JP2006218856A - しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板 - Google Patents

しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板 Download PDF

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【課題】エマルジョン系プレス油が金型に付着している場合においても、皮膜が膨潤または一部溶解することなく十分な耐エマルジョン型プレス油性を有し、しごき加工性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板を提供する。
【解決手段】鋼板の片面または両面に、下地処理を介さずに、酸価で30〜60mgKOH/gの範囲のカルボキシル基および水酸基を分子中に含有するアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物、および前記アルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物に対して1〜30wt%の潤滑機能付与剤を主成分とし、乾燥皮膜の100℃における動的貯蔵弾性率(E’)がE’(100℃)≧50MPaを満足するアルカリ可溶型潤滑皮膜を1〜15μm被覆してなることを特徴とするアルカリ可溶型潤滑鋼板。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アルカリ可溶型潤滑皮膜を表面に有する、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れた潤滑鋼板に関する。
従来、金属板にプレス成形などの加工を施す際には、潤滑不良による金属表面及び金型表面の傷つきを防止する目的で潤滑油などを塗布することが行われているが、潤滑油塗布は製造工程を煩雑にし、その飛散により作業環境を悪化させる。更に、プレス成形後の脱脂工程でフロン、トリクロロエタン、ジクロロメタンなどの有機ハロゲン系溶剤を用い潤滑油除去が行われていたが、これらは作業者の健康に悪影響を及ぼすだけでなく、その多くは著しい環境負荷物質である。モントリオ−ル議定書により生産全廃予定となったものが多いため、特にめっき鋼板用途においては、これら溶剤の使用を避けるべく、揮発性潤滑油を用いることにより脱脂を不要にしたり、有機溶剤による脱脂が試みられているが、揮発性潤滑油では厳しいプレス成形時に十分な成形性が得られず、また、有機溶剤を用いると安全上の問題が生じる。さらに、潤滑油や除去溶剤を用いずに優れた成形性、耐食性、耐溶剤性などをもたらす非脱膜型潤滑皮膜が開発されているが、プレス成形後も潤滑皮膜が金属面に残るため、最終製品に金属表面の光沢や質感などが要求される場合や、加工後に溶接工程を経る場合などに用いることは困難であった。また、熱延鋼板もしくは冷延鋼板においても、従来の金属石鹸系のボンデ処理によるしごき加工性向上に加え、例えば、特許文献1や特許文献2に見られるように潤滑皮膜による加工性向上が試みられている。さらに自動車部品用途では金型表面を硬質材料で表面処理することで鋼板との凝着を防止し、加工性を向上、金型寿命を向上する試みもなされているが、定期的にメンテナンスを実施する必要がある。
アルカリ脱膜型潤滑皮膜は、美麗な金属表面を活かす用途や、加工後の溶接性、塗装性が求められる用途などに好適に用いられる。特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7には、アクリル系樹脂を用いたアルカリ脱膜型潤滑皮膜が提案されている。しかし、アクリル系樹脂を用いたアルカリ脱膜型潤滑皮膜では、特に自動車部品であるトランスミッション用部品や足回り部品にように、深絞り加工やしごき加工などの厳しいプレス成形条件下においては、連続成形時の温度上昇により皮膜が軟化しかじりが発生したり、温度上昇時の皮膜の軟化を抑えるために皮膜を高Tg化する場合、皮膜の伸びが低下するため加工性が低下するなど、十分な成形性が得られない場合がある。それらの問題点を解決するために、特許文献8には特定の組成をもつウレタン系樹脂を用いたアルカリ脱膜型潤滑皮膜が提案されている。しかし、これらアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物を用いたアルカリ可溶型潤滑皮膜の場合、アルカリによる脱膜性が経時で劣化することがあり、また潤滑皮膜の乾燥温度が高温になった場合に脱膜性が劣化する場合がある。さらに、特許文献9では安定した脱膜性を有するウレタン系樹脂を用いたアルカリ脱膜型潤滑皮膜が提案されている。しかし、自動車部品製造工程等で一般的に使用されているエマルジョン型プレス油が成形時の金型に付着している場合に、皮膜が膨潤または一部溶解することにより十分な潤滑性が発現されず、しごき加工時に型かじりや成形不良等の問題が発生することがあった。
特開平9−239896号公報 特開平7−195029号公報 特開平8−156177号公報 特開平8−252887号公報 特開平10−114014号公報 特開平10−88364号公報 特許3536489公報 特開2000−160096号公報 特開2003−27256号公報
本発明は、エマルジョン系プレス油が金型に付着している場合においても、皮膜が膨潤または一部溶解することなく十分な耐エマルジョン型プレス油性を有し、しごき加工性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板を提供することである。
発明者らは上記の課題を解決し、十分な耐エマルジョン型プレス油性を有し、しごき加工性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板を得るべく鋭意研究を重ねた結果、
特定の酸価範囲のカルボキシル基および水酸基を分子中に含有するアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物および滑機能付与剤を主成分とし、乾燥皮膜の100℃における動的貯蔵弾性率(E’)が50MPa以上である潤滑皮膜を鋼板の片面または両面に被覆することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明に至った。すなわち、前記課題を解決し目的を達成するために本発明は以下の手段を用いている。
(1)鋼板の片面または両面に、酸価で30〜60mgKOH/gの範囲のカルボキシル基および水酸基を分子中に含有するアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)、および前記アルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物に対して1〜30wt%の潤滑機能付与剤(B)を主成分とし、乾燥皮膜の100℃における動的貯蔵弾性率(E’)がE’(100℃)≧50MPaを満足するアルカリ可溶型潤滑皮膜を1〜15μm被覆してなることを特徴とするしごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
(2)鋼板の片面または両面に、酸価で30〜60mgKOH/gの範囲のカルボキシル基および水酸基を分子中に含有するアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)、および前記アルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物に対して1〜30wt%の潤滑機能付与剤(B)、および前記アルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物に対して1〜30wt%のシリカ粒子(C)を主成分とし、乾燥皮膜の100℃における動的貯蔵弾性率(E’)がE’(100℃)≧50MPaを満足するアルカリ可溶型潤滑皮膜を1〜15μm被覆してなることを特徴とするしごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
(3)(1)及び(2)の潤滑処理鋼板において、被覆潤滑皮膜中のアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)の主鎖がポリエーテル系ポリオールから構成されていることを特徴とする、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
(4)(1)〜(3)の潤滑処理鋼板において、被覆潤滑皮膜中のアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)分子中のカルボキシル基の中和剤として第3級アミンを含有することを特徴とする、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
(5)(1)〜(4)の潤滑処理鋼板において、潤滑機能付与剤(B)が、ポリオレフィン系ワックス、パラフィン系ワックス、ステアリン酸系の固体潤滑剤、フッ素含有樹脂からなるワックスのうちの1種または2種以上からなることを特徴とする、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
本発明により得られた潤滑鋼板はエマルジョン型プレス油が金型に付着している場合においても、しごき加工性に優れており、金型の特殊表面処理省略や金型寿命延長によるコ
ストダウンが可能である。さらに加工後のアルカリ脱脂工程において潤滑皮膜が容易に除去可能で、その後の工程(例えば化成工程・電着塗装工程等)に悪影響を与えないため、特に自動車部品用途として好適である。
以下本発明の内容について詳細に説明する。
まず本発明おける鋼板は熱延鋼板、冷延鋼板、各種めっき鋼板など、特に限定されるものではないが、本発明の対象となる自動車用部品用途では熱延鋼板や冷延鋼板が用いられる場合が多い。鋼板の板厚は1mm以上、8mm以下が本発明の対象となる部品用途の板厚範囲であるため望ましい。本発明の潤滑樹脂皮膜は、目的に応じて鋼板の表裏両面又は片面に被覆される。一般に各種めっき鋼板などに比較して、熱延鋼板および冷延鋼板は、潤滑樹脂皮膜との密着性に優れているため、熱延鋼板および冷延鋼板の上層に下地処理を介さずに潤滑皮膜を形成することが潤滑鋼板製造時の下地処理工程省略によるコストダウンの観点から好ましいが、各種下地処理を施すことも可能である。
本発明におけるアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物は、1分子当たり少なくとも2個の活性水素基を有する化合物と、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物とを反応させ、水に溶解または分散させることにより得ることができる。
まず、前記1分子当たり少なくとも2個の活性水素基を有する化合物について説明する。前記1分子当たり少なくとも2個の活性水素基を有する化合物としては、例えば活性水素を有する基として、アミノ基、水酸基、メルカプト基を有する化合物が挙げられるが、イソシアネート基との反応速度、及び塗布後の機械的物性を考えると、水酸基を有する化合物が好ましい。また、前記活性水素を有する化合物の官能基数は塗膜の機械的物性を良好に保つという点から2〜6が好ましく、2〜4が特に好ましい。また、前記活性水素を有する化合物の分子量は最終的な塗膜性能に与えるウレタン結合の濃度、及び製造上の作業性の点から標準ポリスチレン換算の数平均分子量(以下、分子量)200〜10,000が好ましく、300〜5,000が特に好ましい。
前記活性水素基が水酸基である化合物としては、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシアルカン、ひまし油、ポリウレタンポリオール、又はそれらの混合物が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールの具体例としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の二塩基酸もしくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のグリコール類もしくはそれらの混合物とを反応させて得られるポリエステルポリオール、例えばポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等が挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールの具体例としては、例えば水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の低分子ポリオールを開始剤として用いて、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を重合させることにより得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
前記ポリエーテルエステルポリオールの具体例としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の二塩基酸もしくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、上記ポリエーテルポリオールとを反応させて得られるポリエーテルエステルポリオール等が挙げられる。
前記ポリエステルアミドポリオールの具体例としては、上記ポリエステル化反応に際し、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミノ基を有する脂肪族ジアミンを原料として前記ポリエステル化反応物の原料に追加して反応させることによって得られるもの等が挙げられる。
前記アクリルポリオールの具体例としては、1分子中1個以上の水酸基を有する重合性モノマー、例えばアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル等あるいはこれらの対応するメタクリル酸誘導体等と、例えばアクリル酸、メタクリル酸又はそのエステルとを共重合させることによって得られるもの等が挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール−Aからなる群から選ばれた1種または2種以上のグリコールとジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲン等とを反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
前記ポリヒドロキシアルカンの具体例としては、イソプレン、ブタジエン、又はブタジエンとアクリルアミド等とを共重合させて得られる液状ゴム等が挙げられる。
前記ポリウレタンポリオールの具体例としては、例えば1分子中にウレタン結合を有するポリオールが挙げられ、前記ポリオールは、例えば分子量200〜5,000のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール等を後述する1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物とを(NCO基/OH基)のモル数が1未満、好ましくは0.9以下で反応させることにより得られたもの等が挙げられる。
さらに前記したポリオール以外に、平均分子量を調節する目的で、分子量が62〜200の低分子量ポリオールを混合してもよい。これら低分子量ポリオールの具体例としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチルペンタンジオール、3−メチルペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のポリエステルポリオールの製造に使用されるグリコール類や、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の化合物が挙げられる。
前記各種の活性水素基を有する化合物が使用されるが、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性を達成するためには、高い弾性率と適度な伸びとを満足させる必要があり、
そのためにはポリエーテルポリオールを使用することが好ましく、特にポリテトラメチレングリコールを使用することが好ましい。
また、本発明に使用するポリウレタン水性組成物に必要とされる100℃における高い弾性率を与えるには、前記活性水素基を有する化合物の平均分子量は、ウレタン結合の濃度、および製造上の作業性の点から100〜3,000が好ましく、200〜2,000が特に好ましい。
次に、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物について説明する。
本発明で使用される1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物としては、例えばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等の脂肪族ジイソシアネート、例えば1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、例えばm−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4’−トルイジンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、4−4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、例えば1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、もしくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート、例えばトリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5トリイソシアネートヘキサン等のトリイソシアネート、例えば4,4’−ジフェニルジメチルエタン−2,2’−5,5’−テトライソシアネート等のテトライソシアネート等のポリイソシアネート単量体、上記ポリイソシアネート単量体から誘導されたダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、カーボジイミド、炭酸ガスと上記ポリイソシアネート単量体とから得られる2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の分子量200未満の低分子量ポリオールの上記ポリイソシアネート単量体への付加体、例えば前述した分子量200〜200,000のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシアルカン、ひまし油、ポリウレタンポリオール等の上記ポリイソシアネート単量体への付加体等が挙げられる。
また、ポリウレタンプレポリマーを水中に溶解させる又は分散させるため、ポリウレタンプレポリマー中に親水性基を導入する又は界面活性剤が添加される。
親水性基を導入するには、例えば分子内に少なくとも1個以上の活性水素基を有し、かつカルボキシル基、スルホン酸基、スルホネート基、エポキシ基、ポリオキシエチレン基等の親水性基含有化合物の少なくとも1種以上を前記ポリウレタンプレポリマー製造時に共重合させればよい。
前記親水性基含有化合物としては、例えば2−オキシエタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スルホ安息香酸、スルホコハク酸、5−スルホイソフタル酸、スルファニル酸、1,3−ファニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸等のスルホン酸含有化合物およびこれらの誘導体、又はこれらを共重合して得られるポリエステルポリオール、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸、ジオキシマイレン酸、2,6−ジオキシ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸等のカルボキシル基含有化合物もしくはこれらの誘導体、又はこれらを共重合して得られるポリエステルポリオール、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等無水基を有する化合物と活性水素基を有する化合物を反応させてなるカルボキシル基含有化合物もしくはこれらの誘導体、エチレンオキサイドの繰り返し単位を少なくとも3wt%以上含有し、ポリマー中に少なくとも1個以上の活性水素基を含有する分子量300〜10,000のポリエチレン−ポリアルキレン共重合体等のノニオン基含有化合物又はこれらを共重合して得られるポリエーテルエステルポリオール等が挙げられる。共重合の際には、これら親水性基含有化合物を単独で、もしくは2種以上組み合わせて使用する。
また前記親水性基を含有するポリウレタンプレポリマーの水溶解又は分散性を更に良くするため、および親水性基を分子中に含有しないポリウレタンプレポリマーを水に溶解または分散させるため、界面活性剤を使用してもよい。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合物のようなノニオン系界面活性剤、またはラウリル硫酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの様なアニオン系界面活性剤が用いられるが、耐水性、耐溶剤性等の性能から、界面活性剤を含まないソープフリー型が好ましく、特にカルボキシル基含有化合物を含有してなるポリウレタン水性組成物が好ましい。
前記各種の親水基において、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶性を達成するためにはカルボキシル基を有する化合物が必要であり、酸価で30〜60mgKOH/gの範囲のカルボキシル基含有量となるように配合することが最も好ましい。30未満では要求されるアルカリ可溶性が得られない。60を越えると耐エマルジョン型プレス油性が低下するなどの問題が生じる。
また、前記ポリウレタン水性組成物において、親水基として配合したカルボキシル基には、水中に良好に溶解、又は分散させるために、中和剤が使用される。
中和において使用する中和剤としては、第3級アミンがすべての中和剤の10〜100wt%であることが最も好ましい。
中和において使用できる中和剤としては、例えばアンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリメチルアミン、ジメチルエタノールアミン等の第3級アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物等の塩基性物質を、これらを単独で、又は2種以上の混合物を使用してもよい。
中和剤の添加方法としては、前記ポリウレタンプレポリマーに直接添加してもよいし、水中に溶解、又は分散させる時に水中に添加してもよい。中和剤の添加量は、親水性基に対して0.1〜2.0当量、より好ましくは0.3〜1.3当量である。
また、前記ポリウレタンプレポリマーを合成する際には、有機溶剤を使用することも可能である。有機溶剤を使用する場合、比較的水への溶解度の高いものが好ましく、前記有機溶剤の具体例としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N−メチルピロリドン等が挙げられる。反応原料に対する前記有機溶剤の量は、3〜50wt%程度が好ましい。
前記ポリウレタンプレポリマーは、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて水中に溶解又は分散させる。この温度は、親水性基を中和している塩基性物質の蒸発を防止し、作業性を確保するため室温〜70℃程度が好ましい。また、この水等の媒体に分散する際のポリウレタン水性組成物の濃度は、粘度を余り増加させず、貯蔵安定性を保持するため10〜70wt%が好ましい。
また、さらに他の鎖伸長剤を反応させることにより高分子量化をはかることも可能である。前記鎖伸長剤としては、例えば公知のポリアミン化合物等が使用される。前記ポリアミン化合物としては、例えばエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン類、ヒドロキシエチルヒドラジン、ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール、3−アミノプロパンジオール等のアミノ基と水酸基をもつ化合物、ヒドラジン類、酸ヒドラジド類が挙げられる。前記ポリアミン化合物は、単独で、又は2種以上の混合物で使用される。
また、前記鎖伸長剤としては、水酸基を導入する目的で、アミノ基と水酸基をもつ化合物がすべての鎖伸長剤の1〜100wt%であることが最も好ましい。
アミノ基と水酸基をもつ化合物を鎖伸長剤としては、例えばヒドロキシエチルヒドラジン、ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール、3−アミノプロパンジオールなどが挙げられ、単独で、または前記の各種伸長剤との混合物で使用することが出来る。
また、本発明に係るポリウレタンマルションには、塗膜形成性を改善することを目的として、必要に応じて造膜助剤を添加してもよい。前記造膜助剤の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート等のアルコール類、セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル等のエーテル類、ブチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート等グリコールエーテルエステル類等が挙げられる。これら助溶剤も、必要に応じて、単独でまたは2種以上の混合物で用いられる。
本発明において、鋼板表面上に形成されるアルカリ可溶型潤滑皮膜の100℃における
動的貯蔵弾性率(E’)はE’(100℃)≧50MPaを満足する。100℃における動的貯蔵弾性率(E’)が50MPa以上を達成させるためには、たとえばポリオール成分として分子量2,000のポリテトラメチレングリコールを使用した場合には、ウレア結合濃度を2.5%以上にするとよい。ウレア結合濃度とはポリウレタン樹脂中に含まれるNHCONH部分の重量%を示している。
潤滑油を使用せずにしごき加工などを行う厳しいプレス成形条件下においては、加工時の金型と鋼板の摺動による摩擦熱および鋼板の塑性変形による加工発熱による、鋼板および金型の温度上昇が一般に知られている。特に高速で連続成形される場合には、放熱されるまもなく次の成形が行われるため温度上昇はより顕著となる。金型温度は通常成形開始と同時に上昇し、その後ほぼ一定温度となる。その際の最高到達温度は金型寸法や加工程度、鋼板寸法などにより変化する。一般に鋼板および金型温度は100℃程度まで上昇することが知られている。このような場合、アルカリ可溶型潤滑皮膜の100℃における動的貯蔵弾性率(E’)が50MPa未満の場合、実際の加工時の温度上昇により潤滑皮膜の弾性率が著しく低下し、潤滑材の脱落および金型との金属凝着発生による型かじりを誘発する。その結果、かじり部で剥離した潤滑皮膜が金型に付着したり、金属表面の外観が損なわれるなどの成形不良が生じる。
なお、ここでいう動的貯蔵弾性率(E’)とは、潤滑皮膜の単離フィルムサンプル(膜厚60μm)を作成し、強制振動非共振による動的粘弾性測定装置を用いて、加振周波数10Hz、温度上昇速度5.0℃/min、サンプル長2.5cmの条件で動的粘弾性を測定した際の動的貯蔵弾性率(E’)である。
本発明に用いる潤滑機能付与剤は、皮膜表面の摩擦係数を低減することによりさらに潤滑性を付与し、型かじり等を防止してしごき加工性を向上する作用を有している。本発明に用いる潤滑機能付与剤は、(a)長鎖脂肪族炭化水素からなり極性基を持たない固体潤滑剤またはワックス、(b)1分子中に長鎖脂肪族炭化水素基(長鎖アルキル基)と極性基を持つ固体潤滑剤またはワックス、あるいは(c)フッ素含有樹脂からなる固体潤滑剤またはワックスを主成分とする粒子であって、水性処理液中に安定に均一分散できるものであれば特に限定しないが、好ましくは、(a)としては炭化水素基の炭素数が125〜700のポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系ワックスや炭化水素基の炭素数が32〜72のパラフィン(マイクロワックス)、(b)としてはステアリン酸系の固体潤滑剤、(c)としてはポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等、更にこれら(a)(b)(c)の固体潤滑剤またはワックスの1種または2種以上を混合もしくは変性したものが挙げられる。
前記の固体潤滑剤またはワックス(b)の例としては、炭化水素基の炭素数が12〜22の高級脂肪族アルコ−ル(セチルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ルなど)、炭化水素基の炭素数が13〜17の高級脂肪酸(ステアリン酸、12-水酸化ステアリン酸など)
、炭化水素基の炭素数が12〜30の高級脂肪酸と2価金属からなる金属石鹸(ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)、またエステル系として、炭化水素基の炭素数が13〜17の高級脂肪酸と他の炭化水素とのエステル、炭化水素基の炭素数が13〜17の高級脂肪族アルコ−ルと脂肪族ジカルボン酸または脂肪酸とのエステル、多価アルコ−ルと高級脂肪酸とのエステル(グリセリントリステアレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリステアレ−トなど)、脂肪酸アミド系として、炭化水素基の炭素数が15〜17の高級脂肪酸のモノアミドまたはビスアミド(パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアロアミド、メチレンビスステアロアミドなど)、ワックス類として、炭化水素基の炭素数が27〜34の高級脂肪酸ワックス、炭化水素基の炭素数が27〜34の高級脂肪酸と脂肪族ジオ−ルとのエステルからなるワックス、炭化水素基の炭素数が125〜700の極性ポリエチレンワックス(例えば、ポリエチレン鎖の末端にカルボキシル基、また鎖の所々に水酸基などの酸基が結合しているもの)などが挙げられる。
本発明で用いる粒子状の潤滑機能付与剤の平均粒子径は、20μm以下が好ましい。20μmを越えると、鋼板製造時およびハンドリング時、加工時において潤滑機能付与剤の剥離が発生する問題がある。潤滑機能付与剤のより好ましい平均粒子径は1〜10μmの範囲内である。
なお、ここで言う平均粒子径とは、粒径と累積体積比率の関係曲線をプロットし、累積体積比率が50%のところの粒径を読み取った「d50(50%平均粒径)」のことである。その際の測定方法は、溶媒に粒子を分散させた状態でレーザ−光を照射し、その時生じる干渉縞を解析することによりd50や粒径分布を求めるものであり、好適な測定装置としては、島津製作所製 SALD、CILAS社製 CILAS、堀場製作所製 LA などが挙げられる。
潤滑機能付与剤の添加量としては、ポリウレタン水性組成物の固形分に対し、1〜30wt%であり、5〜20wt%が好ましい。1%未満では要求される潤滑効果が得られない。30wt%を越えると皮膜強度が低下したり、潤滑付与剤の脱離が発生しやすくなるなどの問題が生じる。
シリカは皮膜強度,基材表面との密着性、皮膜の一次防錆性を向上させる場合に添加する。シリカ粒子は、水分散性コロイダルシリカ、粉砕シリカ、気相法シリカなどいずれのシリカ粒子であっても良い。皮膜の加工性、耐食性発現を考慮すると、1次粒子径は2〜30nmで、2次凝集粒子径は100nm以下が好ましい。シリカの添加量としてはアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物の固形分に対して1〜30wt%が好ましい。1%未満では十分な耐食性の向上効果が得られないだけでなく、下層との密着性向上効果が低い。30%を越えると皮膜伸びが減少したり、脆い皮膜となるため、加工性が低下する。
本発明の潤滑鋼板に被覆する潤滑皮膜には既述の(A)、(B)、(C)成分以外に、潤滑皮膜が脱膜されるまでの一次防錆性を付与する防錆剤、意匠性を付与するための顔料や、導電性を付与する導電性添加剤、増粘剤、消泡剤、分散剤、乾燥剤、安定剤、皮張り防止剤、かび防止剤、防腐剤、凍結防止剤などを目的に応じ、皮膜の物性を低下させない範囲内で添加することができる。
本発明の潤滑鋼板に被覆する潤滑皮膜の厚さは1〜15μmの範囲である。必要となる潤滑皮膜の厚さは、加工の程度や工程数により異なり、条件が厳しいほど、工程が多いほど必要膜厚は厚くなるが、最低でも1μmは必要であることがわかった。厚さが1μm未満の場合、加工時の押圧により金型と鋼板の金属凝着による損傷を防止できず,かつ摺動が加わるために要求される加工性を得ることができないためである。より好ましくは2μm以上である。15μmを超える場合、潤滑性向上効果が飽和することに加え、成形時に皮膜剥離粉が増加し、金型の手入れを頻繁に行う必要があり生産性を低下させるため好ましくない。
本発明の潤滑鋼板に被覆する潤滑皮膜の形成方法としては、ロールコーター塗装法、スプレー法など従来公知の方法で塗布後、焼付け乾燥して形成することができる。
本発明の潤滑鋼板には、さらに潤滑油または潤滑防錆油を皮膜上に塗布することができる。ただし、塗布する潤滑油または潤滑防錆油は、本発明の潤滑皮膜を膨潤または溶解させないものを選択する必要がある。
以下、実施例および比較例により、本発明を具体的に説明する。
[供試材]
引張強度440MPa、板厚3.2mmの熱延鋼板および引張強度440MPa、引張
強度440MPa、板厚1.8mmの冷延鋼板。
[可溶型ポリウレタン水性組成物の製造]
[製造例1]
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート121.5g、ジメチロールプロピオン酸40.20g、ネオペンチルグリコール4.70g、分子量2,000のポリテトラメチレングリコール90.23g、溶剤としてアセトニトリル109.99gを加え、窒素雰囲気下、75℃に昇温、3時間撹拌した。所定のNCO%に達したことを確認し、この反応液を40℃にまで降温させた後、トリエチルアミン30.36gを加え、ポリウレタンプレポリマーのアセトニトリル溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー396.98gを水700.00gにホモディスパーを用いて分散させエマルション化し、次いで2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール13.01gを添加することで鎖伸長反応し、さらに50℃、150mmHgの減圧下でポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトニトリルを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、酸価56mgKOH/g(酸価の測定は、JIS K5600に記載の方法に基づく)、固形分濃度30%、粘度100mPa・sのポリウレタンエマルションを得た。
[製造例2]
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート91.02g、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン33.31g、ジメチロールプロピオン酸40.20g、1.4−ブタンジオール4.04g、分子量2,000のポリテトラメチレングリコール89.76g、溶剤としてアセトニトリル110.72gを加え、窒素雰囲気下、75℃に昇温、3時間撹拌した。所定のNCO%に達したことを確認した後40℃にまで降温させ、トリエチルアミン30.36gを加えて中和反応を行わせ、ポリウレタンプレポリマーのアセトニトリル溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー399.41gを水700.00gにホモディスパーを用いて分散させエマルション化し、次いで2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール9.74g、ヒドラジン−水和物1.56gを添加することで鎖伸長反応し、さらに50℃、150mmHgの減圧下でポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトニトリルを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、酸価56mgKOH/g、固形分濃度30%、粘度100mPa・sのポリウレタンエマルションを得た。
[比較例1]
アルカリ脱膜型アクリル系樹脂(商品名:日本油脂製ミルボンドMC−560J)
スチレン/マレイン酸共重合樹脂およびアクリル樹脂の混合型エマルジョン。pH8、比重1.04、樹脂固形分25%、粘度800cp/25℃。酸価80mgKOH/g。
[比較例2]
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート104.55g、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン38.26g、ジメチロールプロピオン酸49.99g、ネオペンチルグリコール3.89g、分子量2,000のアジピン酸、ネオペンチルグリコールからなるポリエステルポリオール74.62g、溶剤としてアセトニトリル116.27gを加え、窒素雰囲気下、75℃に昇温、3時間撹拌した。所定のNCO%に達したことを確認した後40℃にまで降温させ、ポリウレタンプレポリマーのアセトニトリル溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー387.58gを、水酸化ナトリウム14.92gを溶解した水700.
00gにホモディスパーを用いて分散させエマルション化し、次いで2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール13.77gを添加することで鎖伸長反応し、さらに50℃、150mmHgの減圧下でポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトニトリルを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、酸価70mgKOH/g、固形分濃度30%、粘度500mPa・sのポリウレタンエマルションを得た。
[比較例3]
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート86.62g、ジメチロールプロピオン酸33.50g、分子量2,000のポリテトラメチレングリコール149.17g、溶剤としてアセトニトリル115.41gを加え、窒素雰囲気下、75℃に昇温、3時間撹拌した。所定のNCO%に達したことを確認した後40℃にまで降温させ、トリエチルアミン25.30gを加えて中和反応を行わせ、ポリウレタンプレポリマーのアセトニトリル溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー410.00gを水700.00gにホモディスパーを用いて分散させエマルション化し、次いで2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール5.41gを添加することで鎖伸長反応し、さらに50℃、150mmHgの減圧下でポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトニトリルを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、酸価47mgKOH/g、固形分濃度30%、粘度200mPa・sのポリウレタンエマルションを得た。
[比較例4]
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、温度計を備えた4つ口フラスコに、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート123.03g、ジメチロールプロピオン酸40.21g、ネオペンチルグリコール4.96g、分子量2,000のポリテトラメチレングリコール95.13g、溶剤としてアセトニトリル112.85gを加え、窒素雰囲気下、75℃に昇温、3時間撹拌した。所定のNCO%に達したことを確認し、この反応液を40℃にまで降温させた後、トリエチルアミン30.36gを加え、ポリウレタンプレポリマーのアセトニトリル溶液を得た。このポリウレタンプレポリマー406.52gを水700.00gにホモディスパーを用いて分散させエマルション化し、次いでヒドラジン−水和物6.33gを添加することで鎖伸長反応し、さらに50℃、150mmHgの減圧下でポリウレタンプレポリマー合成時に使用したアセトニトリルを留去することにより、溶剤を実質的に含まない、酸価56mgKOH/g、固形分濃度30%、粘度100mPa・sのポリウレタンエマルションを得た。
[潤滑鋼板の製造]
(実施例1)
製造例1で得た可溶型ポリウレタン水性組成物 500重量部
固体潤滑剤(注1) 37重量部(10*)
(*ウレタン樹脂固形分100に対する添加量)
(注1)固体潤滑剤A
軟化点:110℃、平均粒径:4μmの低密度ポリエチレンワックス樹脂
固形分比:40%
以上の構成で表1に示す組成比の潤滑皮膜を上記鋼板に下地処理なしで両面にバーコーター塗装し、500℃の加熱電気炉を用いて鋼板到達温度90℃で乾燥し皮膜形成した。
実施例2〜32及び比較例1〜11
実施例2〜32については、固体潤滑材種類及び添加量、鋼板種類を変更して、実施例1と同様に塗布を実施し、潤滑鋼板を製造した。使用した固体潤滑剤B〜Eを以下に示す
固体潤滑剤B
平均粒径:3μmのポリテトラフルオロエチレンワックス
固形分比:50%
固体潤滑剤C
融点105℃、平均粒径:5μmの合成パラフィンワックス
固形分比:30%
固体潤滑剤D
平均粒径:3μmのステアリン酸カルシウムワックス
固体潤滑剤E
平均粒径2.5ミクロンの炭高級脂肪酸ワックス(炭化水素基炭素数30)
Figure 2006218856
Figure 2006218856
なお、シリカについては、平均粒径10〜20nm、pH8.6、加熱残分約20%のコロイダルシリカを用いた。
[性能評価]
これらのサンプルに対して以下の試験および性能評価を行った。
(1)動的貯蔵弾性率(E’)測定
動的粘弾性測定装置 DVA−200(アイティー計測制御株式会社製)を用いて、周波数10Hz、温度上昇速度5.0℃/min、サンプル長2.5cm、振幅0.01mmの条件で動的粘弾性を測定し、動的貯蔵弾性率(E’)を測定した。温度条件100℃の動的貯蔵弾性率(E’)をE’(100℃)とした。
(2)耐エマルジョン型プレス油性試験
耐エマルジョン型プレス油(フドー製エマルジョン型プレス潤滑剤FN670)を1cc滴下し、室温環境下において自然乾燥させた後、潤滑皮膜の溶解や変色などの外観変化を目視にて評価した。
◎:溶解や外観変化なし
○:わずかに変色発生
△:わずかに皮膜溶解
×:溶解
(3)U曲げしごき加工試験
図1に示す金型で板厚減少率が20%となるU曲げしごき加工を行い、金型にエマルジョン型作動油を塗布した場合および塗布しない場合について、加工後の試験サンプル外観観察を実施した。なお、しごき率は、ポンチ径Lp、ダイス間隔Ld(ともに図1)、鋼板サンプル板厚t0から下記式にて計算した。試験片幅は50mmである。
しごき率=100×{t0−(Ld−Lp)/2}
成形試験の温度条件として、室温(25℃)および連続成形の温度上昇を想定した条件下(100℃℃)の2水準で評価を実施した。さらに室温条件下で、金型にエマルジョン型プレス油(フドー製エマルジョン型プレス潤滑剤FN670)を塗布したのち加工を実施した。型かじり性の評価は次の指標に依った。
◎:鋼板表面の欠陥無し
○:鋼板表面の欠陥無し,摺動面わずかに変色
△:鋼板表面にわずかにかじり疵発生
×:鋼板表面に線状かじり疵多数発生
また、加工後の樹脂カス発生状況を次の指標で評価した。
◎:カス発生なし
○:樹脂カス僅少
△:樹脂カス少し発生
×:樹脂カス多量に発生
(4)連続円筒加工試験
直径50mmの円筒形状のポンチを用いて、連続円筒加工試験を実施した。なお金型にはエマルジョン型プレス油(フドー製エマルジョン型プレス潤滑剤FN670)を塗布した。1000個連続成形した場合の加工後のかじり発生状況を評価した。評価は次の指標に依った。
○:1000個成形後にも型かじりなし
△:500個成形後にかじり疵発生
×:100個成形後にかじり疵発生
(5)脱脂性評価
FC−4316脱脂液(日本パーカライジング製、pH=10に調整、温度40℃)を試験片に30秒間スプレーした後、30秒間水洗した。乾燥後、赤外分光分析に皮膜残存率を測定し、下記指標により評価した。塗布翌日のサンプルおよび6ヶ月経過後のサンプルを評価に用いることにより、経時脱膜性についても評価を実施した。
◎:皮膜残存無し
○:皮膜残存5%以下
△:皮膜残存5%超10%以下
×:皮膜残存10%超
Figure 2006218856
Figure 2006218856
U曲げしごき加工の試験方法を説明する図である。

Claims (5)

  1. 鋼板の片面または両面に、酸価で30〜60mgKOH/gの範囲のカルボキシル基および水酸基を分子中に含有するアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)、および前記アルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物に対して1〜30wt%の潤滑機能付与剤(B)を主成分とし、乾燥皮膜の100℃における動的貯蔵弾性率(E’)がE’(100℃)≧50MPaを満足するアルカリ可溶型潤滑皮膜を1〜15μm被覆してなることを特徴とするしごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
  2. 鋼板の片面または両面に、酸価で30〜60mgKOH/gの範囲のカルボキシル基および水酸基を分子中に含有するアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)、および前記アルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物に対して1〜30wt%の潤滑機能付与剤(B)、および前記アルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物に対して1〜30wt%のシリカ粒子(C)を主成分とし、乾燥皮膜の100℃における動的貯蔵弾性率(E’)がE’(100℃)≧50MPaを満足するアルカリ可溶型潤滑皮膜を1〜15μm被覆してなることを特徴とするしごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
  3. 請求項1〜2に記載の潤滑処理鋼板において、被覆潤滑皮膜中のアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)の主鎖がポリエーテル系ポリオールから構成されていることを特徴とする、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
  4. 請求項1〜3に記載の潤滑処理鋼板において、被覆潤滑皮膜中のアルカリ可溶型ポリウレタン水性組成物(A)分子中のカルボキシル基の中和剤として第3級アミンを含有することを特徴とする、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑処理鋼板において、潤滑機能付与剤(B)が、ポリオレフィン系ワックス、パラフィン系ワックス、ステアリン酸系の固体潤滑剤、フッ素含有樹脂からなるワックスのうちの1種または2種以上からなることを特徴とする、しごき加工性、耐エマルジョン型プレス油性に優れたアルカリ可溶型潤滑鋼板。
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