JPH0687295B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0687295B2
JPH0687295B2 JP60274570A JP27457085A JPH0687295B2 JP H0687295 B2 JPH0687295 B2 JP H0687295B2 JP 60274570 A JP60274570 A JP 60274570A JP 27457085 A JP27457085 A JP 27457085A JP H0687295 B2 JPH0687295 B2 JP H0687295B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I発明の背景 技術分野 本発明は、磁気記録媒体に関し、物理特性、特に分散性
および高温高湿環境下の保存性、走行性、電磁変換特性
等の良好な磁気記録媒体に関する。
先行技術とその問題点 近年、記録の高密度化のため、磁性粉として従来の酸化
物系からの金属磁性粉への転換が進められている。
また、磁気記録媒体の磁気特性向上を目的として、磁性
粉の微粒子化が進んでいる。特にオーディオ用の媒体で
は、S/N比向上のため、ノイズを低減させるためには、
金属磁性粉の微粒子化は必要不可欠である。また、アル
カリ性の金属磁性粉を用いることも電磁変換特性上有効
である。
しかし、微粒子金属磁性粉は磁性塗料とした場合の分散
性が悪く、したがって磁性層への磁性粉の含有率を高く
することが困難である。また、磁性粉自体の反応性が従
来の磁性粉に比べ高くなるので、高温高湿下での経時変
化等の問題や、物性信頼性等の問題が生じる。
ところで、本発明者らは、先に、塩化ビニル−水酸基含
有単量体−極性基含有単量体または塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−水酸基含有単量体−極性基含有単量体からなる共
重合体であって、構成成分としてビニルアルコールを含
まない(ケン化工程を経ていない)ものを結合剤として
使用することを提案している(昭和60年11月27日付出
願)。
この共重合体はケン化工程を経ずに製造され、また極性
基およびエポキシ基を含有しているため磁性粉の分散性
に優れ、特に高温高湿下での保存性、走行性、電磁変換
特性等の点できわめて良好な特性を示す。
そこで、本発明者等は、前記本発明者らの提案による極
性基を有する熱硬化性樹脂をバインダーとして用いる場
合の磁性塗料、磁性層について検討を行ったところ、BE
T値が60m2/g以下、pHが7以上の微粒子を金属磁性粉を
用いる場合において、特に分散性が向上し、物性信頼性
および電磁変換特性が改善されることを確認した。
II発明の目的 本発明の目的は、製造過程中にケン化工程を含まない塩
化ビニル共重合体を結合剤として用い、比表面積および
pHの調整された金属磁性粉を磁性粉として用いることに
より、分散性にすぐれ、また熱的安定性にすぐれ、特に
高温高湿下の保存性や、耐久走行性にすぐれ、電磁変換
特性のすぐれた磁気記録媒体を提供することにある。
III発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成される。
すなわち、第1の発明は、結合剤と磁性粉とを含有する
磁性塗料を基体上に塗設した磁気記録媒体において、 前記結合剤が、塩化ビニル、水酸基含有単量体および極
性基含有単量体を構成単位として含むか、あるいは塩化
ビニル、酢酸ビニル、水酸基含有単量体および極性基含
有単量体を構成単位として含む共重合体を含有し、 前記共重合体の塩化ビニル単位含有量が60〜95重量%で
あり、 前記水酸基含有単量体の水酸基はビニル基に直接結合し
ておらず、 また前記極性基含有単量体はカルボン酸基、リン酸基、
硫酸基およびスルホン酸基またはそれらの塩、アミノ基
ならびにアンモニウム基のうちの1種以上の極性基を有
し、 さらに前記磁性粉がBET値30〜60m2/g、pH7〜10の金属磁
性粉である磁気記録媒体である。
また、第2の発明は、結合剤と磁性粉とを含有する磁性
塗料を基体上に塗設した磁気記録媒体において、 前記結合剤が、塩化ビニル、水酸基含有単量体および極
性基含有単量体を構成単位として含むか、あるいは塩化
ビニル、酢酸ビニル、水酸基含有単量体および極性基含
有単量体を構成単位として含む共重合体を含有し、 前記共重合体の塩化ビニル単位含有量が60〜95重量%で
あり、 前記水酸基含有単量体の水酸基はビニル基に直接結合し
ておらず、 また前記極性基含有単量体は、エポキシ基と、カルボン
酸基、リン酸基、硫酸基、スルホン酸基またはそれらの
塩、アミノ基ならびにアンモニウム基のうちの1種以上
の基とを極性基として有し、 さらに磁性粉がBET値30〜60m2/g、pH7〜10の金属磁性粉
である磁気記録媒体である。
なお、この出願の先願である特開昭61−53368号には、
本発明と一部重複する共重合体が開示されているが、本
発明における金属磁性粉については一切開示がない。
IV発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明は、結合剤として塩化ビニルおよび水酸基含有単
量体、または塩化ビニル、酢酸ビニルおよび水酸基含有
単量体と、これに対して共重合可能な極性基含有単量体
とを構成成分とする共重合体であって構成成分としてビ
ニルアルコールを含まない(ケン化工程を経ていない)
ものを使用する。
本発明に用いる極性基含有単量体は、極性基を含有する
ビニル単量体である。
極性基としては、カルボン酸基、リン酸基、硫酸基およ
びスルホン酸基またはそれらの塩、アミノ基ならびにア
ンモニア基等が好ましい。
この場合、カルボン酸基COOH、リン酸基PO4H2、硫酸基S
O4H、スルホン酸基SO3Hの塩としては、K,Na等のアルカ
リ金属やCa,Mg等のアルカリ土類金属の塩等の他、アン
モニウム塩等であってもよい。
なお、リン酸基は、アルキル基、アリール基等を有する
モノリン酸エステル基であってもよい。
そして、アミノ基としては、非置換のものの他、アルキ
ル基、アリール基等で置換されたモノ置換アミノ基であ
ってもよい。
さらに、アンモニウム基としては、非置換のものの他、
アルキル基、アリール基等で置換されたモノ,ジ.トリ
置換アミノ基であってもよい。
そして、アンモニウム基には、ハロゲン等の酸アニオン
が結合していてもよい。
本発明に用いる極性基含有単量体は上記極性基を1種以
上有するものである。そして、極性基は、直接ビニル基
に結合してもよく、あるいは、ビニル基に結合する置換
基に結合していてもよい。
極性基が結合するビニル基に結合する置換基としては、
ROCO−、R−、RNHCO−、RSi−、RNCOOCO−等が好まし
い。
この場合、Rは、アルキル基、特に炭素原子数1〜10、
アリール基(フェニル基、ナフチル基など)等である。
なお、これらには、さらに他に置換基等が置換していて
もよい。
これら極性基は、通常、ビニル基に直接ないし間接的に
1個のみ結合するが、2個以上結合していてもよい。
さらに、ビニル基には、他に、アルキル基、特に炭素原
子数1〜10のもの、アリール基等、好ましくは低級アル
キル基が結合していてもよい。
以下に、これら極性基含有単量体の具体例を挙げる。
(1)カルボン酸基含有単量体 1)アクリル酸 2)メタクリル酸 3)クロトン酸 4)イソクロトン酸 5)ビニル酢酸 6)アンゲリカ酸 7)チグリン酸 8)アリル酢酸 9)β、β−ジメチルアクリル酸 10)ピロテレピン酸 11)ウンデシレン酸 12)マレイン酸 13)イタコン酸 など。
(2)リン酸基含有単量体 1)CH2=CHCOO(R)n−opo(OH)2 ここでR:CH2,C(CH3)2等の置換もしくは非置換のメチレ
ン n:1〜10程度 2)CH2=CHCOO[C(CH3)2]n(CH2)m−OPO(OH)2 ここでm:1〜10程度 n:1〜10程度 など。
(3)硫酸基含有単量体 ここでA:HまたはNa,K等のカチオンなど。
(4)スルホン酸基含有単量体 1)ビニルスルホン酸 2)ビニルスルホン酸 3)スチレンスルホン酸 4)スチレンスルホン酸塩 5)CH2=CH(R)nSO3A ここでR:CH2,C(CH3)2等の置換または非置換のメチレン n:1〜10程度 A:HまたはNa,K等のカチオン 6)CH2=CH[C(CH3)2]n(CH2)mSO3A ここでm:1〜10程度 n:1〜10程度 A:HまたはNa,K等のカチオン ここでA:HまたはNa,K等のカチオンなど。
(5)アミノ基含有単量体 1)アクリルアミド 2)CH2=CHCOO(CH2)2-NH2 3)ジメチルアミノエチルメタクリレート 4)CH2=CHCONH(CH2)2--SO3A ここでA:HまたはNa,K等のカチオンなど。
6)アンモニウム基含有単量体 ここでR′:CH3,C2H5等のアルキル X:Cl,I等のアニオン 2)ジアリルジメチル−アンモニウムブロミド など。
このような極性基含有単量体は、共重合体中に1種以上
含有され、構成単位として総計0.02〜40重量%程度含有
される。
そして、この結果、極性基は共重合体中に総計0.01〜15
重量%、より好ましくは0.01〜5重量%含有される。
極性基含有量が0.01重量%未満となると、分散性が悪化
し、また、15重量%をこえると溶解性、耐久性等の点で
不都合を生じる。
本発明に用いる極性基含有単量体は、また極性基として
エポキシ基と前述の他の極性基(カルボン酸基、リン酸
基、硫酸基、スルホン酸基またはそれらの塩、アミノ基
ならびにアンモニウム基等)のうちの1種以上の基とを
有しているもの(以下エポキシ基含有単量体とする)で
あってよい。
すなわち、極性基含有単量体の製造過程においてエポキ
シ基を介して前述の極性基を導入するに際し、エポキシ
基を残存させたものであってよい。
この場合、エポキシ基 は通常非置換のものである。
また、エポキシ基と他の極性基のうちの1種以上の基
は、直接ビニル基に結合してもよく、あるいはビニル基
に結合する置換基に結合していてもよい。
エポキシ基と他の極性基のうちの1種以上の基が結合す
るビニル基に結合する置換基としては、前述した極性基
が結合する基であってよいが、特にROCO−が好ましい。
この場合、Rは、アルキル基、特に炭素原子数1〜10、
アリール基(フェニル基、ナフチル基など)等である。
なお、これらには、さらに他に置換基等が置換していて
もよい。
これら極性基はビニル基に直接ないし間接的に通常1個
のみ結合するが、2個以上結合していてもよい。
さらに、ビニル基には、他に、アルキル基、特に炭素原
子数1〜10のもの、アリール基等、好ましくは低級アル
キル基が結合していてもよい。
以下に、エポキシ基含有単量体の具体例を挙げる。
エポキシ基含有単量体 ここでR,R′:H,CH3等 n:1〜10程度 例えばグリシジルメタクリレートなど このようなエポキシ基含有単量体は共重合体中に構成単
位として総計0.02〜40重量%含有される。
そして、この結果、エポキシ基と他の極性基は共重合体
中に総計0.01〜15重量%含有される。そして、この極性
基のうち50〜95重量%をエポキシ基が占めることが好ま
しい。
極性基中のエポキシ基含有量が95重量%をこえると分散
性が劣化し、50重量%未満になると熱安定性におけるエ
ポキシ基含有の効果が現われない。
このように極性基としてエポキシ基が含有されると、共
重合体の耐熱性はより良好になる。
このような極性基含有単量体を構成単位として含む共重
合体は、塩化ビニルおよび水酸基含有単量体を必須構成
単位として含む。
塩化ビニル単位含有量は60〜95重量%、より好ましくは
70〜90重量%である。
塩化ビニル単位含有量が95%をこえると溶解性が悪化す
る。
また、60重量%未満になると、分散性が悪化する。
また、用いる水酸基含有単量体の水酸基は直接ビニル基
に結合せず、ビニル基に結合する置換基に結合するもの
である。
より具体的には、この水酸基が結合し、ビニル基に結合
する置換基としては、ROCO−、R−が好ましい。この場
合、Rは、アルキル基、特に炭素原子数2〜10、アリー
ル基(フェニル基、ナフチル基など)等であり、特に炭
素原子数2〜5のアルキル基が好ましい。
なお、これらには、さらに他の置換基等が置換していて
もよい。
そして、水酸基が結合するR中の炭素原子は、エステル
基に結合するものより、末端側のものが好ましい。
これら置換基はビニル基に通常1個のみ結合するが、2
個以上結合していてもよい。
さらに、ビニル基には、他に、アルキル基、特に炭素原
子数2〜10のもの、アリール基等、好ましくは低級アル
キル基が結合していてもよい。
そして、これらの水酸基含有単量体の中で、ヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
以下に、これら水酸基含有単量体の具体例を挙げる。
1)2−ヒドロキシエチルアクリレート 2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート 3)2−ヒドロキシプロピルアクリレート 4)2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 5)3−ヒドロキシプロピルアクリレート 6)3−ヒドロキシプロピルメタクリレート 7)2−ヒドロキシブチルアクリレート 8)2−ヒドロキシブチルメタクリレート 9)3−ヒドロキシブチルアクリレート 10)3−ヒドロキシブチルメタクリレート 11)4−ヒドロキシブチルアクリレート 12)4−ヒドロキシブチルメタクリレート 13)5−ヒドロキシペンチルアクリレート 14)5−ヒドロキシペンチルメタクリレート 15)6−ヒドロキシヘキシルアクリレート 16)6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート 17)ネオペンチルグリコールアクリレート 18)ネオペンチルグリコールメタクリレート 19)アリルカルビノール このような水酸基含有単量体は、共重合体中に、構成単
位として0.02〜40%含有される。
そして、この結果、水酸基は共重合体中に0.01〜5重量
%含有される。
水酸基含有量が0.01重量%未満となると、分散性が悪化
し、また後述の架橋剤による架橋度が低下する。他方、
5重量%をこえると溶解性や耐久性等の点で不都合を生
じる。
さらに、共重合体中には、構成単位として、酢酸ビニル
が含有されていてもよい。
酢酸ビニルの添加により、溶解性が良くなる傾向にある
が、酢酸ビニル単位の含有量が20重量%をこえると、分
散性が悪化することになるので、酢酸ビニル単位の含有
量は20重量%以下である。
このような共重合体の数平均分子量は、通常、10000〜3
0000とする。
数平均分子量が10000未満となると物性が悪化し、また3
0000をこえると分散性が悪化する。
このような共重合体を合成するには、通常、各単量体を
常法に従い共重合すればよい。
あるいは酸基ないしアンモニウム基等は共重合体合成
後、別途常法に従い導入することもできる。
このような共重合体は磁気記録媒体の主バインダ(結合
剤)として用いられるものである。
本発明において結合剤は、熱可塑性のエラストマーおよ
び/または樹脂を結合剤における全樹脂分に対して70重
量%以下、特に20〜70重量%以下含有する。
熱可塑性エラストマーとしては、下記のものが好適であ
る。
i)ポリウレタンエラストマー 熱可塑性エラストマーの系統としては、磁気記録媒体に
要求される磁性塗膜の耐摩耗性、PETフィルムとの接着
性、磁性材粒子との湿潤性のバランスが優れている点
で、特にウレタン系化合物は本発明目的に適する。
このようなウレタン化合物の例としては、イソシアネー
トとして、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トル
エンジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネー
ト、1,4−キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレン
ジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、
p−フェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチルビ
フェニレンジイソシアネート、4,4′−ビフェニレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソフォロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、デイモジュールL、デイモジュール
N等の各種多価イソシアネートと、網状飽和ポリエステ
ル(エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、1,4−ブタンジオー
ル、1.6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリット、ソ
ルビトール、ネオベンチルグリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、のような多価アルコールと、フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸のような飽和多塩基酸と
の縮重合によるもの)、網状飽和ポリエーテル(ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラエチレングリコール)やカプロラクタム、ヒドロキ
シ含有アクリル酸エステル、ヒドロキシ含有メタアクリ
ル酸エステル等の各種ポリエステル類の縮重合物よりな
るポリウレタンエラストマーが有効である。
ii)アクリルニトリル−ブタジエン共重合体エラストマ
ー シンクレアペトロケミカル社製ポリBDリクイッドレジン
として市販されている末端水酸基のあるアクリルニトリ
ルブタジエン共重合体あるいは日本ゼオン社製ハイカー
1432j等のエラストマー。
iii)ポリブタジエンエラストマー シンクレアペトロケミカル社製ポリBDリクイッドレジン
R−15等の低分子量末端水酸基を有するプレポリマー
が、特に熱可塑性プラスチックとの相溶性、磁性粉との
親和性の上で好適である。
また、ポリブタジエンの環化物日本合成ゴム製CBR−M90
1も熱可塑性プラスチックとの組合わせにより優れた性
能を発揮する。
その他、熱可塑性エラストマーで好適なものとしては、
塩化ゴム、アクリルゴム、イソプレンゴムおよびその環
化物(日本合成ゴム製CIR701)、エポキシ変性ゴム、内
部可塑化飽和線状ポリエステル(東洋紡バイロン#30
0)等がある。
また、このようなエラストマー成分に代わる、あるいは
これに加える熱可塑性樹脂としては、線状飽和ポリエス
テル樹脂、バイエル社製デスモフェン#800、#1100、
#2200の様なイソシアネートとの2液タイプに汎用性の
ある低分子量ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂フェノキ
シ樹脂、クロルスルホン化ポリエチレン樹脂、ビニルイ
ソブチルエーテル、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラ
ール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等を使用すること
ができる。
また、結合剤は、特に共重合体の水酸基と反応し得る化
合物架橋剤により架橋することができる。
このような架橋剤としては、前にふれたようなイソシア
ネート基を有する多官能性イソシアネート化合物もしく
はイソシアネート含有物のほか、ブチル化メラミン樹脂
等が挙げられる。
このような結合剤を硬化するには、一般に加熱オーブン
中で50〜80℃にて6〜100時間加熱すればよい。
本発明の磁気記録媒体の磁性塗料に用いる磁性粉は比表
面積(BET値)60m2/g以下、pH7以上、より好ましくはBE
T値30〜60m2/g、pH7〜10の金属磁性粉である。
磁性粉の比表面積は1点吸着法による比表面積自動測定
装置(島津製作所製マイクロメリティックス2200−01
型)にて測定すればよい。
BET値が、60m2/gをこえると分散性、電磁変換特性、転
写が悪化し、また30m2/g未満になるとS/N比が悪くな
る。
そこで、BET値は30〜60m2/gであることが好ましい。
また、磁性粉のpHはJIS K5101に準じて行えばよい。す
なわち、磁性粉5gを蒸留水100mlとともにビーカーに入
れ、加熱沸騰後室温まで冷却し、磁性粉を沈降させ、そ
の上澄液のpHをpHメーター(例えばHORIBA F−7)にて
測定すればよい。
pHが7未満となると、例えばオーディオでは低域での出
力、感度が低下するなど電磁変換特性が低下する。
またpHが10をこえると耐久性は低下する傾向にある。
用いる金属磁性粉の組成としては、Fe,Co,Niの単体およ
び、これらの合金、またはこれらの単体および合金に、
Cr,Mn,Co,Ni、さらにはZn,Cu,Zr,Al,Ti,Bi,Ag,Pt等を添
加した金属が使用できる。
また、これらの金属にB,C,Si,P,Nなどの非金属元素を少
量添加したものでも本発明の効果は失われない。
そして、これらの金属磁性粉のpHを7以上に調整するに
は、調製法や組成を選択すればよい。
また、金属磁性粉に、アミン系、アンモニア系等を用い
たアルカリ処理を施せばよい。
また、金属磁性粉は針状形態あるいは粒状形態のものを
使用し、磁気記録媒体として用いる用途によって選択す
ればよい。
そして、このような金属磁性粉と前述の結合剤との混合
比は、重量比で10/1〜1/10程度とする。
磁性塗料には、その他必要に応じて各種研磨剤、潤滑
剤、非電防止剤、分散剤等を用途に合せて使用すること
が有効である。
なお、磁性粉と結合剤とを含む記録層の厚さは、通常1
〜7μm程度とする。
基体としては、ポリエステルフィルム、ポリアミド、ポ
リイミド等の各種樹脂、アルミ金属、ガラスなど目的に
応じていずれを用いてもよい。
また、このような基体の記録層設層面の反対側に種々の
公知のバックコート層を設けてもよい。
さらに、基体の両面に記録層を設けてもよい。
V発明の具体的作用効果 本発明の磁気記録媒体は、結合剤として、極性基単量体
と、塩化ビニル−水酸基含有単量体または塩化ビニル−
酢酸ビニル−水酸基含有単量体との共重合体であって、
ケン化工程を経ていないものを用い、また、磁性粉とし
て、比表面積(BET)60m2/g以下、pH7以上の金属磁性粉
を用いるため、下記のすぐれた効果を有する。
(1)結合剤に極性基が含有されているため、磁性塗料
中の磁性粉の分散性がきわめて良好であり、かつ磁性塗
料の経時安定性がきわめて良好である。
(2)比表面積が60m2/g以下磁性粉を用いるため結合剤
との親和性がきわめて良好であり、磁性層はすぐれた耐
久走行性を示し、またS/N比が高いなどすぐれた電磁変
換特性を示す。
(3)pHが7以上の磁性粉を用いるため、電磁変換特性
(f特性)がきわめて良好である。
(4)結合剤として、ケン化工程を経ていない共重合体
を用いることにより、脱塩酸および脱塩酸による樹脂自
体の化学変化を防止し、また樹脂から遊離したHClによ
る磁性粉や他の磁気記録媒体構成の化学変化を防止し、
磁性層はすぐれた経時安定性を示す。
(5)さらに、極性基としてエポキシ基を使用すれば、
磁性層の熱安定性はより高いものとなる。
VI発明の具体的実施例 次に、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳
細に説明する。
実施例1 表1に示される比表面積(BET値)、pHを有する金属磁
性粉を用意した。
なお、磁性粉の比表面積は、1点吸着法による比表面積
自動測定装置(島津製作所マイクロメリティックス2200
−01型)にて測定した。
また、磁性粉のpHはJIS K5101に準じて磁性粉5gを蒸留
水100mlとともにビーカーに入れ、加熱沸騰後のpHをpH
メーター(HORIBA F−7)にて測定した。
また、表2に示される重合体を用意した。
前記の金属磁性粉および共重合体を表3に示す組合せで
使用し、下記のようにして、磁性塗料を作製した。
重量部 金属磁性粉 100 共重合体 10 ポリウレタン樹脂% 10 (日本ポリウレタン社製ニッポラン2304) 潤滑剤 1 研磨剤 1 メチルエチルケトン 70 メチルイソブチルケトン 70 トルエン 70 この混合物ボールミル中で約20時間分散した。
次に、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社
製ポリイソシアネート)を添加し、8μmのポリエステ
ルベースに塗布した。表面加工処理後、熱硬化処理を行
い、塗膜厚5μmの磁気テープをえた。これらの塗布組
成物の表面加工処理前のものについてグロメーター(村
上式)にて光沢度を測定した。
結果を表3に示す。
また、上記の磁気テープについて下記の測定を行った。
(1)走行事故率(熱安定性) テープを50℃、80%RH環境下で24時間および48時間連続
走行した時の走行事故率を測定した。
(2)電磁変換特性 333Hzでの最大出力レベル(MOL333)(dB)および333Hz
での感度(S333)(dB)を測定した。
なお、測定数値は、サンプルNo.3(金属磁性粉区分C、
共重合体区分I)の測定数値に対する相対値で示されて
いる。
結果を表3に示す。
但し、金属磁性粉区分H(比較)の磁性粉については、
感度は高いもののS/N比が悪く、磁気テープには不適当
な結果となった。
表3に示される結果より本発明の効果は明かである。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結合剤と磁性粉とを含有する磁性塗料を基
    体上に塗設した磁気記録媒体において、 前記結合剤が、塩化ビニル、水酸基含有単量体および極
    性基含有単量体を構成単位として含むか、あるいは塩化
    ビニル、酢酸ビニル、水酸基含有単量体および極性基含
    有単量体を構成単位として含む共重合体を含有し、 前記共重合体の塩化ビニル単位含有量が60〜95重量%で
    あり、 前記水酸基含有単量体の水酸基はビニル基に直接結合し
    ておらず、 また前記極性基含有単量体はカルボン酸基、リン酸基、
    硫酸基およびスルホン酸基またはそれらの塩、アミノ基
    ならびにアンモニウム基のうちの1種以上の極性基を有
    し、 さらに前記磁性粉がBET値30〜60m2/g、pH7〜10の金属磁
    性粉である磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】共重合体が0.01〜15重量%の極性基を含有
    する特許請求の範囲第1項の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】共重合体の酢酸ビニル単位含有量が20重量
    %以下である特許請求の範囲第1項または第2項の磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】共重合体が0.01〜5重量%の水酸基を含有
    する特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかの磁気記
    録媒体。
  5. 【請求項5】共重合体の数平均分子量が10000〜30000で
    ある特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかの磁気記
    録媒体。
  6. 【請求項6】結合剤が熱可塑性のエラストマーおよび/
    または樹脂を70重量%以下含有する特許請求の範囲第1
    項〜第5項のいずれかの磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】共重合体が架橋剤によって架橋されている
    特許請求の範囲第1項〜第6項のいずれかの磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】結合剤と磁性粉とを含有する磁性塗料を基
    体上に塗設した磁気記録媒体において、 前記結合剤が、塩化ビニル、水酸基含有単量体および極
    性基含有単量体を構成単位として含むか、あるいは塩化
    ビニル、酢酸ビニル、水酸基含有単量体および極性基含
    有単量体を構成単位として含む共重合体を含有し、 前記共重合体の塩化ビニル単位含有量が60〜95重量%で
    あり、 前記水酸基含有単量体の水酸基はビニル基に直接結合し
    ておらず、また前記極性基含有単量体は、エポキシ基
    と、カルボン酸基、リン酸基、硫酸基、スルホン酸基ま
    たはそれらの塩、アミノ基ならびにアンモニウム基のう
    ちの1種以上の基とを極性基として有し、 さらに磁性粉がBET値30〜60m2/g、pH7〜10の金属磁性粉
    である磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】共重合体が0.01〜15重量%の極性基を含有
    する特許請求の範囲第8項の磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】共重合体が含有する極性基のうち50〜95
    重量%をエポキシ基が占める特許請求の範囲第8項また
    は第9項の磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】共重合体の酢酸ビニル単位含有量が20重
    量%以下である特許請求の範囲第8項〜第10項のいずれ
    かの磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】共重合体が0.01〜5重量%の水酸基を含
    有する特許請求の範囲第8項〜第11項のいずれかの磁気
    記録媒体。
  13. 【請求項13】共重合体の数平均分子量が10000〜30000
    である特許請求の範囲第8項〜第12項のいずれかの磁気
    記録媒体。
  14. 【請求項14】結合剤が熱可塑性のエラストマーおよび
    /または樹脂を70重量%以下含有する特許請求の範囲第
    8項〜第13項のいずれかの磁気記録媒体。
  15. 【請求項15】共重合体が架橋剤によって架橋されてい
    る特許請求の範囲第8項〜第14項のいずれかの磁気記録
    媒体。
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