JPH0372723B2 - - Google Patents

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JPH0372723B2
JPH0372723B2 JP61209576A JP20957686A JPH0372723B2 JP H0372723 B2 JPH0372723 B2 JP H0372723B2 JP 61209576 A JP61209576 A JP 61209576A JP 20957686 A JP20957686 A JP 20957686A JP H0372723 B2 JPH0372723 B2 JP H0372723B2
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Kinori Furuya
Yoshihiro Nishihara
Toshuki Yasunaga
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、高配向アクリロニトリル系繊維、特
にタイヤコード、複合材料用補強繊維等の工業用
繊維として、あるいは炭素繊維製造用プレカーサ
ーとして有用なアクリロニトリル系繊維に関す
る。 〔従来の技術〕 アクリル繊維は古くなり羊毛調の繊維として用
いられており、ナイロン、ポリエステルと並ぶ三
大合繊の1つである。このアクリル繊維は特にそ
の染色鮮明性及び嵩高性を生かして衣料用分野に
大量使用されているが、このような衣料用アクリ
ル繊維の配向度はせいぜい85%、結晶性パラメー
ター1.2°程度である。また近年、アクリル繊維を
焼成して得られる炭素繊維は、高強力及び高弾性
に由来して複合材料用補強繊維として注目されて
おり、炭素繊維の物性は出発アクリル繊維の諸特
性によつて決定づけられるため、炭素繊維用プレ
カーサーとしての見地から、アクリル繊維の改良
が活発に行われているが、工業的規模で生産され
ているプレカーサーの配向度も85%程度、結晶性
パラメーターは1°を超えるものである。 したがつて信頼性の要求される宇宙、航空用高
性能炭素繊維製造用プレカーサーとして、あるい
はそれ自体で補強繊維として使用できる高配向化
されたアクリル繊維の出現が待たれている。とこ
ろが従来はアクリル繊維の改良は、主に強度を高
くするという点に焦点を絞つて行われており、例
えば特公昭56−52125号公報には、錯塩
(NaZnCl3)濃厚溶液中、紫外線の作用下にホル
ムアルデヒド及び過酸化水素の存在でアクリロニ
トリルを溶液重合し、得られた重合体溶液を用い
て直接紡糸し、高強度アクリル繊維を製造する方
法が記載されている。また特開昭57−51810号公
報には、ηred=1.7〜6.0のアクリル系重合体を用
い、強度9.2g/dの繊維を製造できることが、
また特開昭61−97415号公報には、Mwが40万以
上で、Mw/Mnが7.0以下のアクリル系重合体を
用い、強度13g/d以上の繊維を製造できること
が示されている。これらの方法はある程度の高分
子量アクリロニトリル系重合体を用いてアクリル
繊維の強度を高めようとするものである。しかし
一般には重合体の分子量を高くすると、その配向
度及び結晶化度を上げることは困難になることを
考えると、これらの方法では、90%以上の配向度
及び1°以下の結晶性パラメーターを有する繊維が
得られるとは考えられない。 一方特開昭60−21905号公報にも、アクリロニ
トリル系重合体の分子量を高くして、その強度を
上げる方法が記載されているが、各強度の繊維に
ついて、詳細な配向度、特に結晶化度についての
記載はなく、高配向及び高結晶化という2つの特
色を兼ね備えたアクリル繊維は得られないものと
考えられる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前記の公知方法では、いずれも繊維のマクロな
物性である。強度はある程度高められているもの
の、そのミクロな物性であるX線結合配向度及び
X線結晶性パラメーターについては改善されてい
るとは言い難い。またアクリル繊維を焼成して炭
素繊維とする場合、炭素繊維の物性は、出発アク
リル繊維の物性に関係のあることは周知の事実で
あり、特に焼成工程における高分子鎖の化学構造
の変化を考えた場合、アクリル繊維のマクロな物
性よりも配向度、結晶性パラメーターなどのミク
ロな物性が重要なものと考えられる。したがつて
アクリル繊維を炭素繊維製造用プレカーサーとし
て用いることを考えた場合、高配向度及び高結晶
化という二種の物性を兼ね備えたアクリル繊維で
あることが好ましい。 そこで本発明者らは、高配向化され、かつ高度
に結晶化したアクリル繊維を得るため検討を加え
た結果、分子量、重合方式及び所望によりさらに
重合組成を限定することにより、90%以上の配向
度、1°以下の結晶性パラメーターを有するアクリ
ル繊維が得られることを見出し、本発明を完成し
た。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、水/有機溶剤の混合溶媒を重合媒体
として用い、アゾ系開始剤を用いて懸濁重合を行
つて製造した、重量平均分子量20万以上50万未
満、重合体濃度が10〜30重量%であるポリアクリ
ロニトリル系重合体溶液を、湿式又は乾湿式紡糸
法で凝固させ、得られた凝固繊維糸条に延伸処理
を施することを特徴とする、X線配向度90%以
上、結晶性パラメーター1°以下である高配向ポリ
アクリロニトリル系繊維の製造法である。 なおX線結晶性パラメーターとは、アクリル繊
維の2θ=17°におけるX線散乱強度を示すピーク
の半価幅を意味する。 本発明に用いられるポリアクリロニトリル系重
合体は、重量平均分子量が20万以上50万未満であ
ることが必要である。重量平均分子量が20万未満
の重合体を用いた場合には、高温において高延伸
を行い高配向化を発現させようとしても、その
MCS(最大延伸倍率)は約100℃で極大値となり、
その時のMCSは7〜8倍にすぎない。ところが
重量平均分子量が20万以上のアクリル系重合体を
用いた場合には、MCSは100℃以上で極大値をと
り、その値は10倍以上に達し、90%以上という驚
くべき高い配向度を発現させることができる。 ポリアクリロニトリル系重合体は、水/有機溶
剤の混合溶媒を重合媒体として用い、アゾ系開始
剤を用いて懸濁重合を行つて製造することが望ま
しい。有機溶剤としては例えばジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、γ−ブチロラクトンなどが用いられる。こ
のように特定の方法で重合を行うことにより繊維
性能が向上する原因については明らかではない
が、従来のレドツクス系開始剤を用いた水系懸濁
重合では、比較的分枝構造の多い重合体が得られ
るため、延伸性も悪く、配向化させにくいのに対
し、アゾ系開始剤と水又は水/有機溶剤を用いた
懸濁重合法では、枝分れの少ない直鎖状の重合体
が得られるため、延伸によつて容易に高配向化さ
せることが可能となるものと推定される。 一方、アクリロニトリル系重合体の組成も得ら
れる繊維物性に大きな影響を与え、特にTgの高
いモノマーをアクリロニトリルと共重合させるこ
とによつて、未延伸糸の結晶化が促進され、その
結晶化点を支点としてアクリロニトリル系重合体
が引き延ばされるため、きわめて配向し易くな
る。さらに本発明で得られるアクリル繊維を、炭
素繊維製造用プレカーサーとして用いる場合に
は、その耐炎化挙動の点からカルボン酸系モノマ
ーを共重合成分として用いることが好ましく、
Tgの点からアクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸などが好ましい。カルボン酸系モノマーの共
重合割合は1〜5重量%が好ましい。ただしアク
リル系繊維を炭素繊維製造用プレカーサーとして
用いない場合は、他の高Tgモノマーであるアク
リルアミド系モノマー例えばジアセトンアクリル
アミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリ
ルアミドなどでもよい。Tgの高いカルボン酸系
及びアミド系モノマー以外の共重合成分として
は、アクリロニトリルと共重合させうる単量体な
らばいずれのものでもよく、例えばメチルアクリ
レート又はメタクリレート、エチルアクリレート
又はエタクリレート、n−、イソ−もしくはt−
ブチルアクリレート又はメタクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート又はメタクリレート、
α−クロアクリロニトリル、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレー
ト又はメタクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、臭化ビニル、酢酸ビニル等の不飽和単量体
が挙げられる。これらの重合性不飽和単量体は単
独であるいは併用して、アクリロニトリルと共重
合させることができるが、その共重合割合は得ら
れるアクリル繊維の物性の点から20重量%以下で
あることが好ましい。また炭素繊維用プレカーサ
ーに用いる場合には、その収率向上より1〜10重
量%が好ましい。 本発明のアクリル繊維を製造するに際しては、
重量平均分子量20万以上50万未満のポリアクリロ
ニトリルを溶剤に溶解して、重合体濃度10〜30重
量%の重合体溶液を調製する。アクリロニトリル
系重合体を用いて紡糸、延伸を行う際には、でき
るだけ重合体分子鎖を引きそろえ、配向させやす
くするために分子鎖が充分にほぐれた重合体溶液
(紡糸原液)を作成する工程が重要であり、その
ための溶剤としてはジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−
ブチロラクトン等が用いられる。 次いで得られた紡糸原液を湿式紡糸又は乾湿式
紡糸法を用いて繊維状に賦形する。特に高配向化
及び結晶が大きく発達したアクリル繊維を製造す
る方法としては、紡糸ドラフトを高く選定して高
配向化させることができる乾湿式紡糸法が好まし
い。 こうして得られた凝固繊維糸条に延伸処理を施
し、必要に応じ水洗したのち乾燥すると目的の繊
維が得られる。延伸手段としては、後工程(後続
する延伸工程)ほど温度を高くした条件で多段延
伸を施すことが重要であり、その際に100℃を越
える温度で延伸を施す場合には、スチーム中又は
高沸点熱媒中で延伸を行う方法が用いられるが、
一般にスチーム中での延伸は繊維中にボイドが生
成し易いため、100℃を越える沸点を有する熱媒
中で延伸を行うことが好ましい。このような高沸
点媒体としては水溶性の多価アルコール例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、グリセリン、3−メチルペ
ンタン−1,3,5−トリオール等が挙げられ
る。特にエチレングリコール及びグリセリンが好
ましい。なお100℃を越える温度範囲での乾熱延
伸も行うことができるが、一般に乾熱延伸は延伸
性が悪いため、好ましい方法ではない。 次いで高沸点媒体中での延伸手段を採用した場
合には、水洗したのち、該延伸手段を用いない場
合にはそのまま乾燥する。なお最終繊維中に多価
アルコールが残留すると、可塑剤として作用し、
繊維物性低下の原因となるため多価アルコールは
0.1重量%以下になるまで洗浄することが必要で
ある。 〔発明の効果〕 本発明のアクリル繊維は、X線配向度90%以
上、X線結晶性パラメーター1°以下という高配向
アクリル系繊維であり、このような高配向アクリ
ル繊維は、それ自体10g/d以上の強度を有し、
補強繊維、繊維強化複合材料として、あるいは炭
素繊維用プレカーサーとして用いることができ
る。 重量平均分子量(Mw)は、ジメチルホルムア
ミドにより25℃で重合体の極限粘度〔η〕を測定
し、次式によつて算出した。 〔η〕=3.35×10-4〔Mw〕0.72 強伸度は東洋ボールドウイン社製テンシロン
型引張試験器を用いて測定したS−S曲線と、東
洋ボールドウイン社製デニールコンピユーターで
測定した繊度より算出した。 音波弾性率は東洋ボールドウイン社製DDV−
5−B型音波弾性率測定器を用い、試長10cm、加
重50mg/dの条件で測定を行つた。 配向度π及び結晶性パラメーターβの測定は、
X線回折法によつて次のようにして行つた。 (1) 配向度π アクリロニトリル系繊維の赤道方向の散乱角
2θ=17°付近の反射につき方位角方向の回折図
を得、第1図のようにベースライン(点線)を
引き、ピークの半価幅H1/2(度)より次式で求
めた。 π(%)=180−H1/2/180×100 (2) 結晶性パラメーターβ アクリロニトリル系繊維の全散乱角での回折
図を得、第2図のようにベースライン(点線)
を引き、ピークの半価幅Bより次式で求めた。 β(°)=√22 ただしbは標準試料(シリコンパウダー)の半
価幅を示す。 なお配向度π及び結晶性パラメーターβは、次
の装置及び条件で測定した。 装置:理学電機社製RAD−A 条件:管電圧、管電流 40kV、200mA(β) 〃 〃 40kV、150mA(π) Niフイルター使用 合成例 1 2槽式の連続重合装置を用い、第1表に示す条
件で重合を行つた。単量体混合物及び重合媒体
を、供給口から第1重合槽に連続的に供給し、反
応温度55℃で連続重合させた。開始剤としてはア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)をジ
メチルホルムアミド(DMF)に溶解し、モノマ
ーに対し0.5重量%の割合で供給した。第1重合
槽としては、容積10のアルミ製ジヤケツト釜を
用いた。 次いで第1重合槽内の反応混合物を第2重合槽
に連続的にオーバーフローさせ、追加溶媒を連続
的に供給し、反応温度62℃で連続重合させた。第
2重合槽としては、重合媒体供給口、オーバーフ
ロー出口及び冷却管を備えた容積50のガラスラ
イニング製ジヤケツト釜を用いた。その結果、第
2重合槽からオーバーフローした重合スラリーか
ら重合率72%、重量平均分子量22万、メタクリル
酸含有量2重量%の重合体が得られた。
【表】 合成例 2 第1重合槽の有機溶剤と蒸留水の比を変え、そ
の他は合成例1と同じ条件で重合を行い、第2表
に示す結果を得た。
【表】 合成例 3 ジメチルホルムアミドの代わりにγ−ブチロラ
クトンをモノマーに対し0.5重量%用い、その他
は合成例1と同様にして重合を行い、第3表に示
す結果を得た。
【表】 実施例 1 合成例1〜3で得られ、組成がアクリロニトリ
ル98重量%、メタクリル酸2重量%であり、重量
平均分子量が異なるアクリロニトリル系重合体を
ジメチルホルムアミドに溶解し、第4表に示す条
件で乾湿式紡糸を行つた。得られたアクリル繊維
の物性を第5表に示す。
【表】
【表】
【表】 これより明らかなように、20万未満の重量平均
分子量を有するアクリロニトリル系重合体を用い
た場合には、90%以上の配向度、1°以下の結晶性
パラメーターを有するアクリル繊維を得ることが
できなかつた。 No.2−3及びNo.3−2の繊維の配向度及び結晶
性パラメーターの測定に用いたX線回折図を第3
〜6図として示す。第3図はNo.2−3の繊維の配
向度を測定するためのX線回折図、第4図はNo.2
−3の繊維の結晶性パラメーターを測定するため
のX線回折図、第5図はNo.3−2の繊維の配向度
を測定するためのX線回折図、第6図はNo.3−2
の繊維の結晶性パラメーターを測定するためのX
線回折図である。 実施例 2 2槽式の連続重合装置を用い、第6表に示す条
件で重合を行つた。開始剤としては、4,4−ア
ゾビス(4−シアノペンタン酸)を用いた。単量
体混合物の組成は、アクリロニトリル/メタクリ
ル酸=98.65/1.35とした。その結果、重合率72
%で重量平均分子量41万のアクリロニトリル系重
合体が得られた。この重合体の組成を分析した結
果、2重量%のメタクリル酸が共重合されてい
た。
【表】 こうして得られた重量平均分子量41万のアクリ
ロニトリル系重合体をジメチルホルムアミドに溶
解し、17重量%溶液としたのち、DMF濃度79.0
重量%、3.5℃の凝固浴を用いて乾湿式紡糸を行
い、沸水中で4倍延伸を行つたのち、エチレング
リコール中、140℃で2倍の延伸を行い、計8倍
の延伸を行つた。その結果、得られた繊維の物性
は、繊度1.12d、強度12.1g/d、伸度7.3%、弾
性率171.5g/d、音波弾性率3.01×1011dyn/cm2
配向度93.2%、結晶性パラメーター0.83°であつ
た。このように水溶性アゾ系開始剤を用いた水系
懸濁重合法によつて得られる高分子量アクリロニ
トリル系重合体を用いた場合にも、高配向化さ
れ、かつ結晶が発達したアクリル繊維を得ること
ができる。 比較例 1 レドツクス系重合開始剤を用いた水系懸濁重合
を、1槽の重合釜を用いた連続重合法で行つた。
第7表にしたがつて重合した結果、重合率70℃%
で、重量平均分子量12万、メタクリル酸が2重量
%共重合したアクリロニトリル系重合体が得られ
た。
【表】 得られた重合平均分子量12万の重合体をジメチ
ルホルムアミドの25重量%溶液とし、DMF濃度
78.5重量%、15℃の凝固浴を用いて乾湿式紡糸を
行い、沸水中で6倍延伸を行つた。その結果、得
られた繊維の物性は繊度1.26d、強度6.02g/d、
伸度9.2%、弾性率120g/d、音波弾性率1.97×
1011dyn/cm2、配向度84%、結晶性パラメーター
1.15°であつた。 実施例 3 合成例1と同様にして、第8表に示す組成のア
クリロニトリル系重合体を得た。表中の重合体組
成は元素分析により測定した。
【表】 第8表の重合体を用いて、第9表の条件で乾湿
式紡糸を行つた。得られたアクリル繊維の物性を
第10表に示す。
【表】
【表】 実施例 4 合成例1及び2で得られた重量平均分子量17
万、22万、26万、29万及び38万のポリアクリロニ
トル系重合体を用い、溶剤としてジメチルホルム
アミドを用い、第11表の条件で湿式紡糸を行つ
た。得られたアクリル繊維の物性は第12表に示
す。これより湿式紡糸を行つた場合も、乾湿式紡
糸と同様に、重量平均分子量20万未満のアクリロ
ニトリル系重合体からは、90%以上の配向度及び
1°以下の結晶性パラメーターを有するアクリル繊
維が得られないことが知られる。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は配向度を測定するためのX線回折図、
第2図は結晶性パラメーターを測定するためのX
線回折図で、点線はベースラインを示し、第3図
は実施例1のNo.2−3の繊維の配向度を測定する
ためのX線回折図、第4図は前記の繊維の結晶性
パラメーターを測定するためのX線回折図、第5
図は実施例1のNo.3−2(比較例)の繊維の配向
度を測定するためのX線回折図、第6図は前記の
繊維の結晶性パラメーターを測定するためのX線
回折図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水/有機溶剤の混合溶媒を重合媒体として用
    い、アゾ系開始剤を用いて懸濁重合を行つて製造
    した、重量平均分子量20万以上50万未満、重合体
    濃度が10〜30重量%であるポリアクリロニトリル
    系重合体溶液を、湿式又は乾湿式紡糸法で凝固さ
    せ、得られた凝固繊維糸条に延伸処理を施すこと
    を特徴とする、X線配向度90%以上、結晶性パラ
    メータ1°以下である高配向ポリアクリロニトリル
    系繊維の製造法。 2 有機溶剤がジメチルホルムアミド、ジメチル
    アセトアミド、ジメチルスルホキシド又はr−ブ
    チロラクトンである特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。 3 メタクリル酸、アクリル酸又はイタコン酸を
    1〜5重量%の範囲で共重合させたポリアクリロ
    ニトリル系重合体を用いることを特徴とする、特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。 4 ジアセトンアクリルアミド、N−t−ブチル
    アクリルアミド又はアクリルアミドを1〜10重量
    %の範囲で共重合させたポリアクリロニトリル系
    重合体を用いることを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。
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