JPH06234912A - 水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法

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JPH06234912A
JPH06234912A JP5043298A JP4329893A JPH06234912A JP H06234912 A JPH06234912 A JP H06234912A JP 5043298 A JP5043298 A JP 5043298A JP 4329893 A JP4329893 A JP 4329893A JP H06234912 A JPH06234912 A JP H06234912A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗布時のアンモニア臭、アミン臭の問題を解
決し、さらに再溶解を防止できるフロアーポリッシュを
提供するための水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製
造方法の提供。 【構成】 多価金属のカルボン酸塩基を有するポリウレ
タン樹脂の水中分散物である水性ポリウレタン樹脂組成
物。この組成物は、例えば、水性ポリウレタン樹脂中の
全カルボン酸基量が、酸価で表して20〜200であ
り、全カルボン酸基の0.5〜80モル%が多価金属の
カルボン酸塩基である。この組成物は、カルボン酸基を
有するポリオール化合物を用い、イソシアネート化合物
とのプレポリマー調製前、調製中又は調製後に、上記ポ
リオール化合物のカルボン酸基を多価金属化合物と反応
させて、多価金属塩とすることにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性ポリウレタン樹脂
組成物及びこの水性ポリウレタン樹脂組成物の製造方法
に関する。さらに詳しくは、亜鉛等の多価金属による架
橋を含む水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法
に関する。さらに本発明は、本発明の水性ポリウレタン
樹脂組成物を含有する剥離可能な被覆材組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】被覆材組成物、特にフロアーポリッシュ
と呼ばれる床用被覆材組成物は、耐久性等を向上させる
目的で、従来主流に用いられていたアクリル系樹脂に加
えて又は代えて、耐磨耗性に優れた水性ウレタン系樹脂
を使用するようになってきた。また、フロアーポリッシ
ュは、経時的に汚染されるので、定期的に剥離して塗布
し直す必要がある。通常、フロアーポリッシュの剥離に
は、アンモニア又はアミン等を含むアルカリ性洗剤が用
いられている。
【0003】そこで、アンモニア又はアミンを含むアル
カリ性洗剤での剥離を可能とするために、ポリウレタン
樹脂として、カルボン酸基を有するモノマー成分を合成
させた樹脂が用いられる。カルボン酸基を有するモノマ
ー成分を合成させたポリウレタン樹脂は、カルボン酸基
の一部又は全部を2価以上の金属によって架橋すること
により、強固な皮膜を形成し、一方、アンモニア又はア
ミンを含むアルカリ性洗剤で洗浄すると、2価以上の金
属がアンモニア又はアミンではずされ、さらに過剰量の
アルカリで中和されて、ポリウレタン樹脂のカルボン酸
基はアルカリ塩となり、可溶化する。その結果、剥離が
可能となる。
【0004】上記架橋を形成するための2価以上の多価
金属は、通常アミンやアンモニア錯体としてポリウレタ
ン樹脂等とともにフロアーポリッシュに含有される。ア
ミン錯体等となっている金属は、そのままでは、ポリウ
レタン樹脂のカルボン酸基とは反応しない。これは、ポ
リウレタン樹脂の乳化のために中和されてポリウレタン
樹脂のカルボン酸基はアミン塩等になっているからであ
る。このフロアーポリッシュを被塗布物に塗布し、乾燥
すると錯体を形成している配位子であるアミンやアンモ
ニアが揮発して、フリーになった多価金属がポリウレタ
ン樹脂のカルボン酸基と反応して架橋を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような多価金属
錯体を含み、塗布時に金属架橋を形成するフロアーポリ
ッシュは、強靱な皮膜を形成できる。しかし、塗布時に
錯体がこわれること及びpH調整剤としてアミン等が含
まれていることから多量のアンモニア又はアミンが揮発
するためにアンモニア臭、アミン臭が著しく、塗布作業
の環境を悪化させるという問題があった。
【0006】これとは別に、フロアーポリッシュは、フ
ロアーポリッシュ中のポリウレタン樹脂の乳化を維持す
るために、過剰量のアンモニア又はアミンを含んでい
る。通常pHは8〜10である。一方、フロアーポリッ
シュは、強い皮膜とするために複数回、重ねて被覆する
ことが行われる。ところが、塗布乾燥した皮膜の上に再
度フロアーポリッシュを塗布すると、フロアーポリッシ
ュ中に含まれる過剰量のアンモニア又はアミンによっ
て、前に塗布した皮膜中で塩(架橋)を形成していた金
属が中和されて架橋が壊れ、そのため、皮膜が溶解して
しまうという、再溶解という問題もあった。
【0007】そこで本発明の目的は、塗布時のアンモニ
ア臭、アミン臭の問題を解決し、さらに再溶解を防止で
きるフロアーポリッシュを提供するための水性ポリウレ
タン樹脂組成物及びその製造方法を提供することにあ
る。さらに本発明は、新規な水性ポリウレタン樹脂を含
む、フロアーポリッシュ等の被覆材組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、多価金属のカ
ルボン酸塩基を有するポリウレタン樹脂の水中分散物で
ある水性ポリウレタン樹脂組成物に関する。
【0009】さらに本発明は、上記本発明の水性ポリウ
レタン樹脂組成物を含有する剥離可能な被覆材組成物、
及びフロアーポリッシュに関する。
【0010】また、本発明は、上記本発明の水性ポリウ
レタン樹脂組成物の製造方法に関する。
【0011】本発明は、従来塗布時に形成されていた水
性ポリウレタン樹脂中の金属架橋を予め一部行うことに
より、金属錯体の使用量を低減し、かつ水性ポリウレタ
ン樹脂を含む被覆材組成物中のアンモニア、アミン含有
量を低減することにより、臭気及び再溶解の問題を解決
したものである。即ち、従来は、全量がアミン塩であっ
た水性ポリウレタン樹脂中のカルボン酸基を一部カルボ
ン酸亜鉛基等の多価金属塩基としたことが本発明の水性
ポリウレタン樹脂の特徴である。
【0012】以下に本発明の多価金属のカルボン酸塩基
及びカルボン酸アミン基を有するポリウレタン樹脂の水
中分散物である水性ポリウレタン樹脂組成物についてま
ず説明する。
【0013】水性ポリウレタン樹脂中の全カルボン酸基
量は、好ましくは、酸価で表して20〜200であり、
全カルボン酸基の0.5〜80モル%が多価金属のカル
ボン酸塩基である。残りのカルボン酸基は1価の塩基化
合物との塩又は遊離のカルボン酸基である。但し、ポリ
ウレタン樹脂の乳化という観点からは、遊離のカルボン
酸基の量は、1価の塩基化合物との塩の量にもよるが、
全カルボン酸基の50モル%以下とすることが適当であ
る。尚、本発明において、1価の塩基化合物とは、アン
モニア、カルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウ
ム、リチウム等)の水酸化物、3級アミン等を例示でき
る。また、ポリウレタン樹脂の重量平均分子量は、1
0,000〜2,000,000、好ましくは20,0
00〜200,000である。
【0014】次に、本発明の水性ポリウレタン樹脂組成
物の製造方法について説明する。以下に、本発明の水性
ポリウレタン樹脂組成物の製造方法の3つの代表例を示
す。但し、本発明の水性ポリウレタン樹脂組成物は、以
下の方法以外の方法によっても製造することはでき、こ
れらは、いずれも単なる例示である。
【0015】本発明の第1の製造方法は、カルボン酸基
を有するポリオール化合物、多価金属のカルボン酸塩基
を有するポリオール化合物、イソシアネート化合物、ポ
リオール化合物及び触媒を加熱混合してプレポリマーを
得る工程、得られたプレポリマーと1価の塩基化合物と
を混合し、プレポリマー中のカルボン酸基を1価の塩に
する工程、得られたプレポリマーを水に添加して乳化す
る工程、及び得られた乳化物中のプレポリマーの鎖長を
延長する工程を含むことを特徴とする本発明の水性ポリ
ウレタン樹脂組成物の製造方法である。
【0016】本発明の第2の製造方法は、カルボン酸基
を有するポリオール化合物、多価金属化合物、イソシア
ネート化合物、ポリオール化合物、及び触媒を加熱混合
して、一部のポリオール化合物中のカルボン酸基が多価
金属のカルボン酸塩基になったプレポリマーを得る工
程、得られたプレポリマーと1価の塩基化合物とを混合
して、プレポリマー中のカルボン酸基を1価の塩にする
工程、得られたプレポリマーを水に添加して乳化する工
程、及び得られた乳化物中のプレポリマーの鎖長を延長
する工程を含むことを特徴とする本発明の水性ポリウレ
タン樹脂組成物の製造方法である。
【0017】本発明の第3の製造方法は、カルボン酸基
を有するポリオール化合物、イソシアネート化合物、ポ
リオール化合物、及び触媒を加熱混合してプレポリマー
を得る工程、得られたプレポリマーと多価金属化合物と
を混合して、プレポリマー中の一部のカルボン酸基を多
価金属のカルボン酸塩基にする工程、得られたプレポリ
マーに1価の塩基化合物を添加して、プレポリマー中の
カルボン酸基を1価の塩にする工程、得られたプレポリ
マーを水に添加して乳化する工程、及び得られた乳化物
中のプレポリマーの鎖長を延長する工程を含むことを特
徴とする本発明の水性ポリウレタン樹脂組成物の製造方
法である。
【0018】原料 本発明において「カルボン酸基を有するポリオール化合
物」とは、少なくとも1つのカルボン酸基を有するポリ
オール化合物をいう。このカルボン酸基の一部又は全部
は後に、多価金属塩及び1価の塩に変換される。また、
ポリオール化合物であるので、プレポリマー製造の際に
イソシアネート化合物と共重合してプレポリマー中に取
り込まれる。即ち、「カルボン酸基を有するポリオール
化合物」は、カルボキシ基含有イソシアネート反応性化
合物であり、具体的には、カルボキシ基含有ジオール及
びトリオールを挙げることができる。さらに、カルボキ
シ基含有ジオールとしては、下記化1で示されるジヒド
ロキシアルカン酸を例示できる。
【0019】
【化1】
【0020】(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜 の
アルキル基を示す。) さらに、ジヒドロキシアルカン酸としては2,2−ジメ
チロールプロピオン酸を例示することができる。所望な
らばカルボキシ含有ジオール又はトリオールは、ジカル
ボン酸と反応させてからプレポリマー中に配合すること
によって、ポリエステル中にも導入できる。
【0021】本発明において「多価金属のカルボン酸塩
基を有するポリオール化合物」とは、上記「カルボン酸
基を有するポリオール化合物」のカルボン酸基を多価金
属塩にしたものである。「多価金属のカルボン酸塩基を
有するポリオール化合物」は、「カルボン酸基を有する
ポリオール化合物」を多価金属化合物と反応させて製造
される。反応条件は、多価金属化合物の種類等により変
化するが、多価金属化合物が亜鉛化合物の場合、例え
ば、50〜100℃で5分間〜2時間程度加熱すること
により行うことができる。
【0022】本発明の第1の製造方法においては、予
め、「カルボン酸基を有するポリオール化合物」に当量
以下の亜鉛化合物等の多価金属化合物を添加反応させ
て、「カルボン酸基を有するポリオール化合物」の一部
を「多価金属のカルボン酸塩基を有するポリオール化合
物」にした混合物を用いることもできる。
【0023】本発明において「多価金属化合物」は、上
記ポリオール化合物中のカルボン酸基及び後述のプレポ
リマー中のカルボン酸基と反応して多価金属のカルボン
酸基を形成する化合物である。ここで、多価金属とは、
2価以上、例えば2〜4価の金属である。多価金属とし
ては、例えば亜鉛、カルシウム、アルミニウム、ジルコ
ニウム、ベリリウム、カドミウム、銅、マグネシウム、
バリウム、鉄、ニッケル等を例示できる。特に、亜鉛、
カルシウム又はアルミニウムであることが好ましい。さ
らに、多価金属化合物としては、多価金属の酸化物、水
酸化物、炭酸塩、塩化物、有機酸塩、例えば酢酸、グル
タミン酸、蟻酸、グルコール酸、安息香酸、グリコン
酸、蓚酸、蓚酸、乳酸、グリシン、錯体(アニリン)等
を例示できる。具体的には、酸化亜鉛、酸化ジルコニウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸亜
鉛、炭酸カルシウム等を例示できる。
【0024】本発明においてイソシアネート化合物、ポ
リオール化合物及び触媒には、特に制限はない。通常、
ポリウレタンの製造に使用されるものをそのまま使用す
ることができる。イソシアネート化合物としては、脂肪
族、脂環族、芳香脂肪族又は芳香族イソシアネート化合
物が挙げられる。具体例としては、2,4−トルエンジ
イソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、シクロヘキシル−1,4−ジイ
ソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トラ
ンスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、H6 XDI、4,4' −ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、2,4' −ジフェニル
メタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチル
キシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシ
アネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネ
ートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリ
イソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ポリ
メチレンポリフェニルポリイソシアネート等。また、こ
れらの混合物も使用でき、ポリイソシアネート変性体及
び誘導体すなわち、アロファネート、ウレア、ビウレッ
ト、カルボジイミド、ウレトンイミン又はイソシアヌレ
ート残基の導入により、改質されたポリイソシアネート
も使用できる。
【0025】ポリオール化合物としては、例えばポリエ
ステル、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリチオ
エーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリオ
レフィン又はポリシロキサンを挙げることができ、以下
に具体例を示す。 (ポリエスチル系)エチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4−ブタンジオール、フランジメタノール、
シクロヘキサンジメタノール、グリセロールトリメチロ
ールプロパン又は、ペンタエリスリトールの如き、多価
アルコール又はこれらの混合物とポリカルボン酸、特に
ジカルボン酸又はそれらのエステル形成性誘導体、例え
ばコハク酸、グルタノール酸及びアジピン酸又はそれら
のジメチルエステル、無水フタル酸又はジメチル−テレ
フタラートとのヒドロキシル末端担持反応生成物があ
る。ポリオールと共にラクトン例えばカプロラクトンの
重合によって、得られたジオールも使用できる。
【0026】(ポリカーボネートポリオール)1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ジエチレングリコール又はテトラエ
チレングリコールの如きジオールをジアリールカーボネ
ート、例えばジフェニルカーボネートと反応させるか、
又はホスゲンと反応させることにより得られた生成物。 (ポリエーテル系)環式オキシド例えばエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド又はテトラヒドロフランの重合
により、又は1種それ以上のかかるオキシドを他官能性
開始剤、例えば水、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメ
タノール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール又はビスフェノールAに添加するこ
とにより得られた生成物。その他特徴的なものにポリオ
キシプロピレンジオール及びトリオールの如き適当な開
始剤にエチレンオキシドとプロピレンオキシドを、同時
に又は連続的に添加することによって得られるポリ(オ
キシエチレン−オキシプロピレン)ジオール又はトリオ
ール並びにテトラヒドロフランの重合によって得られる
ポリテトラメチレンエーテルグリコールが挙げられる。
又、ポリマーポリオール、PHDポリエーテルポリオー
ル、ウレタン変性ポリエーテルポリオール、ポリエーテ
ルエステルコーポリマーポリオール、エポキシ樹脂変性
ポリオールがある。
【0027】(ポリチオエーテルポリオール)チオジグ
リコールを単独で縮合させるか又は他のグリコールをジ
カルボン酸、ホルムアルデヒド、アミノアルコールもし
くはアミノカルボン酸と一緒に縮合させるか、いずれか
で縮合させることによって得られる生成物が挙げられ
る。 (ポリアセタールポリオール)グリコール例えばジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール又はヘキサン
ジオールとホルムアルデヒドを反応させることによって
製造されるものが挙げられる。適当なポリアセタールポ
リオールは、環状アセタールを重合させることによって
も製造し得る。 (ポリオレフィンポリオール)水酸基末端のあるブタジ
エンホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。
【0028】触媒としては、アミン類及び有機金属触媒
を挙げることができる。アミン類としては、例えばモノ
アミン類:トリエチルアミン(TEA)、N,N−ジメ
チルシクロヘキシルアミン(DMEDA);ジアミン
類:N,N,N’N'-テトラメチルエチレンジアミン
(TMEDA)、N,N,N’N'-テトラメチルプロパ
ン1,3−ジアミン(TMPDA)、N,N,N’N'-
テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン(TMHMD
A);トリアミン類:N,N,N',N",N"-ペンタメチ
ルジエチレントリアミン(PMDETA)、N,N,
N',N",N"-ペンタメチルジプロピレン−トリアミン
(PMDPTA)、テトラメチルグアニジン(TM
G);環状アミン類:トリエチレンジアミン(TED
A)、N,N'-ジメチルピペラジン(DMP)、N,-メ
チル,N'-(2ジメチルアミノ)−エチルピペラジン
(TMNAEP)、N−メチルモルホリン(NMM
O)、N・(N',N'-ジメチルアミノエチル)−モルホ
リン(DMAEMO)、1,2−ジメチルイミダゾール
(DMIZ);アルコールアミン類:ジメチルアミノエ
タノール(DMEA)、ジメチルアミノエトキシエタノ
ール(DMAEE)、N,N,N’−トリメチルアミノ
エチル−エタノールアミン(TMAEEA)、N−メチ
ル−N'-(2ヒドロキシエチル)−ピペラジン(MHE
P)、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン(HE
MO);エーテルアミン類:ビス(2−ジメチルアミノ
エチル)エーテル(BDMEE)、エチレングリコール
ビス(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテルを例示
できる。また、有機金属触媒としては、例えばスタナス
オクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチ
ンジラウレート、ジブチルチンマーカプチド、ジブチル
チンチオカルボキシレート、ジブチルチンジマレエー
ト、ジオクチルチンマーカプチド、ジオクチルチンチオ
カルボキシレート、フェニル水銀プロピオン酸塩、オク
テン酸鉛等を挙げることができる。
【0029】プレポリマーの製造 プレポリマーの製造は、プレポリマーの原料を所定の組
成になるように混合し、加熱することにより行うことが
できる。但し、原料の組成は、後の鎖長の延長のために
イソシアネート基がプレポリマー分子の末端となるよう
に調整する。加熱の温度条件及び時間は、プレポリマー
の原料、所望の分子量及び重合の規模等により適宜決定
できる。通常は、例えば、加熱温度は約50〜150℃
の範囲、反応時間は10分間〜10時間の範囲からそれ
ぞれ選ぶことができる。尚、プレポリマーの分子量には
特に制限はないが、例えば約1,000〜10,00
0、好ましくは2,500〜5,000とすることがで
きる。
【0030】尚、本発明の第2の製造方法においては、
プレポリマーの原料中に多価金属化合物を共存させて、
プレポリマーの製造と同時に「カルボン酸基を有するポ
リオール化合物」を多価金属塩にする反応も行う。この
場合、カルボン酸基は、共重合前に多価金属のカルボン
酸塩基になっても、共重合後に多価金属のカルボン酸塩
基になっても良い。また、本発明の第3の製造方法にお
いては、得られたプレポリマーを多価金属化合物と混合
して、プレポリマー中のカルボン酸基の一部を多価金属
のカルボン酸塩基に変換する。この反応の条件は、プレ
ポリマー及び多価金属化合物の種類等により変化する
が、例えば50〜150℃で10分間〜5時間程度加熱
することにより行うことができる。
【0031】尚、反応時に非反応性溶剤を用いることが
好ましく、そのような溶剤としてアセトン、メチルエチ
ルケトン、ジメチルホルムアルデヒド、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、N−メチルピロリド
ンエテルアセテート、エチレン及びプロピレングリコー
ルジアセテート、エチレン及びプロピレングリコールモ
ノアセテートのアルキルエーテル、トルエン、キシン及
びt−ブタノル及びジアセトンアルコールの如き立行障
害アルコールがある。好ましい溶剤は水に混和性の溶
剤、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド及びグリコールアセテートのジアルチルエーテル又
は、N−メチルピロリドンとメチルエチルケトンの混合
物を挙げることができる。
【0032】プレポリマーと1価の塩基化合物との反応 プレポリマー中のカルボン酸基の一部は、多価金属塩に
なっており、残りのカルボン酸基は1価の塩に中和され
る。即ち、プレポリマーは1価の塩基化合物と混合され
て中和される。1価の塩基化合物としては、例えばトリ
エチルアミン、トリエタノールアミン及びN−メチルモ
ルホリン等の3級アミン、水酸化ナトリウム及びカリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物又は水酸化アンモニウムで
あることが適当である。この反応は、室温で10分間〜
5時間程度反応混合物を攪拌することにより行うことが
できる。
【0033】プレポリマーの乳化 カルボン酸基の一部が多価金属塩であり、残りが1価の
塩であるプレポリマーは、次で水に添加して乳化され
る。プレポリマーの水への添加は、強攪拌した水にプレ
ポリマーを滴下することにより行うことが適当である。
プレポリマーに対する水の量は、得られる水性ポリウレ
タン樹脂の濃度により適宜選ばれる。また、所望によ
り、プレポリマーの乳化には、界面活性剤を使用するこ
ともできる。
【0034】プレポリマーの鎖長を延長 得られたプレポリマーを水中に乳化すると末端のイソシ
アネート基と水とが反応して、鎖長を延長する。又、必
要により2級アミン化合物等の連鎖延長剤を添加して、
プレポリマーの末端イソシアネート基と2級アミン化合
物等とを反応させて、ウレア結合によりプレポリマーの
鎖長を延長する。プレポリマーに対する2級アミン化合
物等の量及び反応条件は、得られるポリウレタン樹脂の
分子量により適宜決定される。
【0035】延長剤としては、水溶性水素含有連鎖延長
剤があり、例えばポリオール、アミノアルコール、アン
モニア、第1級ないし第2級脂肪族アミン、脂環族アミ
ン、芳香族アミン、芳香脂肪族アミン又は複素環式アミ
ン特にジアミン、ヒドラジン又は置換ヒドラジンであ
る。水溶性連鎖延長剤が好ましく、水それ自体が有効で
あり得る。具体例としては、エチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレン
ジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチ
ルピペラジン、フェニレンジアミン、トリレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、トリス(2−アミノエチル)
アミン、4,4'-メチレンビス(2−クロルアニリ
ン)、3,3'-ジクロル−4,4'-ビフェニルジアミ
ン、2,6−ジアミノピリジン、4,4'-ジアミノジフ
ェニルメタン、メンタンジアミン、m−キシレンジアミ
ン及びイソホロンジアミンがある。ヒドラジン、アセト
ンアジンの如きアジン、置換ヒドラジン、例えばジメチ
ルヒドラジン、1,6−ヘキサンメチレン−ビスヒドラ
ジシ、カルボジヒドラジンジカルボン酸及びスルホン酸
のヒドラジン、例えばアジピン酸モノ又はジ−ヒドラジ
ド、シュウ酸ヒドラジド、イソフタル酸ジヒトラジド、
酒石酸ジヒドラジド、1,3−フェニレンジスルホン酸
ジヒドラジド、ω−アミノカプロン酸ジヒドラジド、ラ
クトンをヒドラジンと反応させることにより形成された
ヒドラジド、例えば、γ−ヒドロキシ酪酸、ヒドラジ
ド、ビス−セミカルバジド、前述したグリコールのいず
れか如きのグリコールのビスヒドラジド炭酸エステルの
如き物質を使用できる。
【0036】このようにして得られる本発明の水性ポリ
ウレタン樹脂は、多価金属のカルボン酸塩基及びカルボ
ン酸アミン基を有するものである。ポリウレタン樹脂中
の多価金属のカルボン酸塩基及びカルボン酸アミン基の
量は、被覆材組成物及びフロアーポリッシュとした場合
の所望の物性、特に皮膜の物理的強度及び剥離性を考慮
して適宜決定される。剥離性を考慮すると、ポリウレタ
ン樹脂の酸価は20〜200の範囲であることが好まし
い。また、多価金属のカルボン酸塩基の比率は、耐久性
や再溶解性を考慮すると、高ければそれだけ好ましい
が、多価金属のカルボン酸塩基の比率が高くなりすぎる
と、乳化が不良となることがある。そこで、全カルボン
酸基中、多価金属のカルボン酸塩基は、0.5〜80モ
ル%とすることが好ましい。
【0037】また、ポリウレタン樹脂の分子量は、被覆
材組成物及びフロアーポリッシュとした場合の所望の物
性を考慮して適宜決定され、例えば重量平均分子量は、
10,000〜2,000,000、好ましくは20,
000〜200,000の範囲とすることが適当であ
る。
【0038】本発明は、さらに、本発明の多価金属のカ
ルボン酸塩基とカルボン酸アミン基とを有する水性ポリ
ウレタン樹脂組成物を含有する被覆材組成物及びフロア
ーポリッシュに関する。本発明において被覆材組成物と
は、床、壁(内壁、外壁)、天井、屋根、車両、道路、
標識、防錆等の一次保護剤塗料及びマニキュア等に用い
る被覆材である。被覆材組成物には、水性ポリウレタン
樹脂以外に、通常被覆材組成物に含まれる成分を適宜添
加することができる。そのような成分としては、例えば
レベリング剤、可塑剤、顔料、染料等を挙げることがで
きる。
【0039】フロアーポリッシュには、水性ポリウレタ
ン樹脂以外に、通常フロアーポリッシュに含まれる、レ
ベリング剤、可塑剤、ワックス、安定剤、膜形成剤等を
含めることができる。さらに、水性ポリウレタン樹脂以
外に、フロアーポリッシュに用いられるアクリル系樹脂
等の樹脂も含むことができる。
【0040】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに説明する。 実施例1〜4 ジメチロールプロピオン酸21.54g、酸化亜鉛0.
33g及びN−メチル−2ピロリドン154.55gを
還流冷却器、温度計、撹拌装置を備えた反応器中で混合
し、80℃で2時間反応を行い、ジメチロールプロピオ
ン酸亜鉛を得た。このジメチロールプロピオン酸亜鉛溶
液を減圧し水分を除去した。得られたジメチロールプロ
ピオン酸亜鉛溶液に3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール74.36g、イソホロンジイソシアネート19
7.00g及びジブチルチンジラウレート0.06gを
入れ、80〜95℃を保ちながら、2時間ウレタン反応
を行いプレポリマーを製造した。ついで、得られたプレ
ポリマーにトリエチルアミン15.41gを加え中和し
た後、別の撹拌機付き乳化装置に蒸留水592.64g
を入れ、この中に、中和したプレポリマーを徐々に水中
に乳化した。完全に乳化したことが確認されてから、エ
チレンジアミン7.21gを加え、高分子化反応を行
い、水性ウレタン系エマルジョン(実施例1)を得た。
同様な操作で、表1に示す実施例2〜4の水性ウレタン
系エマルジョンを得た。
【0041】実施例5、6 ジメチロールプロピオン酸43.07g、酸化亜鉛6.
54g及び水150.00gを還流冷却器、温度計、撹
拌装置を備えた反応器に混合し、60℃で1時間反応を
行い、ジメチロールプロピオン酸亜鉛を得た。このジメ
チロールプロピオン酸亜鉛溶液を乾燥させ水分を除去し
た。得られたジメチロールプロピオン酸亜鉛にN−メチ
ル−2ピロリドン154.55gを加える。この溶液に
1,6−ヘキサンジオール47.65g、ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート205.54及びジブチル
チンジラウレート0.06gを入れ、80〜95℃を保
ちながら、2時間ウレタン反応を行いプレポリマーを製
造した。ついで、得られたプレポリマーにN−メチルモ
ルフォリン16.23gを加え中和した後、別の攪拌機
付き乳化装置に蒸留水522.62gを入れ、この中
に、中和したプレポリマーを徐々に添加し水中に乳化し
た。完全に乳化したことが確認されてから、エチレンジ
アミン3.74gを加え、高分子化反応を行い、実施例
5の水性ウレタン系エマルジョンを得た。同様な操作
で、表2に示す実施例6の水性ウレタン系エマルジョン
を得た。
【0042】実施例7、8 ジメチロールプロピオン酸107.68g、酸化亜鉛
3.27g、ジエチレンフリコールエチルエーテル15
4.55g、1,3−プロパンジオール5.45g、ト
リレンジイソシアネート180.71g及びスタナスオ
クトエート0.06g混合し、80〜95℃を保ちなが
ら、2時間ウレタン反応を行いプレポリマーを製造し
た。ついで、得られたプレポリマーにトリエチルアミン
73.05gを加え中和した後、別の攪拌機付き乳化装
置に蒸留水469.07gを入れ、この中に、中和した
プレポリマーを徐々に添加し水中に乳化した。完全に乳
化したことが確認されてから、エチレンジアミン7.2
1gを加え、高分子化反応を行い、実施例7の水性ウレ
タン系エマルジョンを得た。同様な操作で、表2に示す
実施例8の水性ウレタン系エマルジョンを得た。
【0043】実施例9、10 ジメチロールプロピオン酸50.25g、ジエチレング
リコールジエチルエーテル200.00g、3−メチル
−1,5−ペンタンジオール38.55g、ジフェニル
メタンジイソシアネート211.32g及びジブチルチ
ンジラウレート0.06gを混合し、80〜95℃を保
ちながら、4時間ウレタン反応を行いプレポリマーを製
造した。この該プレポリマー中に酸化亜鉛5.10gを
加え反応させた後、N−メチルモルフォリン22.73
gで中和した。別の攪拌機付き乳化装置に蒸留水47
1.11gを入れ、この中に、中和したプレポリマーを
徐々に添加し水中に乳化した。完全に乳化したことが確
認されてから、エチレンジアミン1.83gを加え、高
分子化反応を行い、実施例9の水性ウレタン系エマルジ
ョンを得た。同様な操作で、表2に示す実施例10の水
性ウレタン系エマルジョンを得た。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】比較例1、2 ジメチロールプロピオン酸86.14g、ジエチレング
リコールジエチルエーテル154.55g、1,3−プ
ロパンジオール22.62g、トリレンジイソシアネー
ト184.03g及びスタナスオクトエート0.06g
を混合し、80〜95℃を保ちながら、4時間ウレタン
反応を行いプレポリマーを製造した。得られたプレポリ
マーをトリエチルアミン64.93gで中和した。別の
攪拌機付き乳化装置に蒸留水480.46gを入れ、こ
の中に、中和したプレポリマーを徐々に添加し水中に乳
化した。完全に乳化したことが確認されてから、エチレ
ンジアミン7.21gを加え、高分子化反応を行い、比
較例1の水性ウレタン系エマルジョンを得た。同様な操
作で、表3に示す比較例2の水性ウレタン系エマルジョ
ンを得た。
【0047】
【表3】
【0048】 評価例(実施例11〜20、比較例3、4) 実施例1〜10で得られた水性ウレタン系エマルジョン
又は比較例1、2の水性ウレタン系エマルジョンを表4
〜6に示す組成になるように室温で混合して実施例11
〜20及び比較例3、4の被覆材組成物を得た。得られ
た各被覆材組成物について塗布時の臭気、再塗布性(再
溶解性)、耐摩耗性等の性能について評価した。結果を
表7に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】(注1)モノマー組成〔メタアクリル酸1
0%、メチルメタアクリレート30%、ブチルアクリレ
ート30%、スチレン30%〕よりなり、ラウリル硫酸
ナトリウム及びポリオキシエチレンラウリルエーテル
(EO)3 を用いる常用の乳化重合により得られる、酸
価65.2、有効成分40%のポリアクリル−スチレン
系樹脂エマルジョン (注2)米国アルコケミカル社製、商品名SMA262
5:酸価220、分子量1900のスチレン−マレイン
酸共重合型のアルカリ可溶性樹脂(有効成分17%) (注3)米国アライドケミカル社製、商品名AC−62
9:酸価16、軟化点104℃、針入度5.5(AST
M D5)で非イオン界面活性剤を用いて乳化させた、
酸化タイプポリエチレンワックスエマルジョン(有効成
分25%) (注4)大日本インキ化学工業株式会社製、商品名メガ
ファックF−812:パーフルオロアルキルカルボン酸
塩(有効成分15%)
【0053】
【表7】
【0054】(注5)JIS規格K3920−14に準
拠する。(数値は3回塗布後の光沢度) (注6)JIS規格K3920−15に準拠する。(数
値は順位を示す) (注7)ASTM規格D3153−87に準拠する。 (注8)JIS規格K3920−19(精密法)に準拠
する。 (注9)米国ロームアンドハース社フロアポリッシュ評
価規格被膜硬度測定方法に準拠する。(ヌープ硬度、単
位はKHN) (注10)JIS規格K3920−14に準拠した塗布
方法で5回塗りした試験片を常温中に168時間乾燥放
置後、テーバー試験器(磨耗論CS−17、荷重100
0g)にて磨耗を測定し評価する(単位:g) (注11)内径85mmのフラットシャーレに各実施例
組成物2mlをとり、水平に保持して常温で48時間乾
燥する。乾燥後の被膜の透明性を目視で評価する。 (注12)ステンレス製の内径500mm×高さ300
mmの円筒形の締め切った容器の底面に直径400mm
に切断したJIS規格K3920−15に準拠して使用
したタイルに、各実施例組成物を1回塗り毎に3mlづ
つ3回塗する。塗布後、直ちに光明理化学工業株式会社
製・北川式ガス検知器(アンモニア用SB型50〜90
0ppm)でアンモニア量を測定する(単位:ppm)
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、塗布時のアンモニア臭
やアミン臭の問題を解決し、さらに再溶解を防止できる
再塗布性に優れかつ得られた被膜は耐久性に優れたフロ
アーポリッシュ等の被覆材組成物を提供するための水性
ポリウレタン樹脂を提供することができる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価金属のカルボン酸塩基を有するポリ
    ウレタン樹脂の水中分散物である水性ポリウレタン樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 水性ポリウレタン樹脂中の全カルボン酸
    基量が、酸価で表して20〜200であり、全カルボン
    酸基の0.5〜80モル%が多価金属のカルボン酸塩基
    である請求項1記載の水性ポリウレタン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の水性ポリウレタ
    ン樹脂組成物を含有する剥離可能な被覆材組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の水性ポリウレタ
    ン樹脂組成物を含有するフロアーポリッシュ。
  5. 【請求項5】 水性アクリル樹脂をさらに含有する請求
    項4記載のフロアーポリッシュ。
  6. 【請求項6】 カルボン酸基を有するポリオール化合
    物、多価金属のカルボン酸塩基を有するポリオール化合
    物、イソシアネート化合物、ポリオール化合物及び触媒
    を加熱混合してプレポリマーを得る工程、 得られたプレポリマーと1価の塩基化合物とを混合し、
    プレポリマー中のカルボン酸基を1価の塩にする工程、 得られたプレポリマーを水に添加して乳化する工程、及
    び得られた乳化物中のプレポリマーの鎖長を延長する工
    程を含むことを特徴とする請求項1記載の水性ポリウレ
    タン樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 カルボン酸基を有するポリオール化合
    物、多価金属化合物、イソシアネート化合物、ポリオー
    ル化合物、及び触媒を加熱混合して、一部のポリオール
    化合物中のカルボン酸基が多価金属のカルボン酸塩基に
    なったプレポリマーを得る工程、 得られたプレポリマーと1価の塩基化合物とを混合し
    て、プレポリマー中のカルボン酸基を1価の塩にする工
    程、 得られたプレポリマーを水に添加して乳化する工程、及
    び得られた乳化物中のプレポリマーの鎖長を延長する工
    程を含むことを特徴とする請求項1記載の水性ポリウレ
    タン樹脂組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 カルボン酸基を有するポリオール化合
    物、イソシアネート化合物、ポリオール化合物、及び触
    媒を加熱混合してプレポリマーを得る工程、 得られたプレポリマーと多価金属化合物とを混合して、
    プレポリマー中の一部のカルボン酸基を多価金属のカル
    ボン酸塩基にする工程、 得られたプレポリマーに1価の塩基化合物を添加して、
    プレポリマー中のカルボン酸基を1価の塩にする工程、 得られたプレポリマーを水に添加して乳化する工程、及
    び得られた乳化物中のプレポリマーの鎖長を延長する工
    程を含むことを特徴とする請求項1記載の水性ポリウレ
    タン樹脂組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 多価金属が亜鉛、カルシウム又はアルミ
    ニウムである請求項6〜8のいずれか1項に記載の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 多価金属化合物が酸化亜鉛である請求
    項6〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項6〜10のいずれか1項に記載
    の製造方法により製造された水性ポリウレタン樹脂組成
    物を含有する剥離可能な被覆材組成物。
  12. 【請求項12】 請求項6〜10のいずれか1項に記載
    の製造方法により製造された水性ポリウレタン樹脂組成
    物を含有するフロアーポリッシュ。
  13. 【請求項13】 水性アクリル樹脂をさらに含有する請
    求項12記載のフロアーポリッシュ。
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