pPTLAC4の4.1
kbのDNAフラグメントをアガロースゲルで精製し、p
GBamdS3のSpeI部位にクローン化した。得ら
れた遺伝子置換ベクターをpGBamdS6と称した
(図53)。
【0099】pGBamdS8の構築 プラスミドpGBamdS7は、LAC4プロモーター
の一部及びキモシン発現カセットを含むフラグメントを
LAC4プロモーターとpGBamdS6との間にクロ
ーン化することにより構築した(図55)。プラスミド
pKS105は、LAC4プロモーター (van den Berg
ら (1990) Bio/Technology 8, 135-139)の調節によるS.
セレビシエα因子のプレプロ領域に融合したプロキモシ
ンcDNAを含んでいる。PCRを用いて、更に制限部
位を融合LAC4プロモーターとキモシン発現カセット
の5′及び3′端に導入した。PCRにおいては、鋳型
としてpKS105DNAを用い、プライマーとしてオ
リゴヌクレオチド AB3965(配列番号34)及び AB3966
(配列番号35)を用いた: オリゴ AB3965 (配列番号34): 5′CTGCTACGTAATGTTTTCATTGCTGTTTTAC 3′ (制限部位SnaBIで開始するLAC4プロモーター
特定配列) オリゴ AB3966 (配列番号35): 5′ CCGCCCAGTCTCGAGTCAGATGGCTTTGGCCAGCCCC 3′ (他の制限部位XhoIを有するキモシン特定配列)。
【0100】標準条件を用いてPCRを行い、得られた
PCRフラグメントをSnaB1及びXhoIで消化し
た。プラスミドpGBamdS6をXhoIで消化し、
次にSnaBIで消化し、10.9kbのDNAフラグメン
トを単離し、ゲル電気泳動で精製した。SnaBI−
hoI融合フラグメントLAC4プロモーター/キモシ
ン発現カセットをpGBamdS6のSnaBI/Xh
I部位にクローン化した。得られたプラスミドをpG
BamdS7と称した(図55)。キモシン遺伝子から
開始コドンの約66bp上流のHindIII部位を破壊
するために、pGBamdS7をHindIIIで部分
的に消化し、E.コリDNAポリメラーゼIのクレノウフ
ラグメントで処理して平滑末端を作成し、引き続き連結
し、分子クローニングのためにE.コリに移した。この誘
導プラスミドをpGBamdS8と称し、破壊された
indIII部位を有するLAC4プロモーターフラグ
メントを含んでいる。
【0101】
【実施例9】酵母K.ラクチスにおけるLAC4プロモーターからam
dScDNAの発現 発現ベクターpGBamdS1は、amdScDNAと
は別に抗生物質G418に対する耐性を付与する第2選
択マーカーを含んでいる。これにより十分に確立された
方法であるG418耐性を用いて形質転換細胞をまず選
択することができる(Sreekrishnaら (1984) Gene 28, 7
3-81) 。このようにして得られた形質転換細胞は引き続
amdScDNAの発現を証明しかつK.ラクチスの
md+選択の条件を最適化するために用いることがで
きる。これらの条件が確立されると、amd+ 形質転
換細胞が例えば発現カセットを用いて選択マーカーなし
に直接選択することができる。
【0102】pGBamdS1(図49)をSstII
消化によりLAC4プロモーターで線状にした。分別及
びアガロースゲルでの精製によりpTZ19R配列を除
去した。本DNAフラグメントの15μg を用いてIto
H.ら (1983) J. Bacteriol.153, 163-168を実験の項で
記載された変更をしてK.ラクチス株 CBS 2360 及び CBS
683に形質転換した。形質転換プレートを30℃で3日
間インキュベートした。引き続き両菌株の数個の独立形
質転換細胞及び野生型菌株を別の固形培地を含むプレー
トに線状に塗布した(表1参照)。YEPD及びYEP
D/G418は実験の項で記載されている。YCB、Y
CB/NH4 及びYCB/アセトアミドは各々培地I、
II及びIIIとして実施例7に記載されている。YC
B/NH 4 及びYCB−lac/アセトアミドは各々1
%(w/v) ラクトース、pH7.0の30mMリン酸ナトリウ
ムバッファー及び0.1%(w/v) NH4(SO4)2 あるいは
5mMアセトアミドで補足した0.17%(w/v) 酵母窒素ベ
ース w/oアミノ酸及び硫酸アンモニウム(Difco) を含ん
でいる。
【0103】CBS 683/pGBamdS1形質転換細胞の
amd+ 表現型はYCB/アセトアミド上で明瞭であ
った(表1参照)。しかしながら、同様の発現ベクター
を含む CBS 2360 形質転換細胞は、YCB/アセトアミ
ド上で増殖を示さなかった。種々のK.ラクチス株間の
AC4プロモーターの調節における炭素源依存差が記載
されている(Breunig (1989) Mol.Gen. Genet. 216, 422
-427) ので、これはラクトース又はガラクトースが存在
しないときのamdScDNAを進めるLAC4プロモ
ーターの誘導の欠如によるものであると推論された。表
1は、実際に単独の炭素源としてラクトース及び単独の
窒素源としてアセトアミドを含有する培地上で CBS 236
0 形質転換細胞が増殖することができることを示すもの
である。従って、用いられる炭素源に依存してこれらの
形質転換細胞は単独の窒素源としてアセトアミド上で酵
母K.ラクチスの増殖を維持するためにA.ニドゥランス
mdScDNAを十分に発現することが結論される。
【0104】LAC4プロモーターに組込まれたかを証
明するためにサザン分析を行った。CBS 2360及び CBS 6
83形質転換細胞の高分子量DNAを単離し、HindI
IIで消化し、次に0.7%アガロースゲルの電気泳動で
分別した。ニトロセルロースに移した後、標準手順に従
ってハイブリッド形成を行った。プローブとして、プラ
スミドpGBHSA20(図49)から単離した32P標
識約1.5kbSacII/HindIIILAC4プロモ
ーターフラグメントを用いた。LAC4遺伝子座に組込
まれた単一pGBamdS1発現カセットを含む CBS 6
83及び CBS 2360 形質転換細胞が確認され、各例が図5
6に示されており、各々をKAM−一1及びKAM−2
と称する。pGBamdS1をLAC4プロモーターに
単コピーを組込むと4.2及び8.6kbの2つの新しいHi
dIIIフラグメントを作製し、共に形質転換細胞K
AM−1及びKAM−2内に存在する。 CBS 683が2
AC4遺伝子座を含みかつpGBamdS1がKAM−
1でそれらの1つだけに組込まれているので、KAM−
1の消化物は第2の妨害されないLAC4遺伝子座から
誘導された5.6kbのHindIIIフラグメントも示し
ている。
【0105】
【表1】 表1 種々の窒素及び/又は炭素源を含む固形培地上のK.ラクチス CBS 683及びCBS 23 60野生型及びpGBamdS形質転換細胞の増殖 ──────────────────────────────────── 菌株 CBS 683 CBS 2360 形質転換 DNA 無 pGBamdS1 無 pGBamdS1 ──────────────────────────────────── YEPD + + + + YEPD-G418 - + - + YCB - - - - YCB / NH4 + + + + YCB / アセトアミド - + - - YNB-lac / NH4 + + + + YNB-lac / アセトアミド - + - + ────────────────────────────────────
【0106】
【実施例10】単独の窒素源としてアセトアミドを用いるK.ラクチス C
BS 683及び CBS 2360 形質転換細胞の直接選択 Sst II線状pGBamdS1(15μg )をIto H.
ら((1983) J. Bact. 153, 163-168)に記載されている標
準手順を次のように変更してK.ラクチス CBS 683及び C
BS 2360 に形質転換した。 − K.ラクチス培養物をOD610 =0.5−1.0で形質転
換用に収集した。 − DNA細胞懸濁液を5分間熱ショック処理した後、
平板培養前に30℃で150−180分1ml量で表現型
発現を行った。種々の培地を両株に用いた。 CBS683の
場合、YEPD/YNB液(1*YNB(酵母窒素ベー
ス,Difco)、1%バクトペプトン、1%酵母エキス及び
2%グルコース)又はYNB−glu(1%(w/v) グル
コース及びpH7.0の30mMリン酸ナトリウムバッファ
ーで補足した1*YNB(酵母窒素ベース w/oアミノ酸
及び硫酸アンモニウム,Difco)) を用いた。このインキ
ュベーション後、細胞を2000g、室温で5分間遠心
し、次にYCB/アセトアミドに塗布した(実施例7参
照)。 CBS 2360 の場合、YNB−lac(1%(w/v)
ラクトース及びpH7.0の30mMリン酸ナトリウムバッ
ファーで補足した1*YNB(酵母窒素ベース w/oアミ
ノ酸及び硫酸アンモニウム,Difco)) を用いた。このイ
ンキュベーション後、細胞を2000g、室温で5分間
遠心し、次にYCB−lac/アセトアミドに塗布した
(実施例9参照)。
【0107】30℃で3日間発育させた。両株にamd
+ 形質転換細胞が得られた。見られる形質転換頻度
は、G418選択を用いる場合に見られるものに匹敵し
た。形質転換細胞の正しい同定は、次のG418を含む
YEPDプレートの平板培養及びサザン分析により確認
された。amdScDNAがK1EF1プロモーターか
ら進むpGBamdS3(図51)をXhoIによる消
化でLAC4ターミネーターで線状とし、次に15μg
のゲル単離フラグメントを上記pGBamdS1の CBS
683への形質転換で記載したYCB/アセトアミドプレ
ートの直接選択を用いてK.ラクチス株 CBS 683に形質転
換した。得られた形質転換細胞の若干をサザンブロッテ
ィングで分析した。高分子量DNAを単離し、BamH
Iで消化し、次に0.7%アガロースゲルの電気泳動で分
離した。ニトロセルロースに移した後、標準手順に従っ
てハイブリッド形成した。プローブとしてプラスミドp
TY75LAC4ターミネーター(実施例8に記載され
ている)から単離した32P標識1.2kbSphI/Hin
dIIILAC4ターミネーターフラグメントを用い
た。pGBamdS3プラスミドを含む CBS 683形質転
換細胞及びpGBamdS3プラスミドを含む形質転換
細胞の結果は各々図57及び58に示されている。対照
株 CBS 683は図58に示されている。 CBS 683形質転換
細胞においては、自然型LAC4ターミネーターの3.7
kbハイブリッド形成フラグメントの他に6.8kbサイズの
ハイブリッド形成フラグメントが存在する。これは、
AC4ターミネーター領域へのプラスミドの正しい組込
みを意味する。
【0108】これらの形質転換細胞のすべてにおいて、
LAC4ターミネーターに1コピー以上で組込まれた
(6.8kbのハイブリッド形成フラグメントの強さはベク
ターの組込まれたコピー数に示される)。構成的K1E
F1プロモーターが選択マーカーとして有用なamd
cDNAを進めることができることも結論される。同様
の結果がpGBamdS5(図52)で得られ、amd
ScDNAがS.セレビシエADH1プロモーターから進
められる。
【0109】
【実施例11】アセトアミド直接選択によるS.セレビシエのpGBam
dS5による形質転換 本実施例においては、amdScDNAが他の酵母、例
えばS.セレビシエ内で選択マーカーとして用いることが
できるかを試験した。まず、実施例7のK.ラクチスと同
様の培地及び手順を用いて、S.セレビシエ株 D237-10B
amd- 表現型及び単独の窒素源としてアンモニウ
ムの使用能が確立された。K.ラクチスの場合に認められ
たように、窒素源としてアンモニウムを含むプレートに
のみ十分に増殖されたS.セレビシエが見られた。窒素源
なし又は単独の窒素源としてアセトアミドを含むプレー
トにおいては、全く発育しないか又はときどきわずかな
バックグラウンド増殖が見られた。SphIで部分的に
消化することによりADH1プロモーターでプラスミド
pGBamdS5を線状にした。pGBamdS1をK.
ラクチスに形質転換した実施例10の形質転換手順を用
いて、S.セレビシエ株 D273-10B(ATCC 25657) を15μ
g のゲル単離線状pGBamdS5フラグメントで形質
転換した。形質転換後、この細胞をYCB/アセトアミ
ドプレート(実施例9参照)に塗布し、30℃で3日間
発育させた。この形質転換でamd + 形質転換細胞が
得られた。引き続きamdS形質転換細胞のサザン分析
により、amdScDNAがS.セレビシエゲノムに安定
に組込まれたことが確認された。
【0110】高分子量DNAを単離し、BamHIで消
化し、次に0.7%アガロースゲル電気泳動で分離し、ニ
トロセルロースでブロットした。プローブとしてpGB
amdS1から単離した32P標識750bpEcoRV
mdSフラグメントを用いた。D273-10B/pGBamd
S5形質転換細胞及び対照株D273-10B(ATCC 25657)の結
果は図59に示されている。2ハイブリッド形成フラグ
メント、各々多コピーフラグメントを表す6.6kbフラグ
メント及びフランキングを表す不明サイズのハイブリッ
ド形成フラグメントは、D273-10B形質転換細胞内に存在
する。予想されるように対照株D273-10B(ATCC 25657)は
ハイブリッド形成フラグメントを示さない。
【0111】
【実施例12】フルオロアセタミド逆選択を用いるK.ラクチス及びS.セ
レビシエamdS+ 形質転換細胞からamdSマーカー
の除去 上記実施例においては、単一交差相同的組換えにより
mdS含有発現カセットがK.ラクチス及びS.セレビシエ
ゲノムに組込まれる。これは、これらのamdS酵母形
質転換細胞のゲノムの直列反復がamdScDNAに隣
接することを意味する。従って、amdScDNAは、
cDNAを隣接する直列反復間に低頻度で生じる染色体
内有糸分裂組換え結果により形質転換細胞集団の小部分
で欠失する。A.ニドゥランスについてHynes, Pateman
((1970) Mol. Gen. Genet. 108, 107-116)によって示さ
れているように、amd+ 細胞に有毒でありamd
- に有毒でない化合物、フルオロアセトアミドを含む培
地を用いてこれらの結果を選択することが可能でなけれ
ばならない。amd+ 細胞においては、フルオロアセ
トアミドがアンモニア及びフルオロアセテートに変換さ
れ、後者は酵素アセチル−CoA−シンテターゼによっ
て活性化される。従って、amd+ 酵母にも作用する
フルオロアセタミド逆選択の必要条件は、1)フルオロ
アセタミドはamd- に有毒であってはならない、
2)酵母細胞壁及び原形質膜がフルオロアセタミドに対
して透過性でなければならない及び3)酵素アセチル−
CoA−シンテターゼが活性でなければならないであ
る。
【0112】これを試験するために、KAM−1と称す
LAC4プロモーターに組込まれたpGBamdS1
の単コピーを含むK.ラクチス CBS 683形質転換細胞及び
KAM−2と称するADH1プロモーターに組込まれた
pGBamdS5の単コピーを含むS.セレビシエ D273-
10B 形質転換細胞を用いた。KAM−1及びKAM−2
双方を選択培地(YCB/アセトアミド)で少なくとも
3回遺伝的精製に供し、amd- 親株による混入を排
除した。KAM−1及びSAM−1を各々10mMフルオ
ロアセトアミドで補足したYCB/NH4 に1プレート
当たり約103 CFU の濃度で塗布した。両KAM−1及
びSAM−1の場合、30℃で3〜6日後にフルオロア
セトアミド耐性コロニーが現れた。独立したKAM−1
及びSAM−1誘導amd- コロニーの染色体DNA
によるサザン分析から、フランキング直列反復間で相同
的組換えによりK.ラクチス及びS.セレビシエゲノムから
amdScDNAが正しく除去されたことが確認され
た。事実、KAM−1amd - 組換え体の1種には組
換えの交差点が多型性HindIII部位及びamd
cDNA間に位置した。
【0113】この多型性HindIIIはpGBamd
S1のLAC4プロモーターのLAC4読み枠の92bp
上流に存在するが、この部位はCBS 683 LAC4プロモ
ーターに存在しない。組換え結果は、この具体的なKA
M−1組換え体のゲノムにHindIII部位が残り、
親株 CBS 683と区別することができなかった(図56、
レーン6の4.2kbの余分なフラグメント参照)。従っ
て、このKAM−1組換え体は、KAM−1amd-
組換え体の代わりにCBS 683 混入物を単離する可能性を
排除する。上記のことから、フルオロアセトアミド逆選
択を用いて並列反復が隣接した場合の酵母ゲノムから
mdScDNAを除去することができることが結論され
る。本実施例においては、amd- K.ラクチス及びS.
セレビシエ組換え体が約0.1%の頻度で生じる。若干の
酵母株の場合、おそらくアセチルCoA−シンテターゼ
の強力な炭素カタボライト抑制のために、YCB/NH
4 でフルオロアセタミドによる効率のよい逆選択を行う
ことができないことは特に言及される。これらの場合に
は、逆選択用に10mMフルオロアセトアミドで補足した
YCB−ガラクトース/NH4(この培地は1%ラクトー
スの代わりに1%ガラクトースを含む以外は実施例9に
記載されるYCB−lac/NH4 と同じものである)
が巧く用いられる。
【0114】
【実施例13】amdSマーカーを用いるK.ラクチス遺伝子のマーカー
遺伝子を含まない欠失 酵母ゲノムの操作にしばしば用いられる手法は「一段遺
伝子破壊」であり、この方法は単一形質転換段階で遺伝
子を破壊(又は修飾)することができる(Rothsteinら
(1983) Methods Enzymol. 101, 202-211)。本方法にお
いては、酵母選択性マーカーによって破壊された標的遺
伝子のコピーを有する形質転換プラスミドが二重交差相
同的組換えにより酵母ゲノムに組込み、野生型標的遺伝
子が破壊コピーに置き換えられる。実施例12に記載さ
れている『一段遺伝子破壊』とフルオロアセトアミド逆
選択の組合わせは、選択性マーカーを残さずに酵母ゲノ
ムから遺伝子を欠失させなければならない。本実施例に
おいては、K.ラクチス CBS 2360 ゲノムからLAC4
伝子を欠失させるためにこの組合わせが用いられる。K.
ラクチスLAC4遺伝子の一段遺伝子交換の場合、pG
BamdS6(図53)が構築され、LAC4プロモー
ター及びターミネーター配列が隣接したamdS発現カ
セットを含んでいる。更にamdS発現カセットに並列
反復が隣接し、これらの並列反復間の染色体内組換えに
よりK.ラクチスゲノムからamdS配列が除去されるよ
うに、LAC4ターミネーターフラグメントがamd
発現カセットのすぐ上流に存在する。プラスミドpGB
amdS6をSpeI及びHindIIIで消化し、ゲ
ル電気泳動後6.6kbのDNAフラグメントを単離した。
実施例10に記載されている形質転換手順を用いてK.ラ
クチス CBS 2360 を形質転換するために、遺伝子置換ベ
クターを含むこのSpeI−HindIIIフラグメン
トを用いた。交換されたLAC4遺伝子を有する形質転
換細胞をスクリーンするために、amd+ 形質転換細
胞を0.008%X−gal(5−ブロモ−4−クロロ−
3−インドリルβ−D−ガラクトピラノシド)を含むY
EPDプレートに塗布した。
【0115】amd+ 形質転換細胞をサザンブロット
で分析した。高分子量DNAを単離し、HindIII
で消化し、次に0.7%アガロースゲルによる電気泳動で
分離し、ニトロセルロースにブロットした。プローブと
してプラスミドpPTLAC4(実施例8)から単離し
32P標識600bpXbaLAC4ターミネーターフ
ラグメントを用いた。交換したLAC4遺伝子及び対照
株 CBS 2360 を有するamd+ CBS 2360形質転換細胞
の結果は図44に示されている。amd+ CBS 2360形
質転換細胞の場合には、正しく交換されたLAC4遺伝
子を意味する7.4kbハイブリド形成フラグメントが存在
する。対照株CBS 2360は2.0kbハイブリッドフラグメン
トを示し、これは自然型LAC4遺伝子座を表してい
る。
【0116】引き続き、これらのamd+ 形質転換細
胞のフルオロアセトアミド逆選択によりamd- 表現
型を有する組換え体を得た。amd- 組換え体の染色
体DNAでサザン分析を行った。高分子量DNAを単離
し、HindIIIで消化し、次に0.7%アガロースゲ
ルで分離し、ニトロセルロースにブロットした。上記と
同じ32P標識プローブを用いた。amd- CBS 2360組
換え体の結果は、図60に示されている。amd-
換え体の場合には、5.4kbのハイブリッド形成フラグメ
ントが存在し、LAC4遺伝子が存在しないこと及び
mdSマーカーの酵母ゲノムからの除去が確認された。
これらのK.ラクチスLAC4 - からamdSマーカーを
なくすと、更に遺伝子の欠失及び/又は修飾にamd
マーカーを再使用する可能性を与える。
【0117】
【実施例14】amdSマーカーを用いるK.ラクチスゲノムへの遺伝子
のマーカー遺伝子を含まない挿入 遺伝子を酵母ゲノムにマーカー遺伝子含まずに挿入する
ために、モデル遺伝子としてキモシンcDNAを用い
た。本実施例においては、LAC4遺伝子を置き換えか
つ選択マーカーを残さずにK.ラクチスLAC4遺伝子座
にキモシンcDNAを挿入した。マーカーのない遺伝子
挿入の原理は、この場合には交換ベクターpGBamd
S8が問題の遺伝子、キモシンcDNAを含んでいるこ
とを除いて実施例13に記載されている遺伝子のマーカ
ーを含まない欠失と同様である(図55)。プラスミド
pGBamdS8をSpeI及びHindIIIで消化
し、8.0kbDNAフラグメントをゲル単離した。10μ
g のこのフラグメントを実施例10に記載されているよ
うにK.ラクチス CBS 2360 に形質転換した。交換した
AC4遺伝子及びキモシン活性を有するamd+ 形質
転換細胞が得られた。
【0118】キモシン活性を (van den Bergら (1990)
Bio/technology 8, 135-139)に記載されているように測
定した。これらの形質転換細胞の実施例12に記載され
ている次のフルオロアセトアミド逆選択により、なおキ
モシンを生産するamd- 表現型と組換え体を単離し
た。amd- の染色体DNAのサザン分析により、キ
モシン+ 組換え体からLAC4遺伝子がキモシンに置換
されかつK.ラクチスゲノムからamdSマーカーが正し
く除去されていることが確認された。これらの組換え体
amd- /キモシン+ 表現型もYCB/アセトアミ
ドプレート上で発育しないこと及びキモシン活性の存在
(上記参照)によって確認された。これらの組換え体の
amd- 表現型は、更にこれらの菌株のamdSマー
カーを用いる操作、例えばキモシン発現カセットの別の
コピーの組込み及び/又は実施例13に記載されている
K.ラクチス遺伝子の欠失が可能である。
【0119】
【実施例15】バシラス及びE.コリのamdSマイナス表現型の試験 バシラスにおけるamdS選択系の使用の必要条件は、
これらのグラム陽性菌がアセトアミダーゼ活性を有しな
いことである。これを試験するために、窒素源を除く必
須栄養分及びビタミンすべてを含むバシラス最少培地に
B.サチリス株 BS-154(CBS 363.94) を塗布した(28.7
mMK2 HPO4 、22mMKH2 PO4 、1.7mMクエン酸
ナトリウム、0.4mMMgSO4 、0.75μM MnS
4 、0.5%(w/v) グルコース及び1.5%寒天)。この
培地のままあるいは窒素源として20mMアセトアミドで
補足した場合増殖は全く見られなかった。最少培地を窒
素源として20mM(NH4)2 SO4 あるいは20mMKN
3 で補足した場合にのみ増殖が見られた。バシラス B
S-154(CBS 363.94) は、単独の窒素源としてアセトアミ
ド上で発育を維持するのに十分なアセトアミダーゼ活性
がないと結論される。この現象から、A.ニドゥランス
mdS遺伝子はグラム陽性菌において選択マーカーとし
て使用しなければならない。
【0120】同様に、グラム陰性菌、この場合E.コリに
アセトアミダーゼ活性のないことを試験して、A.ニドゥ
ランスamdS遺伝子がこれらの微生物にも選択マーカ
ーとして用いることができるかを確立した。この場合に
は、0.02μg(w/v)チアミンで補足したM9最少培地
(Sambrookら (1989) “Molecular Cloning: a laborato
ry manual”, Cold Spring Harbour Laboratories, Col
d Spring Harbour, NewYork)を用いた。M9プレートに
塗布した場合にE.コリ JM109の十分発育されたコロニー
が見られた。しかしながら、M9プレートからNH4
lが除かれたり20mMアセトアミドに置き換えられた場
合には、全く発育しないかあるいはわずかなバックグラ
ウンド増殖のみ見られた。E.コリ JM109株は、単独の窒
素源としてアセトアミド上で増殖を維持するだけの十分
なアセトアミダーゼ活性がないと結論される。これによ
り、A.ニドゥランスamdS遺伝子はグラム陰性菌にお
いて選択マーカーとして使用しなければならない。
【0121】
【実施例16】細菌に有用なamdS発現ベクターの構築 pGBamdS22の構築 種々のバシラス種においてA.ニドゥランスamdS遺伝
子を発現させるために、pamdS−1のamdScD
NAを基礎的なバシラス発現ベクターpBHA−1(欧
州特許出願第 89201173.5 号; 物理的地図として図6
1)にクローン化した。amdScDNA遺伝子のAT
G開始コドンで、下記配列を有するオリゴヌクレオチド
AB3825 (配列番号36)及び AB3826 (配列番号3
7)を用いてpamdS−1にNdeI部位を導入し
た: オリゴ AB3825 (配列番号36): 5′CGCGCTTATCAGCGGCCAGTTCTTCCCAGGATTGAGGCATATGT 3′ オリゴ AB3826 (配列番号37): 5′CTAGACATATGCCTCAATCCTGGGAAGAACTGGCCGCTGATAAG 3′
【0122】これらのオリゴヌクレオチドのアニーリン
グは、標準法を用いて行った。得られた二本鎖DNAフ
ラグメントをBssHII/XbaI消化pamdS−
1に連結し、E.コリに移した。形質転換細胞の1つから
pGBamdS21を単離し、制限酵素分析によって確
認した(図63)。pGBamdS21をKpnI及び
HindIIIで消化し、amdScDNA含有フラグ
メントをKpnI及びHindIIIで消化したpBH
A−1にクローン化した。得られたプラスミドをpGB
amdS22と称した(図64)。pGBamdS25の構築 選択マーカーとしてamdSを用いて所望のDNA配列
のB.リケニホルミスゲノムへの部位特異的組込みを証明
するために、amdScDNAを発現/組込みベクター
pLNFでクローン化した(図62)。B.リケニホルミ
スアミラーゼE.coliの5′及び3′非コーディング配列
を含むこのベクターは、対応する染色体アミラーゼ遺伝
子座において部位特異的組込みを可能にする。pGBa
mdS21(上記、図63)をNdeI及びPvuII
で消化し、amdScDNA含有フラグメントをNde
I及びScaIで消化したpLNFと連結した。連結混
合物をB.サチリス BS-154 (CBS 363.94)に形質転換し
た。20μg/mlネオマイシンで補足した最少培地で選択
した。形質転換細胞の1つからプラスミドpGBamd
S25(図66)を単離し、BAA−101と称した。
【0123】pGBamdS41の構築 A.ニドゥランスamdScDNAをE.コリで発現させる
ために、欧州特許第 0340 878 A1 号に記載されている
pTZ18Rの誘導体、pTZ18R/Nを用いた。p
TZ18R/Nは、NdeI部位が試験管内部位特定突
然変異誘発を用いてpTZ18RのlacZ読み枠のA
TG開始コドンで作られる点でpTZ18Rと異なるも
のである。pGBamdS21をNdeI及びHin
IIIで消化し、amdScDNAを含むゲル単離フラ
グメントをNdeI及びHindIIIで消化したpT
Z18R/Nに連結した。この連結混合物を用いて、E.
コリ JM109を形質転換し、形質転換細胞の1つからpG
BamdS41(図67)を単離した。
【0124】
【実施例17】選択マーカーとしてamdS遺伝子を用いるバシラスの
形質転換 E.コリ配列をpGBamdS22から欠失させかつam
ScDNAのすぐ上流に“hpa2”プロモーターを
配置するために、pGBamdS22をNdeIで消化
し、連結により再び環状にし、B.サチリス BS-154 (CBS
363.94)を形質転換するために用いた。形質転換細胞を
アセタミド最少プレートで選択し、ネオマイシン耐性を
チェックした。これらの形質転換細胞の1つから発現ベ
クターpGBamdS23(図65)を単離し、制限酵
素分析により確認した。これらの結果は、1)バシラス
プロモーター配列の調節によってA.ニドゥランスamd
ScDNAが十分に発現される及び2)amdS遺伝子
がバシラスの形質転換において選択マーカーとして用い
ることができることを示している。
【0125】B.リケニホルミス T5 (CBS 470.83)をベク
ターpGBamdS25で形質転換した。実験の項で記
載されているように形質転換を行い、単独の窒素源とし
て20mMアセトアミドで補足した修飾プロトプラスト再
生プレート上で直接選択することによりamd+ 形質
転換細胞が得られた(実験に記載されている)。形質転
換細胞内のpGBamdS25の存在は、ネオマイシン
耐性表現型及びプラスミドが形質転換細胞から再単離す
ることができる事実により確認した。BAA−103と
称するこれらの形質転換細胞の1つを用いて、pGBa
mdS25をアミラーゼ遺伝子座を標的にしたB.リケニ
ホルミスゲルムに組込ませた。プラスミド組込みは、単
独の窒素源としてアセトアミドを含む最少培地寒天上で
形質転換細胞を発育させることにより行った。若干のコ
ロニーを新しいプレートに繰り返し(2〜3回)移した
後、50℃でインキュベートした。単離したコロニーを
単独の窒素源としてアセトアミド上での増殖能及び1μ
g/mlのネオマイシンに対する耐性について試験した。自
律複製プラスミドDNAが存在しないことは、組込み体
から単離されたDNAを宿主株に再び形質転換すること
により確立された。ネオマイシン耐性コロニーは得るこ
とができなかった。この結果から、amdS遺伝子単コ
ピーを含むバシラス種を選択するのにamdS遺伝子が
適切なマーカーであることは明らかである。
【0126】
【実施例18】選択マーカーとしてamdS遺伝子を用いるE.コリの形
質転換 標準手順を用いてE.コリ JM109をベクターpGBamd
S41で形質転換した。0.02μg/mlチアミン及び50
μg/mlアンピシリンで補足したM9プレートあるいは2
0mMアセトアミド、0.02μg/mlチアミン及び0.05mM
IPTGで補足したアンモニウムを含まないM9プレー
トで選択した。amd+ /アンピシリン耐性形質転換
細胞を得、それからpGBamdS41を再単離した。
アンピシリン又はアセトアミド上の選択を用いる形質転
換頻度は匹敵しうるものであった。これは、A.ニドゥラ
ンスamdS遺伝子がグラム陰性菌の形質転換に選択マ
ーカーとして同様に機能することを証明するものであ
る。
【0127】
【実施例19】amdS+ 細菌形質転換細胞のフルオロアセトアミド逆
選択 フルオロアセトアミドを用いる細菌amd+ 形質転換
細胞の逆選択には、フルオロアセテートをフルオロアセ
チル−CoAに変換する酵素アセチルCoAシンテター
ゼの活性が必要である。E.コリで見られた(Brownら 197
7)アセチルCoAシンテターゼのカタボライト抑制を避
けるために、細菌amd+ 形質転換細胞又は単コピー
組込み体を窒素源としてNH4 Cl並びに炭素及びエネ
ルギー源として酢酸塩を含む特定培地上で発育させた。
【0128】B.サチリス(Freese,E., Fortnagel,P. (19
69) J. Bcteriol 90, 745-756)のような多くの生物はグ
リオキシル酸塩機能分路がなく、従って培地がグルタミ
ン酸塩又はコハク酸塩のようなTCAサイクル中間体源
で補足される場合にのみ酢酸塩を代謝する。バシラス
md+ 株をGrundy, F.J.ら (1993) Molecular Microb
iology 10, 259-271に記載されている0.01%グルタミ
ン酸塩及び50mM酢酸塩を含むTSS培地で発育させ
た。寒天で固化したこの培地にフルオロアセトアミドを
1〜50mMの濃度で加えた。B.サチリス BAA-101又はB.
リケニホルミス BAA-103(単コピー組込み体)を1プレ
ート当たり102 細胞濃度で塗布した。あるフルオロア
セトアミド濃度ではわずかなコロニーしか出現しなかっ
た。これらのコロニーにpGBamdS25が存在しな
いことは、プラスミド及び染色体DNA分析、ネオマイ
シンに対する感受性及び単独の窒素源としてアセトアミ
ド上での増殖不能により証明された。BAA−103の
逆選択の場合には、活性アッセイ及びサザンブロットに
よって示されるアミラーゼ遺伝子のロスをもたらした。
これは、フルオロアセトアミド逆選択を用いて多数の
md+ バシラス細胞及び特定標的遺伝子の同時欠失を
含む集団からamd- 細胞を選択することができるこ
とを示している。
【0129】同様に、1〜50mMの濃度のフルオロアセ
トアミド及び0.05mMのIPTGで補足したVanderwink
el E., De Vlieghere M, European J. Biochem, 5 (196
8) 81-90に記載されている最少培地 #132 を用いてpG
BamdS41形質転換細胞の集団からamd- E.コ
リ JM109細胞を選択した。細胞を1プレート当たり10
2 細胞の濃度で塗布した。あるフルオロアセトアミド濃
度ではわずかなコロニーしか出現しなかった。フルオロ
アセトアミド選択コロニーからpGBamdS41が存
在しないことは、DNA単離、アンピシリンに対する感
受性及び単独の窒素源としてアセトアミド上での発育不
能により確認された。これは、フルオロアセトアミド逆
選択を用いて多数のamd+ E.コリ細胞を含む集団か
amd- を選択することができることを証明するも
のである。
【0130】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:26塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3100 配列 CTAATCTAGA ATGCCTCAAT CCTGAA 26
【0131】配列番号:2 配列の長さ:28塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3101 配列 GACAGTCGAC AGCTATGGAG TCACCACA 28
【0132】配列番号:3 配列の長さ:16塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:TN0001 配列 TCGATTAACT AGTTAA 16
【0133】配列番号:4 配列の長さ:35塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO 直接の起源 クローン名:AB2154 配列 AACCATAGGG TCGACTAGAC AATCAATCCA TTTCG 35
【0134】配列番号:5 配列の長さ:35塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB2155 配列 GCTATTCGAA AGCTTATTCA TCCGGAGATC CTGAT 35
【0135】配列番号:6 配列の長さ:30塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB2977 配列 TATCAGGAAT TCGAGCTCTG TACAGTGACC 30
【0136】配列番号:7 配列の長さ:36塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB2992 配列 GCTTGAGCAG ACATCACCAT GCCTCAATCC TGGGAA 36
【0137】配列番号:8 配列の長さ:36塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB2993 配列 TTCCCAGGAT TGAGGCATGG TGATGTCTGC TCAAGC 36
【0138】配列番号:9 配列の長さ:36塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB2994 配列 CTGATAGAAT TCAGATCTGC AGCGGAGGCC TCTGTG 36
【0139】配列番号:10 配列の長さ:31塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3657 配列 AGCTTGACGT CTACGTATTA ATGCGGCCGC T 31
【0140】配列番号:11 配列の長さ:31塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3658 配列 TCGAAGCGGC CGCATTAATA CGTAGACGTC A 31
【0141】配列番号:12 配列の長さ:23塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3779 配列 AATTGGGGCC CATTAACTCG AGC 23
【0142】配列番号:13 配列の長さ:23塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3780 配列 AATTGCTCGA GTTAATGGGC CCC 23
【0143】配列番号:14 配列の長さ:30塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3448 配列 GTGCGAGGTA CCACAATCAA TCCATTTCGC 30
【0144】配列番号:15 配列の長さ:36塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3449 配列 ATGGTTCAAG AACTCGGTAG CCTTTTCCTT GATTCT 36
【0145】配列番号:16 配列の長さ:36塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3450 配列 AGAATCAAGG AAAAGGCTAC CGAGTTCTTG AACCAT 36
【0146】配列番号:17 配列の長さ:42塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3520 配列 ATCAATCAGA AGCTTTCTCT CGAGACGGGC ATCGGAGTCC CG 42
【0147】配列番号:18 配列の長さ:18塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3781 配列 AATTGGGGCC CAGCGTCC 18
【0148】配列番号:19 配列の長さ:18塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3782 配列 AATTGGACGC TGGGCCCC 18
【0149】配列番号:20 配列の長さ:43塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3746 配列 TGACCAATAA AGCTTCTCGA GTAGCAAGAA GACCCAGTCA ATC 43
【0150】配列番号:21 配列の長さ:47塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3747 配列 CTACAAACGG CCACGCTGGA GATCCGCCGG CGTTCGAAAT AACCAGT 47
【0151】配列番号:22 配列の長さ:26塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB4234 配列 GAAGACCCAG TCAAGCTTGC ATGAGC 26
【0152】配列番号:23 配列の長さ:43塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB4235 配列 TGACCAATTA AGCTTGCGGC CGCTCGAGGT CGCACCGGCA AAC 43
【0153】配列番号:24 配列の長さ:69塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB4236 配列 TGACCAATAA AGCTTAGATC TGGGGGTGAT TGGGCGGAGT GTTTTGCTTA GACAATCAAT 60 CCATTTCGC 69
【0154】配列番号:25 配列の長さ:36塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB4233 配列 TGACCAATAG ATCTAAGCTT GACTGGGTCT TCTTGC 36
【0155】配列番号:26 配列の長さ:32塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3514 配列 CTGCGAATTC GTCGACATGC CTCAATCCTG GG 32
【0156】配列番号:27 配列の長さ:37塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3515 配列 GGCAGTCTAG AGTCGTACCTA TGGAGTCACC ACATTTC 37
【0157】配列番号:28 配列の長さ:50塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3701 配列 CTGCGAATTC GTCGACACTA GTGGTACCAT TATAGCCATA GGACAGCAAG 50
【0158】配列番号:29 配列の長さ:70塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3700 配列 GCTCTAGAGC GCGCTTATCA GCTTCCAGTT CTTCCCAGGA TTGAGGCATT TTTAATGTTA 60 CTTCTCTTGC 70
【0159】配列番号:30 配列の長さ:50塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3702 配列 CTGCGAATTC GTCGACACTA GTGGTACCAT CCTTTTGTTG TTTCCGGGTG 50
【0160】配列番号:31 配列の長さ:70塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3703 配列 GCTCTAGAGC GCGCTTATCA GCGGCCAGTT CTTCCCAGGA TTGAGGCATT GTATATGAGA 60 TAGTTGATTG 70
【0161】配列番号:32 配列の長さ:55塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3704 配列 GCTCTAGAAG TCGACACTAG TCTGCTACGT ACTCGAGAAT TTATACTTAG ATAAG 55
【0162】配列番号:33 配列の長さ:25塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3705 配列 TGCTCTAGAT CTCAAGCCAC AATTC 25
【0163】配列番号:34 配列の長さ:31塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3965 配列 CTGCTACGTA ATGTTTTCAT TGCTGTTTTA C 31
【0164】配列番号:35 配列の長さ:37塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3966 配列 CCGCCCAGTC TCGAGTCAGA TGGCTTTGGC CAGCCCC 37
【0165】配列番号:36 配列の長さ:44塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:NO 直接の起源 クローン名:AB3825 配列 CGCGCTTATC AGCGGCCAGT TCTTCCCAGG ATTGAGGCAT ATGT 44
【0166】配列番号:37 配列の長さ:44塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (ゲノム) ハイポセティカル配列:NO アンチセンス:YES 直接の起源 クローン名:AB3826 配列 CTAGACATAT GCCTCAATCC TGGGAAGAAC TGGCCGCTGA TAAG 44
【図面の簡単な説明】図面で用いられる略語制限酵素及び制限部位 : A=ApaI;Ba=BamHI;B=BglII;B
s=BssHII;E=EcoRI;H=HindII
I;K=KpnI;N=NdeI;N=NotI;Ps
PstI;P=PvuII;Sa=SalI;Sc=
ScaI;S=SmaI;Sn=SnaBI;Spe=
SpeI;Sp=SphI;Ss=SstII;Xb=
XbaI;X=XhoI。その他 : T.=LAC4ターミネーター配列
【図1】プラスミドPamdS−1の制限地図である。
本プラスミドは、A.ニデュランス (A.nidulans) 由来の
amdSのcDNAを含んでいる。
【図2】遺伝子置換ベクターpGBDEL4Lを用いた
A.ニガー由来のglaA遺伝子座のマーカー遺伝子を含
まない欠失の模式図である。遺伝子置換ベクターpGB
DEL4Lの実質部分は、反復(glaA遺伝子の3′
非コーディング領域)間にクローン化gpdAプロモー
ターの調節によってamdS遺伝子を含んでいる。
【図3】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築経
路の模式図である。
【図4】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築経
路の模式図である。
【図5】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築経
路の模式図である。
【図6】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築経
路の模式図である。
【図7】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築経
路の模式図である。
【図8】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築経
路の模式図である。
【図9】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築経
路の模式図である。
【図10】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築
経路の模式図である。
【図11】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築
経路の模式図である。
【図12】実施例1に示されるpGBDEL4Lの構築
経路の模式図である。
【図13】32P標識glaAプロモーターフラグメント
及びキシラノーゼプローブでプローブされたpGBDE
L4L形質転換細胞 #41(レーン1)、 #24(レーン
2)、 #23(レーン3)及び #19(レーン4)及び宿主
株 A. ニガー CBS 513.88 (レーン5)のKpnI消化
物並びにpGBDEL4L形質転換細胞 #41(レーン
6)、 #24(レーン7)、 #23(レーン8)及び #19
(レーン9)及び宿主株 A. ニガー CBS 513.88 (レー
ン10)のBamHI消化物のオートラジオグラフであ
る。
【図14】GBA-102 (レーン1)及びフルオロアセトア
ミド選択後の GBA-102株: GBA-107(レーン2)及び G
BA-108(レーン3)のKpnI消化物並びに GBA-102
(レーン4)及びフルオロアセトアミド選択後の GBA-1
02株: GBA-107(レーン5)及び GBA-108(レーン6)
BamHI消化物のオートラジオグラフである。
【図15】アスペルギルスニガー CBS 513.88 における
野生型glaA遺伝子座のBamHI及びKpnIフラ
グメント長の模式図である。
【図16】形質転換細胞 #19(= GBA-102) における切断
型glaA遺伝子座のBamHI及びKpnIフラグメ
ント長の模式図である。
【図17】GBA-102 形質転換細胞におけるamdS遺伝
子(= GBA-107及び GBA-108)除去後の切断型glaA遺
伝子座のBamHI及びKpnIフラグメント長の模式
図である。
【図18】A.ニガーの切断型glaA遺伝子座の3′非
コーディング領域にglaA遺伝子を組込む模式図であ
る。
【図19】amdS遺伝子に隣接する3′glaA反復
間の内部組換えの結果である。
【図20】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図21】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図22】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図23】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図24】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図25】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図26】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図27】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図28】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図29】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図30】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図31】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図32】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図33】実施例2に示される組込みベクターpGBG
LA30の構築経路の模式図である。
【図34】32P標識glaAプロモーターフラグメント
でプローブされたpGBGLA30形質転換細胞 #107-
9 (レーン1)、 #107-7 (レーン2)及び #107-5
(レーン3)、宿主株 A. ニガー GBA-107(レーン4)
及び親株 A. ニガー CBS 513.88 (レーン5)のBgl
II消化物並びにpGBGLA30形質転換細胞 #107-
9 (レーン6)、 #107-7 (レーン7)及び #107-5
(レーン8)、宿主株 A. ニガー GBA-107(レーン9)
及び親株 A. ニガー CBS 513.88 (レーン10)のKp
I消化物のオートラジオグラフである。
【図35】アスペルギルスニガー CBS 513.88 における
野生型glaA遺伝子座のKpnI及びBglIIフラ
グメント長の模式図である。
【図36】アスペルギルスニガー GBA-107における切断
glaA遺伝子座のKpnI及びBglIIフラグメ
ント長の模式図である。
【図37】形質転換細胞 #107-5(= GBA-119)及び #107-
9(= GBA-122)のようにglaA3′非コーディング領域
に組込まれた単コピーを含む切断型glaA遺伝子座の
KpnI及びBglIIフラグメント長の模式図であ
る。
【図38】GBA-119 及び GBA-122形質転換細胞における
amdS遺伝子(= GBA-120、GBA-121 、GBA-123 及びGB
A-124)除去後の切断型glaA遺伝子座のKpnI及び
BglIIフラグメント長の模式図である。
【図39】32P標識3″glaA非コーディングフラグ
メントでプローブされたA.ニガーCBS 513.88 (レーン
10)、GBA-107 (レーン9)、GBA-119 (レーン8)
及びフルオロアセトアミド選択後の GBA-119株: #AG5-
7 (= GBA-120)(レーン5)、 #AG5-5 (= GBA-121)(レー
ン6)及び #AG5-6 (レーン7);GBA-122 (レーン
4)及びフルオロアセトアミド選択後の GBA-122株: #
AG9-1 (= GBA-123)(レーン3)、 #AG9-2 (レーン2)
及び #AG9-4 (= GBA-124)(レーン1)のBglII消化
物のオートラジオグラフである。
【図40】32P標識3″glaA非コーディングフラグ
メントでプローブされたA.ニガーCBS 513.88 (レーン
10)、GBA-107 (レーン9)、GBA-119 (レーン8)
及びフルオロアセトアミド選択後の GBA-119株: #AG5-
7 (= GBA-120)(レーン5)、 #AG5-5 (= GBA-121)(レー
ン6)及び #AG5-6 (レーン6); GBA-122(レーン4)
及びフルオロアセトアミド選択後の GBA-122株: #AG9-
1 (= GBA-123)(レーン3)、 #AG9-2 (レーン2)及び
#AG9-4 (= GBA-124)(レーン1)のKpnI消化物のオ
ートラジオグラフである。
【図41】pGBGLA50の構築経路の模式図であ
る。
【図42】pGBGLA53の構築経路の模式図であ
る。
【図43】pGBGLA53の構築経路の模式図であ
る。
【図44】pGBGLA53の構築経路の模式図であ
る。
【図45】pGBGLA53の構築経路の模式図であ
る。
【図46】pGBGLA53の構築経路の模式図であ
る。
【図47】pGBGLA53の構築経路の模式図であ
る。
【図48】pGBGLA53の構築経路の模式図であ
る。
【図49】pGBamdS1の構築経路の模式図であ
る。
【図50】pGBamdS2の構築経路の模式図であ
る。
【図51】pGBamdS3の構築経路の模式図であ
る。
【図52】pGBamdS5の構築経路の模式図であ
る。
【図53】pGBamdS6の構築経路の模式図であ
る。
【図54】pGBamdS6構築で用いたpPTLAC
4構築の模式図である。
【図55】pGBamdS7構築の模式図である。
【図56】32P標識LAC4プロモーターフラグメント
でプローブされたK.ラクチス(K.lactis) CBS 683(レー
ン1)、K.ラクチス CBS 2360 (レーン2)、K.ラクチ
スCBS 683/pGBamdS1形質転換細胞 KAM-1(レ
ーン3)、K.ラクチス CBS2360 /pGBamdS1形
質転換細胞 KAM-2(レーン4)及びフルオロアセトアミ
ド選択後の KAM-1株(レーン5、6)のHindIII
消化物のオートラジオグラフである。
【図57】32P標識LAC4ターミネーターフラグメン
トでプローブされたK.ラクチス CBS 683/pGBamd
S3形質転換細胞(レーン1−3)のBamHI消化物
のオートラジオグラフである。
【図58】32P標識LAC4ターミネーターフラグメン
トでプローブされたK.ラクチス CBS 683/pGBamd
S5形質転換細胞(レーン1−5)及び宿主株K.ラクチ
スCBS 683(レーン6)のBamHI消化物のオートラ
ジオグラフである。
【図59】32P標識amdSフラグメントでプローブさ
れたS.セレビシエ(S.cerevisiae) D273-10B (レーン
1)及びS.セレビシエ D273-10B /pGBamdS5形
質転換細胞(レーン2−8)のBamHI消化物のオー
トラジオグラフである。
【図60】32P標識LAC4ターミネーターフラグメン
トでプローブされたK.ラクチス CBS 2360 (レーン
1)、K.ラクチス CBS 2360 /pGBamdS6形質転
換細胞(レーン6)及びフルオロアセトアミド選択後の
K.ラクチス CBS 2360 /pGBamdS6形質転換細胞
由来株のBamHI消化物のオートラジオグラフであ
る。
【図61】バシラス(Bacillus)プラスミドpBHA1の
制限地図である。
【図62】バシラスプラスミドpLNFの制限地図であ
る。
【図63】pGBamdS21構築の模式図である。
【図64】pGBamdS22構築の模式図である。
【図65】pGBamdS23構築の模式図である。
【図66】pGBamdS25構築の模式図である。
【図67】pGBamdS41構築の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/09 ZNA //(C12N 1/15 C12R 1:685) (C12N 1/15 C12R 1:885) (C12N 1/15 C12R 1:80) (C12N 1/19 C12R 1:645) (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 1/21 C12R 1:10) (C12N 1/21 C12R 1:125) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:66) C12R 1:66) (72)発明者 バート ウィーレム スウィンケルス オランダ国 2611エムイックス デルフト シュッテルストラート 5 (72)発明者 ロベルテュス フランシスクス マリア ファン ホルコム オランダ国 2622デーエー デルフト リ ーベリアストラート 76

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望のDNAフラグメント及び選択マー
    カー遺伝子を含むベクターで形質転換された糸状菌であ
    って、選択マーカー遺伝子が欠失していることを特徴と
    する上記糸状菌。
  2. 【請求項2】 所望のDNAフラグメント及び選択マー
    カー遺伝子が少なくとも2種類の異なるベクター上に存
    在する請求項1記載の糸状菌。
  3. 【請求項3】 前記所望のDNAフラグメントが部位特
    異的相同的組換えにより該糸状菌のゲノムに組込まれる
    請求項1又は2記載の糸状菌。
  4. 【請求項4】 該選択マーカー遺伝子がアセトアミダー
    ゼ遺伝子である請求項1、2又は3記載の糸状菌。
  5. 【請求項5】 該アセトアミダーゼ遺伝子が真菌由来、
    好ましくはアスペルギルス種由来である請求項4記載の
    糸状菌。
  6. 【請求項6】 所望のDNAフラグメントが次の遺伝要
    素:遺伝子、cDNA、プロモーター、ターミネータ
    ー、調節要素、イントロン、DNA結合タンパク質の認
    識配列、翻訳開始部位又は制限部位、その一部、修飾型
    又は組合わせのいずれか1種を含む請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の糸状菌。
  7. 【請求項7】 糸状菌がアスペルギルス、トリコデルマ
    又はペニシリウム種である請求項1〜6記載のいずれか
    1項に記載の糸状菌。
  8. 【請求項8】 糸状菌以外の組換え体株であって、その
    組換え体株がアセトアミダーゼ遺伝子で形質転換されて
    いることを特徴とする上記組換え体株。
  9. 【請求項9】 糸状菌以外の組換え体株であって、その
    組換え体株がアセトアミダーゼ遺伝子及び所望のDNA
    フラグメントで形質転換されていることを特徴とする上
    記組換え体株。
  10. 【請求項10】 糸状菌以外の組換え体株であって、所
    望のDNAフラグメントが選択マーカー遺伝子としてア
    セトアミダーゼ遺伝子を用いて菌株内に導入されている
    ことを特徴とする上記組換え体株。
  11. 【請求項11】 アセトアミダーゼ選択マーカー遺伝子
    が欠失していることを特徴とする請求項10記載の組換
    え体株。
  12. 【請求項12】 アセトアミダーゼ遺伝子が真菌、好ま
    しくはアスペルギルス種由来であることを特徴とする請
    求項8〜11のいずれか1項に記載の組換え体株。
  13. 【請求項13】 組換え体株が酵母又は細菌である請求
    項8〜12記載のいずれか1項に記載の組換え体株。
  14. 【請求項14】 組換え体株がクルイベロミセス又はサ
    ッカロミセス酵母である請求項13記載の組換え体株。
  15. 【請求項15】 組換え体株がグラム陽性菌である請求
    項13記載の組換え体株。
  16. 【請求項16】 組換え体株がバシラスである請求項1
    3記載の組換え体株。
  17. 【請求項17】 組換え体株がバシラスリケニホルミス
    又はバシラスサチリス株である請求項13記載の組換え
    体株。
  18. 【請求項18】 組換え体株がグラム陰性菌である請求
    項13記載の組換え体株。
  19. 【請求項19】 組換え体株がエシェリキアコリ株であ
    る請求項13記載の組換え体株。
  20. 【請求項20】 少なくとも2つの独立遺伝的修飾を含
    む組換え体株であって、少なくとも2つの遺伝的修飾が
    少なくとも2つの独立形質転換で導入されており、各々
    が選択マーカー遺伝子としてアセトアミダーゼ遺伝子を
    用いることを特徴とする上記組換え体株。
  21. 【請求項21】 ゲノムに欠失を有する組換え体株であ
    って、欠失が所望のDNAフラグメントの導入の結果で
    ありかつ組換え体株が外来DNAを含まないことを特徴
    とする上記組換え体株。
  22. 【請求項22】 所望のDNAフラグメントがキモシ
    ン、フィターゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、アミラー
    ゼ、プロテアーゼ又はβ−ガラクトシダーゼをコードす
    る配列を含む請求項1〜3及び9〜11のいずれか1項
    に記載の組換え体株。
  23. 【請求項23】 選択マーカーを含まない組換え体株の
    作製方法であって、下記段階を含む上記方法: a)菌株のゲノムに所望のDNAフラグメント並びに優
    性及び二方向選択マーカー遺伝子を組込む、 b)形質転換細胞を選択する、 c)選択マーカー遺伝子に隣接する反復間の組換えによ
    り選択マーカー遺伝子を欠失する、 d)選択マーカー遺伝子が存在しないことに基いて逆選
    択する。
  24. 【請求項24】 ゲノムから欠失されるべき3′又は
    5′配列である配列で反復を形成する選択マーカー遺伝
    子配列の5′又は3′配列をクローン化することを特徴
    とする請求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 所望のDNAフラグメントが次の遺伝
    要素:遺伝子、cDNA、プロモーター、ターミネータ
    ー、調節要素、イントロン、DNA結合タンパク質の認
    識配列、翻訳開始部位又は制限部位、その一部、修飾型
    又は組合わせのいずれか1種を含む請求項23又は24
    記載の方法。
  26. 【請求項26】 段階a)〜d)が請求項25記載の同
    一か又は異なる所望のDNAフラグメントを用いて得ら
    れた組換え体株上で反復される請求項23又は24記載
    の方法。
  27. 【請求項27】 選択マーカー遺伝子がアセトアミダー
    ゼ遺伝子である請求項23〜26のいずれか1項に記載
    の方法。
  28. 【請求項28】 選択マーカー遺伝子が真菌由来、好ま
    しくはアスペルギルス種由来のアセトアミダーゼ遺伝子
    である請求項23〜26のいずれか1項に記載の方法。
  29. 【請求項29】 DNA反復が隣接する優性及び二方向
    選択マーカー遺伝子を含むベクター。
  30. 【請求項30】 所望のDNAフラグメントも含む請求
    項29記載のベクター。
  31. 【請求項31】 選択マーカー遺伝子がアセトアミダー
    ゼ遺伝子である請求項29又は30記載のベクター。
  32. 【請求項32】 アセトアミダーゼ遺伝子が真菌由来、
    好ましくはアスペルギルス種由来である請求項31記載
    のベクター。
  33. 【請求項33】 糸状菌由来のアセトアミダーゼ遺伝子
    を含むベクターであって、アセトアミダーゼ遺伝子が糸
    状菌以外の生物由来のプロモーターの転写調節を受ける
    ことを特徴とする上記ベクター。
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