JP3961132B2 - 水性の樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な水性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、エマルジョン安定性に優れ、機械的強度、耐溶剤性等にも優れたポリウレタン系水性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリウレタンはその優れた機械的性質、耐磨耗性、耐薬品性、接着性などの特性を生かして、ゴムとプラスチックスの境界分野を埋める樹脂として、塗料、接着剤、人工皮革などの幅広い用途分野に浸透している。その中で、環境保全、省資源、安全性といった社会ニーズに対応すべく、水性ポリウレタンが急激に発展してきている。ウレタン樹脂の水中への乳化分散技術、アイオノマー化による自己乳化分散技術、さらには水中での高分子量化技術等の進歩により高性能の水性ポリウレタンが出現し、その性能は今日では溶剤系ポリウレタン樹脂に匹敵するレベルになり、各種の用途分野で実用化されるに至っている。
しかしながら、水性化する場合に必要な乳化剤やイオン基により、ポリウレタン樹脂本来の特性、例えば、耐溶剤性や耐熱性を阻害することがしばしばあり、さらには、水性ポリウレタンと各種の水性エマルジョンをブレンドして使用するケースでは混和性に問題がある場合がしばしばある。これらの改良については、乳化剤の選定や導入するイオン基の種類等によりかなり改善はされているものの、まだ満足するレベルには至っていないのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、優れた混和安定性を有し、耐溶剤性、機械的強度等にも優れるポリウレタン系水性樹脂組成物を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の好ましい性質を有する水性塗料を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、水性媒体中において、(a)分子中にアミノ基、一級水酸基およびアセトアセチル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するビニルアルコール系重合体の存在下で、分子中にイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを乳化させる際、あるいは乳化させた後、(b)分子中にアミノ基または水酸基を有する低分子化合物を添加して反応させて得たポリウレタン系エマルジョン(A)と酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル系エマルジョンおよびジエン系樹脂エマルジョンから選ばれる少なくとも一種の水性エマルジョン(B)からなる水性樹脂組成物が目的とする性能を備えた水性樹脂組成物であることを見出し、本発明を完成させるに至った
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるポリウレタン系エマルジョン(A)は、代表的には分子中にイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを水性媒体中に乳化させる際に、あるいは乳化させた後に、(a)分子中にアミノ基、一級水酸基あるいはアセトアセチル基を有するビニルアルコール系重合体、および(b)分子中にアミノ基または水酸基を有する低分子化合物を、同時にまたは別途に添加し、反応させることにより得られる。
【0006】
本発明に用いられるポリウレタンプレポリマーは、実質的に、高分子ポリオール、有機ジイソシアネートおよび必要に応じて鎖伸長剤を、溶媒の存在下または不存在下で反応させて得られた、分子中にイソシアネート基を1個以上有するポリウレタンである。
【0007】
ポリウレタンプレポリマーの製造に用いうる高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールなどを挙げることができ、ポリウレタンプレポリマーはこれらの高分子ポリオールの1種または2種以上を用いて形成されていることができる。
【0008】
ポリウレタンプレポリマーの製造に用いるポリエステルポリオールは、例えば、常法に従って、ポリカルボン酸、そのエステル、無水物などのエステル形成性誘導体などのポリカルボン酸成分とポリオール成分を直接エステル反応させるかまたはエステル交換反応させることによって得られる。
【0009】
ポリウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリエステルポリオールの製造原料であるポリカルボン酸成分としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、トリメシン酸などのトリカルボン酸;それらのエステル形成性誘導体などを挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、ポリエステルポリオールは、ポリカルボン酸成分として、脂肪族カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体から主としてなり、場合により少量の3官能以上のポリカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を含むものを用いて製造されたものであることが好ましい。
【0010】
ポリウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリエステルポリオールの製造原料であるポリオール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオールなどの脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなどの脂環式ジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、ヘキサントリオール、トリメチロールブタン、トリメチロールペンタンなどのトリオール、ペンタエリスリトールなどのテトラオールなどを挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、ポリエステルポリオールは、ポリオール成分として、脂肪族ポリオールからなり、場合により少量の3官能以上のポリオールを含むポリオール成分を用いて製造されたものであることが好ましい。
【0011】
ポリウレタンプレポリマーの製造に用いうるポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリオールとジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られる。ポリカーボネートポリオールを構成するポリオールとしては、ポリエステルポリオールの構成成分として先に例示したポリオールを用いることができる。また、ジアルキルカーボネートとしてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどを、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどを、ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートなどを挙げることができる。
【0012】
ポリウレタンプレポリマーの製造に用いうるポリエステルポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリオール、ポリカルボン酸およびカーボネート化合物を同時に反応させて得られたもの、予め製造しておいたポリエステルポリオールとカーボネート化合物を反応させて得られたもの、予め製造しておいたポリカーボネートポリオールとポリオールおよびポリカルボン酸を反応させて得られたもの、予め製造しておいたポリエステルポリオールおよびポリカーボネートポリオールを反応させて得られたものなどを挙げることができる。
【0013】
また、ポリウレタンプレポリマーの製造に用いうるポリエーテルポリオールの例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
【0014】
高分子ポリオール成分の数平均分子量は500〜10000であることが必要であり、700〜5000であるのが好ましく、750〜4000であるのがさらに好ましい。数平均分子量が500〜10000の範囲から外れる高分子ポリオールを用いて製造されたポリウレタンプレポリマーを使用する場合は、得られる水性樹脂組成物の耐溶剤性などが低下する場合がある。
【0015】
さらに、高分子ポリオールは、1分子当たりの水酸基の数fが2.0≦f≦4.0の範囲であることが好ましい。より好ましくは2.0≦f≦3.0の範囲である。1分子当たりの水酸基数fが前記した2.0≦f≦4.0の範囲にある高分子ポリオールを用いて得られたポリウレタンプレポリマーを本発明のポリウレタン系エマルジョンで使用すると、得られる水性樹脂組成物の耐溶剤性が良好になる。
【0016】
有機ジイソシアネート成分としては、通常のポリウレタン系エマルジョンの製造に従来から用いられている有機ジイソシアネートのいずれもが使用できるが、分子量500以下の脂環式ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートのうち1種または2種以上が好ましく使用される。有機ジイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどを挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
【0017】
本発明のポリウレタンプレポリマーの製造には、必要に応じて鎖伸長剤成分を用いることができる。用いうる鎖伸長剤成分としては、通常のポリウレタン系エマルジョンの製造に従来から用いられている鎖伸長剤のいずれもが使用できるが、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量300以下の低分子化合物を用いるのが好ましい。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコールなどのジオール類;トリメチロールプロパン等のトリオール類;ペンタエリスリトール等のペンタオール類;ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンおよびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアミノアルコール類などが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
【0018】
ポリウレタンプレポリマーの製造は、従来から公知の方法で行うことができ、30〜150℃の温度条件下で、有機溶媒の存在下または不存在下で行うことができる。この際用いることができる有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられ、エマルジョン製造後の溶媒除去の容易性を考慮すると、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の沸点が100℃未満の溶媒がより好ましい。また、プレポリマー製造後に、粘度低下等を目的として、上記の有機溶媒を添加、あるいは追加しても良い。
【0019】
ポリウレタンプレポリマーの製造の際には、必要に応じて反応触媒を添加することができ、このような触媒としては、例えば、オクチル酸スズ、モノブチルスズトリアセテート、モノブチルスズモノオクチレート、モノブチルスズモノアセテート、モノブチルスズマレイン酸塩、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジステアレート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレイン酸塩などの有機スズ化合物;テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネートなどの有機チタン化合物;トリエチルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミンなどの3級アミンなどを挙げることができる。
【0020】
ポリウレタンプレポリマーの製造にあたっては、高分子ポリオールおよび鎖伸長剤が有している活性水素原子の全量に基づいて、活性水素原子1当量当たりのイソシアネート基当量の比(R)が、1.05≦R≦3.0の範囲で使用するのが好ましく、1.1≦R≦2.5の範囲で使用するのがより好ましい。Rが1.05未満である場合には、後述するビニルアルコール系重合体との反応性が低下し、水性樹脂組成物の耐溶剤性等が十分に改善されず、またプレポリマーの粘度が高いために水中への乳化が困難である。Rが3.0を越える場合には、後述するビニルアルコール系重合体やアミノ基または水酸基を有する低分子化合物との反応の際にエマルジョンが不安定化してゲル化しやすくなる。
【0021】
次にポリウレタンプレポリマーを水性媒体中に乳化させるが、この方法として(1)ポリウレタンプレポリマー分子中に親水性基を導入して、プレポリマー自身に自己乳化性を付与する方法、(2)界面活性剤を用いて、ポリウレタンプレポリマーを強制乳化させる方法が挙げられる。
【0022】
ポリウレタンプレポリマー分子中への親水性基の導入は、上記プレポリマー反応において、親水性基を有する活性水素原子含有化合物を併用することにより達成される。親水性基を有する活性水素原子含有化合物としては、分子内に水酸基またはアミノ基等の活性水素原子を1個以上含有し、且つカルボン酸基、スルホン酸基、カルボン酸塩、スルホン酸塩等のアニオン性基;ポリオキシエチレン基等のノニオン性基;三級アミノ基、四級アンモニウム塩等のカチオン性基から選ばれる1種以上の親水性基を有する化合物が挙げられる。例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等のカルボン酸基含有化合物およびこれらの誘導体;1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸等のスルホン酸基含有化合物およびこれらの誘導体;分子量200〜10,000のポリオキシエチレングリコールおよびそのモノアルキルエーテル等のノニオン性基含有化合物;3−ジメチルアミノプロパノール等の三級アミノ基含有化合物およびこれらの誘導体等が挙げられる。さらに、上記の親水性基を有する活性水素原子含有化合物を共重合して得られるポリエステルポリオールまたはポリエステルポリカーボネートポリオールを用いることもできる。この中でも、2,2−ジメチロールプロピオン酸を用いてポリウレタンプレポリマーを製造し、プレポリマー反応終了後にトリエチルアミン、トリメチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性物質を添加してカルボン酸塩に変換する方法が好ましい。
【0023】
また、界面活性剤を用いてポリウレタンプレポリマーを強制乳化させる場合には、ポリウレタンプレポリマーは上記の親水性基を有していなくても良い。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤等を用いることができる。この中でも、HLB値が6〜20のノニオン性界面活性剤を用いるのが好ましい。
【0024】
ポリウレタンプレポリマーの乳化は、上記の2方法のいずれかまたは両者を用いて、ホモミキサー、ホモジナイザー等の乳化分散装置を用い行われる。この際、ポリウレタンプレポリマーのイソシアネート基と水との反応を抑制するため、乳化温度は40℃以下であることが好ましく、30℃以下であることがより好ましい。
【0025】
乳化して得られるエマルジョンの粒子径に特に制限はないが、通常0.1μm〜100μmの粒径に分散させて用いられる。粒径がこの範囲をはずれると、エマルジョンの安定性に問題が生じる懸念がある。
【0026】
本発明で用いるポリウレタン系エマルジョン(A)は、ポリウレタンプレポリマーの乳化と同時に、または乳化後、アミノ基、一級水酸基あるいはアセトアセチル基を有するビニルアルコール系重合体、および分子中にアミノ基および水酸基から選ばれる活性水素原子を有する低分子化合物を添加、反応させて得られる。ビニルアルコール系重合体および活性水素原子含有低分子化合物の添加は、同時に行っても良く、また別途に行っても良い。
【0027】
本発明に用いられる、分子中にアミノ基、一級水酸基あるいはアセトアセチル基を有するビニルアルコール系重合体としては、分子内にアミノ基、一級水酸基アセトアセチル基を含有するビニルアルコール系重合体であれば特に制限はない。アミノ基としては一級または二級アミノ基が好適である。アミノ基、一級水酸基あるいはアセトアセチル基を有するビニルアルコール系重合体の製造方法としては、例えば、
(1)ビニルホルムアミド、メチルビニルアセトアミド、ヒドロキシメチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレート等の、一級アミノ基または二級アミノ基あるいは一級水酸基を有するエチレン性不飽和単量体、または加水分解等によりアミノ基あるいは一級水酸基を生成しうる官能基を有するエチレン性不飽和単量体と、酢酸ビニルとを共重合させた後、けん化する方法;
(2)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有する単量体と酢酸ビニルとを共重合させて得られたポリマーの側鎖のエポキシ基に、一級アミノ基または二級アミノ基あるいは一級水酸基を有するメルカプタンを水酸化ナトリウム等を触媒として付加反応させた後、けん化する方法;
(3)ポリビニルアルコールの水酸基と反応しうる官能基を分子内に有し、且つ一級または二級アミノ基あるいは一級水酸基を有する化合物をビニルアルコール系重合体に反応させる方法;
(4)メルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下で、一級アミノ基または二級アミノ基あるいは一級水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を重合させる方法;
(5)ポリビニルアルコールの水酸基に固気反応によりジケテンを反応させる方法;
等が挙げられる。
【0028】
ビニルアルコール系重合体は、分子内にアミノ基、一級水酸基あるいはアセトアセチル基以外の官能基を有していても本発明の効果を損なわない限り差し支えない。そのような官能基を与える単量体単位としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、(無水)フマル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホプロピル、メタクリル酸スルホプロピル、およびそれらのアルカリ塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等が挙げられる。また、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸等のチオール化合物存在下で、酢酸ビニル等のビニルエステル系単量体を重合することによって得られる末端に官能基を有するポリマーでも良い。
【0029】
本発明のポリウレタン系エマルジョン(A)を構成する、分子中にアミノ基、一級水酸基およびアセトアセチル基から選ばれる少なくとも一種の官能基を有するビニルアルコール系重合体の官能基の含有量は、特に制限はなく、重合度等により好適な範囲が変化するが、一般に、0.1〜15モル%が好ましく、0.2〜10モル%がより好ましい。0.1モル%よりも少ない場合には、ポリウレタンプレポリマーとの反応性が低下し、水性樹脂組成物の耐溶剤性等が十分に改善されない。また、15モル%を越える場合には、ポリウレタンプレポリマーとの反応の際にエマルジョンが不安定化し、系がゲル化しやすくなる。
【0030】
ビニルアルコール系重合体のケン化度は、50モル%以上が好ましく、60モル%以上がより好ましく、70モル%以上がさらに好ましい。ケン化度が50モル%未満の場合には、得られる水性樹脂組成物の耐溶剤性等が不十分である。また、ビニルアルコール系重合体の分子量は、JIS法による粘度平均分子量が、2,000〜200,000であるのが好ましく、4,000〜100,000であるのがより好ましい。分子量が2,000未満の場合には、得られる水性樹脂組成物の耐溶剤性等が不十分であり、分子量が200,000を越える場合には、ポリウレタンプレポリマーとの反応の際にエマルジョンが不安定化し、系がゲル化しやすくなる。
【0031】
ビニルアルコール系重合体の添加量は、ポリウレタンプレポリマー100重量部に対し、0.2〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部である。添加量が0.2重量部未満の場合には、得られる水性樹脂組成物の耐溶剤性等が不十分であり、添加量が20重量部を越える場合には、ポリウレタンプレポリマーとの反応の際にエマルジョンが不安定化し、系がゲル化しやすくなる。また、ポリビニルアルコール系重合体の添加は、通常水溶液にして行うが、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等の有機溶媒と水の混合溶媒に溶解させて添加しても良い。
【0032】
本発明で用いられる、分子中にアミノ基または一級水酸基を有する低分子化合物としては、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子をもつアミノ基または水酸基を分子中に有する分子量300以下の低分子化合物を用いるのが好ましい。またアミノ基としては一級または二級アミノ基が、また水酸基としては一級水酸基が好適である。例えば、ジエチレントリアミン等のトリアミン類;ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンおよびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類;エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、モルホリン等のモノアミン類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアミノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコールなどのジオール類などが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
【0033】
分子中にアミノ基または水酸基を有する低分子化合物の添加量としては、低分子化合物のアミノ基または水酸基中の活性水素原子の量が、ポリウレタンプレポリマーのイソシアネート基1当量あたり、0.70〜1.20当量であるのが好ましく、0.75〜1.15当量であるのがより好ましく、0.80〜1.10当量であるのがより好ましい。活性水素原子の量が、0.70当量未満または1.20当量を越える場合には、ポリウレタンエマルジョンの重合度が十分に上がらず、水性樹脂組成物の耐溶剤性が不十分となる。
【0034】
本発明で用いられるポリウレタン系エマルジョンは、通常、固形分濃度が約20〜65重量%に調整されるが、これに限定されるものではない。また、プレポリマー製造において有機溶媒を用いた場合には、必要に応じて、蒸留分離あるいはストリッピングをすることにより有機溶媒を除去することができる。
【0035】
本発明で用いられるポリウレタン系エマルジョン(A)は、一般的に、ポリウレタン単位とポリビニルアルコール単位が下記の一般式化1〜化3で表される構造単位で結合されたポリマーを含有していると考えられ、それが本発明の水性樹脂組成物の性能発現に寄与していると想定される。
【0036】
【化1】
Figure 0003961132
【0037】
【化2】
Figure 0003961132
【0038】
【化3】
Figure 0003961132
【0039】
本発明の水性樹脂組成物は、上記(A)と酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル系エマルジョンおよびジエン系樹脂エマルジョンから選ばれる少なくとも一種の水性エマルジョン(B)からなる。
【0040】
本発明の水性樹脂組成物を構成する水性エマルジョン(B)としては、従来公知の酢酸ビニル重合体エマルジョン、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体エマルジョン、エチレン−塩化ビニル共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−第3級カルボン酸ビニルエステル共重合体エマルション、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体エマルジョン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、スチレンー(メタ)アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体エマルジョン等の酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル系エマルジョン、ジエン系樹脂エマルジョン等があげられる。
【0041】
水性エマルジョン(B)がビニルアルコール系重合体を保護コロイドとするものである場合は、ポリウレタン系エマルジョン(A)との混和性を特に向上させることができる。このようなエマルジョンとしては、一般的なビニルアルコール系重合体を保護コロイドとする酢酸ビニル系エマルジョン、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体を保護コロイドとする(メタ)アクリル系エマルジョンあるいはスチレン−ブタジエン系エマルジョンなどが挙げられる。
【0042】
(A)に対する(B)の配合量は、特に制限はないが、一般的には(A)100重量部に対して固形分換算で2000重量部以下が好ましく、1500重量部以下がより好ましい。この範囲を逸脱して水性エマルジョンを配合すると、ポリウレタンの特徴が十分に発現しない場合がある。
【0043】
本発明の水性樹脂組成物は、前記(A)および(B)以外にも、必要に応じてエポキシ化合物、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物等の架橋剤を配合することができる。
【0044】
また、必要に応じて、その乾燥性、セット性、粘度、造膜性などを調整するために、トルエン、パークレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどの各種有機溶剤、でんぷん、変性でんぷん、酸化でんぷん、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、無水マレイン酸/イソブテン共重合体、無水マレイン酸/スチレン共重合体、無水マレイン酸/メチルビニルエーテル共重合体などの水溶性高分子や尿素/ホルマリン樹脂、尿素/メラミン/ホリマリン樹脂、フェノール/ホリマリン樹脂などの熱硬化性樹脂、さらに、クレー、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、木粉などの充填剤、小麦粉などの増量剤、ホウ酸、硫酸アルミニウムなどの反応促進剤、酸化チタンなどの顔料あるいはその他、消泡剤、分散剤、凍結防止剤、防腐剤、防錆剤などの各種添加剤をも適宜添加することができる。
【0045】
本発明の水性樹脂組成物は、広範な用途に利用でき、例えば、自動車、家電等の分野で使用される金属用プライマー及びプラスチック用プライマー、木工用プライマー、セメントボード等の壁材(無機材料)用プライマー等、各種接着剤、塗料、コーティング剤、水性インキ、カーペットバッキング用など繊維加工剤、各種バインダーとして使用することができる。
【0046】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお以下の実施例及び比較例において「部」および「%」は、特に断らない限り重量基準を意味する。
【0047】
実施例および比較例中、略号は下記を表わす。
PMPA2150:数平均分子量2150のポリエステルジオール( 3−メチルー1,5ペンタンジオールとアジピン酸を反応させて製造)
PMPA3600:数平均分子量3600のポリエステルジオール( 3−メチルー1,5ペンタンジオールとアジピン酸を反応させて製造)
PTMG2000:数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール
PCL2000:数平均分子量2000のポリカプロラクトングリコール
IPDI:イソフォロンジイソシアネート
HMDI:メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)
TDI:2,4−トリレンジイソシアネート
DMPA:2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸
TEA:トリエチルアミン
DETA:ジエチレントリアミン
IPDA:イソフォロンジアミン
EDA:エチレンジアミン
MEK:2−ブタノン
【0048】
製造例1
3リットル三ツ口フラスコに、PMPA2150 537.5g、IPDI 111.1g、DMPA 6.71gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下、90℃で2hr撹拌して系中の水酸基を定量的に反応させ、イソシアネート末端のプレポリマーを得た。これにMEK 202.9gを加えて均一に撹拌した後、40℃にフラスコ内温度を下げ、TEA 5.06gを加えて10分間撹拌を行った。次いで、乳化剤としてエマルゲン985(花王製,ノニオン系界面活性剤)14.5gを蒸留水 420gに溶解した水溶液を前記プレポリマーに加えホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちにアミノ基含有ポリビニルアルコール(アリルグリシジルエーテルと酢酸ビニルを共重合した後、2−アミノチオフェノールをNaOHを触媒として付加し、さらにけん化することにより得たポリビニルアルコール:重合度500、けん化度97.5mol%、一級アミノ基変性量1.0mol%) 34.0g、DETA 7.58gおよびIPDA 12.52gを蒸留水 652gに溶解した水溶液を加えてホモミキサーで1分間撹拌して反応を行った。その後、MEKをロータリーエバポレーターにより除去して固形分重量40wt%のポリウレタン系エマルジョンを得た。
【0049】
製造例2
3リットル三ツ口フラスコに、PMPA3600 540.0g、IPDI 80.0g、DMPA 6.04gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下、90℃で2hr撹拌して系中の水酸基を定量的に反応させ、イソシアネート末端のプレポリマーを得た。これにMEK 191.4gを加えて均一に撹拌した後、40℃にフラスコ内温度を下げ、TEA 4.55gを加えて10分間撹拌を行った。次いで、乳化剤としてエマルゲン985(花王製,ノニオン系界面活性剤)19.1gを蒸留水 397gに溶解した水溶液を前記プレポリマーに加えホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちにアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール(ポリビニルアルコールに固気反応によりジケテンを反応させて得たポリビニルアルコール:重合度1000、けん化度97.5mol%、アセトアセチル基含有量5mol%)64.1gを蒸留水 420gに溶解した水溶液を加えてホモミキサーで30秒間撹拌し、次いでDETA 10.21gを蒸留水240gに溶解した水溶液を加えてホモミキサーで1分間撹拌して反応を行った。その後、MEKをロータリーエバポレーターにより除去して固形分重量40wt%のポリウレタン系エマルジョンを得た。
【0050】
製造例3
3リットル三ツ口フラスコに、PMPA2150 537.5g、IPDI 194.5g、DMPA 33.53g、MEK 249.1gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下、60℃で8hr撹拌して系中の水酸基を定量的に反応させ、イソシアネート末端のプレポリマーを得た。その後、40℃にフラスコ内温度を下げ、TEA 25.30gを加えて30分間撹拌を行った。次いで、蒸留水 720.0gを加えて撹拌を行いポリウレタンプレポリマーを水中に乳化させた後、直ちに、一級水酸基含有ポリビニルアルコール(アリルグリシジルエーテルと酢酸ビニルを共重合した後、2−メルカプトエタノールをNaOHを触媒として付加し、さらにけん化することにより得たポリビニルアルコール:重合度500、けん化度97.5mol%、一級水酸基変性量1.0mol%)41.8g、DETA 17.02gおよびIPDA 14.05gを蒸留水 576gに溶解した水溶液を加えてホモミキサーで1分間撹拌して反応を行った。その後、MEKをロータリーエバポレーターにより除去して固形分重量40wt%のポリウレタン系エマルジョンを得た。
【0051】
製造例4(PVAを保護コロイドとするアクリルエマルジョンの製造例)
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹込口、撹拌機を備えたガラス製容器に、末端にメルカプト基を有するPVA(重合度550、鹸化度88.3mol%、メルカプト基含量3.3×10ー5当量・g)5部とイオン交換水90部を仕込み、95℃で完全溶解させた。次いで、希硫酸によりpH=4とした後、150rpmで撹拌しながらメチルメタクリレート10部、n−ブチルアクリレート10部、n−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、窒素置換後70℃まで昇温した。1%過硫酸カリウム5部を添加し重合を開始し、さらに2時間かけてメチルメタクリレート40部、n−ブチルアクリレート40部、n−ドデシルメルカプタン0.4部を混合したものを連続的に添加した。重合開始3時間後、転化率99.5%となり重合を終了した。固形分濃度52.0%の安定なメチルアクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体エマルジョンを得た。
【0052】
比較製造例1
製造例1において、アミノ基含有ポリビニルアルコールを用いないこと以外は、製造例1と同様にしてポリウレタン系エマルジョンを得た。
【0053】
実施例1〜9、比較例1〜3
表1に示す配合組成において水性樹脂組成物を調製し、各組成物の評価を下記により行った。結果を表2に示す。
(混和安定性)
各組成物を調製後、ガラス製のサンプル管に入れ、20℃で1週間放置した。放置後、各組成物の状態を観察した。
(耐溶剤性)
各組成物を20℃において、皮膜化(厚み500μm)を行った。アセトンを皮膜にたらし、皮膜の表面を擦るラビングテストを行い、皮膜外観の変化をみた。評価結果は◎非常に良好、○良好、△やや悪い、×皮膜に剥がれ有り、のように表記した。
【0054】
【表1】
Figure 0003961132
【0055】
【表2】
Figure 0003961132
【0056】
【発明の効果】
本発明の水性樹脂組成物は、安定性、耐溶剤性等に優れた皮膜を与えるため、広範な用途に利用でき、例えば、自動車、家電等の分野で使用される金属用プライマー及びプラスチック用プライマー、木工用プライマー、セメントボード等の壁材(無機材料)用プライマー等、各種接着剤、塗料、コーティング剤、水性インキ、カーペットバッキング用など繊維加工剤、各種バインダーとして使用することができる。

Claims (2)

  1. 水性媒体中において、(a)分子中にアミノ基、一級水酸基およびアセトアセチル基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するビニルアルコール系重合体の存在下で、分子中にイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを乳化させる際、あるいは乳化させた後、(b)分子中にアミノ基または水酸基を有する低分子化合物を添加して反応させて得たポリウレタン系エマルジョン(A)と酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル系エマルジョンおよびジエン系樹脂エマルジョンから選ばれる少なくとも一種の水性エマルジョン(B)からなる水性の樹脂組成物。
  2. 水性エマルジョン(B)がビニルアルコール系重合体を保護コロイドとする水性エマルジョンである請求項1記載の水性の樹脂組成物。
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