JPH0656055B2 - スイッチボードを結合するためのクランプ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一平面内で並んで配置された、環状の縁成形
部材、特に中空成形部材を有しているスイッチボードを
結合するためのクランプであって、突き合わされた縁成
形部材の互いに反対側の縦面に対して旋回可能でありか
つこれらを圧縮する２つの締付けジョーと、これらの締
付けジョーを旋回するための１つの操作部材とを備えて
おり、さらに両方の締付けジョーがそれぞれ、それらの
締付け個所とは反対側の端部において、該締付けジョー
に対して角度を成す調整脚を有しており、両締付けジョ
ーの調整脚が互いに整合しており、かつ両締付けジョー
が、それらの両調整脚のほぼ角隅範囲で支持体に旋回可
能に支承されている形式のものに関する。

特に大きな面のスイッチボードを結合するためのこのよ
うなクランプは、種々の構成で公知である。ドイツ連邦
共和国特許第２７５９９６６号明細書により公知である
クランプにおいては、クランプ脚は、旋回可能ではな
く、調整脚を一緒に通過する１つの部材によって互いに
引き離され及び締め付けられることができる。

ヨーロッパ特許出願公開第０２０１８８７号明細書によ
り公知である前述の形式のクランプにおいては、両方の
締付けジョーが１つの共通のヒンジを有しており、かつ
両方の調整脚はそれらを貫通するねじによって互いに相
対的に旋回可能である。さらに、ヒンジは、片隅におい
て締付けジョーの調整脚への移行部に配置されており、
従って両方の締付けジョーは、調整時に種々のレバーア
ームに負荷され、かつ結合しようとする縁成形部材の整
合のために利用できる均一な力伝達を行うことが保証さ
れない。しかもこのような公開刊行物は、対称的に配置
されていてそれぞれ１つの固有の旋回ヒンジを有する締
付けジョーを備えた解決策を示しているが、しかしこの
場合、調整はねじによって調整可能なナットを介して行
われ、従ってこのことは、コンクリート打ち作業の範囲
におけるねじ山の不都合な使用の他に、調整脚における
摩擦及び摩耗を招き、さらに組立て時に高い製造費を招
くことになる。さらに、締付け脚を調整するためのねじ
山の使用は、充分に大きな調整距離及び充分に大きな締
付力を生じるまでに多くの時間がかかる。

それ故に本発明の課題は、構成が簡単であり、同時に、
スイッチボードを結合する際にそれらの整合が可能であ
り、かつ迅速に使用位置にもたらされ、しかも再び遠ざ
けられることができるような、冒頭に記載された形式の
クランプを提供することである。

このような課題の解決策は、両調整脚の両端部がオーバ
ラップしており、さらに両調整脚のオーバラップ範囲に
おいて、両方に共通に、１つの偏心体が係合しており、
該偏心体の回転−又は旋回ピンが被覆板に対して垂直に
移動可能であることにある。共通の偏心体が回転される
と、要するに調整脚が旋回されると、及び同時に長孔の
向きで、要するに被覆板に対して垂直に、相応する反力
が及ぼされると、支持体は同時に縁成形部材の外側に圧
着されて、これらを相互に整合することができる。この
場合、有利な形式で、直ちに所望の締付け又は逆に所望
の解除運動を実施するために、偏心体の唯一回の回転運
動で充分である。このことは、偏心体が操作レバーと、
有利には一体に結合されていることによって生じる。相
応する回転軸受及び調整可能なナットあるいは類似のも
のを備えた回転可能なスピンドルを有する機械部材は、
簡単な形式で排除される。両スイッチボードの所望の整
合のために、調整−又は旋回脚及び旋回ヒンジ並びに偏
心体を受容するために使用される支持体が、締め付けよ
うとする縁成形部材に向かうストッパ面を有しており、
該ストッパ面が、被覆板に対して及び縁成形部材の、被
覆板とは反対側のウエブに対して平行に延びていると有
利である。さらに、軸受あるいは締付けジョーの旋回ヒ
ンジを受容する支持体がＵ−字形の横断面を有してお
り、さらにＵ−横ウエブが、結合すべき縁成形部材に向
いておりかつストッパ−及び整合面を形成していると特
に有利である。この場合、Ｕ−形状は、調整脚がこの支
持体の内側に配置され、かつその旋回ヒンジが両方のＵ
−脚に、要するに両側に支承されることができるという
利点を有している。さらに、締付けジョー及び調整脚の
ための旋回軸受を受容すること、長孔内に偏心体を支承
することができること、さらに縁成形部材のための整合
面を形成することによって、３倍の機能を満たすこのよ
うな支持体の良好な剛性及び固定が得られる。

本発明の構成は、別の請求の範囲の対象である。

とりわけ、既に述べたかつ別の請求の範囲にある特徴及
び構成の個々の又は複数の組合せが、偏心体−クランプ
を生じ、この場合、唯１つの偏心体の偏心率は、それぞ
れ別個に旋回可能に支承される２つの締付けジョーが、
同時にかつ均一に偏心体の唯一回の回転運動によって、
不経済なねじ結合装置を必要とせずに旋回できるために
利用される。さらに、締付け位置への旋回時に偏心体支
承部に生じる反力をスイッチボードの整合のために利用
することができる場合にさらに有利である。

以下に、本発明に属する主な部材を、図面を用いて実施
例において詳しく説明する。但し、ほぼ概略的な図面で
示す。

図１は、開放位置で、しかし共通の平面内に位置する図
示しない２つのスイッチボードの互いに並んで位置する
２つの中空の縁成形部材を締付けるために準備された、
本発明によるクランプの平面図、 図２は、クランプを閉鎖及び締付けた後の、図１に相応
する図、 図３は、クランプの図２の矢印Ａによる背面図である。

全体的に符号１を付けられたクランプは、一平面内で並
んで配置されたスイッチボードを結合するために使用さ
れ、該スイッチボードは環状の縁成形部材２、実施例で
は中空成形部材を有しており、しかも図１及び図２で
は、この中空成形部材２のみが、これに取り付けられる
被覆板なしに示されている。

クランプ１は、互いに並んで位置する縁成形部材２の互
いに反対向きの縦面２ａに対して旋回可能な、かつこれ
を圧縮するそれぞれ２つの締付けジョー３と、締付けジ
ョー３のこの旋回のための以下に説明される操作部材と
を有している。両方の締付けジョー３は、それらのクラ
ンプ個所３ａとは反対側の端部においてそれぞれ、それ
らに対して角度を成す調整脚４を有しており、しかも両
方の締付けジョー３の調整脚４は互いに整合されてい
る。両締付けジョー３は、それらの調整脚４への移行部
におけるほぼ角隅範囲で、共通の支持体５に旋回可能に
支承されている。旋回ヒンジ６は、とりわけ図１及び図
２において良く判る。

図３から判るように、両方の調整脚４の両端部はオーバ
ラップしており、この場合これらの調整脚４はそれぞれ
互いに上下に位置する扁平部材４ａから形成されてお
り、該扁平部材は互いに内外に、及び互いに上下に係合
することができる。両方の調整脚４のオーバラップ部の
範囲で、両方に共通に、１つの偏心体７がその支承ピン
７ａによって係合し、該支承ピンは、図示しない被覆板
に対して垂直に配置された、支持体５の長孔８内で移動
可能である。固有の偏心円板７は、その旋回時に支持体
５に支持され、かつこの場合、以下に記載される横ウエ
ブ５ａに支持される。

締付けジョー３とその調整脚４とは、それぞれ互いにほ
ぼ直角に配置されており、かつこの場合、調整脚４は支
持体５の延び方向にほぼ向いている。調整−又は旋回−
脚４及び旋回ヒンジ６並びに偏心体７を受容するために
役立つ支持体５が、締め付けようとする縁成形部材２に
向かうストッパ面９を有しており、該ストッパ面は、被
覆板に対して、及び縁成形部材２の、被覆板と反対側の
ウエブ２ｂに対して平行に延びており、かつ実施例で
は、横ウエブ５ａの外側に配置されている。

クランプ個所３ａを形成するために、締付けジョー３が
突起を有しており、該突起が縁成形部材２の相応する切
欠き１０内に適合し、さらに前記突起及び切欠き１０
は、公知の形式で、支持体５もしくは横ウエブ５ａのス
トッパ面９を引っ張るための傾斜面を有している。要す
るに、クランプ１の締付けは、有利な形式で、結合すべ
きスイッチボードひいてはその被覆板の縁ウエブ又は縁
成形部材２の正確な整合を生じる。

締付けジョー３の旋回ヒンジ６を受容する支持体５は、
図３によればＵ−字形の横断面を有しており、この場
合、Ｕ−横ウエブ５ａは結合すべき縁成形部材２に向い
ており、かつストッパ−及び整合面９を形成もしくは有
している。

３つの全ての図面において、偏心体７が操作レバー１１
と−実施例では一体に−結合されており、従ってクラン
プ全体の操作が、図１に示された位置から図２に示され
た位置に操作レバー１１を旋回することによって極めて
簡単に可能である。

偏心体７に配置されたこのような操作レバー１１は、開
放された締付けジョー３（図１）においては、被覆板に
対してほぼ平行に、かつ締付けジョー３に対してほぼ直
角に設けられており、これに対して、偏心体７の最大の
偏心率の範囲は、操作レバー１１に対してほぼ直角に延
びる線上に、しかも長孔８の向きにほぼ配置されてい
る。

さらに、偏心体７の支承ピン７ａのための長孔８の長さ
は、偏心体７の最大偏心率に少なくとも相応しており、
このため、偏心体７の回転時にその支承ピン７ａの強制
される移動ひいては調整脚及び締付けジョー３の旋回
を、邪魔されずに行うことができる。さらに、偏心体７
の偏心率及び偏心体７の支承ピン７ａのための長孔８の
長さは、締付けジョー３の両方の調整脚４が閉鎖位置で
（図２）、被覆板に向かう側で互いに鈍角を形成し、こ
れに対して開放位置では他方の側が正にこのような鈍角
を形成しているように設計されており、要するに締付け
時に死点を越え、かつ閉鎖位置の自己保全が得られる。

両方の縁成形部材２を圧縮するだけでなく、整合するよ
うな極めて正確な対称的な力作用において、それにも拘
らず、操作全体は、クランプの固定時にも解除時にも極
めて簡単にかつとりわけ迅速に実施される。

クランプ１並びにその旋回ヒンジ６及び、両旋回ヒンジ
６の間の中央でこれらに対して平行に配置されかつ移動
可能である偏心体−支承ピン７ａの、本発明による構成
及び配置の別の利点は、偏心レバーの旋回路が板張り及
び縁成形部材２とは反対側の円セグメント−範囲内に、
かつこの場合板張りに対して垂直に延びる平面に位置し
ており、従って、操作レバー１１のこのような運動は極
めて楽に、かつ板張りによって邪魔されずに、しかもク
ランプ１の閉鎖時にも開放時にも行われることである。

さらにつけ加えれば、偏心体７の支承ピン７ａが、制限
されて長孔８内で案内されなければならないのではな
く、両調整脚のオーバラップ範囲で両調整脚４に既に固
定されることによって被覆板の向きに対して充分に正確
に案内される。偏心体７が、その支承ピン７ａ又は同じ
軸線によってオーバラップの範囲で両方の調整脚４に係
合し、かつその外周が、支持体５の横ウエブ５ａの縁成
形部材２とは反対の側に当接することのみが重要であ
る。偏心体７の外周面とその支承ピン７ａとの間隔が増
大することに基づいて、偏心体７の回転によって、支承
ピン７ａの横ウエブ５ａに対して相対的な移動ひいては
調整脚４の旋回が生ぜしめられる。

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一平面内で並んで配置された、環状の縁成
   形部材（２）、特に中空成形部材又は類似のものを有し
   ているスイッチボードを結合するためのクランプ（１）
   であって、突き合わされた縁成形部材（２）の互いに反
   対側の縦面（２ａ）に対して旋回可能でありかつこれら
   を圧縮する２つの締付けジョー（３）と、これらの締付
   けジョー（３）を旋回するための１つの操作部材とを備
   えており、さらに両方の締付けジョー（３）がそれぞ
   れ、それらの締付け個所（３ａ）とは反対側の端部にお
   いて、該締付けジョー（３）に対して角度を成す調整脚
   （４）を有しており、両締付けジョー（３）の調整脚
   （４）が互いに整合しており、かつ両締付けジョー
   （３）が、それらの両調整脚（４）のほぼ角隅範囲で支
   持体（５）に旋回可能に支承されている形式のものにお
   いて、前記両調整脚（４）の両端部がオーバラップして
   おり、さらに両調整脚（４）のオーバラップ範囲におい
   て、両方に共通に、１つの偏心体（７）が係合してお
   り、該偏心体の回転−又は旋回ピン（７ａ）が被覆板に
   対して垂直に移動可能であることを特徴とするスイッチ
   ボードを結合するためのクランプ。
2. 【請求項２】調整脚がそれぞれ、互いに上下に位置する
   ２つの扁平部材（４ａ）から成っており、該扁平部材が
   オーバラップ範囲でそれぞれ上方に、及び下方に係合し
   ている請求項１記載のクランプ。
3. 【請求項３】締付けジョー（３）及びその調整脚（４）
   が、互いにほぼ直角に配置されており、さらに調整脚
   （４）が支持体（５）の延び方向にほぼ向いている請求
   項１または２記載のクランプ。
4. 【請求項４】調整−又は旋回脚（４）及び旋回ヒンジ
   （６）並びに偏心体（７）を受容するために使用される
   支持体（５）が、締め付けようとする縁成形部材（２）
   に向かうストッパ面（９）を有しており、該ストッパ面
   が、被覆板に対して及び縁成形部材（２）の、被覆板と
   は反対側のウエブ（２ｂ）に対して平行に延びていて、
   特に横ウエブ（５ａ）の外側に配置されている請求項１
   から３までのいずれか１記載のクランプ。
5. 【請求項５】締付けジョー（３）が突起を有しており、
   該突起が、縁成形部材（２）の相応する切欠き（１０）
   に適合しており、さらに前記突起及び切欠き（１０）
   が、クランプの支持体（５）のストッパ面（９）を縁成
   形部材（２）に対して引っ張るための傾斜面を有してい
   る請求項１から４までのいずれか１記載のクランプ。
6. 【請求項６】締付けジョー（３）の旋回ヒンジ（６）を
   受容する支持体（５）がＵ−字形の横断面を有してお
   り、さらにＵ−横ウエブ（５ａ）が、結合すべき縁成形
   部材（２）に向いておりかつストッパ−及び整合面
   （９）を形成している請求項１から５までのいずれか１
   記載のクランプ。
7. 【請求項７】偏心体（７）が操作レバー（１１）と結合
   されている請求項１から６までのいずれか１記載のクラ
   ンプ。
8. 【請求項８】偏心体（７）に配置された操作レバー（１
   １）が、締付けジョー（３）の開放時には被覆板に対し
   てほぼ平行に、かつ締付けジョー（３）に対してほぼ直
   角に配置されており、さらに偏心体（７）の最大偏心率
   の範囲が、操作レバー（１１）に対してほぼ直角に延び
   る線上に配置されている請求項１から７までのいずれか
   １記載のクランプ。
9. 【請求項９】回転−及び支承ピン（７ａ）が、支持体
   （５）内に配置された長孔（８）内で案内されており、
   さらに支承ピン（７ａ）あるいは類似のもののための長
   孔（８）の長さが、偏心体（７）の最大偏心率に少なく
   とも相応している請求項１から８までのいずれか１記載
   のクランプ。
10. 【請求項１０】偏心体（７）の偏心率及び支承ピン（７
    ａ）のための長孔（８）の長さが、締付けジョー（３）
    の両調整脚（４）が閉鎖位置で被覆板に向かう側におい
    て互いに鈍角を形成するような大きさである請求項１か
    ら９までのいずれか１記載のクランプ。
11. 【請求項１１】偏心体（７）が、その支承ピン（７ａ）
    又は同じ軸線によってオーバラップの範囲で両方の調整
    脚（４）に係合し、かつその外周が、支持体（５）の横
    ウエブ（５ａ）の縁成形部材（２）とは反対の側に当接
    又は作用するようになっている請求項１から１０までの
    いずれか１記載のクランプ。