JP2663184B2 - 磁気記録媒体用ポリウレタン樹脂バインダーの製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体用ポリウレタン樹脂バインダーの製造方法

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JP2663184B2 JP1293091A JP29309189A JP2663184B2 JP 2663184 B2 JP2663184 B2 JP 2663184B2 JP 1293091 A JP1293091 A JP 1293091A JP 29309189 A JP29309189 A JP 29309189A JP 2663184 B2 JP2663184 B2 JP 2663184B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録媒体用ポリウレタン樹脂バインダ
ーの製造方法に関する。更に詳細には、非磁性支持体上
に形成される磁性層に用いられるバインダーにおいて、
分散特性、電磁変換特性等に優れた磁気記録媒体用ポリ
ウレタン樹脂バインダーの製造方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般に、オーデオ機器、ビデオ機器、コンピューター
等に用いる磁気記録媒体(具体的には、オーデオテー
プ、ビデオテープ、フロッピーディスクおよびコンピュ
ーター用データテープ等にもちいられる)は、ポリエス
テルフイルム等の非磁性の支持体上に磁性粉とバインダ
ー等を含む磁性塗料を塗布、乾燥して磁性層を形成する
ことによって得られる。
このような磁気記録媒体の磁気層を形成するためのバ
インダーとしては、一般に塩化ビニル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース樹脂、エ
ポキシ樹脂等が使われている。
近年、オーデオテープ、ビデオテープ、コンピュータ
ー用のデータテープ等の磁気記録媒体の用途拡大に伴
い、要求性能も多岐に渡っているが、特に磁気記録媒体
の高信頼性への要望が増大している。具体的には鮮明な
音、画像を記録再生するための高密度記録化が特に求め
られている。
高密度化の方策として、磁性粉の微粒子化、高磁力化
が図られるとともに、磁性層中における磁性粉の充填密
度、いわゆるパッキングデンシティを増大させる傾向が
強くなっている。このような磁性粉の微粒子化による比
表面積の増大や高磁力化による凝集力の増大に伴い、分
散が困難となり従来のバインダーでは満足のいく分散性
や表面性が得られず、磁性粉のパッキングデンシティを
増大させることも困難なものとなっている。
近年、分散性を改善するために種々の親水性極性基を
導入することが提案されている。たとえば、SO3M基、C
OOM基、P=O(OM′)2基、OH基および三級アミン基
(Mは水素あるいはアルカリ金属、M′は水素、アルカ
リ金属あるいは炭化水素基)等が考えられている。しか
し、前者3つの極性基の場合、これらを導入すると、得
られる樹脂は濁りを生じ、時間とともに沈澱、分離が発
生する。また、これを用いて磁性粉を分散させた磁性塗
料の粘度は、極性基の導入量に伴って増大し、ひいては
磁気記録媒体の製造が困難となる。
後者2つは、分散力は低く、極性基の導入量を増やし
ても微粒子化された磁性粉や高磁化量を有する金属磁性
粉のバインダーとしては性能不十分のためその改善が要
望されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明者等は、上記欠陥を解消するために鋭意研究検
討を重ねた結果、特定の親水性極性基を導入させるとい
う製造方法によって得られたポリウレタン樹脂バインダ
ーが、磁性粉の分散性や磁性層の表面性を大幅に改良し
た磁気記録媒体が得られることを見出し、本発明に至っ
た。
〔課題を解決するための手段〕
即ち本発明は、以下に示されるものである。
次に示される原料を反応させ、ポリウレタン樹脂中に
第四級アンモニウム塩を0.001〜1.0mmol/g含有させるこ
とを特徴とする磁気記録媒体用ポリウレタン樹脂バイン
ダーの製造方法である。
(A) 数平均分子量500〜3000のポリオール。
(B) 鎖延長剤。
(C) 一般式(I)で示される第四級アンモニウム塩
含有の化合物。
(式中、Aは炭素数14以下の3価の炭化水素鎖を示す。
1〜R3は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フ
ェニル基、ベンジル基のいずれかを示す。X-は有機又
は無機のアニオンを示す。Y、Zは水酸基又はアミノ基
を示す。) (D) 有機ジイソシアネート。
本発明に使用される、ポリウレタン樹脂バインダーの
各構成成分について説明する。
本発明に使用される数平均分子量500〜3000のポリオ
ールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエステル
アミドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエー
テル・エステルポリオール、ポリカーボネートポリオー
ル等がある。
本発明のポリエステルポリオール、ポリエステルアミ
ドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテル
・エステルポリオールとしては、具体的には例えば、公
知のコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフ
タル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸またはそれらの酸エ
ステル、酸無水物等のジカルボン酸・酸エステル・酸無
水物と、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリ
コール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリ
コール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、1,8−オクタングリコール、1,9−
ノナンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノー
ル、あるいはビスフェノールAのエチレンオキサイドま
たはプロピレンオキサイド付加物等のグリコール、ヘキ
サメチレンジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジ
アミン、モノエタノールアミン等のジアミンまたはアミ
ノアルコール等単独または、これらの混合物との脱水縮
合反応で得られるポリエステルポリオール、ポリエステ
ルアミドポリオール、またはε−カプロラクトン、アル
キル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、ア
ルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(ラク
トン)モノマーの開環重合して得られるラクトン系ポリ
エステルポリオール等のポリエステルポリオールがあ
り、ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチ
レングリコール、ポリプロピレンエーテルポリオール、
ポリテトラメチレンエーテルポリオール等があげられ
る。ポリエーテル・エステルポリオールとしては、上記
のポリエーテルポリオールと上記したジカルボン酸又は
酸無水物等から製造されるポリエステルポリオールがあ
げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、一般には多価
アルコールとジエチルカーボネートの脱エタノール縮合
反応、あるいは多価アルコールとジフェニルカーボネー
トの脱フェノール縮合反応、あるいは、多価アルコール
とエチレンカーボネートの脱エチレングリコール縮合反
応などで得られ、この多価アルコールとしては、1,6−
ヘキサングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,4−ブチレングリコール、3−メチル
−1,5−ペンタングリコール、1,5−ペンタングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタングリコー
ル、1,9−ノナングリコール、1,10−デカングリコール
等の脂肪族グリコール、あるいは、1,4−シクロヘキサ
ンジグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールな
どの脂環族グリコールより成るポリカーボネートポリオ
ールが用いられる。
本発明で使用される鎖延長剤としては、エチレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレン
グリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタン
グリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メチル−
1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,8−オクタングリコール、1,9−ノナングリコール、ジ
エチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−グリコー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールあるいはビス
フェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオ
キサイド付加物等のグリコール、ヘキサメチレンジアミ
ン、キシレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタ
ノールアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン等の
ジアミンまたはアミノアルコール等が挙げられ、他に、
特開昭61-107531号公報に示されるイソシアネート基と
反応しウレア結合を生成する水、尿素も鎖延長剤として
使うことができる。これら上記の化合物は単独またはこ
れらの混合物の形で使うことができる。
本発明に使用される第四級アンモニウム塩含有の化合
物としては、以下の一般式(I)で示されるものであ
る。
(式中、Aは炭素数14以下の3価の単価水素鎖を示す。
1〜R3は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フ
ェニル基、ベンジル基のいずれかを示す。X-は有機又
は無機のアニオンを示す。Y、Zは水酸基又はアミノ基
を示す。) 一般式(I)の具体例は、例えば、4−(3−ヒドロ
キシ−2−ヒドロキシメチル)プロピル−N,N−ジメチ
ルアニリン、4−(3−アミノ−2−アミノメチル)プ
ロピルN,N−ジメチルアニリン、4−(3−ヒドロキシ
−2−ヒドロキシメチル)プロピル−N,N−ジエチルア
ニリンなどのアルキルハロゲン塩、パラトルエンスルホ
ン酸アルキル塩等があげられる。
本発明における第四級アンモニウム塩の濃度は、0.00
1mmol/g〜1.0mmol/g、より好ましくは、0.005mmol/g〜
0.5mmol/gである。濃度が0.001mmol/g以下の場合、微粒
子化された磁性粉に対して分散性が充分でなく、所定の
磁気特製、電磁変換特性が得られず、また濃度が1.0mmo
l/g以上の場合、樹脂が白濁し、沈澱物が発生し、この
ような樹脂から製造した磁性塗料の粘度が高くなり非磁
性支持体上に塗布することが困難になってしまう。
本発明で用いられる有機ジイソシアネートとしては、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシ
レン−1,3−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)、4,4′−ジフェニルエーテ
ルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−
ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′
−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロ
パンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,
4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ
ート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシ
アネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、水添化トリレンジイソシ
アネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、
シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシア
ネート等を挙げることができる。これらの有機ジイソシ
アネートは、芳香族、脂肪族、脂環族のいずれでもよい
が、希望する樹脂物性に応じて選択される。
本発明において、ポリウレタン樹脂バインダーの各構
成成分である数平均分子量500〜3000のポリオール、鎖
延長剤、および第四級アンモニウム塩を含有する活性水
素化合物の全活性水素基のモル数と有機ジイソシアネー
トの全イソシアネート基とのモル数の比R(イソシアネ
ート基/水酸基)を0.80〜1.05、好ましくは0.85〜1.00
として製造される。
このようにして得られるバインダーは、線状で両末端
に水酸基を有し、数平均分子量10000〜130000好ましく
は20000〜60000であるポリウレタン樹脂である。この場
合分子量が10000より小さくなると分散性に優れており
有利であるが、樹脂の塗膜形成能が不十分となり、耐久
性と表面滑性の点で劣るようになる。分子量が130000よ
り大きくなると分散性が落ちると共に、粘度が大きくな
るので塗料製造上、混合、移送、塗布の工程に於て作業
性が劣るようになる。
本発明にかかるポリウレタン樹脂の製造する際には公
知の方法例えば、溶融状態で反応せしめるバルク重合
(固形反応)法、メチルエチルケトン(MEK)、メチル
イソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケト
ン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶
剤、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
剤、セロソルブ、カルビトール等として知られるグリコ
ールエーテル系、セロソルブアセテート等の酢酸グリコ
ールエーテル系、ジメチルアセトアミド、ジメチルホル
ムアミド等のアミド系溶剤、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール等のアルコール系溶剤などの単独または混合
溶剤中に前記記載の各成分を溶解せしめた状態で反応さ
せる溶液重合法等を用いることができる。また必要に応
じて触媒および安定剤を用いることができる。触媒とし
ては例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン等
の含窒素化合物、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、
オクチル酸錫、ステアリン酸亜鉛等の有機金属化合物等
があげられる。
本発明に用いられる安定剤としては、置換ベンゾトリ
アゾール類等の紫外線吸収剤、フェノール誘導体等の酸
化防止剤、および加水分解防止剤などを加えることがで
きる。
また、本発明では本発明のポリウレタン樹脂と共に、
必要ならば磁気記録媒体のバインダーとして通常用いら
れる他のポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、ポリブチルブチラール系樹脂、繊維素系樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂及びフェノキシ樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の熱硬化
性樹脂又は反応型樹脂および不飽和プレポリマー、例え
ばウレタンアクリルタイプ、ポリエステルアクリルタイ
プ、または多官能モノマーとして、ウレタンアクリルタ
イプ、リン酸エステルアクリルタイプ、アリールタイ
プ、等の電子線または紫外線硬化型樹脂を併用すること
ができる。
本発明で用いられる磁性粉としては、たとえばγ−Fe
23、Co含有γ−Fe23、等の酸化鉄磁性粉、CrO2、六
方晶系バリウムフェライト微粒子、及びFe、Ni、Co、Fe
-Ni-Co合金、Fe-Mn-Zn合金等Fe、Ni、Coを主成分とする
メタル磁性粉等各種の強磁性粉があげられる。
本発明に係わるポリウレタン樹脂は、磁気記録媒体用
以外に、塗料、接着剤、シーリング剤、防水剤、床材、
人工皮革、繊維処理剤、弾性繊維、クッション材、シー
ト、ベルト、フィルム、ロール、ギヤー、ソリッドタイ
ヤ、防振材、チューブ、パッキング材、靴底(マイクロ
セルラー)等に利用することができる。
〔作用〕
このように、ポリウレタン樹脂中に第四級アンモニウ
ム塩を0.001〜1.0mmol/g含有させるという製造方法で得
られたポリウレタン樹脂バインダーを磁気記録媒体用の
バインダーに用いることにより、磁性粉に対する分散性
や磁性層の表面性を大幅に改良した磁気記録媒体が得ら
れる。
〔実施例〕
次に、本発明について実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明がこれら実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例における「部」および「%」は、断わり
のない限り「重量部」および「重量%」である。
実施例 1. 温度計、攪拌機、コンデンサーを備えた反応容器に、
数平均分子量1000のポリカプロラクトンジオール(以下
PCL-1000と略す)を1000部、ネオペンチルグリコール
(以下NPGと略す)を156部、4−(3−ヒドロキシ−2
−ヒドロキシメチル)−プロピル−N,N−ジメチルアニ
リンのメチルクロライド塩(以下PDMACと略す)を292
部、シクロヘキサノンを1491部(反応時固形分=60
%)、ウレタン化触媒としてDBTDLを0.05部加え50℃で
混合した後、イソホロンジイソシアネート(以下IPDIと
略す)を788部(R=0.97)加え80℃にて反応させた。
時間と共に粘度が上昇するので適時シクロヘキサノンに
て希釈し、全溶剤量5236部とし、透明な淡黄色を得た。
このポリウレタン樹脂溶液は、固形分29.8%、粘度1500
cP/25℃、数平均分子量29600であった。
実施例 2〜4 実施例1と同様な合成方法で、ポリオール、鎖延長
剤、有機ジイソシアネートおよび導入する第四級アンモ
ニウム塩の種類を変えて、合成した。適時、使用する溶
剤を変更した。合成したポリウレタン樹脂溶液の組成、
および特性をそれぞれ表1、表2に示す。
比較例 1〜3 実施例1と同様な合成方法で、表1、表2に示す原料
を用いて第四級アンモニウム塩を含有しないポリウレタ
ン樹脂溶液を合成した。
表1、表2に実施例1〜4及び比較例1〜3で得たポリ
ウレタン樹脂溶液の組成、特性を示す。
〈磁性塗料及び磁性層の評価〉 応用実施例 1 実施例1で得られたポリウレタン樹脂溶液を用いて、
下記の配合割合の組成物を卓上サンドグラインドミル
(五十嵐機械KK製)で8時間分散させ、得られた磁気塗
料を厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
上に乾燥後厚さ5μmになるように塗布し乾燥し、光沢
度を見た。結果を表3に示す。また8時間分散して得た
磁気塗料にポリイソシアネートとしてコロネートL(日
本ポリウレタン工業製)を硬化剤(固形分75%)とし
て、樹脂分換算で実施例1で得られたポリウレタン樹脂
溶液の樹脂分換算100部に対して、10部加え、更に1時
間混合してから、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に乾燥後厚さ5μmになるように2000ガ
ウスの磁場を印加しつつ塗布してから、60℃1日放置し
磁気テープを得た。角型比(Br/Bm)の結果を表3に示
す。
磁気記録媒体用配合組成物 Co−γ−Fe23 100部 ポリウレタン樹脂(樹脂分換算) 25部 レシチン 2部 トルエン 110部 MEK 110部 シクロヘキサノン 70部 応用実施例2〜4、応用比較例1〜3 応用実施例1で用いたポリウレタン樹脂溶液の代わり
に、実施例2〜4及び比較例1〜3で得たポリウレタン
樹脂溶液(比較例−1)〜(比較例−3)を用いて、応
用実施例1と同様の処方で分散性、磁気テープ特性を評
価した。結果を表3に示す。
光沢度:得られた磁気テープの表面を光沢計を用いて入
射角60度反射角60度における反射率を見た。
角型比(Br/Bm):VSM−3型(東英工業株式会社製)を
用いて、飽和磁化、残留磁化を測定した。
表1、2で用いた略記号の説明 PCL-1000 :数平均分子量1000のポリカプロラク トンジオール PHA-500 :数平均分子量500のポリヘキサメチ レンアジペートジオール HG-PCD-2000 :数平均分子量2000の1,6−ヘキサン ジオールからなるポリカーボネート ジオール CHDM-PCD-1000 :数平均分子量1000の1,4−シクロヘ キサンジメタノールからなるポリカ ーボネートジオール PHI-1000 :数平均分子量1000のポリヘキサメチ レンイソフタレートジオール PBA-500 :数平均分子量500のポリブチレンア ジペートジオール NPG :ネオペンチルグリコール CHDM :1,4−シクロヘキサンジメタノール 1、4−BG :1,4−ブチレングリコール IPDI :イソホロンジイソシアネート TDI :2,4−トルエンジイソシアネート MDI :4,4′−ジフェニルメタンジイソシア ネート PDMAC :4−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキ シメチル)プロピル−N,N−ジメチ ルアニリンのメチルクロライド塩 PDMAB :4−(3−アミノ−2−ヒドロキシメ チル)プロピル−N,N−ジメチルア ニリンのメチルブロマイド塩 PDMAI :4−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキ シメチル)プロピル−N,N−ジメチ ルアニリンのメチルヨーダイド塩 PDMA・PTS :4−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキ シメチル)プロピル−N,N−ジメチ ルアニリンのメチルパラトルエンス ルホネート塩 〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、第四級アンモニウム
塩を0.001〜1.0mmol/g導入するという本発明の製造方法
によって得られたポリウレタン樹脂バインダーは、磁性
粉に対する分散性を向上させることができ、これを磁性
層のバインダーとして用いると、高密度磁気記録媒体を
得られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−28921(JP,A) 特開 昭62−28926(JP,A) 特開 昭62−92230(JP,A) 特開 昭63−138520(JP,A) 特開 昭63−142518(JP,A) 特開 昭54−153009(JP,A) 特開 昭55−100157(JP,A) 特開 昭54−130699(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次に示される原料を反応させ、ポリウレタ
    ン樹脂中に第四級アンモニウム塩を0.001〜1.0mmol/g含
    有させることを特徴とする磁気記録媒体用ポリウレタン
    樹脂バインダーの製造方法。 (A) 数平均分子量500〜3000のポリオール。 (B) 鎖延長剤。 (C) 一般式(I)で示される第四級アンモニウム塩
    含有の化合物。 (式中、Aは炭素数14以下の3価の炭化水素鎖を示す。
    1〜R3は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フ
    ェニル基、ベンジル基のいずれかを示す。X-は有機又
    は無機のアニオンを示す。Y、Zは水酸基又はアミノ基
    を示す。) (D) 有機ジイソシアネート。
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