JP4137247B2 - 潤滑表面処理用塗料組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続プレス加工および連続しごき加工などの際に優れた加工性を発揮する潤滑性皮膜を形成する潤滑表面処理用塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋼板にプレス成形などの加工を施す際には、潤滑性不足による鋼板表面および金型表面の傷つきを防止する目的で鋼板表面に潤滑油などを塗布することが行われている。この潤滑油などの塗布は、製造工程を煩雑にし、作業環境を悪化させるだけでなく、プレス成形後の脱脂工程でフロン、トリクロロエタン、ジクロロエタンなどの溶剤を用いた潤滑油除去が必要となり、これら溶剤の使用は作業者の健康、地球環境に悪影響を与える。そこで、これら溶剤を使用せずに済み、所望の形状にプレス成形等することを可能にする潤滑表面処理用塗料組成物の提供が要望され、種々検討されている。
【0003】
例えば、特開平6−126885号公報では、鋼板表面処理のための塗料組成物として、熱可塑性アクリル変性ポリエステル系樹脂にメラミン樹脂を加えることにより架橋構造を導入した樹脂に、シリカ、フッ素系ワックスを含有させた潤滑表面処理用塗料組成物が提案されている。
【0004】
特開平7−195029号公報では、クロメート処理を施した鋼板表面にポリエステル、ポリウレタン、アクリル系樹脂の少なくとも1種類の樹脂で、ガラス転移温度が40〜60℃の樹脂と65℃以上の樹脂とを混合したものに、シリカ、ポリオレフィンワックスを含有させた樹脂皮膜を形成するものが提案されている。
【0005】
特開平7−185455号公報では、特定の弾性率と伸びを有する熱硬化性樹脂に潤滑剤等を混合させた皮膜による加工性改善が試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術によれば、常温から樹脂皮膜のガラス転移温度付近までの温度範囲においては、潤滑油を使用しなくてもプレス加工性は良好になるとしている。しかし、潤滑油を使用せずに連続プレス成形加工を行う場合、特に厳しい加工であるしごき加工においては、加工時の摩擦熱により金型温度が上昇し、鋼板表面も130℃程度まで温度が上昇するため、架橋構造を有した熱硬化樹脂であっても、主鎖の分子構造に起因して、ガラス転移温度より低い温度で既に弾性率が大きく減少し始める。そして、連続成形による温度上昇により弾性率がある値以下になった場合、金型からの荷重により、金型とめっきとの間で金属凝着が発生し、かじりと呼ばれる皮膜の剥離が発生し、剥離樹脂皮膜が金型に付着したり、鋼板表面の外観が損なわれるという問題があった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、鋼板の連続プレス加工および連続しごき加工などの際に優れた加工性を発揮する潤滑表面処理用塗料組成物を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定のポリウレタン水性組成物と固体潤滑剤、シリカからなる組成物であって、ポリウレタン水性組成物の加熱硬化皮膜が特定温度範囲において高い弾性率を有する組成物が上記目的を達成できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(1)は、(A)シラノール基を分子中に含有するポリウレタン水性組成物(B)平均粒子径が5μm以下の潤滑機能付与剤を前記ポリウレタン水性組成物の固形分に対して3〜30wt%(C)シリカ粒子を前記ポリウレタン水性組成物の固形分に対して1〜30wt%を主成分として含有し、該潤滑表面処理用用塗料組成物(1)において、ポリウレタン水性組成物(A)を加熱硬化させた皮膜の130℃における動的貯蔵弾性率(E’)が100MPa以上であることを特徴としている。
【0010】
上記潤滑表面処理用塗料組成物(1)の皮膜を鋼板上に形成することにより、潤滑油を使用せずに連続プレス加工、特に厳しい加工である連続しごき加工を行っても、連続成形による温度上昇にもかかわらず、かじりと呼ばれる、金型からの荷重のため金型とめっきの間で発生する金属凝着による皮膜の剥離は生ぜず、剥離樹脂皮膜が金型に付着したり、鋼板表面の外観が損なわれることはなく、優れた加工性を発揮することができる。
【0011】
また、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(2)は、上記潤滑表面処理用塗料組成物(1)において、ポリウレタン水性組成物(A)が、ポリカーボネートポリオールからなることを特徴としている。
このポリウレタン水性組成物(A)が、ポリカーボネートポリオールからなることにより、本発明で必要とされる高温での高い弾性率の達成が容易となる。
【0012】
また、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(3)は、上記潤滑表面処理用塗料組成物(1)において、ポリウレタン水性組成物(A)のイソシアネート成分が、脂環族ポリイソシアネートからなることを特徴としている。
ポリウレタン水性組成物(A)のイソシアネート成分が、脂環族ポリイソシアネートからなることにより、ポリウレタン水性組成物(A)の安定性が向上し、また本発明で必要とされる高温での高い弾性率の達成が容易となる。
【0013】
また、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(4)は、上記潤滑表面処理用塗料組成物(1)において、ポリウレタン水性組成物(A)の親水性基がカルボキシル基であることを特徴としている。
ポリウレタン水性組成物(A)の親水性基がカルボキシル基であることにより、鋼板表面との優れた密着性を発揮させることができる。
【0014】
また、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(5)は、上記潤滑表面処理用塗料組成物(1)において、ポリウレタン水性組成物(A)中に含まれるシラノール基量が0.5〜15.0重量%であることを特徴としている。
ポリウレタン水性組成物(A)中に含まれるシラノール基量が0.5〜15.0重量%であることにより、潤滑表面処理用塗料組成物(1)の皮膜が高温において高い弾性率を有しているにもかかわらず、低温においても塗膜の割れなどを生じず、柔軟性を付与することができる。
【0015】
また、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(6)は、上記潤滑表面処理用用塗料組成物(1)において、ポリウレタン水性組成物(A)を加熱硬化させた皮膜の130℃における動的貯蔵弾性率(E’)が100MPa以上であることを特徴としている。
ポリウレタン水性組成物(A)を加熱硬化させた皮膜の130℃における動的貯蔵弾性率(E’)が100MPa以上であることにより、連続成形による温度上昇にもかかわらず、かじりと呼ばれる、金型からの荷重のため金型とめっきとの間で発生する金属凝着による皮膜の剥離をおこさず、剥離樹脂皮膜が金型に付着したり、鋼板表面の外観が損なわれることのない、優れた加工性を達成することができる。
【0016】
また、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(7)は、上記潤滑表面処理用塗料組成物(1)において、ポリウレタン水性組成物(A)が硬化触媒として強塩基性第3級アミンを含有することを特徴としている。
この硬化触媒として強塩基性第3級アミンを含有することにより、高温において高い弾性率を有する硬い皮膜であるにもかかわらず、架橋構造の導入が可能となり、低温における柔軟性を兼ね備えることができる。
【0017】
また、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物(8)は、上記潤滑表面処理用塗料組成物(1)において、潤滑機能付与剤(B)が、ポリオレフィン系ワックス、フッ素系ワックス、パラフィン系ワックスのうちの1種または2種以上からなることを特徴としている。
潤滑機能付与剤(B)として、ポリオレフィン系ワックス、フッ素系ワックス、パラフィン系ワックスのうちの1種または2種以上を使用することにより、良好な金型離型性を達成することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物の実施の形態を説明する。
本発明者らは連続プレス加工及び連続しごき加工時の被加工材表面における温度上昇を実測し、その結果、被加工材表面は130℃程度まで上昇することを確認し、この温度範囲における樹脂物性の規定が本質的に重要であることを突き止めた。
【0019】
本発明に係るポリウレタン水性組成物には、130℃という高温における高い弾性率が求められる。これは、連続プレス加工時には被加工材表面の温度が上昇し、温度上昇に伴い、皮膜が軟化して皮膜強度が低下するため、金型からの荷重により皮膜自体が剥離しやすくなると同時に、金型とめっきとの間で金属凝着を起こしやすくなり、高温における高い弾性率を有していない場合、加工性が著しく低下してしまうためである。また同時に、室温のような低温状態においては柔軟性が求められる。この柔軟性は、低温から連続プレス加工、しごき加工を行う際の塗膜の割れを防ぐために必要とされる。
【0020】
本発明者らは、上記130℃における高い弾性率と、広い温度範囲における優れた加工性達成のための柔軟性を併せ持つ組成物を鋭意検討した結果、シラノール基を分子中に有するポリウレタン組成物が上記性能を満たすことを突き止めた。
【0021】
本発明に係るシラノール基を分子中に有するポリウレタン水性組成物は、1分子当たり少なくとも2個の活性水素基を有する化合物と、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物と、1分子当たり少なくとも1個のイソシアネート基と反応可能な活性水素基を有する加水分解性ケイ素基を含有する化合物を反応させ、水に溶解または分散させることにより得ることができる。
【0022】
まず、前記1分子当たり少なくとも2個の活性水素基を有する化合物について説明する。
前記1分子当たり少なくとも2個の活性水素基を有する化合物としては、例えば活性水素を有する基として、アミノ基、水酸基、メルカプト基を有する化合物が挙げられるが、イソシアネート基との反応速度、及び塗布後の機械的物性を考えると、水酸基を有する化合物が好ましい。また、前記活性酸素を有する化合物の官能基数は塗膜の機械的物性を良好に保つという点から2〜6が好ましく、2〜4が特に好ましい。また、前記活性水素を有する化合物の分子量は最終的な塗膜性能に与えるウレタン結合の濃度、及び製造上の作業性の点から200〜10,000が好ましく、300〜5,000が特に好ましい。
【0023】
前記活性水素基が水酸基である化合物としては、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシアルカン、ひまし油、ポリウレタンポリオール、又はそれらの混合物が挙げられる。
【0024】
前記ポリエステルポリオールの具体例としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の二塩基酸もしくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のグリコール類もしくはそれらの混合物とを反応させて得られるポリエステルポリオール、例えばポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0025】
前記ポリエーテルポリオールの具体例としては、例えば水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の低分子ポリオールを開始剤として用いて、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を重合させることにより得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
【0026】
前記ポリエーテルエステルポリオールの具体例としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の二塩基酸もしくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、上記ポリエーテルポリオールとを反応させて得られるポリエーテルエステルポリオール等が挙げられる。
【0027】
前記ポリエステルアミドポリオールの具体例としては、上記ポリエステル化反応に際し、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミノ基を有する脂肪族ジアミンを原料として前記ポリエステル化反応物の原料に追加して反応させることによって得られるもの等が挙げられる。
【0028】
前記アクリルポリオールの具体例としては、1分子中1個以上の水酸基を有する重合性モノマー、例えばアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル等あるいはこれらの対応するメタクリル酸誘導体等と、例えばアクリル酸、メタクリル酸又はそのエステルとを共重合させることによって得られるもの等が挙げられる。
【0029】
前記ポリカーボネートポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール−Aからなる群から選ばれた1種または2種以上のグリコールとジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲン等とを反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
【0030】
前記ポリヒドロキシアルカンの具体例としては、イソプレン、ブタジエン、又はブタジエンとアクリルアミド等とを共重合させて得られる液状ゴム等が挙げられる。
【0031】
前記ポリウレタンポリオールの具体例としては、例えば1分子中にウレタン結合を有するポリオールが挙げられ、前記ポリオールは、例えば分子量200〜5,000のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール等を後述する1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物とを(NCO基/OH基)のモル数が1未満、好ましくは0.9以下で反応させることにより得られたもの等が挙げられる。
【0032】
さらに前記したポリオール以外に、平均分子量を調節する目的で、分子量が62〜200の低分子量ポリオールを混合してもよい。これら低分子量ポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチルペンタンジオール、3−メチルペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のポリエステルポリオールの製造に使用されるグリコール類や、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の化合物が挙げられる。
【0033】
前記各種の活性水素基を有する化合物が使用されるが、加工性を達成するためにはポリカーボネートポリオールが好ましい。また、本発明に使用するポリウレタン水性組成物に必要とされる130℃における高い弾性率を与えるには、前記活性水素基を有する化合物の平均分子量は、ウレタン結合の濃度、および製造上の作業性の点から100〜2,000が好ましく、200〜1,000が特に好ましい。
【0034】
次に、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物について説明する。
本発明で使用される1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物としては、例えばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等の脂肪族ジイソシアネート、例えば1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、例えばm−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4’−トルイジンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、4−4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、例えば1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、もしくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート、例えばトリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5トリイソシアネートヘキサン等のトリイソシアネート、例えば4,4’−ジフェニルジメチルエタン−2,2’−5,5’−テトライソシアネート等のテトライソシアネート等のポリイソシアネート単量体、上記ポリイソシアネート単量体から誘導されたダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、カーボジイミド、炭酸ガスと上記ポリイソシアネート単量体とから得られる2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の分子量200未満の低分子量ポリオールの上記ポリイソシアネート単量体への付加体、例えば前述した分子量200〜200,000のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシアルカン、ひまし油、ポリウレタンポリオール等の上記ポリイソシアネート単量体への付加体等が挙げられる。
【0035】
前記各種のイソシアネート基を有する化合物が使用されるが、加工性を達成するには脂環族イソシアネート化合物が好ましい。
また、ポリウレタンプレポリマーを水中に溶解させる又は分解させるため、ポリウレタンプレポリマー中に親水性基を導入する又は界面活性剤が添加される。
親水性基を導入するには、例えば分子内に少なくとも1個以上の活性水素基を有し、かつカルボキシル基、スルホン酸基、スルホネート基、エポキシ基、ポリオキシエチレン基等の親水性基含有化合物の少なくとも1種以上を前記ポリウレタンプレポリマー製造時に共重合させればよい。前記親水性基含有化合物としては、例えば2−オキシエタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スルホ安息香酸、スルホコハク酸、5−スルホイソフタル酸、スルファニル酸、1,3−ファニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸等のスルホン酸含有化合物およびこれらの誘導体、又はこれらを共重合して得られるポリエステルポリオール、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸、ジオキシマイレン酸、2,6−ジオキシ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸等のカルボキシル基含有化合物もしくはこれらの誘導体、又はこれらを共重合して得られるポリエステルポリオール、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等無水基を有する化合物と活性水素基を有する化合物を反応させてなるカルボキシル基含有化合物もしくはこれらの誘導体、エチレンオキサイドの繰り返し単位を少なくとも3重量%以上含有し、ポリマー中に少なくとも1個以上の活性水素基を含有する分子量300〜10,000のポリエチレン−ポリアルキレン共重合体等のノニオン基含有化合物又はこれらを共重合して得られるポリエーテルエステルポリオール等が挙げられる。共重合の際には、これら親水性基含有化合物を単独で、もしくは2種以上組み合わせて使用する。
【0036】
また前記親水性基を含有するポリウレタンプレポリマーの水溶解又は分散性を更に良くするため、および親水性基を分子中に含有しないポリウレタンプレポリマーを水に溶解または分散させるため、界面活性剤を使用してもよい。
【0037】
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合物のようなノニオン系界面活性剤、またはラウリル硫酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの様なアニオン系界面活性剤が用いられるが、耐水性、耐溶剤性等の性能から、界面活性剤を含まないソープフリー型が好ましく、特にカルボキシル基含有化合物を含有してなるポリウレタン水性組成物が好ましい。
【0038】
次に1分子当たり少なくとも1個のイソシアネート基と反応可能な活性水素基を有する加水分解性ケイ素基を含有する化合物について説明する。
前記加水分解性ケイ素基とは、シラノール縮合触媒の存在下又は非存在下で水分により加水分解を受ける加水分解性基がケイ素原子に結合している基をいい、前記加水分解性基の具体例としては、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等一般に使用されている基が挙げられる。これらのうちでは、加水分解性が比較的小さく、取扱いが容易である点からアルコキシ基が好ましい。前記加水分解性基は、通常、一個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合しているが、塗布後の加水分解性シリル基の反応性、耐水性、耐溶剤性といった点から2〜3個結合しているものが好ましい。
【0039】
また、イソシアネート基と反応可能な活性水素基としては、例えば、アミノ基、水酸基、メルカプト基を有する化合物が挙げられる。
これら加水分解性基としてアルコキシ基を有し、イソシアネート基と反応可能な活性水素基を有する化合物の具体例としては、活性水素基がメルカプト基であるγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等、活性水素基がアミノ基であるγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジエトキシシラン等、が挙げられるが、耐候性、耐溶剤性といった性能面から、ポリウレタン樹脂を構成する分子の中間部分に加水分解性ケイ素基を導入することが好ましく、このような点から2個以上の活性水素基を有する加水分解性ケイ素基含有化合物が好ましい。
【0040】
加水分解性ケイ素を含有する化合物の量はポリウレタン水性組成物に130℃における高い弾性率と広い温度範囲での優れた加工性を与えるため、ポリウレタン水性組成物の固形分に対して0.5〜15.0wt%が好ましく、0.8〜12.0wt%がより好ましい。
【0041】
本発明において、加水分解性ケイ素を有する化合物は、ポリウレタンプレポリマー合成時に同時に反応、あるいはポリウレタンプレポリマー合成後に反応させてもよいし、ポリウレタンプレポリマーを水中に分散した後、反応させてもよい。
【0042】
また、前記ポリウレタン水性組成物において、親水基としてカルボキシル基、スルホン酸基のようなアニオン性の基が使用された場合には、水中に良好に溶解、又は分散させるために、中和剤が使用される。
【0043】
中和において使用できる中和剤としては、例えばアンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリメチルアミン、ジメチルエタノールアミン等の第3級アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物等の塩基性物質が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上の混合物で使用してもよい。中和剤の添加方法としては、前記ポリウレタンプレポリマーに直接添加してもよいし、水中に溶解、又は分散させる時に水中に添加してもよい。中和剤の添加量は、親水性基に対して0.1〜2.0当量、より好ましくは0.3〜1.3当量である。
【0044】
また、前記ポリウレタンプレポリマーを合成する際には、有機溶剤を使用することも可能である。
有機溶剤を使用する場合、比較的水への溶解度の高いものが好ましく、前記有機溶剤の具体例としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N−メチルピロリドン等が挙げられる。反応原料に対する前記有機溶剤の量は、3〜50重量%程度が好ましい。
【0045】
また、本発明に係るポリウレタン水性組成物にシロキサン結合形成のための硬化触媒を添加してもよい。本発明に係るポリウレタン水性組成物においては、強塩基性第3級アミンが、このポリウレタン水性組成物を塗膜化した際に、耐水性、耐溶剤性を悪化させることなく特異的にシロキサン結合の形成触媒として働くことにより、効率よく架橋構造を導入することが可能となる。
【0046】
この強塩基性第3級アミンは、pKaが11以上であることを特徴とし、特に1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、又は1,6−ジアザビシクロ[3.4.0]ノネン−5が好適に用いられる。
【0047】
この硬化触媒である強塩基性第3級アミンは、ポリウレタンプレポリマー合成時、ポリウレタンプレポリマー合成後、あるいはポリウレタンプレポリマーを水に分散、または溶解させた後に添加してもよい。
【0048】
前記ポリウレタンプレポリマーは、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて水中に溶解又は分散させる。この温度は、親水性基を中和している塩基性物質の蒸発を防止し、作業性を確保するため室温〜70℃程度が好ましい。また、この水等の媒体に分散する際のポリウレタン水性組成物の濃度は、粘度を余り増加させず、貯蔵安定性を保持するため10〜50重量%が好ましい。
【0049】
また、さらに他の鎖延長剤を反応させることにより高分子量化をはかることも可能である。前記鎖延長剤としては、例えば公知のポリアミン化合物等が使用される。前記ポリアミン化合物としては、例えばエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン類、ヒドロキシエチルヒドラジン、ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール、3−アミノプロパンジオール等のアミノ基と水酸基をもつ化合物、ヒドラジン類、酸ヒドラジド類が挙げられる。前記ポリアミン化合物は、単独で、又は2種以上の混合物で使用される。
【0050】
また、本発明に係るポリウレタンマルションには、塗膜形成性を改善することを目的として、必要に応じて造膜助剤を添加してもよい。
前記造膜助剤の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート等のアルコール類、セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル等のエーテル類、ブチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート等グリコールエーテルエステル類等が挙げられる。これら助溶剤も、必要に応じて、単独でまたは2種以上の混合物で用いられる。
【0051】
また、本発明に係るポリウレタン水性組成物(A)に要求される高い弾性率とは、具体的には本発明に係るポリウレタン水性組成物(A)の加熱硬化皮膜の130℃における動的貯蔵弾性率(E’)が100MPa以上の粘弾性特性を有することを意味している。ここで、動的貯蔵弾性率(E’)とは、強制振動非共振による動的粘弾性測定装置を用いて、加熱硬化した皮膜を温度上昇速度:5℃/min、振幅:1μm、振動周波数:110Hzの条件下で測定した値である。130℃における動的貯蔵弾性率(E’)が100MPa未満では、連続プレス加工時に被加工材表面の温度上昇により皮膜が軟化して皮膜強度が低下するため、金型からの荷重により、皮膜全体が剥離しやすくなると同時に金型とめっきとの間で金属凝着を起こしやすくなるため、加工性が著しく不良になる。動的貯蔵弾性率(E’)の温度依存性の特性として低温領域ではより大きい値をとることから、130℃における動的貯蔵弾性率が100MPa以上であれば、室温程度の低温から、連続プレス加工、しごき加工時の高温状態までの温度範囲内で加工性は良好に維持される。
【0052】
次に固体潤滑剤について説明する。
固体潤滑剤は表面の摩擦係数を低減することによりさらに潤滑性を付与し、かじり等を防止してプレス加工性、しごき加工性を向上させる作用を有している。固体潤滑剤としては、得られる皮膜に潤滑性能を付与するものであればよいが、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、フッ素系(ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等)、パラフィン系のうちの1種または2種以上からなるものが好ましい。
【0053】
粒子状の固体潤滑剤の平均粒子径は5μm以下が好ましい。5μmを超えると、皮膜の連続性、均一性が失われ耐食性が低下したり、塗料組成物としての貯蔵安定性が低下する。固体潤滑剤のより好ましい平均粒子径は1.5〜4μmの範囲内である。固体潤滑剤の添加量としては樹脂固形分に対して3〜30wt%が好ましい。3%未満では要求される潤滑効果が得られない。30wt%を超えると皮膜強度が低下する結果、加工性が低下し、かじりが発生しやすくなる。固体潤滑剤のより好ましい含有量は10〜20wt%の範囲内である。
【0054】
シリカは耐食性、皮膜強度を付与するために添加する。シリカ粒子は、水分散性コロイダルシリカ、粉砕シリカ、気相法シリカ等いずれのシリカ粒子であってもよい。皮膜の加工性、耐食性発現を考慮すると、1次粒子径は2〜30nmで、2次凝集粒子径は100nm以下が好ましい。シリカの添加量としては樹脂固形分に対して1〜30wt%が好ましい。1%未満では十分な耐食性の向上効果が得られないことと、下層との十分な密着性が得られない。30%を超えると皮膜の伸びが減少するため加工性が低下し、かじりが発生しやすくなる。
【0055】
本発明に係る塗料組成物は上記(A)、(B)、(C)成分以外に、意匠性を付与するための顔料や、導電性を付与する導電性添加剤、造粘剤、消泡剤等を目的に応じて、樹脂の物性を低下させない範囲で含有していてもよい。
【0056】
本発明に係る塗料組成物の皮膜形成方法としては、ロールコーター塗装、スプレー塗装など一般に公知の方法が挙げられ、鋼板に塗布・焼付して、所望の皮膜厚さに形成すればよい。
【0057】
【実施例】
次に本発明に係る潤滑表面処理用塗料組成物の製造例及び実施例を記載し、より具体的に本発明を説明する。
【0058】
製造例1
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン145.37g、ジメチロールプロピオン酸20.08g、ネオペンチルグリコール15.62g、分子量1,000のポリカーボネートジオール74.93g、溶剤としてアセトニトリル64.00gを加え、窒素雰囲気下、75℃に昇温、3時間撹拌した。所定のアミン当量に達したことを確認し、この反応液を40℃にまで降温させた後、トリエチルアミン14.16gを加え、更に硬化触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)0.25gを添加し、ポリウレタンプレポリマーのアセトニトリル溶液を得た。
このポリウレタンプレポリマー314.58gを、KBM−602(信越化学工業(株)製)22.81g、ヒドラジン−水和物11.06gを水700.00gに溶解させた水溶液中にホモディスパーを用いて分散させることにより鎖延長反応、エマルション化し、さらに50℃、150mmHgの減圧下でポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトニトリルを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、固形分濃度30%、粘度30cpsのシラノール基含有ポリウレタンエマルションAを得た。
【0059】
製造例2
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)155.87g、ジメチロールプロピオン酸27.36g、ネオペンチルグリコール1.93g、1,6−ヘキサンジオール4.39g、アジピン酸、ネオペンチルグリコール、および1,6−ヘキサンジオールからなる分子量1,000のポリエステルポリオールを111.38g、溶剤としてN−メチルピロリドン130gを添加し、窒素雰囲気下、80℃において4時間撹拌した。所定のアミン当量に達したことを確認した後40℃にまで降温させ、トリエチルアミン20.00gを加えて中和反応を行わせ、ポリウレタンプレポリマーのN−メチルピロリドン溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー436.41gを、ヒドラジン−水和物7.77g、KBE−603(信越化学工業(株)製)10.26gを水543.81g中に溶解させた水溶液中にホモディスパーを用いて分散させることにより鎖延長反応、エマルション化し、固形分濃度33%、粘度100cpsのシラノール基含有ポリウレタンエマルションBを得た。
【0060】
製造例3
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン71.49g、ジメチロールプロピオン酸13.41g、溶剤としてアセトンを90.00gを加え、窒素雰囲気下、50℃に昇温し、更にジブチル錫ジラウレート0.05gを添加して4時間撹拌した。所定のアミン当量に達したことを確認した後、アジピン酸、ネオペンチルグリコール、および1,6−ヘキサンジオールからなる分子量1,000のポリエステルポリオールを125.10g添加し、更に5時間撹拌した。所定のアミン当量に達したことを確認し、この反応液を40℃にまで降温させた後、トリエチルアミン9.62gを添加し、 10分間撹拌することにより中和反応を行い、ポリウレタンプレポリマーのアセトン溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー300.00gを、KBM−603(信越化学工業(株)製)7.25g、2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール3.34gを水537.16g中に溶解させた水溶液中に、ホモディスパーを用いて撹拌しながら滴下することにより鎖延長反応、エマルション化を行い、シラノール基含有ポリウレタンエマルションを得た。このシラノール基含有ポリウレタンエマルションを、硬化触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)0.21gを加え、更に60℃に加熱、撹拌してポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトンを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、固形分濃度30%、粘度200cpsのシラノール基含有ポリウレタンエマルションCを得た。
【0061】
製造例4
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート175.44g、ジメチロールプロピオン酸33.03g、ネオペンチルグリコール15.41g、分子量1,000のポリカーボネートジオール98.61g、溶剤としてアセトニトリル107.05gを加え、窒素雰囲気下、75℃に昇温、更にジブチル錫ジラウレート0.05gを添加して5時間撹拌した。所定のアミン当量に達したことを確認し、この反応液を40℃にまで降温させた後、トリエチルアミン23.68gを加え、ポリウレタンプレポリマーのアセトニトリル溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー453.36gを、ヒドラジン−水和物14.06gを水840.00g中に溶解させた水溶液中にホモディスパーを用いて分散させることにより鎖延長反応、エマルション化し、更に50℃、150mmHgの減圧下でポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトアニリルを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、固形分濃度30%、粘度20cpsのシラノール基含有ポリウレタンエマルションDを得た。
【0062】
実施例1
製造例1で得たポリウレタン水性組成物 500重量部
固体潤滑剤(注1) 56重量部(15*)
シリカ(注2) 75重量部(10*)
(*ウレタン樹脂固形分100に対する添加量)
上記組成配合にて均一に混合し、固形分約30%の塗料組成物を得た。
(注1)固体潤滑剤
軟化点:110℃、平均粒径:4.0μmの低密度タイプポリエチレンワックス。
樹脂固形分比:40%
(注2)シリカ
平均粒径10〜20nm、pH8.6、加熱残分約20%のコロイダルシリカ。
【0063】
実施例2〜8および比較例1〜5
実施例1において、潤滑表面処理用塗料組成物の組成を後記表1に示す配合とする以外は実施例1と同様に行い、潤滑表面処理用塗料組成物を得た。
【0064】
以上の構成で下記の表1に示す組成比の塗料組成物の皮膜を亜鉛めっき鋼板に到達鋼板温度150℃で焼付け、乾燥させて形成した。
【0065】
【表1】
Figure 0004137247
【0066】
これらのサンプルに対して以下の試験および性能評価を行った。なお、シラノール基未含有ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂を用いた比較例については、皮膜が形成されなかったために性能評価を行わなかった。
【0067】
3.試験、評価法
(1)樹脂の動的貯蔵弾性率(E’)の測定
上記ポリウレタン水性組成物を室温で48時間放置し、90℃で2時間乾燥させた後、150℃で1時間焼き付けて硬化させ、乾燥皮膜厚さ0.6mm、幅4mm、長さ20mmのサンプルを作成した。動的貯蔵弾性率(E’)は、強制振動非共振による縦型タイプの動的粘弾性測定装置DVE−V4型FTレオスペクトラー(レオロジー社製)を用いて、温度上昇速度:5℃/min,振幅:1μm、振動周波数:110Hzの条件下で測定した。動的貯蔵弾性率(E’)は20℃および130℃における値を表1に記載する。
【0068】
(2)プレス加工試験
20℃および130℃の温度条件において、プレス機を用いて、板厚0.8mmの素材に対して+6%のクリアランスを有する金型を用いて、しわ抑え圧3t、成形高さ50mm、ブランク径170mmの一次成形をした後、元の板厚0.8mmに対して−10%のクリアランスを有する金型を用いて二次成形(しごき加工)を行った。プレス加工性をポンチ、ダイスに付着する潤滑皮膜の有無および被加工物の表面性状により評価した。
◎:ポンチ、ダイスおよび被加工物の表面に皮膜の付着がなく、被加工物表面に加工によるすりきずがない。
○:ポンチ、ダイスおよび被加工物の表面にごく少量の皮膜の付着があり、被加工物表面に加工によるごく微少のすりきずが認められる。
△:ポンチ、ダイスおよび被加工物の表面にやや多くの皮膜の付着があり、被加工物表面に加工によるすりきずが認められる。
×:ポンチ、ダイスおよび被加工物の表面に非常に多くの皮膜の付着があり、被加工物表面に加工による激しいすりきずが認められる。
【0069】
結果を表1に示した。
実施例のものは比較例のものに比べて高温時における加工性が優れていることがわかる。

Claims (8)

  1. (A)シラノール基を分子中に含有するポリウレタン水性組成物(B)平均粒子径が5μm以下の潤滑機能付与剤を前記ポリウレタン水性組成物の固形分に対して3〜30wt%(C)シリカ粒子を前記ポリウレタン水性組成物の固形分に対して1〜30wt%を主成分として含有し、該ポリウレタン水性組成物(A)を加熱硬化させた皮膜の130℃における動的貯蔵弾性率(E’)が100MPa以上であることを特徴とする潤滑表面処理用塗料組成物。
  2. ポリウレタン水性組成物(A)が、ポリカーボネートポリオールからなる請求項1記載の潤滑表面処理用塗料組成物。
  3. ポリウレタン水性組成物(A)のイソシアネート成分が、脂環族ポリイソシアネートからなる請求項1記載の潤滑表面処理用塗料組成物。
  4. ポリウレタン水性組成物(A)の親水性基がカルボキシル基である請求項1記載の潤滑表面処理用塗料組成物。
  5. ポリウレタン水性組成物(A)中に含まれるシラノール基量が0.5〜15.0重量%である請求項1記載の潤滑表面処理用塗料組成物。
  6. ポリウレタン水性組成物(A)が硬化触媒として強塩基性第3級アミンを含有する請求項1記載の潤滑表面処理用塗料組成物。
  7. 潤滑機能付与剤(B)が、ポリオレフィン系ワックス、フッ素系ワックス、パラフィン系ワックスのうちの1種または2種以上からなる請求項1記載の潤滑表面処理用塗料組成物。
  8. 130℃における動的貯蔵弾性率(E’)が1460MPa以上であることを特徴とする請求項1記載の潤滑表面処理用塗料組成物。
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